JP4601226B2

JP4601226B2 - Polyisocyanate composition

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Publication number: JP4601226B2
Application number: JP2001350326A
Authority: JP
Inventors: 重稔音山; 慎一郎渡邊
Original assignee: Asahi Kasei Chemicals Corp
Current assignee: Asahi Kasei Chemicals Corp
Priority date: 2001-11-15
Filing date: 2001-11-15
Publication date: 2010-12-22
Anticipated expiration: 2021-11-15
Also published as: JP2003147042A

Description

【０００１】
【本発明の属する技術分野】
本発明は、高い乳化力により水分散性に優れ、かつコーティング組成物に伸展性を付与できるポリイソシアネート組成物に関する。また、本発明は水性ポリオールとポリイソシアネート組成物からなり、建築内外装等の塗料用途に使用できるコーティング組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、揮発性有機化合物に関する指針が厳しくなり、溶剤系塗料として利用されていた常温架橋型２液ウレタンコーティング組成物も水系化が進んでいる。
乳化性を付与し容易に水分散しうるポリイソシアネート組成物を得る方法として特開平９−３２８６５４号公報、特開２０００−２４８０４４号公報、特開平５−２２２１５０号公報、特開平７−３３０８６１号公報等が提案されているが、これら水分散型ポリイソシアネート組成物は伸展性に乏しいため、建築内外装用塗料に用いた場合には、コンクリート等基材の変形に追従出来ずクラックやひび割れを起こしてしまう場合があるという問題があった。
【０００３】
ポリイソシアネート組成物に伸展性を付与する方法として特開平３−４００４８号公報、特開平８−１９８９２８号公報等が提案されているが、これらの技術は溶剤系２液ウレタンコーティング組成物に関するものであり、そのままでは水系２液ウレタンコーティング組成物に適用することはできなかった。
【０００４】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明は、高い乳化力を有し、更にコーティング組成物に対して伸展性を付与できるポリイソシアネート組成物、及び水性ポリオールとポリイソシアネート組成物からなり、伸展性に優れた水系コーティング組成物を提供することを目的とする。
【０００５】
【問題を解決するための手段】
本発明者らは、水酸基を有する特定のノニオン性親水成分と、特定の長鎖ポリオールを特定の割合で反応させて得られるポリイソシアネート組成物、及びこのポリイソシアネート組成物と特定の水性ポリオールからなる水系コーティング組成物が上述の目的にかなうものであることを見い出し、本発明を完成した。即ち、本発明は、
１．脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、及びこれらのイソシアネートプレポリマーから選ばれる少なくとも１種のイソシアネート化合物と、（ａ）１つの水酸基を有し、３〜５０のエチレンオキサイド繰返単位からなるノニオン性親水成分及び、（ｂ）２〜４つの水酸基を有し、数平均分子量１０００〜１５０００のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールから選ばれる少なくとも１種の長鎖ポリオール成分との反応により得られるポリイソシアネート組成物であって、ポリイソシアネート組成物全量を基準として、ノニオン性親水成分残基５〜３０質量％、長鎖ポリオール成分残基６〜３０質量％を構成成分として含有し、イソシアネート基含有率が３〜２４質量％、粘度が１００〜１０００００ｍＰ・ｓである水系２液ウレタンコーティング組成物架橋用のポリイソシアネート組成物、
２．（ｂ）長鎖ポリオール成分が、ポリエーテルポリオールである上記１記載の水系２液ウレタンコーティング組成物架橋用のポリイソシアネート組成物、
【０００６】
３．更に、（ｃ）炭素数１〜５０の一価アルコール、炭素数２〜５０の多価アルコールから選ばれる少なくとも１種を用い、構成成分として一価アルコール残基、多価アルコール残基を総量として０．５〜４０質量％含有する上記１又は２記載の水系２液ウレタンコーティング組成物架橋用のポリイソシアネート組成物、
４．更に、（ｄ）含有している水がイオン性界面活性剤に対して１質量％以下であるイオン性界面活性剤０．５〜２０質量％を混合してなる上記１〜３のいずれかに記載の水系２液ウレタンコーティング組成物架橋用のポリイソシアネート組成物、
５．（Ａ）水酸基価１〜３００ｍｇＫＯＨ／ｇの水性ポリオールと、（Ｂ）上記１〜４のいずれかに記載のポリイソシアネート組成物を含む水系２液ウレタンコーティング組成物、に関するものである。
【０００７】
【発明実施の形態】
以下に本発明について詳しく説明する。
本発明は、脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、イソシアネートプレポリマーから選ばれる少なくとも１種のイソシアネート化合物から得られるポリイソシアネート組成物である。
脂肪族ジイソシアネートとしては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート（以下、ＨＤＩ）、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、などが挙げられる。
【０００８】
脂環式ジイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート（以下、ＩＰＤＩ）、キシリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート（以下、水添ＭＤＩ）、水添キシリレンジイソシアネート（以下、水添ＸＤＩ）、１，４−ジイソシアネートシクロヘキサン等が挙げられる。
ＨＤＩ、ＩＰＤＩ、水添ＭＤＩ、水添ＸＤＩは、比較的安価で、工業的に入手し易いため好ましい。中でもＨＤＩは、得られるポリイソシアネート組成物の粘度が低くなり易いために、最も好ましい。
【０００９】
以下、脂肪族ジイソシアネートと脂環式ジイソシアネートを総称して原料ジイソシアネートと記載する。
イソシアネートプレポリマーとは、原料ジイソシアネート等を公知の技術でプレポリマー化したものである。プレポリマー化とは、具体的には、原料ジイソシアネート等を、ビウレット化反応、イソシアヌレート化反応、ウレタン化反応、ウレトジオン化反応、アロファネート化反応させることを指し、これらは公知の技術で行うことが出来る。
【００１０】
プレポリマー化した後、未反応の原料ジイソシアネートを取り除いた方が安全であり、より好ましい。原料ジイソシアネート及びプレポリマー化に使用した溶剤の除去は、例えば薄膜蒸留法や溶剤抽出法により行うことが出来る。
本発明では、脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、イソシアネートプレポリマーを総称してイソシアネート化合物という。
本発明では、（ａ）少なくとも１つの水酸基を有し、３〜５０のエチレンオキサイド繰返単位からなるノニオン性親水成分を用いる。
【００１１】
本発明において、ノニオン性親水成分とは、ポリアルキレンオキサイドエーテルアルコール中にエチレンオキサイド繰返単位を含むものである。この親水成分の有する水酸基の数は、少なくとも１つである。このような化合物として、ポリエチレングリコールや、プルロニック型ポリアルキレングリコール等が挙げられる。また、この親水成分の有する水酸基の数としては１つが好ましい。好ましい化合物はポリエチレングリコールモノアルキルエーテルであり、特に好ましいのはポリエチレングリコールモノメチルエーテルである。
【００１２】
エチレンオキサイド繰返単位の数は３〜５０、好ましくは４〜２０、より好ましくは４〜１０である。
エチレンオキサイド繰り返し単位が３以上であれば十分な乳化能力を得ることが可能となる。エチレンオキサイドの繰り返し単位が５０以下なら結晶性が高くなり過ぎず、安定である。
ノニオン性親水成分は、ポリイソシアネート組成物の構造中に組み込まれることで、界面活性剤としての能力を発現する。
【００１３】
本発明では、（ｂ）数平均分子量１０００〜１５０００の長鎖ポリオール成分を用いる。
本発明に用いる長鎖ポリオール成分としては、脂肪族炭化水素ポリオール類、含フッ素ポリオール類、ポリエーテルポリオール類、ポリエステルポリオール類、ポリカーボネートポリオール類、エポキシ樹脂類、アクリルポリオール類、及びアルキドポリオール類等の中の１種類またはその混合物を用いることが出来る。
その中でも、ポリエーテルポリオール類とポリエステルポリオール類は得られたポリイソシアネート組成物が水に分散しやすくなるため好ましく、特にポリエーテルポリオール類はより水に分散しやすくなるため一層好ましい。
【００１４】
ポリエーテルポリオール類としては、例えば、多価ヒドロキシ化合物の単独または混合物に、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム等の水酸化物、アルコラート、アルキルアミン等の強塩基性触媒を使用して、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、スチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの単独または混合物を付加して得られるポリエーテルポリオール類、更にエチレンジアミン類等の多官能化合物にアルキレンオキサイドを反応させて得られるポリエーテルポリオール類及び、これらポリエーテル類を媒体としてアクリルアミド等を重合して得られる、いわゆるポリマーポリオール類等が含まれる。
【００１５】
多価ヒドロキシ化合物としては、
▲１▼例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ジグリセリン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールなど
▲２▼例えば、エリトリトール、Ｄ−トレイトール、Ｌ−アラビニトール、リビトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、ガラクチトール、ラムニトール等アルコール系化合物、
▲３▼アラビノース、リボース、キシロース、グルコロース、マンノース、ガラクトース、フルクトース、ソルボース、ラムノース、フコース、リボデソース等の単糖類、
▲４▼例えばトレハロース、ショ糖、マルトース、セロビオース、ゲンチオビオース、ラクトース、メリビオース等の二糖類、
▲５▼例えば、ラフィノース、ゲンチアノース、メレチトース等の三糖類、
▲６▼例えば、スタキオース等の四糖類
等がある。
【００１６】
ポリエステルポリオールとしては、例えばコハク酸、アジピン酸、ダイマー酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等のカルボン酸群から選ばれた二塩基酸の単独または混合物と、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン等の群から選ばれた多価アルコールの単独または混合物との縮合反応によって得られるポリエステルポリオール類、及び例えばε−カプロラクトンを多価アルコールを用いて開環重合して得られるようなポリカプロラクトンポリオール類、またポリカーボネートポリオール類等が挙げられる。
【００１７】
長鎖ポリオール成分は、数平均分子量が１０００〜１５０００、好ましくは２０００〜１２０００、更に好ましくは３０００〜１００００である。数平均分子量が１０００以上なら伸展性を付与することが可能となる。数平均分子量が１５０００以下なら、適当な粘度で設計する事が可能となる。
また、長鎖ポリオールの水酸基の数は２〜８、好ましくは２〜６、更に好ましくは２〜４が適当である。水酸基の数が２以上なら伸展性を付与することができ、８以下なら適当な粘度で設計することができる。
