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JP4482363B2 - 胴差部水切金物、並びに胴差部水切金物及び化粧胴差の施工方法 - Google Patents

胴差部水切金物、並びに胴差部水切金物及び化粧胴差の施工方法 Download PDF

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JP4482363B2 JP2004107025A JP2004107025A JP4482363B2 JP 4482363 B2 JP4482363 B2 JP 4482363B2 JP 2004107025 A JP2004107025 A JP 2004107025A JP 2004107025 A JP2004107025 A JP 2004107025A JP 4482363 B2 JP4482363 B2 JP 4482363B2
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Description

本発明は、建物の胴差部の上下に配置される外壁パネル間の防水構造に適用される胴差部水切金物、並びに該胴差部水切金物及び化粧胴差の施工方法に関する。
戸建て住宅などの建物の階間部において、従来より、上下の外壁パネル間に様々な水切金物を施工して止水する建物が建設されている。このような水切金物は、建物の周囲に設置された仮設足場を利用して建物の外側から施工されている。しかし、狭小敷地に建物を建設する場合には、建物の外壁と敷地境界との間に作業スペースが確保できず、外部からの部材の取付作業が行えないという問題点があった。そこで、狭小敷地でも建物の階間部に簡単に取り付けられる雨仕舞構造及び施工方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第2670202号公報(第1−5頁、図1、図3)
特許文献1の雨仕舞構造及び施工方法は、まず、下階の外壁パネルの上に胴差及び床パネルを取り付けた後、床パネルの上から、床パネルの側面、胴差、下階外壁パネルのサイディングの上端、を覆う水切板を取り付ける。次に、床パネルの上から、上階の外壁パネルを、その下端部が外側から水切板の上端部を覆うように設置する。
しかし、特許文献1の雨仕舞構造及び施工方法は、作業者が床パネルの上から下向きに乗り出して水切板を胴差にビス打ちして固定するものであった。従って、外側からビス打ち作業を行わなければならないという問題点があった。
本発明は、上記のような問題に鑑み、建物の屋外側から作業を行うことなく取付可能な胴差部水切金物を提供することを目的とする。また、本発明は、建物の屋外側から取付作業を行わない胴差部水切金物及び化粧胴差の施工方法を提供することを目的とする。
前記課題は、請求項1に記載の胴差部水切金物によれば、胴差の上下に配設される上階外壁パネルと下階外壁パネルとの間に取り付けられ、前記上階外壁パネルの下端に配設された部材の屋内側の面に沿って立ち上がる第一の水切片と、前記下階外壁パネルの上端に配設された外壁面材を屋外側から覆う第二の水切片と、前記第一の水切片と前記第二の水切片とを連結する水切金物本体部と、を備えると共に、前記胴差を屋外側から覆う化粧胴差の裏面側に配設される胴差部水切金物であって、前記水切金物本体部には、前記化粧胴差の裏面に形成され下階側に向けて開口する溝部に係合して前記化粧胴差を支持する化粧胴差支持片と、該化粧胴差支持片よりも上階側に設けられ、かつ前記化粧胴差に一端が係止される引込部材を挿通する引込部材挿通穴と、が設けられたこと、により解決される。
このように、請求項1に記載の胴差部水切金物は、前記化粧胴差の裏面に形成され下階側に向けて開口する溝部に係合して前記化粧胴差を支持する化粧胴差支持片を備えているので、まだ上階外壁パネルが建て込まれていない状態において、建物の屋内側から胴差部の上方に向かって作業者が手を伸ばすことにより、胴差の屋外側に取り付けられた胴差部水切金物の屋外側の側面に化粧部材を取り付けることができる。つまり、化粧胴差の裏面に形成された溝部が下階側に向けて開口しているので、化粧部材を胴差部水切金物の側面に沿って上から下へ移動させることにより、該溝部を化粧胴差支持片に容易に係合させることができる。従って、化粧部材を該溝部を軸にして回動可能な状態に容易に施工することができる。
