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JP4416501B2 - 2−{[n−(2−アミノ−3−(ヘテロアリールまたはアリール)プロピオニル)−アミノアシル]−アミノ}−アルキルボロン酸誘導体 - Google Patents

2−{[n−(2−アミノ−3−(ヘテロアリールまたはアリール)プロピオニル)−アミノアシル]−アミノ}−アルキルボロン酸誘導体 Download PDF

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JP4416501B2
JP4416501B2 JP2003500112A JP2003500112A JP4416501B2 JP 4416501 B2 JP4416501 B2 JP 4416501B2 JP 2003500112 A JP2003500112 A JP 2003500112A JP 2003500112 A JP2003500112 A JP 2003500112A JP 4416501 B2 JP4416501 B2 JP 4416501B2
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Description

発明の詳細な説明
本発明は、2−{[N−(2−アミノ−3−(ヘテロアリールまたはアリール)プロピオニル)−アミノアシル]−アミノ}−アルキルボロン酸誘導体、その製造方法、それらの化合物を含む医薬組成物、およびヒトを含む温血動物を治療的処置を目的とする医薬組成物の製造におけるその使用に関するものである。
本発明は、式(I)
Figure 0004416501
[式中、
は、非置換または置換アリール;アリールアルキルカルボニル(ただし、アリール部分は非置換または置換されている);非置換または置換ヘテロシクリル;またはヘテロシクリルアルキルカルボニル(ただし、ヘテロシクリル部分は非置換または置換されている)であり、
は、非置換または置換アリールまたは非置換または置換ヘテロアリールであり、
は、水素、非置換または置換アリールまたは非置換または
−非置換または置換シクロアルキル、
−非置換または置換アリール、または
−少なくとも1個の窒素原子を含む非置換または置換ヘテロアリール
により置換されているアルキルであり、
は、式(IA)
Figure 0004416501
[式中、AおよびAはヒドロキシまたは置換ヒドロキシであるか、または結合しているホウ素原子および2個の結合している酸素原子と一緒になって式(IA)
Figure 0004416501
(式中、Wは、アルキレン、置換アルキレン、非置換または置換シクロアルキレン、非置換または置換ビシクロアルキレンまたは非置換または置換トリシクロアルキレンである)
の環を形成する]
で示される部分であり、
そしてRは、非置換または置換アルキル、非置換または置換アリール、非置換または置換ヘテロシクリル、または非置換または置換シクロアルキルである]
で示される化合物またはその塩類に関するものである。
本明細書の範囲内で前記および後記で使用されている一般用語は、好ましくは以下の意味を有する。
アリールは、好ましくは20個以下の炭素原子、特に12個以下の炭素原子の環系を有し、好ましくは1、2または3環式であり、非置換または置換されており、好ましくは各場合とも非置換または置換フェニルまたは(特に1−または2−)ナフチルであり、1個またはそれ以上の置換基は、好ましくは独立して脂肪族基、遊離、エーテル化またはエステル化ヒドロキシ、遊離またはエステル化カルボキシ、ホルミル、アルカノイル、非置換、モノまたはジ置換アミノ、メルカプト、スルホ、アルキル−チオ、カルバモイル、N−アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−アルキル−カルバモイル、フェニル、ナフチル、ヘテロシクリル、特にピリジル、シアノおよびニトロから成る群から選択され、さらに好ましくはアルキル、例えばメチル、エチルまたはプロピル、アルコキシ、例えばメトキシまたはエトキシ、ジ置換アミノ、例えばジメチルアミノ、ハロゲン、例えばクロロまたはブロモ、ハロゲン−アルキル、例えばトリフルオロメチル、およびフェニル、(特に1−または2−)−ナフチル、およびヘテロシクリル、特に下記のもの、特にピリジル、例えば3−、4−または特に2−ピリジルから選択され、これらは各々非置換または1個またはそれ以上、特に3個以下の、特に独立して上述した他のアリール置換基から選択される置換基により置換されている。アリールRは、さらに好ましくはビフェニリル、特に2−、4−または好ましくは3−ビフェニリル、ピリジルフェニル、特に4−、3−または最も特定すれば2−ピリジル−(2−、4−または好ましくは3−)フェニル、または低級アルキル−フェニル、特にプロピル−フェニル、例えば2−、4−または特に3−イソプロピルフェニルである。アリールアルキルカルボニルR(非置換または好ましくは置換アリールとの)は、好ましくは上記アリールとのアリール−低級アルキルカルボニル、さらに好ましくはフェニル−低級アルキルオキシ−フェニル−低級アルキルカルボニル、特に2−、4−または好ましくは3−ベンジルオキシ−フェニル−アセチルまたは−プロピオニル、ピリジル−低級アルキルオキシフェニル−低級アルキルカルボニル、特に2−、4−または好ましくは3−(ピリジン−2−、−4−または好ましくは−3−)−アセチルまたは−プロピオニル、またはフェニル−低級アルキルカルボニル、特にフェニル−2−または好ましくは3−フェニル−プロピオニルまたはフェニルアセチルであり、フェニルは非置換、または低級アルコキシ、特にメトキシ、ハロゲン、特にフルオロまたはクロロ、またはハロゲン−低級アルキル、例えばトリフルオロメチルから独立して選択された3個以下の置換基により置換されている。非置換または置換アリールRまたは(独立して)Rは、特にアリールについて挙げた置換基から、特にヒドロキシ、低級アルコキシ(最も好ましい)、好ましくはメトキシ、ハロゲン、好ましくはフルオロまたはクロロ、およびハロゲン−低級アルキル、好ましくはトリフルオロメチルから独立して選択された4個以下の置換基により置換された、好ましくはモノ−、ジ−またはトリ置換フェニル、特に3個以下の低級アルコキシ、好ましくはメトキシ置換基により置換されたフェニル、またはRの場合、非置換フェニル、さらに非置換または置換ナフチル、特に非置換またはアリールについて挙げた置換基から、特にヒドロキシ、低級アルコキシ(最も好ましい)、好ましくはメトキシ、ハロゲン、好ましくはフルオロまたはクロロ、およびハロゲン−低級アルキル、好ましくはトリフルオロメチルから独立して選択された4個以下の置換基により置換された1−または2−ナフチルである。
非置換ヘテロシクリルは、好ましくは結合している環が不飽和、飽和または部分飽和状態であり、好ましくは単環式または広い意味では二環式または三環式環である複素環基であり、3〜24個、さらに好ましくは4〜16個の環原子を有し、少なくとも式(I)で示される分子の基に結合している環において、対応するアリール基の1個またはそれ以上、好ましくは1個〜4個、特に1個または2個の炭素原子は、窒素、酸素および硫黄から成る群から選択されたヘテロ原子により置換されており、結合している環は好ましくは4〜12個、特に5〜7個の環原子を有し、ヘテロアリールは、非置換または、置換アリールの置換基として上述した置換基から成る群から独立して選択された1個またはそれ以上、特に1〜3個の置換基により置換されており、そして特に、イミダゾリル、チエニル、フリル、テトラヒドロフリル、ピラニル、チアントレニル、イソベンゾフラニル、ベンゾフラニル、クロメニル、2H−ピロリル、ピロリル、ピロリニル、ピロリジニル、イミダゾリル、イミダゾリジニル、ベンズイミダゾリル、ピラゾリル、ピラゾリジニル、ピラニオール、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピペリジル、ピペラジニル、ピリダジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、インドリジニル、イソインドリル、3H−インドリル、インドリル、インダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、プリニル、4H−キノリジニル、イソキノリル、キノリル、テトラヒドロキノリル、テトラヒドロイソキノリル、デカヒドロキノリル、オクタヒドロイソキノリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノオキサリル、キナゾリニル、キナゾリニル、シンノリニル、プテリジニル、カルバゾリル、β−カルボリニル、フェナントリジニル、アクリジニル、ペリミジニル、フェナントロリニル、フラザニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノオキサジニル、イソクロマニルおよびクロマニルから成る群から選択されたヘテロアリール基であり、これらの基の各々は、非置換または、低級アルキル、特にメチルまたはtert−ブチル、低級アルコキシ、特にメトキシ、およびハロ、特にブロモまたはクロロから成る群から選択された1〜2個の基により置換されている。ピリジル、特に2−または3−ピリジル、またはインドリルが特に好ましく、広い態様では、低級アルキル−ピリジル、ピリミジニルまたは低級アルキルピリミジニル、ハロ−低級アルキルピリジル、低級アルコキシ−ピリジル、ジ低級アルキル−ピリジル、またはハロ−ピリジルである。ヘテロシクリルは、非置換または、アリールについて上述されたもの(ここで、ヘテロシクリルの置換基としてヘテロシクリルは、ピリジルまたはインドリル以外のさらなるヘテロシクリル置換基は全くもたないものとする)から、および上記アリール、特にフェニル、特に好ましいものとして列挙されたものから独立して選択された1個またはそれ以上、好ましくは3個以下の置換基により置換されている。非置換ヘテロシクリルが好ましい。
ヘテロシクリルアルキルカルボニルRにおいて、ヘテロシクリル部分は、好ましくは上述の置換または特に非置換ヘテロシクリルである。好ましいのは、置換または好ましくは非置換ヘテロシクリル−低級アルキル、特に末端置換または好ましくは非置換ヘテロシクリルを伴うもの、上記ヘテロシクリルを伴うものである。好ましいのは、ピリジル−低級アルキルカルボニル、例えば−アセチルまたは−プロピオニルである。
として、非置換または置換アリールまたは置換アリール−低級アルキルカルボニルは、他の意味よりも好ましい。
ヘテロアリールRは、好ましくは上述の非置換または置換ヘテロアリール、特に非置換または、置換アリールについての上述のものから、特にヒドロキシ、低級アルコキシ(最も好ましい)、好ましくはメトキシ、ハロゲン、好ましくはフルオロまたはクロロ、およびハロゲン−低級アルキル、好ましくはトリフルオロメチルから独立して選択された1個またはそれ以上、特に3個以下の置換基により置換されたインドリルである。
は、好ましくは置換アリールである。
脂肪族基は、好ましくは12個以下の炭素原子、好ましくは7個以下の炭素原子、最も好ましくは4個以下の炭素原子を有し、脂肪族炭化水素基、すなわち、非置換または置換アルキニル、アルケニルまたは好ましくはアルキル基、さらに好ましくは低級アルキル、特にメチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソ−ブチルまたはtert−ブチルである。
アルキルは、分枝状または直鎖状であり得、好ましくは12個以下の炭素原子を有し、さらに好ましくは低級アルキルである。アルキルRは、好ましくは低級アルキル、特にイソブチルである。
接頭辞「低級」は、7個を含めそれ以下、好ましくは4個を含めそれ以下の炭素原子を有する基をいう。
低級アルキルは、好ましくはn−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシルまたはn−ヘプチル、好ましくはイソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソプロピル、エチルまたはメチル、最も好ましくはイソプロピル、エチルまたはメチルである。
エーテル化ヒドロキシは、例えば、アルコキシ、特に低級アルコキシ、例えばエトキシまたはメトキシ、アリールオキシ、特にフェニルオキシ、アリール−低級アルコキシ、特にフェニル−低級アルコキシ、ヘテロシクリルオキシ、特にピリジルオキシ、またはヘテロシクリル−低級アルコキシ、特にピリジル−低級アルコキシ(アリールおよびヘテロシクリルは、好ましくは上記の意味を有する)である
エステル化ヒドロキシは、好ましくは有機カルボン酸、例えばアルカン酸によりエステル化されたヒドロキシ、例えば低級アルカノイルオキシである。
エステル化カルボキシは、例えば、アルコキシカルボニル、特に低級アルコキシカルボニル、例えばメトキシカルボニルである。
モノ−またはジ−置換アミノは、好ましくはN−アルキルアミノまたはN,N−ジアルキルアミノ、特にN−低級アルキルアミノまたは低級N,N−ジ−低級アルキルアミノ、例えばN−メチルアミノまたはN,N−ジメチルアミノである。
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素、好ましくはフッ素、塩素または臭素である。
非置換または置換シクロアルキルは、好ましくは12個以下、さらに好ましくは3〜8個の環炭素原子を有し、アリールについて上述したものから独立して選択された1個またはそれ以上、特に3個以下の置換基により置換されているかまたは好ましくは非置換である。好ましいのは、シクロペンチル、シクロヘキシルまたはシクロヘプチルである。
非置換または置換シクロアルキルにより置換されたアルキルRにおいて、アルキルは、好ましくは上記のもの、さらに好ましくは低級アルキル、特にイソプロピルであり、(好ましくは末端が)上記シクロアルキルにより置換されている。
非置換または置換アリールにより置換されたアルキルRにおいて、アルキルは、好ましくは最終段落に記載したものと同じであり、アリールは上記と同じであり、置換アリールについて上述したものから独立して選択された1個またはそれ以上、特に3個以下の置換基により置換されているかまたは非置換である。特にアリールは、ハロゲン、特にフルオロ、ヒドロキシまたは低級アルコキシ、特にメトキシから独立して選択された1個またはそれ以上、特に3個以下の置換基により置換されたフェニルであるか、または非置換フェニルである。
非置換または置換ヘテロシクリルにより置換されたアルキルRにおいて、アルキルは、好ましくはシクロアルキルにより置換されたアルキルRの場合と同じであり、ヘテロシクリルは前記の意味であり、置換ヘテロシクリルについて上述したものから独立して選択された1個またはそれ以上、特に3個以下の置換基により置換されているか、または非置換である。
およびAが各々置換ヒドロキシである場合、置換ヒドロキシは、好ましくはアルキルオキシ、特に低級アルキルオキシ、アリールオキシ、特に上記非置換または置換アリールを伴うもの、または上記非置換または置換シクロアルキルを伴うシクロアルキルオキシである。
およびAが結合しているホウ素原子および酸素原子と一緒になって上記式(IA)の環を形成する場合、Wは、好ましくは空間的に近い2個の異なる炭素原子または特に隣接(「1,2−」)位または「1,3」位(互いの相対的位置関係)にある近接炭素原子のところでホウ素原子に結合した2個の酸素原子を有する。
アルキレンは、好ましくは隣接または「1,3」位置にある、上述の2個の異なる炭素原子を介して結合した、好ましくは非分枝状C−C12−、好ましくはC−Cアルキレン部分、例えばエチレン、またはプロピレン、広い態様では、ブチレン、ペンチレンまたはへキシレンである。ホウ素原子に結合している酸素原子には結合していない炭素原子の1個またはそれ以上、特に1個は、例えば1,5−(3−アザ−ペンチレン)において、O、Sまたは好ましくはN(それぞれ、必要数のH原子をもつ)から選択されたヘテロ原子により置換され得る。
置換アルキレンは、好ましくは低級アルキル、例えばメチルまたはエチル(例、1−メチルエチレン、1,2−ジメチルエチレン)、ヒドロキシ(例、2−ヒドロキシ−プロピレン)、またはヒドロキシ−低級アルキル、例えばヒドロキシメチル(例、1−ヒドロキシメチル−エチレン)から好ましくは独立して選択された1個またはそれ以上、特に3個以下の置換基により置換されているかまたは非置換である非分枝状低級アルキレン部分である。
非置換または置換シクロアルキレンは、好ましくは隣接または「1,3」位にある、Wについて上述した2個の異なる炭素原子を介して結合した好ましくはC−C12−、さらに好ましくはC−C−シクロアルキレン、例えばシクロへキシレンまたはシクロペンチレンであり、ホウ素原子に結合している酸素原子には結合していない炭素原子の1個またはそれ以上、特に1個は、例えばテトラヒドロフリレンまたはテトラヒドロピラニレンにおいて、O、SまたはN(それぞれ、必要数のH原子をもつ)から選択されたヘテロ原子により置換され得、そして非置換であるかまたは低級アルキル、例えばメチルまたはエチル、ヒドロキシ、ヒドロキシ−低級アルキル、例えばメトキシ、または酸素原子を介して結合したモノ−またはオリゴサッカリジル(「オリゴサッカリジル」は、好ましくは5個以下のサッカリジル部分を含む)から独立して選択された1個またはそれ以上、特に3個以下の置換基により置換され得る。
非置換または置換ビシクロアルキレンは、好ましくは隣接または「1,3」位にある、好ましくはWに関する記載と同様2個の異なる炭素原子を介して結合したC−C12−ビシクロアルキレンであり、ホウ素原子に結合している酸素原子には結合していない炭素原子の1個またはそれ以上、特に1個は、O、SまたはN(それぞれ、必要数のH原子をもつ)から選択されたヘテロ原子により置換され得、そして非置換であるか、または低級アルキル、例えばメチルまたはエチル、ヒドロキシおよびヒドロキシ−低級アルキル、例えばメトキシから独立して選択された1個またはそれ以上、特に3個以下の置換基により置換され得る。好ましいのは、ピナニレン(2,3−(2,6,6−トリメチル−ビシクロ[3.1.1]ヘプタン)である。
非置換または置換トリシクロアルキレンは、好ましくは隣接または「1,3」位にある、好ましくはWに関する記載と同様2個の異なる炭素原子を介して結合したC−C12−トリシクロアルキレンであり、ホウ素原子に結合している酸素原子には結合していない炭素原子の1個またはそれ以上、特に1個は、O、SまたはN(それぞれ、必要数のH原子をもつ)から選択されたヘテロ原子により置換され得、そして非置換であるか、または低級アルキル、例えばメチルまたはエチル、ヒドロキシおよびヒドロキシ−低級アルキル、例えばメトキシから独立して選択された1個またはそれ以上、特に3個以下の置換基により置換され得る。
最も好ましくは、Rは、−B(OH)または2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル、特に(1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イルである。
