JP4475772B2 - 保護テープ貼付け方法および保護テープ貼付け装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、表面にパターン形成処理がなされた半導体ウエハの表面に保護テープを貼付けてウエハ外周形状に沿って切り抜く保護テープ貼付け方法およびこれに用いる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
パターン形成処理の済んだ半導体ウエハの裏面を研磨(バックグラインド)する際には、予めウエハ表面に粘着性のある保護テープを貼付け、この保護テープで保護された半導体ウエハをその表面から吸盤で吸着保持して研磨処理を行う。この保護テープを半導体ウエハの表面に貼付ける際には、ウエハ外形より広幅の保護テープを全体的に貼付けたのち、周囲にはみ出しが無いように保護テープをウエハ外周縁に沿って切り抜いてゆく。
【0003】
そして、図17に示すように、ウエハWの外周縁における角部は斜めに切り落として形成された傾斜面であるベベリングbが形成されており、従来は、ウエハ表面に貼付けられた保護テープTは、ウエハ外周縁に沿って直角に作用するカッター81で切り抜かれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ベベリングbが形成されたウエハWの裏面をバックグラインド処理する場合、普通は、図18に示すように、研磨代がベベリングにまで至らないものであったために、特に問題は生じることが無かったのであるが、近年、半導体素子の一層の薄肉化、等のために研磨代が多くなり、図19に示すように、ベベリングbにまで及ぶバックグラインドが行われるようになった。
【0005】
このように、ベベリングbにまで研磨が行われると、ウエハ表面に貼付けられた保護テープTの外周端部が、研磨されたウエハWの外周端縁よりはみ出ることになる。このはみ出た保護テープ部分TaがウエハWの裏面側に撓み込んで、バックグラインド用の砥石に接触し、保護テープTの粘着剤が砥石に付着して、研磨不良、等を招くことがあった。また、図20に示すように、保護テープの外周端部がウエハWの外周端縁よりはみ出ることで、研磨時に発生した研磨クズ82が、はみ出た保護テープ部分Taとベベリングbとの間に形成された間隙に溜まりやすくなり、これらの研磨クズ82が後工程において遊離して、処理に悪影響を及ぼすおそれがあった。このような研磨クズの問題は図18に示したような研磨代が少ない場合にも生じる。
【0006】
本発明は、このような実情に着目してなされたものであって、半導体ウエハの外周縁よりはみ出しのない保護テープの貼付けを可能にして、ベベリングにまで及ぶバックグラインド処理が行われても、砥石へのテープ接触や研磨クズの溜まり、などの不具合の発生を防止することのできる保護テープ貼付け方法およびその装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記目的を達成するために次のような構成をとる。すなわち、請求項1に係る発明の保護テープ貼付け方法は、外周縁の少なくとも表面側の角部を斜めに切り落としてベベリングを形成した半導体ウエハの表面にウエハ外形より幅広の保護テープを貼付ける工程と、
半導体ウエハ中心に位置する回転支軸の下部で水平移動可能なガイド軸の一端に配備されたカッターと、他端に配備したモータとによって、ウエハ半径方向に位置調整可能な当該カッターを半導体ウエハの外周に沿って走行させて保護テープを半導体ウエハの外周に沿った形状に切り抜くテープ切断工程とを含み、
このテープ切断工程において、半導体ウエハにおける外周縁に形成されたベベリングの傾斜方向に沿って前記カッターを傾斜させつつ、半導体ウエハのオリエンテーションフラット部分では、カッターの備わったカッターユニットを昇降駆動機構により下降させた後に可動台によって直線移動させ、円弧部分では、カッタ―ユニットを回転駆動機構により旋回させる
ことを特徴とするものである。
