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JP4468760B2 - 無機質抄造板およびその製造方法 - Google Patents

無機質抄造板およびその製造方法 Download PDF

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JP4468760B2 JP2004222404A JP2004222404A JP4468760B2 JP 4468760 B2 JP4468760 B2 JP 4468760B2 JP 2004222404 A JP2004222404 A JP 2004222404A JP 2004222404 A JP2004222404 A JP 2004222404A JP 4468760 B2 JP4468760 B2 JP 4468760B2
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Description

本発明は、無機質抄造板およびその製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、原料として石綿(アスベスト)を使用しないにもかかわらず、施工性、柔軟性、強度、ネジ保持力等に優れるとともに、高い耐衝撃性能並びに吸放湿性能を有する無機質抄造板およびその製造方法に関するものである。
現在、一般的な建材として使用されている無機質板には、例えばセメント系、石膏系、ケイ酸カルシウム系等の材質のものがある。これらの無機質板は、通常、抄造法、プレス成形法等の方法によって製造されている。
無機質板の原料としては、セメント系、石膏系およびケイ酸カルシウム系とも、通常、マトリックス形成原料および繊維原料を必須原料とし、これらの必須原料とともに、必要な性能を付与するための無機質充填材を併用している。従来は、繊維原料として石綿が使用されていた。石綿は、無機質板の製造および性能に極めて好適な繊維であるが、健康への影響も指摘されていることから、石綿を使用せずに無機質板を製造し、必要な性能を得るために様々な技術開発が行われてきた。
例えば、繊維補強された無機質板の抄造法による製造方法に関して、特許文献1には、セルロースパルプ、合成パルプ、ガラス繊維、PVA繊維、PAN繊維、アラミド繊維及びカーボン繊維からなる群から選択された繊維質原料と、ポルトランドセメントを主体とするか、または石灰質原料と珪酸質原料を主体とするマトリックス形成用粉体原料を必須成分とする構成原料を湿式混合し、抄造法により形成した生板を複数枚積層した後、プレス成形を行い、養生硬化することからなるノンアスベストスレートの製造方法において、プレス成形前の生板含水率を33%以上とし且つプレス成形による生板含水率の低下量を10%以上とすることを特徴とするノンアスベストスレートの製造方法が開示されている。
また、特許文献2には、セメント20〜60質量%、予め石灰質原料とシリカ質原料を水熱合成してなるけい酸カルシウム系軽量水熱合成物5〜50質量%、補強繊維3〜18質量%および充填材0〜60質量%からなる配合物を湿式成形して得られ、かさ比重0.5〜1.2、曲げ強度10〜30N/mmおよび壁倍率2.5以上であることを特徴とする無機質耐力面材が開示されている。
更に、特許文献3には、II型無水石こう98〜60重量%(質量%)と短繊維2〜40重量%(質量%)からなる混合物100重量部(質量部)、無機粉末5〜100重量部(質量部)、および上記II型無水石こう100重量部(質量部)に対する添加割合が0.1〜2.5重量部(質量部)の石こう硬化促進剤からなる組成物を、水温20〜35℃のスラリーとし、該スラリーを抄造成形した後、1〜400kg/cmの圧力で加圧成形して抄造板とし、該抄造板を温度0〜15℃、湿度70〜100%の雰囲気下で冷却養生することを特徴とする無水石こう抄造板の製造方法が開示されている。
