JP4502296B2 - レンズシートの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置等において照明用面光源素子として使用されるバックライト等に使用されるプリズムシート等のレンズシート、及びプロジェクションテレビやマイクロフィルムリーダー等の表示画面として用いられる投写スクリーンに使用されるレンチキュラーレンズシート、フレネルレンズシート等のレンズシートの製造方法に関するものであり、更に詳しくは連続して長尺レンズシートを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、カラー液晶表示装置を備えた携帯用ノートパソコンや、携帯用液晶テレビあるいはビデオ一体型液晶テレビなどにおいては、液晶表示装置の消費電力が大きいことがバッテリーによる駆動時間を伸ばすための障害になっている。中でも、液晶表示装置に使われているバックライトの消費電力の装置全体の消費電力に占める割合は大きく、このバックライトの消費電力をできる限り低く抑えることがバッテリーによる装置の駆動時間を伸ばし、上記製品の実用価値を高める上で重要な課題とされている。しかし、バックライトの消費電力を抑えることによって、バックライトの輝度を低下させたのでは液晶表示が見難くなり好ましくない。そこで、実開平3−69184号公報等では、バックライトの光学的な効率を改善することにより、バックライトの輝度を犠牲にすることなく消費電力を抑えるために、表面にプリズム列等のレンズ単位を多数形成したレンズシートを、導光体の出射面側に載置したバックライトが提案されている。
【0003】
このようなレンズシートとしては、特開平5−196808号公報や特開平6−59129号公報等で提案されているように、レンズパターンの精確な転写性や生産性等の観点から、紫外線硬化性組成物等の活性エネルギー線硬化性組成物を用いてレンズ部を形成したものが使用されている。例えば、透明樹脂フィルムや透明樹脂シート等の透光性基材上に活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物からなるレンズ部が一体に形成されている。
【0004】
一方、プロジェクションテレビやマイクロフィルムリーダー等の投写スクリーンにおいては、良好な画像を得るために、両面にレンチキュラーレンズを形成したレンチキュラーレンズシートが使用されている。従来、このようなレンチキュラーレンズシートを製造する方法としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、スチレン樹脂等の透明樹脂材料を射出成形する方法あるいは押圧成形する方法等が知られている。
【0005】
しかしながら、射出成形法では、大きなサイズのレンチキュラーレンズシートの成形は難しく、比較的小さなサイズのレンチキュラーレンズシートしか成形できない。また、押圧成形法では、樹脂板およびレンズ型の加熱冷却サイクルに長時間を要するため、レンチキュラーレンズシートの大量生産を行うためには多数のレンズ型が必要となり、大型のレンチキュラーレンズシートを製造するためには生産装置に莫大な費用がかかる。
【0006】
これに対して、活性エネルギー線硬化性組成物を板状のレンズ型内に注入した後、活性エネルギー線を照射して該組成物を硬化、賦型させる方法等が提案されているが、活性エネルギー線硬化性組成物を用いる方法は、成形時間を短縮でき生産性を向上させることができるものの、レンズ型内へ組成物を注入する際に泡等の巻き込み等の問題点を有しており、これを解決するためには、別途、組成物の脱泡処理を行ったり、組成物をゆっくりと注入する等の方法を採用する必要があり、大量生産のためには未だ十分なものではなかった。特に、レンズ型の転写パターン形状によっては、その溝部に気泡が閉じこめられるために、気泡が発生し易く、一旦発生した気泡は容易に除去することができず、気泡によるレンズ欠陥をまねくという問題点を有していた。
【0007】
このような気泡の発生を防止する方法として、特開平1−192529号公報に記載されているように、紫外線硬化性組成物をレンズ型に組成物溜まりを形成するように供給した後、組成物溜まりにベースフィルムを載せてそのベースフィルムを介して加圧ロールで組成物をレンズ型上に均しながらベースフィルムを積層し、紫外線を照射して硬化、賦型させ脱型する方法が提案されている。
【0008】
また、画像の高精細度化への要求が高まってきており、この要求に応えるべくレンチキュラーレンズのファインピッチ化へ対応するため、特開平1−159627号公報や特開平3−64701号公報等では、紫外線硬化性組成物を用い円筒状レンズ型を用いて透光性基材の両面にレンチキュラーレンズを連続的に形成する方法が提案されている。
【0009】
紫外線硬化性組成物を用いて微細なレンズ部を有するレンズシートを連続して長尺状に形成する際には、円筒状レンズ型を回転させながら、該円筒状レンズ型の外周面に沿ってその回転の向きに透光性基材を同一の速度で走行させ、該透光性基材と円筒状レンズ型との間に紫外線硬化性組成物を供給し、該組成物に対して透光性基材を介して紫外線を照射することで組成物を重合硬化させ、紫外線硬化樹脂からなるレンズ部となした上で、レンズ型からの離型を行う。
【0010】
ところで、近年、表示画面の更なる大型化が要求されるにつれて、上記の用途で使用されるレンズシートとしても次第に大きな寸法(例えば縦215mmで横287mm)のものが要求されるようになり、このような寸法での切り出しが可能な幅広の長尺レンズシートを製造することが望まれている。しかも、表示される画像の質の一層の向上が要求されている。従って、高い寸法精度及び高い光学的精度の幅広の長尺レンズシートを連続して製造することが要求される。
【0011】
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたもので、紫外線硬化性組成物などの活性エネルギー線硬化性組成物を用い円筒状レンズ型を用いて透光性基材の少なくとも一方の面に活性エネルギー線硬化樹脂からなるレンズ部を有する長尺レンズシートを製造するに際して、場所による厚みむらの発生を抑制し寸法精度を向上させ、しかも活性エネルギー線硬化性組成物を広い範囲にわたって均一に硬化させ光学的精度を向上させることを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、以上の如き目的を達成するものとして、
レンズ部転写パターンが形成された外周面を持つ円筒形状レンズ型の前記外周面と透光性基材の一方の面との間に活性エネルギー線硬化性組成物を供給し、前記透光性基材を通して活性エネルギー線を照射して前記組成物を硬化し賦形して前記レンズ部転写パターンに対応する形状を有する活性エネルギー線硬化樹脂からなるレンズ部を形成し、該レンズ部及び前記透光性基材を一体として前記レンズ型から離型することにより連続して少なくとも前記透光性基材の一方の面上にレンズ単位の繰り返し配列を含むレンズ部を備えたレンズシートを製造する方法において、
