JP4628423B2 - 基板の研磨及び製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、基板の研磨方法及び基板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
IC(Integrated circuit:集積回路)やLSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)における技術の進歩により、それらの動作速度や集積規模が向上し、例えばマイクロプロセッサの高性能化やメモリチップの大容量化が急速に達成されている。これら高性能化には微細加工技術が大きく寄与をしている。この微細加工技術のひとつとして平坦化技術である、化学機械研磨法がある。この化学機械研磨法は、多層配線工程における、層間絶縁膜、金属プラグ、配線金属の平坦化に使用されている。
【0003】
このうち配線金属は、近年、配線遅延の問題などから銅または銅合金を使用する試みがなされている。銅または銅合金を用いた配線の製造方法としては層間絶縁膜にあらかじめ溝を形成しておき、必要があればタンタル、窒化タンタルなどのバリヤ膜を薄く形成し、そして銅または銅合金を堆積させるダマシン法がある。このとき、銅または銅合金は層間絶縁膜上部に余分に堆積しているので、平坦化を行いながら余分な銅または銅合金を除去していく研磨を行うことによって配線を形成する。
【0004】
また、磁気記録媒体としては、磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)が注目を浴びている。MRAMでは、素子アレイのうち特定のビットに情報を記録するために、アレイを縦横に横切るビット書き込み線とワード書き込み線とを設け、その交差領域に位置する素子のみを使用して選択書き込みを行う方法(例えば特許文献1参照)が知られている。ここでは金属配線が形成されるが、金属配線は、アルミニウムまたはアルミニウム合金、銅または銅合金から成る導体層と、これを囲むようにニッケル−鉄(パーマロイ)などの強磁性層とからなる。必要があれば、タンタル、窒化タンタルなどのバリヤ膜を強磁性層を挟むように薄く形成する。この金属配線はダマシン法で形成されるが、余分な導体層、強磁性層およびバリヤ膜は、研磨を行いながら平坦化し除去される。
【0005】
このような研磨を行いながら平坦化する方法として、研磨材を含有する研磨組成物で処理する方法が考えられるが、研磨材のみで処理した場合には、銅または銅合金は一般的に柔らかいのでスクラッチと呼ばれる傷がつきやすく、歩留まりが非常に低くなる。また、銅はエッチング剤により溶解することからエッチング剤を添加した研磨組成物が考えられ得る。しかしながらこのような研磨組成物では、凸部ばかりではなく凹部もエッチングし、平坦化が出来ないばかりか金属配線部が削れたディッシングという現象が発生してしまう。
【0006】
このような現象を防止する銅または銅合金から成る金属膜を研磨する金属研磨組成物として、過酸化水素、ベンゾトリアゾール、アミノ酢酸を含有し、必要があれば研磨材を含有している組成物が特許文献2に開示されている。ここでベンゾトリアゾールは酸化された金属膜と反応保護膜を形成し、凸部を優先的に機械研磨し平坦性が高まると共に低ディッシングに寄与していると記述されている。
【0007】
さらに、特許文献3には、銅と反応して、水に難溶性でかつ銅よりも機械的に脆弱な銅錯体を生成する2−キノリンカルボン酸を添加されている金属研磨組成物を開示している。ベンゾトリアゾールを含む金属研磨組成物は平坦性やディッシングには効果があるものの、ベンゾトリアゾールの防食作用が強いため、研磨速度が著しく低下する欠点があった。また、2−キノリンカルボン酸を用いた金属研磨組成物では、2−キノリンカルボン酸が著しく高価で工業的に使用することは難しかった。
【0008】
特許文献4には、セリアとビニルピロリドン/ビニルイミダゾール共重合体を含有しているスラリーが銅などの金属の研磨に用いられるとの記載がある。この文献に記載のスラリーの本質はシリカ膜の研磨であり、実際、金属膜研磨の実施例はなく、このようなスラリー組成物ではほとんど金属膜が研磨されない。
【0009】
特許文献5では、研磨粒子、この研磨粒子の電荷とは異なるイオン性の電荷を有する高分子電解質を含有する研磨用スラリー組成物を開示している。またここでは、この高分子電解質は、分子量が約500〜約10,000であり、濃度が研磨粒子に対して約5〜約50重量%であるとしている。この文献では、研磨粒子と高分子電解質との電荷を異ならせることによって、高分子電解質が研磨粒子に結合するようにし、また高分子電解質の濃度を研磨粒子に対して約5〜約50重量%にすることによって、研磨粒子の一部のみが高分子電解質で被覆されるようにしている。すなわち、この文献では、研磨粒子との関係においてのみ高分子電解質を使用しており、研磨される金属に対して特に大きい親和性を有するアゾールの使用については言及していない。また、この文献では、基板の局所的な平坦化に関する効果について主として検討しており、ディッシングに関する高分子電解質の分子量の効果について検討していない。
【0010】
近年、銅配線の寄生容量の関係から層間絶縁膜としてLowκ材の使用が検討されている。Lowκ材としては無機系、有機系さまざまな材料が開発されているが、次世代のLowκ材としては、誘電率2.3未満程度のものが必要とされている。この誘電率を達成する為にはLowκ材のポーラス化が必須と言われている。非特許文献1の第133頁によれば、このような材料は機械的強度が弱く、従来用いられているようなCMP研磨圧では破壊されてしまう問題点があり、低圧での研磨が求められている。しかしながら、上記記載の従来技術では高圧研磨を想定しており、低圧での高速研磨は検討されてこなかった。
【0011】
更に、近年配線が細くなる傾向があり、細い配線が高密度で存在する場合、バリヤ膜及び層間絶縁膜が研磨されくぼみができるエロージョンと言う現象がおこる。これはディッシングと同様に配線抵抗を落とすばかりか、配線ショートの原因にもなり、抑制することが望まれている。
【0012】
また、配線金属の研磨において、配線以外の部分、例えば、バリヤ膜上に配線金属残りがあると、バリヤ膜研磨スラリーの性能が制限されることもある。従って、バリヤ膜上に配線金属残りがないことが望まれている。
【0013】
【特許文献1】
特開平10−116490号公報
【特許文献2】
特開平8−83780号公報
【特許文献3】
特開平9−55363号公報
【特許文献4】
特開2002−134444号公報
【特許文献5】
特許第3130279号公報
【非特許文献1】
最新CMPプロセスと材料技術(技術情報協会)(2002)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、エッチング、エロージョンを抑制し、特に金属膜の平坦性を維持したまま高速に研磨でき、配線以外の部分、例えばバリヤ膜上に配線金属残りがない研磨組成物を用いる。また本発明は、この研磨組成物を用いる基板の研磨方法、およびこの研磨方法を含む基板の製造方法を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本件発明者らは、上記課題の解決について鋭意検討した結果、アゾール基を3個以上有する質量平均分子量(以下、単に「分子量」という)500〜10,000のアゾール基含有化合物を用いた研磨組成物が前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0016】
すなわち、本発明は以下の〔1〕〜〔20〕に示される。
【0017】
〔1〕凹部を有する基板上に凹部を覆うように埋め込まれた金属膜、または凹部を有する基板上に形成されたバリヤ金属膜および凹部を覆うように埋め込まれた金属膜を、研磨組成物で平坦化する、基板の研磨方法であって、
前記研磨組成物が、下記の成分(A)〜(G)を含有し:
(A)0.001〜1質量%の、アゾール基を分子中に3個以上有する分子量500〜10,000のアゾール基含有化合物、
(B)0.01〜30質量%の、酸化剤、
(C)0.01〜10質量%の、アミノ酸、有機酸、無機酸からなる群より選択される1種または2種以上の酸、
(D)5質量%以下の、界面活性剤、
(E)5質量%以下の、防食剤、
(F)10質量%以下の、アルカリ、及び
(G)0.01〜30質量%の、研磨材;
前記金属膜が、銅または銅含有合金の膜であり;且つ
前記バリヤ金属膜が、タンタルまたはタンタル合金の膜である、
基板の研磨方法。
【0018】
〔2〕前記アゾール基含有化合物の分子量が2,000〜8,000である、上記〔1〕に記載の方法。
