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JP4516179B2 - 接触・非接触共用icカードの製造方法及び製造装置 - Google Patents

接触・非接触共用icカードの製造方法及び製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、接触式及び非接触式のインターフェイスを持ったICモジュールをカード基材内に搭載した接触・非接触共用ICカードの製造方法及び製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
接触・非接触共用ICカードは、接触式ICカードと非接触式ICカードの各通信方式を、選択的に使用可能なデュアルインターフェイスICカードであり、接触式通信の高セキュリティ性と、非接触式通信の利便性を併せ持つマルチユースの観点から利用が高まってきている。
この接触・非接触共用ICカードは、コストや寸法上の制約から、2つのインターフェイスを持つ1個のICが搭載されている。
【0003】
図4は、接触・非接触共用ICカードに使用されるICモジュールを示す図である。図4(A)は、表面(接触端子側)、図4(B)は、裏面(IC実装側)をそれぞれ示す図である。
ICモジュール30は、表面に設けられたISOで定められた8個の接触式通信用外部端子31と、裏面に設けられた2個の非接触式通信用外部端子32とを併せ持つデュアルインターフェイスICモジュールとなっている。
【0004】
このICモジュール30では、従来の接触式ICカードのICモジュールと同様に、接触式通信用外部端子31は、モジュールテープ基板の裏面にICを搭載し、ICの各パッドからモジュールテープ基板の各端子の裏面へ、ワイヤーボンディングによって接合され、外部環境からの保護を主な目的にモールド樹脂33により封止されている。
【0005】
しかし、非接触式通信用外部端子32は、カード内にICモジュール30を埋め込んだときに、アンテナ端子24(図5参照)と対向する位置になくてはならず、ICモジュール30の裏面上のモールド樹脂33の範囲外になければならない。また、一般的に、モールド樹脂33の範囲は、ICモジュール30の取り扱い性の上から、ICモジュール30の中央に配置されるのが普通である。そのため、ICモジュール30の非接触通信用外部端子31とICとの導通は、ICモジュール30の裏面上に描かれた連結線(配線)34によって行なわれる。
【0006】
図5は、接触・非接触共用ICカード20を示す断面図である。
ICモジュール30は、最初からICカード20に搭載すべきサイズになっているわけではなく、生産性及びハンンドリング性から、38mm幅のテープ状で取り扱われることが多い。このようなテープ状のモジュールは、COT(Chip On Tape )と呼ばれ、ICカード20とICモジュール30とを接着するために、ホットメルト系接着剤テープを貼りつける工程(ラミネート工程)を経て、最終的には、金型で打抜いて適当なサイズの個片状にする。
【0007】
接触・非接触共用ICカード20は、ICモジュール30に対応して、従来の接触式ICカードのように、カード基材31のISOで定められたカード位置にICモジュール30を配置して接着するために、ドリルで座ぐった座ぐり部(凹部)22だけでなく、カード基材21内に埋め込まれたアンテナコイル23の2箇所のアンテナ端子24を、座ぐり部22からICモジュール30の非接触通信用外部端子32に対向する各位置に露出されていることが必要になる。
【0008】
以上のように準備されたカード基材21とICモジュール30とは、非接触通信用外部端子32の接続する工程(導通接合工程)と、ICモジュール30をカード基材21内の凹部22に接着する工程(シール工程)とを経て、一体となりデュアルインターフェイスICカード化される。
【0009】
