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JP4434080B2 - 絶縁ゲート型半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

絶縁ゲート型半導体装置およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は,絶縁ゲート型半導体装置およびその製造方法に関する。さらに詳細には,CZ法によって製造されたシリコン基板の表面部分に半導体デバイスを形成する絶縁ゲート型半導体装置の製造方法に関するものである。
従来から,パワーデバイス用の絶縁ゲート型半導体装置として,トレンチゲート構造を有するトレンチゲート型半導体装置が提案されている。このトレンチゲート型半導体装置では,一般的に高いゲート絶縁耐圧を確保するため,トレンチの側壁に沿って100nm程度の厚さのゲート絶縁膜を形成する。このゲート絶縁膜は,通常,パイロ酸化あるいはドライ酸化等の熱酸化処理によって形成される。
ところで,ゲート絶縁膜の膜厚を厚く形成しようとすると,トレンチの側壁近傍に存在する酸素析出物のゲート絶縁膜内部への取り込み率が増大する。この酸素析出物は,ゲート絶縁膜中のウィークスポットとなり,ゲート絶縁耐圧の低下を引き起こす。そこで,ゲート絶縁膜の特性を劣化させないためには,ゲート絶縁膜が形成される素子領域において,ウェハ中の初期酸素濃度が1.0×1016atoms/cm3 以下であることが望ましい。
この問題を解決する半導体基板には,FZ法(Floating Zone method:以下,FZ法により製造されたウェハを「FZウェハ」とする)によって製造されたウェハがある(例えば,特許文献1)。FZウェハは,製造工程において石英るつぼを使用しないため,その酸素濃度が1.0×1016atoms/cm3 以下と非常に低い。
また,CZ法(CZochralski method:以下,CZ法により製造されたウェハを「CZウェハ」とする)によって製造されたウェハは,酸素濃度が1.0×1017atoms/cm3 以上であるため,ゲート絶縁膜を熱酸化処理によって形成するには不適切である。そこで,このウェハを使用する際には,シリコン基板の表面上に所望の厚さのエピタキシャル層を形成することにより低酸素濃度領域を確保している。
特開2004−103882号公報
しかしながら,前記した従来の技術には次のような問題があった。すなわち,FZウェハは,機械的強度が低く,ウェハの割れやスリップが発生しやすいという問題がある。また,パワーデバイス用の半導体素子を製造する上で,ウェハサイズの大口径化が要請される。しかしながら,CZウェハでは直径が約200mmのウェハが一般的であるのに対し,FZウェハでは直径が約150mmのウェハが主流である。また,FZウェハは,CSウェハと比較して,生産のスループットが低く,ウェハそのものが非常に高価である。
また,CZウェハでは,FZウェハと比較して,機械的強度の向上およびウェハサイズの大口径化を図ることができる。しかしながら,CZウェハでは,高酸素濃度のウェハ上にエピタキシャル成長による低欠陥層(エピタキシャル層)を形成する必要がある。そのため,製造工程が複雑であり,結果として生産のスループットの低下やコストアップの要因となっている。
この他,水素雰囲気中での1200℃前後のアニール処理(水素アニール処理)によりウェハ表面の酸素を外方拡散させ,ウェハの表面に低欠陥層(DZ層)を形成する方法が知られている。しかしながら,水素アニール処理を行う際には,別途に専用装置を設ける必要がある。そのため,製造が複雑になることに加え,イニシャルコストのコストアップを招く。
本発明は,前記した従来の絶縁ゲート型半導体装置が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,ゲート絶縁耐圧の低下の抑制と低コスト化との両立が図られた絶縁ゲート型半導体装置およびその製造方法を提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた絶縁ゲート型半導体装置の製造方法は,CZ法により作製されたシリコン基板からなる絶縁ゲート型半導体装置の製造方法であって,シリコン基板の表面に,炭素濃度がシリコン基板の酸素濃度よりも高いゲート絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と,絶縁膜形成工程後に,アニール処理を行うアニール工程とを含むことを特徴としている。