【0008】
請求項2に係る発明の保護テープ貼付け装置は、外周縁の少なくとも表面側の角部を斜めに切り落としてベベリングが形成され、かつ、オリエンテーションフラットを有する半導体ウエハを位置決め状態で載置保持する貼付けテーブルと、
ウエハ外形より幅広の保護テープをウエハ上に供給するテープ供給機構と、
供給された保護テープをウエハ表面に貼付けるテープ貼付けユニットと、
半導体ウエハ中心に位置する回転支軸の下部で水平移動可能なガイド軸の一端に配備されたカッターと、他端に配備したモータとによって、ウエハ半径方向に位置調整可能な当該カッターを半導体半導体ウエハの外周に沿って走行させて保護テープを半導体ウエハの外周に沿った形状に切り抜くテープ切断機構と、
切り抜かれた余剰テープを回収するテープ回収機構とを備え、
前記テープ切断機構には、カッターを半導体ウエハにおける外周縁に形成されたベベリングの傾斜方向に沿った傾斜姿勢に保持するカッターユニットと、
前記カッターユニットを昇降駆動機構によって下降させた後に、半導体ウエハのオリエンテーションフラット部分に沿ってカッターユニットを直線移動させる可動台と、
前記半導体ウエハの円弧部分に沿ってカッターユニットを旋回させる駆動機構と、
を備えてあることを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明の保護テープ貼付け装置は、請求項2記載の保護テープ貼付け装置において、前記カッターユニットに、前記カッターの傾斜角度を調節する手段を備えてある。
【0010】
請求項4に係る発明の保護テープ貼付け装置は、請求項2または3記載の保護テープ貼付け装置において、前記テープ切断機構には、前記カッターをその傾斜方向に沿って進退させるカッター進退手段を備えてある。
【0011】
【作用】
本発明の作用は次のとおりである。
請求項1の発明の保護テープ貼付け方法によると、ベベリングに沿って傾斜するカッターで切断された保護テープの外周端は、ベベリングの内側端の近くにあり、バックグラインドがベベリングにまで及んでも、テープの外周端が研磨された半導体ウエハの外周端よりはみ出ることはない。また、研磨クズが保護テープとベベリングとの間に溜まることもない。
【0012】
請求項2の発明の保護テープ貼付け装置によると、貼付けテーブル上に半導体ウエハが位置決め状態で載置保持されると、テープ貼付け機構が作動して、テープ供給機構からウエハ上に供給された幅広の保護テープをウエハ表面に全面的に貼付ける。次に、テープ切断機構が作動し、ウエハ外周端のベベリングの傾斜角度に沿った傾斜姿勢のカッターがウエハ外周形状に沿って走行し、保護テープを半導体ウエハの外周形状に沿って切り抜く。次いで、テープ回収機構が作動し、切り抜かれた余剰テープが回収されてゆく。
【0013】
請求項3の発明の保護テープ貼付け装置によると、半導体ウエハによってベベリングの傾斜角度が異なっている場合、処理対象の半導体ウエハのベベリング傾斜角度に応じてカッター角度を調節する。
【0014】
請求項4発明の保護テープ貼付け装置によると、傾斜したカッターをその傾斜方向に進出させることで、カッターで保護テープを引き破ることなく斜めに突き刺すことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態の一例を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係る保護テープ貼付け装置の全体を示す斜視図、図2は、その正面図、また、図3は、その平面図である。
【0016】
