JP4418528B2 - オイル動圧軸受モータおよびモータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、軸と軸受部材を備え、軸と軸受部材とが互いに非接触で相対回転することができるオイル動圧軸受モータおよびモータに関するもので、たとえば磁気ディスク、光ディスク等のディスク駆動用モータとして、その他、高い回転精度が要求される各種装置のモータとして用いることができるものである。
【0002】
【従来の技術】
高い回転精度が要求される各種装置のモータとして、軸受部に動圧軸受を用いたモータが用いられている。たとえば、ハードディスク駆動装置においては、ハードディスクの記録密度が月日を追って高くなっており、これに伴って、ディスクの回転速度および回転精度がますます高くなっている。ディスクの高回転速度化および高回転精度化の要求に応えるためには、動圧軸受モータを用いることが適している。
【0003】
従来一般的なディスク駆動装置用動圧軸受モータの構成は次のようになっている。ディスクを載置するハブの中央部に軸部材の一端部を接合固定してなるハブ組の上記軸部材を、ラジアル動圧発生用のグルーブ加工を施したスリーブに挿入し、スラスト動圧発生用のグルーブ加工を施したスラストプレートを上記軸部材の他端部に固定し、カウンタープレートと上記スリーブとによってスラストプレートを挟み込み、カウンタープレートはスリーブに固定し、カウンタープレートとスリーブとの間の隙間を接着剤などで封止して、軸受組を構成する。次に、上記軸部材とスリーブとの間のラジアル動圧軸受部およびスラストプレートとカウンタープレートおよびスリーブとの間のスラスト動圧軸受部に潤滑流体を充填し、ハブの周壁内周面側にロータマグネットを固着してロータ組を構成する。さらに、ベースフレームに絶縁紙およびフレキシブル配線基板を貼り付けたベース組を構成し、絶縁塗料を塗布した積層コアに導線を巻き回してこれを駆動コイルとしてなるコア巻線組を、上記ベース組に組み付けてステータ組を構成する。このステータ組に上記ロータ組を組み付けることによって、ディスク駆動用流体動圧モータを得ている。
【0004】
近年、動圧軸受モータを用いた各種機器、たとえばディスク駆動モータでは、高速回転化、高回転精度化の要求とともに、薄型化の要求も厳しくなっており、それに伴って動圧軸受モータの薄型化も要求されている。さらに、潤滑流体の漏れを防止するためのシール装置を、動圧軸受モータの軸方向端部に設置する必要がある。例えば、毛細管シールの場合、潤滑流体の蒸発に起因する不具合を解消して信頼性を高めるために、毛細管シールの深さ寸法を長くして十分な量の潤滑流体を確保する必要がある。しかし、毛細管シールの深さ寸法を長くすると、動圧軸受モータの薄型化に対する阻害要因となる。
【0005】
そこで本出願人は、全体の薄型化を図りながら、各構成部材間の接合長さを十分長く確保することによって、接合強度および曲げ強度、さらには動圧軸受の剛性を確保することができる動圧軸受装置に関して先に特許出願した。特願平11−239140号の明細書および図面記載の発明はその一つである。その構成上の特徴は、相対回転する軸部材とスリーブとを備え、軸部材とスリーブとの間にラジアル動圧軸受部およびスラスト動圧軸受部とが形成され、この動圧軸受部に潤滑流体が介在する動圧軸受装置において、上記スリーブは、ラジアル動圧軸受部を形成するための円筒部とこの円筒部の外周側に形成されたスラスト動圧軸受部形成用の突出部とを有し、上記軸部材は、スリーブの円筒部内に挿入される中心軸とスリーブの上記突出部を取り囲む外周部とを有し、上記中心軸の外周面と上記スリーブの円筒部内周面との間にラジアル動圧軸受部が形成され、上記スリーブの突出部と軸部材との軸方向対向面間にスラスト動圧軸受部が形成されていることにある。
【0006】
上記出願にかかる発明のほかにも、動圧軸受モータ全体の薄型化を図った発明として、特願平11−272647号の明細書および図面記載の発明がある。これらの発明は要するに、潤滑流体の漏れを防止するためのシール装置を、軸部材の両端部に設けるのではなく、軸部材よりも半径方向外周側に移動させることにより、十分な量の潤滑流体を確保しながら、全体の薄型化を図ることを可能にしたものである。