前記円筒形状レンズ型の前記外周面の温度を全面において所定温度−3℃乃至該所定温度+3℃の範囲内になるように制御し、前記円筒形状レンズ型と前記透光性基材との間に供給される前記活性エネルギー線硬化性組成物の温度を前記所定温度−5℃乃至該所定温度+5℃の範囲内になるように制御することを特徴とする、レンズシートの製造方法、
が提供される。
【0013】
本発明の一態様においては、前記円筒形状レンズ型の前記外周面の温度の制御を、前記円筒形状レンズ型内に熱媒体を流通させることで行う。本発明の一態様においては、前記活性エネルギー線硬化性組成物の温度の制御を、該活性エネルギー線硬化性組成物のタンク、供給ノズル及び該供給ノズルと前記活性エネルギー線硬化性組成物のタンクとを接続する活性エネルギー線硬化性組成物の供給経路を温度調節することで行う。
【0014】
本発明の一態様においては、前記透光性基材は他方の面に活性エネルギー線硬化樹脂からなるレンズ部を有するものである。
【0015】
本発明の一態様においては、前記活性エネルギー線硬化性組成物が前記透光性基材と前記レンズ型との間に挟まれた状態で、前記組成物に対して活性エネルギー線を照射する。本発明の一態様においては、前記透光性基材の他方の面に対向するように配置されたニップロールのニップ圧を圧力調整機構により調整することにより前記レンズ部と前記透光性基材との間に活性エネルギー線硬化樹脂からなる緩和層を形成する。本発明の一態様においては、前記活性エネルギー線硬化性組成物の40℃における粘度が20〜3000mPa・Sである。
【0016】
本発明の一態様においては、前記レンズ型のレンズ部転写パターンは、断面形状が略三角形のプリズム列からなるレンズ単位を多数含んでなるレンズ部を転写により形成するためのものである。本発明の一態様においては、前記レンズ型のレンズ部転写パターンは、レンチキュラーレンズ単位を多数含んでなるレンズ部を転写により形成するためのものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0018】
図1は、本発明の方法により製造されるレンズシート19の一例を示す模式的断面図である。レンズシート19は、カラー液晶表示装置を備えた携帯用ノートパソコンや、携帯用液晶テレビあるいはビデオ一体型液晶テレビなどの液晶表示装置のバックライト等の面光源素子の正面輝度を向上させるために使用されるプリズムシートを示すものであり、このプリズムシートが本発明でいうレンズシートに該当する。図1に示されているように、レンズシート19では、透光性基材2の一方の面上に多数のレンズ単位(プリズム列)からなるレンズ部3が活性エネルギー線硬化樹脂により形成され、透光性基材2とレンズ部3との間に緩和層1が介在している。
【0019】
緩和層1は、レンズ部3と同一の活性エネルギー線硬化樹脂で一体的に形成される。この緩和層1を、レンズ部3のレンズ高さ(H)の1〜30%の厚さに形成することによって、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化時の重合収縮による斑点状模様の発生を抑止することができる。
【0020】
本発明においては、レンズシート19のレンズ部3の表面形状は、その目的に応じて、図1に示したようなプリズム列が互いに平行に多数形成されたプリズム面の他に、断面半円状あるいは半楕円状等のレンチキュラーレンズが互いに平行に多数形成されたレンチキュラーレンズ面や波型レンズ面等の形状であってもよい。
【0021】
また、図1のレンズシートの他方の面上にも多数のレンズ単位からなるレンズ部を形成して両面レンズシートとすることができる。そのような両面レンズシート29の例を示す図2において、透光性基材2の他方の面にも多数のレンズ単位(プリズム列)からなるレンズ部4が活性エネルギー線硬化樹脂により形成され、透光性基材2とレンズ部4との間に緩和層1’が介在している。これらレンズ部3,4としては、透光性基材2の両方の表面に、同一の種類やサイズのレンズ形状を形成してもよいし、または異なる種類やサイズのレンズ形状を形成してもよい。また、本発明のレンズシートにおいては、レンズ部3,4の厚さは10〜150μm程度、レンズ単位のピッチは10〜150μm程度とすることが好ましい。特に、活性エネルギー線硬化樹脂でレンズ部を形成する本発明においては、液晶表示装置などの高精細化に対応可能な面光源素子等に使用されるファインピッチのレンズシートに適しており、レンズ単位のピッチが10〜100μmの範囲であることが好ましく、さらに好ましくは10〜50μmの範囲である。
【0022】
さらに、レンズ単位がプリズム列である場合には、プリズム列の頂角は50〜160゜の範囲内とすることが好ましい。一般的に、光源、光源と対向する一側面を光入射面とし、この光入射面と略直角の一表面を光出射面とする導光体、及び導光体の光出射面上に配置されるプリズムシートから基本的に構成される液晶表示装置用の面光源素子(エッジライト方式)では、プリズム面が液晶パネル側となるようにプリズムシート19を配置する場合には、プリズム列の頂角は80〜100゜程度の範囲であり、好ましくは85〜95゜の範囲である。一方、プリズム面が導光体側となるようにプリズムシート19を配置する場合には、プリズム列の頂角は50〜75゜程度の範囲であり、好ましくは55〜70゜の範囲である。活性エネルギー線硬化樹脂からなるレンズ部3,4は、面光源素子の輝度の向上等の点から、比較的高い屈折率を有するものが好ましく、具体的には、その屈折率が1.50以上であることが好ましい。特に、前者のようにプリズム面が液晶パネル側となるようにプリズムシート19を配置する場合には、1.55以上であることが好ましく、さらに好ましくは1.6以上である。
【0023】
図3及び図4は、プロジェクションテレビやマイクロフィルムリーダー等の投写スクリーンに使用されるレンチキュラーレンズを形成したレンチキュラーレンズシートであり、それぞれ出射面側に形成されたレンチキュラーレンズの形状が異なる例である。尚、本発明においては、図示したような両面にレンチキュラーレンズを形成した両面レンチキュラーレンズシートに限らず、片面にレンチキュラーレンズを形成したものであってもよい。図3は、出射面側(図における上面側)に形成されたレンチキュラーレンズ単位の隣接するものどうしの間の谷部に光吸収層Bを形成したものである。図4は、出射面側に形成されたレンキュラーレンズ単位の隣接するものどうし間に凸部を形成して、その凸部の上面に光吸収層Bを形成したものである。尚、光吸収層Bは、本発明方法により光吸収層なしの長尺レンズシートを製造した後に、付与することができる。
【0024】
本発明のレンチキュラーレンズシートは、図3及び図4に示したように、透光性基材2の一方の面上に多数の第1のレンチキュラーレンズ単位を含んでなる第1のレンズ部5(出射面レンチキュラーレンズ部)が活性エネルギー線硬化樹脂により形成され、他方の面上に多数の第2のレンチキュラーレンズレンズ単位を含んでなる第2のレンズ部6(入射面レンチキュラーレンズ部)が活性エネルギー線硬化樹脂により形成されており、透光性基材2と第1および第2のレンズ部5,6との間にそれぞれ緩和層1,1’が介在している。緩和層1,1’は、通常は、レンズ部5,6と同一の活性エネルギー線硬化樹脂で一体的に形成される。この緩和層1,1’を、レンズ高さ(H,H’)の1〜30%の厚さに形成することによって、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化時の重合収縮によるぎらつき等の発生を抑止することができる。
