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JP4402616B2 - 可変動弁機構 - Google Patents

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JP4402616B2
JP4402616B2 JP2005122510A JP2005122510A JP4402616B2 JP 4402616 B2 JP4402616 B2 JP 4402616B2 JP 2005122510 A JP2005122510 A JP 2005122510A JP 2005122510 A JP2005122510 A JP 2005122510A JP 4402616 B2 JP4402616 B2 JP 4402616B2
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Description

本発明は、内燃機関のバルブをリフト量の可変に開閉する可変動弁機構に関する。
従来、自動車用の内燃機関において、低速低負荷時の燃費を向上し、高速高負荷時の出力を高めるために、吸気バルブのリフト量をエンジンの回転数に応じて変更する機能を備えた可変動弁機構が知られている。例えば、特許文献1には、自動車用ガソリンエンジンの可変動弁機構が記載されている。このエンジン1は、図19、図20に示すように、シリンダブロック2とシリンダヘッド3との間に四つの気筒4を備えている。各気筒4において、シリンダブロック2の燃焼室5にピストン6が収容され、シリンダヘッド3に二つの吸気バルブ7と二つの排気バルブ8とが設けられている。
可変動弁機構70は、シリンダヘッド3の上にハウジング71を備えている。ハウジング71には吸気カムシャフト72と排気カムシャフト73とが支持され、共にクランクシャフト74によりチェーン80を介して駆動される。排気カムシャフト73には気筒4毎に二つの排気カム75が設けられ、排気カム75によりロッカーアーム76を介し排気バルブ8が一定のリフト量で開閉される。吸気カムシャフト72には気筒4毎に一つの吸気カム77が設けられ、吸気カム77により可変装置78とロッカーアーム79を介し吸気バルブ7がリフト量を変更可能に開閉される。
図20、図21、図24に示すように、可変装置78は支持パイプ82上に設けられ、支持パイプ82がハウジング71の立壁部81に支持されている。支持パイプ82の内側にはコントロールシャフト84が摺動可能に挿通され、その一端が油圧アクチュエータ85に連結され、中間部に可変装置78毎のピン86が突設されている。そして、自動車の電子制御ユニットによりアクチュエータ85を制御し、アクチュエータ85によりコントロールシャフト84をその軸線方向へ駆動し、ピン86によって可変装置78を動作させるようになっている。
可変装置78は入力部材88と出力部材89とスライダ90とを備えている。入力部材88には吸気カム77に係合するローラ91が設けられ、出力部材89にロッカーアーム79に係合するカム片92が設けられている(図19参照)。入力部材88と出力部材89は支持パイプ82上に揺動可能に支持され、軸線方向の摺動が左右の立壁部81によって規制されている。スライダ90は入力部材88と出力部材89の内側において支持パイプ82に摺動及び揺動可能に支持されている。そして、ピン86が支持パイプ82の軸方向長孔93を貫通してスライダ90の周方向長孔94に嵌合し、スライダ90がピン86によってコントロールシャフト84の軸線方向に駆動される。
入力部材88とスライダ90とは入力側スプライン95により噛み合わされ、スライダ90と出力部材89とが出力側スプライン96によって噛み合わされている。スプライン95とスプライン96は歯すじが左右逆方向にねじれ、スライダ90の軸線方向の移動に伴い、入力部材88と出力部材89とが互いに反対方向へ揺動する。そして、スライダ90が図21の矢印F方向へ移動したときに、図22(a)に示すように、入力部材88と出力部材89との相対位相差θ1が拡大する。この状態で、(b)に示すように、入力部材88が吸気カム77により揺動されると、スライダ90を介して出力部材89が入力部材88と同じ角度で揺動し、ロッカーアーム79を介して吸気バルブ7を大きなリフト量R1で開閉する。
