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JP4612273B2 - プラスチック光ファイバ、光ファイバケーブル及び光伝送装置 - Google Patents

プラスチック光ファイバ、光ファイバケーブル及び光伝送装置 Download PDF

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JP4612273B2
JP4612273B2 JP2002506139A JP2002506139A JP4612273B2 JP 4612273 B2 JP4612273 B2 JP 4612273B2 JP 2002506139 A JP2002506139 A JP 2002506139A JP 2002506139 A JP2002506139 A JP 2002506139A JP 4612273 B2 JP4612273 B2 JP 4612273B2
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core
optical fiber
plastic optical
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pof
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JP2002506139A
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菊枝 入江
敏則 隅
朋也 吉村
吉弘 魚津
弥平 小山田
志織 三宅
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Mitsubishi Chemical Corp
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Mitsubishi Chemical Corp
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Description

技術分野
本発明は、光伝送パワーが大きく、帯域が広い、光通信媒体に好適なプラスチック光ファイバ及びプラスチック光ファイバケーブル、並びに光伝送装置に関するものである。
背景技術
現在、自動車やオーディオ機器、機器内・機器間などの短距離通信分野における情報伝送媒体として、ステップインデックス(SI)型のプラスチック光ファイバ(POF)が使用されている。SI型POFは、近年、伝送される情報量が増大するに伴って、より一層の広帯域化が求められている。
そこで、帯域幅を広くするため、屈折率の異なる複数のコア層を同心円状に積層しコアを多層化することが行われている。
特開平10−160956号公報には、製造を容易にする点からコアの数を2層にとどめ、コアを2層化するだけでも、各コア径や各コアとクラッドとの屈折率差を特定の条件を満たすように設定することによって、小さい伝送損失とともに広い帯域幅を有するPOFを提供できることが開示されている。そして、この特定の条件としては、クラッドと、該クラッドの内側に配置された第一コアと、該第一コアの内側に配置された第二コアとを備えたプラスチック光ファイバにおいて、第一コアの直径(D1)に対する第二コアの直径(D2)の比(X=D2/D1)が0.3≦X≦0.95であり、第二コアとクラッドの屈折率差(Δ1)に対する第一コアとクラッドの屈折率差(Δ2)の比(Y=Δ2/Δ1)が0.4≦Y≦0.95であり、かつ前記2つの比の合計(X+Y)がX+Y≦1.9であることが記載され、また、第二コアとクラッドの屈折率差(Δ1)は下限が0.01以上、上限が0.1以下であると記載されている。
ところで、リンク等の光通信用途のような用途においては、受光素子に伝送パワーが大きい光を伝送することが重要である。しかし、特開平10−160956号公報の光ファイバは、層厚や各層の屈折率の設定が不適切であるため、十分にパワーが大きい光を伝送することができなかった。また、外周層を形成した後に内周層の原料をその内部に導入し、これらを回転させながら内周層の原料を重合するという方法を用いて製造されるため、コア間やコアとクラッドの間に重合体の混合物からなる厚さ15μmを超えるような層(相溶層)が形成されていた。この相溶層が上記のように厚く形成されると、散乱損失が大きくなるため、伝送損失が大きいという問題があった。さらに、相溶層において生じる散乱損失は、伝送帯域に影響を及ぼすため、この光ファイバの相溶層の厚みを薄くしようとすると伝送帯域が低下する場合があった。また、この光ファイバを用いた光伝送装置において、光ファイバに入射させる光量を増大させ、伝送パワーを大きくするため、光源の励振NAを大きくすると、光ファイバの伝送帯域が狭くなり、高速で信号を伝送することができないという問題があった。
