JP4521937B2 - 異方性伝熱シートの製造方法および異方性伝熱シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器中に用いられる半導体素子、電源、光源等の部品から発生する熱を伝える異方性伝熱シートの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電子機器中に用いられる半導体素子等から発生する熱をヒートシンク等に伝えるものとして伝熱シートがある。伝熱シートの中には、異方性の熱伝導性のある熱伝導性繊維を同一方向に配向させた異方性伝熱シートがある。これは熱伝導性繊維が有する径方向よりも軸方向に熱伝導率が高い性質を利用したものである。
【0003】
異方性伝熱シートの製造方法がいくつか報告されている。例えば、高分子組成物中に熱伝導性繊維を分散させ、押出成形、カレンダー成形等を用いて熱伝導性繊維を流動配向させた後、高分子組成物を固化し異方性伝熱シートを製造する方法がある。
【0004】
また、シートの厚み方向に繊維が配向した異方性伝熱シートの製造方法については、特開平11−302545号公報に記載されている。これは、液状シリコーンゴム中に熱伝導性長繊維を一方向に配向させ硬化させた複合材ブロックを作製し、さらに複合材ブロックを熱伝導性長繊維の配向方向に対して垂直に切断して異方性伝熱シートを製造する方法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、高分子組成物中に熱伝導性繊維を分散させ、押出成形、カレンダー成形等を用いて熱伝導性繊維を配向させた後、高分子組成物を固化し異方性伝熱シートを製造する方法では、伝熱シートの厚み方向に繊維を配向させることが難しいこと、また、液状シリコーンゴム中に熱伝導性長繊維を含浸させシリコーンゴムをブロック状に硬化し切断する方法では、繊維の配向を保ったままで数mm程度の厚みに薄くブロックを切断することが困難であること等により、伝熱シートの厚み方向に繊維が配向した異方性伝熱シートを低コストで生産することが難しかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するため、伝熱シートの厚み方向に繊維を配向させる方法として静電植毛の手法を用いることにより、任意の厚さで厚み方向の熱伝導性が高い異方性伝熱シートを容易に製造する方法を提供するものである。
【0007】
すなわち、熱伝導性繊維が高分子シート中の厚み方向に配向された異方性伝熱シートの製造方法であって、静電植毛により熱伝導性繊維を配向する異方性伝熱シートの製造方法である。
【0008】
さらに、熱伝導性繊維が高分子シート中の厚み方向に配向された異方性伝熱シートの製造方法であって、静電植毛により熱伝導性繊維を被植毛層の表面に配向させ、液状高分子を配向した熱伝導性繊維の間に含浸させた後固化させる異方性伝熱シートの製造方法である。
【0009】
さらに、熱伝導性繊維が高分子シート中の厚み方向に配向された異方性伝熱シートの製造方法であって、静電植毛により熱伝導性繊維を被植毛層の表面に配向させ、液状高分子を配向した熱伝導性繊維の間に含浸させた後固化させ、次いで被植毛層を剥離する異方性伝熱シートの製造方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明の異方性伝熱シートの製造方法は、静電植毛により熱伝導性繊維を配向することにより、伝熱シートの厚み方向に容易に熱伝導性繊維を配向することができる。
本発明の代表的な実施の形態は、図4に示すように静電植毛により熱伝導性繊維1を被植毛層2の表面に直立して配向させた後、被植毛層を固化させる。次に図5に示すように液状高分子3を、配向した熱伝導性繊維の間に塗布・含浸させた後、固化させて異方性伝熱シートを製造する。次いで図6に示すように被植毛層2を剥離する。以上の工程により、図7に示すような伝熱シートの両表面に熱伝導性繊維端部4が表出した異方性伝熱シート5が得られる。