また、特許文献4には、予め石灰質原料とケイ酸質原料を水と混合し、水熱合成して得られ、平均粒子径が25μm〜150μmであるケイ酸カルシウム水和物5〜50質量%、セメント20〜60質量%及び補強繊維3〜18質量%を含有する配合物を湿式加圧成形することにより表裏面の少なくとも一面に凹凸形状を形成してなる、曲げ強度が10N/mm以上の無機質板(請求項1);予め石灰質原料とケイ酸質原料を水と混合し、水熱合成して得られ、平均粒子径が25μm〜150μmであるケイ酸カルシウム水和物5〜50質量%、セメント20〜60質量%及び補強繊維3〜18質量%を含有する配合物に水を加えてスラリーとし、該スラリーを脱水成形して得られたグリーンシートの表裏面の片面又は両面と凹凸形状を有する型板とを重ね合わせた積層体を単体又は複数体積み重ねて1〜25N/mmの圧力で加圧成形し、次いで養生硬化することを特徴とする製造方法(請求項5)が開示されている。
また、近年、高断熱技術の向上に伴い、住宅及び他の建築物の高気密化が進み、室内の温度環境及び省エネルギーレベルが向上している。その反面、室内の多湿化、あるいは寒冷期の結露といった弊害も少なくない。換気システムの導入による解消は可能であるが、小規模オフィスや一般家庭では現実的とは言えない。そこで、現在では、内装用壁材に調湿機能を付与した調湿建材が提案されている。例えば特許文献5には、かさ比重がある一定の範囲内にありかつ、ある一定範囲内の直径を有する細孔を特定量有する多孔質成形体に潮解性物質を含有させることにより、表面硬度が高く、吸放湿性に優れ吸湿時も表面にぬれが生じにくい吸放湿建材が開示されている。
特公平8−25182号公報 特許請求の範囲 特開2001−48630号公報 特許請求の範囲 特公平7−35289号公報 特許請求の範囲 特開2003−136514号公報 特許請求の範囲 特開2003−286088号公報 特許請求の範囲
しかしながら、特許文献1に開示されているノンアスベストスレートの製造方法は、抄造法により、厚さの厚いノンアスベストスレートを剥離を生ずることなく効率的に製造する方法に関するものであり、耐衝撃性や吸放湿性能に優れたノンアスベストスレートを製造するための方法については何等開示されていない。また、この方法により製造されたノンアスベストスレートは、高密度及び高強度を有するが、必ずしも十分な柔軟性、耐衝撃性及び吸放湿性能を有するものではない。また、特許文献2には、耐衝撃性および吸放湿性能に優れた無機質板を製造するための方法は何等開示されておらず、特許文献2に開示されている原料および方法により製造して得られる無機質耐力面材は、高密度及び高強度を有するものであるが、必ずしも十分な柔軟性、耐衝撃性及び吸放湿性能を有するものではない。更に、特許文献3に開示されている無水石こう抄造板の製造方法においても、耐衝撃性や吸放湿性能に優れた無水石こう板を製造するための方法については何等開示されていない。また、特許文献4は、深い凹凸形状を有する無機質板及びその製造方法に関するものであり、耐衝撃性および吸放湿性能に優れた無機板の製造方法については何等開示されていない。更に、特許文献5には、調湿建材を抄造法により製造することについて何等開示されていない。
また、耐力壁として構造用合板も多用されており、この構造用合板は木質ではあるが、接着による多層構造であり、透湿性や通気性が乏しい。従って、寒冷期における耐力壁内側、つまり断熱層での結露が多く発生しており、それが長期にわたることで材料の腐食に繋がっている。
更に、一般建材として使用される無機質板には、高い耐衝撃性能が求められている。とくに、例えば壁材として施工された材料には、単発的な高い衝撃荷重や、比較的低い繰り返し衝撃荷重がかかることが多い。したがって、一般建材として使用される無機質板には、高い耐衝撃性能を付与する必要がある。
なお、一般的に、製品の見掛け密度を高くすると剛直となり、静荷重に対する強度(以下、単に強度と記す)は高くなるものの、柔軟性に乏しく、耐衝撃性能に劣る傾向がある。逆に、製品の見掛け密度を低くすると柔軟性を付与することはできるが、強度が低くなる傾向がある。逆に、製品の見掛け密度を低くすると、柔軟性を付与することはできるが、強度が低くなる傾向がある。
また、最近は、建材に対して、強度、ネジ保持力、耐衝撃性能等の力学的特性が優れているのは勿論のこと、優れた吸放湿性能を併せ持つことが求められている。
従って、本発明の目的は、原料として石綿を使用しないにもかかわらず、施工性、柔軟性、強度、ネジ保持力等に優れるとともに、高い耐衝撃性能並びに調湿建材としての吸放湿性能を有する無機質抄造板およびその製造方法を提供することにある。
