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JP4419574B2 - ラックピニオン式操舵装置 - Google Patents

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JP4419574B2
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Description

本発明は、自動車用の操舵装置の一形式として広く採用されているラックピニオン式操舵装置に関する。
車両用の操舵装置として広く用いられているラックピニオン式操舵装置は、ステアリングホイール等の操舵部材に連結され、周面にピニオン歯が設けられたピニオン軸と、車体の左右方向に延設され、その中途部外面に適長に亘ってラック歯が設けられたラック軸とを備え、運転者による操舵部材の操作に応じた前記ピニオン軸の回転を前記ラック軸の軸長方向の移動に変換し、該ラック軸の左右両端に各別のタイロッドを介して連結された操舵用の車輪(一般的には左右の前輪)を操舵せしめる構成となっている。
このようなラックピニオン式操舵装置においては、ピニオン軸に設けられたピニオン歯とラック軸に設けられたラック歯との噛合状態を適正に保ち、運転者に快適な操舵感を与えることを目的として、従来から、前記ピニオン歯及びラック歯の歯諸元(圧力角、モジュール、歯数等)に対して種々の提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。
特公昭62−38579号公報
以上の如きラックピニオン式操舵装置において、ピニオン軸に設けられるピニオン歯の歯諸元は、搭載される車両側から与えられる設計条件を満たすべく、具体的には、ピニオン軸一回転当たりのラック軸の移動量、即ち、ストロークレシオにより拘束される長さの円周上において、要求される負荷条件に耐え得る強度を確保すべく選定される。
ここで前記歯諸元のうちの圧力角は、多くの場合、JIS(日本工業規格)において規定されている標準値(20°又は14.5°)とされ、この標準値を用いた場合、車両において一般的なストロークレシオ(35〜60mm/rev)の下で選定される他の歯諸元は、モジュールが2.5前後、また歯数が5枚となる。
ところが、ラックピニオン式操舵装置においては、ピニオン歯とラック歯との噛合部におけるラトル音を低減し、操舵感の悪化を防ぐことを目的として、ばね荷重を利用した予圧手段によりラック軸をピニオン軸に向けて押圧付勢し、前記ピニオン歯及びラック歯をバックラッシなしに噛合させるという特殊な噛合形態が採用される。
このようなピニオン歯の歯諸元を、前述した如く比較的小さい標準圧力角の下で選定した場合、前記予圧手段の作用によりピニオン歯の噛み込みが顕著となり、ラック歯との噛み合い摩擦が大きくなって、ピニオン軸に連結された操舵部材を操作する運転者に路面からの反力が伝わり難くなり、操舵感の悪化を招来し、例えば、路面反力が小さい低μ路の高速走行時に、微小な操舵の修正が難しくなるという不具合があり、この不具合の改善のため、前記予圧手段に厳しい予圧管理が要求されるという問題がある。
また、前述の如く選定されるピニオン軸の歯数は少なく(5枚)、このようなピニオン軸のピニオン歯をラック歯と噛合させた場合、正規の噛合位置を超えたラック歯の歯先がピニオン歯の歯元をえぐるように干渉する現象、所謂、トロコイド干渉が発生し、ピニオン歯とラック歯との噛み合い摩擦が更に大きくなって、前述した不具合が更に助長されることとなる上、トロコイド干渉が顕著に発生した場合、ピニオン歯の歯元の肉厚がラック歯の歯先との摩擦により経時的に減少して、該ピニオン歯の強度低下を引き起し、所望の耐久時間の経過前に破損に至る虞れさえある。
更には、操舵部材とピニオン軸とを連結するコラム軸の中途に操舵補助用のモータを備え、該モータの回転力をピニオン軸に伝えて前述の如くなされる操舵を補助する構成としたコラムアシスト式の電動パワーステアリング装置においては、ピニオン軸に設けられたピニオン歯には、運転者により操舵部材に加えられる操舵トルクに加えて、前記モータの回転トルクが付加されるため、前述した破損の虞れが増す上、前記モータの回転がピニオン軸を介してラック軸に伝えられる際の応答性が悪化し、良好な操舵感が得られなくなるという問題がある。