【００１８】
長鎖ポリオール成分を、ポリイソシアネート組成物の構造中に組み込むことにより水系コーティング組成物に伸展性を付与することができる。
本発明のポリイソシアネート組成物は、構成成分としてノニオン性親水成分残基を２〜４０質量％含有している。
ノニオン性親水成分残基とは、ノニオン性親水成分からノニオン性親水成分が有する水酸基の水素原子を除いた部分のことである。
【００１９】
本発明においてノニオン性親水成分残基の含有率は、ポリイソシアネート組成物全量に対して、２〜４０質量％、好ましくは３〜３５質量％、更に好ましくは５〜３０質量％である。２質量％以上であれば乳化力を発現することができる。
また４０質量％以下ならポリイソシアネート組成物の親水性が高くなり過ぎず、イソシアネート基と水との反応を抑制することができる。
また本発明のポリイソシアネート組成物は、構成成分として長鎖ポリオール成分残基を２〜５０質量％含有している。
【００２０】
長鎖ポリオール成分残基とは、長鎖ポリオール成分から、長鎖ポリオール成分が有する水酸基の水素原子を除いた部分のことである。
本発明で用いる長鎖ポリオール成分残基の含有率は、ポリイソシアネート組成物全量に対し、２〜５０質量％、好ましくは４〜４０質量％、更に好ましくは６〜３０質量％である。含有率２質量％以上なら伸展性を付与することが可能となる。含有率５０質量％以下なら適当な粘度で設計する事が可能となる。
【００２１】
また、本発明のポリイソシアネート組成物は必要に応じ、（ｃ）炭素数１〜５０の一価アルコール、炭素数２〜５０の多価アルコールから選ばれる少なくとも１種を用い、構成成分として一価アルコール残基、多価アルコール残基を総量として０．５〜４０質量％含有しても良い。
炭素数１〜５０の一価アルコール残基とは、一価アルコールから一価アルコールが有する水酸基の水素原子を除いた部分のことである。
【００２２】
炭素数２〜５０の多価アルコール残基とは、多価アルコールから多価アルコールの有する水酸基の水素原子を除いた部分のことである。
一価アルコール残基、多価アルコール残基の少なくとも１種を含有することによってポリイソシアネート組成物に更に良好な水分散性を付与することが出来る。
【００２３】
一価アルコールとは１個の水酸基を有する有機化合物である。
一価アルコールの炭素数は１〜５０、好ましくは１〜２０、更に好ましくは１〜１５である。
炭素数が１〜５０の範囲であれば適当な粘度で設計することが可能となる。
一価アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、１−プロパノール、２−プロパノール、１−ブタノール、２−ブタノール、ｉ―ブタノール、１−ペンタノール、イソアミルアルコール、１−ヘキサノール、２−ヘキサノール、３，３，５―トリメチル−１−ヘキサノール、トリデカノール、ペンタデカノールなどの飽和脂肪族アルコール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、トリメチルシクロヘキサノールなどの飽和環状脂肪族アルコール、プロペノール、ブテノール、ヘキセノール、２−ヒドロキシエチルアクリレートなどの不飽和脂肪族アルコール、エチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテルなどのエーテル結合を含有するアルコール、エステル結合を含有するアルコール、などが挙げられる。これらのうち１種を用いても良いし、２種以上併用しても良い。
【００２４】
多価アルコールとは２つ以上の水酸基を有する有機化合物である。
多価アルコールの炭素数は２〜５０、好ましくは２〜３０、更に好ましくは２〜１５である。
炭素数が２〜５０の範囲であれば適当な粘度で設計することが可能となる。
多価アルコールの水酸基の数は２〜１０、好ましくは２〜６、更に好ましくは２〜４が適当である。水酸基の数が２〜１０の範囲であれば、適正な粘度を有しつつ伸展性を付与することができる。
【００２５】
多価アルコールを例示すると以下のようになる。
２価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、１，２−プロパンジオ−ル、１，３−プロパンジオール、１，４―ブタンジオール、１，３―ブタンジオール、１，２―ブタンジオール、１，５―ペンタンジオール、１，６―ヘキサンジオール、メチルペンタンジオール、シクロヘキサンジメタノール、メチルペンタンジオール、ネオペンチルグリコールなどの炭化水素化合物、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどの２個の水酸基を有する有機化合物などが挙げられる。
【００２６】
３価アルコールとしては、例えば、グリセリン、２−メチル−２−ヒドロキシメチル―１，３−プロパンジオール、２，４−ヒドロキシ−３−ヒドロキシメチルペンタン、１，２，６−ヘキサントリオール、トリメチロールプロパンなどの３個の水酸基を有する有機化合物などが挙げられる。
４価以上のアルコールとしては、例えば、エリトロース等のテトリトール、キシリトール等のペンチトール、ソルビトール等のヘキシトールのような糖アルコールなどが挙げられる。
【００２７】
一価アルコール及び多価アルコールは、１種のみを用いても良いし２種以上組み合わせて用いても良い。
炭素数１〜５０の一価アルコール、炭素数２〜５０の多価アルコールは、ポリイソシアネート組成物全量に対して、含有率が０．５〜４０質量％である。含有率が０．５質量％以上なら、水への分散性を向上させることが出来る。含有率が４０質量％以下なら適正なイソシアネート基の官能基数及び粘度で設計することが可能となる。
【００２８】
本発明のポリイソシアネート組成物には、更に（ｄ）実質的に水を含有しないイオン性界面活性剤を、必要に応じて、添加することが出来る。「実質的に水を含有しない」とは、イオン性界面活性剤に含まれる水とイソシアネート基が反応し発泡、白濁及び粘度上昇が起こらない程度であり、イオン性界面活性剤に対して１質量％以下である。イオン性界面活性剤を添加することにより、乳化性を向上させ、水からイソシアネート基を保護する能力が高まり、水分散体のイソシアネート基保持率やコーティング組成物のポットライフが良好になる。
【００２９】
本発明で使用するイオン性界面活性剤は、本発明に使用する主剤の水性ポリオールの中和方法によりアニオン性界面活性剤を使用すべきか、カチオン性界面活性剤を使用すべきかが決められる。
即ち、水性ポリオールを塩基によって中和した場合はアニオン性界面活性剤、酸によって中和した場合はカチオン性界面活性剤を用いた方が、凝集等を起こすことがなく好ましい。水性ポリオールが中和されていない場合はどちらを用いてもよい。
【００３０】
アニオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸アンモニウム、アルキルジサルフェートナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホネートナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、４級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩が適している。
例えば、アルキルトリメチルアンモニウムブロマイド、アルキルピリジニウムブロマイド、イミダゾリニウムラウレート等が挙げられる。
【００３１】
本発明で用いることが出来るイオン性界面活性剤の含有率は、ポリイソシアネート組成物全量に対し、０．５〜２０質量％、好ましくは１．０〜１５質量％、更に好ましくは１．５〜１０質量％である。
含有率が０．５質量％以上ならイオン性界面活性剤を混合することによる分散安定性の効果が期待できる。含有率が２０質量％以下なら架橋に関与しない成分が多すぎることなく強靱な膜を形成することが可能となる。
【００３２】
本発明のポリイソシアネート組成物は、イソシアネート化合物と、（ａ）ノニオン性親水成分と、（ｂ）長鎖ポリオール成分と、必要に応じて（ｃ）一価アルコールあるいは多価アルコールをウレタン化反応、必要に応じてアロファネート化反応させたものであり、更に、必要に応じて（ｄ）イオン性界面活性剤を混合したものである。
ウレタン化反応とはイソシアネート基と水酸基から、ウレタン基を生成する反応である。例えば、イソシアネート化合物と水酸基を有する化合物を単に混合させて反応することもできるし、必要に応じて、ジブチル錫ラウレートなど公知のウレタン化触媒を添加して反応させる事もできる。反応温度は、２０〜２００℃、好ましくは４０〜１８０℃、更に好ましくは６０〜１６０℃である。
【００３３】
アロファネート化反応とは、イソシアネート基とウレタン基とからアロファネート基を生成する反応である。アロファネート化反応は、公知の技術で行うことが出来る。例えば、イソシアネート化合物と、ウレタン基を有する化合物を混合し、１５０℃以上、好ましくは１６０℃以上の温度で反応させる方法も採用できる。あるいは、イソシアネート化合物とウレタン基を有する化合物を混合し、公知のアロファネート化触媒を用いて、反応させる方法も採用できる。アロファネート化触媒を用いた場合の反応は、２０〜２００℃、好ましくは４０〜１８０℃、より好ましくは６０〜１６０℃である。
【００３４】
ウレタン化反応とアロファネート化反応は、同時に行っても良いし、あるいはウレタン化の途中でアロファネート化反応を開始しても良いし、ウレタン化反応後にアロファネート化反応を行っても良い。
イソシアネート化合物と、（ａ）ノニオン性親水成分と、（ｂ）長鎖ポリオール成分と、必要に応じて（ｃ）一価アルコールあるいは多価アルコールをウレタン化反応、必要に応じて更にアロファネート化反応させるのは、どの様な方法で行っても良いが、例えば以下のような方法がある。
【００３５】
製造方法例１．原料ジイソシアネートをプレポリマー化した後、（ａ）ノニオン親水成分と、（ｂ）長鎖ポリオール成分と、（ｃ）一価アルコール、多価アルコールから選ばれる少なくとも１種をウレタン化、必要に応じてアロファネート化する方法。
製造方法例２．（ａ）ノニオン性親水成分と、必要に応じて（ｃ）一価アルコール、多価アルコールから選ばれる少なくとも１種と、原料ジイソシアネートからイソシアネートプレポリマーを作り、（ｂ）長鎖ポリオール成分と、必要に応じて（ｃ）一価アルコール、多価アルコールから選ばれる少なくとも１種ををウレタン化、必要に応じて更にアロファネート化する方法。
【００３６】
製造方法例３．（ｂ）長鎖ポリオール成分と、必要に応じて（ｃ）一価アルコール、多価アルコールから選ばれる少なくとも１種と原料ジイソシアネートからイソシアネートプレポリマーを作り、（ａ）ノニオン性親水成分と、必要に応じて（ｃ）一価アルコール、多価アルコールから選ばれる少なくとも１種をウレタン化、必要に応じて更にアロファネート化する方法。
製造方法例４．（ｃ）一価アルコール、多価アルコールから選ばれる少なくとも１種と原料ジイソシアネートからイソシアネートプレポリマーを作り、（ａ）ノニオン性親水成分と、（ｂ）長鎖ポリオール成分をウレタン化、必要に応じて更にアロファネート化する方法。
【００３７】
製造方法例５．（ａ）ノニオン性親水成分と、（ｂ）長鎖ポリオール成分と、原料ジイソシアネートからプレポリマーを作り、必要に応じて（ｃ）一価アルコール、多価アルコールから選ばれる少なくとも１種をウレタン化、必要に応じて更にアロファネート化する方法。
製造方法例６．（ａ）ノニオン性親水成分と、（ｂ）長鎖ポリオール成分と、必要に応じて（ｃ）一価アルコール、多価アルコールから選ばれる少なくとも１種と、原料ジイソシアネートをウレタン化、必要に応じて更にアロファネート化する方法。
【００３８】
上記製造方法１，２，３，４，５は製造方法、生産管理が容易となる点で好ましい。製造方法６は、得られるポリイソシアネート組成物の粘度が低くなる点で好ましい。
また、イソシアネート化合物と、（ａ）ノニオン性親水成分と、（ｂ）長鎖ポリオール成分と、必要に応じて（ｃ）一価アルコール、多価アルコールの少なくとも１種を加え、ウレタン化及び又はアロファネート化させたポリイソシアネート組成物は、必要に応じて、公知の技術によって更に、プレポリマー化を行っても良い。
【００３９】
なお、これらの反応には溶剤を用いても用いなくても良い。但し、溶剤を用いる際にはイソシアネート基に対し、反応活性を持たない溶剤を選択した方が好ましい。
