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JP4437856B2 - 同一鎖内に相補性領域を有する核酸の検出方法 - Google Patents

同一鎖内に相補性領域を有する核酸の検出方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は核酸の検出方法に関するものであり、特に同一鎖内に相補性領域を有する核酸の検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
DNAに代表される2重螺旋構造を有する核酸の検出法として最も一般的なものは、エチジウムブロマイドを核酸に結合させて、発せられる蛍光を観察するものである。エチジウムブロマイドは核酸の2重螺旋構造の中にもぐり込むように結合し、結合したエチジウムブロマイドの蛍光が増強される。このように2重螺旋構造の内部に結合する物質をインターカレーター(Intercalater:Groove Binderと呼ばれることもある)と総称し、エチジウムブロマイドの他にもPicoGreenやSYBR Green I(いずれもMolecular Probes Inc.の商品名)等が知られている。インターカレーターは上記の性質を利用して、2本鎖のDNAの検出および定量に汎用されている。
【0003】
インターカレーターによる2本鎖のDNAの検出自体は公知技術であるが、応用技術としては次のようなものがある。特開平5−68596はPCRの増幅産物をインターカレーターにより検出する際に、試料のpHを10-12に保ち、プライマーに由来する非特異的な蛍光を抑制しようというものである。特開平5−184397、特開平5−237000、および特開平6−27104は、遺伝子増幅反応をインターカレーターの存在下に行い、増幅産物を検出するというものである。
【0004】
PCRの増幅産物をインターカレーターにより検出する場合、試料中に存在する他の2本鎖DNAにもインターカレーターが結合してバックグラウンドとなることがある。この問題を解決するためにインターカレーターが結合したヌクレオチドを用いてPCR反応を行うことが考案され、特許第2519406号はそのようなヌクレオチドの製造方法に記載している。特開平8−211050はインターカレーターが結合したプローブを用いて、プローブがハイブリダイズしたときにだけインターカレーターが2本鎖と結合し、結合した際の蛍光の変化を検出するという技術である。
【0005】
インターカレーターは2重螺旋構造に結合するので、2重螺旋構造を構成する核酸がRNAからなる2本鎖やDNAとRNAからなる2本鎖であっても結合可能である。また、互いに相補的な1本鎖核酸から構成される2重螺旋構造ではなく、同一鎖内の相補性領域により形成される2重螺旋構造にも結合可能である。自然界では同一鎖内に相補性領域を有する核酸はtRNA、遺伝子発現の調節領域(プロモーター、エンハンサー)、および複製のori配列が知られているが、これらの核酸を相補的なプローブによらずに特異的に検出する方法は知られていない。
【0006】
インターカレーター以外の2重螺旋構造特異的な検出方法としては抗体を用いる方法が挙げられる。2重螺旋構造を有する核酸(2本鎖核酸)を動物に免疫して得られる抗体をラジオアイソトープや酵素で標識して、通常のイムノアッセイと同様にして試料中の2本鎖核酸を検出するというものである。また、抗体を固相化し、アフィニティクロマトグラフィーの原理により2本鎖核酸を分離精製してから、通常の核酸の検出法(260nmの吸光度測定等)により検出することも可能である。抗体を用いた2本鎖核酸の検出方法の欠点は2本鎖核酸に特異的な抗体を得るのが困難な点である。さらにインターカレーターによる検出に比べて操作が煩雑になるのも問題である。
【0007】
また、ハイドロキシアパタイトを用いた1本鎖DNAと2本鎖DNAの分離法も知られている。核酸吸着物質であるハイドロキシアパタイトは、低濃度のリン酸濃度で核酸を吸着し、リン酸濃度が高くなるにつれて1本鎖核酸、2本鎖核酸の順に溶出する。具体的にはハイドロキシアパタイトを充填したカラムに試料をアプライし、0.1M程度のリン酸緩衝液で夾雑物と1本鎖核酸を溶出してから、0.4M程度のリン酸緩衝液で2本鎖核酸溶出し、公知の核酸検出法により2本鎖核酸を検出する。この方法は少量の試料の処理には適さない。また、鎖長の短い核酸はハイドロキシアパタイトに吸着しにくいため、そのような核酸の精製には適さない。ハイドロキシアパタイトによる2本鎖核酸の分離〜検出も抗体による検出法と同様に操作が煩雑であるという問題点がある。
