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JP4583480B2 - 中性子線量計 - Google Patents

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JP4583480B2
JP4583480B2 JP2008164588A JP2008164588A JP4583480B2 JP 4583480 B2 JP4583480 B2 JP 4583480B2 JP 2008164588 A JP2008164588 A JP 2008164588A JP 2008164588 A JP2008164588 A JP 2008164588A JP 4583480 B2 JP4583480 B2 JP 4583480B2
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Description

本発明は、原子力施設や加速器施設など中性子被ばくの恐れがある様々な漏洩中性子場で中性子エネルギーを検出して実用量である周辺線量当量(1cm線量当量)を表示する中性子線量計に関する。
中性子による被ばくが人体に与える影響の度合いを示す実効線量がICRP1990年勧告で導入されているが、この実効線量は直接には測定できない量であるため、その対応として実用量が考え出されている。周辺線量当量は、実効線量の実用量として測定について法令で定められている。
このような測定に可搬型の中性子線量計(通称はレムカウンタである。)が用いられる。中性子線量計は、熱中性子や、この熱中性子よりもエネルギーが大きい中高速中性子を入射して検出信号を得て、この検出信号を信号処理して上記のような周辺線量当量に換算して直ちに表示器に表示し、周辺線量当量の直読を可能としている。この中性子線量計は、熱中性子検出器を備える。熱中性子検出器としてはBF比例計数管、He比例計数管、または、LiI(Eu)シンチレーション検出器などを用いる。
このような従来技術の中性子線量計について図を参照しつつ説明する。図17は従来技術の中性子線量計の説明図であり、図17(a)は従来技術の第1例の内部構造図、図17(b)は従来技術の第2例の内部構造図、図17(c)は従来技術の第3例の内部構造図、図17(d)は従来技術の第4例の内部構造図である。
図17(a)に示す従来技術の第1例の中性子線量計100では、BF比例計数管101を用いる例であり、BF比例計数管101の周囲を減速材であるポリエチレン材102が覆い、さらに熱中性子吸収材であるホウ素プラスチック材103が覆い、最終的に減速材であるポリエチレン材104で覆う多層構造を有し、レートメータ105で検出信号を演算処理の後に周辺線量当量を表示器(図示せず)に表示する。
図17(b)に示す従来技術の第2例の中性子線量計200では、LiI(Eu)シンチレーション検出器を用いる例であり、LiI(Eu)シンチレータ201と光電子増倍管202とによりLiI(Eu)シンチレーション検出器を構成する。そして、LiI(Eu)シンチレータ201は、ポリエチレンディスク203を介して周囲がポリエチレン減速材204で覆われ、さらに熱中性子吸収材のカドミウム205により覆われ、最後にポリエチレン減速材206により全体が覆われる。また光電子増倍管202は、ポリエチレン材207により覆われる。ポリエチレン減速材206は球体として形成され、保持リング208により、光電子増倍管202がポリエチレン減速材206に保持される。
図17(c)に示す従来技術の第3例の中性子線量計300では、He比例計数管301を用いる例であり、He比例計数管301の周囲は減速材のポリエチレン材302に覆われ、さらに熱中性子吸収材303に覆われ、最後に減速材のポリエチレン材304で覆われる多層構造を有し、信号処理部305で検出信号を演算処理の後に周辺線量当量を操作パネル306の表示器(図示せず)により表示する。最外のポリエチレン材304は、大部分が球体として形成される。
図17(d)に示す従来技術の第4例の中性子線量計400では、He比例計数管401を用いる例であり、He比例計数管401は減速材のポリエチレン材402により覆われ、さらに熱中性子吸収材403により覆われ、最後に減速材のポリエチレン材404により覆われる多層構造を有し、信号処理部405で検出信号を演算処理の後に周辺線量当量を外部の表示器(図示せず)により表示する。最外のポリエチレン材404は、ほぼ球体として形成される。
続いて、第1例〜第4例で検出箇所がそれぞれポリエチレン部材で覆われる理由について説明する。ここでは説明の具体化のため、BF比例計数管やHe比例計数管を例に挙げて説明する。BF比例計数管やHe比例計数管による中性子の検出原理は、入射した熱中性子と比例計数管内の封入気体(BFHe)との核反応によって生じた荷電粒子により封入気体(BFHe)が電離してパルス状の検出信号を得る、というものである。
このような比例計数管のレスポンスについて説明する。図18は中性子のエネルギーに対する比例計数管のレスポンスを示す特性図である。このような比例計数管の中性子に対する感度は、熱中性子から中高速中性子までに至る9桁のエネルギー範囲の中性子に対して感度を持つが、図18で示すように、全エネルギー範囲(0.025eV〜15MeV(約9桁))のレスポンスに比べて、一部エネルギー範囲(10eV〜数100keV(約4桁))のレスポンスが1/10〜1/1000程度まで減少する。この特性は封入気体(BFHe)の中性子反応断面積により決定される。このため、比例計数管単体では、図19の混合ガス検出器の出力についての特性図で示すように、中性子のエネルギーによらない一定の波高を出力するものであり、このままでは感度が良好ではなかった。
そこで、この10eV〜数100keV(約4桁)という一部エネルギー範囲のレスポンスを向上させて中性子線量を得るため、この比例計数管の周りをポリエチレン減速材で取り囲んでいる。ポリエチレン減速材は中高速中性子を弾性散乱により熱中性子に変換するため、比例計数管は、入射された中高速中性子の検出も可能としている。
さらに、カドミウム(Cd)やボロン(B)などの熱中性子吸収材をポリエチレン減速材の内部に適当に配置することにより、熱中性子検出器の感度を表す感度特性(フルエンス当たりの計数率)である中性子エネルギー−レスポンス特性が、法令に定める中性子フルエンス−周辺線量当量(1cm線量当量)換算係数曲線に近づくようにしている。この中性子フルエンス−周辺線量当量(1cm線量当量)換算係数曲線は、ある中性子エネルギーに対して検出された中性子フルエンスを周辺線量当量(1cm線量当量)へ換算する換算係数を中性子エネルギー別にプロットした曲線であり、例えば図20で示すような太線による曲線である。この図20は、中性子エネルギーに対する検出感度のレスポンス特性曲線およびICRP74 H(10)レスポンス曲線を説明する説明図である。なお、この中性子フルエンス−周辺線量当量(1cm線量当量)換算係数曲線は、この図20では、単位を併せて中性子エネルギー−ICRP74 H(10)レスポンス曲線として図示されている。
