JP4397542B2 - 移植片固定装置の組合せ体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明が関係する技術分野は外科固定装置であり、特に、組織移植片を骨に固定するための外科固定装置である。
【0002】
【従来の技術】
組織工学に関連する医療技術は迅速に進歩している。特に、例えば、膝関節から軟骨細胞および線維軟骨細胞を採取するような、人体から細胞を収集することが今日において知られている。その後、これらの自系細胞は生体吸収性の基質上で実験室環境内において培養される。一般に、この基質は置換する必要のある組織部分とほぼ同一の形状を有している。適正な環境条件での適当な培養培地内における一定の十分な時間経過後において、収集した細胞は基質上で成長して、患者の身体内において置換する必要の有る組織部分とほぼ同一の物理的形状を有する組織の移植可能な部分を形成する。その後、このような基質上の細胞により構成されている(あるいは、細胞を伴わない基質のみにより構成されている)組織工学的処理により形成された構造は縫合線、骨膜被膜材、またはフィブリン接着剤を含む従来において既知の外科固定装置(fasteners)により骨の部位に固定される。
【0003】
このような組織工学的方法の利点は多くあり、例えば、その内の重要な利点として、生活軟骨組織を軟骨移植片に置き換えることが現在において可能であることである。さらに、イン・ビトロにおいて成長した軟骨組織は患者の自系軟骨組織と同一であるために、組織移植片の拒否傾向を最小化できる。
【0004】
既存の基質固定装置はその目的用途に対して適応しているが、その使用において幾つかの不都合が伴う。先ず、これらの固定装置は骨または軟質組織に対する基質の固定用に特別に構成されておらず、多様な外科処理において使用可能に構成されている意味で、これらの固定装置は一般用であることである。別の不都合点として、最少侵襲性の関節鏡処理においてこれらの装置の内の大部分の使用が困難になることが含まれる。さらに別の不都合点として、骨膜組織弁として使用するための骨膜の組織片を収集することの困難さおよび外科的な手間、このような収集処理に伴う患者の罹病率の相当な高さ、およびこのような薄くて柔らかい材料を周囲組織に縫合する困難さ等が含まれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、組織工学的に処理して形成した組織を骨またはその他の係留部位に効果的に固定して当該組織が患者の体内において継続的に成長し再生することを可能にする新規な固定装置が当該技術分野において要望されている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
従って、本発明の目的は組織工学的に処理して作成した組織を骨またはその他の係留部位に効果的に固定することにより当該組織が継続的に成長し再生するような固定装置を提供することである。
【0007】
本発明の別の目的は関節鏡処理または切開処理により容易に設置できる骨部位に基質を固定するための装置を提供することである。
【0008】
本発明のさらに別の目的は縫合線または縫合線の結び目を必要としない骨の部位に基質を固定するための装置を提供することである。
【0009】
本発明のさらに別の目的は患者の体内の一定の場所に上記の装置を用いて基質を固定するための外科的方法を提供することである。
【0010】
従って、本発明は移植片固定装置を開示する。本発明による移植片固定装置は第1の移植部材および第2の移植部材を有している。これらの部材は細長い形状をしており、好ましくは、円筒形状を有している。さらに、これらの部材はそれぞれ先端部、基端部、および長手軸を有している。加えて、各移植部材の全長にわたって延在する長手方向の通路が備えられている。また、これらの部材はそれぞれ外表面部を有している。さらに、これらの移植部材は第1の端部および第2の端部および中央部分を有する棒状部材を介して互いに接続している。この棒状部材の第1の端部は第1の移植部材の基端部から延出しており、棒状部材の第2の端部は第2の移植部材の基端部から延出している。好ましくは、この棒状部材は比較的剛性であり、例えば、逆「U」字形状のような種々の幾何学的形状を有するように構成可能である。しかしながら、この棒状部材は柔軟性であってもよい。ただし、この棒状部材は上記の移植部材を互いに対して一定の距離で維持する。さらに、棒状部材の中央部分は組織工学的に処理して形成した基質移植片の一部分に係合するように構成されている。好ましい実施形態において、上記の移植部材は、当該移植部材を予め形成した骨の穴の中に移植した後に、骨の部位またはその他の係留部位からの離脱阻止を補助するために当該移植部材の各外表面部から延出する一連の隆起部を有している。
【0011】
本発明のさらに別の態様は組織工学的に処理して形成した基質を含む基質を骨に固定するための本発明の移植片固定装置を使用する方法である。
【0012】
本発明のさらに別の態様は固定装置および挿入部材の組合せにより構成されている移植片固定装置の組合せ体である。この固定装置は第1の移植部材である。この移植部材は長手軸、基端部、先端部、外表面部、および当該移植部材を貫通する長手方向の通路を有している。この固定部材はさらに第2の移植部材を有している。この第2の移植部材は長手軸、基端部、先端部、外表面部、および当該移植部材を貫通する長手方向の通路を有している。各移植部材は上記長手方向の通路を囲む基端側環状面部をその基端部において有している。さらに、上記第1の移植部材および第2の移植部材を接続する接続部材が備えられている。この接続部材は中央部分、第1の移植部材から延出している第1の端部、および第2の移植部材から延出している第2の端部を有している。