【0019】
〔3〕前記アゾール基含有化合物が、ビニル基を有するアゾール単位を含む重合体である、上記〔1〕又は〔2〕に記載の方法。
【0020】
〔4〕前記研磨組成物における前記アゾール基含有化合物の含有量が、0.002〜0.5質量%である、上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の方法。
【0021】
〔5〕前記アゾール基含有化合物のアゾール基1個当たりの分子量が、90〜300である、上記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の方法。
【0023】
〔6〕前記研磨材の含有量が0.1〜20質量%である、上記〔5〕に記載の方法。
【0024】
〔7〕前記研磨組成物が、炭素数8以上のアルキル芳香族スルホン酸を更に含む、上記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の方法。
【0025】
〔8〕前記アルキル芳香族スルホン酸の含有量が0.5質量%以下である、上記〔7〕に記載の方法。
【0026】
〔9〕前記研磨組成物が、炭素数8以上のアルキル基を有するリン酸エステルを更に含有する、上記〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の方法。
【0027】
〔10〕前記炭素数8以上のアルキル基を有するリン酸エステルの含有量が0.5質量%以下である、上記〔9〕に記載の方法。
【0028】
〔11〕前記研磨組成物が、炭素数8以上の脂肪酸を更に含有する、上記〔1〕〜〔10〕のいずれかに記載の方法。
【0029】
〔12〕前記脂肪酸の含有量が0.5質量%以下である、上記〔11〕に記載の方法。
【0031】
〔13〕前記防食剤の含有量が0.5質量%以下である、上記〔12〕に記載の方法。
【0033】
〔14〕前記研磨組成物のpHが5〜11である、上記〔1〕〜〔13〕のいずれかに記載の方法。
【0034】
〔15〕前記研磨組成物が、非イオン性水溶性ポリマーを更に含有する、上記〔1〕〜〔14〕のいずれかに記載の方法。
【0035】
〔16〕前記非イオン性水溶性ポリマーが、ビニルアルコール、ビニルピロリドン、アクリロイルモルホリン、N−イソプロピルアクリルアミドのポリマー又はそれらの組合せのコポリマーである、上記〔15〕に記載の方法。
【0036】
〔17〕前記非イオン性水溶性ポリマーの含有量が、5質量%以下である、上記〔15〕又は〔16〕に記載の方法。
【0037】
〔18〕前記非イオン性水溶性ポリマーの分子量が、3,000〜100,000である、上記〔15〕〜〔17〕のいずれかに記載の方法。
【0038】
【0039】
【0040】
〔19〕前記研磨組成物の温度を30℃〜50℃にして平坦化を行う、上記〔1〕〜〔18〕のいずれかに記載の方法。
【0041】
【0042】
【0043】
〔20〕上記〔1〕〜〔19〕のいずれかに記載の方法で基板を研磨する工程を含む、基板の製造方法。
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【発明の効果】
【0048】
銅膜の研磨において、本発明の基板の研磨及び製造方法で用いられるアゾール基含有化合物は、ディッシングを低減すことが可能である。また、このアゾール基含有化合物は、バリヤ膜の研磨レートを制御することが可能であり、エロージョン抑制が可能である。このアゾール基含有化合物、特に好ましくはビニルイミダゾール重合物を研磨組成物に含有させることによって、バリヤ膜上の配線金属残りをなくしたままで、よりディッシングを低減することができる。
【0049】
アゾール基を3個以上有する分子量500〜10,000のアゾール基含有化合物を含有する研磨組成物を用いる本発明の基板の研磨および製造方法によって、平坦性の優れた基板を製造することが容易になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0050】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0051】
本発明による基板の研磨方法では、アゾール基を分子中に3個以上有する分子量500〜10,000のアゾール基含有化合物;酸化剤;アミノ酸、有機酸、無機酸からなる群より選択される1種または2種以上の酸;および随意に研磨材を含有する研磨組成物を用いる。この本発明による基板の研磨方法では、この研磨組成物を用いて、凹部を有する基板上に凹部を覆うように埋め込まれた金属膜、または凹部を有する基板上に形成されたバリヤ金属膜および凹部を覆うように埋め込まれた金属膜を平坦化する。ここで、金属膜は、銅または銅含有合金の膜であり;且つバリヤ金属膜は、タンタルまたはタンタル合金の膜である。また、本発明による基板の製造方法は、本発明の研磨方法で基板を研磨する工程を含む。ここで研磨される金属膜は、好ましくは多層配線部の配線部分になる金属膜である。
【0052】
<アゾール基含有化合物>
本発明による基板の研磨及び製造方法で用いられるアゾール基を分子中に3個以上有する分子量500〜10,000のアゾール基含有化合物は、1分子中にアゾール基を3個以上有するアゾール基含有化合物であり、種々の方法で製造できる。アゾールにはイミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、チアゾールがあり、この中にヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基などの反応性置換基を有するものがある。例えば、4−カルボキシル−1H−ベンゾトリアゾール、4−ヒドロキシベンゾトリアゾール、2−アミノイミダゾールなどが挙げられる。このうち、カルボキシル基は、多価アルコール、多価アミンと反応して、それぞれエステル、アミドを生成する。このとき、多価アルコール、多価アミンとして3価以上の化合物を用いることによって、3個以上のアゾール基を有する化合物を製造することができる。同様にヒドロキシル基、アミノ基を有するアゾールから、それらと反応する部位を有する化合物と反応することにより、3個以上のアゾール基を有する化合物を製造することもできる。
【0053】
また、ビニル基を有するアゾールを重合することによって、本発明で用いるアゾール基含有化合物を製造することもできる。ビニル基を有するアゾールとしては、1−ビニルイミダゾール、2−[3−(2H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−4−ヒドロキシフェニル]エチルメタクリレートなどが挙げられる。
【0054】
これらのアゾール基含有化合物のうちビニル基を有するアゾール単位を含む重合体が好ましい。この重合体は、ビニル基を有するアゾールを重合して得られる。ビニル基を有するアゾールは単独で重合しても構わないし、その他のビニル化合物と共重合しても構わない。
【0055】
具体的には、アゾール基含有化合物のアゾール基1個当たりの分子量が、90〜300、特に好ましくは90〜200になるようにして、アゾール基含有化合物を合成することができる。
【0056】
ビニル基を有するアゾールと共重合できるビニル化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリルアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルホルムアミド、アクリロイルモルホリン、N−ビニルピロリドン、酢酸ビニル、スチレンなどが挙げられる。
【0057】
このようなビニル化合物の重合方法としては、水溶液、有機溶媒中でのラジカル重合が一般的である。アゾビスイソブチロニトリルなどのラジカル開始剤を用いて重合するが、ドデシルメルカプタン、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、α−メチルスチレンダイマーなどの連鎖移動剤で分子量を調整することもできる。
【0058】
このような重合物の分子量は、質量平均分子量で500〜10,000であり、好ましくは2,000〜8,000、更に好ましくは4,500〜6,500である。
【0059】
本発明で使用されるアゾール基含有化合物の研磨組成物中の含有量は、0.001〜1質量%でよく、好ましくは0.002〜0.5質量%、更に好ましくは0.003〜0.1質量%である。少量ではエッチング抑制、研磨速度向上の効果が少なく、多量に添加しても効果は少なく、場合によっては、添加した研磨材の凝集を促進することにもなりかねない。
【0060】
