JP4459673B2 - 印刷物及びその作製方法 - Google Patents
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Description
その中で、材料費や、印刷コストが比較的安価な、パールインキを使用する技術が使用され始めている。
パールインキを使用する偽造防止技術は、インキ中に含まれる光を多重反射する顔料の反射光が角度によって異なる色に見える特徴を利用している。
パールインキによる印刷物の作製にあたっては、コーティング,スクリーン印刷,凹版印刷,オフセット印刷,凸版印刷等の方法で印刷される。
例えば、コーティングでは、パターン状の印刷ができない。
また、スクリーン印刷による微細なパターン印刷は、版の耐刷力が低く、大量の製造には適しない。
また、凹版印刷は、版作製のためのコストがかかる上に、印刷されたインキや印刷物の乾燥のためにスピードが上がらず、そのために印刷単価が高くなる。
また、オフセット印刷,凸版印刷による方法は、通常の印刷条件と比較してインキの盛りを多目に印刷することになるために、細密な絵柄の印刷ができなくなる。
そこで、安価に製造できて、比較的小規模の生産にも適したパールインキを使用した印刷物とその作製技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、ストライプ状に形成されたパール発色部分が蛇行するために、部分的に形成される隠蔽部分との相対位置が変化し、金券類,証明書類などに使用する技術として相応しくない。
前記第2の印刷領域が、基紙の色と拡散反射色が同一となるインキによって印刷され、前記第2の印刷領域の内側に形成されたパターンから、前記第1の印刷領域に印刷された前記パールインキが表出するようにしたことを特徴とするものである。
2)また、請求項2に記載の印刷物の作製方法によれば、基紙の表面にパールインキによって 第1の印刷領域を形成し、基紙の色と拡散反射が
同一となるインキによって第2の印刷領域を前記第1の印刷領域を内包するように形成し、前記第2の印刷領域の内側に形成されたパターンから第1の印刷領域に形成されたインキ面を表出させたことを特徴とすることによって、パールインキによる細密な図柄を効果的に形成することができる。
図1は、本発明の印刷物の一例について説明するための図,図2は、第1の印刷領域と、第2の印刷領域について説明するための図,図3は、図2のA−A線断面図,図4は、第1の印刷領域をコーティングにより形成した場合の従来技術の問題点について説明するための図,図5は、図4に対して本発明が適用された場合について説明するための図,である。
図1に示すように、商品券1に第1の印刷領域11が点線で示すようなパターンで印刷されている。
また、第1の印刷領域(以下第1のパターンという。)を覆うように第2の印刷領域(以下第2のパターンという。)12が印刷されている。第1のパターンの内側に形成されている第2のパターン12の内側部分である「リボン」状のパターンは、判り易いように実線で表示されているが、実際は無色の境界を形成している。
第2のパターンの外側の境界は表示していないが、第1のパターンの外側境界を包含し、商品券1の基紙の表面と同一な拡散反射色を呈して形成されている。
商品券には、例えば、「商品券」,「100,000円券」,その他表示していないが、背景パターンの一部である「印刷地紋」等の、第3の印刷領域(以下第3のパターンという。)13が印刷される。
前記地紋などの第3のパターンが第2のパターンの周縁に被さるように印刷された場合、基紙と第2のパターンの境界がよりわかりにくくなり、より効果的である。
図1の商品券の、右上の第2のパターンを見えるように表示すると図2のようになる。
まず、基紙(表示せず)の表面にa図に示すような、第1のパターン11を印刷する。印刷された第1のパターンを覆い隠すようにb図に示すような第2のパターン12を印刷する。
第2のパターン12は、b図に示すように、外側の境界12−1と、内側のパターンを形成する内側の境界12−2で構成されている。内側の境界12−2によって形成されるパターンの内側には、第2のパターンを構成する印刷インキは形成されず、第1のパターン11の印刷インキが表出する。
商品券1の基紙10、例えば、上質紙,コート紙,和紙などの片面に、まず、第1のパターン11が印刷され、第1のパターンの印刷インキが形成される。次に、第1のパターン11を覆い隠すように第2のパターン12が印刷され、第2のパターンの印刷インキが形成される。
図2で説明した第2のパターン12の内側のパターン12−2の部分は、印刷インキが形成されず、第1のパターン11の印刷インキが表出している。
パールインキは、真珠光沢を有する太刀魚や、淡水魚の鱗を生成して得られたグアニンの結晶や、天然雲母(マイカ)と酸化チタンから作られるパール顔料と呼ばれる無機顔料を透明なメジウムで溶いて印刷適性を付与したインキである。
パール顔料には、シルバータイプと、虹彩色タイプ、着色タイプがある。
シルバータイプは銀白色パールで、酸化チタンの被覆率や粒度の違いによって再現する。また、虹彩色タイプは光の干渉によって虹彩色に見えるもので、酸化チタン層の膜厚によって再現する。また、着色タイプは酸化チタンと、酸化鉄をコーティングしたものである。
また、メジウムは、ワニス単体、または、白色顔料のみを分散した無彩色のインキで、着色顔料が入っていないために印刷された部分は透明感を伴う。
