JP4616445B2 - くし刃形ブレード式ホブ及びくし刃形ブレード - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、歯切り加工に使用されるホブに関し、特に、切刃が複数形成されたくし刃形ブレードを着脱可能に備えたくし刃形ブレード式ホブ及び該ホブに使用されるくし刃形ブレードに関する。
【0002】
【従来の技術】
歯車の創成歯切り工具として知られるホブは、ホブ本体に直接切刃を形成するもの、ホブ本体に切刃となる硬質のチップをろう付けするもの、又は、多数の切刃が形成されたくし刃形のブレードをホブ本体に着脱可能に複数取り付けるようにしたもの等、様々な態様のものが案出されており、使用条件に合致する態様のものが選定・使用されるようになっている。このうち、多数の切刃が形成されたくし刃形のブレードをホブ本体に着脱可能に複数取り付けるようにしたホブ(ブレード式のホブ)は、切刃が損傷したような場合、その損傷した切刃を有するブレードを交換するだけですぐに使用できるようになるため、生産性を厳しく要求される近年の生産現場において多く使用されるようになっている。
【0003】
図13〜図15は、ブレード式のホブ51の従来例を示すものである。これらの図に示すホブ51は、複数の板状のブレード52を進み角θの分だけ傾けた状態でホブ本体53の外周に取り付けるようになっている(例えば、米国特許第2310826号及び米国特許第2567167号参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、回転工具であるホブ51の切刃54は、進み角θに対応するように、回転円筒上に螺旋状に配置される。従って、ホブ51の歯切りピッチは、円筒面上に存在することになる。
【0005】
しかしながら、図13〜図15に示すように構成されたブレード式のホブ51は、板状のブレード52に略歯形形状の多数の切刃54が直線状に位置するよう形成されており、ピッチ線が直線状であるため、図6に示すように、取付基準点Poの切刃54から離れた切刃54ほど理論ピッチ円25の基準点Qからずれた位置にピッチ線24の基準点Pが位置することになる。尚、理論ピッチ円25とは、理論ホブのピッチ円をいう。ここで、理論ホブとは、切刃がホブ本体に直接形成されたホブであって、ホブの各部が所定寸法に対して誤差なく形成されたものである。そして、理論ホブのすくい角を理論すくい角と呼称し、理論ホブの切刃の円ピッチを理論円ピッチと呼称する。又、理論ホブの切刃を理論切刃(図7の点線で示す切刃)と呼称する。
【0006】
又、理論ピッチはπmで表される円弧長さであるが、図14に示すブレード式のホブ51は切刃54のピッチが直線状であるため、ブレード52の切刃54のピッチが理論円ピッチに対してずれを生じることになる。
【0007】
更に、図8に示すように、ブレード式のホブのP点における切刃のすくい角は、βとなり、理論すくい角αに対して(β−α)だけずれることになる。
【0008】
このような理論ホブの切刃に対するブレード式のホブ51の切刃のずれは、図7に示すように、理論ピッチ円25上における歯厚の誤差a1,a2(a1+a2=an又はax)となる。そして、この歯厚の誤差a1,a2が歯切り加工の精度にそのまま現れることになる。従って、従来のブレード式のホブ51は、高精度の歯切り加工ができず、粗加工用の歯切り工具として使用されていた。
【0009】
又、従来のブレード式のホブ51を使用して高精度の歯切り加工を行う場合には、板状のブレード52をホブ本体53に組み込んだ際に、各切刃54が理論ホブの切刃に対してずれを生じないように、ブレード52の全切刃54を個別に研削加工し、ブレード52に総形切刃を形成するようになっていた。しかし、このような態様のホブ51は、切刃54の加工代(研削代)が大きくなり、加工工数が嵩むという問題があった。
【0010】
そこで、本発明は、高精度の歯切り加工を可能にすると共に、ブレードの加工工数を少なくし、ひいてはホブの製造工数を少なくすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、歯切り用の切刃が直線状に多数形成されたくし刃形ブレードを、ホブ本体の軸線に対して進み角分だけ傾けた状態でホブ本体の外周側に着脱可能に装着してなるくし刃形ブレード式ホブである。
