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JP4498047B2 - 地盤及び/又は地下埋設物の補強工法 - Google Patents

地盤及び/又は地下埋設物の補強工法 Download PDF

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Description

本発明は、地盤の強化あるいは地下埋設物の補強や固定のため、掘削地盤に埋設されるジオグリッドを、その埋設工事期間中、埋設形状保持のために一時的に固定し、土質材料埋め戻し後は引き抜かれる仮留用杭及びそれを利用した地盤及び/又は地下埋設物の補強工法に関する。とくには軟弱地盤の地盤強化、あるいは軟弱地盤における埋設管の不同沈下や地下水位の高い地盤あるいは地震発生時の地盤液状化現象における埋設管の浮き上がりなどを防止するために使用されるジオグリッドの仮留用杭に関する。
軽量で強度の大きいジオグリッドは、地下埋設物の補強、固定あるいは地盤の強化などに使用することができる有用な土木資材である。例えば、支持力が不足する基礎地盤や表層基礎部に上載築造物を構築する場合、表層部の土を排出し、排出した土の代わりに良質の土やセメント系固化材を山砂に混入した土と入れ替えることにより、地盤を強化する工法は知られている。この工法で得られる改良地盤の下部が軟弱である場合には、地盤改良による重量増加により地盤沈下が起こり易いという欠点がある。そのため地盤の軟弱な部分を軽量土に置き換えて軽量化を図る工法も知られている。しかしながらこの工法は地耐力に限界があり、また地盤における水位の変動に基づいて発生する浮力により上載築造物が損傷する恐れがある。これを回避する工法として、軽量土質材料、例えば軽量骨材をジオグリッドで包み込んだ補強構造物を補強すべき地盤基礎に配設することが有効である。
また従来、下水汚濁管埋設工事においては、径が150〜450mm程度の塩ビ管やセラミックス管が使用されていた。この場合、管への損傷を避けるために、管周辺の埋め戻しには砂質土が使用されるとともに、その下部には排水性能が良好な砕石基礎が使用され、また、とくに軟弱地盤においては、砕石基礎において、不同沈下防止のため梯子胴木基礎を設けることが必要であった。ところが近年、耐損傷性や軽量性に優れたリブ付き塩ビ管が普及するようになり、軟弱地盤において砂基礎流出の問題点のない砕石基礎が利用できるようになるとともに、基礎部分の掘削深さを縮小させることが可能となったが、不同沈下防止のためには依然として梯子胴木は必要であった。しかしながら梯子胴木の代わりに基礎地盤上にジオグリッドを敷き詰め、この上方に砕石及び管状体を載置して砕石層の少なくとも一部を包囲し、一体化するような埋設構造とすることにより、管状体の不同沈下を防止することが可能となった。
またガス、電力ケーブル、水道、農業用水などに向けた埋設管においては、上記したものよりさらに大口径のもの、例えば100〜400cm径の管状体を複数本埋設することがある。この場合には、原地盤を大きく掘削する必要があり、とくに地下水位の高い地盤において、あるいは地震発生時の地盤の液状化現象に際して、管状体の浮上に抵抗するために管状体を深く埋設し、大量の土被りを確保することが必要とされていた。このため埋設溝の掘削には多量の土砂の掘り出しと運搬が必要となっており、工費が嵩むと共に工期も長期化するという問題点を抱えていた。
上記のような欠点を改善するため、管状体の浮上防止策を施し、管状体を浅溝に埋設することによって埋設工事の効率化を図る試みがなされている。例えば1本又は複数本の管状体を掘削溝に載置し土質材料で埋め戻すに先立って、ジオグリッドで管状体及び掘削溝を覆うようにジオグリッドを敷設しておくと、効果的に管状体の浮上防止がなされ、浅埋設工法が可能となっている。
