JP4537616B2 - 光ピックアップ装置及び光ディスクドライブ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は光ピックアップ装置に関し、特に記録可能で且つ3ビーム化した構成の光ピックアップ装置及びそれを用いた光ディスクドライブ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光源からの光束を光記録媒体上の記録面に照射し、前記記録面により反射された戻り光束を受光手段により受光しつつ情報の書き込み、消去または再生を行う光ピックアップ装置が知られており、コンパクトディスク(CD)系(CD、CD−R,CD−RW)の光ディスクドライブ装置や、デジタルバーサタイルディスク(DVD)系(DVD、S−DVD等)の光ディスクドライブ装置等の種々の光ディスクドライブ装置に応用されている。
【0003】
従来、CD系やDVD系等の複数の種類の光記録媒体に対して記録、消去または再生が可能な光ピックアップ装置に関する技術としては以下のようなものが知られている。
(1)“Development of 7.3mm Height DVD Optical Pickup Using TWIN-LD”
7th Microoptics Conference,Makuhari,Japan,July,14-16,1999.
この従来技術では、DVD系メディアを再生するための波長λ1=650nmの半導体レーザ(LD)と、CD系メディアを再生するための波長λ2=780nmのLDとをモノリシックに作製し、フォトダイオード(PD)チップと共に1つのパッケージに納め、2波長を同一光路でディスクに照射する照明光学系と、2波長を同一のPDで受光する検出光学系とを備えた2波長対応光ピックアップを実現している。また、発光点が違う2つのLDの光を同一のPDで受光するために、発光点間隔ΔLと、LDとPDの間隔Lとの関係を、
ΔL=((λ2−λ1)/λ1)×L
としている。具体的にはΔL=0.24mm、L=1.2mmである。
トラック信号検出方法としては、DVD系はDPD法(1ビーム法)、CD系は3ビーム法である。そのため3ビーム生成用のグレーティング(GT)は波長780nmの光だけが回折光を生じて3ビームになるように格子の深さが設定されている。
【0004】
(2)“「赤色/赤外レーザと光検出器を一体集積化したDVD用CD互換光ピックアップ」第47回応用物理学関係連合講演会 2000.3”
この従来技術では、モノリシックなLDでは高出力化が難しい上に歩留まりが悪いため、2つの個別のLDチップを並べて実装している。2つのLDチップの間隔は1.1mm離し、CD用ホログラムには波長650nmの光は通らないようにして、CD用とDVD用とは別々のホログラムを使って独立に調整するようにしている。また、2つのLDチップの発光点が1mm離れているので、そのままでは対物レンズに斜めに光が入射してしまうため、二つの光束の光軸を合せるためにOptical axis compensating prismにより光を合成している。
しかしながら、このOptical axis compensating prismは高価で、サイズも大きいため、記録可能な光ピックアップ装置では、コリメートレンズ(CL)の焦点距離が短いためLDとCLの間にこのプリズムを配置することはできない。
また、ここでもトラック信号検出方法としては、DVD系はDPD法(1ビーム法)、CD系は3ビーム法である。そのため3ビーム生成用のグレーティングは波長780nmの光だけが回折光を生じるように、波長780nmの光の光路中だけに配置されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は上記のような複数の異なる波長の光源を同一パッケージ内に有する光ピックアップ装置において、DVD系とCD系のどちらも3ビーム法でトラック検出を行う場合についての発明である。従来方式では、トラック信号検出方法としては、DVD系はDPD法(1ビーム法)、CD系は3ビーム法である。そのため3ビーム生成用のグレーティング(GT)は、780nmの光だけが回折光を生じて3ビームになるように格子の深さを設定したり、780nmの光だけがグレーティングを通るように配置したりしていた。ところが、再生専用の光ピックアップ装置の場合はこれでも良いが、DVD系、CD系共に記録可能な光ピックアップ装置の場合は、対物レンズシフトによる軸ずれ等の影響等により正確に記録できなくなる等の理由から、DVD系とCD系のどちらも3ビームでトラック検出を行うことが望ましい。また、将来、CDのようにDVDでも偏心の大きいメディアが出てきた場合は3ビームでトラック検出を行なわないと読み出しエラーが発生する可能性がある。