また、スライダ90が図21の矢印R方向へ移動したときには、図23(a)に示すように、入力部材88と出力部材89との相対位相差θ2が縮小する。この状態で、(b)に示すように、入力部材88が吸気カム77により揺動されると、出力部材89がロッカーアーム79を介して吸気バルブ7を小さなリフト量R2で開閉する。従って、コントロールシャフト84でスライダ90の移動量を制御し、入力部材88に対する出力部材89の位相を変えることにより、吸気バルブ7のリフト量を連続的に変更することができる。なお、吸気カムシャフト72の一端には、クランクシャフト74に対する吸気カム77の回転位相差を調整するためのアクチュエータ97(図20参照)が設けられている。
特開2001−263015号公報
上記のように構成された従来の可変動弁機構70によれば、気筒4毎に設けた可変装置78のスライダ90を共通のコントロールシャフト84で制御しているので、コンパクトな構成でバルブリフト量を制御することができる。しかし、この構成によると、出力部材89に対するスライダ90の位置が動弁系部品の熱膨張による影響を受けるため、四基の可変装置78の出力を常に等しくすることが困難であった。すなわち、出力部材89を位置決めするハウジング71の熱膨張量と、スライダ90を駆動するコントロールシャフト84の熱膨張量とに差が生じた場合に、可変装置78毎にバルブリフト量が相違するという課題があった。
通常、ハウジング71には軽量で線膨張係数の大きいアルミニウム材が用いられ、コントロールシャフト84には高剛性で線膨張係数の小さいスチール材が用いられる。これらの材料を用いた場合、図24に示すように、基準位置(アクチュエータ85の中心位置)に最も近い#1の可変装置78でシリンダヘッド3の温度がΔT℃変化すると、コントロールシャフト84に連結されたスライダ90とハウジング71に位置決めされた出力部材89との間に、次式より求められる相対変位量Aが発生する。
A=(P1×αsteel−S1×αaluminium)×ΔT
P1:基準位置からピン86までの距離
S1:基準位置から立壁部81までの距離
αsteel:スチール材の線膨張係数
αaluminium:アルミニウム材の線膨張係数
ここで、四基の可変装置78(#1〜#4)におけるスライダ90と出力部材89との相対変位量は、図25に示すように、シリンダヘッド3の温度変化に伴い、それぞれ異なる勾配で変化する。例えば、基準温度80℃で各装置78の相対変位量を0に設定した場合、使用温度域の上限近く(例えば110℃)では、四基平均でD1の相対変位量が発生する。また、基準位置に最も近い#1と基準位置から最も離れた#4との間にD2の較差が発生する。従って、可変装置78を四基共に同じバルブリフト量で組み立てたとしても、ハウジング71とコントロールシャフト84との熱膨張差によって四基の出力部材89の作用角が相違し、気筒間のバルブリフト量にばらつきが発生し、エンジン1の燃費、エミッション、振動等に悪影響を与えるという問題点があった。
本発明の目的は、上記課題を解決し、動弁系部品の熱膨張による影響を排除して、気筒間のバルブリフト量を等しくすることができる可変動弁機構を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は、内燃機関のシリンダヘッドにカムシャフトとコントロールシャフトとを並設し、コントロールシャフト上に気筒と同数の可変装置を配列し、可変装置にカムシャフト上のカムに係合する入力部材と、内燃機関のバルブを開閉する出力部材と、出力部材を入力部材に連動させるスライダと、スライダをコントロールシャフトに連結する連結部材とを設け、スライダをコントロールシャフトにより該シャフトの軸線方向へ移動し、スライダにより入力部材に対する出力部材の位相を変えて、バルブのリフト量を変更する可変動弁機構において、次の手段(1),(2)を採用したことを特徴とする。
(1) シリンダヘッドに、コントロールシャフトを支持する該シリンダヘッドとは別体の剛性部材を設置し、剛性部材を、コントロールシャフトの軸線方向に一列に並ぶ全ての気筒に共通の一部材として、コントロールシャフトと実質的に線膨張係数の等しい材料で形成し、剛性部材に出力部材をコントロールシャフトの軸線方向へ移動不能に規制する規制部を設ける。
