[go: up one dir, main page]

JP4622963B2 - プラスチック成形金型用鋼 - Google Patents

プラスチック成形金型用鋼 Download PDF

Info

Publication number
JP4622963B2
JP4622963B2 JP2006225565A JP2006225565A JP4622963B2 JP 4622963 B2 JP4622963 B2 JP 4622963B2 JP 2006225565 A JP2006225565 A JP 2006225565A JP 2006225565 A JP2006225565 A JP 2006225565A JP 4622963 B2 JP4622963 B2 JP 4622963B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel
less
hardness
machinability
content
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006225565A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008050632A (ja
Inventor
諭 久保
隆雄 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP2006225565A priority Critical patent/JP4622963B2/ja
Publication of JP2008050632A publication Critical patent/JP2008050632A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4622963B2 publication Critical patent/JP4622963B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
  • Heat Treatment Of Steel (AREA)

Description

本発明は、プラスチック成形金型用鋼に関し、さらに詳しくは、プラスチックの射出成形用の金型等に用いられる金型用鋼であって、金型製作に当って切削工具の寿命が長く、加工能率が高く、特に複数の切削加工ツールを組み合わせたマシニングセンタでの加工性に優れたプラスチック成形金型用鋼に関する。
特殊な形状を有する製品を製造する際に用いられる金型は、金属やプラスチックなどの材料を成形するために不可欠な加工工具である。金型に用いられる鋼には、一般的な機械的性質の他、製品の形状に合わせた金型内面の形状に精度よくかつ容易に加工が可能となるように被削性が求められる。特にプラスチック製品は、加熱した樹脂を金型に圧入する射出成形法により成形するため、比較的複雑な形状を有する製品をも製造が可能であり、それに用いる金型鋼にはより高い被削性が要求される。
プラスチック成形金型に適した鋼としては、以下のような発明が開示されている。
特許文献1には、0.5〜2.5%のSiを含有させ、SiOを主体とする融点の低い酸化皮膜を切削工具と被切削材との間で潤滑剤として作用させることにより、被削性を向上させた鋼が開示されている。
特許文献2には、Si含有量が1.0%以下の鋼に二重構造介在物(酸化物を主体とする介在物が芯となり、その周囲を、硫化物を主体とする介在物が取り囲んでいる構造の介在物)の組成や視野面積内分布を規定して被削性を向上させた鋼が開示されている。
特許文献3には、TiまたはZrの少なくとも一方を0.05%以上含有させ、Ti、Zr含有量により規定される有効Ti当量とS含有量の比を規定することにより、不純物の偏析を防止する鋳鋼が開示されている。特許文献3では、Sを0.02%以上含有させることにより、被削性を向上させている。
特開平9−49067号公報 特開2003−3234号公報 WO2002/77309号公報
近年はプラスチック成形金型の加工時間全体を短縮するため、NCフライス盤やマシニングセンタなどを用いて粗加工から精密加工までを行い、その後はバリ取りを目的とした仕上げ研磨を行う程度で加工を完了させる場合が多い。このような場合には、上記のような高い被削性に加えて、切削加工後の面性状が良好であることが求められる。ここで、「面性状が良好」とは、加工後の表面粗さ(たとえばRa、PV値)などの形状パラメータが良好であることと、表面近傍の組成や化学状態、さらには結晶構造が良好であることとを含む。
表面性状が劣化すると、外観の不均一をもたらすだけでなく、プラスチック成形時の樹脂と金型表面との密着力を経時的に変動させ、離型不良やヒケの発生など成形不良を引き起こすおそれがある。このため、切削後に入念な仕上げ加工を行って表面性状を回復させる必要があり、トータルの金型製作時間を短縮させることができない。
上記問題点を鑑み、本発明が解決しようとする課題は、切削加工後の表面性状を劣化させることなく被削性を高め、トータルの金型製作時間の短縮を可能とするプラスチック成形金型用鋼を提供することにある。
