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JP4452508B2 - 静電噴霧装置 - Google Patents

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JP4452508B2
JP4452508B2 JP2003570998A JP2003570998A JP4452508B2 JP 4452508 B2 JP4452508 B2 JP 4452508B2 JP 2003570998 A JP2003570998 A JP 2003570998A JP 2003570998 A JP2003570998 A JP 2003570998A JP 4452508 B2 JP4452508 B2 JP 4452508B2
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    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05BSPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
    • B05B5/00Electrostatic spraying apparatus; Spraying apparatus with means for charging the spray electrically; Apparatus for spraying liquids or other fluent materials by other electric means
    • B05B5/16Arrangements for supplying liquids or other fluent material
    • B05B5/1691Apparatus to be carried on or by a person or with a container fixed to the discharge device

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  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Catching Or Destruction (AREA)

Description

本発明は、個人用に設計された携帯型静電噴霧装置、及び携帯型静電噴霧装置用の着脱式カートリッジに関する。より具体的には、本発明は、ユーザーに安全であるとともに良好な噴霧品質を提供し、さらに当該装置及び/またはカートリッジを便利で経済的に製造できるようにするための改良に関する。
液体組成物を噴霧するのに有用な携帯型静電噴霧装置、特に着脱式カートリッジを使用する装置は、PCT国際公開特許WO01/12336、WO01/12335、米国特許出願公開US2001−0020653A、US2001−0038047A、US2001−0020652A、及びUS2001−0023902Aのような特許公報において公知である。当該技術分野において認識されているように、静電噴霧装置の設計は、噴霧液滴の直径、噴霧液滴の直径の分布、及び被噴霧物から標的距離にある噴霧面積のような、噴霧品質因子を特定することから開始される。目標とする噴霧品質を達成させるには、高電圧出力、電流出力、製品流量のような装置の出力動作変数と、粘度、固有抵抗、表面張力のような液体組成物の特性とを調和させる。温度及び湿度のような環境因子を装置の動作変数及び液体組成物の特性と組み合わせた所与の条件下では、具体的な目標噴霧品質に対し、特定の電荷対質量比が存在する。電荷対質量比は、重量を基準にした、霧化された噴霧によって運ばれる電荷量の指標であり、1キログラム当りのクーロン数(C/kg)で表すことができる。電荷対質量比は、良好な噴霧品質が維持されていることを保証する、有用な指標を提供する。噴霧中に液体組成物の特性または装置の出力動作変数のいずれかが変化すると、結果として噴霧品質が変化することになる。
一定した液体組成物の特性を提供するのに重要な因子は、噴霧すべき液体組成物の安定性と関連がある。液体組成物の安定性を維持することは、液体組成物がエマルジョンであり、したがって導電相及び絶縁相を有する場合に特に重要であり、これは、リザーバ内部からの高い電界勾配が、当該液体組成物に電流を流れさせ、当該液体組成物をその導電相と絶縁相に分離させる場合があるからである。さらに、電気的に誘発されて液体組成物が分離すると、1つ以上の液体組成物の特性、例えば、粘度、固有抵抗、表面張力などの特性が変化し、その結果、得られる噴霧の電荷対質量比が変化する場合がある。液体組成物の分離自体は、液体組成物に期待される機能的性能を変化させることがあるので、ユーザーに不都合である。
当該技術分野では、例えば電界勾配を低減させ、次に高電圧シールドを組み込むことによりリザーバに電流が流れるのを防いで、リザーバを取り囲む領域を安定させ、さらにリザーバからより低電位にある装置内の隣接部への漏電を防ぐことによって、目標とする電荷対質量比を一貫して提供する方法が提供されている。提案されている他の方法は、電極の帯電位置とノズルとの間に位置する液体組成物の体積を制限し、それによって電気的に誘発され分離する液体組成物の体積を最小限に抑えることである。具体的には、電極の帯電位置とノズルとの間の、まっすぐで細いノズル通路が提案されている。
これらの方法は、使用時に安全で、良好な噴霧品質をもたらす静電噴霧装置を提供する点では成功しているが、まっすぐで、しかも直径が小さく精密なノズル通路を提供するのが困難であるので、ノズル通路及びその周辺部を大量生産で製造するのは困難且つ/または不経済である。
前述のことを踏まえて、ユーザーに安全であるとともに良好な噴霧品質を提供し、便利で経済的に製造される、携帯型静電噴霧装置及び/または携帯型静電噴霧装置用の着脱式カートリッジが必要とされている。さらに、噴霧中にエマルジョン液体組成物を維持できる、エマルジョン液体組成物を噴霧するための携帯型静電噴霧装置が必要とされている。さらに、ユーザーに様々な使用利益をもたらすエマルジョン液体組成物を噴霧するための携帯型静電噴霧装置が必要とされている。
既存の技術には、本発明の利点及び利益のすべてを提供するものは存在しない。
本発明は、液体組成物を静電的に帯電させ、供給部から散布地点へと分配するように構成及び配置された静電噴霧装置を対象としており、当該装置は、
液体組成物の供給部を収容するように構成されたリザーバと、
前記散布地点に配置されて液体組成物を散布させるためのノズルと、
前記リザーバと前記ノズルとの間に配置され、液体組成物が内部を移動するときに当該液体組成物の静電気帯電を可能にする流路と、
電荷を与える電源と、
この前記電源に対して電気的に接続されている高圧電源供給部と、
一部が前記リザーバと前記ノズルとの間に配置され、前記高圧電源供給部に電気的に接続され、帯電位置において前記流路内の液体組成物を静電的に帯電させる高圧電極と、
前記帯電位置と前記ノズルとの間に配置され、長さd(mm)がVo/d<4000なる関係式によって決定され、ここでVoが前記高圧電源供給部の出力電圧(v)であるノズル通路と
を具え、
前記ノズル通路は前記ノズルに隣接して配置された排出路を具え、当該排出路は0.1mm〜1mmの直径を有すると共に5mm以下の長さを有し、主通路は前記排出路と前記帯電位置との間に配置され、この主通路は前記排出路よりも大きい5mmまでの直径を有し、まっすぐまたは0〜10度の角度で前記帯電位置に向かって外側にテーパとなっており、及び/または、
前記高圧電極は前記ノズル通路内の液体組成物の流れを促進させるアンテナを具え、このアンテナは前記ノズル通路のほぼ中心から突き出ており、基部の直径は0.5mm〜3mmで、高さは0.5mm〜3mmである。
本発明は、前述したような静電噴霧装置用の着脱式カートリッジをさらに対象としており、少なくとも、前記リザーバと、前記ノズルと、前記流路と、前記高圧電極と、前記ノズル通路とが当該着脱式カートリッジに具えられる。
本発明は、リザーバ内に液体組成物を具える、前述したような静電噴霧装置及び/または着脱式カートリッジをさらに対象としており、当該液体組成物は、(a)1つ以上の液体絶縁材料を具えた5〜75%の絶縁性外側相と、(b)1つ以上の導電性材料を具えた15%〜80%の導電性内側相とを具えたエマルジョン組成物である。
本発明は、前述したような静電噴霧装置を使用して皮膚を処置する方法をさらに対象とする。
本明細書の静電噴霧装置は、ユーザーに安全であるとともに良好な噴霧品質を提供し、便利で経済的に製造することができる。
本発明の前述の及びその他の特徴、態様、並びに利点は、以下の説明及び添付の特許請求の範囲を読むことで、よりよく理解されよう。
本明細書は、本発明を特に指摘し明確に請求する特許請求の範囲をもって結論とするが、本発明は、以下の好ましい非限定的な実施形態及び代表例の説明を添付図面と併せて読むことで、よりよく理解されるものと考えられている。
すべての引用文献の全体を、参考として本明細書に組み込む。いかなる参照文献の引用も、特許請求する本発明の従来技術としての有用性の決定に関して容認するものではない。
