JP4443644B2 - オルガノポリシロキサン溶液及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する分野】
本発明は、単独または無機物や有機樹脂との混合形態で塗布することによって金属、セラミックス、ガラス、セメント、プラスチックス、木材、紙、繊維などの基材表面に、耐摩耗性、耐薬品性、耐水性及び耐候性などに優れた高硬度、高光沢の被膜を形成することができ、かつ長期保存安定性に優れたオルガノポリシロキサン溶液及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
これまで、金属、セラミックス、プラスチックスなどの各種成形体表面に無機質塗料を被覆することにより美粧性を付与し、かつ耐摩耗性、耐薬品性、耐腐食性、耐候性、電気絶縁性などを改善する方法はよく知られている。
無機質塗料は、一般的に耐熱性が高く、不燃性や耐酸化性、耐腐食性に優れ、耐候性、電気絶縁性、耐摩耗性が良好であるなどの特長を有する。
【0003】
このような無機質塗料は、主としてバインダーと充填剤を含有する。このバインダーとしては、例えばアルカリ珪酸塩やコロイダルシリカのような水溶性珪酸塩;アルミニウム、マグネシウム、カルシウム等の重リン酸塩からなる酸性リン酸金属塩;アルミニウム、チタン、亜鉛等の金属アルコラート;シリコーンやアルキルシリケートのようなオルガノポリシロキサンが挙げられる。これらバインダーは、塗料の基本的特性である基材との密着性、架橋密度、硬度等を決定する重要な成分であり、常温から400℃の範囲で脱水縮合、加水分解縮合、熱分解等の反応により造膜、硬化する。
また、充填剤としては、着色のための顔料、増量剤としての無機粉末の他、紫外線カット等、塗料に新たな機能を付与するための各種金属酸化物の微粒子等が挙げられる。
【0004】
しかしながら、いずれの無機質塗料も、高温焼成が必要なために適用可能な基材が限定される。また、被膜が硬くて脆いために塗布後の加工が困難であり、かつ下地の調製に時間がかかるなど、作業性、用途も限定される。
近年、上述の如き無機質塗料の欠点を補うために種々な改良が試みられている。
【0005】
例えば、特公昭53−5042号公報及び特公昭62−55554号公報には、オルガノポリシロキサンにコロイダルシリカを複合することによって硬化収縮時の応力を緩和させ、高硬度でかつ耐クラック性に優れた組成物が開示されている。
また、特開昭60−35465号公報には、上記組成に更にアルコキシシリル基含有有機樹脂を配合してなる組成物が開示されている。
一方、特開昭63−218771号及び特開昭64−1769号公報には、オルガノポリシロキサンと加水分解性シリル基含有ビニル系樹脂を含有する組成物が開示されている。
【0006】
このように、上記組成物により形成される被膜は完全に無機質な被膜ではなく、若干の有機残基を含有するか、有機樹脂を組み合わせた有機−無機複合被膜とすることによって、被膜の光沢性、透明性、平滑性、耐衝撃性、柔軟性を改善している。
上述の如き用途に最適なオルガノポリシロキサンは、有機残基として最も炭素原子数の少ないメチル基を持つものである。すなわち、一般式:CH3 SiX3 (式中、Xはハロゲン原子、アルコキシ基またはアシル基)で表されるシラン化合物から合成されるオルガノポリシロキサンである。該オルガノポリシロキサンは他のオルガノポリシロキサンと比較して、組成中の無機成分の割合が最も多く、炭素−炭素結合がないことから紫外線に対する透明性も高い。更には、一般式:SiX4 (式中、Xはハロゲン原子、アルコキシ基またはアシル基)で表されるシラン化合物に次いで架橋密度が高く、硬度や密着性にも優れていることから、塗料用オルガノポリシロキサンとして一般的に利用されている。
【0007】
一般式:CH3 SiX3 (式中、Xはハロゲン原子、アルコキシ基またはアシル基)で表されるシラン化合物からオルガノポリシロキサンを合成する反応は二段階で進行する。すなわち、まず該シラン化合物を水により加水分解し、メチルシラントリオールとする。次いで、該メチルシラントリオールの脱水縮合反応によりシロキサン結合を形成する。
