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JP4523893B2 - 母材及び溶接熱影響部の靱性に優れた引張強度590N/mm2級の溶接構造用鋼およびその製造方法 - Google Patents

母材及び溶接熱影響部の靱性に優れた引張強度590N/mm2級の溶接構造用鋼およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、母材及び溶接熱影響部の靱性に優れた引張強度590N/mm級の溶接構造用鋼およびその製造方法に関するものである。本発明の溶接構造用鋼は、海洋構造物および橋梁向け高強度厚鋼板として適用される他、建築、造船、建機といった分野にも広く適用できる。
従来、厚鋼板における溶接部の靱性を高める手段として、結晶粒微細化が有効であると考えられており、その方法として、凝固中の酸化物等の介在物を制御し、溶接等の再加熱時に介在物が粒成長のピン止め効果及びフェライトの核生成サイトとして作用するような技術の開発が進められてきた。
上述のような技術として、鋼材にTiを添加することによって、Ti酸化物(以下、TiOと略称することがある)を核として粒内フェライト(Intragranular Ferrite;IGF)の生成を促進させてなる鋼が提案されている(例えば、特許文献1)。
また、Ti窒化物(以下、TiNと略称することがある)をマトリックスに分散させることで、再熱時の粒成長をピン止め効果によって抑制し、溶接熱影響部(Heat Affected Zone;HAZ)の靱性を確保した鋼が提案されている(例えば、特許文献2、3)。
また、マトリックス中に分散させたTi−Mg酸化物が、ピン止め効果によって再加熱時の粒成長を抑制し、IGFの生成促進効果によってフェライトを微細化させ、HAZの靱性を確保した鋼が提案されている(例えば、特許文献4)。
しかしながら、特許文献1〜4に記載の鋼は、HAZの靱性に優れた鋼を製造するための非常に複雑なプロセスを要し、且つ高価であるという問題があり、また、製造時の各元素の添加量の見極めや析出物の制御が困難であるため、細粒化による効果には限界がある。
一方、MnSを用いることもHAZの微細化に有効であることから、MnSを生成させ該MnSを核としてIGFの生成を促進し、実効的に結晶粒径が微細化することによって靱性を確保した鋼が提案されている(例えば、特許文献5)。
しかしながら、特許文献5に記載の鋼は、製造時の各元素の添加量の見極めや析出物の制御が困難であるため、細粒化による効果には限界がある。
また、厚鋼板に3.0%程度の多量のMnを添加することによって強度及び靱性が向上することから、3.5%迄のMnを添加することにより、高強度及び高靱性を向上させた鋼が提案されている(例えば、特許文献6)。
しかしながら、特許文献6に記載の鋼は、連続鋳造にて溶鋼をスラブとする場合に、Mnの中心偏析が起こりやすいといった問題がある。この弊害の一つとして、割れの起因となり得る粗大なMnSが生成することが挙げられ、Mnの添加量が増加されることによって粗大なMnSの量が増大するため、割れの原因となる。
上述の理由により、板厚が大きく圧延などで偏析を完全になくすことが困難な厚鋼板においては、Mnを多量に添加することは避けられてきた。
特開平5−171341号公報 特公昭55−26164号公報 特開2001−164333号公報 特開平11−279684号公報 特開平7−252586号公報 特開平9−3595号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、溶接性に優れ、複雑な工程や方法を用いずに低コストで製造できる母材及び溶接熱影響部の靱性に優れた引張強度590N/mm級の溶接構造用鋼およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の要旨とするところは、以下の通りである。
