JP4675516B2 - 陰イオン交換膜の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、陰イオン交換膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
実用的で有益な陰イオン交換膜として、クロロメチル化スチレンとジビニルベンゼンとの共重合体をアミノ化して得られた陰イオン交換膜、またはビニルピリジンとジビニルベンゼンとの共重合体を4級ピリジニウム化して得られた陰イオン交換膜がある。これらの陰イオン交換膜は、耐薬品性、耐熱性、イオン交換特性に優れ、かつ、架橋剤となるジビニルベンゼンの含有量を変えることにより、イオン交換特性や選択透過性を制御できることから様々な用途に用いられ、多様な品種が合成されてきた。
【0003】
上記の陰イオン交換膜は、機械的に比較的脆いスチレン系樹脂から構成されている。このため、陰イオン交換樹脂と、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ニトリルゴム等の熱可塑性重合体とを混合した陰イオン交換膜が用いられている。さらに、機械的強度を付与する目的から、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の織布で補強された陰イオン交換膜が用いられている。
【0004】
しかし、陰イオン交換膜を、高温で使用する場合や、pHが高い処理水またはpHが低い処理水に接触させて用いる場合等は、熱可塑性重合体を含有することに起因して、陰イオン交換樹脂相が過度に膨潤してイオン選択透過性が低下する問題があった。また、それが著しい場合は、補強用の織布から上記樹脂相が欠落する問題があった。
【0005】
例えば、熱可塑性重合体としてポリ塩化ビニルや塩素化ポリエチレン等を含有する場合は耐アルカリ性の耐久性が低く、スチレン−ブタジエンゴムや、ニトリルゴム等を含有する場合は、耐酸化性が低い。よって、処理水中の酸やアルカリの濃度を下げる、低い温度で使用する等、使用条件に制約がある問題があった。
【0006】
上記の問題を改善する陰イオン交換膜として、熱可塑性重合体として不飽和結合を実質的に有しない、水素添加したスチレン−ブタジエンゴムや水素添加したニトリルゴムを含有する陰イオン交換膜(特開平6−329815号)、熱可塑性重合体として、スチレンとポリオレフィンとの共重合体を含有する陰イオン交換膜(特開平4−142337号)が提案されている。しかし、これらの陰イオン交換膜は、耐アルカリ性や耐酸化性については改善されたが、イオン選択透過性等、他の性能においては必ずしも充分ではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、イオン選択透過性に優れ、耐酸化性、耐アルカリ性および耐熱性に優れた陰イオン交換膜の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、重合することによって陰イオン交換樹脂または陰イオン交換樹脂の前駆体を得ることができる単量体、および後述の式1で示される繰返し単位を有し、主鎖に不飽和結合を含有せず、二重結合を含有する側鎖を持つ熱可塑性重合体を混合し、得られた混合物を膜状に成形し、該単量体を重合させ、該単量体から得られる重合体が陰イオン交換樹脂の前駆体である場合は、該前駆体を陰イオン交換樹脂に転換する陰イオン交換膜の製造方法を提供する。
【0009】
本発明の製造方法により得られる陰イオン交換膜は、主鎖に不飽和結合を含有せず、二重結合を含有する側鎖を持つ熱可塑性重合体を用いることにより、イオン選択透過性が優れるとともに耐薬品性等の耐久性に優れる。この理由については、必ずしも明確ではないが、以下の理由が考えられる。
【0010】
すなわち、単量体を重合させるときに、熱可塑性重合体に含まれる側鎖の二重結合が、陰イオン交換樹脂、または陰イオン交換樹脂の前駆体と結合することで、得られる膜が優れたイオン選択透過を示すと考えられる(陰イオン交換樹脂相と熱可塑性重合体の結合または接着が不充分である場合は、膜の使用時に膨潤するイオン交換樹脂相と、膨潤しない熱可塑性重合体との界面に加わる応力に起因してミクロなクラックが発生し、イオン選択透過性が低下する。)。
【0011】
