JP4650392B2 - ハニカム成形体の焼成方法 - Google Patents
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Description
ハニカム構造体は、粘土質のセラミック材料を押出成形してハニカム成形体を作製し、そのハニカム成形体を乾燥させた後、焼成することによって製造される(特許文献1参照)。
つまり、ハニカム構造体においては、最終的に得ようとする気孔率によってカーボンの添加量が異なっていた。
すなわち、カーボン含有量が多いハニカム成形体ほど、焼成時に多くの燃焼熱が発生するため、炉内温度の急激な変化やばらつきが生じると共に、炉内温度を安定的に制御することができない。よって、単純にカーボン含有量が異なる複数種のハニカム成形体を混在させて同時に焼成することが困難であった。そのため、従来は、例えばカーボン含有量の高いものを投入した後にカーボン含有量の低いものを投入したい場合には、両者の間に充分な間隔を設けて、つまり被処理材を投入しない領域を設けて、炉内温度変化の影響を回避する必要があった。この場合には、生産性が低下するという問題があった。
複数のゾーンに分割され各ゾーン毎に温度調整可能な炉本体と、該炉本体内において順次連続的に被処理材を搬送可能な搬送手段とを有する連続炉を用い、
カーボン含有量が異なる異種の上記ハニカム成形体を混在させて上記連続炉に投入するに当たり、
上記連続炉において炉内温度が500〜700℃の範囲に調温される領域の搬送方向における長さに相当する領域を単位長さ領域とした場合、
上記連続炉に投入する上記ハニカム成形体の配列は、該配列を単位長さ領域ごとに分割して見た場合、該配列中の任意の位置における単位長さ領域に含まれる全ての上記ハニカム成形体の総重量に対するカーボンの含有量である総カーボン含有量A重量%と、その後側の単位長さ領域における総カーボン含有量B重量%とが、|B−A|≦5の関係を満たすように設定することを特徴とするハニカム成形体の焼成方法にある(請求項1)。
すなわち、上記連続炉に投入する上記ハニカム成形体の配列を単位長さ領域ごとに分割して見た場合、各単位長さ領域間における総カーボン含有量の変化量が5%以下となるように、上記ハニカム成形体の配列を設定する。
この場合には、例えば高カーボンタイプの上記ハニカム成形体を高い気孔率が望まれるディーゼルエンジン用の排ガス浄化フィルタとして、低カーボンタイプの上記ハニカム成形体を高い気孔率が要求されないガソリンエンジン用の触媒担体として適用することができる。すなわち、ディーゼルエンジン用の上記ハニカム成形体とガソリンエンジン用の上記ハニカム成形体とを同時に焼成することができ、生産性の向上を図ることができる。
この場合には、上記単位長さ領域毎の上記ハニカム成形体の配列を上記台車1台又は複数台の単位で設定することができる。そのため、上記ハニカム成形体の配列の設定が容易となる。
この場合には、上記各台車に上記ハニカム成形体を効率よく配置することができ、より一層生産性の向上を図ることができる。また、カーボン含有量が異なる異種の上記ハニカム成形体の配置を様々に変えることができると共に、上記燃焼領域の炉内温度を様々な方法で制御することができる。
この場合には、カーボンの燃焼熱を上記各台車の下段から上段のほうへ循環させることにより、カーボンの燃焼熱を安定的に利用して上記燃焼領域の炉内温度を制御することができる。
この場合には、上記各台車の各段ごとのカーボンの燃焼熱が略同一となるため、上記燃焼領域の炉内温度のばらつきをより一層抑制することができる。
本発明の実施例につき、図を用いて説明する。
本例においては、カーボン含有量の異なる2種類のハニカム成形体(第1ハニカム成形体及び第2ハニカム成形体)を作製し、これらを混在させて連続炉により焼成する。
以下、詳細について説明する。
このハニカム成形体1は、セラミック材料を押出成形機等により押出成形し、所望の長さで切断した後、乾燥させて作製したものである。セラミック材料としては、カオリン、溶融シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、タルク、造孔材としてのカーボンを含有し、化学組成が最終的にコーディエライトを主成分とする組成となるように調整したコーディエライト化原料を水に混合し、有機バインダ等を加えて混練したものを用いている。
一方は、カーボンの含有率が20重量%の第1ハニカム成形体である。第1ハニカム成形体は、焼成後の目標気孔率が60%であり、例えばディーゼルエンジン用の排ガス浄化フィルタ等に適用されるものである。第1ハニカム成形体のサイズは、直径144mm、長さ152mm、隔壁の厚み0.3mm、セル数300cpiメッシュである。
なお、これらの具体的なサイズは一例であり、用途に応じて様々なサイズがある。