【0025】
本発明の両面レンチキュラーレンズシートにおいては、レンズ部5,6の厚さは50〜1000μm程度、レンズ単位のピッチは50〜1000μm程度とすることが好ましい。特に、活性エネルギー線硬化樹脂でレンチキュラーレンズを形成する本発明においては、ファインピッチの両面レンチキュラーレンズシートに適しており、レンズ単位のピッチが50〜500μmの範囲であることが好ましく、さらに好ましくは50〜450μmの範囲である。
【0026】
本発明のレンズシートにおいて、緩和層1,1’は前記の通りレンズ高さの1〜30%の厚さとすることが好ましい。なお、本発明においてレンズ高さとは、図1〜図4に示した通り、レンズ部3〜6の高さ(H,H’)であり、緩和層1,1’が活性エネルギー線硬化樹脂でレンズ部と一体的に形成されている場合には活性エネルギー線硬化樹脂の層厚から緩和層1,1’の厚さを除いた厚さをいう。この緩和層1,1’は、レンズ部3〜6の形成に際して、活性エネルギー線硬化型樹脂の重合収縮によるレンズ型内での樹脂の不足を補充することによりレンズ形状(レンズ部の表面形状)の変形を緩和させるものであり、この緩和層1,1’の厚さがレンズ高さの1%未満であると、緩和層1,1’での重合収縮によるレンズ形状の変形の緩和の効果が不十分となる傾向にあり、逆にレンズ高さの30%を超えると緩和層1,1’の厚み斑抑制の制御が困難となり、厚み斑(不均一)による光学特性の低下を招く傾向にある。緩和層1,1’の厚さは、好ましくはレンズ高さの1〜25%の範囲であり、さらに好ましくは3〜15%の範囲である。また、図1および図2に示したような液晶表示装置の面光源素子用のプリズムシート等のピッチまたは厚さが数十μm程度の微細なレンズ単位を形成する場合には、緩和層1,1’は薄いものが好ましく、例えば、1〜10μm程度の範囲とすることが好ましく、さらに好ましくは1〜5μmの範囲である。さらに、両面レンチキュラーレンズシートでは、例えば、緩和層1,1’の厚さは5〜30μm程度の範囲とすることが好ましく、さらに好ましくは5〜15μmの範囲である。
【0027】
また、レンズシートを構成する透光性基材2は、紫外線、電子線等の活性エネルギー線を透過する材料であれば特に限定されず、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリメタクリルイミド系樹脂等の透明樹脂のシートやフィルムが好ましい。特に、レンズ部3〜6の屈折率よりも屈折率が低く、表面反射率の低いポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレートとポリフッ化ビニリデン系樹脂との混合物、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂からなるものが好ましい。透光性基材2の厚さは、レンズシートの用途によっても異なるが、例えば50〜500μm程度の範囲のものが使用される。なお、透光性基材2には、活性エネルギー線硬化樹脂からなる緩和層1,1’との密着性を向上させるために、表面にアンカーコート処理等の密着性向上処理を施したものが好ましい。
【0028】
レンズシートの緩和層1,1’およびレンズ部3〜6を形成する活性エネルギー線硬化樹脂としては、紫外線、電子線等の活性エネルギー線で硬化させたものであれば特に限定されるものではないが、例えば、ポリエステル類、エポキシ系樹脂、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート系樹脂等が挙げられる。中でも、(メタ)アクリレート系樹脂がその光学特性等の観点から特に好ましい。このような硬化樹脂に使用される活性エネルギー線硬化性組成物としては、取扱い性や硬化性等の点で、多価アクリレートおよび/または多価メタクリレート(以下、多価(メタ)アクリレートと記載)、モノアクリレートおよび/またはモノメタクリレート(以下、モノ(メタ)アクリレートと記載)、および活性エネルギー線による光重合開始剤を主成分とすものが好ましい。代表的な多価(メタ)アクリレートとしては、ポリオールポリ(メタ)アクリレート、ポリエステルポリ(メタ)アクリレート、エポキシポリ(メタ)アクリレート、ウレタンポリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは、単独あるいは2種以上の混合物として使用される。また、モノ(メタ)アクリレートとしては、モノアルコールのモノ(メタ)アクリル酸エステル、ポリオールのモノ(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられるが、後者の場合には、金属型を使用する場合には水酸基の影響であると思われる金属型との離型困難性を低減するために、少量で使用するのがよい。また、金属型を使用する場合には、(メタ)アクリル酸およびその金属塩についても、高い極性を有していることから、少量で使用するのがよい。
【0029】
図5は、円筒形状レンズ型(ロール型)7を用いた長尺レンズシート製造の説明図であり、図6はそこで用いられるレンズ型7の斜視図である。
【0030】
図5及び図6に示されている円筒形状レンズ型7は、円筒状ロール16の外周面にレンズシートの多数のレンズ単位に対応する多数のレンズ単位転写部が形成されたレンズ部転写パターン18を有する。レンズ型7としては、レンズ単位転写部がアルミニウム、黄銅、鋼等の金属製のものや、シリコン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ABS樹脂、フッソ樹脂、ポリメチルペンテン樹脂等の合成樹脂製のものや、Ni電鋳法で作製したもの等が使用される。耐熱性や強度等の観点からレンズ単位転写部その他が金属製のものを使用することが望ましい。レンズ型には、各種腐食防止のためにニッケルやクロム等のメッキ層32を表面に施すことが好ましい。
【0031】
本発明においては、図7に示されているように、レンズ部転写パターンが形成された薄板レンズ型35を円筒状ロール16の外周面に巻き付けて固定した円筒形状レンズ型7’を使用することもできる。また、緩和層1をより均一に形成するためには、円筒形状レンズ型7’の外周面に軸方向に関して両端部において中央部より径方向の高さが高い厚肉の段部36を形成した段付きレンズ型を使用することが好ましい。
【0032】