【0008】
本発明の発明者らは、先にポリメラーゼの鎖置換反応を利用したLoop mediated isothermal amplificaiton of DNA増幅法(以下LAMP法という)を開発し特許出願した(国際出願番号PCT/JP99/06213)。LAMP法は、鎖置換反応が進行すると増幅産物の末端にヘアピン構造を形成する特殊なプライマーを含む2組のプライマーによる、遺伝子増幅法である。反応は等温で進行し、様々な長さの増幅産物が生成する。増幅産物は多数の繰り返し構造からなるが、繰り返し構造の単位はプライマーに挟まれた被増幅領域を構成する2本の核酸の塩基配列が逆向きになった同一鎖内の相補性領域からなる。LAMP法の増幅産物は公知の2本鎖DNAの検出法により検出することができるが、その独特な構造を生かした検出方法は考案されていなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決すべき課題は、LAMP法の増幅産物を含む、同一鎖内に相補性領域を有する核酸の検出方法である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の発明者らはLAMP法増幅産物の独特の構造に着目し、鋭意検討した結果、同一鎖内に相補性領域を有する核酸の検出方法を完成した。本発明は以下の構成からなる。
【0011】
(1)以下の工程からなる同一鎖内に相補性領域を有する核酸の検出方法。
1)試料を、2本鎖核酸は1本鎖に変性するが、同一鎖内の2重鎖構造は1本鎖に変性しない条件におく工程。
2)試料中の同一鎖内の2重鎖構造を有する核酸のみを検出する工程。
【0012】
(2)工程1)がさらに、試料中の2重鎖構造を有する核酸を1本鎖に変性する工程と、同一鎖内の相補性領域のみを相補結合させて2重鎖構造を形成する工程からなることを特徴とする(1)に記載の核酸の検出方法。
【0013】
(3)2重鎖構造を有する核酸の検出方法が、2重鎖構造を有する核酸と1本鎖核酸の物性の違いを利用して検出するものである(1)から(2)に記載の核酸の検出方法。
【0014】
(4)2重鎖構造を有する核酸の検出が、核酸の2重鎖構造に特異的に結合する物質を利用して検出するものである(1)から(2)に記載の核酸の検出方法。
【0015】
(5)2重鎖構造を有する核酸に特異的に結合する物質が抗体、または可変領域を含む抗体断片であることを特徴とする、(3)から(4)に記載の核酸の検出方法。
【0016】
(6)2重鎖構造を有する核酸に特異的に結合する物質がインターカレーターであることを特徴とする、(4)に記載の核酸の検出方法。
【0017】
(7)インターカレーターが、検出可能な信号を放出する物質で標識されていることを特徴とする(6)に記載の核酸の検出方法。
【0018】
(8)インターカレーターが蛍光物質であることを特徴とする、(6)に記載の核酸の検出方法。
【0019】
(9)蛍光物質が、エチジウムブロマイド、PicoGreen、SYBR Green I、およびその誘導体から選択されたものであり、これらの物質が核酸の2重鎖構造に結合した際の蛍光の変化を検出することを特徴とする(8)に記載の核酸の検出方法。
【0020】
(10)2重鎖構造を有する核酸を1本鎖に変性する方法が、熱変性、および/またはアルカリ変性であることを特徴とする(1)から(9)に記載の核酸の検出方法。
【0021】
(11)同一鎖内に相補性領域を有する核酸が、遺伝子増幅法による増幅産物であることを特徴とする(1)から(10)に記載の核酸の検出方法。
【0022】
(12)遺伝子増幅産物が、同一鎖内の相補性領域のお互いに逆向きの繰り返し構造を有するものであることを特徴とする(11)に記載の核酸の検出方法。
【0023】
(13)遺伝子増幅法がLAMP(Loop mediated isothermal amplificaiton of DNA)法であることを特徴とする(12)に記載の検出方法。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明では、相補性結合を形成した核酸を以下のように定義する。