ここで、「実質的に線膨張係数の等しい」とは、エンジンの燃費、エミッション、振動等に悪影響を与えるほどには可変装置のスライダと出力部材との相対変位量に気筒間較差が生じない程度の線膨張係数差以下に抑えられていることを意味する。具体的には、線膨張係数の差が30%以下であることが好ましく、10%以下であることがさらに好ましい。より具体的には、以下の構成<1a>,<1b>,<1c>,<1d>,<1e>を好ましく採用できる。
<1a> 剛性部材とコントロールシャフトとを共に実質的に線膨張係数の等しいスチール材で形成する。ここで、「スチール材」とは、まったく同一の合金組成の材料に限定されるものではなく、剛性部材とコントロールシャフトとを共に鉄ベースの材料で形成すれば、双方の合金組成が異なっていてもよい(その間の熱膨張差は無視しうる)。
<1b> 剛性部材とコントロールシャフトとを共に実質的に線膨張係数の等しいアルミニウム材で形成する。ここで、「アルミニウム材」とは、まったく同一の合金組成の材料に限定されるものではなく、剛性部材とコントロールシャフトとを共にアルミニウムベースの材料で形成すれば、双方の合金組成が異なっていてもよい。例えば、剛性部材をAl−Si−Cu系、Al−Si−Mg−Cu系、Al−Cu−Ni−Mg系等の鋳物用アルミニウム合金材で形成し、コントロールシャフトをAl−Cu系、Al−Cu−Mg系、Al−Zn−Mg系等の高力アルミニウム合金材で形成することができる。この場合、コントロールシャフトの全体をアルミニウム材で形成してもよく、一部に補強部材を設けてもよい。具体的には、次の手段を採用できる。
<1c> アルミニウム製のコントロールシャフトに、連結部材の取付部位を補強する補強部材を埋設する。つまり、スライダをコントロールシャフトに連結する連結部材には交番荷重が作用するので、連結部材の取付部位においてコントロールシャフトを補強部材により補強する。補強部材としては、アルミニウム材より高い剛性の材料(例えば、ステンレスを含むスチール系材料等)からなるブッシュやナット等を使用できる。
<1d> シリンダヘッドに剛性部材であるハウジングを設置し、ハウジングとコントロールシャフトとを共に実質的に線膨張係数の等しいスチール材で製作する。あるいは、ハウジングとコントロールシャフトとを共に実質的に線膨張係数の等しいアルミニウム材で製作する。
<1e> ハウジングに剛性部材であるキャリアを組み付け、キャリアとコントロールシャフトとを共に実質的に線膨張係数の等しいスチール材で製作する。あるいは、キャリアとコントロールシャフトとを共に実質的に線膨張係数の等しいアルミニウム材で製作する。
(2) シリンダヘッドにコントロールシャフトを支持するハウジングを設置し、ハウジングに該ハウジング及びシリンダヘッドとは別体の剛性部材を組み付け、剛性部材を、コントロールシャフトの軸線方向に一列に並ぶ全ての気筒に共通の一部材として、コントロールシャフトと実質的に線膨張係数の等しい材料で形成し、剛性部材に出力部材をコントロールシャフトの軸線方向へ移動不能に規制する規制部を設ける。
ここで、より具体的には、以下の構成<2a>,<2b>を好ましく採用できる。
<2a> ハウジングをアルミニウム材で製作し、ハウジングに剛性部材であるブラケットを組み付け、ブラケットとコントロールシャフトとを共に実質的に線膨張係数の等しいスチール材で形成し、ブラケットに出力部材を規制する規制部を設ける。
<2b> ハウジングをアルミニウム材で製作し、ハウジングに剛性部材であるカムシャフトを支持し、カムシャフトとコントロールシャフトとを共に実質的に線膨張係数の等しいスチール材で形成し、カムシャフトに出力部材を規制する規制部を設ける。
上記手段(1)を採用した可変動弁機構によれば、コントロールシャフトをそれと実質的に線膨張係数の等しい剛性部材に支持したので、どの気筒においてもコントロールシャフトと剛性部材との間に熱膨張差が発生しなくなる。従って、コントロールシャフトに連結されたスライダと剛性部材の規制部により位置決めされた出力部材とを常に一定の位置関係に保持し、気筒毎のバルブリフト量を等しくすることができるという効果がある。