非置換または置換アルキルRにおいて、分枝状または直鎖状であり得るアルキルは、好ましくは12個以下の炭素原子を有し、さらに好ましくは低級アルキルである。アルキルRは、好ましくは低級アルキル、特にイソプロピルである。置換基については、その1個またはそれ以上、特に2個以下が存在し得、独立して、非置換または置換アリール(特にフェニルまたはヒドロキシフェニル)、非置換または置換ヘテロシクリル(特にイミダゾリルまたはインドリル)、非置換または置換シクロアルキル、各々前記と同じ意味、ヒドロキシ(好ましい)、カルボキシ(好ましい)、カルバモイル、メルカプト、低級アルキルチオ、例えばメチルチオ、フェニル、ヒドロキシフェニル、インドリル、イミダゾリル、アミノ、トリ−低級アルキルアミノ、例えばトリメチルアミノ、低級アルカノイルアミノ、例えばアセチルアミノ、グアニジノ、N−低級アルキルグアニジノ、例えばN−メチルグアニジノ、またはRを含むアミノ酸を完成する他の置換基から選択される。好ましくは、Rは、メチル、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、メルカプトメチル、2−メチルチオエチル、フェニルメチル、ヒドロキシフェニルメチル、インドール−3−イルメチル、ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、カルバモイルメチル、2−カルバモイルエチル、4−アミノブチル、3−グアニジノプロピル、5−イミダゾリルメチル、カルボキシメチルまたは2−カルボキシエチルであり得る。
存在する式(I)の化合物の不斉炭素原子は、(R)、(S)または(R,S)立体配置、好ましくは(R)または(S)立体配置で、最も好ましくは下記式(I)で示した立体配置で存在し得る。二重結合または環における置換基は、シス−(=Z−)またはトランス(=E−)形態で存在し得る。すなわち化合物は、異性体の混合物としてまたは好ましくは純粋な異性体として存在し得る。
式(I)の化合物における塩形成基は、塩基性または酸性特性を有する基またはラジカルである。少なくとも1個の塩基性基または少なくとも1個の塩基性ラジカル、例えばアミノ、ペプチド結合を形成しない第2アミノ基またはピリジルラジカルを有する化合物は、例えば、無機酸、例えば塩酸、硫酸またはリン酸、または適切な有機カルボンまたはスルホン酸、例えば脂肪族モノ−またはジ−カルボン酸、例えばトリフルオロ酢酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、ヒドロキシマレイン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸またはしゅう酸、またはアミノ酸、例えばアルギニンまたはリシン、芳香族カルボン酸、例えば安息香酸、2−フェノキシ−安息香酸、2−アセトキシ−安息香酸、サリチル酸、4−アミノサリチル酸、芳香族−脂肪族カルボン酸、例えばマンデル酸または桂皮酸、ヘテロ芳香族カルボン酸、例えばニコチン酸またはイソニコチン酸、脂肪族スルホン酸、例えばメタン−、エタン−または2−ヒドロキシエタンスルホン酸、または芳香族スルホン酸、例えばベンゼン−、p−トルエン−または2−ナフタレン−2−スルホン酸による酸付加塩類を形成し得る。幾つかの塩基性基が存在するとき、モノ−またはポリ−酸付加塩類が形成され得る。
酸性基、例えば遊離ボロン酸基(−B(OH)、すなわち式(IA)では、AおよびAは各々ヒドロキシである)またはカルボキシ基を有する式(I)の化合物は、金属またはアンモニウム塩類、例えばアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩類、例えばナトリウム、カリウム、マグネシウムまたはカルシウム塩類、またはアンモニアまたは適切な有機アミン類、例えば第三級モノアミン類、例えばトリエチルアミンまたはトリ−(2−ヒドロキシエチル)−アミンによるアンモニウム塩類、または複素環塩基、例えばN−エチル−ピペリジンまたはN,N'−ジメチルピペラジンを形成し得る。塩類の混合物も可能である。
酸性および塩基性基の両方を有する式(I)の化合物は、内部塩類を形成し得る。
単離または精製を目的とする場合、およびさらに中間体として使用される化合物の場合には、医薬上許容されない塩類、例えばピクリン酸塩を使用することも可能である。しかしながら、医薬上許容される、非毒性塩類のみ、治療目的に使用され得るため、それらの塩類が好ましい。
例えば新規化合物の精製またはそれを同定する場合において、新規化合物の遊離形態および中間体として使用され得る塩類を含むそれらの塩類形態間における密接な関係故に、前記および後記において遊離化合物といえば、適当で好都合な場合、対応する塩類を包含するものとして理解すべきである。
化合物または塩類を挙げる場合、これは単独形態(一化合物または塩)をも含むものとする。
式(I)の化合物は、貴重な薬理学的特性を有し、例えば増殖性疾患を処置するための薬剤として使用され得る。
式(I)の化合物は、プロテアソーム活性を阻害する。多触媒性プロテアソーム複合体による分解についてターゲッティングされたタンパク質が、特に細胞周期制御(例、サイクリン類、p21、p27)およびアポトーシス(例、p53)における機能を有することは知られている(Rolfe,M.,Chiu,I.M.およびPagano,M.,The ubiquitin-mediated proteolytic pathway as therapeutic area(治療領域としてのユビキチン伝達タンパク質分解経路)、J.Mol.Med.75、1997、5−17)。従って、プロテアソームの阻害剤は、プロテアソーム活性の阻害に応答する増殖性疾患の処置に適切である。増殖性疾患、例えば乾癬および腫瘍、特に固体腫瘍、例えば結腸腫瘍、胸部腫瘍、肺腫瘍および前立腺腫瘍は、ここで挙げるべき疾患に属する。処置される他の増殖性疾患は、乾癬または再狭窄である。また、本発明のさらに広い態様では、さらに別の疾患、例えば敗血症、火傷、外傷、癌、慢性または全身感染症、運動神経支配系変性疾患、例えば筋ジストロフィー、アシドーシス、脊髄または神経損傷、コルチコステロイド処置中における副作用などに苦しむ患者における、例えば筋タンパク質分解または細胞内タンパク質分解または負の窒素出納に関連した他の病気、細胞での抗原提示に関連した疾患、細胞接着に関連した疾患などが、特にプロテアソーム阻害が有効である場合に処置され得る。
20Sプロテアソームの阻害
式(I)の化合物は、20Sプロテアソーム、特にそのキモトリプシン様活性を高い選択性で阻害する。
多触媒性プロテアソーム複合体は、ほとんどの細胞タンパク質のATP−依存的タンパク質分解に関与する。20Sプロテアソームはタンパク質分解コアを含むが、その構造のいずれかの端部で、それ自体が多くのアデノシントリホスファターゼ活性を含む、19Sキャップと複合体を形成していないと、インビボではタンパク質を分解し得ない。この大きい方の構造は、26Sプロテアソームとして知られており、8.5kDaポリペプチドユビキチンの多分子を加えることにより分解についてターゲッティングされたタンパク質を急速分解する。上述した通り、プロテアソーム分解についてターゲッティングされたタンパク質は細胞周期における機能を有する。従って、式(I)の化合物は、20Sプロテアソームの活性阻害に応答する病気の処置に非常に適切であり、これには上述の増殖性疾患(またはさらに別の疾患)についての症例が該当する。
20Sプロテアソームのキモトリプシン様活性は以下の実験により立証され得る。それは、20SプロテアソームによりY−AMC結合が排他的に開裂される、蛍光性ペプチドSuc−LLVY−AMC(スクシニル−ロイシン−ロイシン−バリン−チロシン−7−アミノ−4−メチル−クマリン)の加水分解に基く。加水分解産物Suc−LLVYからの拡散に伴う内部クエンチングされた2−アミノベンゾイル蛍光が放出されるため、このペプチドの加水分解は蛍光強度の増加を伴う(λex(励起波長):355nm;λem(放射波長):460nm)。
DMSO(ジメチルスルホキシド、ウェル中で20μM最終濃度)中の試験化合物の1mM溶液2μlを、1μlの精製ヒト胎盤20Sプロテアソーム(糖尿病研究所、デュッセルドルフ、ドイツ国;プロテアソーム製品により異なるが、約100ngプロテアソーム)および47μlの緩衝液−Ca(5mMのCaCl、20mMのトリス/HCl(トリス−(ヒドロキシメチル)−アミノ−メタン塩酸塩)pH8.0)の混合物と一緒に黒色96ウェルマイクロタイタープレート中室温で60分間プレインキュベーションする。DMSO(ウェル中で80μM最終濃度)中のSuc−LLVY−AMC(ベイケム、スイス国)の2.67mM溶液3μlおよび47μlの緩衝液−Caを混合し、加える。生成した混合物を37℃で3〜24時間インキュベーションする。所望ならば、基質のタンパク質分解は、50μl停止溶液(100mMのモノクロロ酢酸、130mMのNaOH、100mMの酢酸、pH=4.3)を加えることにより停止され得る。FLUOROSKAN ASCENT(登録商標)マイクロタイタープレート読取装置により蛍光をモニターする。
各測定系列について、2つの対照実験を実施する:
1)0%値:DMSO中の試験化合物の1mM溶液2μlの代わりに2μlのDMSOを、47μlの緩衝液−Caおよび1μlの精製プロテアソームの混合物の代わりに48μlの緩衝液−Caを上記検定法で使用する。
2)100%値:上記検定法において、DMSO中の試験化合物の1mM溶液2μlの代わりに2μlのDMSOを使用する。
計算
残存活性%=(化合物による値−0%値)/(100%値−0%値)・100%
残存活性が0%の対照と比べて50%である化合物濃度としてIC50値を定義する。式(I)の化合物は、0.3nMおよび1μM間、特に0.5nMおよび200nM間の範囲である20Sプロテアソームのキモトリプシン様活性の阻害についてのIC50値を呈する。
他方、本発明化合物は、キモトリプシン様活性について非常に特異的である。
20Sプロテアソームのトリプシン様(TrpL)活性およびペプチドグルタミル−加水分解(PGPH)活性の阻害は、YrpL活性についての蛍光性ペプチドBoc−LRR−AMC(Boc−ロイシン−アルギニン−アルギニン−7−アミノ−4−メチル−クマリン)の加水分解およびPGPH活性についてのZ−LLE−AMC(Z−ロイシン−ロイシン−グルタメート−7−アミノ−4−メチル−クマリン)の加水分解をモニターすることにより立証され得る。これらのペプチドは、20Sプロテアソームの対応するタンパク質分解活性によりアミノ酸−AMC結合が排他的に開裂される。ペプチドの加水分解は、既に記載した通り、内部クエンチングされた2−アミノベンゾイル蛍光の放出により誘発される蛍光強度の増加(λex:355nm;λem:460nm)を伴う。
DMSO(ジメチルスルホキシド、ウェル中で20μM最終濃度)中の試験化合物の1mM溶液2μlを、1μlの精製ヒト20Sプロテアソーム(Dahlmann et al.,Biochem.J.309、195−202(1995)およびMcGuire et al.、Biochim.Biophys.Acta995(2)、181−186(1989)に報告された要領でヒト赤血球から精製された約100ngのプロテアソーム)および47μlの緩衝液−Ca(5mMのCaCl、20mMのトリス/HCl(トリス−(ヒドロキシメチル)−アミノ−メタン塩酸塩)pH8.0)の混合物と一緒に黒色96ウェルマイクロタイタープレート中室温で60分間プレインキュベーションする。DMSO(ウェルにおいて80μM最終濃度)中のSuc−LLVY−AMC(ベイケム、スイス国)の2.67mM溶液3μlおよび47μlの緩衝液−Caを混合し、ChyL活性を検定するために加える。DMSO(ウェルにおいて50μM最終濃度)中のBoc−LRR−AMC(アフィニティー、マンヘッド、イギリス国)の1.67mM溶液3μlまたはDMSO(ウェルにおいて80μM最終濃度)中のZ−ILE−AMC(カルビオケム/ジューロ・サプライAG、ルツェルン、スイス国)の3.67mM溶液3μlおよび47μlの緩衝液−Caを混合し、それぞれTryLまたはPGPH活性を検定するために加える。生成した混合物を37℃で3〜24時間インキュベーションする。所望ならば、基質のタンパク質分解は、50μl停止溶液(100mMのモノクロロ酢酸、130mMのNaOH、100mMの酢酸、pH=4.3)を加えることにより停止され得る。FLUOROSKAN ASCENT(登録商標)マイクロタイタープレート読取装置により蛍光をモニターする。
各測定系列に対し、2つの対照実験を実施しなければならない:
1)0%値:DMSO中の試験化合物の1mM溶液2μlの代わりに2μlのDMSOを、47μlの緩衝液−Caおよび1μlの精製プロテアソームの混合物の代わりに48μlの緩衝液−Caを上記検定法で使用する。
2)100%値:上記検定法において、DMSO中の試験化合物の1mM溶液2μlの代わりに2μlのDMSOを使用する。
計算:
残存活性%=(化合物による値−0%値)/(100%値−0%値)・100%
残存活性が50%である化合物濃度としてIC50値を定義する。
これらの試験系において、キモトリプシン様活性についての式(I)の化合物の選択性は、トリプシン様またはペプチドグルタミル加水分解活性の場合と比べ20倍より大、好ましくは50〜3000倍高いことから、この選択性は式(I)の化合物のさらなる利点である。
式(I)の化合物の抗増殖活性は、例えばアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC、ロックビル、USA)から得られたヒト乳癌セルラインMDA−MB435(HTB−129)に対してインビトロで立証され得る。慣用的に「セルタイター96(登録商標)」増殖検定法(プロメガ、マディソン、ミシガン)を、供給者が推奨する手順に従って使用する。この検定法は、組織培養用に製造された96ウェルプレートで遂行される。細胞を、10%胎児ウシ血清、100U/mlのペンストレップ、1mMのピルビン酸ナトリウム、4mMのL−グルタミン、20mMのHEPESおよび非必須アミノ酸を補った50μlの完全MEM[最小必須培地](ギブコ−ライフ・テクノロジーズ)中において1ウェル当たり2.5×10の密度で播種する。細胞を、5%COにより平衡させた加湿雰囲気中37℃で24時間インキュベーションする。1ウェル当たり50μlの完全MEM中における系列希釈として試験化合物を細胞上清に加える。5%COにより平衡させた加湿雰囲気中37℃で少なくとも48時間細胞をインキュベーションする。テトラゾリウム染料MTT(3−[4,5−ジメチルチアゾール−2−イル]−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド)を、1ウェル当たり15μlの量で細胞上清に加え、細胞培養物を4時間インキュベーションする。その後、1ウェルにつき100μlの停止溶液を加えることにより反応を停止させ、プレートをさらに1時間インキュベーションする。代謝活性細胞によるテトラゾリウム染料の変換により、可溶性ホルマザンが生成する。青く着色した細胞上清の吸光度は、生存し得る細胞の量に比例する。マイクロタイタープレート読取装置(ダイナテックMR5000)を用いて吸光度を550および630nmの波長でモニターする。
まず10mMの化合物ストック溶液(DMSO中)を、完全MEM中の60μMの試験溶液に希釈した後、完全MEM中で9連続1:3希釈を行うことにより、化合物の系列希釈物を調製する。完全MEMを含むウェルは、陰性対照、バックグラウンド(0%)としての役割を果たす。細胞およびMEM/0.6%DMSOを含むウェルは、陽性対照(100%)としての役割を果たす。20Sプロテアソームのキモトリプシン様活性の阻害について上記要領で計算することにより、残存活性%を測定する。IC50値は、残存活性が50%である化合物濃度として定義される。
式(I)の化合物は、0.5nmおよび1μM間、特に1nMおよび200nM間の範囲で抗増殖活性についてのIC50値を呈する。
式(I)の化合物の抗腫瘍作用は、インビボでも立証され得る:
ヒト腫瘍異種移植片を用いたヌードマウスにおける抗腫瘍作用のインビボ評価
雌または雄BALB/c nu/nu(ノバルティス・アニマル・ファーム、シッセルン、スイス国またはボンホルトガード、コペンハーゲン、デンマーク国)マウスにヒト腫瘍を皮下移植し、4腫瘍型、すなわち胸部腫瘍:MCF−7、肺腫瘍:NCI H596:結腸腫瘍:HCT116;および前立腺腫瘍:PC3に由来するセルラインに対する式(I)の化合物の抗腫瘍作用の評価に使用する。
材料:
ヒト結腸癌HCT116(ATCC CCL247)、ヒト扁平上皮肺癌NCI H596(ATCC HTB178)、エストロゲン依存的乳癌MCF−7(ATCC HTB22)およびヒト前立腺癌PC3セルラインは、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC、ロックビル、アメリカ合衆国)から入手される。細胞を、以下の培地:NCI H596:RPMI 1640、20%v/vFBS(胎児ウシ血清)、1%w/vグルタミン、HCT−116:マッコイ5A、10%v/vFBS、1%w/vグルタミン、PC3:RPMI 1640、20%v/vFBS、1%w/vグルタミン;MCF−7、RPMI 1640、20%v/vFBS、1%w/vグルタミンにおいて5%v/vCOおよび80%相対湿度雰囲気中37℃で培養する。これらのセルラインは全て接着性であり、ハンクス平衡塩溶液ですすぎ、0.25%w/vトリプシンで処理することにより解離され得る。これらの細胞を全て、マスター細胞ストック(20%v/vFBSおよび7%v/vDMSOを補充して含有させた培養培地中)として製造し、−125℃(液体窒素蒸気)で貯蔵する。細胞を解凍し、3継代にわたって拡大させることにより使用細胞ストックをマスターストックから調製し、次いでそれらをバイアルに分配し、冷凍する。冷凍前の生存能(0.5%w/vトリパンブルーを用いるトリパンブルー排除試験)は全セルラインについて90%より大である。
ヌードマウスにおける固体腫瘍の確立
マウスを、滅菌した食物および水に自由に接近できる制御条件(最適衛生条件、[OHC])下に保つ。キャリアマウス(一セルラインにつき4〜8匹のマウス)において、細胞の皮下注射(100μlのPBS(リン酸緩衝食塩水)または培地中最小限2×10細胞)後に腫瘍を確立させる。マウスの尾部および頭部の中間の左脇腹に皮下注射を行う。発生した腫瘍を処理開始前に最小限3回の逐次移植にわたって連続継代する。腫瘍が800〜1000mmの体積に達したとき、腫瘍を移植する。
ヌードマウスにおける固体腫瘍の移植
ドナーマウスに麻酔(フォレーネ(登録商標)、アボット、スイス国)をかけ、頚部脱臼により殺す。皮膚を消毒し、腫瘍を切開により摘出する。腫瘍塊の外縁部を外科用メスで除去し、得られた塊を約3〜4mm高さの切片に切り取る。3〜4mmの切片を切り取り、滅菌0.9%w/vNaCl中に入れる。壊死している腫瘍片は使用しない。
腫瘍片を受容マウスの左脇腹へ皮下移植する。受容マウスに麻酔(フォレーネ(登録商標)、アボット、スイス国)をかけ、マウスの背部および脇腹全体の皮膚を消毒する。尾の上部0.5〜1cmの皮膚を持ち上げ、1〜1.5cmの切り込みを1本入れる。腫瘍片を13ゲージ套管針へ押し入れる。套管針を皮膚の開口部へ突き刺し、皮膚下を頭部および尾部の中間点まで進める。套管針を進めることにより腫瘍片を入れる。1個または2個の金属クリップを用いて創傷を縫合する。
エストロゲン依存的胸部腫瘍の場合、エストロゲンペレット(17b−エストラジオール、60日間にわたって持続放出する5mg/ペレットは、イノヴェイティブ・リサーチ・オブ・アメリカ(サラソタ、アメリカ合衆国)から入手される)を、他方の脇腹の皮下に投与する。
処理開始前大きさが100〜150mmになるまで腫瘍を増大させる。次いで、腫瘍を測定し、腫瘍体積の平均サイズおよび範囲にしたがって均衡させたグループ(通常n=6〜8)に配する。グループを無作為に処理群に割当てる。
試験化合物の製造および適用:
化合物40mg/mlのストック溶液を、100%DMSOに溶かし、澄明な溶液が得られるまで室温で攪拌する。各投与前、10%トウィーン(登録商標)80(フルカ、ブックス、スイス国;ポリオキシエチレン−ソルビタン−モノステアレート;トウィーンは、ICIアメリカン・インコーポレイテッド(アメリカ合衆国)による登録商標である)を、ストック溶液に加え、次いで滅菌0.9%w/vのNaClまたは水により1:20(v/v)に希釈する。適用前に溶液および希釈物を毎日製造する。適用は週7日行う(経口、腹腔内、皮下または静脈内)。適用量は、経口、25ml/kg;腹腔内、25ml/kg;皮下、10ml/kg;静脈内、10ml/kgである。
