JP4434017B2

JP4434017B2 - 蒸発器

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Publication number: JP4434017B2
Application number: JP2004531516A
Authority: JP
Inventors: メンタオピートヘ，; カールトリプレット，; マリージェイ．コンウェイ，
Original assignee: ザダイアルコーポレイション
Priority date: 2002-08-30
Filing date: 2003-08-28
Publication date: 2010-03-17
Anticipated expiration: 2023-08-28
Also published as: DE60317072D1; MXPA05002263A; CA2496953A1; CN1326572C; WO2004020002A2; JP2006500979A; ES2294336T3; EP1530486B1; CN1684716A; ATE376430T1; AU2003279705A8; EP1530486A2; WO2004020002A3; US7398013B2; DE60317072T2; US20040247300A1; AU2003279705A1

Description

本発明は、一般的に、蒸気分配装置およびその様々な特徴に関する。

（背景情報）
蒸気分配製品は、典型的には、揮発性物質、および上記揮発性物質を周囲の空気へ気化させるように構成された運搬システムを含む。たとえば、いくつかのシステムでは、液体がリザーバボトルに入れられ、他のシステムでは、ワックスまたはゲルタイプの物質が使用される。典型的には壁コンセントから突き出るハウジングは、上記揮発性物質を環境へ気化させる。そのような装置では、加熱要素が揮発性物質の分子へ運動エネルギーを送達する。そのようなユニットは通常の電気コンセントへ差し込まれ、それによって加熱要素が上記液体（またはワックス）を加熱し、気化を生じさせる。

このタイプの既知の蒸気分配装置は、多くの点で改善することができる。たとえば、壁コンセントとつながる様々な蒸気分配装置（たとえば、室内清浄器など）は、１つまたは複数の壁コンセントの改善された安定性および／または改善されたアクセスおよび使用から利点を得る。更に、装置のレフィルユニットは、安定性およびその「状態」（たとえば、レフィルの中に残された物質の量）に関して、改善された特徴を有することが望ましい。改善された芳香剤送達システムも望ましい。更に、多くの場合、気化された上記物質の改善された分配、および様々な時点で上記物質の送達を増進する能力も望ましい。更に、分配ユニットの状態を表す改善されたインディケータからも、他の利点が実現され得る。また、上記コンセントの叉が、様々な形状の電気コンセントに適応する能力から、利点が実現され得る。

従って、従来技術のこれらおよび他の限界を克服する蒸気分配装置の必要性が存在する。

（発明の要旨）
本発明が従来技術の欠点に対処する方法は、以下で詳細に説明されるが、概略的には、本発明は、改善されたレフィルユニット、装置を取り巻く環境の変化を検知して、対応する変化を、必要に応じて装置および／または補助装置、揮発性物質送達システム、揮発性物質の強化器、および様々な他のものに変化を与える検出器を有する蒸気分配装置を提供する。

（発明の詳細な説明）
以下の説明は、単に本発明の例示的実施形態であり、いかなる意味においても本発明の範囲、応用、または構成を限定することを意図するものではない。むしろ、以下の説明は、本発明の様々な実施形態を実現するための便利な例証を提供することを意図する。これから明らかになるように、ここで説明される本発明の範囲から逸脱することなく、これらの実施形態で説明される要素の機能および配置について様々な変更が行われ得る。例えば、本発明に関して、その方法および装置は、空気清浄気化器システムで特に使用される。しかし、一般的に言えば、様々な揮発性物質、たとえば、防虫剤、防臭剤、殺菌剤その他が、本発明に従って使用されるのに適している。

同様に、例示的な目的として、本発明はマルチコンセント蒸気分配装置（たとえば、二重コンセント空気清浄器）を参照して説明される。この装置は、例えば、標準的な二重コンセント、四重コンセント、または他の電気レセプタクルとつながるように構成され、蒸気分配装置がつながる電気レセプタクルの機能を実質的に維持（または実際に強化）する。しかし、本明細書中の記載は、異なった形状、構成要素、プラグなどを有し、かつ、本発明の範囲に入る代替構成の装置でも同様に使用できるように適合されることが理解されるべきである。

それはそれとして、図１は、電気レセプタクル１６０へ取り付けられるように構成された例示的蒸気分配装置１００を示す。一般的に、蒸気分配装置１００は、適切に、ハウジング１１０、少なくとも１つのプラグ１４１、２つの装置コンセント１３１および１３２、並びに芳香剤送達システム１２０を備える。

図１〜図４を参照すると、また本発明の種々の例示的実施形態によれば、ハウジング１１０は、厚さＴだけ離れた前面２１１および背面３１２を備える。前面２１１および背面３１２は、一般的に、相手の電気レセプタクル１６０（および／または電気レセプタクル１６０に関連づけられた保護板）の幾何学的形状に適応してもよく、任意の便利な形状を有してもよい。例えば、長方形ハウジング１１０は、二重電気レセプタクル（例えば、１６０）の標準長方形ウォールプレートとほぼ同じサイズであるように構成されてもよい。ハウジング１１０の高さおよび幅を電気レセプタクル１６０とほぼ同じ寸法にすること、およびＴを狭い厚さにすることは、蒸気分配装置１００の可視性を低減する（または「見えにくさ」を増す）。本発明のこの例証的実施形態によれば、蒸気分配装置１００は、電気レセプタクル１６０に接続された場合、標準の壁コンセントプレートとほぼ同じ外観となり、上記装置の近傍に位置する者から気づかれにくくなり、電気レセプタクル１６０の１つ以上のコンセントへ機能的にアクセスできるようにする。

さらに、種々の実施形態によれば、また特に図４Ａ〜図４Ｂを参照すると、蒸気分配装置１００は、組み立てられた形態でハウジング１１０と適切に接続されるレフィル２５０（例えば、芳香剤レフィル）をさらに備える。しかし、簡単に言うと、蒸気分配装置１００は、本発明の種々の代替的な実施形態に従って、任意数の構造体を備え得る（ただ１つの単位構造体を備えることを含む）ことに注意すべきである。例えば、本明細書で記載されている実施形態は、壁コンセントへ接続してレフィル２５０の中に提供された物質の加熱を容易にするハウジング１１０を備えるが、種々の他の実施形態では、ハウジング１１０およびレフィル２５０が、異なった役割をし得る。すなわち、それらは協力して気化および／または芳香のための熱を提供し、そして、加熱要素が構造体で逆にされ得る。さらに、あるいは、装置１００が、ただ１つの単位構造体を備え、全ての気化要素が１つのユニットに組み込まれ得る。例えば、種々の非限定的実施形態において、装置１００は壁コンセント自身を含むことができる。すなわち、装置１００は、ウォールプラグ装置および保護板の代わりとなり、壁へ組み込まれることができる。

