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JP4433638B2 - ディスクドライブ装置 - Google Patents

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JP4433638B2
JP4433638B2 JP2001188661A JP2001188661A JP4433638B2 JP 4433638 B2 JP4433638 B2 JP 4433638B2 JP 2001188661 A JP2001188661 A JP 2001188661A JP 2001188661 A JP2001188661 A JP 2001188661A JP 4433638 B2 JP4433638 B2 JP 4433638B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばCD/DVDプレーヤ等に適用するのに最適なトレー方式のディスクドライブ装置に属するものであって、特に、ディスクローディング機構の技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、図49に示すように、CD/DVDプレーヤ等のトレー方式のディスクドライブ装置における一般的なディスクローディング機構は、ベースシャーシと称されるメカデッキ(全てのメカニズムの基準台となるもの)201における底部201aの中央上部に光学ピックアップユニット202を昇降自在に取り付けている。この際、光学ピックアップユニット202はユニットベース203の上部にスピンドルモータ204を上向きに垂直状に搭載して、そのスピンドルモータ204の上端にディスクテーブル205を設けると共に、スレッド206上に対物レンズ207を2軸アクチュエータを介して上向きに垂直状に取り付けた光学ピックアップ208をスピンドルモータ204の後方位置でユニットベース203の上部に搭載している。そして、この光学ピックアップユニット202を昇降フレーム209の上部にゴム製等の複数のインシュレータ210を介して水平状に搭載して、その昇降フレーム209の後端側の左右両側に同一中心状に形成した左右一対の支点ピン211をメカデッキ201の上部の後端側の左右両側部に形成した左右一対の支点ピン支持部212に嵌合させて、昇降フレーム209の前端側を左右一対の支点ピン211を中心にしてメカデッキ201に対して上下方向に揺動運動によって昇降できるように組み立てている。
【0003】
そして、メカデッキ201の前端側の上部にはスライダーカム213を前後方向に対して直交する左右方向にスライド自在で垂直状に取り付け、そのスライダーカム213の後面側に斜めに形成した傾斜カム溝214に昇降フレーム209の前端の中央に形成したカム従動ピン215をスライド自在に係合させ、メカデッキ201の前端部の一側方の下面にローディングモータ216を上向きで垂直状に取り付け、メカデッキ201の前端部の上部に取り付けたスライダーカム駆動用ピニオン217をスライダーカム213の前面に形成したラック218に噛合させている。そして、ローディングモータ216によって伝動機構219を介して正逆回転駆動されるピニオン217でラック218を介してスライダーカム213を左右方向にスライド駆動することによって、傾斜カム溝214でカム従動ピン215を上下方向に昇降駆動して、昇降フレーム209の前端側を左右一対の支点ピン211を中心にメカデッキ201に対して上下方向に揺動運動によって昇降駆動するように構成している。
【0004】
そして、メカデッキ201の前端部の他側方の上部にディスクトレー駆動用ピニオン220が回転自在に取り付けられて、そのピニオン220がスライダーカム駆動用ピニオン217に連動されている。そして、ディスクトレー221をメカデッキ201の前端に取り付けられているフロントパネル(図示せず)のトレー出入口からメカデッキ201内の上部に水平状に挿入して、そのディスクトレー221をピニオン217、220、伝動機構219、スライダーカム218及び光学ピックアップユニット202の上部を跨ぐようにしてメカデッキ201内の上部に前後方向にスライド自在で水平状に取り付けている。そして、ローディングモータ216によってピニオン217を介して正逆回転駆動されるディスクトレー駆動用ピニオン220でディスクトレー221のラック(図示せず)を駆動することによってディスクトレー221であるメカデッキ201内へのローディング(引込み動作)及びメカデッキ201のフロントパネルの外である前方へのアンローディング(引出し動作)を行うように構成している。
そして、メカデッキ201の左右両側壁部201bのやや前端側に偏位された位置の上部にチャッキングプーリ支持プレート222を水平状に架設し、そのチャッキングプーリ支持プレート222でスピンドルモータ204の真上相当位置に円形のチャッキングプーリ取付け穴223を形成して、そのチャッキングプーリ取付け穴223内に円盤状のチャッキングプーリ224を上下方向及び水平方向に遊びを有する状態で、回転自在に支持させている。
【0005】
なお、従来のディスクトレー221は全体の厚みT1が15mm以上に厚く構成されていて、そのディスクトレー221の前端側に偏位された位置の上部にほぼ逆円錐台形状の深い凹所225を形成し、その凹所225の底部の外周部に直径が約12cmの大径ディスク外周載置面226を円形状に形成し、その凹所225の底部の中央側に直径か約8cmの小径ディスク外周載置面227を同心円形状で、かつ、一段下げた状態に形成し、凹所225の左右両側位置には左右一対の切欠き部228を形成している。また、ディスクトレー221の底部には凹所225の中央部から後方側にかけて形成された大きな中央開口部229が形成されている。
【0006】
そして、ディスクローディング時には、CD/DVD等の12cmレーザディスクLD等の外周部をディスクトレー221の凹所225内の直径約12cmの大径ディスク外周載置面226等の上部に水平状に載置し、ローディングモータ216の正回転駆動によって2つのピニオン217、220を正回転駆動して、ピニオン220でディスクトレー221をメカデッキ201内の引込み位置まで水平状にローディング(引き込むこと)した後、ピニオン217でスライダーカム213を一側方へスライド駆動して、光学ピックアップユニット202の前端側を昇降フレーム209の左右一対の支点ピン211を中心に上方へ揺動運動によって上昇駆動して、その光学ピックアップユニット202を斜め前方下方に傾斜された下降位置から水平姿勢となる上昇位置まで上昇させる。
【0007】
そして、スピンドルモータ204のディスクテーブル205及び光学ピックアップ208の対物レンズ207をディスクトレー221の底部開口229内に下方から挿入して、ディスクテーブル204をレーザディスクLDの中心穴LDa 内に下方から嵌合させると共に、そのレーザディスクLDをディスクトレー221のディスク外周載置面226の上方に浮かせ、チャッキングプーリ224でそのレーザディスクLDをディスクテーブル205上に水平状にマグネットチャッキングする。
そして、この後、スピンドルモータ204によってレーザディスクLDを回転駆動しながら、光学ピックアップ208の対物レンズ207をスレッド206によってレーザディスクLDの内外周方向にシークしてデータ再生(読み取り)を行う。
【0008】
なお、ディスクアンローディング時には、ディスクローディング時の逆動作となり、ローディングモータ216の逆回転駆動によって2つのピニオン217、220を逆回転駆動する。即ち、ピニオン217でスライダーカム213を他側方へスライド駆動して、光学ピックアップユニット202の前端側を上昇位置から下降位置へ揺動運動によって下降して、チャッキングプーリ224によるレーザディスクLDのチャッキングを解除し、ディスクテーブル205及び対物レンズ206をディスクトレー221の中央開口部229の下方に下降させると共に、レーザディスクLDの外周部をディスクトレー221の大径ディスク外周載置面226等の上部に再び水平状に載置する。
そして、この後、ピニオン220でディスクトレー221をメカデッキ201外の引出し位置まで水平にアンローディング(引き出すこと)させる。
【0009】
ところで、ディスクトレー221の深い凹所225の左右両側に形成された左右一対の切欠き部228は、その深い凹所225内からレーザディスクLDを取り出し易くするために形成されたものであって、図50に1点鎖線で示すように、右利きの人であれば、右手HDの人差し指HDa をレーザディスクLDの中心穴LDa 内に上方から挿入し、親指HDb を左側の切欠き部128内に横から挿入してレーザディスクLDの外周面LDb の一部を横から押えるようにして、これら人差し指HDa と親指HDb でレーザディスクLDをつまんで凹所225の上方に容易に取り出すことができるものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、以上のように構成された従来の一般的なディスクローディング機構では、レーザディスクLDをディスクトレー221によってメカデッキ201に対して水平方向にローディング及びアンローディング(出し入れ)する一方、光学ピックアップユニット202をメカデッキ201に対して揺動運動によって昇降駆動する構造であるために、特に、昇降フレーム209の左右一対の支点ピン211とメカデッキ201の左右一対の支点ピン支持部212との嵌合部、カム従動ピン215とスライダーカム213の傾斜カム溝214との係合部やメカデッキ201に対するスライダーカム213のスライド係合部等の可動部分にある程度の隙間が必要であり、メカデッキ201に対する昇降フレーム209のガタツキをゼロに抑えることはできなかった。このために、偏重心のレーザディスクLDのデータ再生時に、スピンドルモータ204に振動が発生すると、昇降フレーム209が共振して、機械的なノイズが発生したり、対物レンズ206のトラッキングの2軸サーボに外乱が発生して、データ再生エラーを招き易いと言う問題があった。また、光学ピックアップユニット202をメカデッキ201内で揺動運動によって昇降させる構造では、その光学ピックアップユニット202の可動スペースを大きく設定しなければならず、メカデッキ201の大きさの制限を考慮すると、メカデッキ101を薄肉構造にする必要があって、メカデッキ201の充分な強度を確保しづらくなる上に、メカデッキ201の共振の問題も発生していた。
【0011】
そこで、本発明の出願人は、特開平2−263354号公報等の先願発明によって、光学ピックアップユニットをメカデッキの底部上に直接取り付け、ディスクトレーをメカデッキ内に水平状に引き込んだ後、そのディスクトレー自体を直接下方へ垂直状に下降させるようにしたディスクローディング機構を既に先に開発している。
