JP4527947B2 - 観音開きボックス - Google Patents
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Description
【発明の属する分野】
本発明は、上方から観音開きに開くことの出来るボックスに関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
自動車整備等に使用する各種工具を納めるためのツールボックスには、収納部が2段又は3段に重なり、上方から観音開きに開くことのできるものがある。
最下段以外の収納部は、夫々2つの箱体からなり、平行リンク機構によって下段の収納部に連繋されている。
上方からボックスを観音開きに開くと、2段目以上の収納部は、2つの箱体が互いに左右に移動する。上段の箱体は、下段の箱体より移動量が大きく、下段の箱体の上面開口を開放する。
上記ツールボックスは、多数の工具を収容することによる重量の増加と、持ち運びや、開閉の頻度に耐えるための強度と耐久性が要求される。このため、本格仕様のものは、強度が得易く、溶接やリベット止めが効き、使用環境の温度変化や、経年劣化に強い金属製のものが多い。
【0003】
上記ツールボックスにおいては、特に、ハンドルの取付け部の強度が問題となる。そのため、ボックス本体の開閉可能な天板に、ハンドルを固定状態に取り付けたり、各段の箱体どうしを枢支連結するリンクとハンドルを一体に成形したものが多い。この場合、閉じた天板に対してハンドルを倒すことが出来ず、ハンドル分だけボックスの全高さが大きくなり、嵩高くなる。
又、ボックス本体の上面に、別のボックス等、他の物品を重ねて置くことは、ハンドルが邪魔になってできない。
【0004】
ハンドルがボックス天板に対して起伏可能なツールボックスもあるが、これは天板に、ハンドル支持部を突設し、該ハンドル支持部に、枢軸にて回転可能にハンドルを取り付けた単純な構成である。
この場合、ハンドルを倒すことによって、ボックスの全高さを低くできるが、ハンドルを倒しても、ボックス本体上面に他の物品を重ねて載せる場合、やはりハンドルやハンドル取付け部が邪魔になる。
本発明は、上記問題を解決すると共に、ハンドル取付け部の強度に信頼性の高い構成を採用した観音開きボックスを明らかにするものである。
【0005】
【課題を解決する手段】
本発明は、金属板にて形成されたボックス本体(1)と、該ボックス本体の上面中央部に取り付けられたハンドル(6)(6)とからなり、ボックス本体(1)は、下段収納部(2)上に2つのカバー半体(10)(10)からなる下面開口の直方体のカバー(11)を上方から観音開き可能に取り付け、該カバー(11)内に、夫々左右2つの箱体からなる可動収納部を1又は複数段に重ねて配備し、カバー半体と可動収納部は、カバーを観音開きしたときに、各段の可動収納部の2個の箱体が左右に離間し、且つ上段ほど離間量が大きくなる様に連繋して構成され、ハンドルはカバー半体に対をなす様に且つ起伏可能に取り付けられている観音開きボックスにおいて、
両カバー半体(10)の互いの対向縁が補強部(7)及び下向き補強杆(9)(9)で補強され、カバー半体(10)の天板(5)に対する前記補強部(7)は、天板(5)に沿う天壁及び該天壁の先端縁から下向きに延びる側壁(71a)を有し、カバー半体(10)の天板(5)の両端から下向きに延びた両端板(13)(13)に対する前記下向き補強杆(9)(9)は、端板(13)に沿う外側壁(93)及び該外側壁の先端縁から内向きに延びる前壁(92)を有し、前記カバー半体(10)(10)を閉じた状態で両カバー半体(10)(10)の補強部(7)(7)の側壁(71a)(71a)どうし及び、下向き補強杆(9)(9)、(9)(9)の前壁(92)(92)、(92)(92)どうしが対向し、
前記カバー半体(10)(10)の天板(5)(5)に倒れ状態のハンドル(6)(6)を該天板より低く収容可能なハンドル収容部(51)(51)が凹設され、