【0007】
ところで、記録ディスクを保持するハブの材料は、ハブに搭載する記録ディスクの材料とほぼ同等の線膨張係数を有する材料であることが望ましく、例えば、ガラス製磁気ディスクを搭載するものにおいては、ハブの材料としてフェライト系ステンレス鋼が一般的に用いられている。一方、ハードディスクドライブ装置(HDD)は、コンピュータの外部記憶装置やデジタル放送の画像記録装置などとして普及しており、さらなる需要拡大に伴ってコスト低減が要求されている。ところが、さらなるコスト低減には多くの技術的壁を突破しなければならない。特に、ステンレス鋼製のハブなどは、寸法精度が良好であることはもとより、表面粗さが良好であることが求められることから、高精度のCNC旋盤を使って精度よく切削加工しており、そのため、部品費が高く、モータ原価に占める部品費の比率はかなり高くなっている。
【0008】
そこで、ステンレス鋼製のハブなどの加工能率を高めるために、被削性に優れた(快削性)ステンレス鋼が採用されている。ステンレス鋼などの鉄鋼材料の被削性を向上させるためには、硫黄(S)、鉛(Pb)、テルム(Te)、セレン(Se)などを微量添加し、あるいは、炭素(C)、クロム(Cr)の含有量を下げるなどして材料の組成を工夫している。
【0009】
しかしながら、ステンレス鋼などの鋼材の被削性を向上させるために添加する鉛は、動圧軸受の潤滑流体である油、例えば、エステル系、鉱油系、ポリアルファオレフィン(PAO)系の油をゲル化させる触媒作用があるため、高温で長時間使用する環境条件のもとでは、ゲル化により油の粘度が徐々に上昇し、軸受抵抗の増大により電流値が増大するという問題、さらには、回転性能が劣化するという問題があった。また、さらにゲル化が進んでゼリー状になることで、軸受が焼きつくなど、軸受の信頼性を著しく低下させていた。
【0010】
ステンレス鋼などの鋼材では、製造時の圧延性ないしは伸延性を向上させ、かつ、加工時の深絞り性などを向上させるために、通常はマンガン(Mn)を添加している。また、被削性を向上させるために硫黄(S)を添加するが、硫黄はマンガンと結合してマンガンサルファイト(MnS)として材料中に存在する。このマンガンサルファイトは分解しやすく、水(H2O)と反応して硫化水素ガス(H2S)を発生する。硫化水素ガスが記録ディスク表面に付着すると、情報の記録再生に支障をきたす原因となる。特に磁気ディスクの場合は、ディスク表面に形成された金属磁性膜や磁気ヘッドの磁性膜を侵食し、記録再生性能を劣化させる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上のような従来技術の問題点を解消するためになされたもので、相対回転する軸受部材とディスク保持部材との間に潤滑流体としてオイルを介在させ、軸受部材とディスク保持部材とが相対回転することにより軸受部材とディスク保持部材との間に動圧力を発生させるモータにおいて、ディスク保持部材の材料を被削性のよい材料とすると共に、ディスク保持部材が潤滑流体としてのオイルに接触しても、オイルがゲル化しないように、かつ、硫化水素ガスが発生しないようにしたオイル動圧軸受モータおよびモータを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、相対回転する軸受部材とディスク保持部材を備え、この軸受部材とディスク保持部材との間に潤滑流体としてオイルが介在し、軸受部材とディスク保持部材とが相対回転するときオイルに動圧力が発生するオイル動圧軸受モータにおいて、軸受部材とディスク保持部材は、微小間隙を介してオイルと接触し、ディスク保持部材は、鉛を含有したステンレス鋼からなり、オイルとの接触面に、含有する鉛との接触を阻止するための皮膜を有し、皮膜は、ディスク保持部材がウッド浴にて下地処理された上に電気メッキまたは無電解メッキが施されることによって形成されていることを特徴とする。ステンレス鋼にメッキを施すことは一般に難しいが、ウッド浴にて下地処理した上に電気メッキまたは無電解メッキを施すことにより、比較的容易にメッキを施すことができる。
