JP4466821B2 - 重合性組成物及び平版印刷版原版 - Google Patents
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Description
なお、ここで、pH10〜13.5のアルカリ現像液に対する未露光部の現像速度とは、感光層の膜厚(nm)を現像に要する時間(sec)で除した値であり、該アルカリ現像液の露光部での浸透速度とは、導電性支持体上に前記感光層を製膜し、現像液に浸漬した場合の静電容量(nF)の変化速度を示す値である。
本発明の重合性組成物や、本発明の平版印刷版原版において用いられる、一般式(I)で表される繰り返し単位を有するバインダーポリマーは、現像液に対する拡散性とアルカリ応答性(アルカリ水溶液に対する可溶性)に優れており、僅かな酸含量(即ち、酸価が充分でない場合)であっても現像液への溶解性に優れる。これにより、このようなバインダーポリマーを含有する重合性組成物や平版印刷版原版の感光層は、酸含量に起因する現像液浸透ダメージを抑制しつつ、高現像性を維持することが可能であると思われる。
また、本発明の平版印刷版原版における感光層が、アルカリ現像液に対する未露光部の現像速度と、該アルカリ現像液の露光部での浸透速度とについて、上記の範囲で示す場合には、露光領域においては表面が充分に硬化して高強度な画像部が形成され、アルカリ現像液の浸透を抑制し、かつ、未露光部においてはアルカリ現像液への溶解速度が速いという特性を有するものである。このため、所望の、画像部の現像液浸透抑制能と、非画像部の現像性能と、の両立に優れたものとなると推測される。また、感光層の、アルカリ現像液に対する未露光部の現像速度と、該アルカリ現像液の露光部での浸透速度と、を上記の範囲に制御するためには、一般式(I)で表される繰り返し単位を有するバインダーポリマーを用いる。
また、本発明の平版印刷版原版は、感光層の物性に起因して、耐刷性と画像形成性に優れるという効果を奏する。
更に、本発明の平版印刷版原版は、レーザ光による走査露光に適しており、高速での書き込みが可能であり、高い生産性を併せ持つ。
<重合性組成物>
本発明の重合性組成物は、前記一般式(I)で表される繰り返し単位を有するバインダーポリマー、赤外吸収色素(但し、700〜1200nmに吸収を有する骨格を有する構造を含むユニットに結合したメチルエステル基、アリールエステル基、ベンジルエステル基、及びアリルエステル基からなる群から選択されたエステル基を有し、有機溶媒及びアルカリ水溶液に可溶性であり、且つ、700〜1200nmに吸収を有する色素を除く。)、重合開始剤及び重合性化合物を含有することを特徴とする。
このような重合性組成物は、熱により重合開始剤が分解し、ラジカルを発生させ、この発生したラジカルにより重合性化合物が重合反応を起こすという機構を有する。更に、本発明の重合性組成物は、赤外線吸収剤を含有しているため、300〜1,200nmの波長を有するレーザー光にて露光すると、その露光部分のみが熱を発生し、重合反応が進行し硬化する。この重合性組成物は、これらの機構を利用する種々の用途に適用可能であり、例えば、赤外レーザなどにより直接描画することが可能な平版印刷版原版の感光層、画像記録材料、又は、高感度な光造形用材料としても好適であり、重合にともなう屈折率の変化を利用してホログラム材料に、また、フォトレジスト等の電子材料製造などに適用することもできる。中でも、特に、赤外レーザなどにより直接描画することが可能な平版印刷版原版の感光層として好適である。
本発明の重合性組成物については、最も好適な用途である平版印刷版原版を参照して、詳細に説明する。
本発明の平版印刷版原版は、支持体上に、上記の本発明の重合性組成物を含む感光層を備えてなることを特徴とする。
また、本発明の平版印刷版原版における感光層は、pH10〜13.5のアルカリ現像液に対する未露光部の現像速度が80nm/sec以上、かつ、該アルカリ現像液の露光部での浸透速度が100nF/sec以下の感光層であることが好ましい。
まず、本発明の平版印刷版原版の感光層について詳細に説明する。
本発明における感光層は、前記一般式(I)で表される繰り返し単位を有するバインダーポリマー、赤外線吸収剤(但し、700〜1200nmに吸収を有する骨格を有する構造を含むユニットに結合したメチルエステル基、アリールエステル基、ベンジルエステル基、及びアリルエステル基からなる群から選択されたエステル基を有し、有機溶媒及びアルカリ水溶液に可溶性であり、且つ、700〜1200nmに吸収を有する色素を除く。)、重合開始剤及び重合性化合物を含有する。また、該感光層は、pH10〜13.5の現像液に対する未露光部の現像速度が80nm/sec以上、かつ、該アルカリ現像液の露光部での浸透速度が100nF/sec以下であることが好ましい。
以下、本発明における感光層を構成する各成分について説明する。
(本発明の平版印刷版原版の第1の態様における感光層に含まれるバインダーポリマー)
本発明の平版印刷版原版の感光層に含まれるバインダーポリマーは、前記一般式(I)で表される繰り返し単位を有する。以下、一般式(I)で表される繰り返し単位を有するバインダーポリマーを、適宜、特定バインダーポリマーと称し、詳細に説明する。
まず、一般式(I)におけるR1は、水素原子又はメチル基を表し、特にメチル基が好ましい。
より具体的には、R2で表される連結基の主骨格を構成する原子数が、1〜30であることが好ましく、3〜25であることがより好ましく、4〜20であることが更に好ましく、5〜10であることが最も好ましい。なお、本発明における「連結基の主骨格」とは、一般式(I)におけるAと末端COOHとを連結するためのみに使用される原子又は原子団を指し、特に、連結経路が複数ある場合には、使用される原子数が最も少ない経路を構成する原子又は原子団を指す。したがって、連結基内に環構造を有する場合、その連結部位(例えば、o−、m−、p−など)により算入されるべき原子数が異なる。
鎖状構造の連結基としては、エチレン、プロピレン等が挙げられる。また、これらのアルキレンがエステル結合を介して連結されている構造もまた好ましいものとして例示することができる。
アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、へプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、イソヘキシル基、2−エチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、1−アダマンチル基、2−ノルボルニル基等の炭素数1〜10までの直鎖状、分枝状、又は環状のアルキル基が挙げられる。
アリール基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基、インデニル基等が挙げられる。また、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれるヘテロ原子を1個含有する炭素数10までのヘテロアリール基を用いることもでき、具体的には、例えば、フリル基、チエニル基、ピロリル基、ピリジル基、キノリル基等が挙げられる。
アルケニル基の具体例としては、ビニル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基、1−メチル−1−プロペニル基、1−シクロペンテニル基、1−シクロヘキセニル基等の炭素数2〜10までの直鎖状、分枝状、又は環状のアルケニル基が挙げられる。
アルキニル基の具体例としては、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基、1−オクチニル基等の炭素数2〜10までのアルキニル基が挙げられる。
ここで、R3で表される炭素数1〜10の一価の炭化水素基は更に置換基を有していてもよく、導入し得る置換基としては、R2が導入し得る置換基として挙げたものと同様である。但し、R3の炭素数は、置換基の炭素数を含めて1〜10である。
また、好ましい共重合成分としては、ラジカル重合性基を有するユニットや、アミド基を有するユニットが挙げられる。以下に、一般式(I)で表される繰り返し単位との共重合成分として好ましい、ラジカル重合性基を有するユニットとアミド基を有するユニットについて、説明する。
より具体的には、下記一般式(A)〜(C)で表される構造のラジカル重合性基であることが好ましい。
ここで、これらの基に導入しうる置換基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソプロピオキシカルボニル基、メチル基、エチル基、フェニル基等が挙げられる。
Xは、酸素原子、硫黄原子、又は、−N−R15を表し、ここで、R15としては、置換基を有してもよいアルキル基などが挙げられる。
ここで、これらの基に導入しうる置換基としては、一般式(A)において導入しうる置換基として挙げたものが例示される。
Yは、酸素原子、硫黄原子、又は−N−R15を表す。R15としては、一般式(A)におけるのと同様のものが挙げられる。
ここで、これらの基に導入しうる置換基としては、一般式(A)において導入しうる置換基として挙げたものが例示される。
Zは、酸素原子、硫黄原子、−N−R15又はフェニレン基を表す。R15としては、一般式(A)におけるのと同様のものが挙げられる。
下記一般式(D)で表されるラジカル重合性化合物の1種以上を用い、重合させて高分子化合物を合成した後に、塩基を用いて、プロトンを引き抜き、Z1を脱離させて所望の高分子化合物を得る方法。
これらの一般式(D)で表されるラジカル重合性化合物を1種以上と、必要に応じて他のラジカル重合性化合物を用いて、通常のラジカル重合法によって重合させ、高分子化合物を合成した後に、所望の量の塩基を高分子溶液中に、冷却或いは加熱条件下で滴下、反応を行い、必要に応じて、酸による中和処理を行うことで、一般式(A)で表される基を導入することできる。高分子化合物の製造には、一般的に公知の懸濁重合法或いは溶液重合法などを適用することできる。
ここで、用いられる塩基としては、無機化合物(無機塩基)、有機化合物(有機塩基)のどちらを使用してもよい。好ましい無機塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム等が挙げられ、有機塩基としては、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム−t−ブトキシドのような金属アルコキシド、トリエチルアミン、ピリジン、ジイソプロピルエチルアミンのような有機アミン化合物等が挙げられる。
官能基を有するラジカル重合性化合物を1種以上用い、重合させて幹高分子化合物(主鎖を構成する高分子化合物)を合成した後に、前記幹高分子化合物の側鎖官能基と下記一般式(E)で表される構造を有する化合物を反応させて所望の高分子化合物を得る方法。
このような官能基を有するラジカル重合性化合物を1種以上重合させて、必要に応じて他のラジカル重合性化合物と共重合させ、幹高分子化合物を合成した後に、上記一般式(E)で表される基を有する化合物を反応させて所望の高分子化合物を得ることできる。
ここで、一般式(E)で表される基を有する化合物の例としては、前述のかかる官能基を有するラジカル重合性化合物の具体例として挙げた化合物が挙げられる。
一般式(B)で表される不飽和基と、該不飽和基よりも更に付加重合性に富んだエチレン性不飽和基とを有するラジカル重合性化合物を1種以上と、更に必要に応じて、他のラジカル重合性化合物を重合させて、高分子化合物を得る方法。この方法は、一分子中に付加重合性の異なるエチレン性不飽和基を複数有する化合物、例えば、アリルメタクリレートのような化合物を用いる方法である。
官能基を有するラジカル重合性化合物を1種以上重合させて高分子化合物を合成した後に、側鎖官能基と下記一般式(F)で表される構造を有する化合物を反応させて一般式(B)で表される基を導入する方法。
一般式(F)で表される構造を有する化合物としては、アリルアルコール、アリルアミン、ジアリルアミン、2−アリロキシエチルアルコール、2−クロロ−1−ブテン、アリルイソシアネート等が例として挙げられる。
一般式(C)で表される不飽和基と、該不飽和基よりも更に付加重合性に富んだエチレン性不飽和基とを有するラジカル重合性化合物を1種以上と、更に必要に応じて、他のラジカル重合性化合物と共重合させて、高分子化合物を得る方法。
