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JP4466805B2 - 位相シフトマスクブランク及び位相シフトマスク - Google Patents

位相シフトマスクブランク及び位相シフトマスク Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、LSI,VLSI等の高密度半導体集積回路、CCD(電化結合素子),LCD(液晶表示素子)用のカラーフィルター、磁気ヘッドなどの微細加工に用いられる位相シフトマスクブランク及び位相シフトマスク、特に、位相シフト膜によって露光波長の光の強度を減衰させることができるハーフトーン型の位相シフトマスクブランク及び位相シフトマスクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
IC及びLSI等の半導体集積回路の製造をはじめとして、広範囲な用途に用いられているフォトマスクは、基本的には透光性基板上にクロムを主成分とした遮光膜を所定のパターンで形成したものである。近年では半導体集積回路の高集積化などの市場要求に伴ってパターンの微細化が急速に進み、これに対して露光波長の短波長化を図ることにより対応してきた。
【0003】
しかしながら、露光波長の短波長化は解像度を改善する反面、焦点深度の減少を招き、プロセスの安定性が低下し、製品の歩留まりに悪影響を及ぼすという問題があった。
【0004】
このような問題に対して、有効なパターン転写法の一つとして、位相シフト法があり、微細パターンを転写するためのマスクとして位相シフトマスクが使用されている。
【0005】
この位相シフトマスク(ハーフトーン型位相シフトマスク)は、例えば、図5に示したように、基板1上に位相シフター膜2をパターン形成してなるもので、位相シフター膜の存在しない基板露出部(第1光透過部)1aとマスク上のパターン部分を形成している位相シフター部(第2光透過部)2aとにおいて、両者を透過してくる光の位相差を180度とすることで、パターン境界部分の光の干渉により干渉した部分で光強度はゼロとなり、転写像のコントラストを向上させることができるものである。また、位相シフト法を用いることにより、必要な解像度を得る際の焦点深度を増大させることが可能となり、クロム膜等からなる一般的な露光パターンを持つ通常のマスクを用いた場合に比べて、解像度の改善と露光プロセスのマージンを向上させることが可能なものである。
【0006】
上記位相シフトマスクは、位相シフター部の光透過特性によって、完全透過型位相シフトマスクと、ハーフトーン型位相シフトマスクとに、実用的には大別することができる。完全透過型位相シフトマスクは、位相シフター部の光透過率が基板と同等であり、露光波長に対しては透明なマスクである。ハーフトーン型位相シフトマスクは、位相シフター部の光透過率が基板露出部の数%〜数十%程度のものである。
【0007】
図1にハーフトーン型位相シフトマスクブランク、図2にハーフトーン型位相シフトマスクの基本的な構造を示す。図1のハーフトーン型位相シフトマスクブランクは、露光光に対して透明な基板1上にハーフトーン位相シフト膜2を形成したものである。また、図2のハーフトーン型位相シフトマスクは、マスク上のパターン部分を形成するハーフトーン位相シフター部2aと、位相シフト膜が存在しない基板露出部1aを形成したものである。
【0008】
ここで、位相シフター部2aを透過した露光光は基板露出部1aを透過した露光光に対して位相がシフトされる。また、位相シフター部2aを透過した露光光が被転写基板上のレジストに対しては感光しない程度の光強度になるように、位相シフター部2aの透過率は設定される。従って、露光光を実質的に遮光する機能を有する。
【0009】
