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JP4553129B2 - 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 Download PDF

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Description

本発明は、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置に関し、特に、インク滴を吐出するノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板を介して圧電素子を設けて、圧電素子の変位によりインク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置に関する。
インク滴を吐出するノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板を圧電素子により変形させて圧力発生室のインクを加圧してノズル開口からインク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッドには、圧電素子の軸方向に伸長、収縮する縦振動モードの圧電アクチュエータを使用したものと、たわみ振動モードの圧電アクチュエータを使用したものの2種類が実用化されている。そして、たわみ振動モードのアクチュエータを使用したものとしては、例えば、振動板の表面全体に亙って成膜技術により均一な圧電材料層を形成し、この圧電材料層をリソグラフィ法により圧力発生室に対応する形状に切り分けて各圧力発生室毎に独立するように圧電素子を形成したものが知られている。
このようなインクジェット式記録ヘッドでは、一般的に、圧力発生室が形成された流路形成基板に、インク滴を吐出するための複数のノズル開口が設けられたノズルプレートを接着剤によって接合された構造となっている。
このため、流路形成基板にノズルプレートを接着剤を介して接着した際に、無駄な接着剤が圧力発生室内に流れ出す虞がある。そして、圧力発生室内に流出した接着剤によってノズル開口が塞がれ、吐出不良が発生するという問題がある。また、流路形成基板として主面が(110)面のシリコン単結晶基板を用いて、圧力発生室を異方性エッチングにより形成すると、圧力発生室の長手方向両端部は、圧力発生室内に向かって傾斜した傾斜面で形成される。このため、流出した接着剤が圧力発生室の長手方向端部の傾斜面を伝って振動板まで流出し、振動板に付着した接着剤によって圧電素子の変位特性が低下してしまいインク滴吐出特性が低下してしまうという問題がある。
このため、流路形成基板のノズルプレートとの接合面に溝を形成し、この溝内に余分な接着剤を流出させて、余分な接着剤が圧力発生室内に流出しないようにした液体噴射ヘッドが提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、この溝を設けることによって溝内に気泡が溜まり易くノズル開口から気泡を除去することができないという問題がある。なお、このような問題は、インク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドだけではなく、勿論、インク以外の液滴を吐出する他の液体噴射ヘッドにおいても同様に存在する。
特開2003−127360号公報(第4頁、第1〜2図)
本発明はこのような事情に鑑み、液滴吐出特性の低下を防止した液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決する本発明の一つの態様は、液滴を吐出するノズル開口が設けられたノズルプレートと、このノズル開口に連通する圧力発生室が形成される流路形成基板と、該流路形成基板の前記圧力発生室に対応する領域に振動板を介して設けられて前記圧力発生室内に液滴吐出のための圧力を付与する圧電素子とを具備し、前記ノズルプレートと前記流路形成基板とが接着剤を介して接合されると共に、前記圧力発生室の長手方向の前記ノズル開口が形成されている一端部側の周壁は、前記振動板側から前記ノズルプレート側に向けて拡開するように傾斜する第1の傾斜面と、当該第1の傾斜面よりも前記振動板側に配置されて前記振動板側から前記ノズルプレート側に向けて拡開するように傾斜する第2の傾斜面と、前記第1の傾斜面と前記第2の傾斜面との間に形成される段差面とを有し、該段差面と前記ノズルプレートの表面とのつくる角度が、前記第1の傾斜面と前記ノズルプレートの表面とのつくる角度および前記第2の傾斜面と前記ノズルプレートの表面とのつくる角度よりも小さく、前記圧力発生室の長手方向に沿って、前記ノズル開口の少なくとも一部が、前記段差面と前記第1の傾斜面との境界よりも前記一端部側とは反対側の他端部側であって、前記段差面と前記第2の傾斜面との境界よりも前記一端部側に位置するように配置されていることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる態様では、ノズルプレートと流路形成基板とを接着する接着剤が流れ出しても、段差によって流出した接着剤が留まるため、接着剤が振動板に付着することがなく、振動板の変位特性を低下させるのを防止することができる。また、ノズル開口と段差面とを所定位置となるようにすることで、圧力発生室内の気泡が段差面で画成された領域に留まることがなく、気泡をノズル開口から排出させることができ、安定した液滴の吐出を行うことができる。さらに、段差面を所定位置に設けることによって、液滴を吐出させる際に液体の流れを緩衝させることができ、液滴吐出特性を向上することができる。