そして、比例計数管とポリエチレン減速材とを組み合わせた熱中性子検出器からの検出信号はこのような中性子フルエンス−周辺線量当量(1cm線量当量)換算係数曲線に基づいて変換することにより、中性子線量計ではフルエンス当たりの計数率を表す検出信号から周辺線量当量(1cm線量当量)を直読できるようにしている。このような熱中性子検出器を用いる中性子線量計は広く市販されており、中性子被ばくの恐れがある様々な環境中で用いられている。また、従来技術のLiI(Eu)シンチレーション検出器を用いる中性子線量計でも同様の原理により熱中性子の検出を行っている。従来技術の中性子線量計100〜400はこのようなものである。
また、他の従来技術として、例えば、本出願人および本発明者による発明に係る特許文献1(特開2007−218657号公報,発明の名称,中性子検出器および中性子線量計)に記載された発明が知られている。
特許文献1には、窒素ガスと有機化合物ガスとを所定混合比で混合してなる混合ガスを封入した比例計数管を備え、比例計数管の検出感度である中性子エネルギー−レスポンス特性を、放射線障害防止関係法令(放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律等)に定める中性子フルエンス−周辺線量当量(1cm線量当量)換算係数曲線に近似させた中性子検出器としている。また、この中性子検出器から出力される検出信号を処理して実用量である周辺線量当量を表示する中性子線量計としている。
さらにまた、他の従来技術として、例えば、特許文献2(特開2006−275602号公報,発明の名称,高エネルギー中性子,光子及びミューオンに対する高感度線量測定方法)に記載された発明が知られている。
特許文献2には、有機液体シンチレータと、リチウム−6を含有した銀混入硫化亜鉛シート状シンチレータを組み合わせた検出器からの発光を、光電子増倍管で電気信号に変換した後に数本に分岐させ、各支流の電圧を、デジタル波形解析装置を用いて解析することにより検出器に入射した放射線の種類及びその発光量を決定し、各放射線に対応する発光量から線量への変換演算子を用いることにより、リアルタイムかつ高感度で中性子、光子及びミューオン線量を測定する。
特開2007−218657号公報 特開2006−275602号公報
図17(a)で示した従来技術のBF比例計数管を用いる中性子線量計のポリエチレン104は直径20cmを超える大径であり、中性子線量計100は大型で重いものであった。
また、図17(b)で示した従来技術のLiI(Eu)シンチレーション検出器を用いる中性子線量計のポリエチレン減速材206は、直径20cm,30cmと大径であり、中性子線量計200も大型で重いものであった。
また、図17(c),(d)で示した従来技術のHe比例計数管を用いる中性子線量計のポリエチレン材304,404は、いずれも直径20cmを超える大径であり、中性子線量計300,400も大型で重いものであった。
以上説明したように、従来技術では大きさが約20cmほどのポリエチレン減速材を用いるため、重量が10kgを超え、最も軽いものでも約8kgの重さである。可搬型として持ち歩くための中性子線量計としては、重量が10kg近いというのは非常に使いにくいという問題があった。
また、従来技術の中性子線量計では、中性子エネルギー−レスポンス特性が、法令に定める中性子フルエンス−周辺線量当量(1cm線量当量)換算係数曲線と近似するようにしているが、実際には必ずしも近似したものではなかった。この点について、先に説明した図20に示すように、熱中性子検出器の感度を表すエネルギー特性(計算値,実験値)は、1eV以下と100keV以上では、中性子エネルギー−ICRP74 H(10)レスポンス曲線(中性子フルエンス−周辺線量当量(1cm線量当量)換算係数曲線)とよく一致しているが、1eVから100keVの間ではかなりの過大評価となっている。このように従来技術では、中性子エネルギー−レスポンス特性は、法令に定める中性子フルエンス−周辺線量当量(1cm線量当量)換算係数曲線と傾向が相違する箇所があり、必ずしも良好に近似したものとはいえないという問題があった。
また、特許文献1に記載の中性子線量計は、新規な検出原理により、中性子の検出器が、熱中性子や中高速中性子に至る広範囲の中性子エネルギーを検出できるようにするとともに、法令に定める中性子フルエンス−周辺線量当量(1cm線量当量)換算係数曲線によく一致した検出感度を持ち、図17(a),(b),(c),(d)に記載のような既存の中性子検出器の検出感度と比較して、特に1eVから100keVまでの間でよりよい特性をもつようにしている。さらに、この中性子検出器が中高速中性子に対しても検出感度を有するようにして、従来技術のように中高速中性子を減速して熱中性子を生成するための減速材の使用を最小限に抑え、さらに中性子検出器の検出感度が中性子フルエンス−周辺線量当量(1cm線量当量)換算係数曲線によく一致するようにして熱中性子吸収材の使用も最小限に抑えることで軽量化を図っている。
このように、特許文献1に記載の中性子線量計では、減速材を減容して2kg程度かそれ以下の軽い中性子線量計とした優れたものであるが、更なる軽量化の要望が高かった。そこで減速材をなくして最軽量化を図り、また、検出感度については中性子フルエンス−周辺線量当量(1cm線量当量)換算係数曲線に一致させるため検出信号の信号処理で対処することが考えられるが、特許文献1に記載の中性子線量計では、波高弁別器(ディスクリ回路)により波高を得る際には、回路の電気的ノイズやγ線の信号混入ノイズにより、測定の下限レベルが存在する。減速材がない場合には、図19でも示した特性と同様に、例えば10eV〜数100keV(約4桁)という一部エネルギー範囲の検出感度が低下し、この領域では波高弁別器(ディスクリ回路)では検出できない事態も生じるというものであり、特許文献1に記載の中性子線量計では減速材をなしにして有機混合ガスのみとすると一部エネルギー範囲(10eV〜数100keV(約4桁))の中性子を精度良く測定することは実用上困難であることが知見された。
