JP4445637B2 - 積層型剥離ラベル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、基材の裏面に、剥離層,樹脂層,粘着剤層及び剥離シートが順次積層され、被着体に貼付後に、剥離層と樹脂層との間で剥離する、1pt配送伝票等に好適に使用できる積層型剥離ラベルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の積層型剥離ラベルは、部分的に剥離可能部分を得るために、主に、オフセット印刷方式や活版印刷方式(グラビア,フレキソ等の他の印刷方式でも可能)によって、剥離層をパターン状に設けている。
【0003】
この剥離層は、一般に、シリコーン含有量や、硬化度に応じて、剥離性が高まることが知られている。しかし、このことは、逆にいえば、低粘度の液体をコーティングしようとしても、ハジキやすくなることを示している。このため、粘着剤等は、わざわざ粘度を高めてハジキがないようにして、コンマコータ等を利用して塗布している。
【0004】
このコンマコータは、塗布面質や塗布量の管理も容易で一般的な粘着剤コートには好適であるが、
(1) ストライプ以外のパターンコートができない、
(2) ストライプ抜きもフィルムを挟むことで対応しているが、極端な狭幅には対応できない、
(3) 印刷業界では一般的なコータではない、
という欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来の積層型剥離ラベルは、剥離層上に樹脂層を設ける構成となっているので、剥離層の剥離性を極端に高めれば、樹脂層をコンマコータ等で設けなければならず、逆に、剥離性を抑制すれば、剥離可能部分の接着力自体が高くなってしまい、引き剥がし時に破れやすくなったり、剥離票部のカールが大きくなったりする等の点で、良好な使用感が得られなくなる、という問題があった。
【0006】
一方、樹脂層は、コンマコータによって、ストライプ以外のパターンコートができなかったので、剥離可能部分と剥離不能部分が流れ方向に連接している形態では、樹脂層に使用される材料が無駄になり、コストアップにつながるという問題があった。
また、樹脂層は、剥離層や次工程の鏡像印刷層とは、別工程で形成していたので、生産性が悪く、納期の短縮ができなかった。
【0007】
本発明の目的は、前述した課題を解決して、生産性が高く、短納期・低コスト化が図れ、また、広範な環境で使用されても安定的に剥離が行える積層型剥離ラベルを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1の発明は、基材(11)の裏面に、剥離層(12),樹脂層(13),粘着剤層(14)が部分的に又は全面に順次積層され、前記粘着剤層(14)によって被着体に貼付後に、前記剥離層(12)と前記樹脂層(13)との間で剥離する積層型剥離ラベル(10)において、前記剥離層と前記樹脂層とは、放射線硬化型樹脂により形成され、前記剥離層は、前記基材の裏面に形成された少なくとも1層の第1の剥離層と、前記第1の剥離層の裏面に形成される少なくとも1層の第2の剥離層とを備え、前記第2剥離層と前記樹脂層との間の剥離性が、前記第1剥離層と前記第2剥離層との間の剥離性よりも弱いこと、を特徴とする積層型剥離ラベルである。
【0009】
請求項2の発明は、基材(11)の裏面に、剥離層(12),樹脂層(13),粘着剤層(14)が部分的に又は全面に順次積層され、前記粘着剤層(14)によって被着体に貼付後に、前記剥離層(12)と前記樹脂層(13)との間で剥離する積層型剥離ラベル(10)において、前記剥離層と前記樹脂層とは、放射線硬化型樹脂により形成され、前記剥離層は、前記基材の裏面に形成され、複数の層が積層されて形成される第1の剥離層と、前記第1の剥離層の裏面に形成される少なくとも1層の第2の剥離層とを備え、前記第2剥離層と前記樹脂層との間の剥離性が、前記第1剥離層の前記複数の層の間の剥離性よりも弱いこと、を特徴とする積層型剥離ラベルである。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載された積層型剥離ラベルにおいて、前記放射線硬化型樹脂は、ウレタンアクリレートを主成分とする紫外線硬化型樹脂であることを特徴とする積層型剥離ラベルである。
