JP4471462B2 - 鋼製大引きの連結構造 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、住宅等の建物下部の構築に使用される鋼製大引きの連結構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
住宅を始めとする建物では、コンクリート基礎に床パネルを差し渡した床構造が採用されている。たとえば、図1に示すようにコンクリート等が打設された地盤GLからコンクリート製基礎1を立設し、隣接するコンクリート製基礎1,1の間に床パネル2を差し渡す。床パネル2は、束金物3で支持された大引き4に釘,ビス等の固定金具で固定される。
大引き4としては、従来から使用されてきた木材に替えて鋼製大引きが使用され始めている。鋼製大引きは、乾燥収縮により反り,捻り等の変形が生じ易い木製大引きの欠点を解消し、寸法安定性に優れている。
【0003】
束金物に対する鋼製大引きの取付けを容易にするため、特開平9−217452号公報では、鋼製大引きの側面に係合凹部を設け、該係合凹部に引っ掛る係合片を備えた束金物が紹介されている。
【0004】
この束金物は、図2(a)に示すように設置板3aから起立した支持ボルト3bにターンバックル3cを介して受け金具3dが固着されている。受け金具3dには、鋼製大引き6が入る収容空間3eをあけて両側に起立片3fが設けられ、起立片3fの一部に切り込みを入れて収容空間3e側に突出する係止片3gとしている。束金物3に連結される鋼製大引き6には、係止片3gに噛み合う係合突起6aが下部両側から突出している。
束金物3に鋼製大引き6を連結するとき、鋼製大引き6を上方から束金物3の収容空間3eに押し込むと、起立片3fが弾性変形して両側に開き、係合突起6aが係止片3gを乗り越えた時点で起立片3fが弾性復元する。その結果、図2(b)に示すように係止片3gと係合突起6aとの噛み合いによって、鋼製大引き6が束金物3に連結される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図2の方式による噛合いでは、起立片3fから収容空間3e側に突出する係止片3gの弾性変形が係合力に使用されるだけであるため、連結強度の弱い継手構造になる。また、起立片3fが外側に開くとき収容空間3eの底部3hが上反りに変形するため、連結強度に有効な弾性復元力が一層弱くなる。更には、収容空間3e内を鋼製大引き6が長手方向にずれることに対する拘束力もあまり期待できない。
本発明は、このような問題を解消すべく案出されたものであり、鋼製大引きと束金物とを強固に、しかもワンタッチ方式で連結する構造を採用することにより、堅固な床構造を作業性良く構築することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の連結構造は、その目的を達成するため、ワンタッチ方式で連結可能な束金物及び鋼製大引きを備えている。束金物は、地盤から起立する支持ボルトの上端に大引き受け板を固着している。
大引き受け板は,相対向する縁部を斜め下方に折り曲げて屈曲部とし、屈曲部のほぼ中央に当たる位置で着座面から支持片が切り起こされ、他の相対向する縁部中央を上方に折り曲げて拘束突起としている。屈曲部には、幅狭の弾性変形部を介して係止片及び案内片が形成された板バネの固着部が固着されている。
【0007】
束金物に連結される鋼製大引きは、底部が開口したほぼ矩形状の中空断面をもち、板バネの固着部と両側の拘束突起との間の大引き受け板上面に載置される着座辺の内側から板バネの案内部と同じ傾斜角度で被案内辺が立ち上がり、該被案内辺の端部が鋭角的に折り曲げられて係合片となり、着座辺の内側から垂直上方に立ち上がった側壁をもっている。
大引き受け板上に鋼製大引きの着座辺が接触したとき、鋼製大引きの側壁下部が大引き受け板の拘束突起と支持片との間に挟み込まれ、係合片に板バネの係止片が面接触して噛み合うことにより、束金物に鋼製大引きが連結される。