しかし、この場合は、ディスクトレーを直接支持し、そのディスクトレーをメカデッキに対して垂直方向に平行運動によって昇降駆動するための左右一対のスライダーカムをメカデッキの左右両側に前後方向にスライド自在に取り付け、これら左右一対のスライダーカムの位相を合せるリンク機構をメカデッキに取り付け、間欠駆動機構を用いてディスクトレーの水平駆動に引き続いて、左右一対のスライダーカムによってディスクトレーを垂直駆動していたために、メカデッキ上の機構全体が大きくなって、ディスクローディング機構、強いてはメカデッキ全体が大型化する。その上、ディスクトレー自体を垂直駆動する構造では、ディスクトレーの水平方向の動きを利用した差動機構を構成することができず、駆動ギアのみで間欠駆動機構を構成しなければならず、ディスクトレーの水平駆動と、垂直駆動の位相合せが困難となり、構造が著しく複雑化し、コストアップを招くと言う問題があった。
【0012】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであって、構造の簡素化と共に、高信頼性を実現したのディスクドライブ装置を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明のディスクドライブ装置は、スピンドルモータ及びデータの記録及び/又は再生手段をメカデッキに搭載し、トレー昇降ユニットをメカデッキに垂直方向に昇降自在に取り付け、トレー昇降ユニットにディスクトレーを水平方向に出し入れ自在に取り付け、トレー昇降ユニットに取り付けた1モータ方式のローディング駆動機構でディスクトレーの出し入れ駆動とトレー昇降ユニットの昇降駆動とを順次行うように構成したものである。
【0014】
上記のように構成された本発明のディスクドライブ装置は、メカデッキにトレー昇降ユニットを垂直方向に昇降自在に取り付けて、そのトレー昇降ユニットにディスクトレーを水平方向に出し入れ自在に取り付けて、ディスクトレーを水平方向に引き込んだ後に、垂直方向に下降させることができるようにしたので、スピンドルモータ及びデータの記録及び/又は再生手段をメカデッキに直接搭載することができる。その上、トレー昇降ユニットに取り付けた1モータ方式のローディング駆動機構でディスクトレーの出し入れ駆動とトレー昇降ユニットの昇降駆動を行うので、ディスクトレーの出し入れ駆動と昇降駆動の位相合せが不要になる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をCD/DVDプレーヤに適用した実施の形態を図1〜図48を参照して、下記の順序で説明する。
(1) ・・・・ CD/DVDプレーヤの概要説明(図1〜図4)
(2) ・・・・ ディスクドライブ装置の説明(図5〜図30)
(2−1)・・ メカデッキと光学ピックアップユニットの説明(図5〜図13)
(2−2)・・ トレー昇降ユニットの説明(図5〜図15、図23〜図28)
(2−3)・・ トレー昇降ユニットのトレーガイド機構の説明(図8、図9、図14〜図19)
(2−4)・・ ローディング駆動機構の説明(図5〜図25)
(2−5)・・ トレー出入口開閉装置(開閉扉駆動機構)の説明(図26〜図30)
(2−6)・・ トレー出入口及び開閉扉のテーパ面の説明(図29及び図30)
(2−7)・・ ローディング駆動機構の動作説明
(3) ・・・・ ローディングモータ制御回路の説明(図21〜図25、図31〜図34)
(4) ・・・・ ディスクトレーのディスク載置部の説明(図35〜図48)
【0016】
(1) ・・・ CD/DVDプレーヤの概要説明
まず、図1〜図4によって、CD/DVDプレーヤの概要について説明すると、このCD/DVDプレーヤ1はスーパーオーディオCD/DVDプレーヤに構成されていて、大型のセット外筐2の内部のほぼ中央位置で、フロントパネル3の内側に接近された位置にディスクドライブ装置11が脱着可能に搭載されている。そして、フロントパネル3のほぼ中央部にスリット状のトレー出入口4が水平状に形成されていて、そのフロントパネル3にはパワースイッチ5の他、イジェクトスイッチやその他の各種の調整スイッチやボリューム等の多数のスイッチ類6等が設けられている。
【0017】
そして、ディスクドライブ装置11はベースシャーシを構成しているほぼ箱型で上部が開放されたメカデッキ12とそのメカデッキ12の上部に脱着可能にネジ止めされたメカデッキカバー13とによってほぼ箱型のドライブ装置本体14が構成され、そのドライブ装置本体14の前面には水平状の開口部15が形成されている。
そして、この開口部15から水平方向である矢印a、b方向に出し入れされるディスクトレー16が後述するトレー昇降ユニット17内に水平状に支持されていて、そのトレー昇降ユニット17はメカデッキ12内で水平状態を保ったままの平行運動によって垂直方向である矢印c、d方向に昇降自在に組み込まれている。
そして、トレー昇降ユニット17の前端の上部には開閉扉18が水平状に取り付けられていて、この開閉扉18が水平な前後方向である矢印e、f方向に出し入れ自在に構成されている。なお、ディスクトレー16の上部には後述するように直径12cmと8cmのレーザディスクLDを選択的に、かつ、水平状に載置するためのディスク載置部19と、そのディスク載置部19の中央部から後方に切欠かれている中央開口部20が設けられている。
そして、後述するように、光学ピックアップユニットがメカデッキ内の底部上に直接搭載されている。
【0018】
そして、このCD/DVDプレーヤ1のディスクローディング時には、まず、図3に実線で示すように、ディスクドライブ装置11内から矢印b方向に引き出したディスクトレー16を、図1に示すように、CD/DVDプレーヤ1のフロントパネル3のトレー出入口4を通して外部まで矢印b方向に引き出す。そして、後述するように、レーザディスクをそのディスクトレー16の上部に水平状に載置した後、図1で矢印a方向に水平状に引き込んで、このディスクトレー16を図3に1点鎖線で示すディスクドライブ装置11の内部の引込み位置まで矢印a方向に水平状に引き込む。
そして、トレー昇降ユニット17によってディスクトレー16を図4に点線で示す上昇位置から1点鎖線で示す下降位置まで矢印c方向に水平状に下降させて、後述するように、レーザディスクを光学ピックアップユニットのスピンドルモータ上にチャッキングする。
【0019】
そして、トレー昇降ユニット17によってディスクトレー16を上昇位置から下降位置へ矢印c方向に下降すると、開閉扉が図3に実線で示す上昇位置から1点鎖線で示す下降位置まで矢印c方向に下降されて、この時に、図4の(A)に1点鎖線で示すように、開閉扉18がフロントパネル3のトレー出入口4と同一高さ位置まで下降される。
そこで、この後に、この開閉扉18を図4の(A)に1点鎖線で示す後方位置から実線で示す前方位置まで矢印e方向に水平状に押し出して、図4の(B)に実線で示すように、この開閉扉18でフロントパネル3の内側からトレー出入口4を密封(扉クローズ状態)して、一連のディスクローディング動作が終了する。
【0020】
なお、ディスクトレー16の厚みT2は約4mm程度に非常に薄く構成されていて、トレー出入口4の上下巾T3もそれに見合う約8mm前後程度に非常に小さく構成されている。但し、後述するディスクトレー16上の4つのディスクガイドの関係で、トレー出入口4の上下巾T3は若干大きめに構成されている。
また、後述するように、トレー出入口4の上下方向及び左右方向の2方向の内面がテーパ面に形成されていて、開閉扉18の前面も上下方向と左右方向の2方向にテーパ面に形成されている。そして、図2及び図4の(B)に示すように、開閉扉18前面の中央先端部分(上下方向と左右方向のテーパ面の稜線部分)をトレー出入口4からフロントパネル3の前方に数mm以上の突出量T11分突出させるようにしてトレー出入口4を内側から密封する斬新なデザインの閉扉構造が採用されている。
【0021】
なお、ディスクアンローディング時には、上述した動作の逆の順序を実行する。即ち、開閉扉18を図4で矢印f方向に引き込んで、トレー出入口4を開放した後、トレー昇降ユニット17を図4で矢印d方向に上昇する。そして、ディスクトレー16を図3で矢印b方向に引き出して、図1に示すようにディスクトレー16をトレー出入口4からフロントパネル3の外部まで矢印b方向に引き出す。
【0022】
(2) ・・・ ディスクドライブ装置の説明
(2−1)・・・ メカデッキと光学ピックアップユニットの説明
次に、図5〜図30によって、ディスクドライブ装置11について説明するが、まず、図5及び図6に示すように、メカデッキ12及びメカデッキカバー13は高剛性及び高耐振性が得られる合成樹脂、例えば、BMC樹脂(不飽和ポリエステル樹脂を主体として、炭酸カルシウム等の充填材を充填した熱硬化性樹脂)で成形されている。
そして、図5〜図13に示すように、データの記録及び/又は再生手段である光学ピックアップユニット21がメカデッキ12の底部12aのほぼ中央部の上部に脱着可能で水平状に直接搭載されている。この光学ピックアップユニット21はユニットベース22の上部にスピンドルモータ23を上向きに垂直状に搭載して、そのスピンドルモータ23のモータ軸23aの上端にディスクテーブル24を設けると共に、スレッド25上に対物レンズ26を2軸アクチュエータを介して上向きに垂直状に取り付けた光学ピックアップ27をスピンドルモータ23の後方位置でユニットベース22の上部に搭載している。そして、この光学ピックアップユニット21のユニットベース22がゴム製等の複数のインシュレータ28を介して複数の止ネジ29によってメカデッキ12の底部12a上に水平状に取り付けられている。なお、ディスクテーブル24の中央上部には円錐台形状のセンターリング部24aが形成されていて、そのセンターリング部24aの内部にはマグネットチャッキング用のマグネット24bが水平状に埋設されている。
【0023】
(2−2)・・・ トレー昇降ユニットの説明
次に、図5〜図15、図23〜図28に示すように、レーザディスクLDをスピンドルモータ23に対してチャッキング、アンチャッキングする昇降駆動機構を構成しているトレー昇降ユニット17がメカデッキ12の前端側位置に上下方向である矢印c、d方向に水平状態を保ったままの平行運動によって昇降自在に組み込まれている。
そして、このトレー昇降ユニット17は、アルミニウム板等の軽金属板で構成され、かつ、垂直断面形状がほぼコ字状に形成されているユニットベース31と水平状のユニットカバー32とを有していて、ユニットカバー32がユニットベース31の底板部31aの左右両側から上方に垂直状に立ち上げられた左右両側壁部31bの上端部間に複数の止ネジによって水平状に取り付けられている。なお、ユニットベース31の水平な底板部31aの後方側の中央部には後方(矢印a方向)に向って末広がり形状の大きな開口部33が形成されている。そして、このユニットベース31の左右両側板部31bの前端部の左右両側に左右一対のガイドピン34が水平状に固着されていて、これら左右一対のガイドピン34をメカデッキ12の左右両側壁部12bの内側の前端に垂直状に形成され、かつ、上端が開放されている左右一対の垂直ガイド溝35内に上方から矢印c方向に脱着可能に挿入して、これら左右一対のガイドピン34を左右一対の垂直ガイド溝35内に上下方向である矢印c、d方向にスライド自在に係合している。そして、これら左右一対のガイドピン34及び垂直ガイド溝35によってメカデッキ12に対するトレー昇降ユニット17の前後方向(矢印a、b方向)の位置が規制されて、後述するローディング駆動機構によってこのトレー昇降ユニット17がメカデッキ12に対して水平状態を保ったままの平行運動によって上下方向(矢印c、d方向)にのみ昇降駆動されるように構成されている。