それはそれとして、本明細書中に記載されている実施形態では、ハウジング１１０は、さらに、前面２１１のほぼ中央に置かれたコンセント構造体２３０を適切に備える。一般的に言って、コンセント構造体２３０は、以下で説明するように、レフィル２５０を受け取るための組み立て材料のブロック状構成体である。さらに、本発明の種々の実施形態によれば、コンセント構造体２３０は、電気コンセント２３１、２３２を取り巻き、これらのコンセントは、好ましくは、標準壁コンセントのコンセントとほぼ同じ位置に配置される。コンセント構造体は、適切には、ハウジング１１０およびレフィル２５０の相互接続を容易にし、また種々の例において、コンセント２３１、２３２を介して他の装置へ電力を提供することができる。

本発明の例示的実施形態において、コンセント構造体２３０は前面２１１から約５ｃｍの距離だけ突き出るが、これは単なる例であり、装置１００の低い側面の性質が維持されるように、任意の値が選択されてよい。同様に、コンセント構造体２３０は、任意数の形状で適切に構成されてもよく、同様に任意数の別個の突起構造体を含んでよい。例えば、本明細書中で説明されている実施形態では、コンセント構造体２３０は１つの構造体を含み、この構造体は双方のコンセントを取り巻き、丸い角を有するほぼ長方形の形状である。しかし、コンセント構造体２３０は、多くの形状の変形を含むことができる。例えば、コンセント構造体２３０は、適切に「砂時計形」、「円形」、または「三角形」などの構造で構成されてよい。同様に、コンセント構造体２３０が、双方のコンセントを取り巻く１つの単位構造体を備えるのではなく、２つ以上の分離された別個の構造体を備え、各々の構造体が別々のコンセントを取り巻くことができる。同様に、それらの別々の構造体自身が、任意数の構成体および形状を有することができる。さらに、例示された実施形態に示されるように、コンセント構造体２３０は、コンセントを備える必要はなく、壁コンセントを単純にカバーし得る。

ここで、本明細書中に記載されている例示的実施形態によれば、レフィル２５０は、適切には、蒸気分配装置１００の近傍に居る者が気づく可能性を最少にするのを促進するような様式で、ハウジング１１０へ組み立てられ得る形状およびサイズで構成される。例えば、本明細書中の例示的実施形態では、レフィル２５０は、（標準壁コンセントプレートと類似した）ハウジング１１０に対応するほぼ長方形の形状を有する。

本発明の種々の実施形態によれば、レフィル２５０は、代表的には、レフィル２５０を安定化、ガイド、および／または保持するため、少なくとも１つの横方向支持面２５１および少なくとも１つの縦方向支持面２５２を有する構造を有する。例えば、図４〜図５に示された実施形態では、レフィル２５０は、ハウジング１１０への接続を容易にするための開口２６０を備える。この例示的実施形態では、開口２６０はレフィル２５０を完全に貫通する。しかし、種々の代替的な実施形態では、前述した相互接続を容易にするため、開口２６０はレフィル２５０へ部分的に貫通しているに過ぎなくてもよい。好ましくは、開口２６０は、コンセント構造体２３０とほぼ同じサイズである。したがって、本発明の種々の実施形態によれば、レフィル２５０はコンセント構造体２３０の上に配置されて、組み立てられた蒸気分配装置１００（図５Ａ〜図５Ｂ）が形成される。従って、本明細書中で記載されているレフィル２５０の実施形態は、２つの横方向支持面および２つの縦方向支持面を有する。すなわち、前述した実施形態のように、開口２６０の上および下の部分は横方向支持面２５１として作用し、開口２６０の右および左の部分は縦方向支持面２５２として作用する。しかし、同様の支持面を有する他の実施形態が、本発明に従って企図される。例えば、図６〜図８を参照すると、レフィルは、本明細書中に記載される支持面を有する「Ｌ形」（図６）、「蹄鉄形」（図７）、「Ｃ形」（図８）、または任意数の代替形状であり得る。

さらに、本明細書中に記載される実施形態の種々の局面によれば、レフィル２５０は種々の特徴を有し得る。例えば、レフィルは、レフィル２５０の「状態」を決定する種々のインディケータを含んでよい。１つの状況では、インディケータは、レフィル２５０に残された揮発性物質の量を示す「使用インディケータ」を含む。あるいは、「使用インディケータ」は、どの揮発性物質が現在分配されているか（例えば、複数の物質を含む実施形態において）を決定する能力を提供することができる。

例えば、本明細書中に記載される実施形態の種々の局面によれば、また図９を参照すると、レフィル２５０は半透明から透明の窓９１０の形式の使用インディケータを備える。窓９１０は、レフィル２５０の一部分からレフィル２５０の全体までのどこかに形成される。窓は、好ましくは、レフィル２５０と縦方向で一致するように配置され、レフィル２５０の中の物質の量を、空状態から空に近い状態、満杯状態、および満杯に近い状態まで観察できるようにされる。同様に、使用インディケータの代替の局面によれば、インディケータは、レフィル２５０に存在する物質の量に対応してレフィル２５０を上下に移動する水準器を備え得る。そのような実施形態は、燃料タンクで見られるようなフロートおよび対応するゲージに類似した実現形態であってもよい。

それはそれとして、いずれにしても、本発明に従ったレフィルは、適切には、公知であるか、またはいまだ公知ではない多数のインディケータの局面を有するように構成され得ることを理解すべきである。

この点に関して、例示された実施形態は一般的には直線形状の特徴を有するが、本発明はそのように限定されないことが理解されるであろう。種々の例示的実施形態において、前面２１１と背面３１２とは、相互および／または電気レセプタクル１６０とは異なった高さおよび幅であってよい。同様に、本発明の種々の実施形態によれば、装置１００は一般的に見えにくい性質を有し、多くの場合、装置１００が挿入される保護板の内外で対称性を有するか、装置１００が取り付けられる壁へ溶け込む角を有するか、または、代表的な標準壁コンセントとの模倣性を有するなどの例示的特徴を有する。これらおよび他の特徴は、前記の言及され、参考して援用された米国特許出願中に、記載される。

本発明の種々の例示的実施形態によれば、蒸気分配装置１００は種々の活性化メカニズムを備える。これらのメカニズムは、そのような装置に芳香剤の分配を開始させ、分配している芳香剤を放出させ、分配量を増加もしくは減少させ、そして／または芳香剤（または送達される他の物質）の分配を切り替えさせる。

例えば、本発明の種々の例示的実施形態において、芳香剤送達システム１２０によって提供される揮発性物質の加熱を容易にするようにハウジングを構成することができる。ハウジング１１０は、芳香剤送達システム１２０からの揮発性物質の気化を適切に補助する加熱要素を備え得る。この実施形態では、加熱要素は、好ましくはプリント回路板の抵抗型加熱要素を備えるが、一般的に言えば、芳香剤送達システム１２０からの物質の気化を補助する任意のメカニズムは、代表的には運動エネルギーを介して「加熱要素」となる。さらに、ここで、本発明の種々の代替実施形態において、蒸気分配装置１００は「受動」気化器であってもよいことに注意すべきである。言い換えれば、芳香剤送達システム１２０の物質は、単に周囲の状態（例えば、室温）へ露出させることによって気化する。したがって、加熱要素は必要でないかもしれない。芳香剤送達システム１２０は、さらに、他の物質送達システム、例えば、ゲルおよび／または薄膜形の芳香剤分配器を備えてもよい。そのような場合、揮発性物質は、昇華のようなメカニズムを介して分配される「ゲル」および／または半浸透性固体形態であってもよい。従って、当該技術分野で現在公知であるか、または、まだ公知ではない任意の芳香剤送達メカニズムを適切に構成して、本発明で使用できることを理解すべきである。

