JP4552279B2 - 電子時計及び電子時計の制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子時計および電子時計の制御方法に係り、特に指針駆動用のステッピングモータを通常駆動以外に正転早送り、逆転早送り等を行う電子時計および電子時計の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器としてアナログ式の電子時計は、通常の時刻表示以外に、正転早送り機能、逆転機能、逆転早送り機能、ストップウォッチ機能、アラーム機能、タイマ機能等の付加機能を有するものが商品化されてきている。
一方、電子時計では、電池交換なしに動作を続行させるために、太陽電池などの発電装置を内蔵したものもあり、これらの電子時計においては、発電装置で発生した電気エネルギを一旦大容量コンデンサ等の蓄電手段に充電する機能を備え、発電が行われていないときはコンデンサから放電される電気エネルギを用いて時刻表示を行っている。
【0003】
また、この電子時計に用いられるステッピングモータを逆転させる手段として、複数個の交番パルスを1組の逆転パルスとしてモータのコイルに印加することにより、ロータを逆転させるものが知られている(特開昭52−80063号公報、参照)。さらに、逆転パルス印加後にコイルに発生する誘起電圧を検出することにより、ロータが確実に逆転駆動したか否かを検出するものもある(特開昭55−33642号公報、参照)。
さらに、逆転早送り時であってもロータを確実に駆動させるものが、特開平5−341059号公報(以下、第1の従来技術という)に記載されている。
【0004】
この第1の従来技術による電子時計では、モータの逆転駆動期間中(逆転パルス印加時)に該逆転パルスを構成する複数のパルス間に回転検出期間を設け、この期間中に検出パルスを出力してロータの回転状況を検出する。そして、ロータの回転状況に応じて次の逆転パルスの幅を変更することにより、ロータの回転状況に対応した逆転駆動パルスをモータに供給する。この結果、逆転早送りであってもロータを確実に駆動させている。
一方、発電装置を内蔵した電子時計にあっては、正転駆動時に蓄電手段に充電されると、該蓄電手段から供給される電源電圧が変動してしまい、この変動によりロータが確実に駆動しない場合がある。そこで、正転駆動時には、正転駆動パルスによるロータの駆動が失敗した場合でも、正転駆動パルスよりも大きな力を有する補正パルスをコイルに印加して確実に駆動させるものがあった(特公昭61−18151号公報)。
【0005】
さらに、逆転駆動時であっても、充電による電源電圧の変動を抑えて逆転駆動を行う電子時計としては、国際公開W097/28491号公報(以下、第2の従来技術という)がある。
この第2の従来技術では、逆転動作時のみ発電手段から出力される電気エネルギの一部または全部が蓄電手段に充電されるのを阻止する充電状態制御手段を設け、充電時の電圧変動が逆転駆動パルスに重畳するのをなくし、正確な逆転駆動を行うようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記第1の従来技術では、発電手段が発電した場合に発生する交流磁界が漏れ磁界としてモータに影響を与え、該モータの逆転を正確に行うことができないという問題がある。
一方、第2の従来技術では、ロータを逆転早送りする場合にだけ作動する充電状態制御手段を設けているため、正転早送りのときには充電による電圧変動が影響して確実な正転早送り駆動を行うことができない場合がある。
【0007】
また、例え充電状態制御手段によって蓄電手段が充電状態にあるときに、電気エネルギの充電を停止させたとしても、発電手段に発電による交流磁界が発生している場合には、この交流磁界が漏れ磁界としてモータに影響を与え、該モータの正転早送りを正確に行わせることができないという問題があった。
このように、従来技術では、発電手段が発電状態にあるときに発生する交流磁界が漏れ磁界としてモータに影響を与え、モータを安定させて回転させることができないという問題があった。
そこで、本発明の目的は、正転早送り駆動または逆転早送り駆動のいずれの場合であっても、ステッピングモータを安定させて早送りさせることのできる電子時計および電子時計の制御方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の構成は、外部エネルギを電気エネルギに変換する発電部と、前記発電された電気エネルギを蓄電する蓄電部と、前記蓄電部に蓄えられた電気エネルギにより駆動される一または複数のステッピングモータと、パルス状の駆動信号を出力することにより前記ステッピングモータの駆動制御を行うモータ駆動制御部と、前記発電部が発電により交流磁界を発生したか否かを検出する発電磁界検出部と、前記モータ駆動制御部によって前記ステッピングモータを正転早送り駆動または逆転早送り駆動させているときに該発電磁界検出部により発電による交流磁界が検出された場合に、前記ステッピングモータに補正早送り駆動信号を出力する補正早送り駆動信号出力部と、前記ステッピングモータによって駆動される指針と、を備え、前記補正早送り駆動信号出力部は、通常の時刻表示以外の付加機能時間表示を行っている場合に、補正早送り駆動信号の実効値が通常の早送り駆動信号の実効値よりも大きく設定されることを特徴としている。
【0009】
請求項2記載の構成は、外部エネルギを電気エネルギに変換する発電部と、前記発電された電気エネルギを蓄電する蓄電部と、前記蓄電部に蓄えられた電気エネルギにより駆動される一または複数のステッピングモータと、パルス状の駆動信号を出力することにより前記ステッピングモータの駆動制御を行うモータ駆動制御部と、前記発電部が発電により交流磁界を発生したか否かを検出する発電磁界検出部と、前記モータ駆動制御部によって前記ステッピングモータを正転早送り駆動または逆転早送り駆動させているときに該発電磁界検出部により発電による交流磁界が検出された場合に、前記ステッピングモータに補正早送り駆動信号を出力する補正早送り駆動信号出力部と、前記ステッピングモータによって駆動される指針と、を備え、前記補正早送り駆動信号出力部は、前記指針を予め定めた所定位置にリセットする場合に、補正早送り駆動信号の周波数が通常の早送り駆動信号の周波数よりも低く設定されあるいは前記補正早送り駆動信号の実効値が通常の早送り駆動信号の実効値よりも大きく設定されることを特徴としている。
請求項3記載の構成は、請求項1または請求項2に記載の電子時計において、前記発電磁界検出手段は、前記蓄電手段が充電状態にある場合に前記交流磁界が発生したものとして判別する充電状態判別手段を備えてもよい。
請求項4記載の構成は、請求項1または請求項2に記載の電子時計において、前記発電磁界検出手段は、前記蓄電手段が過充電防止状態にある場合に、過充電防止電流により前記交流磁界が発生したものとして判別を行う過充電防止電流発生判別手段を備えてもよい。
請求項5記載の構成は、請求項1に記載の電子時計において、前記付加機能時間表示は、ストップウォッチ、アラーム、タイマのいずれかであることが好ましい。
請求項6記載の構成は、請求項2に記載の電子時計において、前記補正早送り駆動信号出力部は、補正早送り駆動信号の周波数が通常の早送り駆動信号の周波数よりも低くし、かつ、前記補正早送り駆動信号の実効値が通常の早送り駆動信号の実効値よりも大きくすることが好ましい。
【0010】