2本鎖核酸:互いに相補的な領域を有する2分子の1本鎖核酸が相補結合し2重螺旋構造を形成しているもの。
2重鎖核酸:相補結合による2重螺旋構造を有する核酸。2重螺旋構造を形成する相補性領域は同一分子内にあってもよい。2本鎖核酸は2重鎖核酸に含まれる。
【0025】
本発明は、同一鎖内の相補性領域は、互いに相補的な2本の核酸よりも相補結合しやすいことに基づいている。すなわち、核酸を1本鎖に変性した後に急激に2本鎖を形成する条件に移行する(熱変性の場合急冷する、アルカリ変性の場合酸性の緩衝液を加える)と、同一鎖内の相補性領域は相補結合して2重鎖核酸になるが、1本鎖核酸は相補結合できず2本鎖核酸にならない。あるいは、2重鎖核酸のうち2本鎖核酸だけが変性するような条件(pH、または温度)のもとでインキュベーションすると2本鎖核酸は1本鎖に変性し、同一鎖内の相補性領域に由来する2重鎖核酸のみが残る。これは同一鎖内の相補性領域では2本鎖核酸に比べて領域同士が近距離に存在するため、いったん変性しても再び相補結合を形成しやすい、また、ループ構造で結合された相補性領域の末端は、2重鎖核酸から1本鎖に変性しにくいためと考えられる。そして、このようにして形成された2重鎖核酸を公知の核酸検出法により検出するものである。
【0026】
本発明は、同一鎖内に相補性領域を有する核酸に特異的な検出方法であり、2本鎖核酸は検出されない。検出対象となる核酸の由来は自然界に存在する核酸を抽出したものであるか、化学的にあるいは酵素反応により合成したものであるかを問わない。また、全ての2重鎖核酸を変性した後に、同一鎖内に相補性領域を有する核酸のみに再び相補結合を形成させて検出する場合には、試料中の同一鎖内に相補性領域を有する核酸は2重鎖を形成せずに1本鎖のままであっても検出可能である。
【0027】
本発明における同一鎖内の相補性領域は、2重鎖を形成しうるものであれば特に制限はない。相補性領域の長さは少なくとも5bp以上、好ましくは8bp以上である。相補性領域の中には2重鎖の形成を阻害しない限り、塩基配列のミスマッチの存在が許容される。また、相補性領域は同一鎖内に複数存在してもかまわないし、それらが同一の相補性領域の繰り返しであってもかまわない。
【0028】
本発明は、先に述べたような原理に基づき、2重鎖核酸のみを特異的に検出する方法である。すなわち、1)試料を、2本鎖核酸は1本鎖に変性するが、同一鎖内の2重鎖構造は1本鎖に変性しない条件におく工程、および 2)試料中の同一鎖内の2重鎖構造を有する核酸のみを検出する工程、からなる。
【0029】
2本鎖核酸と同一鎖内の相補性領域に由来する2重鎖構造とでは、1本鎖に変性する条件が異なるために、その中間の条件では2本鎖核酸のみが1本鎖に変性する、あるいは同一鎖内に相補性領域を有する1本鎖核酸のみを2重鎖核酸にすることが可能である。具体的には2本鎖核酸は1本鎖に変性するが、同一鎖内の相補性領域に由来する2重鎖構造は変性しない温度、あるいはpHを保つことにより可能となる。相補的な配列が相補結合を形成しうる条件は、配列の長さ、GC含量等によって変化するので、塩基配列に応じて選択する必要があるが、そのような条件はアルカリ変性の場合にはpH 9.0以上、熱変性の場合には、(反応液中にTmを変化させる物質が存在しないとして)70℃以上である。検出対象の核酸が遺伝子増幅反応の増幅産物の場合、増幅反応後の反応液をそのような条件に保つことにより2本鎖核酸のみを1本鎖に変性することができる。さらに遺伝子増幅反応が等温で行われる場合には、増幅反応自体をそのような条件の下で行って、反応終了後直ちに2重鎖核酸を検出することもできる。
【0030】
さらに工程1)を、試料中の2重鎖構造を有する核酸を1本鎖に変性する工程と、同一鎖内の相補性領域のみを相補結合させて2重鎖構造を形成する工程、とに分けて実施することも可能である。2本鎖核酸は1本鎖に変性するが、先に述べた同一鎖内の相補性領域に由来する2重鎖構造が変性しない条件は、試料中に存在する2本鎖核酸と検出対象となる2重鎖核酸により左右されるために、あらかじめ試料中に存在する全ての核酸を1本鎖に変性してしまうのが容易である。1本鎖に変性した核酸は、速やかに2重鎖を形成する条件におくと、同一鎖内に相補性領域を有する核酸のみが2重鎖構造を形成する。具体的には熱変性により核酸を変性した場合には氷水等により急冷する、アルカリ変性により核酸を変性した場合には酸性の緩衝液を添加することにより達成される。