前記特許文献1には、共に斜歯として形成されたピニオン歯及びラック歯の噛合部においてラック軸の軸回りの回動変位に伴ってピニオン歯との間に発生する食い付き現象を防止することを目的とし、ラック歯の捩れ角及び圧力角をラック軸の断面形状との関係から選定する方法が示されているに過ぎず、噛み合い摩擦及びトロコイド干渉に起因する前述した問題を緩和する対策とはなり得ない。
また、トロコイド干渉の発生を防止するため、従来においては、ピニオン歯及び該ピニオン歯に噛合するラック歯を、ピッチ円よりも歯先側の歯丈が1モジュールよりも小さい「低歯」として、所定のクリアランスを確保する対策が施されているが、この場合、ラック歯及びピニオン歯間に1以上の正面噛み合い率を確保することが難しくなり、噛み合いが不連続となって、操舵のためのラック軸の滑らかな移動が阻害されるという新たな不具合が発生する。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、大なる圧力角の採用によりラック歯との噛み合い摩擦を低減し、この圧力角の下での他の歯諸元の適正な設定がなされたピニオン歯を構成し、長期に亘って滑らかで良好な操舵感を安定して実現し得るラックピニオン式操舵装置を提供することを目的とする。
本発明の第1発明に係るラックピニオン式操舵装置は、ピニオン軸の周面に設けたピニオン歯とラック軸の外面に設けたラック歯とをバックラッシなしに噛合させてあり、操舵部材に連結された前記ピニオン軸の回転を前記ピニオン歯及びラック歯の噛合部を介して前記ラック軸に伝え、該ラック軸を所定のストロークレシオにて軸長方向に移動させて操舵を行わせる構成としたラックピニオン式操舵装置において、前記ピニオン歯は、24°≦α≦30°なる範囲内にて設定された圧力角αと、該圧力角α及び前記ストロークレシオを用いて所定の設計条件を満たすべく選定され、夫々が下記の範囲内に収まるモジュールm、歯数z、歯丈h及び捩れ角βを備えており、前記ピニオン歯は、歯形方向に、前記ラック歯との噛み合い応力が増す向きの圧力角誤差を設けると共に、中央が凸となる歯形修正を施してある修正歯面形状を備えることを特徴とする。
モジュールm : 1.8≦m≦2.0
歯数z : 7≦z≦13
歯丈h : 2m≦h≦2.5m
捩れ角β : β≦35°
本発明においては、ピニオン軸に設けられるピニオン歯の圧力角αを、標準圧力角よりも十分に大きい24°≦α≦30°の範囲にて選定し、ラック歯の押し付けによる予圧下での噛み合い摩擦を軽減し、滑らかな伝動を可能とする。更に、ピニオン歯に歯形方向の圧力角の補正を加えた修正歯面形状を採用し、操舵時のトルク変動の原因となる歯当たりを改善して操舵感の向上を図り、また歯面の摩耗を均等化して、ピニオン歯の強度不足を補う。圧力角αの上限値である30°は、加工上の制約による。このように選定された圧力角αとストロークレシオとを用い、モジュールm及び歯数zを、トロコイド干渉クリアランス及び歯先の歯厚を確保するという幾何学的条件を満たし、また歯元の曲げ強さ及び歯面の疲れ強さを確保するという強度的制約条件を満たすように選定し、このとき、転位を小さくし、噛み合い部での滑り変動を低く抑えるべく歯丈hを選定し、またピニオン軸の支持軸受の負荷を軽減すべく捩れ角βを選定して歯諸元を決定し、バックラッシなしに噛み合うラック歯を備えるラック軸への伝動を滑らかに、しかも確実に行わせて良好な操舵感を実現する。
また本発明の第2発明に係るラックピニオン式操舵装置は、第1発明におけるピニオン歯が、歯筋方向にクラウニングを施してある修正歯面形状を備えることを特徴とし、本発明の第3発明に係るラックピニオン式操舵装置は、前記圧力角α、捩れ角β、モジュールm及び歯数zの組み合わせは、前記ラック歯及びピニオン歯のトロコイド干渉クリアランスが0.3mm以上であることを条件として選定してあることを特徴とする。
第2発明においては、歯筋方向のクラウニングを施した修正歯面形状を採用し、第1発明における圧力角の補正と併せて操舵時のトルク変動の原因となる歯当たりを改善して操舵感の向上を図り、また歯面の摩耗を均等化して、ピニオン歯の強度不足を補う。