上記ハーフトーン型位相シフトマスクとしては、構造が簡単な単層型のハーフトーン型位相シフトマスクがある。このような単層型のハーフトーン位相シフトマスクとして、モリブデンシリサイド酸化物(MoSiO)、モリブデンシリサイド酸化窒化物(MoSiON)の材料からなる位相シフターを有するものなどが提案されている(特開平7−140635号公報)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、位相シフトマスクは透明基板上に位相シフトパターンを設け、位相シフト領域で位相差及び透過率が適切な値でないと十分な転写効果が得られない。通常位相シフト膜はスパッタリング法により成膜し、所望の屈折率や消衰係数を得るが、実際に露光をおこなう場合、位相シフトマスクは特定波長のレーザにさらされることになる。多回数におよぶレーザ照射により、位相シフター部の位相差、透過率は徐々に変化する。このため位相シフトマスクとしての機能を有する期間は限られてしまう。
【0011】
このような光学的特性の変化を抑制する手法として位相シフト膜を形成後に熱処理などが行われているが、処理には長い時間を要し、さらに位相シフト膜が汚染されてしまうおそれがあるという問題点がある。
【0012】
本発明は、上記問題点を鑑みなされたもので、長時間使用しても光学的特性の変化が小さい高性能な位相シフトマスクブランク及び位相シフトマスクを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、透明基板上に金属とシリコンとを主成分とした位相シフト膜を少なくとも一層設けてなる位相シフトマスクブランクにおいて、その最表面層に、Mo:5〜30原子%、Si:15〜50原子%、N:30〜60原子%であるモリブデンシリサイド窒化膜を成膜することにより、エキシマレーザ耐性が付与され、エキシマレーザを長時間照射しても光学的特性の劣化の少ない位相シフトマスクブランク及び位相シフトマスクが得られることを見出し、本発明をなすに至った。
【0014】
即ち、本発明は、下記の位相シフトマスクブランク及び位相シフトマスクを提供する。
請求項1:
透明基板上に金属とシリコンとを主成分とした位相シフト膜を少なくとも一層設けてなる位相シフトマスクブランクにおいて、上記位相シフト膜上に、Mo:5〜30原子%、Si:15〜50原子%、N:30〜60原子%であるモリブデンシリサイド窒化膜のキャップ層を形成したことを特徴とする位相シフトマスクブランク。
請求項
上記位相シフト膜をモリブデンシリサイド酸化炭化物又はモリブデンシリサイド酸化窒化炭化物で形成したことを特徴とする請求項1に記載の位相シフトマスクブランク。
請求項
上記キャップ層の厚さが5〜35nmである請求項1又は2に記載の位相シフトマスクブランク。
請求項
上記位相シフトマスクブランクにエキシマレーザをトータルエネルギーとして10kJ/cm2以上照射した時、エキシマレーザ照射前後の位相差の変化量が1度以下、透過率の変化量が0.1%以下である請求項1乃至のいずれか1項に記載の位相シフトマスクブランク。
請求項
上記位相シフト膜と上記キャップ層の両膜を透過する露光光の位相を180±5度変換し、かつ透過率が3〜40%である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の位相シフトマスクブランク。
請求項
請求項1乃至のいずれか1項記載の位相シフトマスクブランクをリソグラフィ法によりパターン形成して得られることを特徴とする位相シフトマスク。
【0015】
本発明によれば、位相シフトマスクブランク及び位相シフトマスクにおける位相シフト膜のエキシマレーザ耐性が付与される。その結果、エキシマレーザ光を長時間照射しても位相差、透過率等の光学的特性の変化を小さくすることができ、高品質な位相シフトマスクが得られ、露光プロセスの安定性が向上し、所望とする微細な幅のパターンを正確に形成することができ、更なる半導体集積回路の微細化、高集積化に十分対応することができるものである。
【0016】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の位相シフトマスクブランクは、図3に示したように、露光光が透過する基板1上に、金属とシリコンを主成分として含む位相シフト膜2を成膜し、さらにこの位相シフト膜2の上にキャップ層3を形成したことを特徴とし、これにより、長期間エキシマレーザが照射されても光学的特性の変化(劣化)が少なく、高品質な位相シフトマスクを得ることができるものである。
【0017】