本発明者等は、石綿を使用せずに、軽量で高強度を有する無機質板を得るためには、原料としてマトリックス形成用水和性原料、充填材、補強繊維(石綿を除く)および予め石灰質原料およびケイ酸質原料を水熱合成して得られるケイ酸カルシウム水和物を使用することが重要であることを見出し、特許文献2として既に出願している。そして、前記原料を基本として、製造効率に優れた抄造法を用い、強度を低下させることなく耐衝撃性を向上させ吸放湿性能を付与するための様々な研究を行った結果、抄造法により前記原料を用いて無機質板を製造する場合、製造された無機質板の見掛け密度および曲げ強度については、原料の配合条件および抄造して得られた生板を加圧脱水する際の圧力が重要であるが、耐衝撃性や吸放湿性能については、原料の配合条件および抄造して得られた生板を加圧脱水する際の圧力条件のみならず、抄造工程における工程条件、および加圧脱水前の生板の見掛け密度と加圧脱水後の生板の見掛け密度との比率が大きな影響を与えることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の無機質抄造板の製造方法は、マトリックス形成用水和性原料20〜60質量%;無機質充填材1〜50質量%;補強繊維(石綿を除く)3.5〜12質量%;及び予め石灰質原料およびケイ酸質原料を水熱合成して得られるケイ酸カルシウム水和物10〜50質量%を含有してなる配合物を湿式混合してスラリーを得、得られたスラリーを抄造することにより生板を得、得られた生板を加圧脱水した後、養生硬化することからなる無機質抄造板の製造方法において、前記ケイ酸カルシウム水和物の平均粒子径は30μm〜100μmの範囲内にあり、補強繊維は、濾水度がカナディアン標準フリーネスで150〜450mlの範囲内にある天然繊維3〜11質量%及び繊維長6.0〜0.2mmで、繊維径20〜50μmの範囲内にある無機繊維及び/または合成繊維0.5〜5質量%から構成され、抄造工程におけるエンドレスフェルト上での薄膜の脱水速度を5〜30%/秒の範囲内とし、且つメーキングロールに巻き取る際の薄膜の含水率を100〜180%とすることによりメーキングロールから切り離した後の生板の見掛け密度を0.35〜0.65g/cmの範囲内とし、該生板を加圧脱水し、加圧脱水後の生板の見掛け密度を加圧脱水前の生板の見掛け密度の1.3〜2.0倍の範囲内とすることを特徴とする。
また、本発明の無機質抄造板の製造方法は、抄造法が、丸網式抄造法であることを特徴とする。
更に、上記無機質抄造板の製造方法により製造された無機質抄造板は、前記無機質抄造板の曲げ強度が10N/mm以上であることを特徴とする。
また、上記無機質抄造板の製造方法により製造された無機質抄造板は、前記無機質抄造板の厚さ1mmあたりのネジ保持力が20N以上であることを特徴とする。
更に、上記無機質抄造板の製造方法により製造された無機質抄造板は、前記無機質抄造板の厚さ1mmあたりの耐衝撃エネルギーが2.0J以上であることを特徴とする。
また、上記無機質抄造板の製造方法により製造された無機質抄造板は、前記無機質抄造板の23℃−75%RHと23℃−53%RHの間での吸放湿量が30g/m以上であることを特徴とする。
本発明によれば、原料として石綿を使用しないにもかかわらず、施工性、柔軟性、強度、ネジ保持力等に優れるとともに、高い耐衝撃性能並びに調湿建材として優れた吸放湿性能を有する無機質抄造板およびその製造方法が提供される。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
抄造法は製造効率に優れていることから、無機質板の製造方法として広く使用されてきた。従来の無機質抄造板において、最も一般的な補強繊維は石綿であった。石綿は、後述の各原料を水と混合してスラリーとする際の分散性が良好であり、且つそのゼータ電位が正であるので、特にマトリックスを構成するマトリックス形成用水和性原料がポルトランドセメントのようなセメントの場合にはセメントマトリックスとの密着が良好であるので、従来の無機質抄造板においては、石綿を増量することにより耐衝撃性を向上させることが容易であった。また、石綿とともに他の繊維を併用しても、原料を混合する際の繊維の分散性やセメントマトリックスとの密着性はあまり低下しないことから、耐衝撃性への補強効果の大きな繊維を石綿と併用することにより、無機質抄造板の耐衝撃性を向上させることが容易であった。