すなわち、接触・非接触共用ICカード20は、接触式ICカードがシール工程だけでよいのに対して、導通接合工程が余計に必要になる。この導通接合工程は、非接触通信が行なえるように2箇所のアンテナ端子24とICモジュール30の2箇所の非接触用外部端子32とを接合剤25を用いて導通接続し、別途設置したリーダライタから、カード20内のアンテナコイル23で受信した信号(電力や情報)を、ICモジュール30内のICに取り込み、そのIC内で情報を照合した結果等を返信することを可能にするものである。
ここで、接合剤25は、はんだ、導電接着剤、ACF(Anisotropic Conductive Film;異方性導電膜)といったものが用いられている。ACFは、押し付けた方向だけに導電性を発揮するフィルムであり、主に、バンプ付きチップと基板の配線、微細配線のフィルム基板の積層等に用いられる。
【0010】
ところで、このような接合剤25は、その溶融温度(硬化温度)が一般的に高温であり、この製造方法では、熱プレスによって、ヒータチップの温度をCOTモジュールを介して、接合剤25に必要温度を伝えるので、ヒータチップの加熱温度は、必要温度に対して、50〜100℃程度高くする必要がある。
【0011】
はんだの場合は、凹部22へ材料を充填する容易さから、フラックスを含有した液状ペーストを用いることが多いが、一般的なPb−Sn系のもので183℃前後(プレス温度は、238℃〜283℃)と高く、フラックスを飛ばして、固形分にしてから固形分を溶融させる性質上、溶融させる時間も60sec 前後かかる。
低温タイプのBi系はんだは、138℃前後(プレス温度は、188℃〜238℃)のものがあるが、強度的に脆く、信頼性が得られていないという実状がある。
【0012】
また、導電接着剤は、2液混合タイプのものであれば、常温〜50℃で硬化するものもあるが、その場合には、半日〜3日以上硬化するのに時間がかかるなど生産効率上、この用途に適さない。1液性のものは、100℃前後の熱を与えれば、硬化することは可能であるが、やはり5min 〜30min と時間がかかる。そのため、加熱温度を上げて(プレス温度は、250℃前後)、1min 前後で硬化させている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来の接触・非接触共用ICカード20の製造方法は、既存の接合剤25を用いて、高速接合を可能とする加熱プレス方式による接合工程が採用されており、200℃以上にプレス温度を上げなければならず、かつ、高速といえども、30sec 〜1min 程度の時間がかかる。
【0014】
このため、カード基材21の表面は、端子部に熱が集中するアンテナ端子24の領域(アンテナ端子部〜アンテナコイルの引き出し部)において、アンテナ端子24の領域のアンテナ形状に沿った「盛り上がりA」が生ずる。
また、プレス装置のヒータチップが加熱時に100g程度の若干の圧力をかけて、ICモジュール30を押圧するので、カード基材21の表面は、ICモジュール30の外周に近い領域において、高熱で膨れ上がって「めくれ上がりB」が生じ、その高さも、50〜100μmにも達してしまう。
従って、ISOで定められた厚みの寸法規格(0.76±0.08mm)を満たすことが困難となる、という問題があった。
【0015】
この問題を解決するために、「めくれ上がりA」や「盛り上がりB」の箇所を、再度、冷却板又は放熱板により押圧して、カード厚みを規格値内に収めるといった別工程が必要であり、製造装置のサイズを大きくし、かつ、製造コストを高くしていた。
【0016】
本発明の目的は、前述した課題を解決して、カード基材内のアンテナコイルのコイル端子とICモジュールの外部端子とを接合剤を介して接合するICモジュール接合工程で高温負荷を伴う場合において、熱によるカード基材の変形(外観不良又は寸法規格外)を低コストで防止し、製品の品質を向上させるとともに、製造歩留まりを著しく向上させることができる接触・非接触共用ICカードの製造方法及び製造装置を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1の発明は、カード基材内のアンテナコイルのアンテナ端子と、ICモジュールの外部端子とを、接合剤によって接合するICモジュール接合工程を含む接触・非接触共用ICカードの製造方法において、前記ICモジュール接合工程は、前記ICモジュールの表面に高温負荷をかけて熱プレスすることにより前記接合剤を溶融させるときに、前記カード基材に加えられた熱を放熱すること、前記ICモジュール接合工程は、前記カード基材に接触する放熱板によって、前記カード基材に加えられた熱を放熱すること、及び、前記放熱板は、前記IC基材の上に設けられ、前記ICモジュールに対応する位置に開口部を備えること、を特徴とする接触・非接触共用ICカードの製造方法である。
