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JP4652116B2 - エコー消去装置 - Google Patents

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JP4652116B2
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Description

この発明は、スピーカから出力されエコー経路を経てマイクに入力される音響エコーを低減するエコー消去装置に関するものである。
ステレオスピーカによって再生された音声をマイクに入力するにあたり、エコー以外の入力音声がないと仮定した場合、マイクに入力される送信入力信号sin(n)は、下記式(1)のように表せる。但し、Leftチャンネルの受信信号時系列ベクトルを、太字lin(n)(電子出願の関係上、強調文字のアルファベット文字を太字アルファベットと表記する)、Rightチャンネルの受信信号時系列ベクトルを太字rin(n)とし、Left側及びRight側スピーカ−マイク間の伝達関数のインパルス応答をそれぞれ太字hL,太字hRとする。なお、NはN>0であり、エコーの残響時間に対して十分大きいとする。また、太字hL太字lin(n)、太字hR太字rin(n)は、それぞれLeftチャンネルによるエコー、Rightチャンネルによるエコーを表している。
Figure 0004652116
従来のステレオエコー消去装置では、lin(n)を入力とする適応フィルタとrin(n)を入力とする適応フィルタによって太字hL,太字hRを適応化学習して、Left側及びRight側スピーカ−マイク間の伝達関数のインパルス応答の推定値太字hLハット,太字hRハットを求める。そして、各推定値から擬似エコー信号として太字hLハット太字lin(n)、太字hRハット太字rin(n)を生成し、送信入力信号sin(n)から、これらの疑似エコー信号を引き去ることによってエコーを消去している。
このようなステレオエコー消去を行う技術としては、例えば特許文献1に開示されるものがある。
特開2001−100785号公報
従来のステレオエコー消去装置では、受信信号のステレオ、モノラルの切り換わりが頻繁にある場合、エコー消去効果が低下するという課題があった。
図9は、ステレオ音声の録音方法を説明する図であり、この図を用いて上記課題をより詳細に説明する。図9の例では、1個の音源に対して2つのマイクロホンを用いてステレオ音声信号を収録している。音源より発生した音声o(n)は、Left、Rightそれぞれのマイクロホンに到達するまでに伝播した経路上の空間の伝播特性の影響を入力しる。この場合、Left、Rightそれぞれのマイクロホンによって収音された音声の音声波形は、下記式(2)のように表せる。但し、太字pL(n)、太字pR(n)は、Left、Rightそれぞれのマイクロホンに到達するまで伝播した経路上の空間の伝達関数である。
Figure 0004652116
現実的に太字pL(n)=太字pR(n)となることはほとんどなく、通常のステレオ音声ではlin(n)≠rin(n)が成り立つ。これより、通常はステレオ録音された音声信号は、LチャンネルとRチャンネルが相互に相関性はあるとしても完全には一致しない、別個の信号であるとみなすことができる。このため、従来のステレオエコー消去装置において伝達関数のインパルス応答である太字hL,太字hRを推定することが可能となっている。
しかしながら、仮に太字lin(n)=太字rin(n)であった場合、sin(n)に含まれるLeftチャンネルのエコーとRightチャンネルのエコーを区別することは不可能であり、適応フィルタにより太字hL,太字hRを推定することはできなくなる。
このような場合、sin(n)は下記式(3)の関係となる。
Figure 0004652116
これより、lin(n)あるいはrin(n)を入力とする適応フィルタは、どちらも(太字hL+太字hR)を学習同定する。従って、この場合、従来のステレオエコー消去装置では2つの適応フィルタで同時に(太字hL+太字hR)を学習同定することになる。
前述の通り、ステレオ音声信号では、太字lin(n)=太字rin(n)となることはほとんど無いと言えるが、一方でモノラル音声信号は常に太字lin(n)=太字rin(n)である。ステレオ音声、モノラル音声のどちらも受信するような場合、従来のステレオエコー消去装置は、ステレオからモノラル、或いはモノラルからステレオへの切り換わりにおいて、適応フィルタの学習同定の対象が変わることになる。
例えば、受信信号がステレオ音声からモノラル音声に変わった場合、学習同定の対象が太字hL、太字hRから(太字hL+太字hR)に変わるため、適応フィルタはそれまで学習同定した推定値である太字hLハット、太字hRハットを忘却し、新たに(太字hL+太字hR)を学習同定し直さなくてはならない。
このとき、再学習を始めた時点から収束に至る時点までの間、エコーの引き去り効果は通常よりも低くなり、エコーの残留は大きくなる。受信信号のステレオ、モノラルの切り換わりが頻繁である場合、ステレオステレオエコー消去装置によるエコー消去効果はその分低下することが予想される。
また、従来のステレオエコー消去装置をモノラル音声に用いるとき、さらに以下のような課題がある。
前述の通り、従来のステレオエコー消去装置では、lin(n)、rin(n)を入力とする適応フィルタを一つずつ備えているが、モノラル音声は太字lin(n)=太字rin(n)であるからそれぞれの適応フィルタに同じ信号が入力されることとなる。各適応フィルタの係数列を太字a1(n),太字a2(n)とし、適応フィルタの出力をd1(n),d2(n)とすると、これらは下記式(4)のように表される。従って、送信入力信号sin(n)から適応フィルタの出力d1(n),d2(n)を引いた残差信号sout(n)は、下記式(5)で表すことができる。
Figure 0004652116
ここで、太字lin(n)=太字rin(n)=太字u(n)とすると、sin(n)は下記式(6)のようになり、sout(n)は、下記式(7)のようになる。但し、太字hsum,太字asum(n)は下記式(8)の関係にある。
Figure 0004652116
また、このときの係数更新式は、例えばNLMSアルゴリズムを用いた場合、下記式(9)のようになる。但し、αは係数更新ステップゲインである。さらに、下記式(9)において、太字a1(n),太字a2(n)をまとめると、下記式(10)が得られる。
Figure 0004652116
このように、上記式(7)及び上記式(10)から、同じ入力信号を持つ、並列された二つの適応フィルタは、倍の係数更新ステップゲインを持った一つの適応フィルタと同じ振る舞いをすることがわかる。
一般に、エコーキャンセラにおいて適応フィルタの係数更新ステップゲインを大きくした場合、エコーの伝播経路の変化による追従性が向上する利点がある反面、係数が収束した後でもエコー消去量が安定しないという欠点がある。これは、係数の修正量が大きくなる分、送信信号に含まれる雑音や話者音声成分による影響を入力しやすくなり、適応化誤差が大きくなるためである。
一方、係数更新ステップゲインを小さくした場合、係数収束後のエコー消去量は安定するがエコーの経路の変化に対する追従性は低下する。従って、従来のステレオエコー消去装置では、モノラル音声が入力された場合に実効的な係数更新ステップゲインが大きくなることにより、ステレオ音声のときより適応化誤差が大きくなるという課題があった。
また、モノラル音声入力時の適応化誤差を抑えるために係数更新ステップゲインを小さく設定すれば、逆にステレオ音声入力時のエコーの経路の変化に対する追従は遅くなる。