また、強酸性または強アルカリ性等の過酷な条件で膜を使用する場合は、陰イオン交換樹脂、または陰イオン交換樹脂の前駆体と結合しないで残存する熱可塑性重合体の二重結合が切断されうるが、本発明において使用する熱可塑性重合体は、主鎖に二重結合を有しないため膜の可撓性は低下せず、機械的強度を保つことができると考えられる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明における熱可塑性重合体としては、主鎖に不飽和結合を含有せず、二重結合を含有する側鎖を持つものを用いる。そして、陰イオン交換樹脂、または陰イオン交換基樹脂の前駆体を得ることのできる単量体と相溶性があり、可撓性に優れるものを用いるのが好ましい。そのような熱可塑性重合体としては、式1〜式3で示される繰返し単位を含有する重合体が挙げられるが、なかでも式1で示される繰返し単位を含有する重合体(ビニルポリイソプレン重合体)は合成しやすく、単量体との反応性が高いので、得られる膜の耐酸性および耐アルカリ性が優れ、特に好ましい。
【0013】
【化2】
【0014】
特に、式1で示される繰返し単位と、スチレンに基づく重合単位とを有する共重合体は、陰イオン交換樹脂、または陰イオン交換基樹脂の前駆体を得ることのできる単量体との相溶性が優れることから好ましい。なかでも、(ポリスチレン鎖/式1で示される繰返し単位からなる重合体/ポリスチレン鎖)からなるブロック共重合体は、特に好ましい。
【0015】
本発明において、陰イオン交換樹脂、または陰イオン交換基樹脂の前駆体を得ることのできる単量体としては、重合性に優れ、安価に入手でき、得られる膜の化学的安定性および耐熱性が優れることから、式4で示される単量体が好ましい。
【0016】
【化3】
【0017】
式4において、Aは炭素数1または3〜8のアルキレン基または総炭素数4〜9のアルキレンオキシアルキル基を示す。Zは塩素、臭素、ヨウ素、水酸基、トシル基、第1〜第3アミンまたは−NR1R2R3基を示す。ここで、R1、R2、R3はそれぞれ同一または異なる水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基である。ベンゼン環に結合している水素原子はアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよい。
【0018】
上記式4におけるアルキレン基またはアルキレンオキシアルキル基は、直鎖状であっても分岐のあるものでもよい。Aが炭素数が2であるアルキレン基の場合は、Aをアンモニウム塩基に置換したときに、正電荷を有するアンモニウム塩基がアルキレン基を通じてベンゼン環の影響を受けやすく、膜の耐熱性が低下するおそれがある。また、Aが、炭素数が8を超えるアルキレン基、または総炭素数が9を超えるオキシアルキレン基である場合は、質量あたりのイオン交換容量が低下する結果、膜の電気抵抗が増加し、イオン選択透過性が低下する。
【0019】
Aとしては、具体的には、−(CH2)n−(nは1または3〜8の整数)、−(CH2)4−O−CH2−(テトラメチレン基側がZと結合したもの)、−(CH2)5−O−CH2−(ペンタメチレン基側がZと結合したもの)が好ましい。
【0020】
R1、R2、R3としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基が好ましい。
【0021】
式4のベンゼン環に結合した水素原子は、アルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよい。例えば、アルキル基としては、メチル基またはエチル基が挙げられ、ハロゲン原子としては、塩素、臭素、フッ素が挙げられる。
【0022】
式4において、Zが陰イオン交換基を導入できる前駆体である場合、すなわちZが塩素、臭素、ヨウ素、水酸基、トシル基である場合は、単量体を重合させた後、アンモニアまたは第1〜第3アミンと反応させて第1〜第3アミノ基または4級アンモニウム塩基に変換する。式4で示されるこのような単量体は、熱可塑性重合体との相溶性が優れること、他の単量体と共重合できることから膜を改質する場合等に好ましく用いられる。なかでも、Aがメチレン基、Zが塩素であるクロロメチルスチレン、およびAがブチレン基、Zが臭素であるのブロモブチルスチレンは、単量体としての安定性、重合性および陰イオン交換基への変換性の点から特に好ましい。
【0023】
また、本発明において用いられる別の好ましい陰イオン交換樹脂、または陰イオン交換基樹脂の前駆体を得ることのできる単量体としては、4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン、α−メチルビニルピリジン、またはN−ビニルイミダゾールが挙げられる。