【0031】
2重鎖核酸を1本鎖に変性する方法としては、熱変性による方法と、アルカリ変性による方法が一般的である。本発明において核酸の変性はどちらの方法を採ることもできる。しかしながら、アルカリ変性では2重鎖核酸を1本鎖に変性するために、試料にアルカリ性の溶液を添加した後に、酸性の緩衝液を添加しなければならず、熱変性に比べて操作が煩雑になる。特に試料が遺伝子増幅反応の増幅産物である場合には、溶液を添加するために試料容器を開けることは増幅産物が飛散するおそれがあるので好ましくない。
【0032】
本発明において、試料を熱変性により1本鎖核酸に変性する場合には、各種の融点降下剤と呼ばれる物質を添加することも可能である。融点降下剤とは2重螺旋構造が1本鎖に解離する際のTmを低下させる作用を持つ物質であり、ベタイン、プロリン、DMSO等が知られている。融点降下剤を用いることで、2本鎖核酸は1本鎖に変性するが、同一鎖内の2重鎖構造は1本鎖に変性しない条件を制御することが可能である。
【0033】
2重鎖構造を有する核酸のみを検出する方法としては、以下のものがあげられる。
a.2重鎖核酸と1本鎖核酸を分離してから、公知の核酸検出法により検出する。
本発明の工程1)により所望の2重鎖核酸のみを得た後、公知の核酸分離法により、2重鎖核酸と1本鎖核酸とを分離する。2重鎖核酸と1本鎖核酸を分離する材料としては、ハイドロキシアパタイトがあげられる。
【0034】
核酸吸着物質であるハイドロキシアパタイトは、低濃度のリン酸濃度で核酸を吸着し、リン酸濃度が高くなるにつれて1本鎖核酸、2本鎖核酸の順に溶出する。具体的にはハイドロキシアパタイトを充填したカラムに試料をアプライし、0.1M程度のリン酸緩衝液で夾雑物と1本鎖核酸を溶出してから、0.4M程度のリン酸緩衝液で2本鎖核酸溶出する。
【0035】
ハイドロキシアパタイトによる分離方法は特異性に問題があり、2本鎖核酸の収率を上げようとすると1本鎖核酸も混入も多くなるという欠点を持つ。その場合、分離前の試料を1本鎖核酸特異的な消化酵素であるS1ヌクレアーゼで消化すれば、1本鎖核酸の混入を減らすことができる。
【0036】
上記の方法で2重鎖核酸を分離してから公知の核酸検出法により検出する。その場合、核酸検出法は2重鎖核酸に特異的な方法である必要はない。したがって260nmにおける吸光度を測定するのが簡便である。検出対象の2重鎖核酸が遺伝子増幅法による増幅産物の場合、増幅反応に用いるヌクレオチドをラジオアイソトープや蛍光物質等で標識しておけば検出は一層容易になる。また、後で述べる2重鎖核酸に特異的な検出方法も適用可能である。
【0037】
b.核酸の2重鎖構造に特異的に結合する物質を利用して検出する
核酸の2重鎖構造に特異的に結合する物質のうち、代表的なものは抗体とインターカレーターである。
【0038】
核酸の2重鎖構造に対する抗体は、2重鎖核酸を動物に免疫して得られる。抗体はポリクローナルなものでもモノクローナルなものでもかまわないが、特異性の高い抗体をコンスタントに得るために、モノクローナル抗体とするのが今日では一般的である。また、抗体は全分子を使用することもできるし、酵素処理して抗体断片として用いられることもある。さらに、遺伝子組み換えにより様々な改変を施した上で用いられることもある。具体的には、抗体分子をファージで発現させたファージ抗体、特異性の異なる重鎖分子と軽鎖分子の対を一組ずつ結合させた2特異性抗体、あるいは可変領域遺伝子に変異を導入し特異性や親和性を改変した抗体などである。
【0039】
2重鎖核酸を抗原として、抗体や抗体断片(以下抗体とする)により検出する技術は、イムノアッセイの手法として確立されている。以下に述べる内容は免疫学的な手法による2重鎖核酸の検出方法の一部にすぎない。
【0040】
抗体は必要に応じて担体に固相化したり、ラジオアイソトープや蛍光物質等により標識した上で、2重鎖核酸の検出に用いられる。
不溶性担体に固相化した抗体は、アフィニティクロマトグラフィーの原理により2重鎖核酸のみを単離した後に、公知の方法、たとえば260nmの吸光度を測定することにより2重鎖核酸を検出できる。検出対象の2重鎖核酸が遺伝子増幅法による増幅産物の場合、増幅反応に用いるヌクレオチドをラジオアイソトープや蛍光物質等で標識しておき、標識を検出してもよい。抗体を固相化する担体としては各種材料が使用できるが、アガロースやセファロースの粒子が好適である。その他固相化抗体による2重鎖核酸の検出方法としては、金属薄膜上に抗体を固定して、2重鎖核酸が結合した際の表面プラズモン共鳴の変化を検出する方法や、水晶振動子に抗体を固定して、2重鎖核酸が結合した際の振動数の変化を検出する方法をあげることができる。