【0013】
さらに、一対の挿入部材が備えられている。各挿入部材は基端部、先端側テーパー状端部、および当該装置を貫通する長手方向の通路を有する部材である。各移植部材の先端部は挿入部材の基端部に係合している。必要に応じて、この挿入部材は移植部材の先端部に取り付けられる。
【0014】
本発明の上記およびその他の特徴および利点が以下の説明および図面によりさらに明らかになる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の移植片固定装置は吸収性および非吸収性の材料を含む慣用的な生体許容性の材料、並びに、生体崩壊性の材料により作成できる。利用できる非吸収性の材料としては、ステンレス・スチール、ポリエチレン、テフロン(Teflon)、ニチノール(Nitinol)、非吸収性ポリマー、その他の生体許容性の金属材、セラミック材、およびこれらの組合せ等のような慣用的な生体許容性の材料が含まれる。また、本発明の移植片固定装置を製造するために使用できる吸収性の材料は効果的に成形処理または加工処理が行なえる当該技術分野において既知の慣用的な生体吸収性の材料または生体再吸収性の材料を一般的に含む。
【0016】
これらの生体吸収性および生体再吸収性の材料としては、ポリ(乳酸)、ポリジオキサノン、ポリカプロラクトン、ポリグリコール酸、ポリガラクタン酸、およびその他の既知の生体許容性で生体吸収性および生体再吸収性のポリマー、セラミック材、複合材、およびこれらの組合せおよび等価物等が含まれる。
【0017】
図1および図2において、本発明の移植片固定装置10の好ましい実施形態を示している。移植片固定装置10は移植部材20を有して示されている。各移植部材20は細長い部材として示されており、好ましくは、概ね円筒形の形状を有している。さらに、各部材20は円錐形、ピラミッド形、多角形、立方体、球形等の別の幾何学的形状を有することもできる。各移植部材20は先端部22および基端部24を有して示されている。また、各移植部材20は外表面部28および長手軸29を有している。
【0018】
さらに、各部材20はこれを貫通する長手方向の通路35を有している。また、これらの移植部材20は必要に応じて備えられる円錐台形の端部30および基端側端面部32を有して示されている。この端面部32は平坦であることが好ましいが、傾斜状、凹状、凸状等にすることもできる。端面部32は通路35に連通する中央円形開口部36を有している。
【0019】
好ましくは、この中央開口部36は円形断面を有しているが、楕円形、多角形、正方形、長方形、およびこれらの組合せ等の別の幾何学的形状を有することもできる。さらに、各移植部材20は通路35に連通する円形開口部38を有する先端側端面部37を有して示されている。必要に応じて備えられる円錐台形の端部30を伴う場合に示されるように、環状の端面部37は開口部38の周囲においてその厚さが最小になるが、円錐台形の端部30を採用しなければ、その厚さはさらに増加する。さらに、組織係合エッジ部44を有する一連の必要に応じて備えられる突出部40が各移植部材20の表面28から延出している。これらの突出部40が無い場合は、各部材20の表面28は滑らかである。
【0020】
装置10は各移植部材20を接続する移植片保持部材または接続部材50を有している。この保持部材50は第1の端部52、第2の端部54、および中央部分55を有する棒状部材として示されている。第1の端部52は第1の移植部材20の基端側端面部32から延出しており、第2の端部54は別の移植部材20の基端側端面部32から延出している。保持部材50の各端部52および54は必要に応じて外表面部28の任意の部分から延出または当該部分に取り付けることができる。好ましくは、接続部材50は上部セグメント55および足部セグメント56を含む3個のセグメントに屈曲または分かれた形状である。上部セグメント55は足部セグメント56に対してほぼ垂直に示されている。接続部材50は逆「U」字形状を有していることが好ましいが、この接続部材50は半円形、円弧形、湾曲状、三角形、多角形、U字形状、およびこれらの組合せ等を含む別の幾何学的形状を有していてもよい。接続部材50の端部52および54は移植部材20に対して永久的に取り付けられていてもよく、あるいは、従来的な様式で当該部材20に対して取り付けられていてもよい。さらに、接続部材50は剛性または柔軟性を有することができる。この接続部材50は骨またはその他の身体部分の表面上において組織工学的に処理して作成した基質を効果的に保持するための十分な表面積を有している。好ましくは、接続部材50は円形断面を有しているが、楕円形、多角形、正方形、長方形、およびこれらの組合せ等を含む別の幾何学的断面形状を有していてもよい。さらに、接続部材50は剛性または柔軟性であってよく、単一のフィラメント状構造を有するか、多数個の内部接続したフィラメントまたは部材を有することができる。
【0021】