【0024】
そして、図5〜図7、図12及び図13に示すように、トレー昇降ユニット17のユニットカバー32の後方側の中央部に平面形状がほぼ台形状の凹部36が形成されていて、その凹部36の中央部に円形のチャッキングプーリ取付け穴37が形成されている。そして、ユニットカバー32の下部に水平状に配置された円盤状のチャッキングプーリ38がそのチャッキングプーリ取付け穴37内に上下方向及び水平方向に遊びを有する状態に回転自在に支持されている。この際、チャッキングプーリ38はその上部中央の上部円筒部38aによってチャッキングプーリ取付け穴37内に下方から上方へ挿入、貫通され、その上部円筒部38aの上端に水平状に固着された上部フランジ38bで凹部36の上面上に宙吊り状態に支持されている。そして、上部円筒部38aの下端部分の内部にはマグネットチャッキング用のヨーク38cが水平状に埋設されている。
【0025】
(2−3)・・・ トレー昇降ユニットのトレーガイド機構の説明
次に、図8及び図9、図14〜図19に示すように、トレー昇降ユニット17にはトレーガイド機構41が設けられていて、このトレーガイド機構41は、ユニットベース31の左右両側壁部31bの前端(矢印b方向側の端部)側の内側で上下中間部分の同一平面内の位置で、かつ、相対向する状態に固着された左右各一対、合計4つの水平ガイドピン42と、ディスクトレー16の左右両側面16bに水平状(平行状)に形成され、かつ、後端(矢印a方向側の端部)が開放されている左右一対の水平ガイド溝43とによって構成されている。そして、左右一対の水平ガイド溝43を左右各一対、合計4つの水平ガイドピン42に前方から矢印a方向に脱着可能に挿入して、これら水平ガイドピン42と水平ガイド溝43とによるガイド機能によってディスクトレー16をトレー昇降ユニット17内に対して水平方向である矢印a、b方向にスライド可能に取り付けている。
【0026】
なお、ユニットベース31の一方(右側)の側板部31bの内側で一対のガイドピン42よりやや低い位置に小面積の水平板で構成されたトレーストッパー44がプレス加工されていて、このトレーストッパー44の上部に前後一対の垂直ガイドピン45が垂直状で、かつ、前後方向(矢印a、b方向)に沿った一列状に固着されている。そして、ディスクトレー16の下面16cで、一方(右側)の側面16bの近傍位置に前後方向(矢印a、b方向)に沿って形成された1本の下面ガイド溝46がこれらの垂直ガイドピン45に矢印a、b方向にスライド自在に係合されていて、これらの垂直ガイドピン45と下面ガイド溝46とによるガイド機能によってトレー昇降ユニット17に対するディスクトレー16の水平面内でのこじれ作用が防止されて、ディスクトレー16をトレー昇降ユニット17に対して矢印a、b方向にスムーズにスライドできるように構成されている。
なお、図7、図1、図13及び図19に示すように、ディスクトレー16の後端側の一側部(右側)に上方から垂直状に取り付けられて下方に突出されたストッパーピン47がトレーストッパー44に後方から矢印b方向に当接可能に構成されている。
【0027】
(2−4)・・・ ローディング駆動機構の説明
次に、図5〜図25に示すように、トレー昇降ユニット17にはローディング駆動機構51が搭載されていて、まず、図16〜図18、図21〜図25に示すように、このローディング駆動機構51は、ユニットベース31の底板部31aの中央よりやや他方(左側)寄りの位置の下部に上向きの垂直状に取り付けられた1つのローディングモータ52を有している。そして、このローディングモータ52のモータ軸53がユニットベース31の上方に垂直状に突出されていて、そのモータ軸53の外周に駆動ギア54が固着されている。そして、ユニットベース31の底板部31aの上部の左側には駆動ギア54に順次噛合された中間ギア55、56及びピニオン57が搭載されていて、これら中間ギア55、56及びピニオン57はそれぞれ上下2段ギア構成の減速ギア機構に構成されている。そして、初段の中間ギア55はユニットベース31の底板部31a上に垂直状に固着された支軸58の外周に回転自在に取り付けられていて、次段の中間ギア56及びピニオン57はユニットベース31上で支軸58を中心として図24で矢印g、h方向に揺動自在に取り付けられた差動アーム59上に垂直状に固着された支軸60及びガイド軸61の外周に回転自在に取り付けられている。そして、ガイド軸61の上端がピニオン57より上方に突出されていて、そのガイド軸61の上端の外周にはガイドローラ62が回転自在に取り付けられている。
【0028】
そして、図14〜図19に示すように、ディスクトレー16の下面16cで、左側の側面16b側に偏位された位置に沿ってJ形ラック63とJ形ガイド溝64が平行状に形成されていて、これらのJ形ラック63とJ形ガイド溝64は直線部63a、64aと、その直線部63a、64aの前端側に連続して形成された円弧状部63b、64bとによって全体としてほぼJ形に構成されている。そして、これらJ形ラック63とJ形ガイド溝64の後端(矢印a方向側の端部)は開放されている。そして、図19に示すように、ディスクトレー16をトレー昇降ユニット17内の左右各一対の水平ガイドピン42に矢印a方向から水平状に挿入する際に、ガイド軸61の上端とピニオン57がそのJ形ラック63とJ形ガイド溝64に挿入及び噛合されるように構成されている。但し、ガイド軸61の上端はガイドローラ62を介してJ形ガイド溝64内にスライド自在に挿入される。
そして、これらピニオン57、差動アーム59、ガイド軸61、J形ラック63及びJ形ガイド溝64によって差動機構65が構成されている。但し、J形ラック63とJ形ガイド溝64の円弧状部63b、64bは湾曲点63c、64cを介して2次曲線状に湾曲されている。
【0029】
なお、図16〜図18及び図21に示すように、ユニットベース31の底板部31aの上部で差動機構65より後方側の位置には前後方向(矢印a、b方向)に対して直交する水平状のリンク軸66が両端支持状態で回転自在に取り付けられていて、そのリンク軸66の両端に固着された左右一対のリンクギア67がディスクトレー16の下面16cの左右両側に沿って平行状に形成された左右一対のリンクラック68に噛合されている。このように、ディスクトレー16の左右一対のリンクラック68を左右一対のリンクギア67及びリンク軸66によってリンクすることにより、差動機構65のピニオン57による1本のJ形ラック63の片側駆動時に発生し易いディスクトレー16のこじれを防止して、ディスクトレー16を前後方向(矢印a、b方向)にスムーズにスライド駆動することができるように構成されている。
【0030】
次に、図5〜図15、図21〜図25に示すように、このローディング駆動機構51は合成樹脂等によって厚板構造に成形された左右一対のスライダーカム71、72を有していて、これら左右一対のスライダーカム71、72はトレー昇降ユニット17のユニットベース31の左右両側壁部31bとメカデッキ12の左右両側壁部12bとの間に垂直状態の平行状に配置されている。そして、これら左右一対のスライダーカム71、72はこれらの内側の上端側に沿って水平状に形成されている前後一対の水平ガイド溝73をユニットベース31の左右両側板部31bの外側の上端側に水平状に固着された前後一対の水平ガイドピン74にスライド自在に係合していて、これら左右一対のスライダーカム71、72はユニットベース31に対して前後方向である矢印a、b方向にスライド自在に保持されている。
【0031】
そして、これら左右一対のスライダーカム71、72の外側には前後方向(矢印a、b方向)に対してほぼ45°に傾斜された前後各一対の傾斜カム溝75が形成されている。但し、左側のスライダーカム71の前後一対の傾斜カム溝75の傾斜方向と、右側のスライダーカム72の前後一対の傾斜カム溝75の傾斜方向は互いに反対方向に設定されている。そして、メカデッキ12の左右両側壁部12bの内側で前端部側に偏位された位置には前後各一対のカムピン76が同一高さ位置に沿って水平状に固着されていて、これらのカムピン76に左右一対のスライダーカム71、72の傾斜方向から互いに反対方向に設定されている前後一対の傾斜カム溝75が上下斜め方向で、かつ、互いに反対方向にスライド自在に係合されて、これらの傾斜カム溝75とカムピン76によって左右一対のカム機構77が構成されている。
なお、各傾斜カム溝75の下端部75a及び上端部75bは前後互いに反対方向で水平状に屈曲されていて、特に、これらの上端部75bは後述するオーバーストロークを許容するために前後方向に長く延長されている。
【0032】
そして、図19〜図25に示すように、トレー昇降ユニット17のユニットベース31の底板部31aの上部には左右一対のスライダーカム71、72を前後方向(矢印a、b方向)における互いに反対方向にスライド操作するためのリンクアーム78が支点ピン79を中心として矢印i、j方向に回転自在に取り付けられている。そして、このリンクアーム78の左右両端には一対のリンク溝80が形成されていて、左右一対のスライダーカム71,72の前端部の内側に一体成形された左右一対のリンクピン81がスライド自在に挿入されている。この際、ユニットベース31の左右両側板部31bに形成された左右一対の開口部82を通して左右一対のリンクピン81が左右一対のリンク溝80に挿入されている。
【0033】
そして、リンクアーム78の左側部分の上部位置に差動機構65の差動アーム59がオーバーラップする状態で回転自在にはいちされて、その差動アーム59の回動支点である支軸58の近傍位置の下面の一部に半抜き加工等にて下方へ突出されたリンクピン83がリンクアーム78の一端側に形成されたリンク溝84内にスライド自在に挿入されている。そして、差動アーム59が支軸58を中心に矢印g、h方向に揺動されることによって、リンクピン83及びリンク溝84を介してリンクアーム78が支点ピン79を中心に矢印i、j方向に回転駆動され、そのリンクアーム78の左右両端部でリンク溝81及びリンクピン80を介して左右一対のスライダーカム71、72が前後方向の互いに反対方向である矢印a、b方向にスライド駆動されるように構成されている。
【0034】
(2−5)・・・ トレー出入口開閉装置の説明
次に、図1〜図4で説明したCD/DVDプレーヤ1のトレー出入口4を開閉扉18でフロントパネル3の内側から開閉する開閉扉駆動機構であるトレー出入口開閉装置を図26〜図30によって説明する。
このトレー出入口開閉装置91は、開閉扉18をトレー昇降ユニット17のユニットカバー32の前端に前後方向である矢印e、f方向(但し、矢印e方向=矢印b方向、矢印f方向=矢印a方向)へ出し入れできるように取り付けたものである。