請求項7記載の構成は、外部エネルギを電気エネルギに変換する発電部と、前記発電された電気エネルギを蓄電する蓄電部と、前記蓄電部に蓄えられた電気エネルギにより駆動される一または複数のステッピングモータと、パルス状の駆動信号を出力することにより前記ステッピングモータの駆動制御を行うモータ駆動制御部と、前記発電部が発電により交流磁界を発生したか否かを検出する発電磁界検出部と、前記モータ駆動制御部によって前記ステッピングモータを正転早送り駆動または逆転早送り駆動させているときに該発電磁界検出部により発電による交流磁界が検出された場合に、前記ステッピングモータに補正早送り駆動信号を出力する補正早送り駆動信号出力部と、前記ステッピングモータによって駆動される指針と、を備えた電子時計の制御方法において、通常の時刻表示以外の付加機能時間表示を行っている場合に、補正早送り駆動信号の実効値を通常の早送り駆動信号の実効値よりも大きく設定することを特徴としている。
【0011】
請求項8記載の構成は、外部エネルギを電気エネルギに変換する発電部と、前記発電された電気エネルギを蓄電する蓄電部と、前記蓄電部に蓄えられた電気エネルギにより駆動される一または複数のステッピングモータと、パルス状の駆動信号を出力することにより前記ステッピングモータの駆動制御を行うモータ駆動制御部と、前記発電部が発電により交流磁界を発生したか否かを検出する発電磁界検出部と、前記モータ駆動制御部によって前記ステッピングモータを正転早送り駆動または逆転早送り駆動させているときに該発電磁界検出部により発電による交流磁界が検出された場合に、前記ステッピングモータに補正早送り駆動信号を出力する補正早送り駆動信号出力部と、前記ステッピングモータによって駆動される指針と、を備えた電子時計の制御方法において、前記指針を予め定めた所定位置にリセットする場合に、補正早送り駆動信号の周波数を通常の早送り駆動信号の周波数よりも低く設定しあるいは前記補正早送り駆動信号の実効値を通常の早送り駆動信号の実効値よりも大きく設定することを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明するに、本実施形態では電子機器として電子時計を例示して述べる。
[1] 第1実施形態
まず、図1は本発明による第1実施形態であるアナログ式の電子時計を示すブロック図である。
[1.1] 全体構成
図1に、第1実施形態による電子時計1の概略構成を示す。
電子時計1は、腕時計であって、ユーザは装置本体に連結されたベルトを手首に巻き付けて使用するようになっている。
ここで、電子時計1は、大別すると、交流電力を発電する発電部Aと、該発電部Aから出力される交流電圧を整流すると共に昇圧した電圧を蓄電し、各構成部分へ電力を給電する電源部Bと、前記発電部Aの発電状態を検出し、検出結果に基づいて装置全体を制御する制御部Cと、指針を駆動する運針機構Dと、前記制御部Cからの制御信号に基づいて運針機構Dを駆動する駆動部Eとを備えて構成されている。
【0013】
まず、発電部Aは、発電装置40と、ユーザの腕の動き等を捉えて装置内で旋回し、運動エネルギを回転エネルギに変換する回転錘45と、回転錘45の回転を発電に必要な回転数に変換(増速)して発電装置40側に伝達する増速用ギア46とから大略構成されている。
ここで、発電装置40は、回転錘45の回転が増速用ギア46を介して発電用ロータ43に伝達され、発電用ロータ43が発電用ステータ42の内部で回転することにより、発電用ステータ42に接続された発電コイル44に誘起された電力を外部に出力する電磁誘導型の交流発電装置として構成されている。
従って、発電部Aは、ユーザの生活に関連したエネルギを利用して発電を行い、その電力を用いて電子時計1を駆動するものである。
次に、電源部Bは、整流回路として作用するダイオード47と、大容量コンデンサ48と、昇降圧回路49とを備えて構成されている。
【0014】
ここで、昇降圧回路49は、複数のコンデンサ49a,49bおよび49cを用いて多段階の昇圧および降圧を行っており、制御部Cからの制御信号Φ11によって駆動部Eに供給する電圧を調整するものである。また、昇降圧回路49の出力電圧はモニタ信号Φ12として制御部Cにも供給されており、これによって出力電圧をモニタすると共に、出力電圧の微小な増減によって発電部Aが発電を行っているか否かを制御部Cにより判断する。ここで、電源部Bは、Vdd(高電位側)を基準電位(GND)に取り、VTKN(低電位側)を電源電圧として生成している。
上記説明では、昇降圧回路49の出力電圧をモニタ信号Φ12としてモニタすることにより発電検出を行っているが、昇降圧回路49を設けていない回路構成においては、低電位側電源電圧VTKNを直接モニタすることによっても発電検出を行うことも可能である。
【0015】
次に、運針機構Dについて説明する。運針機構Dに用いられるステッピングモータ10は、パルスモータ、ステッピングモータ、階動モータ或いはディジタルモータ等とも称され、ディジタル制御装置のアクチュエータとして多用されている、パルス信号によって駆動されるモータである。近年、携帯用に適した小型の電子装置或いは情報機器用のアクチュエータとして小型、計量化されたステッピングモータが多く採用されている。このような電子機器の代表的なものが時計スイッチ、クロノグラフといった電子時計である。
本実施形態によるステッピングモータ10は、駆動部Eから供給される駆動パルスによって磁力を発生する駆動コイル11と、該駆動コイル11によって励磁されるステータ12と、該ステータ12の内部において励磁される磁界により回転するロータ13とを備えている。また、ステッピングモータ10は、ロータ13がディスク状の2極の永久磁石によって構成されたPM型(永久磁石回転型)で構成されている。また、ステータ12には、駆動コイル11で発生した磁力によって異なった磁極がロータ13の回りのそれぞれの相(極)15および16に発生するように磁気飽和部17が設けられている。また、ロータ13の回転方向を規制するために、ステータ12の内周の適当な位置には内ノッチ18が設けられており、コギングトルクを発生させることにより、ロータ13を適当な位置に停止させる。
【0016】
また、ステッピングモータ10のロータ13の回転は、ロータ13に噛合された五番車51,四番車52、三番車53,二番車54、日の裏車55および筒車56からなる輪列50によって各針に伝達される。四番車52の軸には秒針61が接続され、二番車54には分針62が接続され、さらに筒車56には時針63が接続されている。そして、ロータ13の回転に連動してこれらの各針によって時刻が表示される。輪列50には、さらに年月日等の表示を行うための伝達系(図示せず)を接続することも可能である。
次に、駆動部Eは、制御部Cの制御に基づいてステッピングモータ10に様々な駆動パルスを供給する。より詳細には、制御部Cからそれぞれのタイミングで極性およびパルス幅の異なる制御パルスを印加することにより、駆動コイル11に向けて極性およびパルス幅の異なる駆動パルスを供給する。
【0017】
[1.2] 制御系の機能構成
次に、図2を参照して第1実施形態の制御系の機能構成について説明する。図2において、符号A〜Eは、図1に示した発電部A、電源部B、制御部C、運針機構Dおよび駆動部Eにそれぞれ対応している。
101は発電手段をなす発電装置で、該発電装置101は、例えば交流発電機によって構成され、ユーザが腕に装着して振ることにより、回転錘が回転して交流の発電電圧SAを出力する。
102は整流回路で、該整流回路102は発電装置101から出力される発電電圧SAを受けて全波整流した整流電圧SBを後述の二次電源104に向けて出力すると共に、整流電圧SBをモニタするための出力電圧モニタ信号SC(図1中、符号Φ12に相当)を発電検出回路103に向けて出力する。
103は発電検出回路で、該発電検出回路103は、出力電圧モニタ信号SCに基づいて発電検出を行い発電検出結果信号SJを出力するものである。
【0018】
104は蓄電手段をなす高容量二次電源で、該二次電源104は大容量コンデンサによって構成され、整流回路102から出力される整流電圧SBが所定の基準電圧Vddよりも高くなったときに充電を行い、後述する計時制御回路105に向けて電源電圧SCを出力する。