この点について検証するため、特開平10−160956号公報に示されているのと同様な回転重合法で製造したPOFと連続複合紡糸法で製造したPOFの伝送帯域及び伝送パワーを比較した。どちらのPOFについても、外径は750μmとし、クラッドの厚さは10μmとし、X=0.837、Y=0.7とした。ただし、製造されたPOFの断面を顕微鏡により観察したところ、回転重合法で製造したPOFには、第一コアと第二コアとの界面付近に21μmの厚さの相溶層が形成されていたが、連続複合紡糸法で製造したPOFには相溶層は観察されなかった。これらのPOFについて50mでの伝送帯域を全モード励振条件で測定したところ、回転重合法で製造したPOFの帯域は710MHzであったのに対し、連続複合紡糸法で製造したPOFの帯域は344MHzであった。また、単層コアを持つSI型POFであって、コア材として上記のPOFの内層コア材を用い、クラッド材に上記のPOFのクラッド材を用い、外径を750μm、クラッドの厚さを10μmとしたPOFを参照POFとし、この参照POFの伝送パワーを1としたときの上記第一コアと第二コアを有するPOFの相対的な伝送パワーを励振NA0.6の光源を用いて測定したところ、回転重合法で製造したPOFの伝送パワーは0.65であったのに対し、連続複合紡糸法で製造したPOFの伝送パワーは0.81であった。
発明の開示
本発明の目的は、伝送パワーが大きく且つ帯域の広いプラスチック光ファイバ及びプラスチック光ファイバケーブルを提供することにある。また(本発明の目的は、高速で信号を伝送可能な光伝送装置を提供することにある。
本発明は、第一コアと、その外周に同心円状に配置され第一コアと屈折率が異なる第二コアと、第二コアの外周に同心円状に配置されたクラッドを有するプラスチック光ファイバにおいて、
第一コアの半径rと第二コアの半径rの比X(r/r)と、第一コアとクラッドの屈折率差nと第二コアとクラッドの屈折率差nとの比Y(n/n)が、下記不等式
Y≧−1.134X+1.0518 (1)
X≦−1.4842Y+1.1097Y+0.7097 (2)
を満たし、且つ、
Y<0.4又はX≧0.76
を満たす範囲(但し、X=0.8且つY=0.35、及びX=0.8且つY=0.45を除く)にあることを特徴とするプラスチック光ファイバに関する。
また本発明は、第一コアと、その外周に同心円状に配置され第一コアと屈折率が異なる第二コアと、第二コアの外周に同心円状に配置されたクラッドを有するプラスチック光ファイバにおいて、
第一コアの半径rと第二コアの半径rとの比X(r/r)と、第一コアとクラッドの屈折率差nと第二コアとクラッドの屈折率差nとの比Y(n/n)が、下記不等式
Y≧−1.134X+1.0518 (1)
X≦−1.4842Y+1.1097Y+0.7097 (2)
Y≦0.7 (3)
X≧0.5 (4)
を満たす範囲(但し、X=0.8且つY=0.35、X=0.8且つY=0.45、及びX=0.6且つY=13/22を除く)にあることを特徴とするプラスチック光ファイバに関する。
また本発明は、第一コアと、その外周に同心円状に配置され第一コアと屈折率が異なる第二コアと、第二コアの外周に同心円状に配置されたクラッドを有するプラスチック光ファイバにおいて、
第一コアの半径rと第二コアの半径rとの比X(r/r)と、第一コアとクラッドの屈折率差nと第二コアとクラッドの屈折率差nとの比Y(n/n)が、下記不等式
Y≦−3.333X+3.1 (5)
Y≧2.5X−1.625 (6)
Y≧−0.833X+0.975 (7)
Y≧−1.429X+1.386 (8)
Y≦0.5 (9)
Y≧0.35 (10)
を満たす範囲にあることを特徴とするプラスチック光ファイバに関する。
また本発明は、第一コアと、その外周に同心円状に配置され第一コアと屈折率が異なる第二コアと、第二コアの外周に同心円状に配置されたクラッドを有するプラスチック光ファイバにおいて、
第一コアの半径rと第二コアの半径rとの比X(r/r)と、第一コアとクラッドの屈折率差nと第二コアとクラッドの屈折率差nとの比Y(n/n)が、下記不等式
Y≧−1.429X+1.429 (11)
Y≦−2.5X+2.4 (12)
Y≦0.5 (13)
Y≧0.4 (14)
を満たす範囲にあることを特徴とするプラスチック光ファイバに関する。
また本発明は、第一コアと、その外周に同心円状に配置され第一コアと屈折率が異なる第二コアと、第二コアの外周に同心円状に配置されたクラッドを有するプラスチック光ファイバにおいて、
第一コアの半径rと第二コアの半径rとの比X(r/r)と、第一コアとクラッドの屈折率差nと第二コアとクラッドの屈折率差nとの比Y(n/n)が、下記不等式
(X−0.707)+(Y−0.5)≦0.0004 (15)
を満たす範囲にあることを特徴とするプラスチック光ファイバに関する。
また本発明は、第一コアと、その外周に同心円状に配置され第一コアと屈折率が異なる第二コアと、第二コアの外周に同心円状に配置されたクラッドを有するプラスチック光ファイバにおいて、
第一コアの半径rと第二コアの半径rとの比X(r/r)と、第一コアとクラッドの屈折率差nと第二コアとクラッドの屈折率差nとの比Y(n/n)が、下記不等式
(X−0.775)+(Y−0.4)≦0.0004 (16)
を満たす範囲にあることを特徴とするプラスチック光ファイバに関する。
また本発明は、第一コア及び第二コアがそれぞれ一種類の重合体から構成され、第一コアと第二コアとの層間及び第二コアとクラッドとの層間にそれぞれ、隣接する層を構成する重合体の混合物からなる相溶層が形成されており、前記相溶層の厚さが10μm以下であることを特徴とする上記のいずれかのプラスチック光ファイバに関する。