本明細書では、「具える」とは、最終結果に影響を及ぼさない他の要素を追加できることを意味する。この用語には、「から成る」及び「から本質的に成る」という用語が包含される。
特に指定のない限り、百分率、割合、及び比率は、すべて本発明の組成物の総重量を基準とする。このような重量は、列挙成分に関するときには、すべて活性レベルに基づいており、したがってこのような重量には、市販の材料に含まれていることのあるキャリアまたは副生成物は含まれない。
本明細書では、「高電圧(または「高圧」)」とは、約1000V以上の電圧を意味する。本明細書では、高電圧を「HV」と略す場合がある。
本明細書では、「導電性」とは、約100MΩcm以下の伝導率を意味する。
本明細書では、「安全」とは、静電噴霧装置のユーザーに放電が加わらないか、または知覚できない程度の放電量しか加わらない状態を意味する。
本明細書に有用な活性物質及び他の成分のようなすべての成分は、美容的及び/若しくは治療的な効果、またはそれらが要求される作用様式によって分類または記述することができる。ただし、本明細書に有用な活性成分及び他の成分が、場合によっては複数の美容的及び/若しくは治療的な効果をもたらすこともあり、または複数の作用様式を介して作用することもあることを理解すべきである。したがって、本明細書内の分類は、便宜上行われたものであって、ある成分を特に記載される用途または列挙される用途に制限しようとするものではない。
(静電噴霧装置)
本発明は、液体組成物を静電的に帯電させ、供給部から散布地点へと分配するように構成及び配置された静電噴霧装置に関し、当該装置は、
液体組成物の供給部を収容するように構成されたリザーバと、
前記散布地点に配置されて液体組成物を散布させるためのノズルと、
前記リザーバと前記ノズルとの間に配置され、液体組成物が内部を移動するときに当該液体組成物の静電気帯電を可能にする流路と、
電荷を与える電源と、
この前記電源に対して電気的に接続されている高圧電源供給部と、
一部が前記リザーバと前記ノズルとの間に配置され、前記高圧電源供給部に電気的に接続され、帯電位置において前記流路内の液体組成物を静電的に帯電させる高圧電極と、
前記帯電位置と前記ノズルとの間に配置されたノズル通路と
を具える。
前述したような静電噴霧装置のすべての要素を、液体組成物を補充する手段を具える装置内に配置することができ、または一部を着脱式カートリッジ内に配置することもでき、その場合、当該液体組成物は、着脱式カートリッジの交換によって補充される。好ましい実施形態では、少なくとも、前記リザーバと、前記ノズルと、前記流路と、前記高圧電極と、前記ノズル通路とが、着脱式カートリッジの形態中に具えられる。静電噴霧装置の要素の配置に関する他の構成も可能であるが、本明細書では、本発明について、リザーバと、ノズルと、流路と、高圧電極と、ノズル通路とを具える着脱式カートリッジを利用する好ましい実施形態に関して説明する。
図1を参照すると、手持ち式の自蔵型静電噴霧装置が着脱式カートリッジ200と共に等角分解図で示されている。着脱式カートリッジ200には様々な液体組成物を入れてよい。着脱式カートリッジ200内の液体組成物は、容積移送することができ、ギアボックス/モータ構成要素10によって動力を供給される。ギアボックス/モータ構成要素10は、前側カートリッジ格納部20及び後側カートリッジ格納部25内に固定することができる。ギアボックス/モータ構成要素10は、機械的に、接着剤で、または他の好適な技術によって、所定の場所に取り付けることができる。ギアボックス/モータ構成要素10には、駆動装置90が留め付けられている。駆動装置90は、突き出しフィンガー95をいくつか、例えば3つ有しており、これらを着脱式カートリッジ200の作動装置240の背面にある、合致する陥凹部内に嵌め込むことができる。
装置に電力を供給する電力供給源(図示せず)は、バッテリホルダ57内に固定することができる。好適な電力供給源の例には、2つの「AAA」型バッテリが含まれるが、これに限定されない。電力供給源は、1つ以上のバッテリハーネス55及びバッテリジャンパープレート75を介して主回路基板60に電力を供給する。バッテリハーネス55及びバッテリジャンパープレート75は、熱融解または他の好適な技術によって、それぞれバッテリホルダ57及びバッテリ蓋35上に固定することができる。バッテリハーネス55及びバッテリジャンパープレート75は、電力供給源及び主回路基板60に、電気的接触を保証する十分な圧力を与える。バッテリハーネス55及びバッテリジャンパープレート75は、例えば、ニッケルメッキ鋼で作製することができる。
1つ以上の金属接点30は、主回路基板60内の指定端子からギアボックス/モータ構成要素10内に格納されたモータへと電力を運ぶ。金属接点30は、主回路基板60及びモータ端子に、電気的接触を保証する十分な圧力を与える。金属接点30は、例えば、ニッケルメッキ鋼で作製することができる。金属接点30は、熱融解または他の好適な技術によって後側カートリッジ格納部25上に機械的に固定することができる。
主回路基板60は、パルスまたはAC信号を発生させて高圧電源供給部40を駆動させ、高電圧を生じさせる。高電圧出力は、高電圧接点50を介して着脱式カートリッジ200と接触する。高圧電源供給部40は、主回路基板60によって電力供給され、制御される。主回路基板60が差し込まれたフレキシブル回路基板65は、接地端子72、印加スイッチ70、及びパワーオンインジケータ74を有する。印加スイッチ70は、噴霧ボタン80からの物理的圧力を受ける触知性スイッチにすることができる。接地端子72と噴霧ボタン80は、圧接、ハンダ付け、または他の好適な技術によって電気的に接続されている。この、接地端子72と噴霧ボタン80との間の電気的接続は、ユーザーのところに静電気を蓄積させずに、HV電極から装置接地部への統計的エネルギー流出回路(statistical energy drain circuit)を構築する。噴霧ボタン80により、ユーザーは、電源と回路制御部60との間を遮断することができる。ユーザーのところで生じた電荷が噴霧ボタン80及び接地端子72を介して装置接地部へと効果的に流出するように、噴霧ボタン80を導電性材料、例えば、いずれかの金属、炭素、及び他の材料で作製または処理すべきである。
前側カートリッジ格納部20及び後側カートリッジ格納部25のアセンブリには、さらに、着脱式カートリッジ200を機械的な作用によって据え付け、係止させ、取り出すことができるような、またさらに電気/機械的動作を調整できるような、追加機能を提供する部品が格納される。噴霧ボタン80及び取り出し用プッシュロッド85は、ロックスライド87がロックされた位置にあるときまたはカートリッジがないときには印加スイッチ70を押すことができないように設計されている。取り出し用バネ86は、取り出し用プッシュロッド85にカートリッジ200を押し出させる、滑り動作を生み出す。取り出しボタン130を押し下げて、ロックラッチ89を着脱式カートリッジ200から外せば、カートリッジ200を取り出すことができる。
(ノズル通路及び高圧電極)
本発明は、特に、便利且つ経済的に製造され、しかも安全性が損なわれない、ノズル通路及び当該ノズル通路内の液体組成物の流れを促進させる高圧電極の構成に関する。図4Aを参照すると、ノズル通路300は、帯電位置310(着脱式カートリッジ200の開放チャンバ内にあり、さらに高圧電極210付近の点)と、ノズル280(装置から噴霧が出て行く二次元的出口オリフィス)との間に画定される。触知可能な放電の形でユーザーが感電する危険を最小限に抑えるには、ノズル通路300の長さd(mm)はVo/d<4000なる関係式によって決定され、ここでVoは高圧電源供給部40の出力電圧(v)である。好ましくは、この商(Vo/d)は、約2,700未満であり、より好ましくは約2,000未満である。
本発明の1つの態様では、上記で規定したノズル通路300の長さの範囲内で、ノズル通路300は、ノズル280に隣接して配置された排出路410、及び排出路410と帯電位置310との間に配置された主通路420を具える。排出路410は、直径が約0.1mm〜約1mmであり、d1で表された長さが約0mm〜約5mm、好ましくは約0.5mm〜約3mm、より好ましくは約1mm〜約2mmである。排出路410の長さが0mmのときには、排出路410が実質的にノズル280になる。主通路420の直径は、排出路410よりも大きいが、主通路420の長さ全体にわたって約7mmを超えず、好ましくは約0.1mm〜約5mmである。図4Bを参照すると、主通路420は、まっすぐまたは帯電位置310に向かって外側にテーパとなっていてもよいが、θで表された角度が約0度〜約10度、好ましくは約3度〜約7度、より好ましくは約4度〜約6度でテーパとなっていることが好ましい。図4Aに戻って参照すると、d2で表された主通路420の長さは、ノズル通路300の長さ(d)と排出路の長さ(d1)との差分として定義される。