加熱要素は、変化する温度に対して調節できるように、適切に構成されてよい。本発明の様々な様相によれば、スイッチを適切に構成して、加熱要素の変化する温度を制御するか、および／またはユニットをオンおよびオフにする能力を提供することがまたできる。たとえば、ここで図５を再び参照すると、本発明の１つの例示的実施形態において、スイッチはスライド形のコントロール５５０を含む。同様に、可変温度コントロールを有する分配器は、加熱要素によって提供される熱の強度（ｉｎｔｅｎｓｉｔｙ）および強度（ｓｔｒｅｎｇｔｈ）、ユーザが望む作動、室のサイズなどに依存して、分配される芳香剤の量を増加または減少させる能力を提供することができる。

本発明の代替の実施形態では、作動メカニズムは、蒸気分配装置に芳香剤の分配を開始させるか、芳香剤の分配を中止させるか、芳香剤の分配を増加または減少させ、および／または芳香剤を取り替えさせる。

たとえば、本発明の１つの例示的実施形態では、装置１００は、所定の時間間隔で装置１００を作動するタイミング装置を有するように構成されてよい。たとえば、家庭内の使用状況では、人が装置１００の近傍に居る確率が非常に高いとき装置１００を作動するように、タイマが適切にセットされてよい。タイマは、時間を追跡する任意の適切な（たとえば、既に公知であるか、まだ公知でない）アナログまたはディジタル形のクロノメータを含むことができる。このクロノメータは、所定の時間間隔で作動および／または非作動することができる。

したがって、そのようなタイミング装置が使用されるとき、人が働いている間（たとえば、朝から夕方まで）、人が家庭に居ることが予想されるとき（夕方）、タイマをセットして装置１００を作動し、人が出かけることが予想されるとき（朝）装置１００を非作動することができる。この点に関して、たとえば、芳香剤の保存、装置１００の寿命の延長、および／または揮発性物質の不必要な補給を低減または防止する利点がある。

同様に、装置１００はまた、多様な環境変化検出器を有するように構成されてよい。これらの検出器は、多様な所定の状況のもとで装置１００の様々な構成要素を選択的に作動する。そのような検出器は、一般的に、運動、熱、光、または他の状態変化を検出することができる様々な光、赤外線、または他のセル形検出器のいずれかを含む。たとえば、本発明の１つの例示的実施形態において、人（または他の動物）が装置の近傍に居るかどうかを検知する運動センサまたは熱センサを装置１００に組み込むことができる。この状況では、センサが人の存在を検出しないとき、センサは装置１００を非作動する。センサが人を検知するとき、センサは装置１００を作動する。したがって、人が装置１００の近傍へ移動するとき、装置１００は作動され、芳香剤（または他の揮発性物質、たとえば、動物の場合は防臭剤）を分配する。センサが、もはや装置１００の近傍で人を検出しないとき、装置１００は非作動され、再び芳香剤を保存するか、揮発性物質の不必要な補給を防止する。

本発明に従った検出器を含む蒸気分配装置１００は、さらなる様相または用途を有するかも知れない。たとえば、検出器は、装置１００自体と組み合わせて、または装置１００自体とは別でのいずれかで、他の補助装置、機器などを作動するセンサを含んでよい。たとえば、装置１００の近傍で運動が検出されたとき、センサは装置１００とは別個の照明（たとえば、卓上スタンド）または装置１００に組み込まれた照明（たとえば、組み込まれた「常夜灯」）を作動することができる。いずれにせよ、これらは単なる例であり、したがって装置１００を取り巻く周囲環境の変化に依存した装置１００の作動／非作動を起こす本発明の代替的様相の例、および／または装置１００の補助的様相の例であることが明らかであろう。したがって、そのような方向に沿って本発明の範囲に入る他の様相は、全く可能性として事実上無限である。

様々な例示的実施形態において、蒸気分配装置１００は、他の改善された特徴を有して適切に構成される。たとえば、芳香剤送達システム１２０の芯材料を最適に選択することによって、様々な利点が実現されてよい。たとえば、本発明の例示的実施形態では、芳香剤送達システム１２０は、拡大表面積を有して多孔性材料から構成された発散パッドと連通する芯構造体（たとえば、図１０に示される）を含む。たとえば、発散パッド（および以下で説明されるような様々な芯）は、ナイロン、多孔性プラスチック、様々な天然および合成繊維または他の適切な材料を含む材料を含むことができる。これらの材料は、一般的に、約１０〜約３０ミクロンの孔のサイズを有し、空隙容積比が約３０％から約４０％であり、パッド４１０からの芳香剤送達は５０℃で約１５ｍｇ／時間〜２５ｍｇ／時間であり、６０℃で約３５ｍｇ／時間〜約４５ｍｇ／時間であることを特徴とする。しかし、所与の温度で得られる所望の芳香剤送達範囲に依存して、代替の材料、孔のサイズ、および空隙容積が選択されてよいことを理解すべきである。

更に、本発明の様々な例示的実施形態において、芳香剤送達システム１２０の物理構成および構成要素が、改善された芳香剤送達を提供することができる。たとえば、図１０は、本発明に従った例示的芳香剤送達システムを示す。芳香剤送達システム１２０は、室４０５、発散器４１０、および第１並びに第２の芯４１５および４２０（「針」）を含む。この実施形態において、室４０５は、その内部に含まれる揮発性物質４２５を含むように構成される。たとえば、室４０５は液体充填リザーバとして構成され、このリザーバは現在公知の気化器レフィルボトルのリザーバボトルと機能的に同じである。そのような構成では、室４０５は中空部分を有し、この中空部分は、たとえば、芳香剤送達システム１２０から気化する香油で満たされる。

発散器４１０は、揮発性物質４２５を受け取って、この物質を周囲の環境へ分散するように構成される。たとえば、前述したように、発散器４１０は、加熱要素によって加熱されることができる領域へ揮発性物質を引き出すことができる。発散器４１０は、物質４２５が発散器４１０へ移転されることができるように、第１の芯４１５の第１の点４３０および第２の芯４２０の第２の点４３５へ近接するように構成されることができる。たとえば、多くの実施形態では、そのような近接性は、実際の接触を必要とするかも知れないが、様々な他の実施形態では、「近接性」は非接触を含み、発散器４１０および芯４１５および４２０が十分に近く、物質４２５の移転が容易であることを理解すべきである。このようにして、発散器４１０は、室４０５からの揮発性物質４２５の排出のようなメカニズムを介して揮発性物質４２５を受け取る。前述したように、様々な実施形態において、第１および第２の芯４１５および４２０は、たとえば、グラファイト、多孔性プラスチック、または他の繊維質材料のような多孔性材料から作られてよい。加えて、様々な実施形態において、異なった（または追加の）揮発性物質を分配するため多数の室が設けられてよく、各々の室は個別の材料を含み、各々の芯によって適切にアクセスされる。