また、圧力発生室のノズル開口側の端部が傾斜面となっていても、流出した接着剤を段差面によって留まらせることができる。
本発明の他の態様は、前記段差面が前記ノズルプレートから20〜40μmの位置に設けられていることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる態様では、ノズルプレートと流路形成基板とを接着する接着剤が流れ出した際に、流出した接着剤が傾斜面を伝った際に流出した勢いによって接着剤が振動板まで到達するのを確実に防止することができる。
本発明の他の態様は、前記圧力発生室の長手方向の前記ノズル開口と連通する側の周壁の前記圧電素子側の端部が、前記圧電素子の実質的に駆動する圧電体能動部よりも外側に設けられていることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる態様では、振動板の変位特性が低下するのを確実に防止することができる。
本発明の他の態様は、前記段差面が、前記ノズル開口に相対向する位置に設けられていることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる態様では、ノズル開口と段差面とを所定位置となるように配置することで、圧力発生室内の気泡が段差面で画成された領域に留まることがなく、気泡をノズル開口から排出させることができると共に液滴を吐出させる際に液体の流れを緩衝させることができ、液滴吐出特性を向上することができる。
本発明の他の態様は、上記何れか一つの態様の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる態様では、液滴吐出特性が安定した液体噴射装置を提供することができる。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドを示す分解斜視図であり、図2は、図1の平面図及び断面図であり、図3は、インクジェット式記録ヘッドの要部拡大断面図である。本実施形態に係る流路形成基板10は、面方位(110)のシリコン単結晶基板からなり、その一方の面には予め熱酸化によって形成された厚さ0.5〜2μmの二酸化シリコンからなる第1の弾性膜50が形成されている。この流路形成基板10には、シリコン単結晶基板を異方性エッチングすることにより、複数の隔壁11によって画成された複数の圧力発生室12がその幅方向に並設されている。
また、流路形成基板10の圧力発生室12の長手方向外側の領域には連通部13が形成され、連通部13と各圧力発生室12とが、各圧力発生室12毎に設けられたインク供給路14を介して連通されている。連通部13は、後述する保護基板30のリザーバ部31と連通して各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバ100の一部を構成する。インク供給路14は、圧力発生室12よりも狭い幅で形成されており、連通部13から圧力発生室12に流入するインクの流路抵抗を一定に保持している。
ここで、異方性エッチングは、シリコン単結晶基板をKOH等のアルカリ溶液に浸漬すると、徐々に侵食されて(110)面に垂直な第1の(111)面と、この第1の(111)面と約70度の角度をなし且つ上記(110)面と約35度の角度をなす第2の(111)面とが出現し、(110)面のエッチングレートと比較して(111)面のエッチングレートが約1/180であるという性質を利用して行われるものである。かかる異方性エッチングにより、二つの第1の(111)面と斜めの二つの第2の(111)面とで形成される平行四辺形状の深さ加工を基本として精密加工を行うことができ、圧力発生室12を高密度に配列することができる。
また、各圧力発生室12の長手方向両端部の短辺は、圧力発生室12の内側に向かって傾斜した傾斜面となっている。
さらに、流路形成基板10の開口面側には、圧力発生室12を形成する際のマスクとして用いられた保護膜51を介して、各圧力発生室12の段差面側で連通するノズル開口21が穿設されたノズルプレート20が接着剤22を介して固着されている。なお、ノズルプレート20は、厚さが例えば、0.01〜1mmで、線膨張係数が300℃以下で、例えば2.5〜4.5[×10 -6 /℃]であるガラスセラミックス、シリコン単結晶基板又はステンレス鋼などからなる。