本発明のもう1つの態様では、高圧電極210は、ノズル通路300のほぼ中心から突き出ているアンテナ430を具える。アンテナは、高圧電極210と同一の材料または異なる材料で作製することができるが、同一材料であることが好ましい。図4Bを参照すると、アンテナ430は、当該アンテナを取り囲む領域に、液体組成物が外部に向かってノズルへと流れる空間が残るように配置されている。図4Aを参照すると、アンテナ430のd3で表された基部の直径は、約0.5mm〜約7mm、好ましくは約1mm〜約4mmであり、d4で表された高さは、約0.5mm〜約7mm、好ましくは約1.5mm〜約4mmである。図4Bを参照すると、アンテナ430は、まっすぐでもよく、またはノズルに向かって内側にテーパとなっていてもよいが、製造が容易なようにテーパとなっていることが好ましい。テーパとなっている場合、θ’で表されたテーパ角度は、好ましくは約0度〜約30度、より好ましくは約5度〜約15度である。
当該技術分野では、液体組成物がノズル通路300を満たしているときに、触知可能な放電の形でユーザーが感電する可能性があり、またこのことは、特に液体組成物が導電相を具える場合に真であることが、当該技術分野において知られている。そのような状況は、例えば、ユーザーが既に着脱式カートリッジから液体組成物を完全に分配してしまい、その結果ノズル通路300が満たされているときに起こる。液体組成物の帯電がノズル280から離れた地点(帯電位置310)で起こる本発明の静電噴霧装置の場合、液体組成物の帯電が前記ノズル280から最大限離れた場所で起こり、それによって最高の安全性がもたらされるという状況が理想的である。しかし、前記距離を超えて帯電が起こるときに、前記帯電位置310と前記ノズル280との間の流体体積内での電圧降下が噴霧形成に影響を及ぼすほど大きくなる距離が、確かに存在する。ノズル280における電圧が最適噴霧を形成するのに必要な電圧よりも低くなると、噴霧形成に影響を及ぼす。さらに、ノズル通路300の容積を制限することによってノズル通路300内にある液体組成物を制限すると、電気的に誘発される分離が低減された。したがって、電極帯電位置310とノズル280との間のまっすぐで細いノズル通路(ノズル280とほぼ同一の直径を有する)が提案された。
驚いたことに、前述した構成をもつ本発明のノズル通路300を設けることによって、ノズル通路300の容積が大幅に増加するにも関わらず、良好な噴霧品質を得ることができることがわかった。理論に束縛されるものではないが、本発明のノズル通路300の構成によって、逆流による撹乱、またはノズル通路300内の圧力差が少なく、液体組成物がノズルに向かってスムーズに流れると考えられている。ノズル通路300の容積が大幅に増加しているにも関わらず、放電による漏電量は、安全性に影響を及ぼすレベルまでは増加しない。さらに、ノズル通路300の構成が、便利且つ経済的な製造を可能にする。
ノズル通路の最適な構成、特に長さは、噴霧すべき液体組成物に望まれる具体的な目標噴霧品質を考慮して決定される。噴霧品質に影響を及ぼすことで知られている出力動作変数は、例えば、高電圧出力、電流出力、及び製品流量である。これらの変数のうち、高電圧出力は、直接、ノズル通路300内に存在する液体組成物の抵抗(R)の影響を受ける。当業者は、液体組成物の固有抵抗(MΩ・cm)をρ、ノズル通路300の長さ(cm)をd、高圧電極の断面積(cm2)をAとしたときのR=ρXd/Aなる関係式を考慮することによって、ノズル通路の長さを決定することができる。当業者は、液体組成物の固有抵抗に応じて、ノズルのところで目標の高電圧出力を提供する、最適ノズル通路長を決定することができる。図4Cは、本発明のノズル通路のさらにもう1つの好ましい実施形態を描いている。
本発明のもう1つの態様では、やはり驚いたことに、前述した構成のアンテナ430を具える高圧電極210を設けることによって、良好な噴霧品質を得ることができることがわかった。理論に束縛されるものではないが、アンテナ430の存在が、逆流を減少させることによって、ノズル通路300に向かう液体組成物の流れを促進すると考えられている。
本発明の特に好ましい実施形態では、ノズル通路300の構成と、アンテナ430を具える高圧電極210の構成とが組み合わされる。このような組み合わせが、ノズル通路300内の液体組成物の特に好適でスムーズな流れをもたらす。
(リザーバ)
本発明の好ましい実施形態では、リザーバは、良好な噴霧品質を提供する他の機構及び安全機構を有する。図3に示したように、着脱式カートリッジ200は、ほぼリザーバ220の外周部の周りに位置する導電性シールド210を有する。導電性シールド210は、導電性プラスチック(例えば、炭素繊維が10%充填されたアクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS))、金属(例えば、アルミニウム)、または他のいかなる好適な材料を使用しても構築することができる。導電性シールド210は、共射出成形、2ショット成形、または他のいずれかの製造技法などによって、カートリッジ絶縁体260の一体部品として形成されてよい。あるいは、導電性シールド210を別個に形成し、その後、いずれかの好適な技法、例えばこれに限るものではないが圧入嵌合などによって、カートリッジ絶縁体260に連結してもよい。作動装置240は、着脱式カートリッジ200の非放電端に位置する。作動装置240には、ネジ付きシャフト250の一端を通す内ネジ(図示せず)と、リザーバ220の開放端にスナップ嵌めするためのスナップビードとを設けてもよい。ネジ付きシャフト250の他端には、回転運動するピストン230を設けることができる。こうすることで、ネジ付きシャフト250によってピストン230を作動装置240と連結させることができ、これでピストン230が、ギアボックス/モータ構成要素(図示せず)による作動装置240の回旋に応答して、リザーバ220の内表面に沿ってノズル280に向かって滑ることができる。したがって、このピストン230の動きにより、リザーバ220から液体組成物を移動させることができる。図1を参照すると、駆動装置90は、突き出しフィンガー95をいくつか、例えば3つ有しており、これらを作動装置240の背面にある、合致する陥凹部内に嵌め込むことができる。好ましくは、突き出たフィンガー95それぞれが、リザーバから液体組成物が移動する回転方向とは反対の方向に着脱式カートリッジ200を案内するように構成されている。このような回転により、着脱式カートリッジ200を静電噴霧装置に係合させるときの液体組成物の不慮の溢出が回避される。図3に戻って参照すると、ノズル近傍に接触している物体が液体組成物の残りで汚れるのを防ぐために、キャップ290が設けられるのが好ましい。
(操作システム)
本発明の好ましい実施形態では、本発明の静電噴霧装置は、目標とする電荷対質量比を維持するための様々な出力操作システムを具えており、それによって良好な噴霧品質を維持する。
図5は、静電噴霧装置の1つの実施形態の概略的な電気回路図を示す。図に示された電力供給源510は、バッテリまたは当該技術分野において既知の他の電源にすることができる。例えば、電源を、2つの標準「AAA」バッテリのような、ユーザーが交換可能な1つ以上のバッテリにすることができる。あるいは、電源を、ユーザーが再充電可能な電池、ユーザーが使用不可能・再充電不可能なパワーパック、または外部電源(すなわち、「電力線」供給)にすることができる。回路の少なくとも1つの配置では、電力供給源510を、電力モニタ520によって回路の他の部分から隔てることができる。電力モニタ520は、事前設定された「シャットダウン」バッテリ電圧を検出したときに、全装置の動作をシャットダウンさせることができる。これが、バッテリからの電力供給が不十分なことが原因である、装置の不安定な動作を防ぐ。また、電力モニタ520は、事前設定された「警告」バッテリ電圧を検出したときに、電力警告オシレータ525を作動させる。次に、電力警告オシレータ525が、パワーオンインジケータ540に点滅信号を与える。1つの実施形態では、電力モニタ520は、1つ以上の半導体モジュール、例えば、セイコーインスツルメンツ社(Seiko Instruments Inc.)から入手可能なS−80821ANNP−EDJ−T2にすることができる。
DC/DCコンバータ530は、電源510から入力電圧供給、例えば、従来型の2つの「AAA」型バッテリからの公称3.0ボルトの供給を受け取り、それを5.0ボルトの供給のようなより高い電圧信号に変換する。DC/DCコンバータ530は、例えば、セイコーインスツルメンツ社から入手可能な3V−5V用DCコンバータ(品番S−8327E50MC−EKE−T2)にすることができる。また、DC/DCコンバータ530を使用して、パワーオンインジケータ540に信号を送信することもできる。この信号は、DC/DCコンバータ530からの供給信号の一部か、または電力警告オシレータ525からの発振信号のいずれかにすることができる。パワーオンインジケータ540は、例えば、可視電磁(EM)スペクトルの赤色範囲内の光を発するLEDにすることができる。パワーオンインジケータ540は、装置が十分なバッテリ電圧を供給されて正常動作しているときに連続可視光を発するように構成することができる。また、パワーオンインジケータ540は、バッテリが低電圧であることをユーザーに警告する点滅可視光を発することもできる。ユーザー制御型の印加スイッチ545を押し下げてまたは「オン」の位置に向けて(採用されるスイッチの種類による)、電力供給回路を完成させ、電圧調整器550に電力を供給することができる。また、印加スイッチ545は、上流のDC/DCコンバータ530及び電力警告オシレータ525を調整することもできる。より具体的には、印加スイッチが「オフ」のときに装置でバッテリ電力の流出を防ぐことができ、これでバッテリの寿命を延長させることができる。電圧調整器550は、モータ560への入力電圧を制御することができる。電圧調整器からの公称電圧出力は、約3.2ボルトにすることができる。
