JP4556628B2 - 板状アルミナ粒子、板状アルミナ粒子の製造方法、樹脂組成物及び樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
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Description
一辺が20〜100nmの長さである4角形の平板形状を呈し、厚さが5〜10nmであって、アスペクト比(平均辺長さ/厚さ)が2〜20であり、
Al2O3・nH2O
なる一般式で表される板状アルミナ粒子を含む樹脂組成物に関する。
本発明の板状アルミナ粒子は下記の一般式により表すことができる。
Al2O3・nH2O
式中のnが0のときは酸化アルミニウムを示し、α、γ、δ、θアルミナである。式中のnが1のときはベーマイトを表す。また式中のnが1を越えて3未満である場合はベーマイトと非結晶構造のアルミナ水和物の混合物を示す。これは一般に疑ベーマイトと呼ばれている。さらに、nが3以上では非結晶構造のアルミナ水和物を示す。充填材としてアルミナ粒子はこれらのうちから選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする。特に、本発明の樹脂組成物の充填剤として好ましいアルミナ粒子は、安定性、製造の容易さからnが0のαアルミナかnが1のベーマイトが好ましい。
次に、本発明の板状アルミナ粒子の製造方法について説明する。最初に、前記一般式において、n=1である板状ベーマイト粒子の製造方法について説明する。
前記板状ベーマイト粒子を製造するに際しては、最初にアルミニウム金属塩水溶液中にアルカリ水溶液を添加し、得られた反応混合物中に水酸化アルミニウムのゲル状物質を生成する。
次いで、本発明においては、上述したゲル状物質を含む反応混合物を生成した後、第1の熱処理から第4の熱処理を順次に行う。なお、以下の熱処理は、成長過程にある板状ベーマイト粒子がゲル状物質内に固定された状態で行われるため、極めて狭小化された粒度分布幅(標準偏差)を実現することができる。但し、以下に述べるように、熱処理条件を適宜変化させることにより、粒度分布(標準偏差)をある程度大きくすることができる。
次に、前記一般式において、n=0であるα、γ、δ、θアルミナ粒子の製造方法について説明する。
上述した板状アルミナ粒子は、充填材として樹脂中に含有させることができ、この結果、透明性を維持したまま機械特性などの諸物性に優れた本発明の樹脂組成物を得ることができる。
<有機酸による処理>
前記樹脂組成物を製造するに際しては、最初に、上述のようにして得た本発明の板状アルミナ粒子を有機酸で処理する。この有機酸による処理は、後述するように所定の有機溶媒中に前記板状アルミナ粒子が均一に分散するように行うものである。前記有機酸は前記板状アルミナ粒子に化学結合を介して付着(結合)している。化学結合は、共有結合、配位結合、水素結合、静電気的な結合などである。
上述のようにして有機酸処理した板状アルミナ粒子は、少量の水と共に有機溶媒に入れ、アルミナ粒子分散溶液を作製する。このとき入れる水の量はアルミナ粒子1molに対し、0.1mmol以上であることが好ましい。このとき得られる溶液は全光線透過率が40%以上の透明性のある、均一分散した溶液とすることができる。したがって、最終的に得る樹脂組成物の透明性を十分高く維持しておくことができる。なお、前記溶液の全光線透過率が40%未満では、樹脂組成物の粒子の分散性が不十分で、透明性の悪化、所望の物性の向上が望めない場合がある。
次いで、上述のようにして得たアルミナ粒子分散溶液を樹脂組成物の樹脂モノマーとともに、所定の反応容器に入れ、この反応容器内を前記樹脂の重合に適した雰囲気及び温度に設定して重合を行い、目的とする樹脂組成物を得る。このように、重合段階で樹脂モノマー中に充填材の原料物を配合した後に重合を行う方法を、一般に内添重合法と言う。
上述した内添重合法を用いる代わりに、汎用の混練法を用いて目的とする樹脂組成物を得ることもできる。この場合は、上述したアルミナ粒子分散溶液と目的とする樹脂組成物の構成樹脂とを一軸または二軸混練機に入れて溶融混練した後、ペレット化して、熱プレス、射出成型などで成形する。この方法は極めて汎用の方法である。しかしながら、より透明性に優れた樹脂組成物を得たい場合は、上述した内添重合法によることが好ましい。
透過型電子顕微鏡(TEM)にて、粒子形状を観察した。
<観察方法(粒子形状)>
試料を純水(2段蒸留水)にて希釈後、超音波洗浄器にて15分間かけた。その後銅メッシュ上の親水処理済カーボン被覆コロジオン膜に試料を塗布し、乾燥させて観察試料を準備した。また、透過型電子顕微鏡における前記試料の電子顕微鏡像は、120KV、70mA、10万倍にて撮影して、観察した。
・TEM用銅メッシュ:マイクログリット150−メッシュ、カーボン補強済み(応研商
事株式会社)
・透過型電子顕微鏡:JEOL JEM-1200EXII(日本電子株式会社)
<観察方法(粒子長さ及び厚さ)>
透過型電子顕微鏡にて撮影した写真を市販のスキャナーで電子データとして取り込み、市販のパソコン上で長さを測るソフトを用いて粒子の長さを測定した。なお、厚さ、一辺の長さは、それぞれ無作為に100個の試料を選び、測定した。
・ソフト名:Scion Image for Windows(登録商標) Scion corp.