【0024】
また、本発明の製造方法においては、陰イオン交換樹脂、または陰イオン交換基樹脂の前駆体を得ることのできる単量体の他に、以下に挙げる単量体を添加し、重合させるのが好ましい。これによりイオン選択透過性や機械的強度を所望の値に制御できる。例えば、架橋構造を導入できる単量体として、ビニル基を2個以上有するものを添加することが好ましく、具体的には、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルナフタレン、エチレングリコールジメタクリレート等が挙げられる。また、親水性を制御する目的から、架橋にもイオン交換特性にも寄与しない単量体として、エチレン、プロピレンなどを添加してもよい。
【0025】
本発明の製造方法においては、陰イオン交換樹脂、または陰イオン交換基樹脂の前駆体を得ることのできる単量体100質量部に対し、熱可塑性重合体5〜50質量部を混合するのが好ましい。熱可塑性重合体が5質量部未満である場合は、得られる膜が脆く、機械的強度が不充分であり、50質量部を超える場合は、得られる膜のイオン選択透過性が低下し、電気抵抗が増加する。熱可塑性重合体は、上記単量体100質量部に対し、特には8〜40質量部、さらには15〜30質量部添加するのが好ましい。
【0026】
また、本発明の製造方法においては、主鎖に不飽和結合を含有せず、二重結合を含有する側鎖を持つ熱可塑性重合体の他に、側鎖に不飽和結合を含有せず、主鎖の不飽和結合率が3%以下である熱可塑性重合体を添加してもよい。これにより、単量体と熱可塑性重合体との混合溶液の粘度の調整や、後述する補強用支持体との密着性の向上が図られる。
【0027】
側鎖に不飽和結合を含有せず、主鎖の不飽和結合率が3%以下である熱可塑性重合体の添加量は、熱可塑性重合体全体(100質量%)において、75質量%以下、特には60質量%以下とするのが好ましい。
【0028】
ここで主鎖の不飽和結合率とは、主鎖を構成する炭素どうしの全結合数に対する、不飽和結合(二重結合および三重結合)の数を百分率で表したものである。
例えば、ポリブタジエンポリマーは不飽和結合率が25%であり、スチレン−ブタジエンの1:1(モル比)の共重合体の不飽和結合率は16.7%である。主鎖の不飽和結合が3%を超える熱可塑性重合体を添加した場合は、得られる陰イオン交換膜の初期性能は良くとも、長期使用時に不飽和結合が切断される結果、耐熱性、耐薬品性の長期耐久性が低下するおそれがある。
【0029】
側鎖に不飽和結合を有さず、主鎖の不飽和結合率が3%以下である熱可塑性重合体としては、熱可塑性オレフィン、熱可塑性エラストマー、熱可塑性プラストマーなどが好ましい。具体的には、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニル、エチレン−塩化ビニルの共重合体、ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン、スチレン系熱可塑性エラストマー、水素添加スチレン−ブタジエンゴム、水素添加ニトリルゴム、水素添加ピリジンゴム、およびそれらの混合物が例示される。
【0030】
ここで、スチレン系熱可塑エラストマーとは、ポリスチレンからなるハードセグメントと、ソフトセグメントを有する共重合体をいう。ソフトセグメントとして、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリ(エチレン/ブチレン)(エチレン−ブチレン交互共重合体をいう、以下同様とする。)、ポリ(エチレン/プロピレン)などからなるものが好ましい。さらに、ポリスチレン−水素添加ポリブタジエン−ポリスチレンブロックポリマー(H−SBS)、ポリスチレン−ポリエチレン/ブチレンゴム−ポリスチレンブロックポリマー(SEBS)、ポリスチレン−水素添加ポリイソプレンゴム−ポリスチレンブロックポリマー(H−SIS)、ポリスチレン−ポリエチレン/プロピレンゴム−ポリスチレンブロックポリマー(SEPS)、ポリスチレン−ポリエチレン−ポリエチレン/プロピレンゴム−ポリスチレンブロックポリマー(SEEPS)等を適宜使用できる。
【0031】
陰イオン交換膜の使用寸法が小さい場合や、機械的強度や寸法安定性が比較的要求されない用途に用いる場合は、重合体単独からなる陰イオン交換膜を用いることができる。
【0032】