【0011】
請求項4の発明は、請求項3に記載の積層型剥離ラベルにおいて、前記剥離層は、剥離成分として、シリコーン系の材料が含有されており、前記第1の剥離層は、前記紫外線硬化型樹脂中のシリコーン含有量が3重量%以上、15%重量以下であり、前記第2の剥離層は、前記紫外線硬化型樹脂中のシリコーン含有量が3重量%以下であることを特徴とする積層型剥離ラベルである。
【0012】
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の積層型剥離ラベルにおいて、前記剥離成分は、ポリシロキサンを主鎖とし、一部にアクリルを付加したシリコーンアクリレート、及び/又は、シリコーン変性オイルであることを特徴とする積層型剥離ラベルである。
【0013】
請求項6の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の積層型剥離ラベルにおいて、前記粘着剤層の裏面に積層された剥離シート(16)と、前記剥離層の一部に形成され、前記剥離シートを前記粘着剤層から剥離するときに、その剥離シート側に前記樹脂層から前記粘着剤層までが残って、剥離のきっかけ部を形成する軽剥離層(12K)とを更に備え、前記軽剥離層は、そのシリコーン含有量が前記第1の剥離層よりも多いことを特徴とする積層型剥離ラベルである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面等を参照して、本発明の実施の形態について、さらに詳しく説明する。
図1は、本発明による積層型剥離ラベルの実施形態を示した図である。
この積層型剥離ラベル10は、図1(A)に示すように、基材11と、剥離層12と、樹脂層13と、鏡像印刷層14と、粘着剤層15とを、順次積層して設け、さらに、粘着剤層15を保護するために、剥離紙16が設けられた1ptタイプの配送伝票を例したものである。
【0015】
この基材11は、図1(B)に示すように、送付先表示欄aや依頼主印刷欄bなどを有する荷札票部11aと、配送依頼主に渡される引受票部11bと、配送ルートの中継ポイントで管理のために使用される中継票部11cと、配送確認のために送付先で押印を受ける受領印欄eを備えた配送票部11d等とを備えている。
【0016】
荷札票部11aは、配送荷物に貼付される貼付票部である。また、引受票部11b,中継票部11c及び配送票部11dは、配送途中に剥離される剥離票部であり、剥離するときに分離が容易となるように、ミシン目やハーフカット等の分離予定線cで、それぞれ分割されている。また、各票部11a〜11dには、この配送伝票10自身の「ID」等として、配送管理に用いられるバーコードを印字又は印刷するバーコードエリアd1〜d4が設けられている。
【0017】
基材11は、この積層型剥離ラベル10の表面に配置され、印刷又は印字等によって必要事項を表示する基材であり、上質紙、感熱紙、複写用紙、クラフト紙、グラシン紙、パーチメント紙、レーヨン紙、コート紙、合成紙、樹脂フィルムによりラミネートされた紙等の紙が好適に用いられるが、セロファン、延伸ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、延伸ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等の樹脂フィルムであってもよい。基材11の厚さは、通常は、20〜200μm程度が好ましい。
【0018】
剥離層12は、基材11の剥離票部(引受票部11b,中継票部11c及び配送票部11d)を、配送途中に剥離可能とする層である。この剥離層12は、基材11の表面に、剥離票部となる引受票部11b,中継票部11c及び配送票部11d等を印刷する印刷機で、見当合せを行なって、それらの裏面のみに正確に印刷されている。このため、引受票部11b,中継票部11c及び配送票部11d等の剥離票部のみが容易に剥離され、かつ、貼付票部である荷札票部11aが配送途中で不用意に剥離されることがない。