図3乃至図8において、外科処理における本発明の移植片固定装置10の使用方法を説明する。先ず、図3において、初期的な工程、すなわち、本発明の移植片固定装置10を使用して組織工学的に処理して作成した組織を含む基質の設置を行なう前の工程は、例えば、膝関節部内の肋軟骨下骨等の骨210に2個の中ぐり穴200を穴あけ、または、「タップ立て」することである。これらの中ぐり穴200は底部208および開口した上部202および側壁部205を有する円筒形の穴として示されている。必要に応じて、これらの中ぐり骨穴200は底部の無いまたは開口状の底部を有する連続的な通路を有する骨管であってもよい。「スラップ・ハンマー」部分として当業界において慣用的に呼ばれる基端側部分を有する図10に示すような装置400を使用することにより各中ぐり穴200にタップを立てることが特に好ましい。本明細書において使用する用語の「タップ立て(tapping)」または「タップ(tap)」は、装置400の軸部405の先端部415から延出する先端の尖ったプロング部または突出部420を骨の部位の上方に配置し、装置400の基端部410を(「スラップ・ハンマー」の)摺動自在なハンマー・ハンドル450(当該ハンドル450は軸部460上において基端部410と基端側停止部470との間を摺動する)により軽くたたくまたは打つことにより、骨の中ぐり穴200を形成することを意味すると定義されている。軸部460の先端部415は基端部410に接続している。基端側停止部470は基端部410に取り付けられている。ハンマー・ハンドル450は把持部分451、カラー455および長手方向の通路457を有している。なお、当該技術分野における熟練者であれば、同様の先端の尖った装置、すなわち、爪状の先端部を有する任意の装置を骨の中ぐり穴に「タップ立て」するために使用できることが理解できると考える。加えて、好ましいと言うわけではないが、1回に1個の骨の中ぐり穴を「タップ立て」してもよい。外科医が骨に中ぐり穴を穿設することを決めた場合に、任意の慣用的な外科穴あけ装置を使用できる。さらに、中ぐり穴200を骨210に形成した後に、組織工学的に処理して形成した組織を含む基質220が図4に示すように外科医により骨の表面部分201の上に配置される。次に、移植片固定装置10が挿入装置250上に取り付けられる。この挿入装置250は、図11に示すように、基端部262および先端部264を有する細長い棒状部材260として示されている。棒状部材260の先端部264には深さ停止部290が取り付けられている。この深さ停止部290は棒状部材260の長手軸251に対して垂直に取り付けた概ね長方形の部材として示されている。さらに、この深さ停止部290は底部292を有している。このプレート状部材である深さ停止部290の底部292から一対の平行で互いに離間した取付用プロング部270が延出している。各取付用プロング部270は先端の尖った先端部277および基端部272を有している。さらに、各プロング部270は基端側部分273および先端側部分275を有している。基端側部分273は先端側部分275よりも大きな断面寸法を有していて、先端側部分275の全体が各移植部材20の通路35の中に挿入可能になっているが、基端側部分273は当該通路35の中に挿入できないようになっている。さらに、挿入装置250は「スラップ・ハンマー部分」を有して示されており、このスラップ・ハンマー部分は基端部262から延出している基端側軸部300、および基端部262と基端側停止部330との間の軸部300上において摺動可能なハンマー・ハンドル320(「スラップ・ハンマー」)により構成されている。ハンマー・ハンドル部材320は把持部分325、端部カラー327、および長手方向の通路329を有して示されている。上記の移植片固定装置10は、各取付用プロング部270上に移植部材20をそれぞれ摺動させることにより、この挿入装置250に取り付けられて、当該プロング部270の各先端部分275が移植部材20の長手方向の通路35の中に係合されて、尖った先端部277が先端側端面部37の端面から先に突出する。その後、図5および図6に示すように、挿入装置250が操縦されて、移植片固定装置10が基質220の中に挿入されてプロング部270上に取り付けた移植部材20を中ぐり穴200の中に移動することにより骨210の中に進入して、各移植部材20が中ぐり穴200の中に係合すると共に、保持部材50の組織係合部分55が基質220に係合して、基質220が骨210の表面201に対して固定状態で係合する。必要であれば、装置10の挿入前に、穴を基質220の中に形成することができる。その後、図7に示すように、挿入装置250を基端側に後退させることにより、取付用プロング部270が各移植部材20の通路35から引き抜かれて、移植片固定装置10が骨の中ぐり穴の中に係合した状態で留まり、基質220が骨210の表面201に対して係合した状態で保持される。挿入装置250の「スラップ・ハンマー」部分は各プロング部270の取り外しを補助できる。図8は骨の表面201上に基質220を保持した状態で骨210の中に係合した装置10を示している断面図である。
【0022】
図12は基質220を固定するために備えられた本発明の多数個の固定装置を有する骨210の表面201に取り付けた基質220を示している図である。なお、十分に有効な固定を行なうのに必要な固定装置10の数、解剖構造学的配置、および配向は基質の移植の寸法および種類、組織の種類、患者の年齢、患者の欠陥部の寸法、固定装置の寸法、固定装置の構成材料、および修復部位における組織上の負荷等により変化する。
【0023】
当該技術分野における熟練者であれば、本発明の固定装置の寸法が装置の特定の構成、その構成材料、装置の特定の用途、および外科処理の種類等を含む多数の可変の条件により変化することが理解できると考える。同様に、これらの装置と共に固定される基質の寸法も変化する。本明細書の一部分である各図面は本発明の装置および方法を概略的、かつ、例示的に示しているに過ぎず、各図面に示す装置および基質の実際の寸法は実用時において変更可能である。
【0024】
以下の実施例は本発明の原理および実施を例示するが、本発明の原理および実施は当該実施例に限られない。
【0025】
実施例
