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JP4532634B2 - 細孔の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、細孔の製造方法に関する
【0002】
【従来の技術】
金属及び半導体の薄膜、細線、ドットなどでは、ある特徴的な長さより小さいサイズにおいて、電子の動きが閉じ込められることにより、特異な電気的、光学的、化学的性質を示すことがある。このような観点から、機能性材料として、数100nmより微細な構造を有する材料(ナノ構造体)への関心が高まっている。
【0003】
こうしたナノ構造体の製造方法としては、例えば、フォトリソグラフィーをはじめ、電子線露光、X線露光などの微細パターン形成技術をはじめとする半導体加工技術によって直接的にナノ構造体を製造する方法が挙げられる。
【0004】
また、このような製造方法のほかに、自然に形成される規則的な構造、すなわち、自己規則的に形成される構造をベースに、新規なナノ構造体を実現しようとする試みがある。これらの手法は、ベースとして用いる微細構造によっては、従来の方法を上まわる微細で特殊な構造を製造できる可能性があるため、多くの研究が行われ始めている。
【0005】
このような自己規則的手法として、ナノサイズの細孔を有するナノ構造体を容易に、制御よく製造することができる陽極酸化が挙げられる。たとえば、アルミニウム及びその合金を酸性浴中で陽極酸化することで製造する陽極酸化アルミナが知られている。
【0006】
Al板を酸性電解質中で陽極酸化すると、多孔質酸化皮膜が形成される(たとえばR.C.Furneaux,W.R.Rigby&A.P.Davids、“NATURE”、Vol.337、Pl47(1989)等参照)。この多孔質酸化皮膜の特徴は、直径が数nm〜数百nmの極めて微細な円柱状細孔(ナノホール)が、数nm〜数百nmの間隔(セルサイズ)で平行に配列するという特異的な幾何学的構造を有することにある。この円柱状の細孔は、高いアスペクト比を有し、断面の径の一様性にも優れている。またこの細孔の径及び間隔は、陽極酸化の際の電流、電圧を調整することにより、酸化皮膜の厚さ、細孔の深さは陽極酸化の時間を制御することで、ある程度の制御が可能である。
【0007】
また細孔の垂直性、直線性及び独立性を改善するために、2段階の陽極酸化を行なう方法、すなわち、陽極酸化を行って形成した多孔質酸化皮膜を一旦除去した後に再び陽極酸化を行なって、より良い垂直性、直線性、独立性を示す細孔を製造する方法が提案されている(“Jpn.Journal of Applied Phisics” ,Vol.35,Part2,No.lB,pp.Ll26〜Ll29,l996年1月15日発行)。ここで、この方法は最初の陽極酸化により形成した陽極酸化皮膜を除去するときにできるアルミニウム板の表面の窪みが、2度目の陽極酸化の細孔形成開始点となることを用いている。
【0008】
さらに、細孔の形状、間隔及びパターンの制御性を改善するために、スタンパーを用いて細孔形成開始点を形成する方法、すなわち、複数の突起を表面に備えた基板をアルミニウム板の表面に押しつけてできる窪みを細孔形成開始点として形成した後に陽極酸化を行なって、より良い形状、間隔及びパターンの制御性を示す細孔を製造する方法も提案されている(特開平10−121292号公報)。
【0009】
この陽極酸化アルミナの特異的な幾何学構造に着目した、さまざまな応用が試みられている。益田による解説が詳しいが、以下、応用例を列記する。たとえば、陽極酸化膜の耐摩耗性、耐絶縁性を利用した皮膜としての応用や、皮膜を剥離してのフィルターヘの応用がある。さらには、ナノホール内に金属や半導体等を充填する技術や、ナノホールのレプリカ技術を用いることより、着色、磁気記録媒体、EL発光素子、エレクトロクロミック素子、光学素子、太陽電池、ガスセンサをはじめとするさまざまな応用が試みられている。さらには、量子細線、MIM素子などの量子効果デバイス、ナノホールを化学反応場として用いる分子センサーなど多方面への応用が期待されている(益田“固体物理”、31,493(1996))。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
先に述べた半導体加工技術による直接的なナノ構造体、細孔の製造方法は、歩留まりの悪さや装置のコストが高いなどの問題があり、簡易な手法で再現性よく製造できる手法が望まれている。
【0011】
このような観点から陽極酸化の手法は、ナノ構造体、細孔を比較的容易に、制御よく製造することができるので好ましい。
【0012】
しかしながら通常の陽極酸化のみで製造される細孔体は、その細孔の形状、パターンを制御する多くの技術が開発されているものの、その制御には限りがあった。陽極酸化における制御としては、陽極酸化電圧で細孔間隔を、時間で細孔の深さを、ポアワイド処理で細孔径を、ある程度制御可能であることが知られている。さらには、細孔の配列を制御した例として、益田らにより、適当な陽極酸化条件のもとで陽極酸化をすることでハニカム状に配列した規則化ナノホールを製造した例が報告されている。ただしこの規則化ナノホールにおいては、製造しうる細孔の間隔には制限があること、長時間の陽極酸化が必要であることなどの課題があった。
【0013】
また2段階の陽極酸化を行なう方法においては、細孔の垂直性、直進性及び独立性は改善され、さらに局所的には細孔の間隔及びパターンの制御性の良い部分も存在するが、全体的に見ると細孔の間隔及びパターンは一定ではなく、これらの制御性が良くないという課題があった。
【0014】
さらにスタンパーを用いて細孔形成開始点を形成する方法においては、細孔の形状、間隔及びパターンの制御性は改善されるが、以下に述べるような課題があった。
(1)スタンパーを使用しているので、表面に凹凸のある被加工物に対しては、細孔形成開始点を均一に形成することは困難である。
(2)スタンパー使用時に被加工物に圧力をかける必要があるので、機械的強度が強くない被加工物に対しては、被加工物が破壊されてしまう危険があるので適用困難である。
【0015】
(3)スタンパーによる圧縮を利用しているので、アルミニウム表面に膜が形成されたような被加工物に対しては、表面にアルミニウムを露出させることは困難であるのでスタンプ位置を細孔形成開始点とすることは困難である。
(4)スタンパーの使用時には油圧プレスを用いねばならず、パターンの位置決めを高精度に行なうことは容易ではない。
(5)スタンパーの製造には、例えば電子ビームリソグラフィーのような手間のかかる微細加工技術を用いねばならず、均一な高密度の突起を有するスタンパーを欠陥なしに短時間で製造するのは容易ではない。
【0016】
本発明の目的はこれらの課題を解決することにある。
すなわち、本発明の目的は、陽極酸化により製造される細孔および細孔を有する構造体において、細孔の形状、間隔、パターン、位置、方向等を制御する技術を提供することである。
【0017】
同時に本発明では、被加工物の形態、例えば表面凹凸、機械的強度、表面の膜の存在等の制約を受けずに、かつパターン位置の高精度の制御が可能であり、かつ容易に短時間で製造可能な技術を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の細孔の製造方法は、Alを主成分とするバルクもしくは膜である被加工物、またはAlを主成分とするバルクもしくは膜に表面膜を有する被加工物に対して、選択的に荷電粒子ビームを照射して該荷電粒子ビームの照射場所にのみ細孔形成開始点を形成する工程、および該被加工物の複数の場所に対して該荷電粒子ビームを照射し、照射量の差で前記細孔形成開始点を形成する工程のうち、いずれかの工程と、前記細孔形成開始点を有する前記被加工物を陽極酸化することにより、該細孔形成開始点から該細孔形成開始点に対応した細孔を形成する工程を有することを特徴とする。
【0020】
前記荷電粒子ビームが、集束イオンビームあるいは電子ビームであることをも特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、主に図1を用いて、本発明の細孔、細孔を有する構造体の製造方法について説明する。図1は本発明のナノ構造体の製造方法の一例を示す工程図である。以下の工程(a)〜(c)は、主に図1の(a)〜(c)に対応する。
【0030】
(a)被加工物の準備
まず、細孔を形成する被加工物1を準備する。
本発明が好ましく適用可能なの被加工物としては、Alを主成分とする部材が挙げられるが、陽極酸化による細孔形成が可能な材質であれば、特に限定されるものではない。例えば、Si、InPあるいはGaAsを主成分とする部材なども本発明の被加工物として用いることができる。
【0031】
本発明が好ましく適用可能な被加工物の形態の例を図3の(a)〜(d)に示す。