(1)質量%で、C:0.03〜0.12%、Si:0.05〜0.30%、Mn:1.6〜3.00%、P:0.015%以下、S:0.001〜0.015%、Cu+Ni:0.10%以下、Al:0.005%以下、Ti:0.005〜0.030%、Nb:0.005〜0.100%、N:0.0025〜0.0060%、O:0.0035%以下、REM:0.001〜0.020%を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなり、母材のベイナイト組織分率が80%以上であり、前記S、O、及びREMの関係が、次式(1)
0.007≦2.7×([S](%)+[O](%))−0.6×[REM](%)≦0.015 ・・・(1)
で表されることを特徴とする母材及び溶接熱影響部の靱性に優れた引張強度590N/mm級の溶接構造用鋼。
(2)更に、質量%で、Mo:0.2%以下、V:0.1%以下、Cr:0.5%以下、Ca:0.0035%以下、Mg:0.0050%以下、B:0.002%以下の群から選択される少なくとも一種又は二種以上を含有することを特徴とする(1)に記載の母材及び溶接熱影響部の靱性に優れた引張強度590N/mm級の溶接構造用鋼。
(3)(1)または(2)に記載の母材及び溶接熱影響部の靱性が優れた引張強度590N/mm級の溶接構造用鋼の成分組成を有する鋼片を、1200℃以下の温度に加熱し、次いで未再結晶温度域において累積圧下率で40%以上の熱間圧延を行い、850℃以上の温度で熱間圧延を完了させた後、800℃以上の温度から5℃/sec以上の冷却速度で400℃以下まで冷却することを特徴とする母材及び溶接熱影響部の靱性に優れた引張強度590N/mm級の溶接構造用鋼の製造方法。
(4)(3)に記載の母材及び溶接熱影響部の靱性が優れた引張強度590N/mm級の溶接構造用鋼の製造方法で得られた鋼を再加熱し、400〜650℃で焼戻し処理を施すことを特徴とする母材及び溶接熱影響部の靱性に優れた引張強度590N/mm級の溶接構造用鋼の製造方法。
本発明の母材及び溶接熱影響部の靱性に優れた引張強度590N/mm級の溶接構造用鋼によれば、質量%で、C:0.03〜0.12%、Si:0.05〜0.30%、Mn:1.6〜3.00%、P:0.015%以下、S:0.001〜0.015%、Cu+Ni:0.10%以下、Al:0.005%以下、Ti:0.005〜0.030%、Nb:0.005〜0.100%、N:0.0025〜0.0060%、O:0.0035%以下、REM:0.001〜0.020%を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなり、母材のベイナイト組織分率が80%以上であり、前記S、O、及びREMの関係が、式(0.007≦2.7×([S](%)+[O](%))−0.6×[REM](%)≦0.015)で表される関係としている。
成分組成を上述の範囲内とし、また、S、O、及びREMの関係を上述の式で表される範囲内とすることにより、多量のMnを添加する際に問題となる中心偏析の影響を緩和することができ、且つ、溶接によるHAZの結晶粒粗大化を抑制できる。
これにより、鋼材の靱性が安定するとともに溶接性が向上し、複雑な工程や方法を用いずに、低コストで、母材及び溶接熱影響部の靱性に優れた引張強度590N/mm級の溶接構造用鋼が得られ、産業上、極めて有用である。
以下、本発明に係る母材及び溶接熱影響部の靱性に優れた引張強度590N/mm級の溶接構造用鋼の実施の形態について説明する。
なお、この実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために詳細に説明するものであるから、特に指定の無い限り、本発明を限定するものではない。
本実施形態の母材及び溶接熱影響部の靱性に優れた引張強度590N/mm級の溶接構造用鋼では、質量%で、C:0.03〜0.12%、Si:0.05〜0.30%、Mn:1.6〜3.00%、P:0.015%以下、S:0.001〜0.015%、Cu+Ni:0.10%以下、Al:0.005%以下、Ti:0.005〜0.030%、Nb:0.005〜0.100%、N:0.0025〜0.0060%、O:0.0035%以下、REM:0.001〜0.020%を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなり、母材のベイナイト組織分率が80%以上であり、前記S、O、及びREMの関係が、次式(1)