【0006】
DVD系とCD系のどちらも3ビームトラック検出を行う場合についての従来の光ピックアップ装置の構成例を図10に示す。図10において、符号21は波長650nmの半導体レーザ(LD)、22は波長780nmの半導体レーザ(LD)、23は650nm用グレーティング、24は780nm用グレーティング、25は650nm用ホログラム、26は780nm用ホログラム、27はコリメートレンズ、28は対物レンズ、29は光記録媒体、30は受光素子(PD)、31はホログラムユニットである。まずDVD系メディアを記録及び再生する場合について説明する。波長650nmの半導体レーザ(LD)21から出た光は、650nm用グレーティング23で3ビーム化されてコリメートレンズ27で平行光になって対物レンズ28で光記録媒体29の記録面上に集光される。光記録媒体29の記録面で反射した光は対物レンズ28、コリメートレンズ27を経て650nm用ホログラム25で回折されて受光素子(PD)30へと導かれる。一方、CDを記録及び再生する場合は、波長780nmの半導体レーザ(LD)22が発光し、780nm用グレーティング24で3ビーム化されてコリメートレンズ27で平行光になって対物レンズ28で光記録媒体29の記録面上に集光される。光記録媒体29の記録面で反射した光は対物レンズ28、コリメートレンズ27を経て780nm用ホログラム26で回折されて受光素子(PD)30へと導かれる。このような構成において、650nm用グレーティング23は、波長650nmの光だけを回折し波長780nmの光は回折させないことが望ましい。逆に、780nm用グレーティング24は、波長780nmの光だけを回折し波長650nmの光は回折させないことが望ましい。
【0007】
この光ピックアップ装置を組み付ける場合、3ビームトラック検出のためにホログラムユニット31全体を回転させて3つのスポットが光記録媒体29の記録面の所定の位置に合うように回転調整しなければならない。そして、DVD系とCD系のどちらも3ビームトラック検出を行う場合については、図11(a),(b)に示すように、どちらの場合についても同様の調整をしなければならない。しかしながらホログラムユニット31はLD21,22やPD30の部分とグレーティング23,24やホログラム25,26が接着されて一体化されているので、DVD系とCD系の3ビームトラック検出のための回転調整は独立に行うことはできない。DVDかCDのどちらか一方について回転調整したら、もう一方については調整しなくても3つのスポットが光記録媒体29の記録面の所定の位置に合っていなければならない。そのためには650nm用グレーティング23と780nm用グレーティング24の格子方向が精度良く合っていなければいけない。つまり650nm用グレーティング23と780nm用グレーティング24を格子方向を所望の方向に合わせながら精度良く接着しなければならない。しかしながら接着では調整時及び接着剤硬化時のずれなどがあり、ばらつくことなく精度を確保することが難しい。
【0008】
そこでDVD系とCD系の3ビーム用グレーティングの回転調整を独立に行うためには、図12に示す光ピックアップ装置の別の構成例のように、どちらか一方の波長のグレーティング(図では650nm用グレーティング23)はホログラムユニット31とは一体化されずに離れている必要がある。このようにすればCD用3ビーム調整はホログラムユニット31全体を回転させ、DVD用3ビーム調整は650nm用グレーティング23を回転させれば独立に調整することができる。しかしながら、このような配置にすると、図13に示すように、光記録媒体29の記録面から戻ってきた光が650nm用グレーティング23を通った時にも回折により3つのビームに分割されてしまうと言う新規な問題が発生する。これにより受光素子30に導かれる信号光量が減り、再生速度が低下する上にフレアが発生して正確な信号検出が困難になる。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、DVD系とCD系のどちらも独立に3ビームトラック検出を行うことができるようにすることに加えて、再生速度の低下やフレアの発生を防ぎ、精度良く調整ができて高速記録と再生が可能な光ピックアップ装置、及びその光ピックアップ装置を備えた光ディスクドライブ装置を実現することを課題(目的)とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するための手段として、請求項1に係る発明は、波長の異なる複数の光源である半導体レーザからの光束を光記録媒体上の記録面に照射し、前記記録面により反射された戻り光束を受光手段により受光しつつ情報の書き込み、消去または再生を行う光ピックアップ装置において、トラック検出のための3ビーム化グレーティングが前記複数の半導体レーザの照射方向であって同一方向上に2つ配置され、そのうちの一方は回折効率が入射光の偏光方向に依存する偏光グレーティングであって回転調整可能であり、前記偏光グレーティングで回折される所定の波長は、複数光源の中で最も波長の長い光であることを特徴とするものである。