また、特許文献2に記載の有機液体シンチレータと、リチウム−6を含有した銀混入硫化亜鉛シート状シンチレータを組み合わせた検出器では、液体を用いていることからも明らかなように軽量化が困難であった。
このように中性子線量計の軽量化を実現するため、今までにはない新規な原理が求められていた。特に減速材を使用しないようにすると、検出器の検出感度が、中性子フルエンス−周辺線量当量(1cm線量当量)換算係数曲線(中性子エネルギー−ICRP74 H(10)レスポンス曲線)によく近似させた中性子エネルギー−レスポンス特性を持つ検出感度(以下目標検出感度という)から乖離するため、補償に配慮する必要があった。
このような本発明の目的は、検出のための減速材を用いないようにして大幅な軽量化を行うと共に、減速材がないことに起因して目標検出感度に対する実際の検出感度が乖離しても信号処理にて補償することで検出性能を維持し、使用者の使い勝手を向上させた中性子線量計を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の中性子線量計は、
窒素ガスと、有機化合物ガスと、からなり、窒素ガスの混合比αと有機化合物ガスの混合比βとの混合比の総和が1.0であるときに窒素ガスの混合比αが0.05≦α≦0.25で有機化合物ガスの混合比βが1.0−αとなる混合ガスを封入し、中性子の検出に応じてそのエネルギーに応じた波高の検出パルス信号を出力する混合ガス検出器と、
混合ガス検出器から出力される検出パルス信号を所定の波高レベルまで増幅するアンプと、
アンプから出力される検出パルス信号を検出パルスデータに変換するA/D変換部と、
波高レベルL別にG(L)関数データが登録されており、A/D変換部から出力された検出パルスデータをその波高レベルLに対応するG(L)関数データに変換するデータ補正部と、
データ補正部から出力されたG(L)関数データの数をそれぞれ波高レベル別にカウントして波高レベル別にカウントデータを生成し、波高レベル別のG(L)関数データとカウントデータとを乗算して波高レベル別の乗算データを生成し、これら波高レベル別の乗算データを全て合算して周辺線量当量(1cm線量当量)データを出力する線量当量演算部と、
周辺線量当量(1cm線量当量)データを用いて周辺線量当量(1cm線量当量)を表示する表示部と、
を備え、
中性子エネルギーを横軸に、また、周辺線量当量(1cm線量当量)を縦軸としたときの特性の傾向を中性子フルエンス−周辺線量当量(1cm線量当量)換算係数曲線(中性子エネルギー−ICRP74 H*(10)レスポンス曲線)に近似させるようなG(L)関数データとするものであり、特に、
入射する中性子の中性子エネルギー0.025eV〜15MeVの全領域のうち中性子エネルギー10eV〜400keVについて補正するため、
前記データ補正部は、
波高レベル400keV以下の検出パルスデータが入力されたときにこれら検出パルスデータを破棄し、
波高レベル400keV〜15MeVの検出パルスデータが入力されたときに 波高レベル別に補正されたG’(L)関数データを出力し、
前記線量当量演算部は、
波高レベル別に補正されたG’(L)関数データとカウントデータとを乗算して波高400keV〜15MeVの乗算データを生成し、
これら波高400keV〜15MeVの乗算データを全て合算したデータを周辺線量当量(1cm線量当量)データとして出力する
また、本発明の中性子線量計は、
有機化合物ガスをメタンガスとし、
窒素ガスの混合比をα=0.20と、また、メタンガスの混合比をβ=0.80とすることが好ましい。
また、本発明の中性子線量計は、
前記混合ガス検出器に封入される混合ガスは、その内圧を0.1気圧(0.01MPa)以上25気圧(2.5MPa)以下とすることがより好ましい。
以上のような本発明によれば、検出のための減速材を用いないようにして大幅な軽量化を行うと共に、減速材がないことに起因して目標検出感度に対する実際の検出感度が乖離しても信号処理にて補償することで検出性能を維持し、使用者の使い勝手を向上させた中性子線量計を提供することができる。
続いて、本発明を実施するための最良の形態について、図を参照しつつ説明する。まず、中性子線量計1の回路構成について説明する。図1は本形態の中性子線量計のブロック構成図である。図2は混合ガス検出器(空洞円柱型)の説明図であり、図2(a)は斜視図、図2(b)は正面図、図2(c)は断面図である。図3は各部の詳細図であり、図3(a)はデータ補正部の詳細図、図3(b)は線量当量演算部の詳細図である。
中性子線量計1は、図1のブロック構成図に示すように、混合ガス検出器10、処理回路部20、表示部30を備える。
混合ガス検出器10は、詳しくは図2で示すように、検出器本体11、封入空間12を備える。
処理回路部20は、さらに詳しくは図1で示すように、高圧電源21、プリアンプ22、波形成形アンプ23、A/D変換部24、データ補正部25、線量当量演算部26を備える。データ補正部25は、さらに詳しくは図3(a)で示すように、CPU251、G(L)関数記憶部252を備えている。また、線量当量演算部26は、さらに詳しくは図3(b)で示すように、CPU261、記憶部262を備えている。
表示部30は、さらに詳しくは図1で示すように、表示用ドライバ31、表示器32を備える。
本形態の中性子線量計1は、特に混合ガス検出器10が、(1)入射中性子のエネルギーの判別を行い、また、中性子のエネルギーの判別精度が高くない一部範囲に対処するため処理回路部20が、(2)G(L)関数による中性子線量計の補正を行って全範囲で入射中性子のエネルギーの判別を行うと同時に、(3)G(L)関数による中性子線量計補正の精度の向上を行って検出精度を高めた点で改良されている。
中性子線量計1は、これら改良が相乗的に相俟って減速材がなくても検出性能の維持を実現している。
続いて各部について説明する。まず、混合ガス検出器10について図2を参照しつつ説明する。なお、本形態の混合ガス検出器10は、空洞円柱型であるものとして説明しているが、例えば球型の混合ガス検出器10とし、球形の封入空間を有するような構成を採用しても良い。
この混合ガス検出器10は、図2で示すように、両側が円板で塞がれた空洞円柱状に形成された検出器本体11の中に封入空間12が形成されている。この封入空間12内には後述する混合ガスが封入される。検出器本体11の材質はSUS304であり、壁面および両端の厚さを0.3mmとしている。0.3mmの厚さで5気圧(60℃)に耐圧を持つ。これは材料強度限度の約25%である。なお、材料の加工精度又は衝撃等で0.1mm薄くなっても材料強度限度の約35%であり破裂等の危険性はない。また、後述するが封入する混合ガスを25気圧とする場合には厚さを0.8mmとして充分な強度を確保する。そして、検出器本体11の両側の円板には封入空間12を挟むように電極が形成されており、これら電極により封入空間12内の混合ガスに高い電界を印加する。