この剥離層12は、基材11の裏面の一部(剥離票部)に、シリコーン系の材料を含むウレタンアクリレート,アクリレートなどを主成分とするUVインキによって、パターン状にオフセット印刷、活版印刷等によって、厚さ、1.5〜15μm程度に印刷されている。
【0019】
本実施形態では、剥離層12は、第1先刷剥離層12M−1,第2先刷剥離層12M−2,第3先刷剥離層12M−3と、後刷剥離層12Lの4層から構成されている。
先刷剥離層12Mは、基材11の下に形成されている層であり、後刷剥離層12Lは、その先刷剥離層12Mの下に形成されている層である。これらの剥離層12M,12Lは、基材11を樹脂層13から剥離可能とする層である。
【0020】
なお、本実施態様では、剥離層12は、第1先刷剥離層12M−1,第2先刷剥離層12M−2,第3先刷剥離層12M−3からなる先刷剥離層(第1の剥離層)12Mと、後刷剥離層(第2の剥離層)12Lの4層で構成しているが、基材11の下面に形成される剥離層と、樹脂層13の上面に形成される剥離層との、最低2層あれば、本発明の目的を達成することができる。
【0021】
先刷及び後刷剥離層12M,12Lは、印刷によって剥離層12を形成するために、剥離インキとして、ウレタンアクリレートなどの柔軟性の高いUV硬化型樹脂などの放射線硬化型樹脂を含むオフセット用、活版用、グラビア用、フレキソ用等の印刷用インキを用いている。
ここで、先刷剥離層12Mは、剥離インキ(先刷)の塗布量が0.1g/m2 以上20g/m2 以下、後刷剥離層12Lは、剥離インキ(後刷)の塗布量が、0.05g/m2 以上15g/m2 以下で、かつ、剥離インキ(先刷)の方が剥離インキ(後刷)よりも単位面積あたりの塗布量が多いことが望ましい。
【0022】
後刷剥離層12Lは、先刷剥離層12Mよりも、剥離性が弱くなる(剥離しにくい)ように設定してある。剥離性の高い材料は、はじくため塗り難く、塗工方式に制約があり、樹脂層が設け難いので、樹脂層から見れば、剥離性の弱い材料の方が、適合性が広いことになる。しかし、もちろん、剥離し難くなるため、剥離性の高いものが要望される。つまり、この2点を両立させることが、剥離層を複層化した理由である。
このため、先刷剥離層12Mを形成する材料が、ポリシロキサンを主鎖とするシリコーンアクリレートを、剥離性主成分とした場合に、後刷剥離層12Lを形成する材料には、先刷剥離層12Mよりも、剥離性主成分の配合比が少なくなるようにすることが望ましい。
【0023】
また、先刷剥離層12Mと後刷剥離層12Lとを同じ材料を用いて、形成することもできる。この場合に、少なくとも先刷剥離層12Mと後刷剥離層12Lとは、剥離性を異ならせることが必要である。本実施態様では、先刷剥離層12Mに含まれる剥離成分を、後刷剥離層12Lに含まれる剥離成分より多く含ませるようにしてある。剥離成分は、シリコーン系、ワックス系、オレフィン系、フッ素系材料を剥離インキ中に含ませたものであり、例えば、ポリシロキサンを主鎖とするシリコーンアクリレートやシリコン変性オイルなどを含んだものが好適に使用できる。
例えば、先刷剥離層12Mと後刷剥離層12Lは、UV硬化型オフセットインキで形成することができ、剥離成分を、ポリシロキサンを主鎖とするシリコーンアクリレートとした場合には、先刷剥離層12Mは、UV硬化型オフセットインキ中のシリコーン含有量が3重量%以上、15%重量以下であり、後刷剥離層12Lは、UV硬化型オフセットインキ中のシリコーン含有量が3重量%以下であることが望ましい。また、先刷剥離層12Mの厚さは、3〜10μm,後刷剥離層12Lの厚さは、0.5〜3μm程度が好ましい。
【0024】
また、先刷剥離層12Mは、第1〜第3先刷剥離層12M−1〜12M−3等のように、複数層に分けて形成することが好ましい。この理由は、先刷剥離層12Mの方が剥離性を強く(剥離しやすい)するために、剥離成分を増加させることに加えて、複数の剥離界面を持たせて、剥離のきっかけが得やすくなるようにするためである。