【0020】
請求項2の発明は、請求項1に記載の接触・非接触共用ICカードの製造方法において、前記放熱板は、強制的に冷却される冷却板であること、を特徴とする接触・非接触共用ICカードの製造方法である。
【0021】
請求項3の発明は、請求項1に記載の接触・非接触共用ICカードの製造方法において、前記放熱板は、加圧接触させること、を特徴とする接触・非接触共用ICカードの製造方法である。
【0022】
請求項4の発明は、カード基材内のアンテナコイルのアンテナ端子と、ICモジュールの外部端子とを、接合剤によって接合するICモジュール接合手段を含む接触・非接触共用ICカードの製造装置において、前記ICモジュール接合手段は、前記ICモジュールの表面を加熱して、前記接合剤を溶融させる加熱部と、前記カード基材に接触して、前記カード基材に加えられた熱を放熱する放熱板とを備えること、及び、前記放熱板は、前記IC基材の上に設けられ、前記ICモジュールに対応する位置に開口部を備えること、を特徴とする接触・非接触共用ICカードの製造装置である。
【0024】
請求項5の発明は、請求項4に記載の接触・非接触共用ICカードの製造装置において、前記放熱板を強制的に冷却する冷却手段を備えること、を特徴とする接触・非接触共用ICカードの製造装置である。
【0025】
請求項6の発明は、請求項4に記載の接触・非接触共用ICカードの製造装置において、前記放熱板を、前記カード基材に加圧接触させる加圧手段を備えること、を特徴とする接触・非接触共用ICカードの製造装置である。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面などを参照しながら、本発明の実施の形態をあげて、さらに詳しく説明する。
図1は、本発明による接触・非接触共用ICカードの製造方法の実施形態を説明する工程図、図2は、本実施形態に係る接触・非接触共用ICカードの製造方法のICモジュール接合工程を示す図、図3は、本発明による接触・非接触共用ICカードの製造装置の実施形態を示す図である。
なお、以下に示す実施形態では、前述した図4,図5で説明したICカードと同一の部分には、同一の符号を付して、重複する図面や説明を適宜省略する。
【0027】
本実施形態による接触・非接触共用ICカードの製造方法は、図1に示すように、カード基材作製工程#101と、凹部形成工程#102と、ICモジュール作製工程#103と、ICモジュール接合工程#104とを備えている。
【0028】
カード基材作製工程#101では、カード基材21となるPVC(塩化ビニル)シートと、Cu箔のアンテナコイル23を転写したPVC製のアンテナコイルシートとを、そのアンテナコイル23が中央に配置されるように積層し、圧力20kgf/cm2 、加熱温度150℃、加熱時間15minの条件で平プレスし、各シート間を融着させて、ラミネートシートを作製する。次に、このラミネートシートをカード抜き位置に合わせて、金型を用いて打抜いて、図1(A)に示すようなカード基材21を作製する。
【0029】
凹部形成工程#102では、打抜かれたカード基材21のICモジュール30の搭載位置に、ドリルを用いて所定の深さまで座ぐって、図1(B)に示すような座ぐり部(凹部)22を形成する。
同時に、ICモジュール30の非接触用外部端子32に相当する位置には、アンテナコイル23のアンテナ端子24が露出するまで、ドリルでカード基材21を座ぐる。実際には、この実施形態で使った30μm厚のCu箔のアンテナ端子24に対して、約5μm削った状態になった。
【0030】
ICモジュール作製工程#103では、ICが実装されたICモジュールテープ(この実施形態では、ガラスエポキシ製の両面Cu箔基板)の裏面(IC実装側)に、2箇所の非接触用外部端子32及びIC搭載部を避けるようにしてホットメルト系接着剤付きテープを貼付けた後に、ICカードに搭載すべき寸法に1個ずつ打抜かれていき、図1(C)に示すような小片状のICモジュール30を作製する。