溶剤の例としては、ミネラルスピリット等の脂肪族炭化水素系有機溶剤、ジエチルベンゼン、トリメチルベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素系有機溶剤、ジブチルエーテル等のエーテル系有機溶剤、酢酸ブチル等のエステル系有機溶剤、メチルエチルケトン等のケトン系有機溶剤、あるいはそれらの混合物が挙げられる。中でもジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチルグリコールジアセテート等の活性水素を有しない親水性のエーテル系有機溶剤やエステル系有機溶剤は特に好ましい。
【００４０】
反応終了後、必要であれば未反応の原料ジイソシアネート及び溶剤を除去してもよい。未反応の原料ジイソシアネートが残っている場合は、除いた方が安全上好ましい。
また、（ｄ）イオン性界面活性剤は、イソシアネート化合物と、ノニオン性親水成分と、長鎖ポリオール成分と、必要に応じて一価アルコールあるいは多価アルコールのウレタン化反応、必要に応じてアロファネート化反応をする際、反応の前、あるいは同時、あるいは後に混合しても良い。
【００４１】
本発明のポリイソシアネート組成物は、イソシアネート基含有率が、ポリイソシアネート組成物全量に対し、３〜２４質量％、好ましくは４〜２０質量％、更に好ましくは５〜１６質量％である。イソシアネート基含有率が３〜２４質量％の範囲内であれば、乳化性と伸展性を付与した上で、十分な架橋密度を得ることが出来る。また粘度は１００〜１０００００ｍＰ・ｓ、好ましくは１００〜５００００ｍＰ・ｓ、更に好ましくは５００〜１０００ｍＰ・ｓである。粘度が１００〜１０００００ｍＰ・ｓの範囲内であれば、容易に水に分散させることが出来る。
【００４２】
本発明のポリイソシアネート組成物中には、必要に応じてウレタン化触媒を添加することも出来る。ウレタン化触媒としては、公知の化合物が使用できる。例えば、ジブチルスズジラウレート等のスズ化合物や、ジルコニル２−エチルヘキサノエート、ジルコニウムアセチルアセトナートなどのジルコニウム化合物や、亜鉛２−エチルヘキサノエートなどの亜鉛化合物等を用いることが出来る。特に、ジブチルスズラウレートは、硬化促進効果が高いので好ましい。
【００４３】
また本発明は、（Ａ）成分として水酸基価１〜３００ｍｇＫＯＨ／ｇの水性ポリオールと、（Ｂ）成分としてポリイソシアネート組成物を配合してなる水系コーティング組成物を提供するものである。
本発明で使用される水性ポリオールとは、ラテックス、エマルジョンと表現される水分散性ポリオールすべてと水溶性ポリオール等を含んでいる。ラテックス、エマルジョンの例としては、例えば、ポリ塩化ビニリデン共重合体ラテックス、ポリ塩化ビニル共重合体ラテックス、酢酸ビニル共重合体ラテックス、ウレタンエマルジョン、アクリルラテックス、含フッ素共重合体エマルジョン、スチレンブタジエン共重合体ラテックス、アクリロニトリルブタジエン共重合体ラテックス、ポリブタジエン共重合体ラテックス、ウレタンアクリルエマルジョン、ポリエステルラテックス等である。水溶性ポリオールとしては、例えば、アクリル酸エステル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリアルキレンオキサイドポリオール系樹脂等が挙げられる。これらは公知の技術によって得ることが出来る。ラテックス、エマルジョンは、水溶性ポリオールより耐水性が優れているので好ましい。特に、ウレタンエマルジョン、アクリルラテックス、含フッ素共重合体エマルジョンは、耐候性が優れているので更に好ましい。
【００４４】
本発明で使用する水性ポリオールの水酸基価は、１〜３００ｍｇＫＯＨ／ｇ、好ましくは５〜１５０ｍｇＫＯＨ／ｇ、より好ましくは１０〜１００ｍｇＫＯＨ／ｇである。１〜３００ｍｇＫＯＨ／ｇであればコーティング組成物中に適正な架橋がかかり、強靱な塗膜を形成することが出来る。
尚、本発明で言う水酸基価は、水性ポリオールの不揮発分に対する値である。
本発明で使用するラテックスあるいはエマルジョンの粒子径は０．０１〜１．０μｍ、好ましくは０．０２〜０．５μｍ、より好ましくは０．０５〜０．２μｍが適当である。０．０１μｍ以上なら適正な粘度である。１．０μｍ以下ならラテックスあるいはエマルジョンとして安定である。
【００４５】
本発明では、水性ポリオール（Ａ）とポリイソシアネート組成物（Ｂ）のイソシアネート基／水酸基の等量比は、０．５〜５．０、好ましくは０．８〜３．０、より好ましくは１．０〜２．０が適当である。０．５〜５．０ならコーティング組成物中に適正な架橋がかかり、強靱な塗膜を形成することが出来る。
本発明のポリイソシアネート組成物は有機溶剤を添加して使用することも出来る。有機溶剤を添加したポリイソシアネート組成物は、粘度が低くなるため、取り扱いが容易になり、水への分散が容易になるという効果がある。この場合、有機溶剤はイソシアネート基と反応する官能基を有していないことが必要である。また、有機溶剤は本発明のポリイソシアネート組成物と相溶することが必要である。
【００４６】
このような有機溶剤としては、例えば酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソペンチル、メトキシプロピルアセテート、３−メトキシブチルアセテート、２−エチルブチルアセテート、２−エチルヘキシルアセテート、酢酸シクロヘキシル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸ブチル、酪酸ブチル、アジピン酸ジオクチル、グルタル酸ジイソプロピル等のエステル化合物；ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジブチルエーテル、ジオキサン、ジエトキシエタン等のエーテル化合物；
【００４７】
２-ペンタノン、３−ペンタノン、２−ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、２−ヘプタノン、４−ヘプタノン、ジイソイチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、等のケトン化合物；ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ブチルベンゼン、ｐ-シメン等の芳香族化合物；ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル等のポリエチレングリコールジエチルアルキルエーテル系の化合物；ジエチレングリコールジアセテート等のポリエチレングリコールジカルボキシレート系の化合物；更にジエチレングリコールモノエチルエーテルモノアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のジエチレングリコールモノアルキルエーテルモノカルボキシレート；ｎ−メチルピロリドン等が挙げられる。
【００４８】
本発明で用いる水性ポリオールには、必要に応じてウレタン化反応触媒を添加することも出来る。ウレタン化触媒としては、公知の化合物が使用できる。例えば、ジブチルスズラウレートなどのスズ化合物や、ジルコニル２−エチルヘキサノエート、ジルコニウムアセチルアセトナート等のジルコニウム化合物や、亜鉛２−エチルヘキサノエート等の亜鉛化合物等を用いることが出来る。特に触媒を水分散体としたものは、水性ポリオール中に分散させ易いため好ましい。このような化合物で商品化されているものとしては、ＳＣＡＴ−１Ｗ（ジブチルスズジラウリレートを水分散体としたもの、三共有機合成（株）製）等がある。
【００４９】
本発明の高い乳化性を有するポリイソシアネート組成物、及び水性コーティング組成物には必要に応じて、顔料、分散安定剤、粘度調整剤、レベリング剤、光安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、充填剤、可塑剤、潤滑剤、硬化促進触媒、消泡剤等を添加することが出来る。特に紫外線吸収剤を用いると耐候性が良好となり好ましい。
本発明のポリイソシアネート組成物及び水系コーティング組成物は、高い乳化力と伸展性を併せ持つため、従来の水系ポリイソシアネート組成物では困難であった用途、すなわち、コンクリート基材のひび割れやクラック、その他の基材の変形に追随が要求される用途に対して用いることができる。特に建築外装用塗料、建築内装用塗料あるいは自動車補修用塗料、プラスチック用塗料に適している。更に、その他の塗料、シーリング剤、接着剤、インキ、コーティング剤、注型剤、エラストマー、フォーム、プラスチック原料、繊維処理剤など幅広い分野に応用することが出来る。
【００５０】
本発明で用いた測定方法及び調整法を以下に示す。
▲１▼イソシアネート基含有率
イソシアネート基含有率は、試料約２ｇに１０ｍｌトルエンを加え、イソシアネート基を過剰の２Ｎアミン（トルエン溶液）で中和した後、１Ｎ塩酸による逆滴定によって求めた。
▲２▼粘度
粘度はＥ−型粘度計（株式会社トキメック社製）により２５℃で測定した。
▲３▼水分散性
水分散性（水への分散し易さ）は、水１２ｇとポリイソシアネート組成物８ｇを、直径４ｃｍのポリカップに入れ、直径３．５ｃｍのＳＵＳ３枚翼で２００ｒｐｍ×３分、あるいは６００ｒｐｍ×１０分攪拌し分散状態を目視で観察した。
【００５１】
▲４▼水分散液のイソシアネート基保持率
水分散液のイソシアネート基保持率は、水１２ｇとポリイソシアネート組成物８ｇを、直径３．５ｃｍのＳＵＳ３枚翼で６００ｒｐｍ×１０分攪拌し、イソシアネート含有率を測定し、更に２０℃、６５％ＲＨ条件下に放置し、所定時間後のイソシアネート含有率を測定し、以下の式から求めた。
（所定時間後のイソシアネート基含有率）／（攪拌直後のイソシアネート基含有率）×１００％
▲５▼水系コーティング組成物の調整
水性ポリオールにポリイソシアネート組成物を所定量添加し、６００ｒｐｍ×１０分攪拌して作成した。
▲６▼塗膜伸度
引張り試験機（島津ＡＧＳ５００Ｇ）にて、引張り速度２００ｍｍ／分、掴み間隔５０ｍｍ、２０℃、６５％ＲＨ条件下で測定を行った。
【００５２】
【水性ポリオールの合成】
攪拌器、温度計、冷却管、滴下漏斗、メカニカルスターラーを取り付けた四つ口フラスコの内部を窒素置換し、水６７５ｇとエマノールＮＣ（アニオン界面活性剤、３５％水溶液、花王株式会社製）４．３ｇを入れ、８０℃に加熱し、開始剤として過硫酸アンモニウム（２％水溶液）８ｇを入れた。次に、フラスコ内に下記の混合物を４時間かけて滴下し、滴下終了後１時間８０℃に保った。
２−ヒドロキシメチルメタクリレート２５ｇ（３．５質量％）
アクリル酸１０ｇ（１．４質量％）
アクリルアミド２ｇ（０．３質量％）
グリシジルメタクリレート２７ｇ（３．８質量％）
メチルメタクリレート３５３ｇ（４９．０質量％）
ブチルアクリレート２９３ｇ（４０．７質量％）
スチレン９ｇ（１．３重量％）
水４００ｇ
過硫酸アンモニウム３１ｇ（２％水溶液）
エレミノールＪＳ−２（注１）３８ｇ
エマルゲン９２０（注２）９ｇ
（注１）反応性乳化剤、３９％水溶液、三洋化成株式会社製
（注２）ノニオン性界面活性剤、２５％水溶液、花王株式会社製
【００５３】
【イソシアネートプレポリマーの合成１】
攪拌器、温度計、冷却管を取り付けた四つ口フラスコの内部を窒素置換し、ＨＤＩ１０００ｇと２−エチルヘキサノール３０ｇを仕込み、攪拌下８０℃で２時間ウレタン化反応を行った。イソシアヌレート化及びアロファネート化触媒としてテトラメチルアンモニウムカプリエートを０．０４ｇ添加し、約３時間反応させ、リン酸の固形分８５％水溶液０．０７５ｇを加えて反応を停止した。流下式薄膜蒸留装置を用いて、１回目１６０℃（０．２Ｔｏｒ）、２回目１５０℃（０．１Ｔｏｒ）で未反応のＨＤＩを除去した。
得られたイソシアネートプレポリマーは透明の液体であり、収量２８８ｇ、粘度５００ｍＰａ・ｓ、イソシアネート基含有率２０．７％であり、一価アルコールの含有率は、１０．４質量％であった。このイソシアヌレートポリマーをａ−１とする。
【００５４】
【イソシアネートプレポリマーの合成２】
イソシアネートプレポリマーの合成１と同様の装置に、ＨＤＩ１０００ｇと１，３ブタンジオール８ｇを仕込み、攪拌下８０℃で２時間ウレタン化反応を行った。温度を６０℃に下げた後、イソシアヌレート化及びアロファネート化触媒としてテトラメチルアンモニウムアセテートを０．０４ｇ添加し、約４時間反応させ、リン酸の固形分８５％水溶液を０．１１ｇ加えて反応を停止した。