図5において、レンズ型7には、そのレンズ部転写パターン面に沿って長尺の透光性基材9(図1〜4における透光性基材2)が供給されており、レンズ型7と透光性基材9との間に活性エネルギー線硬化性組成物10が樹脂タンク12から供給ノズル13を介して連続的に供給される。透光性基材9の外側(レンズ型7の側と反対の側)には、供給された活性エネルギー線硬化性組成物10の厚さを均一にさせるためのニップロール8が設置されている。ニップロール8としては、金属製ロール、ゴム製ロール等が使用される。また、活性エネルギー線硬化性組成物10の厚さを均一にさせるためには、ニップロール8の真円度、表面粗さ等について高い精度で加工されたものが好ましく、ゴム製ロールの場合にはゴム硬度が60度以上の高い硬度のものが好ましい。このニップロール8は、活性エネルギー線硬化性組成物10の厚さを正確に調整することが必要であり、圧力調整機構11によって圧力印加操作がなされるようになっている。この圧力調整機構11としては、油圧シリンダー、空気圧シリンダー、各種ネジ機構等が使用できるが、機構の簡便さ等の観点から空気圧シリンダーが好ましい。空気圧は、圧力調整弁等によって制御される。
【0033】
レンズ型7と透光性基材9との間に供給される活性エネルギー線硬化性組成物10は、緩和層1を一定厚さに形成させるために一定の粘度に保持することが好ましい。粘度範囲は、形成する緩和層1の厚さによっても異なるが、一般的には、製造時の温度条件(例えば40℃)で、20〜3000mPa・Sの範囲の粘度とすることが好ましく、さらに好ましくは100〜1000mPa・Sの範囲である。活性エネルギー線硬化性組成物10の粘度が20mPa・S未満の場合には、緩和層1の形成のためにはニップ圧を極めて低く設定するか、成形スピードを極端に速くすることが必要となる。しかし、ニップ圧を極めて低くすると圧力調整機構11の安定作動ができなくなる傾向にあり、緩和層1の厚み斑を引き起こしやすくなる。また、成形スピードを極端に速くすると活性エネルギー線の照射量が不足し活性エネルギー線硬化性組成物10の硬化が不十分となる傾向にある。一方、活性エネルギー線硬化性組成物10の粘度が3000mPa・Sを超えると、レンズ型のレンズ部転写パターンの細部まで十分に活性エネルギー線硬化性組成物10が行き渡らず、レンズ形状の精確な転写が困難となったり、気泡の混入による欠陥が発生しやすくなったり、成形速度の極端な低下による生産性の悪化をもたらす傾向にある。このように活性エネルギー線硬化性組成物10の粘度を一定に保持させるためには、活性エネルギー線硬化性組成物10の温度制御が行えるように、樹脂タンク12の外部や内部にシーズヒーター、温水ジャケット等の熱源設備を設置しておくことが好ましい。
【0034】
活性エネルギー線硬化性組成物10をレンズ型7と透光性基材9との間に供給した後、活性エネルギー線硬化性組成物10がレンズ型7と透光性基材9との間に挟まれた状態で、活性エネルギー線発光光源14から活性エネルギー線を透光性基材9を通して照射して、活性エネルギー線硬化性組成物10を重合硬化し、レンズ型7に形成されたレンズ部転写パターンの転写を行う。活性エネルギー線照射装置14としては、化学反応用ケミカルランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、可視光ハロゲンランプ等が使用される。活性エネルギー線の照射量としては、200〜600nmの波長の積算エネルギーが0.01〜10J/cm2 となる程度とすることが好ましい。また、活性エネルギー線の照射雰囲気としては、空気中でもよいし、窒素やアルゴン等の不活性ガス雰囲気下でもよい。次いで、透光性基材9と重合硬化された活性エネルギー線硬化樹脂で形成されたレンズ部とが一体化されたレンズシートをレンズ型7から離型する。
【0035】
ここで、本発明においては、円筒形状レンズ型7の外周面の温度を全面において所定温度−3℃乃至該所定温度+3℃の範囲内、好ましくは所定温度−2℃乃至該所定温度+2℃の範囲内、更に好ましくは所定温度−1℃乃至該所定温度+1℃の範囲内になるように制御する。このような制御は、円筒形状レンズ型7内に温水などの熱媒体を流通させることで行うことができる。図8及び図9は、このような外周面の温度の均一化の制御のために使用されるレンズ型7の断面図を示すものである。図8のレンズ型7では、レンズ型7の内部に流路形成用入れ子7aが配置されており、図の右側より左側に向かって所望温度の熱媒体が供給される。該熱媒体は、レンズ型7と流路形成用入れ子7aとの空洞領域にに形成された流路を通り、レンズ型7の右側より排出される。このようにして、レンズ型7内に形成された熱媒体流通路Pにて熱媒体を流通させることで、レンズ型7の外周面の温度を所望の温度±3℃の範囲内にすることができる。図9のレンズ型7では、レンズ型7の右側軸部内から矢印方向に左向きに所望温度の熱媒体がロール部内へと供給され、該ロール部内に配置された邪魔板7bにより形成された屈曲形状の流通路Pに沿って流通し、やがて左側軸部から矢印方向に左向きに排出される。これによっても、レンズ型7の外周面の温度を所望の温度±3℃の範囲内にすることができる。
【0036】
また、本発明においては、円筒形状レンズ型7と透光性基材9との間に供給される活性エネルギー線硬化性組成物10の温度を上記の所定温度−5℃乃至該所定温度+5℃の範囲内、好ましくは所定温度−3℃乃至該所定温度+3℃の範囲内になるように制御する。このような制御は、活性エネルギー線硬化性組成物のタンク12、供給ノズル13及びノズル13とタンク12とを接続する活性エネルギー線硬化性組成物の供給経路28を温度調節することで行うことができる。タンク12内の活性エネルギー線硬化性組成物10の温度を上記温度範囲内に維持するためには、例えば該タンク12の外部に温水ジャケット12aを設ければよい。図5には、この温水の温度制御のための温調機30が示されている。供給経路28及び供給ノズル13の温度制御も同様にして行うことが好ましい。或は、電熱による所定温度維持のための制御を行ってもよい。これにより、供給される活性エネルギー線硬化性組成物10の温度を所望の温度±5℃の範囲内にすることができる。尚、図5において、31はタンク内を減圧するための真空ポンプである。
【0037】
以上のような、レンズ型7の温度制御と活性エネルギー線硬化性組成物10の温度制御とを行うことで、広幅(例えば400mm幅)の長尺レンズシート19を厚さ(特に、活性エネルギー線硬化樹脂の層厚)などの寸法の均一性良く且つ光学的性質の良好な均一性をもって製造することができる。活性エネルギー線硬化性組成物10の温度が所望の温度±5℃の範囲から外れると、レンズ型の表面温度との差が大きくなり、活性エネルギー線硬化性組成物10とレンズ型7との間の熱移動量が増加し、レンズ型7の表面温度を均一に維持できなくなる傾向にある。かくして、レンズ型の表面温度に場所による差異(特に幅方向に関する両端部近傍と中央部近傍とでの差異)が大きくなる。その結果、活性エネルギー線照射による樹脂の重合硬化の際の硬化速度が異なるようになって、得られたレンズシート19の膜厚の均一性が低下する傾向がある。また、重合硬化が部分的に不完全になることがあり、その場合、得られたレンズシートの屈折率の場所による相違が大きくなったり白っぽいスジが発生したりして、光学性能が損なわれる。かくして、レンズシート製造の歩留が低下し、また、得られたレンズシートから実際にバックライト用プリズムシートなどの機器を構成するための寸法に切り出して使用することが可能な(即ち、有効利用可能な)面積の割合が低下する、という不利がある。
