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JP4485165B2 - 粘・接着剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、粘・接着剤組成物に関し、より詳細には高温条件下での保持力に優れ、ホットメルト粘・接着剤用途に適した粘・接着剤組成物に関する。
ホットメルト粘・接着剤のベースポリマーとしては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−共役ジエンブロック共重合体およびその水素添加物、エチレン−α−オレフィン共重合体、ポリエステル樹脂などの種々の重合体が利用されている。とりわけ、スチレン−共役ジエンブロック共重合体は、オープンタイムが長く、接着性と保持力のバランスが比較的良好なことから、使い捨ての衛生材料の接着剤、表面保護フィルムの接着剤として好適に使用されている。例えば、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンブロック共重合体、或いはポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレンブロック共重合体などの直鎖状ブロック共重合体による接着剤組成物が開示されている(特許文献1参照)。また、(ポリスチレン−ポリブタジエン)nXの有枝鎖ブロック共重合体を用いた熱溶融型(ホットメルト)粘着剤組成物も開示されている(特許文献2参照)。
特公昭45−41518号公報 特公昭56−49958号公報
しかしながら、これらのスチレンと共役ジエンとからなるブロック共重合体をベースとする粘・接着剤は、ベースポリマーである該ブロック共重合体のポリスチレンブロックのガラス転移温度(Tg)が約100℃であることに起因した、高温条件下での粘・接着剤の凝集力(保持力)の低下が問題となっており、その改善が切望されている。
しかして、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、高温条件下での凝集力(保持力)に優れた粘・接着剤組成物を提供することにある。
本発明によれば、上記の目的は、
〔1〕 炭素数1〜8のアルキル基の少なくとも1個がベンゼン環に結合したアルキルスチレン由来構造単位(a)を少なくとも40質量%以上有する芳香族ビニル化合物単位を主体とする重合体ブロックAを1個以上と、共役ジエン化合物単位を主体とする重合体ブロックBを1個以上有し、少なくとも重合体ブロックA部分が活性エネルギー線によって架橋可能なブロック共重合体の水素添加物からなる付加重合系ブロック共重合体(I)であって、付加重合系ブロック共重合体(I)における重合体ブロックAの含有量が10〜40質量%で、重合体ブロックBの共役ジエン化合物単位に基づく炭素−炭素二重結合の95%以上が水素添加されている付加重合系ブロック共重合体(I)を含有してなり、活性エネルギー線によって架橋を行うことを特徴とする粘・接着剤組成物;
〔2〕 付加重合系ブロック共重合体(I)100質量部に対し、光重合開始剤(II)
を0.1〜5質量部含有し、活性エネルギー線として、紫外線を照射することによって架
橋を行うことを特徴とする〔1〕の粘・接着剤組成物;
〔3〕 活性エネルギー線として電子線を照射することによって架橋を行うことを特徴と
する〔1〕の粘・接着剤組成物;
〔4〕 さらに、粘着付与樹脂(III)および/または軟化剤(IV)を含有する〔1
〕〜〔3〕のいずれかの粘・接着剤組成物;
〔5〕 構造単位(a)が、p−メチルスチレン単位であることを特徴とする〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の粘・接着剤組成物
〔6〕 〔1〕〜〔5〕のいずれかの粘・接着剤組成物から構成される粘・接着フィルム
;を提供することによって達成される。

本発明によれば、高温条件下での高温での凝集力(保持力)に優れた粘・接着剤組成物が得られる。
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明の粘・接着剤組成物の必須成分である付加重合系ブロック共重合体(I)は、炭素数1〜8のアルキル基の少なくとも1個がベンゼン環に結合したアルキルスチレン由来構造単位(a)を少なくとも40質量%以上有する芳香族ビニル化合物単位を主体とする重合体ブロックAを1個以上と、共役ジエン化合物単位を主体とする重合体ブロックBを1個以上有し、少なくとも重合体ブロックA部分が活性エネルギー線によって架橋可能なブロック共重合体の水素添加物からなる付加重合系ブロック共重合体であって、付加重合系ブロック共重合体(I)における重合体ブロックAの含有量が10〜40質量%で、重合体ブロックBの共役ジエン化合物単位に基づく炭素−炭素二重結合の95%以上が水素添加されている付加重合系ブロック共重合体である。