イソシアネートプレポリマーの合成１と同様の条件下で未反応のＨＤＩを除去した。
得られたイソシアネートプレポリマーは透明の液体であり、収量２７２ｇ、粘度２３００ｍＰａ・ｓ、イソシアネート基含有率２１．２％であり、２価アルコールの含有率は、２．９質量％であった。このイソシアネートプレポリマーをａ−２とする。
【００５５】
【実施例１】
イソシアネートプレポリマーの合成１と同様の装置に、デュラネートＴＰＡ−１００（商品名、イソシアヌレート構造を有するイソシアネートプレポリマー、旭化成（株）製）を３００ｇ、ａ−１（イソシアネートプレポリマーの合成１で得たイソシアネートプレポリマー）を４５０ｇと、ＭＰＧ（商品名、メトキシポリエチレングリコール、エチレンオキサイド繰返単位数＝４．２個、日本乳化剤（株）製）１８０ｇ、エクセノール８４０（商品名、数平均分子量６４００のポリプロピレングリコール、旭硝子（株）製）５０ｇ、ニューコール２９１Ｍ（商品名、ジアルキルサクシネートスルホン酸Ｎａ塩、日本乳化剤（株）製）２０ｇを混合し、１２０℃×６時間、ウレタン化反応した。得られたポリイソシアネート組成物は、淡黄色液体で、イソシアネート基含有率は１１．２％、粘度は３２００ｍＰａ・ｓであった。得られたポリイソシアネート組成物の水への分散性は、２００ｒ．ｐ．ｍで３分間攪拌して溶け残りはなく良好であった。このポリイソシアネート組成物のイソシアネート基保持率を測定したところ、６時間で６５％であった。
【００５６】
【実施例２】
イソシアネートプレポリマーの合成１と同様の装置に、デュラネートＴＰＡ−１００を２６５ｇ、ａ−１を４３０ｇ、ＭＰＧを１３０ｇ、ＭＰＧ１３０（商品名、メトキシポリエチレングリコール、エチレンオキサイド繰返単位数＝９．０個、日本乳化剤（株）製）を５５ｇ、エクセノール８４０を１００ｇ、ニューコール２９１Ｍを２０ｇを混合し、１２０℃×６時間、ウレタン化反応した。得られたポリイソシアネート組成物は、淡黄色液体で、イソシアネート基含有率は１０．９％、粘度は３４００ｍＰａ・ｓであった。得られたポリイソシアネート組成物の水への分散性は、２００ｒ．ｐ．ｍで３分間攪拌して溶け残りはなく良好であった。このポリイソシアネート組成物のイソシアネート基保持率を測定したところ、６時間で６５％であった。
【００５７】
【実施例３】
イソシアネートプレポリマーの合成１と同様の装置に、ａ−２（イソシアヌレートプレポリマーの合成２で得たイソシアヌレートプレポリマー）７２０ｇと、ＭＰＧを１６０ｇ、エクセノール８４０を１００ｇ、ニューコール２９１Ｍを２０ｇ混合し、１２０℃×６時間、ウレタン化反応させた。得られたポリイソシアネート組成物は、淡黄色液体で、イソシアネート基含有率は１１．４％、粘度は９０００ｍＰａ・ｓであった。得られたポリイソシアネート組成物の水への分散性は、２００ｒ．ｐ．ｍで３分間攪拌して僅かに溶け残ったが、６００ｒ．ｐ．ｍで１０分攪拌すると溶け残りはなく良好であった。このポリイソシアネート組成物のイソシアネート基保持率を測定したところ、６時間で６６％であった。
【００５８】
【実施例４】
イソシアネートプレポリマーの合成１と同様の装置に、ＨＤＩ１０００ｇと、２−エチルヘキサノール３０ｇと、ＭＰＧを７７．３ｇ、エクセノール８４０を１０ｇ、ニューコール２９１Ｍを２ｇ混合し、触媒としてテトラメチルアンモニウムカプリエートを用い、９０℃で３時間、イソシアヌレート反応及びアロファネート化反応を行った。その後、薄膜蒸留によりＨＤＩを除去した。得られたポリイソシアネート組成物は４３２ｇであり、イソシアネート含有率１５．２％、粘度１５００ｍＰａ・ｓであった。得られたポリイソシアネート組成物の水への分散性は、２００ｒ．ｐ．ｍで３分間攪拌して溶け残りはなく良好であった。このポリイソシアネート組成物のイソシアネート基保持率を測定したところ、６時間で６５％であった。
【００５９】
【実施例５】
イソシアネートプレポリマーの合成１と同様の装置に、ＨＤＩ１０００ｇと、ＭＰＧ１３０（商品名、メトキシポリエチレングリコール、エチレンオキサイド繰返単位数＝９．０個、日本乳化剤（株）製）を７７．３ｇ、エクセノール８４０を４２．９ｇ、ニューコール２９１Ｍを８．６ｇ混合し、触媒としてテトラメチルアンモニウムオクテートを用い、９０℃で３時間、イソシアヌレート反応及びアロファネート化反応を行った。その後、薄膜蒸留によりＨＤＩを除去した。得られたポリイソシアネート組成物は４２９ｇであり、イソシアネート含有率１６．４％、粘度１８００ｍＰ・ｓであった。得られたポリイソシアネート組成物の水への分散性は、２００ｒ．ｐ．ｍで３分間攪拌して溶け残りはなく良好であった。このポリイソシアネート組成物のイソシアネート基保持率を測定したところ、６時間で６０％であった。
【００６０】
【実施例６】
イソシアネートプレポリマーの合成１と同様の装置に、ＨＤＩ１０００ｇと、２−エチルヘキサノール２２．３ｇと、ＭＰＧを６３．９ｇ、エクセノール８４０を９６．１ｇ混合し、触媒としてテトラメチルアンモニウムカプリエートを用い、９０℃で３時間、イソシアヌレート反応及びアロファネート化反応を行った。その後、薄膜蒸留によりＨＤＩを除去した。得られたポリイソシアネート組成物は４３０ｇであり、イソシアネート含有率１３．２％、粘度２５００ｍＰａ・ｓであった。得られたポリイソシアネート組成物の水への分散性は、２００ｒ．ｐ．ｍで３分間攪拌して溶け残りはなく良好であった。このポリイソシアネート組成物のイソシアネート基保持率を測定したところ、４時間で０％であった。
【００６１】
【実施例７】
イソシアネートプレポリマーの合成１と同様の装置に、ＨＤＩ１０００ｇと、ＭＰＧ（商品名、メトキシポリエチレングリコール、エチレンオキサイド繰返単位数＝４．２個、日本乳化剤（株）製）を７７．３ｇ、エクセノール２０２０（商品名、数平均分子量２０００のポリプロピレングリコール、旭硝子（株）製）を８５．８ｇ、ニューコール２９１Ｍを８．６ｇ混合し、触媒としてテトラメチルアンモニウムヘキサネートを用い、９０℃で３時間、イソシアヌレート反応及びアロファネート化反応を行った。その後、薄膜蒸留によりＨＤＩを除去した。得られたポリイソシアネート組成物は１００ｇであり、イソシアネート含有率１４．５％、粘度１６００ｍＰａ・ｓであった。得られたポリイソシアネート組成物の水への分散性は、２００ｒ．ｐ．ｍで３分間攪拌して溶け残りはなく良好であった。このポリイソシアネート組成物のイソシアネート基保持率を測定したところ、６時間で６０％であった。
【００６２】
【実施例８】
イソシアネートプレポリマーの合成１と同様の装置に、デュラネートＴＰＡ−１００を７００ｇと、ＭＰＧ１３０を１８０ｇ、プレミノールＰＭＬ−３０１２（商品名、数平均分子量１２０００のポリプロピレングリコール、旭硝子（株）製）を１００ｇ、ニューコール２９１Ｍを２０ｇ混合し、１２０℃×６時間、ウレタン化反応させた。得られたポリイソシアネート組成物は、淡黄色液体で、イソシアネート基含有率は１２．６％、粘度は４０００ｍＰａ・ｓであった。得られたポリイソシアネート組成物の水への分散性は、２００ｒ．ｐ．ｍで３分間攪拌して溶け残りはなく良好であった。このポリイソシアネート組成物のイソシアネート基保持率を測定したところ、６時間で６０％であった。
【００６３】
【実施例９】
イソシアネートプレポリマーの合成１と同様の装置に、デュラネートＴＰＡ−１００を７００ｇと、ＭＰＧ１３０を１８０ｇ、ペスポールＰＰ６０１（商品名、数平均分子量３３００東亞合成化学工業（株）製）を１００ｇ、ニューコール２９１Ｍを２０ｇ混合し、１２０℃×６時間、ウレタン化反応させた。得られたポリイソシアネート組成物は、淡黄色液体で、イソシアネート基含有率は１２．０％、粘度は３０００ｍＰａ・ｓであった。得られたポリイソシアネート組成物の水への分散性は、２００ｒ．ｐ．ｍで３分間攪拌して溶け残りはなく良好であった。このポリイソシアネート組成物のイソシアネート基保持率を測定したところ、６時間で６０％であった。
【００６４】
【実施例１０】
イソシアネートプレポリマーの合成１と同様の装置に、デュラネート２４Ａ−１００（商品名、ビューレット基を有するイソシアネートプレポリマー、旭化成（株）製）７００ｇと、ＭＰＧ０８１（商品名、メトキシポリエチレングリコール、エチレンオキサイド繰返単位数＝１６．０個、日本乳化剤（株）製）を１３０ｇ、エクセノール８４０を１００ｇ、ニューコール２９１Ｍを７０ｇ混合し、１２０℃×６時間、ウレタン化反応させた。得られたポリイソシアネート組成物は、イソシアネート含有率１６．０％、粘度７０００ｍＰａ・ｓであった。得られたポリイソシアネート組成物の水への分散性は、２００ｒ．ｐ．ｍで３分間攪拌して溶け残りはなく良好であった。このポリイソシアネート組成物のイソシアネート基保持率を測定したところ、６時間で７０％であった。
【００６５】
【比較例１】
イソシアネートプレポリマーの合成１と同様の装置に、デュラネートＴＰＡ−１００を８００ｇとＭＰＧ１３０を１８０ｇ、ニューコール２９１Ｍを２０ｇを混合し、１２０℃×６時間、ウレタン化反応させた。得られたポリイソシアネート組成物は、淡黄色液体で、イソシアネート基含有率は１６．５％、粘度は１８００ｍＰａ・ｓであった。得られたポリイソシアネート組成物の水への分散性を有していた。このポリイソシアネート組成物のイソシアネート基保持率を測定したところ、６時間で６５％であった。
【００６６】
【比較例２】
イソシアネートプレポリマーの合成１と同様の装置に、ａ−１を８００ｇと、エクセノール８４０を２００ｇ混合し、１２０℃×６時間、ウレタン化反応させた。得られたポリイソシアネート組成物は、淡黄色液体で、イソシアネート基含有率は１８．１％、粘度は２５００ｍＰａ・ｓであった。得られたポリイソシアネート組成物は水には分散しなかった。
【００６７】
【実施例１１〜２０及び比較例３〜４】
実施例１〜１０及び比較例１〜２で得られたポリイソシアネート組成物の組成を表１に記す。
また実施例１〜１０及び比較例１で得られたポリイソシアネート組成物と水性ポリオールの合成例１で得た水性ポリオールを、イソシアネート基／水酸基の等量比＝１．０で混合し、水系コーティング組成物を得た。このコーティング組成物をポリプロピレン板に、６０μｍ（乾燥塗膜時）になるように塗布し、１２０℃で３０分乾燥させた。得られた塗膜の引張試験を行った。結果を表２に記す。なお、表２では、塗膜伸度０〜１００％を×、１００〜１５０％を△、１５０〜３００％を○という記号で表す。但し、比較例２で得られたポリイソシアネートは水性ポリオールと混合出来ないため引張試験を行えなかった。
【００６８】
【表１】

【００６９】
【表２】

【００７０】
【発明の効果】
本発明のポリイソシアネート組成物は、高い乳化力を有し、更にコーティング組成物に対して伸展性を付与できる。又、本発明のコーテイング組成物は、伸展性に優れている。よって本発明のポリイシシアネート組成物、及びコーテイング組成物は、従来の水系ポリイソシアネート組成物及び水系コーテイング組成物では困難であった用途、すなわち、コンクリート基材のひび割れやクラック、その他の基材の変形に追随が要求される用途に対して用いることができる。特に建築外装用塗料、建築内装用塗料あるいは自動車補修用塗料、プラスチック用塗料に適している。更に、その他の塗料、シーリング剤、接着剤、インキ、コーティング剤、注型剤、エラストマー、フォーム、プラスチック原料、繊維処理剤など幅広い分野に応用することが出来る。[0001]
[Technical field to which the present invention pertains]
The present invention relates to a polyisocyanate composition that is excellent in water dispersibility due to high emulsifying power and can impart extensibility to a coating composition. Moreover, this invention relates to the coating composition which consists of a water-based polyol and a polyisocyanate composition, and can be used for coating uses, such as a building interior / exterior.