本発明者は、上記の課題を解決すべく、切削加工後の表面性状の劣化と鋼組成との関連性把握など、被削性向上と表面性状の劣化防止との両立にかかる研究開発を詳細に行った。その結果、切削時に切削面が高温酸化されて表面にSiOを主体とする融点の低い酸化皮膜が生成し、これが切削工具と被切削材との間で、潤滑剤として作用させる鋼種に着目した。
すなわち、鋼組成として高Si含有量とすることで、切削時に生成するSiOの潤滑作用を利用することで切削性を改善するとともに、Mn、Cr、C等を増加させることなく、同じく高Si含有量とすることで硬度を確保でき、硬度と切削性という相反する特性が予想外にも同時に満足させることができることを見いだした。同時に、Al系介在物に代えて、硫化物系介在物を利用することにより、前述の切削性改善効果を最大限利用でき、それらの相乗作用により、今日、プラスチック金型に必要とされているレベルの切削性、表面性状、そして硬度が同時に実現できることを知り、本発明を完成した。
これらの点について具体的に説明すると次の通りである。
切削後の表面性状の劣化について検討し、以下のような現象に着目した。
第一に、鋼の製造過程で発生した気泡や介在物(酸化物や硫化物など)が加工面に露出してピットや地疵となる場合がある。第二に、切削加工で切り屑が適切に排出されないことによって酸化物層や加工硬化層などの加工変質層が表面部に局所的に生成する場合がある。
次に、これらの現象の発生に影響を与える鋼組成元素を明らかにして、被削性の向上と加工面の表面性状の劣化防止との観点から、重要な鋼組成元素の適切な範囲を設定するための方針を以下のように得た。
すなわち、Sは、鋼中の他の元素、例えばMnと硫化物系介在物を形成することで被削性向上に寄与する。この硫化物系介在物は切削用の刃物が母材に切り込んだときに応力集中源となる。このため、切り屑と母材との亀裂生成の起点あるいは亀裂の拡大の助けとなり、刃先の圧力を減少せしめ切削速度の限界を高めると同時に刃物の摩耗を軽減する。
しかしながら、Sは鋼の靱性を劣化させる元素である。靱性が低下すると切削加工において切り込み量と加工量との対応関係が不明確になり、このため切り込み量の制御だけでは高度な加工面性状を得ることが困難となる。
したがって、Sの組成比率を適正範囲にする必要がある。
また、硫化物系介在物の分布密度や形状についても制御が必要である。前述のように硫化物系介在物は亀裂生成・拡大を助長するため、加工面上に所定の密度以上で分布していることが必要である。その一方で、金型加工面の地疵として外観を損ねることがないように、その形状、特に平均長さに上限が存在する。
被削性の向上と表面性状の劣化防止とを両立させるという観点からは、鋼の硬度の管理も重要である。
マシニングセンタに代表されるように、プラスチック成形金型の加工に用いられる加工手段は様々であり、多種の加工手段に対する被削性を確保する必要がある。例えば、フライス加工表面硬度が高ければ高いほど被削性が劣化する。これに対し、ドリル加工では、硬度が高い場合にはフライス加工と同様、被削性が劣化するが、硬度が低すぎる場合にも切り屑の排出が不十分となり被削性は劣化する。
また、切り屑の排出が適切に行われない場合には、切削用刃物から圧縮力を受けた表面層が残留することになり、この表面層には転位が蓄積されて加工硬化層となりやすい。さらに、加工面の温度が上昇するため酸化が促進され、加工変質層が生成しやすい。このことから、硬度が低すぎることは表面性状の劣化防止の観点からも望ましいことではないといえる。
したがって、硬度が適切な範囲に設定されるように、C、Mn、Crなどの成分比率、製造方法などを制御する必要がある。
生産効率の向上や品質の安定性向上の観点から、近年連続鋳造が主流となっているが、被削性の向上と表面性状の劣化防止とを両立させた鋼を連続鋳造によって得るためには、この製造方法に適合するように組成のさらなる制御が必要である。
連続鋳造で、高品質の金型用鋼を製造するためには、鋼中の酸素をキルした、いわゆるAlキルド鋼にして鋳造時に発生するCO気泡を抑制することが、金型鋼の内質の健全性確保の観点から好ましい。しかし、Alは硬質のAlを生成して工具摩耗を促進させることが知られており、切削性の観点からは添加を抑制すべき元素である。
したがって、連続鋳造を行う場合には、Alは、金型鋼の内質の健全性を確保する最小限の添加とする。さらに、O(酸素)含有量を少なくすることでAlの生成を抑制し、Al添加による切削性への悪影響を最小限とする。
ここで、O(酸素)含有量の抑制には、RHなどの真空脱ガスプロセスを活用し、脱酸元素の添加順を工夫し、鋳込み時にアルゴンシールドを行い溶鋼の酸化を防止することがよい。
本発明は、以上のような知見を基に完成されたものであって、その要旨は下記の通りである。
(1)質量%で、C:0.25〜0.50%、Si:0.9〜2.0%、Mn:0.10〜1.00%、P:0.025%以下、S:0.005〜0.030%、Al:0.007〜0.06%、N:0.006%以下、O(酸素):0.0001%以上0.005%未満を含有し、残部はFeおよび不純物からなり、硫化物系介在物が、20〜150μmの平均長さであって、分布密度が1平方mmあたり1個以上存在し、その表面硬度がブリネル硬さで140〜240HBWであることを特徴とするプラスチック成形金型用鋼。