本発明で使用される研磨組成物は、有機溶剤組成物、有機溶剤/水混合組成物、水性組成物いずれでも使用することができるが、コスト、使い勝手などを考慮すると、研磨組成物は水溶液であることが望ましい。その為、本発明で用いるアゾール基含有化合物も水溶性であることが望ましい。本発明で用いる研磨組成物の製造のためには、濃度の濃い原液を調製し、希釈して本発明で用いる研磨組成物を調整することができる。従って、本発明で用いるアゾール基含有化合物の水への溶解度は、0.01質量%以上が好ましく、更に好ましくは0.03質量%以上である。
【0061】
本発明に用いられるアゾール基は銅などの金属と相互作用することが知られており、これが段差緩和性、ディッシング特性を向上したものと考えられる。また、本発明で用いるアゾール基含有化合物は、タンタルなどのバリヤ膜の研磨レートを制御することが可能であり、これがエロージョン特性の改良に効いたものと考えられる。これに対して、同様にバリア膜の研磨レートを制御するために一般的に使用されるエタノールアミンなどの塩基性化合物は、エロージョン特性を向上させるが、段差緩和性、ディッシング特性はむしろ悪化させる。本発明は、アゾール基を3個以上有する分子量500〜10,000のアゾール基含有化合物を用いたことにより、複雑な作用を起こし、段差緩和性、ディッシング特性の向上、エロージョン特性の向上といった相反する機能を一度に持ちえたものと考えている。尚、分子量が大きすぎるアゾール基を3個以上有するアゾール基含有化合物は、配線金属の研磨において配線以外の部分、例えばバリヤ膜上に、金属残りを起こしやすく、バリヤ膜研磨スラリーの用途が制限されることがある。
【0062】
<酸>
本発明で用いられる研磨組成物に含有される無機酸、有機酸及びアミノ酸からなる群より選択される酸は、エッチング剤として研磨を促進すると共に安定した研磨を行うために添加することが出来る。このような無機酸としては、硫酸、燐酸、ホスホン酸、硝酸を挙げることができる。また有機酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、2−メチル酪酸、n−ヘキサン酸、3,3−ジメチル酪酸、2−エチル酪酸、4−メチルペンタン酸、n−ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、n−オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、安息香酸、グリコ−ル酸、サリチル酸、グリセリン酸、蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、乳酸などのカルボン酸及びそれらの塩を挙げることができる。また更にアミノ酸としては、グリシン、L−アラニン、β−アラニン、L−2−アミノ酪酸、L−ノルバリン、L−バリン、L−ロイシン、L−ノルロイシン、L−イソロイシン、L−アロイソロイシン、L−フェニルアラニン、L−プロリン、サルコシン、L−オルニチン、L−リシン、タウリン、L−セリン、L−トレオニン、L−アロトレオニン、L−ホモセリン、L−チロシン、3,5−ジヨード−L−チロシン、β−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L−アラニン、L−チロキシン、4−ヒドロキシ−L−プロリン、L−システィン、L−メチオニン、L−エチオニン、L−ランチオニン、L−シスタチオニン、L−シスチン、L−システィン酸、L−アスパラギン酸、L−グルタミン酸、S−(カルボキシメチル)−L−システィン、4−アミノ酪酸、L−アスパラギン、L−グルタミン、アザセリン、L−アルギニン、L−カナバニン、L−シトルリン、δ−ヒドロキシ−L−リシン、クレアチン、L−キヌレニン、L−ヒスチジン、1−メチル−L−ヒスチジン、3−メチル−L−ヒスチジン、エルゴチオネイン、L−トリプトファンなどのアミノ酸を挙げることができる。
【0063】
これらの無機酸、有機酸およびアミノ酸のような酸は、一種を研磨組成物に含有させてもよいし、二種以上を含有させてもよい。これらの酸の含有量は、研磨組成物に対して0.01〜10質量%でよく、好ましくは0.02〜5質量%、更に好ましくは0.05〜2質量%である。少なすぎると高い研磨速度が得にくく、多すぎると金属または金属合金などのエッチング速度が速くなりすぎることがある。
【0064】
<酸化剤>
本発明で用いられる研磨組成物のための酸化剤は、金属または金属合金などを酸化して、研磨速度向上に寄与する。酸化剤としては、酸素、オゾン、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド、エチルベンゼンハイドロパーオキサイドなどのアルキルパーオキサイド、過酢酸、過安息香酸などの過酸、過マンガン酸カリウムなどの過マンガン酸塩、過ヨウ素酸カリウムなどの過ヨウ素酸塩、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムなどの過硫酸塩、次亜塩素酸カリウムなどの次亜塩素酸塩、ポリオキソ酸などが挙げられる。これらの酸化剤としては、取り扱いやすい過酸化水素、過硫酸塩が好ましい。
【0065】
酸化剤の含有量は、研磨組成物に対して0.01〜30質量%でよく、好ましくは0.05〜20質量%、更に好ましくは0.1〜10質量%である。少なすぎると研磨速度が小さくなりすぎることがあり、多すぎると無駄であるばかりか逆に研磨速度を抑制する場合もある。
【0066】
<研磨材>
本発明で用いられる研磨組成物のための研磨材としては、シリカ、アルミナ、セリア、有機研磨材が挙げられる。これら研磨材は一種を含有させてもよいし、二種以上を含有させてもよい。これら研磨材の目的は研磨速度を十分に上げることにあるが、研磨材の種類によってはスクラッチなどの傷を基板表面につけてしまう場合がある。研磨速度を十分に上げつつ、傷を抑える好ましい研磨材としてはシリカが挙げられる。更に好ましくは研磨材は、アルコキシシランから加水分解で製造されるコロイダルシリカが主成分となったものである。これら研磨材含有量は研磨組成物に対して0.01〜30質量%でよく、好ましくは0.1〜20質量%、更に好ましくは0.2〜10質量%である。研磨材の含有量が多すぎると、ディッシングやスクラッチの原因になり、少なすぎると研磨速度を十分に上げることができなくなったり、バリヤ膜上の金属膜残りが解消しない恐れがある。また、研磨材の大きさは、好ましくは粒子径が1μm以下であり、更に好ましくは0.01〜0.5μmである。研磨材の粒子径が小さすぎると研磨速度が十分に上げることができないことがあり、大きすぎるとスクラッチなどの金属表面の傷の要因になることがある。
【0067】
<他の成分>
本発明で用いられる研磨組成物には、炭素数8以上のアルキル芳香族スルホン酸を更に含有させることができる。このようなアルキル芳香族スルホン酸としては、デシルベンゼンスルホン酸、ウンデシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、トリデシルベンゼンスルホン酸、テトラデシルベンゼンスルホン酸またはこれらの混合物であるアルキルベンゼンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物が挙げられる。このような炭素数8以上のアルキル芳香族スルホン酸は、カリウムやアンモニウムなどの塩であってもよい。これらのうち、ドデシルベンゼンスルホン酸が好ましい。このような炭素数8以上のアルキル芳香族スルホン酸は、一種を含有させてもよいし、二種以上を含有させてもよい。炭素数8以上の芳香族スルホン酸の含有量は、研磨組成物に対して5質量%以下でよく、好ましくは1質量%以下であり、更に好ましくは0.5質量%以下である。炭素数8以上のアルキル基芳香族スルホン酸は、金属膜の段差緩和性の向上に寄与すると考えられる。
【0068】