第1の形態の例としては、図3(a)に示すようなAlを主成分とするバルク11が挙げられる。またAlを主成分とするバルク11において、表面に平滑性を持たせるために鏡面研磨加工を行なうことは必ずしも必要ではなく、多少の表面凹凸が存在しても本発明は適用可能である。
【0032】
次に第2の形態の例としては、図3の(b)に示すような基体13上にAlを主成分とする膜12を形成したものも挙げられる。このとき基体13としては、石英ガラスをはじめとする絶縁体基板やシリコンやガリウム砒素をはじめとする半導体基板などの基板や、これらの基板の上に1層以上の膜を形成したものが挙げられる。しかし、Alを主成分とする膜12の陽極酸化による細孔形成に不都合がなければ、基体13の材質、厚さ、機械的強度などは特に限定されるものではない。例えば基体13として基板上にTiやNbなどの細孔形成終点部材の膜を形成したものを用いれば、細孔の深さの均一性を上げることも可能になる。またAlを主成分をする膜12の成膜方法は、抵抗加熱蒸着、EB蒸着、スパッタ、CVDをはじめとする任意の成膜方法が適用可能である。またAlを主成分とする膜12において、グレインの存在などに起因する表面凹凸が存在しても本発明は適用可能である。
【0033】
次に、第3の形態の例としては、Alを主成分とするバルク11に表面膜14を形成したもの(図3(c))、あるいは基体上13にAlを主成分とする膜12を形成したものに表面膜14を形成したもの(図3(d))が挙げられる。このとき表面に形成する表面膜14の材質としては、例えば絶縁体、バルブ金属(Nb、Ti、Ta、Zr、Hfなど)あるいはCなどが挙げられるが、陽極酸化による細孔形成に不都合でない材質であれば、特に限定されるものではない。
【0034】
また表面膜14としては単層の膜のみならず2層以上の膜も挙げられるが、陽極酸化による細孔形成に不都合がなければ、個々の層の材質やその組み合わせなどは特に限定されるものではない。例えば図8(a)に示すように表面膜14が絶縁体膜18及びその上に形成した導電性膜17である2層膜である被加工物の場合には、製造されたナノ構造体は図8(c)のようになるが、最上面の導電性膜を利用することによって製造されたナノ構造体をマイクロ電子デバイスとして応用することも可能になる。また表面膜14において、グレインの存在などに起因する表面凹凸が存在しても本発明は適用可能である。
【0035】
本発明の被加工物の形状としては平滑な板状のものに限らず、曲面を有するもの、表面にある程度の凹凸や段差を有するものなどが挙げられるが、陽極酸化による細孔形成に不都合がなければ、特に限定されるものではない。
【0036】
(b)細孔形成開始点の形成工程
上記被加工物1に粒子線10(具体的な例としては集束イオンビームや、電子ビーム)を照射することで、所望の位置に細孔形成開始点2を形成する。
【0037】
被加工物への粒子線の照射位置の設定は、粒子線照射装置に付属させた観察手段を用いることにより容易に高精度で行なうことが可能である。
【0038】
この観察手段としては、特に、集束イオンビームや電子ビームなどの粒子線を試料上で走査したときに発生する2次電子を検出して走査像を得る方法が挙げられる。この方法では観察時に粒子線を被加工物に照射することになる。しかし、充分に少ない量の粒子線を用いて走査像を得ることで、被加工物のパターニング位置を設定する際の粒子線照射の影響を実質的に無視することは可能である。
【0039】
粒子線の照射位置を移動させる方法としては、粒子線自体をスキャンするなどして照射位置を移動させる方法、被加工物を移動させる方法、あるいはその両者を組み合わせる方法などが挙げられる。ここで粒子線自体を移動させる方法は装置的に合理的であるが、移動可能な距離に制限があるので、大面積かつ高密度に細孔形成開始点を形成したいときには両者を組み合わせる方法が適していると考えられる。また被加工物を移動させる方法についても、高精度の位置制御が可能な試料ステージを用いれば、本発明を適用することは可能である。
【0040】
次に本発明の粒子線照射による細孔形成開始点の形成方法の例を、図4、図10、図11を用いて説明する。このとき図4(a)、図4(c)、図10(a)、図10(c)、図11(a)はほぼハニカム状に細孔形成開始点を形成した例である。また、図4(b)、図4(d)、図10(b)、図10(d)、図11(b)はほぼ正4角形状に細孔形成開始点を形成した例である。ここで示す例の他にも様々の例が考えられるが、陽極酸化による細孔形成に不都合がなければ、特に限定されるものではない。
【0041】
大きく分けると、本発明の粒子線照射による細孔形成開始点の形成方法には、以下の3つの方法がある。なお、下記の第一の方法〜第三の方法において、本発明は第一の方法を用いるものであり、第二の方法及び第三の方法は参考例として示す。
第一の方法は、被加工物表面に粒子線を照射することで、被加工物表面を物理的およびあるいは化学的に変化させる方法である。
【0042】
そして、第二の方法は、被加工物表面に形成したマスク(陽極酸化を抑制する膜)に粒子線を照射することで部分的にマスクを除去し、被加工物の表面を部分的に露出させて、そこを細孔形成開始点とする方法である。
【0043】
さらに、第三の方法は、被加工物表面に粒子線を照射することで、被加工物を取り巻く雰囲気に存在する原料から、被加工物表面に細孔形成開始点としたい箇所の周りにマスク(陽極酸化を抑制する膜)を形成する方法である。
【0044】
まず、第一の方法について説明する。
第一の方法には、細孔形成開始点としたい場所のみに、選択的に粒子線を照射する方法と、細孔形成開始点としたい場所以外にも粒子線を照射するが、その照射量の差で、細孔形成開始点を形成する方法とがある。
【0045】
上記、細孔形成開始点としたい場所のみに、選択的に、粒子線を照射する方法の例としては、例えば、被加工物にドット(円)状に複数の領域に粒子線を照射する方法(図4(a)、(b))である。図4(a)、(b)に示す方法では、あるドット位置31に粒子線を滞在させた後に次のドット位置31に移動して粒子線を滞在させることを繰り返し行なう。このようにすることで、粒子線が照射された領域に細孔形成開始点を形成することができる。ここでドット間の移動時に粒子線を止めたくない場合には、ドット間の移動時間をドット位置での滞在時間に比べて非常に短くすることにより、ドット間の移動の際の粒子線照射の影響を実質的になくすことが可能である。
【0046】
また、上記粒子線の照射量の差で細孔形成開始点を形成する方法の例としては、例えば、被加工物に粒子線をライン状にそして交点を形成するように照射する方法(図4(c)、(d))がある。この方法は例えば、被加工物に粒子線を異なる方向にライン状に照射することで、少なくとも、2回照射される部分(交点)を形成する。より具体的には、例えば、図4(c)、(d)に示すように、粒子線を互いに直交するライン32状にスキャンし、1度だけ照射する方法が挙げられる。 この方法においては、ラインの交点33においてはその周囲に比べて粒子線が複数回照射されるので、ラインの交点33に細孔形成開始点を形成できる。
【0047】
ここで、粒子線を照射した箇所、あるいは粒子線照射量(回数)の多い箇所が細孔形成開始点になる理由を以下に述べる。
粒子線として、集束イオンビームを用いた場合には、イオン注入による化学的な変化(組成変化など)、及びまたは、イオンエッチングによる物理的な変化により、周囲と異なる状態が被加工物表面に形成され、それが陽極酸化の際の特異点(細孔形成開始点)となり陽極酸化が進行すると推定している。
【0048】
また、粒子線として、電子線を用いた場合には、電子ビーム照射による熱的な変形、ダメージ発生、蒸発などの物理的な変化、及びまたは化学的な変化(組成変化など)によって、周囲と異なる状態が被加工物表面に形成され、それが陽極酸化の際の特異点(細孔形成開始点)となり陽極酸化が進行すると推定している。
【0049】
上記した製造方法は、被加工物の表面に粒子線を照射することで、被加工物に直接、何らかの変化を生じせしめた部位を細孔形成開始点とするものである。しかし、本発明の細孔形成開始点の形成方法は、上記方法に限られるものではない。
【0050】
次に、前記した本発明の第二の方法について説明する。
この方法は、例えば、図3(c)や図3(d)あるいは図8(a)に示すように被加工物の表面に予め、陽極酸化を抑制する膜(表面膜)14を配置し、この膜の所望の位置にだけ、粒子線を照射し、これによって上記膜を部分的に除去し、被加工物の表面を露出させる(図8(b)、図11(a)、(b))。この方法によって、露出した被加工物の表面を細孔形成開始点とするものである。上記、細孔形成開始点としたい場所のみに粒子線を照射する方法の例としては、例えば、被加工物にドット(円)状に粒子線を照射する方法(図11(a)、(b))が挙げられる。図11(a)、(b)に示す方法では、あるドット位置37に粒子線を滞在させた後に次のドット位置37に移動して粒子線を滞在させることを繰り返し行なう。このようにすることで、粒子線が照射された領域の表面膜14を除去し、被加工を露出させ、露出した領域を細孔形成開始点とすることができる。ここでドット間の移動時に粒子線を止めたくない場合には、ドット間の移動時間をドット位置での滞在時間に比べて非常に短くすることにより、ドット間の移動の際の粒子線照射の影響を実質的になくすことが可能である。
