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JP4605679B2 - 加圧式導子を用いた低周波治療器 - Google Patents

加圧式導子を用いた低周波治療器 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は加圧導子を用いた低周波治療器の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
低周波治療器は、装置本体で発生させた刺激電流を、導子を介して生体に供給し、筋肉や神経を刺激するものである。導子には、図3〜7に示すように、構造や装着法により、いくつかの種類がある。
【0003】
図3は一般に普通導子とよばれるもので、図の(A)は普通導子の正面図、(B)は側面図である。この導子は、電極31と、スポンジ32と、これらを覆う導子カバー33、装置本体の電気刺激出力部と電極を電気的に接続するリード線34から構成される。これを使用するときは、スポンジ32に水を含ませて導電性を良くし、スポンジ面を刺激したい部位の皮膚表面に接触させた後、導子カバー33の上からバンド等で固定した後、装置を作動させて通電する。スポンジ32の代わりに布等を用いることもある。
【0004】
普通導子は構造が簡単で安価であるためによく用いられているが、生体への装着が面倒であるという問題がある。また、通常、電極には金属板を用いており、柔軟性に欠けるので、筋肉が収縮と弛緩を繰り返すと導子の一部が浮いたり、装着位置が移動したりすることがある。
導子の一部が浮くと、電流が一部に集中し、痛みや、場合によっては火傷が発生することがある。
一方、筋肉には刺激に適した点があり(モーターポイントと呼ばれる)、ここを刺激すると効率よく筋収縮を生じさせることができるが、刺激中に導子の装着位置が移動して電極の位置がモーターポイントから外れると、刺激効率が低下し、筋収縮が弱くなる。この状態のまま筋肉を収縮させようとすると、出力を上げて刺激を強くしなければならないので、不快感や痛みが、場合によっては火傷が生じることもある。
さらに、導子をバンドで固定して使用すると、筋収縮時に圧迫が強くなり、接触抵抗が小さくなるので、多くの電流が流れ、刺激感が増強されるという問題もある。
【0005】
図4はベルト付き普通導子と呼ばれるもので、前述の普通導子42と導子固定用ベルト41を一体にしたもので、実開昭53−24181に開示されている。この導子は、ベルト41を巻き付けるだけで装着できるので、前述の普通導子が有する課題のうち、装着性については改良されているが、これ以外の問題は解決していない。
【0006】
図5は加圧導子と呼ばれるもので、ベルト部材51に空気室52を設け、そこに電極53を載置したもので、生体にベルトを巻き付けた後、空気室52を膨らませて、電極53を一定圧力で皮膚に押しつけるようにして使用する。この技術は実開平1−112850に開示されており、装着し易い、電極の接触が確実である、等の特長を有する。しかしこの導子は、装着した後、空気を入れて一定圧力にした後、空気室を密封して使用するため、筋肉が収縮と弛緩を繰り返すと、空気室内圧は上昇したり低下したりして、電極を生体に押しつける圧力が変動する。このため、刺激強度が筋収縮によって変動するという問題は解決されていない。また、電極には柔軟性のないものを用いているので、筋収縮時に電極がずれるという問題も解決されていない。
【0007】
図6に示す導子は粘着導子と呼ばれるもので、電極61に導電性の良い粘着性ゲル62を付け、導子カバー63でカバーしたものである。ゲル62を生体に粘着させるだけで使用できるので、装着は簡単である。しかも電極61には伝導性の良いシートを用いているので、導子全体が柔軟性に富み、皮膚表面がどのような形状であっても、正確に密着させることができる。しかし、数回使用するとゲル62に汚れが付着して粘着しにくくなり、電流の集中や通電不良が生じる。また、比較的高価であるという問題もある。
【0008】
