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JP4639614B2 - 液晶表示素子及びその製造方法 - Google Patents

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JP4639614B2 JP2004072928A JP2004072928A JP4639614B2 JP 4639614 B2 JP4639614 B2 JP 4639614B2 JP 2004072928 A JP2004072928 A JP 2004072928A JP 2004072928 A JP2004072928 A JP 2004072928A JP 4639614 B2 JP4639614 B2 JP 4639614B2
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Description

本発明は、液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルを含む表示層を有する液晶表示素子及びその製造方法に関する。
紙パルプの原料である森林資源の破壊や、ごみの廃却、焼却による環境汚染などから、オフィスを中心とする大量の紙の消費が問題になっている。しかしながら、パーソナルコンピュータの普及、インターネットを始めとする情報化社会の発達により、電子情報の一時的な閲覧を目的とする、いわゆる短寿命文書としての紙の消費は、益々増加する傾向にあり、紙に代わる書き換え可能な表示媒体の実現が望まれている。
ところで、コレステリック液晶表示素子は無電源で表示を保持できるメモリー性を有すること、偏光板を使用しないため明るい表示が得られること、カラーフィルターを用いずにカラー表示が可能なことなどの特長を有することから近年注目を集めている。
液晶分子が螺旋構造を持つコレステリック液晶は、入射した光を右円偏光と左円偏光に分け、螺旋の捩じれ方向に一致する円偏光成分をブラッグ反射し、残りの光を透過させる選択反射現象を起こす。反射光の中心波長λ、及び反射波長幅Δλは、螺旋ピッチをp、平均屈折率をn、複屈折率をΔnとすると、それぞれλ=n・p、Δλ=Δn・pで表され、コレステリック液晶層による反射光は螺旋ピッチに依存した鮮やかな色を呈する。
正の誘電異方性を有するコレステリック液晶は、図10(A)に示すように、螺旋軸がセル表面に垂直になり、入射光に対して上記の選択反射現象を起こすプレーナ状態、同図(B)に示すように、螺旋軸がほぼセル表面に平行になり、入射光を少し前方散乱させながら透過させるフォーカルコニック状態、及び同図(C)に示すように、螺旋構造がほどけて液晶ダイレクタが電界方向を向き、入射光をほぼ完全に透過させるホメオトロピック状態、の3つの状態を示す。
上記の3つの状態のうち、プレーナ状態とフォーカルコニック状態は、無電圧で双安定に存在することができる。したがって、コレステリック液晶の配向状態は、液晶層に印加される電圧に対して一義的に決まらず、プレーナ状態が初期状態の場合には、印加電圧の増加に伴って、プレーナ状態、フォーカルコニック状態、ホメオトロピック状態の順に変化し、フォーカルコニック状態が初期状態の場合には、印加電圧の増加に伴って、フォーカルコニック状態、ホメオトロピック状態の順に変化する。一方、液晶層に印加した電圧を急激にゼロにした場合には、プレーナ状態とフォーカルコニック状態はそのままの状態を維持し、ホメオトロピック状態はプレーナ状態に変化する。そして、印加するパルス電圧の大きさによって上記3つの状態を相互に遷移させることができる。
この電気光学応答を示したものが図11である。図11中、曲線Aは初期状態がプレーナ状態の場合を示し、曲線Bは初期状態がフォーカルコニック状態の場合を示す。
図11において(a)で示す領域はプレーナ状態又はフォーカルコニック状態(選択反射状態又は透過状態)を、(b)で示す領域は遷移領域を、(c)で示す領域はフォーカルコニック状態(透過状態)を、(d)で示す領域は遷移領域を、(e)で示す領域はホメオトロピック状態を示し、ホメオトロピック状態で電圧を0にするとプレーナ状態(選択反射状態)に変化する。また、Vpf,90 、Vpf,10 、Vfh,10 、Vh,90とは、前記の2つの遷移領域の前後において、正規化反射率が90又は10になる電圧(正規化反射率が90以上を選択反射状態とし、10以下を透過状態とする)を意味する。
そして、コレステリック液晶層の背面に、少なくとも選択反射色と同じ波長の光を吸収する層を配置することで、プレーナ状態とフォーカルコニック状態を利用した反射型メモリ表示を実現できる。
コレステリック液晶表示素子は、一対の表示基板間に液晶を連続相として封入する構造のほかに、高分子バインダ中にコレステリック液晶をドロップ状に分散したPDLC(Polymer Dispersed Liquid Crystal)構造や、高分子バインダ中にマイクロカプセル化されたコレステリック液晶を分散したPDMLC(Polymer Dispersed Microencapsulated Liquid Crystal)構造にすることができる(例えば以下の特許文献1ないし3を参照)。
PDLC構造やPDMLC構造を用いると、液晶の流動性が抑えられるため曲げや圧力に対する画像の乱れが小さくなり、フレキシブルな媒体を実現できる。また、複数のコレステリック液晶層を直接積層してカラー表示を行ったり、光導電層と積層して光信号で画像をアドレスする表示素子とすることもできる。さらに、表示層を厚膜印刷技術を用いて形成することが可能となるため、製造方法が簡略化されて低コストになるという利点もある。
しかしながら、PDLC構造やPDMLC構造のコレステリック液晶表示素子には、プレーナ状態での選択反射色の明るさや色純度が低く綺麗なカラー表示を行うことができないという問題や、フォーカルコニック状態での光透過率が悪く、例えば背面に黒色の光吸収層を設けた表示素子では、黒表示が白濁してコントラストが低くなるという問題がある。
前記のプレーナ状態での選択反射色の明るさが低い理由は、図12が示すように、球形等の湾曲面を有する液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセル32内では界面付近に配向の乱れた領域32yが生じ、プレーナ状態では有効な選択反射領域32xが小さくなるからである。また、フォーカルコニック状態では不要な散乱光の原因となる。この不具合を低減するには、液晶ドロップを粒径が大きくて揃ったものにし、できるだけ界面の量を減らすことが有効ではあるが、以下で説明するように表示層における液晶ドロップ等の層の表面凹凸が大きくなってしまう問題がある。