【0041】
また、抗体は検出可能な信号を放出する物質で標識して、2重鎖核酸を抗原とするサンドイッチイムノアッセイの形で検出することもできる。標識物質としては、ラジオアイソトープ、蛍光物質、酵素等があげられる。これらの標識物質は公知の方法により抗体と結合することができる。1例をあげるとラジオアイソトープの場合にはクロラミンT法により、酵素の場合にはマレイミド法により、抗体の標識が可能である。さらに抗体が直接標識されていなくても、標識した抗IgG抗体等により検出することが可能である。
【0042】
抗体を用いる検出法では、抗体の2重鎖核酸に対する特異性に問題があるが、S1ヌクレアーゼにより試料中の1本鎖核酸を消化したり、試料にインターカレーターを添加して2重鎖核酸と結合させて立体構造を変化させ、インターカレーターが結合した2重鎖核酸に対する抗体を用いて測定することで解決できる。
【0043】
2重鎖核酸の検出方法として、簡便かつ特異性の高い方法は、インターカレーターを用いた検出法である。インターカレーターは2重鎖核酸の中に特異的に結合する物質の総称である。2重鎖核酸の検出においては、特に2重鎖核酸と結合した際に蛍光強度や蛍光スペクトルが変化するインターカレーター性蛍光色素が好んで用いられる。
【0044】
このようなインターカレーター性蛍光色素としては、エチジウムブロマイド、PicoGreen、SYBR Green I、Vistra Green(アマシャム・ファルマシア・バイオテクの商品名)、アクリジンオレンジ、チアゾールオレンジ、オキサゾールイエロー、ビスベンチミド、ジアミノフェニルインドール、アクチノマイシン、クロモマイシン、ミトラマイシン、キナクリンマスタード、ダウノマイシンおよびこれらの物質の誘導体をあげることができる。
【0045】
本発明において試料中の同一鎖内の相補性領域に由来する2重鎖核酸をインターカレーターにより検出する場合、インターカレーターを添加するのはどの時点であってもかまわない。インターカレーターの添加が2本鎖核酸のみを1本鎖に変性する前に行われても、全行程の終了後に行われても、同一鎖内に相補性を有する核酸の検出には何ら影響を及ぼさない。
【0046】
試料が遺伝子増幅反応における増幅産物の場合にも同様であるが、特に増幅産物を本発明により検出する場合には、本発明の全行程に先立ち、遺伝子増幅反応の試料調製の際にインターカレーターを添加することが好ましい。その理由は、遺伝子増幅反応後にインターカレーターを添加するために試料容器を開ける必要がなく、増幅産物が飛散するおそれがなくなるためである。遺伝子増幅反応の際にインターカレーターが共存しても、核酸を合成するポリメラーゼの活性に影響しないことが確認されている。
【0047】
さらにインターカレーターを検出可能な信号を放出する標識物質と結合することにより、検出に使用するインターカレーターの幅を広げることもできる。蛍光性ではないインターカレーターが使用可能になるばかりでなく、インターカレーター性蛍光色素に由来する蛍光強度、あるいは蛍光スペクトルの変化では感度が十分でない場合に有用である。このような例としては、ダウノマイシンとグルコースオキシダーゼのコンジュゲートによる2重鎖核酸の検出が知られている。
【0048】
本発明で検出する核酸は、同一鎖内に相補性領域を有するものである。このような構造を持つ核酸は自然界では少なく、したがって、本発明は遺伝子増幅反応の増幅産物に適用するのが好ましい。同一鎖内に相補性領域を有する核酸を増幅産物として産生可能な遺伝子増幅反応としては、PCR法、LAMP法が適当である。通常、PCR法の増幅産物は1対のプライマーに挟まれた領域からなる2本鎖核酸であるが、プライマーの配列を工夫することで同一鎖内に相補性領域を有する核酸を増幅産物として産生可能である。たとえばプライマーの5'側同士を連結したものをプライマーとしてPCRを行えば、その増幅産物は同一鎖内に相補性領域を有するものとなる。また、後述するLAMP法と同じプライマーを用いても同一鎖内に相補性領域を有する増幅産物が得られる。