具体的には、上記位相シフト膜は、Mo,Ti,Ta,Zr,Hf,Nb,V,Co,Cr又はNi等の金属とシリコンを主成分として含み、特にモリブデンシリサイド酸化炭化物(MoSiOC)又はモリブデンシリサイド酸化窒化炭化物(MoSiONC)で形成したものが好ましい。
【0018】
この位相シフト膜の上に形成されるキャップ層は、Mo,Ti,Ta,Zr,Hf,Nb,V,Co,Cr又はNi等の金属とシリコンを主成分として含み、特にモリブデン窒化物(MoSiN)が好ましい。
【0019】
また、上記位相シフト膜とキャップ層とを備えた位相シフトマスクは、両膜を透過する露光光の位相を180±5度変換し、かつ透過率が3〜40%であることが好ましい。なお、上記透明基板は石英又は二酸化珪素を主成分とするものが好ましい。
【0020】
本発明の位相シフト膜の成膜方法としては、反応性スパッタ法が好ましい。この際のスパッタリングターゲットとしては金属とシリコンとを主成分とするものを用いる。この場合、ターゲットは金属とシリコンのみからなるものでも良く、膜の組成を面内で一定に保つために、金属に酸素、窒素、炭素のいずれか、又はこれらを組み合わせて添加したターゲットを用いても構わない。なお、金属の種類としては、Mo,Ti,Ta,Zr,Hf,Nb,V,Co,Cr又はNiなどが挙げられるが、これらの中でモリブデン(Mo)が好ましい。
【0021】
スパッタリング方法としては、直流(DC)電源を用いたものでも、高周波(RF)電源を用いたものでもよく、またマグネトロンスパッタリング方式であっても、コンベンショナル方式であってもよい。なお、成膜装置は通過型でも枚葉型でも構わない。
【0022】
位相シフト膜を成膜する際のスパッタリングガスの組成は、アルゴン等の不活性ガスに酸素ガスや窒素ガス、各種酸化窒素ガス、各種酸化炭素ガス等の炭素を含むガスなどを成膜される位相シフト膜が所望の組成を持つように、適宜に添加することにより成膜することができる。この場合、炭素を含むガスとして、メタン等の各種炭化水素ガス、一酸化炭素や二酸化炭素の酸化炭素ガス等が挙げられるが、二酸化炭素を用いると炭素源及び酸素源として使用できると共に、反応性が低く安定なガスであることから特に好ましい。
【0023】
MoSiOC又はMoSiONCを成膜する際のスパッタリングガスの組成は、アルゴン等の不活性ガスに炭素源になる炭素を含む混合ガスとすることができるが、更に酸素ガスや窒素ガス、各種酸化窒素ガス等を成膜される位相シフト膜が所望の組成を持つように、適宜添加することができる。
【0024】
具体的には、MoSiOCを成膜する場合には、ターゲットとしてモリブデンシリサイドを用い、スパッタガスとしてアルゴンガスと二酸化炭素ガスで反応性スパッタリングすることが好ましい。また、MoSiONC膜を成膜する場合には、ターゲットとしてモリブデンシリサイドを用い、スパッタガスとしてアルゴンガスと二酸化炭素ガスと窒素ガスで反応性スパッタリングを行うことが好ましい。
【0025】
なお、成膜される位相シフト膜の透過率を上げたい時には、膜中に酸素及び窒素が多く取り込まれるようにスパッタリングガスに添加する酸素や窒素を含むガスの量を増やす方法、スパッタリングターゲットに予め酸素や窒素を多く添加した金属シリサイドを用いる方法などにより調整することができる。
【0026】
ここで、モリブデンシリサイド酸化炭化物(MoSiOC)膜の組成はMo:5〜25原子%、特に10〜25原子%、Si:10〜35原子%、特に20〜34原子%、O:30〜70原子%、特に31〜65原子%、C:3〜20原子%、特に3〜15原子%であることが好ましい。モリブデンシリサイド酸化窒化炭化物(MoSiONC)膜の組成はMo:5〜25原子%、特に8〜20原子%、Si:10〜35原子%、特に18〜30原子%、O:30〜60原子%、特に38〜58原子%、N:5〜30原子%、特に6〜20原子%、C:3〜20原子%、特に3〜15原子%であることが好ましい。
【0027】