しかし、石綿は健康への影響も指摘されていることから、石綿に代わる繊維を使用しなければならなくなった。石綿代替繊維の場合には、配合割合を多くすると原料混合において均一分散が著しく困難になるばかりでなく、製品としての表面の美観が損なわれるという問題があり、また、石綿代替繊維として有機繊維を使用する場合が多いことから、製品の不燃性能や耐火性能が低下することもあり、補強繊維の配合割合を多くすることにより耐衝撃性能の向上を図ることができる範囲は限られている。さらに、繊維質原料とセメントマトリックスとの密着性および材料組織の結合力が十分でないと、高い耐衝撃性能は得られないが、代表的な石綿代替繊維である木質パルプのゼータ電位は負であり、セメントマトリックスとの密着性は石綿の場合よりも劣る。また、無機質抄造板の見掛け密度を高めるとその強度を高めることができるが、見掛け密度を高めるような原料設計にすると無機質抄造板は剛直となり柔軟性を失うので、必ずしも耐衝撃性が向上するわけではない。また、無機質抄造板の見掛け密度を高くすることは、無機質抄造板の空隙が少なくなることを意味する。現在一般的に提供されている調湿建材と称されるものは、一定の空隙を有することで吸放湿性能を付与されたものであるため、ほとんどがポーラスな材料組織であり、見掛け密度も小さいものか、または高温で処理されたセラミックス質材料であるため、強度や耐衝撃性の点ではいささか劣るのが実際である。本発明のように特定の平均粒子径を有するケイ酸カルシウム水和物を多量に添加する方法もその範疇であるが、それだけでは得られる無機質抄造板の見掛け密度が低くなりすぎ、高強度並びに耐衝撃性を得ることはできない。従って、原料として石綿を使用しないにもかかわらず、施工性、柔軟性、強度、ネジ保持力等に優れるとともに、高い耐衝撃性能並びに調湿建材として優れた吸放湿性能を有する無機質抄造板を製造するためには、
(1)原料としてマトリックス形成用水和性原料、充填材、補強繊維(石綿を除く)および予め石灰質原料およびケイ酸質原料を水熱合成して得られるケイ酸カルシウム水和物を所定の配合比率で使用すること;
(2)抄造工程において、グリーンフィルム(薄膜)の含水率および脱水速度を制御して所定の見掛け密度の生板を成形すること;
(3)加圧脱水後の生板の見掛け密度を加圧脱水前の生板の見掛け密度の所定倍率の範囲内とすること、
のいずれをも充足させることが重要である。
(マトリックス形成用水和性原料)
本発明で使用するマトリックス形成用水和性原料は、水硬性および気硬性のいずれであってもよく、とくに限定されないが、強度発現力が高いことから水硬性セメントが好適であり、例えば、普通ポルトランドセメント、早強セメント、高炉セメント、低熱セメント、エコセメント等を挙げることができる。また、気硬性セメントとしては、半水石膏、II型無水石膏等の石膏系材料を挙げることができる。石膏系材料を用いる場合は、必要に応じて硬化遅延剤(クエン酸、フタル酸、酒石酸等)または硬化促進剤(硫酸ナトリウム等のアルカリ金属硫酸塩等)を所定量添加することができる。マトリックス形成用水和性原料の比表面積は、水硬性セメントの場合、2500〜5000cm/g、好ましくは3000〜4000cm/gの範囲内にあり、気硬性セメントの場合、4000〜80000cm/g、好ましくは4500〜6500cm/gの範囲内にある。
(無機質充填材)
本発明で使用する無機質充填材は、一般的に無機質板に使用されるものであればよく、とくに制限されないが、例えばマイカやウォラストナイト等の耐熱性向上用充填材、二水石膏や炭酸カルシウム等の耐火性向上用充填材、珪石等の亀裂発生防止用充填材、フェロシリコンダストやフライアッシュ等のポラゾン物質等が挙げられ、これらは2種類以上を併用することもできる。
(補強繊維)
本発明で使用する補強繊維は、例えば、木質パルプ、各種麻類等の天然繊維、ガラス繊維、ロックウール、セラミックウール、炭素繊維などの無機繊維、人造パルプ、ポリビニルアルコール、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、アクリル、レーヨン等の合成繊維が挙げられる。中でも、曲げ強度および耐衝撃性能を一層高めるという観点から、木質パルプ等のセルロース系繊維を補強繊維の主成分として用いるのが好適である。