0.007≦2.7×([S](%)+[O](%))−0.6×[REM](%)≦0.015 ・・・(1)
で表される成分組成としている。
また、本実施形態の母材及び溶接熱影響部の靱性に優れた引張強度590N/mm級の溶接構造用鋼では、さらに、質量%で、Mo:0.2%以下、V:0.1%以下、Cr:0.5%以下、Ca:0.0035%以下、Mg:0.0050%以下、B:0.002%以下の群の内から選択される少なくとも一種又は二種以上を含有する成分組成とすることができる。
本実施形態の母材及び溶接熱影響部の靱性に優れた引張強度590N/mm級の溶接構造用鋼では、上述した課題を解決するため、比較的合金コストの低いMnを多量添加することにより、低コストで且つ強度靱性を確保しながら、REM添加によって生成するREM酸化物及び硫化物を微細分散させることで母材の結晶粒径を微細化させ、更に、連続鋳造時に生じる中心偏析に起因して生成するMnSを低減することで、均一な材質を有し、且つ母材靱性の優れた鋼が得られる。また、TiO及びMnSによるIGF生成促進作用を複合的に用いることにより、優れたHAZの靱性が得られる。
溶接部の靱性を高めるためには、溶接部のミクロ組織の微細化が有効である。ミクロ組織微細化の手段として、溶接熱による結晶粒の粗大化を抑制すること、及び冷却時の変態核生成サイトを増加し、最終的に得られるミクロ組織の有効結晶粒径を細かくすることが挙げられる。溶接熱による結晶粒の粗大化を抑制するためには、溶鋼段階において、できる限り多くの介在物や析出物を微細に分散させることが有効である。このため、溶鋼中において微細析出が可能な元素を添加することが重要である。
高温において微細に析出可能な化合物の一つとして、REM(希土類元素)化合物が挙げられる。REMは、主にOやSと結合して微細な析出物を形成する。REMは、OやSとの結合力が非常に強く、高温域において酸化物および硫化物を生成するため、溶鋼中に充分に分散し、割れの原因となる有害な硫化物のMnS生成量が低減する。また、REM酸化物、及び硫化物は融点が高いため、一度、酸化物及び硫化物として生成した場合には、熱間圧延程度の温度、及び溶接等の高温加熱でも溶解せず、鋼中に存在する。
上述により、REMの添加によって、Mnの中心偏析に起因した粗大なMnS生成による割れ発生を回避し、かつ母材の結晶粒の微細化の作用を得ることができる。
MnSは、HAZにおいてIGFの生成核となり、HAZの有効結晶粒径を微細化する効果があることから、MnSが完全に生成しなくなることは好ましくない。しかしながら、1.6〜3.00%程度のMnを添加した際に、0.001〜0.020%程度のREMを添加しておけば、S量を積極的に低減することなく、従来鋼と同程度の量のMnSを得ることができる。
上述により、3.00%程度迄のMn添加によって懸念されているMnSによる割れを回避することができる。また、Mnの添加によって十分な強度靱性を確保できることから、従来、高強度鋼等に添加されていたNiやCuとの代替も可能となるため、鋼材特性の向上や製造コスト削減に対して非常に有効である。
また、従来、REM添加は、介在物の形態制御に利用されており、この点からも靱性の改善に対してREM添加が有効である。
高強度、且つ高靱性を有する厚板の製造には様々な方法があげられるが、その一つとして熱間圧延後直接焼入れ(DQ)した後に焼戻し(T)処理を施すDQT法がある。
しかしながら、T処理は、一旦冷却した後に再加熱し、その温度で一定時間保持する工程のため、コストが上昇する。コスト低減の観点からは、可能な限りT処理は避けたい処理である。本実施形態では、T処理を施すことなく優れた靱性を確保できるために、コストを上昇させることなく高特性の鋼材を製造することができる。また、特に靱性を要求される場合は、T処理を施すことにより、より優れた靱性を有する鋼材を得ることができる。