また本発明は、第一コアと、その外周に同心円状に配置され第一コアと屈折率が異なる第二コアと、第二コアの外周に同心円状に配置されたクラッドを有するプラスチック光ファイバにおいて、
第一コアの半径rと第二コアの半径rとの比X(r/r)と、第一コアとクラッドの屈折率差nと第二コアとクラッドの屈折率差nとの比Y(n/n)が、下記不等式
Y≧−1.134X+1.0518 (1)
X≦−1.4842Y+1.1097Y+0.7097 (2)
Y≦0.7 (3)
X≧0.5 (4)
を満たす範囲にあり、
第一コア及び第二コアがそれぞれ一種類の重合体から構成され、第一コアと第二コアとの層間及び第二コアとクラッドとの層間にそれぞれ、隣接する層を構成する重合体の混合物からなる相溶層が形成されており、前記相溶層の厚さが10μm以下であることを特徴とするプラスチック光ファイバに関する。
また本発明は、第一コアと第二コアとの層間及び第二コアとクラッドとの層間の少なくとも一方の層間において、互いに隣接する層を構成する重合体の混合物からなる相溶層が形成されていないことを特徴とする上記のいずれかのプラスチック光ファイバに関する。
また本発明は、全モード励振条件で測定したファイバ長50mでの−3dB帯域が400MHz以上である上記のいずれかのプラスチック光ファイバに関する。
また本発明は、上記のいずれかのプラスチック光ファイバの外周を樹脂で被覆してなるプラスチック光ファイバケーブルに関する。
さらに本発明は、上記のいずれかのプラスチック光ファイバ或いはプラスチックケーブルの一端に励振NAが0.3以上の発光素子、他端に受光素子が配置されてなることを特徴とする光伝送装置に関する。
また本発明は、第一コアと、その外周に同心円状に配置され第一コアと屈折率が異なる第二コアと、第二コアの外周に同心円状に配置されたクラッドを有するプラスチック光ファイバにおいて、
第一コアの半径rと第二コアの半径rとの比X(r/r)と、第一コアとクラッドの屈折率差nと第二コアとクラッドの屈折率差nとの比Y(n/n)が、下記不等式
Y≧−1.134X+1.0518 (1)
X≦−1.4842Y+1.1097Y+0.7097 (2)
Y≦0.7 (3)
X≧0.5 (4)
を満たす範囲にあるプラスチック光ファイバの一端に励振NAが0.3以上の発光素子、他端に受光素子が配置されてなることを特徴とする光伝送装置に関する。
本発明によれば、伝送パワーが大きく且つ帯域が広い、2層化コアを持つPOFを提供することができる。また、高速で信号を伝送可能な光伝送装置を提供することができる。
発明を実施するための最良の形態
本発明のPOFは、第一コアと、その外周に同心円状に配置され第一コアと屈折率が異なる第二コアと、第二コアの外周に同心円状に配置されたクラッドを有する(以下このような第一コアと第二コアを有する構造を適宜「2層化コア」という。)。
POFの散乱損失を低減するためには、第一コア及び第二コアはそれぞれ一種類の重合体で構成されていることが好ましく、これに加えてクラッドも一種類の重合体から構成されていることがより好ましい。なお、この場合において散乱損失をあまり増大させずに屈折率分布を調整するため、重合体中に公知の低分子化合物を少量添加することも可能である。本発明のPOFにおいては、第一コアと第二コアの層間及び第二コアとクラッドの層間には、それぞれ隣接する層を構成する重合体の混合物からなる相溶層を形成してもよいが、POFの散乱損失を低減するためには相溶層の厚さは薄いほど好ましく、10μm以下であることが好ましく、3μm以下であることがより好ましく、1μm以下であることが特に好ましい。POFの散乱損失低減という観点からは、相溶層が形成されていないことが特に好ましい。
図1〜図3に、2層化コアを持つPOFについて、コア半径比Xと比屈折率差Yを変えて帯域を算出するシミュレーションの結果として、比屈折率差Yがそれぞれ0.5、0.6、0.4のときの、コア半径比Xに対する相対帯域の変化を示す。このシミュレーションは、第一コアと第二コア間及び第二コアとクラッド間に相溶層が形成されていないPOFについて行われている。なお、図1〜図3中の相対帯域は、Yが0.5の場合の帯域の最大値を1として規格化したものである。また、上記シミュレーションは、D.Gloge and E.A.J.Marcatili,”Multimode theory of gradedcore fibers,”The Bell System Technical Journal,Vol.52,No9,pp.1563−1578(1973)に記載の手法を用いた。
ここで、相対帯域が1であるPOFで設計されたデジタル伝送システムの場合、POFの相対帯域が1より狭くなると、パルスの歪みが生じ、隣り合う符号間で干渉が起こるに至る。この伝送システムにおいて、POFによるパルスの歪み(立ち上がり時間の変化)が1.4倍まで許容できる場合、POFの相対帯域は、1/1.4(≒0.7)以上が必要であるといえる。よって、この場合は、相対帯域が0.7以上(すなわち、最大帯域の70%以上の範囲)が好適な帯域であるといえる。図1〜図3においては、それぞれ、Yが0.5の場合のXの好適な範囲は0.89以下であり、Yが0.6の場合のXの好適な範囲は0.86以下であり、Yが0.4の場合のXの好適な範囲は0.34以下であるときと、Xが0.52以上0.91以下のときであるといえる。