なお、天然繊維の濾水度は、JIS P 8121に規定されるカナディアン標準フリーネス(以下CSFという)で150〜450ml、好ましくは150〜350mlの範囲内にある。CSFは、補強繊維、例えば木質パルプを湿式にてリファイナー等による叩解処理を行うことで調整することができる。該叩解処理により、繊維の枝分かれが増加し、いわゆるフィブリル化がなされ、その結果マトリックス形成用水和性原料が水和して形成されるマトリックスとの密着性および柔軟性の向上を図ることができる。ここでCSFを450ml以下にすることにより、補強繊維とマトリックスとの十分な密着が達成されるとともに、良好な補強繊維の分散が得られ、製品(無機質抄造板)に高い強度を付与することができる。また、CSFを150ml以上にすることにより、スラリーの濾水性を高め、加圧脱水時の脱水ムラ、フクレ、ハクリ等を防止するとともに、良好な柔軟性、ひいては耐衝撃性能を製品に付与することができる。
また、無機繊維及び合成繊維の繊維長は、6.0〜0.2mm、好ましくは4.0〜0.5mmの範囲内にあり、かつ繊維径が20〜50μm、好ましくは20〜40μmの範囲内である。このように無機繊維及び合成繊維のサイズを規定することによって、抄造法による製造に適した、良好な濾水性を保持しつつ、複合材料として十分な強度を得ることができるという効果が奏される。
(ケイ酸カルシウム水和物)
本発明で使用されるケイ酸カルシウム水和物は、石灰質原料およびケイ酸質原料を水とともに混合し、高温高圧下での水熱合成により生成させることができる。
石灰質原料としては、生石灰、消石灰等が挙げられ、ケイ酸質原料としては、珪石、珪藻土、シリカヒューム等が挙げられ、とくに珪石が好適である。
ケイ酸カルシウム水和物の合成は、例えば次のようにして行なうことができる。石灰質原料とケイ酸質原料とを、例えば配合比(CaO/SiOのモル比)0.5〜1.5、好ましくは0.5〜1.2とし、この混合物に対し、質量比で5〜20倍、好ましくは7〜16倍の水を加え、混合分散し、原料スラリーとし、この原料スラリーを攪拌可能な圧力容器内にて150〜230℃、好ましくは170〜210℃の温度で、1〜20時間、好ましくは3〜12時間にわたり水熱合成を行なう。このようにして、例えばトバモライト、ゾノトライト等としてケイ酸カルシウム水和物が得られる。
本発明に使用されるケイ酸カルシウム水和物の平均粒子径は、30μm〜100μm、好ましくは50μm〜90μmの範囲内にある。このようにケイ酸カルシウム水和物の平均粒子径を規定することによって、抄造法による製造に適した、良好な濾水性を保持しつつ、複合材料として十分な強度を得ることができるという効果が奏される。
なお、前記平均粒子径は、ケイ酸質原料の粒度、使用される水の割合、圧力容器内における攪拌の度合い等によって調整することができる。例えばケイ酸質原料の粒度を80μm以下、好ましくは60μm以下とし、水の使用量を、石灰質原料とケイ酸質原料との混合物に対し、質量比で7〜16倍とし、圧力容器内に備えられた攪拌回転羽根の周速を100〜200m/分とすることにより、得られるケイ酸カルシウム水和物の平均粒子径を前記のように30μm〜100μmの範囲で調整することができる。なお、本発明で規定するケイ酸カルシウム水和物の平均粒子径は、レーザー回折散乱法による粒度分布測定装置により求めたものである。
(配合割合)
前記各種原料は、得られる無水質抄造板に対する質量割合として、マトリックス形成用水和性原料20〜60質量%、好ましくは30〜60質量%、無機質充填材1〜50質量%、好ましくは1〜30質量%、補強繊維3〜12質量%、好ましくは3〜10質量%、およびケイ酸カルシウム水和物10〜50質量%、好ましくは15〜40質量%となるように配合するのが好ましい。なお、補強繊維は、濾水度がカナディアン標準フリーネスで150〜450mlの範囲内にある天然繊維3.5〜11質量%、好ましくは4〜8質量%及び繊維長6.0〜0.2mmで、繊維径20〜50μmの範囲内にある無機繊維及び/または合成繊維0.5〜5質量%、好ましくは0.5〜3質量%から構成され、天然繊維と無機繊維及び/または合成繊維の合計量が上記範囲内となるように配合する。
(無水質抄造板の製造)
