JP4426807B2 - 昇降圧スイッチングレギュレータ制御回路及び昇降圧スイッチングレギュレータ - Google Patents
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Description
この発明は、昇降圧スイッチングレギュレータの昇圧時、降圧時の動作を入力電圧、出力電圧、出力電流の関係に応じて、容易に昇圧時、降圧時の動作切り換えが可能であるスイッチングレギュレータ制御回路、及び、スイッチングレギュレータに関する。
従来の昇降圧スイッチングレギュレータ回路例としては、図２に示すような回路が知られている。スイッチングレギュレータ制御回路１、降圧用スイッチ２、昇圧用スイッチ６、ダイオード７、ダイオード４、コイル３が接続されている。この回路は、スイッチ２、ダイオード７、コイル７の部分をみると従来の降圧スイッチングレギュレータ回路となる。また、コイル３、スイッチ６、ダイオード４の部分は従来の昇圧スイッチングレギュレータと同様の型となっていることがわかる。スイッチングレギュレータ回路１はＶｏｕｔ端子の電圧を検出し、入力電圧、出力電圧、出力電流の関係によって昇圧動作が必要な時は、スイッチングレギュレータ制御回路１によって昇圧用スイッチ６をオン、オフし制御することによりＶｏｕｔ端子電圧レベルを所望の電圧レベルまで昇圧する。この時、降圧用スイッチ２は常時オンしている。一方、入力電圧、出力電圧、出力電流の関係によって降圧動作が必要な時は、スイッチングレギュレータ制御回路１によって降圧用スイッチ２をオン、オフし制御することによりＶｏｕｔ端子電圧レベルを所望の電圧レベルまで降圧する。この時、降圧時昇圧用スイッチ６は常時オフしている。
次に、図２のスイッチングレギュレータ制御回路１の動作を図３にて説明する。出力電圧Ｖｏｕｔは分割抵抗１１と分割抵抗１２とで抵抗分割されＶａとして誤差増幅回路１３に入力される。また、基準電圧回路１０はＶｒｅｆとして誤差増幅回路１３に入力され、抵抗分割された電圧Ｖａとの差が増幅され、出力電圧レベルＶｅｒｒとして出力される。
次に、発振回路１４は三角波Ｖｏｓｃを出力し、降圧用比較回路１６とレベルシフト回路１５に入力される。レベルシフト回路１５に入力された三角波Ｖｏｓｃは、Ｖｏｓｃに同期した電圧レベルが異なるＶｏｓｃ１として出力され、昇圧比較回路１７へ入力される。誤差増幅回路Ｖｅｒｒの電圧レベルがＶｏｓｃと交わる電圧レベルであれば、降圧用比較回路から矩形波ＶｃｏｍｐＤが出力され図２に示す降圧用スイッチ２を制御し降圧動作をおこなう。このとき昇圧用スイッチ６はオフである。また、誤差増幅回路Ｖｅｒｒの電圧レベルがＶｏｓｃ１と交わる電圧レベルであれば、昇圧用比較回路から矩形波ＶｃｏｍｐＵが出力され図２に示す昇圧用スイッチ６を制御し降圧動作をおこなう。このとき、降圧用スイッチはオンである。誤差増幅回路１３は位相補償回路３８によって安定に保たれている（例えば、特許文献１参照。）。
特開２００２−２２１９２０号公報
しかしながら、従来の昇降圧スイッチングレギュレータは、誤差増幅回路を安定させるための位相補償回路が一つであるために、さまざまな入出力条件を想定した汎用品では、
昇圧から降圧までの広い出力電圧範囲全域で誤差増幅回路を安定させるための位相補償回路の定数を設定することが困難であるという課題を有していた。また、昇降圧スイッチングレギュレータの用途によっては、昇圧と降圧とで設定したい位相補償定数が異なる場合があり、使用条件が制限されてしまうという課題を有していた。本発明の目的は従来のこのような課題を解決するために考案されたものであり、昇圧から降圧までの幅広い出力電圧範囲で安定な誤差増幅回路を実現した昇降圧スイッチングレギュレータ制御回路及び昇降圧スイッチングレギュレータを提供するものである。
昇圧から降圧までの広い出力電圧範囲全域で誤差増幅回路を安定させるための位相補償回路の定数を設定することが困難であるという課題を有していた。また、昇降圧スイッチングレギュレータの用途によっては、昇圧と降圧とで設定したい位相補償定数が異なる場合があり、使用条件が制限されてしまうという課題を有していた。本発明の目的は従来のこのような課題を解決するために考案されたものであり、昇圧から降圧までの幅広い出力電圧範囲で安定な誤差増幅回路を実現した昇降圧スイッチングレギュレータ制御回路及び昇降圧スイッチングレギュレータを提供するものである。