次に、光伝送パワーの観点から、コア半径比Xと比屈折率差Yの好適な範囲について述べる。POFの一端に光源を配置し、他端に受光素子を配置して構成される光伝送装置においては、POFへの入射光量を増加させるため、励振NA(出射光のNA)が大きい光源が好ましく用いられる。光源の励振NAは0.3以上であることが好ましく、0.4以上であることがより好ましい。光源としては、LDやLED等公知の光源が用いられるが、量産化され安価なLEDを用いることが好ましい。この場合、内層コアの面積が小さいPOFは結合光量が小さくなり光通信用途において伝送可能な距離が短くなったり、同じ長さのPOFを用いた場合であっても受光した信号が正確に認識できなくなり光伝送装置が伝送可能な信号の速度が低下するので、本発明においてコア半径比Xは0.5以上であり、好ましくは0.5〜0.78又は0.82以上の範囲である。さらに、より大きな伝送パワーを得るためには、コア半径比Xは0.76以上が好ましく、0.775以上であることがより好ましい。
また、2層化コアを持つPOFを全モード励振した場合、コア内を伝搬する光として、内層コアのみを伝わる光線と、内層コアと外層コアの両方を行ったり来たりしながら伝わる光線が存在する。その際、コア内の光線は、内層コアと外層コアの界面あるいは外層コアとクラッドの界面で反射しながら伝搬する。通常、クラッド材は、コスト面から精製が比較的十分に行われていない材料が用いられることが多く、コア材に比べて透明度が低いため、クラッドとコアの界面で全反射する光線の方が内層コアと外層コアの界面で全反射する光線よりも、界面不整による損失が大きくなる。よって、内層コアのみを伝わる光を増やし、伝送パワーを大きくするため、本発明のPOFにおいては比屈折率差Yは0.7以下とされ、好ましくは0.33以下又は0.37〜0.7の範囲である。さらに、より大きな伝送パワーを得る点から、比屈折率差Yとしては0.4以下あるいは0.4未満であることが好ましい。
第一コアとクラッドとの屈折率差nは特に限定されないが、適度な帯域性能を確保するためにはPOFの開口数は0.4以下とすることが好ましいので、0.056以下の範囲とすることが好ましい。
これらの結果から、コア半径比Xおよび比屈折率差Yの好適な範囲を図4に示す。図4に示した範囲は、次の不等式(1)〜(4)を満たす範囲(但し、X=0.8且つY=0.35、X=0.8且つY=0.45、及びX=0.6且つY=13/22を除く)である。
Y≧−1.134X+1.0518 (1)
X≦−1.4842Y+1.1097Y+0.7097 (2)
X≧0.5 (3)
Y≦0.7 (4)
上記不等式を満たすことによって、励振NAが0.3以上と大きい光源を用いた光伝送装置に適用した場合でも、光伝送パワーが比較的大きく且つ十分に広帯域である2層化コアをもつPOFを提供することができる。より大きな伝送パワーを得るためには、不等式(1)及び(2)を満たし、且つX≧0.76又はY≦0.4もしくはY<0.4を満たす範囲(但し、X=0.8且つY=0.35、及びX=0.8且つY=0.45を除く)、すなわち、図4中の斜線領域の範囲にX及びYを設定することが好ましい。
本発明のPOFは、上記のように構成されているので、全モード励振条件で測定したファイバ長50mでの−3dB帯域が400MHz以上とすることができる。近年、帯域400MHz程度を持つ安価なLEDが開発され、このLEDに適した安価なPOFが求められており、本発明の2層化コアをもつPOFは、このような帯域に対しても優れた性能を発揮することができる。
上記のPOFはファイバ長50m程度の比較的長距離の光伝送の場合に好適であるが、実際の宅内光通信では20m以内で使われる場合が多い。上記のPOFを20m以内の光伝送に適用した場合は、光伝送パワーとして、50mの光伝送に適用した場合と比較して十分なパワーが確保できる。
また、上記のPOFにおいては、帯域の好ましい範囲は、最大帯域の70%以上の範囲としたが、より好ましくは、最大帯域の95%以上の範囲である。最大帯域の95%以上の帯域を確保できる範囲は、シミュレーション結果である図1、図3及び図6から、それぞれ、Y=0.5の場合はXが0.62から0.78の範囲、Y=0.4の場合はXが0.69から0.81の範囲、Y=0.35の場合はXが0.75から0.79の範囲である。
従って、最大帯域の95%以上の帯域を確保するためには、X及びYを次の不等式(5)〜(10)で囲まれる領域(図7に示す外側の領域)内に設定することが、より好ましい。
Y≦−3.333X+3.1 (5)
Y≧2.5X−1.625 (6)
Y≧−0.833X+0.975 (7)
Y≧−1.429X+1.386 (8)
Y≦0.5 (9)
Y≧0.35 (10)
また、シミュレーション結果である図1、図3より、Y=0.5の場合はXが0.65から0.76の範囲が、Y=0.4の場合はXが0.72から0.80の範囲がこの領域に含まれる。従って、最大帯域の98%以上の帯域を確保するためには、X及びYを次の不等式(11)〜(14)で囲まれる領域(図7に示す内側の領域)内に設定することが、より好ましい。