【0051】
次に、前記した本発明の第三の方法について説明する。
この方法は、上記第二の方法とは逆に、図9(b)に示す様に、陽極酸化を抑制する膜を形成するための原料を含む雰囲気7中で、被加工物の所望の領域に粒子線を照射することで、被加工物の表面に前記した陽極酸化を抑制する膜14を所望の位置にのみ配置することができる。そして、その結果、粒子線を照射していない被加工物の表面(膜14が形成されていない被加工物の表面)を、細孔形成開始点とすることができる(図10)。この方法による細孔形成開始点の形成方法の一例として、例えば、細孔形成開始点としたいパターン(図10(a)、(b)ではドット(円)状、図10( c),( d) では矩形状)を残して、残る被加工物の表面35を粒子線で照射することで、細孔形成開始点を形成することができる。特に、図10( c),( d) に示したパターンにおいては、被加工物表面に、粒子線をライン状に走査し、ライン状の陽極酸化を抑制する膜を間隔を置いて配置することで、陽極酸化を抑制する膜で囲まれた領域38を細孔形成開始点とすることができる。そのため、簡易に細孔形成開始点を形成することができるので好ましい。
【0052】
上記陽極酸化を抑制する膜としては、例えば絶縁体が挙げられるが、被加工物の陽極酸化を抑制することのできる材料であれば導電体でも半導体でも構わない。しかし、陽極酸化を安定に行うためには、導電体を用いる場合には貴金属を除くことが好ましいる。
【0053】
ここで陽極酸化を抑制する膜を形成するための原料を含む雰囲気中での粒子線の非照射位置が細孔形成開始点になる理由を説明する。粒子線照射位置において、上記原料が、熱分解などにより、粒子線照射位置の被加工物上に膜が形成される。そして形成された膜によって、膜の直下に存在する被加工物への細孔形成が抑制されるために、粒子線非照射位置での細孔の形成(成長)が進行すると推定している。
【0054】
上記陽極酸化を抑制する膜を形成するための原料の種類の第1の態様としては、金属を成分として有する材料が挙げられる。例えば、W(CO)6、Mo(CO)6のような金属カルボニルや金属有機化合物、SiCl4、TiCl4、ZrCl4、TaCl4、MoCl5、WF6などの金属ハロゲン化物、あるいはSiH4 、Si26 などのような金属水素化物のガスが挙げられる。
【0055】
また、上記陽極酸化を抑制する膜を形成するための原料の種類の第2の態様としては、金属を成分として含まない、有機化合物のガスが挙げられる。例えばピレン、トルニトリルなどの芳香族化合物、メタン、エタンなどの炭化水素化合物、アセトンなどのケトン類などのガスが挙げられる。ただし陽極酸化による細孔形成に不都合がなければ、表面膜形成用ガスの種類は特に制限されるものではない。
【0056】
また上記陽極酸化を抑制する膜を形成するための原料の使用法としては、単独で用いること、Ar、He、N2 などのガスと混合して用いることなどが挙げられるが、陽極酸化による細孔形成に不都合がなければ特にこれらに限定されるものではない。
【0057】
さらに上述した第1の原料を使用した場合には、上記陽極酸化を抑制する膜14は、金属を含む。例えばW(CO)6を原料として使用した場合には、Wを含む膜が形成される。一方、上述の第2の原料を使用した場合には、上記陽極酸化を抑制する膜14は、炭素を含む膜となる。ただしこれらの膜中には雰囲気中の他の元素が不純物として含まれる場合がある。
【0058】
また、さらに、上記原料として、Al(CH33や、AlCl3を含む雰囲気7中で、Alを主成分とする被加工物の所望の領域に粒子線を照射することで、被加工物の表面にAl膜が形成され、実質的に凹凸のAlが形成される。そのため、Alの凹部(粒子線を照射していない領域、あるいは粒子線の照射量が少ない領域)を細孔形成開始点とすることもできる。したがって、この場合にAl膜は実質的に陽極酸化を抑制する膜として作用するとみなすことができる。
【0059】
次に、本発明に用いられる粒子線について説明する。
本発明における粒子線として集束イオンビームを用いる場合には、そのイオン種としては、液体金属イオン源である、Ga、Si、Ge、Cs、Nb、Cuなどや、電界電離ガスイオン源であるO、N、H、He、Arなどが挙げられる。しかし、陽極酸化による細孔形成に不都合がなければ、集束イオンビームのイオン種は特に制限されるものではない。
【0060】
ただし実際には扱いやすさ取り扱いやすさなどの理由から、集束イオンビームのイオン種としてGaを使用するのが好ましい。またイオン注入の効果を考慮すると、貴金属のような陽極酸化しにくい元素は、本発明における集束イオンビームのイオン種としては好ましくない場合がある。ただし、前述した陽極酸化を抑制するための膜14を形成するため、あるいは、被加工物表面のイオンエッチングなどの被加工物表面の物理的な変形を行うための場合にはその限りではない。またイオン注入による効果については、イオン種、加速電圧などのプロセス諸条件によって変わってくるが、lppm以上のイオン種の元素が細孔形成開始点に存在していることが望ましい。
【0061】
一方、本発明おける粒子線として電子ビームを用いる場合には、そのエネルギーとして、1keV以上10MeV未満のものを用いることが好ましい。したがって、電子の加速電圧としては、数kV〜数MV程度のものが挙げられる。しかし、陽極酸化による細孔形成に不都合がなければ、電子ビームのエネルギーおよび加速電圧は特に制限されるものではない。ただし実際には細孔の形状の再現性などの理由から電子ビームのエネルギーとしては、10keV以上1MeV以下のものを使用することが好ましい。したがって、電子ビームの加速電圧としても、10kV以上1MV以下が好ましい。
【0062】
次に細孔形成開始点の配置パターンについて説明する。本発明では、細孔形成開始点を任意の位置に形成することが可能である。また、細孔形成開始点位置の間隔及びパターンについては特に限定されるものではない。ただし実際の応用を考慮すると、ほぼ同一の間隔及びパターンの繰り返しの位置に細孔および、細孔を有するナノ構造体を形成することが要求される場合があり、その場合には細孔形成開始点をほぼ同一の間隔及びパターンの繰り返しとなるように形成することになる。
【0063】
このとき陽極酸化による細孔形成において、被加工物として、アルミニウムを主成分とする部材を用いた場合には、細孔のパターンが自己組織化によりほぼハニカム状のパターンの繰り返しになる傾向があるので、あらかじめ細孔形成開始点がほぼハニカム状のパターンの繰り返しになるように形成することが好ましい。このことは深い細孔を有する構造体を形成しようとする場合には特に望ましい。ただし細孔が浅い場合には上記の自己組織化はまだ起こらないので、細孔形成開始点がほぼ正方形状など任意の形状のパターンの繰り返しになるように形成することも可能である。
【0064】
また陽極酸化による細孔形成において細孔の間隔は、陽極酸化に用いる電解液の種類と濃度と温度、及び、陽極酸化電圧印加方法、電圧値、時間などのプロセス諸条件である程度制御できる。そのため、あらかじめ細孔形成開始点をプロセス諸条件から予想される細孔の間隔に形成することが好ましい。例えば、経験的に細孔の間隔2R(nm)と陽極酸化電圧Va(Volt)の間に
【0065】
【数1】
Figure 0004532634
【0066】
の関係があるため、細孔形成開始点の最近接距離(間隔)2Rv(nm)と陽極酸化電圧Va(Volt)の条件として
【0067】
【数2】
Figure 0004532634
【0068】
を満たす条件、特に式2から±30%の誤差範囲の中で式2を満たす条件を適用することが好ましい。
【0069】
このことは深い細孔、および深い細孔を有する構造体を形成しようとする場合には特に望ましい。一方、形成しようとする被加工物の細孔の深さが浅い場合には、細孔形成開始点の間隔に関して上記条件などから規定される制約は緩やかになる。
【0070】
上述したように本発明による細孔形成開始点の間隔(2Rv)は特に制限されるものではないが、実際の応用を考慮すると、5nm以上1000nm以下が好ましい。
【0071】
また、本発明で用いることのできる前述した粒子線の強度分布はほぼガウシアン分布している。そのためとはいえ、各細孔形成開始点に対して照射する粒子線照射領域(すなわち粒子線の直径)は、その隣の細孔形成開始点に照射する粒子線照射領域(すなわち粒子線の直径)と重ならないこと方が望ましい。したがって本発明において加工に用いる粒子線の直径としては、細孔形成開始点の間隔以下であることが好ましい。よって加工に用いる粒子線の直径としては、500nm以下のものが好ましい。
【0072】
(c)細孔形成工程
