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JP4453179B2 - 分割繊維及びこれを用いた繊維成形体 - Google Patents

分割繊維及びこれを用いた繊維成形体 Download PDF

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JP4453179B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、分割性に優れた分割型複合繊維に関する。さらに詳しくはバッテリセパレーター、ワイパー、フィルターなどの産業資材分野、おむつ、ナプキンなどの衛生材料分野、また衣料分野にも好適に用いることのできる分割性に優れた分割型複合繊維及びこれを用いた繊維成形体及び積層繊維成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、極細繊維を得る方法として、海島型や分割型の複合繊維が知られている。海島型複合繊維を用いる方法は、複数成分を組み合せて紡糸して海島型複合繊維とし、得られた該複合繊維の1成分を溶解除去することにより、極細繊維を得るものである。この方法は、非常に細い繊維を得ることができる反面、1成分を溶解除去するために非経済的である。一方、分割型複合繊維を用いる方法は、複数成分の樹脂を組み合せて紡糸して複合繊維とし、得られた該複合繊維を物理的応力や樹脂の化学薬品に対する収縮差などを利用して、該分割型複合繊維を多数の繊維に分割して極細繊維を得るものである。
【0003】
例えば、ポリエステル樹脂とポリオレフィン樹脂の組み合せ、ポリエステル樹脂とポリアミド樹脂の組合せ、ポリアミド樹脂とポリオレフィン樹脂の組み合わせに代表される分割型複合繊維を極細細繊化し、不織布等に加工する際、高圧液体流処理等の分割細繊化工程が不織布化工程の律速段階となる。また分割細繊化に要するエネルギーコストも大きいといった問題があった。
【0004】
一方、ポリオレフィン系樹脂同士、ポリエステル系樹脂同士、ポリアミド系樹脂同士などの同系樹脂の組み合せでは、前記異種ポリマーに比べて比較的樹脂の相溶性が良いため、前記のような問題がさらに大きくなり、分割細繊化させるためには、物理的衝撃をさらに大きくする必要がある。このため、得られた不織布は、分割された部分と分割されない部分が存在したり、繊維が物理的衝撃で動き、目付の厚い部分と薄い部分ができるなど、いわゆるむらが生じて地合が悪くなったり、また高圧液体流処理の加工速度を大幅に下げる必要があるなどの問題点があった。
【0005】
この問題点を改善するために特開平4−28922号公報では、オルガノシロキサン及びこれらの変性体を樹脂に添加することにより、同種ポリマー同士の組み合せの分割型複合繊維であっても容易に分割することができることが開示されている。しかしながら、分割性は多少向上するものの、分割された繊維を用いて得られた不織布は強力が低下したり、2次加工での加工性不良などの問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、従来技術の有する問題点を解決するべく、鋭意検討を重ねた。その結果、少なくとも2成分の熱可塑性樹脂から構成された分割型複合繊維断面において、各成分は長軸方向に配列され、繊維断面の一方の片側表面は1成分により覆われており、紡糸工程における剥離防止、延伸工程や後処理工程での取り扱いに優れるため、細繊化が可能である。また、他方の片側表面は2成分が交互に表面に露出していることで分割性にも優れている。さらに該断面が屈曲、湾曲あるいは扁平形状の複合繊維であって、該断面の長軸Lと短軸Wの比(L/W)が3〜20を満足した分割型複合繊維とすることで、より分割し易い分割型複合繊維となり、かつ、該分割型複合繊維を用いると緻密で地合の良い繊維成形体が得られることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
以上の記述から明らかなように、本発明の目的は分割性を向上させるための添加剤を一切添加せずに、同系樹脂同士の組み合わせであっても、分割性に優れた分割型複合繊維を提供すると共に緻密で地合の良い繊維成形体及び該成形体を用いた製品を提供することである。
【0007】
【問題を解決するための手段】
本発明は以下の構成を有する。
(1)少なくとも2成分の熱可塑性樹脂から構成された分割型複合繊維であって、繊維断面における各成分は長軸方向に配列され、繊維断面の一方の片側表面は1成分のみで覆われ、他方の片側表面は2成分が交互に表面に露出していることを特徴とする分割型複合繊維。
【0008】
(2)分割型複合繊維の繊維断面が屈曲、湾曲もしくは扁平形状の複合繊維であって、該断面の長軸Lと短軸Wとの比(L/W)が3〜20であることを特徴とする前記(1)項記載の分割型複合繊維。
【0009】
(3)分割型複合繊維の繊維断面において、屈曲もしくは湾曲により囲まれた面積S1と該分割型複合繊維の断面積S2の比(S1/S2)が0.2〜1.0である前記(2)項記載の分割型複合繊維。
【0010】
(4)繊維成形後の該繊維を構成する少なくとも2成分の熱可塑性樹脂のメルトフローレートがいずれも10〜100g/10分であり、かつ該熱可塑性樹脂のうち、融点が最も高い樹脂成分(以下、A成分という)のメルトフローレート(MFR−A)と、融点が最も低い樹脂成分(以下、B成分という)のメルトフローレート(MFR−B)との比(MFR−A/MFR−B)が0.1〜5である前記(1)〜(3)項のいずれか1項記載の分割型複合繊維。
【0011】
(5)分割型複合繊維の繊維断面において、繊維を構成するB成分の繊維外周面長aと、隣接成分との接触長bとの比(a/b)が0.1〜2.5である前記(1)〜(4)項のいずれか1項記載の分割型複合繊維。
【0012】
(6)分割型複合繊維の繊維断面において、短軸Wと、B成分の繊維表面部までの厚みcとの比(c/W)が0.1〜0.5である前記(1)〜(5)項のいずれか1項記載の分割型複合繊維。
【0013】
(7)少なくとも2成分の熱可塑性樹脂の組合せが、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂及びポリエステル系樹脂である前記(1)〜(6)項のいずれか1項記載の分割型複合繊維。
【0014】
(8)分割型複合繊維の分割前の単糸繊度が0.5〜10デシテックス、分割後の単糸繊度が0.5デシテックス以下である前記(1)〜(7)項のいずれか1項記載の分割型複合繊維。
【0015】