HV制御ブロック580及びDC/DCコンバータ600は、入力バッテリ電圧を、約25ボルトのより高い公称出力電圧に変換することができる。HV制御ブロック580は、DC/DCコンバータ600で発生した出力電圧を調節することができる。DC/DCコンバータ600は、例えば、セイコーインスツルメンツ社からのS−8327E50MC−EKE−T2にすることができる。HV制御ブロック580は、DC/DCコンバータの出力のところに挿入することができ、これを例えば、一連の抵抗器から成る、及び/または抵抗器と(1つ若しくは複数の)ツェナーダイオードの組み合わせから成る、分圧ユニットにすることができる。方形波発生器590は、DC/DCコンバータ600から供給された電流を発振させて、電圧変圧器620に4KHz前後で5マイクロ秒幅の方形パルス信号を提供することができる。方形波発生器590は、例えば、東芝(Toshiba Corporation)の品番TC75W57FUのようなICコンパレータにすることができる。
高電圧変圧器620の巻数比は、例えば、約100:1にすることができ、この場合、一次コイルでの入力電圧が約25.0ボルトであれば、二次コイルからの出力電圧が約2.5kV(2500ボルト)になる。高電圧変圧器620からの出力電圧を、次に、電圧増倍器630に供給することができる。
電圧増倍器630は、高電圧変圧器620からの出力信号を整流し、それを増倍して、より高電圧のDC出力電圧を提供する。例えば、高電圧変圧器620の出力電圧が約2.5kVのAC信号の場合、電圧増倍器630がこの信号を整流し、それを増倍して、14.5kVのDC出力電圧のような、より高電圧のDC出力を提供することができる。1つの実施形態では、電圧増倍器630は、6段式コックロフト−ウォルトン・ダイオード電荷ポンプにすることができる。コックロフト−ウォルトン・ダイオード電荷ポンプの1段は、普通、回路内の1つのコンデンサと1つのダイオードの組み合わせとして規定される。当業者には、電圧増倍器に必要な段数が、入力AC電圧源の規模に応じて決まり、必要な出力電圧に左右されることが認識されよう。1つの実施形態では、高電圧変圧器620及び電圧増倍器630は、例えば信越化学工業(株)(Shin-Etsu Chemical Company,Ltd.)から品番KE1204(A.B)TLVとして入手可能な、シリコン封止剤のような封止剤で被包されることができる。高電圧変圧器620及び電圧増倍器630を封止剤で被包することにより、これら高電圧構成要素からの漏電及びコロナ放電を低減させて、それらの効率を増大させることができる。
高電圧増倍器630の出力と高圧電極650との間に、減流抵抗器640を配置することができる。減流抵抗器640を使用して、高圧電極650が利用可能な高電圧増倍器630からの電流出力を制限することができる。1つの特定の実施形態では、減流抵抗器640を、例えば、約10MΩにすることができる。ただし、より大きな出力電流が望まれる場合、より小さな抵抗値の減流抵抗器が望ましいことが当業者には認識されよう。逆に、より小さな出力電流が望まれる場合には、より大きな抵抗値の減流抵抗器が望ましい。高圧電極650は、好適な金属または導電性プラスチック、例えば、炭素繊維が10%充填されたアクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)などから作製することができる。また、ブリーダ抵抗器660を図5に示したように接続することができ、これについてはより詳細に後述する。また、接地接点を設けて、静電噴霧装置の回路とユーザーとの間に共通接地を確立し、ユーザーが感電する危険を低減させることもできる。さらに、パーソナルケア用途では、接地接点により、ユーザーの皮膚に帯電粒子が堆積するにつれてユーザーの皮膚に電荷が蓄積していくのを防ぐこともできる。モータ560及び高電圧供給回路を装置に対して同時に接地させていなければユーザーがそれらにエネルギー供給できないように、接地接点を、印加スイッチ545と一体化させ、及び/または印加スイッチ545にほぼ隣接させることができる。例えば、印加スイッチ545を、金属材料または他の導電性材料で作製または処理することができる。接地接点を導電性の接点にすることができ、または接地電極を印加スイッチ545の隣に配置することができる。
(ロック/解放機構)
本発明の静電噴霧装置は、好ましくは、手で容易に保持されるサイズ及び重量であり、携帯可能である。好ましくは、特定の条件下で装置が作動しないように保証するロック機構が追加され、これで、例えば装置をバッグの中に入れて運んでいるときに、不慮の噴霧が起こらなくなる。また、着脱式カートリッジが使用されているときには、着脱式カートリッジの解放を容易にする機構を設けることも好ましい。誤使用を防ぎ、ユーザーが不慮に高電圧に直接曝されるのを防ぐために、着脱式カートリッジがないときには装置が作動しないことがさらに好ましい。
本発明の好ましい実施形態では、静電噴霧装置は、
(a)着脱式カートリッジが適正な位置に置かれ、ロックスライドがロック解除位置にあり、さらに噴霧ボタンが押されたときにだけ、装置を作動させる機構と、
(b)着脱式カートリッジがないとき、または不適切な位置に置かれているとき、若しくはロックスライドがロックされた位置にあるときには、噴霧ボタンが押されても装置を作動させない機構とを具える。
図6Aは、着脱式カートリッジ200が挿入されており、ロックスライド87がロック解除位置にあるときの、静電噴霧装置の好ましい実施形態の部分断面図である。図6B及び図1に示したように、ロックスライド87がこのロック解除位置にあるときには、噴霧ボタン80を物理的に押し下げて、取り出し用プッシュロッド85のウィンドウ100を介して印加スイッチ70に係合させることができる。図6Aに戻って参照すると、噴霧ボタン80が押されたときに、噴霧ボタン80の突き出た部分800が印加スイッチ70に連結して装置を作動させる。ロックスライド87がロック解除位置にあるときには、光ガイド88が露出されるので、ユーザーはパワーオンインジケータ74(図1)を見ることができる。パワーオンインジケータ74をモニターして、装置を動作可能状態にするのに十分な電力供給があるかどうか調べることができる。
図7Aは、着脱式カートリッジ200が挿入されており、ロックスライド87がロックされた位置にあるときの、静電噴霧装置の好ましい実施形態の部分断面図である。図7B及び図1に示したように、ロックスライド87がこのロックされた位置にあるときには、当該ロックスライド87は、噴霧ボタン80が物理的に押し下げられてウィンドウ100に係合するのを妨ぐ。したがって、図7Aに戻って参照すると、噴霧ボタン80の突き出た部分800は、印加スイッチ70に接触して装置を作動させることができない。このような機構を設けることによって、ユーザーは、例えば装置をバッグの中に入れて運んでいるときでも、カートリッジを取り外す面倒なしに装置をロックすることができる。ロックスライド87がロックされた位置にあるときには、光ガイド88が塞がれているので、ユーザーはパワーオンインジケータ74(図1)を見ることができず、それによって装置が動作不可能状態にあることが示される。
図8Aは、着脱式カートリッジ200が不適切な位置に挿入されているとき、または取り出しボタン130が作動されたときの、静電噴霧装置の好ましい実施形態の部分断面図である。図8Cに示したように、取り出しボタン130を押すことにより、ロックラッチ89が着脱式カートリッジ200の突出部を解放し、その結果、着脱式カートリッジ200が外れる。図8Aに戻って参照すると、これにより、着脱式カートリッジ200がノズルの方向に移動する。この位置では、取り出し用プッシュロッド85が、噴霧ボタン80が押されるのを妨げるので、装置を作動させることができない。
図9Aは、着脱式カートリッジがないときの、本発明の静電噴霧装置の好ましい実施形態の部分断面図である。この位置では、取り出し用プッシュロッド85が、噴霧ボタン80が押されるのを妨げるので、装置を作動させることができない。
(液体組成物及び使用方法)
本発明の静電噴霧装置は、様々な目的の様々な液体組成物を噴霧するのに適している。前述したような装置に設けられた安全機構を考えると、本発明の装置は、特に個人用に適している。さらに、本発明の装置は、導電相を有する液体組成物、特にエマルジョン組成物が使用されるときにも、良好な噴霧品質を提供する。
本発明のもう1つの態様では、静電噴霧装置は、リザーバ内に液体組成物を具え、この液体組成物は(a)1つ以上の液体絶縁材料を具えた連続的な絶縁性外側相、(b)液体または粒子状の形態であってよい1つ以上の導電性材料を具えた不連続な導電性内側相とを具えたエマルジョン組成物である。リザーバは、着脱式カートリッジ内に具えられてもよい。導電性内側相は、絶縁性外側相中に分散した液滴または粒子として存在する。また、本発明は、すぐ上に記載した静電噴霧装置を使用して皮膚を処置する方法に関し、当該静電噴霧装置によって噴霧される液体組成物は、皮膚に何らかの美容的または機能的効果をもたらし、これは絶縁材料、導電性材料、または他の材料であることができる。