即ち、ユニットカバー32の前端(矢印e方向側の端部)の下部にアルミニウム板等の軽金属板で構成された扉スライダーカム92と扉スライダー93の2枚のスライド板が水平状(平行状)に配置されている。そして、下部の扉スライダー93の上部に3本のガイドピン94が垂直状に固着されていて、ユニットカバー32の前端側に3本のガイド溝95が前後方向(矢印e、f方向)と平行に形成されている。そして、これら3本のガイドピン94が中間の扉スライダーカム92を貫通してユニットカバー32の3本のガイド溝95内に矢印e、f方向にスライド自在に貫通されている。なお、3本のガイドピン94の上端に嵌合された3枚の抜け止めワッシャー96がユニットカバー32の上面上にスライド自在に載置されていて、これら3本のガイドピン94によって扉スライダーカム92と扉スライダー93がユニットカバー32の下部に左右方向(矢印m、o方向)と前後方向(矢印e、f方向)とにスライド自在に水平状に取り付けられている。
【0035】
そして、扉スライダー93の前端縁93aが上方に直角状及び前後方向(矢印e、f方向)に対しても直角状にプレス加工されていて、その前端縁93aに開閉扉18が左右一対の水平状の支持ピン97を介して水平状に支持されている。
即ち、左右一対の水平状の支持ピン97の前端が開閉扉18の背面18bの左右両端近傍位置に前後方向(矢印e、f方向)と平行状に固着(例えば軽圧入と接着等)され、これら左右一対の支持ピン97が扉スライダー93の前端縁93aに形成された左右一対の大径穴(但し、支持ピン97の直径に対して0.5〜1mm程度大径であること)98に上下方向及び左右方向に遊びを有する状態で前後方向に移動可能に挿通されている。そして、その前端縁93aより後方側(矢印f方向側)位置で、これら左右一対の支持ピン97の後端部には左右一対の抜け止めワッシャー96が嵌合されている。そして、これら左右一対の支持ピン97の外周で、開閉扉18と前端縁93aとの間に弾性押圧部材であって、リミッターバネを構成している左右一対の圧縮コイルバネ100が初期圧縮応力を与えられた状態に挿入されている。
【0036】
そして、これら左右一対の圧縮コイルバネ100の圧縮反発力によって、左右一対の支持ピン97を介して開閉扉18が扉スライダー93の前側位置に水平状に保持されている。そして、その開閉扉18を支持する左右一対の支持ピン97、大径穴98及び圧縮コイルバネ100によって後述するトレー出入口4の密封時における自動調心機構101が構成されている。
【0037】
そして、ユニットカバー32の前端側の下面に半抜き加工等によって打ち出された左右一対のガイドピン103に扉スライダーカム92に形成された前後方向(矢印e、f方向)に対して直交する方向の左右一対のガイド溝104がスライド自在に係合されていて、この扉スライダーカム92はユニットカバー32に対して左右方向である矢印n、o方向にスライド自在に構成されている。
そして、この扉スライダーカム92には前後方向に対して45°等に傾斜された左右一対の傾斜カム溝105が形成されていて、これら左右一対の傾斜カム溝94が扉スライダー93の左右一対のガイドピン94にスライド自在に挿通されている。
【0038】
即ち、左右一対のガイドピン94は左右一対の傾斜カム溝105に対するカムピンに兼用されていて、これら左右一対のガイドピン94と傾斜カム溝105によって開閉扉駆動機構である左右一対のカム機構106が構成されている。なお、これら左右一対の傾斜カム機構106の後端部106a及び前端部106bは左右方向(矢印n、o方向)に平行状に屈曲されている。
【0039】
そして、ユニットカバー32から下方に垂直状に立ち上げられたバネ係止部107と、扉スライダーカム92の後端に形成されたバネ係止部108との間にスライド付勢手段である引張りコイルバネ109が架け渡されていて、その引張りコイルバネ109の引張力にょって扉スライダーカム92が図28に示す位置から図27に示す位置までユニットカバー32に対して一側方(左方向)である矢印o方向へスライド付勢されている。
そして、図27に示すように、左右一対のカム機構106の傾斜カム溝105がガイドピン95に対して矢印o方向へスライドされて、その時のカム作用によって扉スライダー93がユニットカバー32に対する後方側である矢印f方向へ平行運動によってスライド付勢され、その扉スライダー93によって開閉扉18が後方位置まで矢印f方向に平行に引き込まれている。なお、引張りコイルバネ109は扉スライダー93に形成された開口部110内に収容されている。
【0040】
そして、このトレー出入口開閉装置91の駆動機構は、前述したローディング駆動機構51によって兼用されている。
即ち、ユニットカバー32の下面の一側方(左側)で、扉スライダーカム92の後方位置に扉駆動アーム112が支点ピン113を介して左右方向及び前後方向である矢印p、q方向に回転自在に取り付けられている。そして、一方(左側)のスライダーカム71の前端側の上部の内側には小ラック114が一体成形されていて、その小ラック114で扉駆動アーム112の後端に形成された部分ギア115が前後方向(矢印a、b方向)に駆動されるように構成されている。そして、その扉駆動アーム112の前端に形成された部分ギア116が扉スライダーカム92の後端の一側部(左側)に形成された矢印p、q方向と平行なラック117に噛合されている。そして、スライダーカム71の矢印a、b方向のスライド動作によって小ラック114及び部分ギア115を介して扉駆動アーム112が支点ピン113を中心に矢印p、q方向に回転駆動され、その扉駆動アーム112によって部分ギア116及びラック117を介して扉スライダーカム92が矢印n、o方向にスライド駆動されるように構成されている。
【0041】
(2−6)・・・ トレー出入口及び開閉扉のテーパ面の説明
次に、図29及び図30に示すように、CD/DVDプレーヤ1のフロントパネル3に形成されているスリット状で水平状のトレー出入口4の内面には、そのフロントパネル3の背面側から先すぼまり状に形成された上下方向と左右方向の2方向のテーパ面121、122が形成されていて、このトレー出入口4はフロントパネル3の背面側から見てほぼ長方形状の角錐台形状に形成されている。
一方、開閉扉18の前面18aにはトレー出入口18の内面のテーパ面121、122と同一角度で、上下方向と左右方向の2方向のテーパ面123、124が形成されていて、この開閉扉18の前面18aは長方形状の角錐形状に形成されている。従って、この開閉扉18の前面18aの上下方向の中央部には水平状の稜線部125が形成されている。
そして、図29の(A)(B)に示すように、開閉扉18でトレー出入口4を内側から密封する際に、開閉扉18のテーパ面123、124をトレー出入口4のテーパ面121、122に矢印b方向から密着させるようにして、開閉扉18の前面中央部の水平状の稜線部125をトレー出入口4の中央部でフロントパネル3の前方に突出させるようにするものである。
【0042】
(2−7)・・・ ローディング駆動機構の動作説明
ここで、以上のように構成されたローディング駆動機構51によるディスクトレー16の駆動動作について説明すると、まず、ディスクトレー16のアンローディング完了状態では、図8、図9及び図14に示すように、トレー昇降ユニット17がメカデッキ12内の上昇位置まで矢印d方向に水平状に上昇されている。この時、左側のスライダーカム71はトレー昇降ユニット17に対して後方である矢印a方向にスライドされて、右側のスライダーカム72はトレー昇降ユニット17に対して前方である矢印b方向にスライドされ、左右一対のカム機構77の傾斜カム溝75の水平状で、互いに反対向きの下端部75aがカムピン76に係合されて、トレー昇降ユニット17がその上昇位置にて安定されている。
そして、図7に実線で示すと共に、図8及び図9に示すように、ディスクトレー16がトレー昇降ユニット17から前方である矢印b方向に引き出されて、このディスクトレー16が前述したCD/DVDプレーヤ1のフロントパネル3のトレー出入口4からそのフロントパネル3外の引出し位置まで引き出されている。なお、開閉扉18も後方位置まで矢印a方向に引き込まれている。
そして、この時、図16に示すように、差動機構65のピニオン57及びガイド軸61がJ形ラック63及びJ形ガイド溝64の直線部63a、64aの後端側のローディング開始位置P1に配置されている。
また、図27に示すように、トレー出入口開閉装置91によって後方位置まで矢印f方向に引き込まれている。
【0043】
そこで、図7に1点鎖線で示すように、ディスクトレー16のディスク載置部19上にレーザディスクLDを水平状に載置して、ディスクトレー16を後方である矢印a方向に手で軽く押す等してローディングスイッチをONすると、ローディングモータ52が正回転駆動されて、ディスクローディング動作が開始される。
即ち、ローディングモータ52が正回転駆動されると、駆動ギア54の駆動トルクが中間ギア55、56を介してピニオン57に伝達されて、そのピニオン57が図16で矢印k方向に正回転駆動される。
すると、そのピニオン57でディスクトレー16のJ形ラック63の直線部63aが矢印a方向に駆動されて、ディスクトレー16がトレー昇降ユニット17のトレーガイド機構41で案内されて、図7に実線で示した引出し位置から1点鎖線で示したディスクドライブ装置11の内部の引込み位置まで矢印a方向にローディングされて停止される。
なお、この際、ガイド軸61の上端がディスクトレー16のJ形ガイド溝64の直線部64aでガイドされることによって、J形ラック63に対するピニオン57の噛合状態が安定して保持され、ディスクトレー16を引込み位置まで矢印a方向にスムーズに引き込むことができる。
【0044】
そして、図17に示すように、差動機構65のピニオン57及びガイド軸61がJ形ラック63及びJ形ガイド溝64の直線部63a、64aから湾曲点63c、64cを経て円弧状部63b、64bの入口部分であるトレー引込み完了位置(=トレー上昇完了位置)P2で停止するが、これらピニオン57及びガイド軸61がその湾曲点63c、64cを通過する際に、ディスクトレー16は少し減速されて停止されることになる。
即ち、図17に示すように、ピニオン57及びガイド軸61がJ形ラック63及びJ形ガイド溝64の直線部63a、64aから湾曲点63c、64cを通過する際に、差動アーム59が支軸58を中心に矢印g方向に小角度分回動されて、この差動アーム59の回動による減速作用によってディスクトレー16が少し減速されることになる。
【0045】
そして、その引込み位置まで矢印a方向に引き込まれて停止されたディスクトレー16はJ形ガイド溝64内に係合されているガイド軸61によってその停止位置に以後そのまま停止保持される。
一方、このディスクトレー16の引込み完了による停止後も、ローディングモータ52の正回転駆動が継続されるため、ディスクトレー16の停止後は、差動機構65のピニオン57が停止状態にあるJ形ラック63の円弧状部63aに沿って図17に示すトレー引込み完了位置(=トレー上昇完了位置)P2から図18に示す円弧状部63aのオーバーストローク完了位置P4より少し手前に設定されているトレー下降完了位置P3まで矢印g方向に転動されることになる。