本発明で用いられる研磨組成物には、炭素数8以上のアルキル基を有するリン酸エステルを更に含有させることができる。リン酸エステルとしては、オクチルリン酸エステル、デシルリン酸エステル、ラウリルリン酸エステル、ミリスチルリン酸エステル、セチルリン酸エステル、ステアリルリン酸エステル、2級アルキル(平均炭素数13)リン酸エステル、2−エチルヘキシルリン酸エステル、オレイルリン酸エステルなどのアルキルリン酸エステル、モノステアリルグリセリルエーテルリン酸エステル、モノセチルグリセリルエーテルリン酸エステル、モノオレイルグリセリルエーテルリン酸エステル、イソステアリルグリセリルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンオクチルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンデシルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンミリスチルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンステアリルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレン2級アルキル(平均炭素数13)エーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレン2−エチルヘキシルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレン2オレイルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルリン酸エステルなどのポリオキシアルキレンエーテルアルキルリン酸エステルが挙げられる。このようなリン酸エステルは、カリウムやアンモニウムなどの塩であってもよく、1級、2級、3級エステルまたはこれらの混合物であってもかまわない。好ましくはオクチルリン酸エステル、ラウリルリン酸エステル、ステアリルリン酸エステルなどの炭素数8〜18のアルキルリン酸エステルやポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレン2級アルキル(平均炭素数13)エーテルリン酸エステルのようなポリオキシアルキレンエーテルリン酸エステルである。更に好ましくは、炭素数10〜15のポリオキシアルキレンエーテルリン酸エステルである。
【0069】
炭素数8以上のアルキル基を有するリン酸エステルは、一種を含有させてもよいし、二種以上を含有させてもよい。これらの化合物の研磨組成物に対する含有量は、5質量%以下でよく、好ましくは1質量%以下であり、更に好ましくは0.5質量%以下である。このようなリン酸エステルまたはポリオキシアルキレンエーテルリン酸エステルはディッシング抑制を発揮するが、少量ではディッシング抑制の効果が少なく、多量に添加する場合には、ディッシングは低減できるが高い研磨速度が要求されるところには実用性能上適用しがたい。
【0070】
本発明で用いられる研磨組成物には、炭素数8以上の脂肪酸を更に含有させることができる。この炭素数8以上の脂肪酸は、単独若しくはアゾール基を分子中に3個以上有する分子量500〜10,000のアゾール基含有化合物などとの組合せで、研磨中の金属膜の表面あれを抑制する。このような炭素数8以上の脂肪酸としては、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マーガリン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸などの飽和脂肪酸、エイコサペンタエン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などの不飽和脂肪酸が挙げられる。これらは、カリウムやアンモニウムなどの塩でもよく、一種を含有させてもよいし、二種以上を含有させてもよい。これらのうち、好ましくは、オレイン酸である。オレイン酸は、単独でも構わないし、50質量%以上がオレイン酸である脂肪酸の混合物でも構わない。このような炭素数8以上の脂肪酸の含有量は、5質量%以下でよく、好ましくは1質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下である。少なすぎると金属膜の表面あれの防止が十分ではなく、多すぎるとバリヤ膜上の金属膜残りが生じる場合がある。
【0071】
本発明で用いられる研磨組成物には、さらに水溶性ポリマーや界面活性剤を添加することも出来る。
【0072】
水溶性ポリマーとしては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸やそのアンモニウム塩、ポリイソプロピルアクリルアミド、ポリジメチルアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリメトキシエチレン、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルカプロラクタム、ポリアクリロイルモルホリンが挙げられる。これらは性能に影響を与えない範囲で添加することができる。アミド基、アルコール性水酸基、メトキシ、エトキシなどを有する非イオン性水溶性ポリマーが、金属表面の防食と言う観点から好ましい。更に好ましい水溶性ポリマーは、環状アミド、N−アルキル置換アミド基、アルコール性水酸基を有する非イオン性水溶性ポリマーであり、特に好ましい非イオン性水溶性ポリマーは、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリロイルモルホリン、又はポリN−イソプロピルアクリルアミドである。また、これらの共重合体を用いることもでき、例えば、N−イソプロピルアクリルアミドとビニルピロリドンとの共重合体、N−イソプロピルアクリルアミドとアクリロイルモルホリンとの共重合体、ビニルカプロラクタムとビニルピロリドンとの共重合体等が挙げられる。
【0073】
界面活性剤としては、カチオン性、アニオン性及び非イオン性のいずれも使用することができる。カチオン性界面活性剤としては、脂肪族アミンまたはその塩、脂肪族アンモニウム塩などが挙げられる。また、アニオン性界面活性剤としては、アルキルエーテルカルボン酸またはその塩、高級アルコール硫酸エステル、アルキルエーテル硫酸またはその塩などの硫酸エステル化合物などが挙げられる。非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどのエーテル型、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテルなどのエーテルエステル型、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、グリセリンエステル、ソルビタンエステルなどのエステル型が挙げられる。
【0074】
これら水溶性高分子、界面活性剤の含有量は、研磨組成物に対してそれぞれ好ましくは5質量%以下である。さらに好ましくは1質量%以下であり、特に好ましくは0.5質量%以下である。
【0075】
本発明で用いられる研磨組成物には、防食剤(保護膜形成剤)を更に含有させることができる。このような成分としてはベンズイミダゾール−2−チオール、2−[2−(ベンゾチアゾリル)]チオプロピオン酸、2−[2−(ベンゾチアゾリル)チオブチル酸、2−メルカプトベンゾチアゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−1H−1,2,4−トリアゾール、ベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、1−ジヒドロキシプロピルベンゾトリアゾール、2,3−ジカルボキシプロピルベンゾトリアゾール、4−ヒドロキシベンゾトリアゾール、4−カルボキシル−1H−ベンゾトリアゾール、4−メトキシカルボニル−1H−ベンゾトリアゾール、4−ブトキシカルボニル−1H−ベンゾトリアゾール、4−オクチルオキシカルボニル−1H−ベンゾトリアゾール、5−ヘキシルベンゾトリアゾール、N−(1,2,3−ベンゾトリアゾリル−1−メチル)−N−(1,2,4−トリアゾリル−1−メチル)−2−エチルヘキシルアミン、トリルトリアゾール、ナフトトリアゾール、ビス[(1−ベンゾトリアゾリル)メチル]ホスホン酸、ベンズイミダゾール、テトラゾールなどのアゾールまたはその塩が好ましい。更に好ましくは、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ヒドロキシベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、ベンズイミダゾール、テトラゾール、キナルジン酸である。防食剤の含有量は、研磨組成物に対して、5質量%以下でよく、好ましくは2質量%以下であり、更に好ましくは0.5質量%以下である。このような防食剤を含有させることは、金属膜表面のあれ防止に有効である。
【0076】