図13及び図14に示すように、従来のPDLC構造やPDMLC構造は、バインダとなる高分子の水溶液中に、液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセル32が分散された表示層用塗布液を表示基板10の上に塗布装置60で塗布し(図13(A)、図14(A)参照)、加熱、減圧などによって溶媒35を揮発させて(図13(B)、図14(B)参照)製造するものである(以下の特許文献1ないし3を参照)。図13は液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルの粒径が揃っていない多分散を、図14は該粒径が揃っている単分散の例を示す。
図13の場合において、溶媒が揮発して塗膜内の不揮発分濃度が上昇すると、塗布層の流動性が低下して、図13(B)中33で示される軟凝集と呼ばれる複数の液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルが一体となって流動する現象が生じる。分散された個々の液晶ドロップが自由に移動できない状態で乾燥が進行するため、得られた表示層は、複数の液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルが積み重なった構造になるとともに、液面のレベリング効果が十分に働かないため、液晶ドロップ層の表面凹凸が大きい膜になりやすく、後述のような不都合が生ずる。
また図14の場合のように分散された液晶ドロップ32の粒径が揃っており、かつ粒径が大きい場合にも前記のごとき軟凝集が生じる。そして、分散された液晶ドロップの粒径が大きいほど、またその粒径が揃っているほど、液晶ドロップ層の表面凹凸は大きくなる傾向がある。
そして、液晶ドロップ層の表面凹凸が大きくなると、図15に示すように、対向する表示基板10、20をラミネートした際に、接着層16が全ての凹凸を埋め尽くすことができず、接着層16と表示層30の間に空気が混入し空気層38が形成されてしまう。空気が混入した領域は、所望の電圧が印加されないために塗布後のプレーナ状態のまま動作せず不要な選択反射光を生じたり、接着層16と空気層38間、あるいは空気層38と表示層30間の界面で反射された光が不要な後方散乱光になるため、特に、前記のごとくフォーカルコニック状態での光透過率が低下し、黒表示が濁る原因となる。
更に、従来のPDLC構造やPDMLC構造において色純度が低い理由は、図13ないし図15に示すように、液晶ドロップ層が整然と単層に配列されていない場合、コレステリック液晶を透過した光はわずかに前方散乱し、前方散乱光は2層目の液晶ドロップには、より小さい入射角で入射するからである。厚み方向に液晶ドロップが積み重なった状態では、本来の選択反射光に加え、ブラッグの条件(λ=n・P・cosθ)によって2層以降の液晶ドロップが本来の螺旋ピッチよりも短波長の光を反射する現象が生じてしまい、結果として観測される反射色の色純度が低下してしまうのである。
ここまではコレステリック液晶表示素子について問題点を述べたが、ネマチック液晶やゲストホスト液晶を用いたPDLC構造やPDMLC構造の表示素子においても、液晶ドロップが整然と単層に配列していない場合、液晶ドロップ層の表面凹凸が大きいために対向基板のラミネート時に空気が混入する問題や、厚み方向の液晶と高分子バインダの存在比率がばらついてしきい値急峻性が劣化するという問題が起こる場合がある。
一方、以下の特許文献4には、一定厚の媒体で被覆された液晶ドロップからなる均一サイズの液晶マイクロカプセルを単粒子層に形成する方法が記載されている。この方法では、基板を液晶マイクロカプセルが分散されたエマルジョン中に浸漬し、基板を一定速度で引き上げると、基板上に単粒子層が形成されるというものである。
しかしながら、この方法では、基板表面の濡れ性によってエマルジョンを引き上げ、部分的に溶液に浸かった粒子間に働く表面張力によって基板/溶液/空気の接部に集積させるという移流集積原理を用いるため、膜形成速度が遅くプロセスに多くの時間を要するという問題があり、大面積デバイスの作成には適していない。さらに、塗布膜の状態を観察しながら引き上げ速度を制御するフィードバック装置など複雑な機構が必要であり、塗布膜の表面を平坦にするため、単粒子層形成後に高分子溶液を塗布充填するプロセスが追加で必要になることも問題になる。
一方、以下の特許文献5には、半導体ウェハの上に塗布液を塗布する際のレベリング方法が記載されている。このレベリング方法は、半導体ウェハの上に塗布された塗布液を進行波発生手段(圧電素子)により発生した進行波によって拡げるもので、この際、同時に塗布液の飽和蒸気圧以上に加圧した雰囲気中で行うと溶媒が蒸発しないため、レベリングが有効に行われるというものである。しかしながら、特許文献5には、液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルのごとき微粒子を含む塗布液から、液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルを単層で配列させることについての開示は全くない。
特公平7−009512号公報 特開平09−236791号公報 特許第3178530号明細書(段落0159〜0161) 特開平09−90321号公報 特開2002−270495号公報
本発明は前記のごとき問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルを単層かつ稠密に配置した平坦な膜を形成することによって、コントラスト等が優れた液晶表示素子を提供することにあり、更にこのような液晶表示素子を簡易な方法で大面積に製造する方法を提供することにある。
前記課題は、以下の液晶表示素子及びその製造方法を提供することにより解決される。
(1)基板と基板の一方の面に設けられた電極を有する1対の表示基板、及び前記一対の表示基板の電極の間に設けた表示層を有する液晶表示素子であって、前記表示層が、牛骨を酸処理して製造されたゼラチン及び液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルを含み、該液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルが単層かつ稠密に配置されていることを特徴とする液晶表示素子。
(2)前記液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルが、粒径の揃った単分散状態であることを特徴とする前記(1)に記載の液晶表示素子。
(3)前記液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルを作成する際に用いる乳化方法が、膜乳化法であることを特徴とする前記(2)に記載の液晶表示素子。