【0038】
図10は、図2に示したような両面レンズシート29の製造の説明図であり、基本的には、図5に示されるような透光性基材9に対するレンズ部の形成を第1面に対して行う第1段階S1と第2面に対して行う第2段階S2とが順次実行される。即ち、第1段階S1は上記図5と同一であり、第2段階S2は第1段階S1で第1面にプリズム部の形成された長尺シート19を透光性基材として用いること及びレンズ型7’として所要のレンズ部転写パターンを有するものを用いること以外は第1段階S1と同様である。第2段階S2では、第1段階S1における部分または部材と同様の部分または部材は、同一符号に「’」を付した符号で指示されている。第2段階S2を経て長尺両面レンズシート29が形成される。
【0039】
このようにして製造される両面レンズシート29は、図2に示したように、透光性基材2の両面側にそれぞれ緩和層1、1’を介して配置されたレンズ部3,4において断面形状が略三角形状の多数のプリズム列が並列して連設されてなるものであり、一方のレンズ部3に形成されたプリズム列の頂角は50°〜75°の範囲であることが好ましく、他方のレンズ部4に形成されたプリズム列の頂角は110°〜160°の範囲であることが好ましい。
【0040】
図11に、以上のようなプリズムシートを使用した面光源素子の模式図を示す。図示されているように、蛍光灯等の線状光源22と、光源22と対向する光入射面23Aおよびこれと略直交する光出射面23Bを有する導光体23と、導光体23の光出射面23B上に載置された両面プリズムシート21とを含んで、面光源素子が構成される。導光体23は略直方体形状の透明板状体からなり、その一主表面が光出射面23Bとされており、一側面(端面)が光入射面23Aとされている。線状光源22は、光入射面23Aと平行にその長手方向に沿って配置されている。プリズムシート21は、頂角50°〜75°のプリズム列を有するプリズム部3が導光体23の光出射面23Bと対向するように配置することが好ましく、また、このプリズム列の稜線の方向が導光体23の光入射面23Aと略平行となるように配置することが好ましい。さらに、導光体23の光出射面23Bと反対側の裏面23C上には、反射フィルムや反射蒸着層等からなる反射層24が配置されている。光源22から導光体23へ有効に光を導入するために、光源22および導光体23の光入射面23Aを、内側に反射剤を塗布したケースやフィルム等からなるリフレクター25で覆っている。線状光源22及びリフレクター25と同様な線状光源及びリフレクターを光入射面23Aと反対側の側面(端面)23Dに付することにより、この側面23Dをも光入射面とすることができる。
【0041】
以上、図2に示した両面プリズムシートを液晶表示装置等の面光源素子を構成するのに使用する形態について説明したが、図1に示した片面プリズムシートについても、同様に図11のような構成からなる面光源素子を構成するのに使用される。この場合、プリズムシートを、そのプリズム部側が導光体23側とは反対の側となるようにして導光体上に配置する場合には、通常、導光体とプリズムシートとの間に拡散シートが配置される。LCは、以上のような面光源素子上に載置される液晶表示素子である。
【0042】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0043】
[実施例1]
図7に示したように、厚さ1.0mm,400mm×690mmの黄銅(JIS黄銅3種)の薄板の表面に、ピッチ50μm、高さ25μm、頂角90゜の断面直角二等辺三角形状のプリズム列を多数並列してなるプリズム部を転写形成するためのプリズム部転写パターンを形成した薄板レンズ型35を準備した。但し、厚肉の段部36は形成されていなかった。薄板レンズ型35には無電解ニッケルメッキを施した。次いで、薄板レンズ型35を固定するため、直径220mm、長さ450mmのステンレス製の円筒状ロール16を用意し、円筒状ロール16の外周面上に薄板レンズ型35を巻き付け、ネジで固定し、円筒レンズ型を得た。このレンズ型は、図8に示されているように内部に温水流通のための流通路Pが形成されており、この流通路Pに流通させる温水の温度を適宜設定することで薄板レンズ型35の外周面の温度を全幅(軸方向の全長)にわたってレンズシート賦形時に±1℃以内のばらつきとした。
【0044】
図5に示したように、以上のようにして得た円筒レンズ型7に近接するようにゴム硬度80°のNBR製ゴムロール(ニップロール)8を配置した。円筒レンズ型7とゴムロール8との間に円筒レンズ型7より若干幅の広い厚さ125μmのポリエステルフィルム(透光性基材)9を円筒レンズ型7に沿って供給し、ゴムロール8に接続した空気圧シリンダー(圧力調整機構)11により、ゴムロール8と円筒レンズ型7との間でポリエステルフィルム9をニップした。この時の空気圧シリンダー11の動作圧は0.1MPaであった。空気圧シリンダー11として、エアチューブ直径32mmのSMC製エアシリンダーを使用した。さらに、円筒レンズ型7の下方に紫外線照射装置(活性エネルギー線照射装置)14を設置した。紫外線照射装置14は、120W/cmの紫外線強度を持ち、容量9.6kWのウエスタンクォーツ社製の紫外線照射ランプとコールドミラー型平行光リフレクター及び電源からなる。紫外線硬化性組成物(活性エネルギー線硬化性組成物)10は、屈折率調整用成分および触媒等を予め混合しておき、樹脂タンク12に投入した。樹脂タンク12は、紫外線硬化性組成物10に接する部分は全てステンレススチール(SUS304)製とした。また、紫外線硬化性組成物10の液温度を制御するための温水ジャケット12aを有しており、温調機30により40℃に調整された温水を温水ジャケットに供給し、樹脂タンク12内の紫外線硬化性組成物10の液温を40℃±1℃の範囲内に保持した。さらに、真空ポンプ31により樹脂タンク12内を真空状態にすることにより、投入時に発生した泡を脱泡除去した。
【0045】
紫外線硬化性組成物10は以下の通りで、粘度は300mPa・S/40℃に調整した。
【0046】
フェノキシエチルアクリレート 50重量部
(大阪有機化学工業社製ビスコート#192)
ビスフェノールA−ジエポキシ−アクリレート 50重量部
(共栄社油脂化学工業社製エポキシエステル3000A)
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン
(チバガイギー社製ダロキュア1173) 1.5重量部
樹脂タンク12内を常圧に戻し、タンクを密閉した後、樹脂タンク12内に0.02MPaの空気圧をかけ、樹脂タンク12の下部にあるバルブを開くことにより、紫外線硬化性組成物10を40℃±1℃に温度制御された配管28を通し、同じく40℃±1℃に温度制御された供給ノズル13からゴムロール8と円筒レンズ型7との間にニップされているポリエステルフィルム9の一方の面上に供給した。供給された紫外線硬化性組成物の温度は40℃±1℃であった。尚、レンズ型7内の温水流通路Pに40℃の温水を40リットル/分の流量で流通させることで、レンズ型7の外周面の温度が全外周面にわたって40℃±3℃の範囲内となるようにした。供給ノズル13は、岩下エンジニアリング社製のMN−18−G13ニードルを取り付けた同社製のAV101バルブを使用した。三菱電機製0.2kWギアドモーター(減速比1/200)で毎分3.5mの周速で矢印方向に円筒レンズ型7を回転させながら、紫外線硬化性組成物10が円筒レンズ型7とポリエステルフィルム9の間に挟まれた層状態にあるうちに、紫外線照射装置14から紫外線を照射し、紫外線硬化性組成物10を重合硬化させ円筒レンズ型7のプリズム部転写パターンを転写させた。その後、円筒レンズ型7より離型し、長尺プリズムシート(レンズシート)を得た。
