JP4481387B2 - 空調ユニット用ダンパの軸受け構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空調ユニット用ダンパの軸受け構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば車両用の空調ユニットには、内外気切替用ダンパ、ミックスダンパ、吹出し口切替用ダンパ等のダンパが設けられるが、これらのダンパの軸受け構造は次のようになっている。
【0003】
図7に示すように、ダンパ100の軸部101は、空調ユニットのケース102の対向する両側壁にそれぞれ形成した軸受け部103に回動自在に支持されている。
【0004】
この軸受け部103は、側壁の外側に円筒状に配置された2以上の爪片104からなる。また、軸受け部103は、軸部101を締め付けることができるように、先端に向かって径が小さくなるようなしまり構造が採用されている。これにより、軸部101は爪片104の先端部により弾性支持され、径方向にがたつくことはない。
【0005】
しかしこの場合、軸部101は軸受け部103のしまり構造によって、摩擦抵抗が大きくダンパ100の動きが悪くなり、ダンパ作動時ダンパ100が振動し、いわゆる鳴き音も発生する。
【0006】
上記の欠点を防止するために、図8に示すように、軸部101または軸受け部103の摺動部にグリス105等の潤滑油が塗布されている。この潤滑油の塗布は、各部材を組み付ける前もしくは後に、軸部101及び軸受け部103に塗布(手塗り等)されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ダンパ100の回動により潤滑油切れが生じると、ダンパ100の良好な回動動作を維持できなくなり、異音が発生する。そのため、潤滑油の塗布されている量の管理が必要になる。また、低温時にダンパ100を作動させるとき、潤滑油の硬化によりダンパ100の動きが阻害されるという問題もある。
【0008】
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたもので、ダンパの異音の発生を潤滑油の塗布によらずに防止する空調ユニット用ダンパの軸受け構造を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決する手段として、請求項1の発明は、車両用空調ユニットのダンパの軸部を、前記空調ユニットを構成する壁面に円筒状に配置された2以上の爪片からなるポリプロピレン製の軸受け部に回動自在に挿通して、前記爪片の軸方向の先端部で前記軸部を支持する空調ユニット用ダンパの軸受け構造において、
前記爪片の先端部の内径を前記軸部の軸径より小さくして、前記爪片により前記軸部を締め付けるようにし、
前記軸部の前記軸受け部と接触する外周部分に小径部を設け、この小径部の外周に前記軸受け部に対する摩擦係数が前記軸部の摩擦係数に比べて小さいポリアセタールからなる接触部を設け、前記接触部の外表面を前記軸部の外表面と面一にしたものである。
【0010】
請求項2の発明は、前記接触部を前記軸部と一体成形したものである。
【0011】
(作用)
前記請求項1の発明では、軸部は、軸受け部に対する軸部の摩擦係数に比べ摩擦係数が少ない材質を用いた接触部を有しているので、軸受け部での摩擦抵抗が少なく、ダンパの動きが軽くなるとともに、軸受け部と軸部との間にグリスを塗布する必要がない。
【0012】
前記請求項2の発明では、前記接触部は、前記軸部と一体成形したものであるので、成形が簡単である。また、接触部においてつなぎ目がなくなりなめらかに回動できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態にかかるダンパ4の軸受け構造を備えた空調ユニット1の一部分を示す。この空調ユニット1は、一対のケース2a,2bを対向させて組み付けられている。一対のケース2a,2b内には、吹出し口3a,3bをそれぞれ開閉するダンパ4が収容されている。各ダンパ4の軸部5はケース2a,2bの側壁の外側に設けられた軸受け部6に回動可能に支持されている。
【0015】
軸受け部6は、図2に示すように、タルクを10〜40%含むポリプロピレンからなるケース2a,2b(2bのみ図示)の側壁に一体に形成され、従来と同様にケース2a,2b(2bのみ図示)の側壁の外側に円筒状に配置された2以上の爪片7からなる。この実施形態においては、軸受け部6は4つの爪片7からなる。また、軸受け部6は、図3に示すように、先端部8の内径D2がケース2a,2b(2bのみ図示)の側壁側の内径D1より小さくなっている。