【0013】
ディスク保持部材は、鉛を含有した快削性ステンレス鋼からなり、ディスク保持部材を高精度で仕上げることができる。また、ディスク保持部材は、皮膜によって、含有する鉛とオイルとの接触が阻止されるため、オイルと鉛との反応によるオイルのゲル化、および、硫化水素ガスの発生をぼうしすることができる。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、皮膜は、樹脂材料で形成されていることを特徴とする。樹脂材料からなる皮膜は、比較的低コストで形成することができる。耐油性の良好な樹脂で皮膜を形成するとなおよい。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、ディスク保持部材と軸受部材の端面との間にスラスト動圧軸受が形成されていることを特徴とする。ディスク保持部材をスラスト動圧軸受の構成部品として兼用させることができ、低コスト化およびオイル動圧軸受モータの薄型化を図ることができる。
【0016】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、ディスク保持部材と軸受部材の端面との間に、オイルの飛散を防止する毛細管シールが形成されていることを特徴とする。オイル動圧軸受の潤滑流体であるオイルの収容空間がディスク保持部材と軸受部材の端面との間まで拡大され、オイル動圧軸受モータの軸方向への拡大を押えつつ、オイル収容量を十分に確保して動圧軸受の信頼性を確保することができる。
【0017】
請求項5記載の発明は、請求項1記載の発明において、ディスク保持部材のリング状突出部と軸受部材の周面との間に、オイルの飛散を防止する毛細管シールが形成されていることを特徴とする。オイル動圧軸受の潤滑流体であるオイルの収容空間がディスク保持部材のリング状突出部と軸受部材の周面との間まで拡大され、オイル動圧軸受モータの軸方向への拡大を押えつつ、オイル収容量を十分に確保して動圧軸受の信頼性を確保することができる。
【0018】
請求項6記載の発明は、少なくとも1枚の磁気ディスクを保持するディスク保持部を有するロータハブと、このロータハブを回転自在に支持するとともにロータハブとの間に生じる電磁力でロータハブを回転駆動するステータとを有するモータにおいて、ロータハブまたはステータはマンガンサルファイトを含有したステンレス鋼からなり、ロータハブまたはステータにはマンガンサルファイトと空気中の水分との接触を阻止するための皮膜を有し、皮膜は、ディスク保持部材がウッド浴にて下地処理された上に電気メッキまたは無電解メッキが施されることによって形成されていることを特徴とする。
【0019】
ロータハブまたはステータは、快削性のマンガンサルファイトを含有したステンレス鋼からなり、高精度のロータハブまたはステータを得ることができる。マンガンサルファイトを含有したステンレス鋼は水分と接触することにより硫化水素ガスが発生するが、空気中の水分との接触を阻止するための皮膜が形成されているため、硫化水素ガスの発生を抑制することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明にかかるオイル動圧軸受モータおよびモータの実施の形態について説明する。図示の実施形態は何れも、ハードディスクドライブ用オイル動圧スピンドルモータの例である。
【0021】
図1、図2において、モータフレーム1は中央部から上方に伸びた円筒部2を有しており、この円筒部2の外周側にはステータコア3が嵌められて固定されている。ステータコア3は複数の突極を放射状に有していて、各突極には駆動コイル4が巻かれている。モータフレーム1の上面には、駆動コイル4と対向する位置に絶縁シート17が敷かれている。モータフレーム1の低面側に形成された凹部にはフレキシブル回路基板18の一端部が固定され、駆動コイル4の端線がモータフレーム1の孔を通ってフレキシブル回路基板18に接続されている。
【0022】