完全に滅菌処理した装置および設備、および従来的な麻酔処理およびプロトコルの使用を含む標準的な無菌の外科技法による外科処理用に6頭のヒツジを用意した。その後、外科医はこれら6頭の骨格的に成育した各羊の中央大腿顆の重量支持領域上および右側の後膝関節(膝)の中の滑車溝内に7mmの直径の軟骨(全厚軟骨)欠損部を形成した。肋軟骨下の骨の露出またはこれへの侵入を防ぐための深さ停止部を有する特別製のドリルによりこれらの欠損部を形成した。その後、全ての欠損部の基底表面を特別性のミクロピック器具により微小骨折化させて細胞移動用の接近領域を形成した。これらの被検体を以下のような各2頭ずつの3個のグループに分離した。
グループ1:本発明の移植片固定装置により固定したコラーゲン基質により充填された欠損部
グループ2:9−0吸収性Vicryl(商標)縫合線により固定したコラーゲン基質により充填した欠損部(断続的かがり縫い技法、基質当たり約12本の糸)
グループ3:未充填欠損部(対照グループ)
【0026】
さらに、任意の後膝関節内の両方の欠損部は同一の治療を受け、対照として作用する。
【0027】
グループ1の2頭の羊は、欠損部が形成されて微小骨折化処理が行われた後に、穴あけ装置400を用いて本発明の1個の移植片固定装置を受容するために肋軟骨下骨において必要とされる2個の中ぐり穴を形成した。1個のポリジオキサノン装置(先端部から先端部までの距離=4mm)のみを使用して各基質を取り付けた。中ぐり穴を形成するために、上記の穴あけ装置を欠損部の中央に配置し、その矢状面内に配向して、穴あけ器具が肋軟骨下骨内に数ミリメートル進入するまで繰り返してスラップ・ハンマーによりかるく打つまたは「たたいた(tapped)」。次に、塩類溶液により飽和した直径7mmの円形のコラーゲン基質を欠損部の中に配置した後に、吸い取り乾燥により過剰の塩類溶液を除去した。その後、挿入装置250に本発明の移植片固定装置10を装填して、当該固定装置10および挿入装置250を基質の上方の中央に配置してその矢状面内に配向した。次に、外科医は挿入装置250の先端部を基質の中に徐々に進行させて既に形成した中ぐり穴に対する位置決めを行った。このようにして、外科医が穴と挿入装置の先端部との間の位置合わせを終えると、ハンマーを用いて挿入装置250(および固定装置10の移植部材20)を基質の中および肋軟骨下骨の中に完全に進入させる。この挿入装置250は移植部材20が深く挿入し過ぎることを防止するための深さ停止部を有していて、移植部材20の基質の中における適正な配置が確実に行なえるようになっている。この挿入処理は2個の移植部材の間の接続用保持部材50がコラーゲン基質を初期的に押圧し始めて下層の肋軟骨下骨に対する確実な固定が示された時に完了する。任意の後膝関節内の2個の欠損部をそれぞれ基質および固定装置により修復した後に、この後膝関節を閉鎖して羊を自然回復させた。この結果、外科医は、本発明の固定装置(グループ1)により基質を取り付けるために約1分かかり、縫合線単独および必要な縫合線の操作および結び目の形成(グループ2)により基質を取り付けるために約15分かかることが分かった。
【0028】
外科処理を完了してから2週間後に、上記の膝関節部を外科的に切開して調べた。これらの関節部の肉眼による評価から、本発明の移植片固定装置により保持した4個の基質は全て完全に無傷であることが分かった。しかしながら、縫合線のみにより保持した4個の基質は全て部分的にのみ無傷であり、平均で、約30%の縫合線が任意の基質において破壊されていた。
【0029】
さらに、多数個の保持部材を有する本発明の固定装置の別の実施形態を図9に示す。この装置300は一対の移植部材310を有して示されている。これらの移植部材310は長手軸311、先端部314、および基端部312を有する概ね円筒形の部材である。各移植部材310は長手方向の通路320を有して示されている。また、各移植部材310は先端側の円錐台形状の端部330、外表面部350、および外表面部350から外側に延出している隆起部355を有して示されている。さらに、各移植部材310は第1の端部342および第2の端部344をそれぞれ有する一対の保持部材または接続部材340により接続されている。
【0030】
本発明の固定装置のさらに別の実施形態を図13乃至図17に示す。この移植片固定装置500は一対の移植部材520を有して示されている。各移植部材520は細長い部材で、好ましくは、概ね円筒形状を有している部材として示されている。なお、これらの移植部材520は円錐形、ピラミッド形、多角形、立方体、球形等を含む別の幾何学的形状を有することができる。さらに、各移植部材520は先端部522および基端部524を有して示されている。また、各移植部材520は外表面部528および長手軸529を有している。さらに、各移植部材520はこれらを貫通する長手方向の通路535を有している。加えて、各移植部材520は必要に応じて備えられる円錐台形状の端部530、および基端側端面部532を有して示されている。この端面部532は平坦であることが好ましいが、この端面部532は傾斜状、凹状、凸状等であってもよい。各端面部532は通路535に連通する中央円形開口部536を有して示されている。好ましくは、この中央円形開口部536は円形断面を有しているが、楕円形、多角形、正方形、長方形、およびこれらの組合せ等を含む別の幾何学的形状の断面を有することもできる。さらに、各移植部材520は通路535に連通する円形開口部538を有する先端側端面部537を有して示されている。好ましくは、この先端側端面部537は鋭いエッジ形状を有しているが、丸み付けした形状または平坦な形状を有する種々の幅を有することもできる。必要に応じて備えられる円錐台形の端部530を伴う場合に示されるように、環状の端面部537は開口部538の周囲においてその厚さが最小になるが、円錐台形の端部530を採用しなければ、その厚さはさらに増加する。しかしながら、好ましいとは言えないが、円錐台形の端部530の場合であっても、その端面部537は既に説明したように種々の幅を有することが可能である。さらに、組織係合エッジ部544を有する一連の必要に応じて備えられる突出部540が各移植部材520の外表面部528から延出している。これらの突出部540が無ければ、各移植部材520の外表面部528は滑らかになるが、この外表面部528は粗い状態であってもよく、円錐、半球、棒状部分、フック等およびこれらの等価物のような種々の慣用的な突出部を有していてもよい。