105は計時制御回路で、該計時制御回路105は、図示しない基準パルス発生回路(水晶発振回路、分周回路)から出力される基準パルスを基準にして機能切換回路106からの指令信号SFに適応した種々の信号を出力するものである。なお、機能切換回路106は、ユーザによるリューズの操作によって、モータ108を正転早送り、逆転、逆転早送り等に切換える指令信号SFを出力するものである。
即ち、計時制御回路105では、通常の時刻表示を行うための指令信号SFが機能切換回路106から入力された場合には、通常の正転駆動を行うための制御信号SDをモータ駆動回路107に向けて出力する。さらに、該モータ駆動回路107では、この制御信号SDを受けてモータ108に駆動信号SEを出力する。そして、モータ108は、駆動信号SEを受けて、例えば秒針61の場合には、1秒毎に駆動される。
【0019】
また、装置本体に設けられたリューズをユーザが操作し、機能切換回路106から正転早送りを行う指令信号SFが計時制御回路105に入力された場合には、計時制御回路105では、正転早送り制御信号Dfをモータ駆動回路107に向けて出力する。さらに、該モータ駆動回路107では、この正転早送り制御信号Dfを受けてモータ108に正転早送り駆動信号Efを出力する。そして、モータ108を正転早送りさせることにより、指針が正転早送りさせる。
一方、装置本体に設けられたリューズをユーザが操作し、機能切換回路106から逆転早送りを行う指令信号SFが計時制御回路105に入力された場合には、計時制御回路105では、逆転早送り制御信号Gfをモータ駆動回路107に向けて出力する。さらに、該モータ駆動回路107では、この逆転早送り制御信号Gfを受けてモータ108に逆転早送り駆動信号Hfを出力する。そして、モータ108を逆転早送りさせることにより、指針が逆転早送りさせる。
このように、本実施形態による電子時計1では、種々の駆動信号によってモータ108を駆動させることにより、指針による時刻表示、正転早送り、さらに逆転早送りを可能としている。
【0020】
なお、計時制御回路105からは、機能切換回路106から早送りを行うための指令信号SFが出力されている間(以下、早送り期間)、後述する発電装置交流磁界検出回路109に向けて“H”となる検出タイミング信号SKを出力するようになっている。
109は発電装置交流磁界検出回路で、該発電装置交流磁界検出回路109は、発電検出結果信号SJと検出タイミング信号SKを受けて、発電装置交流磁界検出を行い、補正指令信号SLを出力するものである。即ち、該交流磁界検出回路109は、発電検出回路103から出力される発電検出結果信号SJと、計時制御回路105から出力される検出タイミング信号SKとを受けて両方が“H”となった場合に、“H”となる補正指令信号SLを計時制御回路105に向けて出力するものである。なお、補正指令信号SLが“H”となる期間は、発電検出結果信号SJと検出タイミング信号SKとが“H”となってから、早送り期間が終了するまでの間となる。
【0021】
そして、計時制御回路109で、この補正指令信号SLを受けた場合、補正早送り制御信号出力回路110に向けて読出し信号SMを出力し、該補正早送り制御信号出力回路110では、この読出し信号SMを受けて補正早送り制御信号SNをモータ駆動回路107に向けて出力する。
さらに、110は補正早送り制御信号出力回路で、該補正早送り制御信号出力回路110は、計時制御回路105から早送り制御信号Df,Gfが出力されているときに発電装置101が発電状態になった場合、モータ駆動回路107に向けて出力される制御信号を、通常の早送り制御信号Df,Gfとは異なった補正早送り信号SNを出力するものである。
【0022】
[1.3] 動作説明
次に、図3に示すタイミングチャートと、図4に示すフローチャートとを参照しつつ指針の早送り動作について説明する。
[1.3.1] 図3に示す信号の説明
まず、図3(a)に示す整流電圧SBは、発電装置101から出力される発電電圧SAを全波整流したもので、発電検出回路103に入力される波形である。
そして、高容量二次電源104の基準電圧Vddよりも高い場合(時刻t2からt3の間)は、発電装置101が発電状態にあると見なすことができる。
図3(b)に示す発電検出結果信号SJは、発電検出回路103から出力されるもので、この信号SJは、整流電圧SBが基準電圧Vddよりも高くなっている期間(時刻t2からt3の間)、“H”となる信号をパルスする。
【0023】
図3(c)に示す検出タイミング信号SKは、計時制御回路105から発電装置交流磁界検出回路109に向けて出力されるもので、この信号SKは、計時制御回路105から正転早送り制御信号Dfが出力されている正転早送り期間(時刻t1からt4までの間)、“H”となるパルスを出力する。
図3(d)に示す4段目の補正指令信号SLは、発電装置交流磁界検出回路109から計時制御回路105に向けて出力されるもので、この信号SLは、補正早送り制御信号出力回路110によって補正早送り信号SNをモータ駆動回路107に向けて出力する期間(時刻t2からt4までの間)、“H”となるパルスを出力する。
【0024】
さらに、図3(e)に示す正転早送り駆動信号Efは、モータ駆動回路107からモータ108に向けて出力されるもので、時刻t1からt2までの間は、例えば周期T1、3個のパルスからなる通常の正転早送り駆動信号となり、充電状態にある補正指令信号SLが“H”となっている補正期間、即ち時刻t2からt4の間は、例えば周期T2(T1<T2)、1個のパルスからなる補正早送り駆動信号となる。
ここで、補正早送り駆動信号は、発電検出回路103により発電による交流磁界が非検出状態にある通常の早送り駆動信号の周波数よりも低い周波数で、かつ通常の早送り駆動信号の実効値よりも大きな実効値を有する波形に設定される。
【0025】
[1.3.2] 処理動作の説明
次に、電子時計1の動作を図4のフローチャートにより説明する。なお、この処理は、ユーザがリューズ等を操作して機能切換回路106を作動させ、モータ108を正転早送りさせる場合に実行される。
まず、ステップS1では、発電検出回路103から発電検出結果信号SJが出力されたか否かを判定し、この判定処理で、「NO」と判定した場合、即ち図3中で時刻t1からt2までの間は、発電による交流磁界が小さい状態にあるから、通常の正転早送り動作を行うべく、ステップS2で通常の周波数、実効値に設定された正転早送り制御信号Dfをモータ駆動回路107に向けて出力し、ステップS5で、この正転早送り制御信号Dfに対応した正転早送り駆動信号Efをモータ108に向けて出力し、該モータ108では、例えば秒針61を早送りさせる。
【0026】
一方、ステップS1で、「YES」と判定した場合、即ち発電装置101から交流磁界が発生しているから、図3中で時刻t2からt4までの補正期間では、ステップS3で周波数T1を通常の正転早送り制御信号Dfよりも低い周波数T2に設定し、ステップS4で実効値を通常の正常早送り制御信号Dfよりも大きい実効値に設定する。
そして、ステップS5では、モータ駆動回路107で周波数と実効値を補正した補正早送り制御信号SNを受けて補正した正転早送り駆動信号Efをモータ108に向けて出力する。
このように、モータ108を正転早送りしているときに、発電装置101から交流磁界が発生した場合には、モータ駆動回路107からモータ108に出力される早送り駆動信号Efの周波数を低くし、実効値を大きくすることにより、交流磁界の影響を受けずに、モータ108を確実に正転早送りすることができる。
【0027】
ここで、従来技術の問題点を再掲すると、モータ108のロータが180度回転した直後、ロータは自由振動をして減衰しながらほぼ停止状態になるまで、通常10数mSの時間を必要とする。しかし、通常正転動作では、128Hzの駆動周波数とした場合には、駆動信号のパルス間は数mSと短く、ロータが完全に減衰し切れないうちに次のパルスが入力されることにある。この駆動条件で、発電装置101の発電に伴った交流磁界が漏れ磁界としてモータ108の駆動コイル11に影響し、モータ108の動作が不安定になっていた。