このメチルシラントリオールの脱水縮合反応は、酸性または塩基性触媒の存在下で促進される。そのため前記一般式中のXがハロゲン原子やアシル基の場合、該反応で副生される酸性化合物が反応に悪影響を与え、その結果、該反応の制御を困難とする恐れがある。このような理由から、一般的にはXがアルコキシ基の化合物、すなわちメチルトリアルコキシシランが使用される。
【0008】
しかしながら、このメチルトリアルコキシシランからオルガノポリシロキサンを合成する場合、加水分解縮合反応の速度は非常に大きく、反応速度を制御することは困難である。また、該加水分解縮合反応で得られたオルガノポリシロキサンの活性部位がシラノール基である場合には反応性が高く、容易に脱水縮合を起こし、増粘またはゲル化してしまう。そこで、ゲルの生成を防止するためには、塗布する直前で調合する、或いは調合した組成物を低温で保存する必要がある。また、調合した組成物をアルコールのような水溶性有機溶剤で固形分濃度を下げる、或いはpHを調整する必要があることが知られている。すなわち、得られるオルガノポリシロキサンは密着性、耐熱性、硬度、耐候性など優れた耐久性を有する一方で、上述の如く、保存安定性が充分でないため、一般的な有機樹脂塗料と比較して取り扱い方法に問題が残されている。
【0009】
一般的に、上記のような目的で使用されるオルガノポリシロキサンの組成物(シリコーンワニス)は、活性部位をアルコキシド基またはアセトキシ基にすることによって保存安定性を保持している。
例えば、特開昭58−65774号公報には、オルガノアルコキシシランをカルボキシ基を有する有機酸と強酸によって脱エステル化反応させることにより水を使用せずオルガノポリシロキサンを合成する方法が開示されている。
また、特開平3−7766号公報には、オルガノアルコキシシランを公知方法によって加水分解縮合させて得られたオルガノポリシロキサンにオルガノアルコキシシランを反応させ、末端官能基をシラノール基からアルコキシ基に変換して保存安定性を改良する方法が開示されている。
【0010】
上記の方法はいずれも、末端官能基を反応性の高いシラノール基から、水の不存在下で安定性が高いアルコキシド基やアシル基に変換することによって保存安定性を向上させている。しかし、末端官能基がアルコキシド基やアシル基である場合には、加熱による熱分解や大気中の水分との加水分解縮合反応で架橋が進行する。また、このようなオルガノポリシロキサンを被膜として充分硬化させるためには、高温での焼き付けや長期間の大気中での暴露が必要である。従って、これらの方法では被膜性能が湿度の影響を受けやすく、硬化性、密着性はいずれも充分とはいえない。
【0011】
更に、特公昭49−45320号公報には、メチルトリアルコキシシランをシラン100万重量部に対し650重量部以下の酸(塩酸換算)と酸の濃度に対応した水を添加し、加水分解縮合させた後、30分以内に濃縮(予備硬化)することにより固体のオルガノポリシロキサンを製造する方法が開示されている。この方法によれば、濃縮段階で縮合反応が促進されオルガノポリシロキサンの分子量が増大するため、比較的保存性は高いものの密着性、硬化性に優れた低分子量のオルガノポリシロキサンを得るには充分でない。また、塗料として使用するため有機溶剤に溶解した場合、室温下での保存安定性が充分ではなく、更には作業工程が複雑となるため一般的な塗料と比較して高価なものとなり、経済的にも不利である。
【0012】
更にまた、特開昭58−117260号公報には、メチルトリアルコキシシランを加水分解縮合させて得られたオルガノポリシロキサンに対し、蟻酸とヒドロカルビル置換水酸化アンモニウムを使用することにより安定化する方法が開示されている。しかし、得られるオルガノポリシロキサンの分子量は、低分子量のオルガノポリシロキサンを得るという点では大きくは改善されていない。また、基材との密着性を考慮した場合、オルガノポリシロキサンの重量平均分子量は5,000程度までであることが好ましく、また保存安定性の点からしても塗料として優れた性能を発揮できる期間は短い。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述の如き問題点を解決することを目的とする。具体的には、単独または無機物や有機樹脂との混合形態で塗布することによって金属、セラミックス、ガラス、セメント、プラスチックス、木材、紙、繊維などの基材表面に、耐摩耗性、耐薬品性、耐水性及び耐候性などに優れた高硬度、高光沢の被膜を形成することができ、かつ長期保存安定性に優れたオルガノポリシロキサン溶液及びその製造方法を提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