官能基を有するラジカル重合性化合物を1種以上重合させて高分子化合物を合成した後に、側鎖官能基と一般式(G)で表される構造を有する化合物を反応させて導入する方法。
一般式(G)で表される構造を有する化合物としては、2−ヒドロキシエチルモノビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルモノビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、4−クロロメチルスチレン等が例として挙げられる。
前記一般式(A)〜(C)で表される構造のラジカル重合性基を有する繰り返し単位として好ましい具体例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
更に、これらの置換基における、アシル基(R01CO−)におけるR01としては、水素原子、並びに上記のアルキル基、アリール基を挙げることができる。
本発明の平版印刷版原版の第2の態様における感光層に含まれるバインダーポリマーとしては、赤外線吸収剤、重合開始剤及び重合性化合物と共に感光層を形成した際、該感光層が、pH10〜13.5のアルカリ現像液に対する未露光部の現像速度が80nm/sec以上、かつ、該アルカリ現像液の露光部での浸透速度が100nF/sec以下であるように制御することができれば、従来公知のものを制限なく使用できる。
このような、アルカリ現像液に対する未露光部の現像速度や、アルカリ現像液の露光部での浸透速度を、所望の範囲内に制御することが容易なバインダーポリマーとしては、本発明の平版印刷版原版の第1の態様における感光層に用いられる特定バインダーポリマーを用いることが好ましく、かかる特定バインダーポリマーの中でもより好ましくは、前記一般式(I)で表されるユニットと、上述した、ラジカル重合性基を有するユニット、又は、アミド基を有するユニットと、からなる共重合体であり、更に好ましくは、前記一般式(I)で表されるユニットと、上述した、ラジカル重合性基を有するユニットと、アミド基を有するユニットと、の3つのユニットからなる共重合体である。
本発明の平版印刷版原版の第2の態様における感光層中でのバインダーポリマーの合計量(含有量)は、適宜決めることができるが、感光層中の不揮発性成分の総質量に対し、通常10〜90質量%、好ましくは20〜80質量%、更に好ましくは30〜70質量%の範囲である。
本発明の平版印刷版における感光層は、必須成分として、上述のバインダポリマー、赤外線吸収剤、重合開始剤、及び重合性化合物(付加重合性化合物ともいう)を含有してなる熱重合性ネガ型感光層である。このような熱重合性ネガ型感光層は、熱により重合開始剤が分解し、ラジカルを発生させ、この発生したラジカルにより重合性化合物が重合反応を起こすという機構を有する。更に、本発明における平版印刷版原版は、300〜1,200nmの波長を有するレーザー光での直接描画での製版に特に好適であり、従来の平版印刷版原版に比べ、高い耐刷性及び画像形成性を発現する。
本発明の平版印刷版原版を、760から1,200nmの赤外線を発するレーザーを光源により画像形成する場合には、通常、赤外線吸収剤を用いることが必須である。赤外線吸収剤は、吸収した赤外線を熱に変換する機能を有している。この際発生した熱により、後述する重合開始剤(ラジカル発生剤)が熱分解し、ラジカルを発生する。本発明において使用される赤外線吸収剤は、波長760nmから1200nmに吸収極大を有する染料又は顔料である。但し、700〜1200nmに吸収を有する骨格を有する構造を含むユニットに結合したメチルエステル基、アリールエステル基、ベンジルエステル基、及びアリルエステル基からなる群から選択されたエステル基を有し、有機溶媒及びアルカリ水溶液に可溶性であり、且つ、700〜1200nmに吸収を有する色素は、本発明で使用される赤外線吸収剤からは除かれる。
好ましい染料としては、例えば、特開昭58−125246号、特開昭59−84356号、特開昭59−202829号、特開昭60−78787号等に記載されているシアニン染料、特開昭58−173696号、特開昭58−181690号、特開昭58−194595号等に記載されているメチン染料、特開昭58−112793号、特開昭58−224793号、特開昭59−48187号、特開昭59−73996号、特開昭60−52940号、特開昭60−63744号等に記載されているナフトキノン染料、特開昭58−112792号等に記載されているスクワリリウム色素、英国特許434,875号記載のシアニン染料等を挙げることができる。
また、本発明の赤外線吸収色素の好ましい他の例としては、以下に例示するような特願2001−6326、特願2001−237840記載の特定インドレニンシアニン色素が挙げられる。
感光層の吸光度は、感光層に添加する赤外線吸収剤の量と感光層の厚みにより調整することができる。吸光度の測定は常法により行うことができる。測定方法としては、例えば、アルミニウム等の反射性の支持体上に、乾燥後の塗布量が平版印刷版として必要な範囲において適宜決定された厚みの感光層を形成し、反射濃度を光学濃度計で測定する方法、積分球を用いた反射法により分光光度計で測定する方法等が挙げられる。
本発明に用いられる、後述する重合性化合物の硬化反応を開始、進行させるための重合開始剤としては、熱により分解してラジカルを発生する熱分解型のラジカル発生剤が有用である。このようなラジカル発生剤は前述する赤外線吸収剤と併用することで、赤外線レーザーを照射した際に赤外線吸収剤が発熱し、その熱によりラジカルを発生するものであり、これらの組合せにより記録が可能となる。
ラジカル発生剤としては、オニウム塩、トリハロメチル基を有するトリアジン化合物、過酸化物、アゾ系重合開始剤、アジド化合物、キノンジアジド、オキシムエステル化合物、トリアリールモノアルキルボレート化合物などが挙げられるが、オニウム塩又はオキシムエステル化合物が高感度であり、好ましい。以下に、本発明において重合開始剤として好適に用い得るオニウム塩について説明する。好ましいオニウム塩としては、ヨードニウム塩、ジアゾニウム塩、スルホニウム塩が挙げられる。本発明において、これらのオニウム塩は酸発生剤ではなく、ラジカル重合の開始剤として機能する。本発明において好適に用いられるオニウム塩は、下記一般式(III)〜(V)で表されるオニウム塩である。
