JP4503737B2 - 旋盤のフライスホルダ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、回転工具駆動軸を備えたタレット旋盤でフライス加工(ミーリング)を行う際に使用する工具(フライス)ホルダに関するもので、タレットケースに固定してタレットの工具駆動軸に連結されたフライスを軸支する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ドリルやエンドミルなどの回転工具を取付けることができるタレット刃物台を備え、かつC軸(主軸の回転角)制御が可能な旋盤の実用化により、溝加工や平面加工などの従来はフライス盤で行われていた加工が、旋盤上で行われるようになってきている。この種のフライス加工を旋削やドリルによる孔開け加工などと共に旋盤上で一連の工程として行うためには、フライスをタレット刃物台に保持するためのフライスホルダが必要である。
【0003】
図3は従来最も一般的に用いられている旋盤用のフライスホルダの例(第1従来構造)を示した図で、工具を片持ちで保持する構造である。このフライスホルダは、ボルト1でタレットケース2に固定されるベース3と、ベアリング4、5でベース3の円筒部3aに軸支された工具軸6とを備えており、工具軸6の外側端には、フライスのシャンクを把持するコレットチャック7が装着され、内側端にはタレットに内蔵されている工具駆動軸の先端に連結する継手の一方の要素8が設けられている。図の継手要素8は、平板状の突起で、図示しない工具駆動軸の先端の溝に嵌合することにより、工具駆動軸の回転が工具軸6に伝達される。
【0004】
フライス9と一体のシャンク10をコレットチャック7に挿入して固定し、このフライスが加工位置に来るようにタレットを割り出すと、工具軸の内側端の継手要素8が工具駆動軸に連結されるので、工具駆動軸を回転駆動することによりフライス加工を行う。タレットに装着された工具軸6は、ワークの中心軸を向いているので、エンドミルでキー溝や螺旋溝などを加工するときは問題ないが、フライスの外周刃でワークの周面に平面加工などを行うときは、刃物台をY軸方向(主軸及びバイトの切り込み方向と直交する方向)に移動させて加工を行う必要がある。
【0005】
図4はフライスホルダの第2従来構造を示した図である。この第2従来構造のホルダは、フライス9の軸11をタレットケース2の接線方向にして両側で軸支しており、タレットの2つの工具取付ステーションを使用して取付けられている。
【0006】
図4において、フライス加工時にワークの軸心に向けられる工具取付ステーションAには第1ベース12が固定され、この第1ベースに内側端にタレットに内蔵された工具駆動軸と連結される継手要素8を備えた第1中間軸13が自由回転可能に軸支されている。またこの第1ベース12には、フライス9の軸11の従動側端を軸支するベアリング14が取付けられている。
【0007】
一方、隣接する工具取付ステーションBには第2ベース15が固定され、この第2ベースには第2中間軸16とコレットチャック7を備えた工具軸6とが自由回転可能に軸支されている。第1中間軸13と第2中間軸16とは第1傘歯車対17で駆動連結され、第2中間軸16と工具軸6とは第2傘歯車対18で駆動連結されている。
【0008】
フライス9は、その軸11の一端をコレットチャック7で把持され、他端を第1ベースに装着した前記ベアリング14で軸支されて、第1中間軸13の延長上に軸11をタレットケース2の接線方向にして装着される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
フライスを片持ちで保持する第1従来構造は、構造が簡単でタレットへのホルダの装着及びホルダへの工具の装着が容易であるが、外周面に切刃を有するフライスを用いて溝加工や平面加工を行うと、加工反力によって工具軸やフライスのシャンクに大きな曲げモーメントが作用するため、歪みや振動を生じやすく、加工速度や加工精度を高くすることができない。
【0010】
一方、フライスを両端で軸支する第2従来構造は、工具の支持剛性を高くできるため、加工速度や加工精度を高くできるが、構造が複雑でタレットへのホルダの装着やホルダへの工具の装着が非常に面倒である。また、タレットの工具取付ステーションを2箇所使用するため、タレットに取付可能な工具の本数が減るという欠点がある。
【0011】
この発明は、タレット刃物台をY軸方向に移動位置決め可能な旋盤の普及が進んでいることに鑑み、刃物台のY軸移動を利用して溝加工や平面加工を行うフライスを保持するための、構造が簡単でタレットへのホルダの装着及びホルダへのフライスの装着が容易であり、かつ両端支持によりフライスを保持することが可能で、従って高剛性による高速及び高精度加工が可能なフライスホルダを得ることを課題としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明のフライスホルダは、タレットケース2に固定されるベース3と、このベースの円筒部に自由回転可能に軸支された外側端に工具チャック7を有する工具軸6と、ベース3に工具軸の軸方向に装脱自在でベース3と共にコの字形の工具支持フレームを形成する軸受ブロック22と、軸受ブロックに自由回転可能に軸支されて工具軸6の延長上に位置する軸受スリーブ26とを備えている。
【0013】
ベース3は、取付ボルト1により、その円筒部をタレットの工具取付孔に嵌入した状態でタレットケース2に固定される。フライス9は、軸受ブロック22を取外した状態で、その軸30の一端を工具チャック7に挿入して固定する。工具チャック7の工具取付孔の奥端に、フライス9の軸方向の取付位置を調整するストッパボルト28を設けておくことにより、フライス9の工具軸方向の位置を簡単に調整できる。