かくして本発明によれば、一般式[I]:
RSi(OR1 )3 [I]
(式中、Rは炭素数1〜8の有機残基、R1 は炭素数1〜5のアルキル基)
で表される少なくとも1種のオルガノアルコキシシランを、該オルガノアルコキシシラン1モルに対して2〜10モルの水と塩酸換算で2〜200ppmの酸性化合物との存在下で加水分解縮合反応させ、熟成、脱水して得られる部分加水分解縮合物溶液と、脂肪族β−ジケトン及び/または脂肪族モノ、ジ若しくはトリカルボン酸とからなるオルガノポリシロキサン溶液が提供される。
【0015】
また、本発明によれば、一般式[I]:
RSi(OR1 )3 [I]
(式中、Rは炭素数1〜8の有機残基、R1 は炭素数1〜5のアルキル基)
で表される少なくとも1種のオルガノアルコキシシランを、該オルガノアルコキシシラン1モルに対して2〜10モルの水と塩酸換算で2〜200ppmの酸性化合物との存在下で加水分解縮合反応させ、熟成、脱水し、次いで得られた部分加水分解縮合物溶液に、脂肪族β−ジケトン及び/または脂肪族モノ、ジ若しくはトリカルボン酸を添加してオルガノポリシロキサン溶液を得ることを特徴とするオルガノポリシロキサン溶液の製造方法が提供される。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明に用いることができるオルガノアルコキシシランは、一般式[I]:
RSi(OR1 )3 [I]
(式中、Rは炭素数1〜8の有機残基、R1 は炭素数1〜5のアルキル基)
で表される。
【0017】
一般式[I]において、Rで表される炭素数1〜8の有機残基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基のようなアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基のようなアリール基;その他ビニル基のようなアルケニル基、γ−クロロプロピル基、γ−メタクリロイルオキシプロピル基、γ−メルカプトプロピル基のような置換アルキル基などが挙げられる。
また、R1 で表される炭素数1〜5のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基などが挙げられる。
【0018】
このような基R及びR1 を有するオルガノアルコキシシランのうち、代表的なものとしては、例えばメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。中でも、ケイ素原子の含有量や架橋密度などの点から、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシランを好適に用いることができる。これらのオルガノアルコキシシランは、単独で使用することも、また2種以上を併用することもできる。
【0019】
本発明に用いる水の量は、オルガノアルコキシシラン1モルに対して2〜10モル、好ましくは2.5〜4モルの範囲内である。
【0020】
本発明において、オルガノアルコキシシランの加水分解縮合反応に用いる酸性化合物としては、例えば蟻酸、酢酸、蓚酸のような有機酸や、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸のような無機酸が挙げられ、硝酸、塩酸のような揮発性の高い無機酸を好適に用いることができる。
【0021】
この酸性化合物の使用量は、オルガノアルコキシシラン1モルに対して塩酸換算で2〜200ppm、好ましくは3〜50ppmの範囲内である。