(9)前記(1)〜(8)項のいずれか1項記載の分割型複合繊維を少なくとも30重量%以上含み、かつ該分割型複合繊維の50%以上が分割している繊維成形体。
【0016】
(10)繊維成形体が繊維集合体である前記(9)項記載の繊維成形体。
【0017】
(11)繊維成形体がスパンボンド法により得られる繊維集合体である前記(9)項もしくは前記(10)項記載の繊維成形体。
【0018】
(12)前記(9)〜(11)項のいずれか1項記載の繊維成形体の片面または両面に他のシートを積層してなる積層繊維成形体。
【0019】
(13)前記(9)〜(11)項のいずれか1項記載の繊維成形体を他のシートの両面に積層してなる積層繊維成形体。
【0020】
(14)前記(12)項もしくは前記(13)項記載のシートが不織布、フィルム、編物、織物の少なくとも1種から選ばれた積層繊維成形体。
【0021】
(15)前記(9)〜(14)項のいずれか1項記載の繊維成形体もしくは積層繊維成形体を用いた吸収性物品。
【0022】
(16)前記(9)〜(14)項のいずれか1項記載の繊維成形体もしくは積層繊維成形体を用いたワイパー。
【0023】
(17)前記(9)〜(14)のいずれか1項記載の繊維成形体もしくは積層繊維成形体を用いたバッテリーセパレーター。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の分割型複合繊維に用いる熱可塑性樹脂は、溶融紡糸工程で繊維成形性を有するものであれば特に限定されないが、例えばポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等を好適に使用される樹脂として挙げることができる。
【0025】
ポリエステル系樹脂としては、酸成分としてテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸もしくはアジピン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸またはこれらのエステル類と、アルコール成分としてエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等のジオール化合物とから合成された単独重合体ポリエステルないし共重合体ポリエステルであり、上記ポリエステルにパラオキシ安息香酸、5−ナトリウムスルフォイソフタール酸、ポリアルキレングリコール、ペンタエリスリトール等が添加もしくは共重合されているものも含まれる。
【0026】
ポリアミド系重合体としては、6,6−ナイロン、6,10−ナイロン、6−ナイロン、1,1−ナイロン、1,2−ナイロン、4−ナイロン、4,6−ナイロン及びこれらを主体とする共重合体等を例示することができる。
【0027】
一方、ポリオレフィン系樹脂としては、炭素数が2〜8個の脂肪族α−オレフィン、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン等の単独重合体又はこれらのα−オレフィンの2種以上の共重合体、前記α−オレフィンと他のオレフィン及び/または少量の他のエチレン系不飽和モノマー、例えばブタジエン、イソプレン、ペンタジエン−1、スチレン、α−メチルスチレン等のエチレン系不飽和モノマーとの共重合体及びこれらの2種以上の混合物を挙げることができる。
【0028】
代表的なポリオレフィン系樹脂としては、ポリプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂を挙げることができ、該ポリプロピレン系樹脂としては、例えばプロピレン単独重合体、プロピレンを70重量%以上含有するプロピレンとプロピレン以外の上記α−オレフィンとの共重合体、例えばエチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体等を挙げることができる。
【0029】
また、ポリエチレン系樹脂としては、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE)等を挙げることができる。
【0030】
熱可塑性樹脂のメルトフローレート(以下、MFRという場合あり)のうち、ポリプロピレン系樹脂のMFR(230℃、2.18N)及びポリエチレン系樹脂のMFR(190℃、2.18N)は、紡糸可能な範囲であれば特に限定されることはないが、1〜100g/10分が好ましく、より好ましくは、5〜70g/10分である。
【0031】
前記以外の熱可塑性樹脂としては、例えばビニル系重合体が用いられ、具体的には、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、エチレン酢酸ビニル共重合体、シンジオタクチックポリスチレンまたはこれらの共重合体を使用することができる。
【0032】
本発明の分割型複合繊維は、前記の中、少なくとも2成分の熱可塑性樹脂を任意に組み合せることが可能であるが、衣料用途など染色が必要な分野では、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂を主とした組み合わせが好適である。また耐薬品性、軽量性及びコストが要求される産業資材分野及び衛生材料分野等では、耐薬品性が高く、コスト的に有利なポリオレフィン系樹脂を主体とした組み合わせが例示でき、中でも耐薬品性が要求される分野には、ポリプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂の組み合わせが好適である。
【0033】
ここで前記熱可塑性樹脂は任意の組み合わせが可能であるが、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂とポリエチレンテレフタレート樹脂の組み合わせ、ポリプロピレン樹脂とポリプロピレン樹脂の組み合わせのような全く同一樹脂の組み合せ及び同一構成比を有する混合物の組み合せは本発明の範疇から除外される。
【0034】
本発明の分割型複合繊維に好適に使用されるポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂の2成分の組み合せにあっては、該ポリプロピレン系樹脂が融点が最も高い樹脂成分(高融点樹脂または、A成分と略す場合あり)となる。かかるポリプロピレン系樹脂は具体的には、チーグラーナッタ触媒、メタロセン触媒等で重合されたシンジオタクチックポリプロピレン、アイソタクチックポリプロピレンが例示できる。また、本発明の分割型複合繊維を構成する少なくとも2成分の熱可塑性樹脂のうち、A成分のMFRをMFR−Aとし、B成分のMFRをMFR−Bとしたとき、A成分である該ポリプロピレン系樹脂のMFR−Aは、溶融紡糸可能な範囲であれば良く、紡糸条件等の変更で、繊維成形後のMFR−Aが10〜100g/10分の範囲内であれば特に問題はない。繊維成形後のMFR−Aは、より好ましくは、10〜70g/10分である。繊維成形後のMFR−Aが10g/10分未満、もしくは100g/10分を超える場合は、可紡性良く、細い繊維に紡糸することが困難となる。