腫瘍体積の測定:腫瘍の成長を週に1回、2回または3回(腫瘍系の成長速度により異なる)および最終処理の24時間後に垂直直径を測定することによりモニターする。mm単位の距離を測定し得るカリパスを使用する。式L×D×π/6(L:長さ;D:直径)にしたがって腫瘍体積を計算する。抗腫瘍活性をT/C%として表す(処理動物の腫瘍体積の平均増加を、対照動物の腫瘍体積の平均増加で割り、100を掛ける)。腫瘍退縮(%)は、処理開始時点での平均腫瘍体積と比較した最小の平均腫瘍体積を表す。デルタ(Δ)腫瘍体積は、実験の持続期間中における腫瘍体積の変化を比較したものである(最終処理日の体積−初回処理日の体積)。腫瘍が約1500〜2000mmを上回る大きさに達した動物があれば殺す。
追加的測定:
また体重および生存データも集める。処理の許容性の表示としてデルタ(Δ)体重を計算する(最終処理日の体重−初回処理日の体重)。統計的に有意な体重喪失、または死亡率を、処理に対する乏しい許容性の指標と見なす。さらに、毎日1回または2回マウスを全般的健康状態についてモニターする。
統計分析:
統計分析についての基本的方法では、多重比較試験を用いて処理群間における差異、および一群内での差異の統計的有意性を判断することにより、処理が安定した病気の退行または腫瘍退縮を誘導したか否かを決定する。皮下腫瘍体積は必ずしも正規分布しているとは限らないため、ランク付けデータに関する非パラメトリックKruskal-Wallis一方向ANOVA試験を用いて処理群間での皮下腫瘍体積における差異を測定し、ダネット試験を用いて、対照群の場合と比較した処理群間における統計的有意差を測定する。スチューデント‐ニューマン‐クールズ(SNK)方法を用いて全群間で対による比較を遂行する。2群のみを比較する場合、順位和試験を使用する。動物体重は正規分布しており、一群内における体重の変化を、両側t−テストを用いて分析し、一方向ANOVAおよびテューキー試験を用いて為された対比較により群間の差異を分析する。全試験について、有意性のレベルはp<0.05に設定されている。
同方法を用いて、上記腫瘍セルラインの代わりに、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクションから入手できる、エストロゲン非依存的胸部腫瘍セルラインMDA−MB435(HTB−129)も使用され得る。このセルラインの培養はMEM10%v/vFBS、1%w/vグルタミン中で行なわれ、接着および解離は他のセルラインについての上記記載と同様である。
式(I)の化合物の抗腫瘍作用を測定する別のインビボ試験は、以下の中空ファイバー検定法である:
中空ファイバー検定法:ヌードマウスにおける抗腫瘍作用の評価
この検定法では、中空ファイバーに封入した4種の異なるヒト腫瘍を、ヌードマウス(無胸腺雌異系交配ヌードマウス(Ncr nu/nu))へ皮下および/または腹腔内に移植する。次いで、適切な賦形剤で処方した試験化合物で動物を処理し、対照動物を賦形剤単独で処理する。実験の終りに、ファイバーを回収し、生存し得る細胞の数を、代謝検定法(MTT、3−[4,5−ジメチルチアゾール−2−イル]−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド)を用いて測定する。賦形剤単独で処理した対照動物における細胞の成長(C)と実験動物における細胞の成長(T)を比較することにより、試験化合物の活性を測定し、T/C%として表す。
材料:
ヒト結腸癌SW620およびLS 174T、および乳癌MDA−MB−435Sを、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC、ロックビル、アメリカ合衆国)から入手する。高レベルのpgp−1を発現する結腸癌MIP 101は、もともとDana Farber癌研究所(ボストン、アメリカ合衆国)の患者から確立された。全セルラインを、標準組織培養技術にしたがって以下の添加物:5%FBS(胎児ウシ血清)、5mg/mlインシュリン、5mg/mlトランスフェリン、5ng/mlの亜セレン酸、1nMのβ−エストラジオール、1nMのテストステロンを含むRPMI1640中で成長させる。
検定法の設計:
ヒト固体腫瘍セルラインを、500000ダルトンより小さい分子に対し透過性であり、1mmの内径を有するPVDF(ポリビニリデンフルオリド)中空ファイバー(バイオポア、スペクトラム・メディカル、カリフォルニア、アメリカ合衆国)に封入する。封入後および動物への移植前に、24時間組織培養培地中でのインキュベーションにより細胞をファイバーの内表面に結合させる。次いで、4本の中空ファイバーを動物へ腹腔内または皮下移植する。実験計画では、一群につき4〜6匹の動物を使用し、最小限3群:
1.「0時点」群
2.対照(プラセボ)群
3.「処理」(試験化合物)群
により実験を構成する。
処理はファイバー移植の24時間後に開始する。1、3および5日目に、動物を1日1回処理する。処理開始と同時に、「0時点」群からの動物を殺し、ファイバーを回収し、そして実験開始時点で生存可能な細胞の数を測定する(T)。移植後7日目、全動物を殺し、ファイバーを回収し、そして生存し得る細胞の数を、対照(C)および「処理」(T)群について測定する。次いで、T/C%を式にしたがって計算する:
T/C%=(T−T)/(C−T)×100%
中空ファイバーにおける腫瘍細胞の封入:
ファイバーを所望の長さに切断し、少なくとも72時間70%エタノールに浸漬する。その後、ファイバーおよび封入用器具を滅菌する。組織培養で成長させたヒト固体腫瘍セルラインをトリプシン処理し、少量の組織培養培地に懸濁し、注射器を用いてファイバーへ移し入れる。ファイバーを加熱密閉し、5%COを含む雰囲気中37℃で24時間インキュベーションする。次いで、ファイバーをヌードマウスへ皮下および/または腹腔内移植する。
中空ファイバーにおける生存可能細胞の測定:
1gのMTTを200mlのPBS(リン酸緩衝食塩水)に加え、20分間攪拌し、濾過(0.22ミクロンフィルター)する。この溶液10mlを、添加剤と共に40mlのRPMI1640と混合し、MTT作業溶液を得る。回収したファイバーを、5%CO中37℃で30分間、5mlのRPMI1640中でインキュベーションして安定化する。MTT作業溶液0.5mlを試料プレートの各ウェルに加える。プレートを5%CO中37℃で4時間インキュベーションする。MTTを試料プレートの各ウェルから吸引する。2.5%プロタミン硫酸塩水溶液2mlを試料プレートの各ウェルに加える。プレートを4℃で24時間インキュベーションする。プロタミン硫酸塩を試料プレートの各ウェルから吸引する。2mlのプロタミン硫酸塩を各ウェルに加え、プレートをさらに2〜4時間4℃でインキュベーションする。各ファイバーを24ウェルプレートのウェルに移す。ファイバーを短く切って、ウェルの底部に広げ、一晩乾燥する。250μlのDMSOを各ウェルに加える。プレートを4時間回転式振とう器に置き、蓋をしてMTTを光から保護する。150μlの各試料を96ウェルプレートにおける適切なウェルに移す。ブランクウェルとしてDMSOを用いてプレートを540nmで読み取る。
式(I)で示される化合物の経口投与後の生物学的利用能は、例えば以下の試験で示され得る。経口投与の場合、適切な溶媒、例えばクレモフォーRH40(登録商標)/マイシン(Maisine、登録商標)/プロピレングリコール/エタノール(38/32/15/15)中の試験物質(25mg/ml)の溶液を製造する。雌Balb/cマウスを開始前24時間絶食させ、実験期間中を通して水は自由に与える。薬剤投与後の様々な時点において、麻酔下で頚静脈を切断した後、頚部脱臼により動物を殺すことにより血液試料を得る。試料をヘパリン処理した管(典型的には0.4〜0.6ml)に集める。試料分析については、固相抽出およびHPLCを使用する。スパイク血液標準対濃度のピーク面積比(阻害剤/内部標準)の最小二乗法一次回帰分析により、試料中の薬剤濃度を計算する。濃度対時間データから、「曲線下面積」(AUC)値を台形則により計算する。
発明の好ましい態様:
以下の本発明の好ましい態様において、一般的定義または表現は、個々に、幾つかまたは全部完全に独立して、上記のさらに具体的な定義と置き換えられ得るため、他に挙げない場合、本発明のさらに好ましい態様を定義し得る。
好ましいのは、式(I)において、
が、置換アリール‐低級アルキルカルボニルまたは非置換または置換アリールであり、
が、置換アリールまたは非置換または置換ヘテロシクリルであり、
が、低級アルキル、非置換または置換アリールまたは非置換または置換アリールにより置換された低級アルキルであり、
が、上記式(IA)(ただし、AおよびAは、ヒドロキシ、低級アルキルオキシ、非置換または置換アリールとのアリールオキシまたは非置換または置換シクロアルキルとのシクロアルキルオキシであるか、またはAおよびAは、結合しているホウ素原子および結合している2個の酸素原子と一緒になって、上記式(IA)(式中、Wは、空間的に近いかまたは隣接している、特に隣接または互いに「1,3」位の相対位置にある2個の異なる炭素原子を介して結合した非置換または置換低級アルキレンである)で示される環を形成する)で示される部分であり、
が、低級アルキルである
化合物またはその塩類である。
さらに好ましいのは、式(I)において、
が、フェニルオキシフェニル−低級アルキルカルボニル、フェニル−低級アルコキシフェニル−低級アルキルカルボニル、ピリジルオキシフェニル−低級アルキルカルボニル、低級アルコキシ、特にメトキシ、ハロゲン、特にフルオロまたはクロロ、またはハロゲン−低級アルキル、特にトリフルオロメチルにより置換されたフェニル−低級アルキルカルボニル、または好ましくは非置換または置換フェニルまたはナフチルであり、両場合とも、置換基は、存在するとすれば独立して、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、ホルミル、低級アルカノイル、アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノ、メルカプト、スルホ、低級アルキル−チオ、カルバモイル、N−低級アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−低級アルキル−カルバモイル、フェニル、ナフチル、ピリジル、シアノおよびニトロ、さらに好ましくは低級アルコキシアルコキシ、特にメトキシまたはエトキシから成る群から選択される1個またはそれ以上、特に1個〜3個の置換基であるものとし、
が、独立してヒドロキシ、低級アルコキシ、特にメトキシ、ハロゲン、特にフルオロまたはクロロ、およびハロゲン−低級アルキル、特にトリフルオロメチルから成る群から選択される1個またはそれ以上、特に1〜3個の部分により置換されたフェニルであり、
が、低級アルキル、特にイソブチル、フェニルまたは、ヒドロキシ、低級アルコキシ、特にメトキシ、ハロゲン、特にフルオロまたはクロロ、およびハロゲン−低級アルキル、特にトリフルオロメチルから成る群から独立して選択された1個またはそれ以上、特に3個以下の置換基により置換されたフェニルであり、
が、−B(OH)(特に好ましい)または2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]−デカ−4−イル、特に(1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イルであり、そして
が、低級アルキル、特にイソプロピルである
化合物またはその塩類である。
好ましいのは、特に、式(I)において、
が、フェニルオキシフェニルアセチル、ベンジルオキシフェニルアセチル、ピリジルオキシフェニルアセチル、ビフェニリル、ピリジルフェニル、低級アルキルフェニルまたは置換フェニルプロピオニルオキシであり、ただしフェニル置換基は、メトキシ、フルオロ、クロロおよびトリフルオロメチルから成る群から独立して選択される3個以下の置換基であるものとし、
が、3個以下のメトキシ置換基で置換されたフェニル、特に2,3,4−トリメトキシフェニルまたは3,4,5−トリメトキシフェニルであり、
が、イソブチルまたは、非置換またはヒドロキシ、フルオロおよびメトキシから独立して選択される3個以下の部分により置換されたフェニルであり、
が(1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イルまたは特に−B(OH)であり、および
がイソプロピルである
化合物またはその塩類である。
さらに好ましいのは、特に式(I)において、
が、ビフェニリル、低級アルキル−フェニル、フェニル−低級アルキル−カルボニル、フェノキシ−フェニル−低級アルキルカルボニル、フェニル−低級アルコキシ−フェニル−低級アルキル−カルボニルまたはピリジル−フェニルであり、
が、1〜3個の低級アルコキシ基により置換されたフェニルまたはフェニル−低級アルコキシ−フェニルであり、
が低級アルキルまたはフェニル−低級アルキルであり、
が、4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル、(1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イルまたは−B(OH)であり、および
が低級アルキルである
化合物またはその塩類である。
特に非常に好ましいのは、式(I)の化合物またはその塩類において、立体化学配置が、
式(I)
Figure 0004416501
[式中、示された立体配置は絶対配置を表し、R、R、R、RおよびRは式(I)の化合物について記載したのと同じ定義、特に好ましいものとして先に記載した意味である]
で描かれる場合である。
また好ましいのは、式(I)の化合物またはその塩類において、立体化学配置が、
式(I★★)
Figure 0004416501
[式中、示された立体配置は絶対配置を表し、R、R、R、RおよびRは式(I)の化合物について記載したのと同じ定義、特に好ましいものとして先に記載した意味である]
で描かれる場合である。
またさらに好ましいのは、ジアステレオマー混合物を含む、式(I)の化合物またはその塩類において、立体化学配置が、式(I★★★)
Figure 0004416501
[式中、示された立体配置は絶対配置を表し、R、R、R、RおよびRは式(I)の化合物について記載したのと同じ定義、特に好ましいものとして先に記載した意味である]
で描かれる場合である。
特に最も好ましいのは、実施例に記載された式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩類である。
式(I)の化合物またはその塩類は、式(I)の化合物の製造について先に記載されてはいないが、自体公知の方法にしたがって製造される。
好ましくは、その製法は、
a)式(II)
Figure 0004416501
(式中、R、RおよびRは、式(I)について記載した意味を有する)
で示されるジペプチド類似体を、式(III)
Figure 0004416501
で示されるアミノ酸またはその反応性誘導体(ただし、RおよびRは、式(I)の場合と同じ意味を有する)と反応させ、
ただし、式(II)および/または(III)で示される化合物に存在する官能基は、反応に関与する基以外、必要ならば容易に除去可能な保護基により保護されており、存在する保護基があれば除去されるものとし、
または
b)式(I)(ただし、Rはアリールアルキルカルボニルまたはヘテロシクリルアルキルカルボニルであり、他の部分R〜Rは、式(I)の場合と同じ意味を有する)で示される化合物を製造するため、式(IV)
Figure 0004416501
(式中、R、R、RおよびRは、式(I)の場合と同じ意味を有する)
で示されるアミノ化合物を、式(V)
Figure 0004416501
で示される炭酸またはその反応性誘導体(ただし、Rはアリールアルキルカルボニルまたはヘテロシクリルアルキルカルボニルである)と反応させ、
ただし、式(IV)および/または(V)で示される化合物に存在する官能基は、反応に関与する基以外、必要ならば容易に除去可能な保護基により保護されており、そして存在する保護基があれば除去されるものとし、
そして、所望ならば、工程a)またはb)により得られる式(I)の化合物を別の式(I)の化合物に変換し、得られた式(I)の遊離化合物を塩に変換し、得られた式(I)の化合物の塩を異なる塩またはその遊離形態に変換し、および/または式(I)の異性体化合物の混合物を個々の異性体に分離する
工程を含む。
式(I)の化合物の異なる可能な立体異性体は、適切な立体配置を有する抽出物を用いることにより製造され得る。例えば、式(I)の化合物またはその塩類は、
a)式(II
Figure 0004416501
(式中、R、RおよびRは、式(I)について記載した意味を有する)
で示されるジペプチド類似体を、式(III)
Figure 0004416501
で示されるアミノ酸またはその反応性誘導体(ただし、RおよびRは、式(I)の場合と同じ意味を有する)と反応させ、
ただし、式(II)および/または(III)で示される化合物に存在する官能基は、反応に関与する基以外、必要ならば容易に除去可能な保護基により保護されており、存在する保護基があれば除去されるものとし、
または
b)式(I)(ただし、Rはアリールアルキルカルボニルまたはヘテロシクリルアルキルカルボニルであり、他の部分R〜Rは、式(I)の場合と同じ意味を有する)で示される化合物を製造するため、式(IV)
Figure 0004416501
(式中、R、R、RおよびRは、式(I)の場合と同じ意味を有する)
で示されるアミノ化合物を、式(V)
Figure 0004416501
で示される炭酸またはその反応性誘導体(ただし、Rはアリールアルキルカルボニルまたはヘテロシクリルアルキルカルボニルである)と反応させ、
ただし、式(IV)および/または(V)で示される化合物に存在する官能基は、反応に関与する基以外、必要ならば容易に除去可能な保護基により保護されており、そして存在する保護基があれば除去されるものとし、
そして、所望ならば、工程a)またはb)により得られる式(I)の化合物を別の式(I)の化合物に変換し、得られた式(I)の遊離化合物を塩に変換し、得られた式(I)の化合物の塩を異なる塩またはその遊離形態に変換し、および/または式(I)の異性体化合物の混合物を個々の異性体に分離する
ことにより製造され得る。
一般的所見:
式(I)の最終生成物は、例えば−B(OH)以外のRの場合において、式(I)の他の最終生成物の製造に関する出発物質で保護基としても使用され得る置換基を含み得る。すなわち、この明細書の範囲内で、式(I)の特定の目的最終生成物の成分ではない容易に除去可能な基のみ、特記しない場合「保護基」と称される。