そこで、本実施形態では、正転早送り駆動信号Efは周波数を低くすることにより、ロータの自由振動がほぼ終了するまで次のパルスが入力されないから、ロータを確実には早送りさせることができる。
【0028】
[1.4] 第1実施形態の効果
以上、詳述した如く、第1実施形態によれば、モータ108を正転早送りさせているときに、発電装置101が発電状態となって、この発電に伴った交流磁界を発生した場合、モータ駆動回路107からモータ108に出力される正転早送り駆動信号Efを、通常の周波数よりも低く、かつ通常の実効値よりも大きくする。これにより、モータ108の作動可能な電圧領域を広くし、発電装置101が発電状態にあるときであっても、モータ108を1ステップずつ確実に動作させることができる。そして、発電装置101が発電状態であって交流磁界を発生している場合であっても、モータ108を正転早送りさせることができる。
さらに、発電装置101が発電状態にあるときに発生する交流磁界によるノイズが正転早送り信号Efに重畳した場合であっても、補正した正転早送り信号Efによってモータ108を正確に正転早送りさせることができる。
さらに、第2の従来技術のように、充電を停止させることなく、充電を続行させたままで早送りを行うことができるから、発電電圧SAを無駄にすることがない。
【0029】
[2] 第2実施形態
次に、図5に基づいて本発明による第2実施形態について説明する。本第2実施形態では、モータ108を逆転早送りさせるものである。なお、本実施形態に用いられる構成要素には、前述した第1実施形態の構成要素と同一であるので、その説明を省略するものとする。さらに、本実施形態では、逆転早送り駆動信号Hfと補正逆転早送り駆動信号とを図示して説明する。
[2.1] 逆転早送り信号の説明
図5(a)は通常逆転早送り駆動信号Hfを示し、モータ108を1ステップ駆動させるための1個のパルス波形は、正転用の駆動パルスに必要なパルス幅より短い幅の第1パルスαと、該第1パルスαに続き極性が異なる第2パルスβと、該第2パルスβに続き極性が異なる第3パルスγとによって構成され、この第3パルスγはパルス幅の短い例えば4個のパルスからなる。
【0030】
そして、この逆転早送り駆動信号Hfをモータ108に供給することにより、逆転早送りすることができる。
図5(b)に示す信号(1)は、補正期間中に通常逆転早送り駆動信号の周波数と実効値とを補正した場合で、周期をT3からT4に変更して周波数を低くし、第3パルスγを1個のパルスとすることにより実効値を大きくしたものである。
図5(c)に示す信号(2)は、補正期間中に通常逆転早送り駆動信号の第3パルスγの実効値を大きくしたものである。
図5(d)に示す信号(3)は、補正期間中に通常逆転早送り駆動信号の周期をT3からT4に補正したものである。
【0031】
[2.2] 第2実施形態の効果
第1実施形態で述べたように、早送り期間中に発電装置101が発電を行って交流磁界を発生した場合には、補正逆転早送り駆動信号(1)〜(3)のうちいずれか1個を用いて補正することにより、モータ108を確実に逆転させることができる。
【0032】
[3] 第3実施形態
[3.1] 回路構成
次に、発電検出回路の具体的な回路構成について図6を参照しつつ説明するに、図6には、周辺回路として交流の発電電圧を発生する発電装置101と、発電装置101から出力される発電電圧を整流して直流電流に変換する整流回路102と、該整流回路102から出力される直流電流を蓄電する高容量二次電源104(以下、大容量コンデンサ104という)とを図示している。
201は本実施形態による発電検出回路で、該発電検出回路201は、後述の第1コンパレータCOMP1と第2コンパレータCOMP2の出力の論理和の否定をとって出力するNAND回路202の出力をR−C積分回路を用いて平滑化して発電検出結果信号SJとして出力する平滑回路203とを備えて構成されている。
【0033】
ここで、整流回路102は、発電装置101の一方の出力端子AG1の電圧を基準電圧Vddと比較することにより第1トランジスタQ1のオン/オフ制御を行って能動整流を行わせるための第1コンパレータCOMP1と、発電装置101の他方の出力端子AG2の電圧を基準電圧Vddと比較することにより第2トランジスタQ2と第1トランジスタQ1交互にオン/オフすることにより能動整流を行わせるための第2コンパレータCOMP2と、発電装置101の出力端子AG2の端子電圧V2が予め設定された閾値電圧を越えるとオン状態となる第3トランジスタQ3と、発電装置101の端子AG1の端子電圧V1が予め設定された閾値電圧を越えるとオン状態となる第4トランジスタQ4とを備えて構成されている。
【0034】
[3.2] 充電動作
まず、充電動作について説明する。
発電装置101が発電を開始すると、発電電圧が両出力端子AG1,AG2に給電される。この場合、出力端子AG1の端子電圧V1とと出力端子AG2の端子電圧V2は、位相が反転している。
ここで、出力端子AG1の端子電圧V1が閾値電圧を越えると、第4トランジスタQ4がオン状態となる。この後、端子電圧V1が上昇し、基準電圧Vddの電圧を超えると、第1コンパレータCOMP1の出力は“L”レベルとなり、第1トランジスタQ1がオン状態となる。
【0035】
一方、出力端子AG2の端子電圧V2は閾値電圧を下回っているから、第3トランジスタQ3はオフ状態であり、端子電圧Vは基準電圧Vddの電圧未満であり、第2コンパレータCOMP2の出力は“H”レベルであり、第2トランジスタQ2はオフ状態となる。
従って、第1トランジスタQ1がオン状態となる期間において、「出力端子AG1→第1トランジスタQ1→基準電圧Vdd→大容量コンデンサ104→低電位側電源電圧VTKN→第3トランジスタQ3」の経路で発電電流が流れ、大容量コンデンサ104に電荷が充電されることになる。
【0036】
[3.3] 発電状態の検出動作
上述した如く、発電電流が流れる際に、第1コンパレータCOMP1或いは第2コンパレータCOMP2の出力はいずれかが“L”レベルとなっている。
そこで、発電検出回路201のNAND回路202は、第1コンパレータCOMP1および第2コンパレータCOMP2の出力の論理和を否定することにより、発電電流が流れている状態で、“H”レベルの信号を平滑回路203に出力する。
この場合、NAND回路202の出力はスイッチングノイズを含むことになるので、平滑回路203は、NAND回路202の出力をR−C積分回路を用いて平滑化して発電検出結果信号SJを出力するものである。
【0037】
[3.4] 第3実施形態の効果
図6のように、発電検出回路201を構成することにより、発電装置101の発電状態を検出し、発電検出結果信号SJを得ることができる。
【0038】
[4] 第4実施形態
本実施形態は、前述した実施形態では発電検出回路を発電電圧に基づいて発電検出を行っていたのに対し、発電電流を検出して発電検出を行う場合についての実施形態である。
[4.1] 発電検出回路の構成
まず、図7を参照しつつ発電検出回路の構成について説明する。なお、本実施形態では、第1実施形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
301は本実施形態による発電検出回路で、該発電検出回路301は、発電部Aの発電電圧の電圧/電流変換を行うための電流電圧変換部302と、発電電圧SAの振幅が所定電圧を上回ると“H”レベルとなり、これを下回ると“L”レベルとなる電圧検出信号Svを生成する第1検出回路303と、発電継続時間が所定時間を越えると“H”レベルとなり、これを下回ると“L”レベルになる発電継続時間検出信号Stを生成する第2検出回路304と、電圧検出信号Svと発電継続時間検出信号Stとの論理和をとって発電検出結果信号SJとして出力するオア回路305とを備えて構成されている。