【0035】
ポリエチレン系樹脂は、前記2成分の組み合わせにあっては、融点が最も低い樹脂成分(低融点樹脂またはB成分と略す場合あり)であって、具体的には、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンを例示することができる。また、これらポリエチレンの2種以上の混合物であっても良い。原料としてのポリエチレン系樹脂のMFR−Bは溶融紡糸可能な範囲であれば良く、紡糸条件等の変更で、繊維成形後のMFR−Bが10〜100g/10分の範囲内であれば特に問題はない。繊維成形後のMFR−Bは、より好ましくは、10〜60g/10分である。MFR−Bが1g/10分未満、もしくは100g/10分を超える場合は、可紡性良く、細い繊維に紡糸することが困難となる。
【0036】
MFRの比(MFR−A/MFR−B)は、0.1〜5であることが好ましく、さらに好ましくは、0.5〜3である。この値が0.1未満であったり、5を超える場合には、溶融紡糸時の2成分の口金内の流れ性、屈曲、湾曲、もしくは扁平形状に吐出された後の溶融張力差、冷却時の粘度上昇の差が大きくなるなどの要因上、曳糸性を維持することが困難となる。
【0037】
本発明に使用する熱可塑性樹脂には、本発明の効果を妨げない範囲内でさらに、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、造核剤、エポキシ安定剤、滑剤、抗菌剤、難燃剤、帯電防止材、顔料、可塑剤、親水剤などの添加剤を適宜必要に応じて添加しても良い。
【0038】
次に本発明の分割型複合繊維の繊維断面について図面を用いて説明する。
本発明の分割型複合繊維は、例えば図1に例示したような少なくとも2成分の熱可塑性樹脂から構成され、繊維断面において、各成分は長軸方向に交互に配列され、かつ、該断面が屈曲、湾曲もしくは扁平形状の複合繊維であって、該断面の長軸Lと短軸Wの比(L/W)が3〜20の分割型複合繊維である。ここで長軸Lとは、各成分が交互に隣接される方向で、かつ、断面形状の最も長い部分の長さを表す(図1参照)。短軸Wとは、各成分の接触面方向、即ち断面形状の厚みを表す(図1参照)。L/Wの比が3以上であると、通常の円断面分割型複合繊維、例えば放射状、積層状分割型複合繊維と比べて、分割セグメント数および繊度が同じである場合、表面積が大きく、また、隣接成分同士の接触面積は小さくなるため、高圧液体流を効果的に該複合繊維に受けることができ、同じ水圧であっても分割し易くなる。また、20を超えると効果的に高圧液体流を複合繊維が受けることができるが、曳糸性の維持、口金の単位面積当たりの孔数が少なくなり、生産性が悪くなるなどの問題が発生する。
【0039】
さらに、断面形状が屈曲、湾曲もしくは扁平形状をしていることでさらに分割性が向上する。繊維断面形状が直線であるもの(図11参照)と比べて、製糸工程中、例えば紡糸工程で得られた未延伸糸を延伸工程で延伸する場合、速度差のあるロール間で集束された繊維は強い応力で延伸されるが、この時繊維同士は高い圧力で圧迫されることとなる。また短繊維とする場合には、カット工程で延伸工程と同等以上の強い圧力で繊維同士が圧迫されることとなる。このため、屈曲もしくは湾曲した繊維断面を有する本発明の分割型複合繊維は、直線状の断面形状と比べて、非常に潰され易く、即ち分割が部分的に進行することとなる。また分割しなくても該複合繊維の各成分の接触界面には歪みが加わり、本発明の分割型複合繊維は非常に分割し易くなる。
【0040】
このように製糸工程中で、すでに部分的に分割が進行している場合は、抄紙法が好適に使用できる。抄紙法の場合、すでに部分的に分割が進行している方が抄紙の段階で緻密な地合の良いウェブとなり好ましい。また製糸工程中での分割の進行を極力抑えたい場合は、延伸倍率を低く設定することが有効である。具体的には、延伸糸伸度が未延伸糸伸度の20%以上を有することが好ましい。ここで屈曲もしくは湾曲した断面形状は、特に限定されるものではなく、例えば、C型(図1〜5及び10参照)、S字型(図7参照)、M字型、N字型、L字型、V字型、W型(図8参照)、中空型(図9参照)、波型などを挙げることができる。ただし、本発明はこれらの断面形状に限定されるものではない。また、種々の断面形状の混合物であっても良い。
さらに、偏平形状としては、例えばU型、馬蹄形型や該U型、馬蹄形型の湾曲部が圧縮されて偏平になった断面形状を挙げることができるが、本発明はこれらの断面形状に限定されるものではない。
【0041】
前記のように本発明の分割型複合繊維の繊維断面形状は、長軸方向に屈曲、湾曲もしくは偏平形状しているため、延伸、カット工程と同様な効果をカレンダーロール同士の加圧によっても行うことができる。従って、例えばスパンボンド法のような未延伸糸状態の長繊維をそのままコンベアーに集積した場合であっても、加圧されたカレンダーロール間を通過させることにより、分割、細繊化された繊維集合体とすることができる。また従来のスパンボンド法で得られ、オムツなどの衛生材料に採用されている繊度は、約2.2dtex前後が主流であるが、本発明の分割型複合繊維は繊維断面の一方の片側表面が1成分により覆われているため、相溶性の悪い樹脂の組み合わせにおいても、紡糸中の剥離等による可紡性悪化が起こらず、従来品と同等の繊度を得ることができる。
【0042】
本発明の分割型複合繊維を構成する樹脂のB成分の繊維外周弧長a(繊維外周面長a)と、隣接成分との接触長bとの比(a/b)は、0.1〜2.5を満足することが好ましい。該比(a/b)が0.1未満であると、隣接成分との接触面積が繊維外周面に比べて大きくなり、薄片が積層した構造となり高分割率を達成するには、高エネルギーが必要となる。また、2.5を超えると分割数が少なくなるか、もしくは偏平形状の厚みが薄くなりすぎるため、可紡性良く生産することが非常に難しくなる。
【0043】
さらに本発明の分割型複合繊維の繊維断面において、短軸Wと、B成分の繊維表面部までの厚みcとの比(c/W)が0.1〜0.5を満足することが好ましい。ここで短軸Wとは各成分の接触面方向、即ち断面形状の厚みを表す(図1参照)。厚みcとは断面形状の厚み短軸WからB成分の接触長さbを差し引いた値(W−b)、即ちA成分に覆われているB成分の繊維表面部までの厚みを表す(図1参照)。該(c/W)の比が0.1未満であると、紡糸工程中に隣接樹脂の剥離などにより、可紡性に問題がある。また、0.5を超えると紡糸工程中の可紡性は良好であるが、分割処理後の分割性が悪くなるなどの問題が発生する。