また、この胴差部水切金物は、化粧胴差に頭部が係止される引込部材が挿通可能な引込部材挿通穴を備えているので、引込部材を化粧胴差、胴差部水切金物、胴差に挿通することができる。そして、この状態で、引込部材の屋内側の先端にストッパ部材を仮止めすることにより、貫通された化粧胴差が、引込部材の長さ方向に沿って移動自在とされる。従って、化粧胴差の溝部が化粧胴差支持片に係合された状態で、該溝部を軸として化粧胴差の上階外壁パネル側の端部を屋外側に回動させることができる。そして、これに伴って、化粧胴差の上階外壁パネル側の端部を、前記胴差の上端部から所定寸法離間させることができる。
つまり、このような構成では、まだ上階外壁パネルが建て込まれていない状態、すなわち化粧胴差が最終的に固定されていない状態において、化粧胴差を、その裏面の溝部を軸に回動可能に取り付け、かつ引込部材を化粧胴差、胴差部水切金物、胴差、に挿通して仮止めすることにより、化粧胴差を回動させてその上端部と胴差の上端部とを所定寸法離間させることができるので、その間隙から上階外壁パネルの下端部の部材を挿入して上階外壁パネルを胴差の上に建て込むことができる。
そして、この引込部材は、胴差の裏面側、すなわち屋内側からストッパ部材の位置を変更することにより、引込寸法の調整を行うことができる。従って、胴差部水切金物の上に上階外壁パネルを建て込んだ後に、屋内側から引込部材を引き込んで仮止めしたストッパ部材を締め込むことにより、屋外側に傾斜している化粧胴差の上端部を持ち上げて化粧胴差が垂直となるように回動させ、化粧胴差上端を建て込まれた上階外壁パネルの下端部の部材に当接させ、その状態で固定することができる。
以上のようにして、屋内側から化粧胴差を所定の位置に移動させ、胴差部水切金物と共に固定することができる。従って、外部から固定作業を行わずに施工することができ、この施工のために建物外部側に作業スペースを確保したり、足場を設ける必要がない。従って、狭小敷地に建設される建物にも容易に施工することができる。
このとき、請求項2に記載のように、前記水切金物本体部には、屋内側に向かって延出された後に下階側に屈曲される挟持部材が設けられ、該挟持部材と前記水切金物本体部とによって、前記下階外壁パネルの上端に配設された部材が挟持されるように構成すると好適である。このように構成すると、まだ上階外壁パネルが建て込まれていない状態において、建物の屋内側から胴差の上方に作業者が手を伸ばすことにより、胴差の屋外側に胴差部水切金物を配設することができる。
また、下階外壁パネルの上端に配設された部材が、胴差部水切金物の水切金物本体部に設けられた挟持部材と水切金物本体部とによって挟持されるので、胴差部水切金物が、下階外壁パネルと該下階外壁パネルに固定された胴差に対して位置ずれしないように保持される。つまり、この挟持部材は、前記水切金物本体部から下階側に向かって屈曲されているので、胴差部水切金物を胴差の側面に沿って上から下へ被せることにより、この挟持部材と水切金物本体部との間に、下階外壁パネルの上端に配設され、上方に延出された部材が、容易に挿入される。従って、建物内側にいる作業者が、胴差部水切金物を、胴差及び下階外壁パネルに対して位置ずれしないように取り付ける作業を容易に行うことができる。
そして、請求項3に記載の胴差部水切金物及び化粧胴差の施工方法は、胴差の上下に配設される上階外壁パネルと下階外壁パネルとの間に請求項1に記載の胴差部水切金物及び化粧胴差を取り付ける施工方法であって、前記下階外壁パネルのフレーム上に前記胴差が固定され、かつ前記上階外壁パネルが建て込まれていない状態において、前記胴差の上から前記胴差部水切金物を被せて取り付ける胴差部水切金物取付工程と、前記胴差部水切金物の屋外側に前記化粧胴差を上から取り付けると共に、前記溝部を前記掛止片に係合させる化粧胴差取付工程と、前記化粧胴差、前記胴差部水切金物、前記胴差、の各々に設けられた引込部材