補強部(7)の内、ハンドル収容部(51)の側面開口に対応して位置し金属板の曲げ加工によって形成された中空の中央補強杆(71)(71)に、ハンドル(6)(6)が脊中合わせに接近して起立可能、且つ、倒れ状態でハンドル収容部(51)(51)に納まり可能に取り付けられており、
ハンドル(6)は、持ち手部分(61)の両端から互いに同じ方向に脚部(62)(62)が延び、該両脚部(62)(62)の先端に軸部(63)(63)を具え、該軸部が前記中央補強杆(71)内に嵌まって該中央補強杆(71)に支持され、該中央補強杆(71)に開設した切欠き部(74)(74)からハンドル(6)の脚部(62)(62)が回転可能に突出している。
【0006】
【作用及び効果】
両カバー半体(10)(10)の互いの対向縁に設けた補強部(7)及び両下向き補強杆(9)が、該対向縁を補強している。
ハンドル(6)を倒すと、該ハンドルは、ボックス天板(5)に凹設されたハンドル収容部(51)に収容される。このため、該天板(5)上に、他の物品を重ねる場合でも、ハンドルが邪魔になることはない。
起立状態の両ハンドル(6)(6)は、背中合わせになるため、両ハンドルを片手で一緒に握ることが出来、持ち易い。
【0007】
又、2つのハンドル(6)(6)は、ボックスの左右に開く2つの天板(5)(5)に、別個に取り付けられているため、ボックスを持ち上げる際に、ハンドル取付け部に作用する負荷は分散される。このため、1つのハンドルで済ませる場合に較べて、ハンドル取付け部に対する強度や剛性は小さくて済む。
【0008】
【発明の実施の形態】
実施例のボックスは、図1、図2示す如く、下段収納部(2)、中段収納部(3)及び上段収納部(4)を有する三段式の観音開きツールボックスである。
下段収納部(2)は、上面開口の直方体状の箱体(21)である。
中段収納部(3)及び上段収納部(4)は、夫々上面開口の2つの同形の箱体(31)(31)、(41)(41)からなり、各箱体(31)(43)の長さは、前記下段箱体(21)の長さより少し短く、幅長さは該下段箱体(21)の幅長さの1/2より僅か短い。
中段の2つの箱体(31)(31)が下段箱体(21)に重なって該下段箱体の上面開口を塞ぎ、上段の両箱体(41)(41)が中段の両箱体(31)(31)に重なって、該中段箱体の上面開口を塞ぐ。
【0009】
図2に示す如く、下段箱体(21)、中段箱体(31)(31)及び上段の箱体(41)(41)は、夫々両端部が平行リンク機構(80)にて枢支連結される。
平行リンク機構(80)は、メインリンク(8)と該メインリンクを挟んで配備された第1、第2の2つのサブリンク(81)(82)とからなる。メインリンク(8)は、下段箱体(21)内面、中段箱体(31)外面及び上段箱体(41)外面の三者を枢支連結し、第1サブリンク(81)は、下段箱体(21)内面と中段箱体(31)外面、第2サブリンク(82)は、中段箱体(31)外面と上段箱体(41)外面を枢支連結する。
【0010】
図1に示すツールボックスの閉じ状態において、上段及び中段の箱体(31)(31)、(41)(41)及び平行リンク機構(80)はカバー(11)によって完全に覆われる。
カバー(11)は、下段箱体(21)に被さる下面開口の直方体であって、2つの同形のカバー半体(10)(10)によって構成される。
各カバー半体(10)は、各箱体(31)(41)の長手方向に沿う側板(12)と、該側板(12)の上端縁から直角に屈曲し、上段の箱体の上面開口を塞ぐ天板(5)と、側板(12)と天板(5)の夫々の端部に繋がる両端板(13)(13)とによって構成される。
上記カバー半体(10)(10)の側板(12)(12)が、下段の箱体(21)の長手方向の開口縁へヒンジ部(14)によって開閉可能に取り付けられる。
ヒンジ部(14)は、カバー半体(10)と箱体(21)に交互に突設した筒部(14a)(14b)を噛み合わせ、長尺のピン(14c)を一連に挿入して形成される。
ヒンジ部(14)の長さは、箱体(21)とカバー半体(10)の全長に亘っており、該ヒンジ部(14)は、カバー半体(10)の側板(12)及び下段筺体(21)の長手方向の側壁の曲げに対する補強の役割もなす。