本形態では、混合ガス検出器10に封止される混合ガスとして、窒素ガスと、有機化合物ガス(メタン、エタン、プロパン)と、が所定混合比で混合され、封入されている。有機化合物ガスは、メタン、エタン、または、プロパンの何れかを封入したものである。または、メタン、エタン、または、プロパンの何れか二種を組み合わせて封入したものである。またはメタン、エタン、および、プロパンを全て封入したものである。
このような混合ガスが封止された混合ガス検出器10に中性子が入射すると、以下のような検出がなされる。
約100keVを下回る低エネルギー中性子は、主に窒素ガス分子との衝突でN(n,p)核反応により陽子pという荷電粒子を生成する。
約100keVから約10MeVまでの中エネルギー中性子は、主に有機化合物ガス(メタン、エタン、プロパン、およびこれらの混合ガス)分子との衝突でH(n,n)p弾性散乱が起こって反跳陽子pという荷電粒子を生成する。
約10MeVを上回る高エネルギー中性子の場合は有機化合物ガス分子との衝突でのH(n,n)p弾性散乱による反跳陽子pに加えてC(n,p),C(n,α),N(n,α)などの核反応が起こって、陽子pやα粒子という荷電粒子を生成する。
なお、低エネルギー中性子、中エネルギー中性子および高エネルギー中性子は本明細書中における便宜上の分類である。
まとめると、窒素ガスは、低エネルギー中性子(約100keV以下)との反応により中性子を検出する。つまり、低エネルギー中性子の検出は窒素ガスの量に依存する。
有機化合物ガス(メタン、エタン、プロパン)は、中エネルギー中性子(約100keV〜10MeV)および高エネルギー中性子(約10MeV以上)との反応により中性子を検出する。つまり中・高エネルギー中性子の検出は有機化合物ガス(メタン、エタン、プロパン)の量に依存する。
これらの生成された荷電粒子が混合ガス検出器中で電離作用によりイオン対を作り、それがガス増幅されることによって、電流パルスとして出力される。
続いてこのような混合ガス検出器10による中性子の入射に対する出力の関係について図を参照しつつ説明する。まず、混合ガス検出器に約100keVを下回る低エネルギー中性子が入射されたときについて図を参照しつつ検討する。図4は混合ガス検出器に入射する100keV以下の中性子エネルギーに対する中性子数を示す特性図、図5は100keV以下の中性子エネルギーに対するカウント数を示す特性図である。
本発明の混合ガス検出器に図4に示すような約100keVを下回る低エネルギー中性子が入射されたとき、主に窒素ガスとの核反応で生成する荷電粒子により検出するようにしたため、図5に示すような特性の検出信号が出力される。これは図4に示す入射する中性子数が増減すると図5に斜線で示すピンクカウントが増減する。また、約100keVを下回る低エネルギー中性子による検出感度は窒素ガスの量により調整できることとなる。しかしながら、この約100keVを下回る低エネルギー中性子(a,b,c,d)は検出信号の出力ではa,b,c,dの中性子エネルギーはともに、0.7MeVまたは0.8MeVという同じチャネルに出現するため、入射中性子のエネルギー情報はない。なお、検出信号はアンプ22・波形整形アンプ23を経て、この図5で示すように、波高レベルL(横軸)が0.1MeV〜20MeVにわたる検出パルス信号となっている。
続いて、混合ガス検出器に約100keVを上回る中・高エネルギー中性子が入射されたときについて図を参照しつつ検討する。図6は混合ガス検出器に入射する100keV以上の中性子エネルギーに対する中性子数を示す特性図、図7は100keV以上の中性子エネルギーに対するカウント数を示す特性図である。図8は中性子のエネルギーに対する混合ガス検出器10のレスポンスを示す特性図(実測図)である。
本発明の混合ガス検出器に図6に示すような約100keVを上回る中・高エネルギー中性子が入射されたとき、主に有機化合物ガス(メタン、エタン、プロパン)とのH(n,n)p弾性散乱や核反応で生成する荷電粒子により検出するようにしたため、図7に示すような特性の検出信号が出力される。これは図6に示す入射する中性子数が増減すると図7に示すカウントが増減する。また、約100keVを上回る中・高エネルギーによる検出感度は有機化合物ガス(メタン、エタン、プロパン)の量により調整できることとなる。さらに、図7でも明らかなように、入射する中性子エネルギー(A,B,C)が異なれば検出信号の出力も異なっており入射中性子(A,B,C)についてのエネルギー情報を取得することができる。なお、検出信号はアンプ22・波形整形アンプ23を経て、この図7で示すように、波高レベルL(横軸)が0.1MeV〜20MeVにわたる検出パルス信号となっている。
例えば、図8において、入射中性子のエネルギーが550keV、1MeV、2MeVと変化するにつれてカウント数がそれぞれ550keV、1MeV、2MeVについて得られることが実験等で確認されており、換言すれば、混合ガス検出器10から出力される検出信号では、中エネルギー中性子(約100keV〜10MeV)が入射したときにエネルギーの波高の情報が含まれていることが見てとれる。また、図示しないが、高エネルギー中性子(約10MeV以上)が入射したときもエネルギーの波高の情報も含まれることが確認されている。このように、中・高エネルギー中性子の検出は有機化合物ガス(メタン、エタン、プロパン)により達成される。
続いて混合ガスにおける混合比の最適化について説明する。窒素ガスと有機化合物ガスとの混合比・封入気圧を適切に選ぶことによって、この比例計数管の中性子エネルギーに対する検出感度(フルエンス当たりの計数率)を表す中性子エネルギー−レスポンス特性を、中性子フルエンス−周辺線量当量(1cm線量当量)換算係数曲線(中性子エネルギー−ICRP74 H(10)レスポンス曲線)に近づけることができる。
まず、一般化した混合比であるが、本発明者による研究の結果、窒素ガスと有機化合物ガスとの混合比の総和をα+β=1.0としたとき、好ましくは窒素ガスの混合比αが0.05≦α≦0.5であり、有機化合物ガスの混合比βが1.0−αであるようにすることで、0.025eV〜10eV、400keV〜15MeVの約5桁のエネルギー範囲において、検出感度である中性子エネルギー−レスポンス特性を中性子フルエンス−周辺線量当量(1cm線量当量)換算係数曲線(中性子エネルギー−ICRP74 H(10)レスポンス曲線)へ近づけることが可能であると知見された。