[0002]
[Prior art]
In recent years, guidelines on volatile organic compounds have become stricter, and the room temperature cross-linking type two-component urethane coating compositions that have been used as solvent-based paints are also becoming water-based.
JP-A-9-328654, JP-A-2000-248044, JP-A-5-222150, JP-A-7-330861 disclose methods for obtaining a polyisocyanate composition that imparts emulsifying properties and can be easily dispersed in water. However, these water-dispersed polyisocyanate compositions have poor extensibility, so when used in building interior and exterior paints, they cannot follow the deformation of the base material such as concrete, causing cracks and cracks. There was a problem that it might end.
[0003]
JP-A-3-40048 and JP-A-8-198928 have been proposed as methods for imparting extensibility to a polyisocyanate composition. These techniques relate to a solvent-based two-component urethane coating composition. Yes, as it was, it could not be applied to an aqueous two-component urethane coating composition.
[0004]
[Problems to be solved by the present invention]
The present invention provides a polyisocyanate composition having a high emulsifying power and further imparting extensibility to the coating composition, and an aqueous coating composition excellent in extensibility comprising an aqueous polyol and a polyisocyanate composition. The purpose is to do.
[0005]
[Means for solving problems]
The present inventors comprise a specific nonionic hydrophilic component having a hydroxyl group, a polyisocyanate composition obtained by reacting a specific long-chain polyol at a specific ratio, and the polyisocyanate composition and a specific aqueous polyol. The present invention was completed by finding that the water-based coating composition meets the above-mentioned purpose. That is, the present invention
1. Aliphatic diisocyanate, alicyclic diisocyanate, And these At least one isocyanate compound selected from isocyanate prepolymers, (a) a nonionic hydrophilic component having one hydroxyl group and consisting of 3 to 50 ethylene oxide repeating units, and (b) 2 to 2 4 Having two hydroxyl groups and having a number average molecular weight of 1000 to 15000 At least one selected from polyether polyol and polyester polyol A polyisocyanate composition obtained by reaction with a long-chain polyol component, which is based on the total amount of the polyisocyanate composition and is a nonionic hydrophilic component residue 5-30 Mass%, long-chain polyol component residue 6-30 Contains mass% as a constituent The isocyanate group content is 3 to 24% by mass, and the viscosity is 100 to 100,000 mP · s. A polyisocyanate composition for crosslinking an aqueous two-component urethane coating composition;
2. (B) the long-chain polyol component is a polyether polyol Le 2. The aqueous two-component urethane coating composition according to 1 above Cross-linking Polyisocyanate composition for,
[0006]
3. Furthermore, (c) using at least one selected from monohydric alcohols having 1 to 50 carbon atoms and polyhydric alcohols having 2 to 50 carbon atoms, the total amount of monohydric alcohol residues and polyhydric alcohol residues as constituent components 3. The aqueous two-component urethane coating composition according to 1 or 2 above, containing 0.5 to 40% by mass Cross-linking Polyisocyanate composition for,
4). Furthermore, (d) any one of the above 1-3, wherein the contained water is mixed with 0.5 to 20% by mass of an ionic surfactant that is 1% by mass or less based on the ionic surfactant. The aqueous two-component urethane coating composition described Cross-linking Polyisocyanate composition for,
5). An aqueous system comprising (A) an aqueous polyol having a hydroxyl value of 1 to 300 mgKOH / g and (B) the polyisocyanate composition according to any one of 1 to 4 above. 2-pack urethane Coating compositions.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention is described in detail below.
The present invention is a polyisocyanate composition obtained from at least one isocyanate compound selected from aliphatic diisocyanates, alicyclic diisocyanates, and isocyanate prepolymers.
Examples of the aliphatic diisocyanate include tetramethylene diisocyanate, pentamethylene diisocyanate, hexamethylene diisocyanate (hereinafter referred to as HDI), trimethylhexamethylene diisocyanate, and lysine diisocyanate.
[0008]
Examples of the alicyclic diisocyanate include isophorone diisocyanate (hereinafter, IPDI), xylylene diisocyanate, hydrogenated diphenylmethane diisocyanate (hereinafter, hydrogenated MDI), hydrogenated xylylene diisocyanate (hereinafter, hydrogenated XDI), 1,4- And diisocyanate cyclohexane.
HDI, IPDI, hydrogenated MDI, and hydrogenated XDI are preferable because they are relatively inexpensive and easily available industrially. Among these, HDI is most preferable because the resulting polyisocyanate composition tends to have a low viscosity.
[0009]
Hereinafter, aliphatic diisocyanate and alicyclic diisocyanate are collectively referred to as raw material diisocyanate.
The isocyanate prepolymer is obtained by prepolymerizing a raw material diisocyanate or the like by a known technique. Prepolymerization specifically means that raw diisocyanate and the like are subjected to biuretization reaction, isocyanurate formation reaction, urethanization reaction, uretdioneization reaction, allophanate reaction, and these can be performed by known techniques. I can do it.
[0010]
After prepolymerization, it is safer and more preferable to remove the unreacted raw diisocyanate. The removal of the raw material diisocyanate and the solvent used for the prepolymerization can be performed, for example, by a thin film distillation method or a solvent extraction method.
In the present invention, aliphatic diisocyanate, alicyclic diisocyanate, and isocyanate prepolymer are collectively referred to as an isocyanate compound.
In the present invention, (a) a nonionic hydrophilic component having at least one hydroxyl group and comprising 3 to 50 ethylene oxide repeating units is used.
[0011]
In the present invention, the nonionic hydrophilic component is a polyalkylene oxide ether alcohol containing an ethylene oxide repeating unit. The hydrophilic component has at least one hydroxyl group. Examples of such compounds include polyethylene glycol and pluronic polyalkylene glycol. The number of hydroxyl groups possessed by this hydrophilic component is preferably one. A preferred compound is polyethylene glycol monoalkyl ether, and particularly preferred is polyethylene glycol monomethyl ether.
[0012]
The number of ethylene oxide repeating units is 3-50, preferably 4-20, more preferably 4-10.
If the ethylene oxide repeating unit is 3 or more, sufficient emulsification ability can be obtained. If the repeating unit of ethylene oxide is 50 or less, the crystallinity is not excessively increased and is stable.
A nonionic hydrophilic component expresses the ability as a surfactant by being incorporated in the structure of the polyisocyanate composition.
[0013]
In the present invention, (b) a long-chain polyol component having a number average molecular weight of 1000 to 15000 is used.
Examples of the long-chain polyol component used in the present invention include aliphatic hydrocarbon polyols, fluorine-containing polyols, polyether polyols, polyester polyols, polycarbonate polyols, epoxy resins, acrylic polyols, and alkyd polyols. One of them or a mixture thereof can be used.
Among these, polyether polyols and polyester polyols are preferable because the obtained polyisocyanate composition is easily dispersed in water, and polyether polyols are particularly preferable because they are more easily dispersed in water.
[0014]
Polyether polyols include, for example, ethylene oxide, propylene using a polybasic hydroxy compound alone or in a mixture, for example, a hydroxide such as lithium, sodium or potassium, a strong basic catalyst such as alcoholate or alkylamine. Polyether polyols obtained by adding an alkylene oxide such as oxide, butylene oxide, cyclohexene oxide, styrene oxide or a mixture thereof, and polyether polyols obtained by reacting an alkylene oxide with a polyfunctional compound such as ethylenediamine Also included are so-called polymer polyols obtained by polymerizing acrylamide or the like using these polyethers as a medium.
[0015]
As a polyvalent hydroxy compound,
(1) For example, glycerin, trimethylolpropane, diglycerin, ditrimethylolpropane, pentaerythritol, dipentaerythritol, etc.
(2) For example, alcohol compounds such as erythritol, D-threitol, L-arabinitol, ribitol, xylitol, sorbitol, mannitol, galactitol, rhamnitol,
(3) Monosaccharides such as arabinose, ribose, xylose, glucorose, mannose, galactose, fructose, sorbose, rhamnose, fucose, ribodesource,
(4) Disaccharides such as trehalose, sucrose, maltose, cellobiose, gentiobiose, lactose, melibiose,
(5) For example, trisaccharides such as raffinose, gentianose, and meletitose,
(6) For example, tetrasaccharides such as stachyose
Etc.
[0016]
Examples of the polyester polyol include dibasic acids selected from carboxylic acid groups such as succinic acid, adipic acid, dimer acid, maleic anhydride, phthalic anhydride, isophthalic acid, terephthalic acid, and the like, ethylene glycol, propylene Polyester polyols obtained by a condensation reaction with a single or mixture of polyhydric alcohols selected from the group of glycol, diethylene glycol, neopentyl glycol, trimethylolpropane, glycerin and the like, and for example, ε-caprolactone using polyhydric alcohol Examples include polycaprolactone polyols obtained by ring-opening polymerization and polycarbonate polyols.
[0017]
The long-chain polyol component has a number average molecular weight of 1000 to 15000, preferably 2000 to 12000, and more preferably 3000 to 10,000. If the number average molecular weight is 1000 or more, extensibility can be imparted. If the number average molecular weight is 15000 or less, it is possible to design with an appropriate viscosity.
In addition, the number of hydroxyl groups in the long-chain polyol is 2 to 8, preferably 2 to 6, and more preferably 2 to 4. If the number of hydroxyl groups is 2 or more, extensibility can be imparted, and if it is 8 or less, it can be designed with an appropriate viscosity.
[0018]
By incorporating the long-chain polyol component into the structure of the polyisocyanate composition, extensibility can be imparted to the aqueous coating composition.
The polyisocyanate composition of this invention contains 2-40 mass% of nonionic hydrophilic component residues as a structural component.
A nonionic hydrophilic component residue is a portion obtained by removing a hydrogen atom of a hydroxyl group of a nonionic hydrophilic component from a nonionic hydrophilic component.
[0019]
In this invention, the content rate of a nonionic hydrophilic component residue is 2-40 mass% with respect to the polyisocyanate composition whole quantity, Preferably it is 3-35 mass%, More preferably, it is 5-30 mass%. If it is 2 mass% or more, emulsification ability can be expressed.
Moreover, if it is 40 mass% or less, the hydrophilic property of a polyisocyanate composition will not become high too much, and reaction of an isocyanate group and water can be suppressed.
Moreover, the polyisocyanate composition of this invention contains 2-50 mass% of long-chain polyol component residues as a structural component.
[0020]
The long-chain polyol component residue is a portion obtained by removing the hydrogen atom of the hydroxyl group of the long-chain polyol component from the long-chain polyol component.
The content rate of the long-chain polyol component residue used by this invention is 2-50 mass% with respect to the polyisocyanate composition whole quantity, Preferably it is 4-40 mass%, More preferably, it is 6-30 mass%. If the content is 2% by mass or more, extensibility can be imparted. If the content is 50% by mass or less, it can be designed with an appropriate viscosity.
[0021]
Moreover, the polyisocyanate composition of this invention is monovalent | monohydric as a structural component using (c) at least 1 sort (s) chosen from C1-C50 monohydric alcohol and C2-C50 polyhydric alcohol as needed. You may contain 0.5-40 mass% of alcohol residues and a polyhydric alcohol residue as a total amount.
A C1-C50 monohydric alcohol residue is the part remove | excluding the hydrogen atom of the hydroxyl group which monohydric alcohol has from monohydric alcohol.
