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JP4627577B2 - 炭化ケイ素焼結体の製造方法 - Google Patents

炭化ケイ素焼結体の製造方法 Download PDF

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JP4627577B2
JP4627577B2 JP30680399A JP30680399A JP4627577B2 JP 4627577 B2 JP4627577 B2 JP 4627577B2 JP 30680399 A JP30680399 A JP 30680399A JP 30680399 A JP30680399 A JP 30680399A JP 4627577 B2 JP4627577 B2 JP 4627577B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭化ケイ素焼結体に関し、詳しくは、導電性を有する炭化ケイ素焼結体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、炭化ケイ素は1000℃を超える高温下においても良好な強度、耐熱性、耐熱衝撃性、耐摩耗性を有することから高温領域で使用される材料として注目されおり、近年、半導体の製造冶具として石英の代替材料として使用されている。
【0003】
炭化ケイ素は、周知のとおり化合物半導体であるが、そのバンドギャップが非常に大きいために絶縁性を示す。このため、炭化ケイ素に安定した導電特性を付与しようとする場合には、伝導電子を炭化ケイ素焼結体に注入する必要があり、一般的には、B、Al、Ga等のIII族元素(pドーパント)及びN、P、As等のIV族元素(nドーパント)等の不純物をドープさせて導電性を付与することが考えられる。しかし、金属元素は半導体プロセスに悪影響を与えることが知られており、上述の元素の中で非金属であるのは窒素のみであるが、従来の炭化ケイ素焼結体では、前述の如くその製造にホウ素等の金属系焼結助剤が不可欠であったため、半導体製造装置用部品、電子情報機器用部品等に使用すると金属による汚染が発生するなどの問題を有していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
即ち、本発明の目的は、特殊な原料を必要とすることなく、簡易に、且つ低い体積抵抗率、即ち導電性に優れた炭化ケイ素焼結体を製造することができる炭化ケイ素焼結体の製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討した結果、いわゆる窒素源として、窒素化合物を用い、且つ焼結を窒素雰囲気下で行うことにより、簡易に、窒素化合物を用いたのみでは得られない優れた導電性(低い体積抵抗率)を有する炭化ケイ素焼結体を製造することができることを見出し、本発明に至った。即ち、本発明は、
【0006】
<1>炭化ケイ素粉末、非金属系焼結助剤として常温で液状のフェノール樹脂、及び窒素化合物としてアミンを含むレゾール型フェノール樹脂の混合物を、窒素雰囲気下で焼結する工程を有することを特徴とする炭化ケイ素焼結体の製造方法。である。
【0008】
>2000〜2400℃の温度で焼結することを特徴とする前記<1>に記載の炭化ケイ素焼結体の製造方法である。
【0009】
>2940〜6860kPa(300〜700kgf/cm2)の圧力を加えて焼結することを特徴とする前記<1>又は<2>に記載の炭化ケイ素焼結体の製造方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の炭化ケイ素焼結体の製造方法は、炭化ケイ素粉末、非金属系焼結助剤、及び窒素化合物の混合物を、窒素雰囲気下で焼結する工程(以下、焼結工程という。)を有する。
【0011】
(窒素化合物)
前記窒素化合物は、焼結工程にて炭化ケイ素粉末及び非金属系焼結助剤と共に添加してもよいし、後述する炭化ケイ素粉末を製造する工程にて、ケイ素化合物及び加熱により炭素を発生する有機化合物と共に添加してもよい。
【0012】
前記窒素化合物としては、加熱により窒素を発生する化合物が好ましく、例えば、ポリイミド樹脂及びその前駆体、ヘキサメチレンテトラミン、アンモニア、トリエチルアミン等の各種アミン類が挙げられる。
【0013】
(炭化ケイ素粉末)