粉末X線回折装置を用いて観察した。
<観察方法>
試料を測定用無反射板に圧粉することにより、これを観察試料とし、X線解析装置にて測定、アルミナのJCPDS(Joint Committee on Powder Diffraction Standards)と比較することにより同定した。
・X線解析装置:RINT−2000(理学電機)
TG−DTA,IRを用いて観察した。
・TG−DTA:TG−DTA320セイコーインスツルメンツ
<観察条件>
・ 測定温度:室温〜900℃、昇温速度10℃/分
・ NMR:JNMLA−400(日本電子株式会社)で 1H,13Cを測定した。測定溶はCDC13を使用した。
・GC−MASS:JMS−600(日本電子株式会社)
得られたペレットもしくは塊を汎用の射出成形機を用いて、試験片に成形し、曲げ強さと曲げ弾性率、線膨張係数およびTEM測定による分散の度合いを測定した。透明樹脂(ポリカーボネートコンポジット、アクリルコンポジット)に関しては、はさらに汎用過熱プレス機を用いて厚さ2mmの試験片フィルムを成形し、得られたフィルムについて全光線透過率の測定を行い、透明性の評価を行った。
(i)曲げ強度・弾性率は、オートグラフ(島津製作所(株)製DSC−10T)で計測した。
(ii)線形膨張係数は、熱機械測定装置(セイコー電子工業(株)製TMA120C)で計測した。
(iii)全光線透過率は、ヘイズメーター(村上色彩研究所製HM−65)で計測した。
(iv)分散の度合いは、TEM測定により均一性が著しく良好なものを◎とし、均一性がほぼ良好であるものを○とし、均一性が若干不十分なものを△とし、均一性が不十分なものを×で評価した
A.一辺27nmの板状アルミナ粒子(ベーマイト)
機械攪拌機を備えたテフロン(登録商標)製ビーカーに塩化アルミニウム六水和物(2.0M,20ml,25℃)を入れ、攪拌(700rpm)しながら水酸化ナトリウム(5.85M,20ml,25℃)を約6分かけて滴下した。滴下終了後さらに10分間攪拌を続け、攪拌終了後、溶液のpHを測定した(pH=11.48)。溶液を10mlずつテフロン(登録商標)ライナーを備えたオートクレーブに分け、オーブンで120℃、24時間経時させた(第1の熱処理)。第1の熱処理の終了後、前記オートクレーブをオイルバスヘ移し、180℃、20分間加熱した(第2の熱処理)。第2の熱処理終了後、前記オートクレーブを40秒以内に流水へ入れ、急速冷却(約10℃)をした(第3の熱処理)。第3の熱処理は1時間続けた。
5.85Mの水酸化ナトリウムに代えて5.40Mの水酸化ナトリウムを用いた以外は、上記(A)と同様に溶液を作製し、熱処理及びその他の洗浄処理などを実施した。なお、前記溶液のpH値は9.92であった。また、得られた無色結晶はベーマイトであり、一辺が35±4nm、厚さが7.4±0.6nm、アスペクト比が約4〜6の板状結晶だった(図3)。また、断面を観察すると同様に中空構造を有していた。
上記(A)で得られた粒子をアルミナるつぼに入れ、1000℃で4時間熱処理を行うことにより白色の粉末粒子を得た。この際、上記のベーマイト粒子に特徴的であった中空構造が熱応力により破壊されないようにするため、昇温、降温速度は2℃/分とした。X繰回折を用いて結晶相の同定を行ったところ、前記粉末粒子はα−アルミナであることが判明した。また、熱処理時における粉末粒子の重量減少を調べた結果、この反応における収率は、ほぼ100%であった。さらに、前記熱処理後の前記粉末粒子のTEM観察を行った結果、前記粉末粒子は熱処理前の形態をほぼそのまま保持しており、中空の板状粒子であることが判明した。また、一辺が27±3nm、厚さが6.1±0.7nm、アスペクト比が約4〜5の板状結晶であることが判明した。