上記手段(2)を採用した可変動弁機構によれば、ハウジングとは別体の剛性部材をコントロールシャフトと実質的に線膨張係数の等しい材料で製作し、剛性部材上の規制部によって出力部材を位置決めするので、ハウジングとコントロールシャフトとに熱膨張差が生じたとしても、その影響が出力部材に及ばなくなる。従って、スライダと出力部材とを常に一定の位置関係に保持し、気筒毎のバルブリフト量を等しくすることができる。また、ハウジングを軽量な材料で製作して、可変動弁機構の全体を軽量化できる効果もある。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。まず、可変動弁機構の全体的な構成について説明する。図1に示すように、この実施形態の可変動弁機構10は、従来と同様、自動車用の四気筒ガソリンエンジン1(図19参照)に装備されている。エンジン1のシリンダヘッド3には、その上面に可変動弁機構10のハウジング11が設置されている。ハウジング11には、吸気カムシャフト72と排気カムシャフト73と支持パイプ82とが互いに平行となるように支持されている。支持パイプ82の内側にはスチール製のコントロールシャフト84が挿通され、その一端にアクチュエータ85が連結されている。
コントロールシャフト84上には、気筒4と同数(四基)の可変装置78が支持パイプ62を介して配列されている。可変装置78には、従来と同様、吸気カムシャフト72上の吸気カム77に係合する入力部材88と、吸気バルブ7を開閉する一対の出力部材89と、出力部材89を入力部材88に連動させるスライダ90と、スライダ90をコントロールシャフト84に連結する部材であるピン86とが設けられている。そして、可変動弁機構10は、アクチュエータ85によりコントロールシャフト84を軸線方向へ駆動し、スライダ90により入力部材88に対する出力部材89の位相を変えて、吸気バルブ7のリフト量を変更できるように構成されている。
次に、可変動弁機構の特徴的な構成を実施例に基づいて説明する。実施例1,2,3の可変動弁機構10,20,30は、コントロールシャフト84をそれと実質的に線膨張係数の等しい剛性部材11,21,32に支持し、剛性部材11,21,32に設けた規制部12,22,35で出力部材89をコントロールシャフト84の軸線方向へ移動不能に規制している。実施例4,5の可変動弁機構40,50は、コントロールシャフト84をハウジング41,51に支持し、ハウジング41,51にコントロールシャフト84と実質的に線膨張係数の等しい剛性部材42,72を組み付け、剛性部材42,72に設けた規制部47,53で出力部材89をコントロールシャフト84の軸線方向へ移動不能に規制している。
図1〜図3に示すように、実施例1の可変動弁機構10では、ハウジング11が剛性部材として用いられている。ハウジング11は、その全体がスチール材により長四角形の箱型に製作され、コントロールシャフト64と実質的に線膨張係数が等しい(本例では略同一)。ハウジング11の上面及び下面は開放し、上面にキャップ(図示略)が装着され、下面にロッカーアーム76,79が臨在する。ハウジング11には5枚の軸受壁12が気筒4の配列方向に等間隔をおいて一体形成され、各軸受壁12に吸気カムシャフト72と排気カムシャフト73と支持パイプ82とが支持されている。
支持パイプ82はスチール材で形成され、その内側にスチール製のコントロールシャフト84が軸線方向へ摺動可能に挿通されている。そして、コントロールシャフト84上の四基の可変装置78において、軸受壁12が出力部材89をコントロールシャフト84の軸線方向へ移動不能に規制する規制部として機能するようになっている。なお、支持パイプ82の一端は、アクチュエータ85と反対側の軸受壁12にボルト13で固定されている。各軸受壁12と出力部材89との間には、隙間調整用の馬蹄形のシム14が交換可能に介装されている。
この実施例1の可変動弁機構10によれば、ハウジング11の全体をスチール材で製作したので、コントロールシャフト84と実質的に線膨張係数が等しく、ハウジング11の長手方向の熱膨張量とコントロールシャフト84の軸線方向の熱膨張量とが等しくなる。このため、軸受壁12に位置決めされた出力部材89とコントロールシャフト84に連結されたスライダ90とが、四つの気筒4において常に一定の位置関係に保持される。すなわち、従来技術で生じていた、ハウジングとコントロールシャフトとの熱膨張量差に起因する、スライダと出力部材との相対変位量の気筒間較差はキャンセルされる。従って、気筒間のバルブリフト量のばらつきを解消し、四気筒ガソリンエンジン1の燃費、エミッション、振動等を改善することができる。