さらに、図3に示すように、流路形成基板10の圧力発生室12は、ノズルプレート20側の長手方向の長さが、ノズル開口21と連通する側で弾性膜50側の長手方向の長さよりも長く形成されており、圧力発生室12のノズル開口と連通する側の端面には、この端面の面方向と交差する方向で段差面15が形成されている。すなわち、流路形成基板10のノズル開口21と連通する側の長手方向の端面は、ノズルプレート20側の第1の傾斜面16と、弾性膜50側の第2の傾斜面17とを具備し、この第1の傾斜面16と第2の傾斜面17との間に第1及び第2の傾斜面16、17の面方向と交差する方向で段差面15が形成されている。本実施形態では、段差面15をノズルプレート20の面方向と同一方向で形成するようにしたが、特にこれに限定されず、段差面15は、第1及び第2の傾斜面16、17のノズルプレート20に対する角度よりも鈍角となるように設ければよい。
このように、圧力発生室12の長手方向のノズル開口21と連通する側の端面に段差面15を形成することで、ノズルプレート20を流路形成基板10に接着剤22を介して接合する際に、余分な接着剤22が圧力発生室12内に流れ出たとしても、第1の傾斜面16を伝って流出した接着剤22を段差面15で留まらせることができ、流出した接着剤22が弾性膜50まで達するのを防止することができる。このため、流出した接着剤22が弾性膜50に付着することがなく、接着剤22により弾性膜50で構成された振動板の変位特性を低下させることなく、インク吐出特性が低下するのを防止することができる。
また、圧力発生室12には、ノズル開口21近傍に第1の傾斜面16と段差面15とで圧力発生室12よりも浅い空間が画成されているため、圧力発生室12内のインクをノズル開口21から吐出させる際に、この空間によってインクの流れ出しの衝撃を緩衝することができる。これにより、安定したインク吐出特性を得ることができる。
なお、第1の傾斜面16を、そのノズルプレート20側の端部がノズル開口21の近傍となるように設けると、ノズルプレート20を流路形成基板10に接着した際に流れ出した接着剤22でノズル開口21が塞がれてしまう虞がある。このため、第1の傾斜面16とノズル開口21との相対的な位置は、接着剤22の粘度などに応じて適宜設定すればよい。
また、図3に示すように、ノズル開口21は、圧力発生室12からインク滴を吐出する方向に向かって開口面積が狭くなる第1の面21aと第1の面21aからインク滴吐出方向に向かって形成される第2の面21bとから構成される。ノズル開口21の圧力発生室側の開口、特に、ノズル開口21の第1の面21aの開口が、段差面15の周壁側の一端部よりも他端部側になるように配置されることが好ましい。すなわち、第1の面21aの開口が、圧力発生室12の段差面15と第1の傾斜面16との境界より外側となるように配置するのが好ましい。これは、圧力発生室12内の気泡が、第1の傾斜面16と段差面15とに接するように形成されるため、例えば、ノズル開口21の第1の面21aの開口が、圧力発生室12の段差面15と第1の傾斜面16との境界よりも内側となるように配置されると、段差面15と第1の傾斜面16とで画成された空間内に気泡が入り込んでしまい、気泡をノズル開口21から排出させることができない。このため、ノズル開口21の圧力発生室12側の開口(第1の面21aの開口)が、圧力発生室12の段差面15と第1の傾斜面16との境界より外側となるように配置することで、圧力発生室12内の気泡をノズル開口21から排出させることができ、圧力発生室12内に残留した気泡によって圧力発生室12内の容積が小さくなり、インク吐出特性が変化するのを防止することができると共に、残留した気泡が印刷時などに不意に排出されることがなくなり、安定した印刷を行うことができる。
なお、段差面15のノズルプレート20からの位置は、接着剤22の粘度などに応じて適宜決定する必要がある。例えば、段差面15をノズルプレート20に近い位置に設けると、段差面15と第1の傾斜面16とによって画成された空間が接着剤22によって埋まってしまう虞がある。また、段差面15をノズルプレート20から遠い位置に設けると、第1の傾斜面16を伝って流出した接着剤22が、流出した勢いによって段差面15を通過し、第2の傾斜面17を伝って弾性膜50にまで到達してしまう虞がある。このため、段差面15をノズルプレート20から20〜45μmの深さで形成するのが好ましい。
一方、このような流路形成基板10の開口面とは反対側には、上述したように、二酸化シリコンからなり厚さが例えば約1.0μmの弾性膜50が形成され、この弾性膜50上には、酸化ジルコニウム等からなり厚さが例えば、約0.4μmの絶縁体膜55が形成されている。さらに、この絶縁体膜55上には、白金及びイリジウム等からなり厚さが例えば、約0.2μmの下電極膜60と、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等からなり厚さが例えば、約1.0μmの圧電体層70と、イリジウム等からなり厚さが例えば、約0.05μmの上電極膜80とが、後述するプロセスで積層形成されて、圧電素子300を構成している。ここで、圧電素子300は、下電極膜60、圧電体層70及び上電極膜80を含む部分をいう。一般的には、圧電素子300の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極及び圧電体層70を各圧力発生室12毎にパターニングして構成する。