上記細孔形成開始点を形成した被加工物1に陽極酸化処理を行うことで、細孔形成開始点2に細孔3を有する構造体を製造する。
【0073】
本工程に用いる陽極酸化装置の概略を図5に示す。
図5中、1は被加工物、41は恒温水槽、42はPt板のカソード、43は電解液、44は反応容器、45は陽極酸化電圧を印加する電源、46は陽極酸化電流を測定する電流計である。図では省略してあるが、このほか電圧、電流を自動制御、測定するコンピュータなどが組み込まれている。
【0074】
被加工物1およびカソード42は、恒温水槽により温度を一定に保たれた電解液中に配置され、電源より試料、カソード間に電圧を印加することで陽極酸化が行われる。
【0075】
陽極酸化に用いる電解液は、たとえば、シュウ酸、りん酸、硫酸、クロム酸溶液などが挙げられるが、陽極酸化による細孔形成に不都合がなければ特に限定されるものではない。また各電解液に応じた陽極酸化電圧、温度などの諸条件は、製造するナノ構造体に応じて、適宜設定することができる。
【0076】
さらに上記ナノ構造体を酸溶液(陽極酸化アルミナの場合にはたとえばリン酸溶液)中に浸すポアワイド処理により、適宜、細孔径を広げることができる。酸濃度、処理時間、温度などにより所望の径の細孔を有する構造体とすることができる。
【0077】
<ナノ構造体の構成>
図2に本発明の細孔を有する構造体の構成の一例(陽極酸化アルミナ)を記す。図2(a)は平面図、図2(b)は図2(a)のAA線における断面図を示す。 図2において1は被加工物、3は細孔(ナノホール)、4はバリア層である。
【0078】
ここで本発明の構造体について説明する。この構造体は、円柱状の細孔3を有し、それぞれの細孔3は互いに平行かつほぼ等間隔に配置している。細孔3の直径2rは数nm〜数百nm、間隔(セルサイズ)2Rは数nm〜数百nm程度である。細孔3の間隔、直径は、細孔形成開始点の形成条件や陽極酸化に用いる電解液の濃度と温度、及び、陽極酸化電圧印加方法、電圧値、時間、さらには、その後のポアワイド処理条件などのプロセス諸条件である程度制御することができる。また細孔3の深さd(長さ)は、陽極酸化時間、Alの厚さ等で制御することができ、たとえば10nm〜100μmの間である。
【0079】
また、本発明の製造方法によれば、図2(b)に示した様に、細孔が途中で止まっている形態だけでなく、図6(c)に示す様に、被加工物を貫通する細孔を有する構造体とすることもできる。
【0080】
さらに上記のナノ構造体をモールドまたはマスクとして、ナノ構造体を作ることもできる。このようなナノ構造体の形成の例としては、細孔を有するナノ構造体をモールドとして用いて細孔の中に金属、半導体等の機能材料を埋め込むことにより、量子細線を形成したり、あるいは貫通細孔を有するナノ構造体を蒸着用マスクとして用いて金属、半導体等の機能材料を蒸着することにより、量子ドットを形成したりすることが挙げられるが、ナノ構造体の形成に不都合がなければ特に限定されるものではない。
【0081】
ここで、図7の(c)は細孔3の中に充填材6を埋め込むことにより、量子細線を形成した例を示している。
【0082】
【実施例】
以下に、実施例をあげて、本発明を説明する。
なお、以下の実施例1〜22の中で、実施例1〜3、5〜9、11〜12、14は本発明の実施例を示し、実施例4、10、13、15〜22は参考例を示す。
【0083】
実施例1
(a)被加工物の準備
図1(a)に示すように、被加工物として純度99.99%のAl板の表面を過塩素酸とエタノールの混合溶液中での電界研磨により鏡面加工を行なったものを準備した。
【0084】
(b)細孔形成開始点の形成工程
集束イオンビーム加工装置を用い被加工物に集束イオンビーム照射を行ない、図l(b)に示すように被加工物に細孔形成開始点2を形成した。ここで集束イオンビーム加工装置のイオン種はGa,加速電圧は30kVである。
【0085】
まず、集束イオンビーム加工装置付属の2次電子観察機能を用いて、細孔形成開始点を形成する位置を定めた。次にイオンビーム径約30nm、イオン電流約3pAの集束イオンビームを用いて、図4(a)に示すように間隔約100nmでほぼハニカムのパターンの繰り返しになるようにして被加工物に集束イオンビームをドット状に照射することにより細孔形成開始点の形成を行なった。このとき各ドット位置での集束イオンビームの滞在時間は約10msecであった。
【0086】
(c)細孔の形成工程
図5の陽極酸化装置を用いて被加工物に陽極酸化処理を施し、図1(c)に示すように細孔体を形成した。酸電解液は0.3Mシュウ酸水溶液を用い、恒温水槽により溶液を3℃に保持し、陽極酸化電圧は約40Vとした。
【0087】
次に被加工物を陽極酸化処理後に5wt%リン酸溶液中に30min間浸すことにより、細孔の径を広げた。
【0088】
評価(構造観察)
被加工物をFE−SEM(電界放出走査型電子顕微鏡)にて観察したところ、細孔径は約50nm、細孔間隔は約100nmであり、各細孔はほぼハニカム状のパターンの繰り返しが形成されており、細孔の規則性の高いナノ構造体が形成されているのが確認された。
【0089】
実施例2
(a)被加工物の準備
図3(b)に示すように、被加工物として石英基板上に厚さ約200nmのAl膜を抵抗加熱蒸着法にて成膜したものを準備した。
【0090】
(b)細孔形成開始点の形成工程
集束イオンビーム加工装置を用い被加工物に集束イオンビーム照射を行ない、図l(b)に示すように被加工物に細孔形成開始点を形成した。ここで集束イオンビーム加工装置のイオン種はGa、加速電圧は30kVである。まず集束イオンビーム加工装置付属の2次電子観察機能を用いて、細孔形成開始点を形成する位置を定めた。次に、イオンビーム径約30nm、イオン電流約3pAの集束イオンビームを用いて、図4(b)に示すように間隔約60nmでほぼ正4角形のパターンの繰り返しになるようにして被加工物に集束イオンビームをドット状に照射することにより細孔形成開始点の形成を行なった。このとき各ドット位置での集束イオンビームの滞在時間は約100msecであった。
【0091】
(c)細孔の形成工程
図5の陽極酸化装置を用いて被加工物に陽極酸化処理を施し、図1(c)に示すように細孔体を形成した。酸電解液は0.3M硫酸水溶液を用い、恒温水槽により溶液を3℃に保持し、陽極酸化電圧は約25Vとした。
【0092】
次に被加工物を陽極酸化処理後に5wt%リン酸溶液中に20min間浸すことにより、細孔の径を広げた。
【0093】
評価(構造観察)
被加工物をFE−SEMにて観察したところ、細孔径は約40nm、細孔間隔は約60nmであり、各細孔はほぼ正4角形状のパターンの繰り返しで形成されており、細孔の規則性の高いナノ構造体が形成されているのが確認された。
【0094】
実施例3
(a)被加工物の準備
実施例1と同様な被加工物を準備した。
【0095】
(b)細孔形成開始点の形成工程
集束イオンビーム加工装置を用い被加工物に集束イオンビーム照射を行ない、図l(b)に示すように被加工物に細孔形成開始点を形成した。ここで集束イオンビーム加工装置のイオン種はGa、加速電圧は30kVである。まず集束イオンビーム加工装置付属の2次電子観察機能を用いて、細孔形成開始点を形成する位置を定めた。次にイオンビーム径約30nm、イオン電流約3pAの集束イオンビームを用いて、図4(c)に示すように間隔約100nmでほぼ平行なラインの繰り返しになるように集束イオンビームをライン状に照射したのちに、先のラインに対して60度異なる方向に間隔約100nmでほぼ平行なラインの繰り返しになるように集束イオンビームをライン状に照射することにより、各ラインの交点に細孔形成開始点の形成を行なった。このときラインの交点での集束イオンビームの滞在時間の合計が約10msecになるように、スキャンスピード及びスキャン回数を調整した。
【0096】
(c)細孔の形成工程
図5の陽極酸化装置を用い被加工物に陽極酸化処理を施し、図1(c)に示すように細孔体を形成した。酸電解液は0.3Mシュウ酸水溶液を用い、恒温水槽により溶液を3℃に保持し、陽極酸化電圧は約50Vとした。
【0097】
次に被加工物を陽極酸化処理後に5wt%リン酸溶液中に30min間浸すことにより、細孔の径を広げた。
【0098】
評価(構造観察)
被加工物をFE−SEMにて観察したところ、細孔径は約50nm、細孔間隔は約115nmであり、各細孔はほぼハニカム状のパターンの繰り返しで形成されており、細孔の規則性の高いナノ構造体が形成されているのが確認された。
【0099】
実施例4
(a)被加工物の準備
図8(a)に示すように、Si基板16上に約50nmの細孔終端部材15として使用するTi膜をスパッタ法で成膜して基体13を形成した後に、約500nmのAl膜12を抵抗加熱蒸着法で成膜し、さらに表面膜14として絶縁体膜18である約20nmのSiO2膜をスパッタ法で、導電性膜17である約20nmのPt膜をスパッタ法で形成したものを被加工物1として準備した。
【0100】
(b)細孔形成開始点の形成工程