すなわち,本発明の製造方法は,CZ法(MCZ法を含む)により作製されたシリコン基板(CZウェハ)を出発基板としている。そのため,本発明の製造方法によって製造される絶縁ゲート型半導体装置は,FZウェハと比較して,機械的強度が高く,シリコン基板そのものが安価である。
また,ゲート絶縁膜形成工程にて,CZウェハの表面に炭素を意図的に含んだゲート絶縁膜を形成し,その後,アニール工程にてアニール処理を行う。アニール処理は,ゲート電極の形成等を兼ねる処理であってもよい。ゲート絶縁膜の炭素濃度は,シリコン基板の酸素濃度と同等かそれ以上であればよい。一般的に,CZウェハの酸素濃度は,1.0×1017atoms/cm3 以上であるため,1.0×1017atoms/cm3 以上の炭素を含有していれば適用可能である。このように所定量以上の炭素を含有するゲート絶縁膜をCZウェハの表面に形成することで,ゲート絶縁膜と近接する領域にて酸素析出物が除去される。つまり,ゲート絶縁膜の形成後のアニール処理中に,CZウェハ中の酸素析出物がゲート絶縁膜中の炭素により還元・除去(SiOX +C→Si+CO↑)される。そのため,ゲート絶縁膜とCZウェハとの界面近傍では,酸素析出欠陥が極めて少ない低欠陥領域が形成される。
従って,CZウェハの表面にゲート絶縁膜を形成した場合であっても,ゲート絶縁耐圧の低下が回避される。また,エピタキシャル層を形成することなく低欠陥領域が形成されるため,製造プロセスが簡素であるとともにコストアップおよびスループットの低下を抑制することができる。
高炭素濃度のゲート絶縁膜を形成するには,炭素系有機物を材料ガスとし,CVD法(化学的気相成長法)によって絶縁膜を成膜するとよりよい。炭素系有機物としては,例えばTEOSが適用可能である。CVD法による絶縁膜は,シリコン基板上に堆積したものであり,シリコン基板の消費を伴う熱酸化膜と比較して酸素析出物の取り込みが少ない。よって,ゲート絶縁耐圧の高耐圧化を図ることができる。
本発明によれば,CZウェハを出発基板とするため,機械的強度が高くかつ安価である。また,高炭素濃度のゲート絶縁膜を形成することで,ゲート絶縁膜とCZウェハとの界面近傍に低欠陥領域が形成される。そのため,ゲート絶縁耐圧の低下が回避される。また,エピタキシャル層等の低欠陥領域を形成することなく,CZウェハ上に半導体デバイスが形成される。そのため,製造プロセスが簡素であるとともに生産のスループットが良い。従って,ゲート絶縁耐圧の低下の抑制と低コスト化との両立が図られた絶縁ゲート型半導体装置およびその製造方法が実現されている。
以下,本発明を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。なお,本実施の形態は,ゲート電極への電圧印加によりコレクタ−エミッタ間の導通をコントロールするトレンチゲート型IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)に本発明を適用したものである。
実施の形態に係る半導体装置100は,図1の断面図に示す構造を有している。半導体装置100では,半導体基板の上面側に,N+ エミッタ領域31が設けられている。一方,下面側にはP+ コレクタ領域11が設けられている。それらの間には上面側から順に,P- ベース領域41およびN- ドリフト領域12が設けられている。また,半導体基板の上面側の一部を掘り込むことによりN+ エミッタ領域31およびP- ベース領域41を貫通するゲートトレンチ21が形成されている。ゲートトレンチ21は,反応性イオンエッチングによって半導体基板の表面から掘り下げられたものであり,その深さはおよそ4.5μmである。
また,ゲートトレンチ21の内部には,多結晶シリコンのゲート電極22が形成されている。そして,ゲート電極22は,ゲートトレンチ21の壁面に形成されているゲート絶縁膜24を介して,N+ エミッタ領域31およびP- ベース領域41と対面している。すなわちゲート電極22は,ゲート絶縁膜24によりN+ エミッタ領域31およびP- ベース領域41から絶縁されている。ゲート絶縁膜24は,トレンチゲート21の壁面にCVD(Chemical Vapor Deposition)法によって堆積した層であり,その厚さはおよそ100nmである。ゲート絶縁膜24の詳細については後述する。この他,半導体基板上には,層間絶縁膜51,Al電極52,パッシベーション保護膜53等が形成されている。
このような構造を持つ半導体装置100では,ゲート電極22への電圧印加によりP- ベース領域41にチャネル効果を生じさせ,もってN+ エミッタ領域31とP+ コレクタ領域11との間の導通をコントロールしている。