【0025】
一方、本実施形態では、剥離層12の一部に形成され、剥離紙16を粘着剤層15から剥離するときに、その剥離紙16側に樹脂層13,鏡像印刷層14及び粘着剤層15までが残って、剥離のきっかけ部を形成する軽剥離層12Kが形成されている。この軽剥離層12Kは、そのシリコーン含有量が先刷剥離層(第1の剥離層)12Mよりも多いことが、剥離しやすくて、望ましい。
なお、引受票部11b,中継票部11cの場合に、軽剥離層12Kは、外周の辺に接するように、右下のコーナーに設けた例で説明したが、配送票部11dのように、左下のコーナーに設ければ、右利きの人にとって剥離しやすくなり、好ましい。
【0026】
樹脂層13は、剥離層12の裏面にオフセット、活版、グラビア、フレキソ等の印刷法により形成され、基材11の一部が剥離されたときに、粘着層14の粘着性を発現させないための目止め層である。この樹脂層13は、剥離層12と同様なUV硬化型樹脂などの放射線硬化型樹脂を含むオフセット用、活版用、グラビア用、フレキソ用等の印刷用インキを用いることができる。ただし、この中には、前述した剥離成分は含まれない。樹脂層13の厚さは、特に限定はされないが、通常0.5〜30μm、好ましくは5〜15μm程度である。
【0027】
鏡像印刷層14は、基材11の剥離票部(引受票部11b,中継票部11c及び配送票部11d)を剥離したときに表れ、受取人や荷扱い者等に対するメッセージ等を裏側から鏡面で印刷して表示する層である。例えば、保冷配送であれば、「鮮度やおいしさをそのままお届け」などの標語や、荷物の取り扱いが悪くならないように、「取扱注意」や「われもの」等の牽制文言を加えておくとよい。なお、この鏡像印刷層14は、用途等によっては省略してもよい。
なお、本実施形態では、鏡像印刷層14を設けているので、剥離層12,樹脂層13を形成する材料は、無色又は有色でかつ透明又は半透明であることが必要である。
【0028】
接着剤層15は、基材11(又は鏡像印刷層14)の下に形成されている層であり、基材11を荷物等の被着体に貼付可能にする。接着剤層15は、アクリル系接着剤、天然ゴム系接着剤、合成ゴム系接着剤、シリコーン系接着剤などが好適に用いられる。接着剤層15の塗布量・塗布厚は、特に限定されないが、好ましくは、塗布量は0.1〜50g/m2 であり、塗布厚は0.1〜50μmである。荷物等の被着体に対する接着剤層15の接着力は、基材11の疑似接着力よりも大きい必要があり、被着体に応じて、適宜、調整するとよい。
【0029】
この実施形態では、粘着層16の一部(荷札票部11a等の貼付票部の下)に剥離層12が形成されておらず、その部分では、基材11に対して、強接着性を発現する。
【0030】
剥離紙16は、粘着剤層15の下に配置されている基材であり、使用前に、粘着剤層15を保護する層である。剥離紙16は、紙、織物、プラスチックフィルムなどから形成されており、この上面、すなわち、粘着剤層15の側の面には、シリコーン系離型剤(なお、接着してしまうので、シリコーン系粘着剤には使用できない)などにより剥離処理がなされている。剥離紙16の厚さは、特に限定はされないが、通常20〜200μm、好ましくは40〜100μm程度である。
【0031】
この配送伝票10は、例えば、オフセット印刷機を用いて、基材11となるベース用紙の表面に各票部11a〜11dをUV硬化型オフセットインキで印刷し、裏面に剥離層12,樹脂層13を同一の印刷機で見当合わせをして、同様に、UV硬化型オフセットインキでインラインで正確に印刷することができる。
【0032】
次に、本実施形態に係る積層型剥離ラベル10の製造方法を説明する。
まず、基材11の裏面の一部に、シリコンアクリレート等の剥離成分を含む、UVシリコーン等のUVインキによって、パターン状にオフセット印刷して、厚さ、0.1〜3μm程度に第1先刷剥離層12M−1を塗布した後に、第1先刷剥離層22M−1を、UV灯によって十分に硬化させた。
次に、第1先刷剥離層22M−1の裏面に、第1先刷剥離層12M−1と同じUVインキによって、パターン状にオフセット印刷して、厚さ、0.5〜3μm程度に第2先刷剥離層22M−2を塗布した後に、第2先刷剥離層12M−2を、UV灯によって十分に硬化させた。