本明細書の液体組成物は、装置内で当該液体組成物を帯電液滴の噴霧として霧化させるのに十分な高電位まで、噴霧すべき液体組成物を上昇させることによって、静電的に皮膚に噴霧可能になる。帯電した液滴は、最も近くにあるアースされた物体を探してその電荷を放電するが、その物体が所望の噴霧標的になるように配置することができる。
静電的に噴霧可能であるには、液体組成物が、帯電液滴の噴霧として霧化可能であるような固有抵抗を有さなければならない。好ましい液体組成物では、当該液体組成物の構成成分は、液体組成物が約0.01〜約5000MΩ・cm、より好ましくは約0.01〜約2000MΩ・cm、最も好ましくは約0.1〜約500MΩ・cmの固有抵抗を有するように選択または調節される。固有抵抗は、従来の標準的な装置及び方法を用いて、一般に25℃において測定される。固有抵抗は、必要に応じて絶縁材料と導電性材料の相対濃度を変えることによって調節することができる。一般に、固有抵抗は、導電性材料の割合が増加するほど、また絶縁材料の割合が減少するほど減少する。
また、液体組成物は、静電的な噴霧が可能な粘度を有さなければならない。広範囲の粘度の材料が本発明での使用に適し得るが、皮膚に付けられたときの液体組成物の液滴の毛管現象(wicking)を最小限に抑えるには、粘度が十分に高いことが好ましい。毛管現象が起こる傾向は、液体組成物の表面張力に左右され、液体構成成分の表面張力が減少するほど増加する傾向にある。比較的低い表面張力を有する(すなわち、基材を濡らす傾向にある)液体構成成分を主体とする液体組成物では、一般に、本明細書に記載される構造剤または濃厚剤のような、毛管現象を最小限に抑える増粘剤を使用することが望ましい。好ましくは、粘度は、約0.1〜約50000mPas、より好ましくは約0.5〜約20000mPas、最も好ましくは約5〜約10000mPas(25℃において、10 -1 秒の割合で0.5mmギャップを有する60mm平行プレートを使用)の範囲内である。
(絶縁性外側相)
絶縁性外側相は、1つ以上の絶縁材料を具えているので、全体として静電噴霧には適していない(すなわち、その電界内で双極性分子の十分な整列を引き起こすことができず、結果として必要な正味の力をもたらすことができない)。この相は、好ましくは、約2000MΩ・cm以上、より好ましくは約5000MΩ・cm以上の固有抵抗を有する。この相は、流体であって、少なくとも1つの絶縁液体材料を具えており、好ましくは約10,000mPas以下の粘度を有する。
好適な絶縁材料は、非極性物質、例えば、油及び他の疎水性材料から選択される。絶縁材料は、揮発性(すなわち、1気圧にて測定可能な蒸気圧を有する)または非揮発性であってよいが、揮発性材料が好ましい。好ましい液体絶縁材料は、約10,000mPas以下の粘度を有する。液体組成物は、少なくとも1つの液体絶縁材料に加えて、非液体の絶縁材料を具えてよい。好ましい絶縁材料は、揮発性シリコーン類、揮発性炭化水素類、及びこれらの混合物から成る群から選択される。
好適な揮発性シリコーン類には、化学式[SiR2−O]nで表される環状ポリアルキルシロキサン類が挙げられ、式中、Rはアルキル基(好ましくは、Rはメチルまたはエチル、より好ましくはメチル)であり、nは約3〜約8の整数であり、より好ましくはnは約3〜約7の整数であり、最も好ましくはnは約4〜約6の整数である。Rがメチルのときには、これらの材料は、通常、シクロメチコン類と呼ばれる。市販のシクロメチコン類には、粘度が2.5センチストークス、沸点が172℃で、主としてシクロメチコンテトラマー(すなわち、n=4)を含有するダウ・コーニング(Dow Corning)(登録商標)244流体、粘度が2.5センチストークス、沸点が178℃で、主としてシクロメチコンペンタマー(すなわち、n=5)を含有するダウ・コーニング登録商標)344流体、粘度が4.2センチストークス、沸点が205℃で、主としてシクロメチコンテトラマー及びペンタマー(すなわち、n=4及び5)の混合物を含有するダウ・コーニング(登録商標)245流体、並びに、粘度が4.5センチストークス、沸点が217℃で、主としてシクロメチコンテトラマー、ペンタマー、及びヘキサマー(すなわち、n=4、5、及び6)の混合物を含有するダウ・コーニング(登録商標)345流体が挙げられる。好ましいシクロメチコン類は、ダウ・コーニング(登録商標)244流体及びダウ・コーニング(登録商標)34流体である。
その他の好適な揮発性シリコーン類は、約3〜約9個のケイ素原子、及び一般式(CH3)3Si-O-[Si(CH3)2-O]n-Si(CH3)3を有する線状ポリジメチルシロキサン類であり、式中、nは0〜7である。これらのシリコーン類は、ダウ・コーニング社(Dow Corning Corporation)及びゼネラル・エレクトリック(General Electric)を含め、さまざまな供給源から入手可能である。
好適な揮発性炭化水素類には、60〜260℃の範囲の沸点を有するものが挙げられ、より好ましくは約C8〜約C20の鎖長を有する炭化水素類であり、最も好ましくはC8〜C20のイソパラフィン類である。好ましいイソパラフィン類は、イソドデカン、イソヘキサデカン、イソエイコサン、2,2,4−トリメチルペンタン、2,3−ジメチルヘキサン及びこれらの混合物であり、イソドデカン、イソヘキサデカン、イソエイコサン、及びこれらの混合物がより好ましい。最も好ましいのは、例えば、パーメチル社(Permethyl Corporation)からパーメチル(Permethyl)99Aとして入手可能なイソドデカンである。
(導電性内側相)
導電性内側相は、1つ以上の導電性材料を具えているので、不均一な電界が存在するときに、液体組成物が全体として、当該液体組成物を最も高い電界強度領域に向かって引き寄せる十分な大きさの誘電泳動力を生み出す(それによって静電噴霧を創り出す)ことができる。導電性内側相は、好ましくは、5000MΩ・cm未満、より好ましくは約2000MΩ・cm未満、最も好ましくは約500MΩ・cm未満の固有抵抗を有する。またこの相は、好ましくは、すべての液滴が標準的な光学顕微鏡法によって測定して300ミクロン未満の大きさを有するような噴霧を可能にする、十分に長い緩和時間を有する。導電性内側相は、好ましくは、約1 -7 〜1秒、より好ましくは約1 -6 〜1 -2 秒、最も好ましくは約1 -5 〜1 -3 秒の緩和時間を有する。導電性内側相は、絶縁性外側相中に分散した液滴または粒子として存在する。
導電性材料は、1つ以上の極性物質を含む。導電性材料は、液体または非液体(例えば、固体粒子)であってよく、また揮発性または非揮発性であってよいが、揮発性の液体材料が好ましい。好適な固体粒子には、金属粉末、金属または他の導電性材料でコーティングされた粒子、帯電種(例えば、NaClのような塩、またはパーソナルケア液体組成物において緩衝液中で慣例的に使用される塩)、及び親水性コーティングされたポリマー粒子が挙げられる。好適な液体には、極性溶媒、極性非プロトン性溶媒、グリコール類、ポリオール類、及びこれらの混合物が挙げられる。好ましい導電性材料は、水、アルコール類、グリコール類、ポリオール類、ケトン類、固体粒子、及びこれらの混合物から成る群から選択され、より好ましくはアルコール類、グリコール類、ポリオール類(通常、約16個以下の炭素原子を含むもの)、及びこれらの混合物から成る群から選択される。より好ましい導電性材料は、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、フェニルエチルアルコール、エタノール、イソプロピルアルコール、グリセリン、1,3−ブタンジオール、1,2−プロパンジオール、イソプレングリコール、アセトン、水、またはこれらの混合物である。特に好ましい導電性材料は、プロピレングリコール、ブチレングリコール、エタノール、グリセリン、水、またはこれらの混合物である。内側相の導電性材料は、より好ましくはプロピレングリコール、エタノール、及びこれらの混合物から選択され、最も好ましくはプロピレングリコールである。
本明細書の液体組成物は、より好ましくは非水性であり、またはごく少量の水、例えば約10重量%未満、好ましくは約5重量%未満、さらにより好ましくは約1重量%未満の水を含有する。これは、大量の水を含有する液体組成物が、その緩和時間が短く固有抵抗が小さいことが原因で、静電的な手段が使用されるときに、一般に液滴の大きさ及び間隔の点で制御困難な噴霧を創り出すからである。
十分な導電性内側相が存在して、噴霧中に液体組成物が電位を達成できるのであれば、外側相及び内側相の相対濃度を変化させてもよい。液体組成物は、好ましくは、(i)約5〜約75%、より好ましくは約15〜約70%、最も好ましくは約20〜約60%の絶縁性外側相と、(ii)約15〜約80%、より好ましくは約20〜約75%、最も好ましくは約30〜約70%の導電性内側相とを具える。一般に、導電性内側相の濃度が高いほど噴霧適性が向上するので、通常は導電相の濃度を最大限にすることが有利である。好ましい液体組成物では、絶縁性外側相と導電性内側相との重量比(非導電性粒子状材料は無視する)は約0.2:1〜約8:1、より好ましくは約1:1である。
(任意成分)