そして、本発明のくし刃形ブレード式ホブは、前記各切刃が理論歯厚になるように形成されたくし刃形ブレードを基準ブレードとし、前記ホブ本体の外周側に直線状に配置される前記基準ブレードの最端部の切刃の歯厚と理論ホブのピッチ円上に配置される切刃の理論歯厚との誤差anを算出し、
(1).この歯厚の誤差anが歯厚許容差(−b〜0)の下限値の絶対値b以下(an≦b)にあるときは、an以上b以下の補正値c(an≦c≦b)でもって前記くし刃形ブレードの全ての切刃の歯厚をマイナス修正してなり、
(2).前記歯厚の誤差anが歯厚許容差(−b〜0)の下限値の絶対値bを越える(an>b)ときは、前記基準ブレードの切刃の歯厚と前記理論ホブのピッチ円上に配置される切刃の理論歯厚との誤差のうちで前記下限値b以下の最大の誤差ax(ax≦b)を算出し、このax以上b以下の補正値d(ax≦d≦b)でもって前記くし刃形ブレードの全ての切刃の歯厚をマイナス修正すると共に、前記基準ブレードの誤差axを越える誤差を生じる切刃に対応するくし刃形ブレードの切刃を個別に修正加工してなる、
ことを特徴としている。
【0013】
請求項2の発明に係るくし刃形ブレードは、歯切り用の切刃が直線状に多数形成されており、ホブ本体の軸線に対して進み角分だけ傾けた状態でホブ本体の外周側に着脱可能に装着されるようになっている。
そして、本発明のくし刃形ブレードは、前記各切刃が理論歯厚になるように形成されたくし刃形ブレードを基準ブレードとし、前記ホブ本体の外周側に直線状に配置される前記基準ブレードの最端部の切刃の歯厚と理論ホブのピッチ円上に配置される切刃の理論歯厚との誤差anを算出し、
(1).この歯厚の誤差anが歯厚許容差(−b〜0)の下限値の絶対値b以下(an≦b)にあるときは、an以上b以下の補正値c(an≦c≦b)でもって前記くし刃形ブレードの全ての切刃の歯厚をマイナス修正してなり、
(2).前記歯厚の誤差anが歯厚許容差(−b〜0)の下限値の絶対値bを越える(an>b)ときは、前記基準ブレードの切刃の歯厚と前記理論ホブのピッチ円上に配置される切刃の理論歯厚との誤差のうちで前記下限値b以下の最大の誤差ax(ax≦b)を算出し、このax以上b以下の補正値d(ax≦d≦b)でもって前記くし刃形ブレードの全ての切刃の歯厚をマイナス修正すると共に、前記基準ブレードの誤差axを越える誤差を生じる切刃に対応する切刃を個別に修正加工してなる、
ことを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳述する。
【0016】
[第1の実施の形態]
図1〜図5は、本発明の第1の実施の形態に係るくし刃形ブレード式ホブ(以下、ホブと略称する)1を示す図である。このうち、図1は中心線から下半分を切り欠いて示すホブ1の正面図であり、図2は切り欠くことなく示すホブ1の正面図である。又、図3は、図2の左側面図である。又、図4は、図1のA−A線に沿って切断した断面の一部を示す図である。更に、図5は、図4の一部拡大図である。
【0017】
(ホブの全体構造)
これらの図に示すように、ホブ1は、ホブ本体2の外周に、複数のくし刃形ブレード3が等間隔で配置されている。くし刃形ブレード3は、超硬合金、サーメット、セラミックス等の超硬質工具材料によって形成されたものであり、略長方形平板の一長辺側に総形の歯切り用の切刃4を成形してくし刃形としたものである。ホブ本体2は、略円筒状であり、機械側アーバに嵌合される取付穴5が中心部に形成され、この取付穴5に回り止めのためのキー溝6が形成されている。
【0018】
ホブ本体2の外周部には、断面が略三角形状の突起7が進み角θに対応するように螺旋状に形成されている。突起7は、そのピッチが切刃4のピッチと一致するように形成されている。そして、突起7は、進み角θと直交する溝8によって分断され、円周方向に等間隔に配列された凸部7aとなって残される。又、この溝8に沿って両端止まり溝となる溝10がエンドミル加工や放電加工などにより掘り込まれ、この溝10が前記凸部7aと共にチップ座11を構成するようになっている。尚、このチップ座11には、前記くし刃形ブレード3が収容される。このくし刃形ブレード3は、表裏が同一形状であるため、表裏両面が切刃4として使用される。