【0039】
ここで、電流電圧変換部302は、ダイオード47と発電部Aとの間に直列に接続された電流検出抵抗Rと、該電流検出抵抗Rの両端の電位を検出すべく、発電電圧として出力するオペアンプOPと、充電損失を低減すべく検出タイミングSWにより電流非検出時に電流検出抵抗Rを実効的に切り離すためのMOSトランジスタTRSWとを備えて構成されている。
なお、符号310はリミッタトランジスタで、該リミッタトランジスタ310は、大容量コンデンサ48の蓄電電圧が所定の許容電圧を超過した場合に、過充電防止制御信号SLIMに基づいて発電部Aを短絡し、過充電を防止ものである。また、この場合、検出タイミング信号SWは、検出タイミング信号SKと同一或いは検出タイミング信号SKに同期した信号であり、図2中の計時制御回路105から出力され、発電検出回路301において、発電検出を行う際に、MOSトランジスタTRSWを検出タイミングと同一のタイミングでオンさせるものである。さらに、過充電防止制御信号SLIMは、図2における計時制御回路105から出力され、高容量二次電源104(大容量コンデンサ48)の蓄電電圧を検出し、検出した蓄電電圧が予め設定された許容電圧を越えた場合に、リミッタトランジスタ310をオンするように出力される。
【0040】
[4.2] 発電検出回路の動作
次に、図7を参照しつつ発電検出回路301の動作とリミッタトランジスタ310の動作について説明する。
[4.2.1] 大容量コンデンサ48の蓄電電圧が所定の許容電圧未満であって、電流検出を行う場合
この場合には、過充電防止制御信号SLIM、“H”レベルであり、リミッタトランジスタ310は、オフ状態となったおり、検出タイミング信号SWは“L”レベルであり、MOSトランジスタTRSWはオフ状態となっている。
この結果、発電部Aにおいて発電がなされると、大容量コンデンサ48およびダイオード47を介して電流検出抵抗Rに発電電流が流れる。これにより、発電電流の電流量に応じた電圧差が電流検出抵抗Rの両端に発生し、オペアンプOPは、当該電圧差に応じた発電電圧SAを第1検出回路303および第2検出回路304に出力する。
【0041】
ここで、第1検出回路303は、発電電圧SAの振幅が所定電圧を上回ると“H”レベルとなり、これを下回ると“L”レベルになる電圧検出信号Svを生成し、OR回路305に出力する。
また、第2検出回路304は、発電継続時間が所定時間を越えると“H”レベルとなり、これを下回ると“L”レベルになる発電継続時間検出信号Stを生成し、OR回路305に出力する。
これにより、OR回路305は、電圧検出信号Svと発電継続時間検出信号Stとの論理和をとって発電検出結果信号SJを出力することになる。
即ち、発電検出回路301は、発電電流に基づいて、上述した如く、第1検出回路303或いは第2検出回路304に設定されている何れか一方の条件を満足すると、発電状態、即ち発電に伴う交流磁界が発生している可能性がある状態に相当する発電検出結果信号SJを出力する。
【0042】
[4.2.2] 大容量コンデンサ48の蓄電電圧が所定の許容電圧以上であって、電流検出を行う場合
この場合には、過充電防止制御信号SLIMは“L”レベルであり、リミッタトランジスタ310はオン状態となっており、検出タイミング信号SWは“L”レベルであり、MOSトランジスタTRSWはオフ状態となっている。
この結果、発電部Aにおいて発電がなされると、リミッタトランジスタ310を介して電流検出抵抗Rに発電電流が流れる。
これにより、発電電流の電流量に応じた電圧差が電流検出抵抗Rの両端に発生し、オペアンプOPは、当該電圧差に応じた発電電圧SAを第1検出回路303および第2検出回路304に出力する。
ここで、第1検出回路303は、発電電圧SAの振幅が所定電圧を上回ると“H”レベルとなり、これを下回ると“L”レベルになる電圧検出信号Svを生成し、OR回路305に出力する。
【0043】
また、第2検出回路304は、発電継続時間が所定時間を越えると“H”レベルとなり、これを下回ると“L”レベルになる発電継続時間検出信号Stを生成し、OR回路305に出力する。
これにより、OR回路305は、電圧検出信号Svと発電継続時間検出信号Stとの論理和をとって発電検出結果信号SJを出力することになる。
即ち、発電検出回路301は、発電に伴う電流に基づいて、上述した如く、第1検出回路303或いは第2検出回路304に設定されている何れか一方の条件を満足すると、発電状態、即ち発電に伴う交流磁界が発生している可能性がある状態に相当する発電検出結果信号SJを出力する。
発電検出回路の構成
【0044】
[4.2.3] 電流検出を行わない場合
この場合には、検出タイミング信号SWは“H”レベルであり、MOSトランジスタTRSWはオン状態となっている。
これにより、電流検出抵抗Rは短絡されて、電流検出抵抗Rは充電経路から実効的に切り離される。 この結果、電流検出抵抗Rの両端には電位差が発生せず、電流検出は行われないことになる。
[4.3] 第4実施形態の効果
以上のように、第4実施形態によれば、発電電流により大容量コンデンサ48の受電状態或いは発電部Aの発電状態を検出することができ、発電部Aの発電に伴う電流に起因して発生する交流磁界の影響を受けることなく、モータ駆動制御を行うことができる。
【0045】
[5] 第5実施形態
前記第4実施形態では、過充電防止回路と整流回路とを別個のものとして構成したが、本第5実施形態は、これらを一体の回路構成とした整流/過充電防止回路を設けた実施形態である。本実施形態では、発電検出回路としては、第3実施形態の発電検出回路201とほぼ同一の構成としている。
[5.1] 整流/過充電防止回路周辺の構成
図8に整流/過充電防止回路および発電検出回路の周辺の回路構成を示す。
401は整流/過充電防止回路で、該整流/過充電防止回路401は、発電装置101から出力される交流電流を整流して直流電流に変換すると共に、過充電を防止するものである。
【0046】
ここで、整流/過充電防止回路401は、発電装置101の一方の出力端子AG1の電圧を基準電圧Vddと比較することにより第1トランジスタQ1のオン/オフ制御を行って機能整流を行わせるための第1コンパAレータCOMP1と、発電装置101の他方の出力端子AG2の電圧を基準電圧Vddと比較することにより第2トランジスタQ2を第1トランジスタQ1と交互にオン/オフすることにより機能整流を行わせるための第2コンパAレータCOMP2と、発電装置101の出力端子AG1の電圧を電源電圧VTKNと比較することにより第3トランジスタQ3を第2トランジスタQ2と同様のタイミングでオン/オフすることにより機能整流を行わせるための第3コンパAレータCOMP3と、発電装置101の出力端子AG2の電圧を電源電圧VTKNと比較することにより第4トランジスタQ4を第1トランジスタQ1と同様のタイミングでオン/オフすることにより機能整流を行わせるための第4コンパAレータCOMP4と、第1コンパレータCOMP1の出力が一方の入力端子に入力され、他方の入力端子に過充電防止制御信号SLIMの反転信号が入力される第1AND回路AND1と、第2コンパレータCOMP2の出力が一方の入力端子に入力され、他方の入力端子に過充電防止制御信号SLIMの反転信号が入力される第2AND回路AND2とを備えて構成されている。
【0047】
また、発電検出回路201は、第3実施形態と同様に、第1コンパレータCOMP1および第2コンパレータCOMP2の出力の論理積の否定をとって出力するNAND回路202と、該NAND回路202の出力をR−C積分回路を用いて平滑化して発電検出結果信号SJとして出力する平滑回路203とを備えて構成されている。
この場合、過充電防止制御信号SLIMは、図2における計時制御回路105から出力され、高容量二次電源104(大容量コンデンサ48)の蓄電電圧を検出し、検出した蓄電電圧が予め設定した許容電圧を越えた場合に、第1AND回路AND1および第2AND回路AND2に“H”レベルの過充電防止制御信号SLIMが出力される。