【0011】
図2示す如く、カバー半体(10)(10)内にて、上段の箱体の(41)(41)の両端面と、カバー半体(10)の両端板(13)(13)が、連結リンク(83)(83)によって枢支連結される。
連結リンク(83)の箱体(41)(41)側の枢支部(84)は長孔(図示せず)となっており、カバー半体(10)(10)を開く際に、連結リンク(83)(83)が突っ張って開きの支障になることをを防止している。
【0012】
カバー半体(10)(10)を左右に開くと、連結リンク(83)(83)が上段の箱体(41)(41)を互いに遠ざかる方向に引っ張る。これによってメインリンク(8)(8)が外側へ回転し、中段箱体(31)(31)はメインリンク(8)(8)に引っ張られて互いに外側へ移動する。
メインリンク(8)の回転中心から中段箱体(31)(31)の枢支連結位置と、上段箱体(41)(41)の枢支連結位置までの距離の長短によって、中段箱体(31)(31)の移動距離よりも、上段箱体(41)(41)の移動距離が大きくなる。
これによって上段箱体(41)(41)は中段箱体(31)(31)の上面開口を開放し、中段箱体(31)(31)は、下段箱体(21)の上面開口を開放する。
【0013】
上記各箱体(21)(31)(41)、平行リンク機構(80)、連結リンク(84)、カバー(11)は、金属板によって形成されている。
【0014】
図4、図5に示す如く、両カバー半体(10)(10)は、夫々天板(5)(5)の略中央部にて、互いの対向縁側に面して、ハンドル収容部(51)(51)が凹設される。
ハンドル収容部(51)は、後記するハンドル(6)を倒したときに、天板(5)より上方に臨出しない深さである。
【0015】
ハンドル(6)は、図10に示す如く、持ち手部分(61)の両端に短い脚部(62)(62)を設け、該脚部(62)(62)の先端に、脚部(62)と直交する方向に筒状の軸部(63)(63a)を突設している。
ハンドル(6)は、ABS樹脂等、機械的強度の大きな合成樹脂にて一体成型されている。
両軸部(63)(63a)は、同一線上にあり、軸部(63)(63a)の内端は、脚部(62)より内側に延び、外端は、脚部(62)より外側に延びている。
一方の軸部(63)は、他方の軸(63a)よりも、内側に長く延びており、該長く延びた部分の、脚部(63)の突出面とは反対の面に穴(65)を開設し、球面部材(66)を嵌め込み、穴奥に配備したバネ(67)によって、該球面部材(66)を向きに付勢している。
球面部材(66)は、ボール又は先端を球面に加工した短軸である。
両筒状軸部(63)(63a)に、芯金(64)(64)を圧入して補強する。芯金(64)は、前記穴(65)の直前位置まで達している。
前記球面部材(66)は、図10の二点鎖線で示す様に、ハンドル(6)と一体成形され、ハンドルから千切り取って使用される。
【0016】
図5に示す如く、前記カバー半体(10)(10)の対向縁には、ハンドル収容部(51)の両側に下向き壁(55)及び該下向き壁(55)に連続し且つハンドル収容部(51)の底面(52)の高さに一致するフランジ(53)が、カバー半体(10)の長さ方向の全長に亘って一体に形成されている。
ハンドル収容部(51)の底部(52)はフランジ(53)に連続し、ハンドル収容部(51)の周壁(50)は、下向き壁(55)に連続している。ハンドル収容部(51)の深さ及び下向き壁(55)の垂れ長さは約14mmである。
ハンドル収容部(51)、下向き壁(55)及びフランジ(53)は、金属板のプレス加工によって形成されている。
両下向き壁(55)(55)には、ハンドル収容部(51)側に、後記する中央補強杆(71)を係止するための孔(56)(56)が開設される。
【0017】
上記カバー半体(10)(10)のフランジ(53)上に、図4に示す如く、該フランジ(53)の全長に亘って補強部(7)を形成する。