また、以下に、本発明に適用し得る他の好ましい重合開始剤の代表的な化合物を例示する。
また、VとZは互いに結合して環を形成してもよい。
なお、上記一般式(i)におけるN−O結合の構造はE体であってもZ体であっても構わない。
本発明における熱重合性ネガ型感光層に使用される、少なくとも一個のエチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物は、エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物から選ばれる。このような化合物群は当該産業分野において広く知られるものであり、本発明においてはこれらを特に限定無く用いることができる。これらは、例えば、モノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体及びオリゴマー、又はそれらの混合物並びにそれらの共重合体などの化学的形態をもつ。モノマー及びその共重合体の例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)や、そのエステル類、アミド類が挙げられ、好ましくは、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド類が用いられる。また、ヒドロキシル基やアミノ基、メルカプト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能若しくは多官能イソシアネート類或いはエポキシ類との付加反応物、及び単官能若しくは、多官能のカルボン酸との脱水縮合反応物等も好適に使用される。また、イソシアネート基や、エポキシ基等の親電子性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との付加反応物、更にハロゲン基や、トシルオキシ基等の脱離性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との置換反応物も好適である。また、別の例として、上記の不飽和カルボン酸の代わりに、不飽和ホスホン酸、スチレン、ビニルエーテル等に置き換えた化合物群を使用することも可能である。
(ただし、R4及びR5は、H又はCH3を示す。)
本発明の平版印刷版原版の感光層には、以上の必須成分の他に、更にその用途、製造方法等に適したその他の成分を適宜添加することができる。以下、好ましい添加剤に関し例示する。
本発明の平版印刷版原版の感光層においては、その感光層の製造中或いは保存中において、重合可能なエチレン性不飽和二重結合を有する化合物の不要な熱重合を阻止するために少量の熱重合禁止剤を添加することが望ましい。適当な熱重合禁止剤としてはハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン第一セリウム塩等が挙げられる。熱重合禁止剤の添加量は、全組成物中の不揮発性成分の質量に対して約0.01質量%〜約5質量%が好ましい。また必要に応じて、酸素による重合阻害を防止するためにベヘン酸やベヘン酸アミドのような高級脂肪酸誘導体等を添加して、塗布後の乾燥の過程で感光層の表面に偏在させてもよい。高級脂肪酸誘導体の添加量は、全組成物中の不揮発性成分に対して約0.5質量%〜約10質量%が好ましい。
本発明の平版印刷版原版の感光層に、その着色を目的として染料若しくは顔料を添加してもよい。これにより、印刷版としての、製版後の視認性や、画像濃度測定機適性といったいわゆる検版性を向上させることができる。着色剤としては、多くの染料は光重合系感光層の感度の低下を生じるので、着色剤としては、特に顔料の使用が好ましい。具体例としては、例えば、フタロシアニン系顔料、アゾ系顔料、カーボンブラック、酸化チタンなどの顔料、エチルバイオレット、クリスタルバイオレット、アゾ系染料、アントラキノン系染料、シアニン系染料などの染料がある。染料及び顔料の添加量は全組成物中の不揮発性成分に対して約0.5質量%〜約5質量%が好ましい。
更に、硬化皮膜の物性を改良するために無機充填剤や、その他可塑剤、感光層表面のインク着肉性を向上させうる感脂化剤等の公知の添加剤を加えてもよい。
可塑剤としては、例えば、ジオクチルフタレート、ジドデシルフタレート、トリエチレングリコールジカプリレート、ジメチルグリコールフタレート、トリクレジルホスフェート、ジオクチルアジペート、ジブチルセバケート、トリアセチルグリセリン等があり、バインダーポリマーと付加重合性化合物との合計質量に対し一般的に10質量%以下の範囲で添加することができる。
また、後述する膜強度(耐刷性)向上を目的とした、現像後の加熱・露光の効果を強化するための、UV開始剤や、熱架橋剤等の添加もできる。
ここで使用する溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、酢酸エチル、エチレンジクロライド、テトラヒドロフラン、トルエン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、アセチルアセトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキシプロパノール、メトキシメトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、乳酸メチル、乳酸エチルなどがある。これらの溶媒は、単独或いは混合して使用することができる。そして、塗布溶液中の固形分の濃度は、2〜50質量%が適当である。
本発明の平版印刷版原版における感光層は、pH10〜13.5のアルカリ現像液に対する未露光部の現像速度が80nm/sec以上、かつ、該アルカリ現像液の露光部での浸透速度が100nF/sec以下であることが好ましい。以下に、本発明における「アルカリ現像液に対する未露光部の現像速度」及び「アルカリ現像液の露光部での浸透速度」の測定方法について説明する。