第3発明においては、圧力角α、捩れ角β、モジュールm及び歯数の組み合わせを、トロコイド干渉クリアランスが0.3mm以上となるように選定し、加工誤差の影響及び噛み合い時の歪の影響を含めてトロコイド干渉を排除した噛み合いを実現する。
また本発明の第4発明に係るラックピニオン式操舵装置は、前記操舵部材と前記ピニオン軸との間に操舵補助用のモータを備え、該モータの回転力を前記ピニオン軸に伝えて該ピニオン軸の回転に応じてなされる操舵を補助する電動パワーステアリング装置として構成してあることを特徴とする。
この発明においては、ピニオン歯とラック歯との噛合部に、運転者による操舵部材への作用力及びモータの発生力が併せて加わる電動パワーステアリング装置において上述した歯諸元を有するピニオン歯を採用し、歯の折損の虞れを解消し、また噛み合い摩擦の影響による応答性の悪化を防止して、良好な操舵感を実現する。
本発明に係るラックピニオン式操舵装置においては、ピニオン軸に設けたピニオン歯の歯諸元の適正な選定と修正歯面形状の採用とにより、ラック軸に設けたラック歯とのバックラッシなしの噛合を、可及的に小なる噛み合い摩擦下にてトロコイド干渉を伴うことなく実現することができ、滑らかで良好な操舵感を長期に亘って安定して実現することが可能となる等、本発明は優れた効果を奏する。
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係るラックピニオン式操舵装置の全体構成を示す模式図である。図中1はラック軸であり、該ラック軸1は、円筒形をなすラックハウジング10の内部に軸長方向への移動自在に支持され、図示しない車体の左右方向に延設されている。ラックハウジング10の両側に突出するラック軸1の両端は、操舵用の車輪としての左右の前輪11,11のナックルアーム12,12に各別のタイロッド13,13を介して連結されている。
ラックハウジング10の一側端部近傍には、これと軸心を交叉させてピニオンハウジング20が連設されており、該ピニオンハウジング20の内部には、軸回りでの回転自在にピニオン軸2が支持されている。ピニオン軸2の一部は、ピニオンハウジング20の上方に適長突出させてあり、この突出端は、コラム軸21を介して操舵部材としてのステアリングホイール22に連結されている。
ピニオンハウジング20の内部に延設されたピニオン軸2の下半部は、適長に亘って大径化され、この大径部の外周面にピニオン歯4が形成されている。またラックハウジング10の内部に支持されたラック軸1には、ピニオン軸2との対向部を含めた適長に亘ってラック歯3が形成されており、このラック歯3は、ピニオン軸2の周面に設けられたピニオン歯4に噛合させてある。
以上の構成により、操舵のためにステアリングホイール22が回転操作された場合、該ステアリングホイール22にコラム軸21を介して連結されたピニオン軸2が回転し、この回転が、ピニオン歯4とラック歯3との噛合部においてラック軸1の軸長方向の移動に変換されてラック軸1が左右両方向に移動する。
このようなラック軸1の移動は、該ラック軸1の両端に連結されたタイロッド13,13を介して左右のナックルアーム12,12に伝達され、これらのナックルアーム12,12の押し引きにより左右の前輪11,11が、ステアリングホイール22の操作方向に、操作量に対応する角度となるまで転舵されて操舵がなされる。
本図に示すラックピニオン式操舵装置は、以上の如く行われる操舵を補助するモータ5を備える電動パワーステアリング装置として構成されている。操舵補助用のモータ5は、コラム軸21を支持する円筒形をなすコラムハウジング23の下端部近傍の外周に、内部のコラム軸21と略直交するように取付けられ、コラムハウジング23の内側に構成された図示しないウォームギヤ減速装置に連動連結されており、操舵補助用のモータ5の回転は、前記ウォームギヤ減速装置により減速されてコラム軸21に伝達されるようになしてある。