以上のように、従来のステレオエコー消去装置には、受信音声のLeftチャンネル信号、Rightチャンネル信号の一致性が時々刻々変化する信号に対し、十分なエコー消去効果が得られない。
このような傾向は、例えば音楽やTV音声などのステレオ音声によるエコーを、ステレオエコー消去装置により消去する場合に問題となることが予想される。また、エコー消去装置の使用場面としては、例えば特許文献1のように音声認識装置を搭載したTVや音楽プレイヤーにおいて、認識音声に重畳されたTV音声や再生音楽音などのエコーを、ステレオエコー消去装置によって消去する場合が挙げられる。
音楽やTV音声では、ステレオ音声コンテンツであっても、途中にモノラル音声が重畳若しくは挿入されている場合があり、ステレオ音声が支配的である状態とモノラル音声が支配的である状態とが時々刻々と変化する。特にTV音声は、視聴チャンネルの変更や、番組が変わることによってもステレオ音声、モノラル音声が変化する。
以上のように、従来のステレオエコー装置では、受信音声の受信音声のLeftチャンネル信号、Rightチャンネル信号の一致性の変化によってエコー消去効果が変化するため、上述のような応用例では必ずしも安定した性能が得られない。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、受信信号のモノラル性に依らず、安定したエコー消去を施すことができるエコー消去装置を得ることを目的とする。
この発明に係るエコー消去装置は、チャンネルの音声信号を受信入力し、各チャンネルの受信信号間の一致度合を分析する受信信号分析手段と、チャンネルの受信信号の疑似エコー信号の抽出に対応した適応フィルタから構成した第一の適応フィルタセットと、チャンネルの受信信号から求めたモノラル化信号の疑似エコー信号の抽出に対応した適応フィルタから構成した第二の適応フィルタセットと、各チャンネルの受信信号間の一致度合に関する閾値が設定されており、一致度合が閾値より低い場合に第一の適応フィルタセットを選択し、一致度合が閾値より高い場合には第二の適応フィルタセットを選択するフィルタセット選択手段と、フィルタセット選択手段により選択された適応フィルタセットを用いて送信入力信号から疑似エコー信号を除いて送信出力信号として出力するエコー消去手段とを備えるものである。

この発明によれば、マルチチャンネルの音声信号を受信入力し、各チャンネルの受信信号間の一致度合を分析する受信信号分析手段と、マルチチャンネルの受信信号の疑似エコー信号の抽出に対応した適応フィルタから構成した第一の適応フィルタセットと、マルチチャンネルの受信信号から求めたモノラル化信号の疑似エコー信号の抽出に対応した適応フィルタから構成した第二の適応フィルタセットと、チャンネル間の一致度合の分析結果に応じて適応フィルタセットのいずれかを選択するフィルタセット選択手段と、フィルタセット選択手段により選択された適応フィルタセットを用いて送信入力信号から疑似エコー信号を除いて送信出力信号として出力するエコー消去手段とを備えるので、マルチチャンネルの音声信号を受信してもそのモノラル性によらず、安定したエコー消去を施すことができるという効果がある。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるエコー消去装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態1のエコー消去装置は、第一の適応フィルタセット101、第二の適応フィルタセット102、受信信号分析部(受信信号分析手段)103及びフィルタセット選択部(フィルタセット選択手段)104を有してなるフィルタセット選択手段と、第一の係数更新制御部(第一の係数更新制御手段)105、第二の係数更新制御部(第二の係数更新制御手段)106、減算器(減算手段)107、減算器108及び出力信号切換器(出力信号切換手段)109を有してなるエコー消去手段とから構成される。
第一の適応フィルタセット101は、Leftチャンネル受信信号lin(n)及びRightチャンネル受信信号rin(n)を入力し、これらの信号をそれぞれ適応フィルタにかけて求めた疑似エコー信号の和を第一の擬似エコー信号d1(n)として出力する。第二の適応フィルタセット102は、Leftチャンネル受信信号lin(n)とRightチャンネル受信信号rin(n)を入力し、これらの和信号をモノラル化信号として適応フィルタにかけて第二の擬似エコー信号d2(n)を出力する。
受信信号分析部103では、Leftチャンネル受信信号lin(n)及びRightチャンネル受信信号rin(n)を入力し、両信号の一致度合に関する受信信号分析結果J(n)を出力する。フィルタセット選択部104は、入力した受信信号分析結果J(n)に応じて、適応フィルタセット101,102のいずれかを選択するためのフィルタセット選択結果SEL(n)を出力する。
第一の係数更新制御部105は、フィルタセット選択結果SEL(n)を入力し、SEL(n)に従って第一の適応フィルタセット101の係数更新を制御する。第二の係数更新制御部106は、フィルタセット選択結果SEL(n)を入力し、SEL(n)に従って第二の適応フィルタセット102の係数更新を制御する。減算器107は、送信入力信号sin(n)と第一の擬似エコー信号d1(n)を入力し、これらの差である第一の残差信号s1(n)を出力する。
減算器108では、送信入力信号sin(n)と第二の擬似エコー信号d2(n)を入力し、これらの差である第二の残差信号s2(n)を出力する。出力信号切換器109は、第一の残差信号s1(n)、第二の残差信号s2(n)、フィルタセット選択部104より出力されたフィルタセット選択結果SEL(n)を入力し、SEL(n)で選択されたフィルタセットに対応する残差信号を送信出力信号sout(n)として出力する。
次に動作について説明する。
先ず、受信信号分析部103は、Leftチャンネル受信信号時系列ベクトルである太字lin(n)とRightチャンネル受信信号時系列ベクトルである太字rin(n)から両者の一致度合を分析し、この分析結果を受信信号分析結果J(n)として出力する。ここで、太字lin(n)と太字rin(n)の一致度合は、例えば下記式(11)のような評価関数によって評価する。下記式(11)では、太字lin(n)と太字rin(n)の和信号と差信号のパワー比を表している。下記式(11)において、太字lin(n)と太字rin(n)の一致度合が高くなる程J(n)の値は大きくなり、逆に一致度合が低い程J(n)の値は小さくなる。なお、この他、下記式(12)のような評価関数を用いて評価しても良い。
Figure 0004652116
上記式(12)は、太字lin(n)と太字rin(n)の相関性を表しており、やはり一致度合が高い程J(n)の値は大きくなり、逆に一致度合が低い程J(n)の値は小さくなる。
フィルタセット選択部104は、受信信号分析部103より出力された受信信号分析結果J(n)に対して所定の閾値を用いた閾値判定によって、使用する適応フィルタセットを選択する。J(n)が所定の閾値を下回った場合、Leftチャンネル受信信号時系列ベクトルである太字lin(n)とRightチャンネル受信信号時系列ベクトルである太字rin(n)との一致度合は低いと判断できる。このため、これに対応する第一の適応フィルタセットを使用する適応フィルタセットとして選択し、SEL(n)=1を出力する。
また、J(n)が所定の閾値を上回る場合は、太字lin(n)と太字rin(n)の一致度合は高いと判断できるため、これに対応する第二の適応フィルタセットを選択し、SEL(n)=2を出力する。両者の境界上にあるような場合は、どちらの適応フィルタセットを選択してもよい。また、もし受信した信号に対して、太字lin(n)と太字rin(n)の一致度合を判断する上で有用な情報が別途外部から得られる場合は、それを参照してSEL(n)を決定しても良い。