(2)さらに、質量%で、Cr:1.0%以下、V:0.50%以下、およびB:0.01%以下のうちの少なくとも1種を含有することを特徴とする(1)のプラスチック成形金型用鋼。
(3)さらに、質量%で、Zr:0.02%以下を含有することを特徴とする(1)または(2)に記載のプラスチック成形金型用鋼。
(4)さらに、質量%で、Mg:0.02%以下、および/または、Ca:0.02%以下を含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のプラスチック成形金型用鋼。
(5)さらに、質量%で、Cu:1.0%以下、Ni:2.0%以下、およびMo:1.0%以下のうちの少なくとも1種を含有するものであることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のプラスチック成形金型用鋼。
(6)連続鋳造して製造することを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載のプラスチック成形金型用鋼。
本発明のプラスチック金型成形用鋼は、切削能率を大幅に改善しつつ、加工面の表面性状の劣化を防止することができるので、金型製作のトータルリードタイムの短縮が可能となる。さらに工具の損傷も少ないので総合的な金型製作費の削減が期待できる。また、連続鋳造で製造することも可能なために旧来の鋳造法により製造していた金型用鋼と比較して大量生産に適しており、コストを大幅に低減することができる。
本発明のプラスチック成形金型用鋼(以下、「本発明鋼」と記す。)の特徴は、従来の高Si系の鋼をさらに発展させたもので、Al含有量およびO含有量を適正に管理しつつ、S含有量をプラスチック成形金型用鋼としては高めに規定し、さらに金型としての鋼の硬度を所定の範囲と設定するところにある。
本発明鋼における各元素の含有量の適正な範囲とその根拠について以下に説明する。なお、以下では、各元素の含有量は質量%で示す。
C:0.25〜0.50%
Cによって鋼の強度は高まるため、金型としての硬度を高めるのに有効な元素である。
しかし、その含有量が0.25%未満では、鋼の強度を確保することが難しくなり、切削加工面に加工変質層が形成されやすくなる。加工変質層の形成を抑えて加工後の表面性状を高めるという観点からは、0.3%よりも多いことが望ましい。一方、0.50%を超えると、靱性および被削性が悪化するので、C含有量は0.25〜0.50%とする。被削性を特に重視する場合には、0.30〜0.40%の範囲が好ましい。Cの上限を低くすることによって、鋼の硬さを確保しつつある程度のフェライト量が確保されて切削性が改善する。
Si:0.9〜2.0%
Siの存在によって、本発明鋼では切削屑の表面に生成する酸化皮膜が、融点の低いSiO−FeO系を主体とする組成となる。かかる酸化皮膜は、切削工具と被切削材との間で適宜溶融して潤滑剤として機能するため、被削性の発現にとってSiは重要な元素である。しかしながら、Si含有量が0.9%未満ではこの効果が薄く、十分な被削性を発現させることができない。一方、2.0%を超えると、潤滑効果が飽和するばかりか、鋼の靭性を劣化させるので好ましくない。したがって、0.9〜2.0%とする。
Mn:0.10〜1.00%
Mnは鋼の熱間加工性および焼入性を向上させて鋼の硬度を高めるのに有効な元素である。また、Sとともに硫化物系介在物を形成して被削性に大きな影響を及ぼす重要な元素である。しかし、Mn含有量が0.10%未満ではそれらの効果が得られず、十分な硬度や被削性を得ることができない。一方、Mn含有量が1.00%を超えると、鋼の焼入れ性が高くなりすぎ、かえって被削性を損なう。したがって、Mn含有量は0.10〜1.00%とする。
P:0.025%以下
Pは、通常、鋼中に不純物として存在する。鋼の靱性を害するので可能な限り少なくすることが望ましい。このため、P含有量は極力低くすることが望ましく、通常の工業的な精錬方法でPを低減できる範囲として、P含有量を0.025%以下に設定する。
S:0.005〜0.030%、
Sは、Mn被削性の向上に有効な元素である。詳細は後述するが、本発明鋼では硫化物系介在物によっても被削性を確保する。このため、S含有量は、0.005%以上とする。しかしながら、SはPと同様、鋼の靱性を損なうため、過剰に存在すると加工面の性状を劣化させるおそれがある。また、製造方法として連続鋳造を行う場合には、中心偏析を助長し2枚割れを起こしやすくする。したがって、S含有量は、0.030%以下、より好ましくは、0.020%未満である。なお、S含有量はMn含有量が少ない場合には少なく設定することが望ましい。
Al:0.007〜0.06%
Alは溶鋼の脱酸材として添加される。量産性を考慮して連続鋳造により製造する場合には、Alを含有させておくことが特に重要である。連続鋳造時の凝固過程で鋼中の炭素(C)と酸素(O)とが反応すると一酸化炭素(CO)気泡を生じる。この気泡は鋼の健全性を損なう上に、気泡が加工面に露出するとピットとなって加工面の性状を劣化させてしまう。このため、一酸化炭素(CO)気泡の発生を抑制するだけのAlを含有させる必要がある。したがって、Al含有量を0.007%以上とする。確実に酸素(O)を除去するという観点からは、Al含有量は0.02%超添加することがより好ましい。