【0048】
[5.2] 第5実施形態の動作
[5.2.1] 通常時
まず、過充電防止制御信号SLIMが“L”レベルである通常時の動作を説明する。
発電装置101が発電を開始すると、発電電圧SAが両出力端子AG1,AG2に給電される。この場合、出力端子AG1の端子電圧V1と出力端子AG2の端子電圧V2は、位相が反転している。
端子電圧V2が下降し、電源電圧VTKN未満になると、第4コンパレータCOMP4の出力は“H”レベルとなり、第4トランジスタQ4がオンとなる。
これと並行して、端子電圧V1が上昇し、基準電源Vddの電圧を越えると、第1コンパレータCOMP1の出力は“L”レベルとなる。
【0049】
このとき、過充電防止制御信号SLIMは“L”レベルであるから、第1AND回路AND1の両入力端子は“L”レベルとなり。第1トランジスタQ1がオン状態となる。
一方、端子電圧V1は上昇しているので、電源電圧VTKN以上になると、第3コンパレータCOMP3の出力は“L”レベルとなり、第3トランジスタQ3はオフ状態となる。
これと並行して、端子電圧V2は下降しているので、基準電圧Vddの電圧未満となって、第2コンパレータCOMP2の出力は“H”レベルとなる。
このとき、過充電防止制御信号SLIMは“L”レベルであるので、第2AND回路AND2の入力端子の一方は“L”レベル、他方は“H”レベルとなり、第2トランジスタQ2はオフ状態となる。
従って、第1トランジスタQ1と第4トランジスタQ4がオン状態となっている期間において、「端子AG1→第1トランジスタQ1→電源Vdd→大容量コンデンサ48→電源電圧VTKN→第4トランジスタQ4」の経路で発電電流が流れ、大容量コンデンサ48に電荷が充電される。
【0050】
同様にして、端子電圧V1が下降し、電源電圧VTKN未満となると、第3コンパレータCOMP3の出力は“H”レベルとなり、第3トランジスタQ3がオン状態となる。
これと並行して、端子電圧V2が上昇し、電源電圧VTKNの電圧を超えると、第2コンパレータCOMP2の出力は“L”レベルとなる。
このとき、過充電防止制御信号SLIMは“L”レベルであるから、第2AND回路AND2の両入力端子は“L”レベルとなり。第2トランジスタQ2がオン状態となる。
一方、端子電圧V2は上昇しているので、電源電圧VTKN以上になると、第4コンパレータCOMP4の出力は“L”レベルとなり、第4トランジスタQ4はオフ状態となる。
【0051】
これと並行して、端子電圧V1は下降しているので、電源電圧VTKNの電圧未満となって、第1コンパレータCOMP1の出力は“H”レベルとなる。
このとき、過充電防止制御信号SLIMは“L”レベルであるので、第1AND回路AND1の入力端子の一方は“L”レベル、他方は“H”レベルとなり、第1トランジスタQ1はオフ状態となる。
従って、第2トランジスタQ2と第3トランジスタQ3がオン状態となっている期間において、「端子AG2→第2トランジスタQ2→基準電源Vdd→大容量コンデンサ48→電源電圧VTKN→第3トランジスタQ3」の経路で発電電流が流れ、大容量コンデンサ48に電荷が充電される。
上述した如く、第5実施形態においても、第3実施形態と同様に、発電電流が流れる際には、第1コンパレータCOMP1或いは第2コンパレータCOMP2の出力は何れか“L”レベルとなっている。
そこで、発電検出回路201のNAND回路202は、第1コンパレータCOMP1および第2コンパレータCOMP2の出力を論理積の否定をとることにより、発電電流が流れている状態で、“H”レベルの信号を平滑回路203に出力する。
この場合において、NAND回路202の出力はスイッチングノイズを含むこととなるので、平滑回路203は、NAND回路202の出力をR−C積分回路を用いて平滑化して発電検出結果信号SJを出力するものである。
【0052】
[5.2.2] 過充電防止動作時
次に、過充電防止制御信号SLIMが“H”レベルである過充電防止動作時の動作について説明する。
この場合においては、第1AND回路AND1および第2AND回路AND2の一方の入力端子は、常に“H”レベルとなり、第1AND回路AND1および第2AND回路AND2の出力は、常に“L”レベルとなる。
この結果、トランジスタQ1およびトランジスタQ2は、常にオン状態となり、発電装置101は、両出力端子AG1,AG2がプルアップされて、大容量コンデンサ48は非充電状態となる。
このとき、発電電流の電流量に応じた電圧差がトランジスタQ1およびトランジスタQ2のドレイン−ソース間に発生し、第1コンパレータCOMP1および第2コンパレータCOMP2の出力は何れかが“L”となる。
そこで、発電検出回路201のNAND回路202は、第1コンパレータCOMP1および第2コンパレータCOMP2の出力の論理積の否定をとることにより、発電電流が流れている状態で“H”レベルの信号を平滑回路203に出力することになる。
この場合においても、NAND回路202の出力はスイッチングノイズを含むことになるので、平滑回路203は、NAND回路202の出力をR−C積分回路を用いて平滑化して発電検出結果信号SJとして出力するものである。
即ち、発電検出回路201は、発電に伴う電流に基づいて、発電状態、即ち発電に伴う交流磁界が発生している可能性がある状態に相当する発電検出結果信号SJを出力する。
【0053】
[5.3] 第5実施形態の効果
以上のように構成することにより、発電電流により大容量コンデンサ48の充電状態或いは発電装置101の発電状態を検出することができ、発電装置101の発電に伴う磁界の影響を受けることなく、モータ制御駆動を行うことができる。
【0054】
[6] 第6実施形態
図9に第6実施形態の電子時計の要部全体構成図を示す。図9において、図1と同一の部分には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図9の第6実施形態の電子時計が図1の第1実施形態の電子時計と異なる点は、運針機構Dにおいて、1/5秒クロノグラフ針をステッピングモータ10Aで駆動するための機構および分クロノグラフ針をステッピングモータ10Bで駆動するための機構が設けられている点である。
本第6実施形態によるステッピングモータ10Aは、第1実施形態のステッピングモータ10と同様の構成を有しており、駆動部EAから供給される駆動パルスによって磁力を発生する駆動コイル11Aと、駆動コイル11Aによって励磁されるステータ12Aと、ステータ12Aの内部において励磁される磁界により回転するロータ13Aとを備えており、ロータ13Aがディスク状の2極の永久磁石によって構成されたPM型(永久磁石回転型)で構成されている。また、ステータ12Aには、駆動コイル11Aで発生した磁力によって異なった磁極がロータ13Aの回りのそれぞれの相(極)15Aおよび16Aに発生するように磁気飽和部17Aが設けられ、ロータ13Aの回転方向を規制するために、ステータ12Aの内周の適当な位置には内ノッチ18Aが設けられて構成されている。
【0055】
この場合において、ステッピングモータ10Aのロータ13Aの回転は、ロータ13Aに噛合された車51Aを介して軸に1/5クロノグラフ針61Aが接続された車52Aに伝達される。
また、ステッピングモータ10Bも第1実施形態のステッピングモータ10と同様の構成を有しており、駆動部EBから供給される駆動パルスによって磁力を発生する駆動コイル11Bと、駆動コイル11Aによって励磁されるステータ12Bと、ステータ12Bの内部において励磁される磁界により回転するロータ13Bとを備えており、ロータ13Bがディスク状の2極の永久磁石によって構成されたPM型(永久磁石回転型)で構成されている。また、ステータ12Bには、駆動コイル11Bで発生した磁力によって異なった磁極がロータ13Bの回りのそれぞれの相(極)15Bおよび16Bに発生するように磁気飽和部17Bが設けられ、ロータ13Bの回転方向を規制するために、ステータ12Bの内周の適当な位置には内ノッチ18Bが設けられて構成されている。