上記のようなジオグリッドを利用する地盤及び/又は地下埋設物の補強工法においては、いずれもジオグリッドが少なくとも底面部と立ち上がり部とからなるU字部を形成するように敷設され、その上に土質材料を埋め戻す工法が採用されており、ジオグリッドにより土質材料の一部又は全部を立体的に包囲する構造を構築することにより、補強効果を発揮するものである。すなわち前述の各例においては、掘削溝側壁個所においてジオグリッドがほぼ直角に曲げて使用され、また管状体を覆うように敷設する例においては、基礎地盤部から管状体上部表面の被覆部分に至る立ち上がり部において、ジオグリッドがほぼ直角に曲げて使用されることになる。ところがジオグリッドは自立保持性に乏しいため、土質材料の埋め戻しに際して所望の曲げ角度を維持しておくことが難しい。そのためジオグリッドの直立部背面に土質材料が完全に充填されず、空洞ができる場合があり、また土質材料や管状体に対してジオグリッドによる所望の包囲構造を形成することが難しいという問題があった。
そこで本発明の目的は、上記のような地盤及び/又は地下埋設物の補強工法において、ジオグリッドの性能を充分に生かすため、埋め戻し期間中、ジオグリッドを所定形状に維持し、その後に引き抜くことができる仮留用杭を提供することにある。本発明はまた、ジオグリッドの敷設とこのような仮留用杭を利用した、作業性に優れ、地盤の強化、あるいは地下埋設物の補強、固定等に有用な地盤及び/又は地下埋設物の補強工法を提供することにある。
本発明によれば、掘削地盤上に、底面部と立ち上り部とからなるU字部を形成するようにジオグリッドを敷設し、該U字部内に土質材料を撒き出して該土質材料の一部又は全部を立体的に包囲する構造を構築する地盤及び/又は地下埋設物の補強工法において、ジオグリッド底面部の立ち上り部近傍において、仮留用杭を該横筋部近傍まで埋没するように掘削地盤中に打ち込んでジオグリッドを該横筋部により掘削地盤上に固定した後、土質材料を該フック部近傍高さまで撒き出し、その後仮留用杭を引き抜くことを特徴とする地盤及び/又は地下埋設物の補強工法が提供される。
本発明の仮留用杭は、先端にフック部と中間部に横筋を有する棒状体からなる地下埋設用ジオグリッド仮留用杭である。該フック部は、先端部がU字状で、先端が下向きであることが好ましい。
上記補強工法の好適態様によれば、補強効果及び仮留用杭の引き抜き性を考慮すると、土質材料として粗大充填物、例えば砕石、礫質土などを使用するのが好ましい。また一般には仮留用杭が引き抜かれた後は、さらに同一又は異なる土質材料を上乗せすることにより、工事を完工させる。
上記補強工法の好適態様によればまた、管状体の埋設に利用することができる。この際、管状体の少なくとも一部が、好ましくはジオグリッドのU字部内に位置するように配置される。また軟弱地盤上の工事においては、管状体の上部高さ近傍までは、上記のような粗粒土質材料、とくに砕石により埋め戻すのが好ましい。
本発明の別の好適態様によれば、1本又は複数本の管状体の埋設工事への適用であり、管状体の敷設後にジオグリッドを、該管状体の上部を覆うように、かつ管状体と掘削地盤側壁との間、又は管状体と掘削地盤側壁との間及び管状体間において、U字部を形成するように敷設する工法に適用する。この態様においては、掘削地盤上に予め管状体を敷設するための半円状溝を設けておき、その上に管状体の載置を行なうことが好ましい。
上記管状体の埋設工法においては、ジオグリッドの敷設を、管状体の長手方向に連続的に行なうことができるし、また管状体の長手方向に間欠的に行なうこともできる。
本発明によれば、ジオグリッドを地下に埋設して、地盤の強化、あるおいは地下埋設物の強化や固定に使用される際に、安全性及びジオグリッドの形状維持性に優れ、また土質材料埋め戻し後の引き抜き性に優れた仮留用杭を提供することができる。