続いて,図1に示した半導体装置100の製造プロセスについて,図2を基に説明する。まず,図2(a)に示すように,N型のCZバルク基板10を用意する。CZバルク基板10の比抵抗は,およそ50Ωcmである。また,CZバルク基板10中の酸素濃度は,およそ4.0×1017atoms/cm3 である。なお,一般的にCZウェハの酸素濃度は,4.0×1017atoms/cm3 から15.0×1017atoms/cm3 の範囲内であり,この範囲内であれば適用可能である。さらに,CZバルク基板10の表面には,フィールド酸化膜50を形成する。
次に,イオン注入や熱拡散処理等を行うことにより,図2(b)に示すように,P- 拡散層41およびN+ 拡散層31を形成する。P- 拡散層41は図1中のP- ベース領域41となる領域であり,N+ 拡散層31は図1中のN+ エミッタ領域31となる領域である。このとき,CZバルク基板10中に不純物として存在する格子間酸素は,熱処理により酸素析出物SiOX として析出する。すなわち,CZバルク基板10内に酸素析出欠陥が生じる。
次に,反応性イオンエッチングにより,図2(c)に示すように,N+ 拡散層31およびP- 拡散層41を貫通してその底部がN- 層12にまで到達するゲートトレンチ21を形成する。
次に,CVD法により,図2(d)に示すように,ゲートトレンチ21の壁面に酸化膜24を形成する(以下,CVD法により製造された酸化膜を「CVD酸化膜」とする)。具体的には,材料ガスとして,炭素系有機物からなるSi(OC2 5 4 (テトラエトシキシラン,略称「TEOS」),あるいはSi(OCH3 4 (テトラメトシキシラン)を用いた減圧CVD法が適している。また,成膜条件は,成膜温度を700℃,成膜圧力60Pa,TEOSガスの流量を150sccmとした。このCVD酸化膜24が図1中のゲート絶縁膜24となる。CVD酸化膜24の成膜後は,10分〜30分のアニール処理(900℃〜1000℃)を行う。
この工程では,材料ガスとして炭素系有機化合物であるTEOSを用いることにより,およそ1.0×1018atoms/cm3 の炭素を含有するCVD酸化膜を形成する。これらの炭素(C)は,成膜後のアニール処理によって,シリコン基板(CZバルク基板10)と酸化膜24との界面近傍に存在する酸素析出物(SiOX )を還元・除去する機能を有している(SiOX +C→Si+CO↑)。これにより,その界面近傍に低欠陥領域が形成され,ゲート絶縁膜24に取り込まれる酸素析出欠陥が減少する。よって,ゲート絶縁耐圧の低下を回避することができる。
なお,CVD酸化膜24は,その炭素濃度がCZバルク基板10の酸素濃度と同等もしくは高い値であれば酸素析出物を還元・除去する機能を十分に発揮できる。本形態では,CZバルク基板10の酸素濃度(4.0×1017atoms/cm3 )よりも高い炭素濃度(1.0×1018atoms/cm3 )となっている。
なお,ゲート絶縁膜は,CVD酸化膜の単層構造に限るものではない。例えば,熱酸化膜とCVD酸化膜との積層構造であってもよい。すなわち,熱酸化処理により熱酸化膜を形成した後,CVD酸化膜を堆積する。熱酸化膜を形成することにより,Siと酸化膜との界面安定性を図っている。この積層構造のゲート絶縁膜では,CVD酸化膜中に1.0×1019atoms/cm3 程度の炭素を含有させる。また,熱酸化膜の膜厚が厚すぎると酸素析出物の取り込みが顕著になり,耐圧が低下するおそれがある。そのため,熱酸化膜は40nm以下であることが望ましい。
次に,CVD法等により,図2(e)に示すように,ゲートトレンチ21内のスペースに対し,ゲート材22を堆積する。具体的にゲート材22の成膜条件としては,例えば反応ガスをSiH4 を含む混合ガスとし,成膜温度を580℃〜640℃とし,減圧CVD法によって800nm程度の膜厚のポリシリコン膜を形成する。このポリシリコン膜がゲート電極22となる。なお,ゲート電極22を形成する方法としては,P,B等の不純物を含むドープドポリシリコンを直接ゲートトレンチ21内に堆積する方法の他,一旦高抵抗のノンドープポリシリコンを堆積させた後にその絶縁層に対して不純物を拡散させる方法がある。
その後,基板裏面に対してイオン注入や熱拡散処理等を行うことにより,図2(f)に示すようにP+ 拡散層11が形成される。P+ 拡散層11は,図1中のP+ コレクタ領域11となる領域である。最後に,層間絶縁膜51,Al電極52,パッシベーション保護膜53等を形成することにより,図1に示したような半導体装置100が作製される。