【0044】
また、本発明の分割型複合繊維の繊維断面において、屈曲や湾曲により囲まれた面積S1と該分割型複合繊維の断面積S2(図6参照)の比(S1/S2)が0.2〜1.0を満足することが好ましい。ここでS1は、本発明の分割型複合繊維の繊維断面において、長軸の両端を結んだ直線と屈曲あるいは湾曲により囲まれた部分を表し、屈曲あるいは湾曲の度合いを表す。即ちS1が大きくなれば長軸が大きく屈曲あるいは湾曲することなる。該比(S1/S2)は、0.2以上を満足することが好ましい。0.2未満であると、屈曲や湾曲が小さく、前記、屈曲や湾曲による効果が小さくなる。また1.0を越えると該複合繊維の長軸が長くなりすぎるか、または厚みが極端に薄くなるなどの問題から生産性を維持することが困難となる。
【0045】
本発明の分割型複合繊維は、前記のような繊維断面形状を取ることにより、従来の分割型複合繊維では、非常に分割し難く、分割させるために高エネルギーが必要であった同系樹脂の組み合わせ、特にポリオレフィン系樹脂同士の組み合わせであっても、分割性に優れ、容易に分割させることができる。また、ポリオレフィン系樹脂とポリエステル系樹脂の組み合わせのような、非相溶性であっても、繊維断面の一方の片側表面が樹脂により覆われていることで、紡糸工程における細繊化が可能であり、さらに後処理工程においての取り扱いが容易である。また、抄紙法で用いる短繊維で構成されたウェブであっても、地合良く高分割率で分割させることができる。以上のことから、本発明の分割型複合繊維は相溶性、非相溶性の色々な樹脂同士の組み合わせに用いることができる。ここで本発明の分割型複合繊維の繊維断面を得るために用いる紡糸用口金は、該分割複合繊維が得られるものであれば特に限定されることはないが、例えば、細孔がC型、S字型、M字型、N字型、L字型、V型、W型、波型、U型、馬蹄形型等に配置された口金を用いることができる。
【0046】
本発明の分割型複合繊維において、少なくとも2成分の熱可塑性樹脂から構成される該複合繊維の複合比は、10/90〜90/10重量%の範囲でその用いた成分樹脂の合計が100重量%であれば良く、より好ましくは30/70〜70/30重量%であり、最も好ましくは、40/60〜60/40重量%である。かかる範囲の複合比とすることにより、少なくとも2種類の熱可塑性樹脂が均一に配置された断面形状となり、より均一な繊維成形体とすることができる。
【0047】
本発明で得られる分割型複合繊維を高圧液体流処理等で分割する場合、分割後の極細繊維の平均繊度は0.5デシテックス(dtexと記する場合あり)以下で、特に0.3デシテックス以下となることが好ましい。従って分割型複合繊維の分割セグメント数は、極細繊維の平均繊度が0.5デシテックス以下となるように決めれば良く、分割セグメント数が多ければ分割後の繊度が小さくなる利点があるが、実際には繊維製造上の容易さから4〜32セグメント数とすることが好ましい。
【0048】
分割前の単糸繊度は、特に限定されることはないが、0.5〜10.0デシテックスであることが好ましく、より好ましくは、1.0〜6.0デシテックスである。また個々のセグメントの繊度は同一である必要はなく、分割型複合繊維が完全に分割していない場合には、未分割の分割繊維と完全に分割した極細繊維との中間に複数の異なった繊度の繊維が混在していても良い。
【0049】
以下、本発明の分割型複合繊維の1例として、ポリプロピレン樹脂と高密度ポリエチレン樹脂の2成分を組み合わせた分割複合繊維の製造方法を例示する。
通常の溶融紡糸機を用いて前記樹脂からなる長繊維を紡出する。紡糸に際し、紡糸温度は200〜330℃の範囲で紡糸することが好ましく、引き取り速度は40m/分〜1500m/分程度とするのが良い。延伸は必要に応じて行っても良く、延伸を行う場合、延伸倍率は通常3〜9倍程度とするのが良い。さらに得られたトウは所定長に切断して短繊維とする。以上は短繊維の製造工程を開示したが、トウを切断せず、長繊維トウを分繊ガイドなどによりウェブとすることもできる。その後は必要に応じて高次加工工程を経て、種々、用途に応じて繊維成形体に形成される。また、紡糸延伸後、フィラメント糸等として巻き取り、これを編成または織成して編織物とした繊維成形体あるいは前記短繊維を紡績糸とした後、これを編成または織成して編織物とした繊維成形体に形成しても良い。
【0050】
つまり、ここで繊維成形体とは、布状の形態であればいかなるものでも良く、例えば織物、編物、不織布あるいは不織繊維集合体などが挙げられる。また、混綿、混紡、混繊、交撚、交編、交繊等の方法で布状の形態にしたものも含まれる。さらに不織繊維集合体とは、例えばカード法、エアレイド法、もしくは抄紙法などの方法で均一にしたウェブ状物あるいはこのウェブ状物に織物、編物、不織布を種々積層したものなどをいう。
【0051】
かかる工程において、繊維を紡出後、繊維の静電気防止、繊維成形体への加工性向上のための平滑性付与などを目的として界面活性剤を繊維表面に付着させることができる。界面活性剤の種類、濃度は用途に合わせて適宜調整する。付着の方法は、ローラ法、浸漬法、パットドライ法などを用いることができる。付着は、紡糸工程、延伸工程、捲縮工程のいずれで付着させても差し支えない。さらに短繊維、長繊維に問わず、紡糸工程、延伸工程、捲縮工程以外の、例えば繊維成形体に成形後、界面活性剤を付着させることもできる。
【0052】
本発明の分割型複合繊維の繊維長は、特に限定されるものではないが、カード機を用いてウェブを作成する場合は、一般に20〜76mmのものを用い、抄紙法やエアレイド法では、一般に繊維長が2mm〜20mmのものが好ましく用いられる。繊維長が2mm未満の場合には、物理的衝撃で繊維が動いてしまい、分割に必要なエネルギーを繊維自体が受けにくくなってしまう。また、繊維長が76mmを大幅に超える場合はカード機等でのウェブ形成が均一にできず、均一な地合のウェブとするのが難しくなる。
【0053】