Y≧−1.429X+1.429 (11)
Y≦−2.5X+2.4 (12)
Y≦0.5 (13)
Y≧0.4 (14)
また、最大帯域を示すのは、Y=0.5のときはX=0.707となる点であることから、X及びYをこの近傍に設定することにより帯域を最も高くすることができる。
すなわち、X及びYを下記不等式(15)を満たす範囲とすることが特に好ましい。
(X−0.707)+(Y−0.5)≦0.0004 (15)
同じく、最大帯域を示すのは、Y=0.4のときはX=0.775となる点であることから、X及びYをこの近傍に設定することにより帯域を最も高くすることができる。
すなわち、X及びYを下記不等式(16)を満たす範囲とすることが特に好ましい。
(X−0.775)+(Y−0.4)≦0.0004 (16)
次に、本発明の2層化コアをもつPOFの材料について述べる。
本発明の2層化コアを構成する第一コアと第二コアの材料としては、例えば以下に示す単量体をそれぞれ単独で重合して得られる単独重合体、あるいは2種類以上の単量体を共重合して得られる共重合体を、目的とする屈折率に応じて適宜選択して用いることができる。その際、第一コアの材料の屈折率が、第二コアの材料の屈折率より高くなるように選択する。
本発明におけるコア材の製造に用いられる単量体は、工業的生産を考慮すると、容易にラジカル重合で高分子化するビニル系単量体が望ましい。このような単量体としては、メチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニルメタクリレート、安息香酸ビニル、スチレン、1−フェニルエチルメタクリレート、2−フェニルエチルメタクリレート、ジフェニルメチルメタクリレート、1,2−ジフェニルエチルメタクリレート、1−ブロモエチルメタクリレート、ベンジルアクリレート、α,α−ジメチルベンジルメタクリレート、4−フルオロスチレン、2−クロロエチルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、アダマンチルメタクリレート、トリシクロデシルメタクリレート、1−メチルシクロヘキシルメタクリレート、2−クロロシクロヘキシルメタクリレート、1,3−ジクロロプロピルメタクリレート、2−クロロ−1−クロロメチルエチルメタクリレート、ボルニルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、アリルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ビニルクロロアセテイト、グリシジルメタクリレート、メチル−α−クロロアクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルメタクリレート、2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエチルメタクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチルメタクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチルメタクリレート、2,2,2−トリフルオロエチル−α−フルオロアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル−α−フルオロアクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル−α−フルオロアクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル−α−フルオロアクリレート、2,4−ジフルオロスチレン、ビニルアセテイト、tert−ブチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、ヘキサデシルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、α−トリフルオロメチルアクリレート、β−フルオロアクリレート、β,β−ジフルオロアクリレート、β−トリフルオロメチルアクリレート、β,β−ビス(トリフルオロメチル)アクリレート、α−クロロアクリレート等が挙げられる。
特に、比較的低損失なPOFを得る点から、第一コアとしては、メチルメタクリレートの単独重合体(以下「PMMA」と略す)を用いることが好ましい。このときの第二コアとしては、メチルメタクリレートとフッ素化アルキル(メタ)アクリレートとの共重合体を用いることができ、特に、メチルメタクリレートと2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレートとの共重合体を用いることが低損失性の点から好ましい。また、第一コアにベンジルメタクリレートとメチルメタクリレートの共重合体を用い、第二コアにPMMAを用いた場合も比較的低損失なPOFを得ることができる。
本発明に用いられるクラッド材としては、公知の重合体が用いられ、例えば上記の単量体の2種類以上からなる共重合体や、フッ化ビニリデン系共重合体などを用いることができる。クラッド材としては屈折率が第二コアの屈折率より小さいものを選択する。