【0047】
得られたプリズムシートの断面を走査型電子顕微鏡(日本電子社製JSM−840A、2000倍)で確認したところ、プリズム列の高さ及び頂角並びにその配列ピッチはほぼ設計値通りであり、ポリエステルフィルム9とプリズム部との間に約2μmの厚さ(レンズ高さの8%)の緩和層が形成されており、重合収縮によるプリズム形状の変形は殆ど見られなかった。
【0048】
また、長尺シートの幅方向に関して中心の位置(これはレンズ型の長手方向の中心位置に対応する)、該中心位置(C)から左端縁の方に30mmごとの6つの位置(L1〜L6)及び右端縁の方に30mmごとの6つの位置(R1〜R6)において、プリズム部高さHと緩和層厚さとの合計の厚さ(即ち、紫外線硬化樹脂層の厚さ)の測定を、長尺シートの長手方向に690mmごとにそれぞれ10か所づつについて行い、各幅方向位置について10か所の測定値の平均を求めた。その結果、以下の表1に示すように、中心位置の近傍と両端縁位置の近傍とで厚さの差が殆どないことがわかった。
【0049】
【表1】
さらに、得られたプリズムシートを、図11に示す様にして、冷陰極管22を側面に配置したアクリル樹脂製導光体23の光出射面23B上に光拡散フィルムを介して、プリズム面が上向きとなるように載置し、導光体23の他の側面23Dおよび裏面23Cを反射シート24で覆い、冷陰極管22を点灯させて外観を確認した。その結果、斑点状やスジ状などの模様等の光学欠陥の発生は見られず、光学特性に優れたものであった。
【0050】
[比較例1]
配管28及び供給ノズル13の温度制御を行わないこと以外は、実施例1と同様にして、長尺レンズシートを製造した。レンズ型7に供給される紫外線硬化性組成物10の温度は34.0℃であった。
【0051】
得られたプリズムシートについて、実施例1と同様にして紫外線硬化樹脂層の厚さの測定を行ったところ、以下の表2に示すように、中心位置の近傍と両端縁位置の近傍とでかなり厚さの差があることがわかった。
【0052】
【表2】
さらに、得られたプリズムシートを、図11に示す様にして、冷陰極管22を側面に配置したアクリル樹脂製導光体23の光出射面23B上に光拡散フィルムを介して、プリズム面が上向きとなるように載置し、導光体23の他の側面23Dおよび裏面23Cを反射シート24で覆い、冷陰極管22を点灯させて外観を確認した。その結果、部分的にスジ状の模様の光学欠陥の発生が見られ、光学特性に劣るものであった。
【0053】
[比較例2]
レンズ型7として、内部に温水流通路Pを備えていないものを使用したこと以外は、実施例1と同様にして、長尺レンズシートを製造した。レンズ型7の外周部表面の温度分布は、幅方向に関する中央位置では40.0℃であったが左右両端縁位置ではそれぞれ36.8℃及び36.4℃であった。
【0054】
得られたプリズムシートについて、実施例1と同様にして紫外線硬化樹脂層の厚さの測定を行ったところ、以下の表3に示すように、中心位置の近傍と両端縁部の近傍とでかなり厚さの差があることがわかった。
【0055】
【表3】
さらに、得られたプリズムシートを、図11に示す様にして、冷陰極管22を側面に配置したアクリル樹脂製導光体23の光出射面23B上に光拡散フィルムを介して、プリズム面が上向きとなるように載置し、導光体23の他の側面23Dおよび裏面23Cを反射シート24で覆い、冷陰極管22を点灯させて外観を確認した。その結果、部分的にスジ状の模様の光学欠陥の発生が見られ、光学特性に劣るものであった。
【0056】
[実施例2]
図6に示したように、直径220mm、長さ450mmの鉄製の芯ロール16の外周面上にビッカース硬度200の硬質銅めっき層32を厚さ100μmで施した。この硬質銅めっき層32に、ピッチ50μm、高さ約39μm、頂角65°の断面二等辺三角形状のプリズム列を多数並列してなるプリズム部を転写形成するためのプリズム部転写パターンを形成し、第1の円筒形レンズ型7を準備した。プリズム部転写パターンは、芯ロール16の周方向に延びた互いに平行な多数のプリズム列転写部を有するものであった。
【0057】
一方、厚さ1mm、700×850mmの黄銅(JIS黄銅3種)の薄板の表面に、ピッチ50μm、高さ約12μm、頂角130°の断面二等辺三角形状のプリズム列を多数並列してなるプリズム部を転写形成するためのプリズム部転写パターンを形成し、薄板状レンズ型を準備した。この薄板状レンズ型には各種腐食防止のために厚さ1μmの無電解ニッケルメッキを施した。次いで、薄板状レンズ型をプリズム列転写部の方向に対して15°傾けて400mm×690mmの大きさの長方形状に型抜きをおこなって、図7に示したような薄板状レンズ型35を得た。但し、厚肉の段部36は形成されていなかった。この薄板状レンズ型35を固定するため、直径220mm、長さ450mmのステンレス製の芯ロール16を用意し、芯ロール16の外周面上に薄板状レンズ型35を巻付け、ネジで固定し、図7に示したような第2の巻付け円筒形レンズ型7’を準備した。
【0058】
図10に示したように、以上のようにして得た第1の円筒形レンズ型7を第1段階レンズ形成部S1に、第2の巻付け円筒形レンズ型7’を第2段階レンズ形成部S2に、それぞれ設置した。また、第1および第2の円筒形レンズ型7,7’にそれぞれ近接するようにゴム硬度80°のNBR製ゴムロール8,8’を配置した。第1の円筒形レンズ型7と第1のゴムロール8との間に第1の円筒形レンズ型7より若干幅の広い厚さ188μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)(透光性基材)9を第1の円筒形レンズ型7に沿って通し、第1のゴムロール8に接続した第1の空気圧シリンダー11により、第1のゴムロール8と第1の円筒形レンズ型7との間でPETフィルム9をニップした。この時の第1の空気圧シリンダー11の動作圧は0.1MPaであった。第1の空気圧シリンダー11として、エアチューブ直径32mmのSMC製エアシリンダーを使用した。さらに、第1の円筒形レンズ型7の下方に第1の紫外線照射装置14を設置した。第1の紫外線照射装置14は、120W/cmの紫外線強度を持ち、容量9.6kWのウエスタンクォーツ社製の紫外線照射ランプとコールドミラー型平行光リフレクター及び電源からなる。第1の紫外線硬化性組成物10は、屈折率調整用成分および触媒等を予め混合しておき、第1の樹脂タンク12に投入した。第1の樹脂タンク12は、第1の紫外線硬化性組成物10に接する部分は全てステンレススチール(SUS304)製とした。また、第1の紫外線硬化性組成物10の液温度を制御するため、温水ジャケット12aが設置されており、第1の温調機30により40℃に調整された温水を温水ジャケット12aに供給し、樹脂タンク12内の紫外線硬化性組成物10の液温を40℃±1℃の範囲内に保持した。さらに、投入時に発生した泡を第1の真空ポンプ31により第1の樹脂タンク12内を真空状態にすることにより脱泡し、除去した。