なお,半導体装置100中のゲート絶縁膜24の炭素濃度は,成膜後のアニール処理によって成膜直後の炭素濃度(1.0×1018atoms/cm3 )よりも低くなる。また,材料ガスとしてSiH4 /N2 Oを用いると,成膜後の炭素濃度が1.0×1016atoms/cm3 以下となる。そのため,還元される酸素析出物量が少なく,高耐圧化が見込めない。
続いて,意図的に炭素を含有させたゲート絶縁膜を有する半導体装置(本形態の半導体装置)と,通常の熱酸化によるゲート酸化膜を有する半導体装置(従来の半導体装置)とについて,それぞれ100個ずつ用意し,各半導体装置のゲート絶縁耐圧を調査した。各半導体装置のゲート絶縁膜の膜厚は100nmである。
図3は,TEOSを材料とするCVD酸化膜をゲート絶縁膜とし,CZバルク基板(酸素濃度:15.0×1017atoms/cm3 )上にIGBTデバイスを形成した半導体装置におけるゲート絶縁耐圧の分布を示している(本発明の実施形態)。また,図4は,CZバルク基板上にエピタキシャル層(酸素濃度:1.0×1016atoms/cm3 以下)を形成し,通常の熱酸化膜をゲート絶縁膜とし,エピタキシャル層上にIGBTデバイスを形成した半導体装置におけるゲート絶縁耐圧の分布を示している(従来の実施形態)。
今回の調査では,従来のIGBTデバイス(図4)の平均耐圧がおよそ67.0Vであったのに対し,本形態のIGBTデバイス(図3)の平均耐圧がおよそ81.3Vであった。この調査結果により,本形態のIGBTデバイスでは高耐圧化が図られることがわかる。また,良品率についても,従来のIGBTデバイスがおよそ96.4%であったのに対し,本形態のIGBTデバイスは100%まで向上した。すなわち,この調査結果により,本形態のIGBTデバイスは,従来のIGBTデバイスと比較して,高耐圧であるとともに歩留りがよいことがわかる。
なお,図5には,SiH4 /N2 Oを材料とするCVD酸化膜をゲート絶縁膜とし,高酸素濃度(15.0×1017atoms/cm3 )のCZバルク基板にIGBTデバイスを形成した半導体装置におけるゲート絶縁耐圧の分布を示す。
この調査では,図3に示したIGBTデバイスと比較して,平均耐圧および良品率がともに著しく低下した。すなわち,炭素濃度が低いCVD酸化膜(炭素濃度:1.0×1016atoms/cm3 )では,ゲート絶縁耐圧の向上が望めない結果となった。従って,この調査結果により,CVD酸化膜中の炭素がゲート絶縁耐圧の向上に寄与していることがわかる。
図6は,ゲート絶縁膜の経時絶縁破壊(Time Dependent Dielectric Breakdown:TDDB)試験を行い,長期信頼性を評価した結果を示している。本試験では,本発明の実施形態として,酸素濃度が高いもの(酸素濃度:15.0×1017atoms/cm3 )と低いもの(4.0×1017atoms/cm3 )を用意し,ともにCZ基板にCVD酸化膜(炭素濃度:1.0×1018atoms/cm3 )を成膜したものを評価した。また,従来の実施形態として,CZ基板にエピタキシャル層を形成し,そのエピタキシャル層に熱酸化膜(1.0×1016atoms/cm3 )を成膜したものを評価した。
この調査結果から,CZ基板にIGBTデバイスを形成する本発明の実施形態であっても,エピタキシャル層にIGBTデバイスを形成する従来の実施形態と同等以上の信頼性があることがわかる。また,CZ基板にIGBTデバイスを形成する本発明の実施形態であっても,CZ基板自体の酸素濃度が低いほど信頼性が高いことがわかる。
以上詳細に説明したように本形態の半導体装置100は,CZバルク基板10上に形成することとしている。そのため,FZウェハを使用するものと比較して,機械的強度が高くかつ基板そのものが安価である。また,生産のスループットが高い。また,半導体装置100は,CZバルク基板10上に直接形成される。つまり,エピタキシャル層を形成していない。そのため,製造プロセスがシンプルであり,エピタキシャル層の形成に伴うコストアップやスループットの低下は生じない。
また,本形態の半導体装置100のゲート絶縁膜24は,成膜直後でおよそ1.0×1018atoms/cm3 の炭素を含有するように成膜される。このゲート絶縁膜24内の炭素は,その後のアニール処理によって酸素析出物と還元反応を起こし,酸素析出物を除去する。そのため,ゲート絶縁膜24とCZバルク基板10との界面付近の領域では酸素析出欠陥が減少し,酸素析出欠陥の取り込み率が減少する。よって,CZバルク基板10上に半導体デバイスを形成したとしても,ゲート絶縁耐圧と信頼性は低下しない。従って,ゲート絶縁耐圧と信頼性の低下の抑制と低コスト化との両立が図られた絶縁ゲート型半導体装置およびその製造方法が実現している。