[鋼材の成分組成]
以下、本実施形態の母材及び溶接熱影響部の靱性に優れた引張強度590N/mm級の溶接構造用鋼の、成分組成の限定理由について説明する。以下の説明において、組成についての「%」は、質量%を意味する。
「C:炭素」0.03〜0.12%
Cは、強度を確保するために必要な元素である。
強度向上の効果を得るためには、Cを0.03%以上添加することが必要であるが、過剰添加は、HAZの靱性低下を招く虞があるため、上限値を0.12%とした。
「Si:ケイ素」0.05〜0.30%
Siは、脱酸剤として有効であり、また、固溶強化によって鋼の強度を向上させるのに有効な元素である。
Siの含有量が0.05%未満だと、上述の効果が低下し、また、含有量が0.30%を超えると、HAZの靱性を劣化させる。
このため、Siの含有量を0.05〜0.30%の範囲に限定した。
「Mn:マンガン」1.6〜3.00%
Mnは、鋼の強度を増加するため、高強度化に有効な元素である。また、MnはSと結合してMnSを形成するが、これがIGFの生成核となり、HAZの有効結晶粒径微細化を促進することで、HAZ靱性の劣化を抑制する。
高い強度を維持しながら溶接熱影響部の靱性を確保するためには、Mnの含有量を1.6%以上とする必要がある。但し、Mnを、3.00%を超えて添加すると、靱性が劣化する。
このため、Mnの含有量を1.6〜3.00%の範囲に限定した。
「P:リン」0.015%以下
Pは、粒界に偏析して鋼の靱性を劣化させるので、その含有量をできるだけ低減することが好ましいが、0.015%までは許容できるため、含有量を0.015%以下とした。
「S:硫黄」0.001〜0.015%
Sは、REMと硫化物を形成し、母材の結晶粒を微細化する作用を有する。また、MnSとして鋼中に存在し、HAZの組織を微細化する作用も有するため、0.001%以上の含有量を必要とする。一方、Sの含有量が0.015%を超えると、板厚方向の靱性や延性を低下させるので、Sは0.015%以下に制限する必要がある。
このため、Sの含有量を0.001〜0.015%の範囲に限定した。
「Cu+Ni:銅+ニッケル」0.10%以下
Cuは、従来、強度を確保するために有効な元素であるが、Cuの添加による熱間加工性の低下を回避するため、Cu添加量とほぼ同量のNiを添加することが必須となる。
しかし、Niは非常にコストの高い元素であるため、Niを多量に添加することは本発明鋼の目的の一つである低コスト化を阻む要因となってしまう虞がある。このため、CuおよびNiはできる限り添加しないことが好ましい。しかし、スクラップを用いてスラブを製造する場合、Cu及びNiが、それぞれ0.05%程度は不可避的に混入してしまう虞があるため、Cu及びNiの総量の上限値を0.10%とした。
「Al:アルミニウム」0.005%以下
Alは、TiOを生成させるためには含有量が少ない方が好ましく、実質的に、Alを含有しないようにする必要がある。
しかしながら、Alを含有しない成分組成とすることは工業生産的に制約があり、質量%で0.005%程度の含有量が、TiOの生成を阻害しない許容範囲であることから、Alの含有量は0.005%以下とした。
「Ti:チタン」0.005〜0.030%
Tiは、Oと結合してTiOをなし、IGFの生成を促進するとともに、Nと結合して鋼中にTiNを形成する。
上述の作用を得るためには、Tiを0.005%以上添加することが必要である。
Tiの含有量が0.030%を超えると、母材靱性を劣化させる虞があるため、Tiの含有量を0.005〜0.030%の範囲に限定した。
「Nb:ニオブ」0.005〜0.100%
Nbは、オーステナイトの未再結晶域を拡大して、フェライトの細粒化を促進する効果があり、また、Nb炭化物を生成して強度の確保を図ることができる元素である。
上述の作用を得るためには、Nbを0.005%以上添加する必要がある。