【0031】
さらに、装置500は各移植部材520を接続している移植片保持部材550を有して示されている。この保持部材または接続部材550は、好ましくは、卵形断面を有する帯状部材である。この保持部材550は第1の端部552、第2の端部554、および中央部分555を有して示されている。第1の端部552は第1の移植部材520の基端側端面部532から延出して示されているが、第2の端部554は別の移植部材520の基端側端面部532から延出して示されている。また、第1の端部552の一部分557は外表面部528の一部分539から延出しており、第2の端部554の一部分558もまた外表面部528の一部分539から延出している。保持部材550の各端部552および554は、必要であれば、外表面部528の任意の部分から延出でき、あるいは、当該任意の部分に取り付けることができる。好ましくは、接続部材550は上部セグメント555および足部セグメント556を含む3個のセグメントに屈曲または分かれた形状である。この場合に、上部セグメント555は円弧形状の部材として示されており、各足部セグメント556は端面部532に対して垂直であるのが好ましい。接続部材550は逆「U」字形状を有しているのが好ましいが、この接続部材550は半円形、円弧状、湾曲状、三角形、多角形、V字形状等、およびこれらの組合せを含む別の幾何学的形状を有することができる。接続部材550の各端部552および554は各移植部材520に対して永久的に取り付けることができ、あるいは、例えば、ボール・アンド・ソケット式関節、プラグ式関節等のような種々の慣用的様式で各移植部材520に取り外し可能に取り付けることができる。接続部材550は剛性または柔軟性を有することができる。また、接続部材550は骨またはその他の身体部分の表面上において組織工学的に処理して作成した基質を効果的に保持するための十分な表面積を有している。好ましくは、接続部材550は卵形断面を有しているが、円形、楕円形、多角形、正方形、長方形、およびこれらの組合せ等を含む別の幾何学的断面形状を有していてもよい。さらに、接続部材550は剛性または柔軟性であってよく、単一のフィラメント状構造を有するか、多数個の内部接続したフィラメントまたは部材を有することができる。
【0032】
本発明の別の態様は本発明の固定装置と共に使用する場合に有用な先端側挿入部材(装置)である。図18に示すように、挿入部材600は基端部610および先端部620を有するほぼ円筒形の部材として示されている。基端部610は平坦な端面部612を有している。さらに、円錐台形の端部630が先端部620から先端側に延出して示されているが、この挿入部材600は別の形状も有し得る。必要であれば、先端部620はテーパー状または湾曲状の任意の形状を有することができるが、当該先端部620から延出する円錐台形の端部を有することが好ましい。この円錐台形の端部630は外表面部632および先端部640を有して示されている。さらに、挿入部材600は外表面部650を有している。また、挿入部材600の中に、長手方向の通路660が当該通路に連通する円形の第1の開口部665および先端部640における第2の開口部667を伴って延在している。挿入部材600は本発明の固定装置と組み合わせて使用されて骨の中に固定装置を係合するのと同時に骨の中に中ぐり穴をタップ立てすることにより、固定装置を挿入する前に中ぐり穴を形成する別の工程の必要性を排除する。
【0033】
図19乃至図21において、既に述べた挿入部材600および固定装置500の組合せを示している。最初に、固定装置500が装置400の軸部405の先端部415から延出するプロング部700に取り付けられる。各プロング部700は軸部405の先端部415から延出している第1の円筒形部分710として示されている。さらに、各円筒形部分710は基端部711および先端部712、および受容溝715を有して示されている。さらに、各第1の部分711の先端部712から中央ピン部分720が延出している。この中央ピン部分720は基端部722および先端部724を有して示されている。さらに、この中央ピン部分720の先端部724から先端側ピン部材730が先端側に延出している。この先端側ピン部材730は基端部732および先端側の尖った端部734を有している。
【0034】
必要であれば、挿入部材600を移植部材520の先端部内に成型またはこれに取り付けることにより、図31および図32に示すような一体構造を形成してもよい。加えて、挿入部材600は接着、セメント剤処理、機械的固定、摩擦嵌め等およびこれらと等価の処理による慣用的な様式で移植部材520の先端部に取り付けることができる。
【0035】