またコラムハウジング23の内部には、モータ5の取付け部よりも上位置に、コラム軸21に加わる回転トルク(操舵トルク)を検出するトルク検出装置24が構成されており、該トルク検出装置24により検出される操舵トルクは、操舵補助用のモータ5の駆動制御に用いられている。
以上の構成により、操舵のためにステアリングホイール22が回転操作された場合、これに伴ってコラム軸21に加わる操舵トルクがトルク検出装置24により検出され、この検出トルクに基づいて駆動制御されるモータ5の回転力がコラム軸21に加わり、該コラム軸21からピニオン軸2に伝達されて、ラック軸1に軸長方向の移動力が加えられ、前述の如くなされる操舵が補助される。
本発明に係るラックピニオン式操舵装置の特徴は、以上の如く、ステアリングホイール22の操作力及びモータ5の回転力が負荷された状態で回転するピニオン軸2におけるピニオン歯4の形成態様にある。
図2は、ラック軸1とピニオン軸2との交叉部近傍の拡大図である。本図に略示するようにピニオン軸2に設けられたピニオン歯4は、該ピニオン軸2の軸心線に対して所定の捩れ角βを有する捩れ歯として形成されている。またラック軸1に設けられたラック歯3は、該ラック軸1の軸長方向と直交する方向に対して前記捩れ角βに対応する角度を有して傾斜する斜歯として形成されており、ピニオン軸2との交叉部においてピニオン歯4と噛合されている。
図3は、ラック歯3とピニオン歯4との噛合部の横断面図である。本図に示す如くラック歯3は、圧力角、即ち、歯形方向に対して歯面がなす角度がαとしてあり、このラック歯3に噛合するピニオン歯4の圧力角も同じくαである。
ここでラック軸1は、ばね荷重を利用した公知の予圧手段によりピニオン軸2に向けて押圧付勢されており、ラック歯3とピニオン歯4とは、図3に示す如く、バックラッシなしに噛合されている。これにより、例えば、ステアリングホイール22の反転操作による操舵方向の転換時、ラック軸1からの逆入力の作用時等に、ラック歯3とピニオン歯4との噛合部に歯同士の衝突によって発生するラトル音を軽減することができる。
一方、バックラッシなしに噛み合わされたラック歯3とピニオン歯4との間の噛み合い摩擦は大きく、この噛み合い摩擦の影響がコラム軸21を介してピニオン軸2に連結されたステアリングホイール22に伝わり、該ステアリングホイール22を操作する運転者に体感されて操舵感の悪化を招来するという問題がある。
このような噛み合い摩擦を軽減して良好な操舵感を得るためには、ピニオン歯4(及びラック歯3)の圧力角αを大とし、バックラッシなしに噛合するラック歯3とピニオン歯4との間のクサビ効果が弱めることが有効である。また一方、圧力角αには、加工上の制約による上限が存在し、30°を超える圧力角αの採用は難しい。本願発明に係るラックピニオン式の操舵装置においては、加工上の制約を受けずに噛み合い摩擦を可及的に軽減することを目的とし、ピニオン歯4の圧力角αを、JISに規定された標準圧力角よりも十分に大きい24°≦α≦30°なる範囲内にて選定する。
またラックピニオン式の操舵装置においては、これが装備される車両の側からの要求として、ピニオン軸2一回転当たりのラック軸1の移動量を示すストロークレシオSが与えられる。このストロークレシオSは、一般的な車両において、35mm≦S≦60mmなる範囲内に存在する。
ピニオン歯4の他の歯諸元としてのモジュールm、歯数z、歯丈h及び捩れ角βは、前述した圧力角α及びストロークレシオSの範囲内において、これらを用いて以下の手順により選定される。
図4は、ピニオン歯4の歯諸元の選定手順を示すフローチャートである。この選定に際しては、まず、圧力角α及びストロークレシオSを設定する(ステップ1)。
圧力角αは、歯切り用の工具によって採用可能な角度が制限されることから、例えば、前述した下限値(=24°)を初期値として設定し、この初期値から上限値(=30°)に至るまで、工具による制限下にて定まるピッチ毎に設定値を変えて以下の手順を実行する。またストロークレシオSは、実際の設計においては、操舵装置が装備される車両側からの設計要求として与えられる固定値であるが、ここでは、モジュールm及び歯数zの適正範囲を定めるために、下限値(=35mm)から上限値(=60mm)に至るまで段階的に設定値を変えて以下の手順を実行する。