[0022]
A C2-C50 polyhydric alcohol residue is the part remove | excluding the hydrogen atom of the hydroxyl group which polyhydric alcohol has from polyhydric alcohol.
By containing at least one of a monohydric alcohol residue and a polyhydric alcohol residue, a better water dispersibility can be imparted to the polyisocyanate composition.
[0023]
A monohydric alcohol is an organic compound having one hydroxyl group.
The carbon number of the monohydric alcohol is 1-50, preferably 1-20, more preferably 1-15.
When the carbon number is in the range of 1 to 50, it is possible to design with an appropriate viscosity.
Examples of the monohydric alcohol include methanol, ethanol, 1-propanol, 2-propanol, 1-butanol, 2-butanol, i-butanol, 1-pentanol, isoamyl alcohol, 1-hexanol, 2-hexanol, 3, Saturated aliphatic alcohols such as 3,5-trimethyl-1-hexanol, tridecanol, pentadecanol, saturated cyclic aliphatic alcohols such as cyclopentanol, cyclohexanol, methylcyclohexanol, trimethylcyclohexanol, propenol, butenol, hexenol, Unsaturated fatty alcohols such as 2-hydroxyethyl acrylate, alcohols containing ether bonds such as ethylene glycol monoalkyl ether, propylene glycol monoalkyl ether, Alcohol containing ester bonds, and the like. Of these, one type may be used, or two or more types may be used in combination.
[0024]
A polyhydric alcohol is an organic compound having two or more hydroxyl groups.
The number of carbon atoms of the polyhydric alcohol is 2 to 50, preferably 2 to 30, and more preferably 2 to 15.
When the carbon number is in the range of 2 to 50, it is possible to design with an appropriate viscosity.
The number of hydroxyl groups in the polyhydric alcohol is 2 to 10, preferably 2 to 6, and more preferably 2 to 4. If the number of hydroxyl groups is in the range of 2 to 10, extensibility can be imparted while having an appropriate viscosity.
[0025]
Examples of polyhydric alcohol are as follows.
Examples of the dihydric alcohol include ethylene glycol, 1,2-propanediol, 1,3-propanediol, 1,4-butanediol, 1,3-butanediol, 1,2-butanediol, 1, Hydrocarbon compounds such as 5-pentanediol, 1,6-hexanediol, methylpentanediol, cyclohexanedimethanol, methylpentanediol, neopentyl glycol, and two hydroxyl groups such as diethylene glycol, triethylene glycol, polyethylene glycol, and polypropylene glycol And organic compounds having.
[0026]
Examples of the trihydric alcohol include glycerin, 2-methyl-2-hydroxymethyl-1,3-propanediol, 2,4-hydroxy-3-hydroxymethylpentane, 1,2,6-hexanetriol, and trimethylolpropane. And organic compounds having three hydroxyl groups.
Examples of the tetravalent or higher alcohol include tetritol such as erythrose, pentitol such as xylitol, and sugar alcohol such as hexitol such as sorbitol.
[0027]
A monohydric alcohol and a polyhydric alcohol may use only 1 type, and may be used in combination of 2 or more type.
The content of the monohydric alcohol having 1 to 50 carbon atoms and the polyhydric alcohol having 2 to 50 carbon atoms is 0.5 to 40% by mass with respect to the total amount of the polyisocyanate composition. If content rate is 0.5 mass% or more, the dispersibility to water can be improved. If the content is 40% by mass or less, it is possible to design with an appropriate number of functional groups and viscosity of isocyanate groups.
[0028]
The polyisocyanate composition of the present invention may further contain (d) an ionic surfactant containing substantially no water, if necessary. “Substantially no water” means that the water contained in the ionic surfactant reacts with the isocyanate group to prevent foaming, white turbidity, and viscosity increase. ,I It is 1 mass% or less with respect to an on-active surfactant. By adding an ionic surfactant, the emulsifiability is improved, the ability to protect isocyanate groups from water is increased, and the isocyanate group retention of the aqueous dispersion and the pot life of the coating composition are improved.
[0029]
The ionic surfactant used in the present invention is determined depending on the neutralization method of the main aqueous polyol used in the present invention, whether an anionic surfactant or a cationic surfactant should be used.
That is, when an aqueous polyol is neutralized with a base, it is preferable to use an anionic surfactant, and when neutralized with an acid, a cationic surfactant is preferably used without causing aggregation. Either may be used when the aqueous polyol is not neutralized.
[0030]
Examples of the anionic surfactant include ammonium alkylbenzene sulfonate, sodium alkyl disulfate, sodium alkyl diphenyl ether disulfonate, sodium dialkyl sulfosuccinate and the like.
As the cationic surfactant, quaternary ammonium salts, pyridinium salts, and imidazolinium salts are suitable.
For example, alkyl trimethyl ammonium bromide, alkyl pyridinium bromide, imidazolinium laurate and the like can be mentioned.
[0031]
The content of the ionic surfactant that can be used in the present invention is 0.5 to 20% by mass, preferably 1.0 to 15% by mass, and more preferably 1.5 to 5% by mass with respect to the total amount of the polyisocyanate composition. 10% by mass.
If the content is 0.5% by mass or more, an effect of dispersion stability by mixing an ionic surfactant can be expected. If the content is 20% by mass or less, a tough film can be formed without too many components not involved in crosslinking.
[0032]
The polyisocyanate composition of the present invention comprises an urethanization reaction of an isocyanate compound, (a) a nonionic hydrophilic component, (b) a long-chain polyol component, and (c) a monohydric alcohol or a polyhydric alcohol as necessary. Allophanatization reaction is performed as necessary, and (d) an ionic surfactant is further mixed as necessary.
The urethanization reaction is a reaction for generating a urethane group from an isocyanate group and a hydroxyl group. For example, an isocyanate compound and a compound having a hydroxyl group can be simply mixed and reacted. If necessary, a known urethanization catalyst such as dibutyltin laurate can be added and reacted. The reaction temperature is 20 to 200 ° C, preferably 40 to 180 ° C, more preferably 60 to 160 ° C.
[0033]
The allophanatization reaction is a reaction that generates an allophanate group from an isocyanate group and a urethane group. The allophanatization reaction can be performed by a known technique. For example, a method in which an isocyanate compound and a compound having a urethane group are mixed and reacted at a temperature of 150 ° C. or higher, preferably 160 ° C. or higher can be employed. Or the method of mixing the compound which has an isocyanate compound and a urethane group, and making it react using a well-known allophanatization catalyst is also employable. The reaction in the case of using an allophanatization catalyst is 20 to 200 ° C, preferably 40 to 180 ° C, more preferably 60 to 160 ° C.
[0034]
The urethanization reaction and the allophanatization reaction may be performed simultaneously, or the allophanatization reaction may be started during the urethanization, or the allophanatization reaction may be performed after the urethanization reaction.
An isocyanate compound, (a) a nonionic hydrophilic component, (b) a long-chain polyol component, and (c) a monohydric alcohol or a polyhydric alcohol, if necessary, are subjected to a urethanization reaction, and if necessary, an allophanate reaction. This can be done by any method, for example, the following method.
[0035]
Manufacturing method example 1. After prepolymerizing the raw material diisocyanate, (a) nonionic hydrophilic component, (b) long-chain polyol component, and (c) at least one selected from monohydric alcohol and polyhydric alcohol is urethanated, if necessary How to allophanate.
Manufacturing method example 2 An isocyanate prepolymer is made from (a) a nonionic hydrophilic component, and (c) at least one selected from monohydric alcohols and polyhydric alcohols, and a raw material diisocyanate as required, (b) a long-chain polyol component and necessary (C) A method in which at least one selected from monohydric alcohols and polyhydric alcohols is urethanated and further allophanated as necessary.
[0036]
Production method example 3 (B) making an isocyanate prepolymer from a long-chain polyol component and, if necessary, at least one selected from (c) a monohydric alcohol and a polyhydric alcohol and a raw material diisocyanate; (a) a nonionic hydrophilic component; Accordingly, (c) a method in which at least one selected from monohydric alcohols and polyhydric alcohols is urethanated and further allophanated as necessary.
Manufacturing method example 4 (C) Making an isocyanate prepolymer from at least one selected from monohydric alcohol and polyhydric alcohol and raw material diisocyanate, (a) nonionic hydrophilic component and (b) urethanized long-chain polyol component, if necessary Further allophanate method.
[0037]
Production method example 5 (A) making a prepolymer from a nonionic hydrophilic component, (b) a long-chain polyol component, and a raw material diisocyanate, and (c) urethanizing at least one selected from a monohydric alcohol and a polyhydric alcohol as necessary. Method to further allophanate as needed.
Manufacturing method example 6 (A) a nonionic hydrophilic component, (b) a long-chain polyol component, and (c) at least one selected from a monohydric alcohol and a polyhydric alcohol as necessary When The raw diisocyanate is urethanized and further allophanated as necessary.
[0038]
The production methods 1, 2, 3, 4 and 5 are preferable in that the production method and production management are easy. Production method 6 is preferred in that the resulting polyisocyanate composition has a low viscosity.
Further, an isocyanate compound, (a) a nonionic hydrophilic component, (b) a long-chain polyol component, and (c) at least one of a monohydric alcohol and a polyhydric alcohol as necessary are added, and urethanized and / or allophanate. The converted polyisocyanate composition may be further prepolymerized by a known technique, if necessary.
[0039]
In addition, it is not necessary to use a solvent for these reactions. However, when a solvent is used, it is preferable to select a solvent having no reaction activity with respect to the isocyanate group.
Examples of solvents include aliphatic hydrocarbon organic solvents such as mineral spirits, aromatic hydrocarbon organic solvents such as diethylbenzene, trimethylbenzene and xylene, ether organic solvents such as dibutyl ether, and ester organics such as butyl acetate. Examples thereof include a solvent, a ketone organic solvent such as methyl ethyl ketone, or a mixture thereof. Of these, hydrophilic ether-based organic solvents and ester-based organic solvents having no active hydrogen such as diethylene glycol dimethyl ether, diethylene glycol diethyl ether, and diethyl glycol diacetate are particularly preferable.
[0040]
After completion of the reaction, unreacted raw diisocyanate and solvent may be removed if necessary. If unreacted raw material diisocyanate remains, it is preferable to remove it.
In addition, (d) the ionic surfactant includes an isocyanate compound, a nonionic hydrophilic component, a long-chain polyol component, a monohydric alcohol or a polyhydric alcohol urethanization reaction as necessary, and an allophanate as necessary. When carrying out the reaction, they may be mixed before, simultaneously with, or after the reaction.
[0041]
The polyisocyanate composition of the present invention has an isocyanate group content of 3 to 24% by mass, preferably 4 to 20% by mass, and more preferably 5 to 16% by mass with respect to the total amount of the polyisocyanate composition. When the isocyanate group content is in the range of 3 to 24% by mass, a sufficient crosslinking density can be obtained while imparting emulsifying properties and extensibility. The viscosity is 100 to 100000 mP · s, preferably 100 to 50000 mP · s, and more preferably 500 to 1000 mP · s. If the viscosity is in the range of 100 to 100,000 mP · s, it can be easily dispersed in water.
[0042]
A urethanization catalyst can be added to the polyisocyanate composition of the present invention as necessary. Known compounds can be used as the urethanization catalyst. For example, tin compounds such as dibutyltin dilaurate, zirconium compounds such as zirconyl 2-ethylhexanoate and zirconium acetylacetonate, and zinc compounds such as zinc 2-ethylhexanoate can be used. In particular, dibutyltin laurate is preferable because it has a high curing acceleration effect.
[0043]
The present invention also provides an aqueous coating composition comprising an aqueous polyol having a hydroxyl value of 1 to 300 mgKOH / g as the component (A) and a polyisocyanate composition as the component (B).