一方、膜の使用寸法が大きい場合や、機械的強度および寸法安定性が要求される場合等は、得られた重合体を膜支持材料で補強した陰イオン交換膜を用いることが好ましい。例えば、単量体からなる溶液と熱可塑性重合体とを混合した粘稠液を、多孔性の膜支持材料に含浸させた後、単量体を重合させる方法が挙げられる。
【0033】
多孔性の膜支持材料としては、ポリ塩化ビニルまたはポリ塩化ビニリデンからなる織物、不織布、または微多孔性膜が使用できるが、より優れた耐薬品性が必要である場合は、ポリエチレン、ポリプロピレンまたは含フッ素オレフィンからなる織物または微多孔性膜が好ましく使用される。
【0034】
膜支持材料としてポリエチレン、ポリプロピレンまたは含フッ素オレフィンからなるものを用いる場合は、多孔性基材と膜との密着性を改善する目的から、単量体と熱可塑性重合体とを混合した粘稠液を膜支持材料に含浸させる前、または含浸させるときに、膜支持材料に電子線またはγ線を照射するのが好ましい。また、上記と同様の目的から、別の方法として、膜支持材料をスルホン化、クロロスルホン化、またはハロゲン化処理したものを使用することもできる。これにより得られる膜の電気抵抗、機械的強度および長期耐久性を向上できる。
【0035】
また、補強された陰イオン交換膜においては、膜を構成する重合体の一部が膜支持材料中に含有されるのが好ましい。例えば、クロスで補強した場合には、クロスを構成する繊維の内部にも重合体が浸透して存在するのが好ましい。
【0036】
具体的には、単量体が式4で示される単量体、4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン、α−メチルビニルピリジン、N−ビニルイミダゾールである場合は、該単量体に基づく繰返し単位の含有量が、重合体のみからなる樹脂相中の該重合単位の含有量の0.05〜0.7倍であるのが好ましい。0.05倍より小さい場合は膜の電気抵抗が高くなり、長期耐久性が低下しやすい。0.7倍より大きい場合は機械的強度が低下しやすい。なお、この割合は単量体を重合させるときの反応条件や、膜支持材料に照射する電子線またはγ線のレベルの選定により制御できる。
【0037】
膜支持材料に含有される重合体の割合は、単量体として式4の単量体を用いた場合は、膜の断面の、重合体を含有する膜支持材料からなる部分と重合体のみからなる部分とについて、走査電子顕微鏡−蛍光X線(SEM−EDAX)分析により、式4のZに含まれる元素の強度を測定し、その強度比から算出できる。
【0038】
本発明の製造方法により、式4のZがハロゲン原子の場合は、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミンと反応させた弱塩基性陰イオン交換膜、トリメチルアミン、ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミンと反応させた強塩基性陰イオン交換膜、エチレンジアミン、テトラメチルジアミノプロパンと反応させ、イオン交換基どうしを結合させた陰イオン交換膜が得られる。
【0039】
単量体として4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン、α−メチルビニルピリジン、またはN−ビニルイミダゾールを用いた場合は、得られた重合体を酸性水溶液中に浸漬させることにより弱塩基性イオン交換膜が得られ、重合体をハロゲン化アルキルと反応させることにより強塩基性陰イオン交換膜が得られる。
【0040】
本発明の製造方法により得られる陰イオン交換膜は、使用目的により異なるがイオン交換容量は、対イオンがClである場合に0.5〜4ミリ当量/g乾燥樹脂相であるのが好ましい。以下、本明細書において、イオン交換容量とは対イオンがClの場合の値を示す。イオン交換容量が0.5ミリ当量/g乾燥樹脂より小さい場合は得られる陰イオン交換膜の電気抵抗が高くなり、4ミリ当量/g乾燥樹脂より大きい場合は膜の機械的強度や長期耐久性が低下する。
【0041】
本発明の製造方法により得られる陰イオン交換膜は、海水濃縮、かん水の脱塩、酸の濃縮または回収、有価金属の回収などを目的とする電気透析、および酸回収などを目的とする拡散透析に用いることができる。その他に、燃料電池や2次電池等の隔膜としても有用である。特に、耐アルカリ性に優れていることから、電気透析または拡散透析によるpHが10以上の溶液から水酸イオンの濃縮、または脱塩、精製をする溶液処理装置に有用である。また、耐酸化性に優れていることから、電気透析または拡散透析による硝酸含有水溶液からの硝酸の濃縮、脱酸および精製をする溶液処理装置に有用であり、耐熱性に優れていることから高温殺菌が必要な溶液処理装置、自己再生型脱イオン水製造装置に有用である。また陽イオン交換膜との複合膜(いわゆるバイポーラ膜)のベース膜としても好ましい。