すなわち、請求項1記載の光ピックアップ装置は、光源から出射されて光記録媒体に行く光が通ったときは回折光が生じ、光記録媒体で反射されてきた光が通ったときは回折光が生じないようにするために、3ビーム生成用グレーティングは回折効率が入射光の偏光方向に依存する偏光グレーティングにする。これにより信号検出光量の低下やフレアの発生を抑制できる。
【0011】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の光ピックアップ装置において、前記偏光グレーティングは所定の波長以外の光は回折しないことを特徴とするものである。すなわち、請求項2記載の光ピックアップ装置では、3ビーム生成用偏光グレーティングはCD系もしくはDVD系のどちらか一方の波長に対してだけ回折光を生じるように溝の深さを最適化する。これにより偏光グレーティングで回折させない光に対しても信号検出光量の低下やフレアの発生を抑制できる。
【0012】
なお、上記の光ピックアップ装置では、所望の波長に対してだけ回折光が生じるように格子深さを最適化する際に、偏光グレーティングの加工が容易になるように(溝深さが浅くても済むように)所望の波長は複数光源の波長のうち最も波長の短い波長とする。これにより溝深さが浅くても済むので加工時間が短縮できる。
【0013】
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の光ピックアップ装置において、前記偏光グレーティングは複屈折性物質からなり、回折させる光の偏光方向に対する屈折率の方が高い屈折率であることを特徴とするものである。すなわち、請求項3記載の光ピックアップ装置では、偏光グレーティングは複屈折物質に溝加工してその溝を等方性物質でオーバーコートするものとする。このとき等方性物質は屈折率が低いほうが低コストにできるので、複屈折物質の屈折率noとneのうち屈折率の低い方に合わせてオーバーコートするほうが望ましい。そのためには回折させたい光の偏光方向に対する屈折率が例えばnoとすると、noの方がneよりも屈折率が高いような複屈折物質であれば良い。
【0014】
請求項4に係る発明は、請求項1〜3の何れか一つに記載の光ピックアップ装置において、前記偏光グレーティングは無機物質を斜め蒸着した膜上に形成されていることを特徴とするものである。すなわち、請求項4記載の光ピックアップ装置は、偏光グレーティングの複屈折物質材料として、無機物質を斜め蒸着により形成した膜を用いることにより、低コスト化と薄型化を実現させることができる。
【0015】
請求項5に係る発明は、請求項1〜3の何れか一つに記載の光ピックアップ装置において、前記偏光グレーティングは有機延伸膜により形成されていることを特徴とするものである。すなわち、請求項5記載の光ピックアップ装置は、偏光グレーティングの複屈折物質材料として、有機物質を配向して形成した有機延伸膜を用いることにより、低コスト化を実現させることができる。
【0016】
請求項6に係る発明は、請求項1〜5の何れか一つに記載の光ピックアップ装置において、前記偏光グレーティングには複数波長に対して略1/4波長板となる機能を有する素子が一体化されていることを特徴とするものである。すなわち、請求項6記載の光ピックアップ装置は、複数波長に対して略1/4波長板機能を有する素子を偏光グレーティングと共に有することにより、複数波長に対して光利用効率を高くすることができ、DVD、CDともに高速記録と再生ができるようにしたものである。
【0017】
請求項7に係る発明は、請求項6記載の光ピックアップ装置において、略1/4波長板は位相差が各波長に対して90±19°の範囲にあることを特徴とするものである。すなわち、請求項8記載の光ピックアップ装置は、複数波長に対して略1/4波長板機能を有する素子の位相差を理想状態の90°から所定の範囲内に抑えることにより、光利用効率の低下を抑えることができる。
【0018】
請求項8に係る発明は、光源からの光束を光記録媒体上の記録面に照射し、前記記録面により反射された戻り光束を受光手段により受光しつつ情報の書き込み、消去または再生を行う光ピックアップ装置を備えた光ディスクドライブ装置において、前記光ピックアップ装置として、請求項1〜7の何れか一つに記載の光ピックアップ装置を搭載したことを特徴とするものである。すなわち、請求項9記載の光ディスクドライブ装置は、光ピックアップ装置として、請求項1〜7の何れか一つに記載の光ピックアップ装置を搭載したことにより、DVD、CDともに精度良くかつ高速に記録再生できようになる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