本発明の分割型複合繊維からなる繊維成形体の製造方法の一例として、不織布の製造方法を例示する。例えば前記分割型複合繊維製造方法で製造された短繊維を用いて、カード法、エアレイド法、あるいは抄紙法を用いて必要な目付のウェブを作製する。またメルトブロー法、スパンボンド法などで直接ウェブを作製しても良い。前記の方法で作製したウェブを、ニードルパンチ法、高圧液体流処理、加圧されたカレンダーロール等の公知の方法で分割細繊化して繊維成形体を得ることができる。さらに繊維成形体を熱風あるいは熱ロール等の公知の加工方法で処理することもできる。抄紙法などの非常に短い繊維で構成されたウェブをニードルパンチ法、高圧液体流処理等の公知の方法で分割細繊化する場合に、その物理的応力で繊維が分割すると同時に繊維が動いて地合不良となる場合があるため、予め本発明の分割型複合繊維を構成する樹脂の融点よりも低融点で熱融着する繊維を5〜30重量%混綿しておき、この低融点繊維が融着する温度で熱処理を行い、熱融着された不織布を作成しておくことで地合不良を抑えることができる。
【0054】
本発明の繊維成形体の目付は、特に限定されるものではないが、10〜200g/m2のものが好ましい。目付が10g/m2未満では、該不織布を製造するために、分割型複合繊維を高圧液体流処理などの物理的応力で分割、細繊化すると、地合不良な不織布となる場合がある。また目付が200g/m2を超えると、目付が高く、高圧水流が必要となり、地合良く、均一な分割を行うことが困難となる場合がある。
【0055】
本発明の繊維成形体は、本発明の妨げにならない範囲で、必要に応じて本発明の分割型複合繊維に他の繊維を混合して用いることができる。かかる他の繊維としては、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、アクリルなどの合成繊維、綿、羊毛、麻などの天然繊維、レーヨン、キュプラ、アセテートなどの再生繊維、半合成繊維などが挙げられる。
【0056】
次に、高圧液体流処理について説明する。高圧液体流処理に用いる高圧液体流装置としては、例えば、孔径が0.05〜1.5mm、特に0.1〜0.5mmの噴射孔を孔間隔0.1〜1.5mmで一列あるいは複数列に多数配列した装置を用いる。噴射孔から高水圧で噴射させて得られる高圧液体流を多孔性支持部材上に置いた前記ウェブに衝突させる。これにより本発明の未分割の分割型複合繊維は高圧液体流により、交絡されると同時に細繊化される。噴射孔の配列は前記ウェブの進行方向と直交する方向に列状に配列する。高圧液体流としては、常温あるいは温水を用いても良し、任意に他の液体を用いても良い。
【0057】
噴射孔とウェブとの間の距離は、10〜150mmとするのが良い。この距離が10mm未満であるとこの処理により得られる繊維成形体の地合が乱れ、一方、この距離が150mmを超えると液体流がウェブに与える物理的衝撃が弱くなり、交絡及び分割細繊化が十分に施されない場合がある。この高圧液体流の処理圧力は、製造方法及び繊維成形体の要求性能によって、制御されるが、一般的には、2〜20MPaの高圧液体流を噴射するのが良い。なお処理する目付等にも左右されるが、前記処理圧力の範囲内において、高圧液体流は順次、低水圧から高水圧へ圧力を上げて処理すると、ウェブの地合が乱れることなく、交絡及び分割細繊化が可能となる。高圧液体流を施す際にウェブを載せる多孔性支持部材としては、例えば50〜200メッシュの金網製あるいは合成樹脂製のメッシュスクリーンや有孔板など高圧液体流が上記ウェブを貫通するものであれば特に限定されない。
【0058】
尚、ウェブの片面より高圧液体流処理を施した後、引き続き交絡処理されたウェブを反転させて、高圧液体流処理を施すことによって、表裏共に緻密で地合の良い繊維成形体を得ることができる。さらに高圧液体流処理を施した後、処理後の繊維成形体から水分を除去する。この水分を除去するに際しては、公知の方法を採用することができる。例えば,マングロール等の絞り装置を用いて、水分をある程度除去した後、熱風循環式乾燥機等の乾燥装置を用いて完全に水分を除去して本発明の繊維成形体を得ることができる。
【0059】
前記の方法で本発明の分割型複合繊維を含むウェブに高圧液体流処理を施して分割細繊化し、緻密な繊維成形体を得るに際し、従来の繊維断面を有する分割型複合繊維(図12)に比べ、易分割し易く、高圧液体流による物理的衝撃が少なくて済む。このため、不織布加工工程の律速段階である高圧液体流処理の高速化及び高圧液体流の低圧化による地合の改善、例えば高圧液体流の圧力を低くできるため、繊維成形体の地合が乱れたり、貫通孔が開くなどの問題を改善することができる。
【0060】
以上のように最も分割し難いとされていた同系樹脂から構成された分割型複合繊維であっても、容易に分割させることができ、緻密で地合の良い繊維成形体を得ることができる。これにより、バッテリセパレーターやワイパー等の産業資材分野をはじめ、衛生材料分野、衣料分野にも好適に使用することができる。
【0061】
さらに、本発明の繊維成形体の片面もしくは両面に不織布、フィルム、編物、織物等から選ばれた少なくとも1種からなるシートを積層した、積層繊維成形体(以下αタイプ)や、さらには該繊維成形体を逆に前記シートの両面に積層した積層繊維成形体(以下βタイプ)とすることができる。
αタイプの場合は分割処理した繊維成形体をシートの片面もしくは両面に積層する方が分割効率は良く、好ましい。βタイプの場合は積層前後、どちらでも繊維成形体は分割されるが、特に積層後の分割処理はシートと繊維成形体との絡合作用が得られ好ましい。これらの積層繊維成形体(αタイプ)、(βタイプ)のいずれもオムツ、ナプキン等の吸収性物品で代表される衛生材料分野、ワイパー、バッテリセパレーター等の産業資材分野にも好適に使用することができる。
【0062】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例によって詳細に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。なお実施例、比較例における用語と物性の測定方法は以下の通りである。
【0063】
(1)メルトフローレート:JIS K7210に準拠して測定した。
原料ポリプロピレン樹脂:条件14
原料ポリエチレン樹脂 :条件4
繊維成形後のポリオレフィン系樹脂:条件14
【0064】
(2)L/W測定法
任意に選んだ未分割繊維10本の断面写真から、以下の値を計算し、その平均値からL/Wを算出した。
L:各成分が交互に隣接される方向で、かつ、繊維断面形状のもっとも長い部分を表す(図1参照)
W:各成分の接触面方向、即ち断面形状の厚みを表す(図1参照)
【0065】
(3)a/b測定法
任意に選んだ未分割繊維10本の断面写真から、以下の値を計算し、その平均値からa/bを算出した。
a:1成分の繊維外周面長の平均値(図1参照)
b:1成分の接触長の平均値(図1参照)
【0066】
c/W測定法
任意に選んだ未分割繊維10本の断面写真から、以下の値を計算し、その平均値からc/Wを算出した。