本明細書の液体組成物は、皮膚に何らかの美容的または機能的効果、例えば、見た目、匂い、若しくは手触り、治療的効果、または予防的効果などをもたらす構成成分をさらに含んでよい。当業者には認識されるように、前述した材料自体がこのような効果をもたらす場合もある。それに加えて、本発明の液体組成物は、局所用液体組成物において慣例的に使用されているような様々な他の成分を含んでよい。
本発明の液体組成物のための構成成分は、好ましくは一般に液体の形態である。存在する補助材料は、いずれも、室温で液体、固体、または半固体であってよいが、液体組成物が静電噴霧可能でなくなることがないように選択されるべきである。静電噴霧性を向上させるには、好ましい液体組成物は、約35重量%以下の固体含量を有する。この点で、「固体」は、液体組成物に可溶性または混和性でない粒子状材料を指し、これには粒子状顔料及び油吸収材が含まれる。液体組成物の皮膚への付着は、噴霧液滴の大きさ及び間隔並びに皮膚の被覆範囲を含め、製品の噴霧流量、皮膚への製品の適用速度、並びに皮膚に付けられる製品の量に左右される。一般に、液滴の大きさは、固有抵抗が増大するほど、電圧が低下するほど、また流量が増加するほどに増大し、間隔は、電圧が上昇するほど、また付着量が減少するほどに増大し、被覆範囲は、流量が増加するほど、また付着量が増加するほどに増大する。特定の好ましい実施形態では、液滴は、約0.5〜約150ミクロンの大きさを有する不連続被膜の形態で適用される。
好ましい実施形態では、液体組成物は、化粧用ファンデーションの形態である。以後、本明細書で使用するとき、用語「ファンデーション」とは、これだけに限定されないが、ローション、クリーム、ジェル、ペーストなどを含む液体または半液体の皮膚用化粧品を指す。通常、ファンデーションは、特定の外観を与えるために、顔面全体のような皮膚の広い領域にわたって使用される。本発明の好ましい化粧用ファンデーションは、被膜形成ポリマー、粒子状顔料、及びこれらの混合物から成る群から選択される1つ以上の成分を含んでよい。
(被膜形成ポリマー)
本発明の液体組成物では、例えば長期付着性及び/または転移耐性を与えるために、被膜形成性または染色性を付与する1つ以上の材料を使用してよい。このような材料は、通常、約0.5%〜約20%の量で使用される。
このような材料には、被膜形成ポリマー材料が挙げられる。被膜形成ポリマー材料の濃度は、変化させてもよいが、通常は被膜形成ポリマー材料は、約0.5〜約20重量%(例えば、約1〜約15%)、好ましくは約0.5〜約10重量%、より好ましくは約1〜約8重量の濃度で存在する。
被膜形成ポリマー材料は、内側相または外側相に可溶性または分散性であってよいが、好ましい実施形態では、外側相に可溶性または分散性である。好ましいポリマーは、水と石鹸のような洗剤とを併せて使用することで除去可能な、非粘着性被膜を形成する。
好適な被膜形成ポリマー材料の例として、次のものが挙げられる:
a)スルホポリエステル樹脂、例えば、AQ29D、AQ35S、AQ38D、AQ38S、AQ48S、及びAQ55S(イーストマン・ケミカルズ(Eastman Chemicals)から入手可能)のようなAQスルホポリエステル樹脂、
b)ポリビニルアセテート/ポリビニルアルコールポリマー、例えばビネックス(Vinex)2034、ビネックス2144、及びビネックス2019を含む、エア・リキッド・コンポジションズ(Air Liquid compositions)から入手可能なビネックス樹脂、
c)アクリル樹脂、例えばダーマクリル(Dermacryl)LTを含む、ナショナル・スターチ(National Starch)から商品名「ダーマクリル」として入手可能な水分散性アクリル樹脂、
d)ポリビニルピロリドン類(PVP)、例えば、ルビスコール(Luviskol)K17、K30、及びK90(BASFから入手可能)、PVPの水溶性コポリマー、例えば、PVP/VA S−630及びW−735、並びにPVP/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、例えば、ISPから入手可能なコポリマー845及びコポリマー937、並びに、E.S.バラバス(Barabas)のポリマー科学技術百科事典(Encyclopedia of Polymer Science and Engineering)、第2版、第17巻、198〜257ページに開示されている他のPVPポリマー、
e)高分子量シリコーン類、例えば、ジメチコーン及び有機置換ジメチコーン類、とりわけ約50,000mPasを超える粘度のもの、
f)約50,000mPasを超える粘度の高分子量炭化水素ポリマー、
g)オルガノシロキサン類、例えば、オルガノシロキサン樹脂、流体のジオルガノポリシロキサンポリマー及びシリコーンエステルワックス類。
好ましい被膜形成ポリマーには、R3SiO1/2「M」単位、R2SiO「D」単位、RSiO3/2「T」単位、SiO2「Q」単位の組み合わせを、RnSiO(4-n)/2なる関係式(nは1.0〜1.50の値、Rはメチル基)を満足する相対比で含む、オルガノシロキサン樹脂が含まれる。なお、5%までの少量のシラノールまたはアルコキシ官能性部も、処理の結果として樹脂構造内に存在する場合があることに留意すべきである。オルガノシロキサン樹脂は、約25℃において固体でなければならず、約1,000〜約10,000グラム/モルの範囲の分子量を有さなければならない。樹脂は、トルエン、キシレン、イソパラフィン類、及びシクロシロキサン類のような有機溶媒または揮発性キャリアに可溶性であり、このことは、樹脂が、揮発性キャリア中で不溶性である程には架橋していないことを示す。特に好ましいのは、反復する一官能性若しくはR3SiO1/2「M」単位及び四官能性若しくはSiO2「Q」単位を含む樹脂、また別に米国特許第5,330,747号(クシシック(Krzysik)、1994年7月19日発行)(参考として本明細書に組み込む)に開示されている「MQ」樹脂として知られるものである。本発明では、「M」官能性単位と「Q」官能性単位との比は、好ましくは約0.7であり、nの値は1.2である。そのようなオルガノシロキサン樹脂は、ミシガン州エードリアンのワッカー・シリコーンズ社(Wacker Silicones Corporation)から入手可能なワッカー(Wacker)803及び804、並びにゼネラル・エレクトリック社(General Electric Company)から入手可能なG.E.1170−002のように市販されている。
(粒子状顔料)
本明細書の液体組成物は、1つ以上の粉末材料を具えてもよく、それらは一般に、0.001〜150ミクロン、好ましくは0.01〜100ミクロンの粒径を有する乾燥粒子状物質として定義される。粉末材料は、有色または無色(例えば、白色または実質的に透明)であってよく、液体組成物または皮膚に、着色、光の回折、油分の吸収、透光性、乳白化、真珠光沢、マットな外観、滑らかな感触、皮膚の被覆などのような1つ以上の効果をもたらすことができる。これらの材料は、当該技術分野において周知であり、市販されている。所与の液体組成物中の、特定の目的のための所与の粉末材料の種類及び濃度の選択は、当業者の技能の範囲内である。非導電性の粒子状物質の好ましい範囲は、液体組成物全体の約0.1〜約35%である。本発明のファンデーション組成物は、通常、約2%〜約20%の着色用の顔料、及び約2%〜約15%の追加的な非着色性微粒子を含む。
好適な粉末には、液体組成物または皮膚を着色する有機及び無機の様々な顔料が挙げられる。有機顔料には、一般に様々な種類があり、例えば、D&C及びFD&C青色、茶色、緑色、橙色、赤色、黄色などと表記される、アゾ、インジゴイド、トリフェニルメタン、アントラキノン、及びキサンチン染料が挙げられる。無機顔料は、一般に、レーキと呼ばれる、認定着色添加物の不溶性の金属塩または酸化鉄である。好適な顔料には、一般に安全であると認識され、本明細書に参考として組み込まれるC.T.F.A.化粧品成分ハンドブック(Cosmetic Ingredient Handbook)、第1版、ワシントンD.C.(1988)に列挙されているものが含まれる。具体例は、赤酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、茶酸化鉄、群青色、FD&C赤色2号、5号、6号、7号、10号、11号、12号、13号、30号、及び34号;FD&C黄色5号、赤色3号、21号、27号、28号、及び33号アルミニウムレーキ、黄色5号、6号、及び10号アルミニウムレーキ、橙色5号アルミニウムレーキ、青色1号アルミニウムレーキ、赤色6号バリウムレーキ、赤色7号カルシウムレーキなどである。
その他の有用な粉末材料には、タルク、雲母、チタン化雲母(二酸化チタンでコーティングされた雲母)、酸化鉄チタン化雲母、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、珪酸マグネシウム、シリカ(球状シリカ、水和シリカ及びシリカビーズを含む)、二酸化チタン、酸化亜鉛、ナイロン粉末、ポリエチレン粉末、エチレンアクリレートコポリマー粉末、メタクリレート粉末、ポリスチレン粉末、絹粉末、結晶セルロース、スターチ、オキシ塩化ビスマス、グアニン、カオリン、チョーク、珪藻土、マイクロスポンジ、窒化ホウ素などが挙げられる。本明細書で有用な他の粉末は、米国特許第5,505,937号(カストロジョバンニ(Castrogiovanni)ら、1996年4月9日発行)に記載されている。