集束イオンビーム加工装置を用い被加工物に集束イオンビーム照射を行ない、図8(b)に示すように被加工物に細孔形成開始点を形成した。ここで集束イオンビーム加工装置のイオン種はGa、加速電圧は30kVである。まず集束イオンビーム加工装置付属の2次電子観察機能を用いて、細孔形成開始点を形成する位置を定めた。次にイオンビーム径約50nm、イオン電流約60pAの集束イオンビームを用いて、図11(a)に示すように間隔約150nmでほぼハニカムのパターンの繰り返しになるようにして被加工物に集束イオンビームをドット状に照射することにより細孔形成開始点の形成を行なった。このとき各ドット位置での集束イオンビームの滞在時間は約30msecであった。
【0101】
(c)細孔の形成工程
図5の陽極酸化装置を用い被加工物に陽極酸化処理を施し、細孔体を形成した。酸電解液は0.3Mリン酸水溶液を用い、恒温水槽により溶液を3℃に保持し、陽極酸化電圧は約70Vとした。ここで陽極酸化時において、電流値の減少により陽極酸化が細孔終瑞部材まで到達したことを確認することができた。
【0102】
次に被加工物を陽極酸化処理後に5wt%リン酸溶液中に30min間浸すことにより、細孔の径を広げた((図8(c)参照)。
【0103】
評価(構造観察)
被加工物をFE−SEMにて観察したところ、表面膜での細孔径は約50nm、アルミナ膜での細孔径は約70nm、細孔間隔は約150nmであり、各細孔はほぼハニカム状のパターンの繰り返しで形成されており、細孔の規則性の高いナノ構造体が形成されているのが確認された。また被加工物の電気的測定を行なったところ、表面のPt膜は導電性を保持していることと同時に、表面のPt膜と細孔終点部材であるTi膜の間で絶縁されていることが確認された。
【0104】
実施例5
本実施例は、細孔を有する部分以外の部分を除去することにより貫通細孔を有するナノ構造体を作製した例である。
【0105】
(a)被加工物の準備、(b)細孔形成開始点の形成工程
実施例1の(a)、(b)と同様な方法を用いて、被加工物を準備した後に被加工物に細孔形成開始点を形成した。
【0106】
(c)細孔の形成工程
図5の陽極酸化装置を用い被加工物に陽極酸化処理を施し、図1(c)に示すように細孔体を形成した。酸電解液は0.3Mシュウ酸水溶液を用い、恒温水槽により溶液を3℃に保持し、陽極酸化電圧は約40Vとした。
【0107】
(d)細孔を有する部分以外の部分の除去工程
細孔を有する部分以外の部分の除去工程を図6(a)〜(c)に示す。まず図6(a)に示すようなナノ構造体をHgCl2飽和溶液に浸すことにより被加工物のAlのバルク11の部分を除去した(図6(b))。次に被加工物を5wt%リン酸溶液中に30min間浸すことによりバリア層4を除去すると同時に細孔の径を広げることによって、貫通細孔5を有するナノ構造体を作製した(図6(c))。
【0108】
評価(構造観察)
被加工物をFE−SEMにて観察したところ、細孔径は約50nm、細孔間隔は約100nmであり、各貫通細孔はほぼハニカム状のパターンの繰り返しで形成されており、貫通細孔の規則性の高いナノ構造体が形成されているのが確認された。
【0109】
実施例6
本実施例は、陽極酸化によって形成した細孔を有するナノ構造体をモールドとして用い、細孔内に金属を充填してナノ構造体(量子細線)を作製した例である。
【0110】
(a)被加工物の準備
図7(a)に示すように、Si基板16上に厚さ約50nmの細孔終端部材15として使用するTi膜をスパッタ法で成膜して基体13を形成した後に、さらに厚さ約500nmのAl膜12を抵抗加熱蒸着法で成膜したものを被加工物1として準備した。
【0111】
(b)細孔形成開始点の形成工程
各ドット位置での集束イオンビームの滞在時間が約100msecであること以外は、実施例1の(b)と同様な方法を用いて、被加工物に細孔形成開始点を形成した。
【0112】
(c)細孔の形成工程
実施例1の(c)と同様な方法を用いて、被加工物に細孔を形成後、細孔の径を広げた(図7(b))。ここで陽極酸化時において、電流値の減少により陽極酸化が細孔終端部材まで到達したことを確認することができた。
【0113】
(d)細孔内への金属充填工程
次にNi金属電着を行うことにより、細孔内に充填材6を充填した(図7(c))。Ni充填は、0.14MのNiSO4、0.5MのH3BO3からなる電解液中で、Niの対向電極と共に浸して電着することでナノホール内にNiを析出させた。
【0114】
評価(構造観察)
Ni充填前の被加工物をFE−SEMにて観察したところ、細孔径は約50nm、細孔間隔は約100nmであり、各細孔はほぼハニカム状のパターンの繰り返しで形成されており、細孔の規則性の高いナノ構造体が形成されているのが確認された。また細孔が細孔終端部材まで到達していることが確認され、細孔終端部材を配置することで細孔の長さが制御されていた。
【0115】
さらにNi充摸後の被加工物をFE−SEMにて観察したところ、細孔はNiで充填されており、太さ約50nmのNiからなる量子細線が形成されていた。
【0116】
比較例1
本比較例1は、実施例1において(b)細孔形成開始点の形成工程を行なわなかった以外は、実施例1と同様な方法でナノ構造体を作製した。
【0117】
評価(構造観察)
被加工物をFE−SEMにて観察したところ、細孔径は30〜50nm、細孔間隔は90〜100nmであり、各細孔はランダムに形成されており、細孔の規則性は低かった。
【0118】
実施例7
(a)被加工物の準備
図1(a)に示すように、被加工物として純度99.99%のAl板の表面を過塩素酸とエタノールの混合溶液中での電解研磨により鏡面加工を行なったものを準備した。
【0119】
(b)細孔形成開始点の形成工程
電子ビーム照射装置を用い被加工物に電子ビーム照射を行ない、図1(b)に示すように被加工物に細孔形成開始点を形成した。ここで電子ビーム照射装置の加速電圧は200kVである。
【0120】
まず電子ビーム照射装置付属の2次電子観察機能を用いて、細孔形成開始点を形成する位置を定めた。次にビーム径約10nmの電子ビームを用いて、図4(a)に示すように間隔(2Rv)約100nmでほぼハニカムのパターンの繰り返しになるようにして被加工物に電子ビームをドット状に照射することにより細孔形成開始点の形成を行なった。
【0121】
(c)細孔の形成工程
図5の陽極酸化装置を用い被加工物に陽極酸化処理を施し、図1(c)に示すように細孔体を形成した。酸電解液は0.3Mシュウ酸水溶液を用い、恒温水槽により溶液を3℃に保持し、陽極酸化電圧は約40Vとした。
【0122】
次に被加工物を陽極酸化処理後、5wt%リン酸溶液中に30min間浸すことにより、細孔の径を広げた。
【0123】
評価(構造観察)
被加工物をFE−SEM(電界放出走査型電子顕微鏡)にて観察したところ、細孔径は約50nm、細孔間隔は約100nmであり、各細孔はほぼハニカム状のパターンの繰り返しが形成されており、細孔の規則性の高いナノ構造体が形成されているのが確認された。
【0124】
実施例8
(a)被加工物の準備
図3(b)に示すように、被加工物として石英基板13上に厚さ約200nmのAl膜12を抵抗加熱蒸着法にて成膜したものを準備した。
【0125】
(b)細孔形成開始点の形成工程
電子ビーム照射装置を用い被加工物に電子ビーム照射を行ない、図1(b)に示すように被加工物に細孔形成開始点を形成した。ここで電子ビーム照射装置の加速電圧は200kVである。まず電子ビーム照射装置付属の2次電子観察機能を用いて、細孔形成開始点を形成する位置を定めた。次にビーム径約10nmの電子ビームを用いて、図4(b)に示すように間隔(2Rv)約60nmでほぼ正4角形のパターンの繰り返しになるようにして被加工物に電子ビームをドット状に照射することにより細孔形成開始点の形成を行なった。
【0126】
(c)細孔の形成工程
図5の陽極酸化装置を用い被加工物に陽極酸化処理を施し、図1(c)に示すように細孔体を形成した。酸電解液は0.3M硫酸水溶液を用い、恒温水槽により溶液を3℃に保持し、陽極酸化電圧は約25Vとした。
【0127】
次に被加工物を陽極酸化処理後、5wt%リン酸溶液中に20min間浸すことにより、細孔の径を広げた。
【0128】
評価(構造観察)
被加工物をFE−SEMにて観察したところ、細孔径は約40nm、細孔間隔は約60nmであり、各細孔はほぼ正4角形状のパターンの繰り返しで形成されており、細孔の規則性の高いナノ構造体が形成されているのが確認された。
【0129】
実施例9
(a)被加工物の準備
実施例7と同様な被加工物を準備した。
【0130】
(b)細孔形成開始点の形成工程
電子ビーム照射装置を用い被加工物に電子ビーム照射を行ない、図1(b)に示すように被加工物に細孔形成開始点を形成した。ここで電子ビーム照射装置の加速電圧は200kVである。まず電子ビーム照射装置付属の2次電子観察機能を用いて、細孔形成開始点を形成する位置を定めた。次にビーム径約30nmの電子ビームを用いて、図4(c)に示すように間隔約100nmでほぼ平行なラインの繰り返しになるように電子ビームをライン状に照射したのちに、先のラインに対して60度異なる方向に間隔約100nmでほぼ平行なラインの繰り返しになるように電子ビームをライン状に照射することにより、各ラインの交点に細孔形成開始点の形成を行なった。
