JP4558903B2 - 自動分析装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、血液や尿などを分析する自動分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の自動分析装置は、たとえば特開平5−297007号公報(文献1)、特開平9−196925号公報(文献2)により、知られている。
【0003】
従来の自動分析装置は、採取した血清や尿等の試料と、検査項目に従った試薬を反応容器にそれぞれ分注し、被検液の反応を測定する。
試薬容器には識別ラベルが取り付けられており、これら検査試薬を識別している。
【0004】
試薬容器は、試薬庫内に複数収納することができ、分析に必要な試薬は、そうした試薬容器に収容された状態で回転テーブル上に配置されており、検査要求があった項目の測定に必要な試薬の入った試薬容器は、これをテーブル回転によって所定の位置に移動させる。かくて回転で移送された当該目的の試薬容器から当該試薬(検査要求があった項目の測定に必要な目的の試薬)をプローブにより吸引して分取(採取)することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】
しかして、以下のような考察に基づけば、次のような点が指摘できる。
近年、自動分析装置の高速処理化が進み、試薬の分注動作に要する時間も短縮する必要に迫られ、試薬回転テーブルはより高速動作する必要が出てきている。しかし、回転テーブルが高速回転すると、試薬に対する遠心力も大きくなる。遠心力の増加と試薬容器の大容量化に伴い、試薬液面の揺れが大きくなるが、試薬が揺れることによる試薬液面検知精度の悪化による分注不良、試薬分注プローブの汚れ、試薬のデットボリュームの増加、吸引不良等が問題になる。これらに対する対策が適切でないと分析結果に悪影響を与える可能性があり、もし試薬分注量不足があって分析結果に悪影響を与えるようなときは信頼性の高い分析デ−タの測定が期待できなくなる。
【0006】
さらに補足して述べるに、近年、分析装置の高速化により、回転テーブルを従前に比しより高速に回転させる必要がある。
また、分析装置の高速化により、処理能力の向上により試薬の時間あたりの消費も増加し、試薬の補充の煩わしさを回避するために、たくさんの試薬を収容することができるよう試薬ボトルを大型化することが要求されている(たとえば、数種類の分析項目を大量に実施する場合、試薬の継ぎ足しの手間を無くすため、試薬容器容量を大きくすることが考えられ、ここに、大型化は、必要な量の試薬をあらかじめ用意しておくことができることから、その分、頻繁に試薬の補充、容器交換等をする必要がなくなり、有利なものとなる)。
【0007】
しかして、こうした状況において、従来のように試薬を吸引できる位置が試薬庫に1つしかない場合は(次のような点を考えると、そうした要求に十分な対応はしにくいもので)、試薬容器を所定の位置に移動させるためには最大で180度を回転させる必要がある。高速で試薬容器を180度回転させた場合に、その分、試薬液面の揺れが大きくなり、結果、試薬液面検知精度の悪化による分注不良、試薬分注プローブの汚れ、試薬のデットボリュームの増加、吸引不良等が問題となり、上記のごとくの容量の増大化を図った場合も同様で、そのように大型化されたものを高速で180度回転させた場合に、これらの問題をもたらす試薬液面の揺れを大きくする要因となる。
【0008】
また、ループ状をなした回転テーブルにおいて、その内側および外側の関係でそれぞれ独立に回転テーブルを駆動し、内側および外側に試薬の吸引口を設けた場合においても、回転テーブルを最大で180度回転させる必要がある(上記文献1(特開平9−196925号公報))。
容量の異なる試薬ボトルをセットできるよう試薬トレイを分割したりする場合も(上記文献2(特開平5−297007号公報))、回転テーブルは最大で180度回転させる必要がある。
なお、先に、本出願人は特願平11−83073号による提案をしているが、試薬ボトルの形状を液面の揺れを防止するように改良を加えた場合においても(同特願平11−83073号)、回転テーブルは最大で180度回転させる必要がある。
【0009】