【0011】
本発明の静電植毛は、アップ方法、ダウン方法、サイド方法、噴射器により圧縮空気で塗布面に吹き付ける吹きつけ法など従来より行われてきたいずれの方法でもよく、全面植毛もしくは捺染植毛にて、電極間にフロックである熱伝導性繊維を飛ばし、被植毛層の表面に直立して配向させる。植毛された熱伝導性繊維は、被植毛層の表面に対して鉛直方向に植毛されていることが熱伝導の効率から最も好ましが、斜めに植毛されていると鉛直方向からの圧力を緩衝することもできる。
さらに、植毛をする際に高電圧電極板に振動を与えたり、フロックを攪拌・振動を与えることも好ましい。
【0012】
本発明の液状高分子の含浸は、静電植毛された熱伝導性繊維間に含浸させるため、100〜20000cPの液状高分子で硬化する必要があるが、好ましくは低粘度の液状高分子で100〜1500cP、さらに好ましくは、有機溶剤で希釈して一時的に粘度を下げ、含浸後に有機溶剤を飛散等により除くことで、ある程度まで高粘度の液状高分子でも用いることも可能である。さらに含浸を促進するために、減圧下にて行うことも有効である。
【0013】
本発明の熱伝導性繊維は、50W/m・K以上の熱伝導性を有する繊維であれば、繊維の径や表面状態は特定されるるものではないが、植毛に使用する繊維長がそろっていることが好ましい。熱伝導性繊維の種類も特に限定されるものではないが、炭素繊維、グラファイト繊維、金属繊維、ポリエチレン繊維、ポリベンザゾール繊維、セラミックス繊維から選ばれる少なくとも1種の繊維であることが好ましい。特に高熱伝導性を有するピッチ系炭素繊維が最も好ましい。さらに、使用する熱伝導性繊維のアスペクト比が、7.2〜25000であれば好ましい。さらに、導電性のある炭素繊維を帯電させるため、炭素繊維の表面を帯電しやすい材料で処理してあれば好ましい。さらに、炭素繊維を表面処理したものの抵抗が50〜10×1010Ωであれば好ましい。
【0014】
本発明の高分子シートは、公知の有機高分子からなる高分子シートであり、耐熱性の熱硬化性有機高分子が好ましい。有機高分子の種類には、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、塩素化ポリエチレン、エチレンプロピレンゴム、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、熱硬化型ポリフェニレンエーテルおよび変性PPE樹脂などの熱硬化性高分子が挙げられ、さらにそれらのアロイ材も用いることができる。高分子シートには、補強剤、難燃剤、着色剤、耐熱向上剤、粘着剤、可塑剤、オイル、硬化遅延剤等が含まれていても良い。
【0015】
さらに、本発明の高分子シート中に、熱伝導性充填剤が分散配合されていてもかまわない。熱伝導性充填剤を配合することで熱伝導性を高めることができる。熱伝導性充填剤には、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、水酸化アルミニウムなどの金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属水酸化物や金、銀、銅、アルミニウム、マグネシウム等の金属や合金、並びにダイヤモンドやグラファイトなどのうち少なくとも一種類からなる球状、粉体状、繊維状、針状、鱗片状、ウィスカー状、ペレット状などの充填剤が好ましい。これらの熱伝導性充填剤の中でも、電気絶縁性に優れ安価な酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、水酸化アルミニウム、炭化ケイ素から選ばれる少なくとも一種類の熱伝導性充填剤がより好ましい。