挿通穴に、前記引込部材の先端を挿通した後、該引込部材の屋内側の先端にストッパ部材を仮止めする引込部材仮止め工程と、前記化粧胴差支持片を軸として前記化粧胴差の上端を屋外側に回動させて前記胴差から所定寸法離間させた後、前記化粧胴差の裏面側と前記胴差との間に前記上階外壁パネルの下端部を上から挿入する上階外壁パネル取付工程と、前記化粧胴差支持片を軸として前記化粧胴差の上端を屋内側に回動させて前記上階外壁パネルの下端部の屋外側を覆うと共に、前記引込部材を屋内側から所定位置まで引き込んで前記ストッパ部材を所定位置に固定することより、前記化粧胴差を前記胴差に固定する引込部材固定工程と、を行うことを特徴とする。
このように、請求項3に記載の胴差部水切金物及び化粧胴差の施工方法は、請求項1について説明したように、上階外壁パネルが建て込まれていない状態で胴差部水切金物を取り付け、かつ化粧胴差を先端部が屋外側に傾いた状態で仮止めし、上階外壁パネルを建て込んだ後に、屋内側から化粧胴差の先端部を屋内側に回動させ、上階外壁パネルの下端を屋外側から化粧胴差で覆い、この状態で、胴差部水切金物を介して化粧胴差を胴差に固定することができる。従って、外部から固定作業を行わずに施工することができ、この施工のために建物外部側に作業スペースを確保したり、足場を設ける必要がない。従って、狭小敷地に建設される建物にも容易に施工することができる。
そして、このとき、請求項4に記載のように、前記水切金物本体部には、屋内側に向かって延出された後に下階側に屈曲され、かつ前記下階外壁パネルの上端に配設された部材を前記水切金物本体部との間で挟持する挟持部材が設けられ、前記胴差部水切金物取付工程において、該挟持部材と前記水切金物本体部とによって、前記下階外壁パネルの上端に配設された部材を挟持させるように構成すると好適である。
このように、請求項4に記載の胴差部水切金物及び化粧胴差の施工方法は、請求項2について説明したように、下階外壁パネルの上端に配設された部材を、胴差部水切金物の水切金物本体部に設けられた挟持部材と水切金物本体部とによって挟持させることができるので、建物内側にいる作業者が、胴差部水切金物を、胴差及び下階外壁パネルに対して位置ずれしないように取り付ける作業を容易に行うことができる。
以上のように、本発明によれば、以下のような効果を奏する。
(イ)本発明の胴差部水切金物、及び胴差部水切金物及び化粧胴差の施工方法は、前記化粧胴差の裏面に形成され下階側に向けて開口する溝部に係合して前記化粧胴差を支持する化粧胴差支持片を備えているので、まだ上階外壁パネルが建て込まれていない状態において、建物の屋内側から胴差部の上方に作業者が手を伸ばし、化粧部材を胴差部水切金物の側面に沿って上から下へ被せることにより、該溝部を化粧胴差支持片に容易に係合させることができる。従って、化粧部材を該溝部を軸にして回動可能な状態に容易に施工することができる。
(ロ)また、本発明の胴差部水切金物、及び胴差部水切金物及び化粧胴差の施工方法は、化粧胴差に頭部が係止される引込部材が挿通可能な引込部材挿通穴を備えているので、屋内側から化粧胴差を所定の位置に移動させ、胴差部水切金物と共に固定することができる。従って、外部から固定作業を行わずに施工することができ、この施工のために建物外部側に作業スペースを確保したり、足場を設ける必要がない。従って、狭小敷地に建設される建物にも容易に施工することができる。
(ハ)また、本発明の胴差部水切金物、及び胴差部水切金物及び化粧胴差の施工方法は、胴差部水切金物の水切金物本体部に、屋内側に向かって延出された後に下階側に屈曲される挟持部材が設けられ、該挟持部材と前記水切金物本体部とによって、前記下階外壁パネルの上端に配設された部材が挟持されるように構成されているので、建物内側にいる作業者が、胴差部水切金物を、胴差及び下階外壁パネルに対して位置ずれしないように取り付ける作業を容易に行うことができる。
本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。また、以下に説明する配置、形状等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることは勿論である。