したがって、望ましいのは、たとえば回転テーブルは最大で180度回転させる必要がある、といったような従来構成からの脱却が図れることであって、発想を変え、上述したような状況に柔軟に対応可能な新たな手段を講ずることができることであり、望ましいのはまた、たとえ容量の大きな試料容器を使用しても、試薬液面の揺れを抑え得て、試薬液面の揺れが大きくならず、信頼性の高い分析データが測定できる試薬容器および自動分析装置を実現できることである。したがってまた、つまりは、上記のことを実現しつつ、必要な量の試薬をあらかじめ用意しておくことができ、ユーザが頻繁に試薬容器を交換する必要がなくなるのも適切に達成できることである。
【0010】
本発明は、前記問題に鑑み、また後述する考察にも基づき、これらの点から改良を加えようというものであり、回転テーブルの最大回転角を小さくすることで、高速回転させることなく試薬容器を吸引位置へ移送することができ、信頼性の高い分析データを測定できるとの着想のもと、これを具現化しようというものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明によって、回転テーブル上の試薬庫内に複数の試薬容器を位置的に関連付けて収納し、試薬容器を試薬庫内の所定の位置まで移動させることにより、目的の試薬をプローブにより分取する自動分析装置において、回転テーブルにおける試薬容器の位置を検出する検出器を備え、プローブの移送軌跡と回転する試薬容器の吸引口の移動軌跡とが交わる複数の位置を試薬吸引位置として設定し、検出器により、指定された試薬に対応した試薬容器の位置を検出し、その位置からの移動回転角が最小になるように複数の試薬吸引位置のうちいずれか1つを選択し、試薬容器とプローブを選択された試薬吸引位置に移動させ、試薬を吸引するように構成したことを特徴とする自動分析装置が提供される(請求項1)。
【0013】
また、上記において、試薬庫内の所定の位置まで試薬容器を移動させるときに、移動距離により移動速度を変える自動分析装置としたものである(請求項2)。
【0014】
また、上記において、複数の検査要求項目があるとき、試薬容器の位置情報より試薬容器の移動角度が最小になるように、検査の順番を変える自動分析装置としたものである(請求項3)。
【0015】
本発明に従うと、回転テーブルの最大回転角を小さくすることで、最大回転角を小さくすることができるその分、高速回転させることなく試薬容器を吸引位置へ移送することができ、信頼性の高い分析データを測定でき、したがってまた、自動分析装置の高速化、試薬容器の大容量化にも柔軟に対応可能で、たとえ試料容器が大型化しても、試薬液面の揺れが大きくならず、信頼性の高い分析データが測定できる。
【0016】
請求項1では、これを、プローブの移送軌跡と回転する試薬容器の吸引口との移動軌跡が交わる位置に、複数の試薬吸引位置を設ける構成とする同請求項記載の自動分析装置によって実現することを可能ならしめる。
【0017】
さらに、回転角が最小になる試薬吸引口に目的の試薬容器とその試薬を採取するプローブを移動させることができる自動分析装置を提供することができる。
【0018】
また、請求項2、請求項3の場合を請求項1の自動分析装置の構成と組み合わせると、より効果的な構成のものとして本発明は好適に実施でき、同様にして上記のことを実現することを可能ならしめるとともに、さらに、請求項2では、請求項1記載のごとくに複数の試薬吸引位置を設ける構成とした上で、試薬庫内の所定の位置まで試薬容器を移動させるとき、最適に移動距離により移動速度を変えることができる自動分析装置を提供することができ、請求項3では、請求項1記載のごとくに複数の試薬吸引位置を設ける構成とした上で、複数の検査要求項目があるとき、最適に試薬容器の移動距離が短くなるように、検査の順番を変えることができる自動分析装置を提供することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図はいずれも本発明の実施例を示すもので、図1,2には試薬保冷庫とプローブの移動軌跡のモデルが併せて示されており、図3には制御系の一例の機能ブロックが示される。
【0020】