【0031】
ICモジュール接合工程#104では、以上のように準備されたカード基材21と、ICモジュール30をもって、カード基材21とICモジュール30を一体化する。
【0032】
まず、ICカード20のアンテナコイル23を接続するアンテナ端子24に、はんだペーストを、はんだペースト及びフラックスがアンテナ端子24の領域以外に、多量に飛散しないように調整した適量充填し、ICモジュール30の表面(接触通信用端子31面側)が上になるようにし、かつ、ICモジュール30の表面の面位置が、カード基材21の表面の面位置とほぼ同一になるように嵌め込むことによって、はんだペーストがカード基材21側のアンテナ端子24と、ICモジュール30の非接触用外部端子32に挟まれるようにする。
【0033】
その後に、ICモジュール30の表面のアンテナ端子24に対応する位置を、熱プレスすることによって、接合剤(はんだ)25を溶融させて、接合剤25〜アンテナ端子24、及び、接合剤25〜ICモジュール30の非接触用外部端子32間の各接合を同時に行なう。
【0034】
次に、熱プレスの条件について検討する。熱プレスの条件である温度、時間、プレス推力は、全て小さければ小さいほど、生産能力が向上し、高熱によるカード基材21(この実施形態の場合は、PVC)の変形を小さくして、品質又は歩留まりの向上が図れる。
一方、熱プレスの条件は、接合剤25の充填量、接合端子間の距離等の設計によっても、若干変わってくるが、特に、条件を支配するものは、接合剤(はんだペースト、導電接着剤等)25の種類と、ICモジュール30の基板の厚みである。
【0035】
本実施形態で使用した接合剤25は、最も一般的でかつ信頼性の高いPb−Sn系(融点;186℃)のものを用いた。また、その充填量は、約4mg/(1箇所)とした。ICモジュール30の厚みは、約190μm(Cu箔厚:35μm−接着剤厚:5μm−ガラスエポキシ厚:110μm−接着剤厚:5μm−Cu箔厚:35μm)のものを用いた。そして、実際に、プレス条件の押圧を一定(約100g)として、温度×時間をマトリクスとし、接合状態及び接合部強度を評価項目とし条件出しを行なった。
その結果、ICモジュール20の基板の厚みを通して、接合剤25であるはんだペーストに与える総熱量は、はんだの溶融温度に対して、約100℃も高い285℃×60sec となった。
【0036】
以上から、はんだ接合部の信頼性を加味した熱プレス条件は、285℃×60sec ×100gとなった。また、このとき、285℃×60sec の熱量を、はんだ接合部に効率よく、ICモジュール30の表面から与えるために、ヒータチップは、はんだ接合部より十分に大きくする必要がある。
【0037】
このような場合に、従来の技術では、ヒータチップがカード基材21の座ぐり部22に嵌め合わせたICモジュール30と、カード基材21の表面の境のカード表面には、ヒータチップの熱気が伝わり、めくれ上がって、カードの厚みが増し、平均925μm(±58.3μm;3σ/n=20)にも達したため、カードの厚みの規格値を大幅にオーバーすることがあった。
【0038】
また、従来の技術では、はんだ接合部に与えた熱は、カードのアンテナ端子24を伝わって、アンテナコイル23に流れ込むが、アンテナ端子24及びアンテナ端子24に近いアンテナコイル23上のカード表面には、その流れ込んだ熱でカード基材21の表面がアンテナの形状のまま盛り上がることがあった。
この場合に、盛り上がりは、カード表面だけで現われ、ステージ側で冷やされ、かつ、盛り上がりを規制されている裏面では現れない。
【0039】
以上の結果、接合部の信頼性を考慮した熱プレス条件は、カードの外観品質悪化をまねき、かつ、厚み規格値がオーバーになってしまうために、使えない条件であることがわかった。
【0040】
そこで、本実施形態のICモジュール接合工程#104では、図2に示すように、ICモジュール30を嵌め込んだカード基材21を、ステージ11(図3参照)の所定位置に設置した後に、本実施形態による放熱板13を、カード基材21の上に配置する。