なお、混合比が範囲を持つのは比例計数管の形状や有機化合物ガスの選択など各種設計事項により最適値が異なり、混合比を完全に特定できないためである。
ここで有機化合物ガスがメタン、エタン、または、プロパンの何れか二以上を組み合わせて封入した場合には、さらにこれらの混合比も調整される。例えば、水素原子が少ないメタン(CH)よりも水素原子が多いエタン(C)やプロパン(C)を封入した方がH(n,n)p弾性散乱が起こり易いと予想され、反跳陽子pによる荷電粒子が増えて、検出感度を増加させる調整ができると推定される。メタン、エタン、または、プロパンの混合比も調整に利用できる。このような範囲を満たすようにすれば、従来技術よりも良好な検出感度である中性子エネルギー−レスポンス特性を得ることができる。
続いて混合ガスの具体的な混合比について説明する。この混合比の最適化では、有機化合物ガスを特定する必要があるが、各種実験の結果に鑑みて、メタンガスを選択するものとして説明する。以下、有機化合物ガスはメタンガスであるものとして説明する。
熱中性子のエネルギー特性(感度)をICRP Pub.74勧告の中性子周辺線量当量換算定数にあわせるため、有機混合ガスの成分はメタンガス75〜95%、窒素ガス5〜25%である必要が、さらに好ましくはメタンガス約80%、窒素ガス約20%である必要がある。この点について図を参照しつつ説明する。図9は有機混合ガスの混合比別の特性を示す特性図である。
メタンガスの成分が95%以上になると、窒素ガスが5%以下になるため、熱中性子(0.025eV)を50%以下まで過小評価してしまう。これは特性図上における点◇から始まる特性(シミュレーション)からも明らかなように、全体的にICRP Pub.74勧告の中性子周辺線量当量換算定数から下側へ大幅に外れており、適当ではない。
メタンガスの成分が75%以下になると、窒素ガスが25%以上になるため、熱中性子を2倍以上に過大評価してしまう。これは特性図上における点△が、ICRP Pub.74勧告の中性子周辺線量当量換算定数から上側に大幅に外れている点からも明らかである。
そして、メタンガスの成分が80%で窒素ガスが20%になると、これは特性図上における点×やシミュレーション特性が、0.025eV〜10eV、400keV〜15MeVの約5桁のエネルギー範囲において、検出感度である中性子エネルギー−レスポンス特性を中性子フルエンス−周辺線量当量(1cm線量当量)換算係数曲線(中性子エネルギー−ICRP74 H(10)レスポンス曲線)へ近づけることが可能であると知見された。また、特性図上における点◆のように試作器による実測値でも同様の効果があることが確認された。
続いて混合ガス検出器の封入空間12内の混合ガスによる内圧について図を参照しつつ説明する。図10は中性子源からの距離に対する放射線量率の特性図、図11は放射線量率に対する統計的誤差の特性図である。高速中性子(252Cfに対する感度)を中性子源とする放射線量率および環境中の中性子の放射線量率は図10に示すようになる。ここに高速中性子(252Cfに対する感度)として、BSS免除レベル(10kBq)の中性子線源からの中性子(10nSv/h〜1μSv/h)、BSS免除レベル(10kBq)を超える中性子線源からの中性子(1μSv/h〜10mSv/h)を用いている。
これらのような高速中性子(252Cfに対する感度)の中性子感度をICRP Pub.74の中性子周辺線量当量換算定数にあわせるため、検出した中性子の計数値の統計的な誤差(±2σ)を20%以下にすることを目標とする。
検出した中性子の計数値の統計的な誤差(±2σ)を20%以下にするために必要な混合ガスの圧力は、図11に示すように、主に環境中の中性子(5nSv/h〜10nSv/h)を測定する場合は特性図上における点×が20%以下となることから最適な内圧は25気圧以上とする必要がある。また、主にBSS免除レベル(10kBq)の中性子線源からの中性子(10nSv/h〜1μSv/h)を測定する場合は特性図上における点×、点△、点■が20%以下となることから1気圧以上とする必要がある。また、BSS免除レベル(10kBq)を超える中性子線源からの中性子(1μSv/h〜10mSv/h)を測定する場合は特性図上における点×、点△、点■、点○、点◇が20%以下となることから0.1気圧以上とする必要がある。これら条件を考慮して、混合ガス検出器の封入空間12内の混合ガスによる内圧は0.1気圧(0.01MPa)以上、25気圧(2.5MPa)以下とすれば良い。特に25気圧(2.5MPa)ならば全て検出した中性子の計数値の統計的な誤差(±2σ)を20%以下にすることが可能となる。
上記ガス条件を実現することで、混合ガス検出器の出力特性は、例えば、図12の有機混合ガスの混合比別の特性を表す特性図で示すようになる。このように混合ガス検出器に入射する中性子エネルギーが、0.025eV〜10eV、400keV〜15MeVの約5桁のエネルギー範囲についての検出感度は、中性子エネルギー−レスポンス特性を中性子フルエンス−周辺線量当量(1cm線量当量)換算係数曲線(中性子エネルギー−ICRP74 H(10)レスポンス曲線)に近いことがわかる。
また、10eV〜400keVについても、10eV〜約100keV以下で窒素ガスの反応であるためエネルギー情報がないが、約100keV以上では有機ガスが反応して、検出信号が有効な情報を含むため、後述するデータ補正部25や線量当量演算部26での補正(後述するG(L)関数やG’(L)関数による補正)によりこの10eV〜400keVについても情報を得ることが可能な点が知見された。その結果、全エネルギー範囲(0.025eV〜15MeV)で中性子感度を高めることができる。
これは従来技術のBF比例計数管、He比例計数管、または、LiI(Eu)シンチレーション検出器では中性子反応断面積に依存するものであるため一部エネルギー範囲(10eV〜数100keV)では著しく中性子感度が低くなってこの範囲についての情報が得るのが困難であることと比べると、優れている。
混合ガス検出器10はこのようなものである。
続いて処理回路部20について説明する。
高圧電源21は、混合ガス検出器10の一対の電極に対して1000V〜4000Vの高電圧を供給する。混合ガス検出器10の電極から取り出された電流出力による検出パルス信号が出力される。この検出パルス信号は、プリアンプ22へ入力される。
プリアンプ22は、検出パルス信号を波形成形アンプ23で利用できる波高とするまで増幅する。
波形成形アンプ23は、検出パルス信号をA/D変換部24でA/D変換できる波高の波形となるように増幅した検出パルス信号を出力する。これらプリアンプ22および波形成形アンプ23は本発明のアンプを構成するものである。