図1乃至図6は本発明の一実施形態を示す図で、図1は実施例の胴差部水切金物が施工された建物の胴差部の断面図、図2は実施例の胴差部水切金物の斜視図、図3は実施例の胴差部水切金物の断面図、図4は実施例の化粧胴差の断面図、図5は実施例の胴差部水切金物と化粧胴差との係合状態を示す分解斜視図、図6は実施例の胴差部水切金物及び化粧胴差の施工手順を示す説明図、である。
本実施形態の胴差部水切金物10は、図1に示すように、胴差70の上下に各々配設される上階側の外壁パネル80と下階側の外壁パネル90との間に形成された開放部に取り付けられており、胴差70の屋外側、かつ化粧胴差40の裏面側に配設されている。
上階側の外壁パネル80及び下階側の外壁パネル90は、各々パネルフレーム81,91の屋外面に外壁下地材83,93を介して外壁面材82,92を張り付けたものである。パネルフレーム81,91はリップ溝形鋼等の鋼製部材からなり、各々のウェブ面と胴差70の上下のフランジ面とが当接する方向に配設され、この上下のフランジ部に各々ボルト等を用いて接合されている。外壁下地材83,93としては、例えば耐水合板等が用いられ、外壁面材82,92としては例えばセメント板やスレート板等が用いられる。
胴差70は断面溝型形状の鋼材であり、屋外側にウェブ面を向けて配設されている。本実施形態の胴差部水切金物10は、狭小敷地で建物周囲に作業スペースが確保できない場合であっても容易に施工可能とするため、外壁パネル80,90と胴差70との締結作業を建物内部側から行うことができるように構成されている。すなわち、このような断面形状の胴差70を、屋外側にウェブ面を向けて配設すると、フランジ部のどの位置に接合ボルトを設けても、必ず建物内部側から接合ボルトに手が届くため、常に建物内部側からボルトの締め込みを行うことができる。
胴差部水切金物10は、例えばメッキ鋼板等の鋼材からなるものであるが、外部に露出される部分には、アルミ材等の防錆性のある素材を使用すると好適である。下階外壁パネル90の外壁下地材93に係合する固定金物11と、化粧胴差40を掛止して支持する化粧胴水切設置金物12と、上階側の外壁下地材83の裏面に沿って立ち上がる上部水切片13と、下階側の外壁面材92の上端を覆う下部水切片14と、これらの上部水切片13及び下部水切片14を上下に連結する水切金物本体部17と、有して構成されている。また、水切金物本体部17には引込ボルト20が挿通する引込ボルト穴15が設けられ、上部水切片13には胴差70と上階外壁パネルフレーム81とを接合する接合ボルトが挿通するパネルボルト穴16が設けられている。
固定金物11は、水切金物本体部17の下端部に溶接等によって固定されており、屋内側に向かって所定寸法延出された後に下階側に屈曲されている。図1に図示されるように、胴差部水切金物10が取り付けられたとき、固定金物11の先端部は、下階外壁パネル90の外壁下地材93と胴差70との隙間に上から挿入されている。また、固定金物11と水切金物本体部17の下端部とによって外壁下地材93が挟持されている。これにより、水切金物本体部17の下端部が外壁下地材93の上端に装着された状態となり、胴差部水切金物10を上方にスライドさせない限り、外壁下地材93から外れることがない。
なお、この固定金物11が、本発明の挟持部材に相当する。
化粧胴差設置金物12は、水切金物本体部17の下端部寄りに設けられ、屋外側に向かって所定寸法延出された後に下階側に屈曲され、先端が上向きのかぎ状に折り曲げられて形成されている。図1に示すように、この先端のかぎ状部は、後述する化粧胴差40の裏面に形成された下向きに開口する溝部42と係合する。これにより、化粧胴差40が回動可能に支持される。また、図5に示すように、化粧胴差設置金物12は、溝部42に沿って所定幅の部材が複数箇所に設けられているが、連続した一体の部材であってもよいし、その位置、寸法等は化粧胴差40を支持するのに足る強度を有するものであればよい。
なお、この化粧胴差設置金物12が、本発明の化粧胴差支持片に相当する。