重合体ブロックAにおいて、構造単位(a)を構成するアルキルスチレンとしては、例えば、アルキル基の炭素数が1〜8であるo−アルキルスチレン、m−アルキルスチレン、p−アルキルスチレン、2,4−ジアルキルスチレン、3,5−ジアルキルスチレン、2,4,6−トリアルキルスチレン、前記したアルキルスチレン類におけるアルキル基の水素原子の1個または2個以上がハロゲン原子で置換されたハロゲン化アルキルスチレン類などを挙げることができる。より具体的には、構造単位(a)を構成するアルキルスチレンとしては、例えばo−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、3,5−ジメチルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジエチルスチレン、3,5−ジエチルスチレン、2,4,6−トリエチルスチレン、o−プロピルスチレン、m−プロピルスチレン、p−プロピルスチレン、2,4−ジプロピルスチレン、3,5−ジプロピルスチレン、2,4,6−トリプロピルスチレン、2−メチル−4−エチルスチレン、3−メチル−5−エチルスチレン、o−クロロメチルスチレン、m−クロロメチルスチレン、p−クロロメチルスチレン、2,4−ビス(クロロメチル)スチレン、3,5−ビス(クロロメチル)スチレン、2,4,6−トリ(クロロメチル)スチレン、o−ジクロロメチルスチレン、m−ジクロロメチルスチレン、p−ジクロロメチルスチレンなどを挙げることができる。
重合体ブロックAは、構造単位(a)として前記したアルキルスチレンおよびハロゲン化アルキルスチレンのうちの1種または2種以上からなる単位を有することができる。これらの中でも、構造単位(a)として、p−メチルスチレンに基づく構造単位が入手の容易さおよび架橋反応性に優れる点から好ましい。
また、構造単位(a)以外の芳香族ビニル化合物単位としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、モノフルオロスチレン、ジフルオロスチレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、メトキシスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、インデン、アセトナフチレンなどからなる単位を挙げることができ、これらの中でもスチレン、α−メチルスチレンからなる単位が好ましい。
付加重合系ブロック共重合体(I)において、重合体ブロックAはハードセグメントに相当し、構造単位(a)におけるベンゼン環に結合したアルキル基は、活性エネルギー線の照射による静的な架橋反応により、重合体ブロックAからなるハードセグメントに架橋を導入する作用を有する。
重合体ブロックAにおける構造単位(a)の割合は、重合体ブロックAの質量に対し1質量%以上であり、10質量%以上であるのが好ましく、40質量%以上であるのがより好ましく、さらにすべての単位が構造単位(a)からなっていてもよい。構造単位(a)の割合が1質量%未満であると重合体ブロックAに架橋が導入されにくく、得られる粘・接着剤組成物において、特に高温下での充分な凝集力(例えば80℃での保持力)が発現しにくい傾向となる。重合体ブロックAにおける構造単位(a)とそれ以外の芳香族ビニル化合物単位との結合形態は、ランダム、ブロック、テーパードなどのいずれの形態であってもよい。
付加重合系ブロック共重合体(I)における重合体ブロックAの含有量は10〜40質量%が好ましい。10質量%より少ない場合には架橋効果が充分に現れず、充分な凝集力(保持力)が発現しにくい傾向となる。また、40質量%より多い場合、粘・接着剤組成物の粘着性が得られにくい傾向となる。
付加重合系ブロック共重合体(I)における重合体ブロックAは、構造単位(a)を含む芳香族ビニル化合物からなる構造単位と共に、必要に応じて他の重合性単量体からなる構造単位を少量有していてもよく、その場合の他の重合性単量体からなる構造単位の割合は、重合体ブロックAの質量に基づいて30質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。その場合の他の重合性単量体としては、例えば1−ブテン、ペンテン、ヘキセン、ブタジエン、イソプレン、メチルビニルエーテルなどを挙げることができる。
本発明に用いる付加重合系ブロック共重合体(I)は、上記の構造単位(a)を含む芳香族ビニル化合物単位からなる重合体ブロックAの他に、構造単位(a)を含まない芳香族ビニル化合物単位からなる重合体ブロックを有していてもよい。
一方、付加重合系ブロック共重合体(I)における共役ジエン化合物単位を主体とする重合体ブロックBを構成する共役ジエン化合物としては、例えばブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエンなどが挙げられる。重合体ブロックBはこれらの化合物の1種類のみから構成されていてもよいし、2種以上から構成されていてもよく、中でもブタジエン、イソプレン、またはブタジエンとイソプレンの混合物から構成されているのが好ましい。なお、重合体ブロックBのミクロ構造の種類および含有量に特に制限はない。また、2種以上の共役ジエン化合物を併用した場合、それらの結合形態はランダム、ブロック、テーパード、またはそれらの2種以上の組み合わせからなっていることができる。