)基板と基板の一方の面に設けられた電極を有する1対の表示基板の電極の間に、ゼラチン及び液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルを含み、該液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルが単層かつ稠密に配置された表示層を設ける工程を有する液晶表示素子の製造方法であって、前記表示層を設ける工程が、表示基板の電極上に、ゼラチン及び溶媒を含む溶液に液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルが分散された表示層用塗布液であって、ゼラチン、溶媒及び液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルの混合割合が調整された表示層用塗布液を塗布する塗布工程、前記塗布層中の溶媒をゼラチンの凝固点以上の温度で揮発させて乾燥させる乾燥工程、を有し、前記乾燥工程の一部又は全部において、塗布部を、その蒸気圧が前記溶媒の飽和蒸気圧と同じか又は前記飽和蒸気圧に近い雰囲気中に保持することを特徴とする前記(1)に記載の液晶表示素子の製造方法。
)少なくとも前記乾燥工程の一部又は全部において、前記塗布層に振動を加えることを特徴とする前記()に記載の液晶表示素子の製造方法。
本発明の液晶表示素子は、単分散の液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルが単層かつ稠密に配置され、かつ表示層の表面が平坦になっているため、従来のように球状又は楕円状のごとく湾曲界面を有する多分散の液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルが多層に配置され、表示層の表面凹凸が大きい場合に生ずるような問題点を回避することができる。すなわち、液晶がコレステリック液晶の場合、液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセル内における有効選択反射領域が大きく(選択反射色が明るい)、反射色の色純度が落ちることがなく、不要な選択反射が生じず、かつ黒表示が濁らない優れた表示が可能な液晶表示素子が得られる。また、液晶がネマチック液晶やゲスト・ホスト液晶の場合、しきい値急峻性の優れた液晶表示素子が得られる。
また、本発明の液晶表示素子の製造方法は、簡易な方法でありながら、前記のごとき優れた液晶表示素子を大面積に作製することができる。
本発明の液晶表示素子(以下、単に「表示素子」ということがある。)は、少なくとも、対向する表面にそれぞれ電極を有する一対の基板と、前記一対の基板の間に設けられた表示層を有し、該表示層は、高分子バインダ及び液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルを含み、該液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルが単層かつ稠密に配置されていることを特徴とする。
本発明の表示素子にはこの他に、必要に応じて非表示面側の表示基板の電極上に遮光層を設けてもよく、更に、遮光層と表示層の間、電極と表示層の間等に接着層を設けてもよい。
また、本発明の表示素子に用いる液晶はコレステリック液晶、ネマチック液晶、ゲスト・ホスト液晶など、特に制限なく用いられるが、以下ではコレステリック液晶を例にとって説明する。
初めに図を用いて本発明の表示素子の態様を示す。図1に、本発明の表示素子の第1の実施形態を示す。
第1の実施形態の表示素子は、表示層に液晶ドロップを含む態様で、図1中、100は表示素子、10、20は一対の表示基板を示し、11及び21は基板を、12及び22は、基板11及び21に設けられた電極を示し、表示基板10、20はそれぞれの電極が対向するように配置される。14は非表示面側の電極の上に設けられた遮光層を示す。30は表示層を示し、表示層はコレステリック結晶ドロップ32及び高分子バインダ34を含み、コレステリック液晶は32aで示されている。16は遮光層14と表示層30の間に形成された接着層を示す。この実施形態では、電極間に電圧を印加することによって、コレステリック液晶の配向状態を制御して、図1が示すように、入射光をコレステリック液晶により選択反射させる。
本発明の表示素子は、表示層における液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルが前記のごとき単層構造を有するため、液晶ドロップ等における界面付近の配向が乱れた領域が減少し、有効な反射領域が広がって明るい表示を実現できるとともに、多重反射による色純度の低下を抑えることができる。さらに、表面凹凸が小さくなるためラミネート時の接着層と表示層の密着性が向上し、不要な選択反射光や界面反射光による黒表示の濁りを低減させることができる。
図2に、この発明の表示素子の第2の実施形態を示す。
この実施形態では、表示層が、コレステリック液晶を高分子シェルに包み込んだ液晶マイクロカプセルを高分子バインダ中に分散保持している層である点だけが第1実施形態と異なっている。図1と同じ符号を付したものは同じものを意味する。図2において36は液晶マイクロカプセルを示し、36aはコレステリック液晶を、36bはマイクロカプセルの高分子シェルをそれぞれ示す。
図3に、この発明の表示素子の第3の実施形態を示す。
図3で示す表示素子は、図2の表示素子とは、電極12と遮光層14の間に光導電層40を設けたことだけが異なっている。電極12及び22の間にバイアス電圧を印加するとともに、光導電層40に書込み光を照射することによって、コレステリック液晶の配向状態を制御するものである。
次に、前記で説明した表示素子に用いる各構成部材について説明する。
基板は、絶縁性を有する、ガラスやシリコン、又はポリエチレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネートなどの高分子フィルムを用いて形成され、少なくとも表示面側の基板は、入射光及び反射光に対して透過性を有する材料により形成する。また必要に応じて、基板の表面に、防汚膜、耐磨耗膜、光反射防止膜、ガスバリア膜など公知の機能性膜を形成してもよい。
電極は、導電性を有する、金やアルミなどの金属薄膜、酸化インジウムや酸化スズなどの金属酸化物、又はポリピロール、ポリアセチレン、ポリアニリンなどの導電性有機高分子を用いて形成され、少なくとも表示面側にある電極は、入射光及び反射光に対して透過性を有する材料により形成する。また必要に応じて、その表面に、密着力改善膜、光反射防止膜、ガスバリア膜など公知の機能性膜を形成してもよい。
表示層は、コレステリック(カイラルネマチックを含む)液晶等の液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルを高分子バインダ中に分散保持した構造からなる。前記表示層における液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルは均一なサイズを有することが好ましい。