図4〜図8に示すように、実施例2の可変動弁機構20では、ハウジング21が剛性部材として用いられ、その全体がアルミニウム合金材で形成されている。ハウジング21には5枚の軸受壁22が設けられ、各軸受壁22の上に軸押え23がボルト24で分解可能に組み付けられている。軸受壁22と軸押え23との間には、支持パイプ82を支持する軸受孔25が形成されている。コントロールシャフト84は、全体がアルミニウム合金材で形成され、ハウジング21と実質的に線膨張係数が等しい(本例では略同一)。コントロールシャフト84は、支持パイプ82の内側に摺動可能に挿通されている。
そして、連結部材であるピン86は、基端がコントロールシャフト84に圧入又は螺合により固定され、先端が支持パイプ82の軸方向長孔93を通ってスライダ90の周方向長孔94に連結されている。出力部材89と軸受壁22との間には、隙間調整用の馬蹄形シム26が交換可能に介装され、出力部材89が軸受壁22によりシム26を介して位置決めされている。なお、軸受壁22と軸押え23との間には、支持パイプ82の軸受孔25のほかに、吸気カムシャフト72と排気カムシャフト73を支持する軸受孔(図示略)も形成されている。
実施例2の可変動弁機構20においては、図8(a)に示すように、四基の可変装置78が、基準温度(例えば80℃)でスライダ90と出力部材89との相対距離が等しくなるように組み立てられる(L1=L2=L3=L4)。エンジン1が発熱すると、図8(b)に示すように、ハウジング21とコントロールシャフト84が熱膨張する。しかし、ハウジング21とコントロールシャフト84の線膨張係数が実質的に等しいため、どんな温度域であっても、双方間に熱膨張差が発生しない(Eh=Es)。
従って、実施例1と同様、軸受壁22により位置決めされた出力部材89とコントロールシャフト84に連結されたスライダ90との相対距離を4基の可変装置78でそれぞれ同等に保ち(L1=L2=L3=L4)、気筒間のバルブリフト量のばらつきを解消でき、もって、四気筒ガソリンエンジン1の燃費、エミッション、振動等を改善することができる。また、ハウジング21とコントロールシャフト84を共にアルミニウム合金材で形成したので、可変動弁機構20の全体を軽量に構成できる利点もある。
図9、図10は実施例2の変更例を示す。この可変動弁機構20では、ハウジング21とコントロールシャフト84が共にアルミニウム合金材で形成され、実質的に線膨張係数が等しい(本例では略同一)。コントロールシャフト84には、ピン86の取付部位に四つの穴27が形成され、各穴27に補強部材としてのブッシュ28が圧入、螺合又はロウ付け等によって埋設されている。ブッシュ28はアルミニウム合金材より高い剛性の鉄鋼材料で形成され、ブッシュ28の内側にピン86の基端が挿入固定され、ピン86の先端が支持パイプ82の軸方向長孔93を通ってスライダ90の周方向長孔94に連結されている。
従って、この変更例によれば、特に、アルミニウム合金材製のコントロールシャフト84の負荷作用部をブッシュ28で補強し、スチール製コントロールシャフトと略同等の強度を確保できる利点がある。なお、ピン86に鉄鋼製の段付きピンを用い、段付きピンの大径の基部を補強部材としてコントロールシャフト84の穴27に埋設し、段付きピンの小径の先端部を連結部材としてスライダ90に連結してもよい。
図11〜図13に示すように、実施例3の可変動弁機構30では、ハウジング31とは別体のキャリア32が剛性部材として用いられ、キャリア32にスチール製のコントロールシャフト84が支持されている。ハウジング31はコントロールシャフト84と実質的に線膨張係数の異なるアルミニウム合金材で長四角形の箱型に製作され、5枚の軸受壁33に吸気カムシャフト72と排気カムシャフト73が回転可能に支持されている。キャリア32はスチール材でハウジング31の長手方向へ長く形成され、コントロールシャフト84と実質的に線膨張係数が等しい。
