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JP4552417B2 - 発光素子材料およびこれを用いた発光素子 - Google Patents

発光素子材料およびこれを用いた発光素子 Download PDF

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Description

本発明は、電気エネルギーを光に変換できる発光素子であって、表示素子、フラットパネルディスプレイ、バックライト、照明、インテリア、標識、看板、電子写真機および光信号発生器などの分野に利用可能な発光素子に関する。
陰極から注入された電子と陽極から注入された正孔が両極に挟まれた有機蛍光体内で再結合する際に発光するという有機薄膜発光素子の研究が、近年活発に行われている。この発光素子は、薄型でかつ低駆動電圧下での高輝度発光と、発光材料を選ぶことによる多色発光が特徴であり、注目を集めている。
この研究は、コダック社のC.W.Tangらが有機薄膜素子が高輝度に発光することを示して以来、多くの研究機関が検討を行っている。コダック社の研究グループが提示した有機薄膜発光素子の代表的な構成は、ITOガラス基板上に正孔輸送性のジアミン化合物、発光層である8−ヒドロキシキノリンアルミニウム、そして陰極としてMg:Agを順次設けたものであり、10V程度の駆動電圧で1,000cd/m2の緑色発光が可能であった(非特許文献1参照)。
また、有機薄膜発光素子は、発光層に種々の蛍光材料を用いることにより、多様な発光色を得ることが可能であることから、ディスプレイなどへの実用化研究が盛んである。三原色の発光材料の中では緑色発光材料の研究が最も進んでおり、現在は赤色発光材料と青色発光材料において、特性向上を目指して鋭意研究がなされている。
有機薄膜発光素子の最大の課題の一つは、素子の耐久性を高めることである。特に青色発光素子に関しては、耐久性が優れ、信頼性の高い素子を提供する青色発光材料は少ない。例えば、アントラセン化合物を青色発光素子に用いる技術が開示されている。アントラセン単量体(特許文献1参照)やアントラセン二量体(特許文献2参照)を用いた青色発光素子が報告されているが、いずれも発光効率が低く、耐久性も不十分であった。また、アントラセン骨格の9,10位にエチニル基を導入した化合物を発光素子に用いた例が報告されているが、発光波長が長波長化し、青色発光は得られていない(特許文献3参照)。
"Applied Physics Letters",(米国), 1987年,51巻,12号,p.913−915 特開平11−3782号公報 特開平8−12600号公報 特開平11−87060号公報
上述のように、従来の有機薄膜発光素子では、発光効率が高く、耐久性に優れた青色発光素子が提供されていなかった。そこで本発明は、かかる従来技術の問題を解決し、発光効率が高く、かつ耐久性に優れた青色発光素子を提供することを目的とするものである。
本発明は下記一般式(1)で表されるアントラセン化合物を含むことを特徴とする発光素子材料である。
Figure 0004552417
(ここでR1〜R10はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、水素、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールエーテル基、アリールチオエーテル基、アリール基、ヘテロアリール基、ハロゲン、シアノ基、アルデヒド基、カルボニル基、エステル基、カルバモイル基、アミノ基、シリル基の中から選ばれる。但し、R1〜R10のうち少なくとも一つは、シアノ基、電子受容性窒素を含むヘテロアリール基および下記一般式(2)
Figure 0004552417
(ここで、Ar1はアリール基もしくはヘテロアリール基であり、αはアントラセン骨格との連結部分を表す。)で表されるエチニル基の中から選ばれる少なくとも一つで置換されているが、R9とR10が同時に一般式(2)で表されるエチニル基になることはない。)
さらに本発明は、陽極と陰極の間に少なくとも発光層と電子輸送層が存在し、電気エネルギーにより発光する発光素子であって、該発光素子が一般式(1)で表されるアントラセン化合物を含有することを特徴とする発光素子である。
本発明によれば、特定の置換基を有するアントラセン化合物を発光素子材料として用いることによって、高い発光効率と優れた耐久性を有する発光素子が得られる。従って、本発明の発光素子は表示素子、フラットパネルディスプレイ、バックライト、照明、インテリア、標識、看板、電子写真機および光信号発生器などの分野への応用が考えられ、その技術的価値は大きいものである。
まず、本発明において用いる一般式(1)で表されるアントラセン化合物について詳細に説明する。
Figure 0004552417
(ここでR〜Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよく、水素、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シアノ基、シリル基および下記一般式(2)で表されるエチニル基の中から選ばれる。RおよびR10はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、フェニル基、アルキル置換フェニル基、アルコキシ置換フェニル基、ヘテロアリール基および下記一般式(2)で表されるエチニル基の中から選ばれる。ただし、R〜R10の少なくとも1つは下記一般式(2)で表されるエチニル基である。また、RとR10が同時に一般式(2)で表されるエチニル基になることはない。)
Figure 0004552417
(ここで、Arはアリール基もしくはヘテロアリール基であり、αはアントラセン骨格との連結部分を表す。)
これらの置換基の内、アルキル基とは、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの飽和脂肪族炭化水素基を示し、これは無置換でも置換されていてもかまわない。置換されている場合の置換基には特に制限は無く、例えば、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基等を挙げることができ、この点は、以下の記載にも共通する。また、アルキル基の炭素数は特に限定されないが、入手の容易性やコストの点から、通常、1〜20の範囲である。