【0046】
そして、ピニオン57がJ形ラック63の円弧状部63aに沿って矢印g方向に転動する間に、トレー昇降ユニット17の下降駆動が実行されることになる。
即ち、ピニオン57の矢印g方向への転動により、差動機構65の差動アーム59が図24に示す位置から図25に示す位置まで支軸58を中心にして矢印g方向に回動されて、その差動アーム59がリンクピン83及びリンク溝84を介してリンクアーム78を支点ピン79を中心にして図24に示す位置から図25に示す位置まで矢印i方向に回転駆動する。
すると、リンクアーム78の左右両端が左右各一対のリンク溝80及びリンクピン81を介して左右一対のスライダーカム71、72を図24に示す位置から図25に示す位置まで互いに反対方向である矢印a、b方向に互いに同じストローク分をスライド駆動する。
【0047】
このことにより、左側のスライダーカム71が図8に示す後方側(矢印a方向側)の上昇制御位置から図10に示す前方側(矢印b方向側)の下降制御位置まで矢印b方向にスライド駆動されると同時に、右側のスライダーカム72が図9に示す前方側(矢印b方向側)の上昇制御位置から図11に示す後方側(矢印a方向側)の下降制御位置まで矢印a方向にスライド駆動される。すると、左右各一対のカム機構79における左右各一対の傾斜カム溝75と左右各一対のカムピン76による上下方向のカム作用によって、左右各一対の傾斜カム溝75が左右各一対のカムピン76に対して上下方向のカムストロークS分平行状に下降され、これらのカムピン76がこれらの傾斜カム溝75の水平状の下端部75aから水平状の上端部75bへ相対的に移動される。
【0048】
そして、このように、左右各一対の傾斜カム溝75の傾斜方向が互いに反対方向に設定されている左右一対のスライダーカム71、72が互いに反対方向である矢印a、b方向に同じストローク分をスライド駆動される際に、トレー昇降ユニット17の左右一対のガイドピン34がメカデッキ12の左右一対の垂直ガイド溝35内に沿って矢印c方向に下降されながら、そのトレー昇降ユニット17が左右各一対のカム機構77による上下方向のカムストロークS分のカム作用によって図8及び図9に示す上昇位置から図10及び図11に示す下降位置まで水平状態を保ったままの平行運動によって矢印c方向に下降駆動されることになる。
そして、図10及び図11に示すように、左右各一対のカムピン76が左右各一対の傾斜カム溝75の水平状で互いに反対向きの上端部75bへ相対的に移動して、トレー昇降ユニット17の下降駆動が終了して、トレー昇降ユニット17はその下降位置でそのまま安定される。
【0049】
すると、このトレー昇降ユニット17によってディスクトレー16及びその上部のレーザディスクLDが図12に示す上昇位置(=引込み位置)から図13に示す下降位置まで矢印c方向に下降され、トレー昇降ユニット17の底部の開口部33及びディスクトレー16の中央開口部19を通してレーザディスクLDの中心穴LDa にディスクテーブル24の中央上部のセンターリング部24aが下方から矢印d方向に相対的に嵌合されて、そのディスクテーブル24上にレーザディスクLDが水平状に載置される。そして、この時、ディスクテーブル24によってレーザディスクLDがディスクトレー16のディスク載置部19上から上方に浮上(押し上げられること)されることされると同時に、チャッキングプーリ38がレーザディスクLDの上からディスクテーブル24上にマグネット24bとヨーク38cによる磁気吸引力によってマグネットチャッキングされて、そのチャッキングプーリ38によっレーザディスクLDがディスクテーブル24上に圧着、固定される。そして、そのレーザディスクLDのデータ記録エリアが光学ピックアップ27の対物レンズ26の上部に水平状に近接されて、一連のディスクローディング動作が終了する。
【0050】
そして、トレー昇降ユニット17が上昇位置から下降位置まで矢印c方向に下降されて停止された時に、開閉扉18が図10及び図11に示すと共に、図13に示すようにフロントパネル3のトレー出入口4と同一高さ位置まで矢印c方向に下降されて停止される。
【0051】
一方、このディスクトレー16の下降完了後もローディングモータ52の正回転駆動が継続して行われるため、ディスクトレー16の下降停止後は、差動機構65のピニオン57が停止状態にあるJ形ラック63の円弧状部63aに沿って図18に示すトレー下降完了位置P3からオーバーストローク完了位置P4まで矢印g方向に転動されることになる。
すると、図10及び図11に示す左右一対のスライダーカム71、72の左右各一対の傾斜カム溝75の上端部75bにおけるオーバーストローク領域OSを利用して、これら左右一対のスライダーカム71、72が図10及び図11でそれぞれ矢印b方向及び矢印a方向へオーバーストローク動作でスライド駆動される。
【0052】
そして、この時、左側のスライダーカム71が図27に示す位置から図28の位置まで矢印b方向にスライド駆動されて、トレー出入口開閉装置91の小ラック114が飛びに駆動アーム112の部分ギア115に矢印b方向から噛合されて、その部分ギア115を矢印b方向に駆動する。すると、扉駆動アーム112が支点ピン113を中心に矢印p方向に回転駆動されて、その扉駆動アーム112が部分ギア116及びラック117を介して扉スライダーカム92を引張りコイルバネ109に抗して図27に示す後方制御位置から図28に示す前方制御位置までスライド駆動する。
【0053】
すると、左右一対のカム機構106の左右各一対の傾斜カム溝105とカムピン兼用のガイドピン94とによるカム作用によって扉スライダー93が3本のガイドピン94及びガイド溝95によってガイドされながら、図27に示す後方位置から図28に示す前方位置まで矢印e方向にスライド駆動される。
【0054】
以上により、開閉扉18が図10及び図11に実線で示す後方位置から1点鎖線で示す前方位置まで矢印e方向に押し出されて、図30の(A)(B)に示すように、自動調心機構101の左右一対の圧縮コイルバネ100の圧縮反発力によって開閉扉18がトレー出入口4に背面側から矢印e方向に弾性的に圧着されて、その開閉扉18の前面18aの中央部の水平状の稜線部125をトレー出入口4の中央部からフロントパネル3の前方に数mm分の突出量T11に水平状に突出させると共に、その開閉扉18の上下方向及び左右方向の2方向のテーパ面123、124をトレー出入口4の内面の上下方向及び左右方向の2方向のテーパ面121、122にクサビ作用によって弾性的に圧着させるようにして、そのトレー出入口4を密封することができる。
【0055】
この際、自動調心機構101によって開閉扉18が扉スライダー93に対して上下方向及び左右方向に対して遊びを有する状態に支持されることによって、開閉扉18のテーパ面123、124をトレー出入口4のテーパ面121、122に対して自動調心(自然に倣わせること)させるようにしてスムーズに、かつ、完全に密着させることができて、トレー出入口4を高気密状態に密封することができる。従って、CD/DVDプレーヤ1内が外部音圧に対して非常に有利となり、高品質の音声再生等が可能となって、高品質のスーパーオーディオCD/DVDプレーヤ1を実現できる。また、トレー出入口4を外径寸法が最小の開閉扉で高気密状態に密封することができて、スペースファクターの向上による小型化を図りながら、CD/DVDプレーヤ1内の高い防塵効果が得られる。そして、開閉扉18とトレー出入口4のテーパ面121、122及び123、124どうしのクサビ作用による圧着によって、閉扉状態での開閉扉18のガタツキも防止され、トレー出入口4の密封の信頼性や開閉扉18がフロントパネル3と干渉して発生するビリツキ音の発生も防止できる。そして、特に、トレー出入口4を密封した開閉扉18は左右一対のカム機構106の左右一対の傾斜カム溝105における前後方向に対して直角状のストレート部である前端部1065部分で保持されるので、開閉扉18はトレー出入口4を密封した状態で強力にロックされることになり、こじ開けやゴミ投入等の誤操作やいたずら操作を未然に防止することができる。更に、トレー出入口4を内側から密封した開閉扉18のテーパ面123、124の一部や稜線部125がトレー出入口4の前方に突出量T11分突出される斬新なデザインを提供できる。
【0056】
以上により、ローディング駆動機構51によるローディング駆動動作が完了し、後述するフォトカプラによるローディング駆動完了検出(=扉クローズ完了検出)によってローディングモータ52が停止される。
そして、この図13に示すディスクチャッキング状態で、スピンドルモータ23によってレーザディスクLDが回転駆動されると共に、光学ピックアップ27のスレッド24によって対物レンズ26がレーザディスクLDの内外周方向である矢印a、b方向にシークされて、レーザディスクLDのデータ再生が行われることになる。
【0057】
そして、レーザディスクLDのデータ再生後におけるディスクトレー16のアンローディング動作は前述したローディング動作の逆順序で実行される。
即ち、イジェクトスイッチのONにより、ローディングモータ52が逆回転駆動される。すると、差動機構65のピニオン57が図18に示したJ形ラック63の円弧状部63bにおける終端のオーバーストローク完了位置P4からトレー下降完了位置P3まで矢印h方向へ転動される間に、トレー出入口開閉装置91によってフロントパネル3のトレー出入口4が開放される。
そして、ピニオン57が図18に示したJ形ラック63の円弧状部63bにおけるトレー下降完了位置P3から図17に示すトレー上昇完了位置(=トレー引込み完了位置)P2まで矢印h方向へ転動される間に、トレー昇降ユニット17が図10及び図11に示す下降位置から図8及び図9に示す上昇位置まで矢印d方向に上昇される。
そして、ピニオン57が図17に示したJ形ラック63の円弧状部63bにおけるトレー引込み完了位置P2から図16に示すJ形ラック63の円弧状部36bから湾曲点63cを経て直線部63a内に入り込んだトレー引出し完了位置P1まで矢印h方向に転動された状態で、そのピニオン57がディスクトレー16のJ形ラック63の直線部63aを矢印b方向に駆動することによってディスクトレー16がディスクドライブ装置11の外部へ矢印b方向にアンローディングされることになる。
【0058】
即ち、最初に、ピニオン57が図18に示したJ形ラック63の円弧状部63bのオーバーストローク完了位置P4からトレー下降完了位置P3まで矢印h方向へ転動される間に、左側のスライダーカム71が図28に示す位置から図27に示す位置まで矢印a方向にスライド駆動されて、トレー出入口開閉装置91の左右一対のカム機構106によって扉スライダー93が図28に示す前方位置から図27に示す後方位置まで矢印f方向へスライド駆動されて、開閉扉18が図13に1点鎖線で示す前方位置から実線で示す後方位置へ矢印f方向に引き込まれて、フロントパネル3のトレー出入口4が開放される。