ここで、感光層における、アルカリ現像液に対する未露光部の現像速度とは、感光層の膜厚(nm)を現像に要する時間(sec)で除した値である。
本発明における現像速度の測定方法としては、図1に示すように、アルミニウム支持体上に未露光の感光層を備えたものを、pH10〜13.5の範囲の一定のアルカリ現像液(30℃)中に浸漬し、感光層の溶解挙動をDRM干渉波測定装置で調査した。図1に、感光層の溶解挙動を測定するためのDRM干渉波測定装置の概略図を示す。本発明においては、640nmの光を用い干渉により膜厚の変化を検出した。現像挙動が感光層表面からの非膨潤的現像の場合、膜厚は現像時間に対して徐々に薄くなり、その厚みに応じた干渉波が得られる。また、膨潤的溶解(脱膜的溶解)の場合には、膜厚は現像液の浸透により変化するため、きれいな干渉波が得られない。
(未露光部の)現像速度=〔感光層の膜厚(nm)/記録完了時間(sec)〕
また、アルカリ現像液の露光部での浸透速度とは、導電性支持体上に前記感光層を製膜し、現像液に浸漬した場合の静電容量(nF)の変化速度を示す値である。
本発明における浸透性の目安となる静電容量の測定方法としては、図2に示すように、pH10〜13.5の範囲の一定のアルカリ現像液(28℃)中に、アルミニウム支持体上に所定の露光量にて露光を行ない、硬化した感光層(図2中では記録層と表記)を備えたものを一方の電極として浸漬し、アルミニウム支持体に導線をつなぎ、他方に通常の電極を用いて電圧を印加する方法が挙げられる。電圧を印加後、浸漬時間の経過に従って現像液が支持体と感光層との界面に浸透し、静電容量が変化する。
(露光部の)現像液浸透速度=
〔感光層の静電容量の飽和値(nF)/
静電容量変化が一定になるまでに要する時間(sec)〕
感光層の未露光部の現像速度や、硬化後の感光層(露光部の感光層)に対するアルカリ現像液の浸透速度の制御は、常法により行うことができるが、代表的なものとしては、未露光部の現像速度の向上には、親水性の化合物の添加が有用であり、露光部での現像液浸透抑制には、疎水性の化合物の添加手段が有用である。
本発明に係る前記特定バインダーポリマーを使用することで、感光層の未露光部の現像速度、及び、現像液の露光部での浸透速度を、容易に、上記の好ましい範囲に調整することができる。
本発明の平版印刷版原版の支持体としては、従来公知の、平版印刷版原版に使用される親水性支持体を限定無く使用することができる。
使用される支持体は寸度的に安定な板状物であることが好ましく、例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)、上記の如き金属がラミネート若しくは蒸着された紙若しくはプラスチックフィルム等が含まれ、これらの表面に対し、必要に応じ親水性の付与や、強度向上等の目的で、適切な公知の物理的、化学的処理を施してもよい。
また、本発明に用いられるアルミニウム支持体の厚みは、およそ0.1mm〜0.6mm程度である。この厚みは印刷機の大きさ、印刷版の大きさ及びユーザーの希望により適宜変更することができる。アルミニウム支持体には適宜必要に応じて後述の支持体表面処理が施されてもよい。もちろん施されなくてもよい。
粗面化処理方法は、特開昭56−28893号に開示されているような機械的粗面化、化学的エッチング、電解グレインなどがある。更に塩酸又は硝酸電解液中で電気化学的に粗面化する電気化学的粗面化方法、及びアルミニウム表面を金属ワイヤーでひっかくワイヤーブラシグレイン法、研磨球と研磨剤でアルミニウム表面を砂目立でするポールグレイン法、ナイロンブラシと研磨剤で表面を粗面化するブラシグレイン法のような機械的粗面化法を用いることができ、上記粗面化方法を単独或いは組み合わせて用いることもできる。その中でも粗面化に有用に使用される方法は塩酸又は硝酸電解液中で化学的に粗面化する電気化学的方法であり、適する陽極時電気量は50C/dm2〜400C/dm2の範囲である。更に具体的には、0.1〜50%の塩酸又は硝酸を含む電解液中、温度20〜80℃、時間1秒〜30分、電流密度100C/dm2〜400C/dm2の条件で交流及び/又は直流電解を行うことが好ましい。
以上のようにして処理されたアルミニウム支持体には、その後に陽極酸化処理がなされることが好ましい。
陽極酸化処理は硫酸、燐酸、シュウ酸若しくは硼酸/硼酸ナトリウムの水溶液が単独若しくは複数種類組み合わせて電解浴の主成分として用いられる。この際、電解液中に少なくともAl合金板、電極、水道水、地下水等に通常含まれる成分はもちろん含まれても構わない。更には第2、第3成分が添加されていても構わない。ここでいう第2、3成分とは、例えば、Na、K、Mg、Li、Ca、Ti、Al、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn等の金属のイオンやアンモニウムイオン等に陽イオンや、硝酸イオン、炭酸イオン、塩素イオン、リン酸イオン、フッ素イオン、亜硫酸イオン、チタン酸イオン、ケイ酸イオン、硼酸イオン等の陰イオンが挙げられ、その濃度としては0〜10000ppm程度含まれてもよい。陽極酸化処理の条件に特に限定はないが、好ましくは30〜500g/リットル、処理液温10〜70℃で、電流密度0.1〜40A/m2の範囲で直流又は交流電解によって処理される。形成される陽極酸化皮膜の厚さは0.5〜1.5μmの範囲である。好ましくは0.5〜1.0μmの範囲である。以上の処理によって作製された支持体が、陽極酸化皮膜に存在するマイクロポアのポア径が5〜10nm、ポア密度が8×1015〜2×1016個/m2の範囲に入るように処理条件が選択されることが好ましい。