一方、Al含有量が多い場合には、Alの脱酸生成物であるAl系介在物が鋼中に残留する。このAl系介在物は硬質なため被削性に有害であるから、Al系介在物が少なくなるよう、鋼中のAlは極力少ない方がよい。Al含有量が0.06%以下であれば、製造工程において真空脱ガスによる鋼中酸素の低減および鋳込み時のアルゴンシールによる鋼中への酸素侵入防止を行い、さらに連続鋳造法を採用して鋳型直下急冷によってAlなどの介在物を微細分散させることにより、Alの刃先への悪影響を最小限に抑えることが可能である。
したがって、固相のAlを含む全Al含有量を0.007%〜0.06%、好ましくは0.02%超0.06%以下とする。
N:0.006%以下
Nは、主に大気中から不可避的に侵入する元素である。Nには、靭性を低下させる効果があるため、0.006%以下とする。
O(酸素):0.0001%以上0.005%未満
Oは軟質な酸化物系介在物を形成するという点で、鋼の被削性の向上に有効である。この効果を得るには、O含有量を0.0001%以上とする。一方、酸化物が過剰に存在する場合には、脱酸材として添加されたAlとの反応生成物であるAlが多量に生成し切削性を損なうため、O含有量は0.005%未満とする。
したがって、O含有量は0.0001%以上0.005%未満とする。
本発明にあっては、必要により、以下の元素を少なくとも1種適宜含有させてもよい。
Cr:0.02〜1.0%
Crは鋼の焼入性の向上に有効な元素であり、添加することで硬度を調整することができる。この効果を得るには、Cr含有量を0.02%以上とする。ただし、Cr含有量が1.0%を超えると硬度が高くなりすぎて被削性を害する。したがって、Cr含有量の上限は1.0%とする。
V:0.003〜0.50%
VはCr同様、添加することで硬度を高めることができ、鋼の焼戻し軟化抵抗の向上にも有効な元素である。また、Vは低融点酸化物を形成するため、少量の添加であれば被削性を害することはなく、硬度調整元素として好適である。この効果を得るには、V含有量を0.003%以上とする。ただし、0.5%を超えて添加すると硬度向上の効果が過剰となりかえって被削性を害することになる他、経済性の観点からも適当でない。したがって、V含有量の上限は0.5%とする。
B:0.0001%〜0.01%以下
Bは鋼の焼入性を向上させる効果を有する。また、Bの酸化物は融点が低いため、低融点酸化物を形成して切り屑排出性を向上させるSiの被削性向上効果を助ける働きもする。この目的ではB含有量を0.0001%以上とする。しかし、B含有量が0.01%を超えると鋼の靱性の低下および溶接性の低下が起こる。したがって、B含有量の上限は0.01%とする。
Zr:0.005〜0.02%
Zrは硫化物の形態を変えて、鋼の被削性を向上させる効果を有する。この効果を得るには、Zr含有量を0.005%以上とする。しかし、Zr含有量が0.02%を超えると、その効果が飽和し、コストに見合った効果が得られない。したがって、Zr含有量の上限は0.02%とする。
Mg:0.001〜0.02%
Ca:0.001〜0.02%
CaおよびMgは硫化物系介在物を微細分散させ、被削性を改善する効果を有する。この効果を得るには、Ca、Mgの含有量をそれぞれ0.001%以上とする。しかし、Caおよび/またはMgの含有量が0.02%を超えると、これらの酸化物によって鋼の清浄度が悪化し、加工面の表面性状を劣化させる。したがって、CaおよびMgの含有量は0.02%以下とする。
Cu:0.01%〜1.0%
Ni:0.01%〜2.0%
Mo:0.01%〜1.0%
Cu、NiおよびMoは、鋼の焼入性を向上させる効果を有する。さらに、Moについては、焼戻し脆化の防止にも効果を有する。この効果を得るには、Cu、Ni、Moの含有量を0.01%以上とする。しかし、Cu含有量が1.0%を超えたり、Ni含有量が2.0%を超えたり、Mo含有量が1.0%を超えたりするとかえって鋼の被削性が低下する。したがって、含有量の上限は、それぞれ、Cuは1.0%、Niは2.0%、Moは1.0%とする。
本発明鋼において残部は不純物およびFeであるが、本発明鋼における不純物としては次のような例を挙げることができる。
Bi、Be、Pb、Te、Nd:これらの元素は、不純物として鋼中に含有していても、鋼の被削性に影響はない。しかしながら、過剰に含有している場合には、切削性以外の特性に影響がある。まず、これらの元素は、環境配慮の観点から添加を抑制する旨の強い要望がある。また、それぞれ次のような問題がある。BiおよびBeの含有量が過剰な場合には、鋼の靱性が低下し、切削加工において加工量の制御性を低下させる。Pbの含有量が過剰な場合には、硬度が低下して切削面が粗くなる傾向がある。Teの含有量が過剰な場合には、鋼の高温延性を害する。Ndは特殊用途に用いられ価格が高いという問題がある。したがって、これらの元素の上限は、Bi:0.05%、Be:0.10%、Pb:0.05%、Te:0.05%、Nd:0.1%とすることが好ましい。
Ti、Nb:これらの元素は、不純物として鋼中に含有していても、鋼の被削性を低下させる可能性は低い。しかしながら、過剰に含有している場合には、硬度の高い炭化物が生成し、工具摩耗を促進する恐れがある。工具摩耗は経済的な観点で問題であるほか、切削加工における切り込み量の変動要因となるため、高精度な切削加工を行いにくい。したがって、Ti、Nbについてはそれぞれ0.02%以下、0.05%以下とすることが好ましい。