また、シクロアルキル基とは、例えば、シクロプロピル、シクロヘキシル、ノルボルニル、アダマンチルなどの飽和脂環式炭化水素基を示し、これは無置換でも置換されていてもかまわない。アルキル基部分の炭素数は特に限定されないが、通常、3〜20の範囲である。
また、アラルキル基とは、例えば、ベンジル基、フェニルエチル基などの脂肪族炭化水素を介した芳香族炭化水素基を示し、脂肪族炭化水素と芳香族炭化水素はいずれも無置換でも置換されていてもかまわない。脂肪族部分の炭素数は特に限定されないが、通常、1〜20の範囲である。
また、アルケニル基とは、例えば、ビニル基、アリル基、ブタジエニル基などの二重結合を含む不飽和脂肪族炭化水素基を示し、これは無置換でも置換されていてもかまわない。アルケニル基の炭素数は特に限定されないが、通常、2〜20の範囲である。
また、シクロアルケニル基とは、例えば、シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基、シクロヘキセニル基などの二重結合を含む不飽和脂環式炭化水素基を示し、これは無置換でも置換されていてもかまわない。
また、アルキニル基とは、例えば、エチニル基などの三重結合を含む不飽和脂肪族炭化水素基を示し、これは無置換でも置換されていてもかまわない。アルキニル基の炭素数は特に限定されないが、通常、2〜20の範囲である。
また、アルコキシ基とは、例えば、メトキシ基などのエーテル結合を介した脂肪族炭化水素基を示し、脂肪族炭化水素基は無置換でも置換されていてもかまわない。アルコキシ基の炭素数は特に限定されないが、通常、1〜20の範囲である。
また、アルキルチオ基とは、アルコキシ基のエーテル結合の酸素原子が硫黄原子に置換されたものである。
また、アリールエーテル基とは、例えば、フェノキシ基などのエーテル結合を介した芳香族炭化水素基を示し、芳香族炭化水素基は無置換でも置換されていてもかまわない。アリールエーテル基の炭素数は特に限定されないが、通常、6〜40の範囲である。
また、アリールチオエーテル基とは、アリールエーテル基のエーテル結合の酸素原子が硫黄原子に置換されたものである。
また、アリール基とは、例えば、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、ターフェニル基、ピレニル基などの芳香族炭化水素基を示す。アリール基は、無置換でも置換されていてもかまわない。アリール基の炭素数は特に限定されないが、通常、6〜40の範囲である。
また、ヘテロアリール基とは、例えば、フラニル基、チオフェニル基、オキサゾリル基、ピリジル基、キノリニル基、カルバゾリル基などの炭素以外の原子を有する環状構造基を示し、これは無置換でも置換されていてもかまわない。ヘテロアリール基の炭素数は特に限定されないが、通常、2〜30の範囲である。
ハロゲンとは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素を示す。
アルデヒド基、カルボニル基、エステル基、カルバモイル基、アミノ基には、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ヘテロアリール環などで置換されたものも含むことができる。
また、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ヘテロアリール環は無置換でも置換されていてもかまわない。
シリル基とは、例えば、トリメチルシリル基などのケイ素化合物基を示し、これは無置換でも置換されていてもかまわない。シリル基の炭素数は特に限定されないが、通常、3〜20の範囲である。また、ケイ素数は、通常、1〜6である。
本発明における電子受容性窒素とは、隣接原子との間に多重結合を形成している窒素原子を表す。窒素原子が高い電子陰性度を有することから、該多重結合は電子受容的な性質を有する。それゆえ、電子受容性窒素を含むヘテロアリール基は、高い電子親和性を有する。電子受容性窒素を有するヘテロアリール環としては、例えば、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、キノリン環、キノキサリン環、ナフチリジン環、ピリミドピリミジン環、ベンゾキノリン環、フェナントロリン環、イミダゾール環、オキサゾール環、オキサジアゾール環、トリアゾール環、チアゾール環、チアジアゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンズイミダゾール環およびフェナンスロイミダゾール環などが挙げられる。
また、一般式(1)のR9とR10が同時に一般式(2)で表されるエチニル基になることはない。R9とR10がともに一般式(2)で表されるエチニル基である場合、発光波長が長波長化し、青色発光を得ることができない。
本発明の一般式(1)で表されるアントラセン化合物は、R1〜R10のうち少なくとも一つが、シアノ基、電子受容性窒素を含むヘテロアリール基および一般式(2)で表されるエチニル基の中から選ばれる少なくとも一つで置換されていることにより、高効率かつ耐久性に優れた発光素子を提供するものである。また、R9もしくはR10のいずれか一方が一般式(2)で表されるエチニル基であると、より高い発光効率が得られるため好ましい。さらに、一般式(2)のAr1がシアノ基で置換されたアリール基もしくは電子受容性窒素を含むヘテロアリール基であると、より耐久性が向上するため好ましい。
上記のようなアントラセン化合物として具体的には以下のような例が挙げられる。
Figure 0004552417
Figure 0004552417
Figure 0004552417
Figure 0004552417
Figure 0004552417