前記炭化ケイ素粉末は、α型、β型、非晶質、又はこれらの混合物等が挙げられるが、これらの中でも、β型炭化ケイ素粉末が特に好ましい。炭化ケイ素成分全体のうち、β型炭化ケイ素の占める割合が70%以上であることが好ましく、さらに好ましくは80%以上であり、100%β型炭化ケイ素であってもよい。
【0014】
前記炭化ケイ素粉末におけるβ型炭化ケイ素粉末の配合量としては、60重量%以上が好ましく、65重量%以上がより好ましい。この配合量が、60重量%未満であると、得られる炭化ケイ素焼結体の炭化ケイ素成分における、β型炭化ケイ素の含有量が、前記数値範囲外となることがある。なお、前記β型炭化ケイ素粉末のグレードとしては、特に制限はない。したがって、一般に市販されているβ型炭化ケイ素粉末を好適に使用可能である。
【0015】
前記炭化ケイ素粉末の平均粒径としては、高密度の炭化ケイ素焼結体を得るという点からは、小粒径であるのが好ましく、具体的には、0.01〜10μmが好ましく、0.05〜1μmがより好ましい。この平均粒径が、0.01μm未満の場合には、計量、混合等の処理の際に取扱いが困難となり、10μmを超える場合には、比表面積(隣接する炭化ケイ素粉末等同士が接触する面積)が小さくなるため、高密度の炭化ケイ素焼結体を得ることが困難となることがある。
【0016】
前記炭化ケイ素粉末の粒度分布としては、特に制限はないが、炭化ケイ素焼結体の製造時において、原料となる粉体(炭化ケイ素粉末等)の充填密度を向上させる点、及び、炭化ケイ素の反応性を向上させる点からは、2つ以上の極大値を有する分布となるのが好ましい。
【0017】
前記炭化ケイ素粉末としては、平均粒径が、0.05〜1μm、比表面積が、5m2/g以上、遊離炭素が1%以下、酸素含有量が1%以下であるものが特に好適である。
【0018】
−炭化ケイ素粉末の製造方法−
前記炭化ケイ素粉末は、ケイ素化合物と、加熱により炭素を発生する有機化合物と、所望により窒素化合物との混合物を焼成する工程(以下、炭化ケイ素粉末製造工程という。)により得るのが好ましい。
【0019】
−−ケイ素化合物(ケイ素源)−−
前記ケイ素化合物としては、加熱によりケイ素を発生する化合物であれば特に制限はなく、液状のケイ素化合物及び固体状のケイ素化合物のいずれであってもよいが、高純度化、及び均一分散させる観点から、少なくとも1種が液状のケイ素化合物であるのが好ましい。
【0020】
前記液状のケイ素化合物としては、(モノ−、ジ−、トリ−、テトラ−)アルコキシシラン、及び、テトラアルコキシシランの重合体等が好適に挙げられる。
前記(モノ−、ジ−、トリ−、テトラ−)アルコキシシランとしては、テトラアルコキシシランが好適に挙げられる。テトラアルコキシシランとしては、具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等が好適に挙げられ、取り扱い性に優れる点から、テトラエトキシシランが特に好ましい。
前記テトラアルコキシシランの重合体としては、重合度が2〜15程度の低分子量重合体(オリゴマー)(例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等の低分子量重合体(オリゴマー))や、液状の高重合度ケイ酸ポリマー等が好適に挙げられる。
【0021】
前記固体状のケイ素化合物としては、酸化ケイ素等が好適に挙げられる。ここで、本発明における酸化ケイ素とは、SiOのほか、シリカゾル(コロイド状超微粉体シリカ含有液、内部にOH基やアルコキシル基を含む)、や二酸化ケイ素(シリカゲル、微粉体シリカ、石英粉体)等をも含む。
【0022】
前記ケイ素化合物として挙げた中でも、均質性や取り扱い性に優れる点から、テトラエトキシシランの低分子量重合体(オリゴマー)、及び、該テトラエトキシシランの低分子量重合体(オリゴマー)と微粉体シリカとの混合物等が特に好ましい。また、これらのケイ素化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0023】
前記ケイ素化合物における不純物元素の総含有量としては、10ppm以下が好ましく、5ppm以下がより好ましい。この不純物元素の総含有量が、前記数値範囲外である場合には、得られる炭化ケイ素焼結体の純度が、前記数値範囲外となることがある。但し、加熱・焼結の際における純化の許容範囲内であれば必ずしも前記数値範囲内の数値に限定されるものではない。
【0024】
−−加熱により炭素を発生する有機化合物(炭素源)−−
前記加熱により炭素を発生する有機化合物(以下、適宜「有機化合物」と称することがある。)としては、特に制限はなく、液状の及び固体状のいずれの有機化合物を用いてもよいが、少なくとも1種が液状の有機化合物であるのが好ましい。