【0016】
本発明の被植毛層は、静電植毛された熱伝導性繊維を直立させたまま固定するための薄く形成された層である。被植毛層に液状高分子と剥離可能な素材を用いることで、液状高分子の硬化後に被植毛層を除去して、異方性伝熱シートの両表面に熱伝導性繊維の端部を表出させることができるので、得られる異方性伝熱シートの熱伝導性を低下することがなくなる。また、被植毛層に前述の熱伝導性充填剤を分散配合すれば、被植毛層の熱伝導性への影響が小さくなるため、液状高分子の固化後、被植毛層を剥離せず積層したままの形態で異方性伝熱シートとしてもよい。さらに、剥離しない被植毛層に前述の補強剤、難燃剤、着色剤、耐熱向上剤、粘着剤、可塑剤、オイル、硬化遅延剤等が含まれていても良い。この時、被植毛層を電気絶縁層にすると、被植毛層側の面が電気絶縁性である異方性伝熱シートとなる。
【0017】
【実施例1】
液状付加型シリコーンゴム(GE東芝シリコーン株式会社製)をテフロンコーティングした剥離シート上に被植毛層として厚さ60μmにスクリーン印刷によって塗布し、アップ法の静電植毛により、長さ1mmのポリベンザゾール短繊維(東洋紡績株式会社製 ザイロンAS)からなる熱伝導性繊維1を被植毛層の表面に配向させた後、液状付加型シリコーンゴムを加熱硬化させた。
【0018】
さらに、熱伝導性繊維間の間隙に未硬化のエポキシ樹脂(日立化成工業株式会社製)からなる液状高分子を熱伝導性繊維1の先端が完全に隠れないように含浸させ表面を平らにし、エポキシ樹脂を加熱硬化した。被植毛層であるシリコーンゴムを剥がし、厚さ1mmの異方性伝熱シート5を得た。図1に本実施例1による異方性伝熱シートの断面図を示す。表裏面に熱伝導性繊維端部4が表出している異方性伝熱シート5である。ポリベンザゾール短繊維のエポキシ樹脂に対する体積比率は3.8体積%であり、熱伝導率は1.5W/m・Kであった。
【0019】
【実施例2】
液状付加型シリコーンゲル(GE東芝シリコーン株式会社製)に熱伝導性充填剤6として酸化アルミニウム粉末(昭和電工株式会社製 球状アルミナA-20)を配合したシリコーンコンパウンドを、テフロンコーティングした剥離シート上に被植毛層2として厚さ60μmにスクリーン印刷によって塗布し、繊維長さ方向の熱伝導率が1000W/m・Kの短繊維グラファイト(株式会社ペトカ製 メルブロンミルド:直径9μm、平均長さ100μm)からなる熱伝導性繊維1をアップ法の静電植毛により被植毛層2の表面に直立配向させた後、シリコーンコンパウンドを硬化させた。
【0020】
さらに、熱伝導性繊維間の間隙に上記同様の配合であるシリコーンコンパウンドからなる液状高分子を熱伝導性繊維1の先端が完全に隠れないように含浸させ表面を平らにした後、シリコーンコンパウンドを加熱硬化した。厚さ220μmの異方性伝熱シート5を得た。図2に本実施例2による異方性伝熱シートの断面図を示す。片面に熱伝導性繊維端部4が表出し、片面が電気絶縁性の異方性伝熱シート5である。炭素短繊維のシリコーンコンパウンドに対する体積比率は3.6体積%であり、熱伝導率は5.0W/m・Kであった。
【0021】
【実施例3】
液状付加型シリコーンゲル(GE東芝シリコーン株式会社製)に熱伝導性充填剤6として酸化アルミニウム粉末(昭和電工株式会社製 球状アルミナA-20)を配合したシリコーンコンパウンドを、テフロンコーティングした剥離シート上に被植毛層2として厚さ60μmにスクリーン印刷によって塗布し、繊維長さ方向の熱伝導率が1000W/m・Kの短繊維グラファイト(株式会社ペトカ製 メルブロンミルド:直径9μm、平均長さ100μm)からなる熱伝導性繊維1をアップ法の静電植毛により被植毛層2の表面に直立配向させた後、シリコーンコンパウンドを硬化させた。
【0022】