【0041】
本実施形態によるICカードの製造装置10は、図3に示すように、ステージ11と、ステージ11上にカード基材21を位置決めする位置決めピン12と、窓13aを設けた放熱板13と、放熱板13を押し付けるプレス装置14と、ICモジュール30を加熱するヒータチップ15と、ヒータチップ15を押し付けるプレス装置16等とを備えている。
プレス装置14は、例えば、図2のように、エアシリンダを用いることができる。このエアシリンダは、予め適性位置に配置された放熱板13を、カード基材21に押し付ける。その押付け圧は、エアシリンダに流入出するエア圧を調整することにより、ゼロ近辺〜数十kgの力を容易に得ることができる。
【0042】
放熱板13は、厚みが1mmのアルミニウム製であり、カード20のサイズよりも若干大きいサイズとし、ICモジュール30の熱プレスが行なえるように、かつ、ICモジュール30に与えた熱を直接放熱しないように、ICモジュール30の取付部に相当する位置に窓(開口部)13aを開けた。
【0043】
この窓13aは、ICモジュール30上にかかってしまうと、はんだ接合部に与えるべき熱量がヒータチップ15→ICモジュール30→放熱板13へと逃げて、はんだ接合部が十分に溶融しなくなる。このため、ICモジュール30より片側0.1mm(即ち、両側で0.2mm)だけ大きくしたものを用いたが、実際には、ICカード20の位置決め精度、ICモジュール30の嵌合精度を考慮した上でサイズを決定すればよい。
【0044】
この製造装置10は、座ぐり部22の所定位置に、適量の接合剤25を充填したカード基材21に、ICモジュール30を嵌合した状態で、ステージ11に位置決めピン12で位置決めして配置し、窓13aを設けた放熱板13をカード基材21にプレス装置14で押し付けるようにする。
【0045】
以上のような状態で熱プレスを実施した結果、ヒータチップ15の端部から発せられる熱は、放熱板13に直に流れ、カード基材21のめくり上がりは、殆どなくなり、カード基材21とICモジュール30との境界部のカード厚みも819μm(±26.3μm;3σ/n=20)と、規格値内に十分納めることができた。
また、カード表面の盛り上がりも、放熱板11によって、裏面と同様に規制することによって、激減することができた。
【0046】
以上説明したように、本実施形態によれば、容易に既存の接合剤25を用いて、アンテナコイル23のアンテナ端子24の接合部の信頼性、カードの厚み寸法規格、外観品質を兼ね備えた接触・非接触共用ICカード20を、歩留まりよく量産することが、低コストで実現可能であることを確認した。
【0047】
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
(1) カード基材を作製するシートは、自己融着性を持つPVCで説明したが、これに限るのもではなく、自己融着性のないPETなどでもよい。この場合には、接着剤をコーティングした上でその接着剤を介して、各シート間を積層してラミネートシートを作製すればよい。
【0048】
(2) 本実施形態で用いた放熱板13は、アルミニウム製を用いた例で説明したが、放熱性が良好であればよく、Cu材、SUS材等でも代替することができる。
【0049】
(3) 本実施形態では、放熱板13をプレス装置14で押し付ける例によって説明したが、簡易的に、放熱板13をカード基材21の上に置いただけでもよい。また、ヒータチップ15から流れる熱がICモジュール境界部に、より流れ込まないように、スキマをゼロにすべく、放熱板13の自重を重く(厚く)してもよい。
【0050】
(4) 本実施形態では、接合材として、ハンダペーストを用いたが、導電接着材等の場合も同様であり、生産性を上げかつICモジュール基板の厚みを通して熱を接合部に伝えるためには、200℃以上の高温のヒータチップでICモジュール表面を熱プレスしなくてはならなく、本発明の放熱板13による製造方法によって、同様に、問題を解消できる。
【0051】
(5) 製造装置10は、放熱板13を強制的に冷却する冷却手段を設けて、冷却板として使用することも可能である。