一般式(1)で表されるアントラセン化合物の合成には、公知の方法を使用することができる。アントラセン骨格へシアノ基を導入する方法としては、例えば、アミノ置換アントラセンをジアゾ塩にした後、シアン化物と反応させる方法、アントラセンカルボン酸アミドの脱水反応を用いる方法、メチル置換アントラセンを酸化しアルデヒドとした後、ヒドロキシルアミンと脱水縮合反応させる方法などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。電子受容性窒素を含むヘテロアリール基をアントラセン骨格に導入する方法としては、例えば、ハロゲン化アントラセンと電子受容性窒素を含むヘテロアリール金属試薬によるパラジウムやニッケル触媒下でのカップリング反応を用いる方法、アセチル基置換アントラセンと芳香族アミノアルデヒドとの脱水縮合反応を用いる方法などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。アントラセン骨格へのエチニル基の導入方法としては、例えば、ハロゲン化アントラセンとエチニル基を有する化合物による銅触媒下でのカップリング反応を用いる方法が挙げられるが、これに限定されるものではない。
本発明において、一般式(1)で表されるアントラセン化合物は発光素子材料として好適に用いられる。
次に、本発明の発光素子の実施の形態について例をあげて詳細に説明する。本発明の発光素子は、少なくとも陽極と陰極、およびそれら陽極と陰極の間に介在する発光素子材料からなる有機層とで構成されている。
本発明で用いられる陽極は、光を取り出すために、透明であれば良く、酸化錫、酸化インジウム、酸化錫インジウム(ITO)などの導電性金属酸化物、あるいは金、銀、クロムなどの金属、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質、ポリチオフェン、ポリピロールおよびポリアニリンなどの導電性ポリマなど、特に限定されるものでないが、ITOガラスやネサガラスを用いることが特に望ましい。
透明電極の抵抗は、発光素子の発光に十分な電流が供給できればよく、発光素子の消費電力の観点からは低抵抗であることが望ましい。例えば、300Ω/□以下のITO基板であれば素子電極として機能するが、現在では10Ω/□程度の基板の供給も可能になっていることから、100Ω/□以下の低抵抗品を使用することが特に望ましい。ITOの厚みは抵抗値に合わせて任意に選ぶ事ができるが、通常100〜300nmの間で用いられることが多い。
また、発光素子の機械的強度を保つために、発光素子を基板上に形成することが好ましい。基板としては、ソーダガラスや無アルカリガラスなどのガラス基板が好適に用いられる。ガラス基板の厚みは、機械的強度を保つのに十分な厚みがあればよいので、0.5mm以上あれば十分である。ガラスの材質については、ガラスからの溶出イオンが少ない方がよいので無アルカリガラスの方が好ましいが、SiO2などのバリアコートを施したソーダライムガラスも市販されているのでこれを使用することもできる。さらに、陽極が安定に機能するのであれば、基板はガラスである必要はなく、例えば、プラスチック基板上に陽極を形成しても良い。ITO膜形成方法は、電子線ビーム法、スパッタリング法および化学反応法など特に制限を受けるものではない。
本発明で用いられる陰極に用いられる材料としては、電子を有機層に効率良く注入できる物質であれば特に限定されないが、一般に白金、金、銀、銅、鉄、錫、亜鉛、アルミニウム、インジウム、クロム、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムおよびこれらの合金などが挙げられる。電子注入効率をあげて素子特性を向上させるためには、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムまたはこれら低仕事関数金属を含む合金が有効である。しかしながら、これらの低仕事関数金属は、一般に大気中で不安定であることが多く、例えば、有機層に微量のリチウムやマグネシウム(真空蒸着の膜厚計表示で1nm以下)をドーピングして安定性の高い電極を使用する方法が好ましい例として挙げることができる。また、フッ化リチウムのような無機塩の使用も可能である。更に、電極保護のために白金、金、銀、銅、鉄、錫、アルミニウムおよびインジウムなどの金属、またはこれら金属を用いた合金、そしてシリカ、チタニアおよび窒化ケイ素などの無機物、ポリビニルアルコール、塩化ビニル、炭化水素系高分子化合物などを積層することが、好ましい例として挙げられる。これらの電極の作製法は、抵抗加熱、電子線ビーム、スパッタリング、イオンプレーティングおよびコーティングなど、導通を取ることができれば特に制限されない。
本発明の発光素子は、有機層が一般式(1)で表されるアントラセン化合物を含有する発光素子材料から構成される。発光素子材料とは、自ら発光するもの、およびその発光を助けるもののいずれにも該当し、発光に関与している化合物を指すものであり、具体的には、正孔輸送材料、発光材料および電子輸送材料などが該当する。
本発明の発光素子を構成する有機層は、発光素子材料からなる少なくとも発光層と電子輸送層により形成される。有機層の構成例としては、1)正孔輸送層/発光層/電子輸送層および、2)発光層/電子輸送層などの積層構成が挙げられる。また、上記各層は、それぞれ単一層からなってもよいし、複数層からなってもよい。
正孔輸送層は、正孔輸送材料の一種または二種以上を積層、混合するか、正孔輸送材料と高分子結着剤の混合物により形成される。正孔輸送材料としては、例えば、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−4,4’−ジフェニル−1,1’−ジアミン、N,N’−ジナフチル−N,N’−ジフェニル−4,4’−ジフェニル−1,1’−ジアミン、4,4’,4”−トリス(3−メチルフェニル(フェニル)アミノ)トリフェニルアミンなどのトリフェニルアミン誘導体、ビス(N−アリルカルバゾール)またはビス(N−アルキルカルバゾール)などのビスカルバゾール誘導体、ピラゾリン誘導体、スチルベン系化合物、ヒドラゾン系化合物、ベンゾフラン誘導体やチオフェン誘導体、オキサジアゾール誘導体、フタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体などの複素環化合物、ポリマー系では前記単量体を側鎖に有するポリカーボネートやスチレン誘導体、ポリビニルカルバゾールおよびポリシランなどが好ましいが、発光素子の作製に必要な薄膜を形成し、陽極から正孔が注入できて、さらに正孔を輸送できる化合物であれば特に限定されるものではない。