【0059】
第1の紫外線硬化性組成物10は以下の通りで、粘度は300mPa・S/40℃に調整した。
【0060】
フェノキシエチルアクリレート 50重量部
(大阪有機化学工業社製ビスコート#192)
ビスフェノールA−ジエポキシ−アクリレート 50重量部
(共栄社油脂化学工業社製エポキシエステル3000A)
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン
(チバガイギー社製ダロキュア1173) 1.5重量部
一旦、第1の樹脂タンク12内を常圧に戻し、タンクを密閉した後、第1の樹脂タンク12内に0.02MPaの空気圧をかけ、第1の樹脂タンク12の下部にあるバルブを開くことにより、第1の紫外線硬化性組成物10を40℃±1℃に温度制御された第1の配管28を通し、同じく40℃±1℃に温度制御された第1の供給ノズル13から第1のゴムロール8と第1の円筒形レンズ型19との間にニップされているPETフィルム9と第1の円筒形レンズ型7との間に供給した。供給された第1の紫外線硬化性組成物の温度は40℃±1℃であった。尚、レンズ型7内の温水流通路Pに40℃の温水を40リットル/分の流量で流通させることで、レンズ型7の外周面の温度が全外周面にわたって40℃±3℃の範囲内となるようにした。第1の供給ノズル13は、岩下エンジニアリング社製のMN−18−G13ニードルを取り付けた同社製のAV101バルブを使用した。三菱電機製0.2kWギアドモーター(減速比1/200)で毎分2.0mの周速で矢印方向に第1の円筒形レンズ型7を回転させながら、第1の紫外線硬化性組成物10が第1の円筒形レンズ型7とPETフィルム9との間に挟まれた層状態にあるうちに、第1の紫外線照射装置14から紫外線を照射し、第1の紫外線硬化性組成物10を重合硬化させ、PETフィルム9の一方の面(第1面)上に第1のプリズム部を形成させた。
【0061】
次いで、一方の面上に第1のプリスム部を形成したPETフィルム9(即ち、片面プリズムシート19)を、第2の巻付け円筒形レンズ型7’と第2のゴムロール8’との間にPETフィルム9を第2の巻付け円筒形レンズ型7’に沿って供給し、その際PETフィルム9の他方の面がレンズ型7’に当接するようにした。第2のゴムロール8’に接続した第2の空気圧シリンダー11’により、第2のゴムロール8’と第2の巻付け円筒形レンズ型7’との間でPETフィルム9をニップした。この時の第2の空気圧シリンダー11’の動作圧は0.1MPaであった。第2の紫外線硬化性組成物10’は、屈折率調整用成分および触媒等を予め混合しておき、第2の樹脂タンク12’に投入した。さらに、投入時に発生した泡を第2の真空ポンプ31’により第2の樹脂タンク12’内を真空状態にすることにより脱泡し、除去した。第2の樹脂タンク12’には、第1の樹脂タンク12と同様にして、第2の温調機30’を接続し、同様な温度制御を行った。
【0062】
第2の紫外線硬化性組成物10’は以下の通りで、粘度は150mPa・S/40℃に調整した。
【0063】
フェノキシエチルアクリレート 70重量部
(大阪有機化学工業社製ビスコート#192)
ビスフェノールA−ジエポキシ−アクリレート 30重量部
(共栄社油脂化学工業社製エポキシエステル3000A)
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン
(チバガイギー社製ダロキュア1173) 1.5重量部
一旦、第2の樹脂タンク12’内を常圧に戻し、タンクを密閉した後、第2の樹脂タンク12’内に0.02MPaの空気圧をかけ、第2の樹脂タンク12’の下部にあるバルブを開くことにより、第2の紫外線硬化性組成物10’を40℃±1℃に温度制御された第2の配管28’を通し、同じく40℃±1℃に温度制御された第2の供給ノズル13’から第2のゴムロール8’と第2の巻付け円筒形レンズ型7’との間にニップされているPETフィルム9と第2の巻付け円筒形レンズ型7’との間に供給した。供給された第2の紫外線硬化性組成物の温度は40℃±1℃であった。尚、レンズ型7’内の温水流通路Pに40℃の温水を40リットル/分の流量で流通させることで、レンズ型7’の外周面の温度が全外周面にわたって40℃±3℃の範囲内となるようにした。三菱電機製0.2kWギアドモーター33(減速比1/200)で毎分2.0mの周速で矢印方向に第2の巻付け円筒形レンズ型7’を回転させながら、第2の紫外線硬化性組成物10’が第2の巻付け円筒形レンズ型7’とPETフィルム9との間に挟まれた層状態にあるうちに、第2の紫外線照射装置14’から紫外線を照射し、第2の紫外線硬化性組成物10’を重合硬化させ第2のプリズム部をPETフィルム9の他方の面(第2面)上に形成させた。その後、第2の巻付け円筒形レンズ型7’より離型し、両面のプリズム列の交差角が15°である両面プリズムシート29を得た。
【0064】
得られたプリズムシートの断面を走査型電子顕微鏡(日本電子社製JSM−840A、2000倍)で確認したところ、プリズム列の高さ及び頂角並びにその配列ピッチはほぼ設計値通りであり、頂角65°のプリズム面の側ではPETフィルム9とプリズム部との間に2μmの厚さ(レンズ高さの5%)の緩和層が形成されており、頂角130°のプリズム面の側ではPETフィルム9とプリズム部との間に1μmの厚さ(レンズ高さの8%)の緩和層が形成されており、重合収縮によるプリズム形状の変形は殆ど見られなかった。
【0065】
得られたプリズムシートについて、実施例1と同様にして紫外線硬化樹脂層の厚さ(両面側の樹脂層厚の合計)の測定を行ったところ、以下の表4に示すように、中心位置の近傍と両端縁位置の近傍とで厚さの差が殆どないことがわかった。
【0066】
【表4】
さらに、得られたプリズムシートを、図11に示したように、冷陰極管22を側面に配置したアクリル樹脂製導光体23の光出射面23B上に頂角65°のプリズム面が下向きとなるように載置し、導光体23の他の側面23Dおよび裏面23Cを反射シート24で覆い、冷陰極管22を点灯させて外観を確認した。その結果、斑点状やスジ状などの模様等の光学欠陥の発生は見られず、光学特性に優れたものであった。
【0067】
[比較例3]
配管28,28’及び供給ノズル13,13’の温度制御を行わないこと以外は、実施例2と同様にして、長尺レンズシートを製造した。レンズ型7,7’に供給される紫外線硬化性組成物10,10’の温度は34.0℃であった。
【0068】
得られたプリズムシートについて、実施例2と同様にして紫外線硬化樹脂層の厚さの測定を行ったところ、以下の表5に示すように、中心位置の近傍と両端縁位置の近傍とでかなり厚さの差があることがわかった。
【0069】
【表5】