上記保護基による官能基の保護、保護基それ自体、およびそれらの開裂反応は、例えば標準参考文献、例えばJ.F.W.McOmie、“Protective Groups in Organic Chemistry”、プレナム・プレス、ロンドンおよびニューヨーク、1973、T.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts、“Protective Groups in Organic Synthesis”、第3版、ウィリー、ニューヨーク1999、“The Peptides”、第3巻(編集者:E.GrossおよびJ.Meienhofer)、アカデミック・プレス、ロンドンおよびニューヨーク1981、“Methoden der organischen Chemie”(Methods of Organic Chemistry)、Houben Weyl、第4版、15/I巻、Georg Thieme Verlag、シュトゥットガルト1974、H.-D.JakubkeおよびH.Jescheit、“Aminosauren,Peptide,Proteine”(Amino acids,Peptides,Proteins)、フェルラーク・ケミー、ヴァインハイム、ディアフィールド・ビーチおよびバーゼル1982、およびJochen Lehmann、“Chemie der Kohlenhydrate:Monosaccharide und Derivate”(Chemistry of Carbohydrates: Monosaccharides and Derivatives)、Georg Thieme Verlag、シュトゥットガルト1974に報告されている。
保護基の特性は、それらが例えば加溶媒分解、還元、光分解または別法で生理学的条件下(例、酵素開裂により)で容易に(すなわち望ましくない二次反応の発生を伴わずに)除去され得ることである。
−B(OH)基についての保護基の除去(Rが−B(OH)である式(I)の化合物を得るため)は、好ましくは適切な溶媒、例えば低級アルカノール、例えばメタノール、または低級アルカン、例えばヘキサン、またはそれらの混合物中、0〜50℃の温度、好ましくは室温で酸、例えば塩化水素により行なわれる。
工程a):
この反応は、式(II)および(III)の化合物を適切な溶媒、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、メチレンクロリド、または2種またはそれ以上の上記溶媒の混合物に溶かし、適切な塩基、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)またはN−メチルモルホリンおよび式(III)の炭酸の好ましい反応性誘導体をインサイツ(in situ)で形成する適切なカップリング剤、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド/1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(DCC/HOBT);O−(1,2−ジヒドロ−2−オキソ−1−ピリジル)−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TPTU);O−ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU);または1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)を加えることにより実施される。他の可能なカップリング剤の概説については、例えばKlauser、Bodansky、Synthesis1972、453−463参照。反応混合物を、好ましくは約−20および50℃間、特に0℃および室温間の温度で攪拌することにより、式(I)の化合物を得る。この反応は、好ましくは不活性気体、例えば窒素またはアルゴン下で実施する。
工程b):
この反応については、好ましくは工程a)について記載したのと同様の条件下で実施する。
塩形成基による式(I)の化合物の塩類は、自体公知の方法で製造され得る。すなわち、式(I)の化合物の酸付加塩類は、酸または適切なアニオン交換試薬での処理により得られる。
塩類は、通常、例えば適切な塩基性剤、例えばアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素化物、または水酸化物、典型的には炭酸カリウムまたは水酸化ナトリウムで処理することにより遊離化合物に変換され得る。
立体異性体混合物、例えばジアステレオマー混合物は、適切な分離方法を用いて自体公知の方法でそれらの対応する異性体に分離され得る。例えばジアステレオマー混合物は、分画結晶化、クロマトグラフィー、溶媒分配および類似手順によりそれらの個々のジアステレオマーに分離され得る。この分離は、出発化合物の一つまたは式(I)の化合物それ自体のレベルで行われ得る。鏡像体は、例えば鏡像体−純粋キラル酸による塩形成により、またはキラルリガンドを伴うクロマトグラフィー基質を用いるクロマトグラフィー、例えばHPLCにより、ジアステレオマー塩類の形成を通して分離され得る。
が−B(OH)以外である式(I)の化合物は、標準手順にしたがって、例えば好ましくは0〜50℃の範囲の温度、例えば室温で、水/メタノール/へキサン混合物中、酸、特にハロゲン化水素酸の存在下イソブチル−ボロン酸(i−BuB(OH))を用いることにより、Rが−B(OH)である式(I)の化合物に変換され得る。
a)およびb)の両工程において、特に下記に記載されている通り、中間体または出発材料の変換または合成について、それらが選択され得る問題の反応に適切な溶媒には、工程の記載において特記していない場合、例えば水、エステル類、典型的には低級アルキル−低級アルカノエート、例えば酢酸ジエチル、エーテル類、典型的には脂肪族エーテル類、例えばジエチルエーテル、または環状エーテル類、例えばテトラヒドロフラン、液体芳香族炭化水素類、典型的にはベンゼンまたはトルエン、アルコール類、典型的にはメタノール、エタノールまたは1−または2−プロパノール、ニトリル類、典型的にはアセトニトリル、ハロゲン化炭化水素類、典型的にはジクロロメタン、酸アミド類、典型的にはジメチルホルムアミド、塩基類、典型的には複素環窒素塩基類、例えばピリジン、カルボン酸類、典型的には低級アルカンカルボン酸類、例えば酢酸、無水カルボン酸、典型的には低級アルカン酸無水物、例えば無水酢酸、環状、線状または分枝状炭化水素類、典型的にはシクロヘキサン、ヘキサンまたはイソペンタン、またはこれらの溶媒の混合物、例えば水溶液がある。上記溶媒混合物もまた、例えばクロマトグラフィーまたは分配を通じて製造工程で使用され得る。
新規出発物質および/または中間体、並びにそれらの製造方法は、同様にこの発明の対象である。好ましい態様では、好ましい化合物の製造を可能にするように上記出発物質を使用し、反応条件を選択する。
式(II)〜(V)の出発物質またはそれらの前駆体は公知であり、公知方法にしたがって製造され得るか、または市販のものを購入する。特に、それらは、実施例に記載された方法と同一または類似した方法を用いて製造され得る。
式(II)(ただし、置換基は式(I)の場合と同じ定義である)の化合物は、例えば以下の反応により得られる。
まず、例えば式(VI)
Figure 0004416501
[式中、Rは式(I)の化合物の場合と同じ意味を有し、Rは式(I)の化合物について上記で挙げた−B(OH)以外の意味を有し、特に(1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イルである]
で示されている立体配置を含む式(VI)
Figure 0004416501
で示されるアミノ酸のボロン酸類似体、またはその酸付加塩、特にそのトリフルオロ酢酸による塩を、例えば式(VII)
Figure 0004416501
で示されている立体配置を含む式(VII)
Figure 0004416501
で示されるアミノ酸またはその反応性誘導体[式中、Rは式(I)の化合物の場合と同じ意味を有し、Prは保護アミノ基、好ましくはtert−ブトキシカルボニルアミノである]と、上記反応a)(これも縮合反応であり、同じく好ましくは活性炭酸誘導体のin situ形成を伴う)について記載した条件と類似した反応条件下で縮合することにより、N−保護形態である式(II)の化合物を得、次いでtert−ブトキシカルボニルアミノの場合、例えば適切な溶媒、例えばジオキサンおよび/またはメチレンクロリド中で塩酸により例えば上記で挙げた標準教科書に記載された条件を用いてN−脱保護することにより、工程a)で直接使用され得る式(II)の化合物を得る。
式(VI)のボロン酸は、公知であり、市販のものを購入するか、および/または公知手順にしたがって合成され得る。例えば、式(VI)[ただし、Rは低級アルキル、特にイソブチルであり、Rは式(VI)の化合物の場合と同じ意味、好ましくは(1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イルである]の化合物は、適切な溶媒、例えばメチレンクロリド中、式(VIII)
Figure 0004416501
(式中、Rは前記と同じ意味である)
で示される化合物を、n−低級アルキルリチウム、特にn−ブチルリチウムと、さらにそれに続いて塩化亜鉛と反応させることにより製造され得、式(IX)
Figure 0004416501
(式中、Rは式(VI)の場合と同じ意味を有する)
の化合物が生成する。次いで、この化合物をLiN(SiCH)と反応させ、次いで、生成した式の化合物をトリフルオロ酢酸の存在下で反応させて、式(VI)の化合物である、式(X)
Figure 0004416501
(式中、Rは式(VI)の場合と同じ意味を有する)
の塩を得、次いで、上記で示した通り式(II)の化合物との反応に直接使用され得る。
式(III)の化合物は公知であり、市販のものを購入するかおよび/または標準手順にしたがって得られる。
例えば、式(III)(式中、Rはアリール、特にビフェニリルである)の化合物は、公知であり、市販のものを購入するかまたは標準手順にしたがって得られる、例えば式(XI)
Figure 0004416501
(式中、Rは式(I)の化合物の場合と同じ意味を有する)
に示されている立体配置を含む式(XI)
Figure 0004416501
の化合物を、好ましくは不活性気体、例えば窒素またはアルゴン下、適切な溶媒中、例えばジメチルホルムアミド中、塩基、特にアルカリ金属炭酸塩、例えば炭酸カリウムの存在下、50および100℃間の温度、例えば90℃で式(XII):
−X (XII)
(式中、Rはアリールであり、Xはハロゲン、特にブロモである)
の化合物と反応させることにより製造され得る。これにより、式(III)の対応する化合物が直接生成する。
式(VII)のアミノ酸誘導体は、公知であり、市販のものを入手するか、または標準手順にしたがって得られる。それらは、好ましくは、遊離アミノ基の代わりにtert−ブトキシカルボニルアミノによる、アミノ保護形態で使用される。
式(IV)の化合物は、例えば工程a)で規定されている、例えば式(II)に示された立体配置を含む式(II)の化合物を、例えば式(XIII)
Figure 0004416501
(式中、Rは式(I)の場合と同じ意味を有し、Prは保護アミノ、特にtert−ブトキシカルボニルアミノである)
に示されている立体配置を含む、式(XIII)
Figure 0004416501
で示されるN−保護アミノ酸またはその反応性誘導体と、上記工程a)で記載した好ましい縮合反応条件下で反応させることにより得られる。生成した化合物、式(IV)(式中、N−末端アミノ基は保護形態で存在する)の化合物から、例えばtert−ブトキシカルボニルアミノの場合ジオキサン中の塩化水素により、N−末端保護基を除去する。
医薬調製物および使用:
本発明は、特に、上記で挙げた疾患、特に増殖性疾患、特に腫瘍疾患および特に多触媒性プロテアソーム複合体の阻害に応答する疾患に罹った温血動物、特にヒトの処置方法であって、処置を必要とする温血動物に、式(I)の化合物の腫瘍阻害有効量を投与することを含む方法、上記処置についての式(I)の化合物の使用、または上記処置用医薬組成物の製造についての式(I)の化合物の使用に関するものである。本発明はまた、温血動物、特にヒトでの多触媒性プロテアソーム複合体の阻害における式(I)の化合物の使用に関するものである。
式(I)の化合物の有効用量、例えば約0.05g〜約10g、好ましくは約0.1g〜約5g、例えば約0.15g〜1.5gの一日用量が、種、年齢、個々の状態、投与方式および個々の症候群にしたがって体重約70kgの温血動物に投与される。
本発明は、式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩(有効成分)、特に、局所、腸溶、例えば経口または直腸、または非経口投与に適切であり、無機または有機の固体または液体、またはそれらの組合わせであり得る医薬上許容される担体と一緒に有効成分の有効量、最も特定すれば上述の疾患の一つの予防または治療に有効な量を含む医薬組成物に関するものである。経口投与については、特に、希釈剤、例えば乳糖、デキストロース、しょ糖、マンニトール、ソルビトール、セルロースおよび/またはグリセリン、および/または滑沢剤、例えば珪酸、タルク、ステアリン酸またはその塩類、例えばステアリン酸マグネシウムまたはカルシウム、および/またはポリエチレングリコールと一緒に有効成分を含む錠剤またはゼラチンカプセルが使用される。錠剤はまた、結合剤、例えば珪酸マグネシウムアルミニウム、澱粉類、例えばトウモロコシ、小麦またはイネ澱粉、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムおよび/またはポリビニルピロリドン、および所望ならば、崩壊剤、例えば澱粉類、寒天、アルギン酸またはその塩、例えばアルギン酸ナトリウム、および/または起沸性混合物、または吸着剤、染料、調味料および甘味料を含み得る。本発明の薬理学的活性化合物はまた、非経口投与可能な組成物形態または注入溶液形態で使用され得る。上記溶液は、好ましくは等張水溶液または懸濁液であり、例えば有効成分を単独または担体、例えばマンニトールと一緒に含む凍結乾燥組成物の場合、使用前に製造され得る。医薬組成物は、滅菌され得、および/または賦形剤、例えば保存剤、安定剤、湿潤剤および/または乳化剤、可溶化剤、浸透圧調節用塩類および/または緩衝液を含み得る。所望ならばさらに別の薬理学的活性物質、例えば抗生物質を含み得る本医薬組成物は、自体公知の方法で、例えば慣用的な混合、造粒、調合、溶解または凍結乾燥加工処理方法により製造される。勿論、有効成分(複数も可)の濃度は、例えば使用する式(I)の化合物、所望の処置および形態の性質により変化する。本医薬組成物は、約1%〜100%、特に約1%〜約20%の有効成分(複数も可)を含む。
経口投与用組成物は、例えば、親水相、親油相および界面活性剤を含む担体媒質で式(I)の化合物を処方することにより生成され得る。好ましくは、組成物は、特にo/w(水中油)マイクロエマルジョンまたはエマルジョンを提供するタイプの、「マイクロエマルジョンプレコンセントレイト(前濃縮物)」または「エマルジョン前濃縮物」形態である。しかしながら、組成物は、さらに水相、好ましくは水を含むマイクロエマルジョンまたはエマルジョン形態であり得る。「マイクロエマルジョン前濃縮物」は、経口適用後水性媒質、例えば水中または胃液中で自然発生的にマイクロエマルジョンを形成する処方物である。マイクロエマルジョンは、その成分が接触したときに自然発生的または実質的に自然発生的に形成される非オペーク性または実質的非オペーク性コロイド状分散液である。マイクロエマルジョンは熱力学的に安定している。「エマルジョン前濃縮物」は、経口適用後、水性媒質中、例えば水中または胃液中で自然にエマルジョンを形成する処方物である。形成されたエマルジョンはオペーク性で熱力学的安定性がある。親油相は、担体媒質の約10〜85重量%を構成し得る。界面活性剤は、担体媒質の約5〜80%を構成し得、そして親水相は、担体媒質の約10〜50重量%を構成し得る。
親水相は、例えばトランスクトール(登録商標)(C−[O−(CH)]−OH)、グリコフロール(登録商標)(テトラヒドロフルフリルアルコールポリエチレングリコールエーテルとしても知られている)および1,2−プロピレングリコール、またはその混合物から選択され得、好ましくは1,2−プロピレングリコールである。さらにそれは、親水性併用成分、例えばC−Cアルカノール類を含み得る。
好ましい親油相成分は、中位鎖脂肪酸トリグリセリド類、混合モノ−、ジ−、トリ−グリセリド類、およびエステル交換エトキシル化植物油である。
適切な界面活性剤の例には以下のものがある:
i)天然または硬化ひまし油およびエチレンオキシドの反応生成物。商標名クレモフォー(商標)(BASF AG、ドイツ国)で入手できる油類は特に適切である。特に適切なのは、クレモフォーRH(登録商標)(合成中において1:40〜1:45比の硬化ひまし油対エチレンオキシドから生成)およびクレモフォーRH60(登録商標)(合成中において1:60比の硬化ひまし油対エチレンオキシドから生成)である。同じく適切なのはポリエチレングリコールひまし油、例えば商標名クレモフォーEL(登録商標)で入手できるもの(合成中において1:35〜1:40比のひまし油対エチレンオキシドから生成)である。同じく使用され得る類似または同一生成物は、商標名ニッコール(登録商標)、マペッグ(登録商標)、インクロカス(登録商標)(クローダ・インコーポレイテッド、アメリカ合衆国)およびタガット(登録商標)(Th.ゴールドシュミット、ドイツ国)で入手できるものである。
ii)ポリオキシエチレン−ソルビタン−脂肪酸エステル類、例えば既知タイプに属し、商標名トウィーン(登録商標)(ICIアメリカス、インコーポレイテッド、アメリカ合衆国)で市販されているエステル類、
iii)ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、例えば既知タイプに属し、商標名ミルジ(登録商標)(ICIアメリカス、インコーポレイテッド、アメリカ合衆国)で市販されているポリオキシエチレンステアリン酸エステル類、
iv)例えば既知タイプに属し、商標名プルロニック(登録商標)(BASF AG、ドイツ国)、エンカリクス(登録商標)およびポロキサマー(登録商標)で市販されているポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマーおよびブロックコポリマー類、特に好ましいのはプルロニックF68(登録商標)およびポロキサマー188(登録商標)である、
v)ジオクチルスルホスクシネートまたはジ−[2−エチルヘキシル]−スクシネート、
vi)リン脂質、特にレシチン類、
vii)プロピレングリコールモノ−およびジ−脂肪酸エステル類。
選択された界面活性剤は、好ましくは、少なくとも10のHLB(親水性/親油性均衡)を有する。上記で商標名により示した製品の詳細な物理的特性は、例えばH.P.Fiedler、“Lexikon der Hilfsstoffe fur Pharmazie,Kosmetik und Angrenzende Gebiete”、エディチオ・カンター、D−7960アウレンドルフ、ドイツ国、第3改訂および拡大版(1989)から入手され得る。
例えば、適切な医薬製剤は、静脈内注射目的で、5%デキストロース水溶液により1:4(v/v)に希釈したクレモフォー(登録商標)/エタノール2:1混合物から処方される。
医薬組成物はまた、さらに別の添加剤または成分、例えば酸化防止剤を含み得る。それらは、例えば一貫性(コンシステンシー)および標準的生物学的利用能試験で得られた高レベルの生物学的利用能に関して、経口投与されたとき特に有利な特性を呈する。また、薬物動態パラメーター、特に吸収および血液レベルについては、驚異的に予測可能性が高くなり、吸収が不安定な投与における問題点は排除または低減化され得る。さらに、医薬組成物は、胃腸管に存在する界面活性物質、例えば胆汁塩類があれば有効である。
経口用医薬組成物は、例えばそれらを経口投与可能なカプセル殻に充填することにより、好ましくは単位用量形態で調合される。カプセル殻は、軟または硬ゼラチンカプセル殻であり得る。しかしながら、所望ならば、医薬組成物は飲用液形態であり得、水または他の水系を含むことにより、飲用に適切なエマルジョンまたはマイクロエマルジョン系を提供し得る。
本発明は、特に、増殖性疾患、例えば固体腫瘍処置用医薬組成物の製造における式(I)の化合物の使用、および上記増殖性疾患の処置についてのそれらの使用に関するものである。