この保護テープ貼付け装置は、バックグラインド処理前の半導体ウエハ(以下ウエハと略称する)Wを積層収納したカセットC1 が装填されるウエハ供給部1、ロボットアーム2が装備されたウエハ搬送機構3、ウエハWを位置合わせするアライメントステージ4、保護テープTをテープ貼付け部位へ供給するテープ供給機構5、ウエハWを吸着保持する貼付けテーブル6、貼付けテーブル6上のウエハWに保護テープTを貼付けてゆくテープ貼付けユニット7、貼付けた粘着テープTをウエハWの外周形状に沿って切断するテープ切断機構8、ウエハWの周囲に切り残こされた余剰テープtを剥離するテープ剥離ユニット9、剥離された余剰テープtを巻き取り回収するテープ回収機構10、処理済みのウエハWを積層収納するためのカセットC2 が装填されるウエハ回収部11、テープ貼付けユニット7およびテープ剥離ユニット9を独立して左右に往復移動させるユニット移動機構12、等が基台13の上部に備えられている。ここで、ウエハ供給部1、ウエハ搬送機構3、アライメントステージ4、貼付けテーブル6、および、ウエハ回収部11が基台13の上面に配備されているのに対して、テープ供給機構5、テープ切断機構8、および、テープ回収機構10が基台13の上面に立設した縦枠14に装備され、かつ、ユニット移動機構12は、縦枠14の背部に配備されている。
【0017】
ウエハ供給部1は、パターン形成処理が施された表面を上向きにした水平姿勢のウエハWを、上下に適当な間隔をもった状態でカセットC1 に差込み収納して、カセット台15の上に装填するようになっている。このカセット台15はエアーシリンダ16によって旋回されて向き変更可能となっている。ウエハ回収部11も、保護テープ貼付け処理の済んだウエハWを、上下に適当な間隔をもった状態でカセットC2に差込み収納して、カセット台17の上に装填するようになっており、このカセット台17もエアーシリンダ18によって旋回されて向き変更可能となっている。
【0018】
搬送機構3のロボットアーム2は水平進退、昇降および旋回可能に構成されており、ウエハ供給部1からのウエハWの取り出し、アライメントステージ4へのウエハWの供給、アライメントステージ4から貼付けテーブル6へのウエハWの搬入、貼付けテーブル6からの処理済みウエハWの搬出、および、処理済みウエハWのウエハ回収部11への搬入、等を行う。
【0019】
テープ供給部5は、原反ロールRから導出したセパレータ付きテープTsからセパレータsを剥離して巻き取り回収するとともに、下面に粘着面を露出した保護テープTを貼付けテーブル6の上方を通ってテープ貼付けユニット7およびテープ剥離ユニット9にまで導くよう構成されている。
【0020】
図3に示すように、貼付けテーブル6の中心には、上面が真空吸着面に構成された吸着パッド19が出退昇降可能に装備されるとともに、テーブル上面は、載置されたウエハWを位置ずれなく保持するための真空吸着面に構成されている。
【0021】
テープ貼付けユニット7は、貼付けローラ21を装備した可動台22を、モータMによって正逆駆動される送りネジ23によって左右水平に一定ストロークで往復移動するよう構成されており、また、テープ剥離ユニット9は、剥離ローラ25を装備した可動台26を、前記送りネジ23の下方に配備した図示しない送りネジによって、テープ貼付けユニット7とは独立して左右水平に一定ストロークで往復移動するよう構成されている。
【0022】
本発明に係る粘着テープ貼付け剥離装置の各部は以上のように構成されており、以下に、ウエハWの表面に保護テープTを貼付ける基本的な工程を、図7〜図11を参照しながら説明する。なお、本実施例装置の要部であるテープ切断機構8の構成については後に詳しく説明する。
【0023】
先ず、ロボットアーム2がウエハ供給部1のカセットC1 からウエハWを1枚吸着保持して取り出してアライメントステージ4上に移載し、ここでウエハWのオリエンテーションフラットOF等の検出に基づいて、ウエハWの位置合わせが行われる。位置合わせが行われたウエハWは再びロボットアーム2に支持されて搬送され、貼付けテーブル6上に供給される。
【0024】
貼付けテーブル6上に搬入されたウエハWは、テーブル上に突出している吸着パッド19に受け取られた後、吸着パッド19の下降に伴って貼付けテーブル6の上面に載置され、表面が上向きの姿勢で吸着保持される。この時、図7に示すように、テープ貼付けユニット7とテープ剥離ユニット9は貼付けテーブル7から後方に離れた待機位置にある。