また、水切金物本体部17の下端には、屋外側(図1のX方向)に延出された後、下階方向へ屈曲され、その先端がかぎ型に折り曲げられた下部水切片14が形成されている。この下部水切片14は、水切金物本体部17との接続部が下階側の外壁パネル90の上端に位置される外壁面材92の上端に当接され、先端部が外壁面材92の上端を屋外側から覆うように配設されている。
また、水切金物本体部17の上端には、上階側の外壁パネル80の下端に配設された外壁下地材83の下端面に沿って屋内側(図1のY方向)に延出された後、上階方向へ屈曲され、当該外壁下地材83の裏面に沿って上方に立ち上がる上部水切片13が形成されている。この上部水切片13は、胴差70の角部で屋内側に向かって屈曲され、胴差70の上フランジ面に沿って屋内側に延出されている。そして、胴差70の上フランジ及びパネルフレーム81との間に挟まれてボルト84が挿通され、固定されている。
なお、この上部水切片13が、本発明の第一の水切片に相当し、下部水切片14が、本発明の第二の水切片に相当し、水切金物本体部17が、本発明の水切金物本体部に相当する。
図2に示すように、水切金物本体部17の屋内側の面には、例えば硬質ポリスチレンフォーム等の階間断熱材30が取り付けられている。また、胴差70の上フランジ面上に配設される上部水切片13の先端部には、予め所定の位置に複数のパネルボルト穴16が形成されている。このパネルボルト穴16は、胴差70とパネルフレーム81とを締結するボルトが挿通されず、使用されない場合には、EPT、ブチルゴム等の止水材50で塞がれる。また、ボルトが挿通されるパネルボルト穴16の周囲にも止水材50が貼着され、パネルボルト穴16とボルトとの隙間から雨水等を浸入させないように構成されている。
また、水切金物本体部17には、上述の化粧胴差設置金物12よりも上階側に、複数の引込ボルト穴15が形成されている。この引込ボルト穴15は、化粧胴差40、胴差70に設けられた引込ボルト穴15と対応する位置に設けられており、後述する引込ボルト20が挿通するものである。図1、図5に示すように、引込ボルト穴15の周囲には、化粧胴差40側に止水材50が貼着されている。この止水材50は、化粧胴差40が外部に装着され、引き込みボルト20を引き込んで固定されたときに、化粧胴差40の裏面に圧着される程度の厚みを有するものとされている。これにより、引込ボルト穴15と引込ボルトとの隙間からの雨水等の浸入がより確実に防止される。
なお、この引込ボルト穴15が、本発明の引込部材挿通穴に相当する。
化粧胴差40は、外壁面材82,92と共に建物の外装材として取り付けられる部材であって、例えばセメント板やスレート板等が用いられる。本実施形態の化粧胴差40の裏面には、複数の突条部が略水平に形成されているが、その突条部のうち一本の先端部に、下階側に突出する突条部が設けられている。これにより、この下階側に突出する突条部と、化粧胴差40の裏面との間には、下階側に向けて開口する溝部42が形成されている。この溝部42には、上述したように化粧胴差設置金物12の先端が係合され、化粧胴差40を回動可能に支持する。
また、化粧胴差40には、上述した水切金物本体部17の引込ボルト穴15と重なり合う位置に、引込ボルト穴41が設けられている。この引込ボルト穴41の周囲には、屋外側の面に座堀りが施されている。引込ボルト20は、化粧胴差40、胴差部水切金物10、胴差70を挿通するように設置され、その頭部が、座堀りの内部に収納される。本実施形態では、引込ボルト20は、屋内側から化粧胴差40に取り付けられる。このような実施形態としては、座堀りの内部に予めナット部を接合しておき、引込ボルト20として両切りボルトを使用すれば、屋内側から引き込みボルトを施工することができる。
このように、座堀りの内部に引込ボルト20の頭部が収納されるので、引込ボルト20の頭部は、化粧胴差40の外壁面に突出されず、胴差部の外観を損なうことがない。また、引込ボルト20の取り付け後に、座堀り部分を屋外側から化粧胴差40と同一の色調の充填材で埋めてしまえば、外部から引込ボルト20の存在が認識されず、外観が良好に保たれる。また、充填材で埋めることにより、引込ボルト20と引込ボルト穴41との隙間からの雨水の浸入が防止されるので、胴差部の防水性能が向上される。