モータフレーム1の上記円筒部2の内周側には円筒状の軸受部材5が圧入され固定されている。軸受部材5の内周側には微小な隙間をおいて軸8が挿入されている。軸8の下端部外周にはリング状のスラストプレート9が一体に固着され、スラストプレート9は、軸受部材5の下端部内周側に形成された大径部に、間隙をおいて嵌まっている。軸受部材5の下端にはカウンタープレート7が、かしめ等の手段によって軸受部材5に固定されている。カウンタープレート7は、後述のオイルが漏れないように軸受部材5に密着している。スラストプレート9の下面とこれに対向するカウンタープレート7の上面との間、およびスラストプレート9の上面とこれに対向する軸受部材5の上記大径部の天井面との間には微小間隙がある。これらの微小間隙およびこれと連通する軸受部材5と軸8との間の微小間隙には潤滑流体としてのオイルが満たされている。
【0023】
軸受部材5の内周面とこれに対向する軸8の外周面の少なくとも一方には、ヘリングボーン形状あるいはスパイラル形状の動圧溝が形成され、上下にそれぞれラジアル動圧軸受10、20が形成されている。軸受部材5に対して軸8が相対回転すると、ラジアル動圧軸受10、20の部分においてオイルにラジアル方向の動圧力が発生し、軸8が軸受部材5に対し非接触でラジアル方向に支持される。また、スラストプレート9の下面とこれに対向するカウンタープレート7の上面の少なくとも一方、およびスラストプレート9の上面とこれに対向する軸受部材5の上記大径部の天井面の少なくとも一方にも、ヘリングボーン形状あるいはスパイラル形状の動圧溝が形成され、スラストプレート9の上下にスラスト軸受15、16が形成されている。軸受部材5に対して軸8が相対回転すると、スラスト軸受15、16においてオイルにスラスト方向の動圧力が発生し、軸8が軸受部材5およびカウンタープレート7に対し非接触でスラスト方向に支持される。
【0024】
軸8の上端部は軸受部材5の上端面から上方に突出し、この突出端部外周にディスク保持部材であるロータハブ11の中心孔が圧入され、軸8とロータハブ11が一体となっている。ロータハブ11は偏平なカップを伏せた形をしており、外周壁の外周側下端部にフランジ状のディスク保持部12が形成されている。ディスク保持部12には少なくとも1枚の磁気ディスクが保持され、適宜のクランプ手段によって磁気ディスクがロータハブ11に一体に取り付けられる。ロータハブ11の外周壁の内周面側にはロータマグネット13が固着されている。ロータマグネット13は周方向に交互にN極とS極を有し、ロータマグネット13の回転位置に応じて駆動コイル4への通電が制御されることにより、ロータマグネット13とステータコア3との間に電磁力が生じ、ロータマグネット13と一体のロータハブ11、軸8およびロータハブ11に搭載される図示されない磁気ディスクが回転駆動される。
【0025】
軸受部材5の上端外周部は径が小さくなっており、さらにこの小径部の外周面は軸方向上から下に向かって連続して径が小さくなるテーパー面6になっている。軸受部材5の上端面とロータハブ11の下面とが微小な間隙をおいて対向し、この微小な間隙は上記ラジアル動圧軸受10などと連通していて、この微小な間隙にも潤滑流体としてのオイルが満たされている。上記テーパー面6は、ロータハブ11の下面に一体に形成されたリング状突出部14で囲まれ、テーパー面6とリング状突出部14との間に、上から下に向かって連続して広がる隙間が形成されている。この隙間がオイルの飛散を防止する毛細管シールになっていて、この隙間で上記オイルが途切れ、オイルの端面が表面張力でくぼんでいる。この表面張力が働くことによって、上記オイルの漏れが防止される。
【0026】
ところで、ロータハブ11に搭載される磁気ディスクは、高記録密度化や耐衝撃性向上のためにガラス製のディスクを使用する傾向にある。ガラス製のディスクはアルミニウム製のディスクと比較すると平滑度が良好であるという利点がある。磁気ヘッドをディスク面から0.02μm以下の間隙をおいて浮上させて記録波長を短くすると、ディスクの面記録密度を上げることができる。そのためには、ディスク面の平滑度の向上が必須要件である。また、衝撃力が加わるなどしてヘッドがディスクに接触しても、ガラス製ディスクの場合は硬度が高いため傷がつきにくく、記録再生のエラーが発生しにくいという利点がある。
【0027】