本発明で用いられる研磨組成物には、性能、物性に悪影響を及ぼさない範囲で、アルカリを添加することが出来る。安定した研磨性能を維持する目的やpH調整剤、緩衝剤として使用される。このようなアルカリとしては、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウム、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、イソブチルアミン、t−ブチルアミン、アミルアミン、アリルアミン、2−エチルヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、フルフリルアミンなどのアルキルモノアミン、O−アミノフェノール、エタノールアミン、3−アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−1−プロパノールなどのヒドロキシル基を有するモノアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、O−フェニレンジアミン、トリメチレンジアミン、2,2−ジアミノジn−プロピルアミン、2−メチル−2−(2−ベンジルチオエチル)エチレンジアミン、1,5−ジアミノ−3−ペンタノール、1,3−ジアミノ−2−プロパノール、キシレンジアミン、ビスアミノプロピルポリアルキレンエーテルなどのジアミン、ポリアリルアミン、ポリエチレンイミンなどのポリアミンが挙げられる。これらアルカリのうち、好ましくは、アンモニア、水酸化カリウムである。アルカリの添加は、研磨組成物に対して10質量%以下でよく、好ましくは5質量%以下であり、更に好ましくは1質量%以下である。
【0077】
<研磨組成物の使用>
本発明で用いられる研磨組成物は、pH2〜12までの間で使用することが出来る。好ましくはpH3〜11、更に好ましくはpH5〜10である。このようにpHを調整する試薬としては、前記無機酸、前記有機酸、前記アルカリを用いることが出来る。
【0078】
本発明で用いられる研磨組成物は、好ましくは0〜100℃の範囲で用いることができる。一般的には使用する室温近辺が好ましいが、研磨速度を調整するなどの目的などで研磨組成物の温度を調節することも可能である。温度が低すぎると研磨速度が上がらず、0℃以下であると氷ってしまうこともある。また、温度が高いと副反応が起こったりすることも考えられる。好ましくは、10〜50℃、更に好ましくは15℃〜40℃である。
【0079】
本発明で用いられる研磨組成物の研磨機への滴下量は、研磨機、ウェハの大きさによって決定される。8インチウェハ(200mmウェハ)を用いた時には、10〜1,000ml/分で使用することができる。好ましくは、50〜500ml/分、更に好ましくは100〜400ml/分である。
【0080】
【0081】
本発明の研磨方法としては、研磨定盤の研磨布上に研磨組成物を供給しながら、例えば被研磨金属膜を有する基板を研磨布に押し当てた状態で研磨定盤と基板を相対的に動かすことによって被研磨金属膜を研磨する方法が挙げられる。研磨する装置としては、半導体基板を保持するホルダーと研磨布を貼り付けた定盤を有する一般的な研磨装置が使用できる。研磨定盤の回転速度は、研磨機の構造、大きさによって全く異なるのでここで規定することは難しいが、10〜500m/分で研磨が行われる。好ましくは、20〜300m/分、更に好ましくは30〜150m/分である。研磨定盤が回転することにより基板研磨の均一性を維持するために、基板を回転する必要がある。基板は、研磨定盤とほぼ同じ回転数にするが、均一性を得るために若干、回転数を少なくしたり多くしたりすることがある。また、基板はホルダーを通して研磨布に圧力をかけて押し付けるが、このときの圧力は、0.1〜100kPaで行うことができる。研磨定盤の回転速度が速いと圧力が低い傾向があったりするので、規定することは難しいが、好ましくは、0.5〜80kPa、更に好ましくは1〜50kPaである。
【0082】
研磨布としては、一般的な不織布、発泡ポリウレタンなどが使用できる。研磨布には、研磨速度を上げたり、スラリーの排出を良くしたりする目的でグルーブをつけているものが多い。XYグルーブ、Kグルーブなどがあるが、本発明ではいずれのグルーブも用いることができる。また、研磨布は目詰まりを防止し、安定した研磨を行うために、ダイヤモンドなどが付いたドレッサーでドレスするが、一般的に知られている方法を使用することができる。
【0083】
研磨定盤の研磨布上に研磨組成物を供給する方法としては、ポンプなどで連続的に供給する。このとき、研磨組成物は全ての成分を含んだ1液で供給されてもよく、更には、液の安定性を考慮して過酸化水素の溶液とその他の溶液を別ラインで供給することもできる。別ラインで2液以上を供給する場合には、研磨布直前に1液にして供給することも出来るし、別ラインでそのまま研磨布上に供給することも可能である。
【0084】
本発明で用いられる研磨組成物は液の安定性等の取り扱いの利便性を考慮して輸送時や保存時に複数種に分けておよび/または濃厚な組成物として保存しても良い。例えば、酸化剤とその他の溶液の2種に分ける。さらに研磨材として砥粒を含む場合には砥粒を主体とするものを分け、合計3種類の組成物とすることができる。また、本発明で用いられる研磨組成物は、使用時より濃厚な研磨組成物とし、研磨時に水等で希釈して研磨に適した濃度にして使用してもかまわない。例えば、使用時より2〜5倍濃厚な組成物とすることができる。このように分けた組成物を組み合せ、それら組成物を混合および必要なら希釈することにより本発明で用いられる研磨組成物となるキットを構成してもよい。
【0085】
このような研磨方法により金属膜が平坦化された基板を製造することができる。この工程を素子上に配線を形成する方法として更に説明する。まず、基板上の層間絶縁膜に配線を形成する溝および開口部を開け、絶縁膜上に薄くバリヤ膜を形成する。更に、前記溝および開口部を埋め込むようにメッキなどの方法により銅などの金属配線用の金属膜を形成させる。この金属膜を研磨し、必要があればバリヤ膜および層間絶縁膜をさらに研磨平坦化を行うことにより金属膜が平坦化された基板を製造することが出来る。次に、MRAMにおける配線形成方法について説明する。金属配線はアルミニウムまたはアルミニウム合金、銅または銅合金から成る導体層とこれを囲むようにニッケル−鉄(パーマロイ)などの強磁性層からなる。必要があれば、タンタル、窒化タンタルなどのバリヤ膜を強磁性層を挟むように薄く形成する。この金属配線はダマシン法で形成されるが、余分な導体層、強磁性層およびバリヤ膜は、研磨を行いながら平坦化し除去される。
【0086】
ここでいう層間絶縁膜とは、酸化ケイ素膜、ヒドロキシシルセスキオキサン(HSQ)、メチルシルセスキオキサン(MSQ)などのケイ素を多量に含む無機系の層間絶縁膜やベンゾシクロブテンからなる膜のような有機系層間絶縁膜であり、また、これらに空孔を持たせた低誘電率層間絶縁膜も用いることが出来る。
【実施例】
【0087】
以下、実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例になんら限定されるものではない。
【0088】
〔合成例〕
以下、アゾール基を3個以上有するアゾール基含有化合物(化合物A〜G)の合成例、および非イオン性水溶性ポリマー(化合物HおよびI)の合成例を示すが、本発明はこれら合成例になんら限定されるものではない。
【0089】
〈化合物A〉
温度計、攪拌装置、窒素導入管および還流冷却管を取付けた500mlのフラスコに、2−プロパノール40gを仕込み窒素雰囲気下にて攪拌しながら75℃まで昇温した。これに、1−ビニルイミダゾール46.31gと1−ビニルピロリドン43.69gを2−プロパノール78gに溶解した液(以下モノマー溶液とする。)と、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)4.08gを2−プロパノール163.92gに溶解した液(以下開始剤溶液1とする。)とを、それぞれ定量ポンプで添加した。添加時間はモノマー溶液が4時間、開始剤溶液1が6時間である。開始剤溶液添加後、反応溶液を還流温度(約83℃)まで昇温した。ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)2.04gを2−プロパノール38.76gに溶解した液(以下開始剤溶液2とする。)を添加し、さらに7.5時間反応を続けた。室温まで冷却後、約415gの茶色透明溶液を得た。この茶色透明溶液をロータリーバキュームエバポレーターで濃縮、水溶解を2回繰り返し、溶媒を2−プロパノールから水に置換した。固形分濃度は15%であり、単離することなくそのままスラリー調整に用いた。
【0090】
〈化合物B〉