(実施例1)
まず、第1の実施例を説明する。図1は本発明の一実施例を示す光ピックアップ装置の概略構成図であり、符号1は波長650nmの半導体レーザ(LD)、2は波長780nmの半導体レーザ(LD)、3は650nm用グレーティング(偏光グレーティング)、4は780nm用グレーティング、5は650nm用偏光ホログラム、6は780nm用偏光ホログラム、7はコリメートレンズ、8は対物レンズ、9は光記録媒体、10は受光素子(PD)、11はホログラムユニット、12は2波長共通1/4波長板である。
【0021】
この図1に示す光ピックアップ装置の構成は、DVD系とCD系のどちらも3ビーム法でトラック検出を行う場合についての構成例である。まず、DVD系メディアを記録及び再生する場合について説明する。波長650nmの半導体レーザ(LD)1から出た光は650nm用グレーティング3で3ビーム化されてコリメートレンズ7で平行光になって対物レンズ8で光記録媒体9の記録面上に集光される。光記録媒体9の記録面上ではDPP法でトラック検出できるように、3つのスポットが所定の位置に集光するようにしなければならない。光記録媒体9の記録面で反射した光は対物レンズ8、コリメートレンズ7を経て650nm用偏光ホログラム5で回折されて受光素子(PD)10へと導かれる。一方、CD系メディアを記録及び再生する場合は、波長780nmの半導体レーザ(LD)2が発光し、780nm用グレーティング4で3ビーム化されてコリメートレンズ7で平行光になって対物レンズ8で光記録媒体9の記録面上に集光される。
光記録媒体9の記録面上では3ビーム法でトラック検出できるように、3つのスポットが所定の位置に集光するようにしなければならない。光記録媒体9の記録面で反射した光は対物レンズ8、コリメートレンズ7を経て780nm用偏光ホログラム6で回折されて受光素子(PD)10へと導かれる。
【0022】
このような構成において、650nm用グレーティング3は650nm光だけを回折し780nm光は回折させないことが望ましい。逆に、780nm用グレーティング4は780nm光だけを回折し650nm光は回折させないことが望ましい。このような光ピックアップ装置を組み付ける場合、トラック調整はCD系では図2(a)に示すように、3ビームトラック検出のためにホログラムユニット11全体を回転させて3つのスポットが光記録媒体9の記録面の所定の位置に合うように回転調整する。一方、DVD系の3ビームトラック検出(DPP法)のための調整は図2(b)に示すように、650nm用グレーティング3を回転させればCD系とは関係無く独立に調整することができる。
【0023】
しかしながら、このような配置にすると、図3(a)に示すように、光記録媒体9の記録面から戻ってきた光が650nm用グレーティング3を通った時にも回折光が生じて3つのビームに分割されてしまう。信号光が3つに分割されてしまうと信号検出光量は減り再生速度が低下する上に、フレアが発生して正確な信号検出が困難なる。また、受光素子(PD)10を3倍にすれば全光量を受光することはできるが、PD面積が大きくなりコストアップになるうえ、回路系が複雑になる。
【0024】
したがって、本発明では、DVD系とCD系のどちらも独立に3ビーム法でトラック検出を行うことができるようにすることに加えて、再生速度の低下やフレアの発生を防ぐために、650nm用グレーティング3を偏光グレーティングとする。偏光グレーティングであれば、図3(b)に示すように、光源1から出て光記録媒体9に向かう光に対しては回折光が生じて3ビーム化され、光記録媒体9で反射して受光素子に向かう光に対しては回折光が生じないようにすることができる。
【0025】
尚、以上の説明では650nm用グレーティング3を偏光グレーティングとして説明したが、650nm用グレーティング3と780nm用グレーティング4の場所を入れ替えて780nm用グレーティングを偏光グレーティングとしても同様の効果が得られる。
【0026】
(実施例2)
次に第2の実施例を説明する。実施例1では650nm用グレーティング3を偏光グレーティングとして、光記録媒体9で反射した650nm光が受光素子10に向かう時に回折光が生じないようにすることにより、信号検出光量が減ることを抑えたが、本発明のような2つのLD1,2の発光点が近接している光ピックアップ装置では、650nm用偏光グレーティング3には650nm光も通るが780nm光も通る。すなわち、650nm用偏光グレーティング3は650nm光を回折させて3ビーム化すると同時に780nm光が通った時は780nm光も回折させて3ビーム化させてしまう。理想的には650nm用偏光グレーティング3では650nm光が10%前後回折され、780nm光が回折されないことが望ましい。