キャリア32の下面には軸受壁33の切欠34に嵌合する5つの軸受部35が一体的に突設され、各軸受部35の孔36に支持パイプ82を介しコントロールシャフト84が支持されている。軸受壁33の下端部にはコントロールシャフト84の軸線方向へ長い長孔37が形成され、長孔37を通るボルト38でキャリア32がハウジング31に組み付けられている。そして、四基の可変装置78において、軸受部35が規制部として機能し、出力部材89をシム39を介してコントロールシャフト84の軸線方向へ移動不能に規制するようになっている。
この実施例3の可変動弁機構30によれば、キャリア32をコントロールシャフト84と共にスチール材で形成したので、双方の熱膨張量が等しくなる。このため、四つの気筒4において、出力部材89とスライダ90とを常に一定の位置関係に保持し、気筒間のバルブリフト量のばらつきを解消できる。また、コントロールシャフト84をキャリア32に支持することで、ハウジング31をアルミニウム合金材で形成でき、実施例1と比較し、可変動弁機構30の全体を軽量化できる利点もある。なお、ハウジング31とキャリア32との熱膨張差は、双方の組付部に設けた長孔37によって吸収される。
図14〜図16に示すように、実施例4の可変動弁機構40では、ハウジング41とは別体のブラケット42が剛性部材として用いられている。ハウジング41はアルミニウム合金材によって長四角形の箱型に製作され、5枚の軸受壁43に吸気カムシャフト72と排気カムシャフト73と支持パイプ82とコントロールシャフト84とが支持されている。ブラケット42はスチール材でハウジング41の長手方向へ長く形成され、コントロールシャフト84と実質的に線膨張係数が等しい。ブラケット42は、軸受壁43の切欠44に嵌合する状態でボルト45により長孔46を介して軸受壁43に組み付けられている。
ブラケット42には一対四組の規制片47が各可変装置78のシム48と接合するように一体的に突設され、各規制片47に支持パイプ82を通す孔47a(図16参照)が設けられている。そして、四基の可変装置78において、規制片47がシム48を介して出力部材89をコントロールシャフト84の軸線方向へ移動不能に規制するようになっている。なお、ハウジング41とブラケット42との熱膨張差を吸収するために、長孔46がコントロールシャフト84の軸線方向へ長く形成されるとともに、規制片47と軸受壁43との間に隙間49(図14参照)が設けられている。
この実施例4の可変動弁機構40によれば、ハウジング41とは別体のブラケット42をコントロールシャフト84と同じくスチール材で製作し、ブラケット42上の規制片47によって出力部材89を位置決めするので、ハウジング41とコントロールシャフト84とに熱膨張差が生じたとしても、その影響が出力部材89に及ばなくなる。従って、四基の気筒4において、出力部材89とスライダ90とを常に一定の位置関係に保持し、気筒毎のバルブリフト量を等しくすることができる。また、ハウジング41の全体をアルミニウム合金材で製作して、可変動弁機構40の全体を軽量化できる利点もある。
図17、図18に示すように、実施例5の可変動弁機構50では、吸気カムシャフト72が剛性部材として用いられている。吸気カムシャフト72はスチール材で形成され、コントロールシャフト84と実質的に線膨張係数が等しく、アルミニウム合金製のハウジング51の軸受壁52に支持されている。吸気カムシャフト72には一対四組の規制片53が可変装置78のシム54と接合するように一体的に設けられ、規制片53がシム54を介して出力部材89をコントロールシャフト84の軸線方向へ移動不能に規制するようになっている。規制片53と軸受壁52との間には、ハウジング51と吸気カムシャフト72との熱膨張差を吸収するための隙間55が設けられている。
この実施例5の可変動弁機構50によれば、吸気カムシャフト72をコントロールシャフト84と同じくスチール材で製作し、吸気カムシャフト72上の規制片53によって出力部材89を位置決めするので、ハウジング51とコントロールシャフト84とに熱膨張差が生じたとしても、その影響が出力部材89に及ばなくなる。従って、四つの気筒4において、出力部材89とスライダ90とを常に一定の位置関係に保持し、気筒毎のバルブリフト量を等しくすることができる。また、規制片53を既存の吸気カムシャフト72上に設けたので、実施例4と比較し、可変動弁機構50の全体を少数の部品で軽量に構成できる利点もある。