マット仕上げ剤として有用な構成成分の中では、低光沢性顔料、タルク、ポリエチレン、水和シリカ、カオリン、二酸化チタン、チタン化雲母、及びこれらの混合物が好ましい。
雲母、窒化ホウ素、及びエチレンアクリレートコポリマー(例えば、コボ(Kobo)のEA−209)は、光の回折によって視覚的暈し効果を付与し、例えば滑らかな感触を与えることによって肌触りを改善するので好ましい。肌触りを改善するもう1つの粒子状材料は、SPCAT I2(タルク、ポリビニリデンコポリマー、及びイソプロピルチタントリイソステアレートの混合物)である。
油分を吸収する好ましい粉末は、球状で非多孔性の粒子であり、より好ましくは25ミクロン未満の粒径を有する。油分を吸収する好ましい粉末の例をいくつか挙げれば、コスリン(Coslin)C−100(エングルハード(Englehard)から市販されている球状の油吸収剤)、トスパール(Tospearl)(コボ・インダストリーズ(Kobo Industries)から市販されている球状シリカ)、前述したようなエチレンアクリレートコポリマー、及びSPCAT I2である。
これらの粉末は、例えば粒子を疎水性または親水性にするために粉末表面にコーティングされる、1つ以上の剤、例えば、レシチン、アミノ酸、鉱油、シリコーン油、または他の様々な剤によって表面処理してよい。このような処理は、配合の容易さ及び安定性を改善するのに好ましい場合がある。疎水処理された粉末は、より容易に外側相に分散するので、本発明の液体組成物において好ましい。外側相がシリコーンを含む場合、好ましい疎水性粉末処理には、参考として本明細書に組み込む米国特許第5,143,722号に開示されているようなポリシロキサン処理が含まれる。
一般に、導電性内側相及び絶縁性外側相は、皮膚に付着される粉末または皮膚活性物質に対して異なる親和性を有することが好ましい。より好ましくは、このような材料は、内側相中に分散性または可溶性ではない。例えば、好ましい液体組成物は、比較的極性のない顔料と共に、比較的極性及び/または高粘度の導電性流体を含む。理論に束縛または制限されるものではないが、このような不相溶性によって噴霧液滴内に空隙が形成され、それが噴霧液滴内の顔料の塊を小さくする結果となり、次にはそれが、実際に噴霧される液滴の大きさよりも液滴の見た目を小さくする(すなわち、見た目の液滴の大きさが、実際の噴霧液滴の大きさよりも小さくなる)と考えられている。したがって、一般に、顔料が導電性内側相によって濡れるのを最小限に抑えるように、顔料及び導電性材料を選択することが望ましい。
以下の実施例は、本発明の範囲内にある実施形態をさらに記載し、実証するものである。以下の実施例は、単に説明を目的として示されるにすぎず、本発明を制限するものと解釈すべきでなく、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく本発明の多くの変形形態が可能である。成分は、適用可能な場合には、化学名またはCTFA名称で識別され、不可能な場合には以下で定義される。
(装置の実施例1〜2)
(実施例1):
図4Aの構成を有し、次の寸法で作製される静電噴霧装置:d=8.98mm、d2=7.46mm、d3=1.50mm、d4=2.05mm。
(実施例2):
図4Cの構成を有し、次の寸法で作製される静電噴霧装置:d=7.19mm、d2=5.67mm、d3=3.56mm、d4=3.84mm。
組成物の実施例1〜10化粧用ファンデーションを、次の調製法に従って次の成分を組み合わせることによって製造する:
Figure 0004452508
Figure 0004452508
1クアテルニウム−18ヘクトライトゲル:エレメンティス・スペシャルティーズ(Elementis Specialties)から入手可能なベントンゲル(Bentone Gel)VS5−PC
2ジステアルジモニウムヘクトライトゲル:エレメンティス・スペシャルティーズから入手可能なベントンゲルVS5−PCV
3シクロペンタシロキサン及びジメチコーンコポリオール:ダウ・コーニングから入手可能なDC−5225C配合助剤
4セチルジメチコーンコポリマー:ゴールドシュミット(Goldschmidt)から入手可能なエイビル(Abil)WE−09
5トリメチルシロキシシリケート:ゼネラル・エレクトリックから入手可能なMQ樹脂SR1000
6クアテルニウム−90ベントナイト粘土:ズード・ヘミー(Sud-Chemie)から入手可能なチキソゲル(Tixogel)VP−V
7クアテルニウム−18ヘクトライト粘土:エレメンティス・スペシャルティーズから入手可能なベントン38
8ポリヒドロキシステアリン酸:ユニケマ(Uniqema)からアーラセル(Arlacel)P100として入手可能
9PEG−30ジポリヒドロキシステアレート:ユニケマからアーラセルP135として入手可能
10シリコーングリコール:ダウ・コーニングからDC−5200配合助剤として入手可能
11アルミニウムスターチオクテニルスクシネート:ナショナル・スターチ・アンド・ケミカル(National Starch & Chemical)からドライフロー(Dry Flo)(未処理)またはナトラソルブ(Natrasorb)HFB(処理済み)として入手可能
(組成物実施例1〜5の調製方法):
A群の成分を組み合わせ、ホモジナイザー(すなわち、シルバーソン・ミキサー(Silverson Mixer))を用いて2000〜4000rpmで十分に混合する。5000〜7000rpmで混合しながらB群の成分を加える。次に、C群の成分を加え、8000〜10000rpmで混合する。30分混合後、ヘグマン(Hegman)ゲージまたはスライドガラスを用いて粒径を検査する。サンプルが許容可能な粒径(すなわち、30ミクロン未満)であれば、D群の成分を8000〜10000rpmにおいて30〜40g/分の速度でゆっくり加える。温度を40℃以下に維持する。必要ならば手で混合して補助する。添加完了後、さらに5分間混合する。バッチを周囲条件に戻し、適当な容器に注ぎ込む。
(組成物実施例6〜10の調製方法):
A群の成分を組み合わせ、ホモジナイザーを用いて2000〜4000rpmで十分に混合する。プロピレンカーボネートを除くB群の成分を、添加中は5000〜7500rpmで加える。添加が完了したら、混合速度を8000〜10000rpmに設定し、5分間混合する。温度を20〜40℃の範囲に維持する。プロピレンカーボネートを加え、さらに5分間混合する。必要ならばさらに手で混合して補助する。5000〜7000rpmで混合しながらC群の成分を加える。D群の成分を加え、8000〜10000rpmで混合する。30分混合後、ヘグマンゲージまたはスライドガラスを用いて粒径を検査する。サンプルが許容可能な粒径(すなわち、30ミクロン未満)を有し、E群の成分がなければ、バッチを周囲条件に戻して適当な容器に注ぎ込む。E群の成分があり、サンプルが粒径検査に合格した場合、E群の成分を8000〜10000rpmにおいて30〜40g/分の速度でゆっくり加える。温度を40℃以下に維持する。必要ならば手で混合して補助する。添加完了後、さらに5分間混合する。バッチを周囲条件に戻し、適当な容器に注ぎ込む。
上記で開示し説明した本発明の静電(electronic)噴霧装置の実施形態には、多くの利点がある。化粧用ファンデーションの実施形態が本発明の静電噴霧装置を用いて顔面に付けられるときには、皮膚に化粧用ファンデーションの微小な液滴が提供され、各液滴は約0.5〜約150ミクロンの大きさを有する不連続被膜を形成する。使用中に、ユーザーに知覚可能な量の放電は加わらない。顔面に付けられる化粧用ファンデーションは、自然な外観及び良好な付着性をもたらす。装置の実施例1を用いて組成物の実施例1〜5のうちの1つが噴霧されるときに、特に望ましい噴霧品質が達成される。また、装置の実施例2を用いて組成物の実施例6が噴霧されるときにも、特に望ましい噴霧品質が達成される。
前述した本発明の実施例及び実施形態の詳細な記述は、単に説明のために与えるものにすぎず、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく多数の修正及び変更が当業者には明らかになることが理解される。そのような明らかな修正及び変更は、添付の特許請求の範囲に含まれるものとする。
着脱式カートリッジを有する、本発明の静電噴霧装置の好ましい実施形態の等角分解図。 図1の静電噴霧装置の等角分解図の組立図。 外側のハウジングが取り除かれた、図1の静電噴霧装置の等角分解図の組立図。 本発明の着脱式カートリッジの好ましい実施形態の等角分解図。 本発明の静電噴霧装置のノズル通路近傍の好ましい実施形態の断面図。 図4Aの拡大図。 本発明の静電噴霧装置のノズル通路近傍のもう1つの好ましい実施形態の断面図。 本発明の静電噴霧装置の好ましい実施形態の電気回路の略図。 着脱式カートリッジが挿入されており、ロックスライドがロック解除位置にあるときの、本発明の静電噴霧装置の好ましい実施形態の部分断面図。 図6Aのロックスライド近傍の拡大図。 図6Aのロックラッチ近傍の拡大図。 着脱式カートリッジが挿入されており、ロックスライドがロックされた位置にあるときの、本発明の静電噴霧装置の好ましい実施形態の部分断面図。 図7Aのロックスライド近傍の拡大図。 図7Aのロックラッチ近傍の拡大図。 着脱式カートリッジが挿入されており、取り出しボタンが作動されたときの、本発明の静電噴霧装置の好ましい実施形態の部分断面図。 図8Aのロックスライド近傍の拡大図。 図8Aのロックラッチ近傍の拡大図。 着脱式カートリッジがないときの、本発明の静電噴霧装置の好ましい実施形態の部分断面図。 図9Aのロックスライド近傍の拡大図。 図9Aのロックラッチ近傍の拡大図。