本発明の2層化コアをもつPOFは、クラッド層の外周に保護層を設けることも可能である。この保護層を設けることにより、POFの曲げ強度等の機械的特性を改善することができ、またクラッド材の損傷を防ぐことができる。保護層の材料は、クラッド層よりも屈折率の低い材料を用いることが好ましく、例えば、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、6フッ化プロピレンの単量体を2種以上共重合して得られる共重合体を好適に用いることができる。保護層の厚みは適宜設定することができ、好ましくは10μm以上400μm以下の範囲である。
次に、本発明のPOFの製造方法について説明する。
本発明のPOFは、通常の同心円多層複合構造を持ったPOFの製造法と同様な方法で製造可能である。
本発明のPOFを製造する際に、相溶層の厚さを容易に制御するためには、複合紡糸法を用いることが好ましい。複合紡糸法としては、ラム押出複合紡糸法、連続複合紡糸法等を好ましく用いることができる。
ラム押出複合紡糸法は、第一コア、第二コア、クラッド、必要に応じて保護層を構成する重合体のロッドを形成し、それらをシリンダに挿入し、シリンダの一端においてこのロッドを溶融しながらピストンにより他端から押圧して溶融された重合体を押し出して、図5に例示するような構造の複合紡糸ノズルの第一コア材流入孔1、第二コア材流入孔2、クラッド材流入孔3、保護層材流入孔4にそれぞれ定量的に供給し、所定の層厚になるように順次積層して多層構造とした後にノズルより吐出する方法であり、吐出された糸状体は定速で引き取られながら冷却される。
連続複合紡糸法は、押出機で連続的に各層を構成する重合体を溶融し、必要に応じて脱揮を行った後、図5に示すような複合紡糸ノズルに前述したのと同様にして定量的に供給し、所定の層厚になるように順次積層して多層構造とした後にノズルより吐出する方法であり、吐出された糸状体は定速で引き取られながら冷却される。
このような複合紡糸法を用いてPOFを製造する場合、各層を構成する重合体の紡糸ノズル内での溶融接触時間を調節することにより、重合体の相互拡散距離を制御することができ、相溶層の厚さを制御することができる。
形成されたPOFは、必要により、機械的特性の改善のため、紡糸後連続的にあるいは一端巻き取られた後に、熱延伸処理を施される。
次に本発明のPOFケーブルについて説明する。
本発明のPOFケーブルは、上記のようにして得られた2層化コアとクラッドからなるPOF、あるいはさらにクラッドの外周に保護層が形成されたPOFの外周に被覆を施したものをいう。POFに被覆を施してPOFケーブルとすることにより、細いPOFの取り扱いや識別を容易にしたり、外力による傷等の機械的損傷の防止、耐熱性・耐湿性の付与、外光のPOF内への侵入防止等が可能になる。
被覆材の厚みは、所望のPOFの直径とPOFケーブルの外形寸法に応じて適宜設定するが、通常、0.2mm以上1.5mm以下の範囲で選択される。
被覆材としては、一般には、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンなどのポリオレフィン樹脂などの熱可塑性樹脂を用いることができる。好ましい被覆材としては、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体と塩化ビニル樹脂の混合物を用いることができる。これらの樹脂は、柔軟性があり曲げの応力に対して抵抗が少ない点で好ましい被覆材である。
POF外周への被覆材の被覆は、公知のPOFケーブルの製造方法で実施することができる。例えば、POFを被覆ダイスに通しながら、溶融した被覆材をその周囲に所定の厚みで被覆する方法によりPOFケーブルを製造することができる。
[実施例]
(比屈折率差Y=0.5のPOF)
比屈折率差Y=0.5である2層化コアをもつPOFとして、第一コアにポリメチルメタクリレート(PMMA)を用い、第二コアに2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート(4FM)とメチルメタクリレート(MMA)との2元共重合体であり4FMの質量分率が20質量%である共重合体を用い、クラッドに3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10−ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート(17FM)/スチレン/メチルメタクリレート=33/6/61(質量%)の共重合体を用いて、直径750μmのPOFを製造した。その際、クラッドの厚さは10μmとした。各層の屈折率は、第一コアが1.491、第二コアが1.476、クラッドが1.461であった。この場合、比屈折率差Yは0.5である。このPOFの断面を顕微鏡を用いて観察したが、第一コアと第二コア間及び第二コアとクラッド間に形成された相溶層は視認することができず、相溶層は実質的に形成されていなかった。
POFの製造は、各層の原料の重合体を、図5に示す構造を持つ複合紡糸ノズルを用いて所定の層厚になるように複合化を行い同心円状に多層構造とした後に、ノズルより吐出させ、定速で引き取りながら冷却し、続いて、延伸温度145℃で2倍延伸した後に巻き取ることによって行った。