【0025】
前記有機化合物としては、残炭率が高く、触媒の存在及び/又は加熱によって、重合・架橋する有機化合物が好ましい。例えば、フェノール樹脂、フラン樹脂、ポリイミド、ポリウレタン、ポリビニルアルコール等の樹脂のモノマーやプレポリマー等や、セルロース、蔗糖、ピッチ、タール等の液状有機化合物が好適に挙げられる。これらの中でも、フェノール樹脂が好ましく、特にレゾール型フェノール樹脂が好ましい。これらの有機化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0026】
前記有機化合物の純度としては、目的により適宜制御選択することができるが、特に高純度の炭化ケイ素粉末を得るためには、不純物元素の総含有量が、5ppm以上とならないのが好ましい。
【0027】
炭化ケイ素粉末製造工程においては、前記ケイ素化合物と、前記加熱により炭素を発生する有機化合物と、所望により窒素化合物とを均質に混合して混合物とすることが好ましい。
【0028】
炭化ケイ素粉末製造工程において、前記ケイ素化合物と、前記有機化合物との混合比(ケイ素化合物/有機化合物(以下、適宜「C/Si比」と称する。)は、混合物を1000℃にて炭化して得られる炭化物中間体を、元素分析することにより定義される。化学量論的には、C/Si比が3.0であれば、生成炭化ケイ素粉末中の遊離炭素が0%となるが、実際には、同時に生成するSiOガスの揮散により、低C/Si比において遊離炭素が発生する。
したがって、生成炭化ケイ素粉体中の遊離炭素量が、前記炭化ケイ素焼結体等の製造・用途等に適当でない量とならないよう、予めC/Si比を決定することが必要である。通常、1気圧近傍で1600℃以上で焼成する場合には、C/Si比を2.0〜2.5にすれば、前記遊離炭素の発生を抑制することができるため好ましい。
また、C/Si比を2.5以上にすると遊離炭素の発生量が顕著に増加するが、該遊離炭素は、粒成長を抑制する効果を持つため、粒子形成の目的に応じて適宜選択することもできる。
但し、雰囲気の圧力を低圧又は高圧で焼成する場合は、純粋な炭化ケイ素を得るためのC/Si比は変動するので、この場合は、必ずしも前記C/Si比の範囲に限定されない。
なお、遊離炭素の焼結の際の作用は、後述する炭化ケイ素粉末の表面に被覆された非金属系焼結助剤に由来する炭素による作用に比較して非常に弱いため、基本的には無視することができる。
【0029】
炭化ケイ素粉末製造工程において、窒素化合物を、前記ケイ素化合物及び前記有機化合物と共に混合する場合、その混合量は、前記ケイ素化合物1gに対し、80μg〜1000μgが好ましい。この混合量が、80μg未満の場合には、良好な導電性を得られないことがあり、1000μgを超える場合には、窒素の蒸発が発生するうえ、固溶量が飽和することから、導電性への大きな寄与は期待できないことがある。
【0030】
炭化ケイ素粉末製造工程において、所望により、前記ケイ素化合物と、前記有機化合物とをより均質に混合させる目的で、さらに重合又は架橋触媒を添加し、硬化させて混合固形物とすることもできる。また、前記硬化の方法としては、その他、加熱により架橋する方法、電子線や放射線による方法が挙げられる。
【0031】
前記重合又は架橋触媒としては、前記有機化合物の種類に応じて適宜選択でき、例えば、前記炭素化合物がフェノール樹脂やフラン樹脂の場合には、トルエンスルホン酸、トルエンカルボン酸、酢酸、しゅう酸、塩酸、硫酸、マレイン酸等の酸類、ヘキサミン等のアミン類等が挙げられる。
【0032】
炭化ケイ素粉末製造工程において、前記ケイ素化合物と、前記有機化合物と、所望により前記窒素化合物との混合は、公知の混合手段、例えば、ミキサー、遊星ボールミル等が用いられる。又、混合時間としては、10〜30時間が好ましく、16〜24時間がより好ましい。前記ミキサー、遊星ボールミル等の材料としては、高純度の炭化ケイ素粉末を得る点から、金属ができるだけ含有されていない合成樹脂が好ましい。
【0033】
炭化ケイ素粉末製造工程において、前記ケイ素化合物と、前記有機化合物と、所望により前記窒素化合物との混合物は、ハンドリング性向上、揮発性ガス及び水分の除去を目的として、焼成する前に所望により、加熱・炭化することができる。該加熱・炭化は、窒素又はアルゴン等の非酸化性雰囲気中で、500℃〜1000℃下において、30〜120分間行われるのが好ましい。
【0034】
−−焼成−−
炭化ケイ素粉末製造工程において、焼成は、非酸化性雰囲気中で行うことが好ましく、この焼成により炭化ケイ素粉末を生成させることができる。