【0027】
ここで、偏光グレーティングの回折効率と格子深さの関係を図4に示す。780nm光が回折されないで(回折効率0%)、650nm光が10%前後回折されるためには、格子深さを8.3〜8.8μm程度(図4のAの部分)にすれば良いことが解る。この深さは偏光グレーティングの材料となる複屈折物質の屈折率差によって多少変わるが、格子深さを深くすれば所望の波長だけを回折させ、所望でない光は回折させないようにすることができることが解る。したがって、偏光グレーティングの格子深さを最適化することにより不要な回折光の発生を抑えて、フレアの少ない良好な信号を得ることができる。
【0028】
(実施例3)
次に第3の実施例を説明する。図4では650nm用偏光グレーティング3の最適な格子深さを8.3〜8.8μm程度としたが、逆に780nm用偏光グレーティングの最適な格子深さは、図4より7.1〜7.6μm(図4のBの部分)であることが解る。つまり650nm用偏光グレーティング3を780nm用偏光グレーティングにして、780nm用グレーティング4を650nm用グレーティングとした構成にすれば偏光ホログラムの最適な格子深さは7.1〜7.6μmであるということになる。これは波長の短い光の方が格子深さが浅くても回折効率が0になる領域が現れるからである。したがって、複数の異なる波長のLDを光源として有する光ピックアップ装置では、偏光グレーティングは波長の長い方の光を回折させ、波長の短い光を透過させるようにすれば格子深さは浅いもので良くなるので、偏光グレーティングの加工時間の短縮により量産性が向上する。
【0029】
(実施例4)
次に第4の実施例を説明する。ここでは偏光グレーティングの構造について説明する。偏光グレーティングは、例えば図5に示すように、常光と異常光とで屈折率が異なる複屈折物質を格子状に加工し、それを等方性物質でオーバーコートした構造となっている。複屈折物質の常光での屈折率をno、異常光での屈折率をne、等方性物質の屈折率をnoとすると、光源からの光(P偏光)が入射すると回折光が生じ、光記録媒体から戻ってきたS偏光に対しては回折光は生じない。このような構成の場合、複屈折物質の常光での屈折率noと同じ屈折率の等方性物質のオーバーコート剤で表面をコートするのだが、オーバーコート剤には屈折率がnoであるだけでなく、光透過性が高いこと、格子溝に隙間無く充填されること、また、その充填が容易なこと、安価なこと、等の条件が求められる。
【0030】
一般にこのような条件を満たすオーバーコート剤としては紫外線硬化樹脂がある。しかしながら、紫外線硬化樹脂は高分子化合物であるため、現状ではそれほど高い屈折率のものは無く、精々n=1.7以下のものしかない。したがって、等方性物質の屈折率noはそれほど大きな値にはできないので、複屈折物質の常光での屈折率noと異常光での屈折率neとでは、noの方が小さい値であることが望ましい。
以上のことから偏光グレーティングの材料である複屈折物質は、常光での屈折率noと異常光での屈折率neの間で、回折させたい光の偏光方向に対する屈折率の方が大きいことが望ましいと言える。
【0031】
(実施例5)
次に第5の実施例を説明する。ここでは偏光グレーティングを形成する複屈折物質について説明する。現在はLiNbO3のような結晶材料がよく用いられているがコストが高く、より低コスト化が望まれている。そこで、低コストな複屈折膜として、誘電体材料を真空蒸着で成膜する際に、図6に示すように蒸発源13に対して基板14を斜めに傾けて配置させる、いわゆる斜め蒸着膜と言うものがある(「位相差膜」 豊田中研、多賀氏、表面技術Vol.46,No7,1995)。
【0032】
より具体的には、蒸発源としてTa2O5、SiO2などの誘電体材料を用い、基板を斜めにして蒸着すると、複屈折Δn(=no−ne)が0.08程度の膜を作ることができる。これは、LiNbO3結晶が有する複屈折Δnと同等で、かつ真空蒸着法と言う簡便な方法で大面積に作れるので低コスト化を図ることができる。加えて蒸着膜なので非常に薄く(10μm以下、LiNbO3結晶の厚さは凡そ500〜1000μm位)、発散光路中に置いても収差の発生量は非常に小さく抑えられる。尚、斜め蒸着膜は位相差膜なので1/4波長板として使うこともできる。
【0033】
(実施例6)