本発明の実施例1を示す可変動弁機構の平面図である。 図1のII−II線断面図である。 図2のIII−III線断面図である。 本発明の実施例2を示す可変動弁機構の平面図である。 図4のV−V線断面図である。 図5のVI−VI線断面図である。 図4の可変装置の組付構造を示す斜視図である。 実施例2の可変動弁機構の作用説明図である。 実施例2の可変動弁機構の変更例を示す断面図である。 図9のX−X線断面図である。 本発明の実施例3を示す可変動弁機構の平面図である。 図11のXII−XII線断面図である。 図12のXIII−XIII線断面図である。 本発明の実施例4を示す可変動弁機構の平面図である。 図14のXV−XV線断面図である。 図15のXVI−XVI線断面図である。 本発明の実施例5を示す可変動弁機構の平面図である。 図17のXVIII−XVIII線断面図である。 自動車用ガソリンエンジンの断面図である。 従来の可変動弁機構の平面図である。 従来の可変装置の斜視図である。 バルブリフト量を拡大するときの作用説明図である。 バルブリフト量を縮小するときの作用説明図である。 従来の可変動弁機構の断面図である。 従来の可変動弁機構の温度特性を示すグラフである。
符号の説明
1 ガソリンエンジン
3 シリンダヘッド
4 気筒
7 吸気バルブ
10 可変動弁機構(実施例1)
11 ハウジング
12 軸受壁
20 可変動弁機構(実施例2)
21 ハウジング
22 軸受壁
28 ブッシュ
30 可変動弁機構(実施例3)
31 ハウジング
32 キャリア
35 軸受部
40 可変動弁機構(実施例4)
41 ハウジング
42 ブラケット
47 規制片
50 可変動弁機構(実施例5)
51 ハウジング
53 規制片
72 吸気カムシャフト
77 吸気カム
78 可変装置
82 支持パイプ
84 コントロールシャフト
85 アクチュエータ
86 ピン
88 入力部材
89 出力部材
90 スライダ

Claims (2)

  1. 内燃機関のシリンダヘッドにカムシャフトとコントロールシャフトとを並設し、コントロールシャフト上に気筒と同数の可変装置を配列し、
    可変装置にカムシャフト上のカムに係合する入力部材と、内燃機関のバルブを開閉する出力部材と、出力部材を入力部材に連動させるスライダと、スライダをコントロールシャフトに連結する連結部材とを設け、
    スライダをコントロールシャフトにより該シャフトの軸線方向へ移動し、スライダにより入力部材に対する出力部材の位相を変えて、バルブのリフト量を変更する可変動弁機構において、
    前記シリンダヘッド(3)に、コントロールシャフト(84)を支持する該シリンダヘッド(3)とは別体の剛性部材(11,21,32)を設置し、剛性部材を、コントロールシャフト(84)の軸線方向に一列に並ぶ全ての気筒(4)に共通の一部材として、コントロールシャフト(84)と実質的に線膨張係数の等しい材料で形成し、
    剛性部材に出力部材(89)をコントロールシャフト(84)の軸線方向へ移動不能に規制する規制部(12,22,35)を設けたことを特徴とする可変動弁機構。
  2. 内燃機関のシリンダヘッドにカムシャフトとコントロールシャフトとを並設し、コントロールシャフト上に気筒と同数の可変装置を配列し、
    可変装置にカムシャフト上のカムに係合する入力部材と、内燃機関のバルブを開閉する出力部材と、出力部材を入力部材に連動させるスライダと、スライダをコントロールシャフトに連結する連結部材とを設け、
    スライダをコントロールシャフトにより該シャフトの軸線方向へ移動し、スライダにより入力部材に対する出力部材の位相を変えて、バルブのリフト量を変更する可変動弁機構において、
    前記シリンダヘッド(3)にコントロールシャフトを支持するハウジング(41,51)を設置し、
    ハウジング(41,51)に該ハウジング及びシリンダヘッド(3)とは別体の剛性部材(42,72)を組み付け、剛性部材を、コントロールシャフト(84)の軸線方向に一列に並ぶ全ての気筒(4)に共通の一部材として、コントロールシャフト(84)と実質的に線膨張係数の等しい材料で形成し、
    剛性部材に出力部材(89)をコントロールシャフト(84)の軸線方向へ移動不能に規制する規制部(47,53)を設けたことを特徴とする可変動弁機構。
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