本発明における平版印刷版原版には、感光層と支持体との間の密着性や汚れ性を改善する目的で、中間層(下塗り層とも呼ばれる。)を設けてもよい。このような中間層の具体例としては、特公昭50−7481号、特開昭54−72104号、特開昭59−101651号、特開昭60−149491号、特開昭60−232998号、特開平3−56177号、特開平4−282637号、特開平5−16558号、特開平5−246171号、特開平7−159983号、特開平7−314937号、特開平8−202025号、特開平8−320551号、特開平9−34104号、特開平9−236911号、特開平9−269593号、特開平10−69092号、特開平10−115931号、特開平10−161317号、特開平10−260536号、特開平10−282682号、特開平11−84674号、特願平8−225335号、特願平8−270098号、特願平9−195863号、特願平9−195864号、特願平9−89646号、特願平9−106068号、特願平9−183834号、特願平9−264311号、特願平9−127232号、特願平9−245419号、特願平10−127602号、特願平10−170202号、特願平11−36377号、特願平11−165861号、特願平11−284091号、特願2000−14697号等に記載のものを挙げることができる。
本発明のように、熱重合性ネガ型感光層を有する平版印刷版原版には、通常、露光を大気中で行うため、前述の感光層の上に、更に、保護層(オーバーコート層とも呼ばれる。)を設けることが好ましい。保護層は、感光層中で露光により生じる画像形成反応を阻害する大気中に存在する酸素や塩基性物質等の低分子化合物の感光層への混入を防止し、大気中での露光を可能とする。従って、このような保護層に望まれる特性は、酸素等の低分子化合物の透過性が低いことであり、更に、露光に用いる光の透過は実質阻害せず、感光層との密着性に優れ、かつ、露光後の現像工程で容易に除去できることが望ましい。このような、保護層に関する工夫が従来よりなされており、米国特許第3、458、311号、特公昭55−49729号に詳しく記載されている。
具体的には、株式会社クラレ製のPVA−105、PVA−110、PVA−117、PVA−117H、PVA−120、PVA−124、PVA−124H、PVA−CS、PVA−CST、PVA−HC、PVA−203、PVA−204、PVA−205、PVA−210、PVA−217、PVA−220、PVA−224、PVA−217EE、PVA−217E、PVA−220E、PVA−224E、PVA−405、PVA−420、PVA−613、L−8等が挙げられる。
本発明における保護層に対しては、これらの公知の技術をいずれも適用することができる。このような保護層の塗布方法については、例えば、米国特許第3,458,311号、特公昭55−49729号に詳しく記載されている。
本発明の平版印刷版原版を製版するために、少なくとも、露光及び現像のプロセスが行われる。
本発明のネガ型平版印刷版原版を露光する光源としては、公知のものを制限なく用いることができる。望ましい光源の波長は300nmから1200nmであり、具体的には各種レーザを光源として用いることが好適であり、中でも、波長780nm〜1200nmの赤外線レーザーが好適に用いられる。
露光機構は、内面ドラム方式、外面ドラム方式、フラットベッド方式等の何れでもよい。
通常、現像前の加熱は、所望されない硬化反応の発生の観点から、150℃以下の穏和な条件で行うことが好ましい。また、現像後の加熱には非常に強い条件を利用することができる。通常は、画像強化作用や画像部の熱分解の発生の観点から、加熱温度が200〜500℃の範囲で実施される。
なお、印刷に供された平版印刷版の汚れは、プレートクリーナーにより除去することができる。印刷時、版上の汚れ除去のため使用するプレートクリーナーとしては、従来より知られているPS版用プレートクリーナーが使用され、例えば、CL−1,CL−2,CP,CN−4,CN,CG−1,PC−1,SR,IC(富士写真フイルム株式会社製)等が挙げられる。
下記構造のM−1(17.1g)、下記構造のPC−1M(6.1g)、下記構造のM−3(4.0)、下記構造のM−4(2.8g)及び2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(和光純薬社製)(0.21g)の、ジメチルアセトアミド(35g)溶液を、窒素気流下、75℃で、ジメチルアセトアミド(35g)中に2.5時間かけて滴下した。滴下終了後、更に、75℃で2時間攪拌した。放冷後、この溶液を激しく攪拌している水(2L)中に投入し、1時間攪拌した。析出した白色固体を、ろ別、乾燥することにより、バインダーポリマーの前駆体を得た。
続いて、この前駆体(21g)と、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(フリーラジカル)(0.2g)と、tert−ブタノール(10g)と、をジメチルアセトアミド(120g)に溶解させ、0℃で、塩酸により溶液を酸性とし、30分間0℃で攪拌した。そして、この溶液を激しく攪拌している水(2L)中に投入し、1時間攪拌した。析出した白色固体を、ろ別、乾燥することにより、表1に記載のポリマータイプ(T−1)のバインダーポリマー(P−1)を得た。なお、バインダーポリマー(P−1)は、特定バインダーポリマーの範囲外のポリマーである。
このバインダーポリマー(P−1)を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定したところ、重量平均分子量はポリスチレン換算で12.1万であり、酸価は0.81meq/gであった。更に、得られたバインダーポリマー(P−1)の同定をNMR、IRスペクトルにより行った。
下記構造のM−1(20g)、下記構造のM−2(24g)、下記構造のPC−2M(5.5g)、及びジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(和光純薬社製)(0.21g)の、ジメチルアセトアミド(58g)溶液に、窒素気流下、75℃で、ジメチルアセトアミド(58g)中に2.5時間かけて滴下した。滴下終了後、更に、75℃で2時間攪拌した。放冷後、この溶液を激しく攪拌している水(3L)中に投入し、1時間攪拌した。析出した白色固体を、ろ別、乾燥することにより、バインダーポリマーの前駆体を得た。
続いて、この前駆体(48g)と、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(フリーラジカル)(0.15g)と、tert−ブタノール(17g)と、をジメチルアセトアミド(274g)に溶解させ、0℃で、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(62.8g)を2時間かけて滴下後、24時間室温で攪拌した。その後、0℃で塩酸により溶液を酸性とし、30分間0℃で攪拌した。そして、この溶液を激しく攪拌している水(3L)中に投入し、1時間攪拌した。析出した白色固体を、ろ別、乾燥することにより、表1に記載のポリマータイプ(T−2)のバインダーポリマー(P−11)を得た。