図7に示す導子は吸着導子と呼ばれるもので、電極71と通電用のスポンジ72を導子カバー73に収納したものである。しかも、導子カバー73内部空間と装置本体に設置したポンプとを空気回路74で結合している。空気回路74は刺激電流用のリード線も兼ねて使用されることが多い。治療を開始すると、電極を介して生体を電気刺激するとともに、ポンプで導子カバー73の内部を吸引し、陰圧にする。このため、導子カバー73の開口部を皮膚に接触させると、導子を生体に吸着させることができる。体表面には曲率の小さい部分もあるし、筋収縮時には体表面に凸凹ができるので、このような場合にも吸着するように、導子カバー73には柔軟性をもたせている。
【0009】
しかし、筋収縮時に導子カバー73の歪みが追従できずに、導子カバー73の一部が浮いて空気が漏れ、導子が脱落することがある。また、吸引圧や電気刺激強度が変化すると導子カバー73の歪みも不規則に変化し、その度に接触面積と接触位置と吸着圧分布も変化し、刺激が不正確になって治療効果が低下したり電流が一部に集中して不快感や場合によっては火傷が生じることがある。さらに、ある程度の重量を持つ導子を陰圧で吸着させるので、治療後、吸着痕が残るという問題もある。一方、通電を良くするためにスポンジ72に水分を含ませで使用するので、吸引時にポンプが水を吸い込んで故障の原因にもなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように、図3の普通導子には、装着し難い、導子の一部が生体から浮いて電流が一部に集中する、筋収縮により導子の当接位置がずれて正常な刺激ができなくなる、筋肉が収縮と弛緩を繰り返すと導子の接触圧が変化して刺激強度が変化する等の問題がある。図4のベルト付き普通導子は、図3の導子が有する問題点のうち、装着性だけを解決したものであり、これ以外の問題は解決されていない。図5の加圧式導子には、筋収縮に伴い刺激強度が変化する、刺激部位がずれる可能性があるという問題がある。
【0011】
図6の粘着導子には、数回の使用で汚れが付着し粘着力が低下し、電流が一部に集中したり全体の刺激量が低下するという問題がある。図7の吸着導子には、導子が脱落する、刺激する部位、面積、強度が不規則に変化し、しかも電流が一部に集中することがあるという問題がある。また、スポンジの水がポンプに入り故障の原因になり、しかもポンプと空気回路の分、価格上昇につながるという問題がある。
【0012】
一方、導子は皮膚に直接接触させて使用するので、感染の可能性があり、また、不潔感を覚えることがある。
このような問題を勘案し、本発明は、装着が簡単で、刺激部位と刺激面積が変化せず、接触圧を制御し、所望通りの正確な刺激ができる、清潔な導子を提供することを目的とした。
【0013】
【課題を解決するための手段】
これらの課題を解決するために、請求項1記載の発明では、
生体に巻き付けて装着するベルト部材1と、
前記ベルト部材1の生体側面に設けた空気室2と、
前記空気室2に載置して生体に接触させて電流を生体に供給する電極3と、
前記空気室2に空気を送り込む空気ポンプ6と、
前記空気室2と前記空気ポンプ6とを接続する空気回路5と、
を有し、
生体に前記ベルト部材1を装着し、前記空気ポンプ6を作動させ、前記空気室2を加圧して、前記電極3を生体に接触させて使用する加圧導子を用いた低周波治療器において、
前記空気室2の内部の圧力を検出する圧センサを設け、
前記圧センサで前記空気室2の内部の圧力を検出して前記空気室2の内部の圧力を制御して前記電極3の生体への接触圧を制御して電気刺激強度が変動しないようにする制御手段を設けた。
【0014】
請求項1記載の発明により、空気室内圧を一定になるように制御すると、筋肉が収縮しても電極の接触圧は一定にすることができるので、導子の接触圧による刺激量の変動を無くすことができる。
一方、電気刺激により筋収が収縮しているときに空気室圧が高くなるように制御すると、刺激強度も高くなり、刺激感を強調できるし、筋収縮時に空気圧を低くすると刺激感を和らげることができる。このため、電気刺激時に空気室内圧を制御すると、目的に応じて刺激感を変化させることができる。
【0015】