本発明の無機質抄造板は、前記の各種材料を、好ましくは前記配合割合にて配合し、そこに各種材料の7〜30倍(質量比)、好ましくは10〜20倍の水を加えて湿式混合してスラリーとし、得られたスラリーを抄造することにより生板を得、得られた生板を加圧脱水した後、養生硬化することにより製造することができる。但し、本発明の無機質抄造板の製造方法においては、抄造工程におけるエンドレスフェルト上での薄膜の脱水速度を5〜30%/秒、好ましくは5〜15%/秒の範囲内とし、且つメーキングロールに巻き取る際の薄膜の含水率を100〜180%、好ましくは110〜160%とすることによりメーキングロールから切り離した後の生板の見掛け密度を0.35〜0.65g/cmの範囲内とし(条件1)、次に、得られた生板を加圧脱水し、加圧脱水後の生板の見掛け密度を加圧脱水前の生板の見掛け密度の1.3〜2.0倍の範囲内とする(条件2)ことが重要である。
上記抄造工程において、エンドレスフェルト上での薄膜の脱水速度が5%/秒未満であると、得られる生板の見掛け密度が高くなり、また、含水率が高いことによりメーキングロールに巻き取る際の搾水の抵抗が高くなり、良質な生板が得られないために好ましくない。また、該脱水速度が30%/秒超となると、生板含水率が低くなりすぎ、目標とする生板の見掛け密度が得られず、また、層間の密着性が著しく失われ、製品を得ることができなくなるために好ましくない。また、メーキングロールに巻き取る際の薄膜の含水率が100%未満であると、得られる製品の見掛け密度が高くなり、所望の吸放湿性能が得られなくなり、また、該含水率が180%超であると、メーキングロールに巻き取る際の搾水の抵抗が高くなり、良質な生板が得られないために好ましくない。
なお、本発明でいう抄造法は、当業界において知られる抄造法をいずれも適用することができ、例えば丸網式抄造法、長網式抄造法、フローオン式抄造法等が挙げられる。例えば丸網式抄造法は、原料スラリーを金網シリンダーで抄き上げてグリーンフィルム(薄膜)を形成し、得られたグリーンフィルムをエンドレスフェルトに移し取り、エンドレスフェルト上で脱水し、メーキングロールに所定の厚さとなるまで巻き取り、所定の厚さとなったならばメーキングロールから切り離してグリーンシート(生板)を得る方法である。また、フローオン式抄造法は、原料スラリーを直接エンドレスフェルト上に供給し、エンドレスフェルト上で脱水してグリーンフィルム(薄膜)を形成し、メーキングロールに所定の厚さとなるまで巻き取り、所定の厚さとなったならばメーキングロールから切り離してグリーンシート(生板)を得る方法である。中でも丸網式抄造法は、製造効率が高く、薄物の製造も可能であり、繊維の二次元配向がよいので、その補強性能を十分に発揮できるという点から好ましい。なお、本発明では、スラリーを抄造した後に得られる、加圧脱水前のシート状成形物を「生板」と定義する。
なお、前記条件(1)において、見掛け密度とは、得られた材料を絶乾状態(105℃で恒量となるまで乾燥した状態)まで乾燥し、乾燥後の質量(g)をその体積(cm)で除する方法により算出できる。好ましい生板の見掛け密度は、0.4〜0.6g/cmである。条件(1)において、見掛け密度が0.35g/cm未満であると、柔軟性および耐衝撃性能をともに満たす無機質抄造板が得られない。また、前記見掛け密度が0.65g/cm超であると、生板を加圧脱水し、養生・硬化して得られる無機質抄造板の見掛け密度が高くなりすぎ、吸放湿性能に適した空隙率でなくなるため好ましくない。
また、前記条件(2)において、生板を加圧脱水した後の見かけ密度が、加圧脱水前の生板の見掛け密度の1.3倍未満であると、各種材料から構成される組織の緻密化が十分になされず、製品の所望の強度が得られないばかりか、材料組織の結合力が弱いので所望の耐衝撃性能も得られない。逆に、2.0倍を超えると、材料密度が高くなりすぎ、高い曲げ強度は得られるものの、調湿建材としての適性な空隙率とならず、吸放湿性能が著しく低下してしまうばかりでなく、製品の柔軟性が損なわれ、耐衝撃性能の低下を招いてしまう。また、加圧脱水に多くの時間を要し、作業効率の低下を招き、水割れ、シワ等の原因となる。