A/D変換部24は、波形成形アンプ23から出力される検出パルス信号を検出パルスデータに変換する。この検出パルスデータは中性子エネルギーに比例する波高のパルスデータとなる。これは、いわば中性子のエネルギー情報であるパルスデータの波高分析を行うものである。先ほど説明したように、検出パルス信号は波高レベルLが0.1MeV〜20MeVにわたる信号であるため、A/D変換された検出パルスデータは波高レベルLが0.1MeV〜20MeVにわたるデータである。
データ補正部25は、検出パルスデータを変換して後述するG(L)関数データに変換する。具体的には以下のように行う。
CPU251は、入力された検出パルスデータに対してその検出パルスデータの波高レベル別に所定の範囲レベル(下側の波高レベルから上側の波高レベルまで)に弁別する手段として機能する。検出パルスデータも波高レベルLが0.1MeV〜20MeVにわたるため、波高レベルLが0.1MeV〜20MeVにわたって複数レベルに分割される。例えば、第1波高レベル、第2波高レベル、・・・、第n波高レベルというn段の波高レベルに弁別する。一例であるが、第1〜第6波高レベルとし、中性子エネルギー(MeV)の範囲レベルが0.1〜0.5、0.5〜1.0、1.0〜2.0、2.0〜5.0、5.0〜10.0、10.0 〜20.0という範囲の波高レベルで弁別する。なお、この例は説明の簡易化のため、6レベルというように大まかに分けているが、実際は例えば100レベル程度に分類したものである。
このCPU251の弁別により所定レベル以下の不要成分(ノイズ信号とγ線による信号)を取り除いて、中性子による所望の検出信号だけを取り出すことができる。波高レベル別に分別された複数の検出信号が出力される。
CPU251は波高レベルL別に分けられた検出パルスデータに対応するG(L)関数データを選択してG(L)関数記憶部252から読み出す手段として機能し、さらにこのG(L)関数データを線量当量演算部26へ出力する手段として機能する。これは1パルス当たりの線量への重みを変化させる補正を行っている。なおこの重み変化の詳細については後述する。
線量当量演算部26のCPU261は、入力されたG(L)関数データに対して所定の範囲の波高レベル(下側の波高レベルから上側の波高レベルまで)に弁別する手段として機能する。例えば、第1波高レベル、第2波高レベル、・・・、第n波高レベルというn段のレベルに弁別する。一例であるが、第1〜第6波高レベルとし、中性子エネルギー(MeV)の波高レベルがG(L)、G(L)、G(L)、G(L)、G(L)、G(L)という波高レベルで弁別する。なお、この例は説明の簡易化のため、6レベルというように大まかに分けているが、実際は例えば100レベル程度に分類したものである。
線量当量演算部26のCPU261は、波高レベル別に分けられたG(L)関数データの数をそれぞれ波高レベル別にカウントして波高レベル別のカウントデータを生成する。波高レベル別のカウントデータn(L)、n(L)、n(L)、n(L)、n(L)、n(L)のうち対応する波高レベルのカウントデータを+1増加させ、記憶部262に記憶する。このカウントデータは、ある範囲の波高レベルL(エネルギー値E)における単位時間当たりの計数値(すなわち計数率)を示している。このような処理はデータ補正部25からG(L)関数データが入力される都度行われる。なお、この例は説明の簡易化のため、6レベルというように大まかに分けているが、実際は例えば100レベル程度に分類したものである。
線量当量演算部26のCPU261は、所定期間毎にカウントデータn(L)、n(L)、n(L)、n(L)、n(L)、n(L)に対してG(L)、G(L)、G(L)、G(L)、G(L)、G(L)をそれぞれ乗算して波高レベル別の乗算データを生成し、これら波高レベル別の乗算データを全て合算して加算した値である周辺線量当量(1cm線量当量)を出力する手段として機能する。aを比例定数とすると次式のように表される。
Figure 0004583480
このようなG(L)関数による補正がない場合は、カウント値によるレスポンスは、図12で示すように、中性子検出器10の本来の感度曲線である中性子エネルギー−レスポンス特性に追従するものとなる。しかしながら、先に説明したようにG(L)関数データの重み付けを施すことにより、検出感度として、中性子エネルギーを横軸に、また、周辺線量当量(1cm線量当量)を縦軸としたときの特性の傾向を中性子フルエンス−周辺線量当量(1cm線量当量)換算係数曲線(中性子エネルギー−ICRP74 H(10)レスポンス曲線)に近似させており、検出感度を高めている。
なお、数1では上記した波高レベルの範囲を細かく分割する(nの数を増やす)ことで、範囲レベルを狭くするとともに、周辺線量当量(1cm線量当量)によるレスポンスは、中性子フルエンス−周辺線量当量(1cm線量当量)換算係数曲線(中性子エネルギー−ICRP74 H(10)レスポンス曲線)にさらに一層追従するようになる。このように波高レベルの範囲を細かく分割する、つまり数1の加算数nの値を増やすことでさらなる高精度化も可能となる。
表示部30の表示用ドライバ31は、 線量当量演算部26からの周辺線量当量(1cm線量当量)データを入力して表示器32を制御する。
表示部30の表示器32は、表示用ドライバ31からの制御に応じて周辺線量当量(1cm線量当量)を直読可能に表示する。以上説明した構成は、可搬型のケース内に収納される。このような中性子線量計1は周辺線量当量(1cm線量当量)を精度よく直読できるように表示器32に表示するようにした。
続いてG(L)関数について説明する。
混合ガス検出器は、図12の有機混合ガスの混合比別の特性を示す特性図で示すように、混合ガス検出器へ入射する中性子エネルギーが0.025eV〜10eV、400keV〜15MeVの約5桁のエネルギー範囲が精度良く測定可能となっているが、10eV〜400keVでは感度が十分ではなく検出精度が低い。そこで、G(L)関数による補正を行って、精度が不十分な10eV〜400keVのエネルギー領域の中性子線量を補正するものである。
入射する中性子エネルギーが10eV〜400keVという精度が不十分なエネルギー領域において、G(L)関数による補正の精度を向上させるために、次のような工夫を行った。