同様にして、厚さ、0.5〜3μm程度の第3先刷剥離層12M−3を印刷して硬化し、先刷剥離層12Mを形成した。
【0033】
次に、先刷剥離層12Mの裏面に、シリコーン変性オイルからなる剥離剤を含むUVインキによって、パターン状にオフセット印刷して、厚さ、0.5〜3μm程度に後刷剥離層22Lを塗布した後に、UV灯によって十分に硬化させ、後刷剥離層12Lを形成した。
【0034】
さらに、剥離層12の上に、樹脂層13をUVインキにより、同じ印刷機でオフセット印刷した。同様に、鏡像印刷層14をオフセット印刷してから、粘着層15を形成する粘着加工を行う。最後に、剥離層16となるセパレータ紙と貼り合せることによって、積層型剥離ラベル10を製造した。
【0035】
本実施形態によれば、以下のような種々の効果がある。
(1) 剥離層12は、基本的に、シリコーン含有量の多いUV硬化型樹脂としながらも、最表面(後刷剥離層12L)のみは、シリコーン含有量を抑制し、かつ、樹脂層13を、同様の版式によって印刷可能なUV硬化型樹脂とした。
このため、剥離層12の印刷から鏡像印刷層14の印刷までを、インライン(1工程)で実施できるので、生産性が高く、短納期・低コスト化が図れる。
【0036】
(2) 基材11には、複数の層からなる剥離層12M−1〜12M−3,12Lを備えており、後刷剥離層12Lの樹脂層13に対する接着力が強いので、積層型剥離ラベル10の移動中等に、不用意な脱落がなく、信頼性が高い。
また、後刷剥離層12Lと樹脂層13の接合面Aから剥がれにくくしても、後刷剥離層12Lと第3先刷剥離層12M−3との接合面B、第3先刷剥離層12M−3と第2先刷剥離層12M−2の接合面C、又は、第2先刷剥離層12M−2と第1先刷剥離層12M−1の接合面Dからも剥がれるので、確実に剥がすことができる。従って、剥離界面が複数存在することにより、広範な環境で使用されても、剥離が安定的に行える。
また、剥離層を複数層にすることによって、1層の剥離層を印刷するときに、ピンホールが発生しても、各層のピンホールが重なる可能性が極めて低くなり、信頼性が向上する。
【0037】
(3) 剥離紙16を粘着剤層15から剥離するときに、その剥離紙16側に樹脂層13,鏡面印刷層14,粘着剤層15までが残るように、先刷剥離層12Mにより、シリコーン含有量が多い軽剥離層12Kを設けたので、剥離のきっかけ部となり、剥離がしやすくなった。
【0038】
(4) ノンインパクトプリンタによって、基材11の表面の各欄に必要事項を高速に印字することができる。
(5) 引受票部11b,中継票部11c及び配送票部11dは、発送元、中継ポイント、送付先などで順次剥離される。このとき、下層に剥離層12が正確に設けられているので、剥離がしやすく利便性が高いと共に、その下層に基材が不要なために、安価に製造でき、資源保護の観点からも、非常に実用的である。
(6) 最後まで配送荷物に貼付される配送票部11aも1枚で済み、配送票部11aは、 下層に剥離層12が設けられていないので、配送荷物等の被着体に永久接着し、配送中に不用意な脱落がなく、信頼性が高い。
【0039】
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
(1) 先刷剥離層は、第1〜第3先刷剥離層の3層から構成した例で説明したが、1層,2層でもよいし、4層以上であってもよい。また、後刷剥離層を多層にしてもよい。
(2) 剥離票部は、引受票部11b,中継票部11c及び配送票部11dの例で説明したが、例えば、配送システムによっては、配送票部11dのみでもよいし、また、中継票部11cを複数設けてもよい。
【0040】
(3) 剥離票部が容易に切り取れるように、ミシン目やハーフカットを設けた例で説明したが、さらに、そのミシン目やハーフカットの周縁部、又は、剥離票部の外周縁部に、網掛け印刷等によって、 永久接着力よりは接着力が低く、全ベタ印刷よりは接着力が高くなるように、接着力を調整しておくと、剥離票部の脱落や紛失を防ぐこともできる。