請求項2記載の発明では、請求項1記載の加圧導子を用いた低周波治療器において、電極を柔軟性のある材質にし、加圧したとき、空気室の圧力によって、電極を生体に密着するようにした。このため、体表面が凸凹していても、また、電気刺激をおこなって筋肉が収縮と弛緩を繰り返しても、電極は体表面に密着し、電極の接触位置がずれたり、刺激面積が変化したり、押圧が偏って刺激電流が一部に集中したりすることはなくなる。
【0016】
請求項3記載の発明では、請求項1又は請求項2記載の加圧導子を用いた低周波治療器において、皮膚の接触抵抗を一様にして刺激強度の経時的な変動を少なくし、正確な刺激をおこなうことができるように、また、相互感染を防止し清潔さを維持できるようにするために、電極3と生体の間に、柔軟で伝導性のあるシート9を介在させるようにした。電極の接触抵抗は皮膚の保水量等によって異なるので、電極と皮膚の間に柔軟で導電性のあるシート等を介在させることで、皮膚の接触抵抗を一様にし、安定した確実な刺激が可能になる。しかもこのシートを取り替えることができるようにしているので、感染の危険性を減らすことができ、清潔さが維持できる。
【0017】
【作用】
請求項1記載の発明により、ベルトを巻き付けるだけで簡単に導子を装着することができる。また、電極を所定の位置に当接して空気室を膨張させるので、電極を正確に密着させることができる。さらに、圧センサで検出される空気室2の圧力が所望の圧力になるように空気室2の圧力を制御するので、電極の接触圧を所望の圧力に制御することができ、その結果、電極接触圧の変化に伴う刺激強度の変化を任意に制御することができる。例えば空気室内圧が常に一定になるように制御すると、筋肉が収縮しても電極の押圧は一定になり、電気刺激量の変動を無くすことができる。また、電気刺激時に空気圧が高くなるように制御すると、刺激感を強くすることができるし、電気刺激時に圧力が低くなるように制御すると、刺激感を和らげることができる。
【0018】
請求項2記載の発明により、請求項1記載の加圧導子を用いた低周波治療器において、電極3を柔軟性のある材質にし、加圧したとき、空気室2の圧力によって、電極3を生体に密着するようにした。このため、皮膚表面がどのような形状であっても、又、筋肉が収縮と弛緩を繰り返して表面が凸凹になっても、皮膚表面に電極を密着させることができ、刺激部位は移動せず、刺激面積は変化せず、電流の集中もなく、正確に所定の位置を電気刺激することができる。
【0019】
請求項3記載の発明により、請求項1又は請求項2記載の加圧導子を用いた低周波治療器において、電極3と生体との間に、薄くて柔軟性のある導電性シート9を介在させるようにした。このため、電極と皮膚との電気的接触が確実になり、刺激経過による刺激強度の変動を小さくすることができる。また、患者毎にシートを交換することができるので、相互感染を防止することができ、清潔で安全な刺激が可能になる。
【0020】
【実施例】
図1は請求項1記載の発明による導子の実施例であり、図の1はベルト部材、2は空気室、3は電極、4は装置本体の刺激電流を電極3に供給するリード線、5は空気室2と空気ポンプとを空気的に接続する空気回路、6は空気室2に空気を供給する空気ポンプ、7は空気ポンプ6を制御する制御部、8は面ファスナ、15は空気室2の内部圧力を検出するための空気回路である。
【0021】
ベルト部材1は布や皮革などの柔軟な材質でできており、その一端に面ファスナ8を付けているので、生体に巻き付けて簡単に固定することができる。ベルトの長さと幅は、適用する部位のサイズと、必要な電極数、電極3を載置する空気室2のサイズ等により決定される。
【0022】
空気室2はベルト部材1を生体に装着したとき、生体に接触する側に取り付けられ、電極3を載置している。ベルト部材1を生体に巻き付けて導子を装着した後、空気室2に空気を入れると、空気室2の圧力で電極3を生体に密着させるようにしている。このため、空気室2には柔軟性を持たせている。また、前述のように、電極3と生体との接触圧が変化すると電気刺激強度も変化するので、空気室2の圧力を制御して、電極3の押圧を制御するようにしている。空気室2のサイズは、必要な数の電極を必要な距離に配列できるように決定される。
【0023】