コレステリック液晶として、ステロイド系コレステロール誘導体、あるいはシッフ塩基系、アゾ系、エステル系、ビフェニル系などの光学活性材料からなるカイラル成分を、シッフ塩基系、アゾ系、アゾキシ系、安息香酸エステル系、ビフェニル系、ターフェニル系、シクロヘキシルカルボン酸エステル系、フェニルシクロヘキサン系、ビフェニルシクロヘキサン系、ピリミジン系、ジオキサン系、シクロヘキシルシクロヘキサンエステル系、シクロヘキシルエタン系、シクロヘキサン系、トラン系、アルケニル系、スチルベン系、縮合多環系などのネマチック液晶やスメクチック液晶、又はこれらの混合液晶に添加した材料を用いることができる。
高分子バインダとしてゼラチンを用いる。後述するように、ゼラチンの物性として、ゼリー強度が大きく、ゾル粘度が低いものが好ましい。このようなゼラチンとしては、α鎖の多量体である高分子量のβ鎖・γ鎖や、α鎖の主鎖が途中で切れた低分子量成分が少なく、α鎖残量の多いものが適している。牛骨を酸処理して製造されたゼラチン材料は、この条件を満たし、とくにゼリー強度が大きく、ゾル粘度が低いため好ましい。また、原料のコラーゲンを加水分解する際に最初に抽出される第一抽出品がよい。なお、液晶材料のイオン汚染を防止するため、ゼラチン中に残留するイオン成分をイオン交換樹脂など公知の手法を用いて除去してもよい。
接着層は、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂など、熱や圧力によって表示層と遮光層を密着させることができる材料を用いる。なお、接着層を挿入する位置はこの実施形態に限らず、電極と表示層の間、電極と遮光層の間とすることもできる。電極と表示層の間に接着層を形成する場合は、少なくとも入射光及び反射光に対して透過性を有する材料により形成する。
遮光層は、絶縁性を有する、カドミウム系、クロム系、コバルト系、マンガン系、カーボン系などの無機顔料、又はアゾ系、アントラキノン系、インジゴ系、トリフェニルメタン系、ニトロ系、フタロシアニン系、ペリレン系、ピロロピロール系、キナクリドン系、多環キノン系、スクエアリウム系、アズレニウム系、シアニン系、ピリリウム系、アントロン系などの有機染料や有機顔料、あるいはこれらを高分子バインダーに分散した材料を用いて形成され、少なくとも反射光に対して、光吸収性を有するように構成する。
光導電層は、a−Si:H、a−Se、Te−Se、As2Se3、CdSe、CdS
などの無機光導電体、あるいはアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、キナクリドン顔料、ピロロピロール顔料、インジゴ顔料、アントロン顔料などの電荷発生材料とアリールアミン、ヒドラゾン、トリフェニルメタン、PVKなどの電荷輸送材料を組合せた有機光導電体などにより構成する。
次に、前記表示素子の表示層の作製方法について説明する。最初に表示層用塗布液の調製について説明する。
[表示層用塗布液の調製]
まず、液晶ドロップ及び液晶マイクロカプセルの調製方法について説明する。
<液晶ドロップエマルジョンの調製>
液晶ドロップエマルジョンは、少なくともコレステリック液晶からなる分散相を、分散相と相溶しない連続相、例えば、水相中にドロップ状に乳化分散させることにより調製される。乳化する手段として、分散相と連続相を混合した後、ホモジナイザ−などの機械的なせん断力で分散相を微小な液滴として分散させる方法や、分散相を連続相中に多孔質膜を通して押出し、微小な液滴として分散させる膜乳化法などを用いることができる。特に膜乳化法は乳化液滴の粒径ばらつきが小さくなるため、均一な粒径の液晶ドロップを形成することができるため好ましい。なお、乳化時の連続相中に、乳化を安定させるための界面活性剤や保護コロイドを微量混合しておいてもよい。
<液晶マイクロカプセルスラリーの調製>
高分子シェル内にコレステリック液晶が内包された液晶マイクロカプセルの調製には、公知のマイクロカプセル化手法、例えば、相分離法、界面重合法、in situ重合法を用いることができる。具体的には、前記のごとくして作製した液晶ドロップを高分子シェル材料を含む溶液中に分散させ、又は前記材料に応じて熱硬化などさせ、液晶ドロップの周囲に高分子シェルを形成する。また、ウレタン・ウレア系の高分子シェルを作る場合には、あらかじめ液晶ドロップに多価イソシアネート化合物を含ませておき、液晶ドロップを多価アルコールを含む溶液中に添加してウレタン・ウレア生成反応を起こさせることが好ましい。
高分子シェルとしては内包する液晶材料に溶解しない材料を用い、例えば、ゼラチン、セルロース誘導体、ゼラチン−アラビアゴム、ゼラチン−ゲランゴム、ゼラチン−ペプトン、ゼラチン−カルボキシメチルセルロース、ポリスチレン、ポリアミド、ナイロン、ポリエステル、ポリフェニルエステル、ポリウレタン、ポリウレア、メラミンホルマリン樹脂、フェノールホルマリン樹脂、尿素ホルマリン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂などが挙げられる。
<濃縮>
次に、上記工程後のコレステリック液晶ドロップエマルジョン、又はコレステリック液晶マイクロカプセルスラリーの不揮発分濃度が低く、塗布時の表示層用塗布液で必要となる不揮発分濃度に調整できない場合は濃縮を行う。コレステリック液晶ドロップ、又はコレステリック液晶マイクロカプセルと連続相の比重差を利用して、静置や遠心分離によって沈殿、あるいは沈降させて分離した連続相を除去する方法や、メンブランフィルタでろ取する方法などを用いる。
<表示層用塗布液の調製>
前記のごとくして得られた液晶ドロップエマルジョン又は液晶マイクロカプセルスラリーにゼラチンバインダを添加して表示層用塗布液を調製する。
本発明では、液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルを基板上に単層かつ稠密に塗布する。そこで、密度計や比重計を用いて、前記液晶ドロップエマルジョン又は液晶マイクロカプセルスラリー内の各成分の含有量を測定し、表示層用塗布液のゼラチンバインダ、溶媒及び液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルの混合割合を調整する。
表示層用塗布液体積に対する不揮発成分体積の比率(体積率)をSr、不揮発成分体積に対する液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルの体積の比率(体積率)をLr、液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルの平均粒径(μm)をDL、基板上へのウェット塗布厚(μm)をtWとすると、塗布面積に対する液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルの被覆面積の比率ALは、
L=(3/2)・(tW・Sr・Lr/DL)…式(1)
となる。そして、ALが、
0.8<AL<1.0…式(2)
の範囲になるように塗布表示層用塗布液を調整することが好ましい。