固定部材600および本発明の固定装置500のような固定装置の組合せは以下のような様式で基質を骨に固定するために使用される。最初に、固定装置500の各移植部材520が装置400の各プロング部700上に配置されて、足部部材556が第1の部分710(図21参照)内の溝715の中に少なくとも部分的に係合し、各プロング部700の中間部分720が各移植部材520の通路535の中に係合すると共に、各ピン部材730が各移植部材520の先端部から延出する。その後、挿入部材600が各ピン部材730の上方に配置されて、各ピン部材730が各通路660の中に係合し、尖った穴あけ用の端部734が挿入部材660の先端部640から先に延出する。その後、装置400および固定装置500と挿入部材600とにより構成されている組立体が骨210の上に配置された組織基質220の上方に配置される。その後、穴あけ用の先端部が基質220を貫通して押し出されて骨210の表面211に接触する。装置400のスラップ・ハンマー部分は、中ぐり穴200が骨に形成されると、穴あけ用先端部734、挿入部材600、および移植部材520を骨210の中に駆動するように係合している。その後、装置400を基端側に後退させることにより、各プロング部700の中間部分720が各移植部材520から取り外され、ピン部材730が各挿入部材600から取り外されて、挿入部材600および移植部材520が(図20に示すように)骨に固定した状態で留まる。このことにより、単一工程による基質220の骨210に対する固定が完了し、この処理において、骨の中ぐり穴は挿入部材600および固定装置500を骨に据え付けるのと同時に形成される。
【0036】
本発明の固定装置を挿入する際に従来的な遠隔視覚化用の外科処理方法を採用することが特に好ましい。例えば、体内空孔部または関節部にガス注入しながら、当該関節部または体内空孔部の中にトロカール・カニューレを介して検査鏡が挿入される。
【0037】
挿入部材600は一般に骨を骨折または破壊することなく骨の中に駆動できるような丈夫で、硬い、生体吸収性の材料により形成されている。このような挿入部材600を作成するために使用できる種類の材料の例としては、ポリ(乳酸)、ポリグリコール酸、リン酸三カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸四カルシウム、およびヒドロキシアパタイト、およびこれらの任意のコポリマーおよび混合物が含まれる。好ましいとは言えないが、チタン、ステンレス・スチール、セラミック、ニチノール(Nitinol)等、およびこれらの等価物のような生体吸収性または生体崩壊性でない慣用的な生体許容性の材料により上記の挿入部材を作成することが可能である。上記の挿入部材600は中ぐり穴200の形成を補助すると共に、移植部材520の保護に役立つ。
【0038】
図22および図23は本発明の装置400に対応する廃棄可能な先端部組立体800を示している図である。この廃棄可能な組立体800を使用する場合は、装置400の軸部405の先端部415がネジ418を有しているのが好ましいが、例えば、差込ピン式取付手段、係止レバーおよびタブ、オス形およびメス形の係合部分等の別の慣用的な着脱自在の取付手段が使用できる。図22乃至図25に示すように、組立体800は基端部811および先端部817を有するハウジング810により構成されている。このハウジング810はその中に中空の空孔部を有して示されている。さらに、空孔部815は基端側開口部812および先端側開口部820に連通して示されている。また、ハウジング810は外表面部822を有している。好ましくは、この外表面部822はギザギザ状になっていて、ハウジング810の把持および回転が容易に行なえるようになっている。さらに、ハウジング810は先端側端面部825を有して示されている。外表面部822はこの端面部825に向かってテーパー状になっているテーパー状部分823を有している。また、ネジ部819が空孔部815の中の内側面部818に形成されている。さらに、組立体800は駆動ピン部材830を有して示されている。各駆動ピン部材830はその基端部831に取り付けられた基端側円板部材832、軸部分834、および先端側の尖った端部838を有している。組立体800は装置400の先端部415に以下の様式で取り付けられる。すなわち、各ピン830を空孔部834および各開口部820の中に挿入して、その各軸部分834および先端側の穴あけ用端部838を端面部825から延出させて、各円板部材832が各環状の凹部840の中に収容されるようにする。その後、ハウジング810を先端部415のネジ部418に取り付けて当該ネジ部418を対応するネジ部819に係合させ、さらにこれらをネジ係合することにより、円板部材832の基端側端面部833を先端部415の先端側端面部416に接触させる。外科処理に使用後に、この組立体800を取り外して廃棄する。その後、新しい処理毎に、別の新しい滅菌処理した組立体800を洗浄および滅菌処理した装置400と共に使用する。
【0039】