以上の如く圧力角α及びストロークレシオSの設定を終えた後、これらの設定値を用いてピニオン歯4のモジュールm及び歯数zを算出する(ステップ2)。この算出は、ピニオン歯4が形成されるピニオン軸2の外径、ピニオン軸2とラック軸1との軸間距離等の周辺寸法と、前記圧力角α及びストロークレシオSとを用いた公知の手順によりなされ、モジュールm及び歯数zは、整数に限定される複数の歯数zと、対応するモジュールmとの組み合わせとして与えられる。
次いで、ピニオン歯4の捩れ角βを所定の上限角度以下の範囲内にて複数設定し(ステップ3)、また歯丈hを、モジュールmを含む所定の範囲内にて複数設定する(ステップ4)。
捩れ角βの上限角度は、ピニオン歯4を備えるピニオン軸2をピニオンハウジング20内に支持する軸受のスラスト負荷能力により決定されるが、一般的に40°前後とされる。
一方捩れ角βが小さい場合、ピニオン歯4とラック歯3との歯筋方向の噛み合い長さが短くなり、後述する強度条件を満たし難くなることから、実際の設計においては、上限角度に近い30°〜35°なる範囲の捩れ角βが採用されるが、ここでは、モジュールm及び歯数zの適正範囲を定めるために、上限角度(=40°)から下限角度(=0°)までの全範囲に亘って捩れ角βを設定し、以下の手順を実行する。
歯丈hは、2m≦h≦2.5m(mはモジュール)なる範囲内にて設定する。この範囲は、歯先側に1モジュール前後の歯丈を確保して並歯(h=2.25m)に近い歯形形状を採用し、ピニオン歯4及びラック歯3の噛合部に1以上の正面噛み合い率を確保して不連続な噛み合いの発生を緩和すべく決定されている。
次いで、ステップ2にて算出されたモジュールm及び歯数zに、ステップ3、4にて設定された各複数の捩れ角β及び歯丈hを順次組み合わせて定まる歯諸元の夫々について、所定の幾何学的条件を満たすか否かを判定し(ステップ5)、更に、所定の強度条件を満たすか否かを判定して(ステップ6)、両条件を共に満たす歯諸元のみを集積する(ステップ7)。次いで、圧力角α及びストロークレシオSの設定が全範囲に亘ってなされたか否かを判定し(ステップ8、9)、設定が完了していない場合、ステップ1に戻り、圧力角α及びストロークレシオSの再設定を行って同様の手順を繰り返す。
ステップ5において判定の基準となる幾何学的条件の一つは、ピニオン歯4とラック歯3とが干渉することなく噛み合わせ可能であるか否かであり、他の一つは、ピニオン歯4の歯先に十分な歯厚が確保されているか否かである。前者の条件、即ち、噛み合わせの可否は、例えば、次式により算出されるトロコイド干渉クリアランスが0.3mm以上確保されるかによって判定する。
Figure 0004419574
式中のXは、転位係数であり、ピニオン歯4に設定される転位量をモジュールmで除した値として与えられる。またtは、トロコイド干渉クリアランスであり、図3に示す如きラック歯3とピニオン歯4の噛合状態において、所定の噛合位置を超えたラック歯3の歯先がピニオン歯4の歯元をえぐるように干渉する現象、所謂、トロコイド干渉が生じるか否かを示す指標値として用いられる。
図5は、トロコイド干渉クリアランスtの説明図である。図中のP1 は、、ピニオン歯4の基礎円を示し、P2 は、ピニオン歯4の歯先円を示している。また図中のR1 は、ラック歯3の基礎円を示し、R2 は、ラック歯3の歯先円を示している。更に図中のαbsは、噛み合い圧力角であり、ラック歯3とピニオン歯4との噛合部における噛み合い圧力角αbsは、ラック歯3及びピニオン歯4の圧力角αと等しい。
図5(a)には、ピニオン歯4の基礎円P1 と歯先円P2 との直径差が大きい場合が示され、図5(b)には、前記直径差が小さい場合が示されている。トロコイド干渉クリアランスtは、噛み合い中心線の一側に噛み合い圧力角αbsだけ傾斜した噛み合い線bがピニオン歯4の基礎円P1 と交わる点aと、ラック歯3の歯先円R2 との間の距離として与えられる。
ここで、噛み合い圧力角αbsが同一であるという条件下において、図5(a)中の交点aは、ラック歯3の歯先円R2 よりも内側(歯元側)に位置するのに対し、図5(b)中の交点aは、ラック歯3の歯先円R2 よりも外側に位置しており、ラック歯3とピニオン歯4とのトロコイド干渉は、図5(a)に示す状態において発生する。