【0022】
ここで、特に最適な酸性化合物の使用量は、オルガノアルコキシシランの加水分解速度の違いによって変化する。例えば、メチルトリメトキシシランの場合は非常に加水分解速度が大きいことから、酸性化合物の使用量は3〜20ppmが好ましい。また、メチルトリエトキシシランの場合は、メチルトリメトキシシランに比べると加水分解速度が小さいことから、酸性化合物の使用量は5〜50ppmが好ましい。
【0023】
しかし、一般に市販されているオルガノアルコキシシランには、上記の範囲を越える酸性化合物が含まれている場合がある。これは、オルガノアルコキシシラン中に微量に含まれる有機基が酸化され、その結果オルガノアルコキシシラン中に有機酸が生成するためである。
したがって、原料であるオルガノアルコキシシラン中の酸性化合物量(酸度)を予め測定し、その酸度を考慮した上で、オルガノアルコキシシランに対して塩酸換算で全量が2〜200ppmの範囲内となるように酸性化合物を添加する必要がある。
【0024】
ここで、オルガノアルコキシシラン中の酸性化合物量(酸度)の測定方法の一例を以下に示す。
冷却器を装着可能な500ミリリットルの三角フラスコに、精秤したオルガノアルコキシシラン約73gを、次いでメチルセロソルブ150g及び蒸留水75gを充填し、回転子を入れる。このフラスコを加熱式マグネチックスターラーにセットし、冷却器を取り付けて攪拌を開始し、還流温度まで加熱する。溶液が均一透明になってから20〜25分間加熱還流を続けた後、室温まで冷却する。得られた溶液に1%ブロムフェノールブルー溶液を4滴加え、0.02N水酸化ナトリウム溶液で青色になるまで滴定する。同様にしてオルガノアルコキシシランを加えないブランクを測定する。上記の測定結果から塩酸換算の酸度を次式によって求める。
【0025】
酸度(ppm)=(A−B)/C ×(0.02/1000) ×f× 36.5 × 1000000
A:本試験の滴定量(ml)
B:ブランクの滴定量(ml)
C:オルガノアルコキシシランの重量(g)
f:0.02N水酸化ナトリウム溶液の力価
【0026】
本発明のオルガノアルコキシシランの加水分解縮合反応は、50℃以上の温度で行うことが好ましい。50℃より低い温度の場合、加水分解速度が低下し、未反応のアルコキシ基を残したオルガノポリシロキサンとなり、また反応時間も長くなり生産性が低下するので好ましくない。また、この加水分解縮合反応には、アルコール類、エステル類、ケトン類、エーテル類のような各種有機溶剤を用いることができる。反応は有機溶剤を加熱還流させながら行うのが好ましい。このことから、前記の加水分解縮合反応は、50〜150℃の温度、例えば有機溶剤にブチルアルコールを用いる場合にあっては、約50〜70℃の温度で行うことが好ましい。
反応時間は、用いるオルガノアルコキシシランの種類や反応温度のような諸条件により異なるが、通常、約3〜15時間である。
【0027】
次いで、得られた部分加水分解縮合物溶液を冷却し、50℃以下の温度で熟成する。熟成時の温度は、−20〜50℃、好ましくは10〜30℃である。
また、熟成時間は、用いるオルガノアルコキシシランの種類や熟成温度のような諸条件により異なるが、通常、約4時間以上である。
なお、熟成中の攪拌操作は所望により行うことができる。
【0028】
熟成終了後、得られた部分加水分解縮合物溶液中に残存する水を蒸留のような方法により除去する(脱水工程)。得られる部分加水分解縮合物は、蒸留時の加熱や固形分濃度の上昇のような悪条件にもかかわらず、分子量の変化は僅少である。
【0029】
上記効果が発現する理由は明かではないが、低温での熟成中、加水分解縮合反応で生成したポリシロキサン表面の活性なシラノール基が、分子間で縮合するよりも分子内で縮合し、例えばラダー型のポリマーになるなどしてより安定な構造に変化しているからであると考えられる。
例えば、メチルトリメトキシシランの場合、60〜80℃で4〜10時間加熱還流(加水分解縮合反応)することにより、標準ポリスチレン換算による重量平均分子量(以下、平均分子量とし、実施例にて詳述する)500〜2,000のメチルポリシロキサンが得られる。次いで得られたメチルポリシロキサンを、室温にて10時間放置(低温熟成)した後、蒸留(脱水)することにより、平均分子量1,000〜2,500の部分加水分解縮合物が得られ、平均分子量の変化は僅少である。