本発明において、発光層は単一層でも複数層からなってもどちらでもよく、それぞれ発光材料(ホスト材料、ドーパント材料)により形成され、これはホスト材料とドーパント材料との混合物であっても、ホスト材料単独であっても、いずれでもよい。すなわち、本発明の発光素子では、各発光層において、ホスト材料もしくはドーパント材料のみが発光してもよいし、ホスト材料とドーパント材料がともに発光してもよい。ホスト材料とドーパント材料は、それぞれ一種類であっても、複数の組み合わせであっても、いずれでもよい。ドーパント材料はホスト材料の全体に含まれていても、部分的に含まれていても、いずれであってもよい。ドーパント材料は積層されていても、分散されていても、いずれであってもよい。ドーパント材料の量は、多すぎると濃度消光現象が起きるため、ホスト材料に対して20重量%以下で用いることが好ましく、さらに好ましくは10重量%以下である。ドーピング方法としては、ホスト材料との共蒸着法によって形成することができるが、ホスト材料と予め混合してから同時に蒸着しても良い。
本発明の一般式(1)で表されるアントラセン化合物は発光材料として好適に用いられる。また、本発明のアントラセン化合物は、青色領域に強い発光を示すことから、青色用の発光材料として好適に用いられる。本発明における青色発光とは、発光スペクトルのピーク波長が420nm〜490nmの領域にある発光を指すものである。本発明のアントラセン化合物はホスト材料として用いてもよいが、蛍光量子収率が高いことや、発光スペクトルの半値幅が小さいこと、発光スペクトルと励起スペクトルのピーク波長差(ストークスシフト)が小さいことから、ドーパント材料として好適に用いられる。
発光材料に含有されるドーパント材料は、前記アントラセン化合物一種のみに限る必要はなく、複数のアントラセン化合物を混合して用いたり、既知のドーパント材料の一種類以上をアントラセン化合物と混合して用いてもよい。具体的には従来から知られている、ナフタレン、アントラセン、フェナンスレン、ピレン、トリフェニレン、ペリレン、フルオレン、インデンなどの芳香族炭化水素化合物やその誘導体、フラン、ピロール、チオフェン、シロール、9−シラフルオレン、9,9’−スピロビシラフルオレン、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、インドール、ジベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、イミダゾピリジン、フェナントロリン、ピラジン、ナフチリジン、キノキサリン、ピロロピリジン、チオキサンテンなどのヘテロアリール環化合物やその誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、スチルベン誘導体、アルダジン誘導体、クマリン誘導体、イミダゾール、チアゾール、チアジアゾール、カルバゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾールなどのアゾール誘導体およびその金属錯体およびN,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−4,4’−ジフェニル−1,1’−ジアミンに代表される芳香族アミン誘導体などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
本発明で用いられるホスト材料としては、特に限定されるものではないが、以前から発光体として知られていたアントラセンやピレンなどの縮合環誘導体、トリス(8−キノリノラト)アルミニウムをはじめとする金属キレート化オキシノイド化合物、ジスチリルベンゼン誘導体などのビススチリル誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、インデン誘導体、クマリン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ピロロピリジン誘導体、ペリノン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ポリマー系では、ポリフェニレンビニレン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、そして、ポリチオフェン誘導体が好適に用いられる。中でも、下記一般式(3)で表される化合物が、優れた耐久性を有することから、好適に用いられる。
Figure 0004552417
ここでR11〜R18はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、水素、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールエーテル基、アリールチオエーテル基、アリール基、ヘテロアリール基、ハロゲン、シアノ基、アルデヒド基、カルボニル基、エステル基、カルバモイル基、アミノ基、シリル基、ホスフィノ基、ホスフィンオキサイド基の中から選ばれる。Ar2およびAr3はアリール基もしくはヘテロアリール基を表す。
これらの置換基のうち、ホスフィノ基、ホスフィンオキサイド基には脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ヘテロアリール環などで置換されたものも含むことができる。その他の置換基については、上記一般式(1)の説明と同様である。
上記一般式(3)で表される化合物として、具体的には以下のような例が挙げられる。
Figure 0004552417
Figure 0004552417
Figure 0004552417
本発明において、電子輸送層とは、陰極から電子が注入され、さらに電子を輸送することを司る層であり、電子注入効率が高く、注入された電子を効率良く輸送することが望ましい。そのためには電子親和力が大きく、しかも電子移動度が大きく、さらに安定性に優れ、トラップとなる不純物が製造時および使用時に発生しにくい物質であることが要求される。しかしながら、正孔と電子の輸送バランスを考えた場合に、陽極からの正孔が再結合せずに陰極側へ流れるのを効率よく阻止できる役割を主に果たす場合には、電子輸送能力がそれ程高くなくても、発光効率を向上させる効果は電子輸送能力が高い材料と同等に有する。したがって、本発明における電子輸送層は、正孔の移動を効率よく阻止できる正孔阻止層も同義のものとして含まれる。