重合体ブロックBは、共役ジエン化合物からなる構造単位とともに、必要に応じて他の重合性単量体からなる構造単位を少量有していてもよい。その場合の他の重合性単量体の割合は、付加重合系ブロック共重合体(I)を構成する重合体ブロックBの合計質量に基づいて30質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。その場合の他の重合性単量体としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、構造単位(a)を構成する前記したアルキルスチレン(好適にはp−メチルスチレン)などを挙げることができる。
そのうちでも、重合体ブロックBは、イソプレン単位からなるポリイソプレンブロックまたは該イソプレン単位に基づく炭素−炭素二重結合の一部または全部が水素添加された水添ポリイソプレンブロック;ブタジエン単位からなるポリブタジエンブロックまたは該ブタジエン単位に基づく炭素−炭素二重結合の一部または全部が水素添加された水添ポリブタジエンブロック;或いはイソプレン単位とブタジエン単位からなるイソプレンとブタジエンの混合物からなる共重合体ブロックまたは該イソプレン単位およびブタジエン単位に基づく炭素−炭素二重結合の一部または全部が水素添加された共重合体ブロックであることが好ましい。
付加重合系ブロック共重合体(I)は、重合体ブロックAと重合体ブロックBとが結合している限りは、その結合形式は限定されず、直鎖状、分岐状、放射状、またはそれらの2つ以上が組合わさった結合形式のいずれでもよい。それらのうちでも、重合体ブロックAと重合体ブロックBの結合形式は直鎖状であることが好ましく、その例としては重合体ブロックAをAで、また重合体ブロックBをBで表したときに、A−B−Aで示されるトリブロック共重合体、A−B−A−Bで示されるテトラブロック共重合体、A−B−A−B−Aで示されるペンタブロック共重合体などを挙げることができる。それらのうちでも、トリブロック共重合体(A−B−A)が、付加重合系ブロック共重合体(I)の製造の容易性、柔軟性などの点から好ましく用いられる。
付加重合系ブロック共重合体(I)の数平均分子量は特に制限されないが、好ましくは30000〜1000000の範囲であり、より好ましくは40000〜300000の範囲である。なお、ここでいう数平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で求めたポリスチレン換算の数平均分子量を意味する。
付加重合系ブロック共重合体(I)は、例えば、次のような公知のアニオン重合法によって製造することができる。すなわち、アルキルリチウム化合物などを開始剤として、n−ヘキサン、シクロヘキサンなどの重合反応に不活性な有機溶媒中で、構造単位(a)を構成するアルキルスチレンまたは構造単位(a)を構成するアルキルスチレンと芳香族ビニル化合物の混合物、共役ジエン化合物を逐次重合させてブロック共重合体(すなわち未水添の付加重合系ブロック共重合体(I))を形成する。
また、得られた該ブロック共重合体は、必要に応じてさらに水素添加することができる。かかる水素添加反応は、例えば、該ブロック共重合体をシクロヘキサンなどの飽和炭化水素系溶媒中で、ラネーニッケル;Pt、Pd、Ru、Rh、Ni等の金属をカーボン、アルミナ、硅藻土等の担体に担持させた不均一触媒;コバルト、ニッケルなどの第9、10族の金属からなる有機金属化合物とトリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物または有機リチウム化合物等の組み合わせからなるチーグラー系の触媒;チタン、ジルコニウム、ハフニウムなどの遷移金属のビス(シクロペンタジエニル)化合物とリチウム、ナトリウム、カリウム、アルミニウム、亜鉛またはマグネシウムなどからなる有機金属化合物の組み合わせからなるメタロセン系触媒などの水素添加触媒の存在下で、通常、反応温度として20〜100℃の範囲で、水素圧力0.1〜10MPaの範囲の条件下で行うことができ、該ブロック共重合体の水素添加物(すなわち、水素添加されている付加重合系ブロック共重合体(I))を得ることができる。
水素添加率は、本発明の粘・接着剤組成物に要求される物性に応じて適宜調整することができるが、耐熱性、耐候性および耐オゾン性を重視する場合、かかる付加重合系ブロック共重合体(I)を構成する重合体ブロックBの共役ジエン化合物単位に基づく炭素−炭素二重結合の70%以上が水素添加されていることが好ましく、85%以上であることがより好ましく、95%以上が水素添加されていることがさらに好ましい。