(胴差部水切金物及び化粧胴差の施工方法)
次に、本実施形態の胴差部水切金物及び化粧胴差の施工方法について説明する。
施工前の準備として、胴差部水切金物10への階間断熱材30の取り付け作業、及び胴差部水切金物10の下部水切片14に当接する下階外壁面材92の上端面への止水材50の貼り付け作業が行われる。胴差部水切金物10への階間断熱材30の固定には両面テープが使用されており、固定後には、図2に示すように、引込ボルト20が貫通する引込ボルト穴15の位置に電動ドリルで穴あけが行われ、階間断熱材30に引込ボルト穴34が形成される。この引込ボルト穴15及び34の穴径は20mmとされている。
(1)胴差部水切金物10の胴差70への取り付け工程
下階外壁パネル90が建て込まれ、下階外壁パネル90のパネルフレーム91の上面に胴差70がボルトで接合され、まだ上階外壁パネルが建て込まれていない状態において、胴差部水切金物10の胴差70への取り付けが行われる。
まず、胴差部水切金物10を胴差70の上から被せて、上部水切片13を胴差70の上フランジ面に載置すると共に、水切金物本体部17を胴差70の屋外側に配置する。そして、固定金物11を下階外壁パネル90の外壁下地材93と胴差70との隙間に上階側から差し込み、固定金物11と水切金物本体部17とで外壁下地材93を挟持させる。このとき、上部水切片13のボルト穴16の位置が割付図に従い胴差70のボルト穴位置と一致するように設置する。そして、下部水切片14の水平部材を下階外壁パネル90の面材92の上端に貼付された止水材50に当接し、圧縮する。
なお、この取り付け工程が、本発明の胴差部水切金物取付工程に相当する。
また、隣合う胴差部水切金物10同士のジョイント部には、シーリング処理を施した後、防水テープ等の止水材を貼り付ける。
(2)化粧胴差40の取り付け工程
化粧胴差40を水切金物本体部17の屋外側に配置し、裏面の溝部42に胴差部水切金物10の化粧胴水切設置金物12を引っ掛けて係合させる。そして、引込ボルト20の一方の先端を胴差70の屋内側から胴差70、胴差部水切金物10、化粧胴差40の順に挿通し、先端を化粧胴差40の座堀り内部に固定されたナット等に取り付ける。そして、胴差70より屋内側に位置される引込ボルト20の先端には、抜け止め用のナット部材21取り付ける。このナット部材21が、本発明のストッパ部材に相当する。
なお、この取り付け工程のうち、化粧胴水切設置金物12を溝部42に引っ掛ける工程が本発明の化粧胴差取付工程に相当し、引込ボルト20を挿通して先端にナット部材21を取り付ける工程が、本発明の引込部材仮止め工程に相当する。
(3)上階外壁パネル80の建て込み工程
次に、図6(a)に示すように、溝部42を軸として化粧胴差40の上端を屋外側に回動させ、化粧胴差40の上端を屋外側に傾いた状態にしておく。これにより、化粧胴差40の上端部の裏面と胴差部水切金物10の上部水切片13との間が離間され、化粧胴差40の上端が開いた状態とされる。この状態で、上階外壁パネル80を胴差70の上フランジ上に降ろす(図6(a)の矢印Aの方向)と、外壁下地材83が上部水切片13の屋外側面に当接されると共に、パネルフレーム81が胴差70及び上部水切片13の上に載置される(図6(b)の状態)。
なお、この建て込み工程が、本発明の上階外壁パネル取付工程に相当する。
(4)化粧胴差40及び引き込みボルト20の引き込み、固定工程
引込ボルト20を屋内側へ(図6(b)のB方向)引き込み、図6(c)に示すように化粧胴差40の上端を閉じて化粧胴差40を所定位置に移動させ、化粧胴差40の上端裏面側に外壁下地材83が位置されるようにする。なお、図1に示すように、外壁下地材83の屋外側の面には止水材50が貼付されており、化粧胴差40の上端を閉じると、その裏側面がこの止水材50に圧接される。この状態で、ナット部材21を締めこんで化粧胴差40が屋外側へ傾かないように固定する。この際、ナット部材21を締めこみすぎて化粧胴差40を屋内側へ引き込み過ぎないように注意する。
なお、この引き込み及び固定工程が、本発明の引込部材固定工程に相当する。