Nbの含有量が0.100%を超えると、Nb炭化物によるHAZ脆化が生じやすくなるため、Nbの含有量を0.005〜0.100%の範囲に限定した。
「N:窒素」0.0025〜0.0060%
Nは、Tiと結合して鋼中にTiNを形成させるために、0.0025%以上の添加が必要である。ただし、Nは固溶強化元素としても非常に大きな効果があるため、多量に添加するとHAZ靱性を劣化するおそれが考えられる。そのため、HAZ靱性に大きな影響を与えずTiNの効果を最大限に得られるように、Nの上限を0.0060%とした。
「O:酸素」0.0035%以下
Oは、TiOを形成するために必要であるが、含有量が0.0035%を超えると、粗大なTiOを生成し、靱性を劣化するおそれが考えられる。
このため、Oの上限を0.0035%とした。
「REM:希土類元素」0.001〜0.020%
REMは、溶鋼中に酸化物及び硫化物を微細分散晶出させ、Mnの中心偏析に起因した粗大なMnSの生成を阻止し、また、晶出物のピン止めによって凝固組織を微細にする効果がある。
上述の効果を得るためには、REMを0.001%以上添加することが必要となる。
REMの含有量が0.020%を超えると、晶出物の生成量が多くなり、鋳造時に鍋絞りが起こるため、上限値を0.020%に限定した。さらに好ましい上限値は、0.010%である。
本実施形態の母材及び溶接熱影響部の靱性に優れた引張強度590N/mm級の溶接構造用鋼は、上述の成分を基本組成とするものであるが、更に強度、靭性、延性等の機械的特性の向上を目的として、以下に説明する選択的許容添加元素を1種または2種以上、積極的に含有した成分組成としても良い。
「Mo:モリブデン、V:バナジウム、Cr:クロム、Ca:カルシウム、Mg:マグネシウム、B:ホウ素」
Mo、V、Crは、何れも焼入れ性向上に有効な元素であり、必要に応じ一種または二種以上を選択して含有することができる。この中で、Vは、VNを生成して組織微細化効果を最適化することができ、VNによる析出強化を促進させる効果を有する。
また、Mo、V、Crの含有によってAr点が低下することから、フェライト粒の微細化効果がより大きくなる。
また、Caを添加することにより、MnSの形態を制御し、低温靱性をさらに向上させることができるため、厳しいHAZ特性が要求される場合には、選択して添加することができる。
また、Mgは、HAZにおけるオーステナイトの粒成長を抑制し、細粒化させる作用があり、これによってHAZ靱性が向上することから、厳しいHAZ靱性が要求される場合には、選択して添加することができる。
Bは、少量を添加することで焼入性を大きく向上させる元素であり、極厚手鋼板のように冷却速度を確保するのが困難な場合には、選択して添加することができる。
上述の効果を得るため、各元素の含有量は、質量%で、Mo:0.2%以下、V:0.1%以下、Cr:0.5%以下、Ca:0.0035%以下、Mg:0.0050%以下、B:0.002%以下とすることが好ましい。
なお、0.2%を超えるMo、又は0.5%を超えるCrを添加した場合には、溶接性や靱性を損ない、且つコストが上昇する虞がある。
また、0.03%を超えるVを添加した場合には、溶接性や靱性を損なう虞がある。
また、0.0035%を超えるCaを添加した場合には、鋼の清浄度が損なわれ、靱性の劣化や水素誘起割れ感受性を高めてしまう虞がある。
また、0.0050%を超えるMgを添加した場合には、オーステナイト細粒化効果代が小さく、コスト上、得策ではない。
また、0.0002%を超えるBを添加した場合には、鋼の靱性を損なう虞がある。
[鋼材の組織]
以下に、母材のベイナイト組織分率の限定理由について説明する。
低合金鋼にて母材、及びHAZの靱性を確保しながら、590N/mm級の引張強度を得るためには、ベイナイト組織分率が80%以上であることが必要となる。
また、ベイナイト組織分率は、上記強度を得るため、85%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。