電子輸送層に用いられる電子輸送材料としては、特に限定されるものではないが、ナフタレン、アントラセンなどの縮合環系芳香環誘導体、4,4’−ビス(ジフェニルエテニル)ビフェニルに代表されるスチリル系芳香環誘導体、ペリレン誘導体、ペリノン誘導体、クマリン誘導体、ナフタルイミド誘導体、アントラキノンやジフェノキノンなどのキノン誘導体、リンオキサイド誘導体、カルバゾール誘導体およびインドール誘導体、トリス(8−キノリノラト)アルミニウムなどのキノリノール錯体やヒドロキシフェニルオキサゾール錯体などのヒドロキシアゾール錯体、アゾメチン錯体、トロポロン金属錯体およびフラボノール金属錯体、電子受容性窒素を有するヘテロアリール環からなる化合物などが挙げられる。中でも、駆動電圧の低下や、耐久性の向上の観点から、電子受容性窒素を有するヘテロアリール環からなる化合物を含有し、該ヘテロアリール環からなる化合物が共有結合のみで形成される化合物が、好適に用いられる。電子受容性窒素を有するヘテロアリール環からなる化合物を含有し、該ヘテロアリール環からなる化合物としては、例えば、ベンズイミダゾール誘導体、ベンズオキサゾール誘導体、ベンズチアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、ピラジン誘導体、フェナントロリン誘導体、キノキサリン誘導体、キノリン誘導体、ベンゾキノリン誘導体、ビピリジンやターピリジンなどのオリゴピリジン誘導体、キノキサリン誘導体およびナフチリジン誘導体などが好ましい化合物として挙げられる。中でも、トリス(N−フェニルベンズイミダゾール−2−イル)ベンゼンなどのイミダゾール誘導体、1,3−ビス[(4−tert−ブチルフェニル)1,3,4−オキサジアゾリル]フェニレンなどのオキサジアゾール誘導体、N−ナフチル−2,5−ジフェニル−1,3,4−トリアゾールなどのトリアゾール誘導体、バソクプロインや1,3−ビス(2−フェニル−1,10−フェナントロリン−9−イル)ベンゼンなどのフェナントロリン誘導体、2,2’−ビス(ベンゾ[h]キノリン−2−イル)−9,9’−スピロビフルオレンなどのベンゾキノリン誘導体、1,3−ビス(4’−(2,2’:6’2”−ターピリジニル))ベンゼンなどのターピリジン誘導体、ビス(1−ナフチル)−4−(1,8−ナフチリジン−2−イル)フェニルホスフィンオキサイドなどのナフチリジン誘導体が、電子輸送能の観点から好ましく用いられる。
これらの電子輸送材料は単独でも用いられるが、異なる電子輸送材料と混合して使用しても構わない。電子輸送層のイオン化ポテンシャルは、特に限定されるものではないが、好ましくは5.8eV以上8.0eV以下であり、より好ましくは6.0eV以上7.5eV以下である。
発光素子を構成する上記各層の形成方法は、抵抗加熱蒸着、電子ビーム蒸着、スパッタリング、分子積層法、コーティング法など特に限定されるものではないが、通常は、抵抗加熱蒸着または電子ビーム蒸着が特性面で好ましい。
層の厚みは、発光物質の抵抗値にもよるので限定することはできないが、1〜1,000nmの間から選ばれる。発光層、電子輸送層、正孔輸送層の膜厚は、好ましくは1nm以上200nm以下であり、さらに好ましくは5nm以上100nm以下である。
本発明の発光素子は、電気エネルギーを光に変換できる発光素子である。ここに電気エネルギーとは主に直流電流を指すが、パルス電流や交流電流を用いることも可能である。電流値および電圧値は特に制限はないが、素子の消費電力や寿命を考慮すると、できるだけ低いエネルギーで最大の輝度が得られるようにするべきである。
本発明の発光素子は、例えば、マトリクスおよび/またはセグメント方式で表示するディスプレイとして好適に用いられる。
本発明におけるマトリクスとは、表示のための画素が格子状やモザイク状など二次元的に配置されたものをいい、画素の集合で文字や画像を表示する。画素の形状やサイズは用途によって決まる。例えば、パソコン、モニター、テレビの画像および文字表示には、通常一辺が300μm以下の四角形の画素が用いられ、また、表示パネルのような大型ディスプレイの場合は、一辺がmmオーダーの画素を用いることになる。モノクロ表示の場合は、同じ色の画素を配列すればよいが、カラー表示の場合には、赤、緑、青の画素を並べて表示させる。この場合、典型的にはデルタタイプとストライプタイプがある。そして、このマトリクスの駆動方法としては、線順次駆動方法やアクティブマトリクスのどちらでもよい。線順次駆動の方が構造が簡単であるという利点があるが、動作特性を考慮した場合、アクティブマトリクスの方が優れる場合があるので、これも用途によって使い分けることが必要である。
本発明におけるセグメント方式(タイプ)とは、予め決められた情報を表示するようにパターンを形成し、決められた領域を発光させることになる。例えば、デジタル時計や温度計における時刻や温度表示、オーディオ機器や電磁調理器などの動作状態表示および自動車のパネル表示などが挙げられる。そして、前記マトリクス表示とセグメント表示は同じパネルの中に共存していてもよい。
本発明の発光素子は、各種機器等のバックライトとしても好ましく用いられる。バックライトは、主に自発光しない表示装置の視認性を向上させる目的に使用され、液晶表示装置、時計、オーディオ装置、自動車パネル、表示板および標識などに使用される。特に、液晶表示装置、中でも薄型化が課題となっているパソコン用途のバックライトとしては、従来方式のものが蛍光灯や導光板からなっているため薄型化が困難であることを考えると、本発明における発光素子を用いたバックライトは薄型で軽量が特徴になる。
以下、実施例をあげて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、下記の各実施例にある化合物の番号は、前述した化合物群中の番号を指すものである。また構造分析に関する評価方法を下記に示す。
1H−NMRは超伝導FTNMR EX−270(日本電子(株)製)を用い、重クロロホルム溶液にて測定を行った。
参考例1)
化合物〔1〕の合成方法