なお、重合体ブロックBの共役ジエン化合物単位に基づく炭素−炭素二重結合の水素添加率は、ヨウ素価滴定、赤外分光光度計、核磁気共鳴などの測定手段により水素添加反応前後における重合体ブロックB中の炭素−炭素二重結合の量を測定し、その測定値から算出することができる。
本発明の粘・接着剤組成物を架橋させるのに用いられる活性エネルギー線としては、電磁波、粒子線及びこれらの組み合わせが挙げられる。電磁波としては紫外線(UV)、可視光線、赤外線、γ線、X線などが挙げられ、粒子線としては電子線(EB)、α線が挙げられる。これらの中でも、活性エネルギー線として紫外線(UV)または電子線(EB)を用いるのが好ましい。
これらの活性エネルギー線は、公知の装置を用いて照射することができる。電子線(EB)の場合の加速電圧としては0.1〜10MeV、照射線量としては1〜500kGyの範囲が適当である。紫外線(UV)の場合、その線源として放射波長が200nm〜450nmのランプを好適に用いることができる。線源としては、電子線(EB)の場合は、例えばタングステンフィラメントが挙げられ、紫外線(UV)の場合は、例えば低圧水銀灯、高圧水銀灯、紫外線用水銀灯、カーボンアーク灯、キセノンランプ、ジルコニウムランプなどが挙げられる。
本発明の粘・接着剤組成物において、活性エネルギー線として紫外線(UV)によって架橋を行う際には、光重合開始剤(II)を含有することが好ましい。光重合開始剤(II)としては、例えばベンゾフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、α−メチロールベンゾイン、α−メチロールベンゾインメチルエーテル、α−メトキシベンゾインメチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、α−t−ブチルベンゾインなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の粘・接着剤組成物中に光重合開始剤(II)を含有させる場合、その含有量は付加重合系ブロック共重合体(I)100質量部に対して0.1〜5質量部の範囲であるのが好ましい。光重合開始剤(II)の含有量が0.1質量部よりも少ない場合、紫外線(UV)を照射することによっても充分な架橋が形成されにくい傾向となり、一方、5質量部より多い場合は紫外線(UV)の透過率を低下させ、却って露光感度を低下させることになるため、充分な架橋が形成されにくい傾向となる。
本発明の粘・接着剤組成物には必要に応じて粘着付与樹脂(III)を含有させてもよい。粘着付与樹脂(III)としては、従来、粘・接着剤用に粘着性を付与する樹脂として使用されているものを特に制限なく用いることができ、例えばロジン系樹脂、テルペン系樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、クマロン・インデン樹脂、スチレン系樹脂、アルキルフェノール樹脂、キシレン樹脂などが挙げられ、これらは1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。
粘着付与樹脂(III)を含有させる場合、その配合量には特に制限はないが、通常、付加重合系ブロック共重合体(I)100質量部に対して40〜1000質量部の範囲であるのが好ましく、100〜500質量部の範囲であるのがより好ましい。なお、粘着付与樹脂(III)は1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
本発明の粘・接着剤組成物には必要に応じて軟化剤(IV)を含有させてもよい。軟化剤(IV)としては、パラフィン系、ナフテン系のプロセスオイルなどの非芳香族系の石油系軟化剤、パラフィン、落花生油、ロジンなどの植物油などの植物油系軟化剤などが挙げられる。これらの中でも、非芳香族系の石油系軟化剤が好ましい。軟化剤(IV)は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。
軟化剤(IV)を含有させる場合、その配合量には特に制限はないが、通常、付加重合系ブロック共重合体(I)100質量部に対して10〜1000質量部の範囲であるのが好ましく、20〜500質量部の範囲であるのがより好ましく、50〜300質量部の範囲であるのがさらに好ましい。