【0042】
【実施例】
以下に本発明の実施例(例1、例2、例10)および比較例(例3〜例9、例11〜16)を説明する。
【0043】
例1
陰イオン交換樹脂を得ることができる単量体として4−ビニルピリジンを使用した。4−ビニルピリジン45質量%、スチレン20質量%、ジビニルベンゼン(純度57質量%、残部はエチルビニルベンゼン)35質量%からなる単量体混合物を得た。この単量体混合物100質量部と、熱可塑性重合体である、ポリスチレンとビニルポリイソプレンが結合したトリブロック共重合体(クラレ社製品名:HYBRAR5125)20質量部と、重合開始剤である1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(日本油脂社製品名:パーヘキサ3M)2重量部とを混合し、0.5Pa・sの粘稠液を得た。
【0044】
次いで、多孔性基材であるポリ塩化ビニル製のクロス(厚さ90μm、目付量52g/m2)に、上記粘稠液を含浸させた後、単量体を90℃にて10時間重合させ、厚さ100μmの膜状体を得た。この膜状体を12質量%の硫酸水溶液に60℃にて16時間浸漬し、ピリジン硫酸塩型の弱塩基性陰イオン交換膜を得た。得られた陰イオン交換膜のイオン交換容量は3.0ミリ当量/g乾燥樹脂であった。
【0045】
例2
ポリスチレンとビニルポリイソプレンが結合したトリブロック共重合体(クラレ社製品名:HYBRAR5125)20質量部のかわりに、ポリスチレンとビニルポリイソプレンが結合したトリブロック共重合体(クラレ社製品名:HYBRAR5127)20質量部を用いた以外は例1と同様にして、ビニルピリジン硫酸塩型の弱塩基性陰イオン交換膜を得た。
【0046】
例3
ポリスチレンとビニルポリイソプレンが結合したトリブロック共重合体20質量部のかわりに、ニトリルゴム(JSR社製品名:N232S)8質量部を用いた以外は例1と同様にして、ビニルピリジン硫酸塩型の弱塩基性陰イオン交換膜を得た。
【0047】
例4
ポリスチレンとビニルポリイソプレンが結合したトリブロック共重合体20質量部のかわりに、水素添加ニトリルゴム(日本ゼオン社製品名:ゼットポール2000)8質量部を用いた以外は例1と同様にして、ビニルピリジン硫酸塩型の弱塩基性陰イオン交換膜を得た。
【0048】
例5
ポリスチレンとビニルポリイソプレンが結合したトリブロック共重合体20質量部のかわりに、水素添加スチレンブタジエンゴム(JSR社製品名:DYNARON 1321P)20質量部を用いた以外は例1と同様にして、ビニルピリジン硫酸塩型の弱塩基性陰イオン交換膜を得た。
【0049】
例6
ポリスチレンとビニルポリイソプレンが結合したトリブロック共重合体20質量部のかわりに、SEBS系エラストマー(シェル社製品名:KRATON G1726)10質量部を用いた以外は例1と同様にして、ビニルピリジン硫酸塩型の弱塩基性陰イオン交換膜を得た。
【0050】
例7
ポリスチレンとビニルポリイソプレンが結合したトリブロック共重合体20質量部のかわりに、SEPS系エラストマー(シェル社製品名:KRATON G1730)12質量部を用いた以外は例1と同様にして、ビニルピリジン硫酸塩型の弱塩基性陰イオン交換膜を得た。
【0051】
例8
ポリスチレンとビニルポリイソプレンが結合したトリブロック共重合体20質量部のかわりに、SEEPS系エラストマー(クラレ社製品名:SEPTON 4033)11質量部を用いた以外は例1と同様にして、ビニルピリジン硫酸塩型の弱塩基性陰イオン交換膜を得た。
【0052】
例9
ポリスチレンとビニルポリイソプレンが結合したトリブロック共重合体20質量部のかわりに、塩素化ポリエチレン(昭和電工社製品名:エラスレン 401A)8質量部を用いた以外は例1と同様にして、ビニルピリジン硫酸塩型の弱塩基性陰イオン交換膜を得た。
【0053】
[評価1]