【0030】
得られた部分加水分解縮合物溶液に、β−ジケトン及び/または脂肪族モノ、ジ若しくはトリカルボン酸を添加することにより、例えば室温付近で数カ月以上保存した後も重量平均分子量の変化の少ない、極めて保存安定性に優れたオルガノポリシロキサン溶液を得ることができる。
本発明に用いることができる脂肪族β−ジケトンとしては、例えばアセチルアセトン、2,4−ヘキサンジオン、2,4−ヘプタンジオン、3,5−ヘプタンジオン、2,4−オクタンジオン、2,4−ノナンジオン、5−メチル−2,4ヘキサンジオン等が挙げられる。
【0031】
また、本発明に用いることができる脂肪族モノ、ジ若しくはトリカルボン酸としては、例えば、
蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバル酸(トリメチル酢酸)、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、乳酸等の脂肪族飽和モノカルボン酸;
蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族飽和ジカルボン酸;
アクリル酸、プロピオル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、オレイン酸、エライジン酸等の脂肪族不飽和モノカルボン酸;
マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸等の脂肪族不飽和ジカルボン酸;
トリカルバリル酸のような脂肪族トリカルボン酸等が挙げらる。中でも安全性や操作性の点からアセチルアセトン、酢酸が特に好適である。上記の脂肪族β−ジケトンと脂肪族モノ、ジ若しくはトリカルボン酸は、単独または2種以上を併用することができる。
【0032】
β−ジケトン及び/または脂肪族モノ、ジ若しくはトリカルボン酸の使用量は、オルガノアルコキシシラン100重量部に対して1重量部以上であればよい。脂肪族β−ジケトンを使用する場合の好ましい使用量は、2〜25重量部である。また、脂肪族モノ、ジ若しくはトリカルボン酸を使用する場合の好ましい使用量は、2〜5重量部である。添加量がこの範囲内であれば、室温付近で数ヶ月間保存した後も平均分子量の変化の少ない(例えば、500〜5,000)の良好な造膜性、レベリング性、被膜の硬化性、密着性に優れたオルガノポリシロキサン溶液を得ることができる。
【0033】
本発明の方法により得られるオルガノポリシロキサン溶液の含水率は、0〜15%、好ましくは0〜10%の範囲内である。含水率がこの範囲内であれば、保存安定性に優れたオルガノポリシロキサン溶液を得ることができる。また、他の有機樹脂と混合した場合に、含有水分に対して分離を起こして不均一塗料になることを防止することができる。更に、水と反応するような有機樹脂(例えば加水分解性シリル基含有有機樹脂)と混合して使用した場合にも増粘化、ゲル化の促進を防止することができる。
【0034】
ここで、オルガノポリシロキサン溶液の含水率の測定方法の一例を以下に示す。
まず自動水分測定装置〔三菱化成(株)製 KF−01〕を用いてカールフィッシャー試薬の力価を測定する。脱水剤〔三菱化成(株)製:脱水剤MLと脱水剤MSを容量比で等量混合したもの〕を滴定フラスコに規定量まで入れ、カールフィッシャー試薬で自動滴定し、脱水剤を無水の状態にする。次いで、注射器にイオン交換水を吸引して精秤し、注射器から滴定フラスコにイオン交換水を1滴注入する。再び注射器を精秤することによって、イオン交換水の正確な注入量を求める。同様にして滴定フラスコ内の水分量をカールフィッシャー試薬で自動滴定する。上記の測定結果からカールフィッシャー試薬の力価を次式によって求める。
【0035】
カールフィッシャー試薬の力価(mg H20/ml)= W/K
W:注入したイオン交換水の重量(mg)
K:カールフィッシャー試薬の滴定量(ml)