【0035】
炭化ケイ素粉末製造工程において、焼成における焼成時間や焼成温度等の条件は、希望する炭化ケイ素粉末の粒径等により異なるため一概に規定することはできないが、アルゴン等の非酸化性雰囲気中1350〜2000℃で行うのが好ましく、1600〜1900℃で行うのがより好ましい。また、前記炭化ケイ素粉末の純度をより高くするためには、前記焼成後、更に、2000〜2100℃で5〜20分間加熱処理を施すのが好ましい。
【0036】
炭化ケイ素粉末製造工程としては、本願出願人が先に特願平7−241856号として出願した単結晶の製造方法に記載された原料粉体の製造方法、即ち、高純度のテトラアルコキシシラン、テトラアルコキシシラン重合体から選択される1種以上のケイ素化合物と、加熱により炭素を生成する高純度有機化合物とを、均質に混合して得られた混合物を非酸化性雰囲気下において加熱焼成して炭化ケイ素粉末を得る炭化ケイ素生成工程と、得られた炭化ケイ素粉末を、1700℃〜2000℃の温度に保持し、該温度の保持中に、2000℃〜2100℃の温度において5〜20分間にわたり加熱する処理を少なくとも1回行う後処理工程とを行うことにより、各不純物元素の含有量が0.5ppm以下である炭化ケイ素粉末を得ること、を特徴とする高純度炭化ケイ素粉末の製造方法等を利用することもできる。
【0037】
(非金属系焼結助剤)
前記非金属系焼結助剤としては、加熱により炭素を生成する物質であれば、特に制限はないが、例えば、加熱により炭素を生成する有機化合物又は該加熱により炭素を生成する有機化合物で表面が被覆された炭化ケイ素粉末(粒径:0.01〜1μm程度)等が挙げられる。これらの中でも、より有効に効果を発揮し得る点で、前記加熱により炭素を生成する有機化合物が好ましい。
【0038】
前記加熱により炭素を生成する有機化合物としては、例えば、残炭率の高いコールタールピッチ、ピッチタール、フェノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂やグルコース等の単糖類、蔗糖等の少糖類、セルロース、デンプン等の多糖類などの各種糖類が挙げられる。これらの中でも、前記炭化ケイ素粉末と均質に混合可能な点から、常温で液状の化合物、溶媒に溶解する化合物、熱可塑性又は熱融解性等の性質を有し、加熱することにより軟化又は液状となる化合物等が好適である。これらのうち、高強度の炭化ケイ素焼結体を得ることが可能な点で、フェノール樹脂が特に好ましく、レゾール型フェノール樹脂が最も好ましい。
【0039】
前記加熱により炭素を生成する有機化合物は、加熱されると、その粒子表面(近傍)でカーボンブラックやグラファイト等の無機炭素系化合物を生成するため、焼結中に、炭化ケイ素の表面酸化膜を効率的に除去する焼結助剤として有効に作用すると考えられる。
なお、カーボンブラックやグラファイト粉末を焼結助剤として添加しても効果を得ることはできない。
【0040】
前記非金属系焼結助剤の添加量としては、使用する非金属系焼結助剤の種類によっても異なるため、一概に規定することはできないが、一般的には、生成するカーボンに換算して、10重量%以下が好ましく、2〜8重量%以下がより好ましい。この添加量が、少なすぎる場合には、得られる炭化ケイ素焼結体を高密度化することができず、多過ぎる場合には、前記炭化ケイ素焼結体に含まれる遊離炭素が増加して高密度化が阻害されることがある。
【0041】
前記非金属系焼結助剤の添加量は、予め炭化ケイ素粉末の表面のシリカ(酸化ケイ素)量をフッ酸を用いて定量し、化学量論的にその還元に充分な量を計算することにより決定することができる。また、該添加量とは、上記の方法により定量されるシリカが、非金属系焼結助剤に由来する炭素によって、下記の化学反応式により還元されるものとし、非金属系焼結助剤の熱分解後の残炭率(非金属系焼結助剤中で炭素を生成する割合)などを考慮して得られる値である。
【0042】
SiO2 + 3C → SiC + 2CO
【0043】
前記非金属系焼結助剤の純度としては、不純物元素の総含有量が、10ppm以下が好ましく、5ppm以下がより好ましい。この不純物元素の総含有量が、前記数値範囲を超える場合には、得られる炭化ケイ素焼結体の純度を、前記数値範囲内に制御できないことがある。但し、加熱・焼結の際における純化の許容範囲内であれば必ずしも前記数値範囲内の数値に限定されるものではない。
【0044】