【0025】
貼付けテーブル6の上にウエハWが装填されると、貼付けローラ21が下降した後、図7中の仮想線で示すように、テープ貼付けユニット7が前進移動する。これにより貼付けローラ21がウエハW上を転動移動して粘着テープTをウエハWの表面に全体的に貼付けてゆく。
【0026】
ウエハWの表面への粘着テープTの貼付けが終了すると、図8に示すように、上方待機位置にあったテープ切断機構8が下降し、カッター72の刃先が保護テープTに突き刺され、先ず、オリエンテーション・フラットOFに沿った切断を行った後、図9に示すように、ウエハWの外周形状に沿って走行して、保護テープTをウエハWの外周形状に沿って切り抜く。
【0027】
次いで、テープ切断機構8が元の待機位置まで復帰上昇するとともに、図10に示すように、テープ剥離ユニット9が前進移動を開始し、剥離ローラ25がウエハWの上を転動移動することで、ウエハWの外形に沿った形状の切り抜き孔が形成された余剰粘着テープtが貼付けテーブル6の上面から剥離されてゆく。
【0028】
テープ剥離ユニット9がストロークエンドに到達すると、図13に示すように、ウエハWの表面には、その外周形状に沿った形状の保護テープTが貼付けられた状態となる。
【0029】
その後、保護テープTが貼付けられたウエハWは、ロボットアーム2によって貼付けテーブル6上から搬出されて、ウエハ回収部のカセットC2に差込み収納されるとともに、テープ貼付けユニット7およびテープ剥離ユニット9の後退復帰移動と剥離した余剰テープtの巻き取り回収が行われる。
【0030】
以上で1回の貼付け工程が終了し、次のウエハWの受入れ待機状態となる。
【0031】
上記した基本的な工程は従来と同様であり、本実施例では、テープ切断機構8の構成、および、これを用いたテープ切断工程が以下のよう改良されている。
【0032】
本実施例で用いられるテープ切断機構8を、図4〜図6に基づいて説明する。図4はテープ切断機構の側面図、図5はカッターユニット部分の一部を切欠いた側面図、図6カッターユニット部分の一部を切欠いた正面図である。図4に示すように、このテープ切断機構8は、基台13上の縦枠14に形成された開口14aから前方に突出して配備されており、縦枠14の背面に設けたレール31に沿って昇降可能な第1可動台32と、この第1可動台32にレール33を介して前後に水平移動可能に支持された第2可動台34と、この第2可動台34に鉛直軸心x周りに旋回可能に支持されたカッターユニット35とを備えている。
【0033】
縦枠14の背面下部に取付けた支持枠36には、第1可動台32に備えた雌ネジ部37に螺合挿通されたネジ軸38が鉛直に装備されている。このネジ軸38をベルト伝動装置39を介して回転駆動するモータM1が備えられており、ネジ軸38の正逆回転によって第1可動台32がレール31に沿って昇降されるようになっている。
【0034】
第1可動台32に取付けた支持枠41には、第2可動台34の後端部に備えた雌ネジ部42に螺合挿通されたネジ軸43が前後水平に装備されている。このネジ軸43を回転駆動するモータM2が備えられており、ネジ軸43の正逆回転によって第2可動台34がレール33に沿って前後進されるようになっている。
【0035】
カッターユニット35は、第2可動台34の前部に鉛直軸心x周りに回動可能に支持された回転支軸51の下端に装着されるとともに、回転支軸51が、第2可動台34の下面に取付けたモータM3にベルト伝動装置53を介して連動連結されており、回転支軸51の回転によってカッターユニット35全体が鉛直軸心x周りに回動されるようなっている。
【0036】
図5および図6に示すように、回転支軸51の下端には支持部材54が取付けられており、この支持部材54に、その両端が支持枠55,56に連結支持された左右一対のガイド軸57が水平移動可能に挿通されている。この両支持枠55,56に亘って回転自在に水平支架されたネジ軸58が、支持部材54に装備した雌ネジ部59に螺合挿通されている。そして、一方の支持枠55に装着したモータM4がベルト伝動装置61を介してネジ軸58に連動連結されており、ネジ軸58が正逆回転されることで、ガイド軸57が両端の支持枠55,56と共に支持部材54に対して水平に往復移動されるようになっている。