【0036】
次にサンプルの水分を測定する。上記と同様にして脱水剤を滴定フラスコに規定量まで入れ、カールフィッシャー試薬で自動滴定し、脱水剤を無水の状態にする。注射器にサンプルを吸引して精秤し、注射器から滴定フラスコに約0.5ミリリットル注入する。再び注射器を精秤することによって正確な注入量を求める。同様にして滴定フラスコ内の水分量をカールフィッシャー試薬で自動滴定する。上記の測定結果からオルガノポリシロキサン溶液の含水率を次式によって求める。
【0037】
含水率(%)=(D×F)/(S×10)
D:カールフィッシャー試薬の滴定量(ml)
F:カールフィッシャー試薬の力価(mg H20/ml)
S:注入したオルガノポリシロキサンの重量(g)
【0038】
本発明のオルガノポリシロキサン溶液の平均分子量は、500〜5,000、好ましくは800〜4,000の範囲内である。平均分子量がこの範囲内であれば、良好な造膜性、レベリング性、被膜の硬化性、密着性のオルガノポリシロキサンを得ることができる。
【0039】
本発明のオルガノポリシロキサン溶液には、必要に応じて各種添加剤を含有させることができる。
例えば、オルガノポリシロキサン溶液の粘度や固形分を調整するために希釈用溶剤を含有させることができる。この希釈用溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、sec−ブタノールのようなアルコール系溶剤;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチルのようなエステル系溶剤;エチレングリコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブのような多価アルコール系溶剤;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族系溶剤が挙げられる。これら溶剤は単独で使用することも、また2種以上を併用することもできる。
【0040】
希釈用溶剤の使用量は、所望の粘度や固形分濃度に応じて適宜定められるが、一般的にオルガノポリシロキサン溶液中の全固形分濃度は、10〜50重量%、好ましくは15〜40重量%の範囲内となるように調整されることが好ましい。全固形分濃度がこの範囲内であれば被膜の耐薬品性、耐湿性等の耐久性と溶液の保存安定性の両面において良好なオルガノポリシロキサン溶液を得ることができる。
【0041】
本発明のオルガノポリシロキサン溶液には、更に体質顔料、着色顔料を添加して着色エナメルとして使用することができる。体質顔料としては、例えばマイカ、タルク、炭酸カルシウム、クレー、シリカ硫酸バリウム及び珪藻土などが挙げられ、着色顔料としては、例えば酸化チタン、亜鉛華(酸化亜鉛)、カーボンブラック、黒鉛、二酸化マンガン、チタンイエロー、黄土、コバルトブルー、群青、フタロシアニンブルー、コバルトクロムブルー、酸化クロム、ベンガラ、鉛丹、カドミウムレッド及びアンチモン赤などが挙げられる。
【0042】
また、他の添加剤を含有させ、防錆膜、電気絶縁膜、導電膜、遠赤外線放射膜、遠赤外線吸収膜、紫外線吸収膜等の形成を目的とする塗料として使用することもできる。添加剤としては、例えば各種界面活性剤のような帯電防止剤、紫外線吸収剤、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、染料などが挙げられる。
更に、本発明のオルガノポリシロキサン溶液は、シリル基含有有機樹脂と混合することによって、有機樹脂の硬度、密着性、耐候性を改良することができる。
【0043】
本発明のオルガノポリシロキサン溶液は、単独または無機物や有機樹脂との混合形態で、公知の被膜形成法、例えば浸漬法、流延法、スピンナー法、スプレー法、バーコート法などにより、基材に塗布、硬化して、所望の被膜を形成させることができる。また、対象基材としては、金属、セラミックス、セメント、ガラス、プラスチックス、紙、繊維、木材等が挙げられる。
更に被膜の硬化条件は、例えば約80〜250℃、5〜60分という比較的温和な条件とすることができる。このような条件では、硬化時にクラックや剥離が生じることがない。