本発明の位相シフト膜の上に形成されるキャップ層の成膜方法としては、反応性スパッタ法が好ましい。この際のスパッタリングターゲットとしては金属とシリコンとを主成分とするものを用いる。この場合、ターゲットは金属とシリコンのみからなるものでも良く、膜の組成を面内で一定に保つために、金属に窒素を組み合わせて添加したターゲットを用いても構わない。なお、金属の種類としては、Mo,Ti,Ta,Zr,Hf,Nb,V,Co,Cr又はNiなどが挙げられるが、これらの中でモリブデン(Mo)が好ましい。
【0028】
スパッタリング方法としては、直流(DC)電源を用いたものでも、高周波(RF)電源を用いたものでもよく、またマグネトロンスパッタリング方式であっても、コンベンショナル方式であってもよい。なお、成膜装置は通過型でも枚葉型でも構わない。
【0029】
キャップ層を成膜する際のスパッタリングガスの組成は、アルゴン等の不活性ガスに窒素ガスを成膜されるキャップ層が所望の組成を持つように、両ガス組成を調整することにより成膜することができる。
【0030】
モリブデン窒化膜(MoSiN)を成膜する際のスパッタリングガスの組成は、アルゴン等の不活性ガスに窒素ガスを成膜されるキャップ層が所望の組成を持つように、両ガス組成を調整することにより成膜することができる。
【0031】
具体的には、MoSiNを成膜する場合には、ターゲットとしてモリブデンシリサイドを用い、スパッタガスとしてアルゴンガスと窒素ガスで反応性スパッタリングすることが好ましい。
【0032】
なお、成膜されるキャップ層の透過率を上げたい時には、膜中に窒素が多く取り込まれるようにスパッタリングガスに添加する窒素を含むガスの量を増やす方法、スパッタリングターゲットに予め窒素を多く添加した金属シリサイドを用いる方法などにより調整することができる。
【0033】
ここで、モリブデンシリサイド窒化物(MoSiN)膜の組成はMo:5〜30原子%、特に10〜25原子%、Si:15〜50原子%、特に25〜45原子%、N:30〜60原子%、特に35〜55原子%であることが好ましい。
【0034】
更に、キャップ層の厚さは5〜35nm、特に10〜30nmであることが好ましい。
【0035】
最表面層にMoSiNからなるキャップ層を設ける理由は、位相シフト膜(MoSiOC、MoSiONC)にエキシマレーザを照射すると、大気に接している最表面層で酸化が進み、光学的特性の位相差、透過率等が徐々に変化するため、最表面層を緻密で酸化されにくいMoSiN膜で位相シフト膜を覆うことにより、その下のMoSiOC膜やMoSiONC膜の酸化を防止することができる。その結果、エキシマレーザを照射しても位相差、透過率等が変化しなくなる。また、キャップ層であるMoSiN膜の単層膜では、所望の位相差、透過率等の光学的特性が得られ難い等の問題があるため、位相シフト膜として用いることは難しい。
【0036】
上記したように透明基板の上に位相シフト膜、キャップ層と順次積層して構成された位相シフトマスクは、エキシマレーザをトータルエネルギーとして10kJ/cm2以上照射した時、エキシマレーザ照射前後の位相差の変化量が1度以下、透過率の変化量が0.1%以下であることが好ましい。
【0037】
次に、本発明の位相シフトマスクブランクを用いて図2に示したような位相シフトマスクを製造する場合は、図4(A)に示したように、透明基板1上に位相シフト膜2を形成した後、位相シフト膜2上にキャップ層3を形成し、レジスト膜4を形成し、図4(B)に示したように、レジスト膜4をパターニングし、更に、図4(C)に示したように、位相シフト膜2及びキャップ層3をエッチングした後、図4(D)に示したように、レジスト膜4を剥離する方法が採用し得る。この場合、レジスト膜の塗布、パターニング(露光、現像)、レジスト膜の除去は、公知の方法によって行うことができる。
【0038】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0039】
[実施例1]
6”の石英基板上にモリブデンシリサイドターゲットを用いて、スパッタガスとしてArを20sccm、反応性スパッタガスとしてCO2を35.0sccm、N2を35.0sccm流して、放電中のガス圧0.3Pa、4.9w/cm2、DCスパッタ法にてMoSiOCNを138nm成膜した。
【0040】