【0037】
また、他方の支持枠56の下部に門形枠62が連結されるとともに、この門形枠62の内部に、カッター支持台63が装着されている。このカッター支持台63は、図6に示すように、門形枠62の両下端部に支軸64を介して水平横軸心y周りに回動可能に支持されるとともに、一方の支軸64に固着したウオームホイール65が、門形枠62の外側に装備したウオームギヤ66に咬合されており、ウオームギヤ66をハンドル67(図4参照)によって回転操作することでカッター支持台63が水平横軸心y周りに角度調節されるようになっている。
【0038】
そして、カッター支持台63には、左右一対のガイド軸68が設けられるとともに、このガイド68軸に沿ってスライド移動可能に可動ブラケット69が装着されている。この可動ブラケット69をスライド駆動するエアーシリンダ70がカッター支持台63に装着され、さらに、可動ブラケット69に装着したカッターホルダ71に、端を先鋭にした平板状のカッター72が取り替え可能に装着されている。なお、ガイド軸68の下端に亘って取付けられた支持部材に73はガードプレート74が取付けられ、このガードプレート74に形成した開口74aからカッター72が突出されている。また、可動ブラケット69はガイド軸68に外嵌装着したバネ75によって後退方向に弾性付勢されており、エアーシリンダ70へのエアー供給によってカッター72が突出作動し、エアーの排出によって弾性的に後退作動するようになっている。
【0039】
本実施例において、テープ切断機構8が以上のように構成されており、第1可動台32の昇降によって切断作用位置と上方の待機位置との間での移動が行われ、第2可動台34の前後移動によってカッター72による直線切断と、カッター回動中心となる鉛直軸心xの移動が行われ、カッターユニット35の鉛直軸心x周りの回動によってカッター72による円形の切断が行われ、門形枠62の水平移動によって円形切断における切断半径が調節され、また、カッター支持台63の水平横軸心y周りに回動調節によってカッター72の傾斜角度の調節が行われるようになっている。
【0040】
上記構成のテープ切断機構8によると、外周端縁にベベリングbが形成されているウエハWに対する保護テープTの貼付け後のテープ切断処理が可能であり、その処理手順を以下に説明する。なお、テープ切断処理に先だって、ウエハWの半径、オリエンテーション・フラットOFの寸法など、テープ切断に必要な寸法データがモータ制御装置に入力されるとともに、カッター72は予めウエハWの外周端縁に形成されたベベリングbの角度に合わせて角度調節される。
【0041】
(1)テープ切断制御が開始されると、先ず、オリエンテーション・フラット切断準備工程に入り、モータM2,M3,M4が作動して、カッター72がオリエンテーション・フラット切断用の初期位置に移動される。
【0042】
(2)カッター72がオリエンテーション・フラット切断用の初期位置にセットされてオリエンテーション・フラット切断準備が完了したことが判断されると、モータM1が作動してカッターユニット35全体が下降される。
【0043】
(3)カッターユニット35が下端位置まで下降したことが検知されると、エアーシリンダ70が伸長作動して、カッター72が斜め下方に突出される。この場合、カッター72の刃先がオリエンテーション・フラットOFの一端部位pにおいて保護テープTに斜めに突き刺される(図12および図14参照)。
【0044】
(4)次に、モータM2が作動して、カッター72が直線的に水平移動され、この作動によってオリエンテーション・フラットOFに沿ったテープ切断が行われる。
【0045】