実施例:
以下の実施例は本発明を説明しており、いかなる意味にせよその範囲を制限するものではない。
略語:
abs. 無水
i−BuB(OH) イソブチル−ボロン酸
DIEA N−エチルジイソプロピルアミン
DMF N,N−ジメチル−ホルムアミド
equiv 当量(複数も可)
ES−MS エレクトロスプレー質量分析法
EtOAc 酢酸エチル
h 時間(複数も可)
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
MeOH メタノール
min 分(複数も可)
m.p. 融点
MPLC 中圧液体クロマトグラフィー
Rf シリカゲル60F254(メルク、ダルムシュタット)でのTLCに より得られる先端値の比
rt 室温
TBTU O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N',N'−テトラメチ ルウロニウムテトラフルオロボレート
TFA トリフルオロ酢酸
TLC 薄層クロマトグラフィー
保持時間
溶離液および他の溶媒混合物の比は、特記しない場合、単位体積当たりの体積(v/v)で与えられている。
TLCの視覚化:
UV照射により検出され得ない最終化合物または中間体のTLCスポットを、過マンガン酸カリウム出発溶液を用い、次いでプレートを加熱することにより視覚化する。
過マンガン酸カリウム溶液の組成:
800mlのHOおよび200mlの1NのHSO中、2.5gのKMnO(過マンガン酸カリウム)(フルカ、ブックス、スイス国)
分析的HPLC条件:
系1
10分+2分100%CHCN(0.1%TFA)における一次勾配2〜100%CHCN(0.1%TFA)およびHO(0.1%TFA)、215nmで検出、25℃で流速0.7mL/分。カラム:ヌクレオシル120−3 C18(125×3.0mm)。
系2
7分+2分100%CHCN(0.1%TFA)における一次勾配20〜100%CHCN(0.1%TFA)およびHO(0.1%TFA)、215nmで検出、30℃で流速1mL/分。カラム:ヌクレオシル100−3 C18HD(125×4mm)。
系3
7分+2分100%CHCN(0.1%TFA)における一次勾配20〜100%CHCN(0.1%TFA)およびHO(0.1%TFA)、215nmで検出、30℃で流速1mL/分。カラム:ヌクレオシル100−3 C18HD(125×4mm)。
合成スキーム1(実施例1および2):
Figure 0004416501
実施例1:(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−N−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチル]−ブチルアミド
工程A:ジオキサン中のHClの4N溶液(5.7mL、22.77mMol、30当量)を、アルゴン雰囲気下、CHCl abs.(5.5mL)中の{(S)−2−メチル−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−プロピル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(合成スキーム1における(A))(0.352g、0.759mMol)の冷(0℃)溶液に加える。生成した混合物を放置して室温に温め、10分間攪拌する。追加の4NのHCl(1.9mL、7.59mMol、10当量)を加える。反応混合物を10分間攪拌し、濃縮し、黄色泡沫として粗塩酸塩を得る。
工程B:DIEA abs.(0.72mL、4.14mMol、5当量)を、アルゴン雰囲気下、DMF abs.(3.0mL)中の粗塩酸塩(0.331g、0.828mMol)、(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸(合成スキーム1における(B))(0.518g、0.994mMol、1.2当量)、およびTBTU(0.292g、0.910mMol、1.1当量)の冷(0℃)溶液に滴下(1.9mL/分)する。反応混合物を放置して室温に温め、40分間攪拌し、0℃のHO(45mL)中に注ぐ。生じた沈澱物を真空濾過により集め、EtOAcに溶かし、HOで洗浄する。有機相を乾燥(NaSO)し、濾過し、濃縮する。残さをシリカゲル(25g)カラムクロマトグラフィー(CHCl/MeOH、90/10)により精製し、黄色泡沫として標記化合物を得る。
標記化合物:ES−MS:754.2[M+H];HPLC:t=11.85分で単一ピーク(系1);Rf=0.72(CHCl/MeOH、90/10)。
出発物質を以下の要領で製造する:
(a)(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸(工程Bについて)
アルゴン雰囲気下、90℃で24時間DMF abs.(10.6mL)中の3−ブロモ−ビフェニル(1.47mL、8.54mMol、アルドリッチ25538−6)、(S)−2−アミノ−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸(3,4,5−OCH−phe−OH)(3.27g、12.81mMol)、KCO(1.18g、8.54mMol)およびCuI(163mg、0.854mMol)の懸濁液を加熱することにより、標記化合物を製造する。生成した混合物を室温に放冷し、次いで真空下で濃縮し、MPLC(CHCN/HO/TFA)により精製して標記化合物を得る。
標記化合物:ES−MS:408.2[M+H];HPLC:t=8.86分で単一ピーク(系1)。
(b)(S)−2−アミノ−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸(L−3,4,5−トリメトキシ−フェニルアラニン)
文献の手順(E.M.Oltz,R.C.Bruening,M.J.Smith,K.KustinおよびK.Nakanishi、J.Am.Chem.1998、110(18)、6162−6172)にしたがって標記化合物を市販の3,4,5−トリメトキシベンゾアルデヒドおよびN−アセチルグリシンから製造する。文献に記載された要領(J.J.Nestor,Jr.,T.L.Ho,R.A.Simpson,B.L.Horner,G.H.Jones,G.I.McRaeおよびB.H.Vickery、J.Med.Chem.1982、25(7)、795−801;またはO.D.Tyagi & P.M.Boll、Indian J.Chem.1992、851−854頁)で、アルカラーゼ(登録商標)(ノヴォ・ノルディスク)を用いたL−エステルの酵素触媒加水分解により、ラセミN−アセチル−3,4,5−トリメトキシ−フェニルアラニンメチルエステルの分割を行う。
標記化合物:[α] 20=−18.9°(c=1.025、HO);ES−MS:256.1[M+H];HPLC:t=2.08分で単一ピーク(系2)。
(c){(S)−2−メチル−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−プロピル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
実施例1の工程B記載の要領で標記化合物を製造するが、ただし、(S)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチルアンモニウムトリフルオロアセテート(合成スキーム1における(C))(製法については、Kettner,C.A.およびShenvi,A.B. J.Biol.Chem.1984、259、15106−15114頁およびMatteson,D.S.およびSadhu,K.M. J.Am.Chem.Soc.1981、103、5241−5242頁参照)(2.395g、6.32mMol)、Boc−L−バリン(1.373g、6.32mMol)、TBTU(2.23g、6.95mMol、1.1当量)、DIEA(3.3mL、18.95mMol、3.0当量)およびDMF(24mL)を用いる。
標記化合物:ES−MS:465.1[M+H];HPLC:t=9.95分で単一ピーク(系1)。
実施例2:(R)−1−{(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸
i−BuB(OH)を、(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−N−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチル]−ブチルアミド、メタノール(4.3mL)、ヘキサン(4.3mL)および1N HCl(1.45mL)の混合物に加える。反応混合物を2時間室温で攪拌し、次いでメタノール(8mL)およびヘキサン(8mL)で希釈する。2層を分離する。メタノール層をヘキサンで2回洗浄し、CHClで希釈し、HOで洗浄し、乾燥(NaSO)し、濾過し、濃縮する。残さをCHClに溶かし、シリカゲル(20g)カラムクロマトグラフィー(CHCl/MeOH、80/20)で精製し、淡黄色泡沫として標記化合物を得る。
標記化合物:ES−MS:618.2[M−H];Rf=0.03(CHCl/MeOH、95/5)。
合成スキーム2(実施例3および4):
Figure 0004416501
実施例3:(S)−3−メチル−N−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチル]−2−[(S)−2−[2−(3−フェノキシ−フェニル)−アセチルアミノ]−3−(2,3,4−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−ブチルアミド
標記化合物を、{(S)−2−メチル−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−プロピル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(合成スキーム2における(A))から実施例1記載の2工程(脱保護/カップリング)手順の反復により製造するが、ただし、各カップリング反応(工程B、実施例1)における相手としてそれぞれ(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−(2,3,4−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸(合成スキーム2における(D))および(3−フェノキシ−フェニル)−酢酸(合成スキーム2における(F))(トランス・ワールド・ケミカルズ、インコーポレイテッド、ロックビル、メリーランド、アメリカ合衆国)を用いる。標記化合物は、白色固体として得られる。
標記化合物:ES−MS:812.1[M+H];HPLC:t=11.13分で単一ピーク(系1);Rf=0.41(CHCl/MeOH、95/5)。
工程3.1:(S)−2−アミノ−3−(2,3,4−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸(L−2,3,4−トリメトキシフェニル−アラニン)
標記化合物を、(S)−2−アミノ−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸について記載した要領(実施例1)で製造する。
標記化合物:ES−MS:256.1[M+H];HPLC:t=2.54分(系2);[α] 20=−18.5°(c=0.99、HO)。
工程3.2:(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−(2,3,4−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸
当業界で公知の手順(M.Bodanszky、Principles of Peptide Synthesis、Akad.-Verlag、1984)にしたがって、標記化合物を、(S)−2−アミノ−3−(2,3,4−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸から出発して合成する。
標記化合物:ES−MS:356.1[M+H];HPLC:t=5.35分(系1);[α] 20=−2.5°(c=0.985、MeOH)。
実施例4:(R)−3−メチル−1−{(S)−3−メチル−2−[(S)−2−[2−(3−フェノキシ−フェニル)−アセチルアミノ]−3−(2,3,4−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−ブチリルアミノ}−ブチルボロン酸
実施例2と同様にして標記化合物を製造する:ES−MS:676.0[M−H];Rf=0.025(CHCl/MeOH、95/5)。
実施例5:(S)−3−メチル−N−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチル]−2−[(S)−2−(3−フェニル−プロピオニル−アミノ)−3−(2,3,4−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−ブチルアミド
標記化合物を、実施例1記載の2工程(脱保護/カップリング)手順の反復により{(S)−2−メチル−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−プロピル}−カルバミン酸tert−ブチルエステルから製造するが、ただし、各カップリング反応(工程B、実施例1)における相手としてそれぞれ(S)−2−(tert−ブチルオキシカルボニル−アミノ)−3−(2,3,4−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸および3−フェニル−プロピオン酸(フルカ、ブックス、スイス国)を用いる。
標記化合物:ES−MS:734.1[M+H];HPLC:t=11.25分で単一ピーク(系1);Rf=0.41(CHCl/MeOH、95/5)。
実施例6:(R)−3−メチル−1−{(S)−3−メチル−2−[(S)−2−(3−フェニル−プロピオニルアミノ)−3−(2,3,4−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−ブチリルアミノ}−ブチルボロン酸
実施例2と同様にして標記化合物を製造する:ES−MS:598.2[M−H];Rf=0.025(CHCl/MeOH、95/5)。
実施例7:(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(4−メトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−N−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチル]−ブチルアミド
標記化合物を実施例1と同様にして製造するが、ただし、(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(4−メトキシ−フェニル)−プロピオン酸を用いる。
標記化合物:ES−MS:694.4[M+H];HPLC:t=12.01分で単一ピーク(系1);Rf=0.56(CHCl/MeOH、95/5)。
工程7.1:(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(4−メトキシ−フェニル)−プロピオン酸
標記化合物を、(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸(実施例1)の場合と同様に製造するが、ただし、O−メチル−L−チロシン(ベイケム)を用いる。MPLC(CHCN/HO/TFA)により精製し、標記化合物を得る;ES−MS:348.3[M+H];HPLC:t=9.52分で単一ピーク(系1)。
実施例8:(R)−1−{(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(4−メトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸
実施例2と同様にして標記化合物を製造する:ES−MS:558.0[M−H];HPLC:t=6.47分(系3);Rf=0.086(CHCl/MeOH、95/5)。
実施例9:(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−N−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチル]−ブチルアミド
標記化合物を実施例1と同様にして製造するが、ただし、(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−プロピオン酸を用いる。
標記化合物:ES−MS:724.4[M+H];HPLC:t=11.75分で単一ピーク(系1);Rf=0.41(CHCl/MeOH、95/5)。
工程9.1:(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−プロピオン酸
標記化合物を、(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸(実施例1)の場合と同様に製造するが、ただし、3−(3,4−ジメトキシフェニル)−L−アラニン(アルドリッチ)を用いる。MPLC(CHCN/HO/TFA)により精製し、標記化合物を得る;ES−MS:378.2[M+H];HPLC:t=9.10分で単一ピーク(系1)。
実施例10:(R)−1−{(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸
実施例2と同様にして標記化合物を製造する:ES−MS:588.0[M−H];Rf=0.090(CHCl/MeOH、95/5)。
実施例11:(S)−2−[(S)−2−(3−イソプロピル−フェニルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−N−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチル]−ブチルアミド
標記化合物を実施例1と同様にして製造するが、ただし、(S)−2−(3−イソプロピル−フェニルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸を用いる。
標記化合物:ES−MS:720.4[M+H];HPLC:t=11.85分で単一ピーク(系1);Rf=0.43(CHCl/MeOH、95/5)。
工程11.1:(S)−2−(3−イソプロピル−フェニルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸
標記化合物を、(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸(実施例1)の場合と同様に製造するが、ただし、1−ブロモ−3−イソプロピルベンゼン(ランカスター)を用いる。MPLC(CHCN/HO/TFA)により精製し、標記化合物を得る;ES−MS:374.1[M+H];HPLC:t=8.95分で単一ピーク(系1)。
実施例12:(R)−1−{(S)−2−[(S)−2−(3−イソプロピル−フェニルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸
実施例2と同様にして標記化合物を製造する:ES−MS:584.3[M−H];Rf=0.13(CHCl/MeOH、95/5)。