c:(W−b)(図1参照)
W:各成分の接触面方向、即ち断面形状の厚みを表す(図1参照)
【0067】
(5)S1/S2測定法
任意に選んだ未分割繊維10本の繊維断面写真から、S1、S2の面積を計算し、その平均値からS1/S2を算出した(図6参照)
S1:長軸の両端を結んだ直線と屈曲もしくは湾曲により囲まれた部分の面積
S2:本発明の分割型複合繊維の断面積
【0068】
(6)曳糸性
溶融紡糸時の曳糸性を糸切れ回数の発生率により、次の3段階で評価した。
○:糸切れが全く発生せず、操作性が良好である。
△:糸切れが1時間当たり1〜2回
×:糸切れが1時間当たり4回以上発生し、操作上問題がある。
【0069】
(7)延伸倍率
以下の式により算出した。
延伸倍率=引取ロール速度(m/分)/供給ロール(m/分)
【0070】
(8)繊維引張強伸度
JIS−L1013法に準じ、島津製作所(株)製オートグラフ AGS500Dを用い、糸長100mm、引張速度100mm/分で測定した。
【0071】
(9)不織布の引張強伸度
5cm幅の不織布を島津製作所(株)製オートグラフ AGS500Dを用い、MD方向の不織布破断強度を測定した。試長100mm、引張速度200mm/分で測定し、測定温度は室温とした。
【0072】
(10)分割率の測定
分割後の不織布をワックスにて包含し、ミクロトームで繊維軸に対して、直角にスライスして資料片を作成する。これを顕微鏡で観察し、繊維の断面像を画像処理して、セグメントの70%以上が分割された繊維の総断面積(A)と未分割繊維の総断面積(B)を測定し、以下の式で算出した。
分割率(%)={A/(A+B)}×100
【0073】
(11)分割後の単糸繊度
分割前の繊度と分割可能なセグメント数から、分割細繊化後の単糸繊度を以下の式より算出した。
分割後繊度(dtex/f)=分割前繊度(dtex/f)/分割可能セグメント数(個)
【0074】
(12)地合
10人のパネラーが、分割細繊化加工後の不織布(1m角)の繊維分布斑を目視した結果により次のように評価した。
○:7人以上が、斑が少なく、また貫通孔もないと感じた。
△:4〜6人が、斑が少なく、貫通孔もないと感じた。
×:斑が少ないと感じたのは3人以下であった。
【0075】
(13)高圧液体流処理
ローラカード機、エアレイド機、抄紙機等で作製したウェブを80メッシュの平織りからなるコンベアーベルト上に載せ、コンベアーベルト速度20m/分の速度で、ノズル径0.1mm、ノズルピッチ1mmのノズル直下を通過させ、高圧液体流を噴射した。まず、2MPaで予め予備処理(2段)した後、水圧5MPaの高圧液体流で4段処理した。ウェブを反転させ、さらに水圧5MPaの高圧液体流で4段処理することにより、分割細繊化した不織布を得た。ここで段とは、ノズル直下を通過した回数のことである。
【0076】
(14)加圧(分割)ロール
誘導発熱油圧式2本ロールクリアランス機(由里ロール(株)社製)
処理温度:雰囲気温度
処理線圧:40N/mm
処理速度:10m/分
【0077】
(15)耐水圧
JIS L1092に準拠して測定した。
【0078】
実施例1〜3
高融点樹脂(A成分)としてポリプロピレン樹脂(プロピレン単独重合体)、低融点樹脂(B成分)として高密度ポリエチレン樹脂を用い、分割型複合繊維用口金を用いて、A成分及びB成分の両樹脂の容積比率を50/50とし、単糸繊度7.5dtexの図1に示した繊維断面形状を有する分割型複合繊維を紡糸した。引き取り工程において、アルキルフォスフェートカリウム塩を付着させた。得られた未延伸糸を90℃、4.1倍で延伸し、抄紙用仕上げ剤を付着させた後、10mmに切断し、水分率20重量%の短繊維を得た。
この短繊維にポリプロピレン(芯)/低密度ポリエチレン(鞘)の鞘芯複合繊維(EAC繊維、チッソ(株))を20重量%添加し、角型シートマシン(25cm×25cm)を用い、抄紙法でウェブとした。熊谷理器工業社製ヤンキードライヤーを用い、105℃で3分間乾燥、予備接着を行いウェブを得た。このウェブに前記高圧液体流処理を行った後、さらに80℃のドライヤーで乾燥させて繊維成形体を得た。
【0079】
実施例4
高融点樹脂(A成分)としてポリプロピレン樹脂(ポリプロピレン単独重合体)、低融点樹脂(B成分)として高密度ポリエチレン樹脂を用い、分割型複合繊維用口金を用いて、A成分及びB成分の両樹脂の容積比率を50/50とし、単糸繊度7.5dtexの図2に示した繊維断面形状を有する分割型複合繊維を紡糸した。引き取り工程において、アルキルフォスフェートカリウム塩を付着させた。得られた未延伸糸を90℃、1.5倍で延伸し、捲縮を付与し、51mmに切断した。
得られた短繊維をローラカード機にてウェブとし、該ウェブに前記高圧液体流処理を行った後、さらに80℃のドライヤーで乾燥させて繊維成形体を得た。該繊維成形体を大人用オムツの表面材として使用したところ、肌触り(ソフト感)、不織布強力等に優れ、吸収性物品として非常に良好なものであった。
【0080】
実施例5
図3に示した繊維横断面を得るための分割型複合繊維用口金を用いた以外は、実施例1に準拠して、分割型複合繊維の紡糸、繊維成形体の作製を行った。
【0081】
実施例6
高密度ポリエチレンの替わりに線状低密度ポリエチレンを用いた以外は、実施例1と準拠して、分割型複合繊維の紡糸、繊維成形体の作製を行った。
【0082】
実施例7
高密度ポリエチレンの替わりに低密度ポリエチレンを用いた以外は、実施例1に準拠して、分割型複合繊維の紡糸、繊維成形体の作製を行った。
【0083】
実施例8
高融点樹脂(A成分)としてポリプロピレン樹脂(ポリプロピレン単独重合体)、低融点樹脂(B成分)として高密度ポリエチレン樹脂を用い、分割型複合繊維用口金を用いて、A成分及びB成分の両樹脂の容積比率を50/50とし、単糸繊度20.0dtexの図1に示した繊維断面形状を有する分割型複合繊維を紡糸した。引き取り工程において、アルキルフォスフェートカリウム塩を付着させた。得られた未延伸糸を90℃、4.1倍で延伸し、抄紙用仕上げ剤を付着させた後、10mmに切断し、水分率20重量%の短繊維を得た。この短繊維にポリプロピレン(芯)/低密度ポリエチレン(鞘)の鞘芯複合繊維(EAC繊維、チッソ(株))を20重量%添加し、角型シートマシン(25cm×25cm)を用い、抄紙法でウェブとした。熊谷理器工業社製ヤンキードライヤーを用い、105℃で3分間乾燥、予備接着を行いウェブを得た。該ウェブに前記高圧液体流処理を行った後、さらに80℃のドライヤーで乾燥させ繊維成形体を得た。
【0084】
実施例9
図2に示した繊維横断面を得るための分割型複合繊維用口金を用いた以外は、実施例8に準拠して、分割型複合繊維の紡糸、繊維成形体の作製を行った。