例1〜例9で得られた陰イオン交換膜について、25℃における0.5mol/L硫酸中、交流1000Hzでの比抵抗、25℃における静的輸率(0.5mol/L硫酸)/(1.0mol/L硫酸)を測定した。また、耐屈曲性試験1として、陰イオン交換膜を上記クロスの糸に対して折り線が45度の角度になるように折り曲げ、折り曲げ部における亀裂の発生の有無を確認した。さらに、耐屈曲性試験2として、陰イオン交換膜を6mol/Lの硝酸に60℃にて30日間浸漬した後、耐屈曲性試験1と同様にして、折り曲げ部における亀裂の発生の有無を確認した。結果を表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】
例10
式1で示される単量体として、Aがメチレン基であり、Zが塩素であるクロロメチルスチレンを使用した。クロロメチルスチレン45質量%、スチレン35質量%、ジビニルベンゼン(純度57質量%、残部はエチルビニルベンゼン)20質量%の単量体混合物を得た。この単量体混合物100質量部と、熱可塑性重合体である、ポリスチレンとビニルポリイソプレンが結合したトリブロック共重合体(クラレ社製品名:HYBRAR5125)20質量部と、重合開始剤であるベンゾイルパーオキサイド(日本油脂社製品名:ナイパーBO)4重量部とを混合し、0.4Pa・sの粘稠液を得た。
【0056】
次いで、100kGyのγ線を照射した、厚さ250μm、目付量100g/m2のポリエチレン製のクロスからなる多孔性基材に、上記粘稠液を含浸させた後、単量体を90℃にて10時間重合させ、厚さ270μmの膜状体を得た。この膜状体を1mol/Lのトリメチルアミンのメタノール溶液に30℃で40時間浸漬し、4級アンモニウム塩型の強塩基性陰イオン交換膜を得た。得られた陰イオン交換膜のイオン交換容量は2.14ミリ当量/g樹脂相であった。
【0057】
例11
ポリスチレンとビニルポリイソプレンが結合したトリブロック共重合体20質量部のかわりに、ニトリルゴム(JSR社製品名:N232S)6質量部を用いた以外は例10と同様にして、4級アンモニウム塩型の強塩基性陰イオン交換膜を得た。
【0058】
例12
ポリスチレンとビニルポリイソプレンが結合したトリブロック共重合体20質量部のかわりに、水素添加ニトリルゴム(日本ゼオン社製品名:ゼットポール2000)8質量部を用いた以外は例10と同様にして、4級アンモニウム塩型の強塩基性陰イオン交換膜を得た。
【0059】
例13
ポリスチレンとビニルポリイソプレンが結合したトリブロック共重合体20質量部のかわりに、水素添加スチレン−ブタジエンゴム(JSR社製品名:DYNARON 1321P)20質量部を用いた以外は例10と同様にして、4級アンモニウム塩型の強塩基性陰イオン交換膜を得た。
【0060】
例14
ポリスチレンとビニルポリイソプレンが結合したトリブロック共重合体20質量部のかわりに、SEBS系エラストマー(シェル社製品名:KRATON G1726)10質量部を用いた以外は例10と同様にして、4級アンモニウム塩型の強塩基性陰イオン交換膜を得た。
【0061】
例15
ポリスチレンとビニルポリイソプレンが結合したトリブロック共重合体20質量部のかわりに、SEPS系エラストマー(シェル社製品名:KRATON G1730)12質量部を用いた以外は例10と同様にして、4級アンモニウム塩型の強塩基性陰イオン交換膜を得た。
【0062】
例16
ポリスチレンとビニルポリイソプレンが結合したトリブロック共重合体20質量部のかわりに、クラレ社製品名:SEPTON 4033)11質量部を用いた以外は例10と同様にして、4級アンモニウム塩型の強塩基性陰イオン交換膜を得た。
【0063】
[評価2]
例10〜例16で得られた陰イオン交換膜について、25℃における0.5mol/L塩化ナトリウム水溶液中、交流1000Hzでの比抵抗、25℃における静的輸率(0.5mol/L塩化ナトリウム水溶液)/(1.0mol/L塩化ナトリウム水溶液)を測定した。また、[評価1]と同様にして耐屈曲性試験1および耐屈曲性試験2を行った。結果を表2に示す。
【0064】
【表2】
【0065】
【発明の効果】
本発明の陰イオン交換膜は、耐酸化性、耐アルカリ性および耐熱性に優れ、かつイオン選択透過性も高い。このため、従来の陰イオン交換膜では耐久性が不充分であった用途にも好適に使用できる。
Claims (2)
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---|---|---|---|
JP2001219867A JP4675516B2 (ja) | 2001-07-19 | 2001-07-19 | 陰イオン交換膜の製造方法 |
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