上記課題を解決するために、本発明の昇降圧スイッチングレギュレータ制御回路及び昇降圧スイッチングレギュレータでは誤差増幅回路に設けられている位相補償回路を複数とし、入出力条件を検出して最適な位相補償回路に切り替えるための選択回路を設けた構成とした。また、上記複数の位相補償回路を昇降圧スイッチングレギュレータ制御回路の外部で構成し、用途に応じて適当な位相補償定数を設定できる構成とした。
本発明の昇降圧スイッチングレギュレータ制御回路及び昇降圧スイッチングレギュレータでは誤差増幅回路に設けられている位相補償回路を複数とし、入出力条件を検出して最適な位相補償回路に切り替えるための選択回路を設けた構成とし、また、上記複数の位相補償回路を昇降圧スイッチングレギュレータ制御回路の外部で構成し、用途に応じて適当な位相補償定数を設定できる構成としたことにより、従来の昇降圧スイッチングレギュレータの課題を解決し、昇圧から降圧までの幅広い出力電圧範囲で安定な誤差増幅回路を実現した昇降圧スイッチングレギュレータ制御回路及び昇降圧スイッチングレギュレータを提供できる効果を有する。
本発明の昇降圧スイッチングレギュレータ制御回路及び昇降圧スイッチングレギュレータでは上記手段により、従来よりも位相補償の選択肢が広がった。例えば昇圧と降圧とで位相補償回路を切り替えることで昇圧から降圧までの幅広い出力電圧範囲で安定な誤差増幅回路を実現でき、昇圧から降圧までの幅広い出力電圧範囲で安定な誤差増幅回路を実現した昇降圧スイッチングレギュレータ制御回路及び昇降圧スイッチングレギュレータを提供できる。
以下に、本発明を図面に基づいて説明する。図１は本発明のスイッチングレギュレータ制御回路の実施例を示す回路ブロック図である。図１においては、分割抵抗１１と分割抵抗１２と誤差増幅回路１３と基準電圧回路１０と発振回路１４と降圧用比較回路１６とレベルシフト回路１５と昇圧比較回路１７と位相補償回路１８と位相補償回路１９と選択回路２０とで構成され、さらに、選択回路２０は電圧検出回路２１とスイッチ回路２２とで構成されている。図1のスイッチングレギュレータ制御回路は図２の中のスイッチングレギュレータ制御回路１に置き換えて、昇降圧スイッチングレギュレータ回路として動作させることができる。
図１のスイッチングレギュレータ制御回路の動作を説明する。出力電圧Ｖｏｕｔは分割抵抗１１と分割抵抗１２とで抵抗分割されＶａとして誤差増幅回路１３に入力される。また、基準電圧回路１０はＶｒｅｆとして誤差増幅回路１３に入力され、抵抗分割された電圧Ｖａとの差が増幅され、出力電圧レベルＶｅｒｒとして出力される。次に、発振回路１４は三角波Ｖｏｓｃを出力し、降圧用比較回路１６とレベルシフト回路１５に入力される。レベルシフト回路１５に入力された三角波Ｖｏｓｃは、Ｖｏｓｃに同期した電圧レベルが異なるＶｏｓｃ１として出力され、昇圧比較回路１７へ入力される。誤差増幅回路Ｖｅｒｒの電圧レベルがＶｏｓｃと交わる電圧レベルであれば、降圧用比較回路から矩形波ＶｃｏｍｐＤが出力され図２に示す降圧用スイッチ２を制御し降圧動作をおこなう。このとき昇圧用スイッチ６はオフである。また、誤差増幅回路Ｖｅｒｒの電圧レベルがＶｏｓｃ１と交わる電圧レベルであれば、昇圧用比較回路から矩形波ＶｃｏｍｐＵが出力され図２に示す昇圧用スイッチ６を制御し降圧動作をおこなう。このとき、降圧用スイッチはオンである。
ここで、誤差増幅回路１３は位相補償回路１８と位相補償回路１９によって安定に保たれている。電圧検出回路２１はＶｅｒｒの電圧レベルを検出しており、スイッチングレギュレータ制御回路が昇圧しているか降圧しているかを判定できるようになっている。この電圧検出回路２１の出力により、スイッチ回路２２を切り替えて昇圧の場合には位相補償回路１８を、また、降圧の場合には位相補償回路１９を使用するように選択回路２０が動作する。したがって、位相補償回路１８は昇圧専用、一方位相補償回路１９は降圧専用の定数を設定することができるため、本発明のスイッチングレギュレータ制御回路は従来よりもより広い入出力範囲でスイッチングレギュレータを安定に動作させることができるようになった。