本発明の粘・接着剤組成物には、必要に応じて安定剤を添加することができる。安定剤としては、例えば2,6−ジt−ブチル−p−クレゾール、ペンタエリスチリルテトラキス[3−(3,5−ジt−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジt−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、オクタデシル−3−(3,5−ジt−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4−ビス(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジt−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジt−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジt−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、3,5−ジt−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネートジエチルエステル、トリス(3,5−ジt−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、3,9−ビス{2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンなどのフェノール系安定剤;ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、ジステアリル3,3’−チオジプロピオネート、ジラウリル3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル3,3’−チオジプロピオネートなどのイオウ系安定剤;トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジt−ブチルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト,ビス(2,6−ジt−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトなどのリン系安定剤などが挙げられる。これらの安定剤は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせても用いることができる。
また、本発明の粘・接着剤組成物には、その改質を目的として、本発明の目的を損なわない範囲で他の添加剤、例えば帯電防止剤、難燃剤、顔料、染料などを添加することができる。
なお、本発明の粘・接着剤組成物には、耐熱性を一層向上させる観点から、その特性を損なわない範囲内で、補強性樹脂として、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体のほか、比較的分子量の低い、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂などを配合することが可能である。
さらに、本発明の粘・接着剤組成物においては、その特性を損なわない範囲内で、流動性などの改質を目的として他の重合体、例えば天然ゴム、合成ポリイソプレンゴム、液状ポリイソプレンゴムおよびその水素添加物、ポリブタジエンゴム、液状ポリブタジエンゴムおよびその水素添加物、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、アクリルゴム、イソプレン−イソブチレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴムなどのゴム;或いはポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレンブロック共重合体やポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンブロック共重合体などのスチレン系エラストマーまたはそれらの水素添加物である水添スチレン系エラストマーを混合して使用してもよい。
本発明の粘・接着剤組成物は、その特性を損なわない範囲で、無機充填剤をさらに添加することができる。かかる無機充填剤の具体例としては、タルク、炭酸カルシウム、シリカ、ガラス繊維、カーボン繊維、マイカ、カオリン、酸化チタンなどが挙げられる。
本発明の粘・接着剤組成物の調製方法は、通常の方法を採用でき、例えば、一般の槽式混合機、高速攪拌機、密閉式ニーダー、インターナルミキサー、一軸押出機や二軸押出機などの押出機などを用いて、必要な場合には窒素ガス雰囲気中で、通常、80℃〜230℃の範囲で、上記してきた付加重合系ブロック共重合体(I)、および必要に応じて光重合開始剤(II)、粘着付与樹脂(III)、軟化剤(IV)、他の任意添加成分を溶融混練して調製することができる。得られた本発明の粘・接着剤組成物は、その用途、使用態様などに応じて適切な形態にしておくことができ、例えばブロック状、粒状、フレーク状、ペレット状、棒状、フィルム状、シート状などの形態において、それぞれの接着用途、各種の粘着製品などに用いることができる。
また、本発明の粘・接着剤組成物は、その用途に応じて、ヘプタン、イソペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素;ベンゼン、キシレン、トルエン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素に、通常、その固形分濃度が5%〜70%になるように溶解させることにより、溶液型の粘・接着剤を調製することができる。