本発明によればまた、作業性よくジオグリットを所望の構造に敷設することができ、優れた地盤の補強構造、あるいは地下埋設物の固定・保持構造を構築することができる。とくに軟弱地盤における補強基礎の形成に効果的であり、盛土、コンクリート擁壁、ボックスカルバートなどの上載築造物の補強基礎形成に有用である。また軟弱地盤における埋設管の不同沈下や、地下水位の高い地盤あるいは地震発生時の地盤の液状化現象などにおける埋設管の浮き上がりを防止する効果に優れた管状体の埋設工法にも好適に利用できる。
図4に示すように、本発明の地下埋設用ジオグリッド仮留用杭11は、先端にフック部12と中間部に横筋13を有する棒状体14からなっている。仮留用杭11は、ジオグリッドが所定位置に敷設された後、地盤に打込まれるものであって、横筋13がジオグリッドを押さえつつ、横筋より上部がジオグリッドの立ち上がり部の変形を抑制して、ジオグリッドの形状固定を図るものである。仮留用杭の打設後、フック部高さより低い位置まで土質材料で埋め戻し、ジオグリッドが所定形状で埋設された後、仮留用杭はフック部12を用いて引き抜かれ、役割を終えるものである。
地下埋設用のジオグリッドは、掘削地盤内に少なくとも底面部と立ち上がり部とからなるU字部を形成するように敷設され、その上に土質材料を埋め戻すことによって、土質材料の少なくとも一部を立体的に包囲するような構造をとることにより、補強効果を発揮するものである。ジオグリッド上には、土質材料と共に、地下埋設物、例えば管状体が敷設されてもよく、その際、管状体の少なくとも一部が、土質材料と共にジオグリッドにより立体的に包囲されるような構造をとることができる。上記仮留用杭は、ジオグリッドの底面部の立ち上がり部近傍において打設される。
上記目的に使用されるジオグリッドとしては、高剛性、高強度で、耐候性、耐水性、耐薬品性、軽量性、施工性等に優れたものが好ましい。このような観点から、延伸処理を施されたプラスチック製網状体の使用が好ましく、とりわけカーボンブラックなどの充填剤を配合したポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンから孔開きシートを作製し、これを一軸又は二軸に延伸して製造される網状体を使用するのが好ましい。図1は一軸延伸タイプのジオグリッド31の部分斜視図、図2は、二軸延伸タイプのジオグリッド32の部分斜視図をそれぞれ示す。このような一軸又は二軸延伸のポリオレフィン製ジオグリッドは、例えば、三井化学産資株式会社より商品名テンサー(登録商標)として販売されているのものが、市場で入手することができる。
以下、本発明の仮留用杭を利用した地盤及び/又は地下埋設物の補強工法の例を図面によって説明する。図3は、掘削溝内において、基礎地盤上及び溝側壁に沿ってジオグリッドをU字状に敷設し、その上に砕石層を設け、さらにその上に管状体を載置した後、土質材料を埋め戻す工法によって得られた管状体の埋設構造を示す断面図である。この工法は、口径が比較的小さい管状体、例えば口径100〜900mm程度の管状体に適用するのが好適である。管状体としては通常のストレート管を使用することができるが、とくに軽量性、耐損傷性に優れたリブ付き管を使用するのが好ましい。また埋め戻しに使用される土質材料としては、砂質土のような細粒土質材料、礫質土、砕石などの粗粒土質材料などの1種又は2種以上を挙げることができ、これらは必ずしも単一層を形成する必要はなく、埋め戻しする高さ方向に土質の異なる複数の層を設けることができる。とくに軟弱地盤上における工事においては、管状体の上部高さ近傍までは砕石層とし、その上に砂質層とするかあるいは砂質層及び砕石層からなる複数の層を設けるのが好ましい。以下、図面により具体的に詳細に説明する。
図3において、舗装道路10に打ち込まれた矢板21に沿って設けられた掘削溝1の基礎地盤2上及び側溝4a及び4bに沿ってジオグリッド3をU字状に敷設し、その上に砕石層5を設けた後、管状体6を載置し、管状体6の上部近傍まで砕石22で埋め戻した後、砂質土7及び砕石8により埋め戻し、さらにその上に2層構造の舗装9a、9bがなされている。