【0131】
(c)細孔の形成工程
図5の陽極酸化装置を用い被加工物に陽極酸化処理を施し、図1(c)に示すように細孔体を形成した。酸電解液は0.3Mシュウ酸水溶液を用い、恒温水槽により溶液を3℃に保持し、陽極酸化電圧は約50Vとした。
【0132】
次に被加工物を陽極酸化処理後、5wt%リン酸溶液中に30min間浸すことにより、細孔の径を広げた。
【0133】
評価(構造観察)
被加工物をFE−SEMにて観察したところ、細孔径は約50nm、細孔間隔は約115nmであり、各細孔はほぼハニカム状のパターンの繰り返しで形成されており、細孔の規則性の高いナノ構造体が形成されているのが確認された。
【0134】
実施例10
(a)被加工物の準備
図8の(a)に詳細に示すように、Si基板16上に厚さ約50nmの細孔終点部材15として使用するTi膜をスパッタ法で成膜して基体13を形成した後に、厚さ約500nmのAl膜12を抵抗加熱蒸着法で成膜し、さらに表面膜14として絶縁体膜18である厚さ約20nmのSiO2 膜をスパッタ法で、導電性膜17である厚さ約20nmのPt膜をスパッタ法で形成したものを被加工物1として準備した。
【0135】
(b)細孔形成開始点の形成工程
電子ビーム照射装置を用い被加工物に電子ビーム照射を行ない、図8(b)に示すように被加工物に細孔形成開始点2を形成した。ここで電子ビーム照射装置の加速電圧は200kVである。まず電子ビーム照射装置付属の2次電子観察機能を用いて、細孔形成開始点を形成する位置を定めた。次にイオンビーム径約10nmの電子ビームを用いて、図11(a)に示すように間隔約150nmでほぼハニカムのパターンの繰り返しになるようにして被加工物に電子ビームをドット状に照射することにより細孔形成開始点の形成を行なった。
【0136】
(c)細孔の形成工程
図5の陽極酸化装置を用い被加工物に陽極酸化処理を施し、細孔体を形成した。酸電解液は0.3Mリン酸水溶液を用い、恒温水槽により溶液を3℃に保持し、陽極酸化電圧は約70Vとした。ここで陽極酸化時において、電流値の減少により陽極酸化が細孔終点部材まで到達したことを確認することができた。
【0137】
次に被加工物を陽極酸化処理後、5wt%リン酸溶液中に30min間浸すことにより、細孔の径を広げた((図8(c)参照)。
【0138】
評価(構造観察)
被加工物をFE−SEMにて観察したところ、表面膜での細孔径は約50nm、アルミナ膜での細孔径は約70nm、細孔間隔は約150nmであり、各細孔はほぼハニカム状のパターンの繰り返しで形成されており、細孔の規則性の高いナノ構造体が形成されているのが確認された。また被加工物の電気的測定を行なったところ、表面のPt膜は導電性を保持していることと同時に、表面のPt膜と細孔終点部材であるTi膜の間で絶縁されていることが確認された。
【0139】
実施例11
本実施例は、貫通した細孔を有する構造体を製造した例である。
(a)被加工物の準備および(b)細孔形成開始点の形成工程は、実施例7の(a)、(b)と同様な方法を用いた。
【0140】
(c)細孔の形成工程
図5の陽極酸化装置を用い被加工物に陽極酸化処理を施し、図1(c)に示すように細孔体を形成した。酸電解液は0.3Mシュウ酸水溶液を用い、恒温水槽により溶液を3℃に保持し、陽極酸化電圧は約40Vとした。
【0141】
(d)細孔を有する部分以外の部分の除去工程
細孔を有する部分以外の部分の除去工程を図6の(a)〜(c)に示す。まず図6の(a)に示すようなナノ構造体をHgCl2飽和溶液に浸すことにより被加工物のAlのバルク11の部分を除去した(図6の(b))。次に被加工物を5wt%リン酸溶液中に30min間浸すことによりバリア層4を除去すると同時に細孔の径を広げることによって、貫通細孔5を有するナノ構造体を製造した(図6の(c))。
【0142】
評価(構造観察)
被加工物をFE−SEMにて観察したところ、細孔径は約50nm、細孔間隔は約100nmであり、各貫通細孔はほぼハニカム状のパターンの繰り返しで形成されており、貫通細孔の規則性の高いナノ構造体が形成されているのが確認された。
【0143】
実施例12
本実施例は、陽極酸化によって形成したモールドとして細孔内に金属を充填してナノ構造体(量子細線)を製造した例である。
【0144】
(a)被加工物の準備
図7の(a)に詳細に示すように、Si基板16上に厚さ約50nmの細孔終点部材15として使用するTi膜をスパッタ法で成膜して基体13を形成した後に、さらに厚さ約500nmのAl膜12を抵抗加熱蒸着法で成膜したものを被加工物1として準備した。
【0145】
(b)細孔形成開始点の形成工程
実施例7の(b)と同様な方法を用いて、被加工物に細孔形成開始点を形成した。
【0146】
(c)細孔の形成工程
実施例7の(c)と同様な方法を用いて、被加工物に細孔を形成した後、細孔の径を広げた(図7の(b))。ここで陽極酸化時において、電流値の減少により陽極酸化が細孔終点部材まで到達したことを確認することができた。
【0147】
(d)細孔内への金属充填工程
次に、Ni金属電着を行うことにより、細孔内に充填材6を充填した(図7の(c))。Ni充填は、0.14MのNiSO4、0.5MのH3BO3からなる電解液中で、Niの対向電極と共に浸して電着することでナノホール内にNiを析出させた。
【0148】
評価(構造観察)
Ni充填前の被加工物をFE−SEMにて観察したところ、細孔径は約50nm、細孔間隔は約100nmであり、各細孔はほぼハニカム状のパターンの繰り返しで形成されており、細孔の規則性の高いナノ構造体が形成されているのが確認された。また細孔が細孔終点部材まで到達していることが確認され、細孔終点部材を配置することで細孔の長さが制御されていた。
【0149】
さらにNi充填後の被加工物をFE−SEMにて観察したところ、細孔はNiで充填されており、太さ約50nmのNiからなる量子細線が形成されていた。
【0150】
実施例13
(a)被加工物準備
図9(a)に示すように、被加工物として純度99.99%のAl板の表面を過塩素酸とエタノールの混合溶液中での電界研磨により鏡面加工を行なったものを準備した。
【0151】
(b)細孔形成開始点の形成工程
集束イオンビーム加工装置を用い被加工物に集束イオンビーム照射を行ない、図9(b)に示すように被加工物に細孔形成開始点を形成した。ここで集束イオンビーム加工装置のイオン種はGa、加速電圧は30kVである。
【0152】
まず集束イオンビーム加工装置付属の2次電子観察機能を用いて、細孔形成開始点を形成する位置を定めた。次に、表面膜形成用ガスとしてピレンガスを集束イオンビーム加工装置内に導入した。さらにイオンビーム径約30nm、イオン電流約3pAの集束イオンビームを用いて、図10(a)に示すように集束イオンビームの非照射位置が間隔約150nmでほぼハニカムのパターンの繰り返しになるように集束イオンビームを照射することにより細孔形成開始点の形成を行なった。このとき集束イオンビームの照射位置にはCを含む表面膜が形成されている。
【0153】
(c)細孔の形成工程
図5の陽極酸化装置を用い被加工物に陽極酸化処理を施し、図9(c)に示すように細孔体を形成した。酸電解液は0.3Mリン酸水溶液を用い、恒温水槽により溶液を3℃に保持し、陽極酸化電圧は約70Vとした。
【0154】
次に、被加工物を陽極酸化処理後、5wt%リン酸溶液中に30min間浸すことにより、細孔の径を広げた。
【0155】
評価(構造観察)
被加工物をFE−SEM(電界放出走査型電子顕微鏡)にて観察したところ、細孔径は約50nm、細孔間隔は約150nmであり、各細孔はほぼハニカム状のパターンの繰り返しが形成されており、細孔の規則性の高いナノ構造体が形成されているのが確認された。
【0156】
実施例14
(a)被加工物準備
図3(b)に示すように、被加工物として石英基板13上に約200nmのAl膜12を抵抗加熱蒸着法にて成膜したものを準備した。
【0157】
(b)細孔形成開始点の形成工程
集束イオンビーム加工装置を用い被加工物に集束イオンビーム照射を行ない、図9(b)に示すように被加工物に細孔形成開始点を形成した。ここで集束イオンビーム加工装置のイオン種はGa、加速電圧は30kVである。
【0158】
まず、集束イオンビーム加工装置付属の2次電子観察機能を用いて、細孔形成開始点を形成する位置を定めた。次に、表面膜形成用ガスとしてピレンガスを集束イオンビーム加工装置内に導入した。さらにイオンビーム径約30nm、イオン電流約3pAの集束イオンビームを用いて、図10(b)に示すように集束イオンビームの非照射位置が間隔約150nmでほぼ正4角形のパターンの繰り返しになるように集束イオンビームを照射することにより細孔形成開始点の形成を行なった。このとき集束イオンビームの照射位置にはCを含む表面膜が形成されている。