【0085】
実施例1〜9の紡糸条件、繊維物性、形状、不織布物性、分割率等を後述の表1に示した。
【0086】
実施例10
相対粘度(フェノールと四塩化エタンとの等量混合物を溶媒とし、20℃で測定した)0.60のPET(鐘紡(株)製、K101)を高融点樹脂(A成分)とし、低融点樹脂(B成分)としてポリプロピレン樹脂(MFR:16g/10分のプロピレン単独重合体)を用い、分割型複合繊維用口金を用いて、A成分及びB成分の両樹脂の容積比率を50/50とし、単糸繊度15.0dtexの図1に示した繊維断面形状を有する分割型複合繊維を紡糸した。引き取り工程において、アルキルフォスフェートカリウム塩を付着させた。得られた未延伸糸を90℃、3.3倍で延伸し、抄紙用仕上げ剤を付着させた後、10mmに切断し、水分率20重量%の短繊維を得た。この短繊維にポリプロピレン(芯)/低密度ポリエチレン(鞘)の鞘芯複合繊維(EAC繊維、チッソ(株))を20重量%添加し、角型シートマシン(25cm×25cm)を用い、抄紙法でウェブとした。熊谷理器工業社製ヤンキードライヤーを用い、105℃で3分間乾燥、予備接着を行いウェブを得た。該ウェブに前記高圧液体流処理を行った後、さらに80℃のドライヤーで乾燥させ繊維成形体を得た。
【0087】
実施例11
図4に示した繊維断面を得るための分割型複合繊維用口金を用いた以外は、実施例1に準拠して分割型複合繊維の紡糸、繊維成形体の作製を行った。
【0088】
実施例12
高融点樹脂(A成分)としてポリプロピレン樹脂(ポリプロピレン単独重合体)、低融点樹脂(B成分)として高密度ポリエチレン樹脂を用い、分割型複合繊維用口金を用いて、A成分及びB成分の両樹脂の容積比率を50/50とし、単糸繊度7.5dtexの図1に示した繊維断面形状を有する分割型複合繊維を紡糸した。引き取り工程において、アルキルフォスフェートカリウム塩を付着させた。得られた未延伸糸を90℃、4.1倍で延伸し、抄紙用仕上げ剤を付着させた後10mmに切断し、水分率20重量%の短繊維を得た。この短繊維にポリプロピレン(芯)/低密度ポリエチレン(鞘)の鞘芯複合繊維(EAC繊維、チッソ(株))を20重量%添加し、角型シートマシン(25cm×25cm)を用い、抄紙法でウェブとした。該ウェブを熊谷理器工業社製ヤンキードライヤーを用い、105℃で3分間乾燥、予備接着を行いウェブを得た。該ウェブに前記高圧液体流処理を行った後、さらに80℃のドライヤーで乾燥させて繊維成形体を得た。
【0089】
実施例13
高融点樹脂(A成分)としてポリプロピレン樹脂(プロピレン単独重合体)、低融点樹脂(B成分)として高密度ポリエチレン樹脂を用い、分割型複合繊維用口金を用いて、A成分及びB成分の両樹脂の容積比率を50/50とし、図1に示した繊維断面形状を有する分割型複合繊維をスパンボンド法にて紡糸した。紡糸口金より吐出した複合繊維群をエアーサッカーに導入して牽引延伸し、単糸繊度2.0dtexの複合長繊維を得、続いて、エアーサッカーより排出された前記長繊維群を、帯電装置により同電荷を付与せしめ帯電させた後、反射板に衝突させて開繊し、開繊した長繊維群を裏面に吸引装置を設けた無端ネット状コンベヤー上に、長繊維ウェブとして捕集する。該長繊維ウェブを加圧ロールで分割処理した後、120℃に加熱した面積率15%のエンボスロール機にて処理し、繊維成形体を得た。
【0090】
実施例10〜13の紡糸条件、繊維物性、形状、不織布物性、分割率等を後述の表2示した。
【0091】
実施例14
高融点樹脂(A成分)としてポリプロピレン樹脂(ポリプロピレン単独重合体)、低融点樹脂(B成分)として高密度ポリエチレン樹脂を用い、分割型複合繊維用口金を用いて、A成分及びB成分の両樹脂の容積比率を50/50とし、単糸繊度7.5dtexの図10に示した繊維断面形状を有する分割型複合繊維を紡糸した。引き取り工程において、アルキルフォスフェートカリウム塩を付着させた。得られた未延伸糸を90℃、4.1倍で延伸し、抄紙用仕上げ剤を付着させた後、10mmに切断し、水分率20重量%の短繊維を得た。この短繊維にポリプロピレン(芯)/低密度ポリエチレン(鞘)の鞘芯複合繊維(EAC繊維、チッソ(株))を20重量%添加し、角型シートマシン(25cm×25cm)を用い、抄紙法でウェブとした。これを、熊谷理器工業社製ヤンキードライヤーを用い、105℃で3分間乾燥、予備接着を行いウェブを得た。該ウェブに前記高圧液体流処理を行った後、さらに80℃のドライヤーで乾燥させて繊維成形体を得た。紡糸条件、繊維物性、形状、不織布物性、分割率等を後述の表2に示した。
【0092】
実施例15
図11に示した繊維断面を得るための分割型複合繊維用口金を用いた以外は、実施例1に準拠して、分割型複合繊維の紡糸、繊維成形体の作製を行った。紡糸条件、繊維物性、形状、不織布物性、分割率等を後述の表2に示した。
【0093】
比較例1
図12に示した繊維断面を得るための分割型複合繊維用口金を用いた以外は、実施例1に準拠して、分割型複合繊維の紡糸、繊維成形体の作製を行った。紡糸条件、繊維物性、形状、不織布物性、分割率等を後述の表2に示した。
【0094】
比較例2
図12に示した繊維断面を得るための分割型複合繊維用口金を用いた以外は、実施例13に準拠して、分割型複合繊維の紡糸、繊維成形体の作製を行った。紡糸条件、繊維物性、形状、不織布物性、分割率等を後述の表2に示した。
【0095】
実施例16、17
実施例1に準拠して繊維成形体を得る前工程(高圧液体流処理前)の目付10g/m2のウェブ(ウェブAと略す)を得た。次にポリプロピレン(芯)/高密度ポリエチレン(鞘)の鞘芯複合繊維(ESC繊維、チッソ(株))2.2dtex×51mmの短繊維を用い、目付10g/m2のカードウェブ(ウェブBと略す)を得た。ウェブAを上層、ウェブBを下層に積層したもの(実施例16)及びウェブAを上下層、ウェブBを中層に積層したもの(実施例17)を各々、前記高圧液体流処理を行った後、80℃のドライヤーで乾燥させ繊維成形体を得た。さらに、この繊維成形体を拭き取り用ワイパーに使用したところ、実施例16及び17ともに非常に優れた拭き取り性を示した。
【0096】
実施例18