電極3は、請求項2記載の発明により、柔軟性のある導電性材料を用いている。導子を装着して空気室2を加圧すると、電極3は空気室2によって生体に押しつけられる。電極3は柔軟性があるので、生体表面がどのような形状であっても、又、電気刺激によって筋肉が収縮して体表面がどのような形状に変化しても、電極3は体表面に密着する。
【0024】
電極3には、導電性のゴムシートや金属製のメッシュその他、導電性と柔軟性のあるものであれば何を用いてもよいし、空気室の一部導電性を良くして併用しても良い。電極3の数は、通常の低周波治療器では1対(2個)の電極を、干渉低周波治療器では2対(4個)又は3対(6個)の電極を使用するが、より多くの導子を使用することもある。刺激の種類により電極の数が、また、刺激部位によって電極間距離が決定される。電極の配列が決定すると、空気室2のサイズも決定できる。これに生体の適用部位のサイズを勘案して、ベルト部材1のサイズも決定される。
【0025】
リード線4は装置本体で発生させた刺激電流を、電極3を介して生体に供給するものである。空気回路5は装置本体等に組み込まれたポンプ6と空気室2を接続するものである。ポンプ6は空気回路5を介して空気室2に空気を送り込む。
【0026】
制御部7はポンプ6を制御する。面ファスナ8は、導子を生体に巻き付けて固定するのに用いる。導子の固定は、ここでは面ファスナで固定する例を示したが、簡単に固定できればどのような方法を用いても良い。空気回路15は、空気回路5と制御部7とを空気的に結び、空気室2の内部圧力が、図には示していないが、制御部に内蔵する圧センサで検出される。
【0027】
図2は、請求項3記載の発明の実施例であり、請求項1と2で記載した発明による導子に、導電性の良い、柔軟なシート9を、面ファスナ10で付けたときの様子を示す。シート9は電極と生体の間に介在させ、皮膚の状態が異なっても常に一定の電気抵抗にすることができるので、変動の少ない、正確な刺激をおこなうことができる。シート9には、柔軟で伝導性の良い安価な素材、例えば吸湿させた紙線維シートや布が適している。
【0028】
皮膚の電気抵抗は皮膚表面の含水量にも依存し、個人差が大きい。同じ人でも環境の変化や経時的変化によっても皮膚の電気抵抗は変化する。また、電気刺激をおこなっている間にも皮膚抵抗は変化する。このように様々な要因で皮膚の電気抵抗は変化し、電気刺激強度も変化する。このような変化要因を除外し、確実な電気刺激をおこなうためには、このシート9を生体と電極の間に介在させることが効果的である。また、本実施例ではシート9を簡単に取り替えることができるようにしているので、感染の恐れのある人が使用した後はシートを取り替えることで、清潔で安全な使用が可能になる。この例では、シート10をベルト部材1に面ファスナで固定するようにしているが、取り付け方は問わない。
【0029】
以下に、本発明による導子を用いて電気刺激をおこなう様子を説明する。
使用にあたり、目的に応じたサイズと電極数の導子を選び、シート9を面ファスナ10でベルト部材1に固定する。電極3を刺激部位に当接させ、ベルト1を体に巻き付け、面ファスナ8で固定する。その後、制御部7を操作して空気ポンプ6を作動させ、空気室2の内部圧力が適切な値になるまで空気室2に空気を送る。以上の準備の後、電気刺激と空気圧制御のモードを選択すると、治療を開始することができる。以下に、刺激中に空気室内圧を一定に制御するモードの例について述べる。
【0030】
図1(B)の(a)のような間欠通電(間欠的に通電と休止を繰り返す刺激法)をおこなうと、通電時には筋肉が収縮し、休止時には筋肉は弛緩する。このときの空気室2の内部圧力は、図1(B)の(b)の破線に示すように、電気刺激と同期して、高くなったり低くなったりする。
【0031】
空気室2の内部圧力は、空気回路5と15を介して、図には記載していないが、制御部に内蔵する圧力センサで検出される。通電中、空気室2の内部圧力が高くなると、請求項1記載の発明により、制御部7から指令を出して、空気ポンプ2を停止し、図には記載していないが、空気回路に設けた排気口から排気し、空気室2の圧力を下げる。
【0032】