そして、ここではパターニングされた何れか一方の電極及び圧電体層70から構成され、両電極への電圧の印加により圧電歪みが生じる部分を圧電体能動部という。本実施形態では、下電極膜60は圧電素子300の共通電極とし、上電極膜80を圧電素子300の個別電極としているが、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。何れの場合においても、各圧力発生室12毎に圧電体能動部が形成されていることになる。また、ここでは、圧電素子300と当該圧電素子300の駆動により変位が生じる振動板とを合わせて圧電アクチュエータと称する。上述した例では、弾性膜50、絶縁体膜55及び下電極膜60が振動板としての役割を果たす。
また、このような各圧電素子300の上電極膜80には、例えば、金(Au)等からなるリード電極90がそれぞれ接続され、このリード電極90を介して各圧電素子300に選択的に電圧が印加されるようになっている。
そして、流路形成基板10の第2の傾斜面17の圧電素子300側の端部は、圧電素子300の実質的な駆動部となる圧電体能動部よりも外側となるようになっている。すなわち、第2の傾斜面17の圧電素子300側の端部は、下電極膜60に相対向する領域の外側となるように設けられている。これにより、圧電素子300の変位特性が低下するのを防止している。
さらに、このような流路形成基板10の圧電素子300側の面、すなわち、振動板を構成する弾性膜50及び絶縁体膜55上には、圧電素子300に対向する領域に圧電素子保持部32を有する保護基板30が接着剤35によって接着されている。この圧電素子保持部32は、複数の圧電素子300を一体的に覆う大きさで形成されており、各圧電素子300は、この圧電素子保持部32内に配置されている。これにより、各圧電素子300は外部環境の影響を殆ど受けない状態に保護されている。なお、圧電素子保持部32は、必ずしも密封されている必要はない。なお、保護基板30の材料としては、例えば、ガラス、セラミックス材料、金属、樹脂等が挙げられるが、流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料で形成されていることが好ましく、本実施形態では、流路形成基板10と同一材料のシリコン単結晶基板を用いて形成した。
また、この保護基板30には、リザーバ100の少なくとも一部を構成するリザーバ部31が設けられている。そして、このリザーバ部31は、上述したように、流路形成基板10の連通部13と連通され、これらリザーバ部31及び連通部13によってリザーバ100が形成されている。
またこのような保護基板30上には、封止膜41及び固定板42とからなるコンプライアンス基板40が接合されている。ここで、封止膜41は、剛性が低く可撓性を有する材料(例えば、厚さが6μmのポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルム)からなり、この封止膜41によってリザーバ部31の一方面が封止されている。また、固定板42は、金属等の硬質の材料(例えば、厚さが30μmのステンレス鋼(SUS)等)で形成される。この固定板42のリザーバ100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部43となっているため、リザーバ100の一方面は可撓性を有する封止膜41のみで封止され、内部圧力の変化によって変形可能な可撓部となっている。
このような本実施形態のインクジェット式記録ヘッドでは、図示しない外部インク供給手段と接続したインク導入口からインクを取り込み、リザーバ100からノズル開口21に至るまで内部をインクで満たした後、図示しない駆動回路からの記録信号に従い、圧力発生室12に対応するそれぞれの下電極膜60と上電極膜80との間に電圧を印加し、弾性膜50、絶縁体膜55、下電極膜60及び圧電体層70をたわみ変形させることにより、各圧力発生室12内の圧力が高まりノズル開口21からインク滴が吐出する。
以下、このようなインクジェット式記録ヘッドの製造方法について、図4〜図6を参照して説明する。なお、図4及び図5は、圧力発生室12の長手方向の断面図であり、図6は、インクジェット式記録ヘッドの平面図である。まず、図4(a)に示すように、シリコン単結晶基板からなる流路形成基板10を約1100℃の拡散炉で熱酸化し、その表面に第1の弾性膜50を構成する二酸化シリコン膜52を形成する。次いで、図4(b)に示すように、弾性膜50(二酸化シリコン膜52)上に、ジルコニウム(Zr)層を形成後、例えば、500〜1200℃の拡散炉で熱酸化して酸化ジルコニウム(ZrO)からなる絶縁体膜55を形成する。次いで、図4(c)に示すように、例えば、白金とイリジウムとを絶縁体膜55上に積層することにより下電極膜60を形成した後、この下電極膜60を所定形状にパターニングする。次に、図4(d)に示すように、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等からなる圧電体層70と、例えば、イリジウムからなる上電極膜80とを流路形成基板10の全面に形成し、これら圧電体層70及び上電極膜80を、各圧力発生室12に対向する領域にパターニングして圧電素子300を形成する。