また,CVD法によってなるゲート絶縁膜24は,CZバルク基板10上に堆積したものであり,シリコン基板の消費を伴う熱酸化膜と比較して酸素析出物の取り込み量が極めて少ない。また,熱酸化膜の場合には,酸化膜の形成の雰囲気ガス中に炭素を含ませることで酸化種(O2 ,H2 O)が炭素の酸化によって減少してしまう。そのため,局所的に酸化レートが低下し,膜ムラが発生するおそれがある。よって,CVD法によってゲート絶縁膜24を形成することで,耐圧の低減の抑制をより確実に図ることができる。
また,本形態の半導体装置100の製造方法は,水素アニール処理を行ってCZウェハ中に低欠陥領域を形成する方法と比較して,安全であるとともに設備投資が不要である。すなわち,既存の設備を利用して製造することができ,イニシャルコストのコストアップは生じない。よって,低コスト化と高耐圧化との両立を容易に図ることができる。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,各半導体領域については,P型とN型とを入れ替えてもよい。
また,本実施の形態では,トレンチゲート型の半導体装置の製造に本発明を適用しているが,これに限るものではない。例えば,プレーナ型の半導体装置に適用してもよい。
また,従来から炭素原子を意図的にゲート絶縁膜に含有させ,ホット・キャリア耐圧を向上させる技術が開示されている。しかしながら,これらの技術であっても高酸素濃度であるCZ基板に直接ゲート絶縁膜を成膜する記載はされていない。一般的に,高酸素濃度のCZ基板上に直接ゲート絶縁膜を成膜すると耐圧低下を招くと考えられている。そのため,酸素濃度が低いFZウェハ,あるいはエピタキシャル層を形成したCZウェハを使用することが一般的であり,CZ基板に直接ゲート絶縁膜を成膜する点でこれらの技術と異なる。
また,従来からゲート絶縁膜としてCVD法によってなる酸化膜を成膜し,面方位の違いに起因する膜厚・膜質の不均一を解消する技術が開示されている。しかしながら,本発明では,膜厚・膜質の均一性の改善のみならず,耐圧低下の抑制,製造プロセスの簡素化低コスト化を目的としている。すなわち,本発明は,所定量の炭素を含有したゲート絶縁膜を,CZ基板そのものと接するように成膜する点でこれらの技術と異なる。
実施の形態に係る半導体装置の構造を示す断面図である。 実施の形態に係る半導体装置の製造工程を示す図である。 実施の形態の半導体装置(CZ基板の酸素濃度大)について,ゲート絶縁耐圧の分布を示す柱状グラフである。 従来の形態の半導体装置(CZ基板上にエピタキシャル層)について,ゲート絶縁耐圧の分布を示す柱状グラフである。 従来の形態の半導体装置(酸化膜中の炭素濃度小)について,ゲート絶縁耐圧の分布を示す柱状グラフである。 TDDB特性の実験結果を示すグラフである。
符号の説明
10 CZバルク基板
11 P+ コレクタ領域
12 N- ドリフト領域
21 トレンチ
22 ゲート電極
24 ゲート絶縁膜
31 N+ エミッタ領域
41 P- ベース領域
100 半導体装置

Claims (4)

  1. CZ法(チョクラルスキー法)により作製されたシリコン基板からなる絶縁ゲート型半導体装置の製造方法において,
    前記シリコン基板の表面に,炭素濃度が前記シリコン基板の酸素濃度よりも高いゲート絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と,
    前記絶縁膜形成工程後に,アニール処理を行うアニール工程とを含むことを特徴とする絶縁ゲート型半導体装置の製造方法。
  2. 請求項1に記載する絶縁ゲート型半導体装置の製造方法において,
    絶縁膜形成工程では,炭素系有機物を材料ガスとし,CVD法(化学的気相成長法)によって絶縁膜を成膜することを特徴とする絶縁ゲート型半導体装置の製造方法。
  3. CZ法(チョクラルスキー法)により作製されたシリコン基板からなる絶縁ゲート型半導体装置において,
    ゲート電極領域と,
    前記シリコン基板と接するとともに,前記ゲート電極領域と前記シリコン基板とを絶縁するゲート絶縁膜とを有し,
    前記ゲート絶縁膜は,その炭素濃度が前記シリコン基板の酸素濃度よりも高い絶縁膜として形成され,その後のアニール処理によってなることを特徴とする絶縁ゲート型半導体装置。
  4. 請求項3に記載する絶縁ゲート型半導体装置において,
    前記ゲート絶縁膜は,炭素系有機物を材料ガスとし,CVD法(化学的気相成長法)によって成膜された絶縁膜であることを特徴とする絶縁ゲート型半導体装置。
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