【0016】
ダンパ4の軸部5は、マイカを20〜40%含むポリプロピレンからなり、図2に示すように、ダンパ4の1つの端部に一体に設けられている。軸部5の軸径D0は、図4(A)に示すように、前記軸受け部6の先端部8の内径D2より大きい。また、軸部5は、爪片7と接触する軸部5の両端外周部分に小径部9を有する。その小径部9の外周に接触部10が一体成形により設けられている。接触部10は、軸受け部6に対する摩擦係数が軸部5の摩擦係数に比べて小さい材料からなる。接触部10の材料としてポリアセタールが好ましい。接触部10は、一体成形するので、軸部5が8mmの場合、1mm以下の厚さにすることができる。また、接触部10は小径部9に一体成形されているので、継ぎ目がなく、軸受け部6に対して円滑に回動するうえ、使用するポリアセタールの量を少なくすることができる。この実施例では、材料の一例を挙げただけに過ぎずこれに限定するものではない。
【0017】
前記構成からなるダンパ4の軸部5を図5(A)において矢印で示すように軸受け部6に組み付けると、軸部5は、軸径D0が軸受けの先端部8の内径D2より大きいので、爪片7の先端部8を押し広げ、図5(B)に示すように、爪片7の先端部8が接触部10に接触する。それにより、軸部5は軸受け部6に弾性支持されるので、がたつくことがない。また、接触部10は軸受け部6に対する摩擦係数が小さいので、ダンパ4の動きが軽く円滑になるうえ、異音も発生しない。この結果、従来のように軸受け部6または軸部5の摺動部にグリスを塗布する必要がなくなる。また、従来では低温作動時のグリス硬化によりダンパ4の動作が悪化していたが、グリスが不要となることで、低温時の動作が改善される。
【0018】
なお、図6は、本発明の他の実施形態にかかる接触部10を示す。この接触部10は、ポリアセタールからなる半円筒状の2つの部材11a,11bからなり、これらを小径部9の両側から嵌め合わして接着されている。
【0019】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1の発明は、軸受け部での摩擦抵抗が少なく、ダンパの動きが軽くなるとともに、軸受け部と軸部との間に潤滑油を塗布する必要がない。また、潤滑油が不要となるので、低温時に従来のような潤滑油硬化による動作の悪化といったことがなくなる。
【0020】
請求項2の発明は、前記接触部は成形が簡単であり、つなぎ目がないので円滑に回動できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態にかかるダンパの軸受け構造を備えた空調ユニットの一部分の斜視図。
【図2】 図1の部分拡大図。
【図3】 本発明の実施形態にかかる軸受け部の断面図。
【図4】 (A)は、本発明の実施形態にかかる軸部の断面図。(B)は、(A)のI−I断面図。
【図5】 (A)は、図3の軸受け部に軸部を組み付ける状況を示す断面図。(B)は、図3の軸受け部に軸部を組み付けた状況を示す断面図。
【図6】 本発明の他の実施形態にかかる接触部の斜視図。
【図7】 従来例の軸受け構造の斜視図。
【図8】 図7の断面図。
【符号の説明】
1 空調ユニット
4 ダンパ
5 軸部
6 軸受け部
7 爪片
10 接触部
Claims (2)
- 車両用空調ユニットのダンパの軸部を、前記空調ユニットを構成する壁面に円筒状に配置された2以上の爪片からなるポリプロピレン製の軸受け部に回動自在に挿通して、前記爪片の軸方向の先端部で前記軸部を支持する空調ユニット用ダンパの軸受け構造において、
前記爪片の先端部の内径を前記軸部の軸径より小さくして、前記爪片により前記軸部を締め付けるようにし、
前記軸部の前記軸受け部と接触する外周部分に小径部を設け、この小径部の外周に前記軸受け部に対する摩擦係数が前記軸部の摩擦係数に比べて小さいポリアセタールからなる接触部を設け、前記接触部の外表面を前記軸部の外表面と面一にしたことを特徴とする空調ユニット用ダンパの軸受け構造。 - 前記接触部を前記軸部と一体成形したことを特徴とする請求項1に記載の軸受け構造。
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JP16948499A Expired - Lifetime JP4481387B2 (ja) | 1999-06-16 | 1999-06-16 | 空調ユニット用ダンパの軸受け構造 |
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1999
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