実施例13:(S)−3−メチル−N−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチル]−2−[(S)−2−(3−ピリジン−2−イル−フェニルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−ブチルアミド
標記化合物を実施例1と同様にして製造するが、ただし、(S)−2−(3−ピリジン−2−イル−フェニルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸を用いる。
標記化合物:ES−MS:755.3[M+H];HPLC:t=9.97分で単一ピーク(系1);Rf=0.23(CHCl/MeOH、95/5)。
工程13.1:2−(3−ブロモ−フェニル)−ピリジン
標記化合物を文献記載の手順にしたがって製造する:Zhang,Biliang,Breslow,Ronald、Ester Hydrolysis by a Catalytic Cyclodextrin Dimer Enzyme Mimic with a Metallobipyridyl Linking Group、J.Am.Chem.Soc.(1997)、119(7)、1676−1681;M.Van der Sluis,V.Beverwijk,A.Termasten,F.Bickelhaupt,H.Kooijman,A.L.Spek、Synthesis of Novel Phosphaalkene-Based Bidentate Ligands MesP:CH(3‐R-Ar)(R=Pridyl,Carbaldimino) and Formation of Three-Membered Palladacycles Mes(Me)P-CH(3‐R-Ar)‐PdCl by Carbopalladation of the P:C Double Bond、Organometallics(1999)、18(8)、1402−1407。
標記化合物:ES−MS:235.0[M+H];HPLC:t=6.64分で単一ピーク(系1);Rf=0.17(ヘキサン/EtO、80/20)。
工程13.2:(S)−2−(3−ピリジン−2−イル−フェニルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸
標記化合物を、(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸(実施例1)の場合と同様に製造するが、ただし、2−(3−ブロモ−フェニル)−ピリジンを用いる。MPLC(CHCN/HO/TFA)により精製し、標記化合物を得る;ES−MS:409.2[M+H];HPLC:t=6.64分で単一ピーク(系1)。
実施例14:(R)−3−メチル−1−{(S)−3−メチル−2−[(S)−2−(3−ピリジン−2−イル−フェニルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−ブチリルアミノ}−ブチルボロン酸
実施例2と同様にして標記化合物を製造する:ES−MS:619.2[M−H];Rf=0.044(CHCl/MeOH、95/5)。
実施例15:(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(2,3,4−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−N−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチル]−ブチルアミド
標記化合物を実施例1と同様にして製造するが、ただし、(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(2,3,4−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸を用いる。
標記化合物:ES−MS:754.4[M+H];HPLC:t=12.08分で単一ピーク(系1);Rf=0.66(CHCl/MeOH、95/5)。
工程15.1:(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(2,3,4−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸
標記化合物を、(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸(実施例1)の場合と同様に製造するが、ただし、(S)−2−アミノ−3−(2,3,4−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸を用いる。MPLC(CHCN/HO/TFA)により精製し、標記化合物を得る;ES−MS:408.2[M+H];HPLC:t=9.42分で単一ピーク(系1)。
実施例16:(R)−1−{(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(2,3,4−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸
実施例2と同様にして標記化合物を製造する:ES−MS:618.3[M−H];Rf=0.23(CHCl/MeOH、95/5)。
実施例17:(S)−2−[(S)−3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−N−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチル]−ブチルアミド
標記化合物を実施例1と同様にして製造するが、ただし、(S)−3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−プロピオン酸を用いる。
標記化合物:ES−MS:770.3[M+H];HPLC:t=12.45分で単一ピーク(系1);Rf=0.74(CHCl/MeOH、95/5)。
工程17.1:(S)−3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−プロピオン酸
標記化合物を、(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸(実施例1)の場合と同様に製造するが、ただし、(S)−2−アミノ−3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−プロピオン酸(O−ベンジル−L−チロシン)を用いる。MPLC(CHCN/HO/TFA)により精製し、標記化合物を得る;ES−MS:424.3[M+H];HPLC:t=10.40分で単一ピーク(系1)。
実施例18:(R)−1−{(S)−2−[(S)−3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸
実施例2と同様にして標記化合物を製造する:ES−MS:633.9[M−H];Rf=0.65(CHCl/MeOH、90/10)。
実施例19:(R)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−N−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチル]−ブチルアミド
標記化合物を実施例1と同様にして製造するが、ただし、{(R)−2−メチル−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−プロピル}−カルバミン酸tert−ブチルエステルを用いる。
標記化合物:ES−MS:754.1[M+H];HPLC:t=11.73分で単一ピーク(系1);Rf=0.52(CHCl/MeOH、95/5)。
工程19.1:{(R)−2−メチル−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−プロピル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
標記化合物を、{(S)−2−メチル−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−プロピル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(実施例1(c))の場合と同様に製造するが、ただし、Boc−D−バリン(フルカ)を用いる。標記化合物:ES−MS:465.4[M+H]
実施例20:(R)−1−{(R)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸
実施例2と同様にして標記化合物を製造する:ES−MS:618.2[M−H];Rf=0.088(CHCl/MeOH、95/5)。
実施例21:(S)−2−[(R)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−N−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチル]−ブチルアミド
標記化合物を実施例1と同様にして製造するが、ただし、(R)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸を用いる。
標記化合物:ES−MS:754.3[M+H];HPLC:t=11.71分で単一ピーク(系1);Rf=0.67(CHCl/MeOH、95/5)。
工程21.1:(R)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸
標記化合物を、(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸(実施例1)の場合と同様に製造するが、ただし、(R)−2−アミノ−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸(3,4,5−OCH−phe−OH)を用いる。
標記化合物:ES−MS:408.2[M+H];HPLC:t=9.10分で単一ピーク(系1)。
(R)−2−アミノ−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸の合成については、実施例1参照。酵素分割後、残存するD−アミノ酸−メチルエステルを加水分解し、当業界公知のプロトコルを用いて脱アセチル化する;[α] 20=+19.7°(c=1.04、HO);ES−MS:256.2[M+H];t=2.11分で単一ピーク(系2)。
実施例22:(R)−1−{(S)−2−[(R)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸
実施例2と同様にして標記化合物を製造する:ES−MS:618.2[M−H];Rf=0.20(CHCl/MeOH、90/10)。
実施例23:(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−N−[3−メチル−1−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ブチル]−ブチルアミド
実施例1と同様にして標記化合物を製造するが、{(S)−2−メチル−1−[3−メチル−1−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ブチルカルバモイル]−プロピル}−カルバミン酸tert−ブチルエステルを用いる。
標記化合物は、粗生成物として得られる;ES−MS:702.3[M+H];HPLC:t=10.31分(系1)。
工程23.1:{(S)−2−メチル−1−[3−メチル−1−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ブチルカルバモイル]−プロピル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
{(S)−2−メチル−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−プロピル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(実施例1(c))の合成と同様にして標記化合物を製造する。
標記化合物:ES−MS:413.3[M+H]
実施例24:1−{(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸
実施例2と同様にして標記化合物を製造する:ES−MS:618.2[M−H];Rf=0.076(CHCl/MeOH、95/5);HPLC:t=6.23分および6.36分で2ピーク(1:1比)(系3)。
実施例25:(S)−2−{(S)−3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−2−[2−(3−フェノキシ−フェニル)−アセチルアミノ]−プロピオニルアミノ}−3−メチル−N−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチル]−ブチルアミド
標記化合物を、{(S)−2−メチル−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−プロピル}−カルバミン酸tert−ブチルエステルから実施例1記載の2工程(脱保護/カップリング)手順の反復により製造するが、ただし、各カップリング反応(工程B、実施例1)における相手としてそれぞれBoc−L−3,4−ジメトキシフェニルアラニン(シンセテック)および(3−フェノキシ−フェニル)−酢酸(トランス・ワールド・ケミカルズ、インコーポレイテッド、ロックビル、メリーランド、アメリカ合衆国)を用いる。標記化合物は泡沫として得られる。
ES−MS:782.3[M+H];HPLC:t=11.76分で単一ピーク(系1);Rf=0.61(CHCl/MeOH、90/10)。
実施例26:(R)−1−((S)−2−{(S)−3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−2−[2−(3−フェノキシ−フェニル)−アセチルアミノ]−プロピオニルアミノ}−3−メチル−ブチリルアミノ)−3−メチル−ブチルボロン酸
実施例2と同様にして標記化合物を製造する:ES−MS:646.2[M−H];HPLC:t=5.90分で単一ピーク(系3);Rf=0.12(CHCl/MeOH、90/10)。
実施例27:(S)−3−メチル−N−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチル]−2−[(S)−2−[2−(3−フェノキシ−フェニル)−アセチルアミノ]−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−ブチルアミド
標記化合物を、{(S)−2−メチル−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−プロピル}−カルバミン酸tert−ブチルエステルから実施例1記載の2工程(脱保護/カップリング)手順の反復により製造するが、ただし、各カップリング反応(工程B、実施例1)における相手としてそれぞれ(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸および(3−フェノキシ−フェニル)−酢酸(トランス・ワールド・ケミカルズ、インコーポレイテッド、ロックビル、メリーランド、アメリカ合衆国)を用いる。標記化合物は、黄色泡沫として得られる;ES−MS:812.4[M+H];HPLC:t=11.36分で単一ピーク(系1);Rf=0.53(CHCl/MeOH、95/5)。
工程27.1:(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸
(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−(2,3,4−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸(実施例3)について記載した要領で標記化合物を合成するが、ただし(S)−2−アミノ−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸から出発する。
標記化合物:ES−MS:356[M+H];HPLC:t=4.83分(系2);m.p.=76〜80℃;[α] 20=+13.4°(c=1.01、メタノール)。
実施例28:(R)−3−メチル−1−{(S)−3−メチル−2−[(S)−2−[2−(3−フェノキシ−フェニル)−アセチルアミノ]−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−ブチリルアミノ}−ブチルボロン酸
実施例2と同様にして標記化合物を製造する:ES−MS:676.2[M−H];Rf=0.14(CHCl/MeOH、95/5)。
実施例29:(S)−2−{(S)−3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−2−[2−(3−ベンジルオキシ−フェニル)−アセチルアミノ]−プロピオニルアミノ}−3−メチル−N−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチル]−ブチルアミド
標記化合物を、{(S)−2−メチル−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−プロピル}−カルバミン酸tert−ブチルエステルから実施例1記載の2工程(脱保護/カップリング)手順の反復により製造するが、ただし、各カップリング反応(工程B、実施例1)における相手としてそれぞれ(S)−3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロピオン酸および(3−フェノキシ−フェニル)−酢酸(トランス・ワールド・ケミカルズ、インコーポレイテッド、ロックビル、メリーランド、アメリカ合衆国)を用いる。標記化合物は、ベージュ色泡沫として得られる;ES−MS:842.0[M+H];HPLC:t=12.19分で単一ピーク(系1);Rf=0.37(CHCl/MeOH、95/5)。
工程29.1:(S)−3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロピオン酸
(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−(2,3,4−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸(実施例3)について記載した要領で標記化合物を合成するが、ただしO−ベンジル−L−チロシン(フルカ)から出発する。
標記化合物:ES−MS:370.1[M−H];HPLC:t=9.23分(系1)。
実施例30:(R)−1−((S)−2−{(S)−3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−2−[2−(3−ベンジルオキシ−フェニル)−アセチルアミノ]−プロピオニルアミノ}−3−メチル−ブチリルアミノ)−3−メチル−ブチルボロン酸
実施例2と同様にして標記化合物を製造する:ES−MS:705.8[M−H];Rf=0.12(CHCl/MeOH、95/5)。
実施例31:(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−4−メチル−吉草酸[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチル]−アミド