9,10−ジフェニルアントラセン−2−カルボキシアルデヒド5g、ヒドロキシルアミン塩酸塩2g、酢酸ナトリウム2.3gと酢酸50mlの混合溶液を窒素気流下、130℃で12時間加熱撹拌した。室温に冷却した後、水100mlを注入し、沈殿をろ過した。固体をメタノールで洗浄し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。真空乾燥した後、淡黄色結晶1.5gを得た。得られた粉末のH−NMR分析結果は次の通りであった。
H−NMR(CDCl(d=ppm)):7.35-7.47(m, 7H), 7.55-7.68(m, 6H), 7.71-7.78(m, 3H), 8.14(d, 1H)
ついで、化合物〔1〕を用いた発光素子を次のように作製した。ITO透明導電膜を150nm堆積させたガラス基板(旭硝子(株)製、15Ω/□、電子ビーム蒸着品)を30×40mmに切断、エッチングを行った。得られた基板をアセトン、”セミコクリン(登録商標)56”(フルウチ化学(株)製)で各々15分間超音波洗浄してから、超純水で洗浄した。続いて、イソプロピルアルコールで15分間超音波洗浄してから熱メタノールに15分間浸漬させて乾燥させた。この基板を素子を作製する直前に1時間UV−オゾン処理し、真空蒸着装置内に設置して、装置内の真空度が5×10−5Pa以下になるまで排気した。抵抗加熱法によって、まず正孔注入材料として、銅フタロシアニンを10nm、正孔輸送材料として、4,4’−ビス(N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ)ビフェニルを50nm蒸着した。次に、発光材料として、ホスト材料として、4,4’−ビス(2,2−ジフェニルエテニル)ビフェニルを、またドーパント材料として化合物〔1〕をドープ濃度が1%になるように35nmの厚さに蒸着した。次に、電子輸送材料として、1,3−ビス(1,10−フェナントロリン−2−イル)ベンゼンを15nmの厚さに積層した。次に、リチウムを0.5nm有機層にドーピングした後、アルミニウムを1,000nm蒸着して陰極とし、5×5mm角の素子を作製した。ここで言う膜厚は、水晶発振式膜厚モニター表示値である。この発光素子からは、発光効率2.1lm/Wの高効率青色発光が得られた。この発光素子は、1mAで直流駆動したところ、輝度半減時間は1,500時間であった。
参考例2)
化合物〔14〕の合成方法
9,10−ジフェニルアントラセン−2−カルボキシアルデヒド5g、2−アミノベンゼンチオール1.8gとジメチルスルホキシド100mlの混合溶液を、140℃で6時間加熱撹拌した。室温に冷却した後、水100mlを注入し、沈殿をろ過した。固体を水、メタノールで洗浄し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。真空乾燥した後、黄色結晶4gを得た。得られた粉末のH−NMR分析結果は次の通りであった。
H−NMR(CDCl(d=ppm)):7.35-7.74(m, 16H), 7.83(t, 2H), 8.04(dd, 1H), 8.11(dd, 1H), 8.36(d, 1H)
ついで、化合物〔14〕を用いた発光素子を次のように作製した。ドーパント材料として化合物〔14〕をドープ濃度が1%となるように用いた以外は、参考例1と同様にして発光素子を作製した。この発光素子からは、発光効率2.3lm/Wの高効率青色発光が得られた。この発光素子は、1mAで直流駆動したところ、輝度半減時間は1,200時間であった。
参考例3)
化合物〔4〕の合成方法
9−ブロモ−10−シアノアントラセン8g、4−ビフェニルボロン酸8.4g、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)3.3g、リン酸三カリウム18gとトルエン500ml、水300mlの混合溶液を窒素気流下、120℃で24時間加熱撹拌した。室温に冷却した後、沈殿をろ過し、水およびメタノールで洗浄した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、真空乾燥した後、黄色結晶7.3gを得た。得られた粉末のH−NMR分析結果は次の通りであった。
H−NMR(CDCl(d=ppm)):7.43-7.56(m, 7H), 7.68-7.86(m, 8H), 8.52(d, 2H)
ついで、化合物〔4〕を用いた発光素子を次のように作製した。ドーパント材料として化合物〔4〕をドープ濃度が1%となるように用いた以外は、参考例1と同様にして発光素子を作製した。この発光素子からは、発光効率1.8lm/Wの高効率青色発光が得られた。この発光素子は、1mAで直流駆動したところ、輝度半減時間は1,600時間であった。
参考例4)
化合物〔11〕の合成方法
9−ブロモ−10−シアノアントラセン8g、1,4−フェニレンジボロン酸2.3g、酢酸パラジウム0.32g、リン酸三カリウム24g、テトラブチルアンモニウムブロミド4.6gとジメチルホルムアミド280mlの混合溶液を窒素気流下、150℃で8時間加熱撹拌した。室温に冷却した後、水1Lを加えジクロロメタン1Lで抽出した。ジクロロメタン層を1N塩酸水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液、水で洗浄後、エバポレーターで濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。真空乾燥した後、黄色結晶0.6gを得た。得られた粉末のH−NMR分析結果は次の通りであった。
H−NMR(CDCl(d=ppm)):7.53-7.88(m, 12H), 7.95(d, 4H),8.58(d, 4H)
ついで、化合物〔11〕を用いた発光素子を次のように作製した。ドーパント材料として化合物〔11〕をドープ濃度が1%となるように用いた以外は、参考例1と同様にして発光素子を作製した。この発光素子からは、発光効率1.7lm/Wの高効率青色発光が得られた。この発光素子は、1mAで直流駆動したところ、輝度半減時間は1,800時間であった。
(実施例
化合物〔23〕の合成方法