次に第6の実施例を説明する。複屈折膜を容易に得る別の方法として、有機の高配向膜を用いる方法がある。一例として、ガラスなどの透明基板上にSiOなどを斜め蒸着したり、あるいはポリエチレンテレフタレート(PET)などの有機膜を布で擦ってラビング処理した配向膜上にポリジアセチレンモノマーを真空蒸着して配向させ、このあと紫外線を照射してポリマー化して異方性膜を作る方法である(J.Appl.Phys. ,vol.72,No.3,P.938,1992)。この方法により、有機材料の複屈折膜を安価に生産することができる。
【0034】
また、複屈折膜を得る別の加工法として、図7に示すように、スピンコートなどにより作製したポリイミドやポリカーボネートの有機フィルムを延伸により分子鎖を一軸方向に配向させ、面内複屈折を発生させる方法もある。延伸の時の温度や加える力により複屈折Δnは変えることができ、安価で量産可能な方法である(「ポリイミド光波長板の開発とその特性」NTT、澤田等、信学技報 1994−08)。
【0035】
このようにして得られた複屈折膜にエッチング等により凹凸を形成し、その表面を等方性の屈折率の物質で埋めて平坦化することにより、低コストで高効率な偏光グレーティングが形成される。また、実施例5と同様、偏光グレーティングだけではなく1/4波長板にも有機膜を使うことができる。
【0036】
(実施例7)
次に第7の実施例を説明する。実施例1〜6に示した偏光グレーティングを用いた光ピックアップ装置において、光利用効率を高くするためには1/4波長板が不可欠である。ここでは2つの波長を用いているので理想的には2つの波長のどちらに対しても1/4波長(90°)の位相差を出せる波長板が望ましいが、そのような波長板は今のところ存在していない。そのためどちらの波長に対しても程々90°に近い位相差が生じるようにし、90°からずれた分は信号光量の低下という形で許容することにより対処するようになる(このような2波長に対してほぼ90°程度の位相差を生じる素子をここでは2波長共通1/4波長板12と呼ぶこととする)。
【0037】
2波長共通1/4波長板12は偏光グレーティングや偏光ホログラムと光記録媒体の間に配置されることになるが、図8に示す光ピックアップ装置の別の実施例のように、偏光グレーティング3と一体化して配置すると、図1の実施例のように偏光グレーティングとは別に配置する場合よりも小型化が図れ、調整を簡素化させることができる。この2波長共通1/4波長板12も1/4波長板の一種なので、実施例5,6で述べたように、無機の斜め蒸着膜や有機の延伸膜を材料としても良い。
従来は1/4波長板には水晶板が用いられていたが、水晶では厚さが1mm位になり厚いため、発散光路中に配置すると収差が発生してしまう。これに対して無機の斜め蒸着膜や有機の延伸膜は厚さが薄い(数十μm以内)ので、発散光路中に配置しても収差の発生量は小さく抑えられるため、図8の実施例のように発散光路中に配置しても収差の発生は小さい。
【0038】
(実施例8)
次に第8の実施例を説明する。実施例7で位相差が90°からずれた分は信号光量の低下となって現れると述べたが、具体的にはどの程度の低下になるかを図9(a),(b)に示す。信号光量(信号強度)の低下は受光素子10へ戻ってくる光量が低下することなので再生速度が低下することになる。仮に信号光量の低下を10%許容するとすれば、660nm光に対して位相差は109°、780nm光に対しては位相差は71°となる。従って90°から±19°の位相ずれが許容されることになる。
【0039】
(実施例9)
次に第9の実施例を説明する。本実施例では、光源からの光束を光記録媒体上の記録面に照射し、前記記録面により反射された戻り光束を受光手段により受光しつつ情報の書き込み、消去または再生を行う光ピックアップ装置を備えた光ディスクドライブ装置において、前記光ピックアップ装置として、実施例1〜8の何れか一つに記載の光ピックアップ装置を搭載したことを特徴とするものである。
【0040】
実施例1〜8に示した光ピックアップ装置は、波長の異なる2つのLD光源1,2と受光素子10が1つのパッケージに入っているので光ピックアップ装置の小型化が図れる。したがって、光ディスクドライブ装置の光ピックアップ装置として、実施例1〜8の何れか一つに示した光ピックアップ装置を搭載することにより、光ディスクドライブ装置の小型化も実現できる。しかもDVD系とCD系のどちらも3ビーム法でトラック検出できるので、光軸ずれに対して安定で、DVD系とCD系のどちらも信頼性の高い記録再生特性を得ることができる。また、図1に示したように、信号検出用に偏光ホログラム5,6を使うことにより光利用効率を高めることができ、LDの駆動電流を低く抑えることができる。
【0041】
以上のような小型、高信頼性、省電力な光ピックアップ装置は、近年普及が著しいノートパソコンに搭載される光ディスクドライブ装置や、携帯型の外付け光ディスクドライブ装置などのように、持ち運んだり電池などの限られた電力でより長時間使用したいような場合に用いるのに適している。