前記Srは、表示層用塗布液Xccから溶媒を蒸発させた場合に残る不揮発成分がYccの場合、Sr=Y/Xを意味し、また不揮発成分YccにZccの液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルが含まれる場合Lr=Z/Yを意味する。
また、圧力などによる破壊を防ぐため、前記不揮発成分体積に対する液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルの体積の比率(体積率)Lrを0.9以下にすることが好ましい。
算出した混合割合に基づき、液晶ドロップエマルジョン、又は液晶マイクロカプセルスラリーに対する、ゼラチンバインダと溶媒の混合量を調整して塗布表示層用塗布液を作製する。ここで、増粘剤、濡れ性改善剤、乾燥速度調整剤など、公知の表示層用塗布液特性改質剤を微量添加してもよい。
本発明において用いる溶媒は、ゼラチンを溶解し、液晶ドロップの場合は液晶を溶解させないものが用いられ、液晶マイクロカプセルを用いる場合は少なくともマイクロカプセルの高分子シェルを溶解させないものが用いられる。本発明において用いられる溶媒としては、水、水とメタノール、エタノール、グリコールなどのアルコール類の混合物等が適宜用いられる。
次に、表示層用塗布液を塗布する工程から乾燥する工程について、説明する。
<塗布工程>
前記のごとく濃度調製を行った表示層用塗布液の表示基板への塗布は、アプリケータ、エッジコータ、スクリーンコータ、ロールコータ、カーテンコータ、ダイコータなど所望のウエット厚に塗布できる公知の装置を用いて行う。ゼラチンを凝固点以上の温度に加熱して流動性のあるゾル状態にする必要があり、40〜60℃の表示層用塗布液温度にすることが好ましい。
<乾燥工程>
次に、前記塗布工程により表示基板の上に形成された塗布層から溶剤を揮発させる乾燥工程を行う。この工程においては塗布層をゼラチンの凝固点以上の温度に加熱する必要があり、40〜60℃の塗布層温度にすることが好ましい。加熱装置として、オーブン、温風ブロー装置、ホットプレートなどを用いることができる。
この条件で乾燥を行うと、溶剤の揮発とともに、均一に分散していた液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルがお互いの位置関係を少しずつ変えながら単層状態へと自然に変化していく。もしこの動きが不十分で多層状態になってしまう場合は、乾燥工程の一部又は全部において、前記塗布層に振動、例えば超音波振動子などによる機械的な振動を加えることが有効である。溶剤が完全に揮発すると、液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルが単層稠密に配置し、表面凹凸が小さく、フラットな高分子分散型の表示層が得られる。
また、乾燥速度が大きすぎる条件では、液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルが、乾燥端部の激しい液流動によって歪んだ形状になりやすく、液晶の配向方向が基板面に対して傾斜する傾向がある。たとえばコレステリック液晶を用いた場合には、選択反射光に大きい視野角依存性が生じる問題がある。したがって、穏和な乾燥条件に制御して急激な溶媒揮発を抑えることが好ましい。急激な溶媒揮発を抑えるには、塗布部を、その蒸気圧が前記溶媒の飽和蒸気圧と同じか又は前記飽和蒸気圧に近い雰囲気中に保持すればよい。このためには、塗布部を、できるだけ小さい容積の容器内で保持する方法、溶媒の蒸気発生部をもつチャンバー内で保持する方法、あるいは、溶媒の飽和蒸気圧を大気圧以下にする方法などを用いることができる。
以上のことを、液晶ドロップがゼラチンバインダ及び溶媒の溶液に分散された表示層用塗布液を用い、塗布部をできるだけ小さい容積の容器内で保持する場合について、図4を用いて説明する。図4(A)は塗布工程を示す概念図であり、図4(A)中、10は表示基板、39は塗布層、37は連続相、32は液晶ドロップ、60は塗布装置をそれぞれ示し、連続相37中にはゼラチンバインダ及び溶媒が含まれている。各液晶ドロップ32は塗布層中に分散されている状態である。図4(B)は乾燥工程を示し、この図で示すものは塗布層を密閉容器70の中に保持し、密閉容器内の雰囲気は、溶媒の初期揮発によって飽和蒸気圧に近い状態になっている。この状態では塗布層から溶媒が急激に揮発しないため、各液晶ドロップが激しい液流動によって歪むことはない。溶剤の揮発とともに塗布膜の厚みが減少し、それにともなって各液晶ドロップはお互いの位置関係を少しずつ変えながら単層状態へと自然に配列する。溶剤が完全に揮発すると、液晶ドロップが稠密かつ単層で高分子バインダ中に配列した凹凸の少ないフラットな表示層が得られる。
図5は、乾燥温度に対する表示層表面の算術平均粗さRaの変化を示している。図5中(A)は豚皮を原料として酸処理を行ったゼラチン(ゼリー強度160g/ゾル粘度30mp)、(B)は牛骨・牛皮を原料としてアルカリ処理を行ったゼラチン(ゼリー強度285g/ゾル粘度46mp)、(C)は牛骨を原料として酸処理を行ったゼラチン(ゼリー強度314g/ゾル粘度32mp)、に対する結果を示す。いずれも、ゾルゲル変化を生じる温度である凝固点付近(20〜30℃)を遷移領域として、凝固点以上の乾燥温度で算術平均粗さが小さくなっている。さらに、(A)(C)のゾル粘度が小さいゼラチンの方が、ゾル粘度の大きい(B)よりも表面凹凸が小さくフラットな表面を得られることがわかる。一方、図中×で示した測定値は、乾燥後の表示層表面に液晶滴が漏れ出したことを示しており、(A)のゼリー強度が小さいゼラチンを用いた場合に発生しやすいことを示している。
以上から、本発明に用いるゼラチン材料は、(C)のようにゼリー強度が高く、ゾル粘度が低いものが好ましいことがわかる。
本発明の特徴である、上記の乾燥挙動が発生する理由については厳密に解明できていない。しかしながら、表示層用塗布液の混合割合を所定外の値に調整した場合、つまり、塗布面積に対する液晶ドロップの被覆面積の比率ALを0.8以下や1.0以上にした場合に、液晶ドロップが存在しないボイド部、あるいは液晶ドロップが厚み方向に重なった多層部が、表示層全面に均一に発生することから、特許文献4と同じ移流集積原理が生じているのではないことがわかる。なぜなら、移流集積法では、乾燥端部に液晶ドロップが集まって単層膜を形成していくため、上記のように液晶ドロップの被覆面積が塗布面積に一致しない場合、塗布面の端部に単層部ができ、塗布面の中央部にボイド部、もしくは多層部が発生するからである。
一方、液晶材料の比重をゼラチン水溶液とほぼ同じにした場合にも、同様に単層稠密でフラットな表示層が得られることから、乾燥工程において、液晶ドロップとバインダ溶液の比重差により液晶ドロップが基板面に自然沈降する、あるいは液面に自然沈殿して、単層稠密に配列しているのではないこともわかる。