【0159】
(c)細孔の形成工程
図5の陽極酸化装置を用いて被加工物に陽極酸化処理を施し、図9(c)に示すように細孔体を形成した。酸電解液は0.3Mシュウ酸水溶液を用い、恒温水槽により溶液を3℃に保持し、陽極酸化電圧は約60Vとした。
【0160】
次に被加工物を陽極酸化処理後、5wt%リン酸溶液中に30min間浸すことにより、細孔の径を広げた。
【0161】
評価(構造観察)
被加工物をFE−SEMにて観察したところ、細孔径は約50nm、細孔間隔は約150nmであり、各細孔はほば正4角形状のパターンの繰り返しで形成されており、細孔の規則性の高いナノ構造体が形成されているのが確認された。
【0162】
実施例15
(a)被加工物準備
実施例13と同様な被加工物を準備した。
【0163】
(b)細孔形成開始点の形成工程
集束イオンビーム加工装置を用い被加工物に集束イオンビーム照射を行ない、図9(b)に示すように被加工物に細孔形成開始点を形成した。ここで集束イオンビーム加工装置のイオン種はGa、加速電圧は30kVである。
【0164】
まず、集束イオンビーム加工装置付属の2次電子観察機能を用いて、細孔形成開始点を形成する位置を定めた。次に表面膜形成用ガスとしてW(CO)6ガスを集束イオンビーム加工装置内に導入した。次にイオンビーム径約30nm、イオン電流約3pAの集束イオンビームを用いて、図10(c)に示すように間隔約150nmでほぼ平行なラインの繰り返しになるように集束イオンビームをライン状に照射したのちに、先のラインに対して60度異なる方向に間隔約150nmでほぼ平行なラインの繰り返しになるように集束イオンビームをライン状に照射することにより、各ラインに囲まれた領域に細孔形成開始点の形成を行なった。このとき集束イオンビームの照射位置にはWを含む表面膜が形成されている。
【0165】
(c)細孔の形成工程
図5の陽極酸化装置を用い被加工物に陽極酸化処理を施し、図9(c)に示すように細孔体を形成した。酸電解液は0.3Mリン酸水溶液を用い、恒温水槽により溶液を3℃に保持し、陽極酸化電圧は約80Vとした。
【0166】
次に、被加工物を陽極酸化処理後、5wt%リン酸溶液中に30min間浸すことにより、細孔の径を広げた。
【0167】
評価(構造観察)
被加工物をFE−SEMにて観察したところ、細孔径は約50nm、細孔間隔は約170nmであり、各細孔はほぼハニカム状のパターンの繰り返しで形成されており、細孔の規則性の高いナノ構造体が形成されているのが確認された。
【0168】
実施例16
本実施例は、細孔を有する部分以外の部分を除去することにより貫通細孔を有するナノ構造体を製造した例である。
【0169】
(a)被加工物準備、(b)細孔形成開始点の形成工程
実施例13の(a)、(b)と同様な方法を用いて、被加工物を準備した後に被加工物に細孔形成開始点を形成した。
【0170】
(c)細孔の形成工程
図5の陽極酸化装置を用い被加工物に陽極酸化処理を施し、図9(c)に示すように細孔体を形成した。酸電解液は0.3Mシュウ酸水溶液を用い、恒温水槽により溶液を3℃に保持し、陽極酸化電圧は約70Vとした。
【0171】
(d)細孔を有する部分以外の部分の除去工程
細孔を有する部分以外の部分の除去工程を図6の(a)〜(c)に示す。
まず図9(c)に示すような被加工物をArイオンエッチングすることにより表面膜14を除去した(図6の(a))。次に被加工物をHgCl2飽和溶液に浸すことにより被加工物のAlのバルク11の部分を除去した(図6の(b))。次に被加工物を5wt%リン酸溶液中に30min間浸すことによりバリア層4を除去すると同時に細孔の径を広げることによって、貫通細孔5を有するナノ構造体を製造した(図6の(c))。
【0172】
評価(構造観察)
被加工物をFE−SEMにて観察したところ、細孔径は約50nm、細孔間隔は約150nmであり、各貫通細孔はほぼハニカム状のパターンの繰り返しで形成されており、貫通細孔の規則性の高いナノ構造体が形成されているのが確認された。
【0173】
実施例17
本実施例は、陽極酸化によって形成した細孔を有するナノ構造体をモールドとして用いて、細孔内に金属を充填してナノ構造体(量子細線)を製造した例である。
【0174】
(a)被加工物準備
図7の(a)に詳細に示すように、Si基板16上に厚さ約50nmの細孔終端部材15として使用するTi膜をスパッタ法で成膜して基体13を形成した後に、さらに厚さ約500nmのAl膜12を抵抗加熱蒸着法で成膜したものを被加工物1として準備した。
【0175】
(b)細孔形成開始点の形成工程
実施例13の(b)と同様な方法を用いて、被加工物に細孔形成開始点を形成した。
【0176】
(c)細孔の形成工程
実施例13の(c)と同様な方法を用いて、被加工物に細孔を形成後、細孔の径を広げた(図7の(b))。ここで陽極酸化時において、電流値の減少により陽極酸化が細孔終端部材まで到達したことを確認することができた。
【0177】
(d)細孔内への金属充填工程
次にNi金属電着を行うことにより、細孔内に充填材6を充填した(図7の(c))。Ni充填は、0.14MNiSO4、0.5MH3BO3からなる電解液中で、Niの対向電極と共に浸して電着することでナノホール内にNiを析出させた。
【0178】
評価(構造観察)
Ni充填前の被加工物をFE−SEMにて観察したところ、細孔径は約50nm、細孔間隔は約150nmであり、各細孔はほぼハニカム状のパターンの繰り返しで形成されており、細孔の規則性の高いナノ構造体が形成されているのが確認された。また細孔が細孔終端部材まで到達していることが確認され、細孔終端部材を配置することで細孔の長さが制御されていた。
【0179】
さらにNi充填後の被加工物をFE−SEMにて観察したところ、細孔はNiで充填されており、太さ約50nmのNiからなる量子細線が形成されていた。
【0180】
実施例18
(a)被加工物準備
図9(a)に示すように、被加工物として純度99.99%のAl板の表面を過塩素酸とエタノールの混合溶液中での電界研磨により鏡面加工を行なったものを準備した。
【0181】
(b)細孔形成開始点の形成工程
電子ビーム照射装置を用い被加工物に電子ビーム照射を行ない、図9(b)に示すように被加工物に細孔形成開始点を形成した。ここで電子ビーム照射装置の加速電圧は200kVである。
【0182】
まず、電子ビーム照射装置付属の2次電子観察機能を用いて、細孔形成開始点を形成する位置を定めた。次に表面膜形成用ガスとしてピレンガスを電子ビーム照射装置内に導入した。さらにビーム径約10nmの電子ビームを用いて、図10(a)に示すように電子ビームの非照射位置が間隔約150nmでほぼハニカムのパターンの繰り返しになるように電子ビームを照射することにより細孔形成開始点の形成を行なった。このとき電子ビームの照射位置にはCを含む表面膜が形成されている。
【0183】
(c)細孔の形成工程
図5の陽極酸化装置を用い被加工物に陽極酸化処理を施し、図9(c)に示すように細孔体を形成した。酸電解液は0.3Mリン酸水溶液を用い、恒温水槽により溶液を3℃に保持し、陽極酸化電圧は約70Vとした。
【0184】
次に被加工物を陽極酸化処理後、5wt%リン酸溶液中に30min間浸すことにより、細孔の径を広げた。
【0185】
評価(構造観察)
被加工物をFE−SEM(電界放出走査型電子顕微鏡)にて観察したところ、細孔径は約50nm、細孔間隔は約150nmであり、各細孔はほぼハニカム状のパターンの繰り返しが形成されており、細孔の規則性の高いナノ構造体が形成されているのが確認された。
【0186】
実施例19
(a)被加工物準備
図9(a)に示すように、被加工物として石英基板上に厚さ約200nmのAl膜を抵抗加熱蒸着法にて成膜したものを準備した。
【0187】
(b)細孔形成開始点の形成工程
電子ビーム照射装置を用い被加工物に電子ビーム照射を行ない、図9(b)に示すように被加工物に細孔形成開始点を形成した。ここで電子ビーム照射装置の加速電圧は200kVである。
【0188】
まず、電子ビーム照射装置付属の2次電子観察機能を用いて、細孔形成開始点を形成する位置を定めた。次に表面膜形成用ガスとしてピレンガスを電子ビーム照射装置内に導入した。さらにビーム径約10nmの電子ビームを用いて、図10(b)に示すように電子ビームの非照射位置が間隔約150nmでほぼ正4角形のパターンの繰り返しになるように電子ビームを照射することにより細孔形成開始点の形成を行なった。このとき電子ビームの照射位置にはCを含む表面膜が形成されている。
【0189】
(c)細孔の形成工程
図5の陽極酸化装置を用い被加工物に陽極酸化処理を施し、図9(c)に示すように細孔体を形成した。酸電解液は0.3Mシュウ酸水溶液を用い、恒温水槽により溶液を3℃に保持し、陽極酸化電圧は約60Vとした。
【0190】
次に被加工物を陽極酸化処理後、5wt%リン酸溶液中に30min間浸すことにより、細孔の径を広げた。
【0191】
評価(構造観察)