(4) 放射線硬化型樹脂として、紫外線硬化型樹脂を例に説明したが、電子線硬化型樹脂であってもよい。
【0041】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように、本発明によれば、剥離層と樹脂層とは、UV硬化型樹脂などの放射線硬化型樹脂によって形成するようにしたので、剥離層と樹脂層を、インラインで製造できるので、生産性が高く、短納期・低コスト化が図れる。
また、剥離層を第1及び第2の剥離層に分け、剥離界面が複数存在するようにしたので、広範な環境で使用されても、剥離が安定的に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による積層型剥離ラベルの実施形態を示す図である。
【符号の説明】
10 積層型剥離ラベル
11 基材
11a 荷札票部
11b 引受票部
11c 中継票部
11d 配送票部
a 送付先表示欄
b 依頼主印刷欄
c 分離予定線(ミシン目,ハーフカット)
d1〜d4 バーコードエリア
e 受領印欄
12 剥離層
12M−1〜12M−3 第1〜第3先刷剥離層
12L 後刷剥離層
13 樹脂層
14 鏡像印刷層
15 粘着層
16 剥離紙
Claims (6)
- 基材の裏面に、剥離層,樹脂層,粘着剤層が部分的に又は全面に順次積層され、前記粘着剤層によって被着体に貼付後に、前記剥離層と前記樹脂層との間で剥離する積層型剥離ラベルにおいて、
前記剥離層と前記樹脂層とは、放射線硬化型樹脂により形成され、
前記剥離層は、
前記基材の裏面に形成された少なくとも1層の第1の剥離層と、
前記第1の剥離層の裏面に形成される少なくとも1層の第2の剥離層とを備え、
前記第2剥離層と前記樹脂層との間の剥離性が、前記第1剥離層と前記第2剥離層との間の剥離性よりも弱いこと、
を特徴とする積層型剥離ラベル。 - 基材の裏面に、剥離層,樹脂層,粘着剤層が部分的に又は全面に順次積層され、前記粘着剤層によって被着体に貼付後に、前記剥離層と前記樹脂層との間で剥離する積層型剥離ラベルにおいて、
前記剥離層と前記樹脂層とは、放射線硬化型樹脂により形成され、
前記剥離層は、
前記基材の裏面に形成され、複数の層が積層されて形成される第1の剥離層と、
前記第1の剥離層の裏面に形成される少なくとも1層の第2の剥離層とを備え、
前記第2剥離層と前記樹脂層との間の剥離性が、前記第1剥離層の前記複数の層の間の剥離性よりも弱いこと、
を特徴とする積層型剥離ラベル。 - 請求項1又は請求項2に記載された積層型剥離ラベルにおいて、前記放射線硬化型樹脂は、ウレタンアクリレートを主成分とする紫外線硬化型樹脂であること
を特徴とする積層型剥離ラベル。 - 請求項3に記載の積層型剥離ラベルにおいて、
前記剥離層は、剥離成分として、シリコーン系の材料が含有されており、
前記第1の剥離層は、前記紫外線硬化型樹脂中のシリコーン含有量が3重量%以上、15%重量以下であり、
前記第2の剥離層は、前記紫外線硬化型樹脂中のシリコーン含有量が3重量%以下であること
を特徴とする積層型剥離ラベル。 - 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の積層型剥離ラベルにおいて、
前記剥離成分は、ポリシロキサンを主鎖とし、一部にアクリルを付加したシリコーンアクリレート、及び/又は、シリコーン変性オイルであること
を特徴とする積層型剥離ラベル。 - 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の積層型剥離ラベルにおいて、
前記粘着剤層の裏面に積層された剥離シートと、前記剥離層の一部に形成され、前記剥離シートを前記粘着剤層から剥離するときに、その剥離シート側に前記樹脂層から前記粘着剤層までが残って、剥離のきっかけ部を形成する軽剥離層とを更に備え、前記軽剥離層は、そのシリコーン含有量が前記第1の剥離層よりも多いこと
を特徴とする積層型剥離ラベル。
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