この工法においては、ジオグリッドとして例えば一辺が1〜10cm程度の網目大きさを有する縦方向と横方向の強度差が少ない二軸延伸タイプのものを使用するのが好ましい。ジオグリッドは、管状体及び掘削溝の長手方向に連続的又は間欠的に敷設することができるが、とくに連続的に敷設することが好ましい。その場合、複数枚のジオグリッドを隣り合う端部が重なり合うようにして、任意手段により連結して使用することが好ましい。また側壁溝4a及び4bに沿うジオグリッドの敷設高さとしては、例えば5〜50cm程度である。
この実施例において、ジオグリッド3(31、32)を基礎地盤2上及び側壁溝4a及び4bに沿って敷設した後、上記した先端にフック部12と中間部に横筋13を有する仮留用杭11を打ちつけてジオグリッドを固定することによってジオグリッドの曲がり部が直角に維持される。仮留用杭11としては安価な金属製のものを使用することが好ましく、繰り返し使用のために、あるいは地中に残した状態ではその腐食によって管状体の腐食を助長する恐れがあるため、フック部12を設けておき、土質材料の埋め戻し後、引き抜き可能としている。仮留用杭のフック部12を逆U字状としてその先端を下向きにすることに、引き抜き易く、また溝内作業における作業員の刺傷トラブルを回避することができ、安全性が確保される。また仮留用杭11の横筋13は、ジオグリッドの網目を押さえ固定するためのものであるので、少なくともジオグリッドの網目間ピッチ以上の長さを有することが好ましく、押さえ効果と引き抜き易さを考慮してその長さを決めればよい。また仮留用杭11は横筋13のところまで基礎地盤中に打ち込まれるので、横筋13の取り付け位置は、仮留用杭の打ち込み安定性が保たれるような位置にすればよく、例えば仮留用杭11の下端から10〜100cm程度のところである。また仮留用杭11の横筋13より上部の高さは、側溝に沿うジオグリッドの直立安定性を保持するため、ジオグリッドの敷設高さとほぼ同じであることが好ましく、例えば5〜50cm程度である。
図3において、仮留用杭11を掘削溝1の側溝4a及び4b近傍(例えば図3A部)で打込み、ジオグリッド32を固定した部分の詳細を図5及び図6に示す。図5は、仮留用杭11の打込み状況を示す横断面図、図6は正面図である。図5及び図6において、仮留用杭11は、側溝4a部で直角に曲げられた方形網目ジオグリッド32の直立部直前において基礎地盤2に打込まれ、その横筋13がジオグリッド32の網目を押さえつけ、また縦筋部14が、直立するジオグリッドの変形を抑制することにより、ジオグリッドが直角を維持して固定される。仮留用杭11は、所定間隔毎に掘削溝の長手方向に沿って打ち込むことによって、長手方向に沿うジオグリッドの直角維持は確保される。
仮留用杭11が打ち込まれた後、ジオグリッド上に砕石層5が設けられる。砕石層5の敷設高さは、管状体の不同沈下防止の観点から少なくとも5cm以上、とくに10cm以上あることが望ましいが、経済性の面から30cm以下程度とするのが好ましい。また側溝に沿うジオグリッドの高さは、砕石層5を一体的に保持・固定するために少なくとも砕石層高さ以上に敷設することが望ましい。
砕石層5を設けた後、管状体6の載置と土質材料による埋め戻しが行われる。土質材料の埋め戻しにおいては、仮留用杭11のフック部12の高さ近傍まで到達した時点で、仮留用杭11の役割は終えることになるので、再使用のためにあるいは管状体の腐食防止のために引き抜かれる。図3においては、管状体の上部高さ近傍までは砕石層22、さらにその上に現場掘削土を対象とし、砂質土及び砕石を埋め戻して、砂質土層7及び砕石層8を形成する。次いで矢板21を引き抜いた後、さらに2段の舗装工事により、舗装層9b及び9aを形成させて、管状体の埋設工事は完了する。