補強部(7)は、フランジ(53)、ハンドル取付け用の中央補強杆(71)、該中央補強杆(71)の両側に配備する端側補強杆(72)(72)とによって構成される。
中央補強杆(71)及び端側補強杆(72)(72)は、フランジ(53)の上に載って、後記の如く、リベット、スポット溶接によって、カバー半体(10)(10)に固定される。
【0018】
中央補強杆(71)は、図5、図6、図7、図8に示す如く、金属板の打抜きと曲げ加工によって形成され、対向する前後の側壁(71a)(71b)と天壁(71c)を有し、断面形状が略逆U字の中空杆体である。中央補強杆(71)の長さは、前記カバー半体(10)のハンドル収容部(51)の側面開口長さより10cm程度長い。
前側壁(71a)の下端に、後側壁(71b)側へ短く突出する引っ掛かり縁片(75)が、前側壁(71a)の全長に亘って屈曲形成される。
後側壁(71b)の高さは、該後側壁(71b)の下端が前記カバー半体(10)(10)のフランジ(53)に載ったとき、天壁(71c)がフランジ(53)の天板(5)の高さに揃う高さである。
引っ掛かり縁片(75)の上面高さは、後側壁(71b)の下端高さよりも、カバー半体(10)(10)のフランジ(53)の厚み分だけ低い。
引っ掛かり縁片(75)には、中央補強杆(71)の両端及び中央部に、リベット打込み用突片(76)が後側壁(71b)側に延長形成される。
図8に示す如く、中央部のリベット打込み用突片(76)の横長さW1は、前記ハンドル(6)の軸部(63)(63)の間隔より少し小さく、中央のリベット打込み用突片(76)と両端のリベット打ち用突片(76)との間隔W2、W3は、ハンドル(6)の軸部(63)(63a)の長さよりも少し大きい。
図6に示す如く、中央補強杆(71)の後側壁(71b)の両端に、下向きの爪片(77)(77)が切り起こしによって形成される。
【0019】
端側補強杆(72)は前記中央補強杆(71)と同様にして、図5、図9に示す如く、前後の側壁(72a)(72b)及び天壁(72c)を有し、断面形状が略逆U字状の中空杆体であり、長さは、前記カバー半体(10)のフランジ(53)の全長から、中央補強杆(71)の長さを減じた長さの1/2である。
前側壁(72a)の下端に、後側壁(72b)側へ短く突出する引っ掛かり縁片(79)が、前側壁(72a)の全長に亘って屈曲形成される。
後側壁(72b)の高さは、前記中央補強杆(71)の後側壁(71b)の高さと同じである。引っ掛かり縁片(79)の上面高さは、後側壁(72b)の下端高さよりも、カバー(11)のフランジ(53)の厚み分だけ低い。
前側壁(72a)の両端に、溶接用の孔(70)(70)が開設されている。
【0020】
上記端側補強杆(72)の外側端部から、下向補強杆(9)が突設される。
下向き補強杆(9)は、前壁(91)と前記端側補強杆(72)の天壁(72c)と連続する外側壁(93)を有している。
下向き補強杆(9)は、カバー半体(10)の端板(13)の前縁の全長を覆う長さに形成され、下端にフック片(16)(16)を外側上向きに突設している。フック片(16)は、補強杆(9)の下端を曲げ加工して形成されている。
図1に示す如く、ボックスの下段箱体(21)の両端中央には、カバー半体(10)(10)の上記フック片(16)(16)を一緒に引っ掛けて、掛け外しできる公知のロック手段(15)が取り付けられている。
【0021】
中央補強杆(71)及び端側補強杆(72)は、下記の手順でカバー半体(10)に固定する。
先ず、中央補強杆(71)をカバー半体(10)に固定する前に、中央補強杆(71)の下方からハンドル(6)の軸部(63)(63a)を、中央補強杆(71)に嵌め込む。
該軸部(63)は、中央補強杆(71)内でガタなく回転する程度の太さである。
中央補強杆(71)の下面は、前側壁(71a)下端から後側壁(71b)へ引っ掛かり縁片(75)が短く突出しているだけであり、且つ、引っ掛かり縁片(75)の高さは、後側壁(71b)よりも低くなっており、更に、前記の如く、リベット打込み用案内片(76)(76)(76)は、軸部(63)(63a)の嵌め込みに支障のない間隔に設けられているため、軸部(63)を中央補強杆(71)内に嵌めて、該杆(71)の切欠き部(74)(74)からハンドル(6)の脚部(62)(62)を突出させることができる。