温度計、攪拌装置、窒素導入管および還流冷却管を取付けた500mlのフラスコに、2−プロパノール30gを仕込み、窒素雰囲気下にて攪拌しながら還流温度(約83℃)まで昇温した。これに1−ビニルイミダゾール46.31g、1−ビニルピロリドン43.69gとα―メチルスチレンダイマー0.84gを2−プロパノール77.2gに溶解した液(以下モノマー溶液とする。)と、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)3.26gを2−プロパノール164.74gに溶解した液(以下開始剤溶液1とする。)とを、それぞれ定量ポンプで添加した。添加時間は両方の液共に4時間である。モノマー溶液、開始剤溶液1を添加後、1時間反応を続けた。さらに、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)0.82gを2−プロパノール15.58gに溶解した液(以下開始剤溶液2とする。)を、添加した。反応一時間おきに同じ開始剤溶液2を添加する操作(開始剤追加添加操作)をさらに3回繰り返した後に、4時間反応を続けた。室温まで冷却後、約420gの茶色透明溶液を得た。この茶色透明溶液をロータリーバキュームエバポレーターで濃縮、水溶解を2回繰り返し、溶媒を2−プロパノールから水に置換した。固形分濃度は15%であり、単離することなくそのままスラリー調整に用いた。
【0091】
〈化合物C〉
温度計、攪拌装置、窒素導入管および還流冷却管を取付けた500mlのフラスコに、n−プロパノール30gを仕込み、窒素雰囲気下にて攪拌しながら還流温度(約98℃)まで昇温した。ここに1−ビニルイミダゾール15.72g、1−ビニルピロリドン74.28gと2−メルカプトエタノール0.066gをn−プロパノール29.93gに溶解した液(以下モノマー溶液とする。)と、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)0.77gをn−プロパノール215.23gに溶解した液(以下開始剤溶液1とする)とを、それぞれ定量ポンプで添加した。添加時間は両方の液共に4時間である。モノマー溶液、開始剤溶液1を添加後、1時間反応を続けた。さらに、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)0.77gをn−プロパノール14.63gに溶解した液(以下開始剤溶液2とする)を、添加した。その後さらに5時間反応を続けた。室温まで冷却後、約380gの茶色透明溶液を得た。この茶色透明溶液をロータリーバキュームエバポレーターで濃縮、水溶解を2回繰り返し、溶媒を2−プロパノールから水に置換した。固形分濃度は15%であり、単離することなくそのままスラリー調整に用いた。
【0092】
〈化合物D〉
モノマー溶液が、1−ビニルイミダゾール46.31g、1−ビニルピロリドン43.69gと2−メルカプトエタノール0.21gをn−プロパノール29.79gに溶解した液であること、開始剤溶液1が、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)0.82gをn−プロパノール215.18gに溶解した液であること、開始剤溶液2が、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)0.82gをn−プロパノール15.58gに溶解した液であること、および、開始剤追加添加操作を2回繰り返したこと以外は化合物Cと同様に合成した。固形分濃度は18%であり、単離することなくそのままスラリー調整に用いた。
【0093】
〈化合物E〉
温度計、攪拌装置、窒素導入管および還流冷却管を取付けた500mlのフラスコに、2−プロパノール40gを仕込み、窒素雰囲気下にて攪拌しながら還流温度(約83℃)まで昇温した。これに1−ビニルイミダゾール46.31g、N−ビニルピロリドン43.69gとα―メチルスチレンダイマー1.46gを2−プロパノール28.5gに溶解した液を2−プロパノール78gに溶解した液(以下モノマー溶液とする)と、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)2.45gを2−プロパノール213.55gに溶解した液(以下開始剤溶液1とする)とを、それぞれ定量ポンプで添加した。添加時間はモノマー溶液が4時間、開始剤溶液1が7時間である。開始剤溶液1添加後1時間反応を続けた後、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)0.21gを2−プロパノール6.59gに溶解した液(以下開始剤溶液2とする)を添加した。反応一時間おきに同じ開始剤溶液2を添加する操作(開始剤追加添加操作)をさらに5回繰り返した後に、4時間反応を続けた。室温まで冷却後、約380gの茶色透明溶液を得た。この茶色透明溶液をロータリーバキュームエバポレーターで濃縮、水溶解を2回繰り返し、溶媒を2−プロパノールから水に置換した。固形分濃度は15%であり、単離することなくそのままスラリー調整に用いた。
【0094】
〈化合物F〉
温度計、攪拌装置、窒素導入管および還流冷却管を取付けた500mlのフラスコに、2−プロパノール40gを仕込み、窒素雰囲気下にて攪拌しながら還流温度(約83℃)まで昇温した。これに1−ビニルイミダゾール46.31g、N−ビニルピロリドン43.69gとドデシルメルカプタン0.36gを2−プロパノール77.6gに溶解した液(以下モノマー溶液とする)と、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)1.22gを2−プロパノール166.78gに溶解した液(以下開始剤溶液1とする)とを、それぞれ定量ポンプで添加した。添加時間はモノマー溶液が4時間、開始剤溶液1が7時間である。開始剤溶液1添加後1時間反応を続けた後、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)0.41gを2−プロパノール7.79gに溶解した液(以下開始剤溶液2とする)を添加した。反応一時間おきに同じ開始剤溶液2を添加する操作(開始剤追加添加操作)を2回繰り返した後に、4時間反応を続けた。室温まで冷却後、この茶色透明溶液をロータリーバキュームエバポレーターで濃縮、水溶解を2回繰り返し、溶媒を2−プロパノールから水に置換した。固形分濃度は15%であり、単離することなくそのままスラリー調整に用いた。
【0095】
〈化合物G〉
ドデシルメルカプタンが1.00gであること以外は化合物Fと同様に合成した。この茶色透明溶液をロータリーバキュームエバポレーターで濃縮、水溶解を2回繰り返し、溶媒を水置換後、精製した。固形分濃度は14%であり、単離することなくそのままスラリー調整に用いた。
【0096】
〈化合物H〉
温度計、攪拌装置、窒素導入管および還流冷却管を取付けた100mlのフラスコに、n−プロパノール55g、アクリロイルモルホリン10g、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)0.36g、1−ドデカンチオール0.08gを仕込み、窒素雰囲気下にて攪拌しながら、還流温度(約98℃)まで昇温した。還流温度で4時間経過した後で、4質量%のジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)のn−プロパノール溶液4.00gを加え、さらに4時間にわたって還流温度を保った。室温まで冷却した後、得られた反応液をロータリーバキュームエバポレーターで濃縮し、水に溶解した。濃縮、水溶解をもう一度行ない、溶媒をn−プロパノールから水に置換した。固形分濃度は5%であり、単離することなくそのままスラリー調整に用いた。
【0097】
〈化合物I〉
温度計、攪拌装置、窒素導入管および還流冷却管を取付けた100mlのフラスコに、n−プロパノール55g、N−ビニルピロリドン5.15g、N−イソプロピルアクリルアミド4.85g、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)0.45g、1−ドデカンチオール0.10gを仕込み、窒素雰囲気下にて攪拌しながら、還流温度(約98℃)まで昇温した。還流温度で4時間経過した後で、4質量%のジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)のn−プロパノール溶液5.00gを加え、さらに4時間にわたって還流温度を保った。室温まで冷却した後、得られた反応液をロータリーバキュームエバポレーターで濃縮し、水に溶解した。濃縮、水溶解をもう一度行ない、溶媒をn−プロパノールから水に置換した。固形分濃度は5%であり、単離することなくそのままスラリー調整に用いた。
【0098】
〈分子量測定〉
合成した化合物の分子量は、ゲルパーミッションクロマトグラフィー(GPC)を用い、ポリエチレングリコール換算で測定した。尚、本発明では市販の化合物も用いたのでこれらも合わせて測定した。市販の化合物としては1−ビニルイミダゾールと1−ビニルビロリドンとの1:1共重合体、VPI55K72W(72Wと略す。BASF社)を用いた。
【0099】
化合物A〜Iおよび72Wの分子量を測定した結果はそれぞれ下記のとおりであった。
化合物A: 10,500