図26乃至図30において、挿入装置250に取り付けるための廃棄可能な先端部組立体900を示している。この挿入装置250は端面部265およびネジ部266を有する先端部264を有して示されている。また、組立体900はハウジング950を有して示されている。このハウジング950は基端部952、先端部956、および外表面部954を有している。さらに、先端部956からプレート部材960が延出している。このプレート部材960は先端側端面部962を有して示されている。外表面部954は必要に応じて備えられるギザギザ状の表面およびプレート部材960に向かってテーパー状になっている先端側テーパー状部分957を有して示されている。ハウジング950は内部空孔部955を有して示されている。さらに、ハウジング950は空孔部955に連通する基端側開口部951および当該空孔部955に連通する各先端側開口部970を有している。また、ハウジング950はその内側表面部958に延在する内部ネジ部959を有して示されている。さらに、先端部956におけるハウジング950の内部において、凹状の溝980が備えられている。組立体900は挿入装置250の先端部264に以下の様式で取り付けられる。すなわち、各ピン910を空孔部950および開口部970の中に挿入して、その基端側部材922を溝980の中に係合させる。また、各ピン910の各部分920および930を各開口部970の中に延在させる。なお、各部分920は溝925を有して示されている。その後、ハウジング950を先端部264上にネジ係合させて、ネジ部266をハウジング950の対応する内部ネジ部959に係合する。先端部264の先端側端面部265を各ピン910の基端側部材922の上面部923に係合するまでハウジング950を締め付ける。外科処理の後に、組立体900を装置250から取り外して廃棄する。その後、新しい処理毎に、別の滅菌処理した組立体900を洗浄および滅菌処理した装置250と共に使用する。
【0040】
本発明の固定装置、および当該固定装置と挿入部材との組合せ、および当該本発明の装置および組合せを用いる方法は多くの利点を有する。この利点として、組織工学的処理により形成した組織またはその他の組織の基質を固定するための迅速で日常的な方法を提供することが含まれる。上記の固定装置および組合せは、これらが縫合線の結び目形成の必要性を排除するので、最少の外科切開を必要として患者の羅病率を大幅に減少する関節鏡外科処理において使用できる。加えて、上記の固定装置および組合せは、周囲組織を貫通させる必要がある(従って損傷する)従来的な縫合線による軟骨欠損部用の基質の従来的な固定様式とは異なって、周囲の正常な軟骨性組織を損傷することなく優れた基質固定を行なえることを示した。
【0041】
以上、本発明をその詳細な実施形態に基づいて図示し且つ説明したが、当該技術分野における熟練者であれば、形態および詳細部分における種々の変形が特許請求の範囲および実施態様に記載する本発明の範囲および趣旨に逸脱することなく行なえることが理解できる。
【0042】
本発明の実施態様は以下の通りである。
(A)固定装置および一対の挿入部材から成る移植片固定装置において、(I)前記固定装置が、第1の移植部材により構成されており、当該移植部材が長手軸、基端部、先端部、外表面部、およびこれらを貫通する長手方向の通路を有しており、さらに、第2の移植部材により構成されており、当該移植部材が長手軸、基端部、先端部、外表面部、およびこれらを貫通する長手方向の通路を有しており、さらに、前記第1の移植部材および第2の移植部材を接続する接続部材により構成されており、当該接続部材が中央部分、前記第1の移植部材から延出している第1の端部、および前記第2の移植部材から延出している第2の端部を有しており、さらに、(II)前記一対の挿入部材が、それぞれ、基端部、先端側のテーパー状端部、およびこれらを貫通する長手方向の通路を有する部材により構成されており、前記各移植部材の先端部が前記各挿入部材の基端部に係合している移植片固定装置。
(1)前記移植部材がその外表面部から延出している一連の隆起部を有している実施態様(A)に記載の装置。
(2)前記接続部材が中央部分および棒状部材を有する形状に形成されており、当該棒状部材が前記移植部材の長手軸に対して概ね平行であり、前記中央部分が棒状部材に対して概ね垂直である実施態様(A)に記載の装置。
(3)前記接続部材が半円形状を有している実施態様(A)に記載の装置。
(4)さらに、前記第1の移植部材の先端部および前記第2の移植部材の先端部からそれぞれ延出している円錐台形の端部により構成されている実施態様(A)に記載の装置。
(5)前記移植部材が円筒形の形状を有している実施態様(A)に記載の装置。
【0043】
(6)前記挿入部材がポリ(乳酸)、ポリグリコール酸、リン酸三カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸四カルシウム、ヒドロキシアパタイト、およびこれらのコポリマーおよび混合物から成る群から選択される生体吸収性の材料により構成されている実施態様(A)に記載の装置。
(7)前記挿入部材がチタン、ステンレス・スチール、セラミック、およびニチノール(Nitinol)から成る群から選択される生体許容性の材料により構成されている実施態様(A)に記載の装置。
(8)前記固定装置が生体吸収性ポリマーにより構成されている実施態様(A)に記載の装置。
【0044】
【発明の効果】
従って、本発明によれば、組織工学的に処理して形成した組織を骨またはその他の係留部位に効果的に固定して当該組織が患者の体内において継続的に成長し再生することを可能にする新規な固定装置および挿入部材の組合せ体が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の移植片固定装置の斜視図である。
【図2】線2−2に沿う図1の移植片固定装置の断面図である。
【図3】本発明の移植片固定装置を用いて基質を骨に固定するための外科処理を示している図である。
【図4】本発明の移植片固定装置を用いて基質を骨に固定するための外科処理を示している図である。
【図5】本発明の移植片固定装置を用いて基質を骨に固定するための外科処理を示している図である。
【図6】本発明の移植片固定装置を用いて基質を骨に固定するための外科処理を示している図である。