つまり、図27に示すように、左側のスライダーカム71が矢印a方向へベーススライド駆動されると、小形ラック114及び部分ギア115を介して扉駆動アーム112が矢印q方向へ回転駆動され、部分ギア117及びラック117を介して扉スライダーカム92が引張りコイルバネ109のバネ力を利用して矢印o方向へスライド駆動される。すると、左右一対のカム機構106の傾斜カム溝105がガイドピン94に対して矢印o方向へスライド復帰されて、その時のカム作用によって扉スライダー93が矢印f方向に平行運動によってスライド復帰され、開閉扉18が後方位置まで矢印f方向に平行に引き込まれる。そして、この後、左側のスライダーカム71のラック114は扉駆動アーム112の部分ギア115から離脱されることになる。
【0059】
そして、これに引き続き、ピニオン57が図18に示したJ形ラック63の円弧状部63bのトレー下降完了位置P3からトレー上昇完了位置(=トレー引込み完了位置)P2まで矢印h方向に転動される間に、図24及び図25に示すように、差動アーム59が矢印h方向に回動されて、リンクアーム78が支点ピン79を中心に矢印j方向に回転駆動され、そのリンクアーム78によって左側のスライダーカム71が図10に示す下降制御位置から図8に示す上昇制御位置まで矢印a方向にスライド駆動されると同時に、右側のスライダーカム72が図11に示す下降制御位置から図9に示す上昇制御位置まで矢印b方向にスライド駆動される。
【0060】
そして、これら左右一対のスライダーカム71、72の左右各一対のカム機構77の傾斜カム溝75とカムピン76とによるカム作用によって、トレー昇降ユニット17の左右一対のガイドピン34がメカデッキ12の左右一対の垂直ガイド溝35内に沿って矢印d方向に上昇されながら、そのトレー昇降ユニット17が左右各一対のカム機構77による上下方向のカムストロークS分のカム作用によって図10及び図11に示す下降位置から図8及び図9に示す上昇位置まで水平状態を保ったままの平行運動によって矢印d方向に上昇駆動される。そして、図8及び図9に示すように、左右各一対のカムピン76が左右各一対の傾斜カム溝75の水平状の下端部75a内に入り込んで、トレー昇降ユニット17がその上昇位置にて安定されることになる。
【0061】
そして、そのトレー昇降ユニット17によってディスクトレー16が図13に示す下降位置から図12に示す上昇位置まで矢印d方向に上昇されて、チャッキングプーリ38がディスクテーブル24の上方に引き離されて、レーザディスクLDのチャッキングが解除され、そのレーザディスクLDがディスクトレー16のディスク載置部19上に再び水平状に載置されて、このレーザディスクLDと一緒にディスクトレー16が上昇位置へ上昇される。
【0062】
そして、この後におけるローディングモータ52の引き続きの逆回転駆動によって差動機構65のピニオン57がJ形ラック63の図17に示すトレー上昇完了位置(=トレー引込み完了位置)から矢印h方向に転動して、そのJ形ラック63の湾曲点63cを経て直線部63aに入り込み、以後、ピニオン57がJ形ラック63の直線部63aを矢印b方向に転動することによって、ディスクトレー16が図7に1点鎖線で示すディスクドライブ装置11内の引込み位置から実線で示す引出し位置まで矢印b方向に引き出される。そして、そのディスクトレー16と一緒にレーザディスクLDがCD/DVDプレーヤ1のフロントパネル3のトレー出入口4から外部の引出し位置へ矢印b方向に引き出されて、図7に示すように、ディスクトレー16の後端のストッパーピン47がトレー昇降ユニット17のトレーストッパー44に矢印b方向から当接して停止する。
【0063】
以上により、ローディング駆動機構51によるアンローディング駆動動作が完了し、後述するフォトカプラによるアンローディング完了検出によってローディングモータ52が停止される。
【0064】
(3) ・・・ ローディングモータ制御回路の説明
次に、図21〜図25、図31〜図34によって、ローディングモータ52の回転を制御するローディングモータ制御回路31について説明すると、まず、図31に示すように、このローディングモータ制御回路131は、ローディングモータ52の回転数及び回転方向を検出するエンコーダFGA、FGBを発光素子が1個で受光素子が2個である2回路方式のセンサーである1個の第1フォトインタラプタPH1を使用し、扉クローズ位置を検出するセンサーである1個の第2フォトインタラプタPH2を使用している。そして、これら第1フォトインタラプタPH1の2個のエンコーダFGA、FGBの出力端とフォトインタラプタPH2の出力端がゲートアレイ回路132を通してマイクロコンピュータ等のシステムコントロール回路133に接続され、システムコントロール回路132のモータ制御出力端がサーボDSP(デジタルシグナルプロセッサ)134を通してモータドライバー135に接続されている。
【0065】
そして、図21〜図25に示すように、ローディングモータ52が取り付けられているトレー昇降ユニット17のユニットベース31上で、ローディングモータ52のモータ軸53の近傍位置に支軸137を垂直状に固着し、その支軸137の外周に検出ギア138を回転自在に支持し、その検出ギア138を中間ギア55とは反対側からモータ軸53の外周に固着されている駆動ギア138に噛合させている。そして、検出ギア138の下面の外周には多数のスリット139aが周方向に一定間隔に形成されているスリットリング139が同心円形状に一体成形されている。そこで、ユニットベース31の下面に水平状に取り付けたプリント配線基板であるセンサー基板140の上部に上向きに実装した第1フォトインタラプタPH1をユニットベース31に形成した開口部141から上方に挿通してスリットリング139の内外に下方から挿入して配置している。なお、第1フォトインタラプタPH1はスリットリング139の多数のスリット139aの回転によってFGパルスを発生するが、その回転数及び回転方向を検出できるような2回路内蔵タイプに構成されている。
【0066】
また、差動アーム59の矢印g方向側の端部に垂直状のシャッター部142がプレス加工されていて、その差動アーム59の矢印g方向の回転停止位置で、そのシャッター部142で遮光される位置に第2フォトインタラプタPH2を配置している。なお、この第2フォトインタラプタPH2も同じセンサー基板140上に上向きに実装されて、ユニットベース31に形成された開口部143を通してユニットベース31の上方に突出されている。
【0067】
このように構成されたローディングモータ制御回路131は、ローディングモータ52の正回転駆動時及び逆回転駆動時に、駆動ギア54によって正回転駆動及び逆回転駆動される検出ギア138のスリットリング139の回転数及び回転方向を図32に示すように、第1フォトインタラプタPH1のエンコーダFGA、FGBによるFGカウントによって検出する。ちなみに、トレーアウト位置(ディスクトレー16の引出し位置)と扉クローズ位置(開閉扉18によるトレー出入口4の密封完了位置であって、ローディング完了位置となっている。)との間で発生するFGパルスは234FGに設定されていて、トレーイン位置(ディスクトレー16の引込み位置)を基点としたトレーアウト位置までに発生するFGパルスは186FGに設定され、扉クローズ位置までに発生するFGパルスが48FGに設定されている。
また、扉クローズ位置では、図25に示すように差動アーム59のシャッター部142が第2フォトインタラプタPH2を遮光する。ローディング及びアンローディングの所要時間は約1.2秒に設定されている。ちなみに、図32ではFGA、FGB、PH2の遮光時がLOWで表示されている。
【0068】
以上のように構成され、動作されるローディングモータ制御回路131によれば、前述したディスクローディング時及びディスクアンローディング時において、エンコーダFGA、FGBによってローディングモータ52の回転数及び回転方向を検出して、そのFGカウントによってゲートアレイ132のカウンターを駆動する。そして、システムコントロール回路133からサーボDSP134に出力される制御信号によってサーボDSP134でモータドライバー135を介してローディングモータ52を後述するようなローディング時制御モードとアンローディング時制御モードで選択的に駆動する。この際、扉クローズ完了位置を基点としたFGパルスのカウンター値にて各動作ポジションの位置を設定している。即ち、扉クローズ位置で第2フォトインタラプタPH2がシャッター部142によって遮光された時に、この第2フォトインタラプタPH2をONに立ち上げて、カウンターを0にリセットしている。
【0069】
次に、図33はローディング時制御モードを示したものであって、このローディング時には正回転駆動されるローディングモータ52の回転速度を0から3000rpmまで急速に立ち上げてディスクトレー16を素早く引き込み開始した後、その3000rpmで定速駆動してディスクトレー16の引込み動作を安全速度で行う。そして、スピンドルモータ23へのレーザディスクLDのチャッキング時にはローディングモータ52の回転速度を3000rpmから2000rpmまで1段階落として、安定したチャッキングを行い、更に開閉扉18の引出し時にはローディングモータ52の回転速度を1000rpmまで2段階に落として、開閉扉18をトレー出入口4に静かに押し当てるようにして、衝撃発生を防止する。そして、この後、ローディングモータ52の回転速度を3000rpmまで一挙に立ち上げて、扉リミッタ動作(開閉扉18のテーパ面123、124をトレー出入口4のテーパ面121、122に2本の圧縮コイルバネ110に抗して完全密着状態に圧着させる動作)を確実に行う。
【0070】
次に、図34はアンローディング時制御モードを示したものであって、このアンローディング時には逆回転駆動されるローディングモータ52を1000rpmの定速で回転駆動して、開閉扉18を静かに引き戻すようにしてトレー出入口4を開放した後、ローディングモータ52の回転数を4000rpmまで一挙に増速してスピンドルモータ23からチャッキングプーリ38をチャッキングマグネット24bの吸着力に抗して強力に引き離すようにして、チャッキング解除動作を確実に行う。そして、そのチャッキング解除後に、ローディングモータ52の回転速度を3000rpmで定速駆動して、ディスクトレー16の引出し動作を安全速度で行う。そして、最後に、ローディングモータ52の回転速度を3000rpmから2000rpm〜1000rpmに段階的に減らして、ディスクトレー16の引出し速度を段階的(小刻み)に落として静かに停止させる。
【0071】
以上述べた本発明のCD/DVDプレーヤ1及びディスクドライブ装置11によれば、ディスクトレー16を水平に引き込んだ後、垂直に下降させるようにしてレーザディスクLDをスピンドルモータ23にチャッキングさせるように構成したので、光学ピックアップユニット21をメカデッキ12に複数のインシュレータ28を介して直接取り付けることができる。従って、光学ピックアップユニット21のメカデッキ12に対するガタツキが全く発生せず、インシュレータ28の硬質を硬くすることができて、偏重心のレーザディスクLDのデータ再生時にスピンドルモータ23に振動が発生しても、光学ピックアップユニット21の共振を極力押えることができ、データ再生ミスが発生せず、高精度のデータ再生を行うことができる。