同様に、芳香剤送達システム１２０の形状および／またはサイズは、芳香剤送達特性を変更することができる。たとえば、ここで説明されている実施形態では、発散器４１０は、好ましくは、その表面へ均一に物質４２５を吸収および運搬するように構成された領域を有する。この例示的実施形態では、発散器４１０の前記領域は、特に、芯４１５および４２０からの流体移転速度、物質４２５が発散器４１０を介して排出する速度、物質４２５が発散器４１０から気化する速度などを含む特性に基づいて選択される。

ここで説明されている実施形態では、液体香油を使用する場合、発散器４１０は直線的であって、約６ｃｍの長さ（ｌ）および約１．５ｃｍの高さ（ｈ）を有し、約９ｃｍ^２の総表面積（発散器４１０の双方の側面を含む）を与える。同じ実施形態において、芯４１５および４２０も、ほぼ直線的形状を有し、約１０ｃｍの長さ（ｌ）および約０．５ｃｍの幅（ｗ）を有する。

本発明の様々な代替の実施形態では、流体運搬システム１２０、発散器４１０、および／または芯４１５ならびに４２０は直線的形状ではない（しかし同じ表面積を有する）可能性があり、また同様に同じ形状であるが異なった表面積を有する可能性があり、しかしなお本発明の範囲に入ることが理解されるであろう。

たとえば、図１６は、本発明に従った代替の流体運搬システムを示す。この実施形態では、レフィル２５０は、物質４２５を含むための「管」状のリザーバ２７０を含む。管は、装置１００のハウジング１１０に置かれるように構成される。これは様々な実施形態で装置１００の容易な補給を可能にし、および／または、たとえば、様々な数の管をハウジング１１０へ加えることによって強度をコントロールすることができる。たとえば、図１７は、管状凹所３００にレフィルを保持するように構成された例示的ハウジング１１０を示す。図示されるように、ハウジング１１０は、２つのレフィルを保持するように適切に構成されるが、ハウジング１１０が、装置１００の様々な応用に依存して追加または少ない凹所３００を有するように構成されてよいことを理解すべきである。同様に、凹所３００の数とは無関係に、そのような構成は、装置１００のユーザが、ハウジング１１０に置かれるレフィルの数を変更でき、特に、拡散される物質４２５の強度／量を変更できるという追加的利点を有することができる。加えて、以下で詳細に説明するように、様々な再密封可能なアクセスメカニズムを提供することができ、そのようなメカニズムは、レフィルを挿入するために開かれ、そして一度レフィルが挿入されると閉じられることができる。

様々な例示的実施形態において、リザーバ２７０の中に物質４２５を保持するため、ストッパ２８０が設けられる。ストッパ２８０は、好ましくは、レフィル２５０を取り巻く環境へ物質４２５を運搬できる材料を含み、それによって前述した実施形態の発散器４１０と類似した機能を実行する。好ましい実施形態では、ストッパ２８０は、多孔性プラスチックから形成されたプラグ状要素を含むが、典型的には、前述したように選択された空隙容積および孔のサイズを有する任意数の現在既知の材料が同様に置換されてよい。更に、ここで図１８を参照すると、ストッパは、相互に圧縮された複数の「フィン」を含む。多孔性プラスチックプラグと同じように、フィンは適切に物質４２５がリザーバから周囲の環境へ運搬されることを可能にし、その環境で物質が気化される。

本発明の別の局面によれば、レフィル２５０は物質４２５を含む他の保持容器を含み得る。例えば、図１９を参照すると、レフィル２５０はパック型容器を含む。この実施形態では、パック型レフィル２５０はゲル型の空気清浄剤を含むが、様々な代替の実施形態では、パック型レフィル２５０は物質４２５の様々な他の形態を含み得る。前述した実施形態と同じように、ハウジング１１０は１つまたは複数のパック型レフィル２５０を受け取るように構成され、前述したように、特に、分散される物質４２５の強度および量をコントロールするため、装置１１０に置かれたパック型レフィル２５０の数をユーザに選択させることができる。

したがって、レフィル２５０は一般的に多くの既知の構成を含み、これらの構成は、気化される物質（例えば、ゲル、液体、オイルなど）を保持しながらも、所望により周囲の環境へ渡すことができることを理解すべきである。

様々な実施形態によれば、また図１６および図１８を例示的に参照すると、前述した芯４１５および４２０と同じようにストッパ２８０への物質４２５の運搬を助けるため、１つまたは複数の浸液スティック２９０が設けられる。現在説明されている実施形態では、浸液スティック２９０は、物質４２５をストッパ２８０へ運搬する細い糸状の構成を有する。

必要に応じて、様々な例示的実施形態では、装置１００の作動／非作動に関連して、所望または所定の時間まで、揮発性物質４２５が室４０５から発散器４１０へ通過する（例えば、芯４１５および４２０を介して）のを防止するため、運搬防止器が設けられてよい。例えば、装置１００を使用する前に（例えば、出荷または貯蔵の間に）、多くの場合、発散器４１０との間で揮発性物質４２５が移転するのを制限または防止することが望ましい。本発明の現在の選択肢の局面によれば、揮発性物質４２５に対して不浸透性である材料を含む構造体が、芯４１５および４２０（したがって発散器４１０への）および／または発散器４１０のいずれかへの物質４２５の通過を防止する。例えば、不浸透性構造体は、例えば、接触点４３０および４３５で発散器４１０と芯４１５および４２０との間の接触を防止し、それによって物質４２５が芯４１５および４２０を介して室４０５から発散器４１０へ通過するのを防止する。しかし、その構造体が除去されるとき、発散器４１０と芯４１５並びに４２０との間で接触が起こり、同様に揮発性物質４２５の移転が起こり得る。同様に、室４０５の中で芯４１５および４２０と実際の物質４２５との間に不浸透性構造体を直接置いても、最終的に発散器４１０への物質４２５の通過が同様に防止されることを理解すべきである。

現在説明されている例示的実施形態では、不浸透性構造体は「リップコード（ｒｉｐ−ｃｏｒｄ）」装置を含む。これらの装置は揮発性物質４２５が不浸透性であり（例えば、プラスチック、金属箔など）、接触点４３０および４３５に置かれる。リップコードは、突起、例えば把持タブを含み、この突起は、ユーザによって把持されて、芳香剤送達システム１２０から取り除くために引っ張られ、それによって発散器４１０への物質４２５の通過が可能となり得る。その様々な実施形態では、多数のリップコードが必要になるかも知れず、それは一般的には、接触点の数および／または揮発性物質の通過を妨げる構造体の理想的配置によって決定されることを理解すべきである。更に、様々な実施形態に従えば、リップコードは多数の手段によって除去されてよく、そのような手段は、どのリップコードが除去を意図されるかに依存して、全てのリップコードを除去する１つの把持用突起、または多数の突起を含む。