9−ブロモ−10−フェニルアントラセン5g、フェニルアセチレン1.8g、ヨウ化銅(I)0.29g、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)1.7g、トリエチルアミン120mlとトルエン1.2Lの混合溶液を窒素気流下、60℃で24時間加熱撹拌した。室温に冷却した後、飽和塩化ナトリウム水溶液1Lを加えジクロロメタン1Lで抽出した。水で洗浄後、エバポレーターで濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。真空乾燥した後、黄色結晶1.5gを得た。得られた粉末のH−NMR分析結果は次の通りであった。
H−NMR(CDCl(d=ppm)):7.37-7.62(m, 12H), 7.68(d, 2H), 7.80(d, 2H), 8.74(d, 2H)
ついで、化合物〔23〕を用いた発光素子を次のように作製した。ドーパント材料として化合物〔23〕をドープ濃度が1%となるように用いた以外は、参考例1と同様にして発光素子を作製した。この発光素子からは、発光効率2.6lm/Wの高効率青色発光が得られた。この発光素子は、1mAで直流駆動したところ、輝度半減時間は1,900時間であった。
(比較例1)
ドーパント材料として9,10−ビス(4−メトキシフェニル)アントラセンをドープ濃度が1%となるように用いた以外は、参考例1と同様にして発光素子を作製した。この発光素子からは、発光効率0.8lm/Wの青色発光が得られた。この発光素子を1mAで直流駆動したところ、500時間で輝度半減した。
(比較例2)
ドーパント材料として9,10−ビス(フェニルエチニル)アントラセンをドープ濃度が1%となるように用いた以外は、参考例1と同様にして発光素子を作製した。この発光素子は、緑色の発光を示し、青色発光素子としては使用できないものであった。
(比較例3)
ドーパント材料として4,4’−ビス(2−(4−ジフェニルアミノフェニル)エテニル)ビフェニルをドープ濃度が2%となるように用いた以外は、参考例1と同様にして発光素子を作製した。この発光素子からは、発光効率2.5lm/Wの青緑色発光が得られた。この発光素子を1mAで直流駆動したところ、200時間で輝度半減した。
(実施例
参考例1と同様にして正孔注入材料まで蒸着した後、発光材料として、ホスト材料として9,10−ビス(2−ナフチル)アントラセンを、またドーパント材料として化合物〔23〕をドープ濃度が1%になるように25nmの厚さに蒸着した。次に、電子輸送材料として、1,3−ビス(1,10−フェナントロリン−2−イル)ベンゼンを25nmの厚さに積層した。次にリチウムを0.5nm有機層にドーピングした後、アルミニウムを1000nm蒸着して陰極とし、5×5mm角の素子を作製した。この発光素子からは、発光効率1.9lm/Wの高効率青色発光が得られた。この発光素子は、1mAで直流駆動したところ、輝度半減時間は2,500時間であった。
(比較例4)
ドーパント材料を用いなかったこと以外は、実施例と同様にして発光素子を作製した。この発光素子からは、発光効率0.4lm/Wの青色発光が得られたが、1mAで直流駆動したところ、300時間で輝度半減した。
(実施例
ホスト材料として9,10−ビス(9−フェナンスリル)アントラセンを用いた以外は、実施例と同様にして発光素子を作製した。この発光素子からは、発光効率2.8lm/Wの高効率青色発光が得られた。この発光素子は、1mAで直流駆動したところ、輝度半減時間は2,200時間であった。
(実施例
ホスト材料として9,10−ジフェニル−2−(1−ナフチル)アントラセンを用いた以外は、実施例と同様にして発光素子を作製した。この発光素子からは、発光効率2.4lm/Wの高効率青色発光が得られた。この発光素子は、1mAで直流駆動したところ、輝度半減時間は2,100時間であった。
(実施例
ホスト材料として(9,10−ジフェニルアントラセン−2−イル)ジフェニルホスフィンオキサイドを用いた以外は、実施例と同様にして発光素子を作製した。この発光素子からは、発光効率2.2lm/Wの高効率青色発光が得られた。この発光素子は、1mAで直流駆動したところ、輝度半減時間は2,400時間であった。
参考
電子輸送材料として1,3−ビス(9−フェニル−1,10−フェナントロリン−2−イル)ベンゼンを用いた以外は、参考例2と同様にして発光素子を作製した。この発光素子からは、発光効率2.5lm/Wの高効率青色発光が得られた。この発光素子は、1mAで直流駆動したところ、輝度半減時間は1,500時間であった。
参考
電子輸送材料として1,3−ビス(4’−(2,2’:6’2”−ターピリジニル))ベンゼンを用いた以外は、参考例2と同様にして発光素子を作製した。この発光素子からは、発光効率2.2lm/Wの高効率青色発光が得られた。この発光素子は、1mAで直流駆動したところ、輝度半減時間は1,200時間であった。
参考
電子輸送材料としてビス(1−ナフチル)−4−(キノキサリン−2−イル)フェニルホスフィンオキサイドを用いた以外は、参考例2と同様にして発光素子を作製した。この発光素子からは、発光効率2.1lm/Wの高効率青色発光が得られた。この発光素子は、1mAで直流駆動したところ、輝度半減時間は1,000時間であった。
参考
電子輸送材料としてビス(1−ナフチル)−4−(1,8−ナフチリジン−2−イル)フェニルホスフィンオキサイドを用いた以外は、参考例2と同様にして発光素子を作製した。この発光素子からは、発光効率2.3lm/Wの高効率青色発光が得られた。この発光素子は、1mAで直流駆動したところ、輝度半減時間は1,100時間であった。
参考
電子輸送材料としてフェニルビス(1−ピレニル)ホスフィンオキサイドを用いた以外は、参考例2と同様にして発光素子を作製した。この発光素子からは、発光効率1.7lm/Wの高効率青色発光が得られた。この発光素子は、1mAで直流駆動したところ、輝度半減時間は1,300時間であった。
参考10
電子輸送材料としてトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(III)を用いた以外は、参考例2と同様にして発光素子を作製した。この発光素子からは、発光効率1.5lm/Wの高効率青色発光が得られた。この発光素子は、1mAで直流駆動したところ、輝度半減時間は1,000時間であった。
(実施例
ホスト材料として化合物〔23〕を用い、ドーパント材料を用いなかったこと以外は、参考例1と同様にして発光素子を作製した。この発光素子からは、発光効率1.6lm/Wの高効率青色発光が得られた。