本発明の粘・接着剤組成物は、従来のホットメルト型接着剤や感圧接着剤と同様に種々の素材の粘・接着用途に使用することができ、特に用途は限定されない。例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステルなどのプラスチックフィルムやシート、紙、木材、繊維製品、金属箔、皮革などの粘・接着に用いることができる。より具体的には、本発明の粘・接着剤組成物は、例えば製袋、小箱や段ボールの封緘、ラベルのピックアップ、アルミホイル缶の製造などのような包装;製本;合板の製造;木工;製靴、カーペットバッキング、不織布のバインダーなどの繊維製品の製造;紙おむつ、生理用ナプキンをはじめとする各種衛生材料用品の製造;包装用粘着テープ;電気絶縁テープやフィルム;各種物品の表面保護用粘着テープや粘着シート;半導体ウエハ製造工程で用いる各種粘着フィルムや粘着シート;パイプなどの結束固定;窓枠などの各種建材や自動車ランプ周りやインパネ周りなどのシーリング材;ラベル用接着剤などに使用することができる。
本発明の粘・接着剤組成物がホットメルト型接着剤の用途として用いられる場合には、従来と同様のホットメルト接着剤用のアプリケーターを使用して、本発明の粘・接着剤組成物を加熱溶融して被着体に塗布し、被着体同士を張り合わせた(圧着させた)状態で活性エネルギー線を照射して架橋を行って、接着を行うことができる。
また、本発明の粘・接着剤組成物がホットメルト型の感圧接着剤(または感圧粘着剤)の用途として用いられる場合には、本発明の粘・接着剤組成物を加熱溶融した状態で、紙、布帛、プラスチックフィルムやシート、金属箔などの基材の一方または両面に塗布して基材上に感圧接着剤(または感圧粘着剤)の層を形成し、活性エネルギー線を照射することによって、粘・接着フィルム、粘・接着シート、その他の粘・接着製品を製造することができる。
そして、本発明の粘・接着剤組成物がホットメルト型接着剤である場合およびホットメルト型の感圧接着剤(または感圧粘着剤)である場合のいずれの場合も、本発明の粘・接着剤組成物は、通常、約120℃〜200℃の温度に加熱することによって容易に溶融させることができ、良好な加工性で接着作業や、粘着フィルムなどの粘着製品の製造作業を円滑に行うことができ、高温下での凝集力(例えば80℃での保持力)に優れる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、粘・接着剤組成物の性能評価は下記の方法で実施した。
1)保持力
保持力は、JIS Z−0237に準じて評価した。すなわち、実施例および比較例で作製した粘着フィルムより幅25mm×長さ25mmの試験片を作製してステンレス(SUS304)板に接着し、環境温度80℃で荷重1kgを吊り下げ、落下するまでの時間を測定した。
2)接着力
接着力は、JIS Z−0237に準じて180°剥離試験により評価した。すなわち、実施例および比較例で作製した粘着フィルムより幅25mm×長さ100mmの試験片を作製して高密度ポリエチレン製の厚さ1mmのシートまたはステンレス(SUS304)板に貼り付け、25℃において30cm/分の速度で180°の方向に剥離して剥離強度を測定した。
3)タック
タックは、JIS Z−0237に準じて評価した。すなわち、実施例および比較例で作製した粘着フィルムを幅25mm×長さ100mmに切断し試験片を作製した。この試験片の粘着面を上にして30°の傾斜面上に固定した。試験片の斜面上方向100mmの箇所から、ボールベアリング球を初期速度を与えず自然に転がした。この試験片100mm以内で、粘着力で停止した球のうちの最大直径(直径が1/32インチ単位で異なる各種の球を使用し、該インチ表示の分数値の分子の数字の最大のものを示す)をボールタック値とした。
参考例1
撹拌装置付き耐圧容器中に、シクロヘキサン23kg、sec−ブチルリチウム(11質量%、シクロヘキサン溶液)99mlを加え、この溶液にp−メチルスチレンとスチレンの混合液(p−メチルスチレン/スチレン=2/1(質量比))467gを30分かけて加えて50℃で30分間重合し、次いでイソプレン6380gを60分かけて加えて50℃で90分間重合し、さらにp−メチルスチレンとスチレンの混合液(p−メチルスチレン/スチレン=2/1(質量比))467gを30分かけて加えて50℃で30分間重合し、ポリ(p−メチルスチレン/スチレン)−ポリイソプレン−ポリ(p−メチルスチレン/スチレン)トリブロック共重合体(以下、これをブロック共重合体(I)−1と称する)を含む反応混合液を得た。得られたブロック共重合体(I)−1の数平均分子量は88500であり、H−NMRによって測定した、p−メチルスチレンとスチレンを合わせた含有量は18質量%であった。