上記(A)で得た粒子に代えて、上記(B)で得た粒子を用いた以外は、上記(C)と同様にして焼成処理を行い、白色の粉末粒子を得た。なお、収率はほぼ100%であり、TEM観察を行った結果、前記粉末粒子は熱処理前の形態をほぼそのまま保持しており、中空の板状粒子であることが判明した。また、一辺が35±4nm、厚さが7.4±0.6nm、アスペクト比が約4〜6の板状結晶であることが判明した。
E.一辺27nmの板状アルミナ粒子(ベーマイト)の分散溶液の作製
上記(A)で得た板状ベーマイト粒子3.0gを約100gの水に入れよく攪拌した後、超音波分散機に20分間かけた。その後、得られた溶液を高圧乳化装置に入れ、50MPaの圧力で処理した。このときの全光線透過率を測ると20%だった。高圧乳化処理終了後、バラトルエンスルホン酸1水和物を3.3g入れてよく攪拌した後、超音波分散機に40分間かけた。その後、溶液を遠心分離機にかけ18000回転30分間実施した。その後、上澄みを捨て、沈殿物を室温下風乾した。次いで、乾燥して得られた粉末をTHFに溶かし、さらに水をビュレットから適量加えた。次いで、得られた溶液に超音波分散を80分間施し、さらに高圧乳化装置で50MPaの圧力で処理することにより、ほぼ定量的にTHFに分散した有機酸を含む板状ベーマイト粒子分散溶液を得ることができた。
上記(B)で得た板状ベーマイト粒子3.1gを約100gの水に入れよく攪拌した後、超音波分散機に20分間かけた。その後、得られた溶液を高圧乳化装置に入れ、50MPaの圧力で処理した。このときの全光線透過率を測ると15%だった。高圧乳化処理終了後、バラトルエンスルホン酸1水和物を3.3g入れ、よく攪拌した後、超音波分散機を40分間かけた。その後、溶液を遠心分離機にかけ18000回転30分間行なった。上澄みを捨て、沈殿物を室温下風乾した。次いで、乾燥して得られた粉末をTHFに溶かし、さらに水をビュレットから適量加えた。次いで、得られた溶液に超音波分散を80分間施し、高圧乳化装置で50MPaの圧力で処理することにより、ほぼ定量的にTHFに分散した有機酸を含むベーマイト粒子分散溶液を得ることができた。
(実施例1)
ブレンダーを用いてポリプロピレン(サンアロマー株式会社製PM801A)90重量部、(A)で得た板状ベーマイト粒子l0重量部をよく混ぜ、2軸混練機で溶融混合してペレットを得た。得られたペレットを射出成型し、物性評価用の試験片を作製した。
(A)で得た板状ベーマイトに代えて、上記(B)(C)(D)で得た板状アルミナ粒子(一部ベーマイト粒子)を用い、実施例1と同様にして試験片を作製した。
2軸混練機((株)日本製鋼所製TEX30XSST改造機)を用いて、まず10Kg/hの混練速度でポリプロピレン樹脂を溶融混練し、シリンダ途中からプランジャポンプを用いて、アルミナ粒子の添加量が10wt%となるよう調整して、上記(E)で得たアルミナ粒子分散溶液を添加し、溶融混練してペレットを得た。得られたペレットを射出成型し、物性評価用の試験片を得た。
上記(E)で得たアルミナ粒子分散溶液に代えて、上記(F)で得たアルミナ粒子分散溶液を用いた以外は、実施例5と同様にして試験片を得た。
ポリプロピレン樹脂に代えてナイロン6を用いた以外は、実施例5と同様にして試験片を得た。
ポリプロピレン樹脂に代えてナイロン6を用いた以外は、実施例6と同様にして試験片を得た。
ブレンダーを用いてポリカーボネート樹脂(三菱化学エンジニアリングプラスチックス株式会社製、ノバレックス7030A)90重量部、上記(A)で得た板状ベーマイト粒子l0重量部をよく混ぜ、2軸混練機で溶融混合してペレットを得た。得られたペレットを射出成型し、物性評価用の試験片を得ると共に、得られたペレットを熱プレスすることにより、光学特性を含む物性評価用の試験片を作製した。
(A)で得た板状ベーマイトに代えて、上記(B)(C)(D)で得た板状アルミナ粒子(一部ベーマイト粒子)を用い、実施例9と同様にして試験片を作製した。