【0044】
【実施例】
次に実施例により本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
なお、実施例中、特に断りのない限り、「部」は重量部を、「MW」はゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる標準ポリスチレン換算法(標準ポリスチレン重量平均分子量:162、266、370、474、578、1,050、2,630、5,970、9,100、18,100、37,900、96,400、190,000、355,000)における重量平均分子量を示す。
【0045】
(製造例1)〔オルガノポリシロキサンの合成〕
攪拌機、温度計及び還流冷却器を備えた反応容器に、酸度0.7ppmのメチルトリメトキシシラン300部、ブチルアルコール300部及び塩酸0.0013部を含むイオン交換水120部を充填し(メチルトリメトキシシランに対し、塩酸換算の全酸性化合物5.0ppm)、攪拌しながら70℃で6時間反応させ、MW800のオルガノポリシロキサン溶液を得た。
次いで、得られたオルガノポリシロキサン溶液を30℃で12時間放置し、還流冷却器を蒸留塔に付け換えて、溶液中の固形分濃度が40%になるまで蒸留を行った。更に得られた溶液をイソプロピルアルコールで希釈して固形分濃度が30%のオルガノポリシロキサン溶液を得た。
得られたオルガノポリシロキサンのMWは1,200、カールフィッシャー試薬による水分は4.7%であった。
【0046】
(製造例2)〔オルガノポリシロキサンの合成〕
攪拌機、温度計及び還流冷却器を備えた反応容器に、酸度0.7ppmのメチルトリメトキシシラン300部、ブチルアルコール300部及びイオン交換水120部を充填し、攪拌しながら70℃で6時間反応させ、MW500のオルガノポリシロキサン溶液を得た。
次いで、還流冷却器を蒸留塔に付け換えて、溶液中の固形分濃度が40%になるまで蒸留を行った。得られた溶液をイソプロピルアルコールで希釈して固形分濃度が30%のオルガノポリシロキサン溶液を得た。
得られたオルガノポリシロキサンのMWは3,000、カールフィッシャー試薬による水分は4.0%であった。
【0047】
(製造例3)〔オルガノポリシロキサンの合成〕
攪拌機、温度計及び還流冷却器を備えた反応容器に、酸度300ppmのメチルトリメトキシシラン300部、ブチルアルコール300部及びイオン交換水120部を充填し、攪拌しながら70℃で6時間反応させ、MW2,500のオルガノポリシロキサン溶液を得た。
次いで、還流冷却器を蒸留塔に付け換えて、溶液中の固形分濃度が40%になるまで蒸留を行った。得られた溶液をイソプロピルアルコールで希釈して固形分濃度が30%のオルガノポリシロキサン溶液を得た。
得られたオルガノポリシロキサンのMWは15,000、カールフィッシャー試薬による水分は4.5%であった。
【0048】
(実施例1〜3及び比較例1〜3)
製造例1〜3で得られたオルガノポリシロキサン溶液を用いて表1に示す配合で試験溶液を調製した。保存安定性の促進試験として、各試験溶液を50℃で保存し、MWの経時変化を測定した。
図1に各試験溶液のMWの経時変化を示す。また、表1に各試験溶液のMWが5,000を越えるまでの日数(ゲル化日数)及び保存安定性の良否(ゲル化日数30日以上を○、30日未満を×とする)を示す。
【0049】
【表1】
【0050】
表1より、比較例1、2の試験溶液は10日程度でゲル化し、特に比較例3の試験溶液は僅か3日でゲル化しており、保存安定性の悪いことがわかる。
また、実施例1で調製した試験溶液を10℃、15℃、23℃、30℃で保存し、MWの経時変化を測定した。その結果を図2に示す。
【0051】
(実施例4〜5)
実施例1で調製した試験溶液を用いて表2に示す配合で塗料を調製した。但し、被膜性能におけるオルガノポリシロキサン溶液の経時変化の差異を調べるため、オルガノポリシロキサン溶液は合成直後(実施例4)と30℃で6ヶ月間保存した後(実施例5)の溶液を用いた。