【0042】
尚、光ディスクドライブ装置の図示は省略するが、光ディスクドライブ装置は、光記録媒体であるCD系やDVD系の光ディスクを保持しモータにより回転駆動するディスク駆動部と、実施例1〜8の何れか一つに記載の光ピックアップ装置と、その光ピックアップ装置の対物レンズをフォーカス方向、トラック方向に駆動する対物レンズ・アクチュエータ駆動部と、光ピックアップ装置を支持し光ディスクの記録面に沿って移動する支持・移動機構部と、光ピックアップ装置の受光素子の出力信号を検出しフォーカス誤差信号、トラック誤差信号、情報信号を検出する信号検出回路と、その信号検出回路からのフォーカス誤差信号やトラック誤差信号もしくは操作部からの入力情報に基づいてディスク駆動部や光ピックアップ装置の対物レンズ・アクチュエータ駆動部及び光ピックアップ装置の支持・移動機構部等を制御する制御回路と、外部機器との接続に用いる入・出力回路と、各種の設定を行う操作部などから構成されている。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、波長の異なる2つの半導体レーザ(LD)チップと受光素子(PD)を1つのパッケージ内に実装した光ピックアップ装置においても、光利用効率を損なうことなくDVD系、CD系ともに3ビームでトラック検出できるようになる。これにより1ビームでトラック検出する場合よりも安定で信頼性の高い制御ができ、記録再生特性が向上する。
また、本発明は3ビーム生成用偏光グレーティングを取り外せば、従来どおりDVDは1ビームで、CDは3ビームでトラッキングすることになるので、DVD、CDともに再生機能だけの光ピックアップ装置にはその構成で対応できる。
すなわち、3ビーム生成用偏光グレーティングを付ければDVD、CDともに記録再生機能、外せばDVD、CDともに再生機能というように、光ピックアップ装置の他の部分をほとんど変えることなく、多用途な光ピックアップ装置として対応できるので多品種生産に適した構成である。
【0044】
さらに本発明の効果についてより詳しく述べると、請求項1記載の光ピックアップ装置では、3ビーム生成用グレーティングとして偏光グレーティングを使うことにより、光利用効率を損なうことなくフレアの発生を抑えてDVD、CDともに3ビームでトラック検出できるようになる。また、DVD、CDともに独立にトラック誤差信号(Tr信号)を調整できるのでオフセットの小さい信頼性の高いTr信号を得ることができる。
【0045】
請求項2記載の光ピックアップ装置では、請求項1の効果に加えて、偏光グレーティングの格子深さを最適化することにより、所望の波長に対してのみ回折光を生じてそれ以外の波長に対しては回折光を生じないので、全ての光源波長に対して光利用効率を損なうことなく、フレアの発生を抑えてDVD、CDともに3ビームでトラック検出できるようになる。
【0046】
また、本発明の光ピックアップ装置では、上記の効果に加えて、偏光グレーティングは複数光源のうち波長の長い方の光を回折させ、波長の短い光を透過するように設定することにより、格子深さは浅いもので良くなるのでグレーティングの加工時間の短縮により量産性が向上する。
【0047】
請求項3記載の光ピックアップ装置では、請求項1または2の効果に加えて、偏光グレーティングの材料である複屈折物質の常光での屈折率noと異常光での屈折率neの間で、回折させたい光の偏光方向に対する屈折率の方が大きくなるようにすることにより、オーバーコート剤の屈折率を小さくすることができ、材料選定の自由度が大きくなり低コスト化を図ることができる。
【0048】
請求項4記載の光ピックアップ装置では、請求項1〜3の何れか一つの効果に加えて、偏光グレーティングの材料として無機物質を斜め蒸着により形成した膜を用いることにより、低コスト化と薄型化を実現できる。また、膜が薄いので発散光路中にも配置できるので、偏光グレーティングを発散光路中に配置することができる。
【0049】
請求項5記載の光ピックアップ装置では、請求項1〜3の何れか一つの効果に加えて、偏光グレーティングの材料として有機物質を配向して形成した有機延伸膜を用いることにより、低コスト化を実現できる。また、有機延伸膜は大面積に作ることに適しており、量産性に富んでいる。
【0050】
請求項6記載の光ピックアップ装置では、請求項1〜5の何れか一つの効果に加えて、複数波長に対して略1/4波長板機能を有する素子を偏光グレーティングと一体化することにより、部品点数を削減でき、組付け調整箇所も減らすことが可能になる。また、略1/4波長板機能を有する素子は請求項4、請求項5に記載したような蒸着膜や有機膜でも実現できるので偏光グレーティングの基板に蒸着したり接着したりできるので一体化が容易である。