フィルタセット選択部104は、上述のようにして決定したフィルタセット選択結果SEL(n)を、第一の係数更新制御部105、第二の係数更新制御部106及び出力信号切換器109に出力する。
第一の係数更新制御部105は、第一の適応フィルタセット101に接続されており、フィルタセット選択部104から出力された適応フィルタセット選択結果SEL(n)に従って第一の適応フィルタセット101の係数更新処理の実行又は停止を制御する。即ち、SEL(n)=1の場合は第一の適応フィルタセット101の係数更新処理を実行させ、SEL(n)=2の場合は第一の適応フィルタセット101の係数更新処理を停止させる。
また、第二の係数更新制御部106も、第一の係数更新制御部105と同様に、フィルタセット選択部104から出力された適応フィルタセット選択結果SEL(n)に従って第二の適応フィルタセット102の係数更新処理の実行又は停止を制御する。即ち、SEL(n)=2の場合は第二の適応フィルタセット102の係数更新処理を実行させ、SEL(n)=1の場合は第二の適応フィルタセット102の係数更新処理を停止させる。
なお、適応フィルタの係数更新の実行又は停止の決定には、一般的なエコー消去装置で用いられているような、他の条件を追加することも可能である。本発明は、それらの可能性を排除するものではない。例えば、ダブルトーク検知器を設け、ダブルトーク検知結果を係数更新の実行又は停止の条件に加えてもよい。
第一の適応フィルタセット101と第二の適応フィルタセット102は一つ以上の適応フィルタによって構成された適応フィルタセットである。第一の適応フィルタセット101は、Leftチャンネル受信信号lin(n)及びRightチャンネル受信信号rin(n)を入力し、これら入力信号に基づき第一の擬似エコー信号d1(n)を出力する。また、第二の適応フィルタセット102は、lin(n),rin(n)を入力し、これら入力信号に基づいて第二の擬似エコー信号d2(n)を出力する。
第一の適応フィルタセット101及び第二の適応フィルタセット102の構成は、例えば図2のようなものが考えられる。図2において、第一の適応フィルタセット101は、第一の適応フィルタ201、第二の適応フィルタ202及び加算器(加算手段)203から構成される。第一の適応フィルタ201は、Leftチャンネル受信信号lin(n)を入力し、第一の適応フィルタ201に保持されている第一の適応フィルタ係数である太字a1(n)によってLeftチャンネル受信信号時系列ベクトル太字lin(n)をフィルタリングし、Leftチャンネル成分擬似エコー信号dL1(n)を出力する。
また、第二の適応フィルタ202では、Rightチャンネル受信信号rin(n)を入力し、第二の適応フィルタ202に保持されている第二の適応フィルタ係数である太字a2(n)によってRightチャンネル受信信号時系列ベクトル太字rin(n)をフィルタリングし、Rightチャンネル成分擬似エコー信号dR1(n)を出力する。
即ち、第一の適応フィルタ201及び第二の適応フィルタ202は、下記式(13)に従うフィルタリングを行い、擬似エコー信号dL1(n),dR1(n)をそれぞれ出力する。
Figure 0004652116
加算器203は、Leftチャンネル成分擬似エコー信号dL1(n)とRightチャンネル成分擬似エコー信号dR1(n)を入力し、下記式(14)に従って両者を加算して第一の擬似エコー信号d1(n)を出力する。
1(n)=dL1(n)+dR1(n) ・・・(14)
また、第二の適応フィルタセット102は、和信号生成器204と第三の適応フィルタ205によって構成されており、和信号生成器204が、Leftチャンネル受信信号lin(n)とRightチャンネル受信信号rin(n)を入力し、下記式(15)に従って受信和信号qS(n)を出力する。この受信和信号qS(n)は、Leftチャンネル受信信号lin(n)及びRightチャンネル受信信号rin(n)から求まるモノラル化信号である。
S(n)={lin(n)+rin(n)}/2 ・・・(15)
第三の適応フィルタ205では、受信和信号qS(n)を入力し、太字qS(n)を第三の適応フィルタ係数である太字a3(n)により下記式(16)に従ってフィルタリングし、第二の擬似エコー信号d2(n)として出力する。減算器107は、送信入力信号sin(n)と第一の擬似エコー信号d1(n)を入力し、下記式(17)に従ってsin(n)からd1(n)を減算し、第一の残差信号s1(n)として出力する。また、減算器108は、送信入力信号sin(n)と第二の擬似エコー信号d2(n)を入力し、下記式(18)に従ってsin(n)からd2(n)を減算し、第二の残差信号s2(n)として出力する。
Figure 0004652116
ここで、第一の適応フィルタセット101に含まれる第一の適応フィルタ201と第二の適応フィルタ202は、第一の残差信号s1(n)を用いて、第一の適応フィルタ係数である太字a1(n)及び第二の適応フィルタ係数である太字a2(n)を更新する。また、第二の適応フィルタセット102に含まれる第三の適応フィルタ205では、第二の残差信号s2(n)を用いて第二の適応フィルタ係数である太字a3(n)を更新する。
係数更新に用いる適応化アルゴリズムには、NLMSアルゴリズムのような一般的なアルゴリズムを用いることができる。一例として、NLMSアルゴリズムを用いた場合の係数更新式として下記式(19)を示す。但し、α1,α2,α3は、各々の適応フィルタ係数更新ステップゲインである。
Figure 0004652116
なお、係数更新を実行するか否かは、それぞれの適応フィルタセットに接続された係数更新制御部の制御105,106に従う。
また、第一の残差信号s1(n)と第二の残差信号s2(n)は、出力信号切換器109に入力される。出力信号切換器109では、フィルタセット選択部104より出力されたフィルタセット選択結果SEL(n)に従い、選択されたフィルタセットに対応する残差信号を送信出力信号sout(n)として出力する。即ち、SEL(n)=1の場合にはs1(n)をsout(n)として出力し、第二の適応フィルタセット102が選択されている場合にはs2(n)を送信出力信号sout(n)として出力する。
以上のように、この実施の形態1によれば、受信信号のLeftチャンネル信号とRightチャンネル信号の一致度合、即ちモノラル性が低い場合には第一の適応フィルタセット101によりエコー消去を行い、高い場合には第二の適応フィルタセット102によりエコー消去を行う。ここで、第一の適応フィルタセット101の構成は従来のステレオエコーキャンセラと同様の構成とし、また第二の適応フィルタセット102の構成は従来のモノラルエコーキャンセラと同様の構成としてもよい。
これにより、受信信号のモノラル性(ステレオ性)が時々刻々変化するような場合でも、受信信号のモノラル性(ステレオ性)に応じて適切な適応フィルタ構成を選択することができる。従って、従来のステレオエコー消去装置に見られたような、ステレオ、モノラルの切り換わりにおける残留エコー増大の問題や、モノラル音声が入力されたときの適応化誤差の問題を回避することができ、安定したエコー消去効果が得られる。
また、受信信号のLeftチャンネル信号とRightチャンネル信号との一致度合によらず、エコー消去効果を安定化させることができるという効果が得られる。
さらに、この実施の形態1によれば、受信信号のLeftチャンネル信号とRightチャンネル信号との一致度合の変動がエコー消去効果に与える影響を抑えることができるという効果が得られる。
なお、上記実施の形態1及び後述する実施の形態で示すフィルタセット選択部は、上述した各チャンネルの受信信号間の一致度合に応じてフィルタセットを選択する他、外部からの制御信号に基づいてフィルタセットを選択することができるように構成しても良い。
実施の形態2.