なお、圧電素子300を構成する圧電体層70の材料としては、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の強誘電性圧電性材料や、これにニオブ、ニッケル、マグネシウム、ビスマス又はイットリウム等の金属を添加したリラクサ強誘電体等が用いられる。
また、圧電体層70の形成方法は、特に限定されないが、例えば、本実施形態では、金属有機物を触媒に溶解・分散したいわゆるゾルを塗布乾燥してゲル化し、さらに高温で焼成することで金属酸化物からなる圧電体層70を得る、いわゆるゾル−ゲル法を用いて圧電体層70を形成した。
次に、図4(e)に示すように、リード電極90を形成する。具体的には、まず流路形成基板10の全面に亘って、例えば、金(Au)等からなる金属層95を形成する。そして、この金属層95上に、例えば、レジスト等からなるマスクパターン(図示なし)を形成し、このマスクパターンを介して金属層95を圧電素子300毎にパターニングすることによりリード電極90を形成する。
次に、図5(a)に示すように、パターニングされた複数の圧電素子300を保持する保護基板30を、流路形成基板10上に例えば接着剤35によって接合する。なお、保護基板30には、リザーバ部31、圧電素子保持部32等が予め形成されている。また、保護基板30は、例えば、400μm程度の厚さを有するシリコン単結晶基板からなり、保護基板30を接合することで流路形成基板10の剛性は著しく向上することになる。
次に、図5(b)に示すように、流路形成基板10の圧電素子300が形成された面とは反対側の二酸化シリコン膜52を所定形状にパターニングすることで保護膜51を形成する。このとき、保護膜51は、後の工程で流路形成基板10を異方性エッチングした際に同時に圧力発生室12、第1の傾斜面16、段差面15及び第2の傾斜面17が形成されるように、図6に示すような形状で形成する。
次に、図5(c)に示すように、保護膜51をマスクとして流路形成基板10をKOH等のアルカリ溶液を用いた異方性エッチング(ウェットエッチング)することにより、流路形成基板10に圧力発生室12、第1の傾斜面16、段差面15、第2の傾斜面17、連通部13及びインク供給路14等を同時に形成する。このように保護膜51を、図6に示すように形成することで、流路形成基板10に圧力発生室12、第1の傾斜面16、段差面15、第2の傾斜面17、連通部13及びインク供給路14等を同時に形成することができ、製造工程が増えるのを防止することができる。
その後は、流路形成基板10の保護基板30とは反対側の面にノズル開口21が穿設されたノズルプレート20を接着剤22を介して接合すると共に、保護基板30にコンプライアンス基板40を接合することで、図1に示すようなインクジェット式記録ヘッドが形成される。
なお、実際には、上述した一連の膜形成及び異方性エッチングによって一枚のウェハ上に多数のチップを同時に形成し、プロセス終了後、図1に示すような一つのチップサイズの流路形成基板10毎に分割することでインクジェット式記録ヘッドが形成される。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態を説明したが、インクジェット式記録ヘッドの基本的構成は上述したものに限定されるものではない。例えば、上述の実施形態1では、流路形成基板10に第1の傾斜面16、段差面15及び第2の傾斜面17を形成するようにしたが、段差面15の数は特に限定されず、2つ以上の段差面を形成するようにしてもよい。
また、上述した実施形態1では、圧力発生室12のノズル開口21と連通する側の端面を傾斜面として、第1の傾斜面16及び第2の傾斜面17を形成したが、特にこれに限定されず、例えば、圧力発生室12のノズル開口21と連通する側の端面を流路形成基板10の表面に対して垂直な面としてもよい。
さらに、このようなインクジェット式記録ヘッドは、インクカートリッジ等と連通するインク流路を具備する記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置に搭載される。図7は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。図7に示すように、インクジェット式記録ヘッドを有する記録ヘッドユニット1A及び1Bは、インク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが着脱可能に設けられ、この記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。この記録ヘッドユニット1A及び1Bは、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。