本発明の地下埋設用ジオグリッド仮留用杭を利用する他の好適具体例として、掘削溝に1本又は複数本の管状体を載置した後、ジオグリッドで管状体及び基礎地盤を覆い、その後土質材料で埋め戻す工法を挙げることができる。この工法は、大口径の管状体、例えば口径100〜400cm程度の管状体を浅埋設するときに好適である。この場合は、掘削溝内の基礎地盤上に予め管状体を敷設するための半円状溝を設けておくことが望ましい。
図7は、掘削溝内に一軸延伸タイプのジオグリッド31を用いて、管状体2本を埋設する工法を示す断面図である。掘削溝15内の基礎地盤16上に、管状体を載置するための半円状の溝2本を平行に設け、管状体17a及び17bを載置する。次いでジオグリッド31を、側壁18、基礎地盤16、管状体17a上部、基礎地盤16、管状体17b上部、基礎地盤16及び側壁19に沿って敷設する。この際、ジオグリッド31は、側壁18と管状体17aの間、管状体17aと管状体17bの間、及び管状体17bと側壁19の間で、それぞれU字部を形成する。それぞれのU字部における底面部の立ち上がり部近傍には、それぞれ仮留用杭23が打設されており、その横筋によりジオグリッドの網目を押さえ込むことによってジオグリッドは、基礎地盤上にしっかり固定されている。これにより土質材料の埋め戻し期間中、ジオグリッドのU字部形状に維持することが可能であり、ジオグリッドの優れた補強構造を形成することができると共に、空所を形成することなく、土質材料を満遍なく埋め戻すことが可能となる。上記のような補強構造を、管状体の長手方向に沿って間欠的に多数形成させることにより十分な効果を得ることができる。
図8は、このような管状体側における仮留用杭11を基礎地盤16上のジオグリッド31の側端部において打ち込んだ状態を示す部分斜視図である。図8において、管状体17a及びその前方の管状体間の基礎地盤上には、ジオグリッド31が間隔をおいて配設されており、各ジオグリッドの基礎地盤上の管状体に沿う側端部において2本の仮留用杭23が打ち込まれている。仮留用杭23の横筋25はジオグリッド31の網目を押さえることによりジオグリッドを基礎地盤16上にしっかりと固定しており、これによりジオグリッドの曲げ部が固定・保持され、その立ち上がり部から管状体17aに密着している。仮留用杭23は横筋25のところまで基礎地盤中に打ち込まれるので、横筋25の取り付け位置は、仮留用杭の打ち込み安定性が保たれるような位置にすればよく、例えば仮留用杭23の下端から10〜60cm程度のところである。また仮留用杭23の横筋25より上部の高さは、埋め戻し層の形成によってジオグリッドの曲げ立ち上がり部が完全に固定される程度の高さとするのが望ましく、例えば30〜150cm程度である。
ジオグリッド31が図7に示すように敷設され、また仮留用杭23が打ち込まれた後は、土質材料により埋め戻される。この際、管状体間の埋め戻しにおいては、先ず仮留用杭23のフック部24近傍まで埋め戻された後、仮留用杭23を引き抜き、さらに埋め戻しを続行して、管状体の埋設工事を完了させる。この好適態様によれば、土質材料として砂質土を用いるのが好ましい。
図9及び図10は、ジオグリッド32及び仮留用杭33を用いて、地盤強化のための補強構造の形成状況を説明する図面である。このような補強構造は、盛土、コンクリート擁壁、ボックスカルバートなどの基礎地盤として好適に利用できる。図9において、基礎地盤26に形成された掘削溝27の側壁及び底面に沿ってジオグリッド32が両先端が上部に余らせるようにU字部を形成して敷設されている。ジオグリッド32の底面部の立ち上がり部近傍において前述したものと同様な仮留用杭33が打設されており、その横筋34によりジオグリッド32がしっかりと固定され、地盤26に密着している。形成されたU字溝内に、仮留用杭33のフック部近傍高さまで土質材料である砕石35を充填し、仮留用杭を引き抜いた後、余らせたジオグリッドで砕石面を覆い、ジオグリッドによる砕石35の包囲構造を完成させる。その後該包囲構造物上に、土質材料36、好ましくは砂質材料を充填し、補強地盤を完成させる。