(5)カッター72がオリエンテーション・フラットOFの他端にまで至って、オリエンテーション・フラット切断が完了したことが検知されると、円周切断準備工程に入り、モータM2,M3,M4が作動してカッター72を円周切断用初期位置q(図12参照)にセットする。このセット状態では、縦軸心xは、貼付けテーブル上のウエハWの中心線上に位置している。
【0046】
(6)カッター72が円周切断用初期位置にセットされるとともに、縦軸心xが貼付けテーブル上のウエハWの中心線上に位置されて、円周切断準備が完了したことが判断されると、モータM3が所定方向に作動されて、カッター72はベベリングbに沿った傾斜姿勢を維持したままで縦軸心x周りに走行され、ウエハWの円形外周に沿ったテープ切断が行われる。
【0047】
(7)カッター72が縦軸心x周りに所定角度走行されて円周切断が完了したことが判別されると、エアーシリンダ70が短縮作動してカッター72が斜めに引上げられ、保護テープTから抜き上げられる。
【0048】
(8)次に、モータM1が逆転作動してカッターユニット35が復帰上昇される。
【0049】
(9)可動台32が上限まで上昇されたことが検知されると、上昇が停止されるとともに、モータM2,M3,M4が原点位置に向けて作動され、原点復帰が検知されたところでモータ作動が停止される。以上で1回のテープ切断工程が完了し、次の切断処理に備える。
【0050】
以上のようにしてウエハWの表面に貼付けられた保護テープTは、図13および図15に示すように、ベベリングbの内側端縁に沿った形状、つまり、ウエハWの外周端縁よりも内側に寄った形状となっており、図16に示すように、ベベリングbにまで及ぶバックグラインドがなされても、保護テープTの外端部がウエハWの外周端縁を越えて裏面側に垂れ込んで砥石に接触したり、保護テープTの外端部とベベリングbとの間に研磨クズが詰まるようなことがない。
【0051】
なお、本発明は、以下のような形態で実施することもできる。
▲1▼ カッターとしては、レーザー光を利用したものや、熱線を利用したものを利用することもできる。
【0052】
▲2▼ ベベリングbの角度が一定のウエハWを大量に処理する場合には、カッター角度の調節手段を備えない専用装置として構成してもよい。
【0053】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、この発明によれば、次のような効果が期待できる。
【0054】
請求項1の発明の保護テープ貼付け方法によると、半導体ウエハの外周縁よりはみ出すことなく保護テープを貼付けることが可能となり、ベベリングにまで及ぶ研磨代の大きいバックグラインド処理が行われても、はみ出しテープ部分の砥石への接触や研磨クズの溜まりなどの不具合の発生を未然に回避することができる。
【0055】
請求項2の発明の保護テープ貼付け装置によると、請求項1の発明の方法を好適に実行することができる。
【0056】
請求項3の発明の保護テープ貼付け装置によると、ベベリングの傾斜角度の異なる各種の半導体ウエハに対しても、請求項1の発明の方法を好適に実行することができる。
【0057】
請求項4発明の保護テープ貼付け装置によると、保護テープに周囲を破るようなことなく傾斜したカッターを円滑に突き刺すことができ、切り口のきれいな切り抜きを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る保護テープ貼付け装置の全体を示す斜視図である。
【図2】保護テープ貼付け装置の全体正面図である。
【図3】保護テープ貼付け装置の全体平面図である。
【図4】テープ切断機構の側面図である。
【図5】カッターユニット部分の一部を切欠いた側面図である。
【図6】カッターユニット部分の一部を切欠いた正面図である。
【図7】テープ貼付け工程を説明する正面図である。
【図8】テープ貼付け工程を説明する正面図である。
【図9】テープ貼付け工程を説明する正面図である。
【図10】テープ貼付け工程を説明する正面図である。