【0072】
それでいて、ディスクトレー16をトレー昇降ユニット17に対して水平方向に出し入れ自在に構成し、トレー昇降ユニット17をメカデッキ12に対して垂直方向に昇降自在に構成したことにより、1モータ方式の簡単な構造のローディング駆動機構51をトレー昇降ユニット17に搭載して、ディスクトレー16の水平方向の出し入れ駆動とトレー昇降ユニット17の垂直方向の昇降駆動とを位相合せを全く行うことなく順次連続して行うことができて、装置全体の構成の簡素化及び小型、軽量化を促進することができる。また、ディスクトレー16の厚みT2を約4mmに非常に薄く構成したことにより、従来装置では全く見られなかった斬新性及び高品位性を得ることができる。更に、ローディングモータ制御回路131による新規なローディング時制御モードとアンローディング時制御モードの実行により、各種動作の確実性、安全性及び高品位性を著しく向上させることができる。
【0073】
(4) ・・・ ディスクトレーのディスク載置部の説明
次に、図35〜図48によって、ディスクトレー16のディスク載置部19について説明する。
まず、図35〜図38は、ディスクトレー16のディスク載置部19の第1の実施の形態を示したものであって、前述したように、このディスクトレー16の厚みT2は約4mm程度(従来の厚みT1の約1/3)に非常に薄く構成されている。但し、このディスクトレー16の二股状に形成されている後端部16eの厚みT4はトレー昇降ユニット17内への支持強度を確保するために約6.4mmまで部分的に厚く構成されている。
【0074】
そして、直径が12cmのレーザディスクであるレーザディスク12LDのデータ記録エリアよりも外周位置である外周部分12LDc を水平状に載置するためのリング状で大径のディスク外周載置面151がディスクトレー16の上面16aと面一状に構成されている。そして、そのディスク外周載置面151の円形輪郭線を表示する円形輪郭線溝152がディスク外周載置面151の外周に沿って上面16aに形成されている。そして、ディスクトレー16の左右両側面16bと前端面16dがその円形輪郭線溝152に対するほぼ接線状に形成されている。そして、このディスクトレー16の上面16aで円形輪郭線溝152の外周位置で、上面16aの上部にはほぼ三角錐形状の4つのディスクガイド153がほぼ等間隔状に配置されて取り付けられていて、これら4つのディスクガイド153の内側にはレーザディスク12LDをディスク外周載置面151上へ自然落下作用にてすべり込ませるための稜線の1つを利用した急角度の傾斜部154が形成されている。
【0075】
そして、このディスクトレー16のディスク外周載置面151の内側には、深さHの凹部158が形成されていて、直径が8cmのレーザディスクであるレーザディスク8LDの外周部分8LDc を水平状に載置するための小径のディスク外周載置面159がその凹部158の内周部分の1段下げられた位置にリング状で、かつ、大径のディスク外周載置面151に対する同心円形状に形成されている。
【0076】
そして、このディスクトレー16はポリカーボネート樹脂等の高剛性合成樹脂によって成形されていて、4つのディスクガイド153はレーザディスク12LD、8LDの傷付き防止を図る目的から、そのレーザディスク12LDの材質より柔らかい材質であるポリアセタール樹脂(POM)で成形されている。そして、4つのディスクガイド153はディスクトレー16の上面に形成された三角形状凹部155内に嵌合され、そのディスクガイド153の下面に垂直状に一体成形された溶着用ダボ156をディスクトレー16に形成したダボ穴157に上方から挿入して下方へ貫通し、その溶着用ダボ156の下端を溶着することによってディスクトレー16上に固着されている。なお、これらのディスクガイド153は接着やビス止め等にてディスクトレー16に固着することもできる。
そして、ディスクトレー16全体がシルバー色等の淡い色に着色されている一方、4つのディスクガイド153は黒色等の濃い色に着色されていて、ディスクトレー16と4つのディスクガイド153との明暗及び色彩の差(ハイコントラスト)によって、4つのディスクガイド153の位置即ち、ディスク外周載置面151、159の位置を認識し易いように工夫されている。なお。この逆に、ディスクトレー16全体を濃い色に着色し、4つのディスクガイド153を淡い色に着色しても、ハイコントラストによって4つのディスクガイド153の位置を鮮明に認識することができる。
【0077】
このディスクトレー16のディスク載置部19の第1の実施の形態によれば、レーザディスク12LDの外周部分12LDc を水平状に載置するための大径のディスク外周載置面151をディスクトレー16の上面16aと面一状に構成したことによって、ディスクトレー16の厚みT2を従来に比べて著しく薄くできる上に、そのディスク外周載置面151に対するレーザディスク12LDの脱着方向の自由度を向上させて、その脱着の操作性を著しく向上することができる。
【0078】
即ち、図36及び図37に示すように、レーザディスク12LDをディスクトレー16から取り出す際、一般的には、データ記録エリアに指紋等をつけないように、片手HDの人差し指HDa をレーザディスク12LDの中心穴12LDa 内に上方から挿入し、親指HDb でレーザディスク12LDの外周面12LDb の一部を横方向から押えつけるようにして、これら人差し指HDa と親指HDb でレーザディスク12LDをつまんで上方に持ち上げる。この際、ディスク外周載置面151がディスクトレー16の上面16aと面一であれば、そのレーザディスク12LDの外周面12LDb が厚みT5相当分だけ、上面16aの上方に突出されることになるため、図36に1点鎖線及び点線で示すように、親指HDb をレーザディスク12LDの外周面12LDb のほぼ全方向(360°)から自由に押えつけることができる。
【0079】
従って、片手HDでレーザディスク12LDをつまんで取り外す際に、ディスクトレー16に対する手の挿入方向の自由度が従来に比べて(従来は図50で説明したように、親指HDb をレーザディスクLDの外周面LDb に押し当てることができる場合が切欠き部128の形成箇所のみに限られていて、レーザディスクLDをつまんで取り出すことが可能な方向がほぼ1箇所のみに限られていた。)著しく向上させることができる。
【0080】
しかも、ディスクトレー16の左右両側面16b及び前端面16dをディスク外周載置面151の円形輪郭線に対するほぼ接線状に配置したことにより、親指HDb をレーザディスク12LDの外周面12LDb に横からより一層押しつけ易くなっている。
【0081】
そして、このレーザディスク12LDのディスクトレー16からの取り出し易さは、レーザディスク12LDをディスクトレー16上に載せる際にも共通する上に、ディスク外周載置面151の外周にはその輪郭を表わす円形輪郭線溝152が形成され、かつ、その外周にはディスクトレー16に対するハイコントラストに着色された4つのディスクガイド153が設けられていることから、ディスクトレー16上の大径のディスク外周載置面151の位置を鮮明に確認することができて、レーザディスク12LDをその大径のディスク外周載置面151上に載せる操作も容易に行える。
【0082】
その上に、4つのディスクガイド153にはレーザディスク12LDを大径のディスク外周載置面151上にすべり込ませることができる傾斜部154が形成されていると共に、4つのディスクガイド153がレーザディスク12LDの材質よりも柔らかい材質で構成されていることから、レーザディスク12LDを4つのディスクガイド153の傾斜部154ですべり込ませるように案内しながら、そのレーザディスク12LDを傷つけることなく、大径のディスク外周載置面151上に非常に容易に載せることができる。
【0083】
次に、図39及び図40によって、ディスクトレー16のディスク載置部19の第2の実施の形態について説明すると、この場合は、大径のディスク外周載置面151の円形輪郭線の表示を円形輪郭線溝152からカラー印刷による円形印刷輪郭線160に置換したものであり、円形輪郭線溝152内へのゴミ堆積やそのゴミのレーザディスク12LDへの転写を防止でき、かつ、ディスクトレー16の上面16aの清掃性の向上等を図ることができる。
【0084】
次に、図41及び図42はディスクトレー16のディスク差地位部19の第3の実施の形態を示したものであって、この場合は、大径のディスク外周載置面151を上面16aからレーザディスク12LDの厚みT5より小さい深さT6分下方へ凹ませたもの(T5>T6)であり、大径のディスク外周載置面151を上面16aから僅かに凹ませたことによって、その大径のディスク外周載置面151の外周にディスク位置決め用壁部161を形成することができる。従って、レーザディスク12LDをそのディスク位置決め用壁部161によって大径のディスク外周載置面151上に安定良く載置することができる上に、前述したレーザディスク12LDの脱着装置の容易性も合せ持つことができる。
【0085】
次に、図43及び図44によって、ディスクトレー16のディスク載置部19の第4の実施の形態について説明すると、この場合は、大径のディスク外周載置面151をディスクトレー16の上面16aから所定寸法T7分上方に突出させて、その大径のディスク外周載置面151を上面16a上に円形凸形に形成したものであり、レーザディスク12LDの脱着操作の容易性と、レーザディスク12LDへのゴミの付着防止効果等をより一層向上させることができる。なお、図43及び図44では、大径のディスク外周載置面151の上面をフラットに形成したが、このディスク外周載置面151を垂直断面形状がほぼ半円形状の凸形リング形状に構成することもできる。
【0086】
次に、図45によって、ディスクトレー16のディスク載置部19の第5の実施の形態について説明すると、この場合は、ディスクトレー16の上面に形成する大径のディスク外周載置面151を半球形状等の複数の凸部162で構成したものであり、レーザディスク12LDの脱着操作の容易性と、レーザディスク12LDへのゴミの付着防止効果等をより一層向上させることができる。
【0087】
次に、図46によって、ディスクトレー16のディスク載置部19の第6の実施の形態について説明すると、この場合は、大径のディスク外周載置面151部分を上面16aから円形状に凹ませた円形凹部163に形成し、その円形凹部163の外周に複数の水平状の凸部164を上面16aとほぼ面一状等に形成したものであり、レーザディスク12LDの脱着操作の容易性と、レーザディスク12LDへのゴミの付着防止効果等をより一層向上させることができる。
【0088】
次に、図47及び図48によって、ディスクトレー16のディスク載置部19の第7の実施の形態について説明すると、この場合は、ディスクドライブ装置11を垂直状に立て使用する垂直使用時においても、レーザディスク12LDを大径のディスク外周載置面151とほぼ平行な垂直状に保持することができるような複数のディスク保持部165を上面16aに形成したものである。