本発明鋼においては上述のような鋼組成ばかりでなく、下記のように硫化物系介在物の形態・分布についても規定される。
本発明鋼における硫化物系介在物は、平均長さで20〜150μmであり、分布密度を1平方mmあたり1個以上とする。ここで、硫化物系介在物は、MnSを主とする介在物を意味する。鋼中に硫化物系介在物が存在する場合には鋼の切削性が向上する。そのメカニズムは以下のように考えられている。刃物が母材に切り込んだときに、相対的に軟質な硫化物系介在物は母材の一部を切り屑として分離させるにあたっての亀裂生成の起点となったり、発生した亀裂の拡大の助けとなったりする。このため、刃先の局所的な圧力が減少することによって切削抵抗が減少し、切削速度が高くなる。また、刃先の圧力緩和は刃物の摩耗を軽減し、工具寿命を延ばす効果もある。
硫化物系介在物が上記のごとく亀裂生成の起点あるいは亀裂の拡大の助けとなるためには、その平均長さが20μm以上とするのが良い。しかし、硫化物系介在物の平均長さが150μmを超えると金型表面の地疵として製品表面の外観を損ねる。したがって、硫化物系介在物の平均長さは20〜150μmとする。
また、硫化物系介在物の個数は多い方が良く、分布密度が1平方mmあたり1個以上である必要がある。好ましくは、1.5個以上である。硫化物系介在物の個数の上限は特に規定しないが、本発明鋼を製造した場合には、通常、硫化物系介在物は8個以下となる。
ここで、平均長さとは、以下のように定義されるものとする。一般的にMnSを主とした硫化物系介在物は、圧延により延伸されるが、ここで言う平均長さとはその延伸された硫化物系介在物(MnS)の長径長さである。
続いて、平均長さと分布密度の導出方法について説明する。
まず、平均長さは以下の方法により求める。
製造後の鋼における表面、板厚の1/4位置、板厚の1/2位置、板厚の3/4位置、裏面の計5箇所を採取位置として、板厚5mm、幅20mm×長さ20mm程度のサンプルを、各々の位置より10個ずつ採取する。各採取位置のサンプル採取場所はランダムに設定する。こうして採取されたサンプル1個につき、撮影場所をランダムに10箇所設定して、倍率200倍として顕微鏡写真を撮影する。続いて、顕微鏡に付属のスケールにより硫化物系介在物の長径長さを測定する。サンプル単位の平均長さは、視野内に長径の両端部が認められる全ての硫化物系介在物の長径長さを算術平均することによって求められる。
一方、分布密度は次のようにして求める。平均長さと同様に採取されたサンプルについて200倍で撮影された顕微鏡写真における視野内の硫化物系介在物個数をカウントして、その介在物個数を視野の面積で除したものを分布密度とする。
さらに、本発明により製造された鋼は、その組成の調整や熱処理により表面硬度(ブリネル硬度)を140〜240HBW、好ましくは150〜230HBW、さらに好ましくは160〜220HBWの範囲に調整して、切削加工時の高い被削性と切削加工後の表面性状の劣化防止との両立を実現する。
ここで、表面硬度の一つであるブリネル硬さ(HB)について説明する。
ブリネル硬さとは、鋼球または超硬合金球の圧子を所定の荷重で試験面に押しつけ、形成された球分のくぼみの表面積を計測して算出する硬さ値である。その試験方法はJIS Z 2243や、ISO 6506において定められており、以下の式で定義される。
HB=0.102*F/S
ここで、HBはブリネル硬さ、Fは試験荷重(単位:N)、Sはくぼみの表面積(単位:平方mm)である。
なお、硬さの表示は、硬さ値、硬さ記号の順に表示する。たとえば350HBW10/3000とは、硬さ値が350であって、圧子が超硬合金球、圧子直径が10mm、そして試験加重が29.42kN(3000kgf)であることを意味する。ただし、圧子の直径が10mm、試験荷重が29.42kNの場合には硬さ記号を簡素化してもよい。したがって、350HBW10/3000は350HBWと表記してもよい。
本発明鋼ではSi含有量の制御により、切削時に切削屑の表面に生成する酸化皮膜は融点の低いSiO−FeO系が主体となっている。このため、表面硬度がある程度高くてもSiOによる潤滑効果のため切り屑は適切に排出され、被削性の劣化が起こりにくい。しかしながら、240HBWを超えると硬度の影響が顕著になって被削性の劣化が無視できなくなる。したがって、硬度の上限を240HBWとする。
一方、表面硬度が低く、140HBW以下の場合には、ドリル加工における切り屑の排出性が悪くなり被削性が低下するとともに、切削加工面の表面性状が劣化する。具体的には、表面プロファイルにうねりが発生したり、表面粗さ(たとえばRa、PV値)が増大したりする。このため、本発明鋼の表面硬度はブリネル硬さで140〜240HBWと規定した。なお、金型の耐久性も考慮しつつ、十分な被削性の確保と高レベルな加工面性状とを両立させるためには、表面硬度は150〜230HBWであることが好ましい。さらに、精密機構部品など特に高い形状精度が要求されるプラスチック成形品のための金型などに用いる場合には、工具摩耗を特に抑制して切り込み制御による加工量の制御性が高くなるように、160〜220HBWであることが好ましい。