従来のステレオエコーキャンセラ装置は、lin(n)を入力とする適応フィルタと、rin(n)を入力する適応フィルタを用いてエコーを消去している。これに対し、本実施の形態2では、lin(n)、rin(n)の和信号を入力する適応フィルタと、差信号を入力とする適応フィルタとを用いてエコーを消去するものである。
上記式(1)を書き直すと、下記式(20)のような関係が導ける。
Figure 0004652116
この式からsin(n)が、伝達関数である太字hS,太字hDによる太字qS(n),太字qD(n)の線形応答の和であることが明らかである。従って、lin(n)とrin(n)により伝達関数である太字hL,太字hRを学習同定してエコーを消去することが可能であるのと同様に、太字qS(n)と太字qD(n)により伝達関数の太字hS,太字hDを学習同定しエコーを消去することも可能である。
図3は、この発明の実施の形態2によるエコー消去装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態3によるエコー消去装置は、和信号生成器301、差信号生成器302、第一の適応フィルタ303、第二の適応フィルタ304、加算器305及び減算器306から構成される。
和信号生成器301は、Leftチャンネル受信信号lin(n)及びRightチャンネル受信信号rin(n)を入力し、これら信号から受信和信号qS(n)を求めて出力する。差信号生成器302は、lin(n)及びrin(n)を入力し、これら信号から受信差信号qD(n)を求めて出力する。なお、これら受信和信号qS(n)及び受信差信号qD(n)は、受信信号lin(n),rin(n)から求まるモノラル化信号である。第一の適応フィルタ303は、受信和信号qS(n)を入力とし、第一の擬似エコー信号d1(n)を出力する。第二の適応フィルタ304は、受信差信号qD(n)を入力とし、第二の擬似エコー信号d2(n)を出力する。
次に動作について説明する。
和信号生成器301は、Leftチャンネル受信信号lin(n)とRightチャンネル受信信号rin(n)を入力し、上記式(15)に従って受信和信号qS(n)を出力する。
第一の適応フィルタ303は、受信和信号qS(n)を入力し、太字qS(n)を第一の適応フィルタ係数である太字a1(n)によって、下記式(21)に従ってフィルタリングした信号を和信号成分擬似エコーdS(n)として出力する。また、差信号生成器302は、Leftチャンネル受信信号lin(n)とRightチャンネル受信信号rin(n)を入力し、下記式(22)に従って受信差信号qD(n)を出力する。
Figure 0004652116
第二の適応フィルタ304は、受信差信号qD(n)を入力し、qD(n)を第一の適応フィルタ係数である太字a2(n)によって、下記式(23)に従ってフィルタリングした信号を差信号成分擬似エコーdD(n)として出力する。加算器305は、和信号成分擬似エコーdS(n)と差信号成分擬似エコーdD(n)を入力し、下記式(24)に従ってdS(n)とdD(n)を加算して擬似エコー信号d(n)を出力する。減算器306は、送信入力信号sin(n)と擬似エコー信号d(n)を入力し、下記式(25)に従ってsin(n)からd(n)を減算し、送信出力信号sout(n)を出力する。
Figure 0004652116
また、第一の適応フィルタ303と第二の適応フィルタ304は、sout(n)を用い、それぞれの適応フィルタ係数である太字a1(n),太字a2(n)を係数更新する。NLMSアルゴリズムを用いる場合、係数更新式は下記式(26)の通りとなる。
Figure 0004652116
以上の説明のとおり、この実施の形態2のステレオエコーキャンセラは、lin(n),rin(n)の和信号qS(n)を入力とする適応フィルタと、差信号qD(n)を入力とする適応フィルタを用いることによってエコーを消去している。受信信号がモノラル音声信号、即ち下記式(27)の関係にある場合、qS(n)は、下記式(28)で表すことができ、qD(n)は、下記式(29)の関係にある。
Figure 0004652116
この結果、第二の適応フィルタへの入力信号qD(n)は無音の信号となるため、適応フィルタの係数更新は、第一の適応フィルタ係数である太字a1(n)に対してのみ行われる。
従来のステレオエコー消去装置では、受信信号がモノラル音声信号であった場合、二つの適応フィルタに同一の信号が入力されることにより、エコー消去性能が低下する問題があった。これに対して、本実施の形態2のエコー消去装置では、受信信号がモノラル音声信号であっても二つの適応フィルタの入力信号が異なるため、前記のような問題は回避される。この結果、モノラル音声の受信信号が入力された場合でも、エコー消去能力が低下しないという効果が得られる。
また、この実施の形態2によれば、受信信号に応じて適応フィルタセットを入れ換える構成に比べ、構成が単純であるため装置を小規模化できるという効果が得られる。
実施の形態3.