The aqueous polyol used in the present invention includes all water-dispersible polyols expressed as latex and emulsion, water-soluble polyols, and the like. Examples of latex and emulsion include, for example, polyvinylidene chloride copolymer latex, polyvinyl chloride copolymer latex, vinyl acetate copolymer latex, urethane emulsion, acrylic latex, fluorine-containing copolymer emulsion, styrene-butadiene copolymer Examples thereof include a unitary latex, an acrylonitrile butadiene copolymer latex, a polybutadiene copolymer latex, a urethane acrylic emulsion, and a polyester latex. Examples of the water-soluble polyol include acrylic ester resins, polyester resins, polyurethane resins, vinyl acetate resins, polyvinyl alcohol resins, epoxy resins, polyalkylene oxide polyol resins, and the like. These can be obtained by known techniques. Latex and emulsion are preferred because they have better water resistance than water-soluble polyols. In particular, urethane emulsions, acrylic latexes, and fluorine-containing copolymer emulsions are more preferable because of their excellent weather resistance.
[0044]
The hydroxyl value of the aqueous polyol used in the present invention is 1 to 300 mgKOH / g, preferably 5 to 150 mgKOH / g, more preferably 10 to 100 mgKOH / g. If it is 1-300 mgKOH / g, appropriate bridge | crosslinking will start in a coating composition and a tough coating film can be formed.
The hydroxyl value referred to in the present invention is a value relative to the nonvolatile content of the aqueous polyol.
The particle size of the latex or emulsion used in the present invention is 0.01 to 1.0 μm, preferably 0.02 to 0.5 μm, more preferably 0.05 to 0.2 μm. An appropriate viscosity is 0.01 μm or more. If it is 1.0 μm or less, it is stable as a latex or an emulsion.
[0045]
In the present invention, the equivalent ratio of isocyanate group / hydroxyl group of the aqueous polyol (A) and the polyisocyanate composition (B) is 0.5 to 5.0, preferably 0.8 to 3.0, more preferably 1. 0.0-2.0 is suitable. If it is 0.5-5.0, a proper bridge | crosslinking will start in a coating composition and a tough coating film can be formed.
The polyisocyanate composition of the present invention can be used with an organic solvent added. Since the polyisocyanate composition to which an organic solvent is added has a low viscosity, it is easy to handle and has an effect of facilitating dispersion in water. In this case, it is necessary that the organic solvent does not have a functional group that reacts with an isocyanate group. The organic solvent must be compatible with the polyisocyanate composition of the present invention.
[0046]
Examples of such organic solvents include ethyl acetate, propyl acetate, isopropyl acetate, butyl acetate, isobutyl acetate, isopentyl acetate, methoxypropyl acetate, 3-methoxybutyl acetate, 2-ethylbutyl acetate, 2-ethylhexyl acetate, cyclohexyl acetate. Ester compounds such as methyl propionate, butyl propionate, butyl butyrate, dioctyl adipate, diisopropyl glutarate; ether compounds such as diisopropyl ether, dibutyl ether, dibutyl ether, dioxane, diethoxyethane;
[0047]
Ketone compounds such as 2-pentanone, 3-pentanone, 2-hexanone, methyl isobutyl ketone, 2-heptanone, 4-heptanone, diisoethyl ketone, isophorone, cyclohexanone, methylcyclohexanone, and the like; benzene, toluene, xylene, ethylbenzene, butyl Aromatic compounds such as benzene and p-cymene; polyethylene glycol diethyl alkyl ether compounds such as diethylene glycol dimethyl ether, diethylene glycol diethyl ether and triethylene glycol dimethyl ether; polyethylene glycol dicarboxylate compounds such as diethylene glycol diacetate; and further diethylene glycol mono Ethylene ether monoacetate, diethylene glycol monobutyl ether acetate, etc. Glycol monoalkyl ether mono-carboxylate; n-methyl pyrrolidone.
[0048]
A urethanization reaction catalyst may be added to the aqueous polyol used in the present invention, if necessary. Known compounds can be used as the urethanization catalyst. For example, tin compounds such as dibutyltin laurate, zirconium compounds such as zirconyl 2-ethylhexanoate and zirconium acetylacetonate, and zinc compounds such as zinc 2-ethylhexanoate can be used. In particular, a catalyst in which an aqueous dispersion is used is preferable because it can be easily dispersed in an aqueous polyol. Examples of products that have been commercialized with such compounds include SCAT-1W (dibutyltin dilaurate in water dispersion, manufactured by Sansha Co., Ltd.).
[0049]
If necessary, the polyisocyanate composition having high emulsifiability of the present invention and the aqueous coating composition may include a pigment, a dispersion stabilizer, a viscosity modifier, a leveling agent, a light stabilizer, an antioxidant, an ultraviolet absorber, A filler, a plasticizer, a lubricant, a curing accelerating catalyst, an antifoaming agent, and the like can be added. In particular, it is preferable to use an ultraviolet absorber since weather resistance is improved.
Since the polyisocyanate composition and the aqueous coating composition of the present invention have both high emulsifying power and extensibility, they are difficult to use with conventional aqueous polyisocyanate compositions, that is, cracks and cracks in concrete base materials, and the like. It can be used for applications that require the substrate to be deformed. It is particularly suitable for building exterior paints, building interior paints, automobile repair paints, and plastic paints. Furthermore, it can be applied to a wide range of other paints, sealing agents, adhesives, inks, coating agents, casting agents, elastomers, foams, plastic raw materials, fiber treatment agents and the like.
[0050]
The measurement method and adjustment method used in the present invention are shown below.
(1) Isocyanate group content
The isocyanate group content was determined by back titration with 1N hydrochloric acid after adding 10 ml of toluene to about 2 g of the sample and neutralizing the isocyanate group with an excess of 2N amine (toluene solution).
(2) Viscosity
The viscosity was measured at 25 ° C. with an E-type viscometer (manufactured by Tokimec Co., Ltd.).
(3) Water dispersibility
Water dispersibility (easiness to disperse in water) is as follows: 12 g of water and 8 g of a polyisocyanate composition are placed in a 4 cm diameter polycup and 200 rpm × 3 minutes or 600 rpm × 10 minutes with 3 SUS blades having a diameter of 3.5 cm. The mixture was stirred and the dispersion state was visually observed.
[0051]
(4) Isocyanate group retention of aqueous dispersion
The isocyanate group retention of the aqueous dispersion was determined by stirring 12 g of water and 8 g of the polyisocyanate composition with 600 rpm × 10 minutes with 3 SUS blades having a diameter of 3.5 cm, measuring the isocyanate content, and further at 20 ° C. and 65% RH. The isocyanate content after a predetermined time was measured under the condition, and determined from the following formula.
(Isocyanate group content after a predetermined time) / (Isocyanate group content immediately after stirring) × 100%
(5) Preparation of aqueous coating composition
A predetermined amount of the polyisocyanate composition was added to the aqueous polyol, and the mixture was prepared by stirring at 600 rpm × 10 minutes.
▲ 6 ▼ Elongation of coating film
The measurement was performed with a tensile tester (Shimadzu AGS 500G) under the conditions of a pulling speed of 200 mm / min, a grip interval of 50 mm, 20 ° C., and 65% RH.
[0052]
[Synthesis of aqueous polyol]
3. The inside of a four-necked flask equipped with a stirrer, thermometer, condenser, dropping funnel and mechanical stirrer was replaced with nitrogen, and 675 g of water and Emanol NC (anionic surfactant, 35% aqueous solution, manufactured by Kao Corporation) 3 g was added and heated to 80 ° C., and 8 g of ammonium persulfate (2% aqueous solution) was added as an initiator. Next, the following mixture was dropped into the flask over 4 hours, and kept at 80 ° C. for 1 hour after the completion of dropping.
2-hydroxymethyl methacrylate 25g (3.5% by mass)
Acrylic acid 10g (1.4% by mass)
Acrylamide 2g (0.3% by mass)
Glycidyl methacrylate 27g (3.8% by mass)
Methyl methacrylate 353 g (49.0% by mass)
293 g of butyl acrylate (40.7% by mass)
Styrene 9g (1.3% by weight)
400 g of water
31g ammonium persulfate (2% aqueous solution)
Eleminol JS-2 (Note 1) 38g
Emulgen 920 (Note 2) 9g
(Note 1) Reactive emulsifier, 39% aqueous solution, manufactured by Sanyo Chemical Co., Ltd.
(Note 2) Nonionic surfactant, 25% aqueous solution, manufactured by Kao Corporation
[0053]
[Synthesis of isocyanate prepolymer 1]
The inside of a four-necked flask equipped with a stirrer, a thermometer, and a cooling tube was purged with nitrogen, 1000 g of HDI and 30 g of 2-ethylhexanol were charged, and a urethanization reaction was performed at 80 ° C. for 2 hours with stirring. 0.04 g of tetramethylammonium capriate was added as an isocyanurate and allophanate catalyst and reacted for about 3 hours, and 0.075 g of 85% solid solution of phosphoric acid was added to terminate the reaction. Unreacted HDI was removed at 160 ° C. (0.2 Torr) for the first time and 150 ° C. (0.1 Torr) for the second time using a falling film distillation apparatus.
The obtained isocyanate prepolymer was a transparent liquid, the yield was 288 g, the viscosity was 500 mPa · s, the isocyanate group content was 20.7%, and the monohydric alcohol content was 10.4% by mass. This isocyanurate polymer is designated as a-1.
[0054]
[Synthesis of isocyanate prepolymer 2]
1000 g of HDI and 8 g of 1,3 butanediol were charged in the same apparatus as in Synthesis 1 of isocyanate prepolymer, and urethanization reaction was performed at 80 ° C. for 2 hours with stirring. After the temperature is lowered to 60 ° C., 0.04 g of tetramethylammonium acetate is added as an isocyanurate and allophanate catalyst and reacted for about 4 hours, and 0.11 g of a 85% solid solution of phosphoric acid is added to react. Stopped.
Unreacted HDI was removed under the same conditions as in Synthesis 1 of isocyanate prepolymer.
The obtained isocyanate prepolymer was a transparent liquid, yield 272 g, viscosity 2300 mPa · s, isocyanate group content 21.2%, and dihydric alcohol content 2.9% by mass. This isocyanate prepolymer is designated as a-2.
[0055]
[Example 1]
In the same apparatus as in Synthesis 1 of isocyanate prepolymer, 300 g of Duranate TPA-100 (trade name, isocyanate prepolymer having an isocyanurate structure, manufactured by Asahi Kasei Co., Ltd.) was obtained in Synthesis 1 of isocyanate prepolymer 1. Of isocyanate prepolymer), 180 g of MPG (trade name, methoxypolyethylene glycol, ethylene oxide repeating unit = 4.2, manufactured by Nippon Emulsifier Co., Ltd.), Exenol 840 (trade name, number average molecular weight 6400) 50 g of polypropylene glycol, manufactured by Asahi Glass Co., Ltd., and 20 g of New Coal 291M (trade name, dialkyl succinate sulfonate Na salt, manufactured by Nippon Emulsifier Co., Ltd.) were mixed and subjected to a urethanization reaction at 120 ° C. for 6 hours. The resulting polyisocyanate composition was a pale yellow liquid, had an isocyanate group content of 11.2% and a viscosity of 3200 mPa · s. The dispersibility of the obtained polyisocyanate composition in water was 200 r. p. After stirring for 3 minutes at m, there was no undissolved residue and it was good. When the isocyanate group retention of this polyisocyanate composition was measured, it was 65% in 6 hours.
[0056]
[Example 2]
In the same apparatus as Synthesis 1 of isocyanate prepolymer, 265 g of Duranate TPA-100, 430 g of a-1, 130 g of MPG, MPG130 (trade name, methoxypolyethylene glycol, ethylene oxide repeating unit number: 9.0, 55 g of Nippon Emulsifier Co., Ltd., 100 g of Exenol 840, and 20 g of New Coal 291M were mixed and subjected to urethanization reaction at 120 ° C. for 6 hours. The resulting polyisocyanate composition was a pale yellow liquid, had an isocyanate group content of 10.9% and a viscosity of 3400 mPa · s. The dispersibility of the obtained polyisocyanate composition in water was 200 r. p. After stirring for 3 minutes at m, there was no undissolved residue and it was good. When the isocyanate group retention of this polyisocyanate composition was measured, it was 65% in 6 hours.