なお、ここで述べるベイナイト組織とは、上部ベイナイト組織、下部ベイナイト組織に加え、アシキュラーフェライトから構成される組織を指す。
[S、O、及びREMの関係の規定理由]
S、O、及びREMの関係を、(1)式によって規定する理由について説明する。
S、O、及びREMを、(1)式に表される関係とすることにより、過剰なMnSが生成されるのを抑制することができる。
MnSは、IGFの生成核として働くため有効であるが、粗大なMnSが過剰に生成すると割れの原因となり、有害である。このため、MnSの最適範囲を考えなければならないが、Sは、MnよりもREMとの結合力の方が大きいため、MnSよりもREM硫化物が先に生成することを考慮しなければならない。また、REMは、Oとの結合力がより強いため、REM酸化物形成後に残ったREMにより、REM硫化物が生成されることを考慮する必要がある。
これらの作用を考慮した、有効なMnS(eff・MnS)と、S、O、及びREMの関係を(2)式で表す。
0.007≦2.7×([S](%)+[O](%))−0.6×[REM](%)≦0.015 ・・・(1)
eff・MnS=2.7×([S](%)+[O](%))−0.6×[REM](%) ・・・(2)
上記(2)式で算出される有効なMnSの含有量(eff・MnS)が0.007%未満の場合、MnS生成量が少ないために靱性改善効果が小さく、0.015%超の場合には、REM酸化物及び硫化物の過剰生成によって靱性が悪くなるという問題がある。
このため、S、O、及びREMの含有量が、(1)式に表される関係を満たすことを条件とした。
[鋼材の製造条件]
以下に、本実施形態の母材及び溶接熱影響部の靱性に優れた引張強度590N/mm級の溶接構造用鋼の製造方法について説明する。
本実施形態では、上述した成分組成を有する鋼片を、1200℃以下の温度に加熱し、次いで、未再結晶温度域において累積圧下率で40%以上の熱間圧延を行い、850℃以上の温度で熱間圧延を完了させた後、800℃以上の温度から5℃/sec以上の冷却速度で400℃以下まで冷却することにより、母材及び溶接熱影響部の靱性に優れた引張強度590N/mm級の溶接構造用鋼を得る方法としている。
さらに、得られた鋼を再加熱し、400〜650℃で焼戻し処理を施す方法としても良い。
以下に、各製造条件の限定理由について説明する。
加熱温度については、1200℃以下の温度とすることが必要である。
加熱温度を1200℃以下とする理由としては、高温加熱すると、凝固時に冷却速度を制御して造り込んだ析出物を再溶解させてしまう可能性があることが挙げられる。
また、相変態を完了させるには、加熱温度は1200℃で充分であり、加熱の際に生じると考えられる結晶粒の粗大化も、予め防ぐことができる。
以上の理由により、加熱温度を1200℃以下に限定した。
次いで、未再結晶温度域において、累積圧下率で40%以上の熱間圧延を行う必要がある。
未再結晶温度域における圧下量の増加は、圧延中のオーステナイト粒の微細化に寄与し、結果としてフェライト粒を微細化し、機械的性質を向上させる効果がある。このような効果は、未再結晶域での累積圧下率が40%以上で顕著になる。
以上の理由により、未再結晶域での累積圧下量を40%以上に限定した。
鋼片は850℃以上で熱間圧延を完了させた後、800℃以上の温度から5℃/sec以上の冷却速度で400℃以下まで冷却する必要がある。
800℃以上の温度から冷却する理由として、800℃未満の温度から冷却を開始すると、焼入れ性の観点から不利となり、所要の強度が得られない可能性があることが挙げられる。
また、冷却速度が5℃/sec未満では、均一なミクロ組織を有した鋼を得ることが期待できず、結果として加速冷却の効果が小さくなる。
また、一般に鋼を400℃以下の温度まで冷却すれば、変態は充分に完了する。本実施形態では、鋼を5℃/sec以上の冷却速度にて400℃以下まで冷却を続けることで充分な靱性を確保できるため、T処理を施さずに鋼材として使用することができる。
以上の理由により、鋼片を850℃以上の温度で熱間圧延を完了させた後、800℃以上の温度から5℃/sec以上の冷却速度で400℃以下の温度まで冷却する条件に限定した。