Claims (22)

  1. 液体組成物を静電的に帯電させ、供給部から散布地点へと分配するように構成及び配置された静電噴霧装置であって、
    液体組成物の供給部を収容するように構成されたリザーバと、
    前記散布地点に配置されて液体組成物を散布させるためのノズルと、
    前記リザーバと前記ノズルとの間に配置され、液体組成物が内部を移動するときに当該液体組成物の静電気帯電を可能にする流路と、
    電荷を与える電源と、
    この電源に対して電気的に接続されている高圧電源供給部と、
    一部が前記リザーバと前記ノズルとの間に配置され、前記高圧電源供給部に電気的に接続され、帯電位置において前記流路内の液体組成物を静電的に帯電させる高圧電極と、
    前記帯電位置と前記ノズルとの間に配置され、長さd(mm)がVo/d<4000なる関係式によって決定され、ここでVoが前記高圧電源供給部の出力電圧(v)であるノズル通路と
    を具え、前記ノズル通路は前記ノズルに隣接して配置された排出路を具え、当該排出路は0.1mm〜1mmの直径を有すると共に5mm以下の長さを有し、主通路が前記排出路と前記帯電位置との間に配置され、この主通路は前記排出路よりも大きい5mmまでの直径を有し、まっすぐまたは10度以下の角度で前記帯電位置に向かって外側にテーパとなっていることを特徴とする静電噴霧装置。
  2. 液体組成物を静電的に帯電させ、供給部から散布地点へと分配するように構成及び配置された静電噴霧装置であって、
    液体組成物の供給部を収容するように構成されたリザーバと、
    前記散布地点に配置されて液体組成物を散布させるためのノズルと、
    前記リザーバと前記ノズルとの間に配置され、液体組成物が内部を移動するときに当該液体組成物の静電的帯電を可能にする流路と、
    電荷を与える電源と、
    この前記電源に対して電気的に接続されている高圧電源供給部と、
    一部が前記リザーバと前記ノズルとの間に配置され、前記高圧電源供給部に電気的に接続され、帯電位置において前記流路内の液体組成物を静電的に帯電させる高圧電極と、
    前記帯電位置と前記ノズルとの間に配置され、長さd(mm)がVo/d<4000なる関係式によって決定され、ここでVoが前記高圧電源供給部の出力電圧(v)であるノズル通路と
    を具え、前記高圧電極は前記ノズル通路内の液体組成物の流れを促進させるアンテナを具え、このアンテナは前記ノズル通路のほぼ中心から突き出ており、基部の直径が0.5mm〜7mmで、高さが0.5mm〜7mmであることを特徴とする静電噴霧装置。
  3. 前記高圧電極は前記ノズル通路内の液体組成物の流れを促進させるアンテナを具え、このアンテナは前記ノズル通路のほぼ中心から突き出ており、基部の直径が0.5mm〜7mmで、高さが0.5mm〜7mmである請求項1に記載の静電噴霧装置。
  4. 前記排出路が0.5mm〜3mmの長さを有し、前記主通路が3度〜7度の角度で外側にテーパとなっている請求項1または請求項3に記載の静電噴霧装置。
  5. 前記主通路がある角度で前記帯電位置に向かって外側にテーパとなっており、前記アンテナが30度以下の角度でノズルに向かって内側にテーパとなっている請求項3に記載の静電噴霧装置。
  6. 液体組成物を前記リザーバから前記ノズルに移動させるための容積移送機構をさらに具えた請求項1から請求項3の何れかに記載の静電噴霧装置。
  7. 高電圧シールドが前記リザーバをほぼ取り囲んでおり、当該高電圧シールドが導電性である請求項1から請求項3の何れかに記載の静電噴霧装置。
  8. 前記高圧電源供給部はフィードバック信号に応答して可変出力信号を与えるように構成されており、前記フィードバック信号が前記高圧電極にてモニターされる請求項1から請求項3の何れかに記載の静電噴霧装置。
  9. 少なくとも前記リザーバと、前記ノズルと、前記流路と、前記高圧電極と、前記ノズル通路とが液体組成物を収容して送り出す着脱式カートリッジの一部である請求項1から請求項3の何れかに記載の静電噴霧装置。
  10. 前記リザーバ内に液体組成物を具え、当該液体組成物が
    (a)1つ以上の液体絶縁材料を具えた5%〜75%の絶縁性外側相と、
    (b)1つ以上の導電性材料を具えた15%〜80%の導電性内側相と
    を具えたエマルジョン組成物である請求項1から請求項3の何れかに記載の静電噴霧装置。
  11. 前記エマルジョン組成物が被膜形成ポリマーをさらに具えている請求項10に記載の静電噴霧装置。
  12. 前記エマルジョン組成物が粒子状顔料をさらに具えている請求項10に記載の静電噴霧装置。
  13. 静電噴霧装置と共に使用され、液体組成物を収容して送り出すように構成された着脱式カートリッジであって、前記静電噴霧装置が
    液体組成物の供給部を収容するように構成されたリザーバと、
    散布地点に配置されて液体組成物を散布させるためのノズルと、
    前記リザーバと前記ノズルとの間に配置され、液体組成物が内部を移動するときに当該液体組成物の静電的帯電を可能にする流路と、
    前記静電噴霧装置からの電力を受け取る高圧接点と、
    この高圧接点に電気的に接続され、一部が前記リザーバと前記ノズルとの間に配置され、帯電位置において前記流路内の液体組成物を静電的に帯電させる高圧電極と、
    前記帯電位置と前記ノズルとの間に配置され、長さd(mm)がVo/d<4000なる関係式によって決定され、ここでVoが高圧電源供給部の出力電圧(v)であるノズル通路と
    を具え、前記ノズル通路は前記ノズルに隣接して配置された排出路を具え、当該排出路は0.1mm〜1mmの直径を有すると共に5mm以下の長さを有し、主通路が前記排出路と前記帯電位置との間に配置され、当該主通路は前記排出路よりも大きい5mmまでの直径を有し、まっすぐまたは10度以下の角度で前記帯電位置に向かって外側にテーパとなっていることを特徴とする着脱式カートリッジ。
  14. 静電噴霧装置と共に使用され、液体組成物を収容して送り出すように構成された着脱式カートリッジであって、前記静電噴霧装置が
    液体組成物の供給部を収容するように構成されたリザーバと、
    前記散布地点に配置されて液体組成物を散布させるためのノズルと、
    前記リザーバと前記ノズルとの間に配置され、液体組成物が内部を移動するときに当該液体組成物の静電的帯電を可能にする流路と、
    前記静電噴霧装置からの電力を受け取る高圧接点と、
    この高圧接点に電気的に接続され、一部が前記リザーバと前記ノズルとの間に配置され、帯電位置において前記流路内の液体組成物を静電的に帯電させる高圧電極と、
    前記帯電位置と前記ノズルとの間に配置され、長さd(mm)がVo/d<4000なる関係式によって決定され、ここでVoが高圧電源供給部の出力電圧(v)であるノズル通路と
    を具え、前記高圧電極は前記ノズル通路内の液体組成物の流れを促進させるアンテナを具え、このアンテナは前記ノズル通路のほぼ中心から突き出ており、基部の直径が0.5mm〜7mmで、高さが0.5mm〜7mmであることを特徴とする着脱式カートリッジ。
  15. 前記高圧電極は前記ノズル通路内の液体組成物の流れを促進させるアンテナを具え、このアンテナは前記ノズル通路のほぼ中心から突き出ており、基部の直径が0.5mm〜7mmで、高さが0.5mm〜7mmである請求項1に記載の着脱式カートリッジ。
  16. 前記排出路が0.5mm〜3mmの長さを有し、前記主通路が3度〜7度の角度で外側にテーパとなっている請求項1または請求項1に記載の着脱式カートリッジ。
  17. 前記主通路がある角度で前記帯電位置に向かって外側にテーパとなっており、前記アンテナが30度以下の角度でノズルに向かって内側にテーパとなっている請求項1に記載の着脱式カートリッジ。
  18. 液体組成物を前記リザーバから前記ノズルに移動させるための容積移送機構をさらに具えた請求項1から請求項1の何れかに記載の着脱式カートリッジ。
  19. 高電圧シールドが前記リザーバをほぼ取り囲んでおり、当該高電圧シールドが導電性である請求項1から請求項1の何れかに記載の着脱式カートリッジ。
  20. 前記リザーバ内に液体組成物を具え、この液体組成物が
    (a)1つ以上の液体絶縁材料を具えた5%〜75%の絶縁性外側相と、
    (b)1つ以上の導電性材料を具えた15%〜80%の導電性内側相と
    を具えたエマルジョン組成物である請求項1から請求項1の何れかに記載の着脱式カートリッジ。
  21. 前記エマルジョン組成物が被膜形成ポリマーをさらに具えている請求項2に記載の着脱式カートリッジ。
  22. 前記エマルジョン組成物が粒子状顔料をさらに具えている請求項2に記載の着脱式カートリッジ。
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