そして、駆動モータ6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5に沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ローラなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8上を搬送されるようになっている。
なお、上述した実施形態では、液体噴射ヘッドの一例としてインクジェット式記録ヘッドを挙げて説明したが、本発明は、広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものであり、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドにも勿論適用することができる。その他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンタ等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレー、FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられる。
本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの分解斜視図である。 本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの平面図及び断面図である。 本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの要部拡大断面図である。 本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。 本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。 本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの製造工程を示す平面図である。 一実施形態に係る記録装置の概略図である。
符号の説明
10 流路形成基板、 12 圧力発生室、 13 連通部、 14 インク供給路、 15 段差面、 16 第1の傾斜面、 17 第2の傾斜面、 20 ノズルプレート、 21 ノズル開口、 30 保護基板、 31 リザーバ部、 32 圧電素子保持部、 40 コンプライアンス基板、 50 弾性膜、 55 絶縁体膜、 60 下電極膜、 70 圧電体層、 80 上電極膜、 90 リード電極、 100 リザーバ、 300 圧電素子

Claims (5)

  1. 液滴を吐出するノズル開口が設けられたノズルプレートと、このノズル開口に連通する圧力発生室が形成される流路形成基板と、該流路形成基板の前記圧力発生室に対応する領域に振動板を介して設けられて前記圧力発生室内に液滴吐出のための圧力を付与する圧電素子とを具備し、
    前記ノズルプレートと前記流路形成基板とが接着剤を介して接合されると共に、前記圧力発生室の長手方向の前記ノズル開口が形成されている一端部側の周壁は、前記振動板側から前記ノズルプレート側に向けて拡開するように傾斜する第1の傾斜面と、当該第1の傾斜面よりも前記振動板側に配置されて前記振動板側から前記ノズルプレート側に向けて拡開するように傾斜する第2の傾斜面と、前記第1の傾斜面と前記第2の傾斜面との間に形成される段差面とを有し、
    該段差面と前記ノズルプレートの表面とのつくる角度が、前記第1の傾斜面と前記ノズルプレートの表面とのつくる角度および前記第2の傾斜面と前記ノズルプレートの表面とのつくる角度よりも小さく、
    前記圧力発生室の長手方向に沿って、前記ノズル開口の少なくとも一部が、前記段差面と前記第1の傾斜面との境界よりも前記一端部側とは反対側の他端部側であって、前記段差面と前記第2の傾斜面との境界よりも前記一端部側に位置するように配置されていることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 請求項1に記載の液体噴射ヘッドにおいて、前記段差面が前記ノズルプレートから20〜40μmの位置に設けられていることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  3. 請求項1又は2に記載の液体噴射ヘッドにおいて、前記圧力発生室の長手方向の前記ノズル開口と連通する側の周壁の前記圧電素子側の端部が、前記圧電素子の実質的に駆動する圧電体能動部よりも外側に設けられていることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  4. 請求項1〜の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドにおいて、前記段差面が、前記ノズル開口に相対向する位置に設けられていることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  5. 請求項1〜の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置。
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