【0022】
ハンドル(6)をセットしたまま、中央補強杆(71)の両端の爪片(77)(77)を、カバー半体(10)上の孔(56)(56)に嵌め、更に、中央補強杆(71)の引っ掛かり縁片(75)を、カバー半体(10)のフランジ(53)の下面に当てる。
上記状態で中央補強杆(71)の各リベット打込み用突片(76)とフランジ(53)とをリベット(76a)で固定する。リベット(76a)は、一方向から打込み操作可能な公知のリベットである。
フランジ(53)には、ハンドル(6)の起立状態で、ハンドル上の球面部材(66)との対向位置に、球面部材(66)が係合可能な凹み部(54)を、プレス加工によって予め形成しておく。球面部材(66)、該球面部材(66)を付勢するバネ(67)及びフランジ(53)上の凹み部(54)によって、ハンドル(6)に対する軟係止手段(68)が構成される。
【0023】
次に、端側補強杆(72)を、その内端を上記中央補強杆(71)の端縁に突き合わせる様にして、後側壁(72b)をカバー半体(10)の下向き壁(55)に押し当てる。又、下端の引っ掛かり縁片(79)は、フランジ(53)の下面に当てる。この状態を治具(図示せず)で保持し、端側補強杆(72)の孔(70)から、端側補強杆(72)の後側壁(71b)とカバー半体(10)の下向き壁(55)(55)をスポット溶接する。
上記の如く、カバー半体(10)(10)のフランジ(53)に断面略逆U字状の中央補強杆(71)及び端側補強杆(72)(72)を固定することによって、カバー半体(10)のフランジ(53)の全長に亘って、フランジ(53)を含む、断面略四角形の補強部(7)を形成できる。
端側補強杆(72)に連続する下向き補強杆(9)の外側壁(93)を、カバー半体(10)の端板(13)の外側面に当て、カバー半体(10)の内側から、端板(13)と下向き補強杆(9)の外側壁をスポット溶接する。
両カバー半体(10)(10)の端板(13)(13)の対向する端縁は、下向き補強杆(71)で補強される。
即ち、両カバー半体(10)(10)の互いの対向縁は全長に亘って、補強部(7)及び両下向き補強杆(9)によって補強される。補強部(7)を構成する中央補強杆(71)と2つの端側補強杆(72)は、カバー半体(10)上の共通のフランジ(53)上に固定され、下向き補強杆(9)は、端側補強杆(72)と連続しているため、補強部(7)及び両下向き補強杆(9)は繋がっている。
【0024】
然して、図1に示す如く、ボックスを閉じた状態で、図3に示す如く、ハンドル(6)を倒すと、該ハンドルは、ボックス天板(5)に凹設されたハンドル収容部(51)に収容される(ハンドルの第1姿勢)。ハンドル(6)の分だけボックスの全高さを小さくできる。
ボックスの天板(5)(5)上には、突出物は存在せず、該天板(5)(5)上に、他の物品を安定して積み重ねることができる。
ボックスを椅子や踏み台にして、締め付け等の作業を行うことができる。
【0025】
図1に示す如く、ハンドル(6)(6)を起立させる(ハンドルの第2姿勢)。
両ハンドル(6)(6)は背中合わせに接近するため、両ハンドルを片手で一緒に握ることが出来、持ち易い。
図11bに示す如く、起立状態のハンドル(6)(6)は、ハンドル軸部(63)上の球面部材(66)が、カバー半体(10)(10)の凹み部(54)に嵌まって起立状態が保持される。このため、ハンドル(6)(6)を起立させると、不用意に倒れることはなく、ボックスの持ち運びに便利である。
【0026】
図11に示す如く、ハンドル(6)をハンドル収容部(51)側へ45゜倒す(ハンドルの第3姿勢)。球面部材(66)が、中央補強杆(71)との前側壁(71a)と、カバー半体(10)のフランジ(53)とよって成形されるコーナ部(78)に係合して軟係止さる。