同様に、リップコードが選択的に除去される実施形態では、選択されたリップコードを除去することによって、揮発性物質の分配を選択できるという利点が実現され得る。例えば、芳香剤気化器に関して、選択に応じて多数の芳香剤が分配されてよい。同様に、１つの室が空になった後、他のリップコードを除去し、他の室から揮発性物質を通過させることによって、装置１００の使用を継続することができる。

本発明の他の局面によれば、上記で簡単に言及したように、ハウジング１１０および／またはレフィル２５０の構成は、ハウジング１１０の中にレフィル２５０の配置を促進するための選択的アクセスを可能にし得、そして／または運搬防止器へのアクセスを提供し得る。例えば、図１１Ａ〜図１１Ｃを参照すると、レフィル２５０は、ヒンジ２５２によってレフィル２５０へ接続されたドア２５１を介して運搬防止器へのアクセスをさらに備える。この実施形態では、ドア２５１は運搬防止器（リップコード）へ近接し、したがってドア２５１が開かれたとき、リップコードは除去されるようにアクセス可能である。必要に応じて、ドア２５１は発散器４１０に近接し（例示された実施形態のように）、それによってさらなる利点、例えば、環境への露出を提供する。更になお同じ図を参照すると、ドア２５１が開放位置にあるとき、レフィル２５０を適切に挿入／除去することができる。

更に、ドア２５１は、レフィル２５０を充填するための、より容易なアクセスを提供し得る。例えば、充填するためには、ドア２５１が開放され、揮発性物質がレフィル２５０へ挿入される。更に、そのようなアクセスはまた、前述したように、芯および発散器の適切な配置を保証する能力を提供し得る。

更になお、前述した実施形態と類似した実施形態において、ドア２５１は作動および／または安全性に関連したさらなる特徴を提供し得る。例えば、ドア２５１の開放または閉鎖は、加熱要素を含む回路を選択的に閉鎖し得る。例えば、ドア２５１の閉鎖は回路を閉鎖し得、それによって加熱要素は作動され、従って加熱要素は閉鎖されたときにのみ作動し、安全性が改善され得る。

最後に、注意すべきは、前述した実施形態では「ドア」によってアクセスが提供されるが、そのようなアクセスを提供し、通常の文脈では必ずしも「ドア」ではない任意のメカニズムが、本発明の文脈では「アクセス」の意味の中に入ることである。

現在説明されている実施形態のさらに別の局面によれば、芯４１５および４２０の方向付けは、複数／非標準位置で作動する能力を芳香剤送達システム１２０へ適切に提供する。例えば、図１０に示される実施形態から分かるように、図示された垂直位置では、芯４１５および４２０は、揮発性物質４２５が発散器４１０へ向かって上方へ通過することを可能にする。しかし、非垂直位置、例えば、蒸気分配装置１００が差し込まれるコンセントが垂直方向ではない場合、芯４１５および４２０は揮発性物質４２５となお実質的に接触したままであり、したがって発散器４１０へ揮発性物質４２５を通過させ、それにより、芳香剤送達システム１２０は多様な非垂直位置で作動することができる。

現在説明している例示的実施形態によれば、芳香剤送達システム１２０は、ハウジング１１０の形状およびサイズを有するように適切に構成されるので、蒸気分配装置１００の近傍に居る者によって気づかれる可能性を最少にするのを容易にする方法でハウジング１１０へ組み込むことができる。例えば、現在の例示的実施形態で説明したように、芳香剤送達システム１２０は、ハウジング１１０に対応する実質的に長方形の形状を有する（標準の壁コンセントプレートと同様）。更に、現在説明されている実施形態は、改善された安定性を適切に示し得、そして／または芳香剤送達システム１２０と加熱要素との相互作用を容易にし得る（加熱要素が蒸気分配装置１００に含まれる範囲で）。

本発明のさらなる局面によれば、装置１００自身の構成、例えば、ハウジング１１０への通気孔の追加および構成、装置１００のレフィル、および／または装置１００の他の構成要素による利点が得られ得る。例えば、ここで図４Ｂおよび図１２を参照すると、ハウジング１１０は通気孔３１５を有するように適切に構成され、通気孔３１５は、気化された芳香剤を装置１００から通過させる。この例示的実施形態では、通気孔３１５は、好ましくは、ハウジング１１０の上面３１６の発散パッド（または他の芳香剤送達器）に近接して置かれる。しかし、代替の実施形態では、特に、芳香剤が装置１００の他の場所から放出される場合、通気孔３１５は装置１００の他の構成要素に配置されてよいことを理解すべきである。例えば、いくつかの場合には、芳香剤は装置１００のレフィルユニットから直接放出されてよく、それを容易にするため、通気孔３１５はそのようなレフィルに配置される。

したがって、本発明に従った通気孔は多数の構成を取ることができ、様々な利点を提供し得る。それらの利点の中には、装置１００からの芳香剤の改善された分配が含まれ、それは周囲の環境へ芳香剤を迅速に運搬することを含むメカニズムを介して行われる。

本発明の他の例示的実施形態によれば、通気孔および芳香剤送達システムへの改善と共にまたは改善なしに使用される芳香支援メカニズムによって、芳香剤分配の追加の改善が得られ得る。この文脈において、芳香支援メカニズムは、一般的に、或る時間にわたる改善または強化された持続的送達、および／または一時的に芳香剤を強化する「支援」を含む状況のもとで、周囲の環境への芳香剤分配を改善する構造体を含む。

たとえば、本発明の例示的実施形態によれば、芳香支援メカニズムはファンを含み得る。このファンは、作動されたとき、芳香剤送達システム１２０の近傍で空気フローを増加し、それによって装置１００からの芳香剤分配を増進する。そのような実施形態の様々な様相によれば、芳香剤分配を増進するようにファンを選択的に作動することができる。たとえば、オン／オフ・スイッチの使用によって、「オン」位置へ切り替えられたとき、ファンはアクティブになり、持続的時間間隔の間、芳香剤の分配を増進する。代替的に、ファンは、分配される芳香剤の強度を一時的に支援するため、短時間だけオンにされてよい。必要に応じて、様々な例示的実施形態と関連して、環境変化の状態が起こった（たとえば、装置１００の近くに人が来た）とき、前述した環境変化検出器（たとえば、運動センサ）によってファンが作動されてよい。

本発明の代替の実施形態によれば、「支援」は代替メカニズムを介して起こる。たとえば、運搬メカニズムの使用は、増進された芳香剤の量をほとんど瞬時に放出し得る。そのようなメカニズムは、装置１００に組み込まれた加圧エアゾール型メカニズムを含み得、このメカニズムは、作動されたとき、ほぼ瞬時に大量の芳香剤を噴出させる。そのようなエアゾール装置は典型的には加圧容器によってパワーを与えられ、この加圧容器は芳香剤を周囲の環境へ噴射する（たとえば、装置の主要な芳香剤リザーバまたは代替の補助リザーバから）。しかし、代替的に、加圧容器を使用するのではなく、運搬メカニズムは機械型ポンプおよびスプレー装置（たとえば、当該分野で知られているもの）を含むことができる。これらは、機械的作動（たとえば、ポンプを押すこと）によってリザーバから芳香剤を運搬する。いずれにせよ、大量の芳香剤を瞬間的に送達することができる公知または未知の装置、およびその変形は、本発明の範囲の中に入ることを理解すべきである。