なお、製造方法として連続鋳造を採用すれば、硫化物系介在物についても微細・緻密かつ適切な分散が実現され、造塊法により製造した鋼よりも水平面のフライス加工性が優る鋼が得られる。
ここに、本発明鋼を製造する代表的な工程を示すと次の通りである。
高炉溶銑→複合転炉吹錬→真空脱ガス(RH)→連続鋳造(鋳型直下急冷、電磁攪拌、凝固点圧下)→スラブ採寸→加熱炉(1100℃加熱)→厚板圧延(900℃仕上げ)→(焼ならし)
表1に供試材の化学組成を示す。この表は、本発明鋼の組成を満足する鋼組成を有する供試材の化学組成(表中鋼No.1〜18、E、F)を、本発明鋼の組成を有しない鋼組成を有する供試材の化学組成(表中鋼No.A〜D)と並べて示したものである。なお、表中鋼No.1〜18は本発明鋼供試材、表中鋼No.A〜Fは比較用鋼供試材である。
Figure 0004622963
表1に示す各組成を有する鋼は、鋼No.E、Fを除き、溶銑後、連続鋳造を含む上述の代表的な製造工程を経て熱延鋼板(板厚70mm)とし、これを880℃で焼ならしして各供試材とした。一方、鋼No.E、Fに示す組成を有する鋼は、板厚70mmの鋼板を製造した後、鋼No.Eについては850℃で、鋼No.Fについては930℃で焼ならしをした。
これらの供試材については、前述の定義に基づいて、所定の位置から採取したサンプルを光学顕微鏡にてランダムに10箇所観察して、硫化物系介在物の平均長さおよびこの介在物の個数等を測定した。
また、各供試材についてブリネル硬さ試験を行った。ブリネル硬さ試験機を用いた計測についてやや詳しく説明する。
まず、市販のブリネル硬度試験機に、供試材を、その試験面が圧子取付軸に垂直になるように載置・固定した。次に、超鋼合金球からなる圧子(直径10mm)を、その取付軸方向の位置を調整することで供試材と軽く接触させた。続いて、油圧系統を介して圧子に加えられる負荷加重の最大値が29.42kNになるように重錘架の錘を3000kgに設定した。そして、供試材が圧子からの負荷によって水平方向に移動しないことを確認しつつ、油圧計を調整しながら静かに圧子への負荷加重を増加させた。なお、供試材に衝撃を与えず、運動部分の慣性が無視できる程度とするため、6秒程度で所定の負荷加重に到達するようにした。
圧子への負荷加重が所定の29.42kNとなったことを確認した後、その状態で30秒保持した。その後、油圧逃がし弁を開いて圧子への負荷加重を減少させ、油圧計が0Paであることを確認してから圧子を上方に移動させて供試材から離した。そして、圧痕が形成されていることを確認してから供試材の固定を解除して取り出した。なお、試験温度は25℃であった。
ひき続いて、得られた圧痕の計測を行った。計測顕微鏡を用いて、圧痕の縦方向の直径と横方向の直径とを測定し、その平均値を圧痕の直径とした。本発明鋼供試材による圧痕の直径は5.0425〜3.910mmの範囲、比較用鋼供試材は5.475〜3.850mmの範囲であり、いずれも圧子直径の25〜60%の範囲を満足した。
さらに、超硬工具を用いて各供試材のフライス加工を行い、加工後の工具の逃げ面摩耗を電子顕微鏡で観察することで、摩耗痕の幅(VB、単位mm)を求め、被削性の代用特性とした。なお、フライス加工は、供試材のホルダに直径315mmで14枚チップを取り付け可能なホルダを用い、試験の単純化のため、1枚のみチップを取り付けて、80°菱形でブレーカのない超硬チップを用いて行った。ここでは、切削速度252m/min、送り0.21mm/rev.、切り込みを1.5mmとし、切削距離の合計が1500mmとなるまで加工を行った。
以下に上記の方法によって計測された測定結果について説明する。
表1の右端から4つ目および3つ目の列が硫化物系介在物の測定結果であり、それぞれ平均径(単位μm)、分布密度(個/mm)である。本発明鋼供試材はいずれも平均径が20〜150μmの範囲にあり、分布密度が1個/mm以上であった。
表1の右端から2つ目の列はブリネル硬度の測定結果であり、本発明鋼供試材はいずれも140〜240HBWの範囲内の硬度を示した。したがって、鋼の構成元素を本発明が開示する含有量の範囲に設定して連続鋳造法を用いて製造することで、ねらいの硬度を有する鋼を得ることが可能であることがあらためて確認された。
表1の右端の列は工具の摩耗痕の幅(VB)の計測結果であり、本発明鋼供試材はいずれもVBが0.2mm以下であった。0.2mm以下の工具摩耗であれば現実の加工条件において十分な被削性を得ることができ、工具摩耗も抑制されているので切削による加工精度を所定の期間維持できる。なお、いずれの場合も、切削加工後の加工面性状に特段の異常は認められなかった。
また、図1に示すように、硬度(HBW)とVBとの間には強い正の相関関係が認められた。図1において、○印が本発明鋼供試材の測定結果であり、この関係を直線近似して前方補外した近似線が実線である。実線で示されるように、硬度として240HBWを超える場合にはVBが0.2mm以下とならず、被削性が劣化するといえる。図1からすると、硬度は220HBW以下とすればVBが0.2mmとなる可能性は極めて少なくなり、さらに好適な条件であることが確認された。
このように本発明鋼供試材は良好な特性が得られたのに対し、比較用鋼供試材はいずれもVBが0.2mmよりも大きくなった。また、図2に示すように、本発明鋼供試材とは全く異なり、HBWとVBとの間に正の相関は得られなくなった。なお、図2では、本発明鋼供試材の測定結果が○印で、比較用鋼供試材の結果が×印で示されている。
以下に表1に示すような結果が得られた理由を考察とあわせて説明する。
鋼No.Aは硫化物系介在物の平均長さおよび分布密度、ならびに硬度がねらいの範囲であったものの、VBは0.223mmとなり、目安としている0.2mmよりも大きくなった。これは、Al含有量が高い(0.072%)ため、Alの影響が大きくなったものと推測される。
鋼No.Bも、硫化物系介在物の平均長さおよび分布密度、ならびに硬度がねらいの範囲であったものの、VBは0.336mmとなり、やはり0.2mmよりも大きくなった。これは、Si含有量が低い(0.45%)ため、SiOの潤滑効果が不十分であったためと推測される。
鋼No.C、Dは、硫化物系介在物の分布密度が低く、VBは0.35mm以上となった。これは、Al含有量が高い(0.083%,0.068%)ことに加えて、Siも低い(0.43%,0.25%)ことに由来していると推測される。
鋼No.Eは、本発明鋼の組成を満足する鋼組成を有する供試材であるが、硬度が117HBWと本発明鋼供試材よりも低い値が得られ、VBは0.242mmとなった。硬度が低くなったのは鋼板製造後の焼ならし温度が低く設定されたためであり、それ故、切り屑が工具に絡みついてかえって被削性が劣化たものと推測される。
鋼No.Fも、本発明鋼の組成を満足する鋼組成を有する供試材であるが、硬度が248HBWと本発明鋼供試材よりも高い値が得られ、VBは0.284mmとなった。硬度が高くなったのは鋼板製造後の焼ならし温度が高く設定されたためであり、それ故VBが大きくなったものと推測される。
ここで、硬度とVBとの関係を改めて確認するために、本発明鋼供試材に比較用鋼No.EおよびFを加えて多項式近似を行った。その結果、図3に示すような4次曲線の近似でほぼ傾向を表現することが可能であった。その近似曲線からすると、硬度が140HBW程度よりも低くなると被削性の劣化が明確になる可能性が高いことが示された。また、230HBW程度より硬いと被削性が低下する傾向が顕著となる可能性が示唆された。
本発明のプラスチック成形用金型鋼を用いると、切削加工後の表面性状の劣化を抑制しつつ向上させることができる。したがって、マシニングセンタによる加工後は簡単な仕上げ加工で金型を完成させることができ、トータルの金型製作時間を短縮することが可能となる。これは金型製造原価を下げることになり、この金型を用いたプラスチック製品の市場競争力を高めることになる。また、工具の寿命を延ばすという点でも有効であり、省資源化にも貢献し、環境活動の観点でも好ましいといえる。
実施例の結果を示すグラフである。 実施例の結果を示すグラフである。 実施例の結果を示すグラフである。