【0052】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように、本発明によれば、ICモジュール接合工程において、生産性を上げるために、高温負荷を受けざるを得ない現状において、高温負荷によって発生するカード表面の変形(盛り上がりやめくれ上がり)を容易にかつ低コストで防止することが可能であり、歩留まりを飛躍的に向上させるだけでなく、より高温負荷をかけることにより、生産性を向上させることも可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による接触・非接触共用ICカードの製造方法の実施形態を説明する工程図である。
【図2】本実施形態係る接触・非接触共用ICカードの製造方法のICモジュール接合工程を示す図である。
【図3】本発明による接触・非接触共用ICカードの製造装置の実施形態を示した図である。
【図4】接触・非接触共用ICカードに使用されるICモジュールを示す図である。
【図5】接触・非接触共用ICカード20を示す断面図である。
【符号の説明】
10 接触・非接触共用ICカードの製造装置
11 ステージ
12 位置決めピン
13 放熱板
13a 窓
14 プレス装置
15 ヒータチップ
16 プレス装置
20 接触・非接触共用ICカード
21 カード基材
22 座ぐり部(凹部)
23 アンテナコイル
24 アンテナ端子
25 接合剤
30 ICモジュール
31 接触式通信用外部端子
32 非接触式通信用外部端子
33 モールド樹脂
34 連結線(配線)

Claims (6)

  1. カード基材内のアンテナコイルのアンテナ端子と、ICモジュールの外部端子とを、接合剤によって接合するICモジュール接合工程を含む接触・非接触共用ICカードの製造方法において、
    前記ICモジュール接合工程は、前記ICモジュールの表面に高温負荷をかけて熱プレスすることにより前記接合剤を溶融させるときに、前記カード基材に加えられた熱を放熱すること、
    前記ICモジュール接合工程は、前記カード基材に接触する放熱板によって、前記カード基材に加えられた熱を放熱すること、及び、
    前記放熱板は、前記IC基材の上に設けられ、前記ICモジュールに対応する位置に開口部を備えること、
    を特徴とする接触・非接触共用ICカードの製造方法。
  2. 請求項1に記載の接触・非接触共用ICカードの製造方法において、
    前記放熱板は、強制的に冷却される冷却板であること、
    を特徴とする接触・非接触共用ICカードの製造方法。
  3. 請求項1に記載の接触・非接触共用ICカードの製造方法において、
    前記放熱板は、加圧接触させること、
    を特徴とする接触・非接触共用ICカードの製造方法。
  4. カード基材内のアンテナコイルのアンテナ端子と、ICモジュールの外部端子とを、接合剤によって接合するICモジュール接合手段を含む接触・非接触共用ICカードの製造装置において、
    前記ICモジュール接合手段は、前記ICモジュールの表面を加熱して、前記接合剤を溶融させる加熱部と、
    前記カード基材に接触して、前記カード基材に加えられた熱を放熱する放熱板と
    を備えること、及び、
    前記放熱板は、前記IC基材の上に設けられ、前記ICモジュールに対応する位置に開口部を備えること、
    を特徴とする接触・非接触共用ICカードの製造装置。
  5. 請求項4に記載の接触・非接触共用ICカードの製造装置において、
    前記放熱板を強制的に冷却する冷却手段を備えること、
    を特徴とする接触・非接触共用ICカードの製造装置。
  6. 請求項4に記載の接触・非接触共用ICカードの製造装置において、
    前記放熱板を、前記カード基材に加圧接触させる加圧手段を備えること、
    を特徴とする接触・非接触共用ICカードの製造装置。
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Citations (1)

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