ハウジング１１０は、電気レセプタクル１６０へ取り付けるため様々な方法で構成されることができる。本発明の例示的実施形態では、ハウジング１１０は、１つまたは複数のプラグ（たとえば、図１で示されるプラグ１４１および１４２）を介して電気レセプタクル１６０へ取り付けられるように構成される。たとえば、図３〜図５を参照すると、第１のプラグ３４１はハウジング１１０の背面３１２から延びるするように適切に構成される。第２のプラグ３４２も、背面３１２から延びるように構成され得る。この例示された実施形態では、第１および／または第２のプラグ３４１および３４２は、標準デュプレックス電気レセプタクルへ挿入されるように構成された通常の（および／または標準の）２叉プラグである。しかし、一般的には、プラグは、電気レセプタクル１６０の中の対応する構造体とつながるように構成された適切なオスまたはメス構成要素（電気的に機能するか機能しないかに拘わらず）を含むことができる。

ハウジング１１０は、たとえば、電気レセプタクルの中心または端に置かれた適切な締結装置（たとえば、通常のねじ）を介して電気レセプタクル１６０へ取り付けられ得る。他の例では、クリップ、ベルクロブランド締結装置、スナップなどが、ハウジング１１０を電気レセプタクル１６０へ取り付けるため適切に使用され得る。

装置コンセント１３１および１３２は、一般的に、電気レセプタクル１６０の中に配置されたコンセント１７１および１７２の型によって提供される機能を写像するように構成される。電気的必要性のために装置コンセント１３１を使用すると、蒸気分配装置１００が目立たなくなる。たとえば、他の装置（たとえば、電気スタンド、テレビ、時計など）をコンセントへ差し込むことによって、蒸気分配装置１００を単なる通常の電気レセプタクルに見せかける錯覚が与えられる。たとえば、コンセント１７１および１７２は、多くの家庭で見られる標準２叉電気交流コンセントに対応することができる。この場合、幾何学的ロケーションで、電気レセプタクル１６０によって提供されるコンセントとほぼ対応する標準２叉電気コンセント１３１および１３２を含むように、ハウジング１１０を同様に構成することが有利であろう。

装置コンセント１３１および１３２は、対応するコンセント１７１および１７２へ電気的に結合されるか、装置１００の所望される機能を提供する適切な電気的トポロジを有するように構成されてよい。たとえば、単一のプラグ１４１が、ハウジング１１０の１つより多くの装置コンセント（たとえば、１３１および１３２）へ電気的に結合されるように構成されてよい。更に、追加のプラグは、様々な組み合わせで、１つまたは複数の装置コンセントへ電気的に結合されるように構成されてよい。本発明の１つの例示的実施形態では、第１のプラグ３４１は、第１の電気レセプタクルのコンセント１７１から２つ以上の装置コンセント（たとえば、１３１および１３２）へ電力を提供するように構成される。本発明の他の例示的実施形態では、第１のプラグ３４１は、電気レセプタクルのコンセント１７１から第１の装置コンセント２３１へ電力を提供するように構成され、第２のプラグ３４２も、電気レセプタクルのコンセント１７２から装置コンセント２３２へ電力を提供するように構成される。

機能し得るコンセントを有する前記実施形態の有利な例示的様相は、分配装置の上に重ねる能力を含む。即ち、各々のユニットは、接続されるコンセントをまねるので、追加の装置を既に挿入された装置へ差し込むことができ、よってこの装置の上に重ねる能力を提供し、特に、分配される物質の送達を強化することができ、分配される物質の組み合わせを作り出すなどの能力を提供する。

代替的に、１つまたは複数のプラグを非機能的（または「ダミー」プラグ）にすることができる。そのような非機能的プラグは、任意の適切なプラスチックまたは他の絶縁材料を含むことができ、蒸気分配装置の構造的支持体を提供し得る。代替的に、回路が非機能的プラグによって形成されないように非機能的プラグが構成される限り、金属材料が非導電性プラグに使用されてよい。

前述したように、電気レセプタクル１６０は、電気プラグ、たとえば、電力コードの１つの端に設けられたプラグを受け取るように構成された任意の標準壁コンセント取付具を含むことができる。前述した実施形態では、電気レセプタクル１６０は、２つ以上のコンセント１７１および１７２を含む。たとえば、図１３は、保護板５６１および２つ以上のコンセント（たとえば、５６２および５６３）を含む例示的電気レセプタクル５６０を示す。保護板５６１は、１つまたは複数のコンセントを露出するのに適した開口を含む。保護板の様々なスタイルおよびデザインが使用されてよい。

電気レセプタクル１６０も、様々な数のコンセントを含み得る。図１４を参照すると、例示的なデュアルコンセント電気レセプタクル６００が示される。図１５を参照すると、例示的な４コンセント電気レセプタクル７００が示される。他のコンセントの数および配列が適切に使用されてよい。装置コンセント１３１の数は、ハウジングに設けられた電気レセプタクルのコンセントの数と対応しなくてもよい。たとえば、２つの電気レセプタクルのコンセントが覆われ、４つの装置コンセントが使用に提供される。したがって、蒸気分配装置１００は、１つのプラグを２つ以上の装置コンセントへ分離するアダプタとして役立ち得る。

本発明の様々な実施形態の追加の様相によれば、電気レセプタクルへ挿入される電気装置は、可変サイズおよび寸法の電気レセプタクルに適応することができる。簡単に言えば、本明細書で使用される「適応」とは、異なったサイズまたはスペースの電気レセプタクルと調和する調節能力を意味し、したがって「調節可能」および他の同様な意味を有する語句と同義語である。

たとえば、図２０を参照すると、本発明に従った壁取り付け装置２０００（たとえば、空気清浄器、バッテリ充電器など）の例としては、ハウジング２００１、および２つ以上のコンセントを有する電気レセプタクルと電気的につながることのできる２つ以上のコンセントプラグ２００２および２００３が挙げられる。たとえば、２００４で示される非限定的実施形態は、「デュプレックス」装置である。

デュプレックス実施形態に関しては、２つのプラグ２００２および２００３の各々は、適切には、通常の電気レセプタクルの孔へ挿入可能な２つ以上のコンセント叉（たとえば、プラグ２００２の叉２００４および２００５、およびプラグ２００３の叉２００６および２００７）を含む。様々な電気標準によれば、電気レセプタクルの電気的にアクティブまたは「ホットな」部分に対応する叉２００５／２００７の１つは、他の叉２００６／２００１よりもサイズが少し大きくあり得る。叉２００６／２００１は、一般的に「中性」または「接地」に対応する。図２０には示されないが、各々の電気プラグ２００２／２００３の代替の実施形態では、第３の「接地」叉が存在してよい。