このバインダーポリマー(P−11)を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定したところ、重量平均分子量はポリスチレン換算で10.1万であり、酸価は0.62meq/gであった。更に、得られたバインダーポリマー(P−11)の同定をNMR、IRスペクトルにより行った。
コンデンサー、撹拌機を取り付けた1000ml三口フラスコに、1−メトキシ−2−プロパノール(300ml)を入れ、70℃に加熱した。窒素気流下、下記構造のCL−1(アリルメタクリレート)(115g)、下記構造のPC−2M(30g)、下記構造のAm−5(N−イソプロピルアクリルアミド)(29g)、及びV−65(和光純薬製)(2.3g)の、1−メトキシ−2−プロパノール(300ml)溶液を2時間半かけて滴下させた。
更に、70℃で2時間反応させた。次に、反応液を水中に投じ、共重合体を析出させた。これを、ろ取、洗浄、乾燥し、表2に記載のバインダーポリマー(P−23)を得た。
このバインダーポリマー(P−23)を、ポリスチレンを標準物質としたゲルバーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)により、重量平均分子量を測定した結果、13.9万であった。
また、合成例2において、ポリマータイプ(T−2)を、下記の構造を有するポリマータイプ(T−3)又は(T−4)に代え、かつ、原料モノマーを適宜代えた他は同様にして、下記表1に記載のバインダーポリマー(P−15)、(P−17)及び(P−19)を得た。
なお、本実施例において用いるバインダーポリマー(P−2)〜(P−4)、(P−7)〜(P−9)、(P−11)〜(P−13)、(P−15)、(P−17)、(P−19)、(p−21)〜(P−24)、(P−26)〜(P−27)、(P−29)〜(P−31)は、本発明における特定バインダーポリマーである。
以下の手順で平版印刷版原版を作製し、印刷性能を評価した。感光層を構成するバインダーポリマー、重合開始剤、及び赤外線吸収剤の種類、並びに、印刷性能の評価結果を表3に示す。
99.5%以上のアルミニウムと、Fe0.30%、Si0.10%、Ti0.02%、Cu0.013%を含むJIS A 1050合金の溶湯を清浄化処理を施し、鋳造した。清浄化処理には、溶湯中の水素などの不要なガスを除去するために脱ガス処理し、セラミックチューブフィルタ処理をおこなった。鋳造法はDC鋳造法で行った。凝固した板厚500mmの鋳塊を表面から10mm面削し、金属間化合物が粗大化してしまわないように550℃で10時間均質化処理を行った。
次いで、400℃で熱間圧延し、連続焼鈍炉中で500℃60秒中間焼鈍した後、冷間圧延を行って、板厚0.30mmのアルミニウム圧延板とした。圧延ロールの粗さを制御することにより、冷間圧延後の中心線平均表面粗さRaを0.2μmに制御した。その後、平面性を向上させるためにテンションレベラーにかけた。
まず、アルミニウム板表面の圧延油を除去するため10%アルミン酸ソーダ水溶液で50℃30秒間脱脂処理を行い、30%硫酸水溶液で50℃30秒間中和、スマット除去処理を行った。
次いで、支持体と感光層の密着性を良好にし、かつ非画像部に保水性を与えるため、支持体の表面を粗面化する、いわゆる、砂目立て処理を行った。1%の硝酸と0.5%の硝酸アルミを含有する水溶液を45℃に保ち、アルミウェブを水溶液中に流しながら、間接給電セルにより電流密度20A/dm2、デューティー比1:1の交番波形でアノード側電気量240C/dm2を与えることで電解砂目立てを行った。その後、10%アルミン酸ソーダ水溶液で50℃30秒間エッチング処理を行い、30%硫酸水溶液で50℃30秒間中和、スマット除去処理を行った。
その後、印刷版の非画像部における親水性を高めるため、シリケート処理を行った。処理は3号珪酸ソーダ1.5%水溶液を70℃に保ちアルミウェブの接触時間が15秒となるよう通搬し、更に水洗した。Siの付着量は10mg/m2であった。
以上により作製されたアルミニウム支持体のRa(中心線表面粗さ)は0.25μmであった。
このようなアルミニウム支持体上に、下記感光層塗布液をワイヤバーで塗布し、温風式乾燥装置にて125℃で27秒間乾燥して感光層を形成した。乾燥後の塗布量は1.2g/m2であった。
・重合性化合物(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート) 2.0g
・バインダーポリマー 2.0g
(表3中に記載の、特定バインダーポリマー、及び
下記構造の比較バインダーポリマー(P−32)〜(P−35))
・赤外線吸収剤(表3中に記載の化合物) 0.08g
・重合開始剤(表3中に記載の化合物) 0.3g
・フッ素系ノニオン界面活性剤 0.01g
(大日本インキ化学工業(株)製、メガファックF−176)
・ビクトリアピュアブルーのナフタレンスルホン酸塩 0.04g
・メチルエチルケトン 9.0g
・プロピレングリコールモノメチルエーテル 8.0g
・メタノール 10.0g
上記のように得られた平版印刷版原版を、水冷式40W赤外線半導体レーザーを搭載したCreo社製Trendsetter3244VFSにて、出力9W、外面ドラム回転数210rpm、版面エネルギー100mJ/cm2、解像度2400dpiの条件で露光した。
露光後、富士写真フイルム(株)製自動現像機スタブロン900Nに、下記の組成の現像液D−1と、フィニッシャー富士写真フイルム(株)製FN−6の1:1水希釈液現像と、をそれぞれ仕込み、30℃で現像/製版し、平版印刷版を得た。
・純水 95g
・下記式(3)の構造を有する化合物 5g
・KOH 0.06g
・炭酸カリウム 0.2g
・下記式(4)の構造を有する化合物 0.2g