生板の加圧脱水は、公知のプレス機等の加圧脱水装置を用いて行なうことができる。生板の加圧脱水条件(昇圧速度、保持圧力および保持時間等)は、加圧脱水後の生板の見掛け密度を加圧脱水前の生板の見掛け密度の1.3〜2.0倍の範囲内とするように定める必要がある。加圧脱水の条件の定め方としては、例えば、実製造に先立って、抄造を模した吸引脱水試験により、原料スラリーを5〜30%/秒で脱水して見掛け密度が0.35〜0.65g/cmの生板を作製し、これを加圧脱水試験して、加圧脱水後の生板の見掛け密度を加圧脱水前の生板の見掛け密度の1.3〜2.0倍の範囲内となるよう加圧脱水の条件を定めればよい。従って、加圧脱水の条件は、特定の範囲として限定されるものではないが、保持圧力は、概ね5〜30N/mmであり、保持圧力(N/mm)と保持時間(秒)の積は、概ね1000〜40000N/mm・秒である。
また、本発明において、養生硬化の方法は、とくに制限されない。例えば自然養生、湿潤養生、冷却養生等、公知の手段を適用することができる。
現在市販されている無機質建材の材料厚さは、薄物で3mmないし4mmが下限であり、それ以下のものは実用品として未だない。また、薄物になると、ハンドリング性が著しく低下し、割れやすいのが現状である。しかし、本発明の方法にて得られた製品(無機質抄造板)は、前記条件(1)、(2)を満たすことにより、例えばさらに2mm程度の厚さまで薄くすることができ、前記の通り高い耐衝撃性能を有するため、ハンドリングによる割れ等を著しく軽減することができる。製品厚さの上限値は、とくに限定されるものではないが、丸網式抄造法では、15mm程度までが好適であり、長網式抄造法では50mm程度までが好適である。この厚さは、生板の厚さを調整することで適宜決定することができる。なお、耐衝撃性を最も良好に発現し得る厚さは、6〜12mmである。
上述のようにして得られた本発明の無機質抄造板は、無機質抄造板の厚さ1mmあたりの耐衝撃エネルギーが2.0J以上を有する。ここで本発明で言う無機質抄造板の厚さ1mmあたりの耐衝撃エネルギーとは、無機質抄造板表面に所定の衝撃力を与え、その無機質抄造板が破壊(貫通)されない最大のエネルギー(J)を意味する。その際の無機質抄造板支持は一般建材として使用される木材等を用い、所定の間隔にて2辺での支持にて貼り付けた後、無機質抄造板中央部に例えば鋼球(ナス型、球型等)等を落下させることにより衝撃を与え、無機質抄造板が破壊されない最大のエネルギーを計測し、それを無機質抄造板の厚さで除することで得られた値を意味する。さらに具体的に説明すると、耐衝撃エネルギーは、中心間455mm間隔にて平行に配した二辺の木下地(サイズ50mm角×500mm長さ)上に無機質抄造板(サイズ500mm×500mm)を抄造方向と下地材が垂直になるように置き、釘(鉄丸釘 N45)にて貼り付ける。このときの釘打ち間隔は、一般施工条件範囲内で差し支えないが、150mm程度でよい。また、釘打ちの縁端距離は、本発明では22.5mmとした。それを水平な床上に置き、1kgの鋼球(ナス型、球型等)を無機質抄造板中央に向けて所定の高さから落下させる。その結果、無機質抄造板において鋼球の貫通や、著しい破壊により鋼球が支持されない状態にならない最大高さを、1cm刻みにて計測し、その無機質抄造板の厚さと併せて、無機質抄造板の厚さ1mmあたりの耐衝撃エネルギー(J)を算出する。
また、本発明の無機質抄造板は、23℃−75%RHから23℃−53%RHの間での吸放湿量が30g/m以上となる。前記温湿度条件は、JIS A 1470記載の吸放湿性能測定(湿度応答法:中湿域での吸放湿性能試験)に基づくものである。
更に、本発明の無機質抄造板は、高い曲げ強度、すなわち10N/mm以上の曲げ強度を有する。また、本発明のセメント質抄造板は、優れたネジ保持力、すなわち無機質抄造板の材料厚さ1mmあたり20N以上のネジ保持力を有する。ここで本発明でいう曲げ強度とは、JIS A 1408により測定された値を意味する。また、ネジ保持力は、JIS B 1112の「十字穴付き木ねじ」の4,2に規定された皿木ネジであり、呼び径4.1mmで長さ38mmの木ネジを気乾状態の材料にねじ込み、その材料を固定したまま木ネジを引き抜く際の最大引張り荷重を測定する方法によって得られた値を意味する。
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明する。
(実施例1〜7、比較例1〜9、参考例10〜11)
使用材料:
(1) ケイ酸カルシウム水和物:種類 トバモライト(スラリー状態、固形分濃度=1 0質量%)
(2) 普通ポルトランドセメント:太平洋セメント社製、比表面積3300cm/g
(3) 炭酸カルシウム:有恒鉱業社製 TM−1号
(4) 木質パルプ:繊維長3.5mm、繊維径30μm
(5) ポリビニルアルコール繊維:繊維長4.0mm、繊維径27μm
下記表1〜3に示した配合割合において、各種材料を配合し、そこに水を加えて混合し、濃度約10質量%のスラリーとし、このスラリーを丸網抄造法に施し、所定厚さの生板を得た。得られた生板をプレス機により所定の圧力にて加圧脱水した後、温度60℃で15時間養生し、硬化させ、各種抄造板を得た。得られた抄造板の見掛け密度、曲げ強度、鋼球落下における耐衝撃エネルギー、ネジ保持力並びに23℃−75%RHから23℃−53%RHの間での吸放湿量を測定した。結果を表1〜3に併せて示す。また、ケイ酸カルシウム水和物の平均粒径、木質パルプのCSF、エンドレスフェルト上での薄膜の脱水速度、メーキングロールに巻き取る際の薄膜の含水率、加圧脱水前の生板の見掛け密度、生板を加圧脱水した後の見かけ密度、抄造板の板厚も併せて表1〜3に示す。
なお、抄造板の見掛け密度は、JIS A 5430により測定した値である。
Figure 0004468760
Figure 0004468760
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参考例10のケイ酸カルシウム板は、JIS A5430の規格品であり、参考例11の火山性ガラス質複合板は、JIS A5440の規格品である。
本発明の無機質抄造板の製造方法により得られたセメント質抄造板は、によれば、施工性、柔軟性、強度、ネジ保持力等に優れるとともに、高い耐衝撃性能並びに調湿建材としての吸放湿性能を有し、一般建材としては勿論のこと、更に調湿建材として各種用途に好適に使用することができる。

Claims (6)

  1. マトリックス形成用水和性原料20〜60質量%;無機質充填材1〜50質量%;補強繊維(石綿を除く)3.5〜12質量%;及び予め石灰質原料およびケイ酸質原料を水熱合成して得られるケイ酸カルシウム水和物10〜50質量%を含有してなる配合物を湿式混合してスラリーを得、得られたスラリーを抄造することにより生板を得、得られた生板を加圧脱水した後、養生硬化することからなる無機質抄造板の製造方法において、前記ケイ酸カルシウム水和物の平均粒子径は、30μm〜100μmの範囲内にあり、前記補強繊維は、濾水度がカナディアン標準フリーネスで150〜450mlの範囲内にある天然繊維3〜11質量%及び繊維長6.0〜0.2mmで、繊維径20〜50μmの範囲内にある無機繊維及び/または合成繊維0.5〜5質量%から構成され、抄造工程におけるエンドレスフェルト上での薄膜の脱水速度を5〜30%/秒の範囲内とし、且つメーキングロールに巻き取る際の薄膜の含水率を100〜180%とすることによりメーキングロールから切り離した後の生板の見掛け密度を0.35〜0.65g/cmの範囲内とし、該生板を加圧脱水し、加圧脱水後の生板の見掛け密度を加圧脱水前の生板の見掛け密度の1.3〜2.0倍の範囲内とすることを特徴とする無機質抄造板の製造方法。
  2. 抄造法が、丸網式抄造法である、請求項1記載の無機質抄造板の製造方法。
  3. 請求項1または2記載の無機質抄造板の製造方法によって得られた無機質抄造板であって、前記無機質抄造板の曲げ強度が10N/mm以上であることを特徴とする無機質抄造板。
  4. 請求項1または2記載の無機質抄造板の製造方法によって得られた無機質抄造板であって、前記無機質抄造板の厚さ1mmあたりのネジ保持力が20N以上であることを特徴とする無機質抄造板。
  5. 請求項1または2記載の無機質抄造板の製造方法によって得られた無機質抄造板であって、前記無機質抄造板の厚さ1mmあたりの耐衝撃エネルギーが2.0J以上であることを特徴とする無機質抄造板。
  6. 請求項1または2記載の無機質抄造板の製造方法によって得られた無機質抄造板であって、前記無機質抄造板の23℃−75%RHと23℃−53%RHの間での吸放湿量が30g/m以上であることを特徴とする無機質抄造板。
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