この位相シフト膜(MoSiOCN膜)上にモリブデンシリサイドをターゲットにして、Arを5sccm、N2を60sccm流して、放電中のガス圧0.3Pa、4.9w/cm2、DCスパッタ法にてMoSiNをキャップ層として30nm成膜した。
【0041】
得られた膜のエキシマレーザ(パワー:8mJ/cm2/Pulse トータル10kJ/cm2)照射前後の位相差・透過率をMPM−248(LASERTEC社製)を用いて測定したところ、照射前の位相差183.5度、透過率5.5%、照射後の位相差183.0度、透過率5.6%であった。その結果を表1に示す。
【0042】
[比較例1]
6”の石英基板上にモリブデンシリサイドターゲットを用いて、スパッタガスとしてArを20sccm、反応性スパッタガスとしてCO2を27.0sccm、N2を27.0sccm流して、放電中のガス圧0.3Pa、4.9w/cm2、DCスパッタ法にてMoSiOCNを145nm成膜した。
【0043】
得られた膜のエキシマレーザ(パワー:8mJ/cm2/Pulse トータル10kJ/cm2)照射前後の位相差、透過率をMPM−248(LASERTEC社製)を用いて測定したところ、照射前の位相差186.2度、透過率5.2%、照射後の位相差184.2度、透過率5.7%であった。その結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
Figure 0004466805
【0045】
表から明らかに、キャップ層を形成した位相シフトマスクの方がレーザ照射前後の位相差・透過率の変化量が小さい膜構成といえる。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、キャップ層を持つ位相シフトマスクは、エキシマレーザ耐性が付与され、エキシマレーザを長時間照射しても光学的特性が変化しない高品質な位相シフトマスクブランク及び位相シフトマスクが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の位相シフトマスクブランクの断面図である。
【図2】従来の位相シフトマスクの断面図である。
【図3】本発明の一実施例に係る位相シフトマスクブランクの断面図である。
【図4】本発明の位相シフトマスクの製造工程の一例を説明する断面図であり、(A)はレジスト膜を形成した状態、(B)はレジスト膜をパターニングした状態、(C)はエッチングを行った状態、(D)はレジスト膜を除去した状態である。
【図5】(A),(B)は位相シフトマスクの原理を説明する図であり、(B)は(A)の部分拡大図である。
【符号の説明】
1 基板
2 位相シフト膜
3 キャップ層

Claims (6)

  1. 透明基板上に金属とシリコンとを主成分とした位相シフト膜を少なくとも一層設けてなる位相シフトマスクブランクにおいて、上記位相シフト膜上に、Mo:5〜30原子%、Si:15〜50原子%、N:30〜60原子%であるモリブデンシリサイド窒化膜のキャップ層を形成したことを特徴とする位相シフトマスクブランク。
  2. 上記位相シフト膜をモリブデンシリサイド酸化炭化物又はモリブデンシリサイド酸化窒化炭化物で形成したことを特徴とする請求項1に記載の位相シフトマスクブランク。
  3. 上記キャップ層の厚さが5〜35nmである請求項1又は2に記載の位相シフトマスクブランク。
  4. 上記位相シフトマスクブランクにエキシマレーザをトータルエネルギーとして10kJ/cm2以上照射した時、エキシマレーザ照射前後の位相差の変化量が1度以下、透過率の変化量が0.1%以下である請求項1乃至のいずれか1項に記載の位相シフトマスクブランク。
  5. 上記位相シフト膜と上記キャップ層の両膜を透過する露光光の位相を180±5度変換し、かつ透過率が3〜40%である請求項1乃至のいずれか1項に記載の位相シフトマスクブランク。
  6. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の位相シフトマスクブランクをリソグラフィ法によりパターン形成して得られることを特徴とする位相シフトマスク。
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