減圧装置、機械攪拌機、還流器を備えた反応容器に、上記(E)で得たアルミナ粒子分散溶液(板状アルミナ粒子の含有割合4.55wt%)250g、ビスフェノールA50.4g(221mmol)、ジフェニルカーボネート49.6g(232mmol)、溶媒であるTHFを適量加え、1時間攪拌した。次いで、減圧ラインを用いて、系内を徐々に減圧にすることにより溶媒であるTHFを留去し、この後さらに温度を上げ、160℃前後で20分予備加熱を行い、ジアリールカーボネート化合物とビスフェノール類との縮合反応を開始した。
上記(E)で得たアルミナ粒子分散溶液に代えて、上記(F)で得たアルミナ粒子分散溶液を用いた以外は、実施例13と同様にして試験片を作製した。
減圧装置、機械攪拌機、還流器を備えた反応容器に、上記(E)で得たアルミナ粒子分散溶液(板状アルミナ粒子の含有割合4.60wt%)250g、ポリカーボネート樹脂(三菱化学エンジニアリング製ノバレックス7030A)104g、シクロヘキサノンを追加溶媒として加え、攪拌した。次いで、減圧ラインを用いて、系内を徐々に減圧にすることにより溶媒であるTHFを留去し、この後さらに温度を上げ完全に溶媒を除いてポリカーボネート樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を乾燥して粒状にし、射出成型して物性評価用の樹脂組成物を得た。さらに過熱プレス成形して光学特性評価用の試験片を得た。
上記(E)で得たアルミナ粒子分散溶液に代えて、上記(F)で得たアルミナ粒子分散溶液を用いた以外は、実施例15と同様にして試験片を作製した。
不活性ガス気流下、フラスコに溶媒のTHF500ml、メタクリル酸メチル78g、アクリル酸25g、重合開始剤AIBINを0.5mol%添加した。その溶液を80℃に加熱して、攪拌しながら上記(E)で得たアルミナ粒子分散溶液(板状アルミナ粒子の含有割合4.55wt%)220g加え、20時間そのまま攪拌しながら80℃の温度を保ち続けた。反応終了後、室温に戻し、過剰のn-ヘキサンを加えてポリマーを沈殿させ、濾別してメタクリル酸系樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を乾燥して粒状にし、射出成型して物性評価用の試験片を得た。さらに過熱プレス成形して光学特性評価用の試験片を得た。
上記(E)で得たアルミナ粒子分散溶液に代えて、上記(F)で得たアルミナ粒子分散溶液を用いた以外は、実施例15と同様にして試験片を作製した。
Na-モンモリロナイト(クニミネ工業製、クニピアF)20gを80℃の水1000mlに超音波分散を30分かけて分散させた。得られた溶液に対してステアリルアミン7gを十分攪拌させながらゆっくり加えた。その後、得られた溶液を遠心分離機を用いて蒸留水で3回洗浄し、水に分散させることにより、ステアリルアンモニウムで有機化された水分散モンモリロナイト(5重量%)を得ることができた。
比較例1と同様の方法で得られたステアリルアンモニウムで有機化された水分散モンモリロナイト(5重量%)230gに200gのエチレングリコールを加え、減圧装置、機械攪拌機、還流器を備えた反応容器に、ビスフェノールA50.4g(221mmol),ジフェニルカーボネート49.6g(232mmol)と共に加え、1時間攪拌した。次いで、減圧ラインを用いて、系内を徐々に減圧にすることにより、温度をかけながら水とエチレングリコールを留去し、この後さらに温度を上げ、160℃前後で20分予備加熱を行い、ジアリールカーボネート化合物とビスフェノール類の縮合反応を開始した。