上記のような利点があるガラス製ディスクを使用する場合、ロータハブ11の材料として、線膨張係数がガラス製ディスクの線膨張係数とほぼ同等の材料を選択している。こうすることによって、使用環境の温度変動によるディスクの変形がなくなり、トラックずれなどのトラブルを回避することができるからである。ガラス製ディスクの線膨張係数とほぼ同等の材料としてフェライト系ステンレス鋼があり、一般的なロータハブ11の材料としてフェライト系ステンレス鋼が用いられている。図7は、代表的なフェライト系ステンレス鋼であるSUS430の組成と、切削性を向上させるために硫黄(S)を添加した硫黄快削性ステンレスSUS430Fの組成、さらに、SUS430Fに鉛(Pb)を添加した鉛快削性ステンレスの組成、および性質を示している。
【0028】
図7から明らかなように、ステンレス鋼に硫黄と鉛を添加した材料は、硫黄のみ添加した材料と比較すると、加工性がよい。したがって、記録密度を高めるために、ディスク保持部材としてのロータハブ11の材料をステンレス鋼に硫黄と鉛を添加した快削性材料とし、ロータハブ11を精密加工する。しかし、前述のように、鉛は動圧軸受の潤滑流体であるエステル系、鉱油系、ポリアルファオレフィン系のオイルをゲル化させる触媒作用があるため、鉛を含む材料に潤滑流体としてのオイルを接触させないようにする必要がある。
【0029】
そこで、図1、図2に示す実施形態では、ディスク保持部材であるロータハブ11の、潤滑流体としての上記オイルに接触する面に、ロータハブ11が含有する鉛にオイルとが接触することを阻止するための皮膜が形成されている。より具体的には、軸8と軸受部材5との間に形成されたラジアル動圧軸受10、20から、軸受部材5とロータハブ11との間に形成された前記毛細管シール部に連通するオイル通路があり、ロータハブ11の少なくとも上記オイル通路に面する部分に、ロータハブ11が含有する鉛とオイルとの接触を阻止するために、鉛が露出しないような皮膜が形成されている。
【0030】
上記皮膜はロータハブ11を表面処理することによって形成することができる。安価な表面処理方法としてメッキ処理がある。ステンレス鋼は表面が不動態皮膜で覆われており、活性化しにくい材料である。したがって、そのままメッキ処理しようとしてもうまくメッキされない。そこで、ウッド浴(塩化ニッケル+塩化アンモニウム)を用いて下地処理を施し、下地処理層を形成する。その上に電気メッキや無電解ニッケルメッキなどを施す。
【0031】
硫黄はマンガンと結合してマンガンサルファト(MnS)として多くが存在する。マンガンサルファトは分解しやすく、水と反応して硫化水素ガスを発生する。硫化水素ガスは磁気ディスク表面に形成された金属磁性膜や磁気ヘッドの磁性膜を侵食し、記録再生性能を劣化させる。図7に示すように、硫黄に対するマンガンの比率(Mn/S)が大きい材料の方が、発ガス量が多いことがわかる。これは鉛の量には関係がない。
【0032】
そこで、ディスク保持部材としてのロータハブ11の表面から出るガスを減らすために、マンガンサルファトがロータハブ11の表面から露出する面積を減らす必要がある。そのためにも、前述のようなメッキなどの表面処理によってロータハブ11の表面を被覆する。表面処理はロータハブ11の表面全体に施すことが望ましいが、発ガス量の基準を満足することができる範囲でロータハブ11の表面の一部を表面処理してもよい。
【0033】
以上説明した実施形態によれば、ロータハブ11の材料を被削性のよい材料にすることによって精密加工を可能とし、ディスクの記録密度の向上を図りながら、ロータハブ11が潤滑流体としてのオイルに接触しても、オイルのゲル化を防止することができ、また、硫化水素ガスの発生を抑制することができる。
【0034】
次に、本発明の異なった各種実施形態について説明する。図3に示す実施形態は、軸受部材5の上端面と、これに対向するディスク保持部材としてのロータハブ11の天井面との少なくとも一方に動圧溝を形成し、ここにスラスト動圧軸受21を形成したものである。軸8の下端部に固着したスラストプレート9の上面とこれに対向する軸受部材5の段部との間にもスラスト動圧軸受15が形成されている。このように、二つのスラスト動圧軸受21、15があるので、図1、図2に示す実施形態において形成されていたスラストプレート9とカウンタープレート7との間のスラスト動圧軸受16は省略されている。その他の構成は図1、図2に示す実施形態と同じであるから説明は省略する。