Claims (6)

  1. 質量%で、
    C:0.25〜0.50%、
    Si:0.9〜2.0%、
    Mn:0.10〜1.00%、
    P:0.025%以下、
    S:0.005〜0.030%、
    Al:0.007〜0.06%、
    N:0.006%以下、
    O(酸素):0.0001%以上0.005%未満を含有し、
    残部はFeおよび不純物からなり、
    硫化物系介在物が、20〜150μmの平均長さであって、かつ分布密度が1平方mmあたり1個以上であり、
    表面硬度がブリネル硬さで140〜240HBWであることを特徴とするプラスチック成形金型用鋼。
  2. 質量%で、Cr:1.0%以下、V:0.50%以下およびB:0.01%以下のうちの少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1に記載のプラスチック成形金型用鋼。
  3. 質量%で、Zr:0.02%以下を含有することを特徴とする請求項1または2に記載のプラスチック成形金型用鋼。
  4. 質量%で、Mg:0.02%以下、および/または、Ca:0.02%以下を含有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のプラスチック成形金型用鋼。
  5. 質量%で、Cu:1.0%以下、Ni:2.0%以下、およびMo:1.0%以下のうちの少なくとも1種を含有するものである請求項1から4のいずれかに記載のプラスチック成形金型用鋼。
  6. 連続鋳造して製造することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のプラスチック成形金型用鋼。
JP2006225565A 2006-08-22 2006-08-22 プラスチック成形金型用鋼 Expired - Fee Related JP4622963B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006225565A JP4622963B2 (ja) 2006-08-22 2006-08-22 プラスチック成形金型用鋼