【0051】
請求項7記載の光ピックアップ装置では、請求項6の効果に加えて、複数波長に対して略1/4波長板の位相差を、理想状態の90°から±19°以内に抑えることにより、PDに導かれる光の効率の低下を10%以下に抑えることができる。
【0052】
請求項8記載の光ディスクドライブ装置では、請求項1〜7の何れか一つに記載の光ピックアップ装置を搭載することにより、DVDとCDのどちらも3ビームでトラック検出できるので、光軸ずれに対して安定で、信頼性の高い記録再生特性を得ることができると共に、小型化と省エネ効果があり、光ディスクドライブ装置の携帯性や長時間再生機能が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す光ピックアップ装置の概略構成図である。
【図2】図1に示す光ピックアップ装置のトラック調整方法の説明図である。
【図3】図1に示す光ピックアップ装置の650nm用グレーティングが、(a)偏光グレーティングでない場合と、(b)偏光グレーティングの場合の、光源側からの光による回折光と、光記録媒体からの反射光による回折光を示す図である。
【図4】偏光グレーティングの格子深さと回折効率の関係を示す図である。
【図5】偏光グレーティングの構造例を示す図である。
【図6】斜め蒸着法の説明図である。
【図7】有機延伸膜の説明図である。
【図8】本発明の別の実施例を示す光ピックアップ装置の概略構成図である。
【図9】本発明に係る光ピックアップ装置における位相差と信号強度の関係を示す図である。
【図10】従来の光ピックアップ装置の一例を示す概略構成図である。
【図11】図10に示す光ピックアップ装置のトラック調整方法の説明図である。
【図12】従来の光ピックアップ装置の別の例を示す概略構成図である。
【図13】図12に示す光ピックアップ装置の問題点の説明図である。
【符号の説明】
1 波長650nmの半導体レーザ(LD)
2 波長780nmの半導体レーザ(LD)
3 650nm用グレーティング(偏光グレーティング)
4 780nm用グレーティング
5 650nm用偏光ホログラム
6 780nm用偏光ホログラム
7 コリメートレンズ
8 対物レンズ
9 光記録媒体
10 受光素子(PD)
11 ホログラムユニット
12 2波長共通1/4波長板
13 蒸発源
14 基板
Claims (8)
- 波長の異なる複数の光源である半導体レーザからの光束を光記録媒体上の記録面に照射し、前記記録面により反射された戻り光束を受光手段により受光しつつ情報の書き込み、消去または再生を行う光ピックアップ装置において、
トラック検出のための3ビーム化グレーティングが前記複数の半導体レーザの照射方向であって同一方向上に2つ配置され、そのうちの一方は回折効率が入射光の偏光方向に依存する偏光グレーティングであって回転調整可能であり、
前記偏光グレーティングで回折される所定の波長は、複数光源の中で最も波長の長い光であることを特徴とする光ピックアップ装置。 - 請求項1記載の光ピックアップ装置において、
前記偏光グレーティングは所定の波長以外の光は回折しないことを特徴とする光ピックアップ装置。 - 請求項1または2記載の光ピックアップ装置において、
前記偏光グレーティングは複屈折性物質からなり、回折させる光の偏光方向に対する屈折率の方が高い屈折率であることを特徴とする光ピックアップ装置。 - 請求項1〜3の何れか一つに記載の光ピックアップ装置において、
前記偏光グレーティングは無機物質を斜め蒸着した膜上に形成されていることを特徴とする光ピックアップ装置。 - 請求項1〜3の何れか一つに記載の光ピックアップ装置において、
前記偏光グレーティングは有機延伸膜により形成されていることを特徴とする光ピックアップ装置。 - 請求項1〜5の何れか一つに記載の光ピックアップ装置において、
前記偏光グレーティングには複数波長に対して略1/4波長板となる機能を有する素子が一体化されていることを特徴とする光ピックアップ装置。 - 請求項6記載の光ピックアップ装置において、
略1/4波長板は位相差が各波長に対して90±19°の範囲にあることを特徴とする光ピックアップ装置。 - 光源からの光束を光記録媒体上の記録面に照射し、前記記録面により反射された戻り光束を受光手段により受光しつつ情報の書き込み、消去または再生を行う光ピックアップ装置を備えた光ディスクドライブ装置において、
前記光ピックアップ装置として、請求項1〜7の何れか一つに記載の光ピックアップ装置を搭載したことを特徴とする光ディスクドライブ装置。
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