本発明に係わる自動分析装置(自動分析機)の一例の一部を示す概念図でもある図1において、1は試薬庫(試薬保冷庫)、2は試薬トレイ、3は回転テーブル、4は試薬容器、5は検出器、6は試薬吸引用プローブ(試薬プローブ)をそれぞれ示す。なお、ここでは、試薬庫1および試薬吸引用プローブ6はそれぞれ第1試薬庫および第1試薬吸引用プローブとして示され(第2の試薬庫、試薬プローブのそれぞれについては後記図6の例で示される)、また、試薬容器4については、図1では複数収容される試薬容器のひとつを代表的に示してある。
【0021】
第1試薬庫1は、図1に示すごとく、試薬トレイ2と回転テーブル3より構成されており、試薬トレイ2には、所望の分析項目に必要な所定の試薬を収容する試薬容器4が着脱自在に装着されているとともに、試薬トレイ2近傍に試薬容器4を識別する検出器5が設けられ、その試薬項目名等の試薬ボトル固有情報とそのおトレイ内位置情報は記憶装置(たとえば、図3に示すコンピューターを構成するCPUに接続される記憶回路であってよい)により記憶されている。なお、試薬トレイ2は回転テーブル3に着脱自在に装着されている。試薬トレイ2の近傍には、第1試薬吸引用プローブ6が設けられている。
【0022】
本実施例による自動分析装置は、基本的には、上記のような試薬庫1内に複数の試薬容器4を収納し、試薬容器4を試薬庫1内の所定の位置まで移動させることにより、目的の試薬をプローブ6により分取する構成となすものとすることができるが、これに加え、本発明に従い、プローブ6の移送軌跡と回転する試薬容器4の吸引口の移動軌跡とが交わる位置に、複数の試薬吸引位置を設ける。
ここでは、図1のごとくに、第1試薬庫1には第1試薬プローブ6の回転軌跡上に2つの試薬吸引位置、すなわち試薬吸引位置7a、試薬吸引位置7bが存在する。自動分析装置は、一定のシーケンスによって分析動作をしているため、各部の動作開始時間が決められており、回転テーブル3とプローブ6も一定のシーケンスによって動作している。
なお、図1中、14はプローブ洗浄槽を示し、ここでは、これもプローブ6の移送軌跡(回転軌跡)に沿った位置に設定することができる。
【0023】
図2には、反応槽13やサンプルテーブル16等を含めて、本実施例による場合の一例が示されている。
ここに、図において、第1試薬プローブ6が第1試薬庫1の吸引口(吸引位置)7a,7bより吸引可能に設置され、吸引した試薬を反応槽13の試薬吐出位置8にて吐出する。また、サンプルプローブ12は、サンプルテーブル16に設置された検体容器15内のサンプルを吸引し反応槽13に吐出する。この時、第1試薬庫1内の試薬ボトル(試薬容器)は、 回転角が小さくなるように吸引口7a,7bを選択して、回転する。第1試薬プローブ6も選択された試薬口(吸引位置)に回転し、所定の試薬の吸引を行う。
つまり、試薬吸引位置を複数設けておいて、回転角が最小になる試薬吸引口に目的の試薬容器とその試薬を採取するプローブ6を移動させるものであり、本実施例装置は、かかる制御を図3の制御系により実行させるものである。
【0024】
具体的には、制御系による制御は、図2の場合は以下のようにして行わせることができる。
いま、図2に示す状態が、丁度、ここでは参照符号10を付して示す試薬容器aが試薬吸引位置7aよりの吸引が終わり、次シーケンスで第1試薬プローブ6が吸引する試薬が入っているのが、同じくここでは参照符号11を付して示す試薬容器bである状態であるとすると、試薬容器b(11)の位置情報(試薬庫1内の試薬容器の位置を検出する検出器5によって得られる位置情報)より、試薬吸引位置7aもしくは試薬吸引位置7bへの移動は、回転角度が小さくなる試薬吸引位置の方を選択して回転するよう制御する。
したがって、それがため、この図2に示すケースでは、試薬容器b(11)は図中左回りに回転し(左回り矢印)、試薬吸引位置7bへと回転する。
【0025】
ここに、回転テーブル3(図1)は同じ周期で間欠動作を行うことができ、よって、動作距離が異なった場合も試薬テーブル(回転テーブル3)動作回転に与えられた時間は一定である。そのため、回転速度は回転角が小さい場合は、例えば加速段階におけるトップスピード値を回転角と反比例して小さくすることにより回転速度を落とすことができ、試薬吸引位置を複数設けることで、試薬吸引位置が一つの場合より、最大回転角を小さくできる。すなわち、回転速度を遅くし、試薬液面の揺れを少なくすることができることとなる。ここで、回転速度を計測する速度センサを設けて、速度情報を記憶したり、モニターに表示するようにしてもよい。