【0035】
図3に示す実施形態においても、ロータハブ11は動圧軸受の潤滑流体としてのオイルと接触する面に、ロータハブ11の材料が含有する鉛との接触を阻止するための皮膜が形成されていて、図1、図2に示す実施形態の効果と同じ効果を得ることができる。
【0036】
図4に示す実施形態は、軸受部材5の上端面22に半径方向外側に向かって連続的に下がる傾斜をつけ、この傾斜した上端面22と、これに対向するディスク保持部材としてのロータハブ11の天井面との間に、動圧軸受の潤滑流体であるオイルの飛散を防止する毛細管シール23を設けたものである。その他の構成は図1、図2に示す実施形態と同じであり、図1、図2に示す実施形態によって得られる効果と同じ効果を得ることができる。
【0037】
これまで説明してきた実施形態は、軸がロータとともに回転するものであったが、図5に示す実施形態は固定の軸に対してロータが回転するものである。図5において、モータフレーム31の中心部の孔には軸38が圧入されて固定され、軸38の外周側には軸受部材35が回転自在に嵌められている。軸38の外周と軸受部材35の内周との間にはラジアル動圧軸受40、50が形成されている。軸38の上端部外周にはスラストプレート39が固着され、スラストプレート39は軸受部材35の大径部に収まっている。軸受部材35の上端部にはカウンタープレート37が固定され、軸38の上端およびスラストプレート39が封じ込められている。スラストプレート39の上面とカウンタープレート37との間にはスラスト動圧軸受46が、スラストプレート39の下面と軸受部材35の段部との間にはスラスト動圧軸受45が形成されている。
【0038】
モータフレーム31は軸受部材35の半径方向外側に位置するように円筒部32を一体に有し、円筒部3の外周側にはステータコア33が嵌められ固定されている。ステータコア33が有する複数の突極にはそれぞれ駆動コイル34が巻かれている。モータフレーム31には、円筒部32よりも半径方向内側に段部48が形成されている。軸受部材35の下端部は径が小さくなるとともに上から下に向かって径が連続的に大きくなるテーパー部36となっていて、このテーパー部36が上記段部48の内側に収まり、動圧軸受の潤滑流体をなすオイルの飛散防止のための毛細管シール47を構成している。
【0039】
軸受部材35の上端部外周は上記円筒部32から上方に突出し、この上端部外周にディスク保持部材としてのロータハブ41が圧入されて固着されている。ロータハブ41の周壁外周側にはフランジ状のディスク保持部42が形成されている。ロータハブ41の周壁内周側にはロータマグネット43が固着されている。ロータマグネット43の内周面とステータコア33の外周面は適宜の間隙をおいて対向している。ロータマグネット43の回転位置に応じて駆動コイル34の通電を制御することにより、ロータマグネット43とステータコア33との間に生じる電磁力で、ロータマグネット43、ロータハブ41、軸受部材35、カウンタープレート37からなる回転体が一体に回転する。ラジアル動圧軸受40、50、スラスト動圧軸受45、46によって上記回転体が非接触で回転する。
【0040】
図5に示す実施形態によれば、ロータハブ41は動圧軸受の潤滑流体であるオイルに直接接触するものではない。しかし、ロータハブ41は前述のように精密な機械加工によって精度よく加工されていることが望まれており、そのために、ロータハブ41の材料として、前述のとおりマンガンサルファイトを含有する快削性ステンレス鋼が選択される。ところが、ロータハブ41の材料中に含有されるマンガンサルファイトが露出していると、空気中の水分と接触し反応することによって硫化水素ガスを発生する。硫化水素ガスは、前述のとおり記録再生性能を悪化させる原因となる。
【0041】