【0049】
LAMP法では、プライマーの5'側の塩基配列をプライマーの3'側から伸長反応が開始された際に合成される塩基配列と実質的に同一とすることで、同一鎖内に相補性領域を有する増幅産物が得られる。しかも、増幅産物はプライマーに挟まれた被増幅領域を構成する2本の相補的核酸の塩基配列が逆向きになったものを単位とする多数の繰り返し構造からなる。
【0050】
【発明の効果】
本発明により新しい核酸の検出方法が提供される。本発明は特に相補性領域の繰り返し構造を多数有するLAMP法の増幅産物の検出方法として適している。遺伝子増幅反応後の試料中に増幅反応物以外の核酸が存在する場合、既存の核酸検出法ではバックグラウンドとなって増幅産物の検出が困難になることがあった。しかし、本発明は同一鎖内の相補性領域という核酸の構造を検出するために、通常の2本鎖核酸による影響を大幅に低減できる。
【0051】
【実施例】
実施例1 LAMP法による遺伝子増幅
M13mp18を鋳型として、LAMP法により遺伝子増幅を行った。すでに判明しているM13mp18の塩基配列を基にM13FA、M13RA、M13F3、およびM13R3の4種類のプライマーを設定した。M13F3とM13R3は、それぞれM13FAとM13RAを合成起点として得られた第1の核酸を置換するためのアウタープライマーである。また、M13FA(あるいはM13RA)のアニールが優先的に起こるようにこれらのプライマー濃度を高く設定した。
反応液組成(25μl中)
20mM Tris-HCl pH8.8
10mM KCl
10mM (NH4)2SO4
6mM MgSO4
0.1% Triton X-100
5% ジメチルスルホキシド(DMSO)
0.4mM dNTP
プライマー:
800nM M13FA
800nM M13RA
200nM M13F3
200nM M13R3
ターゲット:M13mp18 dsDNA
反応:上記反応液を95℃で5分間加熱し、ターゲットを変性させて1本鎖とした。反応液を氷水上に移し、Bst DNA ポリメラーゼ(NEW ENGLAND BioLabs)を4U 添加し、65℃で1時間反応させた。反応後、80℃で10分間加熱し反応を停止した。
【0052】
実施例2 PicoGreenによるLAMP法増幅産物の検出
PicoGreen dsDNA Quantitation Kit(Molecular Probes Inc.製)に付属のλファージDNAを500μg/mlになるように、同じくkitに付属のTE bufferで希釈し、トータル量を150μlとした。また、実施例1のLAMP増幅産物0.125μlを同様にTE bufferで希釈し、トータル量を150μlとした。調製したλファージDNAと、LAMP産物を99℃で10分間加温し変性させた後、氷上で急冷した。リファレンスとしては変性させないサンプルをそれぞれ調製した。ここに、あらかじめ氷上で冷やしておいたPicoGreen(TE bufferで200倍希釈したもの)を150μl加えトータル量を300μlとし、撹拌後氷上で5分インキュベートし、島津のSPECTROFLUOROPHOTOMETER RF-5000で蛍光強度を測定した。なお、励起光は480nm、蛍光波長は520nmとした。
【0053】
各サンプルの蛍光強度測定結果を図1に示す。熱変性させないサンプル(対照)に比べて熱変性させたサンプル(本発明)の蛍光強度は、λファージDNAでは約8%であったのに対し、LAMP増幅産物では約61%であった。
【0054】
実施例3 SYBR Green IによるLAMP法増幅産物の検出
実施例2と同様の検討をSYBR Green I(TaKaRa/FMC)を用いて行った。SYBR Green Iの濃度は1/5000とし、この溶液150μlと、実施例2と同じ濃度のDNA溶液150μlと混合し蛍光強度を測定した。なお、励起光は515nm、蛍光波長は590nmとした。
【0055】
各サンプルの蛍光強度測定結果を図2に示す。熱変性させないサンプル(対照)に比べて熱変性させたサンプル(本発明)の蛍光強度は、λファージDNAでは約21%であったのに対し、LAMP法増幅産物では約71%であった。
【0056】
実施例4 エチジウムブロマイドによるLAMP法増幅産物の検出