化合物B: 6,200
化合物C: 5,500
化合物D: 5,500
化合物E: 5,000
化合物F: 6,100
化合物G: 1,800
化合物H: 11,000
化合物I: 12,000
化合物72W:220,000
【0100】
〈ウェハ〉
ブランケットウェハ:銅膜及びタンタル膜(バリヤ膜)が均一に付いたシリコンウェハ。
【0101】
パターンウェハ:溝2の深さが500nmで、25nmの厚さでタンタルがバリヤ膜4として形成され、1,000nmの銅膜5が付いたシリコンウェハ1(図1の上図参照)。ここでは、銅ライン2’、2”がスペース3、3”の間に配置されている。
【0102】
〈8インチウェハの研磨〉
基板と研磨定盤との相対速度:70m/分
研磨パッド:ロデールニッタ社製 IC1000/SUBA400
研磨組成物供給速度:200ml/分
【0103】
〈研磨特性評価〉
段差の測定:触診式の段差測定計を用いた。
ブランケット銅、タンタル膜厚測定:シート抵抗から測定した。
パターン銅膜厚測定:評価する部位近傍のパターンのない銅膜のシート抵抗から測定した。
研磨速度の測定:研磨前後の電気抵抗値から銅膜、バリヤ膜厚を測定し、研磨時間から換算した。
【0104】
ディッシング評価:上記パターンウェハ(100μm/100μmのライン/スペース;図1の上図参照)を約300nmの銅が残るように研磨した時の研磨速度を基準にして、初期銅膜厚に対して50%オーバーポリッシュ(図1の中図からさらに50%研磨)になるように研磨した時の100μm/100μmのライン/スペースの銅パターンに発生した段差(図2のd)を、ディッシングとして評価した。
【0105】
エロージョン測定:上記と同様のパターンウェハ(9μm/1μmのライン/スペース)を約300nmの銅が残るように研磨した時の研磨速度を基準にし、初期銅膜厚に対して50%オーバーポリッシュになるように研磨した時の9μm/1μmライン/スペースのスペース部のバリヤ膜および層間絶縁膜の目減り(図3のe)を、エロージョンとして測定した。
【0106】
〔実施例2〜10、参考例ならびに比較例1および2〕
研磨機はスピードファム社製SH−24を用いて、8インチウェハ(200mmウェハ)の評価を行った。基板と研磨定盤との相対速度70m/分、研磨組成物供給速度は200ml/分、圧力は15kPaで研磨を行った。
【0107】
研磨パッドはロデールニッタ社製IC1400(kグルーブ)を用いた。組成は表1に示した。表以外の添加物は水であり、添加量は質量%で示した。ここで、APSは過硫酸アンモニウム、DBSはドデシルベンゼンスルホン酸、POEはポリオキシエチレン2級アルキルエーテルリン酸エステル、OLAはオレイン酸、BZIはベンズイミダゾールを示す。コロイダルシリカは粒子径120nmのものを用いた。
【0108】
【表1】
【0109】
結果を表2に示した。パターンウェハの銅あれは次のように評価した。研磨したパターンウェハを金属顕微鏡で10〜100倍に拡大し、銅の部分にこげ茶色の変色があるか確認した。このこげ茶色の変色はSEM観察により細かい穴があいていることがわかっており、この変色がある場合には、あれありとした。また、銅残りも金属顕微鏡を用いて10〜100倍に拡大して観察し、斑の銅残りと0.25μ/0.25μの狭配線で問題になるハンプ銅残りを評価した。尚、斑銅残りがある場合にはより広い領域で銅残りがあることを示している。
【0110】
実施例2〜5、参考例および比較例1は、種々のビニルイミダゾールと1−ビニルピロリドン共重合体をアゾール類として用い、その他の添加剤は同じにした。実施例5の分子量1,800のアゾール類を用いたときにはややディッシングが大きくなったが、いずれもディッシング、エロージョンは低く、特に分子量の大きい化合物72Wを用いる比較例では、少量の添加で同様の性能が得られた。
【0111】
ところが、分子量220,000のアゾール基含有化合物72Wを用いた比較例1では、研磨終了後の銅残りが多く、ウェハ全体に斑銅残りが観察されたほかハンプ残りも観察された。これは、銅残りが少しあっても修正できるバリヤ研磨スラリーを用いたりすることができる場合などには問題にならないが、そうでない場合もあり、分子量が大きいと適用できる研磨の種類が限定されることになる。一方、分子量10,500の化合物を用いた参考例では少しハンプ残りが観測され、分子量5,000〜6,000程度の化合物を用いた実施例2〜4では全く銅残りは観測されなかった。この結果から銅残りは3個以上のアゾール基を有する化合物の分子量に依存することは明確である。
【0112】
実施例6はリン酸エステルとしてオレイルリン酸エステルを用いた例であるが、いずれの性能も良かった。実施例7はアルカリとしてエチレンジアミンを少量添加して研磨した。この場合には、ややディッシングが大きくなる。プロセスによってはある程度のディッシングが必要な場合もあり、この場合にはエチレンジアミンを添加することが有効になる。
【0113】
実施例8〜10はコロイダルシリカ添加量を変化させた。ディッシングは添加量が多くなるほどにやや増加傾向であるが、それほど大きくなっていない。
【0114】
尚、実施例2〜10、参考例および比較例1においてパターンウェハの配線銅のあれは確認されなかった。また、比較例2では、アゾール類の代わりに分子量2,000のポリエチレンイミンを添加した。砥粒と酸化剤以外の添加剤を溶解して砥粒を添加したところ少しずつ白色が濃くなり、2層に分離し始めた。更に、酸化剤を添加したところ、更に、分離が加速していった。砥粒が凝集し、沈殿したものと思われた。この比較例2は研磨に使用することはできなかった。
【0115】
【表2】
【0116】
〔実施例11〜14〕
研磨機はアプライドマテリアル社製Mirraを用いて、8インチウェハの評価を行った。基板と研磨定盤との相対速度は75m/分、研磨組成物供給速度は200ml/分、圧力は14kPaで研磨を行った。
【0117】
研磨パッドはロデールニッタ社製IC1000(kグルーブ)を用いた。組成は表3に示した。表以外の添加物は水であり、添加量は質量%で示した。ここで、APSは過硫酸アンモニウム、DBSはドデシルベンゼンスルホン酸、POEはポリオキシエチレン2級アルキルエーテルリン酸エステル、OLAはオレイン酸、BZIはベンズイミダゾールを示す。コロイダルシリカは粒子径120nmのものを用いた。
【0118】
【表3】
【0119】
結果を表4に示した。銅残り、銅あれは参考例と同様に評価した。実施例11および12はオレイン酸を添加した研磨組成物であり、実施例13および14はオレイン酸未添加のスラリーである。実施例11、12は実施例13、14に比べてややディッシング、エロージョン性能が高く、特に、配線部分の銅あれにオレイン酸添加効果が確認された。オレイン酸は単独で銅あれ防止効果を発揮したのか、アゾール基を分子中に3個以上有するアゾール基含有化合物などとの相乗効果によって銅あれ防止効果を発揮したのかは分からないが、本発明にオレイン酸を添加している方が望ましいことが分かった。
【0120】
【表4】
【0121】
〔実施例15〜17〕
研磨機はスピードファム社製SH−24を用いて、8インチウェハの評価を行った。基板と研磨定盤との相対速度83m/分、研磨組成物供給速度は150ml/分、圧力は7kPaで研磨を行った。高温での銅研磨速度、ディッシング、エロージョン性能について比較した。
【0122】
研磨パッドはロデールニッタ社製IC1400(kグルーブ)を用いた。組成は表5に示した。表以外の添加物は水であり、添加量は質量%で示した。ここで、APSは過硫酸アンモニウム、DBSはドデシルベンゼンスルホン酸、POEはポリオキシエチレン2級アルキルエーテルリン酸エステル、OLAはオレイン酸、BZIはベンズイミダゾールを示す。コロイダルシリカは粒子径120nmのものを用いた。高温での研磨は、酸化剤を添加したスラリーを約30分かけて昇温し、速やかに研磨に供した。
【0123】
【表5】
【0124】
結果を表6に示した。通常、室温付近で(22℃)研磨するが、40℃、50℃に昇温して研磨したところ、研磨速度は高く、ディッシング、エロージョン性能も向上する結果が得られた。
【0125】
【表6】
【0126】
〔実施例18〜26〕
これらの実施例では腐食の抑制について検討した。
研磨機としてアプライドマテリアル社製Mirraを用いて、8インチウェハの評価を行った。基板と研磨定盤との相対速度は75m/分、研磨組成物供給速度は150ml/分、圧力は14kPaで研磨を行った。
【0127】