【0008】
【実施の形態】
本発明で使用する束金物10は、たとえば図3(a)に示すように支持ボルト11の上端に大引き受け板12を溶接等で固着し、大引き受け板12で鋼製大引き20を支持する。支持ボルト11としては、従来と同様にターンバックル等の高さ調節機構を備えたものが使用される。
大引き受け板12の両側は、傾斜角度α(図3b)で斜め下方に折り曲げられた屈曲部12a,12aになっており、屈曲部12a,12aの外側面に板バネ13が固着されている。屈曲部12aのほぼ中央部には、着座面12bから切り起こされた支持片12c,12cが斜めに立ち上がっている。一方の屈曲部12aから他方の屈曲部12aに向けて延びる単数又は複数のリブ12d,12dを着座面12bに形成するとき、大引き受け板12の剛性が向上し撓み変形が防止される。また、着座面12bの縁部中央が上方に折り曲げられ、鋼製大引き20を内側から保形する拘束突起12e,12eが形成されている。
【0009】
屈曲部12aに固着される板バネ13は、幅広の固着部13aから幅が狭くなった弾性変形部13bを経て、係止片13cが内側に折り曲げられ、係止片13cが更に外側に折り曲げられて案内片13dが形成されている。板バネ13は,固着部13aと係止片13c間13がほぼ同じ幅をもち、弾性変形部13bが幅狭になっているので、板バネ13を拡げる力が加わったとき、固着部13aを起点として専ら弾性変形部13bが側方に弾性変形する。
弾性変形部13bと係止片13cとの間の角度β(図3b)は、着座面12bの中央部に向けて係止片13cを下向きに傾斜させるため、傾斜角度α未満に設定されている。係止片13cと案内片13dとの間の角度γは、案内片13dが上広りとなるように鋭角に設定されている。
【0010】
束金物10に連結される鋼製大引き20は、底部が開放した矩形状端面に鋼板を成形することにより作製される。鋼製大引き20の下部には、大引き受け板12の着座面12bに着座する着座片21R,21Lから斜め上方に被案内片22,22を折り曲げ、被案内片22,22の側部先端を更に折り曲げて係合片23,23を形成している。側壁24,24の間は、拘束突起12eが嵌まり込む開口部25になっている。
着座片21Rと被案内片22との間の角度は、着座面12bと案内片13dとの間の角度(α−β+γ)よりも小さくすることが好ましい。これにより、鋼製大引き20を一対の板バネ13,13の間に押し込んだとき、被案内片22は、板バネ13,13を押し広げながら案内片13dに案内されて下方に移動する。係合片23は、係止状態にある係止片13cを面接触させるため、着座面12bと係止片13cとの間の角度(α−β)に等しい角度で傾斜させている。
【0011】
鋼製大引き20を図3(a)に矢印で示すように板バネ13,13の間に上方から押し込むと、被案内片22,22で板バネ13,13の案内片13d,13dを押し広げながら着座片21R,21Lが下降する。着座面12bに着座片21Rが達したとき、係止片13c,13cの先端部が被案内片22,22を乗り越え、板バネ13,13が互いに狭まる方向に弾性復元する。その結果、係合片23に係止片13cが面接触状態で噛み合い、且つ係合片23と係止片13cとの接触面が大引き受け板12の中央に向けて下向きに傾斜しているため、束金物10に鋼製大引き20が強固に連結される。このようにして束金物10に鋼製大引き20が連結された状態を鋼製大引き20の長手方向にみた断面図を図3(c)に、鋼製大引き20に直交する方向から見た側面図を図3(d)に示す。
【0012】
連結手順としては、地盤GLに立設した束金物10に鋼製大引き20を嵌め込むことも可能であるが、ターンバックル等の高さ調整機能を備えた束金物10を予め鋼製大引き20に嵌め込み、地盤GLに立設する方式が作業性に優れている。
【0013】