減圧装置、機械攪拌機、還流器を備えた反応容器に、比較例1と同様の方法で得られたステアリルアンモニウムで有機化された水分散モンモリロナイト(5wt%)200g、シクロヘキサノン200g、及びポリカーボネート樹脂(三菱化学エンジニアリング製ノバレックス7030A)90gを入れ、攪拌した。次いで、減圧ラインを用いて、系内を徐々に減圧にすることにより溶媒であるTHFを留去し、この後さらに温度を上げ完全に溶媒を除いてポリカーボネート樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を乾燥して粒状にし、射出成型して物性評価用の樹脂組成物を得た。さらに過熱プレス成形して光学特性評価用の試験片を得た。
ポリプロピレン(サンアロマー株式会社製PM801A)を2軸混練機((株)日本製鋼所製TEX30XSST改造機)を用いて溶融混合し、ペレット化したものを、射出成形と熱プレス機を用いて試験片を作り、物性を評価した。
ナイロン6(宇部興産株式会社製、ウベナイロン1011FB)を2軸混練機((株)日本製鋼所製TEX30XSST改造機)を用いて溶融混合し、ペレット化したものを、射出成形と熱プレス機を用いて試験片を作り、物性を評価した。
ポリカーボネート樹脂(三菱化学エンジニアリングプラスチックス株式会社製、ノバレックス7030A)を2軸混練機((株)日本製鋼所製TEX30XSST改造機)を用いて溶融混合し、ペレット化したものを、射出成形と熱プレス機を用いて試験片を作り、物性を評価した。
アクリル樹脂(三菱レイヨン株式会社製、アクリペットV瓦L40)を2軸混練機((株)日本製鋼所製TEX30XSST改造機)を用いて溶融混合し、ペレット化したものを、射出成形と熱プレス機を用いて試験片を作り、物性を評価した。
上述のようにして得た試験片に対し、(4)に示した評価方法により、機械的特性、光学的特性、及び粒子の分散性などについて試験を行い、評価した。評価結果を表1〜3に示す。
Claims (8)
- 一辺が20〜100nmの長さである4角形の平板形状を呈し、厚さが5〜10nmであって、アスペクト比(平均辺長さ/厚さ)が2〜20であり、
Al2O3・nH2O
なる一般式で表される板状アルミナ粒子を含むことを特徴とする、樹脂組成物。 - 前記板状アルミナ粒子は、内部に中空部を有することを特徴とする、請求項1に記載の樹脂組成物。
- 前記一般式においてn=0であり、前記板状アルミナ粒子がαアルミナであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
- 前記一般式においてn=1であり、前記板状アルミナ粒子がベーマイトであることを特徴とする、請求項1又は2に記載樹脂組成物。
- 前記板状アルミナ粒子の配合量が1〜50wt%であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載の樹脂組成物。
- 前記樹脂組成物は、ポリカーボネート系、アクリル系、及びメタクリル系樹脂から選ばれる少なくとも一種の熱可塑性樹脂を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一に記載の樹脂組成物。
- 請求項1〜6のいずれか一に記載の樹脂組成物の製造方法であって、
前記板状アルミナ粒子を有機酸で処理する工程と、
前記処理後、前記板状アルミナ粒子を水及び有機溶媒中に分散させて、アルミナ粒子分散溶液を作製する工程と、
前記樹脂組成物の樹脂モノマーに、前記アルミナ粒子分散溶液を添加し、重合する工程と、
を具えることを特徴とする、樹脂組成物の製造方法。 - 請求項1〜6のいずれか一に記載の樹脂組成物の製造方法であって、
前記板状アルミナ粒子を有機酸で処理する工程と、
前記処理後、前記板状アルミナ粒子を水及び有機溶媒中に分散させて、アルミナ粒子分散溶液を作製する工程と、
前記樹脂組成物を構成する樹脂と前記アルミナ粒子分散溶液とを混練する工程と、
を具えることを特徴とする、樹脂組成物の製造方法。
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