【図11】テープ貼付け工程を説明する正面図である。
【図12】ウエハに貼付けられた保護テープの平面図である。
【図13】保護テープ貼付け処理の済んだウエハの平面図である。
【図14】カッターが保護テープに突き刺された部位を拡大した断面図である。
【図15】保護テープ貼付け処理の済んだウエハの端部付近を拡大した断面図である。
【図16】バックグラインド処理の済んだウエハの端部付近を拡大した断面図である。
【図17】従来手段で保護テープ貼付け処理を施したウエハの端部付近を拡大した断面図である。
【図18】従来手段で保護テープ貼付け処理を施したウエハに薄くバックグラインド処理を加えた場合のウエハ端部付近を示す拡大断面図である。
【図19】従来手段で保護テープ貼付け処理を施したウエハに厚くバックグラインド処理を加えた場合のウエハ端部付近を示す拡大断面図である。
【図20】厚くバックグラインド処理を加えたウエハ端部付近に発生する不具合現象を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
5 テープ供給機構
6 貼付けテーブル
7 テープ貼付けユニット
8 テープ切断機構
9 テープ剥離機構
10 テープ回収機構
35 カッターユニット
72 カッター
W 半導体ウエハ
T 保護テープ
t 余剰テープ
b ベベリング
Claims (4)
- 外周縁の少なくとも表面側の角部を斜めに切り落としてベベリングを形成した半導体ウエハの表面にウエハ外形より幅広の保護テープを貼付ける工程と、
半導体ウエハ中心に位置する回転支軸の下部で水平移動可能なガイド軸の一端に配備されたカッターと、他端に配備したモータとによって、ウエハ半径方向に位置調整可能な当該カッターを半導体ウエハの外周に沿って走行させて保護テープを半導体ウエハの外周に沿った形状に切り抜くテープ切断工程とを含み、
このテープ切断工程において、半導体ウエハにおける外周縁に形成されたベベリングの傾斜方向に沿って前記カッターを傾斜させつつ、半導体ウエハのオリエンテーションフラット部分では、カッターの備わったカッターユニットを昇降駆動機構により下降させた後に可動台によって直線移動させ、円弧部分では、カッタ―ユニットを回転駆動機構により旋回させる
ことを特徴とする保護テープ貼付け方法。 - 外周縁の少なくとも表面側の角部を斜めに切り落としてベベリングが形成され、かつ、オリエンテーションフラットを有する半導体ウエハを位置決め状態で載置保持する貼付けテーブルと、
ウエハ外形より幅広の保護テープをウエハ上に供給するテープ供給機構と、
供給された保護テープをウエハ表面に貼付けるテープ貼付けユニットと、
半導体ウエハ中心に位置する回転支軸の下部で水平移動可能なガイド軸の一端に配備されたカッターと、他端に配備したモータとによって、ウエハ半径方向に位置調整可能な当該カッターを半導体半導体ウエハの外周に沿って走行させて保護テープを半導体ウエハの外周に沿った形状に切り抜くテープ切断機構と、
切り抜かれた余剰テープを回収するテープ回収機構とを備え、
前記テープ切断機構には、カッターを半導体ウエハにおける外周縁に形成されたベベリングの傾斜方向に沿った傾斜姿勢に保持するカッターユニットと、
前記カッターユニットを昇降駆動機構によって下降させた後に、半導体ウエハのオリエンテーションフラット部分に沿ってカッターユニットを直線移動させる可動台と、
前記半導体ウエハの円弧部分に沿ってカッターユニットを旋回させる駆動機構と、
を備えてあることを特徴とする保護テープ貼付け装置。 - 請求項2記載の保護テープ貼付け装置であって、
前記カッターユニットに、前記カッターの傾斜角度を調節する手段を備えてある保護テープ貼付け装置。 - 請求項2または3記載の保護テープ貼付け装置であって、
前記テープ切断機構には、前記カッターをその傾斜方向に沿って進退させるカッター進退手段を備えてある保護テープ貼付け装置。
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