そこで、図5に示すような実施形態においても、ロータハブ41の表面全面または一部に、含有するマンガンサルファイトと空気中の水分との接触を阻止するための皮膜を形成している。なお、マンガンサルファイトを含有する材料であれば、ロータハブ41に限らず、ステータコア33、軸受部材35などにおいても、空気中の水分と接触して硫化水素ガスを発生するおそれがあるので、ステータコア33、軸受部材35などの表面にもマンガンサルファイトと空気中の水分との接触を阻止するための皮膜を形成するとよい。
【0042】
皮膜形成法として、ステンレス鋼表面にウッド浴を施したあとニッケルの電気メッキまたは無電解メッキを施すことについては前に説明したが、ロータハブと軸受部材との間を軸受として使用する構造では、固体潤滑剤として2硫化モリブデンを含有させたMoS2−Niメッキや、フッ素樹脂を含有させ、自己潤滑性を持たせる場合もある。また、耐磨耗性および摺動性を向上させるために、SiC、TiC、WC、Al2 O 3、BNなどの硬質微粒子を含む耐摩耗複合ニッケルメッキを施すことも有効である。
【0043】
メッキ以外の皮膜形成法として、気相蒸着法(PVD)、化学蒸着法(CVD)、溶射法などを用いることもできる。気相蒸着法は物理蒸着法ともいわれるもので、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティングなどがある。CVDには、熱CVD、プラズマCVD、レーザCVDなどがある。これらの皮膜形成法によれば、2硫化モリブデン、DLC、SiO2など、各種の皮膜を容易に形成することができる。
【0044】
ロータハブその他の部品に形成する皮膜は、金属皮膜やセラミック材料による皮膜に限らず、樹脂皮膜であってもよい。オイルが接触する部分は耐油性の良好なエポキシや液晶ポリマーなどの樹脂で皮膜するとよい。樹脂皮膜の形成には、スプレー法、インジェクション法などを用いることができる。
【0045】
以上、ロータハブその他の部品に、ステンレス材料に含まれる鉛とオイルとの接触あるいはマンガンサルファイトと空気中の水分との接触を阻止するために、表面に皮膜を形成するものとして説明してきたが、場合によっては、ステンレス材料に別の部材を付加することによってオイルとの接触あるいは空気中の水分との接触を阻止するようにしてもよい。図6に示す実施形態がそれである。図6に示す実施形態は、基本的には図1、図2に示す実施形態と同じであるが、ロータハブ11の、動圧軸受の潤滑流体であるオイルとの接触面、具体的には、軸受部材5の上端面に対向する面から軸受部材5のテーパー面6に対向する面にかけて、断面がL字型で全体がリング状のプレス部品51を張り合わせたものである。プレス部品51は鉛やマンガンサルファイトを含まない材料からなる。このような構成にすることによっても、所期の目的を達成することができる。
【0046】
本発明は、オイル動圧軸受を有するモータに適用することによって所定の効果を得ることができることはもちろんであるが、前述のように、ロータハブあるいはステータなどがマンガンサルファイトを含有したステンレス鋼からなる場合は、オイル動圧軸受を有していなくても、マンガンサルファイトが空気中の水分と反応してガスを発生するので、このガスの発生を防止するために、ロータハブあるいはステータなどに、空気中の水分と接触するのを防ぐ皮膜を形成することは有効である。
【0047】
【発明の効果】
請求項1〜3記載の本発明によれば、オイル動圧軸受モータにおいて、ディスク保持部材は、鉛を含有したステンレス鋼で形成したため、鉛快削性があり、次のような効果を得ることができる。
・ディスク保持部材の高精度仕上げ。
・加工工具寿命の延長による工具費の低減。
・工具寿命の伸びに伴い段取り替え頻度が低減し加工設備の稼働率が向上する。
・稼働率向上に伴う設備投資額の低減。
・加工時間の低減による生産性の向上。
【0048】
上記のような快削性ステンレス鋼は、これに含まれる鉛に動圧軸受のオイルが接触すると、オイルをゲル化させてしまうが、快削性ステンレス鋼からなるディスク保持部材の少なくともオイルとの接触面には皮膜が形成されてオイルとの接触が阻止されているから、オイルのゲル化速度が抑制され、動圧軸受の寿命が延びて信頼性の高いオイル動圧軸受モータを得ることができる。