上記実施の形態1によるエコー消去装置では、Leftチャンネル受信信号とRightチャンネル受信信号との一致の度合が高い受信信号に対して、その和信号成分を入力とする一つの適応フィルタを用いてエコー消去を行う例を示したが、本実施の形態3は、差信号成分を入力とする適応フィルタをさらに加えてエコー消去を行うものである。
図4は、この発明の実施の形態3によるエコー消去装置における適応フィルタセットの構成例を示す図である。本実施の形態3のエコー消去装置は、第一の適応フィルタ401、第二の適応フィルタ402及び加算器403から構成される第一の適応フィルタセット41と、和信号生成器404、差信号生成器405、第三の適応フィルタ406、第四の適応フィルタ407及び加算器408から構成される第二の適応フィルタセット42とを備えている。この他の構成要素は、上記実施の形態1のエコー消去装置と同一であり、説明を省略する。
第一の適応フィルタセット41において、第一の適応フィルタ401は、Leftチャンネル受信信号lin(n)を入力し、太字lin(n)を第一の適応フィルタ係数である太字a1(n)によってフィルタリングし、Leftチャンネル成分擬似エコー信号dL(n)を出力する。また、第二の適応フィルタ402は、Rightチャンネル受信信号rin(n)を入力し、太字rin(n)を第二の適応フィルタ係数である太字a2(n)によりフィルタリングし、Rightチャンネル成分擬似エコー信号dR(n)を出力する。加算器403は、dL(n),dR(n)を入力し、下記式(30)に従って両者を加算して第一の擬似エコー信号d1(n)を出力する。
Figure 0004652116
第二の適応フィルタセット42において、和信号生成器403は、Leftチャンネル受信信号lin(n)とRightチャンネル受信信号rin(n)を入力し、上記式(15)に従って受信和信号qS(n)を出力する。受信和信号qS(n)は、受信信号lin(n),rin(n)から求まるモノラル化信号である。
第三の適応フィルタ406は、受信和信号qS(n)を入力し、太字qS(n)を第三の適応フィルタ係数である太字a3(n)によって、下記式(31)に従ってフィルタリングし、和信号成分擬似エコー信号dS(n)を出力する。ここで、太字qS(n)は、過去のデータを含む信号時系列ベクトルである。
Figure 0004652116
また、差信号生成器405は、Leftチャンネル受信信号lin(n)とRightチャンネル受信信号rin(n)を入力し、下記式(32)に従って受信差信号qD(n)を出力する。
Figure 0004652116
第四の適応フィルタ407は、受信差信号qD(n)を入力し、太字qD(n)を第四の適応フィルタ係数である太字a4(n)によって下記式(33)に従ってフィルタリングし、差信号成分擬似エコー信号dD(n)を出力する。なお、太字qD(n)は、過去のデータを含む信号時系列ベクトルである。
Figure 0004652116
加算器408は、dS(n),dD(n)を入力し、第二の擬似エコー信号d2(n)を出力する。第一の適応フィルタ401、第二の適応フィルタ402、第三の適応フィルタ406、第四の適応フィルタ407の適応フィルタ係数である、太字a1(n),太字a2(n),太字a3(n),太字a4(n)の係数更新式は、NLMSアルゴリズムであれば、例えば下記式(34)のようになる。
Figure 0004652116
以上のように、この実施の形態3によれば、Leftチャンネル信号とRightチャンネル信号の一致性の高い受信信号に対しては、その和信号成分を入力とする適応フィルタと、差信号成分を入力とする適応フィルタを用いるので、受信信号のLeftチャンネル信号とRightチャンネル信号との一致度合が高い場合でも、Leftチャンネル信号とRightチャンネルの和信号成分によるエコーだけでなく、差信号成分によるエコーをも消去する効果が得られる。
実施の形態4.
上記実施の形態1のエコー消去装置では、二つの適応フィルタセットを設け、これを並列動作させた上で出力する信号を切り換えて両者を使い分ける例を示したが、本実施の形態4は、一つの適応フィルタセットを備え、適応フィルタ係数を適宜交換することによって、実質的に適応フィルタの入れ換えを行うものである。
図5は、この発明の実施の形態4によるエコー消去装置の構成を示すブロック図であり、図6は、実施の形態4によるエコー消去装置におけるエコー消去手段の構成例を詳細に示す図である。本実施の形態4のエコー消去装置は、受信信号分析部501及びフィルタセット選択部502を有してなるフィルタセット選択手段と、フィルタセット制御部503、参照入力信号生成部504、適応フィルタセット505及び減算器506を有してなるエコー消去手段とから構成される。
受信信号分析部501は、受信信号lin(n),rin(n)を入力し、受信信号分析結果J(n)を出力する。フィルタセット選択部502は、受信信号分析結果J(n)を入力しフィルタセット選択結果SEL(n)を出力する。
フィルタセット制御部503は、フィルタセット選択結果SEL(n)を入力し、適応フィルタセット505内の適応化フィルタについての適応化係数の更新処理を制御する。参照入力信号生成部504では、フィルタセット選択結果SEL(n)を入力し、第一の参照入力信号q1(n)と第二の参照入力信号q2(n)を出力する。適応フィルタセット505は、参照入力信号q1(n),q2(n)を入力して擬似エコー信号d(n)を出力する。減算器506は、送信有力信号sin(n)と擬似エコー信号d(n)を入力し送信出力信号sout(n)を出力する。
なお、受信信号分析部501及びフィルタセット選択部502の動作は、上記実施の形態1における受信信号分析部103及びフィルタセット選択部104と同様であり、説明を省略する。
フィルタセット制御部503は、フィルタ選択結果SEL(n)を入力し、SEL(n)の変わり目において適応フィルタセット505を制御する。また、参照入力生成部504は、フィルタセット選択結果SEL(n)に従い、選択されたフィルタセットに適した参照入力信号q1(n),q2(n)を出力する。これらの機能については後述する。
適応フィルタセット505は、q1(n),q2(n)を入力し、擬似エコー信号d(n)を出力する。減算器506は、送信入力信号sin(n)、擬似エコー信号d(n)を入力し、上記式(25)に従ってsin(n)からd(n)を減算してエコーを消去した送信出力信号sout(n)を出力する。
続いて、図6に示す本実施の形態4によるエコー消去手段の詳細を説明する。
図6の例では、参照入力信号生成部504が、例えば和信号生成器601、差信号生成器602、信号切換器603及び信号切換器604から構成されている。和信号生成器601は、受信信号lin(n),rin(n)を入力し、上記式(15)に従って和信号qS(n)を出力する。