まず補正原理について下記に記す。中性子エネルギースペクトルはほとんどの場合、1MeV以下の領域はスペクトルの形状が同じ(1/Eスペクトル)であることが知られている。この点について図を参照しつつ説明する。図13はバックグランド中性子のエネルギースペクトル(宇宙線起因によるもの)を示す図、図14は高エネルギー加速器(800MeV)から発生する中性子がコンクリート遮蔽体を透過した後(実際に近い場)の中性子エネルギースペクトルを示す図である。図15は、252Cf中性子線源から発生する中性子エネルギースペクトルと遮蔽体が存在する場(実際に近い場)の中性子エネルギースペクトルを示す図である。
図13で示すように1MeV以下の領域はスペクトルの形状が同じ(1/Eスペクトル)である。また、図14,図15で示すように10eV〜400keVは、1MeV以上の中性子数に比例して、一定である。これは1/Eスペクトルであることを示している。これは1MeV以下の中性子については、そのほとんどが1MeV以上の中性子が物質との相互作用により減速されたものだからである。つまり、1MeV以上の中性子数の変化が、1MeV以下の中性子数の変化に起因しており、その数は比例関係にあるということができる。このことから、10eV〜400keVの中性子数は、1MeV以上の中性子数から補正が可能である。
そこで、本発明では、1MeV〜2MeVの情報からG(L)関数を用いて、問題となっている10eV〜400keVの中性子線量当量を補正する。
中性子線量をH、h(E)はICRP74勧告による中性子周辺線量当量換算定数[pSvcm2]として、一般的に数2と表すことができる。ここに0.025eV〜15MeVは混合ガス検出器へ入射する中性子エネルギーを表している。
Figure 0004583480
この数2を0.025eVから15MeVまで積分することになるが、これは次式の数3のように分解ができる。
Figure 0004583480
数3の第1項と第3項は混合ガス検出器10により高い精度で検出可能であり、また、第2項については入射する中性子エネルギーが10eV〜400keVのうち100keV〜400keVの波高レベルの範囲では精度の高い検出が可能であるが、10eV〜100keVの波高レベルの範囲では低い精度しか検出できないため、このままでは検出精度が低いものとなる。そこで、他の情報を用いて補正するものである。
しかしながら、上記のΦ(E)は直接求めることができないので、数2の変換を行う。ここに有機混合ガスからの波高値をL、中性子による波高分布をP(L)、検出器の中性子レスポンスをR(E,L)、波高値に対応するG(E)関数をG(L)(←波高にエネルギー情報があるために可能)とすると次式の数4,数5のようになる。
Figure 0004583480
Figure 0004583480
上記の数4を数2に代入すると次式の数6のようになる。
Figure 0004583480
さらに上記の数5を数6に代入すると次式の数7のようになる。
Figure 0004583480
これにより問題となっている数3の第1項,第2項,第3項のエネルギー範囲では次式のように表すことができる。まず第1項について見ると次式のようになる。
Figure 0004583480
これは窒素N(n,p)の反応によるpが626keV(約700keV)の出力を持つことを利用する。次に第2項について見ると次式のようになる。
Figure 0004583480
この10eV〜400keVの領域は前述の線形性の説明により1MeV〜2MeVの波高Lを利用して補正することが可能である。次に第3項について見ると次式のようになる。
Figure 0004583480
メタンが有する水素の弾性散乱による出力エネルギーには入射中性子エネルギーの情報があるため計算可能である。これら数8,数9,数10を数3に代入すると次式のようになる。
Figure 0004583480
この数11は以下のように変形される。
Figure 0004583480
したがって、数12により、有機混合ガスを利用した信号の出力を用いて、問題となっていた10eV〜400keVの特性を改善した中性子線量を得ることが可能となる。そして、このような事情を考慮に入れた出力波高Lに対するG(L)およびG’(L)の特性図が、図16に表される。G(L)は修正前、G’(L)は修正後を表している。このような特性を波高レベルでn分割して、上記した修正前のG(L)、G(L)、G(L)、・・・、G(L)に代えて、新たに修正後のG’(L)、G’(L)、G’(L)、・・・、G’(L)をG(L)関数記憶部252に登録しておけば、最終的な出力値は、熱エネルギー中性子から10MeVを越える高エネルギー中性子まで、そのエネルギー特性を1cm線量当量換算係数と良く一致させることができる。
このように入射する中性子の中性子エネルギー0.025eV〜15MeVの全領域のうち中性子エネルギー10eV〜400keVについて補正するため、混合ガス検出器10からの0.1MeV〜20MeVの全領域のうち補正する場合のデータ補正部25,線量当量演算部26は以下のように機能する。
データ補正部25のCPU251は、波高400keV以下の検出パルスデータが入力されたときにこれら検出パルスデータを破棄し、また、波高400keV〜15MeVの検出パルスデータが入力されたときに波高レベル別に補正されたG’(L)関数データをG(L)関数記憶部252から読み出してこのG’(L)関数データを線量当量演算部26へ出力する。
前記線量当量演算部26のCPU261は、波高レベル別に補正されたG(L)’関数データとカウントデータとを乗算して波高400keV〜15MeVの乗算データを生成し、これら波高400keV〜15MeVの乗算データを全て合算したデータを周辺線量当量(1cm線量当量)データとして出力する。このようにして補正を行う。このような本発明の中性子線量計によれば、周辺線量当量(1cm線量当量)を精度よく直読できるものとなる。
なお、補正を行わず混合ガス検出器10からの0.1MeV〜20MeVの全領域に対して、上記数7に基づいてG(L)を用いる構成を採用しても良いが検出精度が低下することを考えれば上記数12のような補正を行うことが好ましい。
以上本発明の中性子線量計について説明した。まず、混合ガスを封入した混合ガス検出器は、先に説明したように広い範囲の波高レベルの中性子エネルギーに対して情報を持つように検出するようにしたため、情報に基づいて補正を可能にして検出精度を確保している。
そして、検出器本体11以外の検出媒体は気体のみであるとともに熱中性子吸収材を不要としたため、従来の中性子線量計よりも大幅に軽くして、持ち運びが非常に楽な点で可搬型の中性子線量計に最適である。なお、軽量化されているが可搬型に限定するものではなく定置式の中性子線量計として用いても良いことはいうまでもない。このような中性子線量計は、これまでに存在しなかった新しいタイプの中性子線量計であると言える。
以上説明したような本発明による中性子線量計によれば、軽量化を実現する。最近中性子を発生する施設が加速器施設を中心に急速に増え、また、近年半導体素子の宇宙線中性子によるソフトエラーの発生が半導体産業を中心に大きな問題となっている現状から、軽量型の中性子線量計への要望が高く、本発明による中性子線量計は大きな効果を期待することができる。
また、従来技術のように波高弁別器(ディスクリ回路)を用いた回路により波高を得る際には、回路の電気的ノイズやγ線の信号混入ノイズにより、測定の下限レベルが存在し、特許文献1のようなディスクリ回路では対処できず、ディスクリレベルをある値以下に下げられないことが、有機混合ガスを用いて数100keV以下の中性子を精度良く測定することを非常に困難にしていたが、本形態ではこのような問題を解消して検出性能を維持しつつ軽量化も実現し、その結果使い勝手を大幅に向上させた。
また、G(E)関数によるこのような補正方法は固体検出器を利用したγ線計測で利用されているが、ガス検出器を用いた中性子検出器に対する適用は例が無い。
本発明を実施するための最良の形態の中性子線量計のブロック構成図である。 混合ガス検出器(空洞円柱型)の説明図であり、図2(a)は斜視図、図2(b)は正面図、図2(c)は断面図である。 各部の詳細図であり、図3(a)はデータ補正部の詳細図、図3(b)は線量当量演算部の詳細図である。 混合ガス検出器に入射する100keV以下の中性子エネルギーに対する中性子数を示す特性図である。 100keV以下の中性子エネルギーに対するカウント数を示す特性図である。 混合ガス検出器に入射する100keV以上の中性子エネルギーに対する中性子数を示す特性図である。 100keV以上の中性子エネルギーに対するカウント数を示す特性図である。 中性子エネルギーに対する混合ガス検出器のレスポンスを示す特性図である(実測図)。 有機混合ガスの混合比別の特性を示す特性図である。 中性子源からの距離に対する放射線量率の特性図である。 放射線量率に対する統計的誤差の特性図である。 有機混合ガスの混合比別の特性を示す特性図である。 バックグランド中性子のエネルギースペクトル(宇宙線起因によるもの)を示す特性図である。 高エネルギー加速器(800MeV)から発生する中性子がコンクリート遮蔽体を透過した後(実際に近い場)の中性子エネルギースペクトルを示す図である。 252Cf中性子線源から発生する中性子エネルギースペクトルと遮蔽体が存在する場(実際に近い場)の中性子エネルギースペクトルを示す図である。 出力波高Lに対するG(L)およびG’(L)の特性図である。 従来技術の中性子線量計の説明図であり、図17(a)は従来技術の第1例の内部構造図、図17(b)は従来技術の第2例の内部構造図、図17(c)は従来技術の第3例の内部構造図、図17(d)は従来技術の第4例の内部構造図である。 中性子のエネルギーに対する比例計数管のレスポンスを示す特性図である。 中性子エネルギーに対する比例計数管のレスポンスを示す特性図である。 中性子エネルギーに対する検出感度のレスポンス曲線およびH(10)レスポンス曲線を説明する説明図である。
符号の説明
1:中性子線量計
10:混合ガス検出器
11:検出器本体
12:封入空間
20:処理回路部
21:高圧電源
22:プリアンプ
23:波形整形アンプ
24:A/D変換部
25:データ補正部
251:CPU
252:G(L)関数記憶部
26:線量当量演算部
261:CPU
262:記憶部
30:表示部
31:表示用ドライバ
32:表示器

Claims (3)

  1. 窒素ガスと、有機化合物ガスと、からなり、窒素ガスの混合比αと有機化合物ガスの混合比βとの混合比の総和が1.0であるときに窒素ガスの混合比αが0.05≦α≦0.25で有機化合物ガスの混合比βが1.0−αとなる混合ガスを封入し、中性子の検出に応じてそのエネルギーに応じた波高の検出パルス信号を出力する混合ガス検出器と、
    混合ガス検出器から出力される検出パルス信号を所定の波高レベルまで増幅するアンプと、
    アンプから出力される検出パルス信号を検出パルスデータに変換するA/D変換部と、
    波高レベルL別にG(L)関数データが登録されており、A/D変換部から出力された検出パルスデータをその波高レベルLに対応するG(L)関数データに変換するデータ補正部と、
    データ補正部から出力されたG(L)関数データの数をそれぞれ波高レベル別にカウントして波高レベル別にカウントデータを生成し、波高レベル別のG(L)関数データとカウントデータとを乗算して波高レベル別の乗算データを生成し、これら波高レベル別の乗算データを全て合算して周辺線量当量(1cm線量当量)データを出力する線量当量演算部と、
    周辺線量当量(1cm線量当量)データを用いて周辺線量当量(1cm線量当量)を表示する表示部と、
    を備え、
    中性子エネルギーを横軸に、また、周辺線量当量(1cm線量当量)を縦軸としたときの特性の傾向を中性子フルエンス−周辺線量当量(1cm線量当量)換算係数曲線(中性子エネルギー−ICRP74 H*(10)レスポンス曲線)に近似させるようなG(L)関数データとするものであり、特に、
    入射する中性子の中性子エネルギー0.025eV〜15MeVの全領域のうち中性子エネルギー10eV〜400keVについて補正するため、
    前記データ補正部は、
    波高レベル400keV以下の検出パルスデータが入力されたときにこれら検出パルスデータを破棄し、
    波高レベル400keV〜15MeVの検出パルスデータが入力されたときに波高レベル別に補正されたG’(L)関数データを出力し、
    前記線量当量演算部は、
    波高レベル別に補正されたG’(L)関数データとカウントデータとを乗算して波高400keV〜15MeVの乗算データを生成し、
    これら波高400keV〜15MeVの乗算データを全て合算したデータを周辺線量当量(1cm線量当量)データとして出力することを特徴とする中性子線量計。
  2. 請求項1に記載の中性子線量計において、
    有機化合物ガスをメタンガスとし、
    窒素ガスの混合比をα=0.20と、また、メタンガスの混合比をβ=0.80とすることを特徴とする中性子線量計。
  3. 請求項2記載の中性子線量計において、
    前記混合ガス検出器に封入される混合ガスは、その内圧を0.1気圧(0.01MPa)以上25気圧(2.5MPa)以下とすることを特徴とする中性子線量計
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