参考11
ITO透明導電膜を150nm堆積させたガラス基板(旭硝子(株)製、15Ω/□、電子ビーム蒸着品)を30×40mmに切断、フォトリソグラフィ法によって300μmピッチ(残り幅270μm)×32本のストライプ状にパターン加工した。ITOストライプの長辺方向片側は外部との電気的接続を容易にするために1.27mmピッチ(開口部幅800μm)まで広げてある。得られた基板をアセトン、”セミコクリン(登録商標)56”(フルウチ化学(株)製)で各々15分間超音波洗浄してから、超純水で洗浄した。続いて、イソプロピルアルコールで15分間超音波洗浄してから熱メタノールに15分間浸漬させて乾燥させた。この基板を素子を作製する直前に1時間UV−オゾン処理し、真空蒸着装置内に設置して、装置内の真空度が5×10−4Pa以下になるまで排気した。抵抗加熱法によって、まず正孔輸送材料として4,4’−ビス(N−(m−トリル)−N−フェニルアミノ)ビフェニルを150nm蒸着した。次に、ホスト材料として4,4’−ビス(2,2−ジフェニルエテニル)ビフェニルを、またドーパント材料として化合物〔14〕をドープ濃度が1%になるように35nmの厚さに蒸着した。次に、電子輸送材料として、1,3−ビス(1,10−フェナントロリン−2−イル)ベンゼンを15nmの厚さに積層した。ここで言う膜厚は、水晶発振式膜厚モニター表示値である。次に、厚さ50μmのコバール板にウエットエッチングによって16本の250μmの開口部(残り幅50μm、300μmピッチに相当)を設けたマスクを、真空中でITOストライプに直交するようにマスク交換し、マスクとITO基板が密着するように裏面から磁石で固定した。そしてリチウムを0.5nm有機層にドーピングした後、アルミニウムを200nm蒸着して32×16ドットマトリクス素子を作製した。本素子をマトリクス駆動させたところ、クロストークなく文字表示できた。

Claims (9)

  1. 下記一般式(1)で表されるアントラセン化合物を含むことを特徴とする発光素子材料。
    Figure 0004552417
    (ここでR〜Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよく、水素、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シアノ基、シリル基および下記一般式(2)で表されるエチニル基の中から選ばれる。RおよびR10はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、フェニル基、アルキル置換フェニル基、アルコキシ置換フェニル基、ヘテロアリール基および下記一般式(2)で表されるエチニル基の中から選ばれる。ただし、R〜R10の少なくとも1つは下記一般式(2)で表されるエチニル基である。また、RとR10が同時に一般式(2)で表されるエチニル基になることはない。)
    Figure 0004552417
    (ここで、Arはアリール基もしくはヘテロアリール基であり、αはアントラセン骨格との連結部分を表す。)
  2. もしくはR10のいずれか一方が一般式(2)で表されるエチニル基であることを特徴とする請求項1記載の発光素子材料。
  3. Ar無置換のアリール基、シアノ基で置換されたアリール基もしくは電子受容性窒素を含むヘテロアリール基であることを特徴とする請求項1記載の発光素子材料。
  4. 陽極と陰極の間に少なくとも発光層と電子輸送層が存在し、電気エネルギーにより発光する発光素子であって、該発光素子が一般式(1)で表されるアントラセン化合物を含有することを特徴とする発光素子。
    Figure 0004552417
    (ここでR〜Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよく、水素、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シアノ基、シリル基および下記一般式(2)で表されるエチニル基の中から選ばれる。RおよびR10はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、フェニル基、アルキル置換フェニル基、アルコキシ置換フェニル基、ヘテロアリール基および下記一般式(2)で表されるエチニル基の中から選ばれる。ただし、R〜R10の少なくとも1つは下記一般式(2)で表されるエチニル基である。また、RとR10が同時に一般式(2)で表されるエチニル基になることはない。)
    Figure 0004552417
    (ここで、Arはアリール基もしくはヘテロアリール基であり、αはアントラセン骨格との連結部分を表す。)
  5. 一般式(1)で表されるアントラセン化合物が発光層に含有されていることを特徴とする請求項4記載の発光素子。
  6. 発光層がホスト材料とドーパント材料を含み、一般式(1)で表されるアントラセン化合物がドーパント材料として作用することを特徴とする請求項5記載の発光素子。
  7. ホスト材料が下記一般式(3)で表される化合物であることを特徴とする請求項6記載の発光素子。
    Figure 0004552417
    (ここでR11〜R18はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、水素、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールエーテル基、アリールチオエーテル基、アリール基、ヘテロアリール基、ハロゲン、シアノ基、アルデヒド基、カルボニル基、エステル基、カルバモイル基、アミノ基、シリル基、ホスフィノ基、ホスフィンオキサイド基の中から選ばれる。ArおよびArはアリール基もしくはヘテロアリール基を表す。)
  8. 電子輸送層が電子受容性窒素を有するヘテロアリール環からなる化合物を含有し、該ヘテロアリール環からなる化合物が共有結合のみで形成される化合物であることを特徴とする請求項4記載の発光素子。
  9. 発光層が420nm〜490nmにピーク波長を有する青色発光を示すことを特徴とする請求項4記載の発光素子。
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