また、特に優れた靱性値が要求され、熱間圧延、加速冷却後に焼戻し処理を施す場合には、焼戻し処理温度を400〜650℃の範囲内とする必要がある。
焼戻し処理を行う場合、焼戻し処理温度が高温になるほど結晶粒成長の駆動力が大きくなるが、焼き戻し処理温度が650℃を超えるとそれが顕著になる。
また、400℃未満の焼戻し処理温度では、上述の効果が充分に得られなくなる虞がある。
以上の理由により、熱間圧延後に焼戻し処理をする場合は、400〜650℃の焼戻し処理温度にて行うことに限定した。
以上、説明したように、本実施形態の母材及び溶接熱影響部の靱性に優れた引張強度590N/mm級の溶接構造用鋼によれば、質量%で、C:0.03〜0.12%、Si:0.05〜0.30%、Mn:1.6〜3.00%、P:0.015%以下、S:0.001〜0.015%、Cu+Ni:0.10%以下、Al:0.005%以下、Ti:0.005〜0.030%、Nb:0.005〜0.100%、N:0.0025〜0.0060%、O:0.0035%以下、REM:0.001〜0.020%を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなり、母材のベイナイト組織分率が80%以上であり、前記S、O、及びREMの関係が、式(0.007≦2.7×([S](%)+[O](%))−0.6×[REM](%)≦0.015)で表される関係としている。
成分組成を上述の範囲内とし、また、S、O、及びREMの関係を上述の式で表される範囲内とすることにより、Mnを添加する際に問題となる中心偏析の影響を緩和することができ、且つ、溶接によるHAZの結晶粒粗大化を抑制できる。
これにより、鋼材の靱性が安定するとともに溶接性が向上し、複雑な工程や方法を用いずに、低コストで、母材及び溶接熱影響部の靱性に優れた引張強度590N/mm級の溶接構造用鋼が得られる。
以下、本発明に係る母材及び溶接熱影響部の靱性に優れた引張強度590N/mm級の溶接構造用鋼の実施例を挙げ、本発明をより具体的に説明するが、本発明は、もとより下記実施例に限定されるものではなく、前、後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
[サンプル作製]
表1及び表2に示すような、各成分組成を有するスラブを用い、表3に示す各条件にて熱間圧延処理を行うことにより、本発明の母材及び溶接熱影響部の靱性に優れた引張強度590N/mm級の溶接構造用鋼(表1の本発明鋼1〜16)、及び従来の溶接構造用鋼(表2の比較鋼17〜31)を得た。
Figure 0004523893
Figure 0004523893
Figure 0004523893
[評価試験]
上記各サンプルの機械的性質を評価するため、以下の各評価試験を行った。
まず、上記各鋼板の板厚の1/4部位からJIS4号試験片を採取し、この試験片を用いて、引張強度TS(N/mm)、降伏強度YS(0.2%耐力)(N/mm)、全延びEl(%)を測定した。
また、母材靱性の評価試験として、各鋼板の板厚の1/4tより2mmVノッチ試験片を採取し、この試験片を用いて、−5℃の温度下でシャルピー衝撃試験を行い、これによって得られる衝撃吸収エネルギー値を測定した。
また、HAZ靱性の評価試験として、溶接入熱10(kJ/mm)相当の再現熱サイクル試験を実施した鋼材を、−5℃の温度下でシャルピー衝撃試験を行い、これによって得られる衝撃吸収エネルギー値を測定した。
ベイナイト組織分率は、ナイタールにてエッチングした鋼材の組織を光学顕微鏡で観察することによって評価した。
評価結果を表4に示す。
Figure 0004523893
[評価試験結果]
表1〜表4において、「本発明鋼」及び「比較鋼」の各欄に記載された番号は、各々符合させて示している。
各表において、1〜16(本発明鋼)が、本発明の溶接構造用鋼の実施例であり、17〜31(比較鋼)が、従来の溶接構造用鋼の比較例である。