さらに、熱伝導性繊維間の間隙に 液状付加型シリコーンゴム(GE東芝シリコーン株式会社製)を熱伝導性繊維1の先端が完全に隠れないように含浸させ表面を平らにした後、液状シリコーン樹脂を加熱硬化した。厚さ200μmの異方性伝熱シート5を得た。図2に本実施例2による異方性伝熱シートの断面図を示す。片面に熱伝導性繊維端部4が表出し、片面が電気絶縁性の異方性伝熱シート5である。炭素短繊維のシリコーンコンパウンドに対する体積比率は3.6体積%であり、熱伝導率は6.1W/m・Kであった。
【0023】
【実施例4】
紫外線硬化型インキ(帝国インキ製造株式会社製)をPETシート上に被植毛層として厚さ60μmにスクリーン印刷によって塗布し、アップ法の静電植毛により、長さ0.5mmの高強度ポリエチレン短繊維(東洋紡績株式会社製)からなる熱伝導性繊維1を被植毛層の表面に配向させた後、紫外線を照射して硬化させた。
【0024】
さらに、熱伝導性繊維間の間隙に未硬化のエポキシ樹脂(日立化成工業株式会社製)からなる液状高分子を熱伝導性繊維1の先端が完全に隠れないように含浸させ表面を平らにし、エポキシ樹脂を加熱硬化した。被植毛層を剥がし、厚さ1mmの異方性伝熱シート5を得た。図1に本実施例1による異方性伝熱シートの断面図を示す。表裏面に熱伝導性繊維端部4が表出している異方性伝熱シート5である。高強度ポリエチレンのエポキシ樹脂に対する体積比率は4.0体積%であり、熱伝導率は1.1W/m・Kであった。
【0025】
【実施例5】
液状付加型シリコーンゲル(GE東芝シリコーン株式会社製)に熱伝導性充填剤6として酸化アルミニウム粉末(昭和電工株式会社製 球状アルミナA-20)を配合したシリコーンコンパウンドを、テフロンコーティングした剥離シート上に被植毛層2として厚さ60μmにスクリーン印刷によって塗布し、繊維長さ方向の熱伝導率が140W/m・Kの炭素長繊維(三菱化学株式会社製・k6371T )を長さ0.5mmに切断した熱伝導性繊維1をアップ法の静電植毛により被植毛層2の表面に直立配向させた後、シリコーンコンパウンドを硬化させた。
【0026】
さらに、熱伝導性繊維間の間隙に 液状付加型シリコーンゴム(GE東芝シリコーン株式会社製)を熱伝導性繊維1の先端が完全に隠れないように含浸させ表面を平らにした後、液状シリコーン樹脂を加熱硬化した。厚さ500μmの異方性伝熱シート5を得た。図2に本実施例2による異方性伝熱シートの断面図を示す。片面に熱伝導性繊維端部4が表出し、片面が電気絶縁性の異方性伝熱シート5である。炭素短繊維のシリコーンコンパウンドに対する体積比率は3.2体積%であり、熱伝導率は3.8W/m・Kであった。
【0027】
【実施例6】
紫外線硬化型インキ(帝国インキ製造株式会社製)をPETシート上に被植毛層として厚さ60μmにスクリーン印刷によって塗布し、アップ法の静電植毛により、びびり振動切削により製造した長さ1mmの銅短繊維(直径9μm)からなる熱伝導性繊維1を被植毛層の表面に配向させた後、紫外線を照射して硬化させた。
【0028】
さらに、熱伝導性繊維間の間隙に未硬化のエポキシ樹脂(日立化成工業株式会社製)からなる液状高分子を熱伝導性繊維1の先端が完全に隠れないように含浸させ表面を平らにし、エポキシ樹脂を加熱硬化した。被植毛層を剥がし、厚さ1mmの異方性伝熱シート5を得た。
図1に本実施例1による異方性伝熱シートの断面図を示す。表裏面に熱伝導性繊維端部4が表出している異方性伝熱シート5である。高強度ポリエチレンのエポキシ樹脂に対する体積比率は6.0体積%であり、熱伝導率は8.1W/m・Kであった。
【0029】
【比較例1】
液状付加型シリコーンゲル(GE東芝シリコーン株式会社製)に熱伝導性充填剤6として酸化アルミニウム粉末(昭和電工株式会社製 球状アルミナA−20)シリコーンコンパウンド50体積%と短繊維グラファイト(株式会社ペトカ製メルブロンミルド:直径9μm、平均長さ100μm)からなる熱伝導性繊維1を50体積%を配合したシリコーンコンパウンドを調製し、プレス成形により厚さ1mmのシートを得た。