上記ハンドル(6)の45゜の角度は、ボックスを観音開きする際に、2つのハンドルを両手で持ち易く、開き易い。
【0027】
カバー半体(10)は、天板(5)にハンドル収容部(51)を凹設することにより、周壁(50)が形成され、又、カバー半体(10)(10)の互いの突き合わせ端部に下向き壁(55)、及び該下向き壁(55)の下端からフランジ(53)を屈曲形成したことにより、それらが天板(5)の補強リブの役割を成すため、天板(5)の厚みを小さくして、ボックスの軽量化に寄与できる。
更に、上記フランジ(53)と、フランジ上の中央補強杆(71)及び端側補強杆(72)(72)とによって、カバー半体(10)のフランジ(53)の全長に亘って、断面略四角形の補強部(7)を形成しているため、天板(5)の強度、剛性は万全である。
更に、両カバー半体(10)(10)の互いの対向縁は全長に亘って、補強部(7)及び両下向き補強杆(9)によって補強され、前記の如く、補強部(7)と下向き補給杆(9)(9)は、実質的に一体化されているから、補強効果は高い。
又、ハンドル(6)は、上記中央補強杆(71)に支持されており、ハンドル取付け部の強度にも問題はない。
【0028】
ツールボックスを持ち運ぶ場合、カバー(11)を閉じ、両カバー半体(10)(10)の対向する下向き補強杆(9)(9)の下端に突設したフック片(16)(16)をロック手段(15)で引っ掛けて、カバー(11)の閉じ状態をロックする。
ハンドル(6)(6)を握ってボックスを持ち上げた際の荷重は、補強部(7)と下向き補強部(9)を介してロック部材(15)に作用する荷重と、カバー半体(10)(10)を介してヒンジ部(14)作用する力に分散されるため、それら個々に無理は掛からず、耐久性を向上できる。
【0029】
2つのハンドル(6)(6)は、両カバー半体(10)(10)の中央補強杆(71)(71)に別個に支持されているから、ボックスを持ち上げる際に、ハンドル取付け部に作用する負荷は分散され。このため、1つのハンドルで済ませる場合に較べて、ハンドル取付け部に対する強度や剛性は小さくて済む。
更に、ハンドル(6)の軸部(63)は、上記中央補強杆(71)に嵌まっており、然も芯金(64)で補強された各軸(63)の両端が、中央補強杆(71)内に嵌まっているため、軸部(63)に作用する負荷も分散され、軸の折損、曲がり等を防止できる。
【0030】
ボックス本体(1)を金属板にて形成し、前記補強構造を採用することにより、耐久性に優れ、経年劣化の少ない本体を実現できる。
樹脂製のハンドル(6)は軽量であり、色、形状等デザイン性に優れたものが、低コストで製造できる。更に、樹脂製のハンドルは、手に馴染み易く、温度の影響を受け難いので、握ったときに、冷たく、或いは熱く感じる不快感がない。
本発明の様に、ハンドル(6)が起伏する構成の場合、ハンドルとハンドル収容部(51)の底面及びハンドルどうしが衝突する機会多い。そのため、金属製ハンドルであれば表面の塗装が早期に剥げて、錆たり、腐食する問題があるが、樹脂製のハンドルであれば、その問題は生じない。
樹脂製ハンドルの弱点である強度については、機械的強度の高い樹脂を用い、最も力の加わる軸部(63)には芯金(64)で補強することにより解決を図っている。
【0031】
上記実施例の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ツールボックスの斜面図である。
【図2】ツールボックスを開いた状態の斜面図である。
【図3】ハンドル収容部にハンドルが収容された状態の斜面図である。
【図4】ツールボックスの片側を開き、開き側から内部を見た斜面図である。
【図5】カバー半体に中央補強杆及び端側補強杆を取り付ける前の斜面図である。
【図6】中央補強杆の斜面図である。
【図7】a図は、図6A−A線に沿う断面図である。
b図は、図6B−B線に沿う断面図である。
c図は、図6C−C線に沿う断面図である。
【図8】カバー半体の補強部を下から見上げた斜面図でかる。
【図9】端側補強杆と該杆に連続する下向き補強杆の斜面図である。