ここで示す方法を用いて、表1に示す各コア半径比Xをもつ比屈折率差Yが0.5のPOFを製造した。各層の層厚は、ノズルからの重合体の吐出量の比や吐出速度、紡糸速度、延伸倍率を変更することにより調節した。なお、表1中に記述のコア面積比は第一コアと第二コアの断面積の比を表し、例えば30/70は第一コアの断面積と第二コアの断面積の比が30対70であることを示している。
表1に、各コア半径比に対する帯域および相対帯域を示す。表中の帯域は、製造したPOFについて浜松ホトニクス社製の光サンプリングオシロスコーブ(検出器)及び発光波長650nmの光源を用いて全モード励振条件で測定した帯域を表している。測定されたPOFの長さは50mとした。また、相対帯域は、コア面積比50/50(コア半径比0.707)のPOFの帯域を基準に規格化してある。
Figure 0004612273
(比屈折率差Y=0.4のPOF)
第二コアに2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート(4FM)とメチルメタクリレート(MMA)との2元共重合体であり4FMの質量分率が24質量%である共重合体を用いた以外は、上記の比屈折率差Y=0.5のPOFと同様にして比屈折率差Y=0.4のPOFを作製した。第二コアの屈折率は1.473であった。
表2に、各コア半径比に対する帯域および相対帯域の測定結果を示す。
Figure 0004612273
(比屈折率差Y=0.25のPOF)
第二コアに2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート(4FM)とメチルメタクリレート(MMA)との2元共重合体であり4FMの質量分率が30質量%である共重合体を用いた以外は、前記の比屈折率差Y=0.5のPOFと同様にして比屈折率差Y=0.25のPOFを作製した。第二コアの屈折率は1.4685であった。
表3に、各コア半径比に対する帯域および相対帯域の測定結果を示す。
Figure 0004612273
上記の結果より、本発明のPOFは伝送帯域が広いことがわかる。
(光伝送パワー(相対出射パワー)の評価)
次に、開口数0.6のLEDからの光を、長さ50mの上記の作製したPOFに入射して、そのときの出射光量を測定した。
得られた出射光量は、別途作製した参照POFの出射パワーを1としたときの相対出射パワーとして表し、これらの比較を行った。
参照POFとしては、単層コアを持つSI型POFを用いた。この参照POFのコア材には上記の内層コア材(PMMA)を、クラッド材には上記2層化コアを持つPOFのクラッド材と同様のクラッド材を用いた。上記2層化コアを持つPOFと同様に、POFの外径は750μm、クラッドの厚さは10μmとした。
表4に、作製したPOFの相対出射パワーの測定結果を示す。
表4において、Yが0.4以下である場合の出射パワーは、参照POFに対して75%以上の出射パワーを維持していることがわかる。また、コア半径比Xが0.775以上の場合においても出射パワーが大きいことがわかる。
また、帯域が広いPOFであっても、表4に示されるように、比屈折率差Yが0.5であってコア半径比Xがそれぞれ0.548及び0.632であるPOFは相対出射パワーが0.69以下となり、出射パワーが小さいことがわかる。
Figure 0004612273
(相溶層の有無と伝送帯域)
特開平10−160956号公報に示されているのと同様な回転重合法で作製したPOFと連続複合紡糸法で作製したPOFの帯域を比較した。ここで作製した2層化コアを持つPOFはどちらも、POFの外径は750μm、クラッドの厚さは10μmであり、X=0.837、Y=0.4とした。ただし、回転重合法で作製したPOFは、顕微鏡観察によって、第一コアと第二コアとの界面付近に21μmの厚さの相溶層が観察されたが、連続複合紡糸法で作製したPOFには相溶層は観察されなかった。
これらの伝送帯域及び相対出射パワーを上記と同様の条件で測定したところ、回転重合法で作製したPOFの帯域は210MHz、相対出射パワーが0.71であったのに対し、連続複合紡糸法で作製したPOFの帯域は480MHz、相対出射パワーが0.89であった。
このことより、X及びYを同一の値に設定した場合であっても、相溶層が形成されていない場合に伝送帯域及び伝送パワーがより優れたPOFを得ることができることがわかる。
(POFケーブルの評価)
さらに、上記のPOFの外周部にクロスヘッド型の被覆装置を用いて温度150℃で溶融されたポリエチレンを被覆し、外径2.2mmのPOFケーブルを得た。本発明のPOFを用いて得たPOFケーブルは、上記と同様帯域が広く、出射パワーが大きかった。
(光伝送装置の評価)
上記のようにして得たPOFケーブルを50mに切断し、その一端に、光源として発光波長650nmのLEDを用い励振NAを0.3とした光源を配置し、他端に受光素子としてフォトダイオードを配置し、400MHzの信号を伝送した。本発明のPOFケーブルは良好に信号を伝送することができた。
【図面の簡単な説明】
図1は、比屈折率差Yが0.5のときの、コア半径比Xに対する相対帯域を示すシミュレーション結果のグラフである。