また、試薬吸引位置7aと7b間の角度を広げることで(たとえば、後記図5のごとくの45度の角度設定)回転テーブル3の最大回転角をより小さくすることができることとなる。
かくして、回転テーブル3の最大回転角を小さくすることで、その分、高速回転させることなく試薬容器b(11)を試薬吸引位置(図2のケースでは位置7aではなく位置7bの方)へ移送することができ、したがって信頼性の高い分析データを測定でき、また上記のごとくに制御できることは、試薬庫1内の所定の位置まで試薬容器を移動させるときに、移動距離(図2のケースでは図中の試薬容器b(11)位置〜試薬吸引位置7b)により移動速度を変えることができることを意味する。
【0026】
図3に本実施例の制御ブロック図を示す。
制御系は、試薬庫1内の試薬容器の位置を検出する検出器5からの位置情報を入力情報に一つとするメインCPU(マイクロコンピューター)19を含むとともに、試薬庫1に対する試薬庫回転制御のための回路20と試薬プローブ6に対するプローブ回転制御のための回路21とを含む構成とすることができる。
【0027】
本制御系の構成は、上記で例を挙げて説明したごとくに、試薬庫1内の試薬容器の位置を検出する検出器5によって得られる試薬容器の位置情報により、試薬庫1の回転角が最小になる試薬吸引位置(上記例では試薬吸引位置7bの方)に試薬容器(上記例では試薬容器b(11))とプローブ6を移動させ、試薬の吸引を行うよう制御する場合(試薬容器を移動させるときに移動距離により移動速度を変える場合を含む)の制御にも適用できるとともに、複数の検査要求項目があるとき、試薬容器の移動距離が短くなるようになす場合の制御にも適用可能である。
【0028】
すなわち、たとえば、複数の検査要求項目があるときは、試薬容器の検出器5よりの位置情報より、分析機装置全体を制御しているCPU19は、試薬庫1の複数ある吸引口(試薬吸引位置)のうちから選択をして試薬容器の移動角度が最小になる吸引口に試薬庫1を動かすように試薬庫回転制御回路20に命令を出す。それと同時に、プローブ回転制御回路21にも選択された吸引口へ移動する命令を出す。
このように複数個ある吸引口から特定のものを選択しつつ、試薬テーブル(回転テーブル3)の動作距離を短くすることによって回転速度を遅くし試薬容器内の液面揺れを抑えることができる。
【0029】
次に例をもって示すものは、上記のような試薬吸引位置の選択制御と組み合わせて、より効果的なもので、複数の検査要求項目があるとき、 試薬容器の位置情報より試薬容器の移動角度が最小になるように、検査の順番を変える場合の例であり、図4には本実施例によるそのような場合の一例が示されている。
【0030】
図4において、試薬容器4,4,4,・・・の場所は、検出器5によりその位置が検出されている。
いま、分析要求項目がA,B,Cの順に受け付けされていた場合、その項目の分析に必要な試薬であるa,b,cが、それぞれ図中3つの容器4に関連して同図にa,b,cを付記したように配置されていたとする。
通常であれば、試薬の吸引はa,b,cの順で(従って、それら3つの容器でいえば、試薬aの入っている図中真ん中の容器,試薬bの入っている図中右下側の容器,試薬cの入っている図中左上側の容器の、この順で)行われる。 しかし、 本発明に従って、上記のごとくの試薬吸引位置の選択を行い、かつ試薬テーブル(回転テーブル3)の動作角度が小さくなるように試薬吸引の順番を変更すると、この場合は、試薬吸引位置7bを用い、吸引順序をc,a,bとし、分析の順序をC,A,Bとすることで、試薬容器4の回転角度(試薬容器が回転するのに要する回転角度)を小さくでき(本実施例にように試薬吸引位置として試薬吸引位置7a,7bの2つを選択するということはできずに、もし、試薬吸引位置が一つ(たとえば位置7a)しかなくて、一律、その一の試薬吸引位置を用いたとしたら必要となったであろうその回転角度に比しても、さらにより小さくでき)、試薬容器4内の液面揺れを抑え、信頼性の高いデータを得ることができる。
【0031】
図4の例は、試薬庫1に複数の試薬吸引位置を設け、試薬容器4は移動距離の短くなる吸引位置を選択して移動することにより、試薬液面の揺れを抑え試薬分注不良等を防止し、信頼性の高いデ−タを提供する自動分析装置を基礎として、さらに、これに上記のような試薬吸引の順番の変更制御を加味したものでもあり、本発明は、このようにして実施することもできる。