このようにして鋼製大引き20は、係止部13dと係止辺23との噛合いによりガタツキなく束金物10に連結される。束金物10に取り付けられた鋼製大引き20に上向きの力が加えられても、着座辺21R,21L,被案内辺22,22及び側壁24,24の下部が着座面12b,支持片12c及び拘束突起12eでそれぞれ保形されているので係止部13dと係止辺23との噛合いが解除されない。しかも、係止部13d及び係止辺23は大引き受け板12の中央部に向けて下向きの傾斜角度αで面接触しているため、鋼製大引き20は強固に束金物10に連結される。更に、束金物10に鋼製大引き20を嵌め込む際に多少位置関係がずれていても板バネ13の過剰変形が支持片12cで規制されるため、板バネ13の変形も防止され、板バネ13の弾性係止力が有効に利用される。
【0014】
鋼製大引き20の長手方向に沿って所定の位置関係で束金物10を固定した後、束金物10を地盤GLから立設している支持ボルト11(図2)に連結し、鋼製大引き20の上面26に床パネル2(図1)を配置し、堅固な床構造を構築する。このとき、大引き受け板12に鋼製大引き20を嵌め込むだけのワンタッチ方式で束金物10に鋼製大引き20が連結されるため、作業性も大幅に改善される。
【0015】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の連結構造では、束金物のバネ部に形成した係止辺と鋼製大引きの係合辺とを面接触状態で噛み合わせる方式を採用し、連結された鋼製大引きの下部を大引き受け板で保形しているので、噛合い状態が解除されることなく束金物に鋼製大引きが強固に連結され、上下方向に対する引抜き力や長手方向に沿ったズレに対して抵抗力のある連結構造が得られる。しかも、板バネと支持片との間に鋼製大引きを差し込むワンタッチ作業で鋼製大引きが連結されるため、作業性も格段に改善される。このようにして取り付けられた鋼製大引きの上に根太を配置して床パネルを敷くとき、堅固な床構造が容易に構築される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 床構造の概略図
【図2】 束金物に鋼製大引きを連結する従来の構造
【図3】 本発明に従った連結構造を説明する図であり、束金物10及び鋼製大引き20の斜視図(a),束金物10に固着される板バネ13の断面図(b),連結状態を示す断面図(c)及び側面図(d)
【符号の説明】
10:束金物 11:支持ボルト 12:大引き受け板 12a:屈曲部
12b:着座面 12c:支持片 12d:リブ 12e:拘束突起
13:板バネ 13a:固着部 13b:弾性変形部 13c:係止片 13d:案内片
20:鋼製大引き 21R,21L:着座辺 22:被案内辺 23:係合片 24:側壁 25:開口部
α:板バネの係止部及び鋼製大引きの係止辺の傾斜角度
β:板バネの弾性変形部と係止片との間の角度
γ:板バネの係止片と案内片との間の角度
Claims (1)
- 相対向する縁部を斜め下方に折り曲げて屈曲部とし、屈曲部のほぼ中央に当たる位置で着座面から支持片が切り起こされ、他の相対向する縁部中央を上方に折り曲げて拘束突起とした大引き受け板が地盤から起立する支持ボルトの上端に固着され、幅狭の弾性変形部を介して係止片及び案内片が形成された板バネの固着部を大引き受け板の屈曲部に固着した束金物と、
底部が開口したほぼ矩形状の中空断面をもち、板バネの固着部と両側の拘束突起との間の大引き受け板上面に載置される着座辺の内側から板バネの案内部と同じ傾斜角度で被案内辺が立ち上がり、該被案内辺の端部が鋭角的に折り曲げられて係合片となり、着座辺の内側から垂直上方に立ち上がった側壁をもつ鋼製大引きとを備え、
大引き受け板上に鋼製大引きの着座辺が接触したとき、鋼製大引きの側壁下部が大引き受け板の拘束突起と支持片との間に挟み込まれ、係合片に板バネの係止片が面接触し噛み合うことを特徴とする鋼製大引きの連結構造。
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