図3に比較例1の断面図を示す。熱伝導率は1.8W/m・Kであった。
【0030】
静電植毛により熱伝導性繊維を配向することができる為、繊維長により伝熱シートの厚みが調節できることで薄いシートの形成が大変簡便になり、さらに熱伝導性繊維が異方性伝熱シートを貫通することで熱抵抗を低く抑え高い熱伝導性が得られた。実施例1〜6に示した異方性伝熱シートは、比較例1と比べてシートに含まれる繊維濃度が大変低いにもかかわらず、比較例1と同等以上の熱伝導性が得られた。
【0031】
【発明の効果】
本発明により従来と比べて大変簡便に、熱伝導性繊維を伝熱シートの厚み方向に配向させた異方性伝熱シートを得ることができた。
本発明は、繊維配向に静電植毛の手法を用いることで、容易に熱伝導性繊維が配向した異方性伝熱シートが得られ、さらに静電植毛に使用した繊維長を選択することによりシートを任意の厚さに設計できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例1による異方性伝熱シートの縦断面図
【図2】本実施例2による異方性伝熱シートの縦断面図
【図3】比較例1の縦断面図
【図4】本発明の実施の工程の縦断面図
【図5】本発明の実施の工程の縦断面図
【図6】本発明の実施の工程の縦断面図
【図7】本発明の実施の工程の縦断面図
【符号の説明】
1 熱伝導性繊維
2 被植毛層
3 液状高分子
4 熱伝導性繊維端部
5 異方性伝熱シート
6 熱伝導性充填剤
Claims (10)
- 熱伝導性繊維が高分子シート中の厚み方向に配向された異方性伝熱シートの製造方法であって、
熱伝導性充填剤を分散配合した未固化の被植毛層の表面に、静電植毛により熱伝導性繊維を、その先端を前記被植毛層に没入させ且つ前記被植毛層を貫通させないように配向させた後に、前記被植毛層を固化して電気絶縁性の層とし、
さらに液状高分子を、前記配向した熱伝導性繊維の間に含浸させた後固化させること
を特徴とする異方性伝熱シートの製造方法。 - 熱伝導性繊維の間に含浸させる液状高分子にも熱伝導性充填剤を分散配合した請求項1に記載の異方性伝熱シートの製造方法。
- 前記熱伝導性充填剤が、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、水酸化アルミニウム、炭化ケイ素の何れかである請求項1または請求項2に記載の異方性伝熱シートの製造方法。
- 静電植毛により高分子シート中の厚み方向に配向された熱伝導性繊維と、
前記熱伝導性繊維の間に充填した液状高分子の硬化体である高分子シートと、
前記高分子シートの一方の面に積層し、熱伝導性充填剤が分散配合された電気絶縁性の被植毛層と、
を備えることを特徴とする異方性伝熱シート。 - 前記高分子シートに熱伝導性充填剤を分散配合した請求項4に記載の異方性伝熱シート。
- 前記熱伝導性充填剤が、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、水酸化アルミニウム、炭化ケイ素の何れかである請求項4または請求項5に記載の異方性伝熱シート。
- 前記熱伝導性繊維が、被植毛層に没入している請求項4〜6の何れか1項に記載の異方性伝熱シート。
- 前記熱伝導性繊維が、ピッチ系炭素繊維である請求項4〜7の何れか1項に記載の異方性伝熱シート。
- 前記熱伝導性繊維を、異方性伝熱シート面に対して斜めに配向した請求項4〜8の何れか1項に記載の異方性伝熱シート。
- 前記被植毛層が、液状付加型シリコーンゴムの硬化体である請求項4〜9の何れか1項に記載の異方性伝熱シート。
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