【図7】移植部材を骨の中ぐり穴の中に移植した後の本発明の移植片固定装置の図であり、当該装置が基質を骨の表面に対して固定している状態を示している図である。
【図8】線8−8に沿う骨の中に移植した図7の移植片固定装置の断面図である。
【図9】2個の接続部材を有する本発明の移植片固定装置の別の実施形態を示している図である。
【図10】本発明の移植片固定装置における移植可能な部材を据え付けることのできる骨の中ぐり穴を作成するのに有用な装置の斜視図である。
【図11】骨に作成した中ぐり穴の中に本発明の装置を移植するのに有用な装置の斜視図である。
【図12】本発明の幾つかの移植片固定装置により骨に固定された組織工学的処理により形成された基質を示している図である。
【図13】本発明の移植片固定装置の別の実施形態の斜視図である。
【図14】図13の移植片固定装置の側面図である。
【図15】図14の移植片固定装置の端面図である。
【図16】線16−16に沿う図15の移植片固定装置の断面図である。
【図17】線17−17に沿う図14の移植片固定装置における組織保持部材の断面図である。
【図18】本発明の移植片固定部材を挿入するために有用な挿入部材の斜視図である。
【図19】挿入装置、移植片固定装置、および2個の挿入部材の分解斜視図である。
【図20】挿入装置を取り外す前の、挿入装置の先端部、移植片固定装置、および骨の中に係合した挿入部材の側面図である。
【図21】挿入装置におけるプロング部の図20の線21−21に沿う断面図、および当該プロング部の長手方向の溝の中に係合した保持部材の部分を示している図である。
【図22】本発明の挿入装置の先端部の分解斜視図であり、本発明の固定装置を受容するための骨の中ぐり穴を形成する取り外し可能な先端部組立体を示しており、当該組立体が端部部材およびピンを有している図である。
【図23】線23−23に沿う図22の組立体の端部部材の断面図である。
【図24】図22の組立体の端部組立体の斜視図であり、完全に組み立てられて使用できる状態を示している図である。
【図25】線25−25に沿う図24の端部組立体の断面図である。
【図26】骨の中ぐり穴の中に本発明の移植片保持部材を挿入するのに有用な取り外し可能な先端部組立体を有する本発明の挿入装置の分解斜視図であり、当該挿入装置は端部組立体および2個のピンを有しており、挿入部材と共に使用する場合に、当該装置は骨の中ぐり穴を最初に形成することなく骨の中に直接的に固定装置を据え付けるために使用できる。
【図27】線27−27に沿う図26の端部組立体の断面図である。
【図28】完全に組み立てられて取り付けられた状態の端部組立体およびプロング部を有する図26の挿入装置の先端部の斜視図である。
【図29】線29−29に沿う図28の挿入装置の先端部の断面図である。
【図30】線30−30に沿う図29の挿入装置の断面図である。
【図31】各移植部材の先端部の中に成形された挿入部材を有する本発明の固定装置を示している図である。
【図32】図31の固定装置の断面図である。
【符号の説明】
10 移植片固定装置
20 移植部材
50 移植片保持部材(接続部材)
250 挿入装置
600 挿入部材
Claims (7)
- 固定装置および一対の挿入部材から成る移植片固定装置において、
(I)前記固定装置が、
第1の移植部材により構成されており、当該移植部材が長手軸、基端部、先端部、外表面部、およびこれらを貫通する長手方向の通路を有しており、さらに、
第2の移植部材により構成されており、当該移植部材が長手軸、基端部、先端部、外表面部、およびこれらを貫通する長手方向の通路を有しており、さらに、
前記第1の移植部材および第2の移植部材を接続する接続部材により構成されており、当該接続部材が中央部分、前記第1の移植部材から延出している第1の端部、および前記第2の移植部材から延出している第2の端部を有しており、さらに、
(II)前記一対の挿入部材が、それぞれ、
基端部、先端側のテーパー状端部、およびこれらを貫通する長手方向の通路を有する部材により構成されており、
前記各移植部材の先端部が前記各挿入部材の基端部に係合しており、
前記接続部材が中央部分および棒状部材を有する形状に形成されており、当該棒状部材が前記移植部材の長手軸に対して概ね平行であり、前記中央部分が棒状部材に対して概ね垂直であり、
前記各移植部材の長手軸は、前記各挿入部材の長手軸と同一であり、
前記固定装置が生体吸収性ポリマーにより構成されている移植片固定装置。 - 前記移植部材がその外表面部から延出している一連の隆起部を有している請求項1に記載の装置。
- 前記接続部材が半円形状を有している請求項1又は2に記載の装置。
- 前記移植部材は、さらに、前記第1の移植部材の先端部および前記第2の移植部材の先端部からそれぞれ延出している円錐台形の端部により構成されている請求項1から3のうちいずれか1つに記載の装置。
- 前記移植部材が円筒形の形状を有している請求項1から4のうちいずれか1つに記載の装置。
- 前記挿入部材がポリ(乳酸)、ポリグリコール酸、リン酸三カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸四カルシウム、ヒドロキシアパタイト、およびこれらのコポリマーおよび混合物から成る群から選択される生体吸収性の材料により構成されている請求項1から5のうちいずれか1つに記載の装置。
- 前記挿入部材がチタン、ステンレス・スチール、セラミック、およびニチノールから成る群から選択される生体許容性の材料により構成されている請求項1から5のうちいずれか1つに記載の装置。
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