【0089】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変更が可能である。例えば、上記した実施の形態では、トレー昇降ユニット17の左右両側に取り付けた左右一対のスライダーカム71、72とメカデッキ12の左右両側壁部12bとの間に設けた左右一対のカム機構77における傾斜ガイド溝75をスライダーカム71、72側に形成し、カムピン76を左右両側壁部12b側に固着したが、逆に傾斜ガイド溝75を左右両側壁部12b側に形成し、カムピン76をスライダーカム71、72側に固着したカム機構77に構成することもできる。
【0090】
【発明の効果】
以上のように構成された本発明のディスクドライブ装置は、次のような効果を奏することができる。
【0091】
請求項1は、メカデッキにトレー昇降ユニットを垂直方向に昇降自在に取り付けて、そのトレー昇降ユニットにディスクトレーを水平方向に出し入れ自在に取り付け、ディスクトレーを水平方向に引き込んだ後に、垂直方向に下降させることができるようにしたので、スピンドルモータ及びデータの記録及び/又は再生手段をメカデッキに直接搭載することができ、トレー昇降ユニットに取り付けた1モータ方式のローディング駆動機構でディスクトレーの出し入れ駆動とトレー昇降ユニットの昇降駆動を行うようにしたので、ディスクトレーの出し入れ駆動と昇降駆動の位相合せが不要になる。従って、メカデッキの剛性の確保やデータの記録及び/又は再生手段のガタツキによる共振の防止を図ることができて、データを高精度に記録及び/又は再生することができる高品質のディスクドライブ装置を実現することができる。また、1モータ方式のローディング駆動機構は位相合せが不要であることから、構造の簡素化、小型、軽量化を図ることができ、固定部であるメカデッキ側にローディング駆動機構を設けなくてもよいことから、剛性及び密閉性を確保することができる。
【0092】
請求項2は、1モータ方式のローディング駆動機構を、ディスクトレーに平行状に形成されたJ形ガイド溝及びJ形ラックと、トレー昇降ユニットに取り付けられた1つのローディングモータと、トレー昇降ユニットに差動アームを介して揺動自在に取り付けられてJ形ガイド溝に係合されたガイドピン及びそのガイドピンの外周に挿入されてJ形ラックに係合され、かつ、ローディングモータによって正逆回転駆動されるピニオンと、トレー昇降ユニットに揺動自在に取り付けられて、差動アームによって揺動駆動されるリンクアームと、トレー昇降ユニットの左右両側に平行状に取り付けられて、リンクアームによって前後方向の互いに反対方向にスライド駆動される左右一対のスライダーカムと、左右一対のスライダーカムの左右両側とメカデッキの左右両側壁の内側との間に形成されて、前後方向の傾斜が互いに反対方向に設定された左右一対のカム機構とによって構成したので、そのローディング駆動機構の構造の簡素化を実現できる。
【0093】
請求項3は、ディスクトレーによってメカデッキ内に引き込まれ、かつ、下降位置へ下降されたディスク状記録媒体をスピンドルモータにチャッキングするチャッキングプーリをトレー昇降ユニットに支持させたので、ディスクチャッキングの信頼性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用したCD/DVDプレーヤ全体を示した斜視図であって、ディスクトレーのアンローディング状態を示した図面である。
【図2】 同上のCD/DVDプレーヤ全体の斜視図であって、ディスクトレーのローディング状態と一部を拡大して示した図面である。
【図3】 同上のCD/DVDプレーヤ内に組み込まれたディスクドライブ装置の斜視図であって、ディスクトレーのアンローディング状態を示した図面である。
【図4】 同上のディスクドライブ装置の全体の斜視図であって、ディスクトレーのローディング状態と一部を拡大して断面で示した図面である。
【図5】 同上のディスクドライブ装置全体の分解斜視図である。
【図6】 同上のディスクドライブ装置のメカデッキと、トレー昇降ユニットと、メカデッキカバーを分解した斜視図である。
【図7】 同上のディスクドライブ装置のディスクトレーのアンローディング状態を示した平面図であって、メカデッキカバーを取り外した状態の図面である。
【図8】 図7のA−A矢視での一部切欠き側面図である。
【図9】 図7のB−B矢視での一部切欠き側面図である。
【図10】 図7のA−A矢視での一部切欠き側面図であって、トレー昇降ユニットの下降状態を示した図面である。
【図11】 図7のB−B矢視での一部切欠き側面図であって、トレー昇降ユニットの下降状態を示した図面である。
【図12】 図7のC−C矢視での一部切欠き側面図であって、トレー昇降ユニットの上昇状態を示した図面である。
【図13】 図7のC−C矢視での一部切欠き側面図であって、トレー昇降ユニットの下降状態を示した図面である。
【図14】 図7のD−D矢視での一部切欠き正面図であって、トレー昇降ユニットの上昇状態を示した図面である。
【図15】 図7のD−D矢視での一部切欠き正面図であって、トレー昇降ユニットの下降状態を示した図面である。
【図16】 ディスクトレーのアン状態とローディング駆動機構の関係を説明する透視状態の平面図である。
【図17】 ディスクトレーの引込み完了状態とローディング駆動機構の関係を説明する透視状態の平面図である。
【図18】 ディスクトレーの下降完了状態とローディング駆動機構の関係を説明する透視状態の平面図である。
【図19】 トレー昇降ユニットのトレーガイド機構部分を説明する斜視図である。
【図20】 トレー昇降ユニットの平面図である。
【図21】 トレー昇降ユニットのユニットカバーを取り外した状態の拡大平面図である。
【図22】 図21のE−E矢視で一部を展開して示した拡大断面側面図である。
【図23】 図21のピニオン部分を取り外して示した平面図である。
【図24】 図23に示した差動アーム及びリンクアームの動作を説明する平面図である。
【図25】 図24と同様に差動アーム及びリンクアームの動作を説明する平面図である。
【図26】 トレー昇降ユニットのトレー出入口開閉装置(開閉扉駆動機構)を説明する一部切欠き平面図である。
【図27】 図26のトレー出入口開閉装置(開閉扉駆動機構)の動作を説明する一部切欠き下面図である。
【図28】 図27と同様にトレー出入口開閉装置(開閉扉駆動機構)の動作を説明する一部切欠き下面図である。
【図29】 開閉扉を説明する正面図、上面図、背面図、左右側面図である。
【図30】 開閉扉とトレー出入口を説明する垂直断面側面図とF−F矢視での断面平面図である。
【図31】 ローディングモータ制御回路を説明するブロックダイアグラムである。
【図32】 図31のローディングモータ制御回路におけるフォトインタラプタのFGパルスを説明する波形図である。
【図33】 図31のローディングモータ制御回路によるローディング時制御モードを説明する図面である。
【図34】 図31のローディングモータ制御回路によるアンローディング時制御モードを説明する図面である。
【図35】 ディスクトレーのディスク載置部の第1の実施の形態を説明する斜視図である。
【図36】 図35の要部の平面図である。
【図37】 図35の要部の側面図である。
【図38】 図36のG−G矢視での拡大断面側面図である。
【図39】 ディスクトレーのディスク載置部の第2の実施の形態を説明する斜視図である。
【図40】 図39のディスクトレーの断面形状を説明する図38と同様の拡大側面図である。
【図41】 ディスクトレーのディスク載置部の第3の実施の形態を説明する斜視図である。
【図42】 図41のディスクトレーの断面形状を説明する図38と同様の拡大側面図である。
【図43】 ディスクトレーのディスク載置部の第4の実施の形態を説明する斜視図である。
【図44】 図43のディスクトレーの断面形状を説明する図38と同様の拡大側面図である。
【図45】 ディスクトレーのディスク載置部の第5の実施の形態を説明する斜視図である。
【図46】 ディスクトレーのディスク載置部の第6の実施の形態を説明する斜視図である。
【図47】 ディスクトレーのディスク載置部の第7の実施の形態を説明する斜視図である。
【図48】 図47のH−H矢視での断面側面図である。
【図49】 従来のディスクドライブ装置の分解斜視図である。
【図50】 図49のディスクドライブ装置のディスクトレーの斜視図である。
【符号の説明】
12はメカデッキ、16はディスクトレー、17はトレー昇降ユニット、21はデータの記録及び/又は再生手段である光学ピックアップユニット、38はチャッキングプーリ、41はトレーガイド機構、51はローディング駆動機構、52はローディングモータ、57はピニオン、59は差動アーム、63はJ形ラック、65は差動機構、71、72はスライダーカム、77はカム機構、78はリンクアームである。

Claims (1)

  1. 装着されたディスク状記録媒体を回転駆動するスピンドルモータ及びその回転駆動されるディスク状記録媒体にデータを記録及び/又は再生する手段が搭載されたメカデッキと、
    上記メカデッキに上方から脱着可能に装着されて、そのメカデッキ内の上昇位置と下降位置との間で垂直方向に昇降駆動されるトレー昇降ユニットと、
    上記トレー昇降ユニットに前方から脱着可能に装着されて、そのトレー昇降ユニットの前方への引出し位置と内部への引込み位置との間で水平方向に出し入れ駆動されるディスクトレーと、
    上記トレー昇降ユニットに取り付けられて、そのトレー昇降ユニットに対する上記ディスクトレーの出し入れ駆動と、上記メカデッキに対するそのトレー昇降ユニット自体の昇降駆動とを順次に行う1モータ方式のローディング駆動機構とを備え、
    上記1モータ方式のローディング駆動機構が、
    上記ディスクトレーに平行状に形成されたJ形ガイド溝及びJ形ラックと、
    上記トレー昇降ユニットに取り付けられた1つのローディングモータと、
    上記トレー昇降ユニットに差動アームを介して揺動自在に取り付けられて上記J形ガイド溝に係合されたガイドピン及びそのガイドピンの外周に挿入されて上記J形ラックに係合され、かつ、上記ローディングモータによって正逆回転駆動されるピニオンと、
    上記トレー昇降ユニットに揺動自在に取り付けられて、上記差動アームによって揺動駆動されるリンクアームと、
    上記トレー昇降ユニットの左右両側に平行状に取り付けられて、上記リンクアームによって前後方向の互いに反対方向にスライド駆動される左右一対のスライダーカムと、
    上記左右一対のスライダーカムの左右両側と上記メカデッキの左右両側壁部の内側との間に形成されて、前後方向の傾斜が互いに反対方向に設定された左右一対のカム機構とによって構成されていることを特徴とするディスクドライブ装置。
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