以上の構成により、上下の外壁パネル80,90間の開放部が胴差部水切金物10で覆われ、さらに化粧胴差40で覆われるため、雨水等が屋内側に浸入しない。また、屋内側から胴差部水切金物10及び化粧胴差40を施工することができる。従って、狭小敷地でも施工が可能である。
実施例の胴差部水切金物が施工された建物の胴差部の断面図である。 実施例の胴差部水切金物の斜視図である。 実施例の胴差部水切金物の断面図である。 実施例の化粧胴差の断面図である。 実施例の胴差部水切金物と化粧胴差との係合状態を示す分解斜視図である。 実施例の胴差部水切金物及び化粧胴差の施工手順を示す説明図である。
符号の説明
10 胴差部水切金物、11 固定金物、12 化粧胴差設置金物、13 上部水切片、14 下部水切片、15 引込ボルト穴、16 パネルボルト穴、17 水切金物本体部、20 引込ボルト、21 ナット部材、30 階間断熱材、34 引込ボルト穴、40 化粧胴差、41 引込ボルト穴、42 溝部、50 止水材、70 胴差、80,90 外壁パネル、81,91 パネルフレーム、82,92 外壁面材、83,93 外壁下地材、84 ボルト

Claims (4)

  1. 胴差の上下に配設される上階外壁パネルと下階外壁パネルとの間に取り付けられ、前記上階外壁パネルの下端に配設された部材の屋内側の面に沿って立ち上がる第一の水切片と、前記下階外壁パネルの上端に配設された外壁面材を屋外側から覆う第二の水切片と、前記第一の水切片と前記第二の水切片とを連結する水切金物本体部と、を備えると共に、前記胴差を屋外側から覆う化粧胴差の裏面側に配設される胴差部水切金物であって、
    前記水切金物本体部には、前記化粧胴差の裏面に形成され下階側に向けて開口する溝部に係合して前記化粧胴差を支持する化粧胴差支持片と、該化粧胴差支持片よりも上階側に設けられ、かつ前記化粧胴差に一端が係止される引込部材を挿通する引込部材挿通穴と、が設けられたことを特徴とする、胴差部水切金物。
  2. 前記水切金物本体部には、屋内側に向かって延出された後に下階側に屈曲される挟持部材が設けられ、該挟持部材と前記水切金物本体部とによって、前記下階外壁パネルの上端に配設された部材が挟持されることを特徴とする、請求項1に記載の胴差部水切金物。
  3. 胴差の上下に配設される上階外壁パネルと下階外壁パネルとの間に請求項1に記載の胴差部水切金物及び化粧胴差を取り付ける施工方法であって、
    前記下階外壁パネルのフレーム上に前記胴差が固定され、かつ前記上階外壁パネルが建て込まれていない状態において、前記胴差の上から前記胴差部水切金物を被せて取り付ける胴差部水切金物取付工程と、
    前記胴差部水切金物の屋外側に前記化粧胴差を上から取り付けると共に、前記溝部を前記掛止片に係合させる化粧胴差取付工程と、
    前記化粧胴差、前記胴差部水切金物、前記胴差、の各々に設けられた引込部材挿通穴に、前記引込部材の先端を挿通した後、該引込部材の屋内側の先端にストッパ部材を仮止めする引込部材仮止め工程と、
    前記化粧胴差支持片を軸として前記化粧胴差の上端を屋外側に回動させて前記胴差から所定寸法離間させた後、前記化粧胴差の裏面側と前記胴差との間に前記上階外壁パネルの下端部を上から挿入する上階外壁パネル取付工程と、
    前記化粧胴差支持片を軸として前記化粧胴差の上端を屋内側に回動させて前記上階外壁パネルの下端部の屋外側を覆うと共に、前記引込部材を屋内側から所定位置まで引き込んで前記ストッパ部材を所定位置に固定することにより、前記化粧胴差を前記胴差に固定する引込部材固定工程と、を行うことを特徴とする、胴差部水切金物及び化粧胴差の施工方法。
  4. 前記水切金物本体部には、屋内側に向かって延出された後に下階側に屈曲され、かつ前記下階外壁パネルの上端に配設された部材を前記水切金物本体部との間で挟持する挟持部材が設けられ、
    前記胴差部水切金物取付工程において、該挟持部材と前記水切金物本体部とによって、前記下階外壁パネルの上端に配設された部材を挟持させることを特徴とする、請求項3に記載の胴差部水切金物及び化粧胴差の施工方法。
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