[0057]
[Example 3]
720 g of a-2 (isocyanurate prepolymer obtained in Synthesis 2 of isocyanurate prepolymer), 160 g of MPG, 100 g of Exenol 840, and 20 g of Neucor 291M were mixed in the same apparatus as in Synthesis 1 of isocyanate prepolymer. And urethanization reaction at 120 ° C. for 6 hours. The resulting polyisocyanate composition was a pale yellow liquid, had an isocyanate group content of 11.4% and a viscosity of 9000 mPa · s. The dispersibility of the obtained polyisocyanate composition in water was 200 r. p. m was stirred for 3 minutes and remained slightly dissolved, but 600 r. p. After stirring for 10 minutes at m, there was no undissolved residue and it was good. When the isocyanate group retention of this polyisocyanate composition was measured, it was 66% in 6 hours.
[0058]
[Example 4]
In the same apparatus as in Synthesis 1 of isocyanate prepolymer, 1000 g of HDI, 30 g of 2-ethylhexanol, 77.3 g of MPG, 10 g of Exenol 840, and 2 g of Neucor 291M were mixed, and tetramethylammonium capryate was used as a catalyst. The isocyanurate reaction and the allophanatization reaction were performed at 90 ° C. for 3 hours. Thereafter, the HDI was removed by thin film distillation. The obtained polyisocyanate composition was 432 g, had an isocyanate content of 15.2% and a viscosity of 1500 mPa · s. The dispersibility of the obtained polyisocyanate composition in water was 200 r. p. After stirring for 3 minutes at m, there was no undissolved residue and it was good. When the isocyanate group retention of this polyisocyanate composition was measured, it was 65% in 6 hours.
[0059]
[Example 5]
In an apparatus similar to Synthesis 1 of isocyanate prepolymer, 1000 g of HDI, 77.3 g of MPG130 (trade name, methoxypolyethylene glycol, ethylene oxide repeating unit = 9.0, manufactured by Nippon Emulsifier Co., Ltd.), Exenol 840 42.9 g and 8.6 g of Neucor 291M were mixed, tetramethylammonium octate was used as a catalyst, and an isocyanurate reaction and an allophanatization reaction were performed at 90 ° C. for 3 hours. Thereafter, the HDI was removed by thin film distillation. The obtained polyisocyanate composition was 429 g, had an isocyanate content of 16.4% and a viscosity of 1800 mP · s. The dispersibility of the obtained polyisocyanate composition in water was 200 r. p. After stirring for 3 minutes at m, there was no undissolved residue and it was good. When the isocyanate group retention of this polyisocyanate composition was measured, it was 60% in 6 hours.
[0060]
[Example 6]
In the same apparatus as in Synthesis 1 of isocyanate prepolymer, 1000 g of HDI, 22.3 g of 2-ethylhexanol, 63.9 g of MPG and 96.1 g of Exenol 840 were mixed, and tetramethylammonium capryate was used as a catalyst. An isocyanurate reaction and an allophanatization reaction were performed at 3 ° C. for 3 hours. Thereafter, the HDI was removed by thin film distillation. The obtained polyisocyanate composition was 430 g, had an isocyanate content of 13.2% and a viscosity of 2500 mPa · s. The dispersibility of the obtained polyisocyanate composition in water was 200 r. p. After stirring for 3 minutes at m, there was no undissolved residue and it was good. When the isocyanate group retention of this polyisocyanate composition was measured, it was 0% in 4 hours.
[0061]
[Example 7]
In an apparatus similar to Synthesis 1 of isocyanate prepolymer, 1000 g of HDI, 77.3 g of MPG (trade name, methoxypolyethylene glycol, ethylene oxide repeating unit = 4.2, manufactured by Nippon Emulsifier Co., Ltd.), Exenol 2020 (Trade name, polypropylene glycol having a number average molecular weight of 2000, manufactured by Asahi Glass Co., Ltd.) 85.8 g and 8.6 g of New Coal 291M are mixed, tetramethylammonium hexanate is used as a catalyst, and isocyanate at 90 ° C. for 3 hours. A nurate reaction and an allophanatization reaction were performed. Thereafter, the HDI was removed by thin film distillation. The obtained polyisocyanate composition was 100 g, had an isocyanate content of 14.5% and a viscosity of 1600 mPa · s. The dispersibility of the obtained polyisocyanate composition in water was 200 r. p. After stirring for 3 minutes at m, there was no undissolved residue and it was good. When the isocyanate group retention of this polyisocyanate composition was measured, it was 60% in 6 hours.
[0062]
[Example 8]
In an apparatus similar to Synthesis 1 of isocyanate prepolymer, 700 g of Duranate TPA-100, 180 g of MPG130, 100 g of Preminol PML-3012 (trade name, polypropylene glycol having a number average molecular weight of 12000, manufactured by Asahi Glass Co., Ltd.), New 20 g of coal 291M was mixed and urethanized at 120 ° C. for 6 hours. The resulting polyisocyanate composition was a pale yellow liquid, had an isocyanate group content of 12.6% and a viscosity of 4000 mPa · s. The dispersibility of the obtained polyisocyanate composition in water was 200 r. p. After stirring for 3 minutes at m, there was no undissolved residue and it was good. When the isocyanate group retention of this polyisocyanate composition was measured, it was 60% in 6 hours.
[0063]
[Example 9]
In the same apparatus as in Synthesis 1 of isocyanate prepolymer, 700 g of Duranate TPA-100, 180 g of MPG130, 100 g of PESPOL PP601 (trade name, number average molecular weight 3300, manufactured by Toagosei Chemical Industry Co., Ltd.), New Coal 291M 20 g was mixed and subjected to urethanization reaction at 120 ° C. for 6 hours. The resulting polyisocyanate composition was a pale yellow liquid, had an isocyanate group content of 12.0% and a viscosity of 3000 mPa · s. The dispersibility of the obtained polyisocyanate composition in water was 200 r. p. After stirring for 3 minutes at m, there was no undissolved residue and it was good. When the isocyanate group retention of this polyisocyanate composition was measured, it was 60% in 6 hours.
[0064]
[Example 10]
In an apparatus similar to Synthesis 1 of isocyanate prepolymer, 700 g of Duranate 24A-100 (trade name, isocyanate prepolymer having a burette group, manufactured by Asahi Kasei Co., Ltd.) and MPG081 (trade name, methoxypolyethylene glycol, ethylene oxide repeat) The number of returned units = 16.0, manufactured by Nippon Emulsifier Co., Ltd. (130 g), Excenol 840 (100 g), and Newcol 291M (70 g) were mixed and subjected to a urethanization reaction at 120 ° C. for 6 hours. The resulting polyisocyanate composition had an isocyanate content of 16.0% and a viscosity of 7000 mPa · s. The dispersibility of the obtained polyisocyanate composition in water was 200 r. p. After stirring for 3 minutes at m, there was no undissolved residue and it was good. When the isocyanate group retention of this polyisocyanate composition was measured, it was 70% in 6 hours.
[0065]
[Comparative Example 1]
800 g of Duranate TPA-100, 180 g of MPG130 and 20 g of New Coal 291M were mixed in the same apparatus as in Synthesis 1 of isocyanate prepolymer, and subjected to urethanization reaction at 120 ° C. for 6 hours. The resulting polyisocyanate composition was a pale yellow liquid, had an isocyanate group content of 16.5% and a viscosity of 1800 mPa · s. The obtained polyisocyanate composition had dispersibility in water. When the isocyanate group retention of this polyisocyanate composition was measured, it was 65% in 6 hours.
[0066]
[Comparative Example 2]
800 g of a-1 and 200 g of Exenol 840 were mixed in the same apparatus as in Synthesis 1 of isocyanate prepolymer, and urethanized at 120 ° C. for 6 hours. The resulting polyisocyanate composition was a pale yellow liquid, had an isocyanate group content of 18.1% and a viscosity of 2500 mPa · s. The obtained polyisocyanate composition was not dispersed in water.
[0067]
Examples 11 to 20 and Comparative Examples 3 to 4
The compositions of the polyisocyanate compositions obtained in Examples 1 to 10 and Comparative Examples 1 and 2 are shown in Table 1.
Also, the polyisocyanate composition obtained in Examples 1 to 10 and Comparative Example 1 and the aqueous polyol obtained in Synthesis Example 1 of aqueous polyol were mixed at an isocyanate group / hydroxyl group equivalent ratio = 1.0 to obtain an aqueous coating. A composition was obtained. This coating composition was applied to a polypropylene plate so as to have a thickness of 60 μm (during dry coating) and dried at 120 ° C. for 30 minutes. The obtained coating film was subjected to a tensile test. The results are shown in Table 2. In Table 2, the coating film elongation of 0 to 100% is represented by x, 100 to 150% is represented by Δ, and 150 to 300% is represented by ○. However, since the polyisocyanate obtained in Comparative Example 2 could not be mixed with an aqueous polyol, a tensile test could not be performed.
[0068]
[Table 1]

[0069]
[Table 2]

[0070]
【The invention's effect】
The polyisocyanate composition of the present invention has high emulsifying power and can impart extensibility to the coating composition. Moreover, the coating composition of the present invention is excellent in extensibility. Therefore, the polyisocyanate composition and the coating composition of the present invention are difficult to use in the conventional water-based polyisocyanate composition and water-based coating composition, that is, cracks and cracks in concrete base materials, and other base materials. It can be used for applications that need to follow the deformation. It is particularly suitable for building exterior paints, building interior paints, automobile repair paints, and plastic paints. Furthermore, it can be applied to a wide range of other paints, sealing agents, adhesives, inks, coating agents, casting agents, elastomers, foams, plastic raw materials, fiber treatment agents and the like.

Claims

At least one isocyanate compound selected from aliphatic diisocyanates, alicyclic diisocyanates, and these isocyanate prepolymers; and (a) a nonionic hydrophilic group having one hydroxyl group and consisting of 3 to 50 ethylene oxide repeating units. Component and (b) a polyisocyanate composition obtained by reaction with at least one long-chain polyol component selected from polyether polyol and polyester polyol having 2 to 4 hydroxyl groups and a number average molecular weight of 1000 to 15000 there, based on the polyisocyanate composition total amount, nonionic hydrophilic component residues 5 to 30 mass%, contains as a component a 6-30 wt% long chain polyol component residue, isocyanate group content from 3 to 24 Water having a mass% and a viscosity of 100 to 100,000 mP · s A polyisocyanate composition for crosslinking a two-component urethane coating composition.

(B) a long-chain polyol component, polyisocyanate composition for aqueous two-pack urethane coating composition crosslinked according to claim 1 wherein the polyether polyol Lumpur.

Furthermore, (c) using at least one selected from monohydric alcohols having 1 to 50 carbon atoms and polyhydric alcohols having 2 to 50 carbon atoms, the total amount of monohydric alcohol residues and polyhydric alcohol residues as constituent components The polyisocyanate composition for crosslinking of the aqueous two-component urethane coating composition according to claim 1, which is contained in an amount of 0.5 to 40% by mass.

Furthermore, (d) The water which contains is mixed with 0.5-20 mass% of ionic surfactants which are 1 mass% or less with respect to ionic surfactant. A polyisocyanate composition for crosslinking the aqueous two-component urethane coating composition described in 1.

An aqueous two-component urethane coating composition comprising (A) an aqueous polyol having a hydroxyl value of 1 to 300 mgKOH / g and (B) a polyisocyanate composition according to any one of claims 1 to 4.