本発明において使用可能なジオグリッドの一例を示す部分斜視図である。 本発明において使用可能なジオグリッドの一例を示す部分斜視図である。 本発明のジオグリッド仮留用杭を利用した管状体の埋設構造の一例を示す断面図である。 本発明のジオグリッド仮留用杭の一例を示す図面である。 本発明におけるジオグリッド仮留用杭の打ち込み状態の一例を示す横断面図である。 本発明におけるジオグリッド仮留用杭の打ち込み状態の一例を示す正面図である。 本発明のジオグリッド仮留用杭を利用した管状体の埋設構造の一例を示す断面図である。 本発明におけるジオグリッド仮留用杭の打ち込み状態の一例を示す部分斜視図である。 地盤の補強のため、本発明のジオグリッド仮留用杭の利用例を示す断面図である。 本発明のジオグリッド仮留用杭を利用して構築した補強地盤構造を示す断面図である。
符号の説明
1 掘削溝
2 基礎地盤
3 ジオグリッド
31 ジオグリッド
32 ジオグリッド
4 側壁
5 砕石層
6 管状体
7 砂質層
8 砕石層
9 舗装層
10 舗装道路
11 仮留用杭
12 フック部
13 横筋
14 縦筋
15 掘削溝
16 基礎地盤
17 管状体
18 側壁
19 側壁
21 矢板
22 砕石層
23 仮留用杭
24 フック部
25 横筋
26 地盤
27 掘削溝
33 仮留用杭
34 横筋
35 砕石
36 土質材料

Claims (9)

  1. 掘削地盤上に、底面部と立ち上り部とからなるU字部を形成するようにジオグリッドを敷設し、該U字部内に土質材料を撒き出して該土質材料の一部又は全部を立体的に包囲する構造を構築する地盤及び/又は地下埋設物の補強工法において、ジオグリッド底面部の立ち上り部近傍において、先端にU字状のフック部と中間部に横筋を有する棒状体からなる仮留用杭を該横筋部近傍まで埋没するように掘削地盤中に打ち込んでジオグリッドを該横筋部により掘削地盤上に固定した後、土質材料を該フック部近傍高さまで撒き出し、その後仮留用杭を引き抜くことを特徴とする地盤及び/又は地下埋設物の補強工法。
  2. 土質材料が、粗粒土質材料である請求項1に記載の地盤及び/又は地下埋設物の補強工法。
  3. 仮留用杭引き抜き後、さらに同一または異なる土質材料を上乗せする請求項1又は2に記載の地盤及び/又は地下埋設物の補強工法。
  4. 地下埋設物が管状体であり、該管状体の少なくとも一部がジオグリッドのU字部内に位置するように配置されている請求項1〜3のいずれかに記載の地盤及び/又は地下埋設物の補強工法。
  5. 管状体の上部高さ近傍までは、土質材料として砕石を使用する請求項4に記載の地盤及び/又は地下埋設物の補強工法。
  6. 地下埋設物が1本又は複数本の管状体であり、ジオグリッドが、該管状体の上部を覆うように、かつ管状体と掘削地盤側壁との間、又は管状体と掘削地盤側壁との間及び管状体間において、U字部を形成するように敷設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の地盤及び/又は地下埋設物の補強工法。
  7. 掘削地盤上に予め管状体を敷設するための半円状溝を設けておき、その上に管状体の載置を行なう請求項6に記載の地盤及び/又は地下埋設物の補強工法。
  8. ジオグリッドの敷設を、管状体の長手方向に連続的に行なう請求項4〜7のいずれかに記載の地盤及び/又は地下埋設物の補強工法。
  9. ジオグリッドの敷設を、管状体の長手方向に間欠的に行なう請求項4〜7のいずれかに記載の地盤及び/又は地下埋設物の補強工法。
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