【0032】
次に、図5による例を説明する。
先にも触れたように、数種類の分析項目を大量に実施する場合、試薬の継ぎ足しの手間を無くすため、試薬容器容量を大きくすることが考えられる。図5に示すものは、そういう場合の実施例の一例である。
【0033】
同図において、試薬庫1には、吸引口(吸引位置)7a,7b間の角度が45度に設置されている。 そして、試薬庫1には4個の試薬ボトル(試薬容器)4が設置されており、 図示のごとくにかかる設置状態でみて試薬ボトルの試薬吸出し口22は45度間隔になっている。
しかして、ここに、試薬容量が増えたために、試薬ボトルの回転移送時に試薬液面の揺れが大きくなる。 これを防止するためには、回転テーブル3を非常にゆっくりと回転させる必要がある。 そこで、このような場合に、本発明に従うとより有利なものとなり、試薬吸引口(試薬吸引位置)7a,7bの2つを選択できるため、最大回転角は45度ですむ。
また、1シーケンス内で移動させると試薬容器内の試薬液面の揺れが大きく、分注不良を発生させる場合は、プローブ吸引を1シーケンス休止し、回転テーブル3の回転に要する時間を2シーケンスかけることで、これらの回避を実現できる。
なお、公知の残量検知手段により、許容量未満となった試薬容器についてはプローブ及び/又は試薬テーブルの回転を停止させるとともに、反応テーブルを適宜継続させて分注不可能な反応容器を歩進させることにより、無駄なく正確に分析を続行させるのが好ましい。
【0034】
また、図5に示した例は、自動分析装置に用いる試薬容器として、容量の大きな試薬容器を使用せんとする場合に、本発明に従う試薬吸引位置の選択機能を有する自動分析装置の構成と組合わさり、これと相まって効果的なものを実現できることをも意味し、したがって、数種類の分析項目を大量に実施する場合に試薬の継ぎ足しの手間を無くすべく試薬容器容量を大きくしても、試薬液面の揺れが大きくならず、信頼性の高い分析データを測定できる有用な試薬容器が得られる。
本発明は、このようにして実施することもできる。
【0035】
本発明はまた、複数の試薬プローブと試薬庫を用いる場合にも、同様の試薬吸引位置の選択機能を有する構成として実施でき、図6には本実施例の一例が示されている。
以下要部を説明すると、同図に示すように 第1保冷庫(試薬保冷庫)1は第1試薬プローブ6により、吸引口(試薬吸引位置)7a,7bから試薬が吸引可能に設置され、第2保冷庫(試薬保冷庫)17は第2試薬プローブ18によりに吸引口(試薬吸引位置)7c,7dから試薬が吸引可能に設置されており、それぞれ吸引した試薬を反応槽13の各試薬吐出位置9a,9bにて吐出する。また、サンプルプローブ12はサンプルテーブル16に設置された検体容器15内のサンプルを吸引し、反応槽13に吐出する。
このように複数の試薬プローブと試薬庫を用いる場合でも、本発明に従えば、試薬容器の回転角度を小さくでき、 試薬容器内の液面揺れを抑え、信頼性の高いデータを得ることができる。
本発明は、このようにして実施することもできる。
【0036】
本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
たとえば、使用する試薬容器は、本出願人の既述の先の出願(特願平11−83073号)による提案に係る、試薬ボトルの形状についての液面揺れ防止のための改良を施したものを用いることを妨げるものではなく、したがって、望むときはそのようにしてもよいが、もとより、そのような改良を加えられていないものを使用しても本発明によって導入された新たな手段はその有用性を発揮しうるものである。
また、実施例形態では、試薬テーブルを限られた複数個(上記例では、2個)の吸引口の下方で回転させる構成としたが、特開平1−104045号公報、特開昭55−140155号公報のように固定配置した複数の試薬容器上にプローブが移動するようにして、プローブの回転角が最小となるように制御する構成としてもよい。
また、1つの試薬テーブルにつき1本のプローブに限定せず、共通の試薬吐出位置及び1以上の新たに設けた試薬吸引口に対して移動するような軌道を有するプローブを追加するとともに、指定された試薬に応じて目的の試薬容器に最も近い吸引口及び対応するプローブを選択的に移動させることにより、処理速度を増加させ、その分、試薬テーブルの回転速度を遅くするようにしてもよい。