(1)式におけるトロコイド干渉クリアランスtは、図5に示すラック歯3とピニオン歯4との幾何学的な位置関係に基づいて、図5(a)に示す状態において負となり、図5(b)に示す状態において正となる値であり、ステップ5においては.前述の如く設定された圧力角α、捩れ角β、モジュールm及び歯数zを(1)式に代入してトロコイド干渉クリアランスtを順次求め、この値が、前述の如く0.3mm以上であるものを噛み合わせ可として判定する。トロコイド干渉クリアランスtの下限値を0.3mmとしてあるのは、ピニオン歯4及びラック歯3の加工誤差の影響を排除し、しかも、前述した動作中にピニオン歯4又はラック歯3に発生する歪の影響を排除するためである。
また後者の条件、即ち、歯先歯厚の良否は、歯切り後の熱処理時における焼入れ過剰の防止のために設定される条件であり、例えば、次式により算出されるピニオン歯4の歯先歯厚(歯直角方向)sknが、動力伝達歯車の設計しきい値として用いられている0.3m(mはモジュール)以上確保されているか否かによって判定することができる。
Figure 0004419574
式中のsk は、ピニオン歯4の正面円弧歯厚であり、rk は、ピニオン歯4の歯先円半径、βk は、ピニオン歯4の歯先円上での捩れ角である。またαksは、歯先位置に相当する歯車回転角度であり、αs は、基準ピッチ円上の圧力角であって、これらは、次式により求められる。
Figure 0004419574
なおrg は、ピニオン歯4の基礎円半径である。ステップ5においては.前述の如く設定された圧力角α、歯数z及び捩れ角βを(2)(3)(4)式に代入してピニオン歯4の歯先歯厚(歯直角方向)sknを順次求め、この値が、前述の如く0.3m以上であるものを歯先歯厚が良であると判定する。なお、歯先歯厚が小さくなり易いピニオン歯4においては、熱処理に浸炭焼き入れを採用し、その上、歯先にフルトッピングを施して鋭角部をなくし、熱処理時における焼入れ過剰(オーバヒート)を軽減するのが望ましい。
一方ステップ6において判定の基準となる強度条件の一つは、ピニオン歯4の歯元の曲げ強さであり、他の一つは、歯面の疲れ強さである。歯元の曲げ強さは、平歯車において曲げ応力σB の計算式として用いられている下式(ルイスの式)を用いて評価する。
Figure 0004419574
式中のFN は、歯面法線荷重であり、ラックピニオン式の操舵装置が装備される車両側からの設計条件として与えられる。また式中のωは、荷重線と歯形中心線とのなす角の余角、hF は、荷重線と歯形中心線との交点から危険断面までの距離F は、危険断面の歯厚であって、これらは、はす歯のピニオン歯4の場合、次式により求められる。
Figure 0004419574
なお式中のα0 は、工具の圧力角、ρ0 は、工具の歯先丸み半径、ha は歯末の歯丈であり、θは、下式により求められる。
Figure 0004419574
一方歯面の疲れ強さは、ヘルツの弾性接触論を適用して、下式により求められる歯面接触応力σH を用いて評価する。
Figure 0004419574
式中のEは、歯車材料の縦弾性係数、z1 は、小歯車の歯数、z2 は、大歯車の歯数、βg は、基礎円筒捩れ角、Nb は、歯幅有効度、εs は、正面噛み合い率、bは、軸直角歯幅、αbsは、正面噛み合い圧力角である。また、Pn は、歯直角方向の接線荷重、db は、小歯車噛み合いピッチ円直径であって、夫々下式による求められる。
Figure 0004419574
ステップ6においては.前述の如く圧力角α、歯数z及び捩れ角βが設定されたピニオン歯4において、(5)式により算出される曲げ応力σB と(12)式により算出される歯面接触応力σH とが、材料の許容応力を超えないものを強度条件を満たすと判定する。
以上の手順により24°≦α≦30°なる範囲内に存在する圧力角αと、35〜60mmなる範囲内に存在する一般的なストロークレシオSとを有する条件下において、良好な噛み合いが可能であり、しかも十分な曲げ強さ及び疲れ強さを有するピニオン歯4の歯諸元が決定されることとなり、この歯諸元は、
モジュールm : 1.8≦m≦2.0