実施例1と同様にして標記化合物を製造するが、{(S)−3−メチル−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−ブチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステルを用いる。
標記化合物:ES−MS:768.2[M+H];HPLC:t=11.79分(系1)で単一ピーク;Rf=0.72(CHCl/MeOH、95/5)。
工程31.1:{(S)−3−メチル−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−ブチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
標記化合物を、{(S)−2−メチル−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−プロピル}−カルバミン酸tert−ブチルエステルについて記載した要領(実施例1(c))で製造するが、ただしBoc−L−ロイシンを用いる。標記化合物:ES−MS:479.2[M+H];HPLC:t=10.05分で単一ピーク(系1)。
実施例32:(R)−1−{(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−4−メチル−ペンタノイルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸
実施例2と同様にして標記化合物を製造する:ES−MS:632.2[M−H];Rf=0.15(CHCl/MeOH、95/5)。
実施例33:(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−4−メチル−吉草酸[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチル]−アミド
実施例1と同様にして標記化合物を製造するが、{(S)−3−メチル−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−ブチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステルおよび(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−プロピオン酸を用いる。
標記化合物:ES−MS:738.3[M+H];HPLC:t=11.76分で単一ピーク(系1);Rf=0.59(CHCl/MeOH、95/5)。
実施例34:(R)−1−{(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−4−メチル−ペンタノイルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸
実施例2と同様にして標記化合物を製造する:ES−MS:602.2[M−H];Rf=0.14(CHCl/MeOH、95/5)。
実施例35:(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(4−メトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−4−メチル−吉草酸[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチル]−アミド
実施例1と同様にして標記化合物を製造するが、{(S)−3−メチル−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−ブチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステルおよび(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(4−メトキシ−フェニル)−プロピオン酸を用いる。
標記化合物:ES−MS:708.3[M+H];HPLC:t=12.03分で単一ピーク(系1);Rf=0.70(CHCl/MeOH、95/5)。
実施例36:(R)−1−{(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(4−メトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−4−メチル−ペンタノイルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸
実施例2と同様にして標記化合物を製造する:ES−MS:572.1[M−H];Rf=0.25(CHCl/MeOH、90/10)。
実施例37:(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−N−{(S)−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−エチル}−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオンアミド
実施例1と同様にして標記化合物を製造するが、{(S)−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−エチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステルを用いる。
標記化合物:ES−MS:726.3[M+H];HPLC:t=11.24分で単一ピーク(系1);Rf=0.41(CHCl/MeOH、95/5)。
工程37.1:{(S)−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−エチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
標記化合物を、{(S)−2−メチル−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−プロピル}−カルバミン酸tert−ブチルエステルについて記載した要領(工程1.1、実施例1)で製造するが、ただしBoc−L−アラニン(フルカ)を用いる。標記化合物:ES−MS:437.4[M+H];HPLC:t=10.91分で単一ピーク(系1)。
実施例38:(R)−1−{(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−プロピオニルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸
実施例2と同様にして標記化合物を製造する:ES−MS:590.0[M−H];Rf=0.12(CHCl/MeOH、95/5)。
実施例39:(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−N−{(S)−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−エチル}−3−(2,3,4−トリメトキシ−フェニル)−プロピオンアミド
実施例1と同様にして標記化合物を製造するが、{(S)−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−エチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステルおよび(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(2,3,4−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸を用いる。
標記化合物:ES−MS:726.3[M+H];HPLC:t=11.71分で単一ピーク(系1);Rf=0.45(CHCl/MeOH、95/5)。
実施例40:(R)−1−{(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(2,3,4−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−プロピオニルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸
実施例2と同様にして標記化合物を製造する:ES−MS:590.0[M−H];Rf=0.033(CHCl/MeOH、95/5)。
実施例41:(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(4−メトキシ−フェニル)−N−{(S)−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−エチル}−プロピオンアミド
実施例1と同様にして標記化合物を製造するが、{(S)−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−エチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステルおよび(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(4−メトキシ−フェニル)−プロピオン酸を用いる。
標記化合物:ES−MS:666.3[M+H];HPLC:t=11.63分で単一ピーク(系1);Rf=0.46(CHCl/MeOH、95/5)。
実施例42:(R)−1−{(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(4−メトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−プロピオニルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸
実施例2と同様にして標記化合物を製造する:ES−MS:530.3[M−H];Rf=0.051(CHCl/MeOH、95/5)。
実施例43:(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−N−{(S)−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−エチル}−プロピオンアミド
実施例1と同様にして標記化合物を製造するが、{(S)−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−エチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステルおよび(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−プロピオン酸を用いる。
標記化合物:ES−MS:696.3[M+H];HPLC:t=11.39分で単一ピーク(系1);Rf=0.53(CHCl/MeOH、95/5)。
実施例44:(R)−1−{(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−プロピオニルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸
実施例2と同様にして標記化合物を製造する:ES−MS:560.2[M−H];Rf=0.023(CHCl/MeOH、95/5)。
実施例45:(S)−2−(3−イソプロピル−フェニルアミノ)−N−{(S)−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−エチル}−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオンアミド
実施例1と同様にして標記化合物を製造するが、{(S)−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−エチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステルおよび(S)−2−(3−イソプロピル−フェニルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸を用いる。
標記化合物:ES−MS:692.3[M+H];HPLC:t=11.49分で単一ピーク(系1);Rf=0.24(CHCl/MeOH、95/5)。
実施例46:(R)−1−{(S)−2−[(S)−2−(3−イソプロピル−フェニルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−プロピオニルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸
実施例2と同様にして標記化合物を製造する:ES−MS:560.2[M−H];Rf=0.22(CHCl/MeOH、95/5)。
実施例47:(S)−N−{(S)−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−エチル}−2−(3−フェニル−プロピオニルアミノ)−3−(2,3,4−トリメトキシ−フェニル)−プロピオンアミド
標記化合物を、実施例1記載の2工程(脱保護/カップリング)手順の反復により{(S)−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−エチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステルから製造するが、ただし、各カップリング反応(工程B、実施例1)における相手としてそれぞれ(S)−2−アミノ−3−−(2,3,4−トリメトキシ−フェニル)−プロピオン酸および3−フェニル−プロピオン酸(フルカ)を用いる。
標記化合物:ES−MS:706.3[M+H];HPLC:t=10.81分で単一ピーク(系1);Rf=0.32(CHCl/MeOH、95/5)。
実施例48:(R)−3−メチル−1−{(S)−2−[(S)−2−(3−フェニル−プロピオニルアミノ)−3−(2,3,4−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−プロピオニルアミノ}−ブチルボロン酸
実施例2と同様にして標記化合物を製造する:ES−MS:570.3[M−H];Rf=0.22(CHCl/MeOH、95/5)。
実施例49:(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−N−[(R)−2−フェニル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−エチル]−ブチルアミド
実施例1と同様にして標記化合物を製造するが、{(S)−2−メチル−1−[(R)−2−フェニル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−エチルカルバモイル]−プロピル}−カルバミン酸tert−ブチルエステルを用いる。
標記化合物:ES−MS:788.0[M+H];HPLC:t=11.66分で単一ピーク(系1);Rf=0.79(CHCl/MeOH、95/5)。
工程49.1:{(S)−2−メチル−1−[(R)−2−フェニル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−エチルカルバモイル]−プロピル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
標記化合物を、{(S)−2−メチル−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−プロピル}−カルバミン酸tert−ブチルエステルの合成(実施例1(c))と同様にして製造する。
標記化合物:ES−MS:499.1[M+H];HPLC:t=10.78分で単一ピーク(系1)。
実施例50:(R)−1−{(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリルアミノ}−2−フェニル−エチルボロン酸
実施例2と同様にして標記化合物を製造する:ES−MS:652.2[M−H];Rf=0.22(CHCl/MeOH、95/5)。
実施例51:(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(4−メトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−N−[(R)−2−フェニル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−エチル]−ブチルアミド
実施例1と同様にして標記化合物を製造するが、{(S)−2−メチル−1−[(R)−2−フェニル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デカ−4−イル)−エチルカルバモイル]−プロピル}−カルバミン酸tert−ブチルエステルおよび(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(4−メトキシ−フェニル)−プロピオン酸を用いる。
標記化合物:ES−MS:727.9[M+H];HPLC:t=11.87分で単一ピーク(系1);Rf=0.73(CHCl/MeOH、95/5)。
実施例52:(R)−1−{(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(4−メトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリルアミノ}−2−フェニル−エチルボロン酸
実施例2と同様にして標記化合物を製造する:ES−MS:591.8[M−H];Rf=0.13(CHCl/MeOH、95/5)。
実施例53:20Sプロテアソームのキモトリプシン様活性の阻害
式(I)の化合物について上述した試験により測定されたIC50値の実例を下記に示す(表1)。
Figure 0004416501
実施例54:経口適用組成物
実施例1〜6で得た標記化合物のいずれか一つの経口適用溶液20.0gは、以下の要領で製造され得る(成分平均重量/溶液総重量の%):
Figure 0004416501
使用前に溶液を新たに調製する。

Claims (8)

  1. 式(I)
    Figure 0004416501
    [式中、
    は、ビフェニリル、低級アルキル−フェニル、フェニル−低級アルキル−カルボニル、フェノキシ−フェニル−低級アルキル−カルボニル、またはピリジル−フェニルであり、
    は、1〜3個の低級アルコキシにより置換されたフェニルまたはフェニル−低級アルコキシ−フェニルであり、
    は、低級アルキルまたはフェニル−低級アルキルであり、
    は、式(IA)
    Figure 0004416501
    [式中、AおよびAはそれぞれヒドロキシであるか、または結合しているホウ素原子および2個の結合している酸素原子と一緒になって式(IA)
    Figure 0004416501
    (式中、Wは、低級アルキルにより置換されたC−C−アルキレン、または低級アルキルにより置換されたC−C12−ビシクロアルキレンである)
    の環を形成する]
    で示される基であり、
    そしてRは、低級アルキルである
    (ただし、上記接頭辞「低級」は、7個を含めそれ以下の炭素原子を有する基をいう)]
    で示される化合物またはその塩。
  2. 立体化学配置が、式(I)
    Figure 0004416501
    [式中、示された立体配置は絶対配置を表し、R、R、R、RおよびRは請求項1記載の式(I)の場合と同じ意味である]
    で示される通りである、請求項1記載の式(I)で示される化合物またはその塩。