装置２０００は複数のプラグ２００２／２００３を含むので、それらプラグの各々はマルチコンセント電気レセプタクルの１つのコンセントへ挿入されるように設計され、１つまたは複数のプラグ２００３の各々の叉２００６／２００７は、可変寸法の電気レセプタクルに対して調節可能または移動、回転、平行移動など、および／または順応するように構成される。たとえば、１つの実施形態では、各々の叉２００６／２００７は、ハウジング２００１に形成されたスロット２００８の境界の中で自由に移動する。スロット２００８のサイズは、適切には、特定の実施形態によって要求される移動範囲に対応する。装置２０００が、たとえば、通常の北アメリカ標準およびＧＦＣＩデュプレックス電気レセプタクルの双方に順応するためには、約１／８〜１／４インチ（または、約１〜４ミリメートル）の移動で十分であり得る。もちろん、必要とされる正確な移動量は実施形態ごとに異なり、電気標準、建物コードなどに基づき得る。

様々な実施形態では、適応するため、ユーザが装置２０００を電気レセプタクルへ挿入するとき、移動可能な叉２００６／２００７は適切に平行移動および／または回転して、コンセントと適切につながる。たとえば、図２０で示された実施形態では、叉２００４／２００５は電気レセプタクルの上位コンセントへ挿入され、装置２００００が電気レセプタクルへ挿入されるとき、移動可能な叉２００６／２００７は下位コンセントのコンセント孔へ適切に調節される。叉２００６／２００７の長さを、例えば移動不能叉２００４／２００５の長さよりも短くなるように設計することによって、または、斜角、斜面、円形または類似の形状の端を有するように移動可能な叉２００６／２００７を整形することによって、叉の配置および挿入が更に助けられ得る。

ここで図２１Ａを参照すると、回転可能な叉２００６／２００７を介して適応する装置２０００が示される。叉２００７は図３Ａに示される図では見えないが、叉２００６について示される構造は、装置２０００の他の叉で容易に実現することができる。叉２００６は、ピン３０００または他の突起を受け入れることのできるノッチまたは孔を適切に設けられ、その結果、ピンは叉２００６のピボット点として働く。ピン３０００は、ハウジング２００１に関して強固に固定される任意のピボット点である。１つの実施形態では、ピン３０００は、射出成形のような適切な製造技法によってハウジング２００１の突起として形成される。代替的に、ピン３０００は別個の金属、プラスチック、または他の物体として実現され得、これらはハウジング２００１の中の溝、孔、または他の凹所へ挿入され得、ピン３０００が強固に定位置に保持される。挿入の前または後で叉２００６を所望の初期位置へバイアスするか、または叉２００６を定位置に保持するため、スプリング３００１または他の弾力性部材（たとえば、プラスチックフィンガ、ゴムバンド、または任意の他の構造体）が任意に設けられ得る。スプリング３００１は叉２００６の任意の点に結合され得、そして任意の固定点３００２でハウジング２００１へ取り付けられ得る。

この実施形態では、叉２００６は電気レセプタクルの位置に応答してピン３０００の周りで回転し、電気レセプタクルに適応する。たとえば、外部の力が装置２０００へ加えられたとき、叉２００６はピン３０００の周りで適切に回転し、これによって、スロット２００８の中でコンセント孔へと適切にガイドされる。前の実施形態と同じく、叉２００６は、叉２００６のコンセント孔へのガイドを助ける任意の便利な形状にされ得る。

ここで図２１Ｂを参照すると、装置２０００の他の例示的実施形態は、可変寸法の電気レセプタクルと順応するため、ハウジング２００１に関して平行移動することによって適応する１つまたは複数の叉２００６／２００７を適切には含む。叉２００６は適切には前面３００５を有する。前面３００５は、ハウジング２００１とつながって、溝２００８の境界の中で叉２００６を滑らせるか横方向に移動させる。更なる実施形態では、叉２００６は舌部、フランジ、または他の突起を含み、これらはハウジング２００１の溝または他のガイドの中を滑って、ハウジング２００１に関する叉２００６の横方向移動をガイドする。前の実施形態と同じように、固定点３００２またはハウジング２００１の他の点の方へ叉２００６をバイアスするため、オプションのスプリング３００１または他のバイアスメカニズムがまた設けられ得る。前述した回転実施形態と同じように、動作において、ユーザによって提供された挿入力は、スプリング３００１のバイアス力に打ち勝って、叉２００６が溝２００８の中で横方向に移動し、電気レセプタクルとつながることを可能にする。

図２１Ｃ〜図２１Ｄは、それぞれ、装置２０００の中で固定または移動可能な叉を実現するために使用され得る例示的な叉２００６／２００７の側面図および上面図である。図２１Ｃ〜図２１Ｄを参照すると、例示的な叉３０００は、外部機器、たとえば、ヘアドライヤ、電気スタンド、ヘアアイロン、台所電気器具などの叉を受け取る２つの脚部３００３および３００４を適切に含む。叉２００６／２００７は、更に、図２１Ａ〜図２１Ｂに関連して前に説明したように、ハウジング２００１に関して滑るか回転する前面３００５を含み、そしてスプリング３００１または他の弾力性バイアス部材を受け取るための任意の適切なロケーションに孔３００６を含み得る。図２１Ｃで最もよく分かるように、叉２００６／２００７は、ハウジング２００１の内側部分３００７（図２０）が外側部分３００８と整列しないように形成され得る。そのような実施形態では、叉２００６／２００７の非線形構造が、更に、回転、平行移動、または他の移動を適切であり得るように向上させる。叉２００６／２００７は、任意の利用可能な材料、たとえば、金属またはプラスチックから形成されてよい。更なる実施形態では、叉２００６／２００７は、導電性材料、たとえば、銅、アルミニウムなどから作られる。

図２２Ａ〜図２２Ｂは、図２１Ａ〜図２１Ｄで示される装置と類似した移動可能コンセント叉の使用に適応する装置の上面図および一部切取図を示す。例示的装置２０００は、適切には、外部装置（たとえば、ラジオ、ヘアドライヤ、ヘアアイロン、電気カミソリ、時計、電気スタンド、台所電気機器など）から電気プラグの叉を受け取ることのできる１つまたは複数のコンセント面４０００を有するハウジングを含む。コンセント面４０００は、以下でより詳細に説明するように、ハウジング２００１の中に配置された２つの電気プラグ２００２／２００３に適切に対応する。ハウジング２００１は、熱成形または射出成形されたプラスチック、金属、セラミック、ガラス、または他の好都合な材料から作られ得る。プラグ２００２および２００３のいずれか、または双方は、図２２Ａ〜図２２Ｂで示された例示的構造、または他のプラグ構造を有するように形成され得る。

図２２Ａ〜図２２Ｂを参照すると、装置２０００のハウジング２００１は、プラグ２００２／２００３を取り囲む前面４００１および背面４００２、並びに本発明を実現する装置のタイプに応用可能な様々な構成要素を適切に含む。各々のプラグ２００２／２００３は、外部装置の叉とつながる叉２００４／２００５および２００６／２００７のセットを含む。図２２Ａで示される静止形叉構造において、各々の叉２００４／２００５は、外部装置の叉を電気レセプタクル内のコンセントの１つと電気的に接続するため、前述したような脚部３００５／３００３を含むように形成される。各々の叉の前面３００５が背面４００２内の適所で強固に保持されて、ハウジング２００１に関する叉の移動を防止するように、叉２００４／２００５が形成され得る。図２２Ｂに示される移動可能形構造では、外部装置の叉は、脚部３００３および３００４によってガイドされ、定位置に保持される。脚部３００３および３００４は、外部スライド部分３００８（図２１Ｃ）から物理的に隔離されてよい。叉２００６／２００７がスロット２００８（図２０）によってガイドされて、前面３００５に沿って平行移動できるように、ギャップ４００３が設けられ得る。代替的に、前述したような回転、平行移動、またはその他の構造が使用され得る。