かかるブロック共重合体(I)−1を含む反応混合液に、オクチル酸ニッケル(64質量%、シクロヘキサン溶液)90gにトリイソプロピルアルミニウム(20質量%、シクロヘキサン溶液)460gを加えて別途調製した水素添加触媒を添加し、80℃、1MPaの水素雰囲気下で水素添加反応を行い、上記したポリ(p−メチルスチレン/スチレン)−ポリイソプレン−ポリ(p−メチルスチレン/スチレン)トリブロック共重合体の水素添加物(以下、これをブロック共重合体(I)−2と称する)を得た。得られたブロック共重合体(I)−2の数平均分子量は95000であり、H−NMRによって測定した、p−メチルスチレンとスチレンを合わせた含有量および水素添加率はそれぞれ17質量%、97%であった。
参考例2
撹拌装置付き耐圧容器中に、シクロヘキサン23kg、sec−ブチルリチウム(11質量%、シクロヘキサン溶液)33mlを加え、この溶液にp−メチルスチレンとスチレンの混合液(p−メチルスチレン/スチレン=2/1(質量比))467gを30分かけて加えて50℃で30分間重合し、次いでイソプレン6380gを60分かけて加えて50℃で90分間重合し、さらにp−メチルスチレンとスチレンの混合液(p−メチルスチレン/スチレン=2/1(質量比))467gを30分かけて加えて50℃で30分間重合し、ポリ(p−メチルスチレン/スチレン)−ポリイソプレン−ポリ(p−メチルスチレン/スチレン)トリブロック共重合体(以下、これをブロック共重合体(I)−3と称する)を含む反応混合液を得た。得られたブロック共重合体(I)−3の数平均分子量は275000であり、H−NMRによって測定した、p−メチルスチレンとスチレンを合わせた含有量は18質量%であった。
かかるブロック共重合体(I)−3を含む反応混合液に、オクチル酸ニッケル(64質量%、シクロヘキサン溶液)90gにトリイソプロピルアルミニウム(20質量%、シクロヘキサン溶液)460gを加えて別途調製した水素添加触媒を添加し、80℃、1MPaの水素雰囲気下で水素添加反応を行い、上記したポリ(p−メチルスチレン/スチレン)−ポリイソプレン−ポリ(p−メチルスチレン/スチレン)トリブロック共重合体の水素添加物(以下、これをブロック共重合体(I)−4と称する)を得た。得られたブロック共重合体(I)−4の数平均分子量は285000であり、H−NMRによって測定した、p−メチルスチレンとスチレンを合わせた含有量および水素添加率はそれぞれ17質量%、97%であった。
参考例3
撹拌装置付き耐圧容器中に、シクロヘキサン23kg、sec−ブチルリチウム(11質量%、シクロヘキサン溶液)99mlを加え、この溶液にスチレン467gを30分かけて加えて50℃で30分間重合し、次いでイソプレン6380gを60分かけて加えて50℃で90分間重合し、さらにスチレン467gを30分かけて加えて50℃で30分間重合し、ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレントリブロック共重合体(以下、これをブロック共重合体(1)と称する)を含む反応混合液を得た。得られたブロック共重合体(1)の数平均分子量は88500であり、H−NMRによって測定したスチレン含有量は18質量%であった。
かかるブロック共重合体(1)を含む反応混合液に、オクチル酸ニッケル(64質量%、シクロヘキサン溶液)90gにトリイソプロピルアルミニウム(20質量%、シクロヘキサン溶液)460gを加えて別途調製した水素添加触媒を添加し、80℃、1MPaの水素雰囲気下で水素添加反応を行い、上記したポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレントリブロック共重合体の水素添加物(以下、これをブロック共重合体(2)と称する)を得た。得られたブロック共重合体(2)の数平均分子量は95000であり、H−NMRによって測定したスチレン含有量および水素添加率はそれぞれ17質量%、97%であった。
参考例4
撹拌装置付き耐圧容器中に、シクロヘキサン23kg、sec−ブチルリチウム(11質量%、シクロヘキサン溶液)33mlを加え、この溶液にスチレン467gを30分かけて加えて50℃で30分間重合し、次いでイソプレン6380gを60分かけて加えて50℃で90分間重合し、さらにスチレン467gを30分かけて加えて50℃で30分間重合し、ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレントリブロック共重合体(以下、これをブロック共重合体(3)と称する)を含む反応混合液を得た。得られたブロック共重合体(3)の数平均分子量は275000であり、H−NMRによって測定したスチレン含有量は18質量%であった。