この場合において、ステッピングモータ10Bのロータ13Bの回転は、ロータ13Bに噛合された車51Bを介して軸に分クロノグラフ針61Bが接続された車52Bに伝達される。
【0056】
ところで、クロノグラフ動作時において、クロノグラフ針をある指示位置(ある目盛り位置)から次の指示位置(次の目盛り位置)に駆動するために対応するステッピングモータのステップ数が1ステップの場合には、駆動周波数を変えてしまうと表示がおかしくなってしまう。
そこで、クロノグラフ動作時に磁界を検出した場合には、駆動波形の実行値を通常時よりも大きくしたり、駆動波形の周波数を通常時よりも低くしたりしている。
より詳細に以下の▲1▼〜▲3▼の3通りの
場合について駆動波形制御について説明する。
▲1▼ 1目盛を1ステップで駆動する場合
▲2▼ 1目盛を2ステップで駆動する場合(3ステップ以上も含む)
▲3▼ リセットする場合
【0057】
▲1▼ 1目盛を1ステップで駆動する場合
まず、1目盛を1ステップで駆動する場合は、図10(a)に示すように、通常駆動波形において、時間A0は、指針一目盛り分に相当する時間(例えば、1/5秒クロノグラフの場合、1/5秒)であり、符号C0、C1は、パルス幅である。
磁界検出時には、動作の確実性を期すため、図10(b)に示すように、実効値を大きくすべく、パルス幅C1を通常時のパルス幅C0よりも大きくして、確実に駆動するように制御している。
【0058】
▲2▼ 1目盛を2ステップで駆動する場合
次に1目盛を2ステップで駆動する場合について説明する。
まず、図11(a)に示すように、通常駆動波形において、時間A0は、指針一目盛り分に相当する時間(例えば、1/5秒クロノグラフの場合、1/5秒)であり、時間B0、B1、B2はステッピングモータ1ステップの駆動時間であり、符号C0、C1は、パルス幅である。
1目盛を2ステップで駆動する場合は、運針周波数を低くしても表示は正しく行え、発電磁界ノイズに対しても動作が安定するため、図11(b)に示すようにB0<B1として駆動周波数を低くし、または、図11(c)に示すようにB0=B2としてパルス幅C1を通常時のパルス幅C0よりも大きくして実効値を大きくする。もしくは、B0<B2としてパルス幅C1を通常時のパルス幅C0よりも大きくして、周波数を低くし、かつ、実効値を大きくする。
【0059】
▲3▼ リセットする場合
リセットする場合は、図12(a)および図12(b)に示すように、連続的にパルスを出力する。図12(a)に示すように、通常駆動波形において、時間A0、A1は、指針一目盛り分に相当する時間であり、符号C0、C1は、パルス幅である。
リセットする場合は、リセット時間が長くなる可能性があるが、安定動作を重視すべく、図12(b)に示すように、A0<A1として運針周波数を低くし、あるいは、A0<A1とするとともにパルス幅C1を通常時のパルス幅C0よりも大きくして、周波数を低くし、かつ、実効値を大きくする。
【0060】
[6.1] 処理動作の説明
次に、第6実施形態の電子時計1の動作を図13のフローチャートにより説明する。以下の説明においては、1/5秒クロノグラフ計測処理において、実行される。
まず、ステップS11では、発電検出回路103(図2参照)から発電検出結果信号SJが出力されたか否かを判定し、ステップS11の判定処理で「NO」と判定した場合、発電による交流磁界が小さい状態にあるので、通常の正転早送り動作を行うべく、駆動部EAはステップS17で通常の周波数、実効値に設定して、ステッピングモータ10Aを駆動し、ステッピングモータ10Aでは、1/5秒クロノグラフ針61Aを駆動する。
一方、ステップS11で、「YES」と判定した場合、即ち発電装置101から交流磁界が発生している場合には、クロノグラフ計測のリセットか否かを判定する(ステップS12)。
【0061】
ステップS12の判定処理で「YES」と判定した場合、表示の正確さは要求されず、駆動の確実さが要求されるので、ステップ13で周波数を通常の正転早送り制御信号よりも低い周波数に設定し、ステップS14で実効値を通常の正常早送り制御信号よりも大きい実効値に設定する(図12(b)参照)。
そして、ステップS15では、駆動部EAで周波数と実効値を補正した駆動信号をステッピングモータ10Aに向けて出力する。
このように構成することにより、表示の正確さは確保できないが、ロータの自由振動の影響も回避して、確実に早送りをすることができる。
ステップS12の判定処理で「NO」と判定した場合、表示の正確さおよび駆動の確実さが要求されるので、ステップ16で実効値を通常の正常早送り制御信号よりも大きい実効値に設定する(図10(b)参照)。
そして、ステップS15では、駆動部EAで実効値を補正した駆動信号をステッピングモータ10Aに向けて出力する。
このように構成することにより、表示の正確さ及び動作の確実性を確保することができる。
【0062】
[6.2] 第6実施形態の効果
以上、詳述した如く、本第6実施形態によれば、クロノグラフ計測を行っているときに、発電装置101(図2参照)が発電状態となって、この発電に伴った交流磁界を発生した場合、駆動部EA、EBからステッピングモータ10A、10Bに出力される駆動信号の実効値を通常時の駆動信号の実効値よりも大きくする。また、リセット時には、駆動部EA、EBからステッピングモータ10A、10Bに出力される駆動信号の実効値を通常時の駆動信号の実効値よりも大きくし、周波数を通常時より低くする。
これにより、クロノグラフ計測時の指針の駆動の確実性及び表示の正確性を確保することができ、クロノグラフ計測リセット時には、駆動の確実性を確保合うすることができる。
【0063】
[7] 実施形態の変形例
[7.1] 第1変形例
前記各実施形態では、周波数の補正と、実効値の補正とを同時に行う場合について述べたが、本発明はこれに限らず、周波数の補正(ステップS3)、実効値の補正(ステップS4)を別個に行うようにしてもモータ108の正転早送りを確実に行うことができる。
【0064】
[7.2] 第2変形例
第1実施形態では、正転早送り信号Efを補正する期間を、図3に示すように、時刻t2からt4までの間としたが、時刻t2からt3までの間、即ち整流電圧SBが基準電圧Vddよりも高くなっている発電状態にある期間を補正期間としてもよい。
【0065】
[7.3] 第3変形例
前記各実施形態では、計時制御回路6によって正転早送り期間中に高容量二次電源4が充電状態にあるか否かを判定し、充電状態にあるときには、読出し信号Mを補正早送り制御信号出力回路8に出力し、この出力回路8から補正早送り制御信号Nをモータ駆動回路7に向けて出力するようにしている。本発明はこれに限らず、発電装置交流磁界検出回路12と補正早送り制御信号出力回路8とを直接接続し、発電装置交流磁界検出回路12から出力される補正指令信号Lが“H”のときに、周波数または実効値を補正した補正早送り駆動信号をモータ108に直接出力するようにしてもよい。
【0066】
[7.4] 第4変形例
本発明の発電手段としては、発電により磁界が発生するものであるならば、どのような形式のものであっても適用が可能である。
【0067】
[7.5] 第5変形例
前記各実施形態においては、腕時計型の電子時計を例として説明したが、発電時に磁界が発生し、かつ、モータを備える時計であるならば、いかなる時計においても本発明の適用が可能である。
【0068】
[7.6] 第6変形例
前記各実施形態においては、モータ108によって秒針を駆動する場合を例に挙げて述べたが、本発明はこれに限らず、モータによって駆動される分針、時針に適用しても、複数個のモータに対して適用してもよい。
【0069】
[7.7] 第7変形例