さらに、得られたプリズムシートを、図11に示したように、冷陰極管22を側面に配置したアクリル樹脂製導光体23の光出射面23B上に頂角65°のプリズム面が下向きとなるように載置し、導光体23の他の側面23Dおよび裏面23Cを反射シート24で覆い、冷陰極管22を点灯させて外観を確認した。その結果、部分的にスジ状の模様の光学欠陥の発生が見られ、光学特性に劣るものであった。
【0070】
[比較例4]
レンズ型7,7’として、内部に温水流通路Pを備えていないものを使用したこと以外は、実施例1と同様にして、長尺レンズシートを製造した。レンズ型7の外周部表面の温度分布は、幅方向に関する中央位置では40.0℃であったが左右両端縁位置ではそれぞれ35.8℃及び35.4℃であった。また、レンズ型7’の外周部表面の温度分布は、幅方向に関する中央位置では39.8℃であったが左右両端縁位置ではそれぞれ35.5℃及び35.2℃であった。
【0071】
得られたプリズムシートについて、実施例2と同様にして紫外線硬化樹脂層の厚さの測定を行ったところ、以下の表6に示すように、中心位置の近傍と両端縁部の近傍とでかなり厚さの差があることがわかった。
【0072】
【表6】
さらに、得られたプリズムシートを、図11に示したように、冷陰極管22を側面に配置したアクリル樹脂製導光体23の光出射面23B上に頂角65°のプリズム面が下向きとなるように載置し、導光体23の他の側面23Dおよび裏面23Cを反射シート24で覆い、冷陰極管22を点灯させて外観を確認した。その結果、部分的にスジ状の模様の光学欠陥の発生が見られ、光学特性に劣るものであった。
【0073】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、レンズ型の外周面の温度を所定温度近傍に均一化させる制御及び活性エネルギー線硬化性組成物の温度の所定温度からのずれを所定範囲内とする制御を行うようにしたことで、レンズ部高さ及び活性エネルギー線硬化樹脂層の厚さのむらが少なく、光学的特性の場所によるばらつきの少ない長尺レンズシートを連続して製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法により製造される片面レンズシートの一例を示す模式的断面図である。
【図2】本発明の方法により製造される両面レンズシートの一例を示す模式的断面図である。
【図3】両面レンチキュラーレンズシートの一例を示す模式的断面図である。
【図4】両面レンチキュラーレンズシートの一例を示す模式的断面図である。
【図5】円筒形状レンズ型を用いた片面レンズシート製造の説明図である。
【図6】レンズ型の斜視図である。
【図7】レンズ型の斜視図である。
【図8】レンズ型の断面図である。
【図9】レンズ型の断面図である。
【図10】円筒形状レンズ型を用いた両面レンズシートの製造の説明図である。
【図11】両面レンズシートを使用した面光源素子を示す模式的斜視図である。
【符号の説明】
1,1’ 緩和層
2 透光性基材
3,4,5,6 レンズ部
7,7’ 円筒形状レンズ型
7a 流路形成用入れ子
7b 邪魔板
8 ニップロール
9 透光性基材
10 活性エネルギー線硬化性組成物
11 圧力調整機構
12 樹脂タンク
12a 温水ジャケット
13 供給ノズル
16 円筒状ロール
18 レンズ部転写パターン
19 片面レンズシート
21 両面レンズシート
29 両面レンズシート
30 温調機
35 薄板レンズ型
36 段部
B 光吸収層
H,H’ レンズ高さ
S1 第1段階
S2 第2段階
P 熱媒体流通路
Claims (10)
- レンズ部転写パターンが形成された外周面を持つ円筒形状レンズ型の前記外周面と透光性基材の一方の面との間に活性エネルギー線硬化性組成物を供給し、前記透光性基材を通して活性エネルギー線を照射して前記組成物を硬化し賦形して前記レンズ部転写パターンに対応する形状を有する活性エネルギー線硬化樹脂からなるレンズ部を形成し、該レンズ部及び前記透光性基材を一体として前記レンズ型から離型することにより連続して少なくとも前記透光性基材の一方の面上にレンズ単位の繰り返し配列を含むレンズ部を備えたレンズシートを製造する方法において、
前記円筒形状レンズ型の前記外周面の温度を全面において所定温度−3℃乃至該所定温度+3℃の範囲内になるように制御し、前記円筒形状レンズ型と前記透光性基材との間に供給される前記活性エネルギー線硬化性組成物の温度を前記所定温度−5℃乃至該所定温度+5℃の範囲内になるように制御することを特徴とする、レンズシートの製造方法。 - 前記円筒形状レンズ型の前記外周面の温度の制御を、前記円筒形状レンズ型内に熱媒体を流通させることで行うことを特徴とする、請求項1に記載のレンズシートの製造方法。
- 前記活性エネルギー線硬化性組成物の温度の制御を、該活性エネルギー線硬化性組成物のタンク、供給ノズル及び該供給ノズルと前記活性エネルギー線硬化性組成物のタンクとを接続する活性エネルギー線硬化性組成物の供給経路を温度調節することで行うことを特徴とする、請求項1〜2のいずれかに記載のレンズシートの製造方法。
- 前記透光性基材は他方の面に活性エネルギー線硬化樹脂からなるレンズ部を有するものであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のレンズシートの製造方法。
- 前記活性エネルギー線硬化性組成物が前記透光性基材と前記レンズ型との間に挟まれた状態で、前記組成物に対して活性エネルギー線を照射することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のレンズシートの製造方法。
- 前記透光性基材の他方の面に対向するように配置されたニップロールのニップ圧を圧力調整機構により調整することにより前記レンズ部と前記透光性基材との間に活性エネルギー線硬化樹脂からなる緩和層を形成することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のレンズシートの製造方法。
- 前記緩和層を前記レンズ部のレンズ高さの1〜30%の厚さに形成することを特徴とする、請求項6に記載のレンズシートの製造方法。
- 前記活性エネルギー線硬化性組成物の40℃における粘度が20〜3000mPa・Sであることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載のレンズシートの製造方法。
- 前記レンズ型のレンズ部転写パターンは、断面形状が略三角形のプリズム列からなるレンズ単位を多数含んでなるレンズ部を転写により形成するためのものであることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載のレンズシートの製造方法。
- 前記レンズ型のレンズ部転写パターンは、レンチキュラーレンズ単位を多数含んでなるレンズ部を転写により形成するためのものであることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載のレンズシートの製造方法。
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