かかるブロック共重合体(3)を含む反応混合液に、オクチル酸ニッケル(64質量%、シクロヘキサン溶液)90gにトリイソプロピルアルミニウム(20質量%、シクロヘキサン溶液)460gを加えて別途調製した水素添加触媒を添加し、80℃、1MPaの水素雰囲気下で水素添加反応を行い、上記したポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレントリブロック共重合体の水素添加物(以下、これをブロック共重合体(4)と称する)を得た。得られたブロック共重合体(4)の数平均分子量は285000であり、H−NMRによって測定したスチレン含有量および水素添加率はそれぞれ17質量%、97%であった。
〈実施例1〜8〉
参考例で得られたブロック共重合体(I)−2、ブロック共重合体(I)−4、粘着付与樹脂(「アルコンP−100」(商品名、荒川化学工業社製;脂環族系石油樹脂))、軟化剤(「ダイアナプロセスPW−380」(商品名、出光興産社製;パラフィン系プロセスオイル)、光重合開始剤としてベンゾフェノン、および酸化防止剤としてIrganox1076(商品名、チバ・スペシャリティーケミカルズ社製;ヒンダードフェノール系酸化防止剤)を表1に示す配合(すべて質量部)で、160℃に加熱したニーダーに入れ、30分溶融混合して粘・接着剤組成物を調製した。得られた粘・接着剤組成物を、40μmのコーターを用いてポリエチレンテレフタレート製フィルム(「ルミラー S10」(商品名、東レ株式会社製)、厚さ50μm)上にコーティングを行い、粘着フィルムを作製し、粘着表面に30mW/cmの紫外線(放射波長200〜450nm)を30秒間または60秒間照射した(表1参照)。得られた粘着フィルムを用いて、上記した性能評価を行った。結果を表1に示す。
〈比較例1〜8〉
実施例1〜8において、ブロック共重合体(I)−2、ブロック共重合体(I)−4の代わりにブロック共重合体(2)、ブロック共重合体(4)を用いた以外は実施例1〜8と同様にして粘・接着剤組成物を調製し、粘着フィルムを作製した後、紫外線を照射し、上記した性能評価を行った。結果を表2に示す。
〈比較例9〜12〉
実施例5、7および比較例5、7において、紫外線を照射しなかったこと以外は実施例5、7および比較例5、7と同様にして粘・接着剤組成物より粘着フィルムを作製し、上記した性能評価を行った。結果を表3に示す。
Figure 0004485165
Figure 0004485165
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実施例1〜8と比較例1〜8と比較すると、ブロック共重合体(I)−2または(I)−4を含有してなる粘・接着剤組成物は、ブロック共重合体(2)またはブロック共重合体(4)を含有してなる粘・接着剤組成物に比べて、高温(80℃)における凝集力(保持力)に優れることがわかる。
また、比較例9〜12より、本発明の粘・接着剤組成物はUV照射により、高温(80℃)における凝集力(保持力)が格段に向上することがわかる。
本発明の方法によって得られる粘・接着剤組成物は、それらの優れた特性を活かして、各種粘・接着フィルム用の素材、粘・接着剤として利用できる。

Claims (6)

  1. 炭素数1〜8のアルキル基の少なくとも1個がベンゼン環に結合したアルキルスチレン由来構造単位(a)を少なくとも40質量%以上有する芳香族ビニル化合物単位を主体とする重合体ブロックAを1個以上と、共役ジエン化合物単位を主体とする重合体ブロックBを1個以上有し、少なくとも重合体ブロックA部分が活性エネルギー線によって架橋可能なブロック共重合体の水素添加物からなる付加重合系ブロック共重合体(I)であって、付加重合系ブロック共重合体(I)における重合体ブロックAの含有量が10〜40質量%で、重合体ブロックBの共役ジエン化合物単位に基づく炭素−炭素二重結合の95%以上が水素添加されている付加重合系ブロック共重合体(I)を含有してなり、活性エネルギー線によって架橋を行うことを特徴とする粘・接着剤組成物。
  2. 請求項1に記載の付加重合系ブロック共重合体(I)100質量部に対し、光重合開始剤(II)を0.1〜5質量部含有し、活性エネルギー線として、紫外線を照射することによって架橋を行うことを特徴とする請求項1に記載の粘・接着剤組成物。
  3. 活性エネルギー線として、電子線を照射することによって、架橋を行うことを特徴とする請求項1に記載の粘・接着剤組成物。
  4. さらに、粘着付与樹脂(III)および/または軟化剤(IV)を含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の粘・接着剤組成物。
  5. 炭素数1〜8のアルキル基の少なくとも1個がベンゼン環に結合したアルキルスチレン由来構造単位(a)が、p−メチルスチレン単位であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の粘・接着剤組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の粘・接着剤組成物から構成される粘・接着フィルム。
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