印刷機として小森コーポレーション(株)製リスロンを使用し、インキとして大日本インキ(株)社製グラフG(N)を使用した。ベタ画像部の印刷物を観察し、画像がかすれはじめた枚数によって画像部耐刷性を調べた。数字が大きいほど画像部耐刷性がよいことになる。評価結果を表3に示す。
印刷機として小森コーポレーション(株)製リスロンを使用し、インキとして大日本インキ社製グラフG(N)を使用した。印刷開始から5,000枚目に富士写真フイルム(株)製PSプレートクリーナーCL−2を印刷用スポンジにしみこませ、網点部を拭き、版面のインキを洗浄した。その後、10,000枚印刷を行い、印刷物における網点の版飛びの有無を目視で観察した。評価結果を表3に示す。
なお、比較バインダーポリマー(P−32)は上記の合成例1と同様にして、また、比較バインダーポリマー(P−33)〜(P−35)は上記の合成例2と同様にして、適宜、原料モノマーを代えて合成されたものである。
実施例1において、感光層塗布液中の重合性化合物及びバインダーポリマーの量を共に1.5gとして感光層を形成し、該感光層上に下記に示すようにして保護層を設けた他は、実施例1と同様にして、平版印刷版原版を作製した。得られた実施例12〜22、比較例5〜8における平版印刷版原版を、下記組成の現像液D−2を用いて現像した他は実施例1と同様にして印刷性能を評価した。
感光層を構成するバインダーポリマー、重合開始剤、及び赤外線吸収剤の種類、並びに、印刷性能の評価結果を表4に示す。
形成された感光層上に、ポリビニルアルコール(ケン化度98モル%、重合度550)の3質量%の水溶液を乾燥塗布質量が2g/m2となるように塗布し、100℃で2分間乾燥した。
・水酸化カリウム 6g
・炭酸カリウム 2g
・亜硫酸ナトリウム 1g
・ポリエチレングリコールモノナフテルエーテル 150g
・ジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム塩 50g
・ヒドロキシエタンジホスホン酸カリウム塩 4g
・シリコンTSA−731(東芝シリコーン社(株)製) 0.1g
・水 786.9g
実施例1において、アルミニウム支持体上に、下記に示すようにして下塗り層を設け、更に、感光層塗布液に、バインダーポリマーとして、表5に記載の、バインダーポリマー(P−11)、(P−15)、(P−17)、(P−21)〜(P−24)、(P−26)〜(P−27)、(P−29)〜(P−31)、比較バインダーポリマー(P−34)〜(P−37)を用いた他は、実施例1と同様にして、平版印刷版原版を作製した。得られた実施例23〜34、比較例9〜12における平版印刷版原版を、上記組成の現像液D−2を用いて現像した他は実施例1と同様にして印刷性能を評価した。
感光層を構成するバインダーポリマー、重合開始剤、及び赤外線吸収剤の種類、並びに、印刷性能の評価結果を表5に示す。
実施例1において用いたアルミニウム支持体上に、下記の下塗り層塗布液を乾燥塗布質量が10mg/m2となるように塗布し、90℃で30秒間乾燥した。
(下塗り層塗布液)
・2−アミノエチルスルホン酸 0.5g
・メタノール 40g
なお、比較バインダーポリマー(P−36)、(P−37)は上記の合成例3と同様にして、適宜、原料モノマーを代えて合成されたものである。
実施例1における感光層塗布液に、バインダーポリマーとして、表6に記載の、バインダーポリマー(P−11)、(P−15)、(P−17)、(P−19)、(P−21)〜(P−24)、(P−26)〜(P−27)、(P−29)〜(P−31)、上記構造の比較バインダーポリマー(P−34)〜(P−37)を用いて感光層を形成し、該感光層上に実施例12と同様にして保護層を設けた他は、実施例1と同様にして、平版印刷版原版を作製した。得られた実施例35〜48、比較例13〜16における平版印刷版原版を、実施例1と同様にして印刷性能を評価した。
感光層を構成するバインダーポリマー、重合開始剤、及び赤外線吸収剤の種類、並びに、印刷性能の評価結果を表6に示す。
対して、比較例1〜16における平版印刷版原版は、一般式(I)で表される繰り返し単位を有するバインダーポリマーを含有せず、感光層の未露光部の現像速度が80nm/sec以上、かつ、アルカリ現像液の露光部での浸透速度が100nF/sec以下とならない感光層を備えているため、得られた平版印刷版は、実施例1〜48の平版印刷版に比べ耐刷性が低く、特に、比較例1、4、5、9、10、13及び14における平版印刷版では網点の版飛びがみられた。
Claims (4)
- 下記一般式(I)で表される繰り返し単位を有するバインダーポリマー、赤外線吸収剤(但し、700〜1200nmに吸収を有する骨格を有する構造を含むユニットに結合したメチルエステル基、アリールエステル基、ベンジルエステル基、及びアリルエステル基からなる群から選択されたエステル基を有し、有機溶媒及びアルカリ水溶液に可溶性であり、且つ、700〜1200nmに吸収を有する色素を除く。)、重合開始剤及び重合性化合物を含有することを特徴とする重合性組成物。
(一般式(I)中、R1は水素原子又はメチル基を表し、R2はアルキレン、置換アルキレン、アリーレン、又は置換アリーレン、或いはこれらから選択された2以上がアミド結合又はエステル結合により連結されてなる構造を有し、その原子数が2〜82であり、且つ脂肪族環状構造を有さない連結基を表す。Aは酸素原子又は−NR3−を表し、R3は水素原子又は炭素数1〜10の一価の炭化水素基を表す。nは1〜5の整数を表す。) - 前記一般式(I)で表される繰り返し単位を有するバインダーポリマーにおいて、R2で表される連結基の主骨格を構成する原子数が、1〜30であることを特徴とする請求項1に記載の重合性組成物。
- 支持体上に、請求項1又は請求項2に記載の重合性組成物を含む感光層を備えてなることを特徴とする平版印刷版原版。
- 支持体上に、請求項1又は請求項2に記載の重合性組成物を含み、pH10〜13.5のアルカリ現像液に対する未露光部の現像速度が80nm/sec以上、かつ、該アルカリ現像液の露光部での浸透速度が100nF/sec以下である感光層を備えてなることを特徴とする平版印刷版原版。
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