連続炉3は、図3に示すごとく、複数のゾーンに分割された炉本体31を有している。炉本体31は、第1低温ゾーン311、燃焼ゾーン312、高温ゾーン313及び第2低温ゾーン314の4つのゾーンで構成されている。また、炉本体31は、ゾーン毎に温度調整できるように構成されている。
まず、ハニカム成形体1(第1ハニカム成形体及び第2ハニカム成形体)を満載状態で積載した台車33を、連続炉3の搬入口30から順次連続的に投入する。このとき、投入する台車33におけるハニカム成形体1の配列は、その配列中の任意の位置における台車33に含まれる全てのハニカム成形体1の総重量に対するカーボンの含有量である総カーボン含有量A重量%と、そのすぐ後側の台車33における総カーボン含有量B重量%とが、|B−A|≦5の関係を満たすように設定する。
以上により、ハニカム成形体1を焼成する。
本例では、連続炉3に投入する台車33の総カーボン含有量を連続的に0重量%から20重量%まで5重量%刻みで増加させ、その後、20重量%から0重量%まで5重量%刻みで減少させた。そして、これらの台車33が通過したときの燃焼ゾーン312における炉内温度を時間の経過とともに測定した。その結果を図7に示す。
同図から知られるように、燃焼ゾーン312において、炉内温度の急激な変化は見られなかった。すなわち、燃焼ゾーン312の炉内温度は、カーボンの燃焼熱によって上昇するものの、550℃付近から600℃付近まで徐々に上昇している。また、600℃付近から550℃付近まで徐々に下降している。
本例では、実施例の比較として、連続炉3に投入する台車33の総カーボン含有量を断続的に0重量%又は20重量%に変化させ、これらの台車33が通過したときの燃焼ゾーン312における炉内温度を時間の経過とともに測定した。その結果を図8に示す。
なお、その他の条件は実施例と同様である。
同図から知られるように、燃焼ゾーン312において、温度の急激な変化が見られた。すなわち、総カーボン含有量が変化する際に、燃焼ゾーン312の炉内温度が550℃付近から650℃付近まで急激に上昇している。また、650℃付近から550℃付近まで急激に下降している。このことから、カーボンの燃焼によって発生する燃焼熱の急激な増減が生じていることがわかる。
11 第1ハニカム成形体
12 第2ハニカム成形体
21 隔壁
22 セル
3 連続炉
31 炉本体
32 搬送コンベア
33 台車
312 燃焼ゾーン
Claims (6)
- 焼成後にコーディエライトとなるセラミック材料を押出成形することによって成形された、隔壁をハニカム状に配して多数のセルを設けてなるハニカム成形体を焼成する方法において、
複数のゾーンに分割され各ゾーン毎に温度調整可能な炉本体と、該炉本体内において順次連続的に被処理材を搬送可能な搬送手段とを有する連続炉を用い、
カーボン含有量が異なる異種の上記ハニカム成形体を混在させて上記連続炉に投入するに当たり、
上記連続炉において炉内温度が500〜700℃の範囲に調温される領域の搬送方向における長さに相当する領域を単位長さ領域とした場合、
上記連続炉に投入する上記ハニカム成形体の配列は、該配列を単位長さ領域ごとに分割して見た場合、該配列中の任意の位置における単位長さ領域に含まれる全ての上記ハニカム成形体の総重量に対するカーボンの含有量である総カーボン含有量A重量%と、その後側の単位長さ領域における総カーボン含有量B重量%とが、|B−A|≦5の関係を満たすように設定することを特徴とするハニカム成形体の焼成方法。 - 請求項1において、混在させる上記ハニカム成形体は、カーボン含有量が5〜40重量%の高カーボンタイプと、カーボン含有量が5重量%未満の低カーボンタイプとの2種類であることを特徴とするハニカム成形体の焼成方法。
- 請求項1又は2において、上記連続炉における上記搬送手段は、上記ハニカム成形体を積載して順次前進する複数の台車を有しており、上記単位長さ領域は、上記台車1台又は複数台を連ねた領域に合致するよう設定することを特徴とするハニカム成形体の焼成方法。
- 請求項3において、上記各台車には、長手方向及び幅方向に複数個の上記ハニカム成形体を配置すると共に、上下方向にも複数段配置することを特徴とするハニカム成形体の焼成方法。
- 請求項4において、上記各台車における上下方向の各段ごとの上記ハニカム成形体に含有される合計のカーボン量は、下段に行くほど多くなるように設定することを特徴とするハニカム成形体の焼成方法。
- 請求項4において、上記各台車における上下方向の各段ごとの上記ハニカム成形体に含有される合計のカーボン量は、略同じになるように設定することを特徴とするハニカム成形体の焼成方法。
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