研磨パッドとしては、ロデールニッタ社製IC1000(k−XYグルーブ)を用いた。組成は表に示した。表に示されている成分以外の成分は水であり、これらの成分の量は質量%で示した。ここで、APSは過硫酸アンモニウム、DBSはドデシルベンゼンスルホン酸、POEはポリオキシエチレン2級アルキルエーテルリン酸エステル、OLAはオレイン酸、BZIはベンズイミダゾール、Pheはフェニルアラニンを示す。コロイダルシリカとしては、粒子径120nmのものを用いた。
【0128】
【表7】
【0129】
腐食の評価は、ウエハ中央の100μ/100μスクエアをSEMにより50,000倍で観察し、A〜Gの7段階の相対的評価を行った。すなわち、視野中に腐食が認められないものをA、ごく僅かに認められるものをB、以下、腐食が多くなるにしたがいC、D、E、Fとし、視野中のほぼ全域が腐食しているものをGとした。
【0130】
ポリビニルアルコールが添加されている実施例19は、ポリビニルアルコールが添加されていない実施例18に比べて、研磨レートが若干低いが、ディッシング・エロージョンが極めて良好であり、腐食も少ない。
【0131】
実施例21において添加されたポリビニルピロリドン(アルドリッチ社製、分子量10,000)は、研磨レート、ディッシング・エロージョンには影響を与えないが、腐食を全くなくす効果があった。また、実施例22及び23で用いた非イオン性水溶性ポリマー(化合物HおよびI)も、研磨レート、ディッシング・エロージョンに影響を与えないが、腐食を抑制する効果があった。実施例25および26では酸として蓚酸に加え、フェニルアラニンも添加した。フェニルアラニンも添加すると腐食を更に抑制した。
【0132】
【表8】
【0133】
〔実施例27および28、並びに比較例3〜6〕
研磨機としてアプライドマテリアル社製Mirraを用いて、8インチウェハの評価を行った。基板と研磨定盤との相対速度は75m/分、研磨組成物供給速度は200ml/分、圧力は14kPaで研磨を行った。
【0134】
研磨パッドとしてはロデールニッタ社製IC1000(k−XYグルーブ)を用いた。組成は表に示した。表に示す成分以外の成分は水であり、これらの成分の量は質量%で示した。ここで、APSは過硫酸アンモニウム、DBSはドデシルベンゼンスルホン酸、POEはポリオキシエチレン2級アルキルエーテルリン酸エステル、OLAはオレイン酸、BZIはベンズイミダゾールを示す。コロイダルシリカとしては粒子径120nmのもの、ポリアクリルアミド(アルドリッチ社製)としては分子量10,000のもの、及びポリアクリル酸(和光純薬工業製)としては分子量25,000のものをそれぞれ用いた。
【0135】
【表9】
【0136】
比較例4はアゾール化合物、防食材のいずれも含まない組成であるが、ディッシング、エロージョンともに大きくなっている。また、比較例3は比較例4に防食材BZIを添加した組成であるが、ディッシング、エロージョンともに変化がなかった。これに対してアゾール化合物のみを添加した実施例28ではディッシング、エロージョンともに向上した。更に、防食材であるBZIを添加した実施例27では更にディッシングが小さくなった。
【0137】
実施例27と比較例3について、Taの研磨速度を測定し、アゾール化合物の添加によりどのように変化するか検討した。これによれば、アゾール化合物を添加することにより、ややTa研磨速度が低下する結果が得られた。
【0138】
また、アゾール化合物に代えてポリアクリルアミドを添加した比較例5では、ディッシングはやや向上しているもののエロージョンは著しく大きいままであった。また、実施例27にアニオン性ポリマーであるポリアクリル酸を添加したのが比較例6である。本発明を阻害しない範囲でその他の水溶性ポリマーを添加することが可能であるが、本条件下ではポリアクリル酸は、ディッシングを著しく大きくさせるとともに、銅膜表面に多数の腐食を発生させる。
【0139】
特開平11−195628では、水溶性ポリマーは、ベンゾトリアゾールなどの防食材と組み合わせることにより、研磨レートを増加させると共にエッチングレートを著しく低下することができ、これによりディッシングが小さくできるとしている。
【0140】
しかしながら、本発明によれば、水溶性ポリマーだけでもディッシング、エロージョンの抑制に効果があり、これに防食材であるベンズイミダゾールを添加することにより更にディッシングが良好になる。また、防食材の有無によっては、銅の研磨レートやエッチングレートに大きな違いがない。これらのことから、本発明は、特開平11−195628とは異なる機構に由来しているものと推察される。さらに、特開平11−195628では有用であるとされた、ポリアクリルアミドやポリアクリル酸を用いた比較例3や4では、性能が上がるどころか、場合によっては著しく性能を落としていることからもはっきりわかる。
【0141】
【表10】
【図面の簡単な説明】
【0142】
【図1】パターンウェハの研磨工程を説明する横断面図である。
【図2】ディッシィングを説明する横断面図である。
【図3】エロージョンを説明する横断面図である。
Claims (20)
- 凹部を有する基板上に凹部を覆うように埋め込まれた金属膜、または凹部を有する基板上に形成されたバリヤ金属膜および凹部を覆うように埋め込まれた金属膜を、研磨組成物で平坦化する、基板の研磨方法であって、
前記研磨組成物が、下記の成分(A)〜(G)を含有し:
(A)0.001〜1質量%の、アゾール基を分子中に3個以上有する分子量500〜10,000のアゾール基含有化合物、
(B)0.01〜30質量%の、酸化剤、
(C)0.01〜10質量%の、アミノ酸、有機酸、無機酸からなる群より選択される1種または2種以上の酸、
(D)5質量%以下の、界面活性剤、
(E)5質量%以下の、防食剤、
(F)10質量%以下の、アルカリ、及び
(G)0.01〜30質量%の、研磨材;
前記金属膜が、銅または銅含有合金の膜であり;且つ
前記バリヤ金属膜が、タンタルまたはタンタル合金の膜である、
基板の研磨方法。 - 前記アゾール基含有化合物の分子量が2,000〜8,000である、請求項1に記載の方法。
- 前記アゾール基含有化合物が、ビニル基を有するアゾール単位を含む重合体である、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記研磨組成物における前記アゾール基含有化合物の含有量が、0.002〜0.5質量%である、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- 前記アゾール基含有化合物のアゾール基1個当たりの分子量が、90〜300である、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- 前記研磨材の含有量が0.1〜20質量%である、請求項5に記載の方法。
- 前記研磨組成物が、炭素数8以上のアルキル芳香族スルホン酸を更に含む、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
- 前記アルキル芳香族スルホン酸の含有量が0.5質量%以下である、請求項7に記載の方法。
- 前記研磨組成物が、炭素数8以上のアルキル基を有するリン酸エステルを更に含有する、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
- 前記炭素数8以上のアルキル基を有するリン酸エステルの含有量が0.5質量%以下である、請求項9に記載の方法。
- 前記研磨組成物が、炭素数8以上の脂肪酸を更に含有する、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
- 前記脂肪酸の含有量が0.5質量%以下である、請求項11に記載の方法。
- 前記防食剤の含有量が0.5質量%以下である、請求項12に記載の方法。
- 前記研磨組成物のpHが5〜11である、請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
- 前記研磨組成物が、非イオン性水溶性ポリマーを更に含有する、請求項1〜14のいずれかに記載の方法。
- 前記非イオン性水溶性ポリマーが、ビニルアルコール、ビニルピロリドン、アクリロイルモルホリン、N−イソプロピルアクリルアミドのポリマー又はそれらの組合せのコポリマーである、請求項15に記載の方法。
- 前記非イオン性水溶性ポリマーの含有量が、5質量%以下である、請求項15又は16に記載の方法。
- 前記非イオン性水溶性ポリマーの分子量が、3,000〜100,000である、請求項15〜17のいずれかに記載の方法。
- 前記研磨組成物の温度を30℃〜50℃にして平坦化を行う、請求項1〜18のいずれかに記載の方法。
- 請求項1〜19のいずれかに記載の方法で基板を研磨する工程を含む、基板の製造方法。
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