【0049】
請求項4および5記載の発明によれば、オイルの飛散を防止する毛細管シールを、ディスク保持部材と軸受部材の端面との間に、あるいは、ディスク保持部材のリング状突出部と軸受部材の周面との間に形成することにより、オイル動圧軸受の潤滑流体であるオイルの収容空間が拡大され、オイル動圧軸受モータの軸方向への拡大を押えつつ、オイル収容量を十分に確保して動圧軸受の信頼性を確保することができる。
【0050】
請求項6記載の発明によれば、マンガンサルファイトを含有させることによって被削性を向上させたステンレス鋼を、ディスク保持部を有するロータハブの材料として用いたモータにおいて、ロータハブ表面の全部または一部を耐食性皮膜によって被覆し、マンガンサルファイトの露出面積を減らしたため、空気中の水分とマンガンサルファイトとの反応を抑制して硫化水素ガスの発生を低減することができる。そのため、このモータをディスクドライブモータとして用いた場合、ディスク表面に形成された金属磁性膜や磁気ヘッドの磁性膜の侵食を低減することができ、もって、記録再生性能の劣化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかるオイル動圧軸受モータの実施形態を示す断面図である。
【図2】 上記実施形態の一部を拡大して示す断面図である。
【図3】 本発明にかかるオイル動圧軸受モータの別の実施形態を示す断面図である。
【図4】 本発明にかかるオイル動圧軸受モータのさらに別の実施形態を示す断面図である。
【図5】 本発明にかかるオイル動圧軸受モータのさらに別の実施形態を示す断面図である。
【図6】 本発明にかかるオイル動圧軸受モータのさらに別の実施形態を示す断面図である。
【図7】 ディスク保持部材の材料として考えられる各種ステンレス鋼の組成および性質を示す図である。
【符号の説明】
3 ステータコア
5 軸受部材
8 軸
9 スラストプレート
10 ラジアル動圧軸受
11 ディスク保持部材としてのロータハブ
14 リング状突出部
15 スラスト動圧軸受
16 スラスト動圧軸受
20 ラジアル動圧軸受
21 スラスト動圧軸受
23 毛細管シール
Claims (6)
- 相対回転する軸受部材とディスク保持部材を備え、この軸受部材とディスク保持部材との間に潤滑流体としてオイルが介在し、
上記軸受部材とディスク保持部材とが相対回転するとき上記オイルに動圧力が発生するオイル動圧軸受モータにおいて、
上記軸受部材とディスク保持部材は、微小間隙を介して上記オイルと接触し、
上記ディスク保持部材は、鉛を含有したステンレス鋼からなり、上記オイルとの接触面に、含有する鉛との接触を阻止するための皮膜を有し、
前記皮膜は、ディスク保持部材がウッド浴にて下地処理された上に電気メッキまたは無電解メッキが施されることによって形成されていることを特徴とするオイル動圧軸受モータ。 - 皮膜は、固体潤滑剤または耐摩耗性材料を含有している請求項1記載のオイル動圧軸受モータ。
- ディスク保持部材と軸受部材の端面との間にスラスト動圧軸受が形成されている請求項1記載のオイル動圧軸受モータ。
- ディスク保持部材と軸受部材の端面との間に、オイルの飛散を防止する毛細管シールが形成されている請求項1記載のオイル動圧軸受モータ。
- ディスク保持部材のリング状突出部と軸受部材の周面との間に、オイルの飛散を防止する毛細管シールが形成されている請求項1記載のオイル動圧軸受モータ。
- 少なくとも1枚の磁気ディスクを保持するディスク保持部を有するロータハブと、このロータハブを回転自在に支持するとともにロータハブとの間に生じる電磁力でロータハブを回転駆動するステータとを有するモータにおいて、上記ロータハブまたはステータはマンガンサルファイトを含有したステンレス鋼からなり、上記ロータハブまたはステータには上記マンガンサルファイトと空気中の水分との接触を阻止するための皮膜を有し、
前記皮膜は、ディスク保持部材がウッド浴にて下地処理された上に電気メッキまたは無電解メッキが施されることによって形成されていることを特徴とするモータ。
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