電気刺激時に空気室の空気を排気すると、次に電気刺激を休止した期間に筋肉が弛緩し、空気室2の内圧は低下する。これを圧力センサで検出し、制御部7から指令を出し、排気口を閉じ、ポンプ6を作動させ、空気室2に空気を送り込み、空気室内圧が高くなるようにする。このようにして、請求項1記載の発明により、空気室2の内部圧力を、図1(B)の(b)の実線に示すように、一定に保つことができる。空気室2の内部圧力が一定であれば、電極3と生体の接触圧は一定になり、接触圧の変動に伴う刺激強度の変化を無くすことができる。
【0033】
また、請求項2記載の発明により、電極3は柔軟な部材で構成しているため、生体がどのような形状であっても、また、電気刺激によって筋肉が収縮と弛緩を繰り返しても、電極3は常に生体に密着し、位置がずれたり、一部が浮いたり、接触面積が小さくなったりすることが無く、正確で安全な電気刺激ができる。
【0034】
さらに、請求項3記載の発明により、電極3と生体の間に、柔軟で導電性の高いシート9を介在させたので、皮膚状態により刺激強度が変動するという不都合を解消できる。しかも、患者毎にシート9を取り替えると、相互感染の危険もなくなり、清潔な治療を行うことができる。
【0035】
このように、空気室2の内圧を一定に制御するモードでは、使用中、常にセンサで空気室2の内圧を検出し、ポンプ6を制御して、空気室2の内圧が変化しないようにして、電極3と生体の接触圧は常に一定に保つようにしている。このため、電極3と生体との接触圧の変化による刺激強度の変化は無くすことができる。しかも電極3は柔軟であるため、装着面がどのような形状をしていても、また、電気刺激によって筋肉が収縮と弛緩を繰り返しても、電極3は常に生体に密着しており、電極と生体が接触する面積は常に一定で、接触位置がずれることはない。さらに、電極3と皮膚の間に導電性のよい柔軟なシート9を介在させている。このため、電気刺激の強度の変動は非常に少なくなり、正確で安全な電気刺激が可能になる。
【0036】
このように、本発明による導子は、装着し易く、且つ脱落することはない。また、刺激中、柔軟な電極を一定の圧力で生体に押し当てており、しかも電極と皮膚の間に導電性の良い柔軟なシートをいるので、筋肉が収縮と弛緩を繰り返しても、電極の一部が浮いたり、電極の位置がずれたり、電極の接触面積が変わったり、電極と生体の接触圧が変わることがない。このため、電流が一部に集中したり、刺激効率が低下したり、刺激強度が変動したりすることはなく、正確で安全な刺激が可能になり、従来の欠点をほぼ解決することができる。しかも、吸引導子と異なり、電極部に水を使用してポンプで吸引するということをしていないので、水吸引によるポンプの故障は無い。
【0037】
一方、請求項1記載の発明を用いて、図1(C)に示すように、空気室内圧を電気刺激と同期するように制御することもできる。本発明による導子を装着し、電極3が生体に十分接触するように空気室2に空気を入れた後、図1(C)の(a)のように間隔通電(通電と休止を繰り返す通電法)をおこなうと、これと同期して、図1(C)の(b)の破線に示すように、空気室2の内部圧力は高くなる。
【0038】
刺激期間中に、空気ポンプ6を作動させて、図1(C)の(b)の実線に示すように、空気室2の内部圧力がさらに高くなるように制御すると、電極3と生体の接触圧が高くなり、接触抵抗が低下するので、より多くの電流が流れ、刺激感を増強することができ、よりメリハリの利いた刺激が可能になる。ただし、通電期間中の接触圧は変動はしないように制御している。逆に、電気刺激時に空気室2の内部圧力を低下させるように制御すると、刺激感を和らげることができ、ソフトな治療ができる。本発明によると、空気室の内圧は任意に制御することができるので、目的に応じて最適の制御をおこなうことができる。
【0039】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明により、ベルト部材を巻き付けて面ファスナで固定するだけで導子を装着できるので、装着のため手間を省くことができ、しかも導子の脱落が無いので、医療の効率を向上させることができる。また、空気室を加圧して、その圧力で電極を押しつけるため、治療中、電極は刺激部位に確実に当接される。しかも、空気室内圧が一定になるように制御すると、電極の接触抵抗を一定にすることができるので、筋肉が収縮と弛緩を繰り返しても、電極の接触圧変動による刺激強度の変動は無く、所定の強度で電気刺激を続けることができる。空気室内圧を電気刺激と同期させて強くすると、従来以上に刺激感を強調することができ、メリハリのきいた刺激をおこなうことができる。空気室内圧は自由に制御することができるので、目的に応じて様々な刺激を実現することができ、治療効果と治療の満足感を高くすることができる。