そこで、本発明の現象が生じる理由を図16のように推定している。連続相と分散体の比重差を無視した場合、分散体を含む塗布液が乾燥する過程において、分散体の流動挙動は、連続相の粘性に起因する流動抵抗力と、塗布液の表面張力に起因する塗布層内部への押込み力のバランスで決まる。
ゾル状態のゼラチンは、PVAなどの一般的な水溶性高分子に比べて、濃度上昇に対する粘度の変化が小さく、高濃度まで低粘性を維持するという特徴がある。したがって、溶媒の揮発が進んで塗布層中のゼラチン濃度が上がっても、流動抵抗力が大きくなりにくく、乾燥過程の終盤まで液晶ドロップが流動しやすい。
一方、乾燥が進み、表面付近の水分移動が乾燥速度を決める境膜律速期から、塗布液内部の水分移動が乾燥速度を決める内部律速期に移行しはじめると、塗布層表面の含水率が低下し、表面付近のゼラチン濃度が内部よりも高くなる。ゼラチン濃度が高くなった表面では、次第にゼラチンの3次元的な構造が形成されはじめて表面張力が一気に大きくなる。
つまり本発明による、ゼラチンをバインダに用いて凝固点以上で乾燥を行う方法では、ゼラチンを用いて凝固点以下で乾燥を行う方法、あるいはその他の水溶性高分子をバインダに用いる方法に比べて、乾燥過程における表面張力と粘性の比を大きくでき、結果として、押込み力/流動抵抗力の比が大きく、液晶ドロップを再配列させながら塗布液内部に押し込み、表面をフラットにするレべリング効果が強く働くものと考える。
以上の考察に基づけば、より大きなレべリング効果を発現させるという意味においても、表面張力に影響するゼリー強度ができるだけ大きく、逆に流動抵抗力に影響するゾル粘度ができるだけ小さいゼラチンを使用することが好ましいといえる。
以下に実施例を示し本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例1
(表示層用塗布液の調製)
ネマチック液晶(E7、メルク社製)77.5質量%、カイラル剤1(CB15、メルク社製)18.8質量%、カイラル剤2(R1011、メルク社製)3.7質量%とを混合して、グリーンの色光を選択反射するコレステリック液晶を調製した。
4.2μm径のセラミック多孔質膜をセットした膜乳化装置(マイクロキット、SPGテクノ社製)を用いて、窒素圧力0.12kgf/cm2の条件下で前記コレステリック液晶を0.25質量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液中に乳化した。得られたエマルジョンは、コレステリック液晶ドロップの粒径平均が14.9μm、粒径標準偏差が1.32μmで、単分散に近い状態だった。
次に、エマルジョンを静置してコレステリック液晶ドロップを沈降させ、上澄みを除去して濃縮されたエマルジョンを得た。密度計(DMA35n、日本シイベルヘグナー社製)を用いて濃縮エマルジョン内におけるコレステリック液晶ドロップの体積率を測定したところ、0.535であった。
塗布面積に対する液晶ドロップの被覆面積の比率ALを0.95に、また、ウェット塗布厚を90μmに設定した。前記コレステリック液晶ドロップの粒径平均(14.9μm)、表示基板上へのウェット塗布厚(90μm)を用いて、前記式(1)により表示層用塗布液におけるコレステリック液晶ドロップの体積率(Sr×Lr)を求めたところ、0.10(10vol%)であった。この値を目安にして、前記濃縮エマルジョン1質量部に対して、酸性法骨ゼラチン(ゼリー強度314g/ゾル粘度32mp、ニッピ社製)の7.7質量%水溶液を4質量部添加することにより、表示層用塗布液内の不揮発分体積率が約0.15、不揮発分内のコレステリック液晶体積率が約0.70の表示層用塗布液を得た。
(表示層の作製)
<塗布工程>
50℃に加熱してゼラチンをゾル状態にした前記表示層用塗布液を、ITO透明電極をスパッタした125μm厚のPET表示基板(ハイビーム、東レ社製)の上に、塗布後のウェット膜厚が90μmになるようにギャップを調整したマイクロメータ付きアプリケータで塗布した。塗布後の透過顕微鏡像を図6(A)に示す。コレステリック液晶ドロップは均一に分散された状態になっていた。
<乾燥工程>
続いて、表示層用塗布液を塗布した表示基板を50℃のホットプレート上にのせ、ポリスチレンケースでカバーをして15分間保持した。乾燥途中の透過顕微鏡像を図6(B)に示す。コレステリック液晶ドロップがお互いの位置関係を少しずつ変えながら、単層状態へと次第に変化していった。さらに溶剤の揮発が進み、完全に塗膜が乾燥すると、乾燥時の厚み方向への膜収縮によってコレステリック液晶がプレーナ配向し、グリーン色の選択反射光を示した。図6(C)の反射顕微鏡像が示すように、乾燥後の塗布膜は、コレステリック液晶ドロップが単層稠密に並ぶ表示層となった。
得られた表示層の三次元レーザー顕微鏡(VK8500、キーエンス社製)による観察像及び表面プロファイルの測定値を、それぞれ図7(A)、図8(A)に示す。凹凸の小さいフラットな表面を実現できていることが分かる。
一方、対向側の表示基板にもITO透明電極をスパッタした125μm厚のPET基板(ハイビーム、東レ社製)を用い、その上にカーボンブラック顔料を分散させたポリビニルアルコール水溶液を2.0μm厚にスピンコート塗布して遮光層を形成した。
さらに、前記遮光層の上に、ウレタン系ラミネート剤(LX719/KY−90、大日本インキ化学社製)を1μm厚にスピンコート塗布して、接着層を形成した。
前記のようにして作製した2枚の表示基板を、表示層と接着層が向かい合うように重ね合わせて、100℃のラミネータを通して接着し、表示素子を得た。
比較例1
実施例1において、乾燥温度をゼラチンの凝固点以下の18℃にしたこと以外は同様の手法で行った。
得られた表示層の三次元レーザー顕微鏡(VK8500、キーエンス社製)による観察像及び表面プロファイルの測定値を、それぞれ図7(B)、図8(B)に示す。実施例1に比べて凹凸が大きく、表面平滑性が低いことが分かる。
一方、対向側の表示基板にもITO透明電極をスパッタした125μm厚のPET基板(ハイビーム、東レ社製)を用い、その上にカーボンブラック顔料を分散させたポリビニルアルコール水溶液を2.0μm厚にスピンコート塗布して遮光層を形成した。
さらに、前記遮光層の上に、ウレタン系ラミネート剤(LX719/KY−90、大日本インキ化学社製)を1μm厚にスピンコート塗布して、接着層を形成した。
前記のようにして作製した2枚の表示基板を、表示層と接着層が向かい合うように重ね合わせて、100℃のラミネータを通して接着し、表示素子を得た。
比較例2
実施例1で用いたのと同じコレステリック液晶を1質量部、部分けん化PVA(重合度500、和光純薬社製)の5.0質量%水溶液を8質量部を混合した溶液を、ホモジナイザ装置(GLH型、オムニ社製)を用いて、10000rpmの条件で乳化し、表示層用塗布液内の不揮発分体積率が約0.15、不揮発分内のコレステリック液晶体積率が約0.70の表示層用塗布液を得た。
得られた表示層用塗布液エマルジョンは、コレステリック液晶ドロップの粒径平均が12.3μm、粒径標準偏差が5.6μmで、多分散の状態だった。