【図10】ハンドルの分解斜面図である。
【図11】a図は、ハンドル起立時の軟係止状態を示す。
b図は、ハンドルを45°の角度に保つ軟係止状態を示す。
【符号の説明】
(1) ボックス本体
(10) カバー半体
(11) カバー
(68) 軟係止手段
(21) 箱体
(31) 箱体
(41) 箱体
(5) 天板
(51) ハンドル収容部
(6) ハンドル
(7) 補強部
(71) 中央補強杆
(72) 端側補強杆
Claims (4)
- 金属板にて形成されたボックス本体(1)と、該ボックス本体の上面中央部に取り付けられたハンドル(6)(6)とからなり、ボックス本体(1)は、下段収納部(2)上に2つのカバー半体(10)(10)からなる下面開口の直方体のカバー(11)を上方から観音開き可能に取り付け、該カバー(11)内に、夫々左右2つの箱体からなる可動収納部を1又は複数段に重ねて配備し、カバー半体と可動収納部は、カバーを観音開きしたときに、各段の可動収納部の2個の箱体が左右に離間し、且つ上段ほど離間量が大きくなる様に連繋して構成され、ハンドルはカバー半体に対をなす様に且つ起伏可能に取り付けられている観音開きボックスにおいて、
両カバー半体(10)の互いの対向縁が補強部(7)及び下向き補強杆(9)(9)で補強され、カバー半体(10)の天板(5)に対する前記補強部(7)は、天板(5)に沿う天壁及び該天壁の先端縁から下向きに延びる側壁(71a)を有し、カバー半体(10)の天板(5)の両端から下向きに延びた両端板(13)(13)に対する前記下向き補強杆(9)(9)は、端板(13)に沿う外側壁(93)及び該外側壁の先端縁から内向きに延びる前壁(92)を有し、前記カバー半体(10)(10)を閉じた状態で両カバー半体(10)(10)の補強部(7)(7)の側壁(71a)(71a)どうし及び、下向き補強杆(9)(9)、(9)(9)の前壁(92)(92)、(92)(92)どうしが対向し、
前記カバー半体(10)(10)の天板(5)(5)に倒れ状態のハンドル(6)(6)を該天板より低く収容可能なハンドル収容部(51)(51)が凹設され、
補強部(7)の内、ハンドル収容部(51)の側面開口に対応して位置し金属板の曲げ加工によって形成された中空の中央補強杆(71)(71)に、ハンドル(6)(6)が脊中合わせに接近して起立可能、且つ、倒れ状態でハンドル収容部(51)(51)に納まり可能に取り付けられており、
ハンドル(6)は、持ち手部分(61)の両端から互いに同じ方向に脚部(62)(62)が延び、該両脚部(62)(62)の先端に軸部(63)(63)を具え、該軸部が前記中央補強杆(71)内に嵌まって該中央補強杆(71)に支持され、該中央補強杆(71)に開設した切欠き部(74)(74)からハンドル(6)の脚部(62)(62)が回転可能に突出している、観音開きボックス。 - カバー半体の補強部(7)の両端と、下向き補強杆(9)(9)は連続している、請求項1の観音開きボックス。
- ハンドル(6)には、軟係止手段(68)が連繋され、該軟係止手段(68)は、ハンドル(6)の軸部(63)に出没可能に配備されバネ(67)によって外向き付勢されたボール等の球面部材(66)と、ボックス本体(1)に形成され該球面部材(66)が嵌まる凹み部(54)とからなり、
ハンドル(6)は、ハンドル収容部(51)に納まった第1姿勢と、球面部材(66)が凹み部(54)に嵌まり、2つのハンドル(6)(6)が背中合わせに接近して対向した起立状態の第2姿勢と、該球面部材(66)が断面略四角形の中空補強部(7)の内側コーナ部(78)に係合して2つのハンドル(6)が天板(5)に対して略45°の傾き角度の第3姿勢で軟係止が可能である、請求項1又は2に記載の観音開きボックス。 - ハンドル(6)は機械的強度の高い合成樹脂にて形成され、軸部(63)は筒状に形成されて、内部に芯金(64)を嵌め込んで補強している、請求項1乃至3の何れかに記載の観音開きボックス。
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