説明を簡単にするため、様々な多重装置（および、それらの様々な構成要素）を開発するときに使用される通常の電気および機械的設計技法は、本明細書中では詳細に説明されない。したがって、同等の実施形態を作り出すため、一般的な電気および機械的原理を応用することによって、本明細書中で開示された装置を容易に修正することができる。更なる実施形態では、幾つかの図面で示されるような下位の叉に加えて、またはそれに代えて、電気レセプタクルのサイズ変動に適応するように叉の上位セットを構成することができる。更に、自己適応性の一般的概念は、本明細書中で、蒸気分配装置に関して説明されたが、それらの概念は、他の同等の電気装置、たとえば、空気浄化フィルタ、常夜灯、オーディオスピーカ、ワイヤレス制御装置、タイマなどへ容易に応用されてよい。

最後に、本発明は様々な例示的実施形態を参照して上で説明されたが、多くの変更、組み合わせ、および修正が、本発明の範囲から逸脱することなく例示的実施形態へ行われてよい。たとえば、様々な構成要素は代替方法で実現されてよい。これらの代替は、特定の応用に依存して、またはシステムの動作に関連づけられた任意数のファクタを考慮して、適切に選択されることができる。更に、本明細書中で説明された技法は、他のタイプの装置とともに使用するために拡張されるか修正されてよい。これらおよび他の変更または修正は、本発明の範囲の中に含まれることを意図される。

この後で、本発明は添付の図面と関連させて説明される。図面では、同様の番号は同様の要素を表す。
図１は、本発明の例示的実施形態に従った例示的蒸気分配装置である。図２は、本発明の例示的実施形態に従ったハウジングの斜視図である。図３は、本発明の例示的実施形態に従ったハウジングの斜視図である。図４Ａおよび図４Ｂは、本発明に従ったハウジングおよびレフィルの例示的実施形態の斜視図である。図４Ａおよび図４Ｂは、本発明に従ったハウジングおよびレフィルの例示的実施形態の斜視図である。図５Ａおよび図５Ｂは、図４Ａおよび図４Ｂの組み立てられたハウジングおよびレフィルの斜視図である。図６は、本発明に従った様々な例示的代替レフィルの斜視図である。図７は、本発明に従った様々な例示的代替レフィルの斜視図である。図８は、本発明に従った様々な例示的代替レフィルの斜視図である。図９は、本発明に従ったインディケータを有するレフィルユニットの正面図である。図１０は、本発明に従った例示的芳香剤送達システムの斜視図である。図１１Ａ〜図１１Ｃは、本発明の様々な様相に従った代替レフィルの図である。図１２は、本発明の他の例示的実施形態の斜視図である。図１３は、本発明の様々な実施形態に従って使用される保護板の正面図である。図１４は、本発明の様々な実施形態に従って使用される保護板の正面図である。図１５は、本発明の様々な実施形態に従って使用される保護板の正面図である。図１６は、本発明に従ったレフィルの例示的実施形態の正面図である。図１７Ａ〜図１７Ｂは、本発明に従って図１６に示されたレフィルと一緒に使用される装置ハウジングの例示的実施形態の平面図および正面図である。図１８は、本発明に従ったレフィルの他の例示的実施形態の斜視図である。図１９は、本発明に従ったレフィルおよびハウジングの他の例示的実施形態の斜視図である。図２０は、調節可能なコンセント叉を有する例示的装置の斜視図である。図２１Ａは、回転可能なコンセント叉を有する例示的装置の一部を切除した側面図である。図２１Ｂは、平行移動可能なコンセント叉を有する例示的装置の一部の断面側面図である。図２１Ｃ〜２１Ｄは、それぞれ、例示的コンセント叉の側面図および平面図である。図２２Ａ〜図２２Ｂは、例示的蒸気分配装置の断面図である。

Claims

第１のコンセント（１７１）を有する電気レセプタクル（１６０）へ接続され、かつ該電気レセプタクルの機能および外観に見せかけるように構成された蒸気分配装置（１００）であって、
第１の装置コンセント（１３１）、第２の装置コンセント（１３２）およびコンセント構造体（２３０）を有するハウジングであって、該コンセント構造体（２３０）は、該ハウジングの前面（２１１）から外側に突き出て、該２つの装置コンセント（１３１，１３２）の周りを取り囲み、そして該第１のコンセント（１７１）へ取り外し可能に取り付けられるように構成され、また電気レセプタクルと同じ形状を有する、ハウジング：ならびに
該蒸気分配装置へ取り外し可能に取り付けられるように構成されかつ該蒸気分配装置の可視性を最少にする様式で該ハウジングに組み立てられるレフィル（２５０）であって、該レフィルは、該コンセント構造体（２３０）の少なくとも１つの横方向側面および１つの縦方向側面を取り囲むように構成された、レフィル；ならびに
該レフィルの中に入れられた揮発性物質（４２５）
を備える、蒸気分配装置。
前記レフィルが、前記コンセント構造体とほぼ同じサイズに構成された開口（２６０）を有し、該レフィルが、該コンセント構造体が前記前面から突き出る距離とほぼ等しい厚さを有するように、該レフィルを前記ハウジングへ取り付けることができる、請求項１に記載の蒸気分配装置。
前記レフィルがＵ形に構成される、請求項１に記載の蒸気分配装置。
前記レフィルがＬ形に構成される、請求項１に記載の蒸気分配装置。
前記補給レフィルがＣ形に構成される、請求項１に記載の蒸気分配装置。
前記レフィルが、該レフィルの中の前記揮発性物質を見るための窓（９１０）を有する、請求項１に記載の蒸気分配装置。
前記揮発性物質が加熱要素で気化される、請求項１に記載の蒸気分配装置。
前記揮発性物質が受動的に気化される、請求項１に記載の蒸気分配装置。
室（４０５）、発散器（４１０）、ならびに該発散器に近接した第１の芯（４１０）および第２の芯（４２０）を有する芳香剤送達システムを更に備え、該第１および第２の芯が前記レフィルと流体連絡する、請求項１に記載の蒸気分配装置。
前記第１および第２の芯は前記発散器と接触している、請求項９に記載の蒸気分配装置。
前記発散器が約９ｃｍ^２の表面積を有し、前記第１および第２の芯が約１０ｃｍの長さおよび約０．５ｃｍの幅を有する、請求項９に記載の蒸気分配装置。
前記第１および第２の芯が、リップコードによって前記発散器から分離される、請求項９に記載の蒸気分配装置。
ファンを更に備える、請求項１に記載の蒸気分配装置。