図2は、比屈折率差Yが0.6のときの、コア半径比Xに対する相対帯域を示すシミュレーション結果のグラフである。
図3は、比屈折率差Yが0.4のときの、コア半径比Xに対する相対帯域を示すシミュレーション結果のグラフである。
図4は、POFのコア半径比Xと比屈折率差Yの好適な範囲を示す図である。
図5は、本発明のプラスチック光ファイバの製造に用いられる複合紡糸ノズルの一例を示す断面図である。
図6は、比屈折率差Yが0.35のときの、コア半径比Xに対する相対帯域を示すシミュレーション結果のグラフである。
図7は、POFのコア半径比Xと比屈折率差Yの好適な範囲を示す図である。

Claims (11)

  1. 第一コアと、その外周に同心円状に配置され第一コアと屈折率が異なる第二コアと、第二コアの外周に同心円状に配置されたクラッドを有し、第一コア及び第二コアがそれぞれ一種類の重合体から構成されたプラスチック光ファイバにおいて、
    前記プラスチック光ファイバは、第一コアと第二コアとの層間及び第二コアとクラッドとの層間に、隣接する層を構成する重合体の混合物からなる相溶層が形成されないように、或いは少なくともいずれかの層間に形成された相溶層の厚さが10μm以下であるように、複合紡糸法によって製造されたものであり、
    第一コアの半径r1と第二コアの半径r2との比X(r1/r2)と、第二コアとクラッドの屈折率差n 2 第一コアとクラッドの屈折率差n1 の比Y(n2/n1)が、下記不等式
    Y≦−3.333X+3.1
    Y≧2.5X−1.625
    Y≧−0.833X+0.975
    Y≧−1.429X+1.386
    Y≦0.5
    Y≧0.35
    を満たす範囲にあることを特徴とするプラスチック光ファイバ。
  2. 第一コアの半径r1と第二コアの半径r2との比X(r1/r2)と、第二コアとクラッドの屈折率差n 2 第一コアとクラッドの屈折率差n1 の比Y(n2/n1)が、下記不等式
    Y≧−1.429X+1.429
    Y≦−2.5X+2.4
    Y≦0.5
    Y≧0.4
    を満たす範囲にある、請求項1に記載のプラスチック光ファイバ。
  3. 第一コアと、その外周に同心円状に配置され第一コアと屈折率が異なる第二コアと、第二コアの外周に同心円状に配置されたクラッドを有し、第一コア及び第二コアがそれぞれ一種類の重合体から構成されたプラスチック光ファイバにおいて、
    前記プラスチック光ファイバは、第一コアと第二コアとの層間及び第二コアとクラッドとの層間に、隣接する層を構成する重合体の混合物からなる相溶層が形成されないように、或いは少なくともいずれかの層間に形成された相溶層の厚さが10μm以下であるように、複合紡糸法によって製造されたものであり、
    第一コアの半径r1と第二コアの半径r2との比X(r1/r2)と、第二コアとクラッドの屈折率差n 2 第一コアとクラッドの屈折率差n1 の比Y(n2/n1)が、下記不等式
    (X−0.707)2+(Y−0.5)2≦0.0004
    を満たす範囲にあることを特徴とするプラスチック光ファイバ。
  4. 第一コアの半径r1と第二コアの半径r2との比X(r1/r2)と、第二コアとクラッドの屈折率差n 2 第一コアとクラッドの屈折率差n1 の比Y(n2/n1)が、下記不等式
    (X−0.775)2+(Y−0.4)2≦0.0004
    を満たす範囲にある、請求項1に記載のプラスチック光ファイバ。
  5. 前記プラスチック光ファイバは、第一コアと第二コアとの層間及び第二コアとクラッドとの層間に、隣接する層を構成する重合体の混合物からなる相溶層が形成されないように、或いは少なくともいずれかの層間に形成された相溶層の厚さが1μm以下であるように、複合紡糸法によって製造されたものである、請求項1から4のいずれか一項に記載のプラスチック光ファイバ。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載のプラスチック光ファイバの外周を樹脂で被覆してなるプラスチック光ファイバケーブル。
  7. 請求項1から5のいずれか一項に記載のプラスチック光ファイバと、
    前記プラスチック光ファイバの一端に配置された励振NAが0.3以上の発光素子前記プラスチック光ファイバの他端に配置された受光素子を有する光伝送装置。
  8. 請求項6に記載のプラスチック光ファイバケーブルと、
    前記プラスチック光ファイバケーブルの一端に配置された励振NAが0.3以上の発光素子と、
    前記プラスチック光ファイバケーブルの他端に配置された受光素子を有する光伝送装置。
  9. 請求項1から5のいずれか一項に記載のプラスチック光ファイバを20m以内の光伝送に用いる、プラスチック光ファイバの使用方法。
  10. 請求項6に記載のプラスチック光ファイバケーブルを20m以内の光伝送に用いる、プラスチック光ファイバケーブルの使用方法。
  11. 請求項7又は8に記載の光伝送装置を20m以内の光伝送に用いる、光伝送装置の使用方法。
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