信号切換器603は、lin(n)とqS(n)を入力し、フィルタ選択結果SEL(n)に従って参照入力信号q1(n)を出力する。即ち、SEL(n)=1の場合は、選択されている適応フィルタセットは、lin(n),rin(n)を参照入力信号とする適応フィルタセットであるから、lin(n)を第一の参照入力信号q1(n)として出力する。また、SEL(n)=2の場合、qS(n),qD(n)を参照入力信号とする適応フィルタセットであるからqS(n)をq1(n)として出力する。
一方、差信号生成器602は、受信信号lin(n),rin(n)を入力し、下記式(35)に従って差信号qD(n)を出力する。
Figure 0004652116
信号切換器604は、rin(n)とqD(n)を入力し、フィルタ選択結果SEL(n)に従い、SEL(n)=1の場合にrin(n)を第二の参照入力信号q2(n)として出力し、SEL(n)=2の場合はqD(n)をq2(n)として出力する。
また、図6の例において、適応フィルタセット505は、第一の適応フィルタ605、第二の適応フィルタ606及び加算器607から構成される。第一の適応フィルタ605は、第一の参照入力信号q1(n)を入力し、q1(n)を第一の適応フィルタ605内の信号バッファにバッファデータ太字b1(n)として格納した上で、バッファデータ太字b1(n)を第一の適応フィルタ係数である太字a1(n)によって、下記式(36)に従ってフィルタリングし、第一の擬似エコー信号d1(n)を出力する。なお、b1,j(n)は、時刻(n−j)の参照入力信号データを表す。
Figure 0004652116
第二の適応フィルタ606は、第二の参照入力信号q2(n)を入力し、q2(n)を第二適応フィルタ606内の信号バッファにバッファデータ太字b2(n)として格納した上で、太字b2(n)を第二の適応フィルタ係数である太字a2(n)によって、下記式(37)に従ってフィルタリングして第二の擬似エコー信号d2(n)を出力する。
Figure 0004652116
加算器607は、d1(n),d2(n)を入力し、下記式(38)に従って擬似エコー信号d(n)を求めて減算器610に出力する。
Figure 0004652116
次に、図6の例において、フィルタセット制御部503は、バッファデータ変換器608と係数保存器609を備える。バッファデータ変換器608では、SEL(n)の変わり目において、信号バッファに格納されているバッファデータである太字b1(n),太字b2(n)を変換する。SEL(n)の変わり目では、参照入力信号生成部504が出力する参照入力信号が変わるため、それまで信号バッファに格納されていたデータ太字b1(n),太字b2(n)と、新たに入力される信号との間で食い違いが生じる。
つまり、SEL(n)=1の場合、参照入力信号が太字q1(n)=太字lin(n),太字q2(n)=太字rin(n)であるのに対して、SEL(n)=2の場合では、太字q1(n)={太字lin(n)+太字rin(n)}/2,太字q1(n)={太字lin(n)−太字rin(n)}/2となる。
そこで、バッファデータ変換器608は、SEL(n)の切り換わりに際して第一の適応フィルタ605と第二の適応フィルタ606のバッファデータを次の通りに変換する。先ず、時刻(n−1)から時刻nにおいて、SEL(n−1)=1からSEL(n)=2に変わる場合、バッファデータ変換器608は、下記式(39)に従う変換を実行する。また、逆にSEL(n−1)=2からSEL(n)=1に変わる場合は、下記式(40)に従う変換を行う。
Figure 0004652116
また、係数保存器609は、適応フィルタの係数を保存するための記憶装置であり、バッファデータとして太字abak1(n),太字abak2(n)が格納される記憶バッファを有する。係数保存器609は、フィルタ選択結果SEL(n)を入力し、SEL(n)の切り換わりに際して第一の適応フィルタ605のフィルタ係数列である太字a1(n)及び第二の適応フィルタ606のフィルタ係数列である太字a2(n)の入れ換えを行う。
即ち、太字a1(n)の内容を太字abak1(n)とし、太字a2(n)の内容を太字abak2(n)として記憶バッファに格納し、これまで太字abak1(n),太字abak2(n)として記憶バッファに保存されていた係数列を、フィルタ係数列太字a1(n),太字a2(n)に展開する。
以上のように、この実施の形態4によれば、同時に動作させる適応フィルタセットの数を少なくすることによって、エコー消去装置を小規模化できるという効果が得られる。
実施の形態5.
上記実施の形態4は、適応フィルタセットを入れ換える際に、使用していない方の適応フィルタセットのフィルタ係数列を記憶装置にバックアップし、これを適応フィルタセットの選択に従って交互に入れ換える例を示した。これに対し、本実施の形態5では、上記式(20)の関係に従ってフィルタ係数列を変換するものである。
図7は、この発明の実施の形態5によるエコー消去装置の構成を示すブロック図であり、図6と同一又はこれに相当する構成要素には同一符号を付している。本実施の形態5によるフィルタセット制御部503aは、上記実施の形態4で説明したバッファデータ変換器608に加え、係数変換器611を備えている。これ以外の構成要素とその機能は上記実施の形態4と同一であり、説明を省略する。
係数変換器611は、フィルタ選択結果SEL(n)を入力し、SEL(n)の変わり目において第一の適応フィルタ605と第二の適応フィルタ606の適応フィルタ係数を変換する。具体的に説明すると、上記式(20)から伝達関数である太字hL,太字hRと太字hS,太字hDは、下記式(41)の関係にある。
Figure 0004652116
これにより、lin(n),rin(n)を参照信号として入力する適応フィルタの適応フィルタ係数列を太字aL(n),太字aR(n)とおき、qS(n)とqD(n)を参照信号として入力する適応フィルタセットの適応フィルタ係数列を太字aS(n),太字aD(n)とおけば、これらの関係式は下記式(42)のようになる。
Figure 0004652116
よって、係数変換器611は、SEL(n)の変わり目において次のようなフィルタ係数の変換を行う。即ち、時刻(n−1)から時刻nにおいてSEL(n−1)=1からSEL(n)=2に変わる場合、下記式(43)に従う変換を行い、SEL(n−2)=1からSEL(n)=1に変わる場合は、下記式(44)に従う変換を行う。
Figure 0004652116
以上のように、この実施の形態5によれば、適応フィルタセットの入れ換えの際、フィルタ係数列を変換することによって、入れ換えの時点までに適応化学習した結果を次の適応フィルタセットに引き継ぐことができ、適応フィルタの収束を早めることができるという効果が得られる。
実施の形態6.