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006225565A JP4622963B2 (ja) 2006-08-22 2006-08-22 プラスチック成形金型用鋼

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008050632A JP2008050632A (ja) 2008-03-06
JP4622963B2 true JP4622963B2 (ja) 2011-02-02

Family

ID=39234956

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006225565A Expired - Fee Related JP4622963B2 (ja) 2006-08-22 2006-08-22 プラスチック成形金型用鋼

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4622963B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5376302B2 (ja) * 2008-03-28 2013-12-25 日立金属株式会社 被切削性に優れた金型用鋼
KR100960088B1 (ko) 2009-10-20 2010-05-31 주식회사 세아베스틸 균일경도 및 가공성이 우수한 플라스틱 금형강

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0949067A (ja) * 1995-08-07 1997-02-18 Sumitomo Metal Ind Ltd プラスチック成形金型用鋼

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0949067A (ja) * 1995-08-07 1997-02-18 Sumitomo Metal Ind Ltd プラスチック成形金型用鋼

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008050632A (ja) 2008-03-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5276330B2 (ja) 冷間金型用鋼および冷間プレス用金型
KR101355321B1 (ko) 표면경화강 및 그 제조 방법
EP2322680A2 (en) Environmentally-friendly, pb-free free-machining steel, and manufacturing method for same
JP2007197784A (ja) 合金鋼
JP2007009321A (ja) プラスチック成形金型用鋼
JP2003268500A (ja) 被削性に優れた熱間工具鋼及びその製造方法
EP3483295B1 (en) Repair-welding material for die
JP4860774B1 (ja) 冷間工具鋼
JP5273952B2 (ja) 熱間鍛造金型及びその製造方法
JP4655437B2 (ja) 加工性に優れたマルテンサイト系ステンレス鋼
JP4622963B2 (ja) プラスチック成形金型用鋼
EP3199656A1 (en) Cold tool material and method for manufacturing cold tool
JP6728612B2 (ja) 軸受部品
JP2005336553A (ja) 熱間工具鋼
KR101027246B1 (ko) 절삭성이 우수한 친환경 무연쾌삭강 및 그 제조방법
JP4830239B2 (ja) 打ち抜き性に優れた低炭素マルテンサイト系ステンレス熱延鋼板の製造方法
JP3581028B2 (ja) 熱間工具鋼及びその熱間工具鋼からなる高温用部材
KR101289103B1 (ko) 절삭성 및 열간압연성이 우수한 무연쾌삭강 선재 및 그 제조방법
JP2004277818A (ja) プラスチック成形用の快削性金型用鋼
JP2019199634A (ja) ダイカスト金型用鋼及びダイカスト金型
KR101187942B1 (ko) 절삭성이 우수한 저탄소 무연 쾌삭강 선재
KR101105084B1 (ko) 피삭성이 우수한 친환경 무연쾌삭강
JP4322239B2 (ja) 冷間工具鋼及びその製造方法
JP2000063988A (ja) 穴明け加工性に優れた快削鋼棒線材及びその製造方法
JP4337763B2 (ja) プラスチック成形金型用鋼

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080924

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100928

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101005

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101018

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4622963

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131112

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131112

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131112

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees