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JP4581156B2 - 導電性接着剤及びそれを部品接続材料として用いた回路基板 - Google Patents

導電性接着剤及びそれを部品接続材料として用いた回路基板 Download PDF

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JP4581156B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回路基板上に電子部品を実装するために使用する導電性接着剤及びそれを部品接続材料として用いた回路基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンデンサ、半導体素子、抵抗等の電子部品の電極と、回路基板上に形成された回路に付随する電極部(電極ランド)等の導電性部材との間に、電気的接続を形成する材料として、Pb/Sn合金などの共融金属からなる従来のはんだ組成物は古くから知られている。
【0003】
しかし、このような材料は、はんだ金属の表面酸化物を除去するために、フラックス組成物を必要とする。また、そのフラックス材料による腐食を防ぐために、通常、フラックス材料は溶剤を用いて除去されるが、従来のフラックスを除去する溶剤は環境的に問題があり、且つ製造工程が複雑になる。
水洗浄や洗浄不要なフラックスの使用により、上記洗浄溶剤の問題は減少しつつあるが、現在の電気及び電子用のはんだの主材料であるPbは、酸性雨による地下水汚染の原因であり、同様に環境問題として取りざたされている。
【0004】
この様なPb系はんだにみられる周知の欠点を考慮して、樹脂材料中に導電フィラーを含有させてなる導電性接着剤による電気的接続方法が検討されている。その例としては、低分子アミン系の硬化剤を含有するものが特開昭60−124615号公報に、また、エポキシ樹脂に硬化剤として2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールを用いた接着剤が特開昭59−142270号公報に、同じくエポキシ樹脂に硬化剤としてノボラックフェノール樹脂や特定のポリアリルフェノール樹脂を用いた接着剤が特開平3−215583号公報に開示されている。
【0005】
また、エポキシ樹脂の硬化剤としてジシアンジアミドが接合強度的に有用であるのは一般的に知られていることである。
また、工法上の必要条件として、生産性を考慮した場合、はんだと同じリフロー炉等のベルト炉が使用でき、電子部品に大きな悪影響を及ぼさない150℃程度且つ短時間で加熱硬化可能で、尚かつ、保存安定性(印刷性を確保すべく粘度を安定したものとする等)に優れた導電性接着剤が必要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したような従来の導電性接着剤をはんだ代替として電子部品の接続に用いた場合には、初期的な接合強度、接続抵抗等の特性、及び、それらの特性の耐湿性、耐熱衝撃性、耐高温放置性等の各種耐久試験による安定性という面で、満足な導電性接着剤が得られていないのが現状である。
【0007】
例として、本発明者等の検討による、市販されている各種導電性接着剤を、150℃にて10分間、加熱硬化させた場合の、初期部品強度と初期抵抗値との関係を図20に示す。これは、図20に示す様に、回路基板上の電極部J1に導通するように、上記市販の導電性接着剤J2を図中の黒い太線で示すパターンで印刷し、その導電性接着剤の上に、Ag/Pd電極を有する3216型コンデンサJ3を搭載し、電極部J1とコンデンサJ3とを電気的に接続する。ここで、図20中に上記パターンの各寸法を示す数値の単位はmmであり、導電性接着剤J2の厚さは100μmである。
【0008】
導電性接着剤J2の接続抵抗特性は、図20に示す様に4端子法にて測定した比抵抗値(単位:μΩ・m)で評価し、接合強度は引っ張り試験により求めたコンデンサ接合初期強度(単位:N)で評価した。なお、図20中の二重丸プロットは、導電性接着剤J2の代わりにAg厚膜配線上にはんだを形成し、同条件にて測定した結果である。図20からわかるように、従来の導電性接着剤においては、はんだ接続に匹敵する接合強度及び接続抵抗特性を有する材料がないという点に問題があった。
【0009】
そこで、本発明は上記問題に鑑み、はんだの代替となりうるような良好な接合強度及び接続抵抗特性を有する導電性接着剤を提供することを第1の目的とする。また、本発明は、上記第1の目的を達成しつつ、印刷性に優れた導電性接着剤を提供することを第2の目的とし、さらに、上記第1または第2の目的を実現する導電性接着剤を部品接続材料として用いた回路基板を提供することを第3の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記の目的を達成しようと鋭意研究を重ねた結果、導電性確保のためには、導電フィラー間の接触圧力を高める必要があること、その接触圧力を高める手法として、或程度以上の硬化収縮性を有する樹脂材料を使用し、且つ、タップ密度の低い導電フィラーを使用することが有効であることを新たに見出した。
【0011】
さらに、上記材料が強度的に強くある必要性から、ビスフェノール型エポキシ樹脂よりも並進・回転運動の少ない樹脂前記樹脂は硬化時に収縮する樹脂と、一分子中に多くの反応基を有する樹脂とを含有するエポキシ樹脂にて材料を構成すれば良いことを見出した。本発明は、これらの知見に基づいてなされたものである。
【0012】
即ち、請求項1ないし請求項11記載の発明では、回路基板上に電子部品を実装するために使用する導電性接着剤において、硬化時に収縮する基材樹脂としてのエポキシ樹脂を含む樹脂材料と、該樹脂材料に含有され該基材樹脂の収縮力により互いに接触して導電性を確保するための導電フィラーとを備え、さらに、該樹脂材料における基材樹脂としてのエポキシ樹脂は、液状のビスフェノール型エポキシ樹脂中に、硬化された後の分子構造においてビスフェノール型エポキシ樹脂よりも並進・回転運動の少ない樹脂であるビフェニル型エポキシ樹脂と、一分子中に複数個の反応基を有する樹脂である3官能フェノール型エポキシ樹脂とを含むものであり、この基材樹脂としてのエポキシ樹脂の組成は、液状のビスフェノール型エポキシ樹脂が70〜90重量部、3官能フェノール型エポキシ樹脂及びビフェニル型エポキシ樹脂の合計が10〜30重量部であることを特徴とする。なお、重量部とは重量比率を意味する。
【0013】
本発明の導電性接着剤を実装に用いれば、硬化時に基材樹脂の収縮によって発生した収縮力を、金属フィラー同士の接触力として有効に働かせ、良好な導電性を確保することができる。
また、樹脂材料は、硬化された後の分子構造においてビスフェノール型エポキシ樹脂よりも並進・回転運動の少ない樹脂と、一分子中に複数個の反応基を有する樹脂とを含むが、硬化後の導電性接着剤において、前者の樹脂により並進・回転運動が抑制され、後者の樹脂により良好な樹脂の架橋(3次元化)がなされるため、樹脂自体の強度を向上させることができ、接合強度を確保することができる。
【0014】
従って、本発明によれば、はんだの代替となりうるような良好な接合強度及び接続抵抗特性を有する導電性接着剤を提供することができ、上記第1の目的を達成することができる。
ここで、導電フィラーを、少なくともリン片状の金属を含むものとすれば、導電フィラー同士の接触面積をより良好に確保することができる。そして、そのような導電フィラーの金属としては、Ag、Au、Pt、Pd、Ni、Cu、及びそれらの合金から選択された少なくとも1種のものを採用できる。
【0015】
また、具体的な導電性接着剤としては、請求項4記載の発明のように、樹脂材料として、硬化時の収縮応力が50〜300kg/cm2であるものを用い、請求項5記載の発明のように、導電フィラーとして、タップ密度が2.4〜4.5g/cm3であり、比表面積が0.3〜1.5m2/gであるリン片状銀粉を含むものを用いることができる。また、請求項6に記載の発明のように、3官能フェノール型エポキシ樹脂としては、後述する図6に記載されている分子構造を有するものにできる。
【0016】
また、請求項ないし請求項11の発明は、本発明者等の実験検討に基づいて、はんだの代替となりうるような良好な接合強度及び接続抵抗特性を有することに加えて、印刷性に優れた導電性接着剤を提供するものであり、上記第2の目的を達成するものである。
【0017】
まず、請求項に記載の発明のように、ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、ビスフェノールF型エポキシ樹脂が好ましい。
【0018】
また、硬化剤としてのフェノール樹脂は、液状のポリアリルフェノール樹脂、または、液状のアルキル変性ノボラックフェノール樹脂を採用できる(請求項8の発明)。
【0019】
また、カップリング剤は、エポキシ基を含有するシランカップリング剤を採用でき(請求項の発明)、反応性希釈剤は、環状脂肪族エポキシ樹脂、または、単官能型のアルキルフェノールグリシジルエーテルを採用できる(請求項10の発明)。また、導電フィラーは、前記基材樹脂としてのエポキシ樹脂85重量部に対し、500〜700重量部、添加することが好ましい(請求項11の発明)。
【0020】
また、請求項12記載の発明は、請求項1ないし11のいずれか1つに記載の導電性接着剤を回路基板の電極部に印刷により形成し、印刷された該導電性接着剤の上に電子部品を搭載した後、該導電性接着剤を加熱硬化することにより、該電子部品を該電極部に電気的に接続してなることを特徴とするもので、上記第1または第2の目的を実現する導電性接着剤を部品接続材料として用いた回路基板を提供することができ、上記第3の目的を達成できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。まず、導電性接着剤の接続における導電性の発生原理を示す。図1に示す様に、導電性接着剤1は樹脂2のマトリクス中に導電性材料よりなる導電フィラー3が分散した構造となっている。
この導電性接着剤1は、回路基板4上に形成された部品接続用のランド(電極部)5上に、印刷等の手法で供給された段階では、フィラー3同士の間に圧力は働かず、導電性はほとんどない。この状態から加熱硬化すると、樹脂2が硬化する際に、収縮を起こし、フィラー3間に接触圧力が発生し、導電性が生ずる。フィラー3とランド5との界面も同様である。
【0022】
この様子を実際に試料を使ってモニターしたものが図2である。図2は、図3に示す様に、熱板100上に設置された回路基板4における導電性接着剤1上に、コンデンサ等の電子部品(本例では3216型コンデンサ)6を、その電極(本例ではAg/Pd電極)7にて搭載し、硬化過程中の抵抗値の変化をみたものである。
【0023】
図2において、横軸に硬化時間(分)、縦軸左側に回路基板4の温度である基板温度(℃)、縦軸右側に導電性接着剤1の接続抵抗特性の変化をみるために抵抗値(Ω)を示してある。白丸プロットが抵抗値、黒丸プロットが基板温度である。
このように、硬化の進行に伴って樹脂2が収縮することで、抵抗値が小さくなり導電性が発生する。従って、収縮力の大きい樹脂が有利であるが、あまり大きいと接着剤1において内部応力が大きくなり、クラック等の原因となる。
【0024】
次に、上記理由により発生した収縮力と導電フィラー3の接触圧との関係について示す。
図4に示す様に、サイズや形状を変えることによりタップ密度を異ならせた導電フィラー3を同一体積の樹脂2中に分散させた場合、タップ密度の低いフィラー3の方が樹脂2の収縮力を受けやすい。即ち、タップ密度が低いフィラー3は、フィラー3間あるいはランド5とフィラー3間の接触圧を大きくすることができる。
【0025】
しかしながら、タップ密度が低くなりすぎると、印刷性や接合強度の点で問題となる。例えば、タップ密度が低くなりすぎると、接合強度を確保するために必要な樹脂量や、印刷する上で必要な流動性を維持するための樹脂量が多くなるため、接合強度や印刷に必要な粘性が確保できなくなる。
ここで、導電性接着剤の樹脂材料における好ましい収縮力を硬化時の収縮応力(内部応力)として求めた。この硬化時の収縮応力の測定方法を図5を参照して述べる。
【0026】
まず、例えば、縦24mm×横32mm、厚さ0.145mmである矩形板状のカバーガラス100に導電性接着剤に用いられる樹脂材料のペースト200を塗布し、テストピースを作製する。その際、カバーガラス100における横方向の両サイドの部位(例えば1mm幅)110にガイドテープ(セロハンテープ)を貼り、ペースト200の膜厚を調整する。
【0027】
ペースト200を塗布した後、ガイドテープを剥がし、上記テストピースを熱風乾燥機に入れ、該樹脂材料の標準硬化条件でペースト200を乾燥、硬化させ、硬化膜とする。
硬化後、常温に戻す。この状態が図5(a)である。図5(a)中、200はペーストが硬化膜となったものである。常温に戻してから、硬化膜200の膜厚と反りを測定し、収縮応力を計算する。
【0028】
収縮応力の計算方法を以下の数式1〜数式5に示す。なお、以下の数式中、Pは収縮応力(kg/cm2)、δは反り(mm)(図5(b)参照)、rは曲率半径(mm)(図5(c)参照)、Egはガラスのヤング率(例えば6900kg/mm2)、hgはカバーガラス100の厚み(例えば0.145mm)、hpは硬化膜200の厚み(mm)、εは硬化膜200の最大たわみ量である。
【0029】
収縮応力Pは数式1のように表される。
【0030】
【数1】
P=(1/4)・ε・Eg・(hg/hp)
曲率半径rは数式2のように表される。
【0031】
【数2】
r=(1+ε)・hg/(2・ε)
これを変形すると数式3のようになる。
【0032】
【数3】
Figure 0004581156
ここで、2・r≫hg
また、反りδは数式4のように表される。数式4中、r=1/k、Lは縦方向(例えば24mm)及び横方向(例えば32mm)のカバーガラス100の長さである。
【0033】
【数4】
Figure 0004581156
数式3にて表されるε及び数式4にて表されるδを、数式1に代入し、Egとhgの上記具体値を代入すると、数式5のようになる。
【0034】
【数5】
Figure 0004581156
この数式5を用いて収縮応力Pを求めることができる。その結果、硬化時の収縮応力が、50〜300kg/cm2であることが好ましいことがわかった。良好なフィラーの接触を確保し導電性を高めるには50kg/cm2以上であることが好ましく、クラックの発生を抑制するには300kg/cm2以下であることが好ましい。
【0035】
次に、接合強度、導電性、印刷性を考慮した、導電性接着剤の樹脂材料における基材樹脂及び硬化剤の考え方や選定について述べる。
良好な部品接合強度を得るための材料は、以下のものである必要がある。即ち、強い強度を得るためには、樹脂材料が高強度且つ高密度ネットワークとなっている必要があり、図6に示す考え方による基材樹脂(主剤)としてのエポキシ樹脂、硬化剤が必要となる。
【0036】
エポキシ樹脂は、一般に常温固体のものが多く、ペースト化する際に粘度が高くなり、印刷性が劣化するため、基材樹脂としては、低粘度の液状エポキシを用いる必要がある。そのようなものとして、導電性接着剤1の樹脂材料のうち基材樹脂であるエポキシ樹脂には、比較的安価なビスフェノール型エポキシ樹脂(図6ではビスフェノールF型)を主に用いることができる。
【0037】
このビスフェノール型エポキシ樹脂材料(ベース)は、各ベンゼン環の間のアルキル基の部分が回転・並進運動しやすく、強度低下の要因であるため、アルキル基を含まないビフェニル型のようなエポキシ樹脂(回転・並進抑制樹脂)を添加することが有効である。
また、図6中に示す様に、エポキシ樹脂は、オキシラン環の部分が開環反応して高分子化するために、一分子に多くのオキシラン環を有する3官能型のエポキシ樹脂(ネットワーク樹脂)を添加すれば、樹脂間のつながり(架橋)が多くなり、高密度なネットワークが形成され、高強度になる。
【0038】
本発明者等は、ベースであるビスフェノールF型エポキシ樹脂に、図6中に示す分子構造を有する回転・並進抑制樹脂であるビフェニル型、ネットワーク樹脂である3官能型のエポキシ樹脂を添加し、その強度と導電性について実験的に確認した。その結果を図7に示す。図7において、横軸は接合強度(N/mm2)、縦軸は導電性(mΩ)を示し、各プロットにおいては、黒丸は基材樹脂(主剤)がビスフェノールF型のみの場合、白三角、白丸及び白四角は、ビスフェノールF型に対して、それぞれ、ビフェニル型、3官能型、ビフェニル型と3官能型とを50/50の比率で混合したものを、図7中に示す重量%(10%、20%、30%の目盛りに基づく)にて、添加していったものである。
【0039】
なお、図7にプロットした各組成の樹脂材料は、硬化剤としてアミン系のものを添加している。また、図7中の導電性は、上記図20中の接合強度を測定した試料と同一形態の部品を使用し、その部品の電極と下地の回路基板側の電極部(ランド)との間の抵抗値である。
図7に示す様に、ビフェニル型、3官能型のエポキシ樹脂のビスフェノールF型に対する添加によって強度(接合強度)は向上している。また、3官能型のエポキシ樹脂は収縮力向上にも寄与し、導電性にも好影響を与えている。
【0040】
このように、導電性接着剤の樹脂材料における基材樹脂の考え方を述べてきたが、硬化剤についても同様なことが言える。硬化剤によって基材樹脂であるエポキシ樹脂が硬化した時、硬化剤は該エポキシ樹脂中に取り込まれる構造となるため、硬化剤自体が高強度である必要がある。
本発明者等は、フェノール系及びアミン系硬化剤を中心に、図7中の矢印Aで示される組成としたエポキシ樹脂(ビスフェノールF型80重量部、ビフェニル型10重量部、3官能型10重量部)を使用した場合の、導電性接着剤の強度・導電性について評価した。その結果を図8に示す。
【0041】
図8において、矢印Aで示す二重丸プロットは、上記図7中の矢印Aで示される組成としたエポキシ樹脂である。このエポキシ樹脂に対して、硬化剤として、フェノール系(斜線ハッチング付きの丸プロット)、アミン系(黒丸プロット)、酸無水物系(白三角プロット)、イミダゾール系(白四角プロット)を添加した。
【0042】
図8からわかるように、導電性に関してはフェノール系が有効で、強度に関してはアミン系が有効であった。これは、導電性に関しては、オキシラン環とフェノール基の反応時の自己収縮が大きく、アミン系の反応基の数がネットワークの高密度化による強度向上に大きく有効であるためと考えられる。最も効果のあったものは、フェノール系の中ではアリルフェノール樹脂、アミン系の中ではジシアンジアミド変性物であった。
【0043】
このフェノール系とアミン系の硬化剤は混合効果がある。図9は、上記図7中の矢印Aで示される組成としたエポキシ樹脂に対して添加する硬化剤として、アリルフェノール樹脂とジシアンジアミド変性物を混合したものを用いた例である。両者の混合比率(重量比)を変えていったときの導電性接着剤の導電性(抵抗値、mΩ)と部品接合強度(N/mm2)を示す。図9からわかるように、アリルフェノール系の25〜50%で望ましい特性となる。
【0044】
次に、導電性接着剤における導電フィラーの効果を示す。タップ密度に対する導電性への効果は図10に示す通りである。このとき、導電フィラーは銀であり、その銀フィラーを内包する樹脂材料は、ビスフェノールF型が80重量部、3官能フェノール型が10重量部、ビフェニル型が10重量部であるエポキシ樹脂85重量部に対し、硬化剤としてのポリアリルフェノール樹脂を15重量部、ジシアンジアミド変性物を8重量部含有させたものである(つまり、後述の実施例2等の組成)。
【0045】
なお、ここに示す導電性は、導電性接着剤を、幅0.5mm、長さ1cm、厚さ100μmの印刷体としたときの抵抗値を示す。タップ密度は15gの試料を20mmの落差にて1000回タップした後の銀フィラー密度を示す。
しかしながら、タップ密度が小さくなりすぎると、印刷性が劣化する。本発明者等は、比表面積も限定することで、導電性及び印刷性を確保するための樹脂量を必要以上に増やすことなく、導電性・印刷性の両方を満足する材料を確認した。
【0046】
これら、導電フィラーについて種々検討した結果、導電フィラーにリン片状銀粉を用いた場合、タップ密度が2.4〜4.5g/cm3、比表面積が0.3〜1.5m2/gであることが、導電性・印刷性の面から好ましいことがわかった。なお、ここに示す比表面積はBET1点法による。
以上のように、本実施形態において、導電性接着剤の接続における導電性の発生原理を示し、この発生原理に基づいて、導電性接着剤の樹脂材料における基材樹脂及び硬化剤の考え方や選定、導電性接着剤の導電フィラーの考え方について述べてきた。以下、本実施形態に用いる導電性接着剤の、より具体的な材料構成について示す。
【0047】
本実施形態の導電性接着剤において、基材樹脂としての(A)エポキシ樹脂のうちでメインに使用するエポキシ樹脂(ベース)は、環境上及び接合強度、導電性等の諸特性上、有機溶剤を含まないで済むことができるものが好ましく、また、導電性接着剤の作製上及び作業適性の調整等のために反応性希釈剤を用いる場合にも、その添加量が接合強度、導電性等の諸特性上、極力少量で済むことができるものが好ましい。
【0048】
そのようなエポキシ樹脂(ベース)として、一分子中にエポキシ基を2個以上含む液状のビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂等を用いることができるが、これらエポキシ樹脂のうちで、本実施形態における基材樹脂のベースとして最も適しているのは、上記の点において、液状のビスフェノールF型エポキシ樹脂である。
【0049】
さらに、本実施形態による導電性接着剤は、基材樹脂としての(A)エポキシ樹脂が、液状のビスフェノールF型エポキシ樹脂中に3官能フェノール型エポキシ樹脂及びビフェニル型エポキシ樹脂を含むことが好ましい。
これは上記図6及び図7等において述べたように、3官能フェノール型エポキシ樹脂が、ビスフェノールF型エポキシ樹脂の単独使用と比較して、耐久試験後の接合強度、導電性等の諸特性の安定性はもとより、主に導電性向上の役割を受け持つこと、また、ビフェニル型エポキシ樹脂が主に高強度化の役割を受け持つこと、さらに、それらを併用することにより、優れた導電性及び接合強度を得ることができるからである。
【0050】
3官能フェノール型エポキシ樹脂とビフェニル型エポキシ樹脂との混合比率は、導電性と接合強度のバランスを考えると、重量比で50/50が好ましく、また、2者の合計のビスフェノールF型エポキシ樹脂に対する添加量は、ビスフェノールF型エポキシ樹脂70〜90重量部に対し、10〜30重量部が好ましい。10重量部未満だと、その効果が充分に表れず、30重量部を越えると、粘度上昇に伴い、導電性接着剤の作製上の問題及び印刷等の作業適性上の問題が生じるためである。
【0051】
また、本実施形態の導電性接着剤において、硬化剤としての(B)フェノール樹脂としては、環境上及び接合強度、導電性等の諸特性上、有機溶剤を含まないで済むことができるものが好ましく、また、導電性接着剤の作製上及び作業適性の調整等のために反応性希釈剤を用いる場合にも、その添加量が接合強度、導電性等の諸特性上、極力少量で済むことができるものが好ましい。
【0052】
そのようなフェノール樹脂として、液状のポリアリルフェノール樹脂、液状のアルキル変性ノボラックフェノール樹脂を用いることができる。これらのフェノール樹脂は、既に公知の技術によって合成しても良いし、市販品を使用しても良い。
また、本実施形態の導電性接着剤は、硬化剤として(C)ジシアンジアミド変性物を含むことが好ましい。これはジシアンジアミドでは目的の低温処理化、短時間処理化が困難であるためである。
【0053】
このような低温処理化、短時間処理化を可能にするジシアンジアミド変性物として、ウレア系材料による変性物、イミダゾール系材料による変性物等を用いることができるが、これらジシアンジアミド変性物のうちで、本発明の硬化剤として最も適しているのは、その硬化性、保存安定性、接合強度、導電性等の諸特性、及び耐久試験によるそれらの安定性等の点において、ジクロロフェニルメチルウレアとジシアンジアミドとの混合物である。
【0054】
さらに、本実施形態の導電性接着剤は、基材樹脂としての(A)エポキシ樹脂に添加される硬化剤として、(B)フェノール樹脂及び(C)ジシアンジアミド変性物の両方を必須成分とすることが好ましい。これは、上記図9等にて述べたように、特徴ある2つの硬化剤を併用することにより、各々単独硬化剤系では得ることが困難であった導電性接着剤の高強度、高導電性等の諸特性及びそれらの耐久試験による安定性を得ることを可能にしているためである。
【0055】
ここで、(B)フェノール樹脂と(C)ジシアンジアミド変性物との混合比率(重量比)は、導電性、接合強度のバランスを考えると、上記図9にて述べたように、75/25〜50/50が好ましく、エポキシ樹脂85重量部に対するそれぞれの添加量は、(B)フェノール樹脂が5〜25重量部、(C)ジシアンジアミド変性物が5〜15重量部であることが好ましい。
【0056】
また、本実施形態の導電性接着剤においては、(H)導電フィラーとして、タップ密度が2.4〜4.5g/cm3であり、比表面積が0.3〜1.5m2/gであるリン片状銀粉を用いることを特徴としているが、これは、導電性と接合強度のバランスをとるためには、リン片状銀粉が有利であるからであり、さらには、リン片状銀粉のタップ密度及び比表面積を上記範囲に規定することにより、印刷性等の作業適性を大きく損なうことなく、高導電性及び高接合強度が得られるからである。
【0057】
なお、本実施形態における樹脂材料は、導電フィラーがAgの他にも、Au、Ag/Pt、Ag/Pd、Ni、Cu、及びそれらの合金に対しても有効であるが、導電粒子の最適形態は、各々の材料毎に異なる。
さらに、(H)導電フィラーの添加量は(A)エポキシ樹脂85重量部に対し、500〜700重量部であることが好ましいが、これは500重量部未満であると、高導電性が得られず、700重量部を越えると充分な接合強度及び印刷性等の作業適性が得られないためである。
【0058】
また、本実施形態の導電性接着剤は(D)カップリング剤、(F)反応希釈剤を含んだものでも良い。
(D)カップリング剤の添加の主なる目的は、耐湿性の向上にあるが、そのような材料には、シラン系、チタン系等があり、シラン系の中には、さらに、エポキシ系、ビニル系、アミン系等がある。これらの中で、本発明におけるカップリング剤として最も適しているのは、エポキシ基を含有するシランカップリング剤である。
【0059】
(F)反応希釈剤の添加の主なる目的は、導電性接着剤作製の容易性、印刷等の作業適性の調整であり、これらの材料としては、環状脂肪族エポキシ樹脂、アルキルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、アルキルフェニルグリシジルエーテル等があるが、希釈性、導電性、接合強度等の諸特性及びそれらの耐久試験での安定性等の点で、本発明の反応希釈剤としては、環状脂肪族エポキシ樹脂、アルキルフェニルグリシジルエーテル(単官能型のアルキルフェノールグリシジルエーテル)が好ましい。
【0060】
本発明の導電性接着剤は、必要に応じて、CTBN等の(E)可とう性付与剤、(G)イオントラップ剤等の添加剤を含むことができる。
【0061】
【実施例】
次に、上記実施形態を以下の実施例でより具体的に説明する。なお、組成物の配合割合は重量部(重量比率)である。また、図表中における(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、(G)、(H)の付与された材料は、各々、上記実施形態における本発明の(A)エポキシ樹脂(基材樹脂)、(B)フェノール樹脂(硬化剤)、(C)ジシアンジアミド変性物(硬化剤)、(D)カップリング剤、(E)可とう性付与剤、(F)反応希釈剤、(G)イオントラップ剤、(H)導電粒子に相当するものである。
(実施例1〜3)
図13に示す様に、各材料を図中に示す割合で配合し、三本ロールミルを用いて混錬し、導電性接着剤を得た。実施例1、2、3は、基材樹脂である(A)エポキシ樹脂(ビスフェノールF型、3官能フェノール型、ビフェニル型)における配合比を好ましい範囲で変えたいったものである。この得られた導電性接着剤を以下の方法で各種性能を評価した。まず、粘度、印刷性、導電性、接合強度の各評価方法を示す。
【0062】
粘度:ブルックフィールド社製HBT型回転粘度計(14号スピンドル)を用い、25℃、5rpmにおける粘度を測定した。
印刷性:図11に示されるマスク開口部(ハッチング部分)を持つ板厚70μmのメタルマスク及びメタルスキージを用い、アルミナ基板上に予め形成された銀厚膜導体ランド部に、スキージ荷重:10N、スキージ速度:30mm/sec、スナップオフ:0mm、版ばなれ速度:0.15mm/secの印刷条件で印刷し、マスク開口部に対するにじみ、かすれ等を観察した。
【0063】
導電性:図12に示す様に、印刷された導電性接着剤50上に、Ag/Pd端面電極51を有する3216サイズのMLCC52をマウント荷重1Nでマウントし、昇降温スピード15℃/min、保持温度・時間が150℃、10minの条件により、リフロー炉で加熱硬化した試料を作製し、この試料の銀厚膜ランド53とAg/Pd端面電極51との接続抵抗を測定した。
【0064】
接合強度:導電性と同様に作製した試料のMLCC52のせん断強度を測定した。
次に、高温放置、高温高湿、冷熱サイクルの各耐久試験条件を示す。
高温放置:150℃の高温条件下にて、1000時間放置後の導電性と接合強度を測定する。
【0065】
高温高湿:85℃/85%RHの高温高湿条件下にて、1000時間放置後の導電性と接合強度を測定する。
冷熱サイクル:−40℃〜+150℃の冷熱サイクル条件下にて、1000サイクル放置後の導電性と接合強度を測定する。
実施例1〜3に対する各種性能の評価結果を同じく図13に示す。各実施例1〜3において、印刷性、導電性、接合強度及び各耐久試験結果は良好であった。
(比較例1、2)
上記の実施例1〜3と比較するための比較例として、図13に示す材料及び配合で、実施例1〜3と同様に導電性接着剤を作製・評価した。その結果を同じく図13に示す。これら比較例1、2は、実施例1〜3に比べて、(A)エポキシ樹脂(基材樹脂)の配合比を上記好適な範囲から逸脱させたものである。
【0066】
図13に示した実施例1〜3と比較例1、2との比較より、3官能フェノール型エポキシ樹脂及びビフェニル型エポキシ樹脂の添加効果は明らかであり、その添加範囲も明確である。3官能フェノール型とビフェニル型を添加しないと導電性及び接合強度が確保できず(比較例1)、その添加量が多すぎると印刷が不可となってしまう(比較例2)。
【0067】
即ち、3官能フェノール型エポキシ樹脂とビフェニル型エポキシ樹脂の合計のビスフェノールF型エポキシ樹脂に対する添加量は、ビスフェノールF型エポキシ樹脂70〜90重量部に対し、10〜30重量部が好ましいことがわかる。
(実施例4〜7)
図14に示す様に、各材料を図中に示す割合で配合し、実施例1〜3と同様に、導電性接着剤を作製・評価した。評価結果を同じく図14に示す。実施例4〜7は、実施例2に対して、硬化剤である(B)ポリアリルフェノール樹脂と(C)ジシアンジアミド変性物との混合比率、及びエポキシ樹脂85重量部に対するそれぞれの添加量を変えたものである。
【0068】
各実施例4〜7において、印刷性、導電性、接合強度及び各耐久試験結果は良好であった。
(比較例3〜6)
上記の実施例4〜7と比較するための比較例として、図15に示す材料及び配合で、実施例1〜3と同様に導電性接着剤を作製・評価した。その評価結果を同じく図15に示す。これら比較例3〜6は、実施例4〜7に比べて、硬化剤である(B)ポリアリルフェノール樹脂と(C)ジシアンジアミド変性物との混合比率、及びエポキシ樹脂85重量部に対するそれぞれの添加量を上記好適な範囲から逸脱させたものである。
【0069】
上記実施例4〜7と比較例3〜6との比較より、ポリアリルフェノール樹脂、および、ジクロロフェニルメチルウレアとジシアンジアミドとの混合物の硬化剤としての併用効果は明らかであり、また、その添加範囲も明確である。導電性及び接合強度について実施例4〜7と比べてみると、比較例3は導電性が悪く且つ導電性及び接合強度の耐湿劣化が大きく、比較例4及び比較例5は接合強度が低く、比較例6は導電性がやや悪く且つ接合強度も低くなっている。
【0070】
即ち、(B)ポリアリルフェノール樹脂と(C)ジシアンジアミド変性物との混合比率(重量比)は、75/25〜50/50が好ましく、エポキシ樹脂85重量部に対するそれぞれの添加量は、(B)フェノール樹脂が5〜25重量部、(C)ジシアンジアミド変性物が5〜15重量部であることが好ましいことがわかる。
(実施例8、9)
図16に示す様に、各材料を図中に示す割合で配合し、実施例1〜3と同様に、導電性接着剤を作製・評価した。評価結果を同じく図16に示す。実施例8と9とは、導電フィラーであるリン片状銀粉の(A)エポキシ樹脂85重量部に対する添加量を変えていったものである。
【0071】
各実施例8、9において、印刷性、導電性、接合強度及び各耐久試験結果は良好であった。
(比較例7、8)
上記の実施例8、9と比較するための比較例として、図16に示す材料及び配合で、実施例1〜3と同様に導電性接着剤を作製・評価した。その評価結果を同じく図16に示す。これら比較例7、8は、実施例4〜7に比べて、リン片状銀粉の添加量をエポキシ樹脂85重量部に対する上記好適な範囲から逸脱させたものである。
【0072】
図16に示した実施例8、9と比較例7、8との比較より、エポキシ樹脂、硬化剤等のバインダー成分と銀粉との配合割合の範囲は明確である。(H)銀粉の添加量が少なすぎると、高導電性が得られないとともに、印刷においてニジミが発生し、多すぎると印刷が困難な程に印刷性が悪化する。即ち、(H)導電フィラーである銀粉の添加量は(A)エポキシ樹脂85重量部に対し、500〜700重量部であることが好ましい。
(実施例10〜16)
図17に示す様に、各材料を図中に示す割合で配合し、実施例1〜3と同様に、導電性接着剤を作製・評価した。評価結果を図18に示す。各実施例10〜16において、印刷性、導電性、接合強度及び各耐久試験結果は良好であった。
【0073】
この結果より、エポキシ樹脂のベースとしては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂も使用可能であること(実施例10)、硬化剤として、液状のアルキル変性ノボラックフェノール樹脂も使用可能であること(実施例11)、硬化剤として、ウレア変性以外にもイミダゾールによるジシアンジアミド変性物も使用可能であること(実施例12)、さらには、反応希釈剤としてアルキルフェニルグリシジルエーテルも使用可能であること(実施例13)がわかる。
【0074】
また、実施例14及び実施例15は、(H)銀粉のタップ密度及び比表面積(BET1点法による)を上記好適な範囲内で変えていったものであり、良好な結果が得られている。また、実施例16のように、必要に応じて、CTBN等の可とう性付与剤、あるいはイオントラップ剤等の添加剤を加えても良好な結果が得られている。
(比較例9〜13)
上記の実施例2、14及び15と比較するための比較例として、図19に示す材料及び配合で、実施例1〜3と同様に導電性接着剤を作製・評価した。評価結果を上記図18に示す。
【0075】
実施例2における硬化剤である液状のポリアリルフェノール樹脂やジシアンジアミド変性物の代わりに、固型ノボラックフェノール樹脂を添加した比較例9やジシアンジアミドを添加した比較例10では、印刷が不可能であったり、ほとんど硬化しなかった。
また、(H)銀粉のタップ密度を好適範囲よりも小さくした比較例11では、ペースト化が困難で導電性接着剤として使用不可能であった。(H)銀粉のタップ密度を好適範囲よりも大きくした比較例12では、導電性の大幅な悪化がみられ、(H)銀粉の比表面積を好適範囲よりも大きくした比較例13では、導電性及び接合強度が劣化した。
【0076】
これより、液状のポリアリルフェノール樹脂又は液状のアルキル変性ノボラックフェノール樹脂の硬化剤としての効果、及びジシアンジアミド変性物の硬化剤としての効果は明らかであり、また、リン片状銀粉のタップ密度及び比表面積の有効範囲も明確である。
以上述べてきたように、本発明の導電性接着剤は、良好な導電性を確保するために硬化時の収縮力が大きい樹脂を含有し、且つ、発生した収縮力を導電フィラーの接触力として有効に働かせるために導電フィラーのタップ密度が低くなっている点、及び、樹脂材料には、硬化された後の分子構造においてビスフェノール型エポキシ樹脂よりも並進・回転運動の少ない樹脂と、一分子中に複数個の反応基を有する樹脂とが含有されている点を主たる特徴としている。
【0077】
それによって、はんだの代替となりうるような良好な接合強度及び接続抵抗特性を有する導電性接着剤および、そのような接合強度及び接続抵抗特性を有するとともに、印刷性に優れた導電性接着剤を提供することができる。
また、上記実施形態及び各実施例に示した導電性接着剤を、上記図1及び図3等に示したように、回路基板の電極部に印刷により形成し、印刷された該導電性接着剤の上に電子部品を搭載した後、該導電性接着剤を加熱硬化することにより、該電子部品を該電極部に電気的に接続すれば、導電性接着剤を部品接続材料として用いた回路基板を提供することができる。
【0078】
そして、上記実施形態及び各実施例に示した導電性接着剤を用いた回路基板の製造においては、該接着剤の加熱硬化において、はんだと同じリフロー炉等のベルト炉が使用でき、電子部品に大きな悪影響を及ぼさない150℃程度且つ短時間で可能であるため、はんだに比べても生産性を低下させることがない。
以上、述べてきたように、本発明によれば、はんだと同じリフロー炉ではんだに比べ低い温度で処理でき、且つ、各種耐久試験において、良好な接合強度、接続抵抗が維持できる保存安定性に優れた導電性接着剤の提供、及び、それを部品接続材料として用いた回路基板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】導電性接着剤の接続における導電性の発生原理を示す説明図である。
【図2】電子部品の実装状態における導電性接着剤の硬化過程中の抵抗値変化を示すグラフである。
【図3】図2における電子部品の実装状態及び抵抗値測定方法を示す説明図である。
【図4】導電フィラーにおけるタップ密度と接触圧の関係を説明する説明図である。
【図5】導電性接着剤の樹脂材料の硬化時の収縮応力測定方法を示す図である。
【図6】導電性接着剤の樹脂材料における基材樹脂及び硬化剤の働きを示す図である。
【図7】ビスフェノールF型エポキシ樹脂に、ビフェニル型エポキシ樹脂及び3官能型エポキシ樹脂を添加したときの接合強度と導電性を示すグラフである。
【図8】基材樹脂であるエポキシ樹脂に、フェノール系及びアミン系を中心とした硬化剤を添加したときの接合強度と導電性を示すグラフである。
【図9】硬化剤としてアリルフェノール樹脂とジシアンジアミド変性物を混合した場合の、混合比率と導電性及び接合強度との関係を示すグラフである。
【図10】導電性フィラーのタップ密度と導電性との関係を示すグラフである。
【図11】本発明の実施例における印刷性評価に用いるメタルマスクを示す図である。
【図12】本発明の実施例における導電性評価方法を示す図である。
【図13】実施例1〜3及び比較例1、2の配合割合と性能評価結果を示す図表である。
【図14】実施例4〜7の配合割合と性能評価結果を示す図表である。
【図15】比較例3〜6の配合割合と性能評価結果を示す図表である。
【図16】実施例8、9及び比較例7、8の配合割合と性能評価結果を示す図表である。
【図17】実施例10〜16の配合割合を示す図表である。
【図18】実施例10〜16及び比較例9〜13の性能評価結果を示す図表である。
【図19】比較例9〜13の配合割合を示す図表である。
【図20】市販されている各種導電性接着剤を加熱硬化させた場合の、初期部品強度と初期抵抗値との関係を示す図である。
【符号の説明】
1…導電性接着剤、2…樹脂、3…導電フィラー、4…回路基板、5…ランド、6…電子部品、7…電子部品の電極。

Claims (12)

  1. 回路基板上に電子部品を実装するために使用する導電性接着剤において、
    硬化時に収縮する基材樹脂としてのエポキシ樹脂を含む樹脂材料と、
    前記樹脂材料に含有され前記基材樹脂の収縮力により互いに接触して導電性を確保するための導電フィラーとを備え、
    さらに、前記樹脂材料における前記基材樹脂としてのエポキシ樹脂は、液状のビスフェノール型エポキシ樹脂中に、硬化された後の分子構造において前記ビスフェノール型エポキシ樹脂よりも並進・回転運動の少ない樹脂であるビフェニル型エポキシ樹脂と、一分子中に複数個の反応基を有する樹脂である3官能フェノール型エポキシ樹脂とを含むものであり、
    前記基材樹脂としてのエポキシ樹脂の組成は、前記液状のビスフェノール型エポキシ樹脂が70〜90重量部、前記3官能フェノール型エポキシ樹脂及び前記ビフェニル型エポキシ樹脂の合計が10〜30重量部であることを特徴とする導電性接着剤。
  2. 前記導電フィラーは、少なくともリン片状の金属を含むものであることを特徴とする請求項1に記載の導電性接着剤。
  3. 前記金属は、Ag、Au、Pt、Pd、Ni、Cu、及びそれらの合金から選択された少なくとも1種のものよりなることを特徴とする請求項2に記載の導電性接着剤。
  4. 前記樹脂材料は、硬化時の収縮応力が50〜300kg/cm2であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の導電性接着剤。
  5. 前記導電フィラーは、タップ密度が2.4〜4.5g/cm3であり、比表面積が0.3〜1.5m2/gであるリン片状銀粉を含むものであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の導電性接着剤。
  6. 前記3官能フェノール型エポキシ樹脂は、次の化学式1に示される分子構造を有するものであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の導電性接着剤。
    Figure 0004581156
  7. 前記ビスフェノール型エポキシ樹脂は、ビスフェノールF型エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の導電性接着剤。
  8. 化剤としてのフェノール樹脂を含有し、前記フェノール樹脂は、液状のポリアリルフェノール樹脂、または、液状のアルキル変性ノボラックフェノール樹脂であることを特徴とする請求項6または7に記載の導電性接着剤。
  9. カップリング剤を含有し、前記カップリング剤は、エポキシ基を含有するシランカップリング剤であることを特徴とする請求項6ないし8のいずれか1つに記載の導電性接着剤。
  10. 反応性希釈剤を含有し、前記反応性希釈剤は、環状脂肪族エポキシ樹脂、または、単官能型のアルキルフェノールグリシジルエーテルであることを特徴とする請求項6ないし9のいずれか1つに記載の導電性接着剤。
  11. 前記導電フィラーは、前記基材樹脂としてのエポキシ樹脂85重量部に対し、500〜700重量部、添加されていることを特徴とする請求項6ないし10のいずれか1つに記載の導電性接着剤。
  12. 請求項1ないし11のいずれか1つに記載の導電性接着剤を回路基板の電極部に印刷により形成し、印刷された前記導電性接着剤の上に電子部品を搭載した後、前記導電性接着剤を加熱硬化することにより、前記電子部品を前記電極部に電気的に接続してなることを特徴とする回路基板。
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