高融点樹脂(A成分)としてポリプロピレン樹脂(ポリプロピレン単独重合体)、低融点樹脂(B成分)として高密度ポリエチレン樹脂を用い、分割型複合繊維用口金を用いて、A成分及びB成分の両樹脂の容積比率を50/50とし、図1に示した繊維断面形状を有する分割型複合繊維をスパンボンド法で紡糸して、単糸繊度2.0dtexを得、中層用の目付10g/m2のウェブを得た。次に、該樹脂の組み合わせにおいて、鞘芯型複合繊維用口金を用いて、A成分を芯側、B成分を鞘側として、A及びBの両樹脂の容積比率を50/50とし、単糸繊度2.0dtexの複合繊維をスパンボンド法で紡糸して、目付5.0g/m2のウェブを得、該ウェブを上下層として上記中層用のウェブに積層し、加圧ロールで分割処理した後、120℃に加熱した面積率15%のエンボス機にて処理し、積層繊維成形体を得た。さらに、該積層繊維成形体を大人用オムツの表面材として使用したところ、耐水圧、不織布強力等に優れ、吸収性物品として非常に良好なものであった。
【0097】
【表1】
Figure 0004453179
【0098】
【表2】
Figure 0004453179
【0099】
表1、表2から明らかなように、本発明の実施例各例で得られた繊維成形体及び積層繊維成形体は、比較各例と比べて同条件でも高分割率で分割している。即ち、従来のような高水圧の高圧液体流処理を行わなくても、分割、細繊化が容易に進行するため、比較的低目付の不織布でも地合が乱れることなく製造することができ、さらに高圧液体流処理のコストも大幅に削減することができる。
【0100】
【発明の効果】
本発明の分割型複合繊維は、非常に分割し易いため、特別に易分割させるための添加剤を一切添加せずに、物理衝撃を大きくしなくても極細繊維化が容易に行える。このため、本発明の分割型複合繊維を用いると緻密で地合いの良い繊維成形体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる分割型複合繊維の繊維断面の1模式図
【図2】本発明に用いられる分割型複合繊維の繊維断面の1模式図
【図3】本発明に用いられる分割型複合繊維の繊維横断面の1模式図
【図4】本発明に用いられる分割型複合繊維の繊維横断面の1模式図
【図5】本発明に用いられる分割型複合繊維の繊維横断面の1模式図
【図6】屈曲もしくは湾曲により囲まれた面積(S1)と分割型複合繊維の断面積(S2)を示した模式図
【図7】本発明に用いられる分割型複合繊維の繊維横断面の1模式図
【図8】本発明に用いられる分割型複合繊維の繊維横断面の1模式図
【図9】本発明に用いられる分割型複合繊維の繊維横断面の1模式図
【図10】本発明に用いられる分割型複合繊維の繊維横断面の1模式図
【図11】本発明に用いられる分割型複合繊維の繊維横断面の1模式図
【図12】比較例に用いられる分割型複合繊維の繊維横断面の1模式図
【符号の説明】
L:複合繊維の各成分が交互に隣接される方向で、かつ、断面形状の最も長い部分の長さを表す。
W:複合繊維の各成分の接触面方向で断面形状の厚みを表す。
a:複合繊維を構成するB成分の繊維外周面長を表す。
b:複合繊維を構成するB成分の隣接成分との接触長を表す。
c:複合繊維を構成するB成分の接触長bを断面形状の厚みWから差し引いた長さを表す。
S1:長軸の両端を結んだ直線と屈曲あるいは湾曲により囲まれた部分の面積を表す。
S2:複合繊維の繊維横断面積を表す。

Claims (17)

  1. 少なくとも2成分の熱可塑性樹脂(但し、アルカリ易溶性ポリエステルを除く。)から構成された分割型複合繊維であって、繊維断面における各成分は長軸方向に配列され、繊維断面の一方の片側表面は1成分のみで覆われ、他方の片側表面は2成分が交互に表面に露出していることを特徴とする物理的応力で分割処理用の分割型複合繊維。
  2. ポリオレフィン系樹脂同士の組み合わせ、又は、ポリオレフィン系樹脂とポリエステル系樹脂の組み合わせから構成された分割型複合繊維であって、繊維断面における各成分は長軸方向に配列され、繊維断面の一方の片側表面は1成分のみで覆われ、他方の片側表面は2成分が交互に表面に露出していることを特徴とする物理的応力で分割処理用の分割型複合繊維。
  3. 分割型複合繊維の繊維断面が屈曲、湾曲もしくは扁平形状の複合繊維であって、該断面の長軸Lと短軸Wとの比(L/W)が3〜20であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の分割型複合繊維。
  4. 分割型複合繊維の繊維断面において、屈曲もしくは湾曲により囲まれた面積S1と該分割型複合繊維の断面積S2の比(S1/S2)が0.2〜1.0である請求項記載の分割型複合繊維。
  5. 繊維成形後の該繊維を構成する少なくとも2成分の熱可塑性樹脂のメルトフローレートがいずれも10〜100g/10分であり、かつ該熱可塑性樹脂のうち、融点が最も高い樹脂成分(以下、A成分という)のメルトフローレート(MFR−A)と、融点が最も低い樹脂成分(以下、B成分という)のメルトフローレート(MFR−B)との比(MFR−A/MFR−B)が0.1〜5である請求項1〜のいずれか1項記載の分割型複合繊維。
  6. 分割型複合繊維の繊維断面において、繊維を構成するB成分の繊維外周面長aと、隣接成分との接触長bとの比(a/b)が0.1〜2.5である請求項1〜のいずれか1項記載の分割型複合繊維。
  7. 分割型複合繊維の繊維断面において、短軸Wと、B成分の繊維表面部までの厚みcとの比(c/W)が0.1〜0.5である請求項1〜のいずれか1項記載の分割型複合繊維。
  8. 分割型複合繊維の分割前の単糸繊度が0.5〜10デシテックス、分割後の単糸繊度が0.5デシテックス以下である請求項1〜7のいずれか1項記載の分割型複合繊維。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項記載の分割型複合繊維を少なくとも30重量%以上含み、かつ該分割型複合繊維の50%以上が分割している繊維成形体。
  10. 繊維成形体が繊維集合体である請求項9記載の繊維成形体。
  11. 繊維成形体がスパンボンド法により得られる繊維集合体である請求項9もしくは請求項10記載の繊維成形体。
  12. 請求項9〜11のいずれか1項記載の繊維成形体の片面または両面に他のシートを積層してなる積層繊維成形体。
  13. 請求項9〜11のいずれか1項記載の繊維成形体を他のシートの両面に積層してなる積層繊維成形体。
  14. 請求項12もしくは請求項13記載のシートが不織布、フィルム、編物、織物の少なくとも1種から選ばれた積層繊維成形体。
  15. 請求項9〜14のいずれか1項記載の繊維成形体もしくは積層繊維成形体を用いた吸収性物品。
  16. 請求項9〜14のいずれか1項記載の繊維成形体もしくは積層繊維成形体を用いたワイパー。
  17. 請求項9〜14のいずれか1項記載の繊維成形体もしくは積層繊維成形体を用いたバッテリーセパレーター。
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