【0014】
フライスを工具チャック7に取付けたあと、軸受ブロック22をベースのL形フレーム部3bに固定することにより、フライスの軸30の外側端が軸受スリーブ26に挿入されて支持される。軸受スリーブ26には、軸受スリーブ26に挿入されたフライス軸30を固定するためのセットスクリュ27などの固定具を設けておくことが望ましい。
【0015】
フライスホルダを装着した工具取付ステーションをワークに向けて割り出すと、工具軸6の内側端がタレットに内蔵された工具駆動軸に連結される。そこで刃物台のX、Y及びZ軸移動により、フライスを所望の加工位置に移動してワークと対向させ、工具駆動軸を回転しながら、一般的には刃物台のZ軸方向移動により、ワークの周面に溝加工や平面加工を行う。なお、Z軸は主軸方向、X軸はバイトの切込み方向、Y軸はX及びZ軸と直交する方向である。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に図1ないし2に示す実施例を参照して、この発明の実施の形態を説明する。ボルト1でタレットケース2に固定されるベース3は、タレットの外周に突出するL形のフレーム部3bと、タレットの工具取付孔内に挿入される円筒部3aとを備えている。円筒部3aには、外側端にコレットチャック7を設けた工具軸6が、ベアリング4、5により自由回転可能に軸着されている。工具軸6の内側端には、タレットケース2に内蔵された図示されていない工具駆動軸の先端と嵌合する平板状の継手要素8が形成されている。
【0017】
ベース3をタレットケース2に固定する4本のボルト1のうち2本は、L形のフレーム部に設けられた挿入孔21を通して取付けられており、この挿入孔21の開口端を大径にして位置決め孔21aが形成されている。ベースのL形のフレーム部3bと共にフライス9の両端を支持するためのコの字形のフレームを形成する軸受ブロック22には、2個の位置決めピン23が突設されており、この位置決めピンをベース側の位置決め孔21aに嵌合した状態で、軸受ブロック22がボルト24でベース3に固定されている。位置決め孔21a及び位置決めピン23の軸心は、工具取付軸6の中心軸と平行である。
【0018】
軸受ブロック22をベース3に固定したときの工具軸6の延長上に、ベアリング25により軸受スリーブ26が自由回転可能に軸着されている。軸受スリーブ26は、工具軸6を向く側に厚肉のフランジを備えており、このフランジ部分にセットスクリュ27が軸直角方向に設けられている。
【0019】
コレットチャック7のシャンク挿入孔の奥端には、ストッパボルト28が螺合されており、シャンク取付孔に六角棒レンチを挿入してストッパボルト28を回動することにより、装着するフライス9の軸方向位置を調整できるようになっている。ベース3には、タレットケース2の周面に開口している切削液供給口から供給される切削油をフライス9の上方に導くための切削油通路29が設けられている。
【0020】
両側に軸30を有するフライス9は、ベース3から軸受ブロック22を取外した状態で、その駆動側の軸端がストッパボルト28に当接するまで、コレットチャック7内に挿入して、コレットチャック7を締めることにより、固定される。次にフライス軸30の他方の軸端を軸受スリーブ26に挿入しながら、かつ位置決めピン23を位置決め孔21aで位置決めして、ボルト24により軸受ブロック22をベース3に締結する。そしてセットスクリュ27を締めて、軸受スリーブ26に挿入されたフライス軸を軸直角方向に締結して固定する。
【0021】
フライスホルダ31がワークを向く方向にタレットを割り出すと、工具軸6の内側端の継手要素8がタレットに内蔵された工具駆動軸の先端の溝に嵌合して、工具軸6が工具駆動軸に連結される。この状態で刃物台のX、Y及びZ軸移動により、フライス9を図1に想像線で示すワーク32に対向させ、工具駆動軸を回転させながら刃物台をZ軸方向(図の紙面直角方向)に移動させることにより、ワークをフライス加工する。
【0022】
なお図1には工具として小径の溝フライスが示されているが、加工形状に合せて直径、幅及び切刃の形状の異なる種々のフライスを用いることができることはもちろんである。フライス9の交換は、軸受ブロック22の脱着とコレットチャック7の開閉により、簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の断面側面図
【図2】図1のA矢視図
【図3】第1従来構造の断面側面図
【図4】第2従来構造の断面側面図
【符号の説明】
2 タレット
3 ベース
6 工具軸
7 コレットチャック
22 軸受ブロック
26 軸受スリーブ
30 フライス軸
Claims (2)
- タレットケース(2)に固定されるベースであって、当該タレットケースの工具取付孔に嵌入される円筒部(3a)と当該タレットケースの外周に突出するL形のフレーム部(3b)とを備えたベース(3)と、
このベースの前記円筒部に自由回転可能に軸支された工具軸であって、前記タレットケースの外周に突出する外側端に工具チャック(7)を有しかつ内側端に前記タレットケース内の工具駆動軸の先端に嵌合される継手要素(8)を有する工具軸(6)と、
前記ベースに前記工具軸の軸方向に装脱自在に設けられて前記L形のフレーム部と共にコの字形の工具支持フレームを形成する軸受ブロック(22)と、
この軸受ブロックに自由回転可能に軸支されて前記工具軸の延長上に位置することによりフライスの軸(30)の外側端を支持する軸受スリーブ(26)と
を備えている、旋盤のフライスホルダ。 - 軸受スリーブ(26)がフライス軸(30)を固定する固定具を備えている、請求項1記載のフライスホルダ。
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