メジウムに添加物を加え、光沢を付与させたり、マット状に仕上げることもできる。
減色混合の原色、即ち、イエロー(黄)、マゼンタ(紅)、シアン(藍)の3色に、ブラック(墨)を加えた4色を1セットとし、この4色のインキを重ね合わせれば全ての色が再現できるインキのことをプロセスインキという。
色の濃淡は、網点を大きくしたり、小さくしたりして再現する。また、これらインキを所定の配合比で混合すれば1色で前記重ね刷りにより再現した色が得られる。
第2のパターンは、第1のパターンのエッジ(外側周縁)を隠蔽する必要があるために屈折率が高いインキによって印刷される。インキの隠蔽性を高めるために屈折率が高い、例えば、シリカ,炭酸カルシウム,酸化チタン等、白色の無機酸化物を微粒子にしてメジウムと混ぜ合わせて作製する。
オフセット印刷方式,凸版印刷方式で印刷する場合は、パール発色効果を高めるために、インキ厚を厚めに印刷する。
次に、第2のパターン12の領域を隠蔽性が高いインキを使用して、凸版印刷方式、または、オフセット印刷方式で印刷する。
第2のパターン12と、基紙10の境界部分に色差が生じないようにインキの色が調整されるが、印刷に当っては、CIELab表色系(国際照明委員会によって認定された表色系)でいうΔE(デルタE)が2以下に収まるように印刷する。
ΔEは、CIELab表色系で2つの異なった色を管理する基準で、ΔE2の差とは、通常の人の視覚では前記境界を判別することは難しい。
図4,図5共に、商品券1には商品券の短辺側、即ち幅方向に対し平行に第1のパターンがコーティングされている。
また、前記第1のパターンの一部、または、全部を覆うように第2のパターンが印刷によって形成されている。
第2のパターンは、外側境界線と、内側に形成された図柄の境界線で構成されている。
図4において、第1のパターン110が商品券1の右側に所定の幅1100で形成されている。また、第2のパターンの内側に形成された図柄120−2が商品券1の右端からXの位置に形成されている。
図4に示す第1のパターンの幅1100は、ロールコータ−によってコーティングされるために、商品券1の右端からX1の範囲で変動する。
一方、第2のパターンの幅1200(120−1及び120−2)は定位置に印刷され、前記第1のパターンの幅1100が右に蛇行すると、第1のパターンと第2のパターンが最大X1ずれて、見当ずれ領域100,110−1が発生する。
その結果変動する第1のパターンの幅1110は、第2のパターンの幅1210の範囲内に収まり、図4に示す「見当ずれ領域」100,110−1は、見た目上では発生しない。
図2を参照して本発明の印刷物と、印刷物の作成方法の実施例について説明する。
まず、重さ64g/m2の上質紙の片面表面に、第1のパターンとして図2のa図に示すパターンをパールインキで印刷した。
印刷方式は、シルクスクリーン方式とし、100線/インチの版を使用した。
印刷に使用したパールインキのパール顔料は、商品名イリオジン(メルク社販売)を使用し、シルクスクリーン用のメジウムで調合した。
上記、十分乾燥させた第1のパターンの上に、図2のb図に示すような第2のパターンを特別に隠蔽性を高めたオフセットインキで印刷した。
隠蔽性を高めたオフセットインキは、前記白色の無機酸化物を主体として作製したインキをベースにして基紙である上質紙の表面の色に合わせ、近似の色で調合した。
第2のパターンの印刷に当っては、第2のパターンと基紙との視覚的色差がCIELab表色系でいうΔE(デルタE)が2に収まるように印刷した。
基紙を所定の角度に傾けることによって第2のパターンの内側に表出したパターンが、その部分だけパールインキで印刷されたパターンのように輝いて見え、角度を元に戻すと第2のパターンの内側境界線だけが印刷された印刷物として視認された。
10 基材
11,110,111 第1のパターン
12,120,121 第2のパターン
12−1,120−1 第2のパターンの外側境界
12−2,120−2 第2のパターンの内側境界(図柄パターン)
13 第3のパターン
14 第2のパターンの一部である図柄の正規な印刷位置
100,110−1 見当ズレ領域(第1のパターンと第2のパターンのずれによって生ずる不良
パターン)
1100,1110 第1のパターンの幅
1200,1210 第2のパターンの幅
Claims (2)
- 基紙の一方の面の一部に、第1の印刷領域と、前記第1の印刷領域を内包し内側に第1の印刷領域を表出するパターンが形成された第2の印刷領域を有する印刷物であって、
前記第1の印刷領域が、観察する角度によって異なる色に変化するパールインキによって印刷され、
前記第2の印刷領域が、基紙の色と拡散反射色が同一となるインキによって印刷され、
前記第2の印刷領域の内側に形成されたパターンから、前記第1の印刷領域に印刷された前記パールインキが表出するようにしたことを特徴とする印刷物。 - 請求項1に記載の印刷物の作製方法であって、
基紙の表面にパールインキによって第1の印刷領域を形成し、基紙の色と拡散反射色が同一となるインキによって第2の印刷領域を前記第1の印刷領域を内包するように形成し、前記第2の印刷領域の内側に形成されたパターンから第1の印刷領域に形成されたインキ面を表出させたことを特徴とする印刷物の作製方法。
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