【0040】
さらに、請求項2記載の発明により、空気室を加圧すると、生体がどのような形状であっても、また筋肉が収縮と弛緩を繰り返して体表面が隆起したり平坦になったりを繰り返しても、電極を生体に密着させることができる。このため、電極の当接位置がずれたり、電極の一部が浮いたり、刺激面積と形状が変化したりすることはない。このため、電流の一部への集中や変動のない正確な電気刺激が可能になり、刺激効率が高い、痛みや火傷の危険の少ない、安全で効果的な治療をおこなうことができる。
【0041】
また、請求項3記載の発明により、電極と生体の間に、導電性のよい柔軟なシートでカバーするので、皮膚の状態がどのように変化していても、電極と生体の電気的接触を確実にすることができる。このため、常に安定した信頼性の高い刺激をおこなうことができる。
また、感染の防止にも有効で、清潔さを維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は請求項1記載の発明による導子の実施例であり、(B)は空気室の圧力を一定に制御するときの電気刺激信号(a)と空気圧(b)の様子、(C)は空気室の圧力を電気刺激と同期して高くするように制御したときの電気刺激信号(a)と空気圧(b)の様子である。
【図2】請求項3記載の発明による導子の実施例である。
【図3】従来の普通導子の例である。
【図4】従来のベルト付き普通導子の例である。
【図5】従来の加圧導子の例である。
【図6】粘着導子の例である。
【図7】吸着導子の例である。
【付号の説明】
1・・・・・・ベルト部材 2・・・・・・空気室
3・・・・・・電極 4・・・・・・電極用リード線
5、15・・・空気回路 6・・・・・・ポンプ
7・・・・・・制御部 8、10・・・面ファスナ
9・・・・・・導電性シート
31・・・・・電極 32・・・・・スポンジ
33・・・・・導子カバー 34・・・・・電極用リード線
41・・・・・導子固定ベルト 42・・・・・普通導子
51・・・・・ベルト部材 52・・・・・空気室
53・・・・・電極
61・・・・・電極 62・・・・・粘着部
63・・・・・導子カバー
71・・・・・電極 72・・・・・スポンジ
73・・・・・導子カバー 74・・・・・空気回路

Claims (3)

  1. 生体に巻き付けて装着するベルト部材(1)と、
    前記ベルト部材(1)の生体側面に設けた空気室(2)と、
    前記空気室(2)に載置して生体に接触させて電流を生体に供給する電極(3)と、
    前記空気室(2)に空気を送り込む空気ポンプ(6)と、
    前記空気室(2)と前記空気ポンプ(6)とを接続する空気回路(5)と
    を有し、
    生体に前記ベルト部材(1)を装着し、前記空気ポンプ(6)を作動させ、前記空気室(2)を加圧して、前記電極(3)を生体に接触させて使用する加圧導子を用いた低周波治療器において、
    前記空気室(2)の内部の圧力を検出する圧センサを設け、
    前記圧センサで前記空気室(2)の内部の圧力を検出して前記空気室(2)の内部の圧力を制御して前記電極(3)の生体への接触圧を制御して電気刺激強度が変動しないようにする制御手段を設けたことを特徴とする、加圧導子を用いた低周波治療器
  2. 電極(3)に柔軟な部材を使用し、空気室(2)の圧力で電極(3)を生体に密着させるようにしたことを特長とする、請求項1記載の加圧導子を用いた低周波治療器
  3. 導子装着時に、電極(3)と生体との間に介在するように、薄くて柔軟性のある導電性シート(9)を設けたことを特長とする、請求項1又は請求項2記載の加圧導子を用いた低周波治療器
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