前記各実施形態においては、腕時計型の電子時計を例として説明したが、発電時に磁界を発生し、かつモータを備える電子機器であれば、本発明の適用が可能である。
例えば、音楽プレーヤ、音楽レコーダ、画像プレーヤおよび画像レコーダ(CD用、MD用、DVD用、磁気テープ用等)或いはそれらの携帯用機器並びにコンピュータ用周辺機器(フロッピーディスクドライブ、ハードディスクドライブ、MOドライブ、DVDドライブ、プリンタ等)或いはそれらの携帯用機器等の電子機器であってもかまわない。
【0070】
【発明の効果】
本発明によれば、モータを早送り駆動させているときに、発電による交流磁界が発生した場合には、早送り駆動信号の周波数を低くするか、実効値を大きくすることにより、蓄電手段の電圧変動による影響に関係なく、モータを確実に駆動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態による電子時計を示す全体構成図である。
【図2】 第1実施形態による電子時計の機能構成を示すブロック図である。
【図3】 第1実施形態による正転早送り駆動信号の補正を示すタイムチャートである。
【図4】 第1実施形態による早送り駆動信号の補正処理を示す流れ図である。
【図5】 第2実施形態による逆転早送り駆動信号を示す波形図である。
【図6】 第3実施形態による発電検出回路周辺の回路構成を示す回路構成図である。
【図7】 第4実施形態による発電検出回路周辺の回路構成を示す回路構成図である。
【図8】 第5実施形態による発電検出回路周辺の回路構成を示す回路構成図である。
【図9】 第6実施形態による電子時計の要部全体構成図である。
【図10】 第6実施形態による電子時計を指針1目盛1ステップで駆動する場合の駆動信号を示す波形図である。
【図11】 第6実施形態による電子時計を指針1目盛2ステップ以上で駆動する場合の駆動信号を示す波形図である。
【図12】 第6実施形態による電子時計をリセットする場合の駆動信号を示す波形図である。
【図13】 第6実施形態による駆動信号の補正処理を示す流れ図である。
【符号の説明】
1…電子時計
48…大容量コンデンサ
101…発電装置
102…整流回路
103,201,301…発電検出回路
104…高容量二次電源
105…計時制御回路
106…機能切換回路
107…モータ駆動回路
108…モータ
109…発電装置交流磁界検出回路
110…補正早送り制御信号出力回路
Claims (8)
- 外部エネルギを電気エネルギに変換する発電部と、
前記発電された電気エネルギを蓄電する蓄電部と、
前記蓄電部に蓄えられた電気エネルギにより駆動される一または複数のステッピングモータと、
パルス状の駆動信号を出力することにより前記ステッピングモータの駆動制御を行うモータ駆動制御部と、
前記発電部が発電により交流磁界を発生したか否かを検出する発電磁界検出部と、
前記モータ駆動制御部によって前記ステッピングモータを正転早送り駆動または逆転早送り駆動させているときに該発電磁界検出部により発電による交流磁界が検出された場合に、前記ステッピングモータに補正早送り駆動信号を出力する補正早送り駆動信号出力部と、
前記ステッピングモータによって駆動される指針と、を備え、
前記補正早送り駆動信号出力部は、通常の時刻表示以外の付加機能時間表示を行っている場合に、補正早送り駆動信号の実効値が通常の早送り駆動信号の実効値よりも大きく設定される
ことを特徴とする電子時計。 - 外部エネルギを電気エネルギに変換する発電部と、
前記発電された電気エネルギを蓄電する蓄電部と、
前記蓄電部に蓄えられた電気エネルギにより駆動される一または複数のステッピングモータと、
パルス状の駆動信号を出力することにより前記ステッピングモータの駆動制御を行うモータ駆動制御部と、
前記発電部が発電により交流磁界を発生したか否かを検出する発電磁界検出部と、
前記モータ駆動制御部によって前記ステッピングモータを正転早送り駆動または逆転早送り駆動させているときに該発電磁界検出部により発電による交流磁界が検出された場合に、前記ステッピングモータに補正早送り駆動信号を出力する補正早送り駆動信号出力部と、
前記ステッピングモータによって駆動される指針と、を備え、
前記補正早送り駆動信号出力部は、前記指針を予め定めた所定位置にリセットする場合に、補正早送り駆動信号の周波数が通常の早送り駆動信号の周波数よりも低く設定されあるいは前記補正早送り駆動信号の実効値が通常の早送り駆動信号の実効値よりも大きく設定される
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1または請求項2に記載の電子時計において、
前記発電磁界検出手段は、前記蓄電手段が充電状態にある場合に前記交流磁界が発生したものとして判別する充電状態判別手段を備えた
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1または請求項2に記載の電子時計において、
前記発電磁界検出手段は、前記蓄電手段が過充電防止状態にある場合に、過充電防止電流により前記交流磁界が発生したものとして判別を行う過充電防止電流発生判別手段を備えた
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1に記載の電子時計において、
前記付加機能時間表示は、ストップウォッチ、アラーム、タイマのいずれかである
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項2に記載の電子時計において、
前記補正早送り駆動信号出力部は、補正早送り駆動信号の周波数が通常の早送り駆動信号の周波数よりも低くし、かつ、前記補正早送り駆動信号の実効値が通常の早送り駆動信号の実効値よりも大きくする
ことを特徴とする電子時計。 - 外部エネルギを電気エネルギに変換する発電部と、前記発電された電気エネルギを蓄電する蓄電部と、前記蓄電部に蓄えられた電気エネルギにより駆動される一または複数のステッピングモータと、パルス状の駆動信号を出力することにより前記ステッピングモータの駆動制御を行うモータ駆動制御部と、前記発電部が発電により交流磁界を発生したか否かを検出する発電磁界検出部と、前記モータ駆動制御部によって前記ステッピングモータを正転早送り駆動または逆転早送り駆動させているときに該発電磁界検出部により発電による交流磁界が検出された場合に、前記ステッピングモータに補正早送り駆動信号を出力する補正早送り駆動信号出力部と、前記ステッピングモータによって駆動される指針と、を備えた電子時計の制御方法において、
通常の時刻表示以外の付加機能時間表示を行っている場合に、補正早送り駆動信号の実効値を通常の早送り駆動信号の実効値よりも大きく設定する
ことを特徴とする電子時計の制御方法。 - 外部エネルギを電気エネルギに変換する発電部と、前記発電された電気エネルギを蓄電する蓄電部と、前記蓄電部に蓄えられた電気エネルギにより駆動される一または複数のステッピングモータと、パルス状の駆動信号を出力することにより前記ステッピングモータの駆動制御を行うモータ駆動制御部と、前記発電部が発電により交流磁界を発生したか否かを検出する発電磁界検出部と、前記モータ駆動制御部によって前記ステッピングモータを正転早送り駆動または逆転早送り駆動させているときに該発電磁界検出部により発電による交流磁界が検出された場合に、前記ステッピングモータに補正早送り駆動信号を出力する補正早送り駆動信号出力部と、前記ステッピングモータによって駆動される指針と、を備えた電子時計の制御方法において、
前記指針を予め定めた所定位置にリセットする場合に、補正早送り駆動信号の周波数を通常の早送り駆動信号の周波数よりも低く設定しあるいは前記補正早送り駆動信号の実効値を通常の早送り駆動信号の実効値よりも大きく設定する
ことを特徴とする電子時計の制御方法。
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