各塗料を塗布の直前に調製し、この塗料をSUS304の基材(70mm×150mm×0.8mm)にスプレー装置を用いて、乾燥被膜が約30μmとなるように塗布した。次いで、この被膜を180℃で20分間加熱し、テストピースを作成した。得られたテストピースを下記の項目について評価した。
【0052】
〔被膜外観〕
目視観察により表面状態を評価した。
〔密着性〕
JIS K5400の碁盤目テープ剥離試験により評価した。
〔鉛筆硬度〕(含耐擦傷性、耐衝撃性試験)
JIS K5400の鉛筆硬度により評価した。
【0053】
〔耐沸騰水性〕
98℃の沸騰水に8時間浸漬した後の状態を観察し、異常が見られなかった場合はさらに同じことを最高5回繰り返した。
〔耐アルカリ性〕
1%水酸化ナトリウム水溶液を被膜上に1ミリリットル滴下し、蓋付き大型シャーレ中で1日静置後、水洗し、状態を目視観察した。
〔耐酸性〕
5%塩酸水溶液、5%硫酸水溶液を被膜上に1ミリリットル滴下し、蓋付き大型シャーレ中で1日静置後、水洗し、状態を目視観察した。
〔耐汚染性〕
塗面にマジックインキ(黒、青、赤)を塗布し、8時間後のメタノールによる洗浄除去度合いを目視観察した。
【0054】
被膜の組成及び得られた結果を表2に示す。なお、表2における評価基準は、、結果が良好な場合を○、悪い場合を×とした。
【0055】
【表2】
【0056】
表2より、被膜性能におけるオルガノポリシロキサン溶液の経時変化に差異のないことがわかる。
【0057】
【発明の効果】
本発明は、単独または無機物や有機樹脂との混合形態で塗布することによって金属、セラミックス、ガラス、セメント、プラスチックス、木材、紙、繊維などの基材表面に、耐摩耗性、耐薬品性、耐水性及び耐候性などに優れた高硬度、高光沢の被膜を形成することができ、かつ長期保存安定性に優れたオルガノポリシロキサン溶液及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のオルガノポリシロキサン溶液の50℃における、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる標準ポリスチレン換算重量分子量の経時変化を示す図である。
【図2】本発明のオルガノポリシロキサン溶液の10℃、15℃、23℃、30℃における、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる標準ポリスチレン換算重量分子量の経時変化を示す図である。
Claims (4)
- 一般式[I]:
RSi(OR1)3 [I]
(式中、Rは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアリール基、炭素数1〜8のアルケニル基及び炭素数1〜8の置換アルキル基からなる群より選ばれる有機残基であり、R1は炭素数1〜5のアルキル基である)で表される少なくとも1種のオルガノアルコキシシランを、該オルガノアルコキシシラン1モルに対して2〜10モルの水と塩酸換算で2〜200ppmの蟻酸、酢酸、蓚酸、塩酸、硝酸、硫酸およびリン酸からなる群より選ばれる酸性化合物との存在下で、50℃以上の温度で加水分解縮合反応させ、−20〜30℃の温度で熟成し、脱水し、次いで得られる部分加水分解縮合物溶液に、脂肪族β−ジケトン及び/または脂肪族モノ、ジ若しくはトリカルボン酸を添加してオルガノポリシロキサン溶液を得ることを特徴とするオルガノポリシロキサン溶液の製造方法。 - 部分加水分解縮合物溶液に、オルガノアルコキシシラン100重量部に対して2〜25重量部の脂肪族β−ジケトンまたは2〜5重量部の脂肪族モノ、ジ若しくはトリカルボン酸を添加することを特徴とする、請求項1記載のオルガノポリシロキサン溶液の製造方法。
- オルガノアルコキシシランが、メチルトリメトキシシランまたはメチルトリエトキシシランである請求項1または2に記載のオルガノポリシロキサン溶液の製造方法。
- オルガノポリシロキサン溶液が、含水率0〜15%の範囲内である請求項1〜3のいずれかに記載のオルガノポリシロキサン溶液の製造方法。
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