【0019】
各溝10の一端面は、進み角θの方向に沿う面となるように正確に形成されており、くし刃形ブレード3の位置決めのための基準面12とされる。一方、各溝10の他端には、ハブ面13から溝10内に貫通するねじ穴14が形成されている。そして、このねじ穴14に止めねじ15が螺合されており、この止めねじ15によりくし刃形ブレード3を溝10の基準面12に押し当てるようになっている。その結果、くし刃形ブレード3がホブ本体2に正確に位置決めされる。
【0020】
くし刃形ブレード3の回転方向前方には楔穴16が形成され、この楔穴16には楔状断面を有する押え駒17が挿入されている。押え駒17とホブ本体2には、それぞれ勝手の異なるねじ穴18a,18bが形成され、このねじ穴18a,18bに螺合された左右ねじ20を回動させることにより、押え駒17が浮き沈みするようになっている。その結果、くし刃形ブレード3は、沈み込む押え駒17の楔状断面により、チップ座11に締め付け固定される。一方、くし刃形ブレード3を押え駒17でチップ座11に締め付け固定した状態において、押え駒17を浮き上がらせることにより、くし刃形ブレード3のチップ座11への締め付け固定状態を解除し、くし刃形ブレード3をチップ座11から取り出すことが可能になる。
【0021】
ここで、長尺のくし刃形ブレード3を的確にチップ座11にクランプするためには、一枚のくし刃形ブレード3に対して押え駒17が2箇所以上配置されていることが好ましい。何故なら、仮に、くし刃形ブレード3を1個の押え駒17でクランプしようとすれば、くし刃形ブレード3に回動モーメントが作用し易く、くし刃形ブレード3はその一端側の底面3aがチップ座11から浮き上がった状態でクランプされる虞があるからである。尚、楔穴16の底面16a及びチップ座11の底面11aは、R面取り21〜23が施され、楔穴16の底面16a及びチップ座11の底面11aに応力集中が生じないように工夫されている(図5参照)。
【0022】
(くし刃形ブレードの切刃の補正)
くし刃形ブレード3は、図6(C)に示すように、複数の切刃4が直線的に配置され、その各切刃4のピッチ線24が直線であり、しかも進み角θに直交するように(軸線19に対して進み角θ分だけ傾けて)ホブ本体2に取り付けられる(図6(a)参照)。そのため、本実施の形態のホブ1は、端部切刃4のピッチ線24上の基準点Pが理論切刃のピッチ円25上の基準点Qに対してずれを生じる(図6(b)参照)。又、図8に示すように、くし刃形ブレード3のすくい角βは、理論すくい角αに対して、β−α分だけずれることになる。更に、くし刃形ブレード3の切刃4,4間の直線状のピッチL1と円弧状(ピッチ円25上)の理論ピッチL2にずれ(L1−L2)を生じる。尚、くし刃形ブレード3の中央の切刃4の中心線26とピッチ線24との交点を取付基準点Poとし、この取付基準点Poが理論ホブのピッチ円25上に位置するように、くし刃形ブレード3がホブ本体2に取り付けられている。
【0023】
このように、本実施の形態のくし刃形ブレード3を使用したホブ1は、理論ホブに対して切刃4のずれ(3次元的なずれ)を生じるため、歯厚tに誤差a1,a2を生じることになる(図7参照)。そこで、本実施の形態のホブ1の切刃4の歯厚tと理論ホブの理論切刃の歯厚tとの誤差a1,a2を一般的に使用されている3次元CADプログラム等の歯厚計算手段によって求める。この計算結果は、図9に示すようにグラフ化することができる。尚、図9において、山数は、取付基準点Poを山数0として、取付基準点Poから片側の切刃4の数を示すものである。この図9に示すように、山数が増すごとに歯厚誤差が増大する。又、上記歯厚誤差を求める計算は、理論歯厚(誤差の無い歯厚)tとなるように形成されたくし刃形ブレード3を基準ブレードとして行われる。
【0024】
ホブの精度は、JIS規格(B4354)によって定められていて、例えば、モジュールm:2.5mmを越え4mm以下のホブで等級が2級の場合は、−0.04mm〜0mmの歯厚誤差である。
【0025】