【0037】
また、図6に実施例においても、図4,5による実施例を組み合わせて実施することができることはいうまでもない。
【0038】
また、以上に記載された内容は、以下の発明として捉えることもできる。
【0039】
〔付記項1〕 試薬保冷庫内に複数の試薬容器を収納し、試薬容器を試薬庫内の所定の位置まで移動させることにより、目的の試薬をプローブにより分取する自動分析装置において、プローブの移送軌跡と回転する試薬容器の吸引口との移動軌跡が交わる位置に、複数の試薬吸引位置を設けることで、回転角が最小になる試薬吸引口に目的の試薬容器とその試薬を採取するプローブを移動させることを特徴とする自動分析装置。
【0040】
〔付記項2〕 試薬保冷庫内の所定の位置まで試薬容器を移動させるとき、移動距離により移動速度を変えることを特徴とする付記項1記載の自動分析装置。
【0041】
〔付記項3〕 複数の検査要求項目があるとき、試薬容器の移動距離が短くなるように、検査の順番を変えることを特徴とする付記項1記載の自動分析装置。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、以上の説明で明らかなように、改良された自動分析装置を提供でき、たとえ容量の大きな試薬容器を使用しても、試薬液面の揺れが大きくならず、信頼性の高い分析データを測定できる。つまり、必要な量の試薬をあらかじめ用意しておくことができ、ユーザは頻繁に試薬容器を交換する必要がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示すもので、試薬保冷庫とプローブの移動軌跡のモデルを併せて示す、本発明に係わる自動分析装置の一部の概念図である。
【図2】 同実施例装置の説明に供するもので、試薬保冷庫とプローブの移動軌跡のモデルの一例を示す図である。
【図3】 同じく、制御ブロックの一例を示す制御ブロック図である。
【図4】 試薬吸引の順番の変更の一例の説明に供する図である。
【図5】 試薬容器容量を大きくする場合に適用できる構成例の一例の説明に供する図である。
【図6】 試薬保冷庫とプローブの移動軌跡のモデルの他の例を示すもので、複数の試薬プローブと試薬庫を用いる場合に適用できる構成例の一例の説明に供する図である。
【符号の説明】
1 第1試薬庫(試薬保冷庫:保冷庫)
2 試薬トレイ
3 回転テーブル
4 試薬容器
5 検出器
6 第1試薬プローブ(第1試薬吸引用プローブ)
7a 試薬吸引位置
7b 試薬吸引位置
7c 試薬吸引位置
7d 試薬吸引位置
10 試薬容器a
11 試薬容器b
12 サンプルプローブ
13 反応槽
14 プローブ洗浄槽
15 検体容器
16 サンプルテーブル
17 第2試薬庫(試薬保冷庫:保冷庫)
18 第2試薬プローブ(第2試薬吸引用プローブ)
19 メインCPU(分析機全体を制御するCPU)
20 試薬庫回転制御回路
21 プローブ回転制御回路
22 試薬吸出し口(試薬ボトル)
Claims (3)
- 回転テーブル上の試薬庫内に複数の試薬容器を位置的に関連付けて収納し、試薬容器を試薬庫内の所定の位置まで移動させることにより、目的の試薬をプローブにより分取する自動分析装置において、
前記回転テーブルにおける前記試薬容器の位置を検出する検出器を備え、
前記プローブの移送軌跡と回転する前記試薬容器の吸引口の移動軌跡とが交わる複数の位置を試薬吸引位置として設定し、
前記検出器により、指定された試薬に対応した試薬容器の位置を検出し、
該位置からの移動回転角が最小になるように前記複数の試薬吸引位置のうちいずれか1つを選択し、
前記試薬容器と前記プローブを前記選択された試薬吸引位置に移動させ、試薬を吸引するように構成したことを特徴とする自動分析装置。 - 請求項1において、試薬庫内の所定の位置まで試薬容器を移動させるときに、移動距離により移動速度を変えることを特徴とする自動分析装置。
- 請求項1において、複数の検査要求項目があるとき、試薬容器の位置情報より試薬容器の移動角度が最小になるように、検査の順番を変えることを特徴とする自動分析装置。
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