  3. (R)−1−{(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸、
    (R)−3−メチル−1−{(S)−3−メチル−2−[(S)−2−[2−(3−フェノキシ−フェニル)−アセチルアミノ]−3−(2,3,4−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−ブチリルアミノ}−ブチルボロン酸および
    (R)−3−メチル−1−{(S)−3−メチル−2−[(S)−2−(3−フェニル−プロピオニルアミノ)−3−(2,3,4−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−ブチリルアミノ}−ブチルボロン酸
    から成る群から選択される、請求項1または2記載の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩。
  4. (S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−N−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.0 , ]デカ−4−イル)−ブチル]−ブチルアミド、
    (S)−3−メチル−N−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.0 , ]デカ−4−イル)−ブチル]−2−[(S)−2−[2−(3−フェノキシ−フェニル)−アセチルアミノ]−3−(2,3,4−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−ブチルアミド、および
    (S)−3−メチル−N−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.0 , ]デカ−4−イル)−ブチル]−2−[(S)−2−(3−フェニル−プロピオニル−アミノ)−3−(2,3,4−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−ブチルアミド
    から成る群から選択される、請求項1または2記載の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩。
  5. (R)−1−{(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(4−メトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸、
    (R)−1−{(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸、
    (R)−1−{(S)−2−[(S)−2−(3−イソプロピル−フェニルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸、
    (R)−3−メチル−1−{(S)−3−メチル−2−[(S)−2−(3−ピリジン−2−イル−フェニルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−ブチリルアミノ}−ブチルボロン酸、
    (R)−1−{(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(2,3,4−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸、
    (R)−1−{(S)−2−[(S)−3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸、
    (R)−1−{(R)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸、
    (R)−1−{(S)−2−[(R)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸、
    1−{(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸、
    (R)−1−((S)−2−{(S)−3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−2−[2−(3−フェノキシ−フェニル)−アセチルアミノ]−プロピオニルアミノ}−3−メチル−ブチリルアミノ)−3−メチル−ブチルボロン酸、
    (R)−3−メチル−1−{(S)−3−メチル−2−[(S)−2−[2−(3−フェノキシ−フェニル)−アセチルアミノ]−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−ブチリルアミノ}−ブチルボロン酸、
    (R)−1−((S)−2−{(S)−3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−2−[2−(3−ベンジルオキシ−フェニル)−アセチルアミノ]−プロピオニルアミノ}−3−メチル−ブチリルアミノ)−3−メチル−ブチルボロン酸、
    (R)−1−{(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−4−メチル−ペンタノイルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸、
    (R)−1−{(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−4−メチル−ペンタノイルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸、
    (R)−1−{(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(4−メトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−4−メチル−ペンタノイルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸、
    (R)−1−{(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−プロピオニルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸、
    (R)−1−{(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(2,3,4−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−プロピオニルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸、
    (R)−1−{(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(4−メトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−プロピオニルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸、
    (R)−1−{(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−プロピオニルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸、
    (R)−1−{(S)−2−[(S)−2−(3−イソプロピル−フェニルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−プロピオニルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸、
    (R)−3−メチル−1−{(S)−2−[(S)−2−(3−フェニル−プロピオニルアミノ)−3−(2,3,4−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−プロピオニルアミノ}−ブチルボロン酸、
    (R)−1−{(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリルアミノ}−2−フェニル−エチルボロン酸、および
    (R)−1−{(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(4−メトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリルアミノ}−2−フェニル−エチルボロン酸
    から成る群から選択される、請求項1または2記載の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩。
  6. (S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(4−メトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−N−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.0 , ]デカ−4−イル)−ブチル]−ブチルアミド、
    (S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−N−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.0 , ]デカ−4−イル)−ブチル]−ブチルアミド、
    (S)−2−[(S)−2−(3−イソプロピル−フェニルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−N−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.0 , ]デカ−4−イル)−ブチル]−ブチルアミド、
    (S)−3−メチル−N−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.0 , ]デカ−4−イル)−ブチル]−2−[(S)−2−(3−ピリジン−2−イル−フェニルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−ブチルアミド、
    (S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(2,3,4−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−N−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.0 , ]デカ−4−イル)−ブチル]−ブチルアミド、
    (S)−2−[(S)−3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−N−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.0 , ]デカ−4−イル)−ブチル]−ブチルアミド、
    (R)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−N−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.0 , ]デカ−4−イル)−ブチル]−ブチルアミド、
    (S)−2−[(R)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−N−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.0 , ]デカ−4−イル)−ブチル]−ブチルアミド、
    (S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−N−[3−メチル−1−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ブチル]−ブチルアミド、
    (S)−2−{(S)−3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−2−[2−(3−フェノキシ−フェニル)−アセチルアミノ]−プロピオニルアミノ}−3−メチル−N−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.0 , ]デカ−4−イル)−ブチル]−ブチルアミド、
    3−メチル−N−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.0 , ]デカ−4−イル)−ブチル]−2−[(S)−2−[2−(3−フェノキシ−フェニル)−アセチルアミノ]−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−ブチルアミド、
    (S)−2−{(S)−3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−2−[2−(3−ベンジルオキシ−フェニル)−アセチルアミノ]−プロピオニルアミノ}−3−メチル−N−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.0 , ]デカ−4−イル)−ブチル]−ブチルアミド、
    (S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−4−メチル−吉草酸[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.0 , ]デカ−4−イル)−ブチル]−アミド、
    (S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−4−メチル−吉草酸[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.0 , ]デカ−4−イル)−ブチル]−アミド、
    (S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(4−メトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−4−メチル−吉草酸[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.0 , ]デカ−4−イル)−ブチル]−アミド、
    (S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−N−{(S)−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.0 , ]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−エチル}−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオンアミド、
    (S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−N−{(S)−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.0 , ]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−エチル}−3−(2,3,4−トリメトキシ−フェニル)−プロピオンアミド、
    (S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(4−メトキシ−フェニル)−N−{(S)−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.0 , ]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−エチル}−プロピオンアミド、
    (S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−N−{(S)−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.0 , ]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−エチル}−プロピオンアミド、
    (S)−2−(3−イソプロピル−フェニルアミノ)−N−{(S)−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.0 , ]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−エチル}−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオンアミド、
    (S)−N−{(S)−1−[(R)−3−メチル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.0 , ]デカ−4−イル)−ブチルカルバモイル]−エチル}−2−(3−フェニル−プロピオニルアミノ)−3−(2,3,4−トリメトキシ−フェニル)−プロピオンアミド、
    (S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−N−[(R)−2−フェニル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.0 , ]デカ−4−イル)−エチル]−ブチルアミドおよび
    (S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(4−メトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−N−[(R)−2−フェニル−1−((1S,2S,6R,8S)−2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.0 , ]デカ−4−イル)−エチル]−ブチルアミド
    から成る群から選択される、請求項1または2記載の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩。
  7. (R)−1−{(S)−2−[(S)−2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−3−(4−メトキシ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリルアミノ}−3−メチル−ブチルボロン酸である、請求項1または2記載の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩。
  8. (R)−1−((S)−2−{(S)−3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−2−[2−(3−フェノキシ−フェニル)−アセチルアミノ]−プロピオニルアミノ}−3−メチル−ブチリルアミノ)−3−メチル−ブチルボロン酸である、請求項1または2記載の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩。
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