歯数z : 7≦z≦13
歯丈h : 2m≦h≦2.5m
捩れ角β : β≦35°
となる。
例えば、圧力角α=27°である場合、ストロークレシオSが40mm/revである一般的な設計条件下において、捩れ角β=33°とした場合、ピニオン歯4の最適な歯諸元は、モジュールmが1.8mmとなり、歯数zが図3に示す如く7枚となる。
ここで、前述した設計条件下において従来一般的に採用されているピニオン歯4の標準的な歯諸元は、圧力角α=14.5°、モジュールm=2.5、歯数z=5である。本発明における歯諸元は、モジュールmが小さく、歯数zが多くなっており、小サイズのピニオン歯4を多数枚備える構成となっている。
このようなピニオン歯4の歯諸元を備える本発明に係るラックピニオン式操舵装置において、ラック軸1に負荷を加えない状態でピニオン軸2を回転させるために必要な回転トルクを測定する試験を行った結果、必要な回転トルクは0.4Nmであったのに対し、前述した標準的な歯諸元を備える従来のラックピニオン式操舵装置において同様の試験を行った結果、必要な回転トルクは1.2Nmであった。
この回転トルクは、ラック歯3とピニオン歯4との間の噛み合い摩擦を示すものであり、本発明に係るラックピニオン式操舵装置によれば、試験時における条件設定の誤差を考慮に入れたとしても、噛み合い摩擦の大幅な低減が可能となることが明らかであり、ステアリングホイール22を操作する運転者に路面からの反力が直接的に伝わるようになり、例えば、路面反力が小さい低μ路の高速走行時における操舵感の向上を実現することができる。
また本発明に係るラックピニオン式操舵装置においては、前述した歯諸元の採用により、ピニオン歯4の歯元強度の低下が予想されるが、この低下は、大なる圧力角αの採用により歯元の歯幅が増大し、また歯数zの増加により正面噛み合い率が大きくなることにより緩和されるから、標準的な歯諸元を採用した場合に比して大幅な歯元強度の低下は生じず、前述の如くステアリングホイール22の操作力及びモータ5の回転力が負荷される電動パワーステアリング装置における耐久試験によっても十分な耐久性を有することが確かめられている。
なお歯元強度の低下を補うためには、次に述べる歯面形状の修正を併用するのが望ましい。図6は、望ましい歯面形状の修正形態を示す説明図である。本図は、ピニオン歯4の歯面を縦横にメッシュ分割して示す図であり、この歯面は、歯形方向には、歯先の圧力角が歯元の圧力角よりも大きい負の圧力角誤差を設定し、ラック歯3との噛み合い応力が増す方向の圧力角誤差を与えた上で、中央が凸となる歯形修正が施され、また歯筋方向には、クラウニングが施された修正歯面形状となっている。
このような歯面形状の修正により、ピニオン歯4の歯面における接触応力の分布を、歯筋方向及び歯形方向に均等化することができ、歯面の偏摩耗を防止して歯元強度の不足を補い、耐久性の向上を図ることができる。なお、前述した歯諸元を有するピニオン歯4において、前記クラウニングの適正量は、中央部での最大値が10μm前後であり、前記歯厚誤差の適正量は、歯先部での最大値が20μm前後である。
図7は、歯面形状修正の効果を調べるべく、所定の耐久試験の実施後におけるピニオン歯4の歯面の摩耗量を測定した結果を示す図である。図中に白抜きして示す棒グラフは、前述した歯面形状の修正を行った場合の結果を、また図中にハッチングを施して示す棒グラフは、歯面形状の修正を行わなかった場合の結果を夫々示しており、更に、図中にクロスハッチを施して示す棒グラフは、歯筋方向のクラウニングのみを実施した場合の結果を示している。
図の左側の3組の棒グラフは、基礎円近傍での歯筋方向の摩耗量の分布を示しており、左側から順に、ピニオン軸2の先端側の歯当たり境界部近傍、ピニオン軸2の歯筋方向の中央部近傍、及びピニオン軸2の基端側の歯当たり境界部近傍での測定値を夫々示してある。これらにより、クラウニングのみを行った場合、摩耗量の総量は歯面形状修正を行わなかった場合と同程度であるが、摩耗量の分布が歯筋方向に均等化されていることが明らかであり、前述した歯面形状修正を行った場合、クラウニングによる均等化を維持したまま、歯筋方向の全般において摩耗量が大幅に低減することが明らかである。