室温状態の前記表示層用塗布液を、ITO透明電極をスパッタした125μm厚のPET基板(ハイビーム、東レ社製)の上に、塗布後のウエット膜厚が100μmになるようにギャップを調整したマイクロメータ付きアプリケータで塗布した。
続いて、これを60℃のホットプレート上に載せて、塗膜内の水分を蒸発させて表示層を得た。
得られた表示層の三次元レーザー顕微鏡(VK8500、キーエンス社製)による観察像及び表面プロファイルの測定値を、それぞれ図7(C)、図8(C)に示す。比較例1よりも小さいものの、実施例1に比べて凹凸が大きく、表面平滑性が低いことが分かる。
一方、対向側の表示基板にもITO透明電極をスパッタした125μm厚のPET基板(ハイビーム、東レ社製)を用い、その上にカーボンブラック顔料を分散させたポリビニルアルコール水溶液を2.0μm厚にスピンコート塗布して遮光層を形成した。
さらに、前記遮光層の上に、ウレタン系ラミネート剤(LX719/KY−90、大日本インキ化学社製)を1μm厚にスピンコート塗布して、接着層を形成した。
前記のようにして作製した2枚の表示基板を、表示層と接着層が向かい合うように重ね合わせて、100℃のラミネータを通して接着し、表示素子を得た。
実施例2
実施例1で用いたのと同じコレステリック液晶を用いて、実施例1と同様にして乳化しコレステリック液晶エマルジョンを調製した。これに、水溶性メラミンホルマリン樹脂(MX−035、三和ケミカル社製)をコレステリック液晶の1/5質量部添加し、65℃で3時間反応させて、コレステリック液晶がメラミンホルマリン樹脂のシェルに包まれたマイクロカプセルスラリーを得た。マイクロカプセルの平均粒径は15.2μmであった。
次に、前記スラリーを静置してマイクロカプセルを沈降させ、上澄みを除去して濃縮されたスラリーを得た。密度計(DMA35n、日本シイベルヘグナー社製)を用いて濃縮スラリー内におけるマイクロカプセルの体積率を測定したところ、0.482であった。
塗布面積に対する液晶マイクロカプセルの被覆面積の比率ALを0.95に、また、ウェット塗布厚を90μmに設定した。前記コレステリック液晶マイクロカプセルの平均粒径(15.2μm)、表示基板上へのウェット塗布厚(90μm)を用いて、前記式(1)により表示層用塗布液におけるコレステリック液晶ドロップの体積率(Sr×Lr)を求めたところ、0.10(10vol%)であった。この値を目安にして、前記濃縮スラリー1質量部に対して、酸性法骨ゼラチン(ゼリー強度314g/ゾル粘度32mp、ニッピ社製)の7.9質量%水溶液を3.5質量部添加することにより、表示層用塗布液内の不揮発分体積率が約0.15、不揮発分内のマイクロカプセル体積率が約0.70の表示層用塗布液を得た。
50℃に加熱してゼラチンをゾル状態にした前記表示層用塗布液を、ITO透明電極をスパッタした125μm厚のPET表示基板(ハイビーム、東レ社製)の上に、塗布後のウェット膜厚が90μmになるようにギャップを調整したマイクロメータ付きアプリケータで塗布した。
続いて、表示層用塗布液を塗布した表示基板を50℃/RH85%の高温高湿チャンバー内に20分間保持した。乾燥後の塗膜は、乾燥時の厚み方向への膜収縮によってコレステリック液晶がプレーナ配向し、グリーン色の選択反射光を示した。コレステリック液晶マイクロカプセルが単層稠密に並ぶ表示層を得た。
一方、対向側の表示基板にもITO透明電極をスパッタした125μm厚のPET基板(ハイビーム、東レ社製)を用い、その上にカーボンブラック顔料を分散させたポリビニルアルコール水溶液を2.0μm厚にスピンコート塗布して遮光層を形成した。
更に、前記遮光層の上に、ウレタン系ラミネート剤(LX719/KY−90、大日本インキ化学社製)を1μm厚にスピンコート塗布して、接着層を形成した。
前記のようにして作製した2枚の表示基板を、表示層と接着層が向かい合うように重ね合わせて、100℃のラミネータを通して接着し、表示素子を得た。
実施例3
油相として、実施例1で用いたのと同じコレステリック液晶に、キシレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの3:1付加物(タケネートD110N 武田薬品工業社製)をコレステリック液晶の1/5質量部、酢酸エチルをコレステリック液晶の1/5質量部添加し、攪拌して均一溶液を得た。
水相として、部分けん化PVA(重合度500、和光純薬社製)の1.0質量%水溶液10質量部に、酢酸エチル1質量部を添加し、70℃で攪拌した後に室温へ冷却し、溶解できずに分離した酢酸エチルを除去して均一溶液を得た。
4.2μm径のセラミック多孔質膜をセットした膜乳化装置(マイクロキット、SPGテクノ社製)を用いて、窒素圧力0.10kgf/cm2の条件下で前記油相を水相中に乳化した。
得られたエマルジョンは、油相滴の粒径平均が15.7μm、粒径標準偏差が1.81μmで、単分散に近い状態だった。
次に、得られたエマルジョンに、10質量%の1、4−ブタンジオール水溶液1gを滴下し、70℃で90分間攪拌して重合反応を行い、コレステリック液晶がウレタンウレア樹脂のシェルに包まれた液晶マイクロカプセルスラリーを得た。液晶マイクロカプセルの平均粒径は14.3μmであった。
得られた液晶マイクロカプセル分散液を大量の水で希釈して攪拌した後、遠心分離機を用いて液晶マイクロカプセルを沈降させ、上澄みを除去して液晶マイクロカプセルの濃厚分散液を得た。この操作を2回繰り返して、ポリビニルアルコールと酢酸エチルを除去した液晶マイクロカプセル分散液を得た。密度計(DMA35n、日本シイベルヘグナー社製)を用いて濃縮スラリー内における液晶マイクロカプセルの体積率を測定したところ、0.505であった。
塗布面積に対する液晶マイクロカプセルの被覆面積の比率ALを0.95に、また、ウェット塗布厚を90μmに設定した。前記コレステリック液晶マイクロカプセルの平均粒径(14.3μm)、表示基板上へのウェット塗布厚(90μm)を用いて、前記式(1)により表示層用塗布液におけるコレステリック液晶ドロップの体積率(Sc×Lc)を求めたところ、0.10(10vol%)であった。この値を目安にして、前記濃縮スラリー1質量部に対して、酸性法骨ゼラチン(ゼリー強度314g/ゾル粘度32mp、ニッピ社製)の7.8質量%水溶液を3.7質量部添加することにより、表示層用塗布液内の不揮発分体積率が約0.15、不揮発分内のマイクロカプセル体積率が約0.70の表示層用塗布液を得た。
50℃に加熱してゼラチンをゾル状態にした前記表示層用塗布液を、ITO透明電極をスパッタした125μm厚のPET表示基板(ハイビーム、東レ社製)の上に、塗布後のウェット膜厚が90μmになるようにギャップを調整したマイクロメータ付きアプリケータで塗布した。