そこで、歯厚誤差がanであり、歯厚許容差(−b〜0)の下限値(−b)の絶対値がb(JIS2級の場合0.04mm)であって、歯厚誤差anと歯厚許容差の下限値の絶対値bとの関係がan≦bである場合、an以上b以下の補正値c(an≦c≦b)でもってくし刃形ブレード3の全ての切刃4の歯厚tをマイナス修正する(図9及び図7参照)。
【0026】
例えば、図9において、山数10でホブ等級が2級の場合、歯厚誤差anが0.02mmであり、歯厚許容差(−b〜0)の下限値(−b)の絶対値bが0.04mmであるから、0.02mm以上0.04mm以下の補正値c(an≦c≦b)でくし刃形ブレード3の全ての切刃4を予め修正しておけば、ホブ本体2に組み込まれたくし刃形ブレード3の全ての切刃4が歯厚許容差(−0.04〜0mm)内にあることになる。
【0027】
尚、図9は、ホブ本体2に組み込まれたくし刃形ブレード3の切刃4を理論ホブの切刃にすくい面直角で投影した際の歯厚誤差を示すものである。又、この図9において、白丸を結ぶ曲線は実際の歯厚誤差曲線である。これに対し、黒丸を結ぶ曲線は、取付基準点Poの歯厚誤差を−0.04mm(ホブの精度がJIS2級の下限値)とした場合における歯厚誤差曲線である。即ち、黒丸を結ぶ曲線は、白丸を結ぶ歯厚誤差曲線を0.04mmだけ下方へずらしたものである。
【0028】
ここで、図9において、山数16の基準ブレードを仮定した場合、ブレード端部の山(山数16)の位置において、歯厚誤差anは、約0.055mmとなり、歯厚許容差の下限値の絶対値bが0.04mm(ホブの精度がJIS2級)であるから、an>bとなる。従って、上記のような歯厚補正をそのまま適用することができない。そこで、先ず、歯厚許容差の下限値の絶対値b以下の歯厚誤差のうちの最大値axを算出すると、山数が14において歯厚誤差が0.04mmとなり、山数14を境にして補正方法を分けることになる。即ち、くし刃形ブレードは、全ての切刃を一律にax≦d≦bの条件を満たす数値d=0.04mmでマイナス修正し、更に山数14よりも端部側の切刃(山数15,16に対応する切刃)4については歯厚許容差内に収まるように個別に研削加工を行う。
【0029】
以上のように、本実施の形態は、基準ブレードの歯厚誤差anと歯厚許容差(−b〜0)の下限値(−b)の絶対値(b)との関係がan≦bにある場合、an以上b以下の補正値c(an≦c≦b)でもってくし刃形ブレード3の全ての切刃4をマイナス修正することにより、ホブ1の全ての切刃4を歯厚許容差内に収めることができる。従って、本実施の形態によれば、修正されたくし刃形ブレード3をホブ本体2に組み付けるだけで、所望精度の歯切り加工が可能になり、従来例に比較して高精度の歯切り加工が可能になる。
【0030】
又、本実施の形態は、基準ブレードの歯厚誤差anと歯厚許容差(−b〜0)の下限値(−b)の絶対値(b)との関係がan>bになる切刃が存在する場合、b以下の歯厚誤差のうちの最大値axを算出し、ax以上b以下の数値d(ax≦d≦b)でくし刃形ブレード3の全ての切刃4を修正し、更に歯厚誤差がb以上であった切刃4についてのみ個別に加工を施すため、従来例のように全切刃を個別に加工して総形切刃に形成する場合に比較し、くし刃形ブレード3の加工代を少なくすることができ、くし刃形ブレード3の加工工数を格段に低減できる。従って、このようなくし刃形ブレード3を備えた本実施の形態のホブ1は、その製造工数が格段に低減化されることになる。
【0031】
尚、本実施の形態において、図9は、特定寸法(工具径:φ110,ピッチ円筒径:φ101.975,ラジアルレーキ:−10°,歯末の丈:1.25m(mはモジュール),モジュール:3.25mm,圧力角:25°,進み角(θ):1.825°,歯元の丈:1m(mはモジュール))のホブを例として計算したものである。従って、ホブの上記工具諸元が異なれば、図9に示す歯厚誤差曲線も異なることになるが、その歯厚誤差曲線に応じた補正値(c,d)を求め、その補正値に基づいてくし刃形ブレード3の切刃4の修正を行う。
【0032】
[第2の実施の形態]