実施例2と同様の検討をエチジウムブロマイド(EtBr)を用いて行った。EtBr濃度は、2μg/mlとし、この溶液150μlと、ラムダDNAは2μg/ml、LAMP産物は1/300に希釈した溶液150μlと混合し蛍光強度を測定した。なお、励起光は515nm、蛍光波長は590nmとした。
【0057】
各サンプルの蛍光強度測定結果を図3に示す。熱変性させないサンプル(対照)に比べて熱変性させたサンプル(本発明)の蛍光強度は、λファージDNAでは約43%であったのに対し、LAMP法増幅産物では約75%であった。
【0058】
実施例5 アルカリ変性によるLAMP法増幅産物の検出
実施例2と同様にPicoGreenを用いた検討を、DNAの変性方法を変えて行った。実施例2と同じ濃度に調製したDNA溶液に1/10量の2N NaOHを加え、室温で5分インキュベートし変性させた後、1/10量の3M sodium acetate(pH4.5)を加えた。これを実施例2と同じ濃度に調製したPicoGreenと等量混合し蛍光強度を測定した。
【0059】
各サンプルの蛍光強度測定結果を図4に示す。アルカリ変性させないサンプル(対照)に比べてアルカリ変性させたサンプル(本発明)の蛍光強度は、λファージDNAでは約12%であったのに対し、LAMP法増幅産物では約60%であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による各種核酸の検出結果を示すグラフ(インターカレーターとしてPicoGreenを用いた場合)
【図2】本発明による各種核酸の検出結果を示すグラフ(インターカレーターとしてSYBR Greenを用いた場合)
【図3】本発明による各種核酸の検出結果を示すグラフ(インターカレーターとしてエチジウムブロマイドを用いた場合)
【図4】核酸の変性方法としてアルカリ処理を行った場合の結果を示すグラフ

Claims (12)

  1. 以下の工程を、以下の順序で実施することを特徴とする、同一鎖内に相補性領域を有する核酸の検出方法。
    1)試料中の2重鎖構造を有する核酸を1本鎖に変性する工程。
    2)同一鎖内の相補性領域のみを相補結合させて2重鎖構造を形成する工程。
    3)試料中の2重鎖構造を有する核酸を検出する工程。
  2. 2重鎖構造を有する核酸の検出方法が、2重鎖構造を有する核酸と1本鎖核酸の物性の違いを利用して検出するものである請求項1に記載の核酸の検出方法。
  3. 2重鎖構造を有する核酸の検出が、核酸の2重鎖構造に特異的に結合する物質を利用して検出するものである請求項1に記載の核酸の検出方法。
  4. 2重鎖構造を有する核酸に特異的に結合する物質が抗体、または可変領域を含む抗体断片であることを特徴とする、請求項3に記載の核酸の検出方法。
  5. 2重鎖構造を有する核酸に特異的に結合する物質がインターカレーターであることを特徴とする、請求項3に記載の核酸の検出方法。
  6. インターカレーターが、検出可能な信号を放出する物質で標識されていることを特徴とする請求項5に記載の核酸の検出方法。
  7. インターカレーターが蛍光物質であることを特徴とする、請求項5に記載の核酸の検出方法。
  8. 蛍光物質が、エチジウムブロマイド、PicoGreen(登録商標)、SYBR(登録商標)Green I、およびその誘導体から選択されたものであり、これらの物質が核酸の2重鎖構造に結合した際の蛍光の変化を検出することを特徴とする請求項7に記載の核酸の検出方法。
  9. 2重鎖構造を有する核酸を1本鎖に変性する方法が、熱変性、および/またはアルカリ変性であることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の核酸の検出方法。
  10. 同一鎖内に相補性領域を有する核酸が、遺伝子増幅法による増幅産物であることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の核酸の検出方法。
  11. 遺伝子増幅産物が、同一鎖内の相補性領域のお互いに逆向きの繰り返し構造を有するものであることを特徴とする請求項10に記載の核酸の検出方法。
  12. 遺伝子増幅法がLAMP(Loop mediated isothermal amplificaiton of DNA)法であることを特徴とする請求項11に記載の検出方法。
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