本発明の溶接構造用鋼(本発明鋼)では、鋼材を表1に示す成分組成とし、表3に示す各条件にて熱間圧延処理を行うことにより、成分組成と製造条件の各々を満足している。
この結果、表4に示すように、全てのサンプルにおいて、(1)式(0.007≦2.7×([S](%)+[O](%))−0.6×[REM](%)≦0.015)で表される関係を満足しており、また、ベイナイト組織分率が80%以上となっている。
また、母材特性の欄に示すように、全てのサンプルの引張強度TSが590(N/mm)以上であり、大入熱溶接においても、−5℃でのシャルピー衝撃エネルギー値は100J以上と高靱性を有しており、母材としての特性が非常に優れていることが明らかである。
また、規定範囲内であれば、Mo、V、Cr、Ca、Mgを添加しても、焼戻し処理を施しても良好な靱性が得られることがわかる。
これに対し、比較鋼17〜31に示す従来の溶接構造用鋼(比較鋼)では、それぞれMn量(比較鋼19)、C量(比較鋼17)、Nb量(比較鋼22)、Ti量(比較鋼21)、Si量(比較鋼18)、Al量(比較鋼20)、N量(比較鋼27)、Mo、V量(比較鋼23)、Cr量(比較鋼26)、Ca、Mg量(比較鋼25)、O量(比較鋼24)、REM量(比較鋼28、29)、Cu+Ni量(比較鋼30)、B量(比較鋼31)、熱間圧延後の冷却速度(比較鋼27)、焼戻し処理(比較鋼24)、累積圧下率(比較鋼26)、再加熱温度(比較鋼25)、圧延後の冷却開始温度(比較鋼30)の条件が、本発明で規定した範囲外となっているため、HAZ靱性が劣っている。また、比較鋼29に関してはREMを添加しなかったため、硫化物が粗大となり、その結果靱性が劣位であった。
上記結果により、本発明に係る母材及び溶接熱影響部の靱性に優れた引張強度590N/mm級の溶接構造用鋼が、高い機械的特性を有していることが明らかとなった。

Claims (4)

  1. 質量%で、C:0.03〜0.12%、Si:0.05〜0.30%、Mn:1.6〜3.00%、P:0.015%以下、S:0.001〜0.015%、Cu+Ni:0.10%以下、Al:0.005%以下、Ti:0.005〜0.030%、Nb:0.005〜0.100%、N:0.0025〜0.0060%、O:0.0035%以下、REM:0.001〜0.020%を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなり、母材のベイナイト組織分率が80%以上であり、
    前記S、O、及びREMの関係が、次式(1)
    0.007≦2.7×([S](%)+[O](%))−0.6×[REM](%)≦0.015 ・・・(1)
    で表されることを特徴とする母材及び溶接熱影響部の靱性に優れた引張強度590N/mm級の溶接構造用鋼。
  2. 更に、質量%で、Mo:0.2%以下、V:0.1%以下、Cr:0.5%以下、Ca:0.0035%以下、Mg:0.0050%以下、B:0.002%以下の群から選択される少なくとも一種または二種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の母材及び溶接熱影響部の靱性に優れた引張強度590N/mm級の溶接構造用鋼。
  3. 請求項1または2に記載の成分組成を有する鋼片を1200℃以下の温度に加熱し、次いで未再結晶温度域において累積圧下率で40%以上の熱間圧延を行い、850℃以上の温度で熱間圧延を完了させた後、800℃以上の温度から5℃/sec以上の冷却速度で400℃以下まで冷却することを特徴とする母材及び溶接熱影響部の靱性に優れた引張強度590N/mm級の溶接構造用鋼の製造方法。
  4. 請求項3に記載の母材及び溶接熱影響部の靱性が優れた引張強度590N/mm級の溶接構造用鋼の製造方法で得られた鋼を再加熱し、400〜650℃で焼戻し処理を施すことを特徴とする母材及び溶接熱影響部の靱性に優れた引張強度590N/mm級の溶接構造用鋼の製造方法。

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