続いて、表示層用塗布液を塗布した基板をジメチルシリコーンオイル(KF96、信越化学工業社製)を介して超音波振動板(UI304、シャープ社製)の上にのせ、ポリスチレンケースでカバーをして振動を与えながら50℃のオーブン内で15分間保持した。乾燥後の塗膜は、乾燥時の厚み方向への膜収縮によってコレステリック液晶がプレーナ配向し、グリーン色の選択反射光を示した。コレステリック液晶マイクロカプセルが単層稠密に並ぶ表示層を得た。
一方、対向側の表示基板にもITO透明電極をスパッタした1.1μm厚のガラス基板(EHC社製)を用い、その上に、ブタノールを溶媒として、600nm以上の可視光に高い感度を持つチタニルフタロシアニン顔料をポリビニルブチラールに分散した溶液を200nm厚にスピンコート塗布し、その上に、モノクロロベンゼンを溶媒として、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミンをビスフェノールZポリカーボネートに分散した溶液を3μm厚にスピンコート塗布し、その上に、ブタノールを溶媒として、600nm以上の可視光に高い感度を持つチタニルフタロシアニン顔料をポリビニルブチラールに分散した溶液を200nm厚にスピンコート塗布して、光導電層を形成した。
さらに、光導電層の上に、カーボンブラック顔料を分散させたポリビニルアルコール水溶液を2.0μm厚にスピンコート塗布して遮光層を形成し、遮光層の上に、ウレタン系ラミネート剤(LX719/KY−90、大日本インキ化学社製)を1μm厚にスピンコート塗布して接着層を形成した。
前記のようにして作製した2枚の表示基板を、表示層と接着層が向かい合うように重ね合わせて、100℃のラミネータを通して接着し、表示素子を得た。
(表示特性の測定)
実施例1、比較例1及び2の表示素子の、プレーナ状態及びフォーカルコニック状態における表示特性を、積分球型分光測色計(CM2022型、ミノルタ社製)を用いて測定した。図9に反射スペクトルの測定結果を、表1に反射スペクトルから求めたプレーナ状態のピーク波長における反射率(Rpeak)と色純度(C*)、フォーカルコニック状態の視感反射率Y値(Ymin)を示す。
表1から明らかなように、本発明の表示素子は、プレーナによる明状態での反射率と彩度が高く、かつフォーカルコニックによる暗状態での反射率が低い特性を有している。これに対し、比較例1及び2の表示素子は、プレーナ状態での反射率が低い一方、フォーカルコニックでの反射率が高い。
表示層に液晶ドロップを含む本発明の表示素子の一例を示す概念図である。 表示層に液晶マイクロカプセルを含む本発明の表示素子の一例を示す概念図である。 光書込みを行う本発明の表示素子の一例を示す概念図である。 本発明の表示素子を製造する各工程を示す概念図で、図5(A)は塗布工程を、図5(B)は乾燥工程を示す。 乾燥温度に対する表示層表面の算術平均粗さRaの変化を示すグラフである。 実施例1の各工程終了後の塗布層の顕微鏡写真を示し、図6(A)は塗布工程終了後の、図6(B)は保持工程終了後の、図6(C)は乾燥工程終了後のものを示す。 実施例及び比較例で得た表示層の三次元レーザー顕微鏡による観察像であり、図7(A)は実施例1の、図7(B)は比較例1の、図7(C)は比較例2のものを示す。 図7の三次元レーザー顕微鏡による観察像を表面プロファイルで示したもので、図8(A)は実施例1の、図8(B)は比較例1の、図8(C)は比較例2のものを示す。 実施例1、比較例1及び2の表示素子のプレーナ状態及びフォーカルコニック状態における反射スペクトルを示すグラフである。 コレステリック液晶の配列状態を示す図である。 正の誘電異方性をもつコレステリック液晶の電気光学応答を示すグラフである。 従来の表示素子の表示層における液晶ドロップを示す概念図で、図2(A)は上方から、図2(B)は側面から見た図を示す。 液晶が多分散で分散されている表示層の従来の作製方法を示す図であり、図13(A)は塗布工程を、図13(B)は乾燥工程を示す。 液晶が単分散で分散されている表示層の従来の作製方法を示す図であり、図14(A)は塗布工程を、図14(B)は乾燥工程を示す。 従来の表示装置において、液晶ドロップ層の表面凹凸が大きい場合、黒反射率が劣化することを示す概念図である。 分散体を含む塗布液が乾燥する過程を示す概念図である。
符号の説明
10、20 表示基板
12、22 電極
14 遮光層
16 接着層
30 表示層
32 液晶ドロップ
36 液晶マイクロカプセル
40 光導電層

Claims (5)

  1. 基板と基板の一方の面に設けられた電極を有する1対の表示基板、及び前記一対の表示基板の電極の間に設けた表示層を有する液晶表示素子であって、前記表示層が、牛骨を酸処理して製造されたゼラチン及び液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルを含み、該液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルが単層かつ稠密に配置されていることを特徴とする液晶表示素子。
  2. 前記液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルが、粒径の揃った単分散状態であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示素子。
  3. 前記液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルを作製する際に用いる乳化方法が、膜乳化法であることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示素子。
  4. 基板と基板の一方の面に設けられた電極を有する1対の表示基板の電極の間に、ゼラチン及び液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルを含み、該液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルが単層かつ稠密に配置された表示層を設ける工程を有する液晶表示素子の製造方法であって、前記表示層を設ける工程が、表示基板の電極上に、ゼラチン及び溶媒を含む溶液に液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルが分散された表示層用塗布液であって、ゼラチン、溶媒及び液晶ドロップ又は液晶マイクロカプセルの混合割合が調整された表示層用塗布液を塗布する塗布工程、前記塗布層中の溶媒をゼラチンの凝固点以上の温度で揮発させて乾燥させる乾燥工程、を有し、前記乾燥工程の一部又は全部において、塗布部を、その蒸気圧が前記溶媒の飽和蒸気圧と同じか又は前記飽和蒸気圧に近い雰囲気中に保持することを特徴とする液晶表示素子の製造方法。
  5. 少なくとも前記乾燥工程の一部又は全部において、前記塗布層に振動を加えることを特徴とする請求項に記載の液晶表示素子の製造方法。
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