図10は、本発明の第2の実施の形態に係るホブ1の要部を示すものである。このホブ1は、ホブ本体2の両端外周にそれぞれリング27,28が取り付けられ、一方のリング27にくし刃形ブレード3の一方の側面3bを支持するねじ30が配置され、他方のリング28にくし刃形ブレード3の他方の側面3cを支持する弾性付勢手段31が配置されている。ここで、弾性付勢手段31は、他方のリング28に螺合されたねじ32と、このねじ32の穴33内に収容されたボール34及びバネ35とからなり、くし刃形ブレード3の他方の側面3cにバネ35のバネ力でボール34を押圧するようになっている。そして、この弾性付勢手段31は、ねじ32を操作することにより、くし刃形ブレード3を押圧するバネ35の弾性力を調整するようになっている。
【0033】
このような構成の本実施の形態のホブ1は、一方のリング27のねじ30を操作することにより、くし刃形ブレード3を弾性付勢手段31のバネ力に抗して図10中左方向へスライドさせたり、又、ねじ30を操作することにより、くし刃形ブレード3を弾性付勢手段31のバネ力で図10中右方向へスライドさせることができる。その結果、くし刃形ブレード3のホブ軸線方向(矢印36で示す方向)の位置調整ができるため、切刃4のホブ軸線方向36位置の精度を向上させ、前記第1の実施の形態によるくし刃形ブレード3の切刃精度の向上の効果と相俟って、より一層ホブ1の切刃精度を向上させることができる。
【0034】
[第3の実施の形態]
図11〜図12は、本発明の第3の実施の形態に係るホブ1の要部を示すものである。これらの図において、ホブ1は、くし刃形ブレード3の両側面3b,3cが底面3aに対して鋭角をなすように形成され、この傾斜する側面3b,3cの一方3bを楔37で押圧し、傾斜する側面3b,3cの他方3cを弾性付勢手段31で押圧するようになっている。
【0035】
ここで、楔37は、ホブ本体2に形成された楔穴38内に収容され、左右ねじ40を操作することにより、楔穴38内を上下動するようになっている。左右ねじ40が操作され、楔37が下降すると、くし刃形ブレード3は弾性付勢手段31のバネ力に抗して図中左方向へ移動する。一方、左右ねじ40が操作され、楔37が上昇すると、くし刃形ブレード3が弾性付勢手段31で押圧されて図中右方向へ移動する。
【0036】
このような構成の本実施の形態は、前記第2の実施の形態と同様の効果を得ることができることはもちろんのこと、くし刃形ブレード3の両側面3b,3cが傾斜面であるため、くし刃形ブレード3が傾斜面に作用する力の分力で常時チップ座11の底面11aに押圧され、くし刃形ブレード3がチップ座11の底面11aに沿って移動することになるため、くし刃形ブレード3のホブ軸線方向36の位置調整をより一層正確に且つ容易に行うことができる。この点、前記第2の実施の形態の態様においては、くし刃形ブレード3のホブ軸線方向36の位置調整を行う際に、作業者がくし刃形ブレード3をチップ座11の底面11a側に押圧する必要があり、本実施の形態に比較して作業者の負担が大きくなる。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、基準ブレードの歯厚誤差anと歯厚許容差(−b〜0)の下限値(−b)の絶対値(b)との関係がan≦bにある場合、an以上b以下の補正値c(an≦c≦b)でもってくし刃形ブレードの全ての切刃をマイナス修正することにより、ホブの全ての切刃を歯厚許容差内に収めることができる。従って、本発明によれば、修正されたくし刃形ブレードをホブ本体に組み付けるだけで、所望精度の歯切り加工が可能になり、従来例に比較して高精度の歯切り加工が可能になる。
【0038】
又、本発明は、基準ブレードの歯厚誤差anと歯厚許容差(−b〜0)の下限値(−b)の絶対値(b)との関係がan>bになる切刃が存在する場合、b以下の歯厚誤差のうちの最大値axを算出し、ax以上b以下の数値d(ax≦d≦b)でくし刃形ブレードの全ての切刃を修正し、更に歯厚誤差がb以上であった切刃についてのみ個別に加工を施すため、従来例のように全切刃を個別に加工して総形切刃に形成する場合に比較し、くし刃形ブレードの加工代を少なくすることができ、くし刃形ブレードの加工工数を格段に低減できる。従って、このようなくし刃形ブレードを備えた本発明のホブは、その製造工数を格段に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】中心線から下半分を切り欠いて示すくし刃形ブレード式ホブ1の正面図である。