前記非金属系焼結助剤は、前記炭化ケイ素粉末との混合物を得る際に、溶媒に溶解・分散させて混合するのが好ましい。このような溶媒としては、前記非金属系焼結助剤との組合せにおいて、好適な溶媒を適宜選択することができる。例えば前記非金属系焼結助剤として、フェノール樹脂を用いる場合には、前記溶媒としては、エチルアルコール等の低級アルコール類や、エチルエーテル、アセトン等が好適に挙げられる。
【0045】
焼結工程においては、前記炭化ケイ素粉末と、前記非金属系焼結助剤(フェノール樹脂等)とを、溶媒(エチルアルコール等)に溶解し、前記炭化ケイ素粉末と前記非金属系焼結助剤(フェノール樹脂等)とを均質に混合し、混合物(炭化ケイ素粉末含有混合物)を得ることが好ましい。
【0046】
焼結工程において、前記窒素化合物を、前記炭化ケイ素粉末及び前記非金属系焼結助剤と共に添加する場合、先に非金属系焼結助剤と共に溶媒に溶解・分散させて混合することが好ましい。また、その混合量としては、前記非金属系焼結助剤1gに対し、200〜2000μgが好ましく、1500〜2000μgがより好ましい。この混合量が、200μg未満の場合には、導電性が不十分となることがあり、2000μgを超えても炭化ケイ素焼結体への窒素の固溶量が飽和することから、導電性への大きな寄与は期待できないことがある。
【0047】
尚、前記混合物(炭化ケイ素粉末含有混合物)中に、少なくとも500ppmの窒素成分が含まれていれば、窒素が、150ppm程度ほぼ均一に含有され、1Ω・cm以下の体積抵抗率を有する炭化ケイ素焼結体が得られる。さらに、後述するように、窒素雰囲気下で焼結を行うことにより、さらに低い体積抵抗率が得られる。
【0048】
焼結工程において、前記炭化ケイ素粉末と、前記非金属系焼結助剤と、所望により前記窒素化合物との混合は、公知の混合手段、例えば、ミキサー、遊星ボールミルなどによって行うことができる。この混合の時間としては、10〜30時間が好ましく16〜24時間がより好ましい。また、混合後には、前記溶媒の物性に応じて適切な温度(例えば、前記溶媒として、エチルアルコールを用いる場合には、50〜60℃)で溶媒を除去し、混合物を蒸発し乾燥させた後、篩にかける。この乾燥には、スプレードライヤーなどの造粒装置を用いてもよい。尚、高純度の炭化ケイ素粉末を得る点からは、前記遊星ボールミルの容器やボールの材料としては、金属ができる限り含有されない合成樹脂が好ましい。
【0049】
(焼結)
焼結工程において、焼結は、窒素雰囲気下で行う。これにより、炭化ケイ素焼結体内に窒素が導入され、窒素源として窒素化合物を添加したのみでは、得られない優れた導電性を付与することができる。
【0050】
窒素雰囲気下とするため、炉内に窒素ガスを、0.5kPaで100%導入することが好ましい。
【0051】
窒素ガスは、高純度の炭化ケイ素焼結体を得る点から、不純物元素の総含有量が、低いものが好ましく、具体的には、該不純物元素の総含有量が、10ppm以下が好ましく、5ppm以下がより好ましい。但し、焼結工程における純化の許容範囲内であれば、必ずしも前記数値範囲内に限定されるものではない。
【0052】
焼結工程において、焼結は、2000〜2400℃で行うことが好ましい。具体的には、1500℃から最高温度である2000〜2400℃まで、2〜4時間かけて昇温し、さらに、最高温度である、2000〜2400℃で、1〜3時間保持し、焼結を完了することが好ましい。この最高温度が、2000℃未満の場合には、炭化ケイ素焼結体の高密度化が不十分となり、2400℃を超える場合には、前記混合物(粉体若しくは成形体原料)が昇華(分解)することがある。尚、焼結自体は、温度が1850〜1900℃となる時点で急速に進行する。
【0053】
焼結工程において、焼結は、高密度化、又は炭化ケイ素焼結体の異常粒成長を防止する目的で、2940〜6860kPa(300〜700kgf/cm2)の圧力を加えて行うことが好ましい(所謂ホットプレス法)。圧力が、この数値範囲内であれば、原料となる混合物(粉体)の粒径によって適宜選択することができる。一般的に、原料粉体の粒径が小さいものは加圧時の圧力が比較的小さくても好適な、高密度の焼結体が得られる。この圧力が、2940kPa(300kgf/cm2)未満の場合には、炭化ケイ素焼結体の高密度化が不十分となり、6860kPa(700kgf/cm2)を超える場合には、黒鉛型などの成形型の破損の原因となることがあり、製造の効率から好ましくない。尚、炉内の温度が、1500℃より高温まで上昇した時点で、前記焼結が開始するため、この時点で、同時に加圧を行う必要がある。
【0054】
焼結工程において、焼結の際に用いる成形型としては、成形金型が好ましい。該成形金型としては、高純度の炭化ケイ素焼結体を得る観点から、(炭化ケイ素焼結体)成形体と成形金型における金属部とが、直接接触しないように、成形金型の一部又は全部に高純度の黒鉛製材料を使用するのが好ましい。また、前記成形型として、黒鉛型を用いた場合には、高純度の炭化ケイ素焼結体を得る点から、高純度の黒鉛原料を用いることが好ましい。
【0055】
前記黒鉛原料としては、高純度処理されたものが用いられ、具体的には、2500℃以上の温度で予め十分ベーキングされ、前記焼結温度において、不純物が発生しないものが好ましい。また、加熱炉の断熱材等も、同様に、高純度の炭化ケイ素焼結体を得る点から、高純度処理されたものが好ましい。
【0056】
なお、導電性の発現機構と焼結温度との関係については、詳細は明らかではないが、以下のように考えられる。即ち、前記炭化ケイ素焼結体の製造方法においては、約1800℃付近から原料粒子の融着が活発となるため、1800℃以上の高温であれば、粒界を横切って粒内を電子が流れる機構が支配した導電性が発現すると考えられる。1800℃以下、即ち、原料粒子の融着がそれほど進行していない領域では、通電した時の電子は炭化ケイ素質を取り巻く炭素を流れるため、焼結温度により導電性の発現機構は異なると考えられる。
【0057】
焼結工程においては、焼結に先立ち、以下の加熱・昇温を行って不純物を十分に除去し、非金属系焼結助剤の炭化を完全に行うのが好ましい。
【0058】
前記加熱・昇温は、高温炉の温度制御が困難な場合には、加熱・昇温を連続的に行ってもよいが、以下のように、第1の昇温工程及び第2の昇温工程を2段階に分けて施すのが好ましい。
【0059】
第1の昇温工程は、先ず、炉内を133.3×10-4Pa(10-4torr)にして、室温から200℃まで緩やかに加熱・昇温し、その温度で一定時間保持する。その後、更に緩やかに700℃まで加熱・昇温し、700℃前後の温度で、再び、一定時間保持する。
前記第1の昇温工程において、吸着水分や有機溶媒の脱離が行われ、さらに、非金属系焼結助剤の熱分解によって炭化が行われる。
前記保持の時間としては、所望の炭化ケイ素焼結体のサイズによって、適宜選択することができる。該保持の時間が十分であるか否かの判断としては、真空度の低下がある程度少なくなる時点を基準とすることができる。
前記第1の昇温工程において、急激な加熱を行うと、不純物の除去や非金属系焼結助剤の炭化が十分に行われず、得られる炭化ケイ素焼結体に、亀裂や空孔が生ずることがある。
【0060】
前記第1の昇温工程においては、例えば、混合物(炭化ケイ素粉末含有混合物)が5〜10g程度の場合、炉内を133.3×10-4Pa(10-4torr)にして、室温から200℃まで緩やかに昇温し、その温度で約30分間保持し、その後、さらに緩やかに昇温を続け、700℃まで加熱する。
室温から700℃に至るまでの時間としては、4〜10時間が好ましく、8時間前後がより好ましい。さらに、その後、700℃前後の温度で、1〜5時間程度保持するのが特に好ましい。
【0061】
前記第2の昇温工程においては、例えば、混合物(炭化ケイ素粉末含有混合物)が、前記同様の5〜10g程度である場合、真空中で、さらに、700℃から1500℃に至るまで、3〜9時間かけて昇温した後、1500℃の温度で1〜5時間保持する。第2の昇温工程においては、二酸化ケイ素や酸化ケイ素の還元反応が行われると考えられる。
第2の昇温工程においては、ケイ素と結合した酸素を除去するため、前記還元反応を十分に完結させることが必要である。このため、1500℃の温度下においては、前記還元反応による副生物(一酸化炭素)の発生が完了するまで、即ち、真空度の低下が少なくなり、還元反応開始前の温度である1300℃付近における真空度に回復するまで、その温度を保持することが必要である。
前記第2の昇温工程における還元反応により、炭化ケイ素粉末の表面に付着し、緻密化を阻害し、大粒成長の原因となる二酸化ケイ素が除去される。この還元反応中に発生するSiO、COを含む気体は不純物元素を伴っているが、真空ポンプによりこれらの発生気体が反応炉へ絶えず排出・除去されるため、得られる炭化ケイ素焼結体の高純度化の点からも、この温度保持を十分に行うことが好ましい。
【0062】
焼結工程においては、焼結によって、優れた特性を有する炭化ケイ素焼結体が得られるが、得られる炭化ケイ素焼結体をより高密度化する観点から、所望により、前記焼結に先立って、以下に述べる工程を実施することができる。
【0063】
即ち、前記炭化ケイ素粉末の混合物を所定の型に充填し、一定温度・一定時間で、加熱・加圧し、予め、炭化ケイ素粉末を含む混合物の成形体(以下、適宜「成形体」と称することがある。)を得る工程(以下、成形工程という。)である。この成形工程を施すことにより、その後の焼結において、炭化ケイ素粉末含有混合物を充填する際には、嵩のある混合物(炭化ケイ素粉末含有混合物)を予めコンパクトな形状とすることができるため、炭化ケイ素焼結体(例えば、大きく厚みのあるもの等)を効率良く製造することが可能となる。
【0064】
成形工程において、前記炭化ケイ素粉末の混合物の充填は、より高密度の炭化ケイ素焼結体を得る観点から、該炭化ケイ素粉末を含む混合物を、所定の型へ極力密に充填するのが好ましい。
【0065】
成形工程において、加熱温度としては、非金属系焼結助剤の特性に応じて異なるため、一概に規定することはできないが、80〜300℃が好ましく、120〜140℃がより好ましい。
【0066】
成形工程において、加圧する圧力としては、588〜980kPa(60〜100kgf/cm2)が好ましい。また、充填された原料粉体(炭化ケイ素粉末含有混合物)の密度としては、1.5g/cm3以上が好ましく、1.9g/cm3以上がより好ましい。したがって、前記加圧の際の圧力は、前記密度が、前記数値範囲内の数値となるように、588〜980kPa(60〜100kgf/cm2)の数値範囲内において、適宜選択するのが好ましい。
【0067】
成形工程において、加熱・加圧の時間としては、5〜60分間が好ましく、20〜40分間がより好ましい。
【0068】
成形工程において、得られる成形体は、原料粉体(炭化ケイ素粉末含有混合物)の平均粒径が小さくなる程高密度化し難くなる。高密度化するためには、前記所定の型に、前記原料粉体を充填する際に、振動充填等を行うのが好ましい。具体的には、前記原料粉体の平均粒径が、1μm程度の場合には、密度が1.8g/cm3以上となるのが好ましく、又、該原料粉体の平均粒径が、0.5μm程度の場合には、密度が1.5g/cm3以上となるのがより好ましい。前記密度が、前記数値範囲に満たない場合には、最終的に得られる炭化ケイ素焼結体の高密度化が困難となることがある。
【0069】
成形工程において、得られた成形体は、所望により、次の焼結を行う前に、予め、該焼結に用いる成形型に適合するよう切削加工を行うことができる。
【0070】
以上のようにして製造された炭化ケイ素焼結体は、通常、所定の形状に加工し、研磨、洗浄等の処理が行われる。この加工方法としては、前記炭化ケイ素焼結体が良好な導電性を有することから、放電加工等が好適に用いられる。
【0071】
本発明の炭化ケイ素焼結体の製造方法により製造された炭化ケイ素焼結体においては、前記炭化ケイ素化合物及び前記非金属系焼結助剤に由来する炭素原子含有量が、合計で前記炭化ケイ素焼結体の30重%を超え、40重量%以下となるのが好ましい。この含有量が、30重量%以下の場合には、前記炭化ケイ素焼結体に含まれる不純物の割合が多くなり、40重量%を超える場合には、炭素含有量が多くなるため、得られる炭化ケイ素焼結体の密度が低下し、該炭化ケイ素焼結体の強度、耐酸化性等の諸特性が悪化することがある。
【0072】
本発明の炭化ケイ素焼結体の製造方法は、いわゆる窒素源として、窒素化合物を用い、且つ焼結を窒素雰囲気下で行うため、炭化ケイ素粉体、或いは溶媒などの材料中の窒素含有量にもよるが、良好な導電性が得られ、原料として窒素化合物を用いたのみの場合、100〜10-2Ω・cm程度の体積抵抗率が得られるの対し、具体的には、10-2〜10-3Ω・cm程度、さらには10-3Ω・cm以下のレベルの体積抵抗率を有する炭化ケイ素焼結体を製造することが可能である。
【0073】
本発明の炭化ケイ素焼結体の製造方法よれば、得られる炭化ケイ素は、低い体積抵抗率(高い導電率)を保持させるために、窒素を含有することとなるが、この窒素の含有量は、好ましくは100ppm以上、より好ましくは200ppm以上である。安定性の観点から、窒素は固溶状態で含まれることが好ましい。
【0074】
本発明の炭化ケイ素焼結体の製造方法は、用いる各化合物、焼結温度、加圧等の条件によっては、その密度が、2.9g/cm3以上、好ましくは3.0g/cm3以上である炭化ケイ素焼結体を製造することも可能である。この密度が2.9g/cm3未満であると曲げ強度、破壊強度などの機械的強度が低下し、変形或いは破損を起こす可能性が高まり耐久性が低下する場合、さらにパーティクルが増大し耐磨耗性が悪化したり、皮膜を生成させる場合がある。また、この密度が2.9g/cm3未満であると、耐熱性が低下し、著しい磨耗、変形を引き起こす場合があり、さらに耐酸化性、耐薬品性も低下し、腐食し易くなる。
【0075】
本発明の炭化ケイ素焼結体の製造方法は、用いる各化合物、焼結温度、加圧等の条件によっては、不純物元素の総含有量が好ましくは10ppm以下、好ましくは5ppm以下である炭化ケイ素焼結体を製造することも可能である。この不純物元素の総含有量は、化学的な分析による不純物含有量は参考値としての意味を有するに過ぎない。実用的には、不純物が均一に分布しているか、局所的に偏在しているかによっても、評価が異なってくるが、本発明においては、溶液ICP−MS法によって測定した値を用いる。
【0076】
前記不純物元素とは、1989年IUPACの無機化学命名法改訂版の周期律表における1族から16族元素に属し、且つ原子番号3以上であり、原子番号6〜8及び同14を除く元素をいう。
【0077】
本発明の炭化ケイ素焼結体の製造方法により製造される炭化ケイ素焼結体のその他の好適な物性について検討すると、例えば、室温における曲げ強度は490〜637MPa(50.0〜65.0kgf/mm2)、1500℃における曲げ強度は539〜784MPa(55.0〜80.0kgf/mm2)、ヤング率は3.5×104〜4.5×104、ビッカース硬度は19600MPa(2000kgf/mm2)以上、ポアソン比は0.14〜0.21、熱膨張係数は3.8×10-6〜4.2×10-6(℃-1)、熱伝導率は150W/m・K以上、比熱は0.6285〜0.7542J/g・℃(0.15〜0.18cal/g・℃)、耐熱衝撃性は500〜700ΔT・℃である。
【0078】
【実施例】
本発明を、実施例を通してより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例になんら限定されない。
【0079】
(実施例1)
アミンを含むレゾール型フェノール樹脂(熱分解後の残炭率50%)6gと平均粒子径2.0μmで1つの粒度分布極大値を有する高純度β−炭化ケイ素粉末94gをエタノール溶媒50g中で湿式ボールミル混合した後、乾燥し、直径20mm、厚さ10mmの円柱状に成形した。この成形体に含まれるフェノール樹脂量及びアミン量はそれぞれ6wt%及び0.1wt%であった。
この成形体をホットプレス法により6860kPa(700kgf/cm2)の圧力下、窒素雰囲気下(100%窒素ガス、0.5kPa)にて2300℃の温度で3時間焼結して、炭化ケイ素焼結体を得た。
【0080】
得られた炭化ケイ素焼結体の物性を下記の方法で測定した。
(密度)
アルキメデス法により測定した。
【0081】
(体積抵抗率)
抵抗率計(ロレスターAP、三菱化学社製)及び半導体用途四深針(電極間隔1mm)を用いて、両端の電極間に1mA通電した時に電位差を内側の電極で読み取る四深針法で測定した。
【0082】
(窒素分析)
窒素分析はメノウ乳鉢解砕した焼結体10mgを日本アナリスト社製ニッケルカプセルにいれ、LECO社TC−436型酸素窒素同時分析装置で分析した。試料はLECO社グラファイト製るつぼ中で30秒間脱水処理を施した後、2000℃で加熱燃焼させた。この時発生するガスを一旦ダストトラップで浄化した後、熱伝導度検出器を用いて分析した。
【0083】
測定の結果、得られた炭化ケイ素質焼結体の密度は、3.11g/cm3であり、200ppmの窒素を含有しており、その体積抵抗率は3.0×10-3Ω・cmであった。
【0084】
(比較例1)
窒素雰囲気下の代わりに、アルゴン雰囲気下でホットプレス法を行った以外は、実施例1と同様に炭化ケイ素焼結体を得て、その体積抵抗率を測定した。その結果、体積抵抗率は、1.2×10-1Ω・cmであった。
【0085】
【発明の効果】
以上により、本発明によれば、特殊な原料を必要とすることなく、簡易に、且つ導電性に優れた炭化ケイ素焼結体を製造することができる炭化ケイ素焼結体の製造方法を提供することができる。

Claims (3)

  1. 炭化ケイ素粉末、非金属系焼結助剤として常温で液状のフェノール樹脂、及び窒素化合物としてアミンを含むレゾール型フェノール樹脂の混合物を、窒素雰囲気下で焼結する工程を有することを特徴とする炭化ケイ素焼結体の製造方法。
  2. 2000〜2400℃の温度で焼結することを特徴とする請求項に記載の炭化ケイ素焼結体の製造方法。
  3. 2940〜6860kPa(300〜700kgf/cm2)の圧力を加えて焼結することを特徴とする請求項1又は2に記載の炭化ケイ素焼結体の製造方法。
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