図４は本発明のスイッチングレギュレータ制御回路の他の実施例を示す回路ブロック図である。電圧検出回路２１の代わりに任意の入力電圧Vinを検出できる電圧検出回路４１が設けられている。その他は図１と同様である。図1のスイッチングレギュレータ制御回路が昇降圧の切り替え時に位相補償１８、１９を切り替えるのに対し、図４のスイッチングレギュレータ制御回路では任意の入力電圧により位相補償１８、１９を切り替えることができる。したがって、低入力電圧用と高入力電圧用の位相補償定数を設定することにより、従来よりもより広い入出力範囲でスイッチングレギュレータを安定に動作させることができるようになった。
また、図示はしないが、位相補償回路１８、１９は2種類だけではなく3種類以上設けることも可能である。それに応じて選択回路２０の選択機能を変えることで、さまざまな条件に応じた位相補償切り替えが可能となる。例えば、外部にセンス抵抗がある場合にはセンス抵抗に発生する電圧を検出して出力電流に応じて位相補償を切り替えることも可能である。
図５は本発明の昇降圧スイッチングレギュレータ制御回路及び昇降圧スイッチングレギュレータの他の実施例を示す回路ブロック図である。スイッチングレギュレータ制御回路１の代わりにスイッチングレギュレータ制御回路５１と位相補償回路１８と位相補償回路１９とが設けられている。その他は図２と同様である。スイッチングレギュレータ制御回路５１は図1のスイッチングレギュレータ制御回路から位相補償回路１８と位相補償回路１９を除いた構成となっている。すなわちスイッチングレギュレータ制御回路５１では位相補償回路１８と位相補償回路１９を外部で構成し、アプリケーションに応じて適当な位相補償定数を設定できるようになっている。このように複数の位相補償を外部で設定でき、さらに入出力の条件に応じて位相補償を切り替え選択できるようにしたことで、従来よりもより広い入出力範囲およびより多くのアプリケーションでスイッチングレギュレータを安定に動作させることができるようになった。
１、５１ 昇降圧スイッチングレギュレータ制御回路
２、 降圧用スイッチ
３、 昇圧用スイッチ
５、 負荷
１０、 、基準電圧回路
１１、１２ 分割抵抗
１３ 誤差増幅回路
１４ 発振回路
１５ レベルシフト回路
１６ 降圧用比較回路
１７ 昇圧用比較回路
１８、１９、３８ 位相補償回路
２０ 選択回路
２１、４１ 電圧検出回路
２２ スイッチ回路
２、 降圧用スイッチ
３、 昇圧用スイッチ
５、 負荷
１０、 、基準電圧回路
１１、１２ 分割抵抗
１３ 誤差増幅回路
１４ 発振回路
１５ レベルシフト回路
１６ 降圧用比較回路
１７ 昇圧用比較回路
１８、１９、３８ 位相補償回路
２０ 選択回路
２１、４１ 電圧検出回路
２２ スイッチ回路
Claims (2)
- 入力電圧を所定の出力電圧に昇圧、または降圧して出力する昇降圧スイッチングレギュレータであって、
前記出力電圧に基づいた電圧と基準電圧を入力し、それらを比較した結果を増幅した電圧Ｖｅｒｒを出力する誤差増幅回路と、
三角波を出力する発振回路と、
前記電圧Ｖｅｒｒと前記三角波とを元に前記入力電圧を昇圧するための昇圧用比較回路と、
前記電圧Ｖｅｒｒと前記三角波とを元に前記入力電圧を降圧するための降圧用比較回路と、
前記誤差増幅回路の動作を安定に保つための複数の位相補償回路と、
前記複数の位相補償回路のうちの一つまたは複数を選択する選択回路と、を備え、
前記選択回路は、前記電圧Ｖｅｒｒを検出して、前記昇圧時と前記降圧時とで前記複数の位相補償回路を切り替えることを特徴とする昇降圧スイッチングレギュレータ制御回路。 - 請求項１に記載の昇降圧スイッチングレギュレータ制御回路と、
前記昇圧用比較回路の出力信号で制御される昇圧用スイッチと、
前記降圧用比較回路の出力信号で制御される降圧用スイッチと、
前記昇圧用スイッチ及び前記降圧用スイッチで制御されるコイルと、
を設けたことを特徴とする昇降圧スイッチングレギュレータ。
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