【図2】切り欠くことなく示すくし刃形ブレード式ホブ1の正面図である。
【図3】図2の左側面図である。
【図4】図1のA−A線に沿って切断した断面の一部を示す図である。
【図5】図4の一部拡大図である。
【図6】歯厚誤差の発生原因を示す図である。図6(a)はくし刃形ブレードの取付状態を示す正面図であり、図6(b)は図6(a)の右側側面図であり、図6(c)はくし刃形ブレードの正面図である。
【図7】基準ブレードの切刃の歯厚と理論ホブの切刃の歯厚の誤差を示す図である。
【図8】基準ブレードの切刃のすくい角のズレを示す図である。
【図9】歯厚誤差曲線を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係るくし刃形ブレード式ホブの正面側要部断面図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係るくし刃形ブレード式ホブの正面側要部断面図である。
【図12】図11の平面図である。
【図13】従来のホブの一部を切り欠いて示す側面図である。
【図14】図13のB−B線に沿って切断して示す断面図である。
【図15】従来のホブの一部を示す平面図である。
【符号の説明】
1……ホブ、2……ホブ本体、3……くし刃形ブレード、4……切刃、19……軸線、25……ピッチ円、θ……進み角、t……歯厚
Claims (2)
- 歯切り用の切刃が直線状に多数形成されたくし刃形ブレードを、ホブ本体の軸線に対して進み角分だけ傾けた状態でホブ本体の外周側に着脱可能に装着してなるくし刃形ブレード式ホブにおいて、
前記各切刃が理論歯厚になるように形成されたくし刃形ブレードを基準ブレードとし、前記ホブ本体の外周側に直線状に配置される前記基準ブレードの最端部の切刃の歯厚と理論ホブのピッチ円上に配置される切刃の理論歯厚との誤差anを算出し、
この歯厚の誤差anが歯厚許容差(−b〜0)の下限値の絶対値b以下(an≦b)にあるときは、an以上b以下の補正値c(an≦c≦b)でもって前記くし刃形ブレードの全ての切刃の歯厚をマイナス修正してなり、
前記歯厚の誤差anが歯厚許容差(−b〜0)の下限値の絶対値bを越える(an>b)ときは、前記基準ブレードの切刃の歯厚と前記理論ホブのピッチ円上に配置される切刃の理論歯厚との誤差のうちで前記下限値b以下の最大の誤差ax(ax≦b)を算出し、このax以上b以下の補正値d(ax≦d≦b)でもって前記くし刃形ブレードの全ての切刃の歯厚をマイナス修正すると共に、前記基準ブレードの誤差axを越える誤差を生じる切刃に対応するくし刃形ブレードの切刃を個別に修正加工してなる、
ことを特徴とするくし刃形ブレード式ホブ。 - 歯切り用の切刃が直線状に多数形成されており、ホブ本体の軸線に対して進み角分だけ傾けた状態でホブ本体の外周側に着脱可能に装着されるくし刃形ブレードにおいて、
前記各切刃が理論歯厚になるように形成されたくし刃形ブレードを基準ブレードとし、前記ホブ本体の外周側に直線状に配置される前記基準ブレードの最端部の切刃の歯厚と理論ホブのピッチ円上に配置される切刃の理論歯厚との誤差anを算出し、
この歯厚の誤差anが歯厚許容差(−b〜0)の下限値の絶対値b以下(an≦b)にあるときは、an以上b以下の補正値c(an≦c≦b)でもって前記くし刃形ブレードの全ての切刃の歯厚をマイナス修正してなり、
前記歯厚の誤差anが歯厚許容差(−b〜0)の下限値の絶対値bを越える(an>b)ときは、前記基準ブレードの切刃の歯厚と前記理論ホブのピッチ円上に配置される切刃の理論歯厚との誤差のうちで前記下限値b以下の最大の誤差ax(ax≦b)を算出し、このax以上b以下の補正値d(ax≦d≦b)でもって前記くし刃形ブレードの全ての切刃の歯厚をマイナス修正すると共に、前記基準ブレードの誤差axを越える誤差を生じる切刃に対応する切刃を個別に修正加工してなる、
ことを特徴とするくし刃形ブレード。
Priority Applications (1)
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