上記実施の形態1は、受信信号のLeftチャンネル信号とRightチャンネル信号との一致度合に応じて使用する適応フィルタセットを切り換える例を示したが、本実施の形態6では、適応フィルタの係数更新ステップゲインのみを切り換えるものである。
図8は、この発明の実施の形態6によるエコー消去装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態6のエコー消去装置は、受信信号分析部801、係数更新ステップゲイン制御部802、第一の適応フィルタ803、第二の適応フィルタ804、加算器805及び減算器806から構成される。
受信信号分析部801は、Leftチャンネル受信信号lin(n)及びRightチャンネル受信信号rin(n)を入力し付けると受信信号分析結果J(n)を出力する。係数更新ステップゲイン制御部802では、分析結果J(n)を入力すると、係数更新ステップゲインα1,α2を出力する。第一の適応フィルタ803は、Leftチャンネル受信信号lin(n)を入力し、Leftチャンネル成分擬似エコー信号dL(n)を出力する。
第二の適応フィルタ804では、rin(n)を入力し、Rightチャンネル成分擬似エコー信号dR(n)を出力する。加算器805は、d1(n),d2(n)を入力し、擬似エコー信号d(n)を出力する。減算器806は、d(n)と送信入力信号sin(n)を入力し、送信出力信号sout(n)を出力する。
なお、受信信号分析部801は、上記実施の形態1と同一の機能を有し、その説明は省略する。係数更新ステップゲイン制御部802は、受信信号分析結果J(n)に応じて係数更新ステップゲインα1,α2を制御する。ここで、α1は第一の適応フィルタ803の係数更新ステップゲインであり、α2は第二の適応フィルタ804の係数更新ステップゲインである。
ここで、従来のエコー消去装置では、Leftチャンネルの受信信号時系列ベクトルである太字lin(n)とRightチャンネルの受信信号時系列ベクトルである太字rin(n)との一致度合が高い、即ちモノラルに近い音声が入力されたときに適応誤差が大きくなるという不具合があった。
そこで、本実施の形態6では、係数更新ステップゲイン制御部802が、J(n)に基づいて、太字lin(n),太字rin(n)の一致度合を判断し、J(n)の値が大きければ、受信信号がモノラルに近い音声であるため、α1,α2の値を下げて適応フィルタの適応化誤差を低減させ、逆にJ(n)の値が小さければ、α1,α2の値を上げて適応フィルタの収束を早める。
J(n)の値が十分大きいときの係数更新ステップゲインをαM1,αM2とし、反対にJ(n)の値が十分小さいときの係数更新ステップゲインをαS1,αS2とすれば、それぞれ、下記式(45)の関係になる。
Figure 0004652116
J(n)に対するα1,α2の値の決定は、J(n)に対する閾値判定によって決定する。所定の閾値に対して、J(n)が閾値を上回ればα1=αM1,α2=αM2を出力し、逆に閾値を下回ればα1=αS1,α2=αS2を出力する。このとき、J(n)の値が両者の閾値近くにある場合は、J(n)の値に応じてα1,α2の値を段階的に調整しても良い。
第一の適応フィルタ803は、lin(n)を入力すると、下記式(46)に従ってLeftチャンネル成分擬似エコー信号dL(n)を出力する。また、第二の適応フィルタ804も、rin(n)を入力すると、下記式(46)に従ってRightチャンネル成分擬似エコー信号dR(n)を出力する。dL(n),dR(n)は、加算器805で下記式(47)のように加算されて疑似エコー信号d(n)が出力される。
Figure 0004652116
減算器806は、疑似エコー信号d(n)と送信入力信号sin(n)とを入力し、送信出力信号sout(n)を出力する。このsout(n)を用いて、第一の適応フィルタ803は、そのフィルタ係数列である太字a1(n)を更新し、第二の適応フィルタ804は、そのフィルタ係数列である太字a2(n)を更新する。このときの係数更新ステップゲインは、係数更新ステップゲイン制御部802より出力されたα1,α2を用い、NLMSアルゴリズムであれば下記式(48)の関係に従って係数が更新される。
Figure 0004652116
以上のように、この実施の形態6によれば、適応フィルタの係数更新ステップゲインのみを切り換えるので、受信信号に応じて適応フィルタセットを入れ換える構成に比べ、構成が単純であるため装置を小規模化できるという効果が得られる。
この発明の実施の形態1によるエコー消去装置の構成を示すブロック図である。 図1中の適応フィルタセットの構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態2によるエコー消去装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態3によるエコー消去装置における適応フィルタセットの構成例を示す図である。 この発明の実施の形態4によるエコー消去装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態4によるエコー消去装置におけるエコー消去手段の構成例を詳細に示す図である。 この発明の実施の形態5によるエコー消去装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態6によるエコー消去装置の構成を示すブロック図である。 ステレオ音声の録音方法を説明する図である。
符号の説明
41,101 第一の適応フィルタセット、42,102 第二の適応フィルタセット、103,501,801 受信信号分析部(受信信号分析手段)、104,502 フィルタセット選択部(フィルタセット選択手段)、105 第一の係数更新制御部(第一の係数更新制御手段)、106 第二の係数更新制御部(第二の係数更新制御手段)、107,108,306,506,610,806 減算器(減算手段)、109 出力信号切換器(出力信号切換手段)、201,303,401,605,803 第一の適応フィルタ、202,304,402,606,804 第二の適応フィルタ、203,305,403,408,607,805 加算器(加算手段)、301,404,601 和信号生成器(和信号生成手段)、302,405,602 差信号生成器(差信号生成手段)、205,406 第三の適応フィルタ、407 第四の適応フィルタ、503,503a フィルタセット制御部(フィルタセット制御手段)、504 参照入力信号生成部(参照入力信号生成手段)、505 適応フィルタセット、603,604 信号切換器(信号切換手段)、608 バッファデータ変換器(バッファデータ変換手段)、609 係数保存器(係数保存手段)、611 係数変換器(係数変換手段)、802 係数更新ステップゲイン制御部(係数更新ステップゲイン制御手段)。

Claims (12)

  1. チャンネルの音声信号を受信入力し、前記各チャンネルの受信信号間の一致度合を分析する受信信号分析手段と、
    前記2チャンネルの受信信号の疑似エコー信号の抽出に対応した適応フィルタから構成した第一の適応フィルタセットと、
    前記2チャンネルの受信信号から求めたモノラル化信号の疑似エコー信号の抽出に対応した適応フィルタから構成した第二の適応フィルタセットと、
    前記各チャンネルの受信信号間の一致度合に関する閾値が設定されており、前記一致度合が前記閾値より低い場合に前記第一の適応フィルタセットを選択し、前記一致度合が前記閾値より高い場合には前記第二の適応フィルタセットを選択するフィルタセット選択手段と、
    前記フィルタセット選択手段により選択された適応フィルタセットを用いて送信入力信号から疑似エコー信号を除いて送信出力信号として出力するエコー消去手段とを備えたエコー消去装置。