図の右側の2組の棒グラフは、歯形方向の摩耗量の分布を示しており、左側の1組は、歯先近傍での測定値を、右側の1組は、歯形方向の略中央部での測定値を示してある。これらにより、前述した歯面形状修正を行った場合、歯形方向においても、クラウニングによる均等効果を維持したまま摩耗量を大幅に低減することが可能となる。
なお以上の実施の形態においては、歯形方向に、ラック歯3とピニオン歯4との噛み合い応力が増す方向の圧力角誤差を、歯先の圧力角が歯元の圧力角よりも大きい負の圧力角誤差を与えて実現しているが、歯元の圧力角が歯先の圧力角よりも大きい正の圧力角誤差を与えることによっても前記噛み合い応力の増加を実現することができる。
また以上の実施の形態においては、操舵部材とピニオン軸との間に操舵補助用のモータを備え、このモータの回転力をピニオン軸に伝えて、該ピニオン軸の回転に応じてなされる操舵を補助する電動パワーステアリング装置、所謂、コラムアシスト式の電動パワーステアリング装置として構成されたラックピニオン式操舵装置への適用例について説明したが、本発明に係るラックピニオン式舵取装置は、他の形式の電動パワーステアリング装置として構成されることもでき、また操舵部材としてのステアリングホイール22に運転者により加えられる操舵トルクのみによって操舵を行わせるマニュアル式の操舵装置として構成されることもでき、更には、ラックハウジング10の中途に設けた油圧シリンダの発生力をラック軸1に加えて操舵を補助する油圧パワーステアリング装置として構成されることも可能である。
本発明に係るラックピニオン式操舵装置の全体構成を示す模式図である。 ラック軸とピニオン軸との交叉部近傍の拡大図である。 ラック歯とピニオン歯との噛合部の横断面図である。 ピニオン歯の歯諸元の選定手順を示すフローチャートである。 トロコイド干渉クリアランスの説明図である。 望ましい歯面形状の修正形態を示す説明図である。 歯面形状修正の効果を調べた結果を示す図である。
符号の説明
1 ラック軸
2 ピニオン軸
3 ラック歯
4 ピニオン歯
5 モータ
22 ステアリングホイール(操舵部材)
α 圧力角
β 捩れ角
m モジュール
z 歯数

Claims (4)

  1. ピニオン軸の周面に設けたピニオン歯とラック軸の外面に設けたラック歯とをバックラッシなしに噛合させてあり、操舵部材に連結された前記ピニオン軸の回転を前記ピニオン歯及びラック歯の噛合部を介して前記ラック軸に伝え、該ラック軸を所定のストロークレシオにて軸長方向に移動させて操舵を行わせる構成としたラックピニオン式操舵装置において、
    前記ピニオン歯は、24°≦α≦30°なる範囲内にて設定された圧力角αと、該圧力角α及び前記ストロークレシオを用いて所定の設計条件を満たすべく選定され、夫々が下記の範囲内に収まるモジュールm、歯数z、歯丈h及び捩れ角βを備えており、
    前記ピニオン歯は、歯形方向に、前記ラック歯との噛み合い応力が増す向きの圧力角誤差を設けると共に、中央が凸となる歯形修正を施してある修正歯面形状を備えることを特徴とするラックピニオン式操舵装置。
    モジュールm : 1.8≦m≦2.0
    歯数z : 7≦z≦13
    歯丈h : 2m≦h≦2.5m
    捩れ角β : β≦40°
  2. 前記ピニオン歯は、歯筋方向にクラウニングを施してある修正歯面形状を備える請求項1記載のラックピニオン式操舵装置。
  3. 前記圧力角α、捩れ角β、モジュールm及び歯数zの組み合わせは、前記ラック歯及びピニオン歯のトロコイド干渉クリアランスが0.3mm以上であることを条件として選定してある請求項1又は請求項2に記載のラックピニオン式操舵装置。
  4. 前記操舵部材と前記ピニオン軸との間に操舵補助用のモータを備え、該モータの回転力を前記ピニオン軸に伝えて該ピニオン軸の回転に応じてなされる操舵を補助する電動パワーステアリング装置として構成してある請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のラックピニオン式操舵装置。
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