被加工物をFE−SEMにて観察したところ、細孔径は約50nm、細孔間隔は約150nmであり、各細孔はほぼ正4角形状のパターンの繰り返しで形成されており、細孔の規則性の高いナノ構造体が形成されているのが確認された。
【0192】
実施例20
(a)被加工物準備
実施例18と同様な被加工物を準備した。
【0193】
(b)細孔形成開始点の形成工程
電子ビーム照射装置を用い被加工物に電子ビーム照射を行ない、図9(b)に示すように被加工物に細孔形成開始点を形成した。ここで電子ビーム照射装置の加速電圧は200kVである。
【0194】
まず、電子ビーム照射装置付属の2次電子観察機能を用いて、細孔形成開始点を形成する位置を定めた。次に表面膜形成用ガスとしてW(CO)6ガスを電子ビーム照射装置内に導入した。次にビーム径約10nmの電子ビームを用いて、図10(c)に示すように間隔約150nmでほぼ平行なラインの繰り返しになるように電子ビームをライン状に照射したのちに、先のラインに対して60度異なる方向に間隔約150nmでほぼ平行なラインの繰り返しになるように電子ビームをライン状に照射することにより、各ラインに囲まれた領域に細孔形成開始点の形成を行なった。このとき電子ビームの照射位置にはWを含む表面膜が形成されている。
【0195】
(c)細孔の形成工程
図5の陽極酸化装置を用い被加工物に陽極酸化処理を施し、図9(c)に示すように細孔体を形成した。酸電解液は0.3Mリン酸水溶液を用い、恒温水槽により溶液を3℃に保持し、陽極酸化電圧は約80Vとした。
【0196】
次に被加工物を陽極酸化処理後、5wt%リン酸溶液中に30min間浸すことにより、細孔の径を広げた。
【0197】
評価(構造観察)
被加工物をFE−SEMにて観察したところ、細孔径は約50nm、細孔間隔は約170nmであり、各細孔はほぼハニカム状のパターンの繰り返しで形成されており、細孔の規則性の高いナノ構造体が形成されているのが確認された。
【0198】
実施例21
本実施例は、細孔を有する部分以外の部分を除去することにより貫通細孔を有するナノ構造体を製造した例である。
【0199】
(a)被加工物準備、(b)細孔形成開始点の形成工程
実施例18の(a)、(b)と同様な方法を用いて、被加工物を準備した後に被加工物に細孔形成開始点を形成した。
【0200】
(c)細孔の形成工程
図5の陽極酸化装置を用い被加工物に陽極酸化処理を施し、図9(c)に示すように細孔体を形成した。酸電解液は0.3Mシュウ酸水溶液を用い、恒温水槽により溶液を3℃に保持し、陽極酸化電圧は約70Vとした。
【0201】
(d)細孔を有する部分以外の部分の除去工程
細孔を有する部分以外の部分の除去工程を図6の(a)〜(c)に示す。
まず図9の(c)に示すような被加工物をArイオンエッチングすることにより表面膜14を除去した(図6の(a))。次に被加工物をHgCl2飽和溶液に浸すことにより被加工物のAlのバルク11の部分を除去した(図6の(b))。次に被加工物を5wt%リン酸溶液中に30min間浸すことによりバリア層4を除去すると同時に細孔の径を広げることによって、貫通細孔5を有するナノ構造体を製造した(図6の(c))。
【0202】
評価(構造観察)
被加工物をFE−SEMにて観察したところ、細孔径は約50nm、細孔間隔は約150nmであり、各貫通細孔はほぼハニカム状のパターンの繰り返しで形成されており、貫通細孔の規則性の高いナノ構造体が形成されているのが確認された。
【0203】
実施例22
本実施例は、陽極酸化によって形成した細孔を有するナノ構造体をモールドとして用いて、細孔内に金属を充填してナノ構造体(量子細線)を製造した例である。
【0204】
(a)被加工物準備
図7の(a)に詳細に示すように、Si基板16上に厚さ約50nmの細孔終端部材15として使用するTi膜をスパッタ法で成膜して基体13を形成した後に、さらに厚さ約500nmのAl膜12を抵抗加熱蒸着法で成膜したものを被加工物1として準備した。
【0205】
(b)細孔形成開始点の形成工程
実施例18の(b)と同様な方法を用いて、被加工物に細孔形成開始点を形成した。
【0206】
(c)細孔の形成工程
実施例18の(c)と同様な方法を用いて、被加工物に細孔を形成後、細孔の径を広げた(図7の(b))。ここで陽極酸化時において、電流値の減少により陽極酸化が細孔終端部材まで到達したことを確認することができた。
【0207】
(d)細孔内への金属充填工程
次にNi金属電着を行うことにより、細孔内に充填材6を充填した(図7の(c))。Ni充填は、0.14MNiSO4、0.5MHBO3 からなる電解液中で、Niの対向電極と共に浸して電着することでナノホール内にNiを析出させた。
【0208】
評価(構造観察)
Ni充填前の被加工物をFE−SEMにて観察したところ、細孔径は約50nm、細孔間隔は約150nmであり、各細孔はほぼハニカム状のパターンの繰り返しで形成されており、細孔の規則性の高いナノ構造体が形成されているのが確認された。また細孔が細孔終端部材まで到達していることが確認され、細孔終端部材を配置することで細孔の長さが制御されていた。
【0209】
さらにNi充填後の被加工物をFE−SEMにて観察したところ、細孔はNiで充填されており、太さ約50nmのNiからなる量子細線が形成されていた。
【0210】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明には以下のような効果がある。
(1)細孔の配列、間隔、位置、方向等の制御が可能であり、直線性に優れた細孔が規則正しく配置された細孔、細孔を有するナノ構造体(陽極酸化アルミナ)を作製することが可能になる。
(2)細孔形成開始点の形成に粒子線照射を用いているので、表面に凹凸のある被加工物に対しても細孔形成開始点を均一性高く形成することができる。
【0211】
(3)細孔形成開始点の形成に粒子線照射を用いているので、細孔形成開始点を形成するときに被加工物に圧力をかける必要がないので、機械的強度が強くない被加工物に対しても適用可能である。
(4)被加工物表面に膜が形成されたような場合でも、前記膜に粒子線を照射することで、部分的に前記膜を除去し、細孔形成開始点を形成することが可能である。
【0212】
(5)粒子線照射装置を使用するので、付属の2次電子像観察機能などを用いてパターンの位置決めを高精度に行なうことは容易である。
(6)粒子線照射装置を使用するので、直描によって細孔形成開始点を形成できる。そのため、スタンパー製造などに必要なレジスト塗布、電子ビーム露光、レジスト除去といったような手間のかかる工程は不必要であり、短時間で細孔形成開始点を形成することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のナノ構造体の製造方法の一例を示す工程図である。
【図2】本発明のナノ構造体の一例を示す概略図である。
【図3】本発明の被加工物の形態の一例を示す説明図である。
【図4】本発明の粒子線照射による細孔形成開始点の形成の一例を示す説明図である。
【図5】陽極酸化装置を示す概略図である。
【図6】本発明の貫通孔を有するナノ構造体の製造方法の一例を示す工程図である。
【図7】本発明の細孔に充填材を有するナノ構造体の製造方法の一例を示す工程図である。
【図8】本発明のナノ構造体の製造方法の一例を示す工程図である。
【図9】本発明のナノ構造体の製造方法の一例を示す工程図である。
【図10】本発明の粒子線照射による細孔形成開始点の形成の一例を示す説明図である。
【図11】本発明の粒子線照射による細孔形成開始点の形成の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 被加工物
2 細孔形成開始点
3 細孔
4 バリア層
5 貫通細孔
6 充填材
10 粒子線
11 Alのバルク
12 Alの膜
13 基体
14 表面膜
15 細孔終点部材
16 基板
17 導電性膜
18 絶縁体膜
31 ドット照射位置
32 ライン照射位置
33 ライン交点
41 恒温水槽
42 カソード
43 電解液
44 反応容器
45 電源
46 電流計

Claims (2)

  1. Alを主成分とするバルクもしくは膜である被加工物、またはAlを主成分とするバルクもしくは膜に表面膜を有する被加工物に対して、選択的に荷電粒子ビームを照射して該荷電粒子ビームの照射場所にのみ細孔形成開始点を形成する工程、および該被加工物の複数の場所に対して該荷電粒子ビームを照射し、照射量の差で前記細孔形成開始点を形成する工程のうち、いずれかの工程と、前記細孔形成開始点を有する前記被加工物を陽極酸化することにより、該細孔形成開始点から該細孔形成開始点に対応した細孔を形成する工程を有することを特徴とする細孔の製造方法。
  2. 前記荷電粒子ビームが集束イオンビームあるいは電子ビームであることを特徴とする請求項に記載の細孔の製造方法。
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