  2. エコー消去手段は、第一の適応フィルタセットが選択されるとその適応フィルタ係数を更新し、選択されない場合に適応フィルタ係数の更新を停止する第一の係数更新制御手段と、第二の適応フィルタセットが選択されるとその適応フィルタ係数を更新し、選択されない場合に適応フィルタ係数の更新を停止する第二の係数更新制御手段と、前記第一の適応フィルタセットから出力される疑似エコー信号を送信入力信号から除く第一の減算手段と、前記第二の適応フィルタセットから出力される疑似エコー信号を送信入力信号から除く第二の減算手段と、前記第一の減算手段からの出力と前記第二の減算手段からの出力とを切り換えて前記選択された適応フィルタセットの疑似エコー信号が除かれた送信入力信号を送信出力信号として出力する出力信号切換手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載のエコー消去装置。
  3. 第一の適応フィルタセットは、2チャンネルの受信信号のうちの一方を入力してそのチャンネル成分の擬似エコー信号を出力する第一の適応フィルタと、前記2チャンネルの受信信号のうちの他方を入力してそのチャンネル成分の擬似エコー信号を出力する第二の適応フィルタと、前記両チャンネル成分の擬似エコー信号を加えて第一の擬似エコー信号として出力する加算手段とを備え、
    前記第一の適応フィルタ及び前記第二の適応フィルタは、第一の減算手段によって送信入力信号から前記第一の擬似エコー信号を除いた第一の残差信号を用いて適応フィルタ係数を更新し、
    第二の適応フィルタセットは、前記2チャンネルの受信信号を入力して和信号を生成する和信号生成手段と、前記和信号を入力して第二の疑似エコー信号を生成する第三の適応フィルタとを備え、
    前記第三の適応フィルタは、第二の減算手段によって送信入力信号から前記第二の擬似エコー信号を除いた第二の残差信号を用いて適応フィルタ係数を更新することを特徴とする請求項2記載のエコー消去装置。
  4. 第一の適応フィルタセットは、2チャンネルの受信信号のうちの一方を入力してそのチャンネル成分の擬似エコー信号を出力する第一の適応フィルタと、前記2チャンネルの受信信号のうちの他方を入力してそのチャンネル成分の擬似エコー信号を出力する第二の適応フィルタと、前記両チャンネル成分の擬似エコー信号を加えて第一の擬似エコー信号として出力する加算手段とを備え、
    前記第一の適応フィルタ及び前記第二の適応フィルタは、第一の減算手段によって送信入力信号から前記第一の擬似エコー信号を除いた第一の残差信号を用いて適応フィルタ係数を更新し、
    第二の適応フィルタセットは、前記2チャンネルの受信信号を入力して和信号を生成する和信号生成手段と、前記2チャンネルの受信信号を入力して差信号を生成する差信号生成手段と、前記和信号を入力して和信号成分の擬似エコー信号を出力する第三の適応フィルタと、前記差信号を入力して差信号成分の擬似エコー信号を出力する第四の適応フィルタと、前記和信号成分と前記差信号成分の擬似エコー信号を加えて第二の擬似エコー信号を出力する加算手段とを備え、
    前記第三の適応フィルタ及び前記第四の適応フィルタは、第二の減算手段によって送信入力信号から前記第二の擬似エコー信号を除いた第二の残差信号を用いて適応フィルタ係数を更新することを特徴とする請求項2記載のエコー消去装置。
  5. チャンネルの音声信号を受信入力し、前記各チャンネルの受信信号間の一致度合を分析する受信信号分析手段と、
    入力信号の疑似エコー信号を抽出する適応フィルタから構成した適応化フィルタセットと、
    前記各チャンネルの受信信号間の一致度合に関する閾値が設定されており、前記一致度合が前記閾値より低い場合に前記2チャンネル信号に適合する適応フィルタセットを選択し、前記一致度合が前記閾値より高い場合には前記2チャンネルの受信信号から求めたモノラル化信号に適合する適応フィルタセットを選択するフィルタセット選択手段と、
    前記適応フィルタセットの選択結果に応じて、前記チャンネル信号又は前記モノラル化信号を適応化フィルタセットに出力する参照入力信号生成手段と、
    前記適応フィルタセットの選択結果に応じて、前記チャンネル信号に適合した適応フィルタ係数又は前記モノラル化信号に適合した適応フィルタ係数を前記適応フィルタセットに設定するフィルタセット制御手段と、
    前記フィルタセット選択手段により選択された適応フィルタセットを用いて送信入力信号から疑似エコー信号を除いて送信出力信号として出力するエコー消去手段とを備えたエコー消去装置。
  6. 参照入力信号生成手段は、チャンネルの受信信号の和信号を生成する和信号生成手段と、前記チャンネルの受信信号の差信号を生成する差信号生成手段と、2チャンネル信号に適合する適応フィルタセットが選択されると、前記2チャンネルの各受信信号を、参照入力信号として当該適応フィルタセットに出力し、モノラル化信号に適合する適応フィルタセットが選択されると、前記和信号及び前記差信号を、参照入力信号として当該適応フィルタセットに出力する信号切換手段とを備えたことを特徴とする請求項5記載のエコー消去装置。
  7. フィルタセット制御手段は、適応フィルタセットの選択が変更されると、適応フィルタセット内のデータバッファに保持されている過去の参照入力信号の時系列データを選択された適応フィルタセットに適合する参照入力信号値に変換するバッファデータ変換手段と、前記適応フィルタセットの選択結果に応じて、変更すべき適応フィルタセットの適応フィルタ係数を保存すると共に、保存していた選択された適応フィルタセットに対応する適応フィルタ係数を設定する係数保存手段とを備えたことを特徴とする請求項6記載のエコー消去装置。
  8. フィルタセット制御手段は、適応フィルタセットの選択が変更されると、適応フィルタセット内のデータバッファに保持されている過去の参照入力信号の時系列データを選択された適応フィルタセットに適合する参照入力信号値に変換するバッファデータ変換手段と、適応フィルタセットが変更されと、変更前の適応フィルタセットの適応フィルタ係数を新たに選択された適応フィルタセットに適合するように変換する係数変換手段とを備えたことを特徴とする請求項6記載のエコー消去装置。
  9. チャンネルの音声信号を受信入力し、前記各チャンネルの受信信号間の一致度合を分析する受信信号分析手段と、
    前記各チャンネルの受信信号間の一致度合に関する閾値が設定されており、前記一致度合が前記閾値より高い場合に適応化更新ステップゲインを低下させ、前記一致度合が前記閾値より低い場合には係数更新ステップゲインを上昇させるように制御する係数更新ステップゲイン制御手段と、
    前記チャンネルの各受信信号を入力してチャンネル成分毎の擬似エコー信号を生成すると共に、送信出力信号を用いて適応フィルタ係数を更新する複数の適応フィルタと、
    前記各チャンネル成分の擬似エコー信号を加算して擬似エコー信号として出力する加算手段と、
    送信入力信号から前記加算手段が出力した擬似エコー信号を除いた信号を、前記送信出力信号として出力する減算手段とを備えたエコー消去装置。
  10. 受信信号分析手段は、チャンネルの受信信号間の和信号と差信号との信号パワー比に基づいて一致度合を評価することを特徴とする請求項1から請求項9のうちのいずれか1項記載のエコー消去装置。
  11. 受信信号分析手段は、チャンネルの受信信号間の相互相関に基づいて一致度合を評価することを特徴とする請求項1から請求項9のうちのいずれか1項記載のエコー消去装置。
  12. チャンネルの受信信号間の和信号を生成する和信号生成手段と、
    前記チャンネル信号間の差信号を生成する差信号生成手段と、
    前記和信号生成手段から出力された和信号を入力して和信号成分の擬似エコー信号を出力すると共に、送信出力信号を用いて適応フィルタ係数を更新する第一の適応フィルタと、
    前記差信号生成手段から出力された差信号を入力して差信号成分の擬似エコー信号を出力すると共に、前記送信出力信号を用いて適応フィルタ係数を更新する第二の適応フィルタと、
    前記和信号成分の擬似エコー信号と前記差信号成分の擬似エコー信号を加算した擬似エコー信号を出力する加算手段と、
    送信入力信号から前記加算手